JP2018060640A - レーザ駆動光源 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前記凹面反射面の焦点が、前記レーザ光の集光点に対し、前記凹面反射面の光軸上において、前記レーザ源側に離隔して位置していることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
レーザ源54から出射されたレーザ光55は、光ファイバ、光学レンズ等を介して、チャンバ51の内のプラズマが存在する領域に集光される。
このレーザ駆動光源50は、アノード62およびカソード63からなる点火源によってチャンバ51内で予備放電を発生させてイオン性媒体をイオン化し、次いで、イオン化された媒体にレーザエネルギーを供給して高輝度光61を発生するプラズマ60を維持または生成するものである。
しかして、この光源では、プラズマの温度が放射および他のプロセスによってバランスされるまで上昇し、10000K〜20000Kという極めて高温になり、高温プラズマから放射される短波長の紫外線エネルギーが増加するものである。
ところが、このようにレーザ源54への入力電力(W)を調整すると、チャンバ51内に生成されるプラズマ60の大きさが変動することが判明した。以下説明する。
図5に示すように、入射するレーザ光のパワーをQ(仕事率の単位、例えばW)、レーザ光の断面積をA(面積の単位、例えばmm2)として、レーザパワー密度(例えばW/mm2)ρ=Q/Aとすると、レーザ光の断面積は集光点Cに向かって小さくなっていくため、レーザパワー密度は徐々に増加し、集光点において最大となる。集光点から離れるにつれて、レーザ光の断面積Aが大きくなるため、レーザパワー密度集光点は低下する。
レーザ光によるプラズマPは、レーザパワー密度がある値ρth以上で発生し、ρth以下では消滅する。つまり、しきい値ρth(W/mm2)が存在する。
図6に概念的に示すように、レーザ光は集光点Cに向かうに従って断面積Aが小さくなっていくため、レーザパワー密度ρは増加し、ある位置でしきい値ρthに到達する。
さらにレーザ光が進行した位置では、レーザ光のエネルギーがプラズマ内で吸収されながら伝搬する。このため、入射するレーザ光のパワーQが減少し、レーザパワー密度も低下する。レーザパワー密度が、ρth以下になると、プラズマは消滅する。
プラズマの消滅する位置(プラズマ終端)は、多くの場合、ほぼレーザ光の集光点Cの位置となる。集光点Cを越えるとレーザ光の断面積Aが増加に転じ、レーザパワー密度は減少する一方となる。
そのため、プラズマ発光の中心位置(X0)は、実用上はほとんど集光点Cに一致するといって差し支えない。
一方、レーザ光のパワーが大きい場合(B)、レーザパワー密度がしきい値ρthを超える位置は、レーザ光のパワーが弱い場合に比べて、レーザ光源側(レーザ光の進行方向で上流側)に位置することになる。
そのため、プラズマPはレーザ光源側に大きく伸びて大きくなる。この時、集光点Cの位置は変わらないため、プラズマ発光の中心位置(X1)は、レーザ光源側に移動することになる。
また、前記プラズマ容器が、凹面反射面を有する本体と、該本体の後方開口に設けられた入射窓と、前記本体の前方開口に設けられた出射窓とからなり、前記本体と前記入射窓と前記出射窓によって密閉空間が形成されていることを特徴とする。
また、前記レーザ光の出力に応じて、前記凹面反射面の焦点が、前記レーザ光の集光点に対し、前記凹面反射面の光軸上において、前記レーザ源側に離隔して位置するように制御することを特徴とする。
また、前記凹面反射面からの出射光の強度に応じた信号を出力する光検出部を有し、前記凹面反射面の焦点と前記レーザ光の集光点とを相対的に移動させて前記信号が最大になるように制御する制御部を有することを特徴とする。
また、凹面反射面からの出射光の強度に応じて、前記凹面反射面の焦点と前記レーザ光の集光点とを相対的に移動させて、出射光の強度が最大となるように制御するので、レーザ光の出力が変動した場合にあっても、常に適正な出射光強度が得られるものである。
プラズマ容器2は、円柱形状の本体5を有しており、その内面に凹面反射面6が形成されている。この凹面反射面6は、出射光を集光光とするか、平行光とするかに応じて、楕円形状、放物面形状等適宜に選択される。また、この凹面反射面6は、本体5の凹面部にアルミニウムなどが蒸着された金属蒸着膜や、あるいは、誘電体多層膜によって形成されている。
本体5には後方開口5aと前方開口5bが形成されていて、後方開口5aに対応して入射窓7が設けられ、前方開口5bに対応して出射窓8が設けられている。なお、ここで、後方とは、レーザ光Lの進行方向で手前側(上流側あるいはレーザ源側)をいい、前方とは、レーザ光Lの進行方向で先方側(下流側あるいは反レーザ源側)をいう。
なお、本体5には、多結晶アルミナ(Al2O3)などのセラミックス材料を採用することができ、その場合は、該本体5の前後端部の外周面をメタライズ加工して、金属製の窓取付け筒体11、13をロウ付けする。また、入射窓7および出射窓8は水晶やサファイアなどの結晶材からなり、その外周面も同様にメタライズ加工されていて、金属製のリング部材10、12とロウ付けされる。
こうして、これら本体5と、入射窓7と、出射窓8とによって密閉空間Sが形成されてプラズマ容器2とされているものであり、この密閉空間S内に、キセノンガス、クリプトンガス、アルゴンガス等の希ガスや水銀ガスなどの発光ガスが所望の発光波長に応じて封入されている。
換言すると、凹面反射面6の焦点Fは、レーザ光Lの集光点Cに対して、該凹面反射面6の光軸上において、前記レーザ源3側(レーザ光上流側)に離隔して位置しているものである。
このような配置とすることにより、レーザ光Lにより生成されるプラズマPの発光中心が前記凹面反射面6の焦点Fに一致するようになる。
図1(A)に示されるように、プラズマPによって励起された出射光(励起光)ELは、凹面反射面6によって反射されて前方の出射窓8から出射される。
そして、凹面反射鏡15の焦点Fが、レーザ源3からのレーザ光Lの集光点Cに対して、光軸上で前記レーザ源3側(上流側)に離隔して位置することは、図1の第1実施例と同様である。
一方、凹面反射面6の前方には光検出部21が配設されていて、プラズマ容器2からの出射光の強度を検知し、その光量情報信号を前記制御部20に伝達する。
また、点線で示さるように、前記プラズマ容器2には前記制御部20に接続された凹面反射面駆動部23が設けられていて、該凹面反射面6(プラズマ容器2)が制御部20からの信号に基づいてレーザ光Lの光軸に沿って移動される。
2 プラズマ容器
3 レーザ源
4 集光レンズ
5 本体
6 凹面反射面
7 出射窓
8 入射窓
9 レーザ光通過孔
10、12 リング部材
11、13 窓取付け筒体
15 凹面反射鏡
16 入射窓
17 出射窓
20 制御部
21 光検出部
22 集光レンズ駆動部
23 凹面反射面駆動部
S 密閉空間
P プラズマ
L レーザ光
EL 出射光(励起光)
C レーザ光の集光点
F 凹面反射面(鏡)の焦点
Q レーザパワー
A レーザ光の断面積
Claims (5)
- レーザ源と、該レーザ源からのレーザ光を集光する集光手段と、集光されたレーザ光が入射されてプラズマを生成するプラズマ容器とを有し、該プラズマ容器内に生じるプラズマからの励起光を凹面反射面から出射するレーザ駆動光源装置であって、
前記凹面反射面の焦点が、前記レーザ光の集光点に対し、前記凹面反射面の光軸上において、前記レーザ源側に離隔して位置していることを特徴とするレーザ駆動光源。 - 前記プラズマ容器が、凹面反射面を有する本体と、該本体の後方開口に設けられた入射窓と、前記本体の前方開口に設けられた出射窓とからなり、前記本体と前記入射窓と前記出射窓によって密閉空間が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ駆動光源。
- 前記プラズマ容器は、管球形状であり、該プラズマ容器を取り囲む凹面反射鏡が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ駆動光源。
- 前記レーザ光の出力に応じて、前記凹面反射面の焦点が、前記レーザ光の集光点に対し、前記凹面反射面の光軸上において、前記レーザ源側に離隔して位置するように制御することを特徴とする請求項1に記載のレーザ駆動光源。
- 前記凹面反射面から出射される光の強度に応じた信号を出力する光検出部を有し、前記レーザ光の集光位置と前記凹面反射面の焦点位置とを相対的に移動させて前記信号が最大になるように制御する制御部を有することを特徴とする請求項4に記載のレーザ駆動光源。
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