JP2018060704A - 放電灯駆動装置、光源装置、プロジェクター、および放電灯駆動方法 - Google Patents

放電灯駆動装置、光源装置、プロジェクター、および放電灯駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】放電灯の寿命を向上できる放電灯駆動装置を提供する。【解決手段】電極を有する放電灯に駆動電流を供給する放電灯駆動部と、放電灯駆動部を制御する制御部と、を備える。放電灯駆動部は、所定の駆動電力が放電灯に供給される第1モードと、駆動電力の値が時間的に変化する第2モードMCと、を有する。制御部は、第2モードMCにおいて、駆動電力の変化に応じて放電灯に供給される駆動電流の駆動パターンを変化させ、第2モードMCにおいて、所定期間PHjにおける駆動電力Wdの値が所定値よりも大きくなる期間の割合が所定の割合よりも大きくなる場合、駆動電力が所定値よりも大きくなる期間における駆動パターンを、第1駆動パターンDW3から、電極に加えられる熱負荷が第1駆動パターンよりも大きい第2駆動パターンDWSに切り換える。【選択図】図10

Description

本発明は、放電灯駆動装置、光源装置、プロジェクター、および放電灯駆動方法に関す
る。
ランプの点灯パターンに応じてランプの制御パターンを変化させる点灯装置が知られて
いる(例えば、特許文献1参照)。
特許第4003796号公報
ところで、上述したランプ(放電灯)の点灯パターンとして、映像信号に応じてランプ
に供給される駆動電力を変化させる駆動が挙げられる。このような駆動においては、駆動
電力の値が比較的大きくなる状態が比較的長く設けられるような場合、電極の突起を十分
に成長させにくく、ランプの寿命が低下する場合があった。
本発明の一つの態様は、上記問題点に鑑みて成されたものであって、放電灯の寿命を向
上できる放電灯駆動装置、そのような放電灯駆動装置を備えた光源装置、およびそのよう
な光源装置を備えたプロジェクターを提供することを目的の一つとする。また、本発明の
一つの態様は、放電灯の寿命を向上できる放電灯駆動方法を提供することを目的の一つと
する。
本発明の放電灯駆動装置の一つの態様は、電極を有する放電灯に駆動電流を供給する放
電灯駆動部と、前記放電灯駆動部を制御する制御部と、を備え、前記放電灯駆動部は、所
定の駆動電力が前記放電灯に供給される第1モードと、前記駆動電力の値が時間的に変化
する第2モードと、を有し、前記制御部は、前記第2モードにおいて、前記駆動電力の変
化に応じて前記放電灯に供給される前記駆動電流の駆動パターンを変化させ、前記制御部
は、前記第2モードにおいて、所定期間における前記駆動電力の値が所定値よりも大きく
なる期間の割合が所定の割合よりも大きくなる場合、前記駆動電力が前記所定値よりも大
きくなる期間における駆動パターンを、第1駆動パターンから、前記電極に加えられる熱
負荷が前記第1駆動パターンよりも大きい第2駆動パターンに切り換えることを特徴とす
る。
本発明の放電灯駆動装置の一つの態様によれば、第2モードにおいて駆動電力の値が比
較的大きくなる状態が比較的長く設けられるような場合に、駆動電力が所定値よりも大き
くなる期間における駆動パターンを第2駆動パターンに切り換えることで、電極に好適に
熱負荷を加えることができ、電極の突起を好適に成長させることができる。これにより、
本発明の放電灯駆動装置の一つの態様によれば、放電灯の寿命を向上させることができる
前記第2駆動パターンは、前記第1モードにおいて前記放電灯に供給される前記駆動電
流の駆動パターンと同じである構成としてもよい。
この構成によれば、第2モードにおいて駆動電力の値が比較的大きくなる場合に、第1
モードを実行している場合と同様に電極に熱負荷を加えることができ、電極の突起をより
好適に成長させることができる。したがって、放電灯の寿命をより向上できる。
前記制御部は、前記第1駆動パターンから前記第2駆動パターンに切り換えてから所定
時間が経過した場合、前記駆動電力が前記所定値よりも大きくなる期間における前記駆動
パターンを前記第2駆動パターンから前記第1駆動パターンに切り換える構成としてもよ
い。
この構成によれば、第1駆動パターンと第2駆動パターンとを好適に切り換えて、電極
に対して好適に熱負荷を加えやすい。これにより、放電灯の寿命をより向上できる。
前記制御部は、前記放電灯の電極間電圧に応じて、前記所定時間を変化させる構成とし
てもよい。
この構成によれば、放電灯の劣化に応じて、第2駆動パターンの実行時間を変化させや
すく、放電灯の寿命をより向上できる。
前記制御部は、前記電極間電圧が第1電圧となるときの前記所定時間を、前記電極間電
圧が前記第1電圧よりも小さい第2電圧となるときの前記所定時間よりも長くする構成と
してもよい。
この構成によれば、放電灯が劣化するほど、第2駆動パターンの実行時間を長くしやす
く、電極に加えられる熱負荷を大きくできる。これにより、放電灯の寿命をより向上でき
る。
前記制御部は、前記第2モードにおいて、前記駆動電力が前記所定値よりも大きくなる
期間における駆動パターンが前記第2駆動パターンであり、かつ、前記所定期間における
前記駆動電力の値が前記所定値よりも大きくなる期間の割合が前記所定の割合以下になる
場合、前記駆動電力が前記所定値よりも大きくなる期間における前記駆動パターンを、前
記第2駆動パターンから前記第1駆動パターンに切り換える構成としてもよい。
この構成によれば、駆動電力の値の変化の状態に応じて、第1駆動パターンと第2駆動
パターンとを好適に切り換えやすい。そのため、放電灯の寿命をより向上できる。
本発明の光源装置の一つの態様は、光を射出する放電灯と、上記の放電灯駆動装置と、
を備えることを特徴とする。
本発明の光源装置の一つの態様によれば、上記の放電灯駆動装置を備えるため、放電灯
の寿命を向上できる。
本発明のプロジェクターの一つの態様は、上記の光源装置と、前記光源装置から射出さ
れる光を画像信号に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置により変調された光を
投射する投射光学系と、を備えることを特徴とする。
本発明のプロジェクターの一つの態様によれば、上記の光源装置を備えるため、放電灯
の寿命を向上できる。
本発明の放電灯駆動方法の一つの態様は、電極を有する放電灯に駆動電流を供給して、
前記放電灯を駆動する放電灯駆動方法であって、所定の駆動電力が前記放電灯に供給され
る第1モードと、前記駆動電力の値が時間的に変化する第2モードと、を有し、前記第2
モードにおいて、前記駆動電力の変化に応じて前記放電灯に供給される前記駆動電流の駆
動パターンを変化させ、前記第2モードにおいて、所定期間における前記駆動電力の値が
所定値よりも大きくなる期間の割合が所定の割合よりも大きくなる場合、前記駆動電力が
前記所定値よりも大きくなる期間における駆動パターンを、前記第1駆動パターンから、
前記電極に加えられる熱負荷が前記第1駆動パターンよりも大きい第2駆動パターンに切
り換えることを特徴とする。
本発明の放電灯駆動方法の一つの態様によれば、上述したのと同様にして、放電灯の寿
命を向上できる。
本実施形態のプロジェクターの概略構成図である。 本実施形態における放電灯を示す図である。 本実施形態のプロジェクターの各種構成要素を示すブロック図である。 本実施形態の放電灯点灯装置の回路図である。 本実施形態の制御部の一構成例を示すブロック図である。 放電灯の電極先端の突起の様子を示す図である。 放電灯の電極先端の突起の様子を示す図である。 本実施形態の定格駆動モードMSにおける駆動パターンの一例を示す模式図である。 本実施形態の混合期間において放電灯に供給される駆動電流の一例を示す図である。 本実施形態の片寄期間において放電灯に供給される駆動電流の一例を示す図である。 本実施形態の調光駆動モードにおける、駆動電力の変化に対する駆動電流の駆動パターンの変化の一例を示す図である。 本実施形態の調光駆動モードにおける駆動パターンの一例を示す模式図である。 本実施形態の調光駆動モードにおける、駆動電力の変化に対する駆動電流の駆動パターンの変化の他の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るプロジェクターについて説明する

なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的
思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりや
すくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
図1に示すように、本実施形態のプロジェクター500は、光源装置200と、平行化
レンズ305と、照明光学系310と、色分離光学系320と、3つの液晶ライトバルブ
(光変調装置)330R,330G,330Bと、クロスダイクロイックプリズム340
と、投射光学系350と、を備えている。
光源装置200から射出された光は、平行化レンズ305を通過して照明光学系310
に入射する。平行化レンズ305は、光源装置200からの光を平行化する。
照明光学系310は、光源装置200から射出される光の照度を、液晶ライトバルブ3
30R,330G,330B上において均一化するように調整する。さらに、照明光学系
310は、光源装置200から射出される光の偏光方向を一方向に揃える。その理由は、
光源装置200から射出される光を液晶ライトバルブ330R,330G,330Bで有
効に利用するためである。
照度分布と偏光方向とが調整された光は、色分離光学系320に入射する。色分離光学
系320は、入射光を赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)の3つの色光に分離す
る。3つの色光は、各色光に対応付けられた液晶ライトバルブ330R,330G,33
0Bにより、映像信号に応じてそれぞれ変調される。液晶ライトバルブ330R,330
G,330Bは、後述する液晶パネル560R,560G,560Bと、偏光板(図示せ
ず)と、を備えている。偏光板は、液晶パネル560R,560G,560Bのそれぞれ
の光入射側および光射出側に配置される。
変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム340により合成される。合
成光は投射光学系350に入射する。投射光学系350は、入射光をスクリーン700(
図3参照)に投射する。これにより、スクリーン700上に映像が表示される。なお、平
行化レンズ305、照明光学系310、色分離光学系320、クロスダイクロイックプリ
ズム340、投射光学系350の各々の構成としては、周知の構成を採用することができ
る。
図2は、光源装置200の構成を示す断面図である。光源装置200は、光源ユニット
210と、放電灯点灯装置(放電灯駆動装置)10と、を備えている。図2には、光源ユ
ニット210の断面図が示されている。光源ユニット210は、主反射鏡112と、放電
灯90と、副反射鏡113と、を備えている。
放電灯点灯装置10は、放電灯90に駆動電流Iを供給して放電灯90を点灯させる。
主反射鏡112は、放電灯90から放出された光を照射方向Dに向けて反射する。照射方
向Dは、放電灯90の光軸AXと平行である。
放電灯90の形状は、照射方向Dに沿って延びる棒状である。放電灯90の一方の端部
を第1端部90e1とし、放電灯90の他方の端部を第2端部90e2とする。放電灯9
0の材料は、例えば、石英ガラス等の透光性材料である。放電灯90の中央部は球状に膨
らんでおり、その内部は放電空間91である。放電空間91には、希ガス、金属ハロゲン
化合物等を含む放電媒体であるガスが封入されている。
放電空間91には、第1電極(電極)92および第2電極(電極)93の先端が突出し
ている。第1電極92は、放電空間91の第1端部90e1側に配置されている。第2電
極93は、放電空間91の第2端部90e2側に配置されている。第1電極92および第
2電極93の形状は、光軸AXに沿って延びる棒状である。放電空間91には、第1電極
92および第2電極93の電極先端部が、所定距離だけ離れて対向するように配置されて
いる。第1電極92および第2電極93の材料は、例えば、タングステン等の金属である
放電灯90の第1端部90e1に、第1端子536が設けられている。第1端子536
と第1電極92とは、放電灯90の内部を貫通する導電性部材534により電気的に接続
されている。同様に、放電灯90の第2端部90e2に、第2端子546が設けられてい
る。第2端子546と第2電極93とは、放電灯90の内部を貫通する導電性部材544
により電気的に接続されている。第1端子536および第2端子546の材料は、例えば
、タングステン等の金属である。導電性部材534,544の材料としては、例えば、モ
リブデン箔が利用される。
第1端子536および第2端子546は、放電灯点灯装置10に接続されている。放電
灯点灯装置10は、第1端子536および第2端子546に、放電灯90を駆動するため
の駆動電流Iを供給する。その結果、第1電極92および第2電極93の間でアーク放電
が起きる。アーク放電により発生した光(放電光)は、破線の矢印で示すように、放電位
置から全方向に向かって放射される。
主反射鏡112は、固定部材114により、放電灯90の第1端部90e1に固定され
ている。主反射鏡112は、放電光のうち、照射方向Dと反対側に向かって進む光を照射
方向Dに向かって反射する。主反射鏡112の反射面(放電灯90側の面)の形状は、放
電光を照射方向Dに向かって反射できる範囲内において、特に限定されず、例えば、回転
楕円形状であっても、回転放物線形状であってもよい。例えば、主反射鏡112の反射面
の形状を回転放物線形状とした場合、主反射鏡112は、放電光を光軸AXに略平行な光
に変換することができる。これにより、平行化レンズ305を省略することができる。
副反射鏡113は、固定部材522により、放電灯90の第2端部90e2側に固定さ
れている。副反射鏡113の反射面(放電灯90側の面)の形状は、放電空間91の第2
端部90e2側の部分を囲む球面形状である。副反射鏡113は、放電光のうち、主反射
鏡112が配置された側と反対側に向かって進む光を主反射鏡112に向かって反射する
。これにより、放電空間91から放射される光の利用効率を高めることができる。
固定部材114,522の材料は、放電灯90からの発熱に耐え得る耐熱材料である範
囲内において、特に限定されず、例えば、無機接着剤である。主反射鏡112および副反
射鏡113と放電灯90との配置を固定する方法としては、主反射鏡112および副反射
鏡113を放電灯90に固定する方法に限らず、任意の方法を採用できる。例えば、放電
灯90と主反射鏡112とを、独立にプロジェクター500の筐体(図示せず)に固定し
てもよい。副反射鏡113についても同様である。
以下、プロジェクター500の回路構成について説明する。
図3は、本実施形態のプロジェクター500の回路構成の一例を示す図である。プロジ
ェクター500は、図1に示した光学系の他、画像信号変換部510と、直流電源装置8
0と、液晶パネル560R,560G,560Bと、画像処理装置570と、CPU(Ce
ntral Processing Unit)580と、を備えている。
画像信号変換部510は、外部から入力された画像信号502(輝度−色差信号やアナ
ログRGB信号など)を所定のワード長のデジタルRGB信号に変換して画像信号512
R,512G,512Bを生成し、画像処理装置570に供給する。
画像処理装置570は、3つの画像信号512R,512G,512Bに対してそれぞ
れ画像処理を行う。画像処理装置570は、液晶パネル560R,560G,560Bを
それぞれ駆動するための駆動信号572R,572G,572Bを液晶パネル560R,
560G,560Bに供給する。
直流電源装置80は、外部の交流電源600から供給される交流電圧を一定の直流電圧
に変換する。直流電源装置80は、トランス(図示しないが、直流電源装置80に含まれ
る)の2次側にある画像信号変換部510、画像処理装置570およびトランスの1次側
にある放電灯点灯装置10に直流電圧を供給する。
放電灯点灯装置10は、起動時に放電灯90の電極間に高電圧を発生し、絶縁破壊を生
じさせて放電路を形成する。以後、放電灯点灯装置10は、放電灯90が放電を維持する
ための駆動電流Iを供給する。
液晶パネル560R,560G,560Bは、前述した液晶ライトバルブ330R,3
30G,330Bにそれぞれ備えられている。液晶パネル560R,560G,560B
は、それぞれ駆動信号572R,572G,572Bに基づいて、前述した光学系を介し
て各液晶パネル560R,560G,560Bに入射される色光の透過率(輝度)を変調
する。
CPU580は、プロジェクター500の点灯開始から消灯に至るまでの各種の動作を
制御する。例えば、図3では、通信信号582を介して点灯命令や消灯命令を放電灯点灯
装置10に出力する。CPU580は、放電灯点灯装置10から通信信号584を介して
放電灯90の点灯情報を受け取る。
以下、放電灯点灯装置10の構成について説明する。
図4は、放電灯点灯装置10の回路構成の一例を示す図である。
放電灯点灯装置10は、図4に示すように、電力制御回路20と、極性反転回路30と
、制御部40と、動作検出部60と、イグナイター回路70と、を備えている。
電力制御回路20は、放電灯90に供給する駆動電力Wdを生成する。本実施形態にお
いては、電力制御回路20は、直流電源装置80からの電圧を入力とし、入力電圧を降圧
して直流電流Idを出力するダウンチョッパー回路で構成されている。
電力制御回路20は、スイッチ素子21、ダイオード22、コイル23およびコンデン
サー24を含んで構成される。スイッチ素子21は、例えば、トランジスターで構成され
る。本実施形態においては、スイッチ素子21の一端は直流電源装置80の正電圧側に接
続され、他端はダイオード22のカソード端子およびコイル23の一端に接続されている
コイル23の他端にコンデンサー24の一端が接続され、コンデンサー24の他端はダ
イオード22のアノード端子および直流電源装置80の負電圧側に接続されている。スイ
ッチ素子21の制御端子には、後述する制御部40から電流制御信号が入力されてスイッ
チ素子21のON/OFFが制御される。電流制御信号には、例えば、PWM(Pulse Wi
dth Modulation)制御信号が用いられてもよい。
スイッチ素子21がONすると、コイル23に電流が流れ、コイル23にエネルギーが
蓄えられる。その後、スイッチ素子21がOFFすると、コイル23に蓄えられたエネル
ギーがコンデンサー24とダイオード22とを通る経路で放出される。その結果、スイッ
チ素子21がONする時間の割合に応じた直流電流Idが発生する。
極性反転回路30は、電力制御回路20から入力される直流電流Idを所定のタイミン
グで極性反転させる。これにより、極性反転回路30は、制御された時間だけ継続する直
流である駆動電流I、もしくは、任意の周波数を持つ交流である駆動電流Iを生成し、出
力する。本実施形態において、極性反転回路30は、インバーターブリッジ回路(フルブ
リッジ回路)で構成されている。
極性反転回路30は、例えば、トランジスターなどで構成される第1のスイッチ素子3
1、第2のスイッチ素子32、第3のスイッチ素子33、および第4のスイッチ素子34
を含んでいる。極性反転回路30は、直列接続された第1のスイッチ素子31および第2
のスイッチ素子32と、直列接続された第3のスイッチ素子33および第4のスイッチ素
子34と、が互いに並列接続された構成を有する。第1のスイッチ素子31、第2のスイ
ッチ素子32、第3のスイッチ素子33、および第4のスイッチ素子34の制御端子には
、それぞれ制御部40から極性反転制御信号が入力される。この極性反転制御信号に基づ
いて、第1のスイッチ素子31、第2のスイッチ素子32、第3のスイッチ素子33およ
び第4のスイッチ素子34のON/OFF動作が制御される。
極性反転回路30においては、第1のスイッチ素子31および第4のスイッチ素子34
と、第2のスイッチ素子32および第3のスイッチ素子33と、を交互にON/OFFさ
せる動作が繰り返される。これにより、電力制御回路20から出力される直流電流Idの
極性が交互に反転する。極性反転回路30は、第1のスイッチ素子31と第2のスイッチ
素子32との共通接続点、および第3のスイッチ素子33と第4のスイッチ素子34との
共通接続点から、制御された時間だけ同一極性状態を継続する直流である駆動電流I、も
しくは制御された周波数をもつ交流である駆動電流Iを生成し、出力する。
すなわち、極性反転回路30は、第1のスイッチ素子31および第4のスイッチ素子3
4がONのときには第2のスイッチ素子32および第3のスイッチ素子33がOFFであ
り、第1のスイッチ素子31および第4のスイッチ素子34がOFFのときには第2のス
イッチ素子32および第3のスイッチ素子33がONであるように制御される。したがっ
て、第1のスイッチ素子31および第4のスイッチ素子34がONのときには、コンデン
サー24の一端から第1のスイッチ素子31、放電灯90、第4のスイッチ素子34の順
に流れる駆動電流Iが発生する。第2のスイッチ素子32および第3のスイッチ素子33
がONのときには、コンデンサー24の一端から第3のスイッチ素子33、放電灯90、
第2のスイッチ素子32の順に流れる駆動電流Iが発生する。
本実施形態において、電力制御回路20と極性反転回路30とを合わせた部分が放電灯
駆動部230に対応する。すなわち、放電灯駆動部230は、放電灯90を駆動する駆動
電流Iを放電灯90に供給する。
制御部40は、放電灯駆動部230を制御する。図4の例では、制御部40は、電力制
御回路20および極性反転回路30を制御することにより、駆動電流Iが同一極性を継続
する保持時間、駆動電流Iの電流値、駆動電力Wdの電力値、周波数等のパラメーターを
制御する。制御部40は、極性反転回路30に対して、駆動電流Iの極性反転タイミング
により、駆動電流Iが同一極性で継続する保持時間、駆動電流Iの周波数等を制御する極
性反転制御を行う。制御部40は、電力制御回路20に対して、出力される直流電流Id
の電流値を制御する電流制御を行う。
制御部40の構成は、特に限定されない。本実施形態においては、制御部40は、シス
テムコントローラー41、電力制御回路コントローラー42、および極性反転回路コント
ローラー43を含んで構成されている。なお、制御部40は、その一部または全てを半導
体集積回路で構成してもよい。
システムコントローラー41は、電力制御回路コントローラー42および極性反転回路
コントローラー43を制御することにより、電力制御回路20および極性反転回路30を
制御する。システムコントローラー41は、動作検出部60が検出したランプ電圧(電極
間電圧)Vlaおよび駆動電流Iに基づき、電力制御回路コントローラー42および極性
反転回路コントローラー43を制御してもよい。
本実施形態においては、システムコントローラー41には、記憶部44が接続されてい
る。
システムコントローラー41は、記憶部44に格納された情報に基づき、電力制御回路
20および極性反転回路30を制御してもよい。記憶部44には、例えば、駆動電流Iが
同一極性で継続する保持時間、駆動電流Iの電流値、周波数、波形、変調パターン等の駆
動パラメーターに関する情報が格納されていてもよい。
電力制御回路コントローラー42は、システムコントローラー41からの制御信号に基
づき、電力制御回路20へ電流制御信号を出力することにより、電力制御回路20を制御
する。
極性反転回路コントローラー43は、システムコントローラー41からの制御信号に基
づき、極性反転回路30へ極性反転制御信号を出力することにより、極性反転回路30を
制御する。
制御部40は、専用回路を用いて実現され、上述した制御や後述する処理の各種制御を
行うようにすることができる。これに対して、制御部40は、例えば、CPUが記憶部4
4に記憶された制御プログラムを実行することによりコンピューターとして機能し、これ
らの処理の各種制御を行うようにすることもできる。
図5は、制御部40の他の構成例について説明するための図である。図5に示すように
、制御部40は、制御プログラムにより、電力制御回路20を制御する電流制御手段40
−1、極性反転回路30を制御する極性反転制御手段40−2として機能するように構成
されてもよい。
図4に示した例では、制御部40は、放電灯点灯装置10の一部として構成されている
。これに対して、制御部40の機能の一部をCPU580が担うように構成されていても
よい。
動作検出部60は、本実施形態においては、放電灯90のランプ電圧Vlaを検出して
制御部40にランプ電圧情報を出力する電圧検出部を含む。また、動作検出部60は、駆
動電流Iを検出して制御部40に駆動電流情報を出力する電流検出部などを含んでいても
よい。本実施形態においては、動作検出部60は、第1の抵抗61、第2の抵抗62およ
び第3の抵抗63を含んで構成されている。
本実施形態において、動作検出部60の電圧検出部は、放電灯90と並列に、互いに直
列接続された第1の抵抗61および第2の抵抗62で分圧した電圧によりランプ電圧Vl
aを検出する。また、本実施形態において、電流検出部は、放電灯90に直列に接続され
た第3の抵抗63に発生する電圧により駆動電流Iを検出する。
イグナイター回路70は、放電灯90の点灯開始時にのみ動作する。イグナイター回路
70は、放電灯90の点灯開始時に放電灯90の電極間(第1電極92と第2電極93と
の間)を絶縁破壊して放電路を形成するために必要な高電圧(放電灯90の通常点灯時よ
りも高い電圧)を、放電灯90の電極間(第1電極92と第2電極93との間)に供給す
る。本実施形態においては、イグナイター回路70は、放電灯90と並列に接続されてい
る。
図6Aおよび図6Bには、第1電極92および第2電極93の先端部分が示されている
。第1電極92および第2電極93の先端にはそれぞれ突起552p,562pが形成さ
れている。
第1電極92と第2電極93の間で生じる放電は、主として突起552pと突起562
pとの間で生じる。本実施形態のように突起552p,562pがある場合には、突起が
無い場合と比べて、第1電極92および第2電極93における放電位置(アーク位置)の
移動を抑えることができる。
図6Aは、第1電極92が陽極として動作し、第2電極93が陰極として動作する第1
極性状態を示している。第1極性状態では、放電により、第2電極93(陰極)から第1
電極92(陽極)へ電子が移動する。陰極(第2電極93)からは電子が放出される。陰
極(第2電極93)から放出された電子は陽極(第1電極92)の先端に衝突する。この
衝突によって熱が生じ、陽極(第1電極92)の先端(突起552p)の温度が上昇する
図6Bは、第1電極92が陰極として動作し、第2電極93が陽極として動作する第2
極性状態を示している。第2極性状態では、第1極性状態とは逆に、第1電極92から第
2電極93へ電子が移動する。その結果、第2電極93の先端(突起562p)の温度が
上昇する。
このように、放電灯90に駆動電流Iが供給されることで、電子が衝突する陽極の温度
は上昇する。一方、電子を放出する陰極は、陽極に向けて電子を放出している間、温度は
低下する。
第1電極92と第2電極93との電極間距離は、突起552p,562pの劣化ととも
に大きくなる。突起552p,562pが損耗するためである。電極間距離が大きくなる
と、第1電極92と第2電極93との間の抵抗が大きくなるため、ランプ電圧Vlaが大
きくなる。したがって、ランプ電圧Vlaを参照することによって、電極間距離の変化、
すなわち、放電灯90の劣化度合いを検出することができる。
なお、第1電極92と第2電極93とは、同様の構成であるため、以下の説明において
は、代表して第1電極92についてのみ説明する場合がある。また、第1電極92の先端
の突起552pと第2電極93の先端の突起562pとは、同様の構成であるため、以下
の説明においては、代表して突起552pについてのみ説明する場合がある。
次に、制御部40による放電灯駆動部230の制御について説明する。本実施形態にお
いて、制御部40は、放電灯駆動部230を駆動させる駆動として、定格駆動と、調光駆
動と、を実行可能である。すなわち、放電灯駆動部230は、駆動モードとして、定格駆
動が実行される定格駆動モード(第1モード)MSと、調光駆動が実行される調光駆動モ
ード(第2モード)MCと、を有する。なお、定格駆動モードMSおよび調光駆動モード
MCは、プロジェクター500の図示しない操作ボタン等の操作部やリモコン等の外部装
置により使用者によって選択可能なプロジェクター500のモードにそれぞれ対応してい
る。
定格駆動モードMSは、所定の駆動電力Wdが放電灯90に供給されるモードである。
定格駆動モードMSにおいては、放電灯90の定格電力、もしくは定格電力に近い駆動電
力が放電灯90に供給される。定格駆動モードMSにおいては、放電灯90に定格駆動パ
ターン(第2駆動パターン)DWSの駆動電流Iが供給される。
図7は、本実施形態の定格駆動モードMSにおける定格駆動パターンDWSの一例を示
す模式図である。図7に示すように、本実施形態の定格駆動パターンDWSにおいては、
交流期間P1と直流期間P2とが交互に繰り返される混合期間PH1と、片寄期間P3と
が交互に繰り返される。混合期間PH1における交流期間P1の数と直流期間P2の数と
は、特に限定されない。
図8は、混合期間PH1において放電灯90に供給される駆動電流Iの一例を示す図で
ある。図8において、縦軸は駆動電流Iを示しており、横軸は時間Tを示している。また
、駆動電流Iは、第1極性状態である場合を正とし、第2極性状態となる場合を負として
示している。
図8に示すように、交流期間P1は、放電灯90に交流電流が供給される期間である。
本実施形態において交流期間P1は、第1交流期間P11と、第2交流期間P12と、第
3交流期間P13と、第4交流期間P14と、を有する。第1交流期間P11と、第2交
流期間P12と、第3交流期間P13と、第4交流期間P14とは、この順に連続して設
けられる。
本実施形態において第1交流期間P11と、第2交流期間P12と、第3交流期間P1
3と、第4交流期間P14と、における交流電流は、例えば、電流値Im1と電流値−I
m1との間で極性が複数回反転される矩形波交流電流である。
第1交流期間P11における周波数f11と、第2交流期間P12における周波数f1
2と、第3交流期間P13における周波数f13と、第4交流期間P14における周波数
f14とは、互いに異なる。すなわち、交流期間P1は、放電灯90に供給される交流電
流の周波数fが互いに異なる交流期間を複数有している。
本実施形態において周波数f11と、周波数f12と、周波数f13と、周波数f14
とは、この順に小さくなる。すなわち、交流期間P1において、時間的に後に設けられる
交流期間ほど交流電流の周波数fが低くなる。
本実施形態において、第1交流期間P11の長さt11と、第2交流期間P12の長さ
t12と、第3交流期間P13の長さt13と、第4交流期間P14の長さt14とは、
例えば、同じである。本実施形態において、交流期間P1の長さt1、すなわち、長さt
11〜t14の合計の長さは、例えば、10ms(ミリ秒)以上、10s(秒)以下であ
る。交流期間P1の長さt1がこのように設定されることで、第1電極92の突起552
pに好適に熱負荷を加えることができる。
直流期間P2は、放電灯90に直流電流が供給される期間である。図8に示す例では、
直流期間P2においては、一定の電流値Im1を有する第1極性の駆動電流Iが放電灯9
0に供給される。直流期間P2において放電灯90に供給される直流電流の極性は、直流
期間P2が設けられるごとに反転する。
すなわち、図7に示す混合期間PH1において、交流期間P1の直前に設けられる直流
期間P2の直流電流と、交流期間P1の直後に設けられる直流期間P2の直流電流とでは
、互いに極性が異なる。例えば、交流期間P1の直前に設けられる直流期間P2の直流電
流の極性が、図8に示す直流期間P2の直流電流と同様に第1極性である場合、交流期間
P1の直後に設けられる直流期間P2の直流電流の極性は、第1極性と反対の第2極性で
ある。この場合、交流期間P1の直後に設けられる直流期間P2においては、一定の電流
値−Imを有する第2極性の駆動電流Iが放電灯90に供給される。
図8に示す直流期間P2の長さt2は、交流期間P1における交流電流の半周期の長さ
よりも大きい。直流期間P2の長さt2は、例えば、10ms(ミリ秒)以上、20ms
(ミリ秒)以下である。直流期間P2の長さt2がこのように設定されることで、第1電
極92の突起552pに好適に熱負荷を加えることができる。
図9は、片寄期間P3において放電灯90に供給される駆動電流Iの一例を示す図であ
る。図9において、縦軸は駆動電流Iを示しており、横軸は時間Tを示している。駆動電
流Iは、第1極性状態である場合を正とし、第2極性状態となる場合を負として示してい
る。
図9に示すように、片寄期間P3は、第1直流期間P31および第2直流期間P32を
交互に含む期間である。第1直流期間P31は、放電灯90に直流電流が供給される期間
である。図9に示す例では、第1直流期間P31においては、一定の電流値Im1を有す
る第1極性の駆動電流Iが放電灯90に供給される。
第2直流期間P32は、第1直流期間P31において放電灯90に供給される直流電流
の極性と反対の極性を有する直流電流が放電灯90に供給される期間である。すなわち、
図9に示す例では、第2直流期間P32においては、一定の電流値−Imを有する第2極
性の駆動電流Iが放電灯90に供給される。
第1直流期間P31において放電灯90に供給される直流電流の極性および第2直流期
間P32において放電灯90に供給される直流電流の極性は、片寄期間P3が設けられる
ごとに反転する。すなわち、図9に示される片寄期間P3の次に設けられる片寄期間P3
においては、第1直流期間P31において放電灯90に供給される直流電流の極性は、第
2極性となり、第2直流期間P32において放電灯90に供給される直流電流の極性は、
第1極性となる。
第1直流期間P31の長さt31は、第2直流期間P32の長さt32よりも大きい。
第1直流期間P31の長さt31は、例えば、第2直流期間P32の長さt32の10倍
以上である。第1直流期間P31の長さt31がこのように設定されることで、片寄期間
P3において、一方の電極を好適に加熱しつつ、他方の電極の温度が低下し過ぎることを
好適に抑制できる。
第1直流期間P31の長さt31は、例えば、5.0ms(ミリ秒)以上、20ms(
ミリ秒)以下である。第2直流期間P32の長さt32は、0.5ms(ミリ秒)よりも
小さい。
片寄期間P3における第1直流期間P31の長さt31の合計は、直流期間P2の長さ
t2よりも大きい。片寄期間P3における第1直流期間P31の長さt31の合計とは、
片寄期間P3に含まれるすべての第1直流期間P31の長さt31を足し合わせた長さで
ある。図9に示す例では、片寄期間P3には、例えば、4つの第1直流期間P31が含ま
れている。そのため、片寄期間P3における第1直流期間P31の長さt31の合計とは
、4つの第1直流期間P31の長さt31を足し合わせた長さである。
片寄期間P3における第1直流期間P31の長さt31の合計は、例えば、10ms(
ミリ秒)以上、1.0s(秒)以下である。片寄期間P3における第1直流期間P31の
長さt31の合計がこのように設定されることで、第1電極92の突起552pに加えら
れる熱負荷を好適に大きくできる。第1直流期間P31の長さt31は、それぞれ同じで
あってもよいし、互いに異なっていてもよい。図9に示す例では、第1直流期間P31の
長さt31は、それぞれ同じである。
片寄期間P3が設けられる間隔、すなわち混合期間PH1の長さは、例えば、30s(
秒)である。片寄期間P3の長さは、例えば、100ms(ミリ秒)である。図7に示す
ように、本実施形態において片寄期間P3は、交流期間P1の直後に設けられている。片
寄期間P3の直後には、交流期間P1が設けられている。すなわち、片寄期間P3は、交
流期間P1に時間的に挟まれて設けられている。
調光駆動モードMCは、駆動電力Wdの値が時間的に変化するモードである。調光駆動
モードMCにおいて駆動電力Wdの値は、プロジェクター500に入力される映像信号に
応じて変化する。具体的に制御部40は、プロジェクター500に入力される映像信号の
輝度が高いほど、駆動電力Wdを大きくし、プロジェクター500に入力される映像信号
の輝度が低いほど、駆動電力Wdを小さくする。
本実施形態の調光駆動モードMCにおいては、駆動電力Wdの変化に応じて放電灯90
に供給される駆動電流Iの駆動パターンが変化する。すなわち、制御部40は、調光駆動
モードMCにおいて、駆動電力Wdの変化に応じて放電灯90に供給される駆動電流Iの
駆動パターンを変化させる。調光駆動モードMCは、第1調光駆動モード(第1電力変化
モード)Md1と、第1電極92に加えられる熱負荷が第1調光駆動モードよりも大きい
第2調光駆動モード(第2電力変化モード)Md2と、を含む。制御部40は、調光駆動
を実行する際、放電灯駆動部230の駆動モード(調光駆動モードMC)を、所定条件に
基づいて、第1調光駆動モードMd1と第2調光駆動モードMd2との間で切り換える。
図10は、本実施形態の調光駆動モードMCにおける、駆動電力Wdの変化に対する駆
動電流Iの駆動パターンの変化の一例を示す図である。図10の上図は、駆動電力Wdの
変化を示す図であり、縦軸は駆動電力Wdを示しており、横軸は時間Tを示している。図
10の下図は、駆動電流Iの駆動パターンの変化を示す模式図であり、横軸は時間Tを示
している。
図10に示すように、第1調光駆動モードMd1において駆動電流Iの駆動パターンは
、駆動パターンDW1と、駆動パターンDW2と、駆動パターン(第1駆動パターン)D
W3との間で変化する。第1調光駆動モードMd1において駆動電力Wdの値が第1電力
Wd1以上、第2電力Wd2以下の第1範囲WA1内となる場合、駆動パターンDW1の
駆動電流Iが放電灯90に供給される。第1調光駆動モードMd1において駆動電力Wd
の値が第2電力Wd2よりも大きく、第3電力(所定値)Wd3以下の第2範囲WA2内
となる場合、駆動パターンDW2の駆動電流Iが放電灯90に供給される。第1調光駆動
モードMd1において駆動電力Wdの値が第3電力Wd3よりも大きく、第4電力Wd4
以下の第3範囲WA3内となる場合、駆動パターンDW3の駆動電流Iが放電灯90に供
給される。第1電力Wd1と第2電力Wd2と第3電力Wd3と第4電力Wd4とは、こ
の順に大きくなる。第4電力Wd4は、例えば、定格電力や定格電力に近い駆動電力であ
る。
図11は、本実施形態の調光駆動モードMCにおける駆動パターンDW1〜DW3の一
例を示す模式図である。図11に示すように、本実施形態の駆動パターンDW1〜DW3
においては、上述した交流期間P1と直流期間P2とが交互に繰り返される。本実施形態
の調光駆動モードMCにおける駆動パターンDW1〜DW3においては、定格駆動モード
MSにおける定格駆動パターンDWSと異なり、片寄期間P3が設けられない。
本実施形態において駆動パターンDW1〜DW3は、例えば、交流期間P1における駆
動電流Iの周波数f、および直流期間P2の長さt2がそれぞれ互いに異なる。駆動パタ
ーンDW1によって第1電極92に加えられる熱負荷は、駆動パターンDW2によって第
1電極92に加えられる熱負荷よりも大きい。駆動パターンDW2によって第1電極92
に加えられる熱負荷は、駆動パターンDW3によって第1電極92に加えられる熱負荷よ
りも大きい。すなわち、駆動パターンDW3と駆動パターンDW2と駆動パターンDW1
とは、この順に第1電極92に加えられる熱負荷が大きくなる。これにより、駆動電力W
dが小さくなるほど、第1電極92に加えられる熱負荷が大きくなる。
図10に示すように、第2調光駆動モードMd2において駆動電流Iの駆動パターンは
、駆動パターンDW1と、駆動パターンDW2と、図7に示した定格駆動パターンDWS
(第2駆動パターン)との間で変化する。第2調光駆動モードMd2において駆動電力W
dの値が第1範囲WA1内となる場合、第1調光駆動モードMd1と同様に、駆動パター
ンDW1の駆動電流Iが放電灯90に供給される。第2調光駆動モードMd2において駆
動電力Wdの値が第2範囲WA2内となる場合、第1調光駆動モードMd1と同様に、駆
動パターンDW2の駆動電流Iが放電灯90に供給される。第2調光駆動モードMd2に
おいて駆動電力Wdの値が第3電力Wd3以下の場合に放電灯90に供給される駆動電流
Iの駆動パターンは、第1調光駆動モードMd1において駆動電力Wdの値が第3電力W
d3以下の場合に放電灯90に供給される駆動電流Iの駆動パターンと同じである。
一方、第2調光駆動モードMd2において駆動電力Wdの値が第3範囲WA3内となる
場合、第1調光駆動モードMd1と異なり、定格駆動パターンDWSの駆動電流Iが放電
灯90に供給される。すなわち、第2調光駆動モードMd2において駆動電力Wdの値が
第3範囲WA3内となる場合、定格駆動モードMSと同じ駆動パターンの駆動電流Iが放
電灯90に供給される。
定格駆動パターンDWSによって第1電極92に加えられる熱負荷は、第1調光駆動モ
ードMd1における駆動パターンDW3によって第1電極92に加えられる熱負荷よりも
大きい。これにより、第2調光駆動モードMd2において第1電極92に加えられる熱負
荷が、第1調光駆動モードMd1において第1電極92に加えられる熱負荷よりも大きく
なる。
なお、本明細書において、第2調光駆動モードMd2において第1電極92に加えられ
る熱負荷が第1調光駆動モードMd1よりも大きいとは、各調光駆動モードにおいて切り
換えられる各駆動パターンによって第1電極92に加えられる熱負荷の平均値が、第1調
光駆動モードMd1よりも第2調光駆動モードMd2の方が大きいことを含む。
また、本実施形態において、上述の通り、調光駆動モードMCは、第1調光駆動モード
Md1と第2調光駆動モードMd2とを含み、制御部40は、駆動電力Wdの値が第3範
囲WA3内となる場合の駆動パターンを、第1調光駆動モードMd1は駆動パターンDW
3に設定し、第2調光駆動モードMd2は定格駆動パターンDWSに設定する構成とした
が、これに限らない。調光駆動モードMCは、単一のモードであり、所定の条件を満たし
た場合に、単に駆動電流Iの駆動パターンを変化させる(切り換える)構成としてもよい
なお、本実施形態において、第1調光駆動モードMd1および第2調光駆動モードMd
2における各駆動パターンDW1,DW2,DW3,DWSは、図7〜9および図11に
示されるように、電流値がImおよび−Imで一定となる交流期間P1、直流期間P2、
および片寄期間P3を含む駆動電流Iを一例としている。しかしながら、図10に示され
るように放電灯90に供給される駆動電力Wdの値が時間的に変化する調光駆動モードM
Cにおいて、各期間P1〜P3において放電灯90に供給される駆動電流Iの電流値は、
一定の電流値(Im1および−Im1)ではなく、実際は時間的に変化する。このように
、制御部40は、駆動電流Iの電流値を時間的に変化させることで、駆動電力Wdを時間
的に変化させる。
各駆動モードにおける駆動パターンのパラメーターの一例を表1に示す。
Figure 2018060704
表1において、交流期間P1の周波数fの範囲は、第1交流期間P11の周波数f11
、第2交流期間P12の周波数f12、第3交流期間P13の周波数f13、および第4
交流期間P14の周波数f14が選択される範囲を示している。表1に示す例では、第1
電力Wd1は、160Wである。第2電力Wd2は、170Wである。第3電力Wd3は
、180Wである。第4電力Wd4は、215Wである。
制御部40は、調光駆動モードMC(第1調光駆動モードMd1)において、図10に
示す判定期間(所定期間)PHjにおける駆動電力Wdの値が所定値よりも大きくなる期
間の割合が所定の割合よりも大きくなる場合、放電灯駆動部230の駆動モードを、第1
調光駆動モードMd1から第2調光駆動モードMd2に切り換える。すなわち、制御部4
0は、調光駆動モードMCにおいて、所定期間における駆動電力Wdの値が所定値よりも
大きくなる期間の割合が所定の割合よりも大きくなる場合、駆動電力Wdの値が所定値よ
りも大きくなる期間における駆動パターンを、駆動パターンDW3(第1駆動パターン)
から、第1電極92に加えられる熱負荷が駆動パターンDW3よりも大きい定格駆動パタ
ーンDWS(第2駆動パターン)に切り換える。本実施形態において所定値は、第3電力
Wd3である。すなわち、本実施形態において駆動電力Wdの値が所定値よりも大きくな
る期間とは、駆動電力Wdが第3電力Wd3よりも大きく、第4電力Wd4以下となる第
3範囲WA3内となる期間である。
上述したように、第1調光駆動モードMd1において駆動電力Wdの値が所定値(第3
電力Wd3)よりも大きい場合、すなわち駆動電力Wdの値が第3範囲WA3内となる場
合に放電灯90に供給される駆動電流Iの駆動パターンは、駆動パターンDW3である。
第2調光駆動モードMd2において駆動電力Wdの値が所定値(第3電力Wd3)よりも
大きい場合、すなわち駆動電力Wdの値が第3範囲WA3内となる場合に放電灯90に供
給される駆動電流Iの駆動パターンは、定格駆動パターンDWSである。
制御部40は、判定期間PHjの長さtjに対して、駆動電力Wdが第3範囲WA3内
となる期間の長さtw3の割合が所定の割合よりも大きくなった場合に、放電灯駆動部2
30の駆動モードを第1調光駆動モードMd1から第2調光駆動モードMd2に切り換え
る。駆動電力Wdが第3範囲WA3内となる期間の長さtw3とは、駆動パターンDW3
の駆動電流Iが放電灯90に供給される期間の長さである。所定の割合は、例えば、70
%以上、90%以下程度である。
図10に示す例では、判定期間PHjには、駆動電力Wdが第1範囲WA1内となる期
間が2つ、駆動電力Wdが第2範囲WA2内となる期間が1つ、駆動電力Wdが第3範囲
WA3内となる期間が2つ、それぞれ設けられている。これらの期間の合計が、判定期間
PHjの長さtjである。図10では、判定期間PHjに含まれる駆動電力Wdが第3範
囲WA3内となる期間の長さtw3の合計が、判定期間PHjの長さtjに対して所定の
割合よりも大きいため、制御部40は、放電灯駆動部230の駆動モードを第1調光駆動
モードMd1から第2調光駆動モードMd2に切り換えている。
判定期間PHjは、制御部40が駆動モードの切り換えについて判定するタイミングか
ら第1所定時間だけ前までの期間である。第1所定時間は、例えば、0.5min(分)
以上、5min(分)以下程度である。第1所定時間は、判定期間PHjの長さtjに相
当する。制御部40は、随時判定を行っていてもよいし、所定間隔で判定を行ってもよい
。図10に示す例では、第1調光駆動モードMd1と第2調光駆動モードMd2との境が
、駆動モードの切り換えについて判定するタイミングの一つである。
制御部40は、放電灯駆動部230の駆動モードを第1調光駆動モードMd1から第2
調光駆動モードMd2に切り換えてから第2所定時間(所定時間)が経過した場合、放電
灯駆動部230の駆動モードを第2調光駆動モードMd2から第1調光駆動モードMd1
に切り換える。すなわち、制御部40は、調光駆動モードMCにおいて駆動電力Wdの値
が所定値よりも大きくなる期間における駆動パターンを、駆動パターンDW3から定格駆
動パターンDWSに切り換えてから所定時間が経過した場合、当該駆動パターンを定格駆
動パターンDWSから駆動パターンDW3に切り換える。第2所定時間とは、第2調光駆
動モードMd2が実行される長さに相当する。
制御部40は、ランプ電圧Vlaに応じて、第2所定時間を変化させる。具体的には、
制御部40は、ランプ電圧Vlaが大きいほど、第2所定時間を長くする。すなわち、制
御部40は、ランプ電圧Vlaが第1電圧となるときの第2所定時間を、ランプ電圧Vl
aが第1電圧よりも小さい第2電圧となるときの第2所定時間よりも長くする。第2所定
時間は、例えば、1min(分)以上、30min(分)以下程度である。
その後、制御部40は、上述したのと同様にして判定期間PHjによる判定を行い、放
電灯駆動部230の駆動モードを第1調光駆動モードMd1と第2調光駆動モードMd2
との間で切り換える。
上述した制御を行う制御部40を備える放電灯点灯装置10は、放電灯駆動方法として
も表現できる。すなわち、本実施形態の放電灯駆動方法の一つの態様は、第1電極92お
よび第2電極93を有する放電灯90に駆動電流Iを供給して、放電灯90を駆動する放
電灯駆動方法であって、所定の駆動電力Wdが放電灯90に供給される定格駆動モードM
Sと、駆動電力Wdの値が時間的に変化する調光駆動モードMCと、を有し、調光駆動モ
ードMCにおいて、駆動電力Wdの変化に応じて放電灯90に供給される駆動電流Iの駆
動パターンを変化させ、調光駆動モードMCにおいて、判定期間PHjにおける駆動電力
Wdの値が所定値よりも大きくなる期間の割合が所定の割合よりも大きくなる場合、駆動
電力Wdが所定値よりも大きくなる期間における駆動パターンを、駆動パターンDW3か
ら定格駆動パターンDWSに切り換えることを特徴とする。
調光駆動モードMCにおいては、放電灯90に供給される駆動電力Wdが変化するため
、駆動電力Wdの変化に応じて第1電極92に加えられる熱負荷が変化する。これにより
、第1電極92には熱負荷の変化による刺激が加えられやすく、突起552pが成長しや
すい。この場合、放電灯90に供給される駆動電流Iの駆動パターンを定格駆動モードM
Sの駆動パターンと同じとすると、第1電極92に加えられる熱負荷が過剰になり過ぎて
、突起552pが溶融し過ぎる場合がある。したがって、調光駆動モードMCにおいて放
電灯90に供給される駆動電流Iの駆動パターンは、定格駆動モードMSにおいて放電灯
90に供給される駆動電流Iの駆動パターンよりも第1電極92に加えられる熱負荷が小
さくなるように設定されている。
このような調光駆動モードMCにおいて、例えば、駆動電力Wdの値が定格電力あるい
は定格電力に近い値となる状態が比較的長く設けられる場合、相対的に熱負荷が小さい調
光駆動モードMCの駆動パターンでは、第1電極92に加えられる熱負荷が不十分となり
、突起552pを十分に成長できない場合があった。これにより、放電灯90の寿命が低
下する場合があった。なお、駆動電力Wdの値が定格電力あるいは定格電力に近い値とな
る状態が比較的長く設けられる場合とは、駆動電力Wdの値が定格電力あるいは定格電力
に近い値となる状態が比較的長い時間連続して設けられる場合と、駆動電力Wdの値が定
格電力あるいは定格電力に近い値となる状態が他の状態を挟んで頻繁に設けられる場合と
を含む。
これに対して、本実施形態によれば、制御部40は、判定期間PHjにおける駆動電力
Wdの値が所定値よりも大きくなる期間の割合が所定の割合よりも大きくなる場合に、放
電灯駆動部230の駆動モードを、第1調光駆動モードMd1から第2調光駆動モードM
d2に切り換える。第2調光駆動モードMd2は、第1調光駆動モードMd1よりも第1
電極92に加えられる熱負荷が大きい。そのため、第1調光駆動モードMd1において駆
動電力Wdの値が定格電力あるいは定格電力に近い値となる状態が比較的長く設けられる
場合に、第1電極92に好適に熱負荷を加えることができ、突起552pを好適に成長さ
せることができる。これにより、本実施形態によれば、放電灯90の寿命を向上させるこ
とができる。
また、本実施形態によれば、調光駆動モードMCにおいては、駆動電力Wdの変化に応
じて駆動電流Iの駆動パターンが変化する。そして、第2調光駆動モードMd2において
駆動電力Wdの値が所定値よりも大きい場合の駆動電流Iの駆動パターンは、定格駆動パ
ターンDWSである。定格駆動パターンDWSは、第1調光駆動モードMd1において駆
動電力Wdの値が所定値よりも大きい場合の駆動電流Iの駆動パターンDW3よりも第1
電極92に加えられる熱負荷が大きい。そのため、第2調光駆動モードMd2において駆
動電力Wdの値が定格電力あるいは定格電力に近い値となる場合に、定格駆動パターンD
WSによって、第1電極92に加えられる熱負荷を大きくすることができる。そのため、
第2調光駆動モードMd2において第1電極92に熱負荷を好適に加えやすく、突起55
2pを好適に成長させやすい。したがって、放電灯90の寿命をより向上できる。
また、本実施形態によれば、第2調光駆動モードMd2において駆動電力Wdが所定値
よりも大きくなる場合に放電灯90に供給される駆動電流Iの駆動パターンは、定格駆動
モードMSにおいて放電灯90に供給される駆動電流Iの駆動パターンと同じである。そ
のため、第2調光駆動モードMd2において駆動電力Wdの値が定格電力あるいは定格電
力に近い値となる場合に、定格駆動モードMSを実行している場合と同様に第1電極92
に熱負荷を加えることができ、突起552pをより好適に成長させることができる。した
がって、放電灯90の寿命をより向上できる。
また、本実施形態によれば、第2調光駆動モードMd2において駆動電力Wdの値が所
定値以下の場合に放電灯90に供給される駆動電流Iの駆動パターンは、第1調光駆動モ
ードMd1において駆動電力Wdの値が所定値以下の場合に放電灯90に供給される駆動
電流Iの駆動パターンと同じである。そのため、第2調光駆動モードMd2において駆動
電力Wdの値が定格電力に近い値よりも小さい場合には、第1調光駆動モードMd1と同
様に駆動パターンを変化させて第1電極92に加えられる熱負荷を好適に調整できる。こ
れにより、放電灯90の寿命をより向上できる。
また、本実施形態によれば、制御部40は、放電灯駆動部230の駆動モードを第1調
光駆動モードMd1から第2調光駆動モードMd2に切り換えてから第2所定時間が経過
した場合、放電灯駆動部230の駆動モードを第2調光駆動モードMd2から第1調光駆
動モードMd1に切り換える。そのため、第1調光駆動モードMd1と第2調光駆動モー
ドMd2とを好適に切り換えて、第1電極92に対して好適に熱負荷を加えやすい。これ
により、放電灯90の寿命をより向上できる。
また、例えば、放電灯90が劣化するほど、第1電極92の突起552pが成長しにく
くなる。これに対して、本実施形態によれば、制御部40は、放電灯90のランプ電圧V
laに応じて、上述した第2所定時間を変化させる。そのため、放電灯90の劣化に応じ
て、第2調光駆動モードMd2の実行時間を変化させることができる。具体的には、本実
施形態のようにランプ電圧Vlaが大きいほど、上述した第2所定時間を長くすることで
、放電灯90が劣化するほど、第2調光駆動モードMd2の実行時間を長くでき、第1電
極92に加えられる熱負荷を大きくできる。これにより、放電灯90が劣化した場合であ
っても突起552pを成長させることができる。したがって、放電灯90の寿命をより向
上できる。
なお、本実施形態においては、下記の構成および方法を採用することもできる。
制御部40は、第2調光駆動モードMd2において、判定期間PHjにおける駆動電力
Wdの値が所定値よりも大きくなる期間の割合が所定の割合以下になる場合、放電灯駆動
部230の駆動モードを、第2調光駆動モードMd2から第1調光駆動モードMd1に切
り換えてもよい。すなわち、制御部40は、調光駆動モードMCにおいて、駆動電力Wd
が所定値よりも大きくなる期間における駆動パターンが定格駆動パターンDWSであり、
かつ、所定期間(判定期間PHj)における駆動電力Wdの値が所定値よりも大きくなる
期間の割合が所定の割合以下になる場合、駆動電力Wdが所定値よりも大きくなる期間に
おける駆動パターンを、定格駆動パターンDWSから駆動パターンDW3に切り換える。
この構成によれば、駆動電力Wdの値の変化の状態に応じて、第1調光駆動モードMd1
と第2調光駆動モードMd2とを好適に切り換えやすい。そのため、放電灯90の寿命を
より向上できる。
また、第2調光駆動モードMd2において駆動電力Wdの値が所定値よりも大きい場合
に放電灯90に供給される駆動電流Iの駆動パターンは、定格駆動モードMSにおいて放
電灯90に供給される駆動電流Iの定格駆動パターンDWSでなくてもよい。この場合、
第2調光駆動モードMd2において駆動電力Wdの値が所定値よりも大きい場合に放電灯
90に供給される駆動電流Iの駆動パターンは、駆動パターンDW3よりも第1電極92
に加えられる熱負荷が大きければ、定格駆動パターンDWSよりも第1電極92に加えら
れる熱負荷が小さくてもよいし、大きくてもよい。
また、第2調光駆動モードMd2においては、駆動電力Wdに応じて駆動パターンが変
化しなくてもよい。この場合、制御部40は、第2調光駆動モードMd2において、駆動
電力Wdの変化によらず同じ駆動パターンの駆動電流Iを放電灯90に供給し続ける。ま
た、第1調光駆動モードMd1においても、駆動電力Wdに応じて駆動パターンが変化し
なくてもよい。
また、制御部40は、第2調光駆動モードMd2において、駆動電力Wdが第3範囲W
A3内となる期間の長さtw3の合計、すなわち第2調光駆動モードMd2に切り換えら
れてから定格駆動パターンDWSの駆動電流Iが放電灯90に供給された累計時間が、第
3所定時間よりも大きくなった場合に、放電灯駆動部230の駆動モードを第2調光駆動
モードMd2から第1調光駆動モードMd1に切り換えてもよい。
例えば、第2調光駆動モードMd2に切り換えた後であっても、駆動電力Wdが第3範
囲WA3内とならない場合、すなわち駆動電力Wdが第1範囲WA1内あるいは第2範囲
WA2内となる場合には、駆動電流Iの駆動パターンは、第1調光駆動モードMd1にお
いて供給される駆動電流Iの駆動パターンと同じである。そのため、調光駆動モードMC
を第2調光駆動モードMd2に切り換えても、駆動電力Wdの変化の仕方によっては、ほ
とんど定格駆動パターンDWSの駆動電流Iが放電灯90に供給されず、第1電極92に
十分に熱負荷を加えにくい場合がある。
これに対して、第2調光駆動モードMd2において定格駆動パターンDWSの駆動電流
Iが放電灯90に供給された累計時間が第3所定時間よりも大きくなった場合に、放電灯
駆動部230の駆動モードを第2調光駆動モードMd2から第1調光駆動モードMd1に
切り換えることで、定格駆動パターンDWSの駆動電流Iが放電灯90に供給される時間
を第3所定時間分だけ確保することができる。そのため、駆動電力Wdの変化の仕方によ
らず、第2調光駆動モードMd2において第1電極92に熱負荷を十分に加えることがで
きる。
また、制御部40は、ランプ電圧Vlaが大きいほど、上述した第3所定時間を長くし
てもよい。上述したように、駆動電力Wdが第1範囲WA1内あるいは第2範囲WA2内
にある場合には、第2調光駆動モードMd2において放電灯90に供給される駆動電流I
の駆動パターンは第1調光駆動モードMd1において放電灯90に供給される駆動電流I
の駆動パターンと変わらない。そのため、第2調光駆動モードMd2の実行時間、すなわ
ち第2所定時間を長くしても、駆動電力Wdの変化の仕方によっては、定格駆動パターン
DWSの駆動電流Iが放電灯90に供給される累計時間が変わらない、あるいは短くなる
場合がある。
これに対して、ランプ電圧Vlaが大きいほど、第3所定時間を長くすることで、放電
灯90が劣化した場合に、第2調光駆動モードMd2における定格駆動パターンDWSの
駆動電流Iが放電灯90に供給される累計時間を大きくすることができ、第1電極92に
好適に熱負荷を加えることができる。
図12は、調光駆動モードMCにおける、駆動電力Wdの変化に対する駆動電流Iの駆
動パターンの変化の他の一例を示す図である。図12の上図は、駆動電力Wdの変化を示
す図であり、縦軸は駆動電力Wdを示しており、横軸は時間Tを示している。図12の下
図は、駆動電流Iの駆動パターンの変化を示す模式図であり、横軸は時間Tを示している
制御部40は、図12に示すように、第1調光駆動モードMd1において、駆動電力W
dの値が所定値よりも大きくなる期間、すなわち本実施形態では駆動電力Wdの値が第3
範囲WA3内となる期間の長さtw3が所定の長さよりも大きくなった場合に、放電灯駆
動部230の駆動モードを、第1調光駆動モードMd1から第2調光駆動モードMd2に
切り換えてもよい。この場合、制御部40は、駆動電力Wdの値が第3範囲WA3内とな
る期間の長さtw3が所定の長さよりも大きくなった場合に、判定期間PHjにおける駆
動電力Wdの値が所定値よりも大きくなる期間の割合が所定の割合よりも大きくなったと
判定する。所定の長さは、例えば、0.5min(分)以上、2min(分)以下程度で
ある。
図12に示す例では、制御部40は、駆動電力Wdが第4電力Wd4となる期間中にお
いて、駆動電力Wdの値が第3範囲WA3内となる期間の長さtw3が所定の長さよりも
大きくなった時点で、放電灯駆動部230の駆動モードを第1調光駆動モードMd1から
第2調光駆動モードMd2に切り換える。これにより、駆動電力Wdが第4電力Wd4で
ある期間中に、駆動パターンが、駆動パターンDW3から定格駆動パターンDWSに切り
換えられる。
なお、上述の実施形態において、透過型のプロジェクターに本発明を適用した場合の例
について説明したが、本発明は、反射型のプロジェクターにも適用することも可能である
。ここで、「透過型」とは、液晶パネル等を含む液晶ライトバルブが光を透過するタイプ
であることを意味する。「反射型」とは、液晶ライトバルブが光を反射するタイプである
ことを意味する。なお、光変調装置は、液晶パネル等に限られず、例えばマイクロミラー
を用いた光変調装置であってもよい。
また、上述の実施形態において、3つの液晶パネル560R,560G,560B(液
晶ライトバルブ330R,330G,330B)を用いたプロジェクター500の例を挙
げたが、本発明は、1つの液晶パネルのみを用いたプロジェクター、4つ以上の液晶パネ
ルを用いたプロジェクターにも適用可能である。
また、上述の実施形態において述べた各構成は、矛盾しない範囲内において、相互に組
み合わせることができる。
10…放電灯点灯装置(放電灯駆動装置)、40…制御部、90…放電灯、92…第1
電極(電極)、93…第2電極(電極)、200…光源装置、230…放電灯駆動部、3
30R,330G,330B…液晶ライトバルブ(光変調装置)、350…投射光学系、
500…プロジェクター、502,512R,512G,512B…画像信号、DW1,
DW2…駆動パターン、DW3…駆動パターン(第1駆動パターン)、DWS…定格駆動
パターン(第2駆動パターン)、I…駆動電流、MC…調光駆動モード(第2モード)、
Md1…第1調光駆動モード(第1電力変化モード)、Md2…第2調光駆動モード(第
2電力変化モード)、MS…定格駆動モード(第1モード)、PHj…判定期間(所定期
間)、Vla…ランプ電圧(電極間電圧)、Wd…駆動電力、Wd3…第3電力(所定値

Claims (9)

  1. 電極を有する放電灯に駆動電流を供給する放電灯駆動部と、
    前記放電灯駆動部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記放電灯駆動部は、所定の駆動電力が前記放電灯に供給される第1モードと、前記駆
    動電力の値が時間的に変化する第2モードと、を有し、
    前記制御部は、前記第2モードにおいて、前記駆動電力の変化に応じて前記放電灯に供
    給される前記駆動電流の駆動パターンを変化させ、
    前記制御部は、前記第2モードにおいて、所定期間における前記駆動電力の値が所定値
    よりも大きくなる期間の割合が所定の割合よりも大きくなる場合、前記駆動電力が前記所
    定値よりも大きくなる期間における駆動パターンを、第1駆動パターンから、前記電極に
    加えられる熱負荷が前記第1駆動パターンよりも大きい第2駆動パターンに切り換えるこ
    とを特徴とする放電灯駆動装置。
  2. 前記第2駆動パターンは、前記第1モードにおいて前記放電灯に供給される前記駆動電
    流の駆動パターンと同じである、請求項1に記載の放電灯駆動装置。
  3. 前記制御部は、前記第1駆動パターンから前記第2駆動パターンに切り換えてから所定
    時間が経過した場合、前記駆動電力が前記所定値よりも大きくなる期間における前記駆動
    パターンを前記第2駆動パターンから前記第1駆動パターンに切り換える、請求項1また
    は2に記載の放電灯駆動装置。
  4. 前記制御部は、前記放電灯の電極間電圧に応じて、前記所定時間を変化させる、請求項
    3に記載の放電灯駆動装置。
  5. 前記制御部は、前記電極間電圧が第1電圧となるときの前記所定時間を、前記電極間電
    圧が前記第1電圧よりも小さい第2電圧となるときの前記所定時間よりも長くする、請求
    項4に記載の放電灯駆動装置。
  6. 前記制御部は、前記第2モードにおいて、前記駆動電力が前記所定値よりも大きくなる
    期間における駆動パターンが前記第2駆動パターンであり、かつ、前記所定期間における
    前記駆動電力の値が前記所定値よりも大きくなる期間の割合が前記所定の割合以下になる
    場合、前記駆動電力が前記所定値よりも大きくなる期間における前記駆動パターンを、前
    記第2駆動パターンから前記第1駆動パターンに切り換える、請求項1または2に記載の
    放電灯駆動装置。
  7. 光を射出する放電灯と、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の放電灯駆動装置と、
    を備えることを特徴とする光源装置。
  8. 請求項7に記載の光源装置と、
    前記光源装置から射出される光を画像信号に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学系と、
    を備えることを特徴とするプロジェクター。
  9. 電極を有する放電灯に駆動電流を供給して、前記放電灯を駆動する放電灯駆動方法であ
    って、
    所定の駆動電力が前記放電灯に供給される第1モードと、前記駆動電力の値が時間的に
    変化する第2モードと、を有し、
    前記第2モードにおいて、前記駆動電力の変化に応じて前記放電灯に供給される前記駆
    動電流の駆動パターンを変化させ、
    前記第2モードにおいて、所定期間における前記駆動電力の値が所定値よりも大きくな
    る期間の割合が所定の割合よりも大きくなる場合、前記駆動電力が前記所定値よりも大き
    くなる期間における駆動パターンを、第1駆動パターンから、前記電極に加えられる熱負
    荷が前記第1駆動パターンよりも大きい第2駆動パターンに切り換えることを特徴とする
    放電灯駆動方法。
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