以下、実施の形態について図面を参照しながら説明する。ただし、実施の形態は多くの異なる態様で実施することが可能であり、趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、以下の実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
また、図面において、大きさ、層の厚さ、又は領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。なお図面は、理想的な例を模式的に示したものであり、図面に示す形状又は値などに限定されない。
また、本明細書にて用いる「第1」、「第2」、「第3」という序数詞は、構成要素の混同を避けるために付したものであり、数的に限定するものではないことを付記する。
また、本明細書において、「上に」、「下に」などの配置を示す語句は、構成同士の位置関係を、図面を参照して説明するために、便宜上用いている。また、構成同士の位置関係は、各構成を描写する方向に応じて適宜変化するものである。従って、明細書で説明した語句に限定されず、状況に応じて適切に言い換えることができる。
また、本明細書等において、トランジスタとは、ゲートと、ドレインと、ソースとを含む少なくとも三つの端子を有する素子である。そして、ドレイン(ドレイン端子、ドレイン領域又はドレイン電極)とソース(ソース端子、ソース領域又はソース電極)の間にチャネル領域を有しており、ドレインとチャネル領域とソースとを介して電流を流すことができるものである。なお、本明細書等において、チャネル領域とは、電流が主として流れる領域をいう。
また、ソースやドレインの機能は、異なる極性のトランジスタを採用する場合や、回路動作において電流の方向が変化する場合などには入れ替わることがある。このため、本明細書等においては、ソースやドレインの用語は、入れ替えて用いることができるものとする。
また、本明細書等において、「電気的に接続」には、「何らかの電気的作用を有するもの」を介して接続されている場合が含まれる。ここで、「何らかの電気的作用を有するもの」は、接続対象間での電気信号の授受を可能とするものであれば、特に制限を受けない。例えば、「何らかの電気的作用を有するもの」には、電極や配線をはじめ、トランジスタなどのスイッチング素子、抵抗素子、インダクタ、キャパシタ、その他の各種機能を有する素子などが含まれる。
また、本明細書等において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。従って、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。従って、85°以上95°以下の場合も含まれる。
また、本明細書等において、「膜」という用語と、「層」という用語とは、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を、「導電膜」という用語に変更することが可能な場合がある。又は、例えば、「絶縁膜」という用語を、「絶縁層」という用語に変更することが可能な場合がある。
また、本明細書等において、特に断りがない場合、オフ電流とは、トランジスタがオフ状態(非導通状態、遮断状態、ともいう)にあるときのドレイン電流をいう。オフ状態とは、特に断りがない場合、nチャネル型トランジスタでは、ゲートとソースの間の電圧Vgsがしきい値電圧Vthよりも低い状態、pチャネル型トランジスタでは、ゲートとソースの間の電圧Vgsがしきい値電圧Vthよりも高い状態をいう。例えば、nチャネル型のトランジスタのオフ電流とは、ゲートとソースの間の電圧Vgsがしきい値電圧Vthよりも低いときのドレイン電流を言う場合がある。
トランジスタのオフ電流は、Vgsに依存する場合がある。従って、トランジスタのオフ電流がI以下である、とは、トランジスタのオフ電流がI以下となるVgsの値が存在することを言う場合がある。トランジスタのオフ電流は、所定のVgsにおけるオフ状態、所定の範囲内のVgsにおけるオフ状態、又は、十分に低減されたオフ電流が得られるVgsにおけるオフ状態、等におけるオフ電流を指す場合がある。
一例として、しきい値電圧Vthが0.5Vであり、Vgsが0.5Vにおけるドレイン電流が1×10−9Aであり、Vgsが0.1Vにおけるドレイン電流が1×10−13Aであり、Vgsが−0.5Vにおけるドレイン電流が1×10−19Aであり、Vgsが−0.8Vにおけるドレイン電流が1×10−22Aであるようなnチャネル型トランジスタを想定する。当該トランジスタのドレイン電流は、Vgsが−0.5Vにおいて、又は、Vgsが−0.5V乃至−0.8Vの範囲において、1×10−19A以下であるから、当該トランジスタのオフ電流は1×10−19A以下である、と言う場合がある。当該トランジスタのドレイン電流が1×10−22A以下となるVgsが存在するため、当該トランジスタのオフ電流は1×10−22A以下である、と言う場合がある。
また、本明細書等では、チャネル幅Wを有するトランジスタのオフ電流を、チャネル幅Wあたりを流れる電流値で表す場合がある。また、所定のチャネル幅(例えば1μm)あたりを流れる電流値で表す場合がある。後者の場合、オフ電流の単位は、電流/長さの次元を持つ単位(例えば、A/μm)で表される場合がある。
トランジスタのオフ電流は、温度に依存する場合がある。本明細書において、オフ電流は、特に記載がない場合、室温、60℃、85℃、95℃、又は125℃におけるオフ電流を表す場合がある。又は、当該トランジスタが含まれる半導体装置等の信頼性が保証される温度、又は、当該トランジスタが含まれる半導体装置等が使用される温度(例えば、5℃乃至35℃のいずれか一の温度)におけるオフ電流、を表す場合がある。トランジスタのオフ電流がI以下である、とは、室温、60℃、85℃、95℃、125℃、当該トランジスタが含まれる半導体装置の信頼性が保証される温度、又は、当該トランジスタが含まれる半導体装置等が使用される温度(例えば、5℃乃至35℃のいずれか一の温度)、におけるトランジスタのオフ電流がI以下となるVgsの値が存在することを指す場合がある。
トランジスタのオフ電流は、ドレインとソースの間の電圧Vdsに依存する場合がある。本明細書において、オフ電流は、特に記載がない場合、Vdsが0.1V、0.8V、1V、1.2V、1.8V、2.5V、3V、3.3V、10V、12V、16V、又は20Vにおけるオフ電流を表す場合がある。又は、当該トランジスタが含まれる半導体装置等の信頼性が保証されるVds、又は、当該トランジスタが含まれる半導体装置等において使用されるVdsにおけるオフ電流、を表す場合がある。トランジスタのオフ電流がI以下である、とは、Vdsが0.1V、0.8V、1V、1.2V、1.8V、2.5V、3V、3.3V、10V、12V、16V、20V、当該トランジスタが含まれる半導体装置の信頼性が保証されるVds、又は、当該トランジスタが含まれる半導体装置等において使用されるVds、におけるトランジスタのオフ電流がI以下となるVgsの値が存在することを指す場合がある。
上記オフ電流の説明において、ドレインをソースと読み替えてもよい。つまり、オフ電流は、トランジスタがオフ状態にあるときのソースを流れる電流を言う場合もある。
また、本明細書等では、オフ電流と同じ意味で、リーク電流と記載する場合がある。また、本明細書等において、オフ電流とは、例えば、トランジスタがオフ状態にあるときに、ソースとドレインとの間に流れる電流を指す場合がある。
なお、電圧とは2点間における電位差のことをいい、電位とはある一点における静電場の中にある単位電荷が持つ静電エネルギー(電気的な位置エネルギー)のことをいう。ただし、一般的に、ある一点における電位と基準となる電位(例えば接地電位)との電位差のことを、単に電位もしくは電圧と呼び、電位と電圧が同義語として用いられることが多い。このため、本明細書では特に指定する場合を除き、電位を電圧と読み替えてもよいし、電圧を電位と読み替えてもよいこととする。
また、ハイブリッド表示方法とは、同一画素又は同一サブ画素において複数の光を表示し、文字又は/及び画像を表示する方法である。また、ハイブリッドディスプレイとは、表示部に含まれる同一画素又は同一サブ画素において複数の光を表示し、文字又は/及び画像を表示する集合体である。
ハイブリッド表示方法の一例としては、同一画素又は同一サブ画素において、第1の光と、第2の光の表示タイミングを異ならせて表示する方法がある。このとき、同一画素又は同一サブ画素において、同一色調(赤、緑、又は青、もしくはシアン、マゼンタ、又はイエローのいずれかの一)の第1の光及び第2の光を同時に表示し、表示部において文字又は/及び画像を表示させることができる。
また、ハイブリッド表示方法の一例としては、反射光と自発光とを同一画素又は同一サブ画素で表示する方法がある。同一色調の反射光及び自発光(例えば、OEL光、LED光等)を、同一画素又は同一サブ画素で、同時に表示させることができる。
なお、ハイブリッド表示方法において、同一画素又は同一サブ画素ではなく、隣接する画素又は隣接するサブ画素において、複数の光を表示してもよい(1の一部)。また、第1の光及び第2の光を同時に表示するとは、人の目の感覚でちらつきを感知しない程度に第1の光及び第2の光を同じ期間表示することをいい、人の目の感覚でちらつきを感知しなければ、第1の光の表示期間と第2の光の表示期間がずれていてもよい。
また、ハイブリッドディスプレイは、同一の画素又は同一のサブ画素において、複数の表示素子を有し、同じ期間に複数の表示素子それぞれが表示する集合体である。また、ハイブリッドディスプレイは、同一の画素又は同一のサブ画素において、複数の表示素子と、表示素子を駆動する能動素子とを有する。能動素子として、スイッチ、トランジスタ、薄膜トランジスタ等がある。複数の表示素子それぞれに能動素子が接続されているため、複数の表示素子それぞれの表示を個別に制御することができる。
(実施の形態1)
本実施の形態では、電子機器の筐体に備えた少なくとも1つの表示装置が、筐体が有するヒンジにより、異なる方向に向けて表示させる機能を有した表示装置について、図1乃至図8を用いて説明する。
図1(A)は、折り畳み可能な電子機器を示している。図1(A)に示す電子機器10は、筐体11と筐体12とヒンジ13と、表示装置14を有している。筐体11と、筐体12とは、ヒンジ13で回転可能に連結されている。電子機器10は、筐体11と、筐体12とが閉じた状態と、図1(A)に示すように開いた状態と、に変形することができる。これにより持ち運ぶ際には可搬性に優れ、使用するときには大きな表示領域により、視認性に優れる。
また、ヒンジ13は筐体11と筐体12とを開いたときに、これらの角度より大きい角度にならないように、ロック機構を有することが望ましい。例えば、ロックがかかる(それ以上に開かない)角度は、90度以上180度未満であることが望ましく、代表的には、90度、120度、135度、又は150度、175度などとすることができる。これにより利便性、安全性、及び信頼性を高めることができる。図1(A)では、135度でロックがかかる例について説明をする。
表示装置14はタッチパネルとして機能し、指やスタイラスなどにより走査することができる。
筐体11又は筐体12のいずれか一には、無線通信モジュールが設けられ、インターネットやLAN(Local Area Network)、Wi−Fi(Wireless Fidelity:登録商標)などのコンピュータネットワークを介して、データを送受信することが可能である。
表示装置14には、一つのフレキシブルディスプレイで構成されていることが好ましい。これにより、筐体11と筐体12の間で途切れることのない連続した表示を行うことができる。なお、筐体11と筐体12のそれぞれに、ディスプレイが設けられる構成としてもよい。
図1(A)に示す電子機器10は、ヒンジ13により連結された筐体11と筐体12に亘って、フレキシブルな表示装置14が設けられている。
図1(A)では、筐体11と筐体12とを開いたときに、表示装置14が大きく湾曲した形態で保持されている。例えば、曲率半径を1mm以上50mm以下、好ましくは5mm以上30mm以下の状態で、表示装置14が保持された状態とすることができる。表示装置14の一部は、筐体11から筐体12にかけて、連続的に画素が配置され、曲面状の表示を行うことができる。
ヒンジ13は、上述したロック機構を有しているため、表示装置14に無理な力がかかることなく、表示装置14が破損することを防ぐことができる。そのため、信頼性の高い電子機器を実現できる。
表示装置14は、表示領域51と、表示領域52と、表示領域53と、を有している。筐体11には、表示領域51が配置され、筐体12には、表示領域52が配置されている。筐体11と筐体12は、ヒンジ13によって連結されており、筐体11、ヒンジ13、及び筐体12に、表示領域53が配置されている。ヒンジ13によって、表示装置430は、表示領域51と異なる角度に表示領域52を固定する機能を有しているため、表示領域53は曲率を有することで、シームレスな表示面を構成することができる。
表示装置14は、複数の画素100を有している。図1(B)に、本発明の一態様に係る画素100の断面の構造を一例として示す。回路の詳細は、図5にて説明するが、図1(B)に示す画素100は、トランジスタ111と、表示素子113と、トランジスタ121と、トランジスタ122と、表示素子127とを有する。そして、トランジスタ111と、表示素子113と、トランジスタ121と、トランジスタ122と、表示素子127とは、基板101と基板102の間に位置する。
また、画素100において表示素子113は、画素電極114と、共通電極115と、反射電極208と、液晶層116とを有する。画素電極114と、反射電極208と、は電気的に接続されている。画素電極114は、反射電極208を介してトランジスタ111に電気的に接続されている。そして、画素電極114と共通電極115の間に印加された電圧にしたがって液晶層116の配向が制御される。なお、図1(B)では、反射電極208が可視光を反射する機能を有し、共通電極115が可視光を透過する機能を有する場合を例示しており、基板102側から入射した光が矢印で示すように反射電極208において反射し、再び基板102側から放射される。
表示素子127は、画素電極125と、電界発光層124と、共通電極126と、を有している。表示素子127は、トランジスタ122に電気的に接続されている。表示素子127から発せられる光は、基板102側に放射される。
なお、図1(B)では、反射電極208が可視光を反射する機能を有し、共通電極115が可視光を透過する機能を有する場合を例示しているため、表示素子127から発せられる光は、矢印で示すように反射電極208に設けられた開口領域150H(又は切欠き領域)を導光路として通過し、共通電極115が位置する領域を透過して、基板102側から放射される。本実施の形態では、反射電極208に開口領域150Hを有した場合を例に挙げて説明をするが、反射電極208は、切欠き領域を有する場合もある。
そして、図1(B)に示す画素100では、トランジスタ111と、トランジスタ121と、トランジスタ122とが同一の層200に位置しており、トランジスタ111と、トランジスタ122と、トランジスタ121とが含まれた層200は、表示素子113の下層に設けられ、表示素子127は層200の上層に設けられる。なお、少なくとも、トランジスタ111が有する半導体層と、トランジスタ121及びトランジスタ122が有する半導体層とが同一の絶縁層の表面上に位置している場合、トランジスタ111と、トランジスタ121及びトランジスタ122が、同一の層200に含まれているといえる。
上記構成により、トランジスタ111と、トランジスタ121と、トランジスタ122とを、共通の工程で作製することができる。
表示素子127は、開口領域150Hに重なり合う領域が、発光することが望ましい。開口領域150Hから放射する光を効率よく用いるために、絶縁層216に開口領域160Hを有することで、表示素子127の発光領域を決めることができる。
表示素子127は、開口領域160Hに重なる領域に画素電極125を設け、その下に電界発光層124を設け、電界発光層124の下に、共通電極126を設けることで形成する。
開口領域160Hに形成された表示素子127は、開口領域150Hより大きくすることにより、表示素子127の視野角を広くすることができる。そのため、表示素子127の外周部から、開口領域150Hの外周部を結んだ直線の内側を導光路とすることができる。導光路には、導電層を配置しないことが望ましい。導電層が導光路内に配置されたとき、導電層は反射率が高いため遮光膜となり、光の取り出し効率が低下する。従って、視野角により階調が変化することになる。ただし、導電層でも透光性を有する場合は、その限りではない。
図2は、図1(A)の表示領域51の画素A1と、表示領域52の画素A2を示す。画素A1及び画素A2それぞれが有する、表示素子113と、表示素子127との位置関係を示した。ここで示す画素A1は、筐体11が閉じた状態から135度開いた位置で固定されたときの例である。ただし説明を簡単にするために、筐体11が、180度開いた位置から、45度立ち上がった位置で固定されたとして説明をする。
画素A1が有する表示素子113は、筐体11が固定された角度R45の角度を有する表示面B1に沿って配置されている。表示素子127は、表示面B1に平行に位置する表示面B11に沿って配置されている。角度R45は、表示面B1を基準にした45度を意味する。表示素子113の有する反射電極の位置から、表示素子127までの距離は、距離dで示すことができる。距離dの詳細な説明は、図7にて示す。
表示素子113が有する反射電極は、開口領域150Hを有している。開口領域150Hの中心位置は、表示素子127が配置される開口領域160Hの中心位置と重なって配置されている。表示素子127は、表示方向B2に向けて角度R90で光を放射し、表示を行う。角度R90は、表示面B1を基準にした90度の方向を意味する。従って、電子機器10の操作者が表示面B1に角度R90の位置で表示領域51を見た場合、表示素子127の階調と、輝度とは、正しく操作者に向けて表示することができる。
ただし、操作者は、常に最適な角度R90の位置で表示を見ることはない。従って操作者が、表示素子127の階調を正しく認識できる範囲を広げる必要がある。そのため、表示素子127の視野角を広くする必要がある。
従って、表示素子127が形成される開口領域160Hは、開口領域150Hより大きくすることが望ましい。図2の画素A1では、開口領域150Hの外周部より距離aに相当する面積を大きく設定した例を示す。視野角は、距離aにより制御することができる。距離aと距離dで形成される直角三角形で形成される角度が、視野角となる。一例として、表示方向B2を中心にして角度R30を設けた場合は三平方の定理より、距離aを求めることができる。視野角30度を実現するためには、式1で表すことができる。
a=d/(√3) (式1)
従って開口領域150Hより距離aに相当する表示素子127の面積を大きくすることで、筐体11が有する表示領域51の視野角を制御することができる。
表示素子113は、入射方向R1から入射した光を反射電極で方向R2に反射することで、表示を行う機能を有している。反射電極が表面に凹凸を有し、入射光を拡散して反射することができる。よって、入射光の方向にかかわらず、視野角が広い表示をすることができる。表示素子113の表示が、反射電極で拡散されて表示されても、表示素子127に対しては影響を及ぼさない。
次に、画素A2について説明する。筐体12には表示領域52配置され、表示領域52は、画素A2を有している。ここで示す画素A2は、筐体12が水平に置かれた状態で表示しているときの例である。もしくは、電子機器10が操作者によって持って操作され、操作者の視線の方向は表示領域51に直交していると考えてもよい。
画素A2が、画素A1と異なる点は、表示素子113が、筐体12が表示面C1に沿って配置されている。表示素子127は、表示面C1に平行に位置する表示面C11に沿って配置されている。表示装置14で形成された、画素A1と、画素A2とは、同じ工程で形成されているため、距離dは同じ距離になる。
画素A2では、視野角を45度として設定した例を示す。視野角45度にするためには、開口領域160は、開口領域150より距離b大きな面積が必要となる。距離bは三平方の定理より式2で管理することができる。角度R45は、45度を意味する。
b=d (式2)
視野角を45度とすることで、表示素子127の光の放射方向を、画素A1の表示方向の中心と合わせることができる。画素A1と、画素A2とは、表示方向が45度異なっているが、表示素子127の面積を制御することで視野角を拡大し、操作者にとって表示領域51と表示領域52の視認性を劣化させることなく、表示することができる。
画素A2の表示素子113は、入射方向R3から入射した光を反射電極で方向R4に反射することで、表示を行う機能を有している。反射電極が表面に凹凸を有し、入射光を拡散して反射することで表示してもよい。入射光の方向にかかわらず、視野角が広い表示をすることができる。表示素子113の表示が、反射電極で拡散されて表示されても、表示素子127に対しては影響を及ぼさない。
図3では、図2で示した視野角を有した電子機器を、操作者が使用したときの位置関係を示している。筐体11に配置された表示領域51と筐体12に配置された表示領域52が135度(45度立てた位置)で開いた位置で固定された例で説明する。
表示領域51の画素が有する表示素子127は直交する表示方向R90B(図2の表示方向B2)に表示することができる。表示領域52の画素が有する表示素子127は、距離bを設けることで表示方向R45Cに表示することができる。つまり、視野角を広げることができる。
従って、表示方向R90Bと、表示方向R45C(図2の表示方向C2)とは、同じ方向に表示をすることができるため、表示領域51及び表示領域52の二つの異なる角度で配置された表示領域であっても、最適な表示を提供することができる。
図3で示すように、R45CからR60Bの延長線上に囲まれた範囲に操作者の視点があれば、電子機器は最適な表示を提供することができる。筐体11と筐体12とを固定する角度に応じた最適な視野角を提供するには、距離a及び距離bは、最適な表示を提供するために異なる距離を設定してもよい。また、より広い視野角を提供するために同じ距離を設定してもよい。さらに、距離a及び距離bは上下方向に対しての視野角の制御だけでなく、横方向に対しても視野角を広げることができる。従って、より快適な表示を提供するためには、ヒンジの固定角度を考慮して、距離a及び距離bを設定することが望ましい。
図4(A)、(B)、(C)に、図1(A)とは異なる折り畳みが可能な電子機器の例を示している。
図4(A)に示す電子機器900は、筐体901a、筐体901b、ヒンジ903、表示部902等を有する。表示部902は筐体901及び筐体901bに、組み込まれている。
図4(B)には、携帯型のゲーム機として機能する電子機器910を示している。電子機器910は、筐体911a、筐体911b、表示部912、ヒンジ913、操作ボタン914a、操作ボタン914b等を有する。
また、筐体911bには、カートリッジ915を挿入することができる。カートリッジ915は、例えばゲームなどのアプリケーションソフトが記憶されており、カートリッジ915を交換することにより、電子機器910で様々なアプリケーションを実行することができる。
また、図4(B)では、表示部912の筐体911aと重なる部分のサイズと、筐体911bと重なる部分のサイズが、それぞれ異なる例を示している。具体的には、操作ボタン914a及び操作ボタン914bの設けられる筐体911bと重なる表示部912の一部よりも、筐体911aに設けられる表示部912の一部が大きい。例えば、表示部912の筐体911a側に主画面となる表示を行い、筐体911b側には操作画面となる表示を行うなど、それぞれの表示部を使い分けることができる。
図4(C)に示す電子機器920は、ヒンジ923により連結された筐体921aと筐体921bに亘って、フレキシブルな表示部922が設けられている。表示部922は、図1(A)の曲率を有する表示領域53に相当する。
図4(C)では、筐体921aと筐体921bとを開いたときに、表示部922が大きく湾曲した形態で保持されている。例えば、曲率半径を1mm以上50mm以下、好ましくは5mm以上30mm以下の状態で、表示部922が保持された状態とすることができる。表示部922の一部は、筐体921aから筐体921bにかけて、連続的に画素が配置され、曲面状の表示を行うことができる。
ヒンジ923は、上述したロック機構を有しているため、表示部922に無理な力がかかることなく、表示部922が破損することを防ぐことができる。そのため、信頼性の高い電子機器を実現できる。
図5に画素100の構成例を示す。画素100は、画素回路110を有し、画素回路110は、表示素子113を有している。表示素子113は、一例として焼き付きを防止するために電圧により交流駆動されることが好ましい。
画素100は、画素回路120を有し、画素回路120は、表示素子127を有する。表示素子127は、一例として直流駆動される表示素子が好ましい。
画素回路110の表示素子113及び画素回路120の表示素子127の階調は、電圧又は電流に応じた階調信号によって制御される。
画素回路110は、トランジスタ111、容量素子112、及び表示素子113を有する。表示素子113は、画素電極114と、液晶層116と、共通電極115とを有する。画素電極114は、陽極又は陰極のいずれか一方であり、共通電極115は、陽極又は陰極のいずれか他方である。
画素回路110のトランジスタ111のゲートは、走査線G1と電気的に接続される。トランジスタ111のソース又はドレインの一方は、信号線S1と電気的に接続される。
トランジスタ111のソース又はドレインの他方は、容量素子112の一方の電極及び画素電極114に電気的に接続される。画素電極114は、液晶層116を介して、共通電極115に電気的に接続される。
容量素子112の他方の電極には、容量素子112の基準電圧がCSCOM端子を介して与えられる。共通電極115には、コモン電圧がVCOM端子を介して与えられる。
信号線S1から与えられる階調信号により、画素電極114と、共通電極115との間に生成された電圧により、表示素子113の階調が制御される機能を有している。
画素回路120は、トランジスタ121、トランジスタ122、容量素子123、及び表示素子127を有する。表示素子127は、画素電極125と、電界発光層124と、共通電極126を有する。画素電極125は、陽極又は陰極のいずれか一方であり、共通電極126は、陽極又は陰極のいずれか他方である。
画素回路120のトランジスタ121のゲートは、走査線G2と電気的に接続される。トランジスタ121のソース又はドレインの一方が信号線S2と電気的に接続される。
トランジスタ121のソース又はドレインの他方は、容量素子123の一方の電極及びトランジスタ122のゲートと電気的に接続される。トランジスタ122のドレインには、ANO端子及び容量素子123の他方の電極が電気的に接続される。トランジスタ122のソースは、画素電極125が電気的に接続される。画素電極125は、電界発光層124を介して共通電極126に接続される。
トランジスタ122のドレインには、ANO端子を介してアノード電圧が与えられる。共通電極126には、VCath端子を介してカソード電圧が与えられる。
容量素子123の電極の他方がトランジスタ122のドレインと電気的に接続された例を示したが、ソースと電気的に接続してもよいし、他の電圧が与えられる配線又は電極と電気的に接続してもよい。
信号線S2から与えられる階調信号によって、トランジスタ122は表示素子127に与える駆動電流を制御することができる。表示素子127に流れる駆動電流により、表示素子127の階調が制御される機能を有している。
図6は、画素100を説明する下面図であり、図6(B)は、図6(A)に図示する一部の構成を省略して説明する下面図である。
<構成例1>
図6(A)で説明する画素100は、画素回路110と、画素回路120とを有している。画素は、信号線S1、信号線S2、走査線G1、走査線G2、画素回路110、画素回路120、配線ANO、及び配線CSCOMを有している。
画素回路110は、信号線S1、走査線G1、トランジスタ111、容量素子112、及び画素電極の機能を有する反射電極208を有している。画素回路120は、信号線S2と走査線G2と、トランジスタ121と、トランジスタ122と、容量素子123と、画素電極125を有している。画素電極125を省略した下面図を図6(B)で示し、開口領域150Hの位置には、表示素子127を示した。表示素子127は、開口領域160Hと同じ位置に位置している。以降は図6(B)を用いて説明する。
画素回路110では、トランジスタ111のソースもしくはドレインの一方が、信号線S1に電気的に接続され、トランジスタ111のソースもしくはドレインの他方が、コンタクト131を介して画素電極114と電気的に接続している。さらに、トランジスタ111のソースもしくはドレインの他方は、容量素子112の一方の電極に電気的に接続されている。また容量素子112の他方の電極には、配線CSCOMが電気的に接続されている。画素電極114より下には、図7(A)に示すように表示素子113が形成される。
画素回路120では、トランジスタ121のソースもしくはドレインの一方が、信号線S2に電気的に接続され、トランジスタ121のソースもしくはドレインの他方が、コンタクト134を介してトランジスタ122のゲートに電気的に接続されている。トランジスタ122のドレインは、コンタクト130を介して、配線ANOに電気的に接続されている。トランジスタ122のドレインは、コンタクト132を介して、画素電極125に電気的に接続されている。容量素子123は、配線ANOと、トランジスタ122のゲートに接続される配線の重なる領域を用いて形成されている。画素電極125上には、図3(B)に示すように表示素子127が形成される。
図6(B)に示した画素100を例に挙げて、反射型表示素子を用いた画素回路110と、表示素子を用いた画素回路120の具体的な構成例について説明する。
図7に、画素100の断面構造の一例を示す。図6の切断線X1−X2、X3−X4における断面構造である。
図7(A)は画素回路110の断面構成例であり、図7(B)は画素回路120の断面構成例である。図7(A)は、基板101と基板102との間に、画素回路103が配置された構造を有する。
図7(A)は、図6(B)の画素回路110を、切断線X1−X2を切断した断面図である。切断線X1−X2は、画素回路120の有する表示素子127の光を放射するための開口領域150Hと、容量素子112と、コンタクト131と、トランジスタ111とを切断している。さらに、開口領域150Hと重なる領域に画素回路120の表示素子127が配置されている。
トランジスタ111は、絶縁層210の下と、絶縁層210の下の導電層201aと、導電層201aの下に位置しゲートとして機能を有する絶縁層211と、絶縁層211の下において導電層201aと重なる位置にある酸化物半導体層202aと、酸化物半導体層202aの下においてパッシベーション層の機能を有する絶縁層212と、酸化物半導体層202aと電気的に接続されている導電層203aと、導電層203bと、を有する。
絶縁層212の下の絶縁層213は、酸化物半導体層202a下にも設けられている。酸化物半導体層202a下で重なる絶縁層213は、防湿層の機能も有している。
外部から水分等の不純物が侵入することにより、トランジスタ111が劣化すると、画素の階調を正しく制御できなくなる。そのため表示が劣化する。防湿膜は外部からの水の浸入を抑える機能を有している。従って、絶縁層213は、窒化シリコン膜、又は酸化窒素シリコン膜などを用いることが好ましい。
ここで、トランジスタ111の上に形成される反射型液晶素子について説明をする。トランジスタ111は、コンタクト131を介して画素電極114と電気的に接続するために、絶縁層210は開口領域を有している。コンタクト131では、導電層203aと、反射電極208とは、導電層201bを介して電気的に接続される。反射電極208は、導電層208aと、導電層208bと、導電層208cとによって構成され、反射電極208は画素電極114と電気的に接続されている。
表示素子113は、画素電極114、液晶層116、共通電極115で構成されている。画素電極114上に液晶の配向を制御する配向膜AF1と、配向膜AF1上に液晶層116と、液晶層116上に配向膜AF2と、配向膜AF2上に共通電極115とを有している。さらに、共通電極115上に絶縁層218と、画素100の表示領域には、着色層CF1を有している。また、画素間を分離するために遮光膜BMを有してもよい。
なお、本発明の一態様は、カラーフィルタ方式に限られず、塗り分け方式、色変換方式、又は量子ドット方式等を適用してもよい。また配向膜は用いなくてもよい。
画素電極114と、共通電極115は、透光性を有する導電層である。表示素子113を反射型液晶素子として用いるとき、画素電極は、入射した光を反射する機能を有している。そのため画素電極114は導電層201bとの間に、反射電極208を有している。
また、画素100は、画素回路120を有している。図7(B)にて詳細な説明をするが、画素回路120が有している表示素子127は、基板102の方向へ、光を放射する機能を有している。そのため、画素電極114と共通電極115は、光を透過する機能を有している。反射電極208は、表示素子127が発光した光の導光路として機能する開口領域150Hを有し、さらに基板102の外から受ける外光を反射する機能を有していることが望ましい。
反射電極208は、反射率を高くする効果を有していることが望ましい。反射率を高くすることで、外光によって反射表示を行うとき、高い輝度を得られる。また導電層208aの表面は、凹凸を有していてもよい。凹凸を有することで、基板102の外から受ける外光を乱反射する機能を有することができる。導電層208aで光を乱反射することで、外光の入射方向に依存せず、様々な方向に光を反射することができる。従って視野角を広くすることができる。さらに反射電極208は、トランジスタを外光から保護する遮光機能も有している。
可視光の透光性を有する導電性材料として、例えば、インジウム(In)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)の中から選ばれた一種を含む材料を用いるとよい。具体的には、酸化インジウム、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide)、インジウム亜鉛酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、酸化シリコンを含むインジウム錫酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを含む酸化亜鉛などが挙げられる。なお、グラフェンを含む膜を用いることもできる。グラフェンを含む膜は、例えば膜状に形成された酸化グラフェンを含む膜を還元して形成することができる。
可視光を反射する導電性材料としては、例えば、アルミニウム、銀、又はこれらの金属材料を含む合金等が挙げられる。そのほか、金、白金、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、もしくはパラジウム等の金属材料、又はこれら金属材料を含む合金を用いることができる。また、上記金属材料又は合金に、ランタン、ネオジム、又はゲルマニウム等が添加されていてもよい。アルミニウムとチタンの合金、アルミニウムとニッケルの合金、アルミニウムとネオジムの合金、アルミニウム、ニッケル、及びランタンの合金(Al−Ni−La)等のアルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)、銀と銅の合金、銀とパラジウムと銅の合金(Ag−Pd−Cu、APCとも記す)、銀とマグネシウムの合金等の銀を含む合金を用いてもよい。
反射電極208は、複数の導電層で構成されてもよい。一例として、反射層として機能する導電層208a、外光に含まれる紫外域の波長についても反射する機能を有する導電層208b、導電層208cは、導電層201bと導電層208cとを低抵抗で電気的に接続する構成にすることができる。
例えば、アルミニウムは、可視光に対して高い反射率を有し、さらに290nm乃至390nmの紫外域の波長に対しても高い反射率を有することが知られている。従って、導電層208bにアルミニウムを用いることで、反射電極は外光下において紫外線からトランジスタを保護する機能を有している。本実施の形態では、3層で構成した例を示したが、1層の導電層で形成してもよいし、2層、もしくはさらに複数の層で構成してもよい。
画素回路110は、反射型液晶素子が表示するため階調信号を保持する容量素子112を有している。導電層203aと、導電層201eと、の間に位置する絶縁層211によって、容量素子112が構成される。
反射電極208が有する開口領域150Hは、画素回路120で制御された表示素子127の発光した光が放射され、基板102の方向へ放射する導光路として機能する。表示素子127は、画素回路110で制御された表示素子113の表示とは異なる階調の表示をすることができる。
図7(B)で詳細を説明するが、表示素子127が形成される開口領域160Hは、開口領域150Hよりも大きくすることが好ましい。例として、図7(A)では、表示素子127が配置される開口領域160Hは、開口領域150Hの外周部から距離aだけ広げた面積に相当する。
反射電極208を構成する導電層208aから表示素子127までを距離dとし、開口領域150Hの外周部から開口領域160Hの外周部との差を距離aとしたとき、図7(A)に示すように頂点X、頂点Y、頂点Zで指定される直角三角形を考えることができる。頂点Xから頂点Zを結ぶ直線と、頂点Yから頂点Zを結ぶ直線とで形成される角度が、表示素子127の視野角に相当する。視野角を30度に設定するときは、距離aは式1で算出することができ、視野角を45度に設定するときは、式2で算出することができる。
図7(B)は画素回路120の断面構成例である。図7(B)は、基板101と基板102との間に、画素回路103が配置された構造を有する。
図7(B)は、図6(B)の画素回路120を、切断線X3−X4を切断した断面図である。切断線X3−X4は、コンタクト132と、トランジスタ122と、コンタクト130と、開口領域150Hと、を切断している。さらに、開口領域150Hと重なる領域に画素回路120の表示素子127が配置されている。
トランジスタ122は、絶縁層210の下と、絶縁層210の下の導電層201cと、導電層201cの下に位置し、ゲートとして機能を有する絶縁層211と、絶縁層211の下において導電層201cと重なる位置にある酸化物半導体層202bと、酸化物半導体層202bの下においてパッシベーション層の機能を有する絶縁層212と、酸化物半導体層202bと電気的に接続されている導電層203dと、導電層203eと、を有する。
導電層203dは、酸化物半導体層202bと電気的に接続され、また導電層203eは、酸化物半導体層202bと電気的に接続されている。また導電層203eは導電層201dとコンタクト130を介して電気的に接続されている。導電層203dは、コンタクト132を介して画素電極125に電気的に接続されている。導電層201cと、導電層201dは同一の層で形成されている。
酸化物半導体層202bの下の絶縁層213は、防湿層の機能を有している。
表示素子127は、画素電極125と、電界発光層124と、共通電極126を有している。開口領域150Hと重なる位置で、画素電極125下に電界発光層124が設けられ、電界発光層124下に共通電極126が設けられる。画素電極125から、共通電極126に対して電気的に接続される。
トランジスタ122から、コンタクト132を介して、電界発光層124へ電流が供給されることで、表示素子127の階調が制御される。表示素子127は、開口領域150Hを導光路として、基板102の方向へ発光する機能を有している。
表示素子127は、開口領域150Hに重なり合う領域より広い面積が、発光することが望ましい。開口領域160Hを大きくすることで、光の取り出し角度が広くなり、視野角による階調の変化を抑えることができる。ただし、開口領域150Hから放射する光を効率よく用いるために、視野角の拡大に影響しない反射電極208の下に配置された表示素子127は、発光しないことが望ましい。そのため、絶縁層216に開口領域160Hを有することで、表示素子127の発光領域を決めることができる。
絶縁層213の下に、平坦化膜として絶縁層215を設ける。絶縁層215にコンタクト132を設け、その下に画素電極125を設ける。画素電極125の下に絶縁層216を設け、開口領域160Hを設ける。開口領域160Hに重なる領域に電界発光層124を設け、電界発光層124の下に、共通電極126を設ける。
絶縁層215は有機絶縁膜が望ましい。有機絶縁膜としてはポリイミド、ポリアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)、アクリル、又はポジ型感光性有機樹脂、ネガ型感光性有機樹脂等の膜を用いることができる。
図7(B)では、開口領域150Hの外周部から距離aに相当する開口領域150Hより広い面積の開口領域160Hに配置された表示素子127の一部を示す。図7(A)と同様に、設定したい視野角に応じて、距離aを決めることとができる。
図7(B)では、開口領域150Hと重なる位置、さらに表示素子127の視野角に対しても覆う位置に、着色層CF1を配置した例を示す。しかし着色層CF1は必ずしも有しなくてもよい。表示素子127に白色表示素子を用いてカラー表示をする場合は、着色層CF1を有した構造が望ましい。しかしながらR,G,Bで発光する単色表示素子を用いた場合は、着色層CF1を用いない構造の方が望ましい。もしくは、R,G,Bで発光する単色表示素子を用いた場合においても、着色層CF1を用いることで、より高い色純度を得ることができる。
なおトランジスタが有する酸化物半導体層202a、もしくは酸化物半導体層202bの下に位置する絶縁層212の上に、導電層204aを配置してもよい。導電層204aはバックゲート電極の機能を有する。酸化物半導体層202aと絶縁層212が接する領域より大きな領域で、かつ酸化物半導体層202a又は酸化物半導体層202bの側壁が覆われることが好ましい。
図8(A)は、図7(A)、(B)において、トランジスタ111、トランジスタ121、又はトランジスタ122のチャネル形成領域の上を覆ってバックゲートを配置するときは、導電層204aにて形成することができる。さらに、図8(B)には、トップゲート構造のトランジスタを示す。トップゲート構造を用いることで、走査線の容量負荷を小さくすることができる。
バックゲートを有するトランジスタは、トランジスタのゲート又はソースと、バックゲートが電気的に接続されることが望ましい。トランジスタがバックゲートを有することで、トランジスタは信頼性を高めることができる。さらに、オン電流を高めることができるため、トランジスタのサイズを小さくすることができる。ただし、バックゲートは他の配線に電気的に接続してもよい。回路の特性に応じて接続先は選択することができる。
トランジスタに用いる半導体材料の結晶性については、特に限定されず、非晶質半導体、結晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、単結晶半導体、又は一部に結晶領域を有する半導体)のいずれを用いてもよい。
また、トランジスタに用いる半導体材料としては、酸化物半導体を用いることができる。代表的には、インジウムを含む酸化物半導体などを適用できる。
特にシリコンよりもバンドギャップが広く、且つキャリア密度の小さい半導体材料を用いると、トランジスタのオフ状態における電流を低減できるため好ましい。
なお、ここで、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを主成分として有する酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn以外の金属元素が入っていてもよい。酸化物半導体を半導体層に有するトランジスタについては、実施の形態4にてさらに詳細を説明する。
なお、本実施の形態では、反射型表示素子として液晶素子を用いた表示装置の構成を例示したが、反射型表示素子として、液晶素子のほかに、シャッター方式のMEMS(Micro Electro Mechanical System)素子、光干渉方式のMEMS素子、マイクロカプセル方式、電気泳動方式、エレクトロウェッティング方式、電子粉流体(登録商標)方式等を適用した表示素子などを用いることができる。
また、発光型表示素子として、例えばOLED(Organic Light Emitting Diode)、LED(Light Emitting Diode)、QLED(Quantum−dot Light Emitting Diode)などの自発光性の表示素子を用いることができる。
液晶素子としては、例えば垂直配向(VA:Vertical Alignment)モードが適用された液晶素子を用いることができる。垂直配向モードとしては、MVA(Multi−Domain Vertical Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignment)モード、ASV(Advanced Super View)モードなどを用いることができる。
また、液晶素子には、様々なモードが適用された液晶素子を用いることができる。例えばVAモードのほかに、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−cell)モード、OCB(Optically Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モード等が適用された液晶素子を用いることができる。
なお、液晶素子に用いる液晶としては、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、高分子分散型液晶(PDLC:Polymer Dispersed Liquid Crystal)、強誘電性液晶、反強誘電性液晶等を用いることができる。これらの液晶材料は、条件により、コレステリック相、スメクチック相、キュービック相、カイラルネマチック相、等方相等を示す。
また、液晶材料としては、ポジ型の液晶、又はネガ型の液晶のいずれを用いてもよく、適用するモードや設計に応じて最適な液晶材料を用いればよい。
また、液晶の配向を制御するため、配向膜を設けることができる。なお、横電界方式を採用する場合、配向膜を用いないブルー相を示す液晶を用いてもよい。ブルー相は液晶相の一つであり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転移する直前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範囲を改善するために数重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組成物を液晶層に用いる。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が短く、光学的等方性である。また、ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、配向処理が不要であり、視野角依存性が小さい。また配向膜を設けなくてもよいのでラビング処理も不要となるため、ラビング処理によって引き起こされる静電破壊を防止することができ、作製工程中の液晶表示装置の不良や破損を軽減することができる。
なお、本実施の形態において、本発明の一態様について述べた。又は、他の実施の形態において、本発明の一態様について述べる。ただし、本発明の一態様は、これらに限定されない。つまり、本実施の形態及び他の実施の形態では、様々な発明の態様が記載されているため、本発明の一態様は、特定の態様に限定されない。例えば、本発明の一態様として、表示装置に適用した場合の例を示したが、本発明の一態様は、これに限定されない。場合によっては、又は、状況に応じて、本発明の一態様は、表示装置に適用しなくてもよい。例えば、本発明の一態様は、別の機能を有する半導体装置に適用してもよい。例えば、本発明の一態様として、トランジスタのチャネル形成領域、ソースドレイン領域などが、酸化物半導体を有する場合の例を示したが、本発明の一態様は、これに限定されない。場合によっては、又は、状況に応じて、本発明の一態様における様々なトランジスタ、トランジスタのチャネル形成領域、又は、トランジスタのソースドレイン領域などは、様々な半導体を有していてもよい。場合によっては、又は、状況に応じて、本発明の一態様における様々なトランジスタ、トランジスタのチャネル形成領域、又は、トランジスタのソースドレイン領域などは、例えば、シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、炭化シリコン、ガリウムヒ素、アルミニウムガリウムヒ素、インジウムリン、窒化ガリウム、又は、有機半導体などの少なくとも一つを有していてもよい。又は例えば、場合によっては、又は、状況に応じて、本発明の一態様における様々なトランジスタ、トランジスタのチャネル形成領域、又は、トランジスタのソースドレイン領域などは、酸化物半導体を有していなくてもよい。
以上、本実施の形態で示す構成、方法は、他の実施の形態で示す構成、方法と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態2)
[表示装置の構成例]
図9(A)は、本発明の一態様の表示装置300の斜視概略図である。表示装置300は、基板351と基板361とが貼り合わされた構成を有する。図9(A)では、基板361を破線で明示している。
また、基板361上にはタッチセンサを設けることができる。例えば、シート状の静電容量方式のタッチセンサ368を表示部362に重ねて設ける構成とすればよい。又は、基板361と基板351との間にタッチセンサを設けてもよい。基板361と基板351との間にタッチセンサを設ける場合は、静電容量方式のタッチセンサの他、光電変換素子を用いた光学式のタッチセンサを適用してもよい。
表示装置300は実施の形態1で説明した表示装置14に相当し、表示部362は、表示領域51乃至53に相当する。
図9(B)は、表示装置300に用いた表示モジュール8000に、タッチセンサを設けた例を示す。表示モジュール8000は、上部カバー8001と下部カバー8002との間に、FPC8005に接続された表示パネル8006、フレーム8009、プリント基板8010、及びバッテリ8011を有する。表示パネル8006は図16(A)の表示装置300を用いることができる。
例えば、本発明の一態様を用いて作製された表示装置を、表示パネル8006に用いることができる。これにより、高い歩留まりで表示モジュールを作製することができる。
上部カバー8001及び下部カバー8002は、表示パネル8006のサイズに合わせて、形状や寸法を適宜変更することができる。
また、表示パネル8006に重ねてタッチパネルを設けてもよい。タッチパネルとしては、抵抗膜方式又は静電容量方式のタッチパネルを表示パネル8006に重畳して用いることができる。また、タッチパネルを設けず、表示パネル8006に、タッチパネル機能を持たせるようにすることも可能である。
フレーム8009は、表示パネル8006の保護機能の他、プリント基板8010の動作により発生する電磁波を遮断するための電磁シールドとしての機能を有する。またフレーム8009は、放熱板としての機能を有していてもよい。
プリント基板8010は、電源回路、ビデオ信号及びクロック信号を出力するための信号処理回路を有する。電源回路に電力を供給する電源としては、外部の商用電源であっても良いし、別途設けたバッテリ8011による電源であってもよい。バッテリ8011は、商用電源を用いる場合には、省略可能である。
また、表示モジュール8000は、偏光板、位相差板、プリズムシートなどの部材を追加して設けてもよい。
図9(B)は、光学式のタッチセンサを備える表示モジュール8000の断面概略図である。
表示モジュール8000は、プリント基板8010に設けられた発光部8015及び受光部8016を有する。また、上部カバー8001と下部カバー8002により囲まれた領域に一対の導光部(導光部8017a、導光部8017b)を有する。
表示パネル8006は、フレーム8009を間に介してプリント基板8010やバッテリ8011と重ねて設けられている。表示パネル8006とフレーム8009は、導光部8017a、導光部8017bに固定されている。
発光部8015から発せられた光8018は、導光部8017aにより表示パネル8006の上部を経由し、導光部8017bを通って受光部8016に達する。例えば指やスタイラスなどの被検知体により、光8018が遮られることにより、タッチ操作を検出することができる。
発光部8015は、例えば表示パネル8006の隣接する2辺に沿って複数設けられる。受光部8016は、発光部8015と表示パネル8006を挟んで対向する位置に複数設けられる。これにより、タッチ操作がなされた位置の情報を取得することができる。
発光部8015は、例えばLED素子などの光源を用いることができる。特に、発光部8015として、使用者に視認されず、且つ使用者にとって無害である赤外線を発する光源を用いることが好ましい。
受光部8016は、発光部8015が発する光を受光し、電気信号に変換する光電素子を用いることができる。好適には、赤外線を受光可能なフォトダイオードを用いることができる。
導光部8017a、導光部8017bとしては、少なくとも光8018を透過する部材を用いることができる。導光部8017a及び導光部8017bを用いることで、発光部8015と受光部8016とを表示パネル8006の下側に配置することができ、外光が受光部8016に到達してタッチセンサが誤動作することを抑制できる。特に、可視光を吸収し、赤外線を透過する樹脂を用いることが好ましい。これにより、タッチセンサの誤動作をより効果的に抑制できる。
ここで、表示装置300の説明に戻る。表示装置300は、表示部362、回路部364、配線365、回路部366等を有する。基板351には、例えば回路部364、配線365、回路部366及び画素電極として機能する電極311b等が設けられる。また図16では基板351上にIC373及びFPC372が実装されている例を示している。そのため、図16に示す構成は、表示装置300とIC373、FPC372を有する表示モジュールということもできる。
回路部364及び回路部366は、例えば走査線駆動回路として機能する回路を用いることができる。
配線365及び配線367は、表示部や回路部364に信号や電力を供給する機能を有する。当該信号や電力は、FPC372を介して外部、又はIC373から配線365に入力される。
また、図9では、COG(Chip On Glass)方式等により、基板351にIC373が設けられている例を示している。IC373は、例えば走査線駆動回路としての機能を有するICを適用できる。なお表示装置300が走査線駆動回路及び信号線駆動回路として機能する回路を備える場合や、走査線駆動回路や信号線駆動回路として機能する回路を外部に設け、FPC372を介して表示装置300を駆動するための信号を入力する場合などでは、IC373を設けない構成としてもよい。また、IC373を、COF(Chip On Film)方式等により、基板351に設けられていてもよい。
図9には、表示部362の一部の拡大図を示している。表示部362は、実施の形態1で説明した表示領域51乃至53に相当する。表示部362には、複数の表示素子が有する電極311bがマトリクス状に配置されている。電極311bは、可視光を反射する機能を有し、電極311bは実施の形態1の表示素子113の反射電極280に相当している。
また、図9に示すように、電極311bは開口を有する。さらに電極311bよりも基板351側に、表示素子360を有する。表示素子360からの光は、電極311bの開口を介して基板361側に射出される。表示素子360は実施の形態1の表示素子127に相当している。
(実施の形態3)
本実施の形態では、アプリケーション例としてナビゲーションシステムに実施の形態1の表示装置を適用した例について、図10乃至図13を用いて説明する。
図10(A)で示すナビゲーションシステム930は、折り畳み可能な構造を有している。図10(A)は、ナビゲーションシステム930の構成例を示している。図10(B)は、ナビゲーションシステム930のシステムブロック図である。
図10(A)で示すナビゲーションシステム930は、筐体11、筐体12、ヒンジ13、表示装置14、カメラ413a、カメラ413b、光センサ417、スピーカ419、マイク420等を有している。表示装置430は、筐体11及び筐体12に、組み込まれている。表示装置14に重なりあう位置にタッチセンサ418が配置されている。
筐体11と、筐体12とは、ヒンジ13で回転可能に連結されている。ナビゲーションシステム930は、筐体11と、筐体12とが閉じた状態と、図1(A)に示すように開いた状態と、に変形することができる。これにより持ち運ぶ際には可搬性に優れ、使用するときには大きな表示領域により、視認性に優れる。また、ヒンジ13は筐体11と筐体12とを開いたときに、これらの角度より大きい角度にならないように、ロック機構を有することが望ましい。図10(A)では、135度でロックがかかった例を示す。
表示装置430は、表示領域51、表示領域52、及び表示領域53を有し、図2で示した画素を有している。筐体11には、表示領域51が配置され、筐体12には、表示領域52が配置されている。筐体11と筐体12は、ヒンジ13によって連結されており、筐体11、ヒンジ13、及び筐体12に、表示領域53が配置されている。ヒンジ13によって、表示装置430は、表示領域51と異なる角度に表示領域52を固定する機能を有しているため、表示領域53は曲率を有することで、シームレスな表示面を構成することができる。
図10(B)は、ナビゲーションシステム930のシステムブロック図である。ナビゲーションシステム930は、CPU410、ディスプレイコントローラ411、メモリ412、カメラ413(カメラ413a及びカメラ413b)、GPS通信モジュール414、ジャイロセンサ415、加速度センサ416、光センサ417、タッチセンサ418、スピーカ419、マイク420、バッテリ421、通信モジュール422、及び表示装置430などで構成されている。なお、カメラ413aは筐体11の裏面領域に設けられる。
CPU400は、メモリ412に記憶されている制御プログラムによって、システム全体を管理する機能を有し、制御プログラムは必要に応じて周辺機器と通信を行うことができる。ナビゲーションシステム930においては、GPS通信モジュールから取得した位置情報と、地図情報とを統合し、表示装置430に表示する機能を有している。
表示装置430は、外光の反射を用いて表示する反射型液晶素子を用いて表示する反射型液晶表示装置431と、自発光素子を用いた発光表示装置432とを、光センサ417を用いて環境光を検出し、最適な表示方法を選択して表示することができる。
太陽光の下など明るい環境では、反射型液晶表示装置431を用いて表示を行い、外光を得られない環境下においては、発光表示装置432を用いて表示を行い、蛍光灯の下や、トンネル内など、十分な外光を得られない環境下においては、反射型液晶表示装置431と、発光表示装置432の両方を用いてハイブリッド表示を行うことができる。
表示装置430は、表示領域51、表示領域52、及び表示領域53を個別に更新する機能を有していることが望ましい。従って、表示装置430の表示を制御するゲートドライバは、デコーダタイプが望ましい。デコーダタイプのゲートドライバは、表示を更新したい画素が接続される走査線を選択することができるので、表示の更新を管理するのに適している。シフトレジスタを用いたゲートドライバで表示の更新を管理してもよい。
またメモリ412は、ディスプレイコントローラ411のフレームメモリの機能を有している。ディスプレイコントローラ411は、反射型液晶表示装置431と、発光表示装置432とを、使用状況に応じて切り替えて、表示装置430に信号を送るためのデータの一次保持領域として使用される。
カメラ413a(図10(A)では筐体11に設けられ、非表示)は、入射光に応じた撮像画像を取得する機能を有する。カメラ413aで撮像した画像に対して、目的地の方向、行程距離、ルート等の情報を付加した画像を表示することができる。
ジャイロセンサ415は、方向変化を電気信号として出力する機能を有する。端末の向きを認識することで、ナビゲーションの精度を向上させることができる。
加速度センサ416は、傾きや加速度情報を電気信号として出力する機能を有する。GPS情報が取得できない場合に端末位置を認識するために加速度センサ416の出力情報を利用することができる。
タッチセンサ418から入力される信号によって、ナビゲーションシステム930の設定、起動、終了等の制御が行われる。さらに、カメラ413b、スピーカ419、マイク420、通信モジュール422等を用いて、通話、TV電話、チャット、メール等を行うための、設定、起動、終了などの制御が行われる。
図11には、一例としてナビゲーションシステム930の表示モードを示している。3つの表示モードを有し、それぞれの表示モードによって、表示領域51乃至53の表示を切り替えることができる。
Mode1は、メニューを表示し、ナビゲーションシステム930の設定を行うことができる。目的地、中継地、ナビゲーション中のインフォメーションの選択、インフォメーションの種類の設定など、様々な設定ができる。操作者にとって地図を見ながら、ルートを設定することで、利便性を高めることができる。地図情報を表示領域51に表示し、設定情報を表示領域52及び53に表示してもよい。操作者は自由に表示内容を切り替えて使用することができる。
設定情報など、静止画の表示においては、酸化物半導体を半導体層に有するトランジスタは、オフリークが少ないため、表示の更新を少なくすることができる。従って、静止画を表示するときは消費電力を小さくすることができる。酸化物半導体を半導体層に有するトランジスタについては、実施の形態4にてさらに詳細を説明する。デコーダタイプのゲートドライバと組み合わせることで、表示領域を選択して、フレームの更新レートを管理することができ、さらに消費電力を小さくすることができる。
Mode2は、ナビゲーション中の位置情報と地図情報を表示している。表示領域51にナビゲーション情報を表示し、表示領域52にナビゲーションのルート情報、分岐点の距離情報などが表示される。表示領域53に次の分岐点までの距離情報や、例えば交差点の地名などを表示することができる。
図10(A)に示した表示例は、Mode2を例として示した。Mode2は、設定画面において、分岐点までの距離を登録することで、GPSモジュールにより検知した位置情報から算出し、Mode2の表示に自動で切り替えることができる。ただし、常にMode2又はMode3の表示方法に固定することもできる。
Mode3は、ナビゲーション中の位置情報と地図情報を表示している。表示領域51乃至53を一つの表示領域として使用することができる。ナビゲーション中に、通知情報がある場合に、曲率を有する表示領域53に表示する機能を有している。
表示領域53に、通知情報が割り込んで表示されるために、強調表示されることが望ましい。強調表示によって、視認性と、認知性とを高める効果がある。通知情報の種類としては、通話、TV電話、チャット、メール等のコミュニケーションツール、もしくは周辺の店舗情報、イベント情報などを表示することができる。通知情報の種類は、Mode1において設定をすることができる。
Mode2とMode3とは、設定により自動で切り替えることができる。またMode2の表示モードで、表示領域53にだけ通知情報を表示することもできる。
本実施の形態で示したナビゲーションシステム930は、小型で可搬性に優れている。そのため、歩行、ジョギング、マラソンなどの運動時に携帯することができる。さらに、車輪もしくはモータを動力として移動する移動手段にも設置することができる。移動手段としては、自転車、電動機付自転車、バイク、車、電車、飛行機、船舶などにも設置することができる。ヒンジ13を有することで、表示角度を変えることができるため、設置面積を小さくすることができる。従って、容易に設置が可能で、さらに着脱も容易になる。
また表示領域が広く、情報量を多く表示することができる。表示領域51と、表示領域52の視野角を合わせることで、折り畳み式の構成においても、視認性は劣化しない。また、表示領域53が曲面を有しているため、表示領域51乃至53を一つの表示領域として、地図情報などを見るときにもシームレスな表示を提供することができる。
さらに、ナビゲーション中は、早朝や夜間など外光がない環境、トンネルの中や建物の中など蛍光灯や特殊な光源の環境、さらに太陽光の下など非常に明るい環境など、様々な外光の変化が存在する。いずれの場合も、光センサ417及びGPS通信モジュール414からの位置情報から、CPUは判断することができ、反射型液晶表示装置431と、発光表示装置432と、を組み合わせて最適な表示を提供することができる。
図12は、ナビゲーションシステム930の処理をフローチャートで示す。
Step1は、Mode1における設定を行う。
Step2は、Mode1における、目的地の設定を行う。ナビゲーションを行う上で目的地が未設定の場合は、Step1に戻る。
Step3は、ナビゲーションシステムを用いたルート案内がスタートする。Mode3の表示モードになり、表示領域51乃至53に地図情報及び、GPS通信モジュール414で検出した、現在位置の情報を表示する。
Step4は、新たに現在位置の情報をGPS通信モジュール414から取得する。Mode3の表示モードを基本とする。
Step5は、分岐点に近づいて表示をする必要があるか判断する。表示する必要がなければ、STEP7に移行する。
Step6は、Step5において分岐点の表示を行う距離内に入ったことを示す。表示モードはMode2に移行し、表示領域51には、図10(A)に示したように案内表示61及び方向指示62などの表示オブジェクトが表示される。表示領域52は、現在位置から先に想定される分岐ポイントの詳細をリストとして表示する。表示領域53には、直近の分岐に関する詳細が表示される。表示領域53は、明るさや、塗りつぶし、点滅等、様々な方法を用いて、操作者に注意喚起を促すことができる。表示領域53はStep1の設定で、表示方法を選択することができる。分岐ポイントを通過したあとは、Step7に移行する。
Step7は、表示モードがMode2又はMode3において判断される。操作者への通知情報があれば、表示領域53の情報を更新する。通知情報がなければStep9に移行する。
Step8は、通知情報を表示領域53に表示する。通知情報の種類としては、通話、TV電話、チャット、メール等のコミュニケーションツールからの通知、もしくは周辺の店舗情報、イベント情報などを表示することができる。表示の終了後は、Step9に移行する。
Step9は、Step4におけるGPS通信モジュール414からの情報を基に、地図情報と、現在位置情報を更新する。
Step10は、目的地に到着したかを判断する。目的地に到着したときは、表示領域51乃至53のいずれか、もしくは全て、もしくは表示領域51乃至53を一つの表示領域として目的地到着の表示、移動距離、移動時間などの詳細を表示し、ナビゲーションを終了することができる。目的地に到着せず、ナビゲーションの途中であれば、Step4に移行する。
これらのStepを実行することで、折り畳み可能なナビゲーションシステム930を用いて快適な表示と、ルート案内を実現することができる。
以上、本実施の形態で示す構成、方法は、他の実施の形態で示す構成、方法と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態4)
〔トランジスタ〕
トランジスタは、ゲート電極として機能する導電層と、半導体層と、ソース電極として機能する導電層と、ドレイン電極として機能する導電層と、ゲート絶縁層として機能する絶縁層と、を有する。図7では、ボトムゲート構造のトランジスタを適用した場合を示している。
なお、本発明の一態様の表示装置が有するトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、プレーナ型のトランジスタとしてもよいし、スタガ型のトランジスタとしてもよいし、逆スタガ型のトランジスタとしてもよい。また、トップゲート型又はボトムゲート型のいずれのトランジスタ構造としてもよい。又は、チャネルの上下にゲート電極が設けられていてもよい。
トランジスタに用いる半導体材料の結晶性についても特に限定されず、非晶質半導体、結晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、単結晶半導体、又は一部に結晶領域を有する半導体)のいずれを用いてもよい。結晶性を有する半導体を用いると、トランジスタ特性の劣化を抑制できるため好ましい。
また、トランジスタに用いる半導体材料としては、エネルギーギャップが2eV以上、好ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上である金属酸化物を用いることができる。代表的には、インジウムを含む金属酸化物などであり、例えば、後述するCAC−OSなどを用いることができる。
シリコンよりもバンドギャップが広く、且つキャリア密度の小さい金属酸化物を用いたトランジスタは、その低いオフ電流により、トランジスタと直列に接続された容量素子に蓄積した電荷を長期間に亘って保持することが可能である。
半導体層は、例えばインジウム、亜鉛及びM(アルミニウム、チタン、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、セリウム、スズ、ネオジム又はハフニウム等の金属)を含むIn−M−Zn系酸化物で表記される膜とすることができる。
半導体層を構成する金属酸化物がIn−M−Zn系酸化物の場合、In−M−Zn酸化物を成膜するために用いるスパッタリングターゲットの金属元素の原子数比は、In≧M、Zn≧Mを満たすことが好ましい。このようなスパッタリングターゲットの金属元素の原子数比として、In:M:Zn=1:1:1、In:M:Zn=1:1:1.2、In:M:Zn=3:1:2、In:M:Zn=4:2:3、In:M:Zn=4:2:4.1、In:M:Zn=5:1:6、In:M:Zn=5:1:7、In:M:Zn=5:1:8等が好ましい。なお、成膜される半導体層の原子数比はそれぞれ、上記のスパッタリングターゲットに含まれる金属元素の原子数比のプラスマイナス40%の変動を含む。
本実施の形態で例示したボトムゲート構造のトランジスタは、作製工程を削減できるため好ましい。またこのとき金属酸化物を用いることで、多結晶シリコンよりも低温で形成できる、半導体層よりも下層の配線は電極の材料、基板の材料として、耐熱性の低い材料を用いることが可能なため、材料の選択の幅を広げることができる。例えば、極めて大面積のガラス基板などを好適に用いることができる。
半導体層としては、キャリア密度の低い金属酸化物膜を用いる。例えば、半導体層は、キャリア密度が1×1017/cm3以下、好ましくは1×1015/cm3以下、さらに好ましくは1×1013/cm3以下、より好ましくは1×1011/cm3以下、さらに好ましくは1×1010/cm3未満であり、1×10−9/cm3以上のキャリア密度の金属酸化物を用いることができる。そのような金属酸化物を、高純度真性又は実質的に高純度真性な金属酸化物と呼ぶ。これにより不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低いため、安定な特性を有する金属酸化物であるといえる。
なお、これらに限られず、必要とするトランジスタの半導体特性及び電気特性(電界効果移動度、しきい値電圧等)に応じて適切な組成のものを用いればよい。また、必要とするトランジスタの半導体特性を得るために、半導体層のキャリア密度や不純物濃度、欠陥密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間距離、密度等を適切なものとすることが好ましい。
半導体層を構成する金属酸化物において、第14族元素の一つであるシリコンや炭素が含まれると、半導体層において酸素欠損が増加し、n型化してしまう。このため、半導体層におけるシリコンや炭素の濃度(二次イオン質量分析法により得られる濃度)を、2×1018atoms/cm3以下、好ましくは2×1017atoms/cm3以下とする。
また、アルカリ金属及びアルカリ土類金属は、金属酸化物と結合するとキャリアを生成する場合があり、トランジスタのオフ電流が増大してしまうことがある。このため半導体層における二次イオン質量分析法により得られるアルカリ金属又はアルカリ土類金属の濃度を、1×1018atoms/cm3以下、好ましくは2×1016atoms/cm3以下にする。
また、半導体層を構成する金属酸化物に窒素が含まれていると、キャリアである電子が生じ、キャリア密度が増加し、n型化しやすい。この結果、窒素が含まれている金属酸化物を用いたトランジスタはノーマリーオン特性となりやすい。このため半導体層における二次イオン質量分析法により得られる窒素濃度は、5×1018atoms/cm3以下にすることが好ましい。
また、半導体層は、例えば非単結晶構造でもよい。非単結晶構造は、例えば、c軸に配向した結晶を有するCAAC−OS(C−Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor、又は、C−Axis Aligned and A−B−plane Anchored Crystalline Oxide Semiconductor)、多結晶構造、微結晶構造、又は非晶質構造を含む。非単結晶構造において、非晶質構造は最も欠陥準位密度が高く、CAAC−OSは最も欠陥準位密度が低い。
非晶質構造の金属酸化物膜は、例えば、原子配列が無秩序であり、結晶成分を有さない。又は、非晶質構造の酸化物膜は、例えば、完全な非晶質構造であり、結晶部を有さない。
なお、半導体層が、非晶質構造の領域、微結晶構造の領域、多結晶構造の領域、CAAC−OSの領域、単結晶構造の領域のうち、二種以上を有する混合膜であってもよい。混合膜は、例えば上述した領域のうち、いずれか二種以上の領域を含む単層構造、又は積層構造を有する場合がある。
<CAC−OSの構成>
以下では、本発明の一態様で開示されるトランジスタに用いることができるCAC(Cloud−Aligned Composite)−OSの構成について説明する。
本明細書等において、金属酸化物(metal oxide)とは、広い表現での金属の酸化物である。金属酸化物は、酸化物絶縁体、酸化物導電体(透明酸化物導電体を含む)、酸化物半導体(Oxide Semiconductor又は単にOSともいう)などに分類される。例えば、トランジスタの活性層に金属酸化物を用いた場合、当該金属酸化物を酸化物半導体と呼称する場合がある。つまり、OS FETと記載する場合においては、金属酸化物又は酸化物半導体を有するトランジスタと換言することができる。
本明細書において、金属酸化物が、導電体の機能を有する領域と、誘電体の機能を有する領域とが混合し、金属酸化物全体では半導体として機能する場合、CAC(Cloud−Aligned Composite)−OS(Oxide Semiconductor)、又はCAC−metal oxideと定義する。
つまり、CAC−OSとは、例えば、酸化物半導体を構成する元素が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、0.5nm以上3nm以下、又はその近傍のサイズで偏在した材料の一構成である。なお、以下では、酸化物半導体において、一つあるいはそれ以上の元素が偏在し、該元素を有する領域が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、0.5nm以上3nm以下、又はその近傍のサイズで混合した状態をモザイク状、又はパッチ状ともいう。
特定の元素が偏在した領域は、該元素が有する性質により、物理特性が決定する。例えば、金属酸化物を構成する元素の中でも比較的、絶縁体となる傾向がある元素が偏在した領域は、誘電体領域となる。一方、金属酸化物を構成する元素の中でも比較的、導体となる傾向がある元素が偏在した領域は、導電体領域となる。また、導電体領域、及び誘電体領域がモザイク状に混合することで、材料としては、半導体として機能する。
つまり、本発明の一態様における金属酸化物は、物理特性が異なる材料が混合した、マトリックス複合材(matrix composite)、又は金属マトリックス複合材(metal matrix composite)の一種である。
なお、酸化物半導体は、少なくともインジウムを含むことが好ましい。特にインジウム及び亜鉛を含むことが好ましい。また、それらに加えて、元素M(Mは、ガリウム、アルミニウム、シリコン、ホウ素、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、又はマグネシウムなどから選ばれた一種、又は複数種)が含まれていてもよい。
例えば、In−Ga−Zn酸化物におけるCAC−OS(CAC−OSの中でもIn−Ga−Zn酸化物を、特にCAC−IGZOと呼称してもよい。)とは、インジウム酸化物(以下、InOX1(X1は0よりも大きい実数)とする。)、又はインジウム亜鉛酸化物(以下、InX2ZnY2OZ2(X2、Y2、及びZ2は0よりも大きい実数)とする。)と、ガリウム酸化物(以下、GaOX3(X3は0よりも大きい実数)とする。)、又はガリウム亜鉛酸化物(以下、GaX4ZnY4OZ4(X4、Y4、及びZ4は0よりも大きい実数)とする。)などと、に材料が分離することでモザイク状となり、モザイク状のInOX1、又はInX2ZnY2OZ2が、膜中に均一に分布した構成(以下、クラウド状ともいう。)である。
つまり、CAC−OSは、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2OZ2、又はInOX1が主成分である領域とが、混合している構成を有する複合酸化物半導体である。なお、本明細書において、例えば、第1の領域の元素Mに対するInの原子数比が、第2の領域の元素Mに対するInの原子数比よりも大きいことを、第1の領域は、第2の領域と比較して、Inの濃度が高いとする。
なお、IGZOは通称であり、In、Ga、Zn、及びOによる1つの化合物をいう場合がある。代表例として、InGaO3(ZnO)m1(m1は自然数)、又はIn(1+x0)Ga(1−x0)O3(ZnO)m0(−1≦x0≦1、m0は任意数)で表される結晶性の化合物が挙げられる。
上記結晶性の化合物は、単結晶構造、多結晶構造、又はCAAC構造を有する。なお、CAAC構造とは、複数のIGZOのナノ結晶がc軸配向を有し、かつa−b面においては配向せずに連結した結晶構造である。
一方、CAC−OSは、酸化物半導体の材料構成に関する。CAC−OSとは、In、Ga、Zn、及びOを含む材料構成において、一部にGaを主成分とするナノ粒子状領域が観察され、一部にInを主成分とするナノ粒子状領域が観察され、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。従って、CAC−OSにおいて、結晶構造は副次的な要素である。
なお、CAC−OSは、組成の異なる二種類以上の膜の積層構造は含まないものとする。例えば、Inを主成分とする膜と、Gaを主成分とする膜との2層からなる構造は、含まない。
なお、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2OZ2、又はInOX1が主成分である領域とは、明確な境界が観察できない場合がある。
なお、ガリウムの代わりに、アルミニウム、シリコン、ホウ素、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、又はマグネシウムなどから選ばれた一種、又は複数種が含まれている場合、CAC−OSは、一部に該元素を主成分とするナノ粒子状領域が観察され、一部にInを主成分とするナノ粒子状領域が観察され、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。
<CAC−OSの解析>
続いて、各種測定方法を用い、基板上に成膜した酸化物半導体について測定を行った結果について説明する。
≪試料の構成と作製方法≫
以下では、本発明の一態様に係る9個の試料について説明する。各試料は、それぞれ、酸化物半導体を成膜する際の基板温度、及び酸素ガス流量比を異なる条件で作製する。なお、試料は、基板と、基板上の酸化物半導体と、を有する構造である。
各試料の作製方法について、説明する。
まず、基板として、ガラス基板を用いる。続いて、スパッタリング装置を用いて、ガラス基板上に酸化物半導体として、厚さ100nmのIn−Ga−Zn酸化物を形成する。成膜条件は、チャンバー内の圧力を0.6Paとし、ターゲットには、酸化物ターゲット(In:Ga:Zn=4:2:4.1[原子数比])を用いる。また、スパッタリング装置内に設置された酸化物ターゲットに2500WのAC電力を供給する。
なお、酸化物を成膜する際の条件として、基板温度を、意図的に加熱しない温度(以下、室温又はR.T.ともいう。)、130℃、又は170℃とした。また、Arと酸素の混合ガスに対する酸素ガスの流量比(以下、酸素ガス流量比ともいう。)を、10%、30%、又は100%とすることで、9個の試料を作製する。
≪X線回折による解析≫
本項目では、9個の試料に対し、X線回折(XRD:X−ray diffraction)測定を行った結果について説明する。なお、XRD装置として、Bruker社製D8 ADVANCEを用いた。また、条件は、Out−of−plane法によるθ/2θスキャンにて、走査範囲を15deg.乃至50deg.、ステップ幅を0.02deg.、走査速度を3.0deg./分とした。
図13にOut−of−plane法を用いてXRDスペクトルを測定した結果を示す。なお、図13において、上段には成膜時の基板温度条件が170℃の試料における測定結果、中段には成膜時の基板温度条件が130℃の試料における測定結果、下段には成膜時の基板温度条件がR.T.の試料における測定結果を示す。また、左側の列には酸素ガス流量比の条件が10%の試料における測定結果、中央の列には酸素ガス流量比の条件が30%の試料における測定結果、右側の列には酸素ガス流量比の条件が100%の試料における測定結果、を示す。
図13に示すXRDスペクトルは、成膜時の基板温度を高くする、又は、成膜時の酸素ガス流量比の割合を大きくすることで、2θ=31°付近のピーク強度が高くなる。なお、2θ=31°付近のピークは、被形成面又は上面に略垂直方向に対してc軸に配向した結晶性IGZO化合物(CAAC(c−axis aligned crystalline)−IGZOともいう。)であることに由来することが分かっている。
また、図13に示すXRDスペクトルは、成膜時の基板温度が低い、又は、酸素ガス流量比が小さいほど、明確なピークが現れなかった。従って、成膜時の基板温度が低い、又は、酸素ガス流量比が小さい試料は、測定領域のa−b面方向、及びc軸方向の配向は見られないことが分かる。
≪電子顕微鏡による解析≫
本項目では、成膜時の基板温度R.T.、及び酸素ガス流量比10%で作製した試料を、HAADF(High−Angle Annular Dark Field)−STEM(Scanning Transmission Electron Microscope)によって観察、及び解析した結果について説明する(以下、HAADF−STEMによって取得した像は、TEM像ともいう。)。
HAADF−STEMによって取得した平面像(以下、平面TEM像ともいう。)、及び断面像(以下、断面TEM像ともいう。)の画像解析を行った結果について説明する。なお、TEM像は、球面収差補正機能を用いて観察した。なお、HAADF−STEM像の撮影には、日本電子株式会社製原子分解能分析電子顕微鏡JEM−ARM200Fを用いて、加速電圧200kV、ビーム径約0.1nmφの電子線を照射して行った。
図14(A)は、成膜時の基板温度R.T.、及び酸素ガス流量比10%で作製した試料の平面TEM像である。図14(B)は、成膜時の基板温度R.T.、及び酸素ガス流量比10%で作製した試料の断面TEM像である。
≪電子線回折パターンの解析≫
本項目では、成膜時の基板温度R.T.、及び酸素ガス流量比10%で作製した試料に、プローブ径が1nmの電子線(ナノビーム電子線ともいう。)を照射することで、電子線回折パターンを取得した結果について説明する。
図14(A)に示す、成膜時の基板温度R.T.、及び酸素ガス流量比10%で作製した試料の平面TEM像において、黒点a1、黒点a2、黒点a3、黒点a4、及び黒点a5で示す電子線回折パターンを観察する。なお、電子線回折パターンの観察は、電子線を照射しながら0秒の位置から35秒の位置まで一定の速度で移動させながら行う。黒点a1の結果を図14(C)、黒点a2の結果を図14(D)、黒点a3の結果を図14(E)、黒点a4の結果を図14(F)、及び黒点a5の結果を図14(G)に示す。
図14(C)、図14(D)、図14(E)、図14(F)、及び図14(G)より、円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測できる。また、リング状の領域に複数のスポットが観測できる。
また、図14(B)に示す、成膜時の基板温度R.T.、及び酸素ガス流量比10%で作製した試料の断面TEM像において、黒点b1、黒点b2、黒点b3、黒点b4、及び黒点b5で示す電子線回折パターンを観察する。黒点b1の結果を図14(H)、黒点b2の結果を図14(I)、黒点b3の結果を図14(J)、黒点b4の結果を図14(K)、及び黒点b5の結果を図14(L)に示す。
図14(H)、図14(I)、図14(J)、図14(K)、及び図14(L)より、リング状に輝度の高い領域が観測できる。また、リング状の領域に複数のスポットが観測できる。
ここで、例えば、InGaZnO4の結晶を有するCAAC−OSに対し、試料面に平行にプローブ径が300nmの電子線を入射させると、InGaZnO4の結晶の(009)面に起因するスポットが含まれる回折パターンが見られる。つまり、CAAC−OSは、c軸配向性を有し、c軸が被形成面又は上面に略垂直な方向を向いていることがわかる。一方、同じ試料に対し、試料面に垂直にプローブ径が300nmの電子線を入射させると、リング状の回折パターンが確認される。つまり、CAAC−OSは、a軸及びb軸は配向性を有さないことがわかる。
また、微結晶を有する酸化物半導体(nano crystalline oxide semiconductor。以下、nc−OSという。)に対し、大きいプローブ径(例えば50nm以上)の電子線を用いる電子線回折を行うと、ハローパターンのような回折パターンが観測される。また、nc−OSに対し、小さいプローブ径の電子線(例えば50nm未満)を用いるナノビーム電子線回折を行うと、輝点(スポット)が観測される。また、nc−OSに対しナノビーム電子線回折を行うと、円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測される場合がある。さらに、リング状の領域に複数の輝点が観測される場合がある。
成膜時の基板温度R.T.、及び酸素ガス流量比10%で作製した試料の電子線回折パターンは、リング状に輝度の高い領域と、該リング領域に複数の輝点を有する。従って、成膜時の基板温度R.T.、及び酸素ガス流量比10%で作製した試料は、電子線回折パターンが、nc−OSになり、平面方向、及び断面方向において、配向性は有さない。
以上より、成膜時の基板温度が低い、又は、酸素ガス流量比が小さい酸化物半導体は、アモルファス構造の酸化物半導体膜とも、単結晶構造の酸化物半導体膜とも明確に異なる性質を有すると推定できる。
≪元素分析≫
本項目では、エネルギー分散型X線分光法(EDX:Energy Dispersive X−ray spectroscopy)を用い、EDXマッピングを取得し、評価することによって、成膜時の基板温度R.T.、及び酸素ガス流量比10%で作製した試料の元素分析を行った結果について説明する。なお、EDX測定には、元素分析装置として日本電子株式会社製エネルギー分散型X線分析装置JED−2300Tを用いる。なお、試料から放出されたX線の検出にはSiドリフト検出器を用いる。
EDX測定では、試料の分析対象領域の各点に電子線照射を行い、これにより発生する試料の特性X線のエネルギーと発生回数を測定し、各点に対応するEDXスペクトルを得る。本実施の形態では、各点のEDXスペクトルのピークを、In原子のL殻への電子遷移、Ga原子のK殻への電子遷移、Zn原子のK殻への電子遷移及びO原子のK殻への電子遷移に帰属させ、各点におけるそれぞれの原子の比率を算出する。これを試料の分析対象領域について行うことにより、各原子の比率の分布が示されたEDXマッピングを得ることができる。
図15には、成膜時の基板温度R.T.、及び酸素ガス流量比10%で作製した試料の断面におけるEDXマッピングを示す。図15(A)は、Ga原子のEDXマッピング(全原子に対するGa原子の比率は1.18乃至18.64[atomic%]の範囲とする。)である。図15(B)は、In原子のEDXマッピング(全原子に対するIn原子の比率は9.28乃至33.74[atomic%]の範囲とする。)である。図15(C)は、Zn原子のEDXマッピング(全原子に対するZn原子の比率は6.69乃至24.99[atomic%]の範囲とする。)である。また、図15(A)、図15(B)、及び図15(C)は、成膜時の基板温度R.T.、及び酸素ガス流量比10%で作製した試料の断面において、同範囲の領域を示している。なお、EDXマッピングは、範囲における、測定元素が多いほど明るくなり、測定元素が少ないほど暗くなるように、明暗で元素の割合を示している。また、図15に示すEDXマッピングの倍率は720万倍である。
図15(A)、図15(B)、及び図15(C)に示すEDXマッピングでは、画像に相対的な明暗の分布が見られ、成膜時の基板温度R.T.、及び酸素ガス流量比10%で作製した試料において、各原子が分布を持って存在している様子が確認できる。ここで、図15(A)、図15(B)、及び図15(C)に示す実線で囲む範囲と破線で囲む範囲に注目する。
図15(A)では、実線で囲む範囲は、相対的に暗い領域を多く含み、破線で囲む範囲は、相対的に明るい領域を多く含む。また、図15(B)では実線で囲む範囲は、相対的に明るい領域を多く含み、破線で囲む範囲は、相対的に暗い領域を多く含む。
つまり、実線で囲む範囲はIn原子が相対的に多い領域であり、破線で囲む範囲はIn原子が相対的に少ない領域である。ここで、図15(C)では、実線で囲む範囲において、右側は相対的に明るい領域であり、左側は相対的に暗い領域である。従って、実線で囲む範囲は、InX2ZnY2OZ2、又はInOX1などが主成分である領域である。
また、実線で囲む範囲はGa原子が相対的に少ない領域であり、破線で囲む範囲はGa原子が相対的に多い領域である。図15(C)では、破線で囲む範囲において、左上の領域は、相対的に明るい領域であり、右下側の領域は、相対的に暗い領域である。従って、破線で囲む範囲は、GaOX3、又はGaX4ZnY4OZ4などが主成分である領域である。
また、図15(A)、図15(B)、及び図15(C)より、In原子の分布は、Ga原子よりも、比較的、均一に分布しており、InOX1が主成分である領域は、InX2ZnY2OZ2が主成分となる領域を介して、互いに繋がって形成されているように見える。このように、InX2ZnY2OZ2、又はInOX1が主成分である領域は、クラウド状に広がって形成されている。
このように、GaOX3などが主成分である領域と、InX2ZnY2OZ2、又はInOX1が主成分である領域とが、偏在し、混合している構造を有するIn−Ga−Zn酸化物を、CAC−OSと呼称することができる。
また、CAC−OSにおける結晶構造は、nc構造を有する。CAC−OSが有するnc構造は、電子線回折像において、単結晶、多結晶、又はCAAC構造を含むIGZOに起因する輝点(スポット)以外にも、数か所以上の輝点(スポット)を有する。又は、数か所以上の輝点(スポット)に加え、リング状に輝度の高い領域が現れるとして結晶構造が定義される。
また、図15(A)、図15(B)、及び図15(C)より、GaOX3などが主成分である領域、及びInX2ZnY2OZ2、又はInOX1が主成分である領域のサイズは、0.5nm以上10nm以下、又は1nm以上3nm以下で観察される。なお、好ましくは、EDXマッピングにおいて、各元素が主成分である領域の径は、1nm以上2nm以下とする。
以上より、CAC−OSは、金属元素が均一に分布したIGZO化合物とは異なる構造であり、IGZO化合物と異なる性質を有する。つまり、CAC−OSは、GaOX3などが主成分である領域と、InX2ZnY2OZ2、又はInOX1が主成分である領域と、に互いに相分離し、各元素を主成分とする領域がモザイク状である構造を有する。
ここで、InX2ZnY2OZ2、又はInOX1が主成分である領域は、GaOX3などが主成分である領域と比較して、導電性が高い領域である。つまり、InX2ZnY2OZ2、又はInOX1が主成分である領域を、キャリアが流れることにより、酸化物半導体としての導電性が発現する。従って、InX2ZnY2OZ2、又はInOX1が主成分である領域が、酸化物半導体中にクラウド状に分布することで、高い電界効果移動度(μ)が実現できる。
一方、GaOX3などが主成分である領域は、InX2ZnY2OZ2、又はInOX1が主成分である領域と比較して、絶縁性が高い領域である。つまり、GaOX3などが主成分である領域が、酸化物半導体中に分布することで、リーク電流を抑制し、良好なスイッチング動作を実現できる。
従って、CAC−OSを半導体素子に用いた場合、GaOX3などに起因する絶縁性と、InX2ZnY2OZ2、又はInOX1に起因する導電性とが、相補的に作用することにより、高いオン電流(Ion)、及び高い電界効果移動度(μ)を実現することができる。
また、CAC−OSを用いた半導体素子は、信頼性が高い。従って、CAC−OSは、ディスプレイをはじめとする様々な半導体装置に最適である。
また、半導体層にCAC−OSを有するトランジスタは電界効果移動度が高く、且つ駆動能力が高いので、該トランジスタを、駆動回路、代表的にはゲート信号を生成するゲート線駆動回路に用いることで、額縁幅の狭い(狭額縁ともいう)表示装置を提供することができる。また、該トランジスタを、表示装置が有する信号線からの信号の供給を行う信号線駆動回路(特に、信号線駆動回路が有するシフトレジスタの出力端子に接続されるデマルチプレクサ)に用いることで、表示装置に接続される配線数が少ない表示装置を提供することができる。
また、半導体層にCAC−OSを有するトランジスタは低温ポリシコンを用いたトランジスタのように、レーザ結晶化工程が不要である。これのため、大面積基板を用いた表示装置であっても、製造コストを低減することが可能である。さらに、ウルトラハイビジョン(「4K解像度」、「4K2K」、「4K」)、スーパーハイビジョン(「8K解像度」、「8K4K」、「8K」)のよう高解像度であり、且つ大型の表示装置において、半導体層にCAC−OSを有するトランジスタを駆動回路及び表示部に用いることで、短時間での書き込みが可能であり、表示不良を低減することが可能であり好ましい。
又は、トランジスタのチャネルが形成される半導体にシリコンを用いてもよい。シリコンとしてアモルファスシリコンを用いてもよいが、特に結晶性を有するシリコンを用いることが好ましい。例えば、微結晶シリコン、多結晶シリコン、単結晶シリコンなどを用いることが好ましい。特に、多結晶シリコンは、単結晶シリコンに比べて低温で形成でき、且つアモルファスシリコンに比べて高い電界効果移動度と高い信頼性を備える。
本実施の形態で例示したボトムゲート構造のトランジスタは、作製工程を削減できるため好ましい。またこのときアモルファスシリコンを用いることで、多結晶シリコンよりも低温で形成できるため、半導体層よりも下層の配線は電極の材料、基板の材料として、耐熱性の低い材料を用いることが可能なため、材料の選択の幅を広げることができる。例えば、極めて大面積のガラス基板などを好適に用いることができる。一方、トップゲート型のトランジスタは、自己整合的に不純物領域を形成しやすいため、特性のばらつきなどを低減することできるため好ましい。このとき、特に、多結晶シリコンや単結晶シリコンなどを用いる場合に適している。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態5)
図16に、本発明の一態様に係る表示装置を有する携帯端末に適用可能な電子機器の具体例を示す。図16(A)乃至(F)いずれの電子機器においても、曲面や、複数の方向に対して表示面を有している。実施の形態1で示した表示装置を用いることで、視野角は制御可能であり表示品質は劣化しない快適な表示を得ることができる。
実施の形態1、図16(A)、及び図16(C)では二つの筐体の内角に対して視野角制御を行った電子機器の例を示したが、図16(B)(D)(E)(F)では、180度を超える外角に向けて視野角制御を行うことができる。
図16(A)は携帯型ゲーム機であり、筐体5001、筐体5002、本発明の一態様に係る表示装置5003、マイクロホン5005、スピーカ5006、操作キー5007、スタイラス5008等を有する。携帯型ゲーム機に本発明の一態様に係る表示装置5003を用いることで、使用環境における外光の強度に左右されずに、表示装置5003に表示品質の高い画像を表示することができ、消費電力も抑えることができる。
図16(B)は腕時計型の携帯端末であり、筐体5201、本発明の一態様に係る表示装置5202、ベルト5203、光センサ5204、スイッチ5205等を有する。腕時計型の携帯端末に本発明の一態様に係る表示装置5202を用いることで、使用環境における外光の強度に左右されずに、表示装置5202に表示品質の高い画像を表示することができ、消費電力も抑えることができる。
図16(C)はタブレット型のパーソナルコンピュータであり、筐体5301、筐体5302、本発明の一態様に係る表示装置5303、光センサ5304、光センサ5305、スイッチ5306等を有する。表示装置5303は、筐体5301及び筐体5302によって支持されている。そして、表示装置5303は可撓性を有する基板を用いて形成されているため形状をフレキシブルに曲げることができる機能を有する。筐体5301と筐体5302の間の角度をヒンジ5307及び5308において変更することで、筐体5301と筐体5302が重なるように、表示装置5303を折りたたむことができる。図示してはいないが、開閉センサを内蔵させ、上記角度の変化を表示装置5303において使用条件の情報として用いても良い。タブレット型のパーソナルコンピュータに本発明の一態様に係る表示装置5303を用いることで、使用環境における外光の強度に左右されずに、表示装置5303に表示品質の高い画像を表示することができ、消費電力も抑えることができる。
図16(D)は自動車等の移動体における運転席の周辺を表す図であり、ハンドル5801、ピラー5802、ドア5803、フロントガラス5804、本発明に一態様に係る表示装置5805等を有する。表示装置5805は、可撓性を有する基板を用いて形成されているため形状をフレキシブルに曲げることができる機能を有する。そのため、平面や異なる曲面を有する自動車のダッシュボードにおいて、計器類を表示するインストルメントパネルに適用することができる。自動車のインストルメントパネルに本発明の一態様に係る表示装置5805を用いることで、使用環境における外光の強度に左右されずに、表示装置5805に表示品質の高い画像を表示することができ、消費電力も抑えることができる。
図16(E)は腕時計型の携帯端末であり、曲面を有する筐体5701、本発明の一態様に係る表示装置5702等を有する。本発明の一態様に係る表示装置5702に可撓性を有する基板を用いることで、曲面を有する筐体5701に表示装置5702を支持させることができ、フレキシブルかつ軽くて使い勝手の良い腕時計型の携帯端末を提供することができる。そして、腕時計型の携帯端末に本発明の一態様に係る表示装置5702を用いることで、使用環境における外光の強度に左右されずに、表示装置5702に表示品質の高い画像を表示することができ、消費電力も抑えることができる。
図16(F)は携帯電話であり、曲面を有する筐体5901に、本発明の一態様に係る表示装置5902、マイク5907、スピーカ5904、カメラ5903、外部接続部5906、操作用のボタン5905が設けられている。携帯電話に本発明の一態様に係る表示装置5902を用いることで、使用環境における外光の強度に左右されずに、表示装置5902に表示品質の高い画像を表示することができ、消費電力も抑えることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。