JP2018060684A - 電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】特性の異なる蓄電装置を併用する電源装置において、体格の小型化を図ることができる電源装置を提供することを目的とする。【解決手段】電源装置は、主電源として用いられる複数の主蓄電セル30と、主蓄電セル30よりも内部抵抗及び容量が小さく、主蓄電セルに対して補完的に用いられる複数の副蓄電セル50と、を有する複合電源部20と、複合電源部20に接続され、主蓄電セル30と副蓄電セル50とに生じる熱を放熱する放熱器11と、を備える。複合電源部20は、主蓄電セル30と副蓄電セル50とが交互に配置されて構成されており、主蓄電セル30は、副蓄電セル50の外装缶51を介して放熱器11と熱的に接続されている。【選択図】 図3

Description

電源装置に関する。
従来、車両に使用される電源装置として二次電池やキャパシタ等の蓄電装置を備えるものが知られている。例えば、二次電池は化学反応を利用することで電力を供給する。また、キャパシタは、電極の間に電荷を蓄えることで、この電荷を電力として供給する。二次電池とキャパシタとを比較した場合、二次電池は大容量である反面、内部抵抗が大きく電力の出し入れに要する速度がキャパシタと比べて低いという特性がある。
特許文献1には、内部抵抗及び容量の異なる2つの蓄電装置を備える電源装置が開示されている。特許文献1に記載の電源装置では、内部抵抗及び容量の大きい方の蓄電装置が主電源として用いられ、内部抵抗及び容量の小さい方の蓄電装置が、主電源として用いられる蓄電装置に対して補完的に用いられる。
特開2013−102590号公報
特許文献1に記載された電源装置のように、主電源として用いられる蓄電装置は、熱負荷が高く、安定的に充放電を行うためには、冷却性能を高める必要がある。冷却性能を高めるために、各蓄電装置の間に集熱部材を配置する方法もあるが、集熱部材の分だけ車両内の実装スペースを広く確保する必要がある。また、このような課題は、電源装置を車両以外の装置に実装する場合にも生じ得る。
本発明は、上記課題に鑑みたものであり、特性の異なる蓄電装置を併用する電源装置において、体格の小型化を図ることができる電源装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の発明では、主電源として用いられる複数の主蓄電セルと、前記主蓄電セルよりも内部抵抗及び容量が小さく、前記主蓄電セルに対して補完的に用いられる複数の副蓄電セルと、を有する複合電源部と、前記複合電源部に接続され、前記主蓄電セルと前記副蓄電セルとに生じる熱を放熱する放熱器と、を備え、前記複合電源部は、前記主蓄電セルと前記副蓄電セルとが交互に配置されて構成されており、前記主蓄電セルは、前記副蓄電セルの外装缶を介して前記放熱器と熱的に接続されている。
第1の発明では、副蓄電セルは、主蓄電セルに対して補完的に用いられる。このため、副蓄電セルの使用頻度は、主蓄電セルの使用頻度よりも小さくなる傾向にある。したがって、副蓄電セルの発熱量が主蓄電セルの発熱量よりも小さくなる傾向にあり、副蓄電セルの温度が主蓄電セルの温度よりも低くなる傾向があることに本発明者は着目した。そして本発明者は、主蓄電セルと副蓄電セルとを交互に配置して複合電源部を構成するとともに、この複合電源部において、主蓄電セルから副蓄電セルの外装缶を経由して放熱器に至る伝熱経路を形成できると共に、主蓄電セルの放熱に対して副蓄電セルが熱マスとして働き、主蓄電セルの温度上昇を緩慢にすることができるとの知見を得た。
そこで第1の発明では、主蓄電セルと副蓄電セルとが交互に配置されて構成される複合電源部において、主蓄電セルは、副蓄電セルの外装缶を介して主蓄電セル及び放熱器と熱的に接続されている。この場合、複合電源部には、主蓄電セルにより生じた熱を、放熱器へと直接伝える伝熱経路に加えて、主蓄電セルにより生じた熱を副蓄電セルの外装缶を経由して放熱器へと伝える伝熱経路が形成されることとなる。したがって、主蓄電セルの冷却性能を高めるために、主蓄電セルにより生じた熱を放熱器に伝えるための集熱部材を新たに設ける必要がない。また、副蓄電セルは、主蓄電セルの熱マスとして働き、主蓄電セルの温度上昇を緩慢にすることができ、かつ放熱効果を高めることができる。その結果、電源装置を小型化することができ、ひいてはこの電源装置が搭載される装置のスペースを有効に活用することができる。
第2の発明では、前記主蓄電セルの外装缶を主外装缶とし、前記副蓄電セルの外装缶を副外装缶とし、前記主外装缶及び前記副外装缶のそれぞれは、厚さ方向において扁平な直方体状をなしており、前記主蓄電セルと前記副蓄電セルとは、前記主外装缶において厚さ方向を向く側面と前記副外装缶において厚さ方向を向く側面とを当接させて交互に配置されており、前記主外装缶において厚さ方向を向く側面は、前記副外装缶において厚さ方向を向く側面よりも面積が小さくされており、かつ前記主外装缶において厚さ方向を向く側面の全面が前記副外装缶において厚さ方向を向く側面に当接されている。
上記構成では、主外装缶において厚さ方向を向く側面が、副外装缶において厚さ方向を向く側面よりも面積が小さくされている。そして、主外装缶の側面は、その全面が副外装缶の側面に当接されている。このため、主蓄電セルから生じる熱が主外装缶の側面を介して、副蓄電セルの副外装缶に伝わり易くなり、主蓄電セルの冷却性能を高めることができる。
第3の発明では、前記主外装缶において厚さ方向と直交する幅方向に延びる面であって、かつ、前記主外装缶において厚さ方向を向く側面と直交する面が主端子面とされており、前記副外装缶において厚さ方向と直交する幅方向に延びる面であって、かつ、前記副外装缶において厚さ方向を向く側面と直交する面が副端子面とされており、前記主外装缶は、前記主端子面において幅方向に離間して配置された正極端子と負極端子とを有し、前記副外装缶は、前記副端子面において幅方向に離間して配置された正極端子と負極端子とを有し、前記各主蓄電セルは、前記主端子面を同一方向に向けて、かつ、厚さ方向において隣り合う前記主蓄電セルのうち一方の前記主蓄電セルの正極端子と他方の前記主蓄電セルの負極端子とが厚さ方向に並ぶように配置されており、前記各副蓄電セルは、前記副端子面を同一方向に向けて、かつ、厚さ方向において隣り合う前記副蓄電セルのうち一方の前記副蓄電セルの正極端子と他方の前記副蓄電セルの負極端子とが厚さ方向に並ぶように配置されており、厚さ方向に隣り合う前記主蓄電セルのうち、一方の前記主蓄電セルの正極端子と他方の前記主蓄電セルの負極端子とを電気的に接続している主導電部材と、厚さ方向に隣り合う前記副蓄電セルのうち、一方の前記副蓄電セルの正極端子と他方の前記副蓄電セルの負極端子とを電気的に接続している副導電部材と、を備える。
上記構成では、厚さ方向において並ぶ主蓄電セルと副蓄電セルとは、主端子面又は副端子面を同一方向に向けつつ、一方のセルにおける正極端子と他方のセルにおける負極端子とが厚さ方向に並ぶように配置されている。そのため、各セルを直列接続する場合に、正極端子と負極端子との間隔を狭くすることができるため、導電部材の長さを短くでき、この導電部材の内部抵抗が高くなるのを抑制することができる。その結果、導電部材から生じる熱を抑制し、主蓄電セル又は副蓄電セルの周囲温度の上昇を抑制することができる。さらに、本構成においては、各端子と各導電部材とが同一方向に揃うので、例えば溶接の手法を用いて、電気接続を取る際に加工が容易になり、作業者の負担を軽減することができる。
第4の発明では、前記各主蓄電セルと前記各副蓄電セルとは、前記主端子面と前記副端子面とを同一方向に向けて配置されており、前記副外装缶の幅方向の長さ寸法は、前記主外装缶の幅方向の長さ寸法よりも大きくされており、前記副外装缶の幅方向における外縁のそれぞれが前記主外装缶の幅方向における外縁のそれぞれよりも幅方向において外側となるように、前記各主蓄電セル及び前記各副蓄電セルとが配置されており、前記副端子面の正極端子及び負極端子のそれぞれは、幅方向において前記主端子面よりも外側となるように前記副端子面に設けられており、前記副導電部材は、前記副端子面の正面視において、厚さ方向に並ぶ前記副蓄電セルに挟まれた空間の上方を通るように設けられている。
副蓄電セルで生じた熱の放熱速度が遅いと、主蓄電セルから副蓄電セルへ伝わる熱量が低下する場合がある。この点、上記構成では、主蓄電セルと副蓄電セルとを交互に配置した状態においても、端子間を接続する副導電部材の下方に空間が形成されるため、この空間により副導電部材の放熱性能を高めることができる。その結果、副蓄電セルで生じた熱を副導電部材により速やかに放熱でき、主蓄電セルから副蓄電セルへ伝わる熱量が低下するのを抑制することができる。その結果、電池セルの冷却性能を高めることができる。さらに、各蓄電セルの端子面を同じ方向に向けて配置させることで、複合電源部に導電部材を組み付ける際の作業性を高めることができる。
第5の発明では、厚さ方向に並ぶ前記主蓄電セルにおいて高電位側の前記主蓄電セルから低電位側の前記主蓄電セルへと向かう配置方向と、厚さ方向に並ぶ前記副蓄電セルにおいて高電位側の前記副蓄電セルから低電位側の前記副蓄電セルへと向かう配置方向とが同じになるように、前記各主蓄電セルと前記各副蓄電セルとが配置されている。
主蓄電セルと副蓄電セルとが充放電を繰り返すことで、主外装缶と副外装缶とに電荷が帯電する。ここで、各外装缶の表面に結露等が生じ、主外装缶と副外装缶とが電気的に接続されると、主外装缶と副外装缶とに帯電している電荷の電位差に応じた電流が流れる場合がある。この点、第5の発明では、直列接続された各主蓄電セルと各副蓄電セルとの電位の高低の向きを同じ方向に揃えることで、厚さ方向に並ぶ主外装缶と副外装缶との間の電位差を低くできる。これにより、主外装缶と副外装缶との表面に結露が生じる場合でも、各外装缶に流れる電流を小さくし、電蝕等の被害が大きくなるのを抑制することができる。
第6の発明では、前記複合電源部を収容する収容ケースを備え、前記主導電部材と、前記副導電部材とは、前記収容ケースに配置された共通のグランド端子に接続されている。
上記構成では、主蓄電セルと副蓄電セルとで、グランド端子を共通化できる。このため、主蓄電セルと副蓄電セルとが別々のグランド端子に接続される場合と比べて、端子数を削減することができ、電源装置を小型化することができる。
第7の発明では、前記収容ケースは直方体状であって、前記グランド端子と、直列に接続された前記主蓄電セルのうち最も高電位側の主蓄電セルが接続された端子である第1端子と、直列に接続された前記副蓄電セルのうち最も高電位側の副蓄電セルが接続された端子である第2端子とを配置する端子配置部を備え、前記端子配置部は、前記収容ケースの一辺に沿って、前記第2端子と、前記第1端子と、前記グランド端子とをこの順序で配置している。
上記構成では、収容ケースの端子配置部には、収容ケースの一辺に沿って、第2端子と、第1端子と、グランド端子とがこの順序で配置されている。このため、副蓄電セルに接続された第2端子を、主蓄電セルに接続された第1端子よりも外側に配置することができる。これにより、第1端子の電位が第2端子の電位よりも高い場合において、導電性の物体が収容ケースに接触したときでも、この物体が第1端子に接触する可能性を低くできる。その結果、第1端子から導電性の物体へと過電流が流れるのを防止することができる。
第8の発明では、前記各主蓄電セルと前記各副蓄電セルとは、前記主端子面と前記副端子面とを同一方向に向けて配置されており、前記複合電源部は、厚さ方向に並ぶ前記主蓄電セルと前記副蓄電セルとで構成された第1蓄電セル群と、厚さ方向に並ぶ前記主蓄電セルと前記副蓄電セルとで構成され、前記主蓄電セル及び前記副蓄電セルの幅方向において前記第1蓄電セル群と並ぶ第2蓄電セル群とを有し、前記幅方向において前記第1蓄電セル群の前記主蓄電セルの隣りに前記第2蓄電セル群の前記主蓄電セルが配置され、前記幅方向において前記第1蓄電セル群の前記副蓄電セルの隣りに前記第2蓄電セル群の前記副蓄電セルが配置されており、前記幅方向に隣り合う前記主蓄電セルの内、一方の前記主蓄電セルの前記正極端子と、他方の前記主蓄電セルの前記負極端子とが隣り合って配置されており、前記幅方向に隣り合う前記副蓄電セルの内、一方の前記副蓄電セルの前記正極端子と、他方の前記副蓄電セルの前記負極端子とが隣り合って配置されており、前記第1蓄電セル群を構成する前記主蓄電セルにおいて厚さ方向で最も端に位置する2つの前記主蓄電セルのうち、一方の主蓄電セルが第1主端部セルとされており、前記第2蓄電セル群を構成する前記副蓄電セルにおいて厚さ方向で最も端に位置する2つの前記副蓄電セルのうち、前記第1主端部セルと厚さ方向で隣り合う副蓄電セルが第1副端部セルとされており、前記第2蓄電セル群を構成する前記主蓄電セルのうち、幅方向において前記第1主端部セルと隣り合う主蓄電セルが第2主端部セルとされており、前記第2蓄電セル群を構成する前記副蓄電セルのうち、幅方向において前記第1副端部セルと隣り合う副蓄電セルが第2副端部セルとされている。第8の発明では、前記第1主端部セルと前記第2主端部セルとは、前記主導電部材により直列接続されており、前記第1副端部セルと前記第2副端部セルとは、前記副導電部材により直列接続されている。
上記構成では、第1蓄電セル群を構成する主蓄電セル及び副蓄電セルにおいて厚さ方向で最も端に位置する第1主端部セルと第2副端部セルとが、第2蓄電セル群を構成する主蓄電セル及び副蓄電セルにおける第2主端部セルと第2副端部セルと、それぞれ幅方向で隣り合っている。そのため、第1主端部セルと第2主端部セルとを直列接続する主導電部材、及び第1副端部セルと第2副端部セルとを直列接続する副導電部材の長さを短くすることができる。また、複合電源部を幅方向において並ぶ第1蓄電セル群と第2蓄電セル群とで分割して配置することで、この複合電源部が蓄電セルの配置方向で長くなるのを抑制することができる。
第9の発明では、前記主蓄電セルは、前記主端子面が前記副端子面から略90度又は略180度ずれた状態で、前記副蓄電セルに対して配置されている。このため、主蓄電セルと副蓄電セルとで導電部材が取り付けられる面が異なり、複合電源部の所定方向の領域に実装される導電部材の数の増加を抑制することができる。これにより、主端子面と副端子面とが同一方向に向けられている場合に比べて、導電部材間の距離を広くすることができ、導電部材の放熱速度を高めることができる。その結果、各蓄電セルで生じた熱を速やかに放熱でき、主蓄電セルから副蓄電セル50へ伝わる熱量が低下するのを抑制することができる。したがって、電池セル30の冷却性能を高めることができる。
第10の発明では、前記主蓄電セルの状態を管理する第1管理部と、前記副蓄電セルの状態を管理する第2管理部と、前記第1管理部と前記第2管理部とが配置されている共通の基板と、を備える。上記構成では、主蓄電セルを管理する第1管理部と、副蓄電セルを管理する第2管理部とが、それぞれ同じ基板上に配置されている。このため、第1管理部及び第2管理部のそれぞれが各別の基板に配置されている構成と比べて、基板の増加を回避でき、ひいては装置の肥大化を抑制することができる。
第11の発明では、前記主蓄電セルは二次電池であり、前記副蓄電セルはキャパシタである。上記構成では、容量が大きい二次電池を主電源として用い、充放電の速度が速いキャパシタを補完的に使用することで、車両の仕様に応じて電源装置の出力特性を適正なものとすることができる。
第12の発明では、前記放熱器の放熱制御を行う放熱制御部と、前記主蓄電セルの温度が所定の使用温度範囲内であるか否かを判定する温度判定部と、前記主蓄電セルの温度が前記使用温度範囲の下限値を下回ったと前記温度判定部により判定された場合に、前記放熱制御部による前記放熱器の放熱制御を停止し、前記副蓄電セルの放電を前記主蓄電セルの放電よりも優先する優先部と、を備える。
化学反応により出力電圧を発生させる二次電池は、物理的に電荷を蓄電することで出力電圧を発生させるキャパシタと比べて、使用温度範囲が狭いことが知られている。この点、上記構成では、二次電池である主蓄電セルの温度が使用温度範囲を下回った場合に、放熱器の駆動を停止し、副蓄電セルでの給電を優先して行うことで、副蓄電セルからの熱により主蓄電セルを暖機することができる。この場合、ヒータ等の別部材を使用することなく、副蓄電セルから生じる熱を利用して、主蓄電セルを暖機することができ、装置の肥大化及びやコストを抑制することができる。
第1実施形態における車両用制御システムの全体構成図。 電源装置の構成を説明する図。 電源装置を説明する図。 主蓄電セルの構成を説明する図。 副蓄電セルの構成を説明する図。 主蓄電セルと副蓄電セルとの配置状態を説明する図。 車両用制御システムの動作を説明する図。 電池セルが主電源として使用される期間における各蓄電セルの熱の流れを説明する図。 主蓄電セルと、副蓄電セルとで構成された複合電源部を主端子面,副端子面側から見た図。 第2実施形態における複合電源部を示す図。 第2実施形態における複合電源部を示す図。 第3実施形態において、制御部により実施される処理を説明するフローチャート。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に基づいて説明する。車両用制御システムを構成する電源装置は、車載の各種電気負荷に電力を供給する。また、この実施形態において、電源装置が実装される車両は、走行動力源として、内燃機関であるエンジンと、回転電機とを備えるハイブリット車両である。
まずは、本実施形態に係る車両用制御システム100について、図1を用いて説明する。車両用制御システム100は、電源装置10と、冷却装置80と、電力変換部90と、回転電機94と、制御部95とを備えている。
電源装置10は、直列接続された複数の電池セル30と、直列接続された複数のキャパシタセル50とを備えている。電池セル30は、主電源として用いられ、キャパシタセル50は、電池セル30よりも内部抵抗及び容量が小さく、電池セル30に対して補完的に用いられる。この実施形態では、電池セル30として、リチウムイオン電池を用い、キャパシタセル50として、電気二重層式のキャパシタを用いている。本実施形態において、電池セル30が主蓄電セルに相当し、キャパシタセル50が副蓄電セルに相当する。
電源装置10には、電池セル30に電気的に接続された第1端子T1、キャパシタセル50に電気的に接続された第2端子T2、及びグランド端子T3が設けられている。本実施形態において、第1端子T1は、電池セル30の放電時において出力端子として機能し、電池セル30の充電時において入力端子として機能する。また本実施形態において、第2端子T2は、キャパシタセル50の放電時において出力端子として機能し、キャパシタセル50の充電時において入力端子として機能する。グランド端子T3は車両用制御システム100におけるグランドに接続されている。
また、電源装置10は、電池セル30及びキャパシタセル50の状態を監視し、その監視結果を制御部95に出力する監視ユニット16を備えている。図2に示すように、監視ユニット16は、電池セル30の状態を管理する第1管理部17と、キャパシタセル50の状態を管理する第2管理部18と、第1管理部17と第2管理部18とが実装されている共通の基板19と、を備えている。第1管理部17は、各電池セル30に接続されており、電池セル30の状態として、電池セル30の電圧、電流及び温度の少なくとも1つを監視する。第1管理部17は、各電池セル30の状態の監視結果に基づいて、例えば各電池セル30の蓄電量の管理を行う。第2管理部18は、各キャパシタセル50に接続されており、キャパシタセル50の状態として、キャパシタセル50の電圧、電流及び温度の少なくとも1つを監視する。第2管理部18は、各キャパシタセル50の状態の監視結果に基づいて、例えば各キャパシタセル50の蓄電量の管理を行う。
冷却装置80は、電源装置10を冷却する機能を有している。冷却装置80は、電源装置10に冷却流体を流入させる流入側経路81と、電源装置10から排出された冷却流体が流れる排出側経路82と、この排出側経路82に設けられており冷却流体を循環させるポンプ83と、排出側経路82を通じて排出された冷却流体を冷却するラジエータ84と、を備えている。ポンプ83の駆動により、冷却流体は、流入側経路81、電源装置10、排出側経路82、及びラジエータ84の間を循環する。例えば、冷却流体は、水等の液体や、空気等の気体を用いることができる。また、ポンプ83は、制御部95と接続されており、制御部95によりその駆動が制御される。
回転電機94は、図示しない車載エンジンの出力軸の回転により発電したり、走行中の車両の運動エネルギにより回生発電したりする発電機能と、出力軸に回転力を付与する動力出力機能とを備えている。
電力変換部90は、電源装置10の出力電圧を変圧するDC・DCコンバータ91と、電源装置10が出力する直流電圧を回転電機94の駆動に必要な交流電圧に変換するインバータ92と、を備えている。本実施形態では、DC・DCコンバータ91として、入力電圧を降圧して出力する降圧コンバータを用いており、具体的には例えば非絶縁式の降圧コンバータを用いることができる。DC・DCコンバータ91の入力側には、電源装置10の第1端子T1に接続された第1電気経路L1と、グランド端子T3に接続された第3電気経路L3とが接続されている。DC・DCコンバータ91の出力側には、第2端子T2に接続された第2電気経路L2と、第3電気経路L3とが接続されている。DC・DCコンバータ91は、第1電気経路L1を介して入力された直流電圧を降圧して第2電気経路L2に出力する。第2電気経路L2及び第3電気経路L3には、インバータ92が接続されている。インバータ92には、第2電気経路L2を介してDCコンバータ91からの電力が供給される。
なお、インバータ92は、交流電圧を直流電圧に整流する整流機能を備えている。インバータ92は、車両の制動時には、回生発電によって回転電機94から出力された交流電流を直流電流に整流する。整流された電流が電源装置10を構成する各キャパシタセル50に供給されることにより、各キャパシタセル50が充電される。また、整流された電流がDC・DCコンバータ91を介して電源装置10を構成する各電池セル30に供給されることにより、各電池セル30が充電される。
制御部95は、車両用制御システム100の全体動作を制御する。制御部95は、CPU、ROM、RAM等を備える周知のコンピュータとして構成され、運転者による車両操作や車両状態等に基づいて、車両の要求駆動力を算出するとともに、その要求駆動力に基づき電源装置10、冷却装置80及び電力変換部90を制御する。また、制御部95には、上流温度センサ96a、中間温度センサ96b、下流温度センサ96c、及び監視ユニット16が接続されている。上流温度センサ96a、中間温度センサ96b及び下流温度センサ96cは、冷却装置80を流れる冷却流体の温度を検出する。上流温度センサ96aは、電源装置10と冷却装置80の流入側経路81とを繋ぐ位置に配置されている。また、中間温度センサ96bは、電源装置10の内部に配置されている。そして、下流温度センサ96cは、電源装置10と冷却装置の排出側経路82とを繋ぐ位置に配置されている。制御部95は、各温度センサ96a〜96cによる検出温度や、監視ユニット16による電源装置10の監視結果に基づいて、電源装置10、冷却装置80、及び電力変換部90を制御する。
制御部95は、監視ユニット16による電源装置10の監視結果に基づいて、電源装置10の蓄電状態を示すSOC(State of Charge)を算出する。このSOCにより、回転電機94から各蓄電セルへの充電量や、各蓄電セルから回転電機94等への放電量が制御される。
次に、電源装置10の構成を説明する。図3(a),(b)に示すように、電源装置10は、複合電源部20と、主導電部材として機能する主バスバー70と、副導電部材として機能する副バスバー75と、放熱器11と、収容ケース14と、を備えている。
収容ケース14は、複合電源部20を収容している。収容ケース14は、直方体状であり、その周縁部に、第1端子T1と、第2端子T2と、グランド端子T3とが配置される端子配置部15を有している。端子配置部15は、収容ケース14の一辺に沿って、第2端子T2と、第1端子T1と、グランド端子T3とがこの順序で配置されている。
複合電源部20は、図2に示すように、電池セル30とキャパシタセル50とが交互に配置されて構成されている。本実施形態では、キャパシタセル50の数が、電池セル30の数よりも1つ多い。このため、交互に配置された各セルのうち最も端に位置するセルがキャパシタセル50とされている。複合電源部20の内、複数の電池セル30が主バスバー70により直列接続されることで電池モジュールが形成され、複数のキャパシタセル50が副バスバー75により直列接続されることでキャパシタモジュールが形成されている。
まず、電池セル30について説明する。図4(a),(b)に示すように、電池セル30は、主外装缶31と、この主外装缶31に収容されて化学反応により起電力を生じさせる蓄電素子40と、を備えている。主外装缶31は、厚さ方向において扁平な直方体状をなしている。以下では、主外装缶31及び後述する副外装缶51の厚さ方向を、厚さ方向D1と記載し、この厚さ方向D1に対して直交する方向を幅方向D2と記載し、厚さ方向D1と幅方向D2とのそれぞれに直交する方向を高さ方向D3と記載する。
本実施形態において、主外装缶31は、1つの主端子面34と、厚さ方向D1を向く2つの側面である主当接面35とを備えている。主端子面34は、主外装缶31において幅方向D2に延びる面であって、かつ、主当接面35と直交する面である。主端子面34には、正極端子32pと負極端子32nとが幅方向D2に離間して配置されている。本実施形態では、図4(a)に示すように、正極端子32pと負極端子32nとが幅方向D2において第1距離P1だけ離間して配置されている。
蓄電素子40は、正極端子32pと接続された正極電極、負極端子32nと接続された負極電極、及び正極電極と負極電極とを分離するセパレータとを備えている。なお本実施形態では、上述したように電池セル30としてリチウムイオン電池を用いている。このため、正極電極の材料としてリチウム遷移金属化合物を用い、負極電極の材料としてグラファイトを用いることができる。
次に、キャパシタセル50について説明する。図5(a),(b)に示すように、キャパシタセル50は、副外装缶51と、この副外装缶51に収容され電荷を充放電する電荷素子45と、を備えている。副外装缶51は、厚さ方向D1において扁平な直方体状をなしている。本実施形態において、副外装缶51は、1つの副端子面54と、厚さ方向D1を向く2つの側面である副当接面55とを備えている。副端子面54は、副外装缶51において、幅方向D2に延びる面であって、かつ、副当接面55と直交する面である。副端子面54には、正極端子52pと負極端子52nとが幅方向D2に離間して配置されている。本実施形態では、図5(a)に示すように、正極端子52pと負極端子52nとが幅方向D2において第2距離P2だけ離間して配置されている。
電荷素子45は、正極端子52pに接続されてかつプラス側に帯電する正極側電極、負極端子52nに接続されてかつマイナス側に帯電する負極側電極、及び正極側電極と負極側電極とを分離するセパレータを備えている。なお、キャパシタセル50がリチウムイオンキャパシタの場合、正極側電極として、アルミニウムの表面に炭素を塗布したものを用いることができ、負極側電極として、アルミニウムの表面に炭素が塗布されるとともに、この炭素にリチウムイオンが添加されたものを用いることができる。
図6に示すように、本実施形態において、主外装缶31において厚さ方向D1を向く主当接面35の面積は、副外装缶51において厚さ方向D1を向く副当接面55の面積よりも小さくされている。具体的には、副当接面55の幅方向D2の長さ寸法W2は、主当接面35の幅方向D2の長さ寸法W1よりも大きくされ、副当接面55の高さ方向D3の長さ寸法と主当接面35の高さ方向D3の長さ寸法とは同じ値に設定されている。なお、主外装缶31の厚さ方向D1の長さ寸法は、副外装缶51の厚さ方向D1の長さ寸法よりも大きくされている。
副端子面54における正極端子52pと負極端子52nとの第2距離P2が、主外装缶31の幅方向D2の長さ寸法W1よりも大きくされている。そして、副外装缶51の幅方向D2における外縁のそれぞれが主外装缶31の幅方向D2における外縁のそれぞれよりも幅方向D2において外側となるように、各電池セル30及び各キャパシタセル50とが配置されている。さらに、副外装缶51の正極端子52p及び負極端子52nのそれぞれは、幅方向D2において主外装缶31の主端子面34の外縁よりも外側となるように副端子面54に設けられている。
図2に示すように、複合電源部20において、各電池セル30及び各キャパシタセル50は、主端子面34及び副端子面54を同一方向に向けて配置されている。厚さ方向D1において隣り合う電池セル30のうち一方の電池セル30の正極端子32pと他方の電池セル30の負極端子32nとが厚さ方向に並ぶように各電池セル30が配置されている。また、厚さ方向において隣り合うキャパシタセル50のうち一方のキャパシタセル50の正極端子52pと他方のキャパシタセル50の負極端子52nとが厚さ方向に並ぶように各キャパシタセル50が配置されている。
厚さ方向に隣り合うキャパシタセル50のうち、一方のキャパシタセル50の正極端子52pと他方のキャパシタセル50の負極端子52nとは、副バスバー75によって接続されている。副バスバー75は、副端子面54の正面視において、電池セル30を跨ぐように設けられている。各キャパシタセル50のうち、最も高電位側のキャパシタセル50の正極端子52pには、第2端子T2が接続され、最も低電位側のキャパシタセル50の負極端子52nには、共通のグランド端子T3が接続されている。
厚さ方向に隣り合う電池セル30のうち、一方の電池セル30の正極端子32pと他方の電池セル30の負極端子32nとは、主バスバー70によって接続されている。主バスバー70は、主端子面34の正面視において、厚さ方向に並ぶキャパシタセル50に挟まれた空間の上方を通るように設けられている。各電池セル30のうち、最も高電位側の電池セル30の正極端子32pには、第1端子T1が接続され、最も低電位側の電池セル30の負極端子32nには、共通のグランド端子T3が接続されている。
次に、放熱器11について説明する。放熱器11は、複合電源部20と熱的に接続され、複合電源部20に生じる熱を奪うことで複合電源部20を冷却する。放熱器11は、例えば、アルミニウムや銅等の熱伝導性の高い材料により形成されている。放熱器11は、その上面側が複合電源部20を構成する各電池セル30及び各キャパシタセル50の下面側に当接されている。これにより、電池セル30とキャパシタセル50とに放熱器11が熱的に接続されることとなる。また、放熱器11は、各蓄電セル30,50が配置される厚さ方向D1において冷却流体が流れる貫通経路13を備えている。この貫通経路13は、冷却装置80の流入側経路81と排出側経路82とを繋ぎ、冷却流体が循環する経路の一部を形成する。そのため、貫通経路13を流れる冷却流体により放熱器11と複合電源部20との間に温度差を生じさせて、電池セル30とキャパシタセル50で生じる熱を奪う。
なお、複合電源部20と放熱器11とは、その間に緩衝部材を介在させた状態で、熱的に接続されるものであってもよい。この場合においても、複合電源部20で生じた熱は、緩衝部材を経由して放熱器11へと伝わることとなる。
次に、図7,8を用いて、電源装置10の動作を説明する。図7(a)は、電源装置10を備える車両の速度の推移を示し、図7(b)は、回転電機94の作動負荷の推移を示す図である。また、図7(c)は、電池セル30及びキャパシタセル50の使用状態の推移を示し、図7(d)は、複合電源部20の充放電電力(kW)を示す図である。図7を用いて、電源装置10において、電池セル30が主電源として使用され、キャパシタセル50が電池セル30に対して補完的に使用される状態を説明する。
図7に示す例では、時刻t1からt2において車両の加速走行が実施され、時刻t2からt3において20km/hで定速度走行が実施され、時刻t3からt4において減速走行が実施される。その後、時刻t5からt6において加速走行が実施され、時刻t6からt7において60km/hで定速度走行が実施され、時刻t7からt8において減速走行が実施される。
時刻t1からt2及び時刻t5からt6に示す加速走行時において、キャパシタセル50が電池セル30よりも優先使用され、キャパシタセル50から回転電機94への供給電力が、電池セル30から回転電機94への供給電力を上回る。ここで、時刻t5からt6の期間では、時刻t1からt2の期間と比べて、車両に要求される車速が大きく、複合電源部20から回転電機94への供給電力が大きくなっている。なお、時刻t5からt6の一部の期間において、エンジンによるアシストを加えた状態で車速を加速させている。
時刻t2からt3及び時刻t6からt7に示す定速度走行時においては、電池セル30が主電源として使用され、回転電機94に電力が供給される。詳しくは、定速度走行時においては、電池セル30から回転電機94への供給電力が、キャパシタセル50から回転電機94への供給電力を上回る。定速度走行時においては、加速走行時と比べて、回転電機94への供給電力が低く、かつ供給電力の変化が小さくなっている。なお、時刻t6からt7の期間では、時刻t2からt3の期間と比べて、車速が大きく、複合電源部20から回転電機94への供給電力が大きくなっている。
そして、時刻t3からt4及び時刻t7からt8に示す減速回生走行時においては、回転電機94による回生発電により電池セル30及びキャパシタセル50が充電される。なお、回生発電によるキャパシタセル50の充電が電池セル30の充電よりも優先され、キャパシタセル50の充電電力が電池セル30の充電電力よりも大きくされていてもよい。
続いて図8を用いては、図7に示す電源装置10の駆動状態において、電池セル30が主電源として使用される時刻t2からt3及び時刻t6からt7の電池セル30及びキャパシタセル50の熱の流れを説明する。図8では、複合電源部20を構成する各セルのうち一部のセルについて、電池セル30により生じた熱が放熱器11へ伝わる経路を第1の伝熱経路HR1及び第2の伝熱経路HR2として示している。また、説明を容易にするため、図中、一部の電池セル30及びキャパシタセル50の寸法を厚さ方向D1において拡大して示すとともに、それらセル30,50の内部を簡略的に示している。なお、説明を容易にするため、各セル30,50に接続されているバスバー70,75の図示を省略している。
第1の伝熱経路HR1は、主外装缶31において、高さ方向D3に向く面である下面から放熱器11へと伝わる熱の経路である。この第1の伝熱経路HR1により、電池セル30の放電又は充電により生じた熱が放熱器11に伝わる。
また、第2の伝熱経路HR2は、主外装缶31の主当接面35から副外装缶51の副当接面55を経由して、この副外装缶51における高さ方向D3に向く面である下面から放熱器11へと伝わる熱の経路である。電池セル30が主電源として使用される時刻t2からt3、及び時刻t6からt7の期間では、キャパシタセル50が放電していないため、電池セル30とキャパシタセル50との温度差が大きくなっている。そのため、電池セル30で生じた熱は、主外装缶31の主当接面35を通じて副外装缶51の副当接面55に伝わる。そして、副外装缶51の下面から放熱器11により放熱される。また、電池セル30の厚さ方向D1の両側にキャパシタセル50が配置されることで、主外装缶31の両主当接面35からこの主外装缶31に当接する各副外装缶51へと熱が伝わることとなる。
そのため、電池セル30の冷却性能を高めるために、例えば電池セル30の周囲に集熱部材を新たに設ける場合と比べて、キャパシタセル50が電池セル30の熱マスとして働くことで電池セル30の温度上昇を緩慢にすることができ、かつ放熱効果を高めることができる。その結果、電源装置10における体格の小型化を図ることができ、ひいては車両のスペースを有効に活用することができる。
本実施形態では、電池セル30の主外装缶31における主当接面35は、キャパシタセル50の副外装缶51における副当接面55よりもその面積が小さくされており、かつその全面が副外装缶51の副当接面55に当接されている。そのため、電池セル30から生じる熱が主外装缶31の主当接面35を介して、の副外装缶51に伝わり易くなり、電池セル30の冷却性能を高めることができる。
本実施形態では、電池セル30とキャパシタセル50とは、主端子面34又は副端子面54を同一方向に向けつつ、一方の蓄電セルにおける正極端子32pと他方のセルにおける負極端子32nとが厚さ方向D1に並ぶように配置されている。そのため、各蓄電セル30,50を、バスバー70,75を介して直列接続する場合に、接続対象となる正極端子と負極端子との間隔を狭くすることができる。このため、バスバー70,75の長さを短くでき、バスバー70,75の内部抵抗の上昇を抑制することができる。その結果、バスバー70,75から生じる熱を抑制し、電池セル30及びキャパシタセル50の周囲温度の上昇を抑制することができる。さらに、各蓄電セル30,50の端子面34,54を同じ方向に向けて配置させることで、例えば溶接の手法を用いて、各蓄電セル30,50とバスバー70,75との電気接続を取る際に、加工が容易になり、作業者の負担を軽減することができる。
キャパシタセル50で生じた熱の放熱速度が遅いと、電池セル30からキャパシタセル50へ伝わる熱量が低下する場合がある。この点、本実施形態では、電池セル30とキャパシタセル50とを交互に配置した状態においても、厚さ方向D1に並ぶキャパシタセル50を接続する副バスバー75の下方に空間が形成されるため、この空間により副バスバー75の放熱性能を高めることができる。そのため、副バスバー75は、キャパシタセル50で生じた熱を速やかに放熱でき、電池セル30からキャパシタセル50へ伝わる熱量が低下するのを抑制することができる。その結果、電池セル30の冷却性能を高めることができる。
電池セル30とキャパシタセル50とが充放電を繰り返すことで、各外装缶31,51に電荷が帯電する。ここで、各外装缶31,51の表面に結露等が生じ、主外装缶31と副外装缶51とがこの結露により電気的に接続すると、各外装缶31,51に帯電している電荷の電位差により電流が流れる場合がある。この点、本実施形態では、直列接続された各電池セル30とキャパシタセル50との電位の高低の向きを同じ方向に揃えることで、厚さ方向D1に並ぶ主外装缶31と副外装缶51との間の電位差を低くし、各外装缶31,51の表面に結露が生じる場合でも、電蝕等の被害が大きくなるのを抑制することができる。
本実施形態では、直列接続された電池セル30及びキャパシタセル50とで、グランド端子T3を共通化することで、電池セル30とキャパシタセル50とを別々の端子に接続する場合と比べて、端子数を削減することができる。
導電性の物体が収容ケース14に接触する場合、この収容ケース14の周縁部に配置されている端子が、内側に配置されている端子よりも物体に接触し易くなる。この点、本実施形態では、立方体状の収容ケース14の1辺に沿って、電池セル30の第2端子T2と、第1端子T1と、グランド端子T3とをこの順序で配置しており、導電性の物体が収容ケース14に接触した場合でも第1端子T1と接触する可能性を低くする。その結果、短絡により流れる電流を低くし、第1端子T1から導電性の物体へと過電流が流れるのを防止することができる。
本実施形態では、電池セル30を管理する第1管理部17と、キャパシタセル50を管理する第2管理部18とが、それぞれ同じ基板19上に配置されている。このため、基板の増加に伴う電源装置10の体格の増加を抑制することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、以下の実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
本実施形態では、図9に示すように、複合電源部20の構成を変更する。詳しくは、複合電源部20は、厚さ方向D1に並ぶ電池セル30とキャパシタセル50とで構成された第1蓄電セル群21と、厚さ方向D1に並ぶ電池セル30とキャパシタセル50とで構成された第2蓄電セル群22とを有している。また、第2蓄電セル群22は、幅方向D2において第1蓄電セル群21と並んでいる。本実施形態では、第1蓄電セル群21及び第2蓄電セル群22のそれぞれにおいて、電池セル30の総数は互いに同じ数となっており、第1蓄電セル群21及び第2蓄電セル群22のそれぞれにおいて、キャパシタセル50の総数は互いに同じ数となっている。
第1蓄電セル群21及び第2蓄電セル群22のそれぞれにおいて、電池セル30とキャパシタセル50とは、厚さ方向D1を同じにして交互に配置されて構成されている。具体的には、電池セル30における主外装缶31の主当接面35の全面を、キャパシタセル50の副外装缶51の副当接面55に当接させた状態で、厚さ方向D1に配置されて構成されている。
また、第1蓄電セル群21及び第2蓄電セル群22のそれぞれにおいて、各電池セル30と各キャパシタセル50とは、主端子面34と副端子面54とを同一方向に向けて配置されている。具体的には、各電池セル30は、厚さ方向D1において隣り合う電池セル30のうち一方の電池セル30の正極端子32pと他方の電池セル30の負極端子32nとが厚さ方向D1に並ぶように配置されている。また、各キャパシタセル50は、厚さ方向D1において隣り合うキャパシタセル50のうち一方のキャパシタセル50の正極端子52pと他方のキャパシタセル50の負極端子52nとが厚さ方向D1に並ぶように配置されている。
幅方向D2において、第1蓄電セル群21を構成する電池セル30の隣りには、第2蓄電セル群22を構成する電池セル30が配置されている。また、幅方向D2において、第1蓄電セル群21を構成するキャパシタセル50の隣りには、第2蓄電セル群22を構成するキャパシタセル50が配置されている。そして、幅方向D2に隣り合う電池セル30の内、一方の電池セル30の正極端子32pと、他方の電池セル30の負極端子32nとが隣り合って配置されている。また、幅方向D2に隣り合うキャパシタセル50の内、一方のキャパシタセル50の正極端子52pと、他方のキャパシタセル50の負極端子52nとが隣り合って配置されている。
以下では、第1蓄電セル群21を構成する電池セル30において、厚さ方向D1で最も端に位置する2つの電池セル30のうち、一方の電池セル30を第1主端部セル36と記載する。また、第1蓄電セル群21を構成するキャパシタセル50において厚さ方向D1で最も端に位置する2つのキャパシタセル50のうち、第1主端部セル36と厚さ方向で隣り合うキャパシタセルを第1副端部セル56と記載する。そして、第2蓄電セル群22を構成する電池セル30のうち、幅方向D2において第1主端部セル36と隣り合う電池セル30を第2主端部セル37と記載する。また、第2蓄電セル群22を構成するキャパシタセル50のうち、幅方向D2において第1副端部セル56と隣り合うキャパシタセル50を第2副端部セル57と記載する。
次に、第1蓄電セル群21及び第2蓄電セル群22を構成する各蓄電セル30,50を直列接続するバスバー70,75について説明する。この第2の実施形態においても、主バスバー70は、厚さ方向D1において隣り合う電池セル30のうち、一方の電池セル30の正極端子32pと他方の主蓄電セルの負極端子32nとに電気的に接続されている。また、副バスバー75は、厚さ方向D1において隣り合うキャパシタセル50のうち、一方のキャパシタセル50の正極端子52pと他方の副蓄電セルの負極端子52nとに電気的に接続されている。
第1蓄電セル群21を構成する電池セル30のうち厚さ方向D1において第1主端部セル36と隣り合う電池セル30の負極端子32nと、第1主端部セル36の正極端子32pとを接続するバスバーが第1主端部バスバー71とされている。また、第2蓄電セル群22を構成する電池セル30のうち厚さ方向D1において第2主端部セル37と隣り合う電池セル30の負極端子32nと、第2主端部セル37の正極端子32pとを接続するバスバーが第2主端部バスバー73とされている。
第1蓄電セル群21を構成するキャパシタセル50のうち厚さ方向D1において第1副端部セル56と隣り合うキャパシタセル50の負極端子52nと、第1副端部セル56の正極端子52pとを接続するバスバーが第1副端部バスバー76とされている。また、第2蓄電セル群22を構成するキャパシタセル50のうち厚さ方向D1において第2副端部セル57と隣り合うキャパシタセル50の負極端子52nと、第2副端部セル57の正極端子52pとを接続するバスバーが第2副端部バスバー78とされている。
第1主端部セル36の負極端子32nと第2主端部セル37の正極端子32pとは、第2主端部バスバー72によって接続されている。また、第1副端部セル56の負極端子52nと第2副端部セル57の正極端子52pとは、第2副端部バスバー77によって接続されている。
この第2実施形態においても、第1蓄電セル群21と第2蓄電セル群22とは、複合電源部20において、高電位側の電池セル30から低電位側の電池セル30の配置方向と、高電位側のキャパシタセル50から低電位側のキャパシタセル50の配置方向とが同じ向きとなるようにされている。そのため、厚さ方向D1で隣り合う主外装缶31と副外装缶51とにそれぞれ帯電する電荷の電位差を低くしている。
第1蓄電セル群21を構成するキャパシタセル50のうち、最も高電位側のキャパシタセル50の正極端子52pには、第2端子T2が接続されている。また、第1蓄電セル群21を構成する電池セル30のうち、最も高電位側の電池セル30の正極端子32pには、第1端子T1が接続されている。また、第2蓄電セル群22を構成するキャパシタセル50のうち、最も低電位側のキャパシタセル50の負極端子52nには、グランド端子T3が接続されている。また、第2蓄電セル群22を構成する電池セル30のうち、最も低電位側の電池セル30の負極端子32nには、グランド端子T3が接続されている。
以上説明したように、この第2実施形態では、複合電源部20を厚さ方向D1に並ぶ第1蓄電セル群21と第2蓄電セル群22とで分割して構成した。このため、複合電源部20が各蓄電セル30,50の配置方向で長くなるのを抑制することができる。また、第1蓄電セル群21と第2蓄電セル群22とは、幅方向D2に隣り合う同一の電池セル30及びキャパシタセル50の端子間の極性が異なるよう併設されているため、第1蓄電セル群21と第2蓄電セル群22とを直列に接続するための第2主端部バスバー72及び第2副端部バスバー77の長さを短くすることができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、以下の実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
この第3実施形態では、各電池セル30の主端子面34と、各キャパシタセル50の副端子面54とが、異なる向きとなるよう電池セル30とキャパシタセル50とが交互に配置されている。図10(a)に示す複合電源部20では、電池セル30の主端子面34と、キャパシタセル50の副端子面54とは、互いに略90度ずれた状態で配置されている。
また、図10(b)に示すように、電池セル30の主当接面35の面積は、キャパシタセル50の副当接面55の面積よりも小さくされている。例えば、電池セル30の主端子面34の幅方向の長さ寸法W11は、この電池セル30の主端子面34と隣り合うキャパシタセル50の面58において電池セル30を基準とした幅方向の長さ寸法W12よりも小さくされている。
なお、電池セル30の主端子面34に対して、キャパシタセル50の副端子面54がずれる角度は90度に限定されず、図11に示すように、電池セル30の主端子面34に対して、キャパシタセル50の副端子面54が180度ずれるものであってもよい。
以上説明したように、第3実施形態では、電池セル30とキャパシタセル50との端子面が略90度又は略180度ずれた状態で交互に配置されている。このため、電池セル30とキャパシタセル50とでバスバー70,75の取り付け面を異ならせることができ、複合電源部20においてバスバーが密集して取り付けられることを回避できる。そのため、電池セル30の主端子面34とキャパシタセル50の副端子面54とを同一方向に向ける場合と比べて、バスバー間の距離を広くすることができ、各バスバー70,75の放熱速度を高めることができる。その結果、各蓄電セルで生じた熱を速やかに放熱し、電池セル30からキャパシタセル50へ伝わる熱量が低下するのを抑制することができる。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。第4実施形態では、車両用制御システム100は、電池セル30の使用温度範囲の下限値を下回った場合に、電池セル30を暖機するために、電池セル30及びキャパシタセル50のうち、キャパシタセル50から優先的に放電させる。なお、電池セル30の使用温度範囲は、電池セル30が安定的に充放電を行うことができる温度の上限値と下限値とで規定され、電池セル30がリチウムイオン電池であればマイナス20度からプラス60度の範囲とすることができる。
図12は、制御部95により実施される処理を説明するフローチャートである。図12に示す処理は、制御部95により所定周期で実施される処理である。
ステップS11では、上流温度センサ96a、中間温度センサ96b、及び下流温度センサ96cによる各検出温度に基づいて、電池セル30の温度が所定の使用温度範囲内であるか否かを判定する。本実施形態において、上流温度センサ96a、中間温度センサ96b、及び下流温度センサ96cによる各検出温度を用いているのは、各電池セル30の温度のばらつきを考慮したためである。具体的には、上流温度センサ96aによる検出温度を第1閾値Th1と比較し、中間温度センサ96bによる検出温度を第2閾値Th2と比較し、下流温度センサ96cによる検出温度を第3閾値Th3と比較する。そして、いずれかの検出温度が対応する閾値を下回ったと判定した場合に、電池セル30の温度が使用温度範囲の下限値を下回っていると判定する。なお本実施形態では、ステップS11の処理が温度判定部に相当する。
ちなみに、各閾値Th1〜Th3は、電池セル30の使用温度範囲と、冷却装置80が使用する冷却流体の特性とに基づいて、定められる値である。また、各閾値Th1〜Th3は、例えば実験的に定められればよい。
電池セル30の温度を示す検出温度が使用温度範囲内であれば(ステップS11:NO)、ステップS15に進み、温度条件によらず、電池セル30又はキャパシタセル50の充放電を制御する通常制御を実施する。例えば、ステップS15での通常制御では、図7に示した車両の車速に応じて、電池セル30を主電源としつつ、キャパシタセル50を補完的に使用した回転電機94への電力の供給を実施する。
電池セル30の温度が使用温度範囲の下限値を下回ったと判定した場合(ステップS11:YES)、ステップS12に進み、ポンプ83の駆動を停止する。そのため、放熱器11の貫通経路13内を冷却流体が循環しないようになり、電池セル30及びキャパシタセル50から放熱器11への放熱量が低下する。なお本実施形態において、ステップS12の処理が放熱制御部に相当する。
ステップS13では、キャパシタセル50を電池セル30よりも優先使用する。そのために、DC・DCコンバータ91の駆動を停止させる。これにより、電池セル30からインバータ92を介した回転電機94への電力供給が停止される。その結果、キャパシタセル50から回転電機94への供給電力が、電池セル30から回転電機94への供給電力を上回る。
ステップS14では、回転電機94を駆動させる。そのため、回転電機94はキャパシタセル50から優先的に供給された電力により駆動を開始する。ここで、キャパシタセル50は電池セル30と比べて使用温度範囲の下限値が低いため、検出温度が電池セル30の使用温度範囲の下限値を下回っている場合でも、回転電機94に電力を安定的に供給することができる。ステップS13,14が優先部として機能する。
キャパシタセル50を電池セル30よりも優先使用することで、キャパシタセル50により生じた熱が電池セル30に伝わり、電池セル30を暖機する。具体的には、キャパシタセル50により生じた熱は、副外装缶51の副当接面55から電池セル30の主外装缶31の主当接面35に伝わり、電池セル30を暖機する。ステップS14の処理が終了した場合、制御部95は図12の処理を一旦終了する。
以上説明したように、第4実施形態では、制御部95は、電池セル30の温度が所定の使用温度範囲内であるか否かを判定し、電池セル30の温度が使用温度範囲の下限値を下回った場合に、放熱器の放熱制御を停止し、キャパシタセル50を電池セル30に対して優先使用する。化学反応により出力電圧を発生させる二次電池は、物理的に電荷を蓄電することで出力電圧を発生させるキャパシタと比べて、使用温度範囲が狭いことが知られている。この点、第4実施形態では、二次電池である電池セル30の温度が使用温度範囲を下回った場合に、放熱器11の駆動を停止し、キャパシタセル50での給電を優先して行うことで、キャパシタセル50からの熱により電池セル30を暖機することができる。この場合、ヒータ等の別部材を使用することなく、キャパシタセル50から生じる熱を利用して、電池セル30を暖機することができ、電源装置10の肥大化やコストを抑制することができる。
(その他の実施形態)
・電池セル30は、直方体状の外装缶を備える構成以外にも、蓄電素子をラミネートフィルムに収容したいわゆるラミネート型のセルであってもよい。この場合においても、電池セル30とキャパシタセル50とをその厚さ方向D1に配置させるとともに、両者を熱的に接続させる。
・電池セル30とキャパシタセル50との間に厚みの薄い集熱部材を介在させるものであってもよい。具体的には、例えば、電池セル30とキャパシタセル50との間にシート状の集熱部材を介在させるものであってもよい。この場合においても、主外装缶31、集熱部材、副外装缶51、放熱器の順に電池セル30から発生した熱が伝わる伝熱経路が形成される。
・主蓄電セルとして、リチウムイオン電池に代えて、ニッケル水素電池を用いるものであってもよい。また、副蓄電セルとして、電気二重層キャパシタに代えて、電気二重層ハイブリットキャパシタを用いるものであってもよい。
・上記第4実施形態において、制御部95は、3つの温度センサ96a〜96cの全ての検出温度が対応する閾値を下回っている場合に、電池セル30の温度が使用温度範囲の下限値を下回ったと判定するものであってもよい。
・上記第4実施形態の図12のステップS12では、電池セル30から回転電機94への電力供給を停止させたがこれに限らない。例えば、キャパシタセル50から回転電機94への供給電力が、電池セル30から回転電機94への供給電力を上回ることを条件として、DC・DCコンバータ91を駆動させて電池セル30から回転電機94へと電力を供給してもよい。
・上記第1実施形態では、副当接面55の高さ方向D3の長さ寸法と主当接面35の高さ方向D3の長さ寸法とが同じ値に設定されていたがこれに限らない。例えば、主当接面35の面積が副当接面55の面積よりも小さくなることを条件として、副当接面55の高さ方向D3の長さ寸法と主当接面35の高さ方向D3の長さ寸法とが異なる値に設定されていてもよい。
・上記第1実施形態では、副外装缶51の厚さ方向D1の長さ寸法が、主外装缶31の厚さ方向D1の長さ寸法よりも小さく設定されていたがこれに限らない。例えば、副外装缶51の厚さ方向D1の長さ寸法が、主外装缶31の厚さ方向D1の長さ寸法よりも大きく設定されていてもよいし、副外装缶51の厚さ方向D1の長さ寸法と、主外装缶31の厚さ方向D1の長さ寸法とが同じ値に設定されていてもよい。
・上記第2実施形態において、第1蓄電セル群21を構成する電池セル30及びキャパシタセル50の総数と、第2蓄電セル群22を構成する電池セル30及びキャパシタセル50の総数とが異なっていてもよい。更に、本発明では、電気二重層式キャパシタで説明したが、リチウムイオンキャパシタを用いても上述した各実施形態と同様の効果を得ることができる。
・電源装置が搭載される車両としては、走行動力源としてエンジン及び回転電機を備えるものに限らず、例えば、走行動力源として回転電機のみを備える電気自動車であってもよい。
・電源装置としては、車両に搭載されるものに限定されない。
10…電源装置、11…放熱器、20…複合電源部、30…電池セル、50…キャパシタセル、51…副外装缶。

Claims (12)

  1. 主電源として用いられる複数の主蓄電セル(30)と、前記主蓄電セルよりも内部抵抗及び容量が小さく、前記主蓄電セルに対して補完的に用いられる複数の副蓄電セル(50)と、を有する複合電源部と、
    前記複合電源部に接続され、前記主蓄電セルと前記副蓄電セルとに生じる熱を放熱する放熱器(11)と、を備え、
    前記複合電源部は、前記主蓄電セルと前記副蓄電セルとが交互に配置されて構成されており、
    前記主蓄電セルは、前記副蓄電セルの外装缶(51)を介して前記放熱器と熱的に接続されている、電源装置。
  2. 前記主蓄電セルの外装缶を主外装缶とし、
    前記副蓄電セルの外装缶を副外装缶とし、
    前記主外装缶及び前記副外装缶のそれぞれは、厚さ方向において扁平な直方体状をなしており、
    前記主蓄電セルと前記副蓄電セルとは、前記主外装缶において厚さ方向を向く側面と前記副外装缶において厚さ方向を向く側面とを当接させて交互に配置されており、
    前記主外装缶において厚さ方向を向く側面は、前記副外装缶において厚さ方向を向く側面よりも面積が小さくされており、かつ前記主外装缶において厚さ方向を向く側面の全面が前記副外装缶において厚さ方向を向く側面に当接されている、請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記主外装缶において厚さ方向と直交する幅方向に延びる面であって、かつ、前記主外装缶において厚さ方向を向く側面と直交する面が主端子面(34)とされており、
    前記副外装缶において厚さ方向と直交する幅方向に延びる面であって、かつ、前記副外装缶において厚さ方向を向く側面と直交する面が副端子面(54)とされており、
    前記主外装缶は、前記主端子面において幅方向に離間して配置された正極端子(32)と負極端子(33)とを有し、
    前記副外装缶は、前記副端子面において幅方向に離間して配置された正極端子(52)と負極端子(53)とを有し、
    前記各主蓄電セルは、前記主端子面を同一方向に向けて、かつ、厚さ方向において隣り合う前記主蓄電セルのうち一方の前記主蓄電セルの正極端子と他方の前記主蓄電セルの負極端子とが厚さ方向に並ぶように配置されており、
    前記各副蓄電セルは、前記副端子面を同一方向に向けて、かつ、厚さ方向において隣り合う前記副蓄電セルのうち一方の前記副蓄電セルの正極端子と他方の前記副蓄電セルの負極端子とが厚さ方向に並ぶように配置されており、
    厚さ方向に隣り合う前記主蓄電セルのうち、一方の前記主蓄電セルの正極端子と他方の前記主蓄電セルの負極端子とを電気的に接続している主導電部材(70)と、
    厚さ方向に隣り合う前記副蓄電セルのうち、一方の前記副蓄電セルの正極端子と他方の前記副蓄電セルの負極端子とを電気的に接続している副導電部材(75)と、を備える請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記各主蓄電セルと前記各副蓄電セルとは、前記主端子面と前記副端子面とを同一方向に向けて配置されており、
    前記副外装缶の幅方向の長さ寸法は、前記主外装缶の幅方向の長さ寸法よりも大きくされており、
    前記副外装缶の幅方向における外縁のそれぞれが前記主外装缶の幅方向における外縁のそれぞれよりも幅方向において外側となるように、前記各主蓄電セル及び前記各副蓄電セルとが配置されており、
    前記副端子面の正極端子及び負極端子のそれぞれは、幅方向において前記主端子面よりも外側となるように前記副端子面に設けられており、
    前記副導電部材は、前記副端子面の正面視において、厚さ方向に並ぶ前記副蓄電セルに挟まれた空間の上方を通るように設けられている、請求項3に記載の電源装置。
  5. 厚さ方向に並ぶ前記主蓄電セルにおいて高電位側の前記主蓄電セルから低電位側の前記主蓄電セルへと向かう配置方向と、厚さ方向に並ぶ前記副蓄電セルにおいて高電位側の前記副蓄電セルから低電位側の前記副蓄電セルへと向かう配置方向とが同じになるように、前記各主蓄電セルと前記各副蓄電セルとが配置されている、請求項3から請求項4のいずれか一項に記載の電源装置。
  6. 前記複合電源部を収容する収容ケース(14)を備え、
    前記主導電部材と、前記副導電部材とは、前記収容ケースに配置された共通のグランド端子(T3)に接続されている、請求項5に記載の電源装置。
  7. 前記収容ケースは直方体状であって、
    前記グランド端子と、直列に接続された前記主蓄電セルのうち最も高電位側の主蓄電セルが接続された端子である第1端子(T1)と、直列に接続された前記副蓄電セルのうち最も高電位側の副蓄電セルが接続された端子である第2端子(T2)とを配置する端子配置部(15)を備え、
    前記端子配置部は、前記収容ケースの一辺に沿って、前記第2端子と、前記第1端子と、前記グランド端子とをこの順序で配置している、請求項6に記載の電源装置。
  8. 前記各主蓄電セルと前記各副蓄電セルとは、前記主端子面と前記副端子面とを同一方向に向けて配置されており、
    前記複合電源部は、
    厚さ方向に並ぶ前記主蓄電セルと前記副蓄電セルとで構成された第1蓄電セル群(21)と、
    厚さ方向に並ぶ前記主蓄電セルと前記副蓄電セルとで構成され、前記主蓄電セル及び前記副蓄電セルの幅方向において前記第1蓄電セル群と並ぶ第2蓄電セル群(22)と、を有し、
    幅方向において前記第1蓄電セル群を構成する前記主蓄電セルの隣りに前記第2蓄電セル群を構成する前記主蓄電セルが配置され、幅方向において前記第1蓄電セル群を構成する前記副蓄電セルの隣りに前記第2蓄電セル群を構成する前記副蓄電セルが配置されており、
    幅方向に隣り合う前記主蓄電セルの内、一方の前記主蓄電セルの前記正極端子と、他方の前記主蓄電セルの前記負極端子とが隣り合って配置されており、
    前記幅方向に隣り合う前記副蓄電セルの内、一方の前記副蓄電セルの前記正極端子と、他方の前記副蓄電セルの前記負極端子とが隣り合って配置されており、
    前記第1蓄電セル群を構成する前記主蓄電セルにおいて厚さ方向で最も端に位置する2つの前記主蓄電セルのうち、一方の主蓄電セルが第1主端部セル(36)とされており、
    前記第1蓄電セル群を構成する前記副蓄電セルにおいて厚さ方向で最も端に位置する2つの前記副蓄電セルのうち、前記第1主端部セルと厚さ方向で隣り合う副蓄電セルが第1副端部セル(37)とされており、
    前記第2蓄電セル群を構成する前記主蓄電セルのうち、幅方向において前記第1主端部セルと隣り合う主蓄電セルが第2主端部セル(56)とされており、
    前記第2蓄電セル群を構成する前記副蓄電セルのうち、幅方向において前記第1副端部セルと隣り合う副蓄電セルが第2副端部セル(57)とされており、
    前記第1主端部セルと前記第2主端部セルとは、前記主導電部材により直列接続されており、
    前記第1副端部セルと前記第2副端部セルとは、前記副導電部材により直列接続されている、請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の電源装置。
  9. 前記主蓄電セルは、前記主端子面が前記副端子面から略90度又は略180度ずれた状態で、前記副蓄電セルに対して配置されている、請求項3に記載の電源装置。
  10. 前記主蓄電セルの状態を管理する第1管理部(17)と、
    前記副蓄電セルの状態を管理する第2管理部(18)と、
    前記第1管理部と前記第2管理部とが配置されている共通の基板と、を備える、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の電源装置。
  11. 前記主蓄電セルは二次電池であり、前記副蓄電セルはキャパシタである、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の電源装置。
  12. 前記放熱器の放熱制御を行う放熱制御部と、
    前記主蓄電セルの温度が所定の使用温度範囲内であるか否かを判定する温度判定部と、
    前記主蓄電セルの温度が前記使用温度範囲の下限値を下回ったと前記温度判定部により判定された場合に、前記放熱制御部による前記放熱器の放熱制御を停止し、前記副蓄電セルの放電を前記主蓄電セルの放電よりも優先する優先部と、を備える請求項11に記載の電源装置。
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