JP2018060220A - レーザ投射表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像信号に応じてレーザ光源が発生したレーザ光を走査し投射して画像表示するレーザ投射表示装置において、通常動作時の輝度と、これよりも暗い調光動作時の輝度の双方の階調を良好にし、ホワイトバランスの変化を低減する。【解決手段】レーザ光源が発生したレーザ光の光量を検出する光センサと、検出したレーザ光の光量に基づき画像信号を処理してレーザ光源の駆動部に供給する画像処理部を有し、画像処理部は、画像信号の帰線期間において、現在表示中の表示画像の輝度である第1の輝度とは異なる第2の輝度において、光センサが検出したレーザ光の光量が各々の所定値となるためのデータを取得し、前記画像信号を前記第2の輝度で投射表示する際に前記データに基づいて前記レーザ光源の駆動部に供給する画像信号を処理する。【選択図】図7

Description

本発明は、半導体レーザ等の光源光をMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー
等の2次元走査ミラーで走査して映像表示を行うレーザ投射表示装置に関する。
近年、MEMSと半導体レーザ光源を用いた小型投射プロジェクタが普及している。例えば
、特許文献1と2には、2軸のMEMSミラーやスキャナを水平及び垂直方向にスキャンする
と同時にレーザ光源を変調することで、画像を投射するプロジェクタが開示されている。
上記のような半導体レーザを使った小型投射プロジェクタでは、使用される半導体レーザ
はその光量と順方向電流特性が温度により変化するため、表示画面のホワイトバランスが
変化するという問題が知られている。
特許文献2には、非映像表示期間である帰線期間中に試験信号を挿入して光変調器を光
変調し、マイクロプロセッサで演算した実際の階調特性と理想的な特性をフィードバック
して記憶装置に記憶させ、通常動作をさせながら階調補正を自動的に行う階調補正装置が
開示されている。
特開2006−343397号公報 特開平5−224166号公報
しかし、特許文献2に記載の技術では、投射画像の明るさ、つまり光強度を変更する調
光動作については考慮されていない。即ち、複数の光強度に対応する階調補正については
考慮されていないため、調光動作時に対応することが出来ない。また、下記の本実施例で
開示するような、表示期間中の電流制御範囲と、帰線期間中の電流制御範囲を異ならせて
階調補正する方法については記載されていない。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、調光動作時の表示階調数を保ちつつ、温度等
の変化による表示画像のホワイトバランス変化を低減したレーザ投射表示装置を提供する
ことを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、画像信号に応じた複数の色のレーザ光を投射して
前記画像信号に応じた画像を表示するレーザ投射表示装置であって、前記複数の色のレー
ザ光を発生するレーザ光源と、該レーザ光源を前記画像信号に応じたレーザ光を発生する
よう駆動するレーザ光源駆動部と、前記レーザ光源が発生したレーザ光を前記画像信号に
係る同期信号に応じて走査して投射する走査部と、前記レーザ光源が発生したレーザ光の
光量を検出する光センサと、前記画像信号を前記光センサが検出したレーザ光の光量に基
づき処理して前記レーザ光源駆動部に供給する画像処理部とを有し、前記画像処理部は、
前記画像信号の帰線期間において、複数の輝度レベルに対して前記光センサが検出したレ
ーザ光の光量が各々の所定値となるためのデータを取得して、前記画像信号を投射表示す
る際に前記データに基づいて前記レーザ光源駆動部に供給する画像信号を処理することを
特徴としている。
また、前記レーザ投射表示装置において、前記画像処理部は、前記画像信号の帰線期間
において、現在表示中の表示画像の輝度である第1の輝度とは異なる第2の輝度において
、複数の輝度レベルに対して前記光センサが検出したレーザ光の光量が各々の所定値とな
るためのデータを取得して、前記第2の輝度で前記画像信号を投射表示する際に前記デー
タに基づいて前記レーザ光源駆動部に供給する画像信号を処理することを特徴としている
本発明によれば、調光動作時の表示階調数を保ちつつ、温度の変化による表示画像のホ
ワイトバランス変化を低減したレーザ投射表示装置を提供できるという効果がある。
本実施例におけるレーザ投射表示装置の基本構成を示すブロック図である。 本実施例の信号処理部を示すブロック図である。 半導体レーザの光量−順方向電流特性の一例を示す特性図である。 本実施例のLUTの動作を説明するための第1の特性図である。 本実施例のLUTの動作を説明するための第2の特性図である。 本実施例の画像補正部を示すブロック図である。 電流制御範囲を変更しない場合のLUTの動作を説明する特性図である。 実施例1の全体処理を示すフローチャートである。 実施例1の全体処理を示すタイミングチャートである。 実施例2の全体処理を示すフローチャートである。 実施例2の全体処理を示すタイミングチャートである。 実施例2に係る他の形態の全体処理を示すタイミングチャートである。 実施例3の全体処理を示すフローチャートである。 半導体レーザの光量−順方向電流特性の一例を示す特性図である。 実施例4の全体処理を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明は
、本発明の一実施形態を説明するためのものであり、本発明の範囲を制限するものではな
い。従って、当業者であればこれらの各要素若しくは全要素をこれと同等なものに置換し
た実施形態を採用することが可能であり、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。まず、本発明に係る
レーザ投射表示装置の全体構成と半導体レーザの出力特性を、図1〜図3を用いて説明す
る。
図1は、本実施例におけるレーザ投射表示装置の基本構成を示すブロック図である。レ
ーザ投射表示装置1は、画像処理部2、フレームメモリ3、レーザドライバ4、レーザ光源5
、反射ミラー6、MEMS走査ミラー7、MEMSドライバ8、増幅器9、光センサ10、照度センサ11
、CPU(Central Processing Unit)12を有し、表示画像13を表示する。
画像処理部2は、外部から入力される画像信号に各種補正を加えた画像信号を生成し、
且つそれに同期した水平同期信号及び垂直同期信号を生成し、MEMSドライバ8へ供給する
。また、画像処理部2はCPU12より取得した情報に応じてレーザドライバ(以下、レーザ光
源駆動部とも呼ぶ)4を制御し、ホワイトバランスを一定にするようなレーザ出力調整を
おこなう。その詳細は後述する。
ここで、前記した各種補正とは、MEMS走査ミラー7の走査に起因する画像歪み補正、LOO
K UP TABLE(以降、LUTと記載する)による画像の階調調整などを行うことを意味する。
なお、画像歪みはレーザ投射表示装置1と投射面との相対角で異なること、レーザ光源5
とMEMS走査ミラー7の光軸ずれなどのために発生する。LUTに関する事項は後述する。
レーザドライバ4は、画像処理部2から出力される画像信号を受け、それに応じてレーザ
光源5を変調する。レーザ光源5は、例えばRGB用に3個の半導体レーザ(5a、5b、5c
)を有し、画像信号のRGB毎に画像信号に対応したRGBのレーザ光を出射する。
RGBの3つのレーザ光は、3つのミラーを有する反射ミラー6により合成され、MEMS
走査ミラー7に照射される。反射ミラー6は特定の波長の光を反射し、それ以外の波長の光
を透過する特殊な光学素子が用いられる。この光学素子は一般的にはダイクロイックミラ
ーと呼ばれている。
詳しくは、反射ミラー6は、半導体レーザ5aから出射されたレーザ光(例えば、R光)を
反射し他の色のレーザ光が透過するダイクロイックミラー6aと、半導体レーザ5bから出射
されたレーザ光(例えば、G光)を反射し他の色のレーザ光が透過するダイクロイックミ
ラー6bと、半導体レーザ5cから出射されたレーザ光(例えば、B光)を反射し他の色のレ
ーザ光が透過するダイクロイックミラー6cとを有し、R光、G光、B光のレーザ光をひとつ
のレーザ光に合成して、MEMS走査ミラー7に供給する。
MEMS走査ミラー7は2軸の回転機構を有する画像の走査部であって、中央のミラー部を
水平方向と垂直方向の2つの方向に振動させることができる。MEMS走査ミラー7の振動制
御はMEMSドライバ8により行われる。MEMSドライバ8は画像処理部2からの水平同期信号に
同期して正弦波を生成し、また、垂直同期信号に同期したノコギリ波を生成して、MEMS走
査ミラー7を駆動する。
MEMS走査ミラー7は、MEMSドライバ8からの正弦波の駆動信号を受けて水平方向に正弦波
共振運動を行う。これと同時に、MEMSドライバ8からのノコギリ波を受けて垂直方向の一
方向に等速運動を行う。これにより、図1の表示画像13に示すような軌跡でレーザ光は走
査され、その走査がレーザドライバ4による変調動作と同期することで、入力画像が光学
的に投射されることになる。
光センサ10は、投射されるレーザ光の光量を測定し、増幅器9に出力する。増幅器9は、
光センサ10の出力を、画像処理部2により設定された増幅率に従い増幅した後、画像処理
部2へ出力する。図1では、光センサ10は反射ミラー6により合成されるRGBのレーザ光
の漏れ光を検出するよう配置されている。即ち、光センサ10を半導体レーザ5cに対し反射
ミラー6cを挟んで対向側に配置する。反射ミラー6cは半導体レーザ5a及び5bからのレーザ
光を透過し、半導体レーザ5cからのレーザ光を反射する特性であるが、100 %透過もしく
は反射する特性には出来ないため、一般的には数%は反射(半導体レーザ5a及び5bの光)も
しくは透過(半導体レーザ5cの光)する。従って図1の位置に光センサ10を配置することで
、反射ミラー6cは、半導体レーザ5cからのレーザ光の数%を透過、また半導体レーザ5a及
び5bからのレーザ光の数%を反射して、光センサ10に入射させることができる。
また、照度センサ11はレーザ投射表示装置1の周囲の照度を検出し、CPU12へ出力する。
CPU12は、照度センサ11からの信号もしくは外部からの制御信号を受け、画像処理部2が生
成する表示画像13の明るさを制御するための調光要求信号を、画像処理部2に供給する。
次に、図2を用いて、本発明の実施例の構成を説明する。
図2は、本実施例の信号処理部を示すブロック図であり、図1の画像処理部2およびレ
ーザドライバ4の内部構成の詳細を示した図である。画像処理部2の外部から入力される画
像信号は、画像補正部20に入力される。
画像補正部20は、MEMS走査ミラー7の走査に起因する画像歪み補正やLUTによる画像の階
調調整を行う。画像補正部20で行うLUTによる画像の階調調整は、発光制御部22からのLUT
選択信号27、LUT更新信号28に基づき、外部から入力される画像信号に対し画像調整を行
い、タイミング調整部21へ補正後の画像信号29を送出する。
タイミング調整部21は、画像補正部20から入力される補正後の画像信号29から水平(以
降Hとも記載)同期信号と垂直(以降Vとも記載)同期信号を生成し、MEMSドライバ8お
よび発光制御部22に送出する。また、画像信号は、フレームメモリ3に一旦格納される。
フレームメモリ3に書き込まれた画像信号は、タイミング調整部21で生成される、水平同
期信号と垂直同期信号に同期した読み出し信号で読み出される。またフレームメモリ3内
の画像信号は入力された画像信号に対して、1フレーム分遅延させて読み出される。
発光制御部22の詳細動作は、図7および図8を用いて後述する。
読み出された画像信号はラインメモリ23に入力される。ラインメモリ23は1水平期間の
画像信号を取り込み、次の水平期間で順次画像信号を読出す。ラインメモリ23で一旦中継
する理由は、次のとおりである。一般的にフレームメモリ3の読出しクロック周波数と、
レーザドライバ4側へ画像信号を伝送する時のクロック周波数が異なる場合がある。この
ため、一旦ラインメモリ23で1水平期間の画像信号をフレームメモリ3の読出しクロック
周波数で取り込んだ後に、画像信号の伝送クロック周波数でラインメモリ23から読み出す
処理を行う。フレームメモリ3の読出しクロック周波数と画像信号の伝送クロック周波数
が一致していればラインメモリ23は不要になる。ラインメモリ23から読み出された画像信
号はレーザドライバ4へ供給される。
次に、レーザドライバ4内の電流ゲイン回路24と閾値電流調整回路25について説明する
。閾値電流調整回路25は、後に詳しく述べるように、発光制御部22が設定する閾値電流値
に応じて、半導体レーザ5a〜5cが発光する下限値を決める閾値電流を調整する。言い換え
ると、閾値電流調整回路25は、半導体レーザ5a〜5cに流れる電流値のオフセット成分を生
成する。また、電流ゲイン回路24は、ラインメモリ23から入力される画像信号に対して、
画像信号値(電圧値)を電流値に換算するための電流ゲインを乗算することで、レーザ5
に流れる電流値を制御する。なお、前記電流ゲインは、発光制御部22が求めて電流ゲイン
回路24に設定する。つまり、電流ゲインを増減することは、画像信号に対応する電流値が
増減することになる。よって、実際に半導体レーザ5a〜5cに流れる電流値は、閾値電流調
整回路25で設定された閾値電流値と、電流ゲイン回路24で設定された電流ゲインと画像信
号に応じた信号電流値との合計値となる。
以上は画像処理部2の基本的な動作である。次に、動作中の表示階調数を維持する役割
を有するLUTの働きについて、図3、図4A、図4Bを用いて説明する。
図3は、半導体レーザの光量−順方向電流特性の一例を示す特性図である。半導体レー
ザは、図3に示すように、ある閾値電流Ith1を境にして光量が急峻に増加する特性を有
する。また、電流に対する光量の変化量は一定ではなく、R1で描くような非線形の特性を
有する。ここで、明るい画像を形成する際に用いる電流制御範囲は、閾値電流Ith1から
光量Lmが得られる電流Imまでの範囲であることが望ましい。つまり、画像信号を8bi
t(最大255)としたとき、画像信号が0もしくは1の場合は順方向電流をIth1に、
画像信号が255の場合の最大順方向電流をImとなるよう、電流ゲイン回路24と閾値電
流調整回路25を制御する。より具体的には、発光制御部22は閾値電流調整回路25を電流
値がIth1となるよう制御し、電流ゲイン回路24には(Im-Ith1)/255の電流ゲインを設定
する。このようにすることで、画像信号が0の場合は、Ith1の電流がレーザに流れ、画像
信号が255の場合は、Imの電流を半導体レーザに流すことが可能となる。つまり、明る
い画像を形成する際に半導体レーザに流れる電流範囲は、図3中の電流制御範囲1となる
。尚、画像信号が0の場合は、順方向電流を0にすることでレーザを消灯し、コントラス
トを得るよう制御しても良い。
上述したとおり、図3に示す電流制御範囲1中で半導体レーザの電流に対する光量の変
化量は一定ではなく、R1で描く非線形の特性を有する。表示画像の表示階調数を得るため
には、一定の画像の変化量に対し、光量が所定の変化量を有することが望ましい。光量が
所定の変化量を有するための手段として、LUTによる画像の階調調整を行う手順を説明す
る。簡単化の為に、入力画像信号に対し、出力光量がリニアに変化するLUTの作成手順に
ついて説明する。
図4Aは、本実施例のLUTの動作を説明するための第1の特性図であり、図3中に記載
した目標特性T1を得るよう特性R1を変換した特性が記載されている。この変換について説
明する。図3中の電流値Itで説明すると、半導体レーザに電流Itを流した際、目標特性T1
との交点から、目標光量Ltが求められる。しかし、実際のレーザ特性はR1であるため、目
標光量Ltとなる実際の電流値はIt’である。従って、Itの電流に対応する入力画像信号Pi
を、It’の電流に対応する出力画像信号Poへ変換する。これにより、Itの電流に対応する
入力画像信号Piに対して得られる光量が、目標光量のLtとなる。この変換を全ての入力画
像信号に対して示したのが図4AのLUTである。図4Aはアナログ的な特性を描いているが
、実際のLUTは数表であるので離散的な値が示されていることは勿論である。
図4Bは、本実施例のLUTの動作を説明するための第2の特性図である。上記ように図
4AのLUTを用いることで、入力画像信号に対する出力光量の関係は図4Bのようにリニ
アに変化する。尚、説明では入力画像信号に対し、出力光量がリニアに変化するLUTを説
明したが、一般的なガンマ特性を有するように作成しても良いことは言うまでもない。
図5は、本実施例の画像補正部20を示すブロック図である。これを用いて画像補正部20
の動作について説明する。尚、図5の画像補正部20はLUT1(50)、LUT2(51)、LUT3(52)の3
種類のLUTを有するが、この構成に限定されるものではなく、3種類より多くても良く、
また、入力画像に対して出力画像が変化するものであればよい。但し、少なくとも2種類
のLUTを有することで、本実施例を実現することができる。
画像補正部20は、入力される画像信号をLUT1、LUT2、LUT3に入力し、各LUTから図4Aで
説明したような前記画像信号に対する出力を得る。各LUTからの出力はセレクタ53に入力
され、セレクタ53は、発光制御部22からのLUT選択信号27に基づき、画像信号29を出力す
る。また、発光制御部22からのLUT更新信号28に従い、各LUTの内容が更新される。このLU
Tの更新手順については後述する。
実施例1においては、少なくとも2種類のLUTを有することを一つの特徴としている。
ここで、少なくとも2種類のLUTを有することの必要性について説明する。例えば、レー
ザ投射表示装置を車載表示装置として使用した場合において、昼間の明るい環境下では最
も明るい画像を、図3で示す光量Lm、即ちレーザ投射表示装置が投射できる最大の光量を
用いて投射すると良い。この場合、半導体レーザを駆動する電流の制御範囲は、図3で示
す電流制御範囲1で良い。しかし、トンネル内等の車体周囲が暗い環境下においては、こ
のままの明るさで画像を投射すると、運転手に眩しい印象を与えてしまう。そこで、レー
ザ投射表示装置は、車体周囲の環境下に合わせた明るさの画像を投射するように、即座に
切り替わる必要がある。つまり、周囲の環境に応じて、レーザ投射表示装置の表示画像の
光強度を変更するという調光動作が必要となる。例として、通常動作における明るい画像
(最大光量がLm)から、調光動作における1/4の明るさの画像(最大光量がLm/4)に変更する
場合につき、特に図3で示した電流制御範囲について考える。
図6は、いずれの明るさにおいても電流制御範囲を変更しない場合のLUTの動作を説明
する特性図である。電流制御範囲を前記した電流制御範囲1のままとすると、LUTを図4A
に示す特性のLUTから、図6に示す特性のLUTに変更することで、最大光量がLm/4の画像を
出力することができる。このように少なくとも2種類LUTを用意し、使用するLUTを変更す
ることで調光動作が可能となる。しかしながら、図6に示すLUTは、8bit(256階調)
の入力信号を6bit(64階調)の出力信号に変換する。つまり、図6のLUTを使用すると
、調光動作はするものの、表示画像の階調数が低下し、表示画像の品位が低下してしまう
上記、表示画像の品位の低下を抑制するためには、電流制御範囲を図3の電流制御範囲
1から電流制御範囲2へ変化させる必要がある。つまり、画像信号が0もしくは1の場合は
順方向電流をIth1に、画像信号が255の場合の最大順方向電流をI1とするよう、電流
ゲイン回路24と閾値電流調整回路25を制御する。より具体的には、発光制御部22は閾値電
流調整回路25を電流値がIth1となるよう制御し、電流ゲイン回路24には(I1-Ith1)/255
の電流ゲインを設定する。このようにすることで、画像信号が0の場合は、Ith1の電流が
半導体レーザに流れ、画像信号が255の場合は、I1の電流が半導体レーザに流れるよう
になり、画像信号の階調数を損なうことなく、表示画像の明るさを変更することができる
図3から明らかな通り、電流制御範囲1に対するLUTと、電流制御範囲2に対するLUTでは
テーブルの形状が異なるため、電流制御範囲1用のLUTとは別に、電流制御範囲2用のLUTが
必要となる。しかしながら、半導体の高度化が進んだ現在では、複数のLUTを用意するこ
とは特に問題とはならない。
例えば、明るい画像(最大光量がLm)を出力する場合には、電流制御範囲1と、電流制御
範囲1に対応したLUT1を使用し、1/4の明るさの画像(最大光量がLm/4)を出力する場合には
、電流制御範囲2と、電流制御範囲2に対応したLUT2を使用するよう、発光制御部22が瞬時
に画像補正部20を切り替える。これにより、調光動作時に表示画像の階調数を損なうこと
なく表示階調数を保つことができる。このように、少なくとも2種類の電流制御範囲に対
応した、少なくとも2種類のLUTを有することで、調光動作時に表示階調数を保つことが
できる。尚、上記の例では最大光量がLmとなる電流制御範囲1と、最大光量がLm/4となる
電流制御範囲2について説明したが、これに限らず、複数の電流制御範囲と、それに対応
する複数のLUTを用意しても良いことは言うまでもない。
以上は本実施例におけるレーザ投射表示装置の基本的な動作である。本実施例は、これ
を用いることにより調光動作時においても表示階調数を保ちつつ、さらに、温度の変化に
よる表示画像のホワイトバランス変化を低減することができる。この場合の具体的な動作
例を、発光制御部22の動作を中心に説明する。
図7は、実施例1の全体処理を示すフローチャートである。図7では表示画像の電流制
御範囲を電流制御範囲1とし、LUT1を使用している場合を例として示す。
電源投入後、発光制御部22は、変数iをリセットする(St100)。変数iは、フレーム数
カウンタとして動作し、後述する通常動作用処理と調光動作用処理を実施する頻度を制御
するカウンタとして動作する。変数iをリセットした後、タイミング調整部21から送出さ
れる垂直同期信号に基づき、表示期間が終了したかを判断する(St101)。表示期間が終了
し、帰線期間に入った後、発光制御部22は変数iをインクリメントする(St102)。その後、
通常動作用処理と調光動作用処理を実施する頻度を決定する、所定数Nと比較し(St103)、
変数iが所定数Nと等しくない場合はSt104からSt109に係る通常動作用処理へ移行する。変
数iが所定数Nと等しい場合はSt110からSt120に係る調光動作用処理に移行する。
後述する通常動作用処理と調光動作用処理は、投射表示する画像に影響を与えることの
ないよう、表示期間を避け帰線期間に行われる。また、通常動作用処理と調光動作用処理
は各々の優先度に応じた前記所定数Nに係り、例えばNフレーム毎に前者は(N-1)回、後
者は1回行われる。なお、Nは定数でも変数でも良い。
ここで、St104からSt109に係る通常動作用処理について説明する。一般的に半導体レー
ザは、温度特性を有し、温度が高くなると発光が始まる閾値電流が大きくなり、光量の電
流に対する傾きが小さくなる特性を有する。そこで、半導体レーザの発光強度を時間的に
一定とするために、レーザ発光強度を光センサ10で検出し、増幅器9を介してモニタし、
得られた発光強度を電流ゲイン回路24と閾値電流調整回路25へフィードバックするAPC(A
uto Power Control)を行う必要がある。一例としては、発光制御部22から最大画像信号
を電流ゲイン回路24に画像信号として送出し、その光強度を光センサ10で検出し、増幅器
9を介して取得することで、取得した光強度と電流制御範囲1で目標とする光量Lmとを比較
し、最大画像信号入力時の出力光量がLmとなるよう電流ゲイン回路24に設定するゲインを
フィードバック制御する。
また、閾値電流調整回路25に与える設定値を決定するため、閾値電流Ith1もしくはその
近傍の電流値となる画像信号を電流ゲイン回路24に画像信号として送出し、その光強度を
光センサ10で検出し、増幅器9を介して取得することで、閾値電流Ith1もしくはその近傍
の電流値となる画像信号入力時の出力光量となるよう、閾値電流調整回路25に設定する電
流値をフィードバック制御する。このようにすることで、電流制御範囲1は時間的に変化
するものの、入力画像信号に対する出力光量の値が一定となり、半導体レーザの温度によ
る特性の変化をユーザに認識させないようにすることができる。ここで、上記出力光量Lm
および閾値電流Ith1もしくはその近傍の電流値となる画像信号入力時の出力光量は、図示
しない記憶領域に保持しておく。また、RGB各色に対応した上記光量の値を保持すること
で、ホワイトバランスを一定とすることができる。尚、説明の簡単化のために、光センサ
10で検出し、増幅器9を介して取得する光強度を最大画像信号および閾値電流Ith1もしく
はその近傍の電流値となる画像信号としたが、この限りではなく、或る所定の画像信号に
おける光強度を光センサ10で検出し、増幅器9を介して取得しても良いことは言うまでも
ない。
上述の通常動作用処理を行うために、帰線期間中に電流制御範囲1中の或る所定の光強
度で半導体レーザを発光させ、その光強度を光センサ10で検出し、増幅器9を介して取得
する(St104)。この取得した光強度に基づき、電流制御範囲1を変更するか否かを判断して
、これに応じた処理を行う(St105)。尚、光強度に基づき、電流制御範囲1を変更するか否
かの判断は、発光制御部22が行っても良く、もしくは発光制御部22からCPU12へ光強度情
報を送出し、CPU12が判断しても良い。St106にて電流制御範囲1が更新されたか、つまり
電流ゲイン回路24もしくは閾値電流調整回路25の少なくもいずれか一方の設定値が変更さ
れたかを判断し、更新された場合はSt107へ移行する。更新された場合は、St107にて過去
フレームに取得したLUT1用保持データをリセットし、St108へ移行する。以上で電流制御
範囲1に係る処理が終了し、必要な場合は電流制御範囲1が変更されている。
St108では、画像信号に対応した光強度を取得する。ここで、St108では複数の画像信号
に対応した光強度を取得することが望ましい。また、取得した光強度は、LUT1用保持デー
タとして、図示しない記憶領域に蓄えられても良く、もしくは発光制御部2がCPU12へ光強
度情報を送出し、CPU12がこれを保持しても良い。ここで、LUT1用保持データとは、LUT1
のデータを更新するためのデータのことである。画像信号は半導体レーザに流れる電流値
に変換できるため、画像信号に対応した光強度を取得することで、電流制御範囲1におけ
る半導体レーザの光量−順方向電流特性を作成することが可能であり、この半導体レーザ
の光量−順方向電流特性をLUT1用保持データとする。
LUT1用保持データから、上記図4Aで説明した変換を行うことで、LUT1を更新する(St1
09)。尚、LUT1を更新するための演算は、発光制御部22およびCPU12のいずれで行っても良
い。また、電流制御範囲1が変更されない間に、St108にて複数フレームに渡り多くの光強
度を取得し、LUT1用保持データがある一定量溜まってからLUT1を更新するようにしても良
い。このように動作中に適宜LUT1のデータを更新することで、レーザの経時劣化に対応す
ることができる。
以上が、St104からSt109に係る通常動作用処理の説明である。即ち、帰線期間中に或る
所定の画像信号において検出した光強度に応じて、図3の電流制御範囲1におけるLUT1を
更新する。その際、St104で或る所定の画像信号、例えば階調0と255における光強度を検
出し、これに基づきSt105で電流制御範囲1を更新するか否かが決定され、更新した場合は
St107でLUT1に関するこれまで保持していたデータをリセットする。次いでSt108で現時点
での電流制御範囲1における複数の画像信号レベルにおいて光強度を検出し、図4Aで説明
したように変換してLUT1を更新するための新しいデータを得、St109でLUT1を更新する。
以上、St104からS109に至るフローは、S103での判定の結果、変数iが所定数Nとは異なる
帰線期間において実施される。
次に、St103において変数iが所定数Nと等しいと判断された場合に移行する、St110から
St120に係る調光動作用強度変更処理について説明する。
St103にて変数iと変数Nが等しい場合は、St110に移行し、変数iをリセットする。次に
、電流制御範囲を通常動作期間中の電流制御範囲である電流制御範囲1から変更し、電流
制御範囲2を設定する(St111)。このように電流制御範囲を変更することで、前述した通り
、調光動作時においても表示階調数を保つことが出来る。次に、発光制御部22は、光セン
サ10からの出力を増幅する増幅器9に対し、通常動作期間中の電流制御範囲である電流制
御範囲1に対応した増幅率1から変更し、電流制御範囲2に対応した増幅率2を設定する(St1
12)。この増幅率は光センサからの出力に係るものであり、最大光量がLmである電流制御
範囲1と、最大光量がLm/4である電流制御範囲2で異なる増幅率とすることが望ましい。
例えば、増幅器9が電流制御範囲1においてレーザ光量が0からLmの範囲を10bit(
最大1023)で出力する場合、同じ増幅率で電流制御範囲2におけるレーザ光量である0
からLm/4の範囲を検出すると、8bitの精度でしか光強度を取得できない。そこで、電
流制御範囲2に対応した増幅率2を、電流制御範囲1に対応した増幅率1の1/4に設定する
ことで、増幅器9の出力を10bitの精度で得ることができる。このように、設定した
電流制御範囲に対応した増幅率を増幅器9に設定することで、光強度の取得データの高精
度化ができる。
St112で増幅率2を設定した後、電流制御範囲2中の或る所定の光強度でレーザを発光し
、その光強度を光センサ10で検出し、増幅器9を介し取得する(St113)。この取得した光強
度に基づき、電流制御範囲2を変更するか否かを判断して、これに応じた処理を行う(St11
4)。尚、光強度に基づき、電流制御範囲2を変更するか否かの判断は、発光制御部22が行
っても良く、もしくは発光制御部22からCPU12へ光強度情報を送出し、CPU12が判断しても
良い。St114にて電流制御範囲2が更新されたか、つまり電流ゲイン回路24もしくは閾値電
流調整回路25の少なくもいずれか一方の設定値が変更されたかを判断し、更新された場合
はSt116へ移行する。更新された場合は、St116にて過去フレームに取得したLUT2用保持デ
ータをリセットし、St117へ移行する。
St117では、画像信号に対応した光強度を取得する。ここで、St117では複数の画像信号
に対応した光強度を取得することが望ましい。また、取得した光強度は、LUT2用保持デー
タとして、図示しない記憶領域に蓄えても良く、もしくは発光制御部22からCPU12へ光強
度情報を送出し、CPU12が保持しても良い。ここで、LUT2用保持データとは、LUT2のデー
タを更新するためのデータのことである。画像信号はレーザに流れる電流値に変換できる
ため、画像信号に対応した光強度を取得することで、電流制御範囲2における半導体レー
ザの光量−順方向電流特性を作成することが可能であり、この半導体レーザの光量−順方
向電流特性のことをLUT2用保持データとする。
LUT2用保持データから、上記図4Aで説明した変換を行うことで、LUT2を更新する(St1
18)。尚、LUT2を更新するための演算は、発光制御部22およびCPU12のいずれで行っても良
い。また、電流制御範囲2が変更されない間に、St117にて複数フレームに渡り多くの光強
度を取得し、LUT2用保持データがある一定量溜まってからLUT2を更新するようにしても良
い。このように動作中に適宜LUT2のデータを更新することで、レーザの経時劣化に対応す
ることができる。
次に、表示期間が始まる前に、電流制御範囲を電流制御範囲2から変更し、電流制御範
囲1を設定する(St119)。また、発光制御部22は、光センサ10からの出力を増幅する増幅器
9に対し、増幅率を電流制御範囲2に対応した増幅率2から変更し、電流制御範囲1に対応し
た増幅率1を設定し(St120)、先のSt101へ戻って以上の処理フローを繰返す。
以上が、St110からSt120に係る調光動作用強度変更処理の説明である。即ち、帰線期間
中に或る所定の画像信号において検出した光強度に応じて、図3の電流制御範囲2におけ
るLUT2を更新する。その際、St113で或る所定の画像信号、例えば階調0と255における光
強度を検出し、これに基づきSt114で電流制御範囲2を更新するか否かが決定され、更新し
た場合はSt116でこれまで保持していたデータをリセットする。次いでSt117で現時点での
電流制御範囲2における複数の画像信号レベルにおいて光強度を検出し、図4Aで説明した
ように変換してLUT2を更新するための新しいデータを得、St118でLUT2を更新する。次い
でSt119とSt120を経てSt101へ戻る。以上、St110からS120に至るフローは、S103での判定
の結果、変数iが所定数Nと等しい帰線期間において実施される。
このように、調光動作用処理は、帰線期間中に、通常動作期間中とは異なる電流制御範
囲および増幅器9の増幅率を設定し、調光時に設定する電流制御範囲や電流制御範囲に対
応したLUTを更新する処理である。このようにすることで、調光時に適用する電流制御範
囲や電流制御範囲に対応したLUTを、予め作成することが可能となるため、レーザ投射表
示装置は、表示階調数を保ちつつ、画像の明るさを即座に切り替えることができる。
尚、図7では通常動作期間中の電流制御範囲を電流制御範囲1、調光動作期間中の電流
制御範囲を電流制御範囲2として説明したが、上記2種類だけに限定されるものではなく、
St103での分岐を複数用意し、複数の電流制御範囲としてもよい。また、調光動作用処理
にて電流制御範囲2を更新した後、次のフレーム以降の調光動作用処理で電流制御範囲2と
異なる電流制御範囲に対して同様な処理を行うといった、時分割処理をしても良いことは
言うまでもない。
次に、上記図7のフローチャートを用いた、調光時における具体的なタイミングチャー
トを、図8を用いて説明する。
図8は、実施例1の全体処理を示すタイミングチャートであり、垂直同期信号、電流制
御範囲、増幅率設定信号、増幅率、レーザ発光、調光要求信号および使用LUTに関して示
している。フレームf0の帰線期間中に調光動作用処理を、フレームf1およびフレームf2の
帰線期間中に通常動作用処理を行い、さらに、これらに係りなく、例えば図2の照度セン
サ11での装置周辺の明るさの検出結果に応じてCPU12が発生する調光要求信号が、フレー
ムf3中に入る。尚、ここでの調光要求信号は、電流制御範囲1から電流制御範囲2へ変更す
る要求を示す信号とする。
まず、フレームf0の表示期間が終了した後、先の図7のSt103にてi=Nとなったとする
と、調光動作用処理へ移行する。次に、電流制御範囲2および増幅率2が設定される(St111
およびSt112)。その後、電流制御範囲2中の複数箇所における光強度で発光制御部22が半
導体レーザを発光させ、その光強度を光センサ10で検出させ、増幅器9を介し取得する(St
113もしくはSt117)。図8では示していない電流制御範囲2変更処理(St114)およびLUT2の
更新(St118)を行った後、電流制御範囲1および増幅率1が設定され(St119およびSt120)、
フレームf1に移行する。
次に、フレームf1の表示期間が終了した後、St103にてi≠Nとなるので、通常動作用処
理へ移行する。電流制御範囲1中の複数箇所における光強度で発光制御部22が半導体レー
ザを発光させ、その光強度を光センサ10で検出させ、増幅器9を介し取得する(St104もし
くはSt108)。図8では示していない電流制御範囲1変更処理(St105)およびLUT1の更新(St1
09)を行った後、フレームf2に移行する。フレームf2の帰線期間では、フレームf1と同様
の通常動作用処理が行われる。
次に、フレームf3中に調光要求信号が発光制御部22へ入力された場合について説明する
。調光要求信号は、一旦、発光制御部22において保持される。発光制御部22は、フレーム
f3の帰線期間中に、予め作成しておいた電流制御範囲2および増幅率2を設定し、LUT2が選
択されるようLUT選択信号27を画像補正部20へ供給する。このように帰線期間中に電流制
御範囲を変更することで、画像の一部が急激に暗くなることによる違和感を抑制すること
ができる。また、フレームf3の帰線期間から、通常動作用処理の対象が電流制御範囲2と
なり、表示期間での表示の明るさは調光動作の明るさとなる。これにより、周囲の環境下
に合わせた明るさの画像を投射することができる。
よって、図8ではフレームf3の帰線期間では、電流制御範囲2に対する通常動作用処理
が行われており、フレームf3以降の帰線期間では、任意の頻度で、図示しない電流制御範
囲2以外への調光動作用強度変更処理が行われる。上記のとおり、本実施例によれば、調
光時に適用する電流制御範囲や電流制御範囲に対応したLUTを、予め作成することができ
るため、レーザ投射表示装置は、表示階調数を保ちつつ画像の明るさを、調光要求信号が
入力されてから即座に切り替えることができる。
即ち、調光要求信号が入力されると、帰線期間では先のiの値に係らず調光動作用処理
が行われ、表示期間では次のフレームから調光動作が行われる。通常動作の帰線期間で準
備された調光動作時の電流制御範囲2とLUT2を用いて、調光動作が行われる。なお、調光
要求信号は、前記したような照度センサ11での明るさの検出結果に応じて発生されるに限
らず、例えばユーザの要求に応じて発生されても良い。
本実施例によれば、調光動作時の表示階調数を保ちつつ、温度の変化による表示画像の
ホワイトバランス変化を低減したレーザ投射表示装置を提供できる。
尚、本実施例においては、調光動作用処理において、帰線期間中に表示期間中とは異な
る電流制御範囲および増幅器9の増幅率を設定し、調光時に適用する電流制御範囲や電流
制御範囲に対応したLUTを、予め作成する構成について示したが、電流制御範囲および増
幅率のいずれか一方のみを変更するようにしても良い。例えば、図7においてSt112およ
びSt120を削除した場合は、St113およびSt117における光強度の取得データの高精度化が
されないため、電流制御範囲2に対応したLUT2の精度が落ちるが、発光制御部22もしくはC
PU12などによりLUT2用保持データを補間することで簡略化したLUT2を作成し、更新しても
良い(St118)。このようにすることで、構成が簡単化される利点がある。また、調光後は
、通常動作用処理のSt109により、簡略化されていたLUT2の精度が向上する。
上記の実施例1では、調光動作用処理において、帰線期間中に表示期間中とは異なる電
流制御範囲および増幅器9の増幅率を設定し、調光時に適用する電流制御範囲と電流制御
範囲に対応したLUTを、予め作成する構成について説明した。
この制御方法以外にも、調光要求信号が入力された後、調光時に適用する電流制御範囲
や電流制御範囲に対応したLUTを決定するよう制御しても良い。この場合、調光要求信号
が入力されてから即座に調光動作することは出来なくなるが、調光動作の前後で表示階調
数を保つことができる。さらに、この制御方法では、要求信号が入力された後に調光時に
適用する電流制御範囲と電流制御範囲に対応したLUTを決定するよう制御するため、必要
となるLUTの数を少なくすることができ、回路規模を小さくすることができる。また、調
光要求信号が入力されるまで調光動作用強度変更処理をする必要がなく、毎フレーム通常
動作用強度変更処理をすることができる。
以下、この調光要求信号が入力された後、調光時に適用する電流制御範囲と電流制御範
囲に対応したLUTを決定する構成を、本発明の実施例2として図9〜図11を参照しなが
ら説明する。尚、実施例1と同一の構成、機能を有するものには同一の符号を付して、そ
の詳細な説明を省略する。
図9は、実施例2の全体処理を示すフローチャートである。図9のフローチャートでは
、表示画像の電流制御範囲を電流制御範囲1とし、LUT1を使用していることを例として示
す。尚、ここでの調光要求信号は、電流制御範囲1から電流制御範囲2へ変更するための、
例えば図2の照度センサ11での装置周辺の明るさの検出結果に応じてCPU12が発生する信
号とする。
発光制御部22は、電源投入後、タイミング調整部21から送出される垂直同期信号に基づ
き、表示期間が終了したかを判断する(St101)。表示期間が終了し、帰線期間に入った後
、発光制御部22は、調光要求信号が入力されたか否かを判断する(St200)。調光要求信号
が入力されてない場合は、実施例1と同様、St104からSt109に係る通常動作用処理へ移行
する。
St200にて調光要求信号が入力されたと判断した場合は、St111に移行し、電流制御範囲
を通常動作期間中の電流制御範囲である電流制御範囲1から変更し、電流制御範囲2を設定
する(St111)。以降、実施例1と同様、St112からSt118を実施する。次に、St201にて、調
光動作を実行するかを判断する。ここで、調光動作をするか否かは、発光制御部22により
判断されるもので、LUT2の簡略更新もしくは所定時間経過によってLUT2の更新をした後に
調光動作をするものとする。このLUT2の更新の違いについては、後述するタイミングチャ
ートで説明する。
St201で調光動作をすると判断した場合は、St202へ移行し、表示期間で適用するLUTをL
UT2が選択されるよう、LUT選択信号27を画像補正部20に供給する。St202以降は、電流制
御範囲2が通常動作用処理の対象となり、次の調光要求信号が入力されるまで、帰線期間
中はSt104からSt109に係る通常動作用強度変更処理を行う。
St201で調光動作を実行しないと判断した場合は、表示期間が始まる前に、電流制御範
囲を電流制御範囲2から変更し、電流制御範囲1を設定する(St119)。また、発光制御部22
は、光センサ10からの出力を増幅する増幅器9に対し、増幅率を電流制御範囲2に対応した
増幅率2から変更し、電流制御範囲1に対応した増幅率1を設定する(St120)。その後、St20
3においてタイミング調整部21から送出される垂直同期信号に基づき、表示期間が終了し
たかを判断し、表示期間が終了し、帰線期間に入った後、St111へ移行する。
このように、調光要求信号が入力された後、帰線期間中に、通常動作期間中とは異なる
電流制御範囲および増幅器9の増幅率を設定し、調光時に設定する電流制御範囲、電流制
御範囲に対応したLUTを更新する処理を行うことで、表示階調数を保ちつつ画像の明るさ
を切り替えることができる。また、調光要求信号が入力されるまで調光動作用強度変更処
理をする必要がなく、毎フレーム通常動作用強度変更処理をすることができる。
次に、上記図9のフローチャートを用いた、調光時における具体的なタイミングチャー
トを、図10および図11を用いて説明する。
図10は、実施例2の全体処理を示すタイミングチャートであり、St201においてLUT2
の簡略更新をした後に調光動作を実行すると判断した場合のタイミングチャートである。
図11は、実施例2に係る他の形態の全体処理を示すタイミングチャートであり、St20
1において所定時間経過によってLUT2の更新をした後に調光動作を実行すると判断した場
合のタイミングチャートである。
図10では、調光要求信号がフレームf0中に入る場合を示す。尚、ここでの調光要求信
号は、電流制御範囲1から電流制御範囲2へ変更する要求であるとする。まず、フレームf0
の表示期間が終了した後、調光要求信号が入力されたと判断され(St200)、電流制御範囲2
および増幅率2が設定される(St111およびSt112)。その後、電流制御範囲2中の複数箇所に
おける光強度で発光制御部22が半導体レーザを発光させ、その光強度を光センサ10で検出
させ、増幅器9を介し取得する(St113もしくはSt117)。図10では示していない電流制御
範囲2変更処理(St114)およびLUT2の更新(St118)を行った後、LUT2の簡略更新をしたかを
判断し、調光動作を実行するか否かを判断する(St201)。
ここで、LUT2の簡略更新とは、St117にて複数フレームに渡り多くの光強度を取得し、L
UT2用保持データがある一定量溜まってからLUT2を更新することを意味する。ここで、上
記ある一定量は、表現可能な画像信号の全数に対し、25%以上であることが望ましい。
つまり、LUT2の簡略更新とは、画像信号が8bit (最大255)階調の場合、64階調
以上に対応した光強度をLUT2用保持データとして取得した後、St118にてLUT2を更新した
こと意味する。尚、表現可能な画像信号の全数に対し、取得する画像信号の階調を均等間
隔になるよう割り当てることで、画像信号の階調に対応した光強度を隈なく取得すること
が好ましい。このようにすることで、取得していない画像信号の階調に対する補間処理の
誤差を小さくすることができる。
図10のフレームf0では、LUT2の簡略更新がされてないと判断し、調光動作を実行しな
いため、St119およびSt120にて、電流制御範囲1および増幅率1が設定され、フレームf1に
移行する。フレームf1の帰線期間でもフレームf0と同様に、St111からSt120の処理を実行
する。
次に、フレームf29の帰線期間において、St118にてLUT2の簡略更新が完了した場合につ
いて説明する。フレームf29では、St201において、発光制御部22はLUT2の簡略更新をした
と判断し、調光動作を実行すると決定する。つまり、St202に移行し、使用LUTをLUT1から
LUT2へ変更するよう設定した後、St101へ移行する。よって、次フレームであるフレームf
30以降は、電流制御範囲2が通常動作用処理の対象となり、次の調光要求信号が入力され
るまで、通常動作用処理が毎フレームの帰線期間に実行される。
即ち図10においては、調光要求信号を受けた後の帰線期間において、電流制御範囲2
中の複数箇所における光強度のデータを、全階調には及ばなくとも複数フレーム期間を使
って取得することにより、LUT2を簡易更新する。簡易更新が完了した後の帰線期間と表示
期間では、電流制御範囲2に基づく動作が行われ、調光動作が行われる。
図11では、図10と比較してフレームf29の帰線期間中における、St118のLUT2の更新
処理が異なる。図11では、図示しないフレームカウンタにより調光要求信号が入力され
てからの時間を計測しており、所定時間経過後、強制的にSt201において調光動作を実行
すると決定する。つまり、St202に移行し、使用LUTをLUT1からLUT2へ変更するよう設定し
た後、St101へ移行する。よって、次フレームであるフレームf30以降は、電流制御範囲2
が通常動作用処理の対象となり、次の調光要求信号が入力されるまで、通常動作用処理が
毎フレームの帰線期間に実行される。その間、LUT2が随時更新されるため、図11では例
えばフレームf60の時点でLUT2とは異なるLUT2’を適用している。
ここで、図11におけるLUT2は、調光要求信号が入力されてから所定時間が経過するま
でのデータにより更新されるので、前述したLUT2の簡略更新に比べ精度が高いものではな
い。しかしながら、調光要求信号が入力されてから調光動作を実行するまでの時間を極力
短くするため、所定時間経過すると調光動作を実行する。尚、上記所定時間は1秒以下で
あることが望ましい。調光要求信号から調光動作までの時間が1秒以上であると、ユーザ
に違和感を与えてしまうからである。
上記のとおり、本実施例によれば、調光要求信号が入力された後、帰線期間中に、通常
動作期間中とは異なる電流制御範囲および増幅器9の増幅率を設定し、調光時に設定する
電流制御範囲、電流制御範囲に対応したLUTを更新する処理を行うことで、表示階調数を
保ちつつ画像の明るさを切り替えることができ、また温度の変化による表示画像のホワイ
トバランス変化を低減することができる。
上記の実施例1および2では、いずれも調光時に適用する電流制御範囲、電流制御範囲
に対応したLUTを作成する構成について説明した。この制御方法以外にも、図示しない記
憶領域に、予め複数の固定LUTを用意し、調光時に適用する電流制御範囲を決定するよう
制御しても良い。この場合でも、調光要求信号が入力されてから即座に調光動作すること
が可能であり、調光動作の前後で表示階調数を保つことができる。さらに、この制御方法
では、動作中におけるLUTの更新が不要となるため、回路規模が小さく且つCPUへの負荷を
小さくすることができる。
以下、この図示しない記憶領域に、予め複数の固定LUTを用意し、調光時に適用する電
流制御範囲を決定する構成を、本発明の実施例3として図12を参照しながら説明する。
尚、実施例1と同一の構成、機能を有するものには同一の符号を付してその詳細な説明を
省略するものとする。
ここで、前記した出力光量Lmおよび閾値電流Ith1もしくはその近傍の電流値となる画像
信号入力時の出力光量は、図示しない記憶領域に予め保持しておく。また、RGB各色に対
応した上記光量の値を保持することで、ホワイトバランスを一定とすることができる。
図12は、実施例3の全体処理を示すフローチャートである。図12では、表示画像の
電流制御範囲を電流制御範囲1とし、LUT1を使用していることを例として示す。また、図
12では図7に対してSt106〜St109及びSt115〜St118を除去している。そこで、St100〜S
t105とSt110〜St120に係る事項につき、既に実施例1で説明済みの事項の多くを省略して
簡潔に述べる。
実施例3においては、前記したように出力光量に係る情報と電流制御範囲に応じた複数
の固定LUTを予め用意しており、帰線期間中に光センサ10により測定された光強度に応じ
て、いずれかの固定LUTを選択するようにしている。このため、測定された光強度に応じ
てLUTを更新する処理は不要であるため、図7にあるSt106〜St109及びSt115〜St118は除
去されている。
通常動作用変更処理が選択された場合には(St103のY)、発光制御部22が帰線期間中に電
流制御範囲1中の複数箇所の光強度で半導体レーザを発光させ、その光強度を光センサ10
で検出させ、増幅器9を介して取得する(St104)。この取得した光強度に基づき、電流制御
範囲1を変更するか否かの処理を行い、変更する場合には新たな電流制御範囲に応じたLUT
を前記複数の固定LUTから選択する(St105)。尚、光強度に基づき、電流制御範囲1を変更
するか否かの判断は、発光制御部22が行っても良く、もしくは発光制御部22からCPU12へ
光強度情報を送出し、CPU12が判断しても良い。
調光動作用変更処理が選択された場合には(St103のN)、先の図7と同様にSt110〜St112
を経た後、発光制御部22が帰線期間中に電流制御範囲2中の複数箇所の光強度でレーザを
発光させ、その光強度を光センサ10で検出させ、増幅器9を介し取得する(St113)。この取
得した光強度に基づき、電流制御範囲2を変更するか否かの処理を行い、変更する場合に
は新たな電流制御範囲に応じたLUTを前記複数の固定LUTから選択する(St114)。尚、光強
度に基づき、電流制御範囲2を変更するか否かの判断は、発光制御部22が行っても良く、
もしくは発光制御部22からCPU12へ光強度情報を送出し、CPU12が判断しても良い。以下、
先の図7と同様にSt119とSt120を経た後、St102に戻り動作を繰返す。
このようにすることで、調光時に適用する電流制御範囲に基づくLUTを予め作成してい
るため、レーザ投射表示装置は、表示階調数を保ちつつ画像の明るさを即座に切り替える
ことができる。もちろん、これまでの実施例と同様に、温度の変化による表示画像のホワ
イトバランス変化を低減することができる。
実施例4は、通常動作用処理が上記実施例1〜3と異なる。具体的には、実施例4では
、通常動作用処理においても、帰線期間中に、表示期間中とは異なる電流制御範囲および
増幅器9の増幅率のいずれかを設定する。このように制御することで、通常動作用処理に
おいて、レーザ光が、光センサ10で取得不可能な非常に微弱な発光をする電流制御範囲に
対応することができる。また、レーザ光が、光センサ10の検出限界付近の微弱な発光をす
る閾値電流近傍の発光を精度良く検出することができる。
以下、この通常動作用処理においても、帰線期間中に、表示期間中とは異なる電流制御
範囲および増幅器9の増幅率のいずれかを設定する構成を、本発明の実施例4として図3
、図13ならびに図14を参照しながら説明する。尚、実施例1〜3と同一の構成、機能
を有するものには同一の符号を付してその詳細な説明を省略するものとする。
図13は、半導体レーザの光量−順方向電流特性の一例を示す特性図である。半導体レ
ーザは、図13に示すように、ある閾値電流Ith1を境にして光量が急峻に増加する特性
を有する。また、電流に対する光量の変化量は一定ではなく、R1で描く非線形の特性を有
する。ここで、表示画像における電流制御範囲を、非常に暗い画像を形成する際に用いる
電流制御範囲3とする場合を考える。この電流制御範囲3における光量La0から光量La1は、
光センサ10で取得が不可能な非常に微弱な光量とする。
光量La0から光量La1が光センサ10で取得不可能な場合、通常動作用処理においても、帰
線期間中に、表示期間中とは異なる電流制御範囲および増幅器9の増幅率を設定し、得た
データに基づいて表示期間中の電流制御範囲を変更する。つまり、図13において、光量
が温度特性を持たないよう電流制御範囲3を変更するために、光センサ10で取得可能な光
量Lb0および光量Lb1となる電流制御範囲4を用いてデータを取得する。
以下、通常動作用処理に電流制御範囲4を用いて、電流制御範囲3を変更する手順につい
て説明する。表示期間が終了し、帰線期間に入った後、電流制御範囲を表示期間中の電流
制御範囲である電流制御範囲3から変更し、電流制御範囲4を設定する。電流制御範囲を変
更後、発光制御部22からレーザに流れる電流がIb0およびIb1となる画像信号を電流ゲイン
回路24に画像信号として送出し、その光強度を光センサ10で検出し、増幅器9を介して発
光制御部22に供給し、光強度信号Lb0およびLb1を取得する。取得したLb0およびLb1より、
発光制御部22もしくはCPU12は、直線近似を用いて閾値電流Ith1の電流値を算出する。予
め図示しない記憶領域にIc=Ith1-Ia1となる固定定数Icを記憶させる。上記したように閾
値電流Ith1が算出される毎に、固定定数Icを用いて、Ia1の値を決定することができる。I
a0はIa1から所定数を減算して求める。このようにすることで、レーザ光が、光センサ10
で取得不可能な非常に微弱な発光をする電流制御範囲3を、異なる電流制御範囲である電
流制御範囲4を用いて算出した閾値電流Ith1に基づき、光量が温度特性を持たないように
するよう変更することができる。
次に、図3および図14を用いて、レーザ光が、光センサ10の検出限界付近の微弱な発
光をする閾値電流近傍の発光を精度良く検出する場合について説明する。
前記したとおり、図3は半導体レーザの光量−順方向電流特性の一例を示す特性図であ
る。半導体レーザは、図3に示すように、ある閾値電流Ith1を境にして光量が急峻に増
加する特性を有する。ここで、閾値電流Ith1の電流値を精度良く検出することが、電流制
御範囲1を決定する上で重要である。そこで、電流制御範囲1を決定する上で、閾値電流It
h1近傍にあって光量が光センサ10での検出限界付近の電流値である電流I2を用いて、微弱
な光量Lsを検出することが好ましい。しかしながら、光量Lsは微弱なため、光量Lmを検出
する際の増幅器9の増幅率と同じ増幅率では、精度良く検出することが難しい。そのため
、通常動作用処理においても、帰線期間中に、表示期間中とは異なる増幅器9の増幅率を
設定することで、微弱な光量Lsを検出できるようにする。なお、この手法は実施例4のみ
ではなく、実施例1から3においても適用できることは勿論である。
次に、通常動作処理における具体的なタイミングチャートを、図14を用いて説明する
図14は、実施例4の全体処理を示すタイミングチャートであり、垂直同期信号、増幅
率設定信号、電流制御範囲、増幅率、レーザ発光、調光要求信号、使用LUTについて示し
たものである。尚、図14のタイミングチャートはここでは、調光動作用処理を実施例1
と同様のものとする。
図14では、フレームf0の帰線期間中に調光動作用処理をする際に、フレームf1からフ
レームf4の帰線期間中に通常動作用処理を行い、フレームf1およびフレームf3は増幅器9
の増幅率を増幅率1とし、フレームf2およびフレームf4は増幅器9の増幅率を増幅率3とし
ている。尚、フレームf0の調光動作用処理およびフレームf1の通常動作用処理は、実施例
1と同様である。
フレームf2の帰線期間では、フレームf2の表示期間が終了した後、発光制御部22は、光
センサ10からの出力を増幅する増幅器9に対し、表示期間中の電流制御範囲である電流制
御範囲1に対応した増幅率1から変更し、微弱な光量Lsおよびその近傍の光量を検出するた
めの増幅率3を設定する。その後、電流制御範囲1中の微弱な光強度でレーザを発光し、そ
の光強度を光センサ10で検出し、増幅器9を介し取得する。このように増幅度を変えるこ
とで、前記した電流I2の近傍での光量を検出することができる。
この取得した光強度に基づき、電流制御範囲1を変更するか否かの処理を行い、表示期
間が始まる前に、増幅率を微弱な光量Lsおよびその近傍の光量を検出するための増幅率3
から変更し、電流制御範囲1に対応した増幅率1を設定する。このように、取得する光量に
応じて増幅率を変化させることで、微弱な光量を精度良く検出することが可能となる。こ
れは、電流制御範囲の精度や、更新するLUTの精度が向上することを意味する。
上記のとおり、本実施例によれば、通常動作用強度変更処理においても、帰線期間中に
、表示期間中とは異なる電流制御範囲および増幅器9の増幅率のいずれかを設定すること
で、通常動作用処理において、レーザ光が、光センサ10で取得不可能な非常に微弱な発光
をする電流制御範囲に対応することができる。また、レーザ光が、光センサ10の検出限界
付近の微弱な発光をする閾値電流近傍の発光を精度良く検出することができる。
1…プロジェクタユニット、2…画像処理部、3…フレームメモリ、4…レーザドライ
バ、5…レーザ光源、6…反射ミラー、7…MEMS走査ミラー、8…MEMSドライバ、9…増
幅器、10…光センサ、11…照度センサ、12…CPU、13…表示画像、20…画像補
正部、21…タイミング調整部、22…発光制御部、23…ラインメモリ、24…電流ゲ
イン回路、25…閾値電流調整回路、26…実際に流れる電流値、27…LUT選択信号、
28…LUT更新信号、29…補正後画像信号、R1…半導体レーザの光量−順方向電流特性
、T1…目標特性。

Claims (2)

  1. 画像信号に応じた複数の色のレーザ光を投射して前記画像信号に応じた画像を表示するレーザ投射表示装置であって、
    前記複数の色のレーザ光を発生するレーザ光源と、
    該レーザ光源を前記画像信号に応じたレーザ光を発生するよう電流駆動するレーザ光源駆動部と、
    前記レーザ光源が発生したレーザ光を前記画像信号に係る同期信号に応じて走査して投射する走査部と、
    前記レーザ光源が発生したレーザ光の光量を検出する光センサと、
    前記画像信号を前記光センサが検出したレーザ光の光量に基づき処理し、前記レーザ光源駆動部に前記レーザ光源の電流量を決定する制御信号を供給する画像処理部と、を有し、
    前記画像処理部は、前記レーザ光源の光量が急峻に増加する電流値である閾値電流値未満の電流値で前記レーザ光源を駆動するよう、前記レーザ光源駆動部に制御信号を供給し、微弱な光量による暗い画像を形成する
    ことを特徴とするレーザ投射表示装置。
  2. 請求項1に記載のレーザ投射表示装置において、
    前記画像処理部は、前記レーザ光源が前記閾値電流値未満の電流値で駆動される場合には、該閾値電流値から所定値を減算した電流値を上限として駆動されるよう、前記レーザ光源駆動部に供給する前記画像信号を処理する
    ことを特徴とするレーザ投射表示装置。
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