JP6601003B2 - 放電灯駆動装置、光源装置、プロジェクター、および放電灯駆動方法 - Google Patents

放電灯駆動装置、光源装置、プロジェクター、および放電灯駆動方法 Download PDF

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本発明は、放電灯駆動装置、光源装置、プロジェクター、および放電灯駆動方法に関す
る。
例えば、特許文献1には、高圧放電ランプに供給する交流電流の周波数を、第1の周波
数と、第1の周波数よりも大きい第2の周波数とに切り替える構成が記載されている。
特開2011−124184号公報
例えば、特許文献1では、電極の先端部の損耗を抑制することを目的として、高圧放電
ランプ(放電灯)に第1の周波数の交流電流が半周期の長さで供給される期間が設けられ
ている。しかし、この方法では、例えば、高圧放電ランプが劣化するのに伴って、電極の
先端部の損耗を十分に抑制できない問題があった。したがって、高圧放電ランプの寿命を
十分に向上できない問題があった。
本発明の一つの態様は、上記問題点に鑑みて成されたものであって、放電灯の寿命を向
上できる放電灯駆動装置、そのような放電灯駆動装置を備えた光源装置、およびそのよう
な光源装置を備えたプロジェクターを提供することを目的の一つとする。また、本発明の
一つの態様は、放電灯の寿命を向上できる放電灯駆動方法を提供することを目的の一つと
する。
本発明の放電灯駆動装置の一つの態様は、電極を有する放電灯に駆動電流を供給する放
電灯駆動部と、前記放電灯駆動部を制御する制御部と、前記放電灯の電極間電圧を検出す
る電圧検出部と、を備え、前記制御部は、第1期間と、第2期間と、が交互に繰り返され
る混合期間が設けられるように前記放電灯駆動部を制御し、前記第1期間は、前記放電灯
に第1周波数を有する交流電流が供給される期間であり、前記第2期間は、前記放電灯に
第1直流電流が供給される第1直流期間、および前記第1直流電流の極性と反対の極性を
有する第2直流電流が前記放電灯に供給される第2直流期間を交互に含む期間であり、前
記第1直流期間の長さは、前記第2直流期間の長さよりも大きく、前記第2直流期間の長
さは、0.5msよりも小さく、前記制御部は、検出された前記電極間電圧および前記放
電灯に供給される駆動電力の少なくとも一方に基づいて、前記第2直流電流の電流値を変
化させることを特徴とする。
本発明の放電灯駆動装置の一つの態様によれば、制御部は電極間電圧および駆動電力の
少なくとも一方に基づいて第2直流電流の電流値を変化させる。そのため、第2期間にお
いて陰極となる側の電極に加えられる熱負荷を、電極間電圧あるいは駆動電力に応じて調
整できる。したがって、本実施形態によれば、電極に熱負荷を適切に与えやすく、放電灯
の寿命を向上できる。
前記制御部は、検出された前記電極間電圧が第1電圧よりも小さい場合、前記第2直流
電流の電流値の絶対値を小さくする構成としてもよい。
この構成によれば、電極間電圧が比較的小さい場合に、電極に過剰に熱負荷が加えられ
ることを抑制できる。
前記制御部は、検出された前記電極間電圧が第2電圧よりも大きい場合、前記第2直流
電流の電流値の絶対値を大きくする構成としてもよい。
この構成によれば、電極間電圧が比較的大きい場合、すなわち放電灯がある程度劣化し
た場合に、電極に加えられる熱負荷を大きくしやすく、電極の突起を成長させやすい。
前記制御部は、前記駆動電力が第1電力よりも小さい場合、前記第2直流電流の電流値
の絶対値を大きくする構成としてもよい。
この構成によれば、駆動電力が比較的小さい場合に、電極に加えられる熱負荷を大きく
できるため、電極の突起を成長させやすい。
前記制御部は、前記駆動電力が第2電力よりも大きい場合、前記第2直流電流の電流値
の絶対値を小さくする構成としてもよい。
この構成によれば、駆動電力が比較的大きい場合に、電極に加えられる熱負荷を小さく
できるため、電極の突起が過剰に溶融することを抑制できる。
前記制御部は、検出された前記電極間電圧および前記放電灯に供給される駆動電力の少
なくとも一方に基づいて、前記第2期間における前記第1直流期間の長さの合計を変化さ
せる構成としてもよい。
この構成によれば、第2期間において電極の好適に熱負荷を加えることができる。
前記第1直流期間の長さは、前記第2直流期間の長さの10倍以上である構成としても
よい。
この構成によれば、第2期間において電極を好適に加熱できる。
前記第2期間における前記第1直流期間の長さの合計は、5.0ms以上、100ms
以下である構成としてもよい。
この構成によれば、第2期間において電極を好適に加熱できる。
前記第1直流期間において前記放電灯に供給される前記第1直流電流の極性および前記
第2直流期間において前記放電灯に供給される前記第2直流電流の極性は、前記第2期間
が設けられるごとに反転する構成としてもよい。
この構成によれば、2つの電極の突起をバランスよく成長させることができる。
前記第1周波数は、互いに異なる複数の周波数を含む構成としてもよい。
この構成によれば、第1期間において電極に加えられる熱負荷を変動させることができ
るため、より突起の形状を維持しやすい。
前記第1期間は、前記放電灯に供給される交流電流の周波数が互いに異なる交流期間を
複数有し、前記第1期間において、時間的に後に設けられる前記交流期間ほど交流電流の
周波数が小さくなる構成としてもよい。
この構成によれば、第1期間と第2期間とが切り替えられる際に、電極に加えられる熱
負荷の変動をより大きくできる。
前記制御部は、検出された前記電極間電圧が第1所定値以下の場合、または前記放電灯
に供給される駆動電力が第2所定値以上の場合、前記第2期間の代わりに、前記放電灯に
直流電流が供給される第3期間が設けられるように前記放電灯駆動部を制御する構成とし
てもよい。
この構成によれば、電極に加えられる熱負荷を好適にできる。
前記制御部は、前記混合期間と、前記放電灯に前記第1周波数よりも小さい第2周波数
を有する交流電流が供給される第4期間と、が設けられるように前記放電灯駆動部を制御
する構成としてもよい。
この構成によれば、電極に加えられる熱負荷をより変動させることができる。
前記混合期間は、複数設けられ、前記第4期間は、時間的に隣り合う前記混合期間の間
に設けられ、かつ、前記第1期間の直後に設けられる構成としてもよい。
この構成によれば、第4期間を適切な間隔で設けやすく、突起の形状をより維持しやす
い。
前記第4期間は、設けられるごとに開始極性が反転する構成としてもよい。
この構成によれば、2つの電極の突起をバランスよく成長させることができる。
前記第4期間の長さは、前記第2周波数を有する交流電流の6周期の長さ以上、30周
期の長さ以下である構成としてもよい。
この構成によれば、第4期間において突起の形状を整えやすい。
本発明の光源装置の一つの態様は、光を射出する前記放電灯と、上記の放電灯駆動装置
と、を備えることを特徴とする。
本発明の光源装置の一つの態様によれば、上記の放電灯駆動装置を備えるため、放電灯
の寿命を向上できる。
本発明のプロジェクターの一つの態様は、上記の光源装置と、前記光源装置から射出さ
れる光を画像信号に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置により変調された光を
投射する投射光学系と、を備えることを特徴とする。
本発明のプロジェクターの一つの態様によれば、上記の光源装置を備えるため、放電灯
の寿命を向上できる。
本発明の放電灯駆動方法の一つの態様は、電極を有する放電灯に駆動電流を供給して、
前記放電灯を駆動する放電灯駆動方法であって、第1期間と、第2期間と、が交互に繰り
返される混合期間が設けられ、前記第1期間は、前記放電灯に第1周波数を有する交流電
流が供給される期間であり、前記第2期間は、前記放電灯に第1直流電流が供給される第
1直流期間、および前記第1直流電流の極性と反対の極性を有する第2直流電流が前記放
電灯に供給される第2直流期間を交互に含む期間であり、前記第1直流期間の長さは、前
記第2直流期間の長さよりも大きく、前記第2直流期間の長さは、0.5msよりも小さ
く、検出された前記放電灯の電極間電圧および前記放電灯に供給される駆動電力の少なく
とも一方に基づいて、前記第2直流電流の電流値を変化させることを特徴とする。
本発明の放電灯駆動方法の一つの態様によれば、上述したのと同様にして、放電灯の寿
命を向上できる。
第1実施形態のプロジェクターの概略構成図である。 第1実施形態における放電灯を示す図である。 第1実施形態のプロジェクターの各種構成要素を示すブロック図である。 第1実施形態の放電灯点灯装置の回路図である。 第1実施形態の制御部の一構成例を示すブロック図である。 放電灯の電極先端の突起の様子を示す図である。 第1実施形態における混合期間の駆動電流波形の一例を示す図である。 第1実施形態における混合期間の駆動電流波形の一例を示す図である。 第1実施形態における混合期間の駆動電流波形の一例を示す図である。 第1実施形態におけるランプ電圧と第1周波数との関係の一例を示すグラフである。 第1実施形態における駆動電力と第1周波数との関係の一例を示すグラフである。 第2実施形態における混合期間の駆動電流波形の一例を示す図である。 第2実施形態における制御部による放電灯駆動部の制御手順の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態における放電灯に駆動電流が供給される期間の変化を示す模式図である。 第3実施形態における第4期間の駆動電流波形の一例を示す図である。 第3実施形態における第5期間の駆動電流波形の一例を示す図である。 第3実施形態における制御部による放電灯駆動部の制御手順の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るプロジェクターについて説明する

なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的
思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりや
すくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
<第1実施形態>
図1に示すように、本実施形態のプロジェクター500は、光源装置200と、平行化
レンズ305と、照明光学系310と、色分離光学系320と、3つの液晶ライトバルブ
(光変調装置)330R,330G,330Bと、クロスダイクロイックプリズム340
と、投射光学系350と、を備えている。
光源装置200から射出された光は、平行化レンズ305を通過して照明光学系310
に入射する。平行化レンズ305は、光源装置200からの光を平行化する。
照明光学系310は、光源装置200から射出される光の照度を、液晶ライトバルブ3
30R,330G,330B上において均一化するように調整する。さらに、照明光学系
310は、光源装置200から射出される光の偏光方向を一方向に揃える。その理由は、
光源装置200から射出される光を液晶ライトバルブ330R,330G,330Bで有
効に利用するためである。
照度分布と偏光方向とが調整された光は、色分離光学系320に入射する。色分離光学
系320は、入射光を赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)の3つの色光に分離す
る。3つの色光は、各色光に対応付けられた液晶ライトバルブ330R,330G,33
0Bにより、映像信号に応じてそれぞれ変調される。液晶ライトバルブ330R,330
G,330Bは、後述する液晶パネル560R,560G,560Bと、偏光板(図示せ
ず)と、を備えている。偏光板は、液晶パネル560R,560G,560Bのそれぞれ
の光入射側および光射出側に配置される。
変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム340により合成される。合
成光は投射光学系350に入射する。投射光学系350は、入射光をスクリーン700(
図3参照)に投射する。これにより、スクリーン700上に映像が表示される。なお、平
行化レンズ305、照明光学系310、色分離光学系320、クロスダイクロイックプリ
ズム340、投射光学系350の各々の構成としては、周知の構成を採用することができ
る。
図2は、光源装置200の構成を示す断面図である。光源装置200は、光源ユニット
210と、放電灯点灯装置(放電灯駆動装置)10と、を備えている。図2には、光源ユ
ニット210の断面図が示されている。光源ユニット210は、主反射鏡112と、放電
灯90と、副反射鏡113と、を備えている。
放電灯点灯装置10は、放電灯90に駆動電流Iを供給して放電灯90を点灯させる。
主反射鏡112は、放電灯90から放出された光を照射方向Dに向けて反射する。照射方
向Dは、放電灯90の光軸AXと平行である。
放電灯90の形状は、照射方向Dに沿って延びる棒状である。放電灯90の一方の端部
を第1端部90e1とし、放電灯90の他方の端部を第2端部90e2とする。放電灯9
0の材料は、例えば、石英ガラス等の透光性材料である。放電灯90の中央部は球状に膨
らんでおり、その内部は放電空間91である。放電空間91には、希ガス、金属ハロゲン
化合物等を含む放電媒体であるガスが封入されている。
放電空間91には、第1電極(電極)92および第2電極(電極)93の先端が突出し
ている。第1電極92は、放電空間91の第1端部90e1側に配置されている。第2電
極93は、放電空間91の第2端部90e2側に配置されている。第1電極92および第
2電極93の形状は、光軸AXに沿って延びる棒状である。放電空間91には、第1電極
92および第2電極93の電極先端部が、所定距離だけ離れて対向するように配置されて
いる。第1電極92および第2電極93の材料は、例えば、タングステン等の金属である
放電灯90の第1端部90e1に、第1端子536が設けられている。第1端子536
と第1電極92とは、放電灯90の内部を貫通する導電性部材534により電気的に接続
されている。同様に、放電灯90の第2端部90e2に、第2端子546が設けられてい
る。第2端子546と第2電極93とは、放電灯90の内部を貫通する導電性部材544
により電気的に接続されている。第1端子536および第2端子546の材料は、例えば
、タングステン等の金属である。導電性部材534,544の材料としては、例えば、モ
リブデン箔が利用される。
第1端子536および第2端子546は、放電灯点灯装置10に接続されている。放電
灯点灯装置10は、第1端子536および第2端子546に、放電灯90を駆動するため
の駆動電流Iを供給する。その結果、第1電極92および第2電極93の間でアーク放電
が起きる。アーク放電により発生した光(放電光)は、破線の矢印で示すように、放電位
置から全方向に向かって放射される。
主反射鏡112は、固定部材114により、放電灯90の第1端部90e1に固定され
ている。主反射鏡112は、放電光のうち、照射方向Dと反対側に向かって進む光を照射
方向Dに向かって反射する。主反射鏡112の反射面(放電灯90側の面)の形状は、放
電光を照射方向Dに向かって反射できる範囲内において、特に限定されず、例えば、回転
楕円形状であっても、回転放物線形状であってもよい。例えば、主反射鏡112の反射面
の形状を回転放物線形状とした場合、主反射鏡112は、放電光を光軸AXに略平行な光
に変換することができる。これにより、平行化レンズ305を省略することができる。
副反射鏡113は、固定部材522により、放電灯90の第2端部90e2側に固定さ
れている。副反射鏡113の反射面(放電灯90側の面)の形状は、放電空間91の第2
端部90e2側の部分を囲む球面形状である。副反射鏡113は、放電光のうち、主反射
鏡112が配置された側と反対側に向かって進む光を主反射鏡112に向かって反射する
。これにより、放電空間91から放射される光の利用効率を高めることができる。
固定部材114,522の材料は、放電灯90からの発熱に耐え得る耐熱材料である範
囲内において、特に限定されず、例えば、無機接着剤である。主反射鏡112および副反
射鏡113と放電灯90との配置を固定する方法としては、主反射鏡112および副反射
鏡113を放電灯90に固定する方法に限らず、任意の方法を採用できる。例えば、放電
灯90と主反射鏡112とを、独立にプロジェクター500の筐体(図示せず)に固定し
てもよい。副反射鏡113についても同様である。
以下、プロジェクター500の回路構成について説明する。
図3は、本実施形態のプロジェクター500の回路構成の一例を示す図である。プロジ
ェクター500は、図1に示した光学系の他、画像信号変換部510と、直流電源装置8
0と、液晶パネル560R,560G,560Bと、画像処理装置570と、CPU(Ce
ntral Processing Unit)580と、を備えている。
画像信号変換部510は、外部から入力された画像信号502(輝度−色差信号やアナ
ログRGB信号など)を所定のワード長のデジタルRGB信号に変換して画像信号512
R,512G,512Bを生成し、画像処理装置570に供給する。
画像処理装置570は、3つの画像信号512R,512G,512Bに対してそれぞ
れ画像処理を行う。画像処理装置570は、液晶パネル560R,560G,560Bを
それぞれ駆動するための駆動信号572R,572G,572Bを液晶パネル560R,
560G,560Bに供給する。
直流電源装置80は、外部の交流電源600から供給される交流電圧を一定の直流電圧
に変換する。直流電源装置80は、トランス(図示しないが、直流電源装置80に含まれ
る)の2次側にある画像信号変換部510、画像処理装置570およびトランスの1次側
にある放電灯点灯装置10に直流電圧を供給する。
放電灯点灯装置10は、起動時に放電灯90の電極間に高電圧を発生し、絶縁破壊を生
じさせて放電路を形成する。以後、放電灯点灯装置10は、放電灯90が放電を維持する
ための駆動電流Iを供給する。
液晶パネル560R,560G,560Bは、前述した液晶ライトバルブ330R,3
30G,330Bにそれぞれ備えられている。液晶パネル560R,560G,560B
は、それぞれ駆動信号572R,572G,572Bに基づいて、前述した光学系を介し
て各液晶パネル560R,560G,560Bに入射される色光の透過率(輝度)を変調
する。
CPU580は、プロジェクター500の点灯開始から消灯に至るまでの各種の動作を
制御する。例えば、図3の例では、通信信号582を介して点灯命令や消灯命令を放電灯
点灯装置10に出力する。CPU580は、放電灯点灯装置10から通信信号584を介
して放電灯90の点灯情報を受け取る。
以下、放電灯点灯装置10の構成について説明する。
図4は、放電灯点灯装置10の回路構成の一例を示す図である。
放電灯点灯装置10は、図4に示すように、電力制御回路20と、極性反転回路30と
、制御部40と、動作検出部60と、イグナイター回路70と、を備えている。
電力制御回路20は、放電灯90に供給する駆動電力Wdを生成する。本実施形態にお
いては、電力制御回路20は、直流電源装置80からの電圧を入力とし、入力電圧を降圧
して直流電流Idを出力するダウンチョッパー回路で構成されている。
電力制御回路20は、スイッチ素子21、ダイオード22、コイル23およびコンデン
サー24を含んで構成される。スイッチ素子21は、例えば、トランジスターで構成され
る。本実施形態においては、スイッチ素子21の一端は直流電源装置80の正電圧側に接
続され、他端はダイオード22のカソード端子およびコイル23の一端に接続されている
コイル23の他端にコンデンサー24の一端が接続され、コンデンサー24の他端はダ
イオード22のアノード端子および直流電源装置80の負電圧側に接続されている。スイ
ッチ素子21の制御端子には、後述する制御部40から電流制御信号が入力されてスイッ
チ素子21のON/OFFが制御される。電流制御信号には、例えば、PWM(Pulse Wi
dth Modulation)制御信号が用いられてもよい。
スイッチ素子21がONすると、コイル23に電流が流れ、コイル23にエネルギーが
蓄えられる。その後、スイッチ素子21がOFFすると、コイル23に蓄えられたエネル
ギーがコンデンサー24とダイオード22とを通る経路で放出される。その結果、スイッ
チ素子21がONする時間の割合に応じた直流電流Idが発生する。
極性反転回路30は、電力制御回路20から入力される直流電流Idを所定のタイミン
グで極性反転させる。これにより、極性反転回路30は、制御された時間だけ継続する直
流である駆動電流I、もしくは、任意の周波数を持つ交流である駆動電流Iを生成し、出
力する。本実施形態において、極性反転回路30は、インバーターブリッジ回路(フルブ
リッジ回路)で構成されている。
極性反転回路30は、例えば、トランジスターなどで構成される第1のスイッチ素子3
1、第2のスイッチ素子32、第3のスイッチ素子33、および第4のスイッチ素子34
を含んでいる。極性反転回路30は、直列接続された第1のスイッチ素子31および第2
のスイッチ素子32と、直列接続された第3のスイッチ素子33および第4のスイッチ素
子34と、が互いに並列接続された構成を有する。第1のスイッチ素子31、第2のスイ
ッチ素子32、第3のスイッチ素子33、および第4のスイッチ素子34の制御端子には
、それぞれ制御部40から極性反転制御信号が入力される。この極性反転制御信号に基づ
いて、第1のスイッチ素子31、第2のスイッチ素子32、第3のスイッチ素子33およ
び第4のスイッチ素子34のON/OFF動作が制御される。
極性反転回路30においては、第1のスイッチ素子31および第4のスイッチ素子34
と、第2のスイッチ素子32および第3のスイッチ素子33と、を交互にON/OFFさ
せる動作が繰り返される。これにより、電力制御回路20から出力される直流電流Idの
極性が交互に反転する。極性反転回路30は、第1のスイッチ素子31と第2のスイッチ
素子32との共通接続点、および第3のスイッチ素子33と第4のスイッチ素子34との
共通接続点から、制御された時間だけ同一極性状態を継続する直流である駆動電流I、も
しくは制御された周波数をもつ交流である駆動電流Iを生成し、出力する。
すなわち、極性反転回路30は、第1のスイッチ素子31および第4のスイッチ素子3
4がONのときには第2のスイッチ素子32および第3のスイッチ素子33がOFFであ
り、第1のスイッチ素子31および第4のスイッチ素子34がOFFのときには第2のス
イッチ素子32および第3のスイッチ素子33がONであるように制御される。したがっ
て、第1のスイッチ素子31および第4のスイッチ素子34がONのときには、コンデン
サー24の一端から第1のスイッチ素子31、放電灯90、第4のスイッチ素子34の順
に流れる駆動電流Iが発生する。第2のスイッチ素子32および第3のスイッチ素子33
がONのときには、コンデンサー24の一端から第3のスイッチ素子33、放電灯90、
第2のスイッチ素子32の順に流れる駆動電流Iが発生する。
本実施形態において、電力制御回路20と極性反転回路30とを合わせた部分が放電灯
駆動部230に対応する。すなわち、放電灯駆動部230は、放電灯90を駆動する駆動
電流Iを放電灯90に供給する。
制御部40は、放電灯駆動部230を制御する。図4の例では、制御部40は、電力制
御回路20および極性反転回路30を制御することにより、駆動電流Iが同一極性を継続
する保持時間、駆動電流Iの電流値(駆動電力Wdの電力値)、周波数等のパラメーター
を制御する。制御部40は、極性反転回路30に対して、駆動電流Iの極性反転タイミン
グにより、駆動電流Iが同一極性で継続する保持時間、駆動電流Iの周波数等を制御する
極性反転制御を行う。制御部40は、電力制御回路20に対して、出力される直流電流I
dの電流値を制御する電流制御を行う。
本実施形態において制御部40は、交流駆動と、分割直流駆動と、混合駆動と、を実行
可能である。交流駆動は、放電灯90に交流電流が供給される駆動である。分割直流駆動
は、第1極性および第2極性のうちの一方の極性を有する直流電流が放電灯90に供給さ
れる期間が、第1極性および第2極性のうちの他方の極性を有する直流電流が放電灯90
に供給される期間を挟んで複数設けられる期間である。混合駆動は、交流駆動と分割直流
駆動とが交互に実行される駆動である。各放電灯駆動によって放電灯90に供給される駆
動電流Iの駆動電流波形については、後段において詳述する。
制御部40の構成は、特に限定されない。本実施形態においては、制御部40は、シス
テムコントローラー41、電力制御回路コントローラー42、および極性反転回路コント
ローラー43を含んで構成されている。なお、制御部40は、その一部または全てを半導
体集積回路で構成してもよい。
システムコントローラー41は、電力制御回路コントローラー42および極性反転回路
コントローラー43を制御することにより、電力制御回路20および極性反転回路30を
制御する。システムコントローラー41は、動作検出部60が検出したランプ電圧(電極
間電圧)Vlaおよび駆動電流Iに基づき、電力制御回路コントローラー42および極性
反転回路コントローラー43を制御してもよい。
本実施形態においては、システムコントローラー41には、記憶部44が接続されてい
る。
システムコントローラー41は、記憶部44に格納された情報に基づき、電力制御回路
20および極性反転回路30を制御してもよい。記憶部44には、例えば、駆動電流Iが
同一極性で継続する保持時間、駆動電流Iの電流値、周波数、波形、変調パターン等の駆
動パラメーターに関する情報が格納されていてもよい。
電力制御回路コントローラー42は、システムコントローラー41からの制御信号に基
づき、電力制御回路20へ電流制御信号を出力することにより、電力制御回路20を制御
する。
極性反転回路コントローラー43は、システムコントローラー41からの制御信号に基
づき、極性反転回路30へ極性反転制御信号を出力することにより、極性反転回路30を
制御する。
制御部40は、専用回路を用いて実現され、上述した制御や後述する処理の各種制御を
行うようにすることができる。これに対して、制御部40は、例えば、CPUが記憶部4
4に記憶された制御プログラムを実行することによりコンピューターとして機能し、これ
らの処理の各種制御を行うようにすることもできる。
図5は、制御部40の他の構成例について説明するための図である。図5に示すように
、制御部40は、制御プログラムにより、電力制御回路20を制御する電流制御手段40
−1、極性反転回路30を制御する極性反転制御手段40−2として機能するように構成
されてもよい。
図4に示した例では、制御部40は、放電灯点灯装置10の一部として構成されている
。これに対して、制御部40の機能の一部をCPU580が担うように構成されていても
よい。
動作検出部60は、本実施形態においては、放電灯90のランプ電圧Vlaを検出して
制御部40にランプ電圧情報を出力する電圧検出部を含む。また、動作検出部60は、駆
動電流Iを検出して制御部40に駆動電流情報を出力する電流検出部などを含んでいても
よい。本実施形態においては、動作検出部60は、第1の抵抗61、第2の抵抗62およ
び第3の抵抗63を含んで構成されている。
本実施形態において、動作検出部60の電圧検出部は、放電灯90と並列に、互いに直
列接続された第1の抵抗61および第2の抵抗62で分圧した電圧によりランプ電圧Vl
aを検出する。また、本実施形態において、電流検出部は、放電灯90に直列に接続され
た第3の抵抗63に発生する電圧により駆動電流Iを検出する。
イグナイター回路70は、放電灯90の点灯開始時にのみ動作する。イグナイター回路
70は、放電灯90の点灯開始時に放電灯90の電極間(第1電極92と第2電極93と
の間)を絶縁破壊して放電路を形成するために必要な高電圧(放電灯90の通常点灯時よ
りも高い電圧)を、放電灯90の電極間(第1電極92と第2電極93との間)に供給す
る。本実施形態においては、イグナイター回路70は、放電灯90と並列に接続されてい
る。
図6(A),(B)には、第1電極92および第2電極93の先端部分が示されている
。第1電極92および第2電極93の先端にはそれぞれ突起552p,562pが形成さ
れている。
第1電極92と第2電極93の間で生じる放電は、主として突起552pと突起562
pとの間で生じる。本実施形態のように突起552p,562pがある場合には、突起が
無い場合と比べて、第1電極92および第2電極93における放電位置(アーク位置)の
移動を抑えることができる。
図6(A)は、第1電極92が陽極として動作し、第2電極93が陰極として動作する
第1極性状態を示している。第1極性状態では、放電により、第2電極93(陰極)から
第1電極92(陽極)へ電子が移動する。陰極(第2電極93)からは電子が放出される
。陰極(第2電極93)から放出された電子は陽極(第1電極92)の先端に衝突する。
この衝突によって熱が生じ、陽極(第1電極92)の先端(突起552p)の温度が上昇
する。
図6(B)は、第1電極92が陰極として動作し、第2電極93が陽極として動作する
第2極性状態を示している。第2極性状態では、第1極性状態とは逆に、第1電極92か
ら第2電極93へ電子が移動する。その結果、第2電極93の先端(突起562p)の温
度が上昇する。
このように、放電灯90に駆動電流Iが供給されることで、電子が衝突する陽極の温度
は上昇する。一方、電子を放出する陰極は、陽極に向けて電子を放出している間、温度は
低下する。
第1電極92と第2電極93との電極間距離は、突起552p,562pの劣化ととも
に大きくなる。突起552p,562pが損耗するためである。電極間距離が大きくなる
と、第1電極92と第2電極93との間の抵抗が大きくなるため、ランプ電圧Vlaが大
きくなる。したがって、ランプ電圧Vlaを参照することによって、電極間距離の変化、
すなわち、放電灯90の劣化度合いを検出することができる。
なお、第1電極92と第2電極93とは、同様の構成であるため、以下の説明において
は、代表して第1電極92についてのみ説明する場合がある。また、第1電極92の先端
の突起552pと第2電極93の先端の突起562pとは、同様の構成であるため、以下
の説明においては、代表して突起552pについてのみ説明する場合がある。
以下、本実施形態の制御部40による放電灯駆動部230の制御について説明する。本
実施形態において制御部40は、交流駆動および分割直流駆動を交互に繰り返す混合駆動
によって放電灯駆動部230を制御する。
図7から図9は、本実施形態の駆動電流波形の一例を示す図である。図7から図9にお
いて、縦軸は駆動電流Iを示しており、横軸は時間Tを示している。駆動電流Iは、第1
極性状態である場合を正とし、第2極性状態となる場合を負として示している。
図7から図9に示すように、本実施形態においては、第1期間(交流駆動期間)P1と
第2期間(分割直流駆動期間)P2とが交互に繰り返される混合期間PH1が設けられる
。混合期間PH1は、混合駆動が実行される期間である。第1期間P1は、交流駆動が実
行される期間である。第2期間P2は、分割直流駆動が実行される期間である。混合期間
PH1における第1期間P1の数と第2期間P2の数とは、特に限定されない。
第1期間P1は、放電灯90に第1周波数f1を有する交流電流が供給される期間であ
る。本実施形態において第1期間P1は、第1交流期間(交流期間)P11と、第2交流
期間(交流期間)P12と、第3交流期間(交流期間)P13と、第4交流期間(交流期
間)P14と、を有する。第1交流期間P11と、第2交流期間P12と、第3交流期間
P13と、第4交流期間P14とは、この順に連続して設けられる。
本実施形態において第1交流期間P11と、第2交流期間P12と、第3交流期間P1
3と、第4交流期間P14と、における交流電流は、例えば、電流値Im1と電流値−I
m1との間で極性が複数回反転される矩形波交流電流である。
第1交流期間P11における第1周波数f11と、第2交流期間P12における第1周
波数f12と、第3交流期間P13における第1周波数f13と、第4交流期間P14に
おける第1周波数f14と、は、互いに異なる。すなわち、第1周波数f1は、互いに異
なる複数の周波数を含み、第1期間P1は、放電灯90に供給される交流電流の周波数が
互いに異なる交流期間を複数有している。
第1周波数f11と、第1周波数f12と、第1周波数f13と、第1周波数f14と
、は、この順に小さくなる。すなわち、第1期間P1において、時間的に後に設けられる
交流期間ほど交流電流の周波数が小さくなる。
本実施形態において制御部40は、動作検出部60における電圧検出部によって検出さ
れたランプ電圧Vlaおよび放電灯90に供給される駆動電力Wdの両方に基づいて、第
1周波数f11〜f14を設定する。すなわち、制御部40は、ランプ電圧Vlaおよび
駆動電力Wdの少なくとも一方に基づいて、第1周波数f11〜f14を設定する。本実
施形態において制御部40は、ランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの少なくとも一方に
基づいて、第1周波数f11〜f14を変化させる。
図10は、ランプ電圧Vlaと第1周波数f11〜f14との関係の一例を示すグラフ
である。図10において、縦軸は第1周波数f1を示しており、横軸はランプ電圧Vla
を示している。図10は、駆動電力Wdが一定の値である場合のランプ電圧Vlaと第1
周波数f11〜f14との関係を示している。
図10の例では、ランプ電圧Vlaの値が所定の値Vla0未満の範囲において、第1
周波数f11〜f14は、一定である。図10の例では、ランプ電圧Vlaの値が所定の
値Vla0以上の範囲において、第1周波数f11〜f14は、ランプ電圧Vlaが大き
いほど大きく設定される。ランプ電圧Vlaの値が所定の値Vla0以上の範囲において
、第1周波数f11〜f14とランプ電圧Vlaとの関係は、例えば、1次関数で表され
る。
図10の例では、ランプ電圧Vlaの値が所定の値Vla0以上の範囲におけるランプ
電圧Vlaに対する第1周波数f1の変化の傾きは、第1周波数f14、第1周波数f1
3、第1周波数f12、第1周波数f11の順で大きくなる。すなわち、ランプ電圧Vl
aが大きくなるほど、第1周波数f11〜f14間の値の差は大きくなる。
図11は、駆動電力Wdと第1周波数f11〜f14との関係の一例を示すグラフであ
る。図11において、縦軸は第1周波数f1を示しており、横軸は駆動電力Wdを示して
いる。図11は、ランプ電圧Vlaが一定の値である場合の駆動電力Wdと第1周波数f
11〜f14との関係を示している。
図11の例では、第1周波数f11〜f14は、駆動電力Wdが小さいほど大きく設定
される。第1周波数f11〜f14と駆動電力Wdとの関係は、例えば、1次関数で表さ
れる。図11の例では、駆動電力Wdに対する第1周波数f1の変化の傾きは、例えば、
第1周波数f11〜f14のいずれにおいても同じである。
本実施形態においては、図10に示すランプ電圧Vlaに対する第1周波数f1の変化
と、図11に示す駆動電力Wdに対する第1周波数f1の変化との両方に基づいて、第1
周波数f1が設定される。具体的には、例えば、ランプ電圧Vlaに対して設定される第
1周波数f1の値に、駆動電力Wdの変化による第1周波数f1の変化分を足し合わせる
、あるいは減じることで、第1周波数f1の値が設定される。第1周波数f1の値は、例
えば、50Hz以上、50kHz以下の間である。
なお、本明細書において、第1周波数f1はランプ電圧Vlaが大きいほど大きく設定
される、とは、図10の例のようにランプ電圧Vlaの値が所定の範囲内のみにおいての
ことであってもよいし、ランプ電圧Vlaの値が取り得るすべての範囲内においてのこと
であってもよい。
また、本明細書において、第1周波数f1は駆動電力Wdが小さいほど大きく設定され
る、とは、図11の例のように駆動電力Wdの値が取り得るすべての範囲内においてのこ
とであってもよいし、駆動電力Wdの値が所定の範囲内のみにおいてのことであってもよ
い。
また、本明細書において、第1周波数f1はランプ電圧Vlaが大きいほど大きく設定
される、とは、駆動電力Wdを一定とした場合について、このように設定されることを含
む。また、本明細書において、第1周波数f1は駆動電力Wdが小さいほど大きく設定さ
れる、とは、ランプ電圧Vlaを一定とした場合について、このように設定されることを
含む。
すなわち、例えば、本実施形態のように第1周波数f1がランプ電圧Vlaと駆動電力
Wdとの両方に基づいて設定される場合、ランプ電圧Vlaが大きくなった場合でも駆動
電力Wdが大きくなることで、設けられる第1周波数f1は小さくなることがあり、駆動
電力Wdが大きくなった場合でもランプ電圧Vlaが小さくなることで、設けられる第1
周波数f1は大きくなることがある。
本実施形態において、第1期間P1の開始極性は、例えば、直前に設けられる期間、す
なわち本実施形態では第2期間P2の終了極性と反対の極性である。開始極性とは、ある
期間が開始した時点における駆動電流Iの極性である。終了極性とは、ある期間が終了し
た時点における駆動電流Iの極性である。
具体的には、例えば、第1期間P1の直前に設けられた第2期間P2において放電灯9
0に供給される直流電流の極性が第2極性であった場合、第2期間P2の終了極性は第2
極性となるため、第1期間P1の開始極性は第1極性である。本実施形態において第1期
間P1の開始極性とは、第1交流期間P11の開始極性である。
図7に示すように、本実施形態において、第1交流期間P11の長さt11と、第2交
流期間P12の長さt12と、第3交流期間P13の長さt13と、第4交流期間P14
の長さt14とは、例えば、同じである。各交流期間に含まれる交流電流の周期数T1は
、例えば、ランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの両方に基づいて設定される。本実施形
態において各交流期間に含まれる交流電流の周期数T1は、例えば、ランプ電圧Vlaお
よび駆動電力Wdの両方に基づいて設定される第1周波数f1に基づいて設定される。
すなわち、第1交流期間P11における周期数T11は、第1周波数f11に基づいて
設定される。第2交流期間P12の周期数T12は、第1周波数f12に基づいて設定さ
れる。第3交流期間P13の周期数T13は、第1周波数f13に基づいて設定される。
第4交流期間P14の周期数T14は、第1周波数f14に基づいて設定される。具体的
には、例えば、各第1周波数f1に各期間の長さを乗じた値が、周期数T1となる。
第2期間P2は、第1直流期間P21および第2直流期間P22を交互に含む期間であ
る。第1直流期間P21は、放電灯90に第1直流電流が供給される期間である。図7に
示す例では、第1直流期間P21においては、第1直流電流として、一定の電流値Im1
を有する第1極性の駆動電流Iが放電灯90に供給される。
本実施形態において、第1期間P1の長さt1、すなわち、長さt11〜t14の合計
の長さは、例えば、10ms(ミリ秒)以上、10s(秒)以下である。第1期間P1の
長さt1がこのように設定されることで、第1電極92の突起552pおよび第2電極9
3の突起553pに好適に熱負荷を加えることができる。
第2直流期間P22は、第1直流期間P21において放電灯90に供給される第1直流
電流の極性と反対の極性を有する第2直流電流が放電灯90に供給される期間である。図
7に示す例では、第2直流期間P22においては、第2直流電流として、一定の電流値−
Im1を有する第2極性の駆動電流Iが放電灯90に供給される。
第2直流電流の電流値は、検出されたランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの少なくと
も一方に基づいて変化する。すなわち、制御部40は、検出されたランプ電圧Vlaおよ
び放電灯90に供給される駆動電力Wdの少なくとも一方に基づいて、第2直流電流の電
流値を変化させる。本実施形態において制御部40は、例えば、検出されたランプ電圧V
laおよび駆動電力Wdの両方に基づいて、第2直流電流の電流値を変化させる。
まず、制御部40が、検出されたランプ電圧Vlaに基づいて、第2直流電流の電流値
を変化させる場合について説明する。この場合において制御部40は、例えば、検出され
たランプ電圧Vlaが第1電圧Vla1よりも小さい場合、図8に示すように、第2直流
電流の電流値の絶対値を小さくする。図8においては、第2直流期間P22において放電
灯90に供給される第2直流電流の電流値は、絶対値が−Im1よりも小さい−Im2で
一定である。
本実施形態において制御部40は、例えば、検出されたランプ電圧Vlaが第2電圧V
la2よりも大きい場合、図9に示すように、第2直流電流の電流値の絶対値を大きくす
る。図9においては、第2直流期間P22において放電灯90に供給される第2直流電流
の電流値は、絶対値が−Im1よりも大きい−Im3で一定である。
第2電圧Vla2は、例えば、第1電圧Vla1よりも大きい。本実施形態において制
御部40は、検出されたランプ電圧Vlaの値に応じて、第2期間P2の駆動電流波形を
、図7から図9に示す駆動電流波形の間で切り替える。
具体的には、制御部40は、検出されたランプ電圧Vlaが第1電圧Vla1よりも小
さい場合には、例えば、第2期間P2の駆動電流波形を、図8に示される、第2直流電流
の電流値の絶対値が−Im1よりも小さい−Im2となる駆動電流波形とする。
制御部40は、検出されたランプ電圧Vlaが第1電圧Vla1以上、第2電圧Vla
2以下である場合には、例えば、第2期間P2の駆動電流波形を、図7に示される、第2
直流電流の電流値が−Im1となる駆動電流波形とする。
制御部40は、検出されたランプ電圧Vlaが第2電圧Vla2よりも大きい場合には
、例えば、第2期間P2の駆動電流波形を、図9に示される、第2直流電流の電流値が−
Im1よりも大きい−Im3となる駆動電流波形とする。
ランプ電圧Vlaは、放電灯90の劣化に応じて大きくなる。すなわち、第2期間P2
の駆動電流波形は、放電灯90が劣化してランプ電圧Vlaが上昇するのに伴って、例え
ば、図8に示す駆動電流波形、図7に示す駆動電流波形、図9に示す駆動電流波形、の順
に変化する。第1電圧Vla1および第2電圧Vla2の値は、例えば、実験的に求めら
れる。
次に、制御部40が、駆動電力Wdに基づいて、第2直流電流の電流値を変化させる場
合について説明する。この場合において制御部40は、駆動電力Wdが第1電力Wd1よ
りも小さい場合、図9に示すように、第2直流電流の電流値の絶対値を大きくする。また
、制御部40は、駆動電力Wdが第2電力Wd2よりも大きい場合、図8に示すように、
第2直流電流の電流値の絶対値を小さくする。第2電力Wd2は、例えば、第1電力Wd
1よりも大きい。
本実施形態において制御部40は、放電灯90に供給される駆動電力Wdの値に応じて
、第2期間P2の駆動電流波形を、図7から図9に示す駆動電流波形の間で切り替える。
具体的には、制御部40は、駆動電力Wdが第1電力Wd1よりも小さい場合には、例
えば、第2期間P2の駆動電流波形を、図9に示される、第2直流電流の電流値の絶対値
が−Im1よりも大きい−Im3となる駆動電流波形とする。
制御部40は、駆動電力Wdが第1電力Wd1以上、第2電力Wd2以下である場合に
は、第2期間P2の駆動電流波形を、図7に示される、第2直流電流の電流値が−Im1
となる駆動電流波形とする。
制御部40は、駆動電力Wdが第2電力Wd2よりも大きい場合には、第2期間P2の
駆動電流波形を、図8に示される、第2直流電流の電流値の絶対値が−Im1よりも小さ
い−Im2となる駆動電流波形とする。
なお、上述したランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの一方に基づいた第2直流電流の
電流値の変化は、例えば、ランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの他方を一定とした場合
の変化である。すなわち、本明細書において、制御部40は検出されたランプ電圧Vla
が第1電圧Vla1よりも小さい場合、第2直流電流の電流値の絶対値を小さくする、お
よび制御部40は検出されたランプ電圧Vlaが第2電圧Vla2よりも大きい場合、第
2直流電流の電流値の絶対値を大きくする、とは、駆動電力Wdが一定の場合を含む。
本明細書において、制御部40は駆動電力Wdが第1電力Wd1よりも小さい場合、第
2直流電流の電流値の絶対値を大きくする、および制御部40は駆動電力Wdが第2電力
Wd2よりも大きい場合、第2直流電流の電流値の絶対値を小さくする、とは、ランプ電
圧Vlaが一定の場合を含む。
本実施形態において第2直流電流の電流値の変化は、ランプ電圧Vlaの変化による第
2直流電流の電流値の変化と、駆動電力Wdの変化による第2直流電流の電流値の変化と
、を足し合わせた結果となる。そのため、例えば、ランプ電圧Vlaが上昇して第2電圧
Vla2よりも大きくなった場合であっても、駆動電力Wdが第2電力Wd2よりも大き
くなることで、結果として、第2直流電流の電流値が変化しない、あるいは第2直流電流
の電流値が小さくなる場合がある。
第1直流期間P21において放電灯90に供給される第1直流電流の極性および第2直
流期間P22において放電灯90に供給される第2直流電流の極性は、第2期間P2が設
けられるごとに反転する。すなわち、図7に示される第2期間P2の次に設けられる第2
期間P2においては、第1直流期間P21において放電灯90に供給される第1直流電流
の極性は、第2極性となり、第2直流期間P22において放電灯90に供給される第2直
流電流の極性は、第1極性となる。
第1直流期間P21の長さt21は、第2直流期間P22の長さt22よりも大きい。
第1直流期間P21の長さt21は、例えば、第2直流期間P22の長さt22の10倍
以上である。第1直流期間P21の長さt21がこのように設定されることで、第2期間
P2において、一方の電極を好適に加熱しつつ、他方の電極の温度が低下し過ぎることを
好適に抑制できる。
第1直流期間P21の長さt21は、例えば、5.0ms(ミリ秒)以上、20ms(
ミリ秒)以下である。第2直流期間P22の長さt22は、0.5ms(ミリ秒)よりも
小さい。
第2期間P2に含まれる複数の第1直流期間P21の長さt21は、同じであってもよ
いし、互いに異なってもよい。図7から図9の例では、複数の第1直流期間P21の長さ
t21は、例えば、互いに同じである。
第2期間P2に含まれる複数の第2直流期間P22の長さt22は、互いに同じであっ
てもよいし、互いに異なってもよい。図7から図9の例では、1つの第2期間P2に含ま
れる複数の第2直流期間P22の長さt22は、例えば、互いに同じである。
本実施形態において制御部40は、ランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの両方に基づ
いて、第2期間P2における第1直流期間P21の長さt21の合計を設定する。すなわ
ち、本実施形態において制御部40は、ランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの少なくと
も一方に基づいて、第2期間P2における第1直流期間P21の長さt21の合計を変化
させる。
第2期間P2における第1直流期間P21の長さt21の合計とは、第2期間P2に含
まれるすべての第1直流期間P21の長さt21を足し合わせた長さである。図7の例で
は、第2期間P2には、例えば、4つの第1直流期間P21が含まれている。そのため、
第2期間P2における第1直流期間P21の長さt21の合計とは、4つの第1直流期間
P21の長さt21を足し合わせた長さである。
なお、以下の説明においては、第2期間P2における第1直流期間P21の長さt21
の合計を、単に、第1直流期間P21の合計長さ、と呼ぶ場合がある。
第1直流期間P21の合計長さは、例えば、ランプ電圧Vlaが大きいほど大きく設定
される。第1直流期間P21の合計長さは、例えば、駆動電力Wdが大きいほど小さく設
定される。第1直流期間P21の合計長さとランプ電圧Vlaとの関係は、駆動電力Wd
を一定とした場合、例えば、1次関数で表せる。第1直流期間P21の合計長さと駆動電
力Wdとの関係は、ランプ電圧Vlaを一定とした場合、例えば、1次関数で表せる。
なお、本明細書において、第2期間P2における第1直流期間P21の長さt21の合
計はランプ電圧Vlaが大きいほど大きく設定される、とは、ランプ電圧Vlaの値が所
定の範囲内のみにおいてのことであってもよいし、ランプ電圧Vlaの値が取り得るすべ
ての範囲内においてのことであってもよい。
また、本明細書において、第2期間P2における第1直流期間P21の長さt21の合
計は駆動電力Wdが大きいほど小さく設定される、とは、駆動電力Wdの値が所定の範囲
内のみにおいてのことであってもよいし、駆動電力Wdの値が取り得るすべての範囲内に
おいてのことであってもよい。
すなわち、ランプ電圧Vlaが所定の値以下である場合には、例えば、第1直流期間P
21の合計長さを一定としてもよい。また、駆動電力Wdが所定の値以下である場合には
、例えば、第1直流期間P21の合計長さを一定としてもよい。
また、本明細書において、第2期間P2における第1直流期間P21の長さt21の合
計はランプ電圧Vlaが大きいほど大きく設定される、とは、駆動電力Wdを一定とした
場合について、このように設定されることを含む。また、本明細書において、第2期間P
2における第1直流期間P21の長さt21の合計は駆動電力Wdが大きいほど小さく設
定される、とは、ランプ電圧Vlaを一定とした場合について、このように設定されるこ
とを含む。
すなわち、例えば、本実施形態のように第1直流期間P21の合計長さがランプ電圧Vlaと駆動電力Wdとの両方に基づいて設定される場合、ランプ電圧Vlaが大きくなった場合でも駆動電力Wdが大きくなることで、設けられる第1直流期間P21の合計長さは小さくなることがあり、駆動電力Wdが大きくなった場合でもランプ電圧Vlaが大きくなることで、設けられる第1直流期間P21の合計長さは大きくなることがある。
第2期間P2に含まれる第1直流期間P21の数は、例えば、第1直流期間P21の合
計長さに基づいて決まる。第1直流期間P21の数は、例えば、各第1直流期間P21の
長さt21が所定の値以下となる範囲内で、設定された第1直流期間P21の合計長さを
実現できるように決められる。すなわち、第2期間P2に含まれる第1直流期間P21の
数は、例えば、第1直流期間P21の合計長さが大きくなるほど多くなる。
具体的には、例えば所定の値が20ms(ミリ秒)と設定される場合、第1直流期間P
21の合計長さが20ms(ミリ秒)よりも大きく40ms(ミリ秒)以下のとき、第2
期間P2に含まれる第1直流期間P21の数は2つである。また、第1直流期間P21の
合計長さが40ms(ミリ秒)よりも大きく60ms(ミリ秒)以下のとき、第2期間P
2に含まれる第1直流期間P21の数は3つである。
図7に示す例では、第2期間P2に含まれる第1直流期間P21の数は4つである。す
なわち、例えば所定の値が20ms(ミリ秒)と設定される場合、第1直流期間P21の
合計長さは、60ms(ミリ秒)よりも大きく80ms(ミリ秒)以下である。
以上のように設定することで、各第1直流期間P21の長さt21を所定の値(20m
s)以下としつつ、設定された第1直流期間P21の合計長さを実現できる。
第2期間P2における第1直流期間P21の長さt21の合計は、例えば、5.0ms
(ミリ秒)以上、100ms(ミリ秒)以下である。第2期間P2における第1直流期間
P21の長さt21の合計がこのように設定されることで、第1電極92の突起552p
に加えられる熱負荷を好適に大きくできる。
上述した制御部40による制御は、放電灯駆動方法としても表現できる。すなわち、本
実施形態の放電灯駆動方法の一つの態様は、第1電極92および第2電極93を有する放
電灯90に駆動電流Iを供給して、放電灯90を駆動する放電灯駆動方法であって、第1
期間P1と、第2期間P2と、が交互に繰り返される混合期間PH1が設けられ、第1期
間P1は、放電灯90に第1周波数f1を有する交流電流が供給される期間であり、第2
期間P2は、放電灯90に直流電流が供給される第1直流期間P21、および第1直流期
間P21において放電灯90に供給される直流電流の極性と反対の極性を有する直流電流
が放電灯90に供給される第2直流期間P22を交互に含む期間であり、第1直流期間P
21の長さt21は、第2直流期間P22の長さt22よりも大きく、第2直流期間P2
2の長さt22は、0.5msよりも小さく、検出されたランプ電圧Vlaおよび放電灯
90に供給される駆動電力Wdの少なくとも一方に基づいて、第2直流電流の電流値を変
化させることを特徴とする。
例えば、所定時間極性が保持される直流電流のように、第1電極92と第2電極93と
のうちのいずれか一方の電極に偏って熱負荷を加える場合、熱負荷を加えられる側と反対
側の電極の温度は、大きく低下しやすい。しかし、本実施形態の第2期間P2のように、
偏って熱負荷を加えられる側と反対側の電極が陽極となる期間、すなわち第2直流期間P
22を挟んで、偏って熱負荷が加えられる側の電極が陽極となる第1直流期間P21を設
けることで、一方の電極に偏って熱負荷を加える際に、反対側の電極の温度が大きく低下
することを抑制できる。そのため、反対側の電極を加熱して溶融させる場合に、反対側の
電極の温度を上昇させやすく、溶融させやすい。これにより、反対側の電極を成長させや
すい。
ここで、図7から図9における第2期間P2において、偏って熱負荷が加えられる側の
電極とは、例えば、第1直流期間P21において陽極となる第1電極92であり、偏って
熱負荷を加えられる側と反対側の電極とは、例えば、第1直流期間P21において陰極と
なる第2電極93である。以下、偏って熱負荷が加えられる側の電極を第1電極92、偏
って熱負荷が加えられる側と反対側の電極を第2電極93とした場合について、説明する
ところで、第1電極92および第2電極93に加えられる熱負荷は、ランプ電圧Vla
および駆動電力Wdによって変化する。そのため、ランプ電圧Vlaの大きさ、および駆
動電力Wdによっては、第2期間P2における第2電極93の温度が不適切となる場合が
あり、第2電極93の突起562pを適切に成長できない虞がある。
具体的には、例えば、ランプ電圧Vlaが比較的小さい場合、放電灯90に供給される
駆動電流Iは比較的大きくなる。そのため、第2期間P2における第2電極93の温度が
比較的大きいと、第2電極93を加熱する際に、第2電極93の温度が過剰に大きくなり
やすく、第2電極93の突起562pが過剰に溶融される虞がある。一方、ランプ電圧V
laが比較的大きい場合、すなわち放電灯90の劣化がある程度進行した場合、第2期間
P2における第2電極93の温度が比較的小さいと、第2電極93を加熱する際に第2電
極93が溶融されにくくなり、突起562pが成長しにくい。
また、例えば、駆動電力Wdが比較的小さい場合、放電灯90に供給される駆動電流I
が比較的小さくなる。そのため、第2期間P2における第2電極93の温度が比較的小さ
いと、第2電極93を加熱する際に、第2電極93の加熱が不十分になりやすく、第2電
極93の突起562pが成長しにくい虞がある。一方、駆動電力Wdが比較的大きい場合
、放電灯90に供給される駆動電流Iが比較的大きくなる。そのため、第2期間P2にお
ける第2電極93の温度が比較的大きいと、第2電極93を加熱する際に、第2電極93
の温度が過剰に大きくなりやすく、第2電極93の突起562pが過剰に溶融される虞が
ある。
これらの問題に対して、本実施形態によれば、制御部40は、ランプ電圧Vlaおよび
駆動電力Wdの少なくとも一方に基づいて第2直流電流の電流値を変化させる。そのため
、第2期間P2において、偏って熱負荷を加えられる側と反対側の電極(第2電極93)
に加えられる熱負荷を、ランプ電圧Vlaあるいは駆動電力Wdに応じて調整できる。し
たがって、本実施形態によれば、第2期間P2における第2電極93の温度を調整でき、
上記問題の少なくとも一方を解決できる。その結果、放電灯90の寿命を向上できる。
具体的には、第2直流電流の電流値がランプ電圧Vlaに基づいて変化する場合、本実
施形態によれば、ランプ電圧Vlaが第1電圧Vla1よりも小さい場合に第2直流電流
の電流値の絶対値を小さくすることで、第2電極93に加えられる熱負荷を小さくできる
。これにより、第2期間P2における第2電極93の温度を、ランプ電圧Vlaが第1電
圧Vla1以上である場合と比べて、相対的に小さくできる。その結果、ランプ電圧Vl
aが比較的小さい場合に、第2期間P2における第2電極93の温度を比較的小さくでき
、第2電極93を加熱する際に、第2電極93の温度が過剰に大きくなることを抑制でき
る。したがって、本実施形態によれば、第2電極93の突起562pが過剰に溶融される
ことを抑制できる。
また、本実施形態によれば、ランプ電圧Vlaが第2電圧Vla2よりも大きい場合に
第2直流電流の電流値の絶対値を大きくすることで、第2電極93に加えられる熱負荷を
大きくできる。これにより、第2期間P2における第2電極93の温度を、ランプ電圧V
laが第2電圧Vla2以下の場合と比べて、相対的に大きくできる。その結果、ランプ
電圧Vlaが比較的大きい場合、すなわち放電灯90がある程度劣化した場合に、第2期
間P2における第2電極93の温度を比較的大きくでき、第2電極93を加熱する際に、
第2電極93の突起562pを溶融させやすい。したがって、本実施形態によれば、第2
電極93の突起562pを成長させやすい。
また、第2直流電流の電流値が駆動電力Wdに基づいて変化する場合、本実施形態によ
れば、駆動電力Wdが第1電力Wd1よりも小さい場合に第2直流電流の電流値の絶対値
を大きくすることで、第2電極93に加えられる熱負荷を大きくできる。これにより、第
2期間P2における第2電極93の温度を、駆動電力Wdが第1電力Wd1以上である場
合と比べて、相対的に大きくできる。その結果、駆動電力Wdが比較的小さい場合に、第
2期間P2における第2電極93の温度を比較的大きくでき、第2電極93を加熱する際
に、第2電極93の突起562pを溶融させやすい。したがって、本実施形態によれば、
第2電極93の突起562pを成長させやすい。
また、本実施形態によれば、駆動電力Wdが第2電力Wd2よりも大きい場合に第2直
流電流の電流値の絶対値を小さくすることで、第2電極93に加えられる熱負荷を小さく
できる。これにより、第2期間P2における第2電極93の温度を、駆動電力Wdが第2
電力Wd2以下である場合と比べて、相対的に小さくできる。その結果、駆動電力Wdが
比較的大きい場合に、第2期間P2における第2電極93の温度を比較的小さくでき、第
2電極93を加熱する際に、第2電極93の温度が過剰に大きくなることを抑制できる。
したがって、本実施形態によれば、第2電極93の突起562pが過剰に溶融されること
を抑制できる。
以上により、本実施形態によれば放電灯90の寿命を向上できる。本実施形態によれば
、第2直流電流の電流値は、ランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの両方に基づいて変化
するため、上記問題をいずれも解決することができる。
本実施形態において、混合期間PH1は第1期間P1と第2期間P2を複数回交互に含
み、また、第1直流期間P21における第1直流電流の極性および第2直流期間P22に
おける第2直流電流の極性は、第2期間P2が設けられるごとに反転する構成である。そ
のため、第2直流電流の極性が第1極性となる第2直流期間P22において第1電極92
に加えられる熱負荷も、ランプ電圧Vlaあるいは駆動電力Wdに応じて同様に調整する
ことができる。
例えば、放電灯90に供給される駆動電流Iの電流値が変化する場合、放電灯90から
射出される光の強度が変化するため、プロジェクター500から射出される映像の輝度が
変化して、ちらつきが生じる、あるいは使用者に違和感を与える場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、電流値が変化される第2直流電流は、長さt22
が0.5ms(ミリ秒)よりも小さい第2直流期間P22において放電灯90に供給され
る駆動電流Iである。そのため、放電灯90に供給される駆動電流Iの電流値が変化する
時間を十分に短くできる。これにより、本実施形態によれば、ちらつきが生じることを抑
制でき、かつ、使用者に違和感を与えることを抑制できる。
また、本実施形態によれば、第2直流電流の電流値を小さくする場合、第1直流電流か
ら第2直流電流に切り替わる際にオーバーシュートする量を小さくできる。これにより、
第2期間P2において第2電極93に加えられる熱負荷をより小さくしやすく、第2電極
93が過剰に溶融されることをより抑制できる。
また、例えば、放電灯90が劣化すると、第1電極92の突起552pが溶融されにく
くなり、突起552pの形状を維持しにくくなる。そのため、第1電極92に加えられる
熱負荷が比較的大きい第2期間P2によっても、突起552pの形状を十分に維持しにく
くなる虞がある。
また、上述したように、放電灯90に供給される駆動電力Wdが比較的大きい場合には
、第1電極92に加えられる熱負荷が大きくなりやすい。そのため、第2期間P2が設け
られることで、第1電極92に加えられる熱負荷が過剰に大きくなる虞がある。
これらの問題に対して、本実施形態によれば、制御部40は、ランプ電圧Vlaおよび
駆動電力Wdの少なくとも一方に基づいて、第1直流期間P21の合計長さを設定する。
そのため、上記問題の少なくとも一方を解決できる。
具体的には、第1直流期間P21の合計長さがランプ電圧Vlaに基づいて設定される
場合、ランプ電圧Vlaが大きくなるほど、第1直流期間P21の合計長さを大きく設定
することで、放電灯90が劣化した場合に第2期間P2において第1電極92に加えられ
る熱負荷をより大きくできる。これにより、放電灯90が劣化した場合に、第2期間P2
によって好適に第1電極92の突起552pを溶融させやすく、突起552pの形状を維
持しやすい。
一方、第1直流期間P21の合計長さが駆動電力Wdに基づいて設定される場合、駆動
電力Wdが大きくなるほど、第1直流期間P21の合計長さを小さく設定することで、駆
動電力Wdが比較的に大きい場合に、第2期間P2において第1電極92に加えられる熱
負荷を小さくできる。これにより、第1電極92の突起552pが過剰に溶融されること
を抑制でき、突起552pの形状を維持しやすい。
本実施形態によれば、第1直流期間P21の合計長さは、ランプ電圧Vlaおよび駆動
電力Wdの両方に基づいて設定されるため、上記問題をいずれも解決することができる。
また、例えば、第2期間P2において、第1直流期間P21の長さt21と第2直流期
間P22の長さt22との差(比)が小さいと、第1直流期間P21における第1電極9
2の温度の上昇幅と、第2直流期間P22における第1電極92の温度の下降幅との差が
小さい。そのため、第2期間P2において第1電極92の温度を上昇させにくい。これに
より、第2期間P2において第1電極92に加えられる熱負荷を十分に大きくできず、突
起552pを十分に溶融できない虞がある。
これに対して、本実施形態によれば、第1直流期間P21の長さt21は、第2直流期
間P22の長さt22の10倍以上である。そのため、第1直流期間P21における第1
電極92の温度の上昇幅を、第2直流期間P22における第1電極92の温度の下降幅に
対して十分に大きくできる。これにより、本実施形態によれば、第2期間P2において第
1電極92に好適に熱負荷を加えることができ、突起552pの形状をより維持しやすい
また、本実施形態によれば、第2期間P2における第1直流期間P21の長さt21の
合計は、5.0ms(ミリ秒)以上、100ms(ミリ秒)以下である。そのため、第2
期間P2において第1電極92に加えられる熱負荷を十分に大きくしやすく、突起552
pの形状をより維持しやすい。
また、本実施形態によれば、第2期間P2の第1直流期間P21において放電灯90に
供給される直流電流の極性および第2直流期間P22において放電灯90に供給される直
流電流の極性は、第2期間P2が設けられるごとに反転する。そのため、混合期間PH1
において、第1電極92の突起552pおよび第2電極93の突起562pをバランスよ
く成長させることができ、突起552pの形状および突起562pの形状を共に維持しや
すい。
また、本実施形態によれば、第1周波数f1は、互いに異なる複数の周波数を含む。そ
のため、第1期間P1内において、第1電極92に加えられる熱負荷を変動させることが
できる。したがって、本実施形態によれば、第1電極92の突起552pをより成長させ
やすい。
また、本実施形態によれば、第1期間P1において、時間的に後に設けられる交流期間
ほど第1周波数f1が小さくなる。すなわち、第1期間P1においては、時間的に最も前
に設けられる第1交流期間P11において、第1周波数f1が最も大きい。言い換えれば
、第1周波数f1のうちで、第1交流期間P11において放電灯90に供給される交流電
流の第1周波数f11が最も大きい。放電灯90に供給される交流電流の周波数が大きい
ほど、第1電極92の温度は低下しやすい。
そのため、混合期間PH1において、第1期間P1よりも熱負荷が大きい第2期間P2
の直後に、第1周波数f1が大きい第1交流期間P11を設けることで、第2期間P2に
よって加熱された第1電極92の温度を急激に低下させやすく、第1電極92に熱負荷の
変動による刺激を加えやすい。その結果、本実施形態によれば、突起552pをより成長
させやすい。
また、例えば、放電灯90が劣化してランプ電圧Vlaが大きくなる場合、放電灯90
に供給される駆動電流Iが小さくなるため、アーク放電の輝点が不安定になりやすく、移
動しやすい。アーク放電の輝点が移動すると、第1電極92における溶融する位置および
溶融量が変化する。これにより、第1電極92の形状が不安定になり、消耗しやすくなる
虞があった。したがって、放電灯90の寿命を十分に向上できない虞があった。
また、同様にして、駆動電力Wdが小さい場合においても、駆動電流Iが小さくなる。
そのため、アーク放電の輝点が不安定になり、第1電極92が消耗しやすくなる虞があっ
た。したがって、放電灯90の寿命を十分に向上できない虞があった。
これらの問題に対して、本実施形態によれば、制御部40は、ランプ電圧Vlaおよび
駆動電力Wdの少なくとも一方に基づいて、第1周波数f1を設定する。そのため、上記
問題の少なくとも一方を解決できる。
具体的には、第1周波数f1がランプ電圧Vlaに基づいて設定される場合、ランプ電
圧Vlaが大きくなるほど、第1周波数f1を大きく設定することで、放電灯90が劣化
した場合に、アーク放電の輝点を安定させやすい。これは、以下の理由による。
放電灯90に供給される交流電流の周波数が比較的大きい場合、第1電極92の突起5
52pにおける溶融される部分の体積が比較的小さくなる。アーク放電の輝点は、突起5
52pが溶融されて平坦化された先端面に位置する。突起552pにおける溶融される部
分の体積が小さい場合、平坦化される先端面の面積が比較的小さい。そのため、アーク放
電の輝点が移動する領域が小さくなり、アーク放電の輝点の位置を安定化できる。
したがって、本実施形態によれば、放電灯90が劣化した場合に、第1電極92が消耗
しやすくなることを抑制できる。
一方、第1周波数f1が駆動電力Wdに基づいて設定される場合、駆動電力Wdが小さ
くなるほど、第1周波数f1を大きく設定することで、駆動電力Wdが比較的に小さい場
合に、第1周波数f1を比較的大きくできる。これにより、上記と同様にして、アーク放
電の輝点を安定化でき、第1電極92が消耗しやすくなることを抑制できる。
以上のように、本実施形態によれば、第1電極92が消耗することを抑制でき、放電灯
90の寿命をより向上させることができる。
本実施形態によれば、第1周波数f1は、ランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの両方
に基づいて設定されるため、上記問題をいずれも解決することができる。したがって、放
電灯90の寿命をより向上できる。
なお、本実施形態においては、以下の構成および方法を採用することもできる。
本実施形態において混合期間PH1は、放電灯90が点灯している間、常に設けられて
いてもよいし、他の期間を挟みつつ、断続的に複数設けられていてもよい。
また、本実施形態において制御部40は、検出されたランプ電圧Vlaのみに基づいて
第2直流電流の電流値を変化させてもよいし、駆動電力Wdのみに基づいて第2直流電流
の電流値を変化させてもよい。
また、本実施形態においては、検出されたランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの少な
くとも一方に基づいて変化するならば、制御部40は、第2直流電流の電流値をどのよう
に変化させてもよい。本実施形態において制御部40は、例えば、ランプ電圧Vlaが大
きくなるほど、第2直流電流の電流値の絶対値を大きくしてもよい。この場合、駆動電力
Wdが一定とした場合におけるランプ電圧Vlaと第2直流電流の電流値の絶対値との関
係は、例えば、1次関数で表されてもよいし、2次関数で表されてもよいし、その他の関
数で表されてもよい。
また、本実施形態において制御部40は、例えば、駆動電力Wdが大きくなるほど、第
2直流電流の電流値の絶対値を小さくしてもよい。この場合、ランプ電圧Vlaを一定と
した場合における駆動電力Wdと第2直流電流の電流値の絶対値との関係は、例えば、1
次関数で表されてもよいし、2次関数で表されてもよいし、その他の関数で表されてもよ
い。
また、本実施形態において第2直流電流の電流値は、1つの第2期間P2に含まれる複
数の第2直流期間P22において互いに異なってもよい。この場合、例えば、第2直流電
流の電流値は、1つの第2期間P2の中で第2直流期間P22が設けられるごとに大きく
なってもよいし、第2直流期間P22が設けられるごとに小さくなってもよいし、第2直
流期間P22が設けられるごとに不規則に変化してもよい。
また、本実施形態において制御部40は、ランプ電圧Vlaのみに基づいて第2期間P
2の第1直流期間P21の合計長さを変化させてもよいし、駆動電力Wdのみに基づいて
第2期間P2の第1直流期間P21の合計長さを変化させてもよい。また、本実施形態に
おいて第2期間P2の第1直流期間P21の合計長さは、変化しなくてもよい。
また、本実施形態において制御部40は、第2期間P2が設けられるごとに、ランプ電
圧Vlaおよび駆動電力Wdの少なくとも一方に基づいて第1直流期間P21の合計長さ
を変化させてもよいし、混合期間PH1が複数設けられる場合、混合期間PH1が設けら
れるごとに1度ずつランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの少なくとも一方に基づいて第
1直流期間P21の合計長さを変化させてもよい。
第1直流期間P21の合計長さが、第2期間P2が設けられるごとに変化する場合、1
つの混合期間PH1において各第2期間P2における第1直流期間P21の合計長さは、
互いに異なる場合がある。一方、第1直流期間P21の合計長さが、混合期間PH1が設
けられるごとに1度ずつ変化する場合、1つの混合期間PH1において各第2期間P2に
おける第1直流期間P21の合計長さは、互いに同じである。
また、本実施形態において制御部40は、混合期間PH1が複数設けられる場合、混合
期間PH1が所定の数だけ設けられるごとに1度ずつランプ電圧Vlaおよび駆動電力W
dの少なくとも一方に基づいて第2期間P2における第1直流期間P21の合計長さを変
化させてもよい。
また、本実施形態において制御部40は、第1直流期間P21において放電灯90に供
給される直流電流の極性および第2直流期間P22において放電灯90に供給される直流
電流の極性を、第2期間P2が設けられるごとに反転しなくてもよい。すなわち、本実施
形態においては、2回以上連続して、第1直流期間P21において放電灯90に供給され
る直流電流の極性および第2直流期間P22において放電灯90に供給される直流電流の
極性がそれぞれ同じである第2期間P2が設けられてもよい。
また、本実施形態において第1期間P1に含まれる各交流期間の長さは、互いに異なっ
ていてもよい。すなわち、第1交流期間P11の長さt11と、第2交流期間P12の長
さt12と、第3交流期間P13の長さt13と、第4交流期間P14の長さt14と、
は、互いに異なっていてもよい。
また、本実施形態において複数の第1周波数f1は、どのように設けられてもよい。本
実施形態においては、例えば、第1期間P1において、時間的に後に設けられる交流期間
ほど、第1周波数f1が大きくなる構成であってもよい。
また、本実施形態において第1期間P1に含まれる交流期間の数は、特に限定されない
。本実施形態において第1期間P1は、2つまたは3つの交流期間を有していてもよいし
、5つ以上の交流期間を有していてもよい。また、本実施形態においては、例えば、第1
期間P1ごとに有する交流期間の数が異なってもよい。
また、本実施形態において制御部40は、ランプ電圧Vlaのみに基づいて第1周波数
f1を設定してもよいし、駆動電力Wdのみに基づいて第1周波数f1を設定してもよい
。また、本実施形態において第1周波数f1は変化しなくてもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態に対して、第3期間(直流駆動期間)P3が設けられる
点において異なる。なお、上記実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付す
等により説明を省略する場合がある。
本実施形態において制御部40は、第1実施形態で説明した各駆動に加えて、直流駆動
を実行可能である。本実施形態において制御部40は、直流駆動が実行される期間である
第3期間P3が設けられるように、放電灯駆動部230を制御する。第3期間P3は、所
定の条件下で、第2期間P2の代わりに設けられる期間である。
図12は、本実施形態の駆動電流波形の一例を示す図である。図12において、縦軸は
駆動電流Iを示しており、横軸は時間Tを示している。駆動電流Iは、第1極性状態であ
る場合を正とし、第2極性状態となる場合を負として示している。
図12に示すように、本実施形態においては、混合期間PH2が設けられる。混合期間
PH2においては、第1期間P1と第2期間P2とが交互に繰り返されるか、または第1
期間P1と第3期間P3とが交互に繰り返される。すなわち、混合期間PH2においては
、所定の条件に応じて、第1期間P1と第2期間P2とが交互に繰り返されるか、第1期
間P1と第3期間P3とが交互に繰り返されるか、が異なる。
図12の例では、混合期間PH2において第1期間P1と第3期間P3とが交互に繰り
返される場合について示している。混合期間PH2において第1期間P1と第2期間P2
とが交互に繰り返される場合、混合期間PH2における駆動電流波形は、第1実施形態の
混合期間PH1の駆動電流波形と同様である。
第3期間P3は、放電灯90に直流電流が供給される期間である。図12に示す例では
、第3期間P3においては、一定の電流値Im1を有する第1極性の駆動電流Iが放電灯
90に供給される。混合期間PH2の第3期間P3において放電灯90に供給される直流
電流の極性は、第3期間P3が設けられるごとに反転する。
すなわち、混合期間PH2において、第1期間P1の直前に設けられる第3期間P3の
直流電流と、第1期間P1の直後に設けられる第3期間P3の直流電流とでは、互いに極
性が異なる。例えば、第1期間P1の直前に設けられる第3期間P3の直流電流の極性が
、図12に示す第3期間P3の直流電流と同様に第1極性である場合、第1期間P1の直
後に設けられる第3期間P3の直流電流の極性は、第1極性と反対の第2極性である。こ
の場合、第1期間P1の直後に設けられる第3期間P3においては、一定の電流値−Im
1を有する第2極性の駆動電流Iが放電灯90に供給される。
図12に示す第3期間P3の長さt3は、第1期間P1における第1周波数f11を有
する交流電流の半周期の長さよりも大きい。第3期間P3の長さt3は、例えば、10m
s(ミリ秒)以上、20ms(ミリ秒)以下である。第3期間P3の長さt3がこのよう
に設定されることで、第1電極92の突起552pに好適に熱負荷を加えることができる
本実施形態において、制御部40は、混合期間PH2において交互に繰り返される期間
が、所定の条件に応じて切り替えられるように放電灯駆動部230を制御する。すなわち
、制御部40は、所定の条件に応じて、第2期間P2の代わりに第3期間P3が設けられ
るように放電灯駆動部230を制御する。以下、詳細に説明する。
図13は、混合期間PH2における制御部40の制御の一例を示すフローチャートであ
る。図13に示すように、制御部40は、混合駆動を開始した(ステップS11)後、交
流駆動を実行する(ステップS12)。これにより、混合期間PH2における第1期間P
1が開始される。
次に、制御部40は、第1実施形態で述べたように、ランプ電圧Vlaおよび駆動電力
Wdに基づいて、分割直流駆動を実行する第2期間P2における第1直流期間P21の合
計長さを設定する(ステップS13)。そして、制御部40は、設定された第1直流期間
P21の合計長さが所定値よりも大きいか否かを判断する(ステップS14)。すなわち
、本実施形態において、所定の条件は、設定された第1直流期間P21の合計長さが所定
値よりも大きいか否かということである。
第1直流期間P21の合計長さが所定値よりも大きい場合(ステップS14:YES)
、制御部40は、分割直流駆動を実行する(ステップS16)。これにより、第2期間P
2が開始される。すなわち、この場合においては、混合期間PH2における駆動電流波形
は、第1期間P1と第2期間P2とが交互に繰り返される波形となる。
一方、第1直流期間P21の合計長さが所定値以下の場合(ステップS14:NO)、
制御部40は、直流駆動を実行する(ステップS15)。これにより、第3期間P3が開
始される。すなわち、この場合においては、混合期間PH2における駆動電流波形は、第
1期間P1と第3期間P3とが交互に繰り返される波形となる。ステップS14における
所定値は、例えば、20ms(ミリ秒)である。
このように、本実施形態において制御部40は、設定された第2期間P2における第1
直流期間P21の合計長さが所定値以下である場合、第2期間P2の代わりに、第3期間
P3が設けられるように放電灯駆動部230を制御する。すなわち、本実施形態において
、第1直流期間P21の合計長さが所定値以下に設定されると、第2期間P2は設けられ
ない。そのため、設けられる第2期間P2における第1直流期間P21の合計長さは、所
定値よりも大きくなる。
図12に示す第3期間P3の長さt3は、設定された第2期間P2における第1直流期
間P21の合計長さと同じである。すなわち、設定された第1直流期間P21の合計長さ
が所定値以下の場合、第2期間P2が設けられない代わりに、第2期間P2において分割
されて設けられた第1直流期間P21が、第3期間P3として1つの直流期間にまとめら
れる。
上述したように、本実施形態において制御部40は、設定される第1直流期間P21の
合計長さに基づいて、第2期間P2と第3期間P3とのうちのいずれが設けられるかを決
定する。本実施形態において第1直流期間P21の合計長さは、ランプ電圧Vlaおよび
駆動電力Wdの両方に基づいて設定される。すなわち、本実施形態において制御部40は
、ランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの両方に基づいて、第2期間P2と第3期間P3
とのいずれが設けられるかを決定する。
第1実施形態で述べたように、第1直流期間P21の合計長さは、例えば、ランプ電圧
Vlaが大きいほど大きく設定される。そのため、放電灯90を使用し始めた直後におい
ては、ランプ電圧Vlaが比較的低く、設定される第1直流期間P21の合計長さは、比
較的小さい。これにより、放電灯90を使用し始めた直後においては、第2期間P2の代
わりに第3期間P3が設けられやすい。そして、放電灯90の使用と共にランプ電圧Vl
aが上昇し、設定される第1直流期間P21の合計長さが所定値を超えると、第3期間P
3の代わりに第2期間P2が設けられる。
図13の例では、混合期間PH2において、交流駆動(第1期間P1)が実行されるご
とに、次に、分割直流駆動(第2期間P2)と直流駆動(第3期間P3)とのうちのいず
れを実行するかを選択する構成である。そのため、1つの混合期間PH2内において、第
2期間P2と第3期間P3とが共に設けられる場合がある。
例えば、混合期間PH2の開始初期の段階において第1期間P1と第3期間P3とが交
互に繰り返される場合を考える。この場合、途中でランプ電圧Vlaが大きくなる等によ
って第1直流期間P21の合計長さの設定値が所定値よりも大きくなった場合には、混合
期間PH2の駆動電流波形は、途中から第1期間P1と第2期間P2とが交互に繰り返さ
れる駆動電流波形となる。
例えば、図7に示す第2期間P2における第1直流期間P21の合計長さが比較的小さ
い場合、第1直流期間P21の間に第2直流期間P22を挟む第2期間P2の構成では、
十分に第1電極92に熱負荷を加えられない虞がある。
一方、図11に示す第3期間P3の長さt3が比較的大きい場合、第3期間P3で加熱
される電極と反対の電極、例えば第2電極93の温度が低下し過ぎる虞がある。
これに対して、本実施形態によれば、設定された第1直流期間P21の合計長さに応じ
て、混合期間PH2において第2期間P2と第3期間P3とが切り替えられる。そのため
、設定された第1直流期間P21の合計長さが所定値以下の場合に、混合期間PH2にお
いて第1期間P1と第3期間P3とを交互に繰り返すことで、十分に第1電極92に熱負
荷を加えやすい。
また、設定された第1直流期間P21の合計長さが所定値よりも大きい場合に、混合期
間PH2において第1期間P1と第2期間P2とを繰り返すことで、第2直流期間P22
によって第2電極93を加熱することができ、第2電極93の温度が低下し過ぎることを
抑制できる。
なお、本実施形態においては、以下の構成を採用することもできる。
本実施形態において制御部40は、混合期間PH2が複数設けられる場合、混合期間P
H2が設けられるごとに1度ずつ、混合期間PH2において第2期間P2と第3期間P3
とのいずれが設けられるかを決定してもよい。この場合、1つの混合期間PH2において
は、第1期間P1および第2期間P2のみが交互に繰り返される、あるいは、第1期間P
1および第3期間P3のみが交互に繰り返される。すなわち、この場合、1つの混合期間
PH2においては、第2期間P2と第3期間P3とのうちのいずれか一方のみと、第1期
間P1と、が設けられる。
また、本実施形態において制御部40は、混合期間PH2が複数設けられる場合、混合
期間PH2が所定の数だけ設けられるごとに1度ずつ、混合期間PH2において第2期間
P2と第3期間P3とのいずれが設けられるかを決定してもよい。
また、上記説明においては、制御部40が、ランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdに応
じて設定される第1直流期間P21の合計長さに基づいて、第2期間P2と第3期間P3
とのうちのいずれを設けるかを決定する構成としたが、これに限られない。本実施形態に
おいては、制御部40が、ランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdに応じて設定される第1
直流期間P21の合計長さが所定値より大きいか否かを判断するのではなく、より直接的
にランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの少なくとも一方に基づいて、第2期間P2と第
3期間P3とのうちのいずれを設けるかを決定してもよい。
また、この場合、第1直流期間P21の合計長さは、ランプ電圧Vlaあるいは駆動電
力Wdに応じて変化しなくてもよい。すなわち、制御部40は、ランプ電圧Vlaおよび
駆動電力Wdの少なくとも一方に基づいて、第2期間P2の代わりに、第3期間P3が設
けられるように放電灯駆動部230を制御してもよい。より具体的には、制御部40は、
ランプ電圧Vlaが所定の値(第1所定値)以下の場合、または駆動電力Wdが所定の値
(第2所定値)以上の場合に、第2期間P2の代わりに、第3期間P3が設けられるよう
に放電灯駆動部230を制御してもよい。すなわち、この構成において、所定の条件は、
ランプ電圧Vlaが所定の値以下か否か、あるいは駆動電力Wdが所定の値以上か否か、
ということである。
また、言い換えれば、制御部40は、ランプ電圧Vlaが所定の値(第1所定値)より
も大きい場合、または駆動電力Wdが所定の値(第2所定値)よりも小さい場合に、第3
期間P3の代わりに、第2期間P2が設けられるように放電灯駆動部230を制御しても
よい。すなわち、この構成において、所定の条件は、ランプ電圧Vlaが所定の値よりも
大きいか否か、あるいは駆動電力Wdが所定の値よりも小さいか否か、ということである
また、本実施形態において制御部40は、混合期間PH2の第3期間P3において放電
灯90に供給される直流電流の極性を、第3期間P3が設けられるごとに反転しなくても
よい。すなわち、本実施形態においては、放電灯90に同じ極性の直流電流が供給される
第3期間P3が、第1期間P1を挟んで2回以上連続して設けられてもよい。
また、本実施形態において、第1直流期間P21の合計長さを設定するとは、第3期間
P3の長さt3を設定することに、置き換えることができる。すなわち、設定された第3
期間P3の長さt3に応じて、混合期間PH2において第2期間P2と第3期間P3とが
切り替えられる構成としてもよい。この場合、第3期間P3の長さt3が所定値よりも大
きい場合、第3期間P3の代わりに、第2期間P2が設けられる。
<第3実施形態>
第3実施形態は、第1実施形態に対して、第4期間(低周波交流駆動期間)P4および
第5期間(片寄駆動期間)P5が設けられる点において異なる。なお、上記実施形態と同
様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
本実施形態において制御部40は、第1実施形態で説明した各駆動に加えて、低周波交
流駆動と、片寄駆動と、を実行可能である。低周波交流駆動は、放電灯90に交流駆動の
交流電流よりも周波数の低い交流電流が供給される駆動である。片寄駆動は、放電灯90
に極性の異なる直流電流が交互に供給され、一方の極性の直流電流の長さが、他方の極性
の直流電流の長さよりも十分に長い駆動である。
本実施形態において制御部40は、第1期間P1と第2期間P2とが交互に繰り返され
る混合期間PH1に加えて、低周波交流駆動が実行される期間である第4期間P4と、片
寄駆動が実行される期間である第5期間P5と、が設けられるように、放電灯駆動部23
0を制御する。
図14は、本実施形態における放電灯90に駆動電流Iが供給される期間の変化を示す
模式図である。図14に示すように、本実施形態において制御部40は、駆動サイクルC
が繰り返されるように、放電灯駆動部230を制御する。本実施形態において駆動サイク
ルCは、第1期間P1と、第2期間P2と、第4期間P4と、第5期間P5と、を有する
。すなわち、駆動サイクルCは、制御部40が4つの駆動を行うことで実行される。駆動
サイクルCには、第1期間P1と第2期間P2とが交互に繰り返される混合期間PH1が
設けられる。本実施形態において混合期間PH1は、複数設けられる。
本実施形態において第4期間P4は、時間的に隣り合う混合期間PH1の間に設けられ
る。第4期間P4は、例えば、第1期間P1の直後に設けられる。第4期間P4は、例え
ば、第1期間P1の直前に設けられる。
図15は、第4期間P4の駆動電流波形の一例を示す図である。図15において、縦軸
は駆動電流Iを示しており、横軸は時間Tを示している。駆動電流Iは、第1極性状態で
ある場合を正とし、第2極性状態となる場合を負として示している。
図15に示すように、第4期間P4は、放電灯90に第1周波数f1よりも小さい第2
周波数f2を有する交流電流が供給される期間である。すなわち、第4期間P4における
交流電流の第2周波数f2は、第1周波数f11〜f14のいずれよりも小さい。第2周
波数f2の値は、例えば、10Hz以上、100Hz以下の間である。
第4期間P4は、設けられるごとに開始極性が反転する。図15の例では、第4期間P
4の開始極性は、例えば、第1極性である。そのため、図15に示す第4期間P4の次に
設けられる第4期間P4においては、開始極性は第2極性となる。
第4期間P4の長さt4は、例えば、第2実施形態の第3期間P3の長さt3よりも大
きい。第4期間P4の長さt4は、第2周波数f2を有する交流電流の6周期の長さ以上
、30周期の長さ以下である。第4期間P4の長さt4がこのように設定されることで、
第1電極92の突起552pの形状を好適に整えることができる。
図14に示すように、第5期間P5は、時間的に隣り合う混合期間PH1の間に設けら
れる。第5期間P5は、例えば、第1期間P1の直後に設けられる。第5期間P5は、例
えば、第1期間P1の直前に設けられる。
図16は、第5期間P5の駆動電流波形の一例を示す図である。図16において、縦軸
は駆動電流Iを示しており、横軸は時間Tを示している。駆動電流Iは、第1極性状態で
ある場合を正とし、第2極性状態となる場合を負として示している。
図16に示すように、第5期間P5は、第3直流期間P51および第4直流期間P52
を交互に含む期間である。第3直流期間P51は、放電灯90に直流電流が供給される期
間である。図16に示す例では、第3直流期間P51においては、一定の電流値Im1を
有する第1極性の駆動電流Iが放電灯90に供給される。
第4直流期間P52は、第3直流期間P51において放電灯90に供給される直流電流
の極性と反対の極性を有する直流電流が放電灯90に供給される期間である。すなわち、
図16に示す例では、第4直流期間P52においては、一定の電流値−Im1を有する第
2極性の駆動電流Iが放電灯90に供給される。
第4直流期間P52において放電灯90に供給される駆動電流Iの電流値は、検出され
たランプ電圧Vlaおよび放電灯90に供給される駆動電力Wdの少なくとも一方に基づ
いて変化されてもよい。すなわち、制御部40は、検出されたランプ電圧Vlaおよび放
電灯90に供給される駆動電力Wdの少なくとも一方に基づいて、第4直流期間P52に
おいて放電灯90に供給される駆動電流Iの電流値を変化させてもよい。この場合、第4
直流期間P52において放電灯90に供給される駆動電流Iの電流値は、第2直流期間P
22において放電灯90に供給される第2直流電流と同様に変化させることができる。
第3直流期間P51において放電灯90に供給される直流電流の極性および第4直流期
間P52において放電灯90に供給される直流電流の極性は、第5期間P5が設けられる
ごとに反転する。すなわち、図16に示される第5期間P5の次に設けられる第5期間P
5においては、第3直流期間P51において放電灯90に供給される直流電流の極性は、
第2極性となり、第4直流期間P52において放電灯90に供給される直流電流の極性は
、第1極性となる。
第3直流期間P51の長さt51は、第4直流期間P52の長さt52よりも大きい。
第3直流期間P51の長さt51は、例えば、第4直流期間P52の長さt52の10倍
以上である。第3直流期間P51の長さt51がこのように設定されることで、第5期間
P5において、一方の電極を好適に加熱しつつ、他方の電極の温度が低下し過ぎることを
好適に抑制できる。
第3直流期間P51の長さt51は、例えば、5.0ms(ミリ秒)以上、20ms(
ミリ秒)以下である。第4直流期間P52の長さt52は、0.5ms(ミリ秒)よりも
小さい。
第5期間P5における第3直流期間P51の長さt51の合計は、第2実施形態の第3
期間P3の長さt3よりも大きく、第4期間P4の交流電流、すなわち第2周波数f2を
有する交流電流の半周期の長さよりも大きい。第5期間P5における第3直流期間P51
の長さt51の合計は、第2期間P2における第1直流期間P21の長さt21の合計よ
りも大きい。
第5期間P5における第3直流期間P51の長さt51の合計とは、第5期間P5に含
まれるすべての第3直流期間P51の長さt51を足し合わせた長さである。図16の例
では、第5期間P5には、例えば、4つの第3直流期間P51が含まれている。そのため
、第5期間P5における第3直流期間P51の長さt51の合計とは、4つの第3直流期
間P51の長さt51を足し合わせた長さである。
第5期間P5における第3直流期間P51の長さt51の合計は、例えば、10ms(
ミリ秒)以上、1.0s(秒)以下である。第5期間P5における第3直流期間P51の
長さt51の合計がこのように設定されることで、第1電極92の突起552pに加えら
れる熱負荷を好適に大きくできる。
なお、以下の説明においては、第5期間P5における第3直流期間P51の長さt51
の合計を、単に、第3直流期間P51の合計長さ、と呼ぶ場合がある。
第3直流期間P51の長さt51は、それぞれ同じであってもよいし、互いに異なって
いてもよい。図16の例では、第3直流期間P51の長さt51は、それぞれ同じである
本実施形態において制御部40は、ランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの両方に基づ
いて、第3直流期間P51の合計長さを設定する。すなわち、本実施形態において制御部
40は、ランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの少なくとも一方に基づいて、第3直流期
間P51の合計長さを変化させる。第3直流期間P51の合計長さの変化は、第2期間P
2の第1直流期間P21の合計長さの変化と同様の方法を採用できる。
上述したように、本実施形態において第4期間P4と第5期間P5とは、時間的に隣り
合う混合期間PH1同士の間に設けられる。本実施形態において第4期間P4と第5期間
P5とは、一定のパターンに沿って周期的に設けられる。以下、詳細に説明する。
図17は、本実施形態の制御部40による駆動サイクルCにおける制御の一例について
示すフローチャートである。図17に示すように、制御部40は、駆動サイクルCを開始
する(ステップS21)と、まず混合駆動を実行する(ステップS22)。これにより、
混合期間PH1が開始される。そして、制御部40は、駆動サイクルCを開始してから第
1所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS23)。
ここで、第1所定時間とは、駆動サイクルCが開始された時点から第1所定時刻までの
間の時間である。本実施形態において第1所定時刻は、等間隔に複数設定される。そのた
め、本実施形態において第1所定時間は、複数設けられる。
具体的には、例えば、本実施形態において所定時刻は、30s(秒)ごとに設定される
。すなわち、第1所定時刻は、例えば、駆動サイクルCが開始された時点を基点として、
30s(秒)、60s(秒)、90s(秒)となる時刻である。すなわち、第1所定時間
は、例えば、30s(秒)、60s(秒)、90s(秒)である。駆動サイクルCを開始
した直後においては、第1所定時間は、初期値(30s)に設定されている。
駆動サイクルCを開始してから第1所定時間が経過していない場合(ステップS23:
NO)、制御部40は、混合駆動を続行する。一方、駆動サイクルCを開始してから第1
所定時間が経過した場合(ステップS23:YES)、制御部40は、駆動サイクルCを
開始してから第2所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS24)。
ここで、第2所定時間とは、駆動サイクルCが開始された時点から第2所定時刻までの
間の時間である。第2所定時刻は、例えば、駆動サイクルCが開始された時点を基点とし
て、90s(秒)となる時刻である。すなわち、第2所定時間は、例えば、90s(秒)
である。第2所定時間は、第1所定時間の初期値(例えば、30s)よりも大きい。
駆動サイクルCを開始してから第2所定時間が経過していない場合(ステップS24:
NO)、制御部40は、片寄駆動を実行する(ステップS25)。これにより、第5期間
P5が開始される。制御部40は、第5期間P5が終了した後、第1所定時間を次の値(
60s)に設定し(ステップS26)、再び混合駆動を実行する(ステップS22)。
一方、駆動サイクルCを開始してから第2所定時間が経過した場合(ステップS24:
YES)、制御部40は、低周波交流駆動を実行する(ステップS27)。これにより、
第4期間P4が開始される。制御部40は、第4期間P4が終了した後、駆動サイクルC
を終了し(ステップS28)、次の駆動サイクルCを開始する(ステップS21)。
以上のように、例えば、駆動サイクルCが開始してから初めの第1所定時間(30s)
が経過した場合、および駆動サイクルCが開始してから2番目の第1所定時間(60s)
が経過した場合には、片寄駆動が実行され、第5期間P5が設けられる。
一方、駆動サイクルCが開始してから3番目の第1所定時間(90s)が経過した場合
には、第2所定時間(90s)も経過しているため、低周波交流駆動が実行され、第4期
間P4が設けられる。
このように、第4期間P4と第5期間P5とは、一定のパターンに沿って周期的に設け
られる。すなわち、本実施形態において制御部40は、第1所定間隔、上記例では30s
(秒)ごとに、第4期間P4と第5期間P5とのうちのいずれか一方が設けられるように
、かつ、第2所定間隔(所定間隔)、上記例では90s(秒)ごとに、第4期間P4が設
けられるように放電灯駆動部230を制御する。第2所定間隔は、第1所定間隔よりも大
きい。
上記例では、第5期間P5が30s(秒)ごとに2つ設けられた後に、第4期間P4が
設けられる。すなわち、第4期間P4が設けられてから次の第4期間P4が設けられるま
での間に、2つの第5期間P5が設けられる。第5期間P5における第3直流期間P51
において放電灯90に供給される直流電流の極性、および第4直流期間P52において放
電灯90に供給される直流電流の極性は、第5期間P5が設けられるごとに反転する。そ
のため、時間的に隣り合う第4期間P4に挟まれて設けられる2つの第5期間P5におい
ては、放電灯90に供給される駆動電流Iの極性が互いに逆となる。
すなわち、本実施形態において制御部40は、第4期間P4が設けられる第2所定間隔
において、第1極性の直流電流が放電灯90に供給される第3直流期間P51、および第
2極性の直流電流が放電灯90に供給される第4直流期間P52を交互に含む第5期間P
5と、第2極性の直流電流が放電灯90に供給される第3直流期間P51、および第1極
性の直流電流が放電灯90に供給される第4直流期間P52を交互に含む第5期間P5と
、の2つの第5期間P5が設けられるように放電灯駆動部230を制御する。言い換える
と、時間的に隣り合う第4期間P4に挟まれる期間において、これら2つの第5期間P5
が設けられる。
また、第4期間P4が設けられる第2所定間隔においては、混合期間PH1が設けられ
る。混合期間PH1においては、第1期間P1と第2期間P2とが交互に設けられ、第2
期間P2において放電灯90に供給される直流電流の極性は、第2期間P2が設けられる
ごとに反転する。そのため、第2所定間隔においては、極性が互いに反転した第2期間P
2が設けられる。すなわち、本実施形態において制御部40は、第2所定間隔において、
第1極性の直流電流が放電灯90に供給される第1直流期間P21、および第2極性の直
流電流が放電灯90に供給される第2直流期間P22を交互に含む第2期間P2と、第2
極性の直流電流が放電灯90に供給される第1直流期間P21、および第1極性の直流電
流が放電灯90に供給される第2直流期間P22を交互に含む第2期間P2と、が設けら
れるように放電灯駆動部230を制御する。
本実施形態によれば、混合期間PH1に加えて、第4期間P4が設けられる。第4期間
P4においては、第1期間P1の交流電流の第1周波数f1よりも小さい第2周波数f2
を有する交流電流が放電灯90に供給される。そのため、第4期間P4において第1電極
92に加えられる熱負荷は、第1期間P1において第1電極92に加えられる熱負荷より
も大きい。そのため、第4期間P4を周期的に設けることで、第1電極92に加えられる
熱負荷を、混合期間PH1のみの場合に比べて、より大きく変動させることができる。こ
れにより、本実施形態によれば、突起552pの形状をより維持しやすく、放電灯90の
寿命をより向上できる。
また、本実施形態によれば、第4期間P4は、時間的に隣り合う混合期間PH1の間に
設けられる。そのため、第1電極92に加えられる熱負荷が比較的大きい第4期間P4を
適切に設けやすい。したがって、本実施形態によれば、突起552pの形状をより維持し
やすく、放電灯90の寿命をより向上できる。
また、本実施形態によれば、第4期間P4は、第1期間P1の直後に設けられる。第1
期間P1および第4期間P4においては、放電灯90に交流電流が供給される。そのため
、放電灯90に交流電流が供給される期間が連続し、第1期間P1から第4期間P4に移
り変わる際に、周波数が第1周波数f1から、第1周波数f1よりも小さい第2周波数f
2となる。これにより、放電灯90に直流電流が供給される第2期間P2の直後に第4期
間P4が設けられる場合に比べて、第1電極92に加えられる熱負荷の変動を緩やかにし
やすく、第4期間P4において第1電極92の突起552pの形状を整えやすい。
また、本実施形態によれば、第4期間P4は、設けられるごとに開始極性が反転する。
そのため、第2期間P2において放電灯90に供給される直流電流の極性を反転させる場
合においても、第4期間P4の直前の期間から第4期間P4に移り変わる際、および第4
期間P4から直後の期間に移り変わる際に、極性を反転させることができる。すなわち、
期間が移り変わる前後で、放電灯90に供給される駆動電流Iの極性を逆にすることがで
きる。したがって、本実施形態によれば、第1電極92の突起552pおよび第2電極9
3の突起562pをよりバランスよく成長させることができ、突起552pの形状および
突起562pの形状をより維持しやすい。
また、本実施形態によれば、第4期間P4が設けられる第2所定間隔において、放電灯
90に供給される直流電流の極性が互いに反転した第2期間P2が設けられる。そのため
、第2所定間隔において第1電極92の突起552pおよび第2電極93の突起562p
をバランスよく溶融させることができ、第4期間P4によって突起552p,562pの
両方の形状を好適に整えることができる。
また、本実施形態によれば、第4期間P4の長さt4は、第4期間P4において放電灯
90に供給される第2周波数f2を有する交流電流の6周期の長さ以上、30周期の長さ
以下である。そのため、第4期間P4において第1電極92の突起552pの形状をより
好適に整えることができる。
また、本実施形態によれば、混合期間PH1と第4期間P4とに加えて、第5期間P5
が設けられる。第5期間P5においては、第3直流期間P51と第4直流期間P52とが
設けられる。第3直流期間P51の長さt51は、第4直流期間P52の長さt52より
も大きく、第4直流期間P52の長さt52は、0.5ms(ミリ秒)よりも小さい。そ
のため、第5期間P5においては、第3直流期間P51において陽極となる側の電極を加
熱することができる。なお、以下の説明においては、加熱される側の電極が、例えば、第
1電極92であるものとして説明する。
また、第3直流期間P51の合計長さは、第2期間P2における第1直流期間P21の
合計長さよりも大きく、第4期間P4における交流電流の半周期の長さよりも大きい。そ
のため、第5期間P5において加熱される第1電極92に加えられる熱負荷は、第2期間
P2において加熱される第1電極92に加えられる熱負荷よりも大きい。
そのため、第4期間P4に加えて第5期間P5を周期的に設けることで、第1電極92
に加えられる熱負荷を、混合期間PH1のみの場合に比べて、より大きく変動させること
ができる。これにより、本実施形態によれば、突起552pの形状をより維持しやすく、
放電灯90の寿命をより向上できる。
また、第5期間P5には、第3直流期間P51において放電灯90に供給される直流電
流と反対極性の直流電流が放電灯90に供給される第4直流期間P52が設けられるため
、第5期間P5において加熱する第1電極92と反対側の第2電極93の温度が低下し過
ぎることを抑制できる。例えば、第2電極93の温度が低下し過ぎると、第2電極93を
加熱して溶融させる際に、第2電極93の温度を高くしにくく、第2電極93の突起56
2pを溶融させにくい虞がある。
また、第4直流期間P52の長さt52は、0.5ms(ミリ秒)よりも小さいため、
第4直流期間P52において第1電極92の温度が低下しにくい。そのため、第3直流期
間P51によって第1電極92を好適に加熱しやすい。
また、第4期間P4と第5期間P5とでは、第5期間P5の方が、第1電極92に加え
られる熱負荷が大きくなりやすい。そのため、例えば、第5期間P5が周期的に設けられ
る期間が長く続くと、第1電極92の突起552pが過剰に溶融される虞がある。
これに対して、本実施形態によれば、第5期間P5に加えて、第5期間P5よりも第1
電極92に加えられる熱負荷が小さくなりやすい第4期間P4を周期的に設けることで、
第5期間P5によって突起552pが過剰に溶融されることを抑制でき、突起552pの
形状を整えることができる。
また、本実施形態によれば、第5期間P5は、時間的に隣り合う混合期間PH1の間に
設けられる。そのため、第1電極92に加えられる熱負荷が比較的大きい第5期間P5を
適切に設けやすい。したがって、本実施形態によれば、突起552pの形状をより維持し
やすく、放電灯90の寿命をより向上できる。
また、第1期間P1と第2期間P2とでは、第1期間P1の方が、第1電極92に加え
られる熱負荷が小さくなりやすい。本実施形態によれば、第5期間P5は、第1期間P1
の直後に設けられる。そのため、混合期間PH1から第5期間P5に移り変わることによ
る熱負荷の変動をより大きくしやすい。したがって、第1電極92の突起552pをより
成長させやすい。
また、本実施形態によれば、第1所定間隔ごとに、第4期間P4と第5期間P5とのう
ちのいずれか一方が設けられる。そのため、第1電極92の突起552pに加えられる熱
負荷を周期的に大きくすることができ、突起552pの形状を好適に維持しやすい。
また、本実施形態によれば、第1所定間隔よりも大きい第2所定間隔ごとに、第4期間
P4が設けられる。そのため、第4期間P4が設けられる頻度を、第5期間P5が設けら
れる頻度よりも低くしやすい。これにより、第5期間P5が数回設けられた後に、第4期
間P4を設けることができる。したがって、第1電極92の突起552pを好適に溶融さ
せつつ、突起552pの形状を整えることができる。
また、本実施形態によれば、第3直流期間P51において放電灯90に供給される直流
電流の極性および第4直流期間P52において放電灯90に供給される直流電流の極性は
、第5期間P5が設けられるごとに反転する。そのため、第1電極92と第2電極93と
を交互にバランスよく加熱しやすい。したがって、本実施形態によれば、第1電極92の
突起552pおよび第2電極93の突起562pをバランスよく成長させることができ、
突起552pの形状および突起562pの形状を共に維持しやすい。
また、例えば、放電灯90が劣化すると、第1電極92の突起552pが溶融しにくく
なり、突起552pの形状を維持しにくくなる。そのため、第1電極92に加えられる熱
負荷が比較的大きい第5期間P5によっても、突起552pの形状を十分に維持しにくく
なる虞がある。
また、例えば、放電灯90に供給される駆動電力Wdが比較的大きい場合には、第1電
極92に加えられる熱負荷が大きくなりやすい。そのため、第5期間P5が設けられるこ
とで、第1電極92に加えられる熱負荷が過剰に大きくなる虞がある。
これらの問題に対して、本実施形態によれば、制御部40は、ランプ電圧Vlaおよび
駆動電力Wdの少なくとも一方に基づいて、第3直流期間P51の合計長さを設定する。
そのため、上記問題の少なくとも一方を解決できる。本実施形態によれば、第3直流期間
P51の合計長さは、ランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの両方に基づいて設定される
ため、上記問題をいずれも解決することができる。
また、例えば、第5期間P5において、第3直流期間P51の長さt51と第4直流期
間P52の長さt52との差(比)が小さいと、第3直流期間P51における第1電極9
2の温度の上昇幅と、第4直流期間P52における第1電極92の温度の下降幅との差が
小さい。そのため、第5期間P5において第1電極92の温度を上昇させにくい。これに
より、第5期間P5において第1電極92に加えられる熱負荷を十分に大きくできず、突
起552pを十分に溶融できない虞がある。
これに対して、本実施形態によれば、第3直流期間P51の長さt51は、第4直流期
間P52の長さt52の10倍以上である。そのため、第3直流期間P51における第1
電極92の温度の上昇幅を、第4直流期間P52における第1電極92の温度の下降幅に
対して十分に大きくできる。これにより、本実施形態によれば、第5期間P5において第
1電極92に好適に熱負荷を加えることができ、突起552pの形状をより維持しやすい
また、本実施形態によれば、第5期間P5における第3直流期間P51の長さt51の
合計は、10ms(ミリ秒)以上、1.0s(秒)以下である。そのため、第5期間P5
において第1電極92に加えられる熱負荷を十分に大きくしやすく、突起552pの形状
をより維持しやすい。
なお、本実施形態においては、以下の構成および方法を採用することもできる。
本実施形態において、第1期間P1と、第2期間P2と、第4期間P4と、第5期間P
5とは、混合期間PH1が設けられる範囲内において、どのように設けられてもよい。例
えば、上記の説明においては、第1期間P1と第2期間P2とは、混合期間PH1におい
て交互に連続して設けられる場合のみを説明したが、これに限られず、それぞれ離れて設
けられてもよい。また、例えば、第2期間P2と第4期間P4、第2期間P2と第5期間
P5、および第4期間P4と第5期間P5が、それぞれ連続して設けられてもよい。
また、本実施形態において、時間的に隣り合う混合期間PH1の間に設けられる第4期
間P4および第5期間P5は、第2期間P2の直後に設けられてもよい。
また、上記説明においては、ある期間の終了極性と、ある期間の直後に設けられる期間
の開始極性とは、互いに異なる構成としたが、これに限られない。本実施形態においては
、ある期間の終了極性と、ある期間の直後に設けられる期間の開始極性とが同じであって
もよい。
また、本実施形態において制御部40は、ランプ電圧Vlaのみに基づいて第5期間P
5における第3直流期間P51の合計長さを設定してもよいし、駆動電力Wdのみに基づ
いて第5期間P5における第3直流期間P51の合計長さを設定してもよい。また、本実
施形態において第5期間P5における第3直流期間P51の合計長さは、変化しなくても
よい。
また、本実施形態において制御部40は、第5期間P5における第3直流期間P51の
合計長さ、および第1直流期間P21の合計長さと同様に、ランプ電圧Vlaおよび駆動
電力Wdの少なくとも一方に基づいて第4期間P4の長さt4を設定してもよい。すなわ
ち、本実施形態において制御部40は、ランプ電圧Vlaおよび駆動電力Wdの少なくと
も一方に基づいて、第4期間P4の長さt4を変化させてもよい。
また、本実施形態においては、混合期間PH1の代わりに、第2実施形態の混合期間P
H2が設けられてもよい。
また、本実施形態において制御部40は、第4期間P4の開始極性を、第4期間P4が
設けられるごとに反転しなくてもよい。すなわち、本実施形態においては、開始極性が同
じ極性の第2周波数f2を有する交流電流が放電灯90に供給される第4期間P4が、2
回以上連続して設けられてもよい。
また、本実施形態において制御部40は、第3直流期間P51において放電灯90に供
給される直流電流の極性および第4直流期間P52において放電灯90に供給される直流
電流の極性を、第5期間P5が設けられるごとに反転しなくてもよい。すなわち、本実施
形態においては、2回以上連続して、第3直流期間P51において放電灯90に供給され
る直流電流の極性および第4直流期間P52において放電灯90に供給される直流電流の
極性がそれぞれ同じである第5期間P5が設けられてもよい。
なお、上記の各実施形態において、透過型のプロジェクターに本発明を適用した場合の
例について説明したが、本発明は、反射型のプロジェクターにも適用することも可能であ
る。ここで、「透過型」とは、液晶パネル等を含む液晶ライトバルブが光を透過するタイ
プであることを意味する。「反射型」とは、液晶ライトバルブが光を反射するタイプであ
ることを意味する。なお、光変調装置は、液晶パネル等に限られず、例えばマイクロミラ
ーを用いた光変調装置であってもよい。
また、上記の各実施形態において、3つの液晶パネル560R,560G,560B(
液晶ライトバルブ330R,330G,330B)を用いたプロジェクター500の例を
挙げたが、本発明は、1つの液晶パネルのみを用いたプロジェクター、4つ以上の液晶パ
ネルを用いたプロジェクターにも適用可能である。
また、上記説明した第1実施形態から第3実施形態の各構成は、相互に矛盾しない範囲
内において、適宜組み合わせることができる。
10…放電灯点灯装置(放電灯駆動装置)、40…制御部、90…放電灯、92…第1
電極(電極)、93…第2電極(電極)、200…光源装置、230…放電灯駆動部、3
50…投射光学系、500…プロジェクター、502,512R,512G,512B…
画像信号、I…駆動電流、330R,330G,330B…液晶ライトバルブ(光変調装
置)、f1,f11,f12,f13,f14…第1周波数、f2…第2周波数、P1…
第1期間、P11…第1交流期間(交流期間)、P12…第2交流期間(交流期間)、P
13…第3交流期間(交流期間)、P14…第4交流期間(交流期間)、P2…第2期間
、P21…第1直流期間、P22…第2直流期間、P3…第3期間、P4…第4期間、P
H1,PH2…混合期間、Vla…ランプ電圧(電極間電圧)、Vla1…第1電圧、V
la2…第2電圧、Wd…駆動電力、Wd1…第1電力、Wd2…第2電力

Claims (21)

  1. 電極を有する放電灯に駆動電流を供給する放電灯駆動部と、
    前記放電灯駆動部を制御する制御部と、
    前記放電灯の電極間電圧を検出する電圧検出部と、
    を備え、
    前記制御部は、第1期間と、第2期間と、が交互に繰り返される混合期間が設けられるように前記放電灯駆動部を制御し、
    前記第1期間は、前記放電灯に第1周波数を有する交流電流が供給される期間であり、
    前記第2期間は、前記放電灯に第1直流電流が供給される第1直流期間、および前記第1直流電流の極性と反対の極性を有する第2直流電流が前記放電灯に供給される第2直流期間を交互に含む期間であり、
    前記第1直流期間の長さは、前記第2直流期間の長さよりも大きく、
    前記第2直流期間の長さは、0.5msよりも小さく、
    前記第1周波数は、100Hzよりも大きく、
    前記第2期間における前記第1直流期間の長さの合計は、5.0ms以上であり、
    前記制御部は、前記第1期間と前記第2期間との間の移行において、前記第1直流電流と同じ極性側の前記駆動電流の電流値を変化させず、
    前記制御部は、検出された前記電極間電に基づいて、前記第1直流電流の電流値を変化させず、かつ、前記第2直流電流の電流値を変化させることを特徴とする放電灯駆動装置。
  2. 請求項1に記載の放電灯駆動装置であって、
    前記制御部は、検出された前記電極間電圧が第1電圧よりも小さい場合、前記第2直流電流の電流値の絶対値を小さくする、放電灯駆動装置。
  3. 請求項1に記載の放電灯駆動装置であって、
    前記制御部は、検出された前記電極間電圧が第2電圧よりも大きい場合、前記第2直流電流の電流値の絶対値を大きくする、放電灯駆動装置。
  4. 電極を有する放電灯に駆動電流を供給する放電灯駆動部と、
    前記放電灯駆動部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、第1期間と、第2期間と、が交互に繰り返される混合期間が設けられるように前記放電灯駆動部を制御し、
    前記第1期間は、前記放電灯に第1周波数を有する交流電流が供給される期間であり、
    前記第2期間は、前記放電灯に第1直流電流が供給される第1直流期間、および前記第1直流電流の極性と反対の極性を有する第2直流電流が前記放電灯に供給される第2直流期間を交互に含む期間であり、
    前記第1直流期間の長さは、前記第2直流期間の長さよりも大きく、
    前記第2直流期間の長さは、0.5msよりも小さく、
    前記第1周波数は、100Hzよりも大きく、
    前記第2期間における前記第1直流期間の長さの合計は、5.0ms以上であり、
    前記制御部は、前記放電灯に供給される駆動電力に基づいて、前記第2直流電流の電流値を変化させることを特徴とする放電灯駆動装置。
  5. 請求項に記載の放電灯駆動装置であって、
    前記制御部は、前記駆動電力が第1電力よりも小さい場合、前記第2直流電流の電流値の絶対値を大きくする、放電灯駆動装置。
  6. 請求項に記載の放電灯駆動装置であって、
    前記制御部は、前記駆動電力が第2電力よりも大きい場合、前記第2直流電流の電流値の絶対値を小さくする、放電灯駆動装置。
  7. 請求項1からのいずれか一項に記載の放電灯駆動装置であって、
    前記制御部は、検出された前記放電灯の電極間電圧および前記放電灯に供給される駆動電力の少なくとも一方に基づいて、前記第2期間における前記第1直流期間の長さの合計を変化させる、放電灯駆動装置。
  8. 請求項1からのいずれか一項に記載の放電灯駆動装置であって、
    前記第1直流期間の長さは、前記第2直流期間の長さの10倍以上である、放電灯駆動装置。
  9. 請求項1からのいずれか一項に記載の放電灯駆動装置であって、
    前記第2期間における前記第1直流期間の長さの合計は、00ms以下である、放電灯駆動装置。
  10. 請求項1からのいずれか一項に記載の放電灯駆動装置であって、
    前記第1直流期間において前記放電灯に供給される前記第1直流電流の極性および前記第2直流期間において前記放電灯に供給される前記第2直流電流の極性は、前記第2期間が設けられるごとに反転する、放電灯駆動装置。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の放電灯駆動装置であって、
    前記第1期間は、複数の交流期間を有し、
    前記複数の交流期間のそれぞれにおいて前記放電灯に供給される交流電流の第1周波数は、互いに異なる、放電灯駆動装置。
  12. 請求項11に記載の放電灯駆動装置であって、
    前記複数の交流期間において、時間的に後に設けられる前記交流期間ほど交流電流の前記第1周波数が小さくなる、放電灯駆動装置。
  13. 電極を有する放電灯に駆動電流を供給する放電灯駆動部と、
    前記放電灯駆動部を制御する制御部と、
    前記放電灯の電極間電圧を検出する電圧検出部と、
    を備え、
    前記制御部は、第1期間と、第2期間と、が交互に繰り返される混合期間が設けられるように前記放電灯駆動部を制御し、
    前記第1期間は、前記放電灯に第1周波数を有する交流電流が供給される期間であり、
    前記第2期間は、前記放電灯に第1直流電流が供給される第1直流期間、および前記第1直流電流の極性と反対の極性を有する第2直流電流が前記放電灯に供給される第2直流期間を交互に含む期間であり、
    前記第1直流期間の長さは、前記第2直流期間の長さよりも大きく、
    前記第2直流期間の長さは、0.5msよりも小さく、
    前記第1周波数は、100Hzよりも大きく、
    前記第2期間における前記第1直流期間の長さの合計は、5.0ms以上であり、
    前記制御部は、検出された前記電極間電圧および前記放電灯に供給される駆動電力の少なくとも一方に基づいて、前記第2直流電流の電流値を変化させ、
    前記制御部は、検出された前記電極間電圧が第1所定値以下の場合、または前記放電灯に供給される駆動電力が第2所定値以上の場合、前記第2期間の代わりに、前記放電灯に直流電流が供給される第3期間が設けられるように前記放電灯駆動部を制御することを特徴とする放電灯駆動装置。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の放電灯駆動装置であって、
    前記制御部は、前記混合期間と、前記放電灯に前記第1周波数よりも小さい第2周波数を有する交流電流が供給される第4期間と、が設けられるように前記放電灯駆動部を制御する、放電灯駆動装置。
  15. 請求項14に記載の放電灯駆動装置であって、
    前記混合期間は、複数設けられ、
    前記第4期間は、時間的に隣り合う前記混合期間の間に設けられ、かつ、前記第1期間の直後に設けられる、放電灯駆動装置。
  16. 請求項14または15に記載の放電灯駆動装置であって、
    前記第4期間は、設けられるごとに開始極性が反転する、放電灯駆動装置。
  17. 請求項14から16のいずれか一項に記載の放電灯駆動装置であって、
    前記第4期間の長さは、前記第2周波数を有する交流電流の6周期の長さ以上、30周期の長さ以下である、放電灯駆動装置。
  18. 光を射出する放電灯と、
    請求項1から17のいずれか一項に記載の放電灯駆動装置と、
    を備えることを特徴とする光源装置。
  19. 請求項18に記載の光源装置と、
    前記光源装置から射出される光を画像信号に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学系と、
    を備えることを特徴とするプロジェクター。
  20. 電極を有する放電灯に駆動電流を供給して、前記放電灯を駆動する放電灯駆動方法であって、
    第1期間と、第2期間と、が交互に繰り返される混合期間を設け、
    前記第1期間は、前記放電灯に第1周波数を有する交流電流が供給される期間であり、
    前記第2期間は、前記放電灯に第1直流電流が供給される第1直流期間、および前記第1直流電流の極性と反対の極性を有する第2直流電流が前記放電灯に供給される第2直流期間を交互に含む期間であり、
    前記第1直流期間の長さは、前記第2直流期間の長さよりも大きく、
    前記第2直流期間の長さは、0.5msよりも小さく、
    前記第1周波数は、100Hzよりも大きく、
    前記第2期間における前記第1直流期間の長さの合計は、5.0ms以上であり、
    前記第1期間と前記第2期間との間の移行において、前記第1直流電流と同じ極性側の前記駆動電流の電流値を変化させず、
    検出された前記放電灯の電極間電に基づいて、前記第1直流電流の電流値を変化させず、かつ、前記第2直流電流の電流値を変化させることを特徴とする放電灯駆動方法。
  21. 電極を有する放電灯に駆動電流を供給して、前記放電灯を駆動する放電灯駆動方法であって、
    第1期間と、第2期間と、が交互に繰り返される混合期間を設け、
    前記第1期間は、前記放電灯に第1周波数を有する交流電流が供給される期間であり、
    前記第2期間は、前記放電灯に第1直流電流が供給される第1直流期間、および前記第1直流電流の極性と反対の極性を有する第2直流電流が前記放電灯に供給される第2直流期間を交互に含む期間であり、
    前記第1直流期間の長さは、前記第2直流期間の長さよりも大きく、
    前記第2直流期間の長さは、0.5msよりも小さく、
    前記第1周波数は、100Hzよりも大きく、
    前記第2期間における前記第1直流期間の長さの合計は、5.0ms以上であり、
    前記放電灯に供給される駆動電力に基づいて、前記第2直流電流の電流値を変化させることを特徴とする放電灯駆動方法。
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