JP2018059665A - 冷媒回路システム及び制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヒートポンプ等の利用側入口温度に変動がある場合でも効率よく運転できる冷媒回路システムを提供する。【解決手段】冷媒回路システムは、圧縮機10と、利用側熱交換器11と、利用側熱交換器11から流入する冷媒を減圧する第1膨張弁12と、レシーバ14と、レシーバ14から流出する冷媒を減圧する第2膨張弁15と、熱源側熱交換器17と、第1膨張弁12を通過する冷媒の流れをバイパスする第1バイパス回路13と、第2膨張弁15を通過する冷媒の流れをバイパスする第2バイパス回路16と、第1バイパス回路13の開閉と、第2バイパス回路16の開閉とを制御する制御装置100と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、冷媒回路システム、制御方法に関する。
ヒートポンプを用いた給湯器には、温度の低い給水を目標温度まで昇温した温水を供給する一過式システムと、循環させた給水を目標温度まで昇温して供給する循環式システムが存在する。一過式システムでは、外気温などに応じて変動する任意の温度の給水(例えば5℃)を設定温度(例えば80℃)まで昇温する。一方、循環式システムでは一定温度の温水(例えば75℃)を設定温度(例えば80℃)まで昇温する。一過式システムと循環式システムの両方に対応する給湯器が備える次のような冷媒回路を考える。すなわち、この冷媒回路は、給水を昇温させる凝縮器、レシーバ、蒸発器、圧縮機等に加え、レシーバを挟んで凝縮器の下流側と蒸発器の上流側にそれぞれ膨張弁を備えている。この冷媒回路では、凝縮器の利用側入口温度に変化(例えば、5℃と75℃)があるので、凝縮器には、利用側入口温度の変化に対応可能な容量の熱交換器を用いる必要がある。
なお、特許文献1には、負荷に応じて二段圧縮運転と単段圧縮運転とが切り替え可能な冷凍サイクル装置について記載がある。
ところで、利用側入口温度が低い場合(例えば5℃)、凝縮器下流側の膨張弁の前後における圧力差は大きくなる。この場合、圧力差が大きいので小口径の膨張弁で冷媒の流量を確保することができる。一方、利用側入口温度が高い場合(例えば75℃)、凝縮器下流側の膨張弁の前後における圧力差は小さくなる。従って、必要な冷媒の流量を確保するためには大口径の膨張弁が必要となる。このような圧力差の大小に対応するためには、凝縮器の下流側の膨張弁に、例えば、大口径の流量制御弁を用いることが考えられるが、圧力差が大きい場合、低開度での流量調整が必要になる。しかし、大口径の流量制御弁での低開度域での制御は、1パルスあたりの変化量が大きく安定した制御は困難であるという問題がある。また、大口径の流量制御弁を用いるとコスト高になるという問題もある。
そこでこの発明は、上述の課題を解決することのできる冷媒回路システム及び制御方法を提供することを目的としている。
本発明の第1の態様は、冷媒を圧縮する一つ又は複数の圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された前記冷媒を凝縮させる利用側熱交換器と、前記利用側熱交換器から流入する前記冷媒を減圧する第1膨張弁と、前記第1膨張弁で減圧された前記冷媒の一部を貯留するレシーバと、前記レシーバから流出する前記冷媒を減圧する第2膨張弁と、前記第2膨張弁にて減圧された前記冷媒を蒸発させる熱源側熱交換器と、前記第1膨張弁を通過する前記冷媒の流れをバイパスする第1バイパス回路と、前記第1バイパス回路の開閉を制御する制御装置と、を備える冷媒回路システムである。
本発明の第2の態様は、冷媒を圧縮する一つ又は複数の圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された前記冷媒を凝縮させる利用側熱交換器と、前記利用側熱交換器から流入する前記冷媒を減圧する第1膨張弁と、前記第1膨張弁で減圧された前記冷媒の一部を貯留するレシーバと、前記レシーバから流出する前記冷媒を減圧する第2膨張弁と、前記第2膨張弁にて減圧された前記冷媒を蒸発させる熱源側熱交換器と、前記第2膨張弁を通過する前記冷媒の流れをバイパスする第2バイパス回路と、前記第2バイパス回路の開閉を制御する制御装置と、を備える冷媒回路システムである。
本発明の第3の態様は、冷媒を圧縮する一つ又は複数の圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された前記冷媒を凝縮させる利用側熱交換器と、前記利用側熱交換器から流入する前記冷媒を減圧する第1膨張弁と、前記第1膨張弁で減圧された前記冷媒の一部を貯留するレシーバと、前記レシーバから流出する前記冷媒を減圧する第2膨張弁と、前記第2膨張弁にて減圧された前記冷媒を蒸発させる熱源側熱交換器と、前記第1膨張弁を通過する前記冷媒の流れをバイパスする第1バイパス回路と、前記第2膨張弁を通過する前記冷媒の流れをバイパスする第2バイパス回路と、前記第1バイパス回路の開閉と、前記第2バイパス回路の開閉とを制御する制御装置と、を備える冷媒回路システムである。
本発明の第4の態様における前記制御装置は、前記利用側熱交換器の出口側の温度または前記利用側熱交換器の出口側の過冷却度と、前記第1膨張弁の開度と、に基づいて前記第1バイパス回路の開閉を制御する。
本発明の第5の態様における前記制御装置は、前記熱源側熱交換器の出口側の過熱度または前記圧縮機の吸入側の過熱度と、前記第2膨張弁の開度と、に基づいて前記第2バイパス回路の開閉を制御する。
本発明の第6の態様は、上記の何れか1つに記載の冷媒回路システムにおいて、高段側圧縮機と低段側圧縮機が設けられている場合に、前記レシーバから流出する前記冷媒を前記高段側圧縮機に供給するインジェクション回路と、前記インジェクション回路の途中に設けられる第3膨張弁と、前記インジェクション回路を通過する前記冷媒の流れをバイパスする第3バイパス回路と、をさらに備え、前記制御装置は、さらに前記第3バイパス回路の開閉を制御する冷媒回路システムである。
本発明の第7の態様は、冷媒を圧縮する一つ又は複数の圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された前記冷媒を凝縮させる利用側熱交換器と、前記利用側熱交換器から流入する前記冷媒を減圧する第1膨張弁と、前記第1膨張弁で減圧された前記冷媒の一部を貯留するレシーバと、前記レシーバから流出する前記冷媒を減圧する第2膨張弁と、前記第2膨張弁にて減圧された前記冷媒を蒸発させる熱源側熱交換器と、前記第1膨張弁を通過する前記冷媒の流れをバイパスする第1バイパス回路と、を備える冷媒回路システムにおいて、前記利用側熱交換器の出口側温度または前記利用側熱交換器の出口側の過冷却度と、前記第1膨張弁の開度と、に基づいて前記第1バイパス回路の開閉を制御する制御方法である。
本発明の第8の態様は、冷媒を圧縮する一つ又は複数の圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された前記冷媒を凝縮させる利用側熱交換器と、前記利用側熱交換器から流入する前記冷媒を減圧する第1膨張弁と、前記第1膨張弁で減圧された前記冷媒の一部を貯留するレシーバと、前記レシーバから流出する前記冷媒を減圧する第2膨張弁と、前記第2膨張弁にて減圧された前記冷媒を蒸発させる熱源側熱交換器と、前記第2膨張弁を通過する前記冷媒の流れをバイパスする第2バイパス回路と、を備える冷媒回路システムにおいて、前記熱源側熱交換器の出口側の過熱度または前記圧縮機の吸入側の過熱度と、前記第2膨張弁の開度と、に基づいて前記第2バイパス回路の開閉を制御する制御方法である。
本発明によれば、利用側入口温度が変化する場合でも、膨張弁に所定の口径の流量制御弁を利用して効率的な運転が可能になる。
<第一実施形態>
以下、本発明の第一実施形態による冷媒回路システムを図1〜図5を参照して説明する。
図1は、本発明の第一実施形態における冷媒回路システムの一例を示す第一の図である。
冷媒回路システム1は、給湯器に用いられる冷媒回路である。冷媒回路システム1は、外部から供給された給水を所定の温度(例えば80℃)に上昇させ、この温水をユーザに供給する。本実施形態では、外部からの給水温度が変化(例えば5℃と75℃)する場合に効率よく温水を供給できる冷媒回路システム1を提供する。
図1が示すとおり冷媒回路システム1は、圧縮機10、利用側熱交換器(凝縮器)11、第1膨張弁12、第1バイパス回路13、レシーバ14、第2膨張弁15、第2バイパス回路16、熱源側熱交換器(蒸発器)17、アキュムレータ18、それらを接続する配管19、制御装置100を含んで構成される。第1バイパス回路13には、第1二方弁13A、第1キャピラリチューブ13Bが設けられている。第2バイパス回路16には、第2二方弁16A、第2キャピラリチューブ16Bが設けられている。
なお、図1に示す冷媒回路システム1の具体的な構成は、冷媒回路システム1の基本的な構成を模式的に示したものであって、さらに他の構成要素が含まれていてもよい。
以下、本発明の第一実施形態による冷媒回路システムを図1〜図5を参照して説明する。
図1は、本発明の第一実施形態における冷媒回路システムの一例を示す第一の図である。
冷媒回路システム1は、給湯器に用いられる冷媒回路である。冷媒回路システム1は、外部から供給された給水を所定の温度(例えば80℃)に上昇させ、この温水をユーザに供給する。本実施形態では、外部からの給水温度が変化(例えば5℃と75℃)する場合に効率よく温水を供給できる冷媒回路システム1を提供する。
図1が示すとおり冷媒回路システム1は、圧縮機10、利用側熱交換器(凝縮器)11、第1膨張弁12、第1バイパス回路13、レシーバ14、第2膨張弁15、第2バイパス回路16、熱源側熱交換器(蒸発器)17、アキュムレータ18、それらを接続する配管19、制御装置100を含んで構成される。第1バイパス回路13には、第1二方弁13A、第1キャピラリチューブ13Bが設けられている。第2バイパス回路16には、第2二方弁16A、第2キャピラリチューブ16Bが設けられている。
なお、図1に示す冷媒回路システム1の具体的な構成は、冷媒回路システム1の基本的な構成を模式的に示したものであって、さらに他の構成要素が含まれていてもよい。
圧縮機10は、冷媒を圧縮して高圧冷媒を吐出する。この高圧冷媒は、利用側熱交換器11へ供給される。利用側熱交換器11は、凝縮器として機能する。利用側熱交換器11に供給された高圧冷媒は、ユーザが利用する給水と熱交換して放熱し、凝縮されて液化される。一方、利用側熱交換器11へと供給された給水は、高圧冷媒から吸熱し、所定の設定温度(利用側出口温度)に昇温され、ユーザに提供される。なお、図中、点線矢印は、給水の流れ方向を示し、実線矢印は、冷媒の流れ方向を示している。
熱交換後の高圧冷媒は、第1膨張弁12で減圧、膨張されレシーバ14へ供給される。レシーバ14は、供給された冷媒の一部を一時的に貯留する圧力容器である。レシーバ14では、気体と液体の2相の冷媒が混在して存在する。レシーバ14から流出する冷媒は、第2膨張弁15においてさらに減圧、膨張され低圧冷媒となる。低圧冷媒は、熱源側熱交換器17に供給される。熱源側熱交換器17は、蒸発器として機能する。熱源側熱交換器17に供給された低圧冷媒は、外気等の熱源から吸熱して低圧冷媒の温度を上昇、蒸発させる。低圧冷媒はアキュムレータ18へ供給される。低圧冷媒は、アキュムレータ18で気体と液体に分離され、気体の冷媒のみが圧縮機10へ吸入される。冷媒は、再び圧縮機10によって高圧冷媒とされ、上記の経路を巡回する。
熱交換後の高圧冷媒は、第1膨張弁12で減圧、膨張されレシーバ14へ供給される。レシーバ14は、供給された冷媒の一部を一時的に貯留する圧力容器である。レシーバ14では、気体と液体の2相の冷媒が混在して存在する。レシーバ14から流出する冷媒は、第2膨張弁15においてさらに減圧、膨張され低圧冷媒となる。低圧冷媒は、熱源側熱交換器17に供給される。熱源側熱交換器17は、蒸発器として機能する。熱源側熱交換器17に供給された低圧冷媒は、外気等の熱源から吸熱して低圧冷媒の温度を上昇、蒸発させる。低圧冷媒はアキュムレータ18へ供給される。低圧冷媒は、アキュムレータ18で気体と液体に分離され、気体の冷媒のみが圧縮機10へ吸入される。冷媒は、再び圧縮機10によって高圧冷媒とされ、上記の経路を巡回する。
ここで、第1膨張弁12および第2膨張弁15は流量制御弁であって、制御装置100によって、それぞれの開度が調整される。例えば、第1膨張弁12の開度は、利用側熱交換器11の出口側温度が、利用側入口温度より所定温度(例えば2℃)だけ高くなることを目標に制御される。利用側入口温度とは、利用側熱交換器11に流入する給水の温度である。この給水の温度は、本実施形態の場合、例えば、5℃または75℃である(一過式システムの場合は5℃、循環式システムの場合は75℃)。例えば、利用側入口温度が75℃の場合に利用側熱交換器11の出口側温度が目標温度を上回っていれば(目標温度は例えば77℃)となっていれば、制御装置100は、第1膨張弁12の開度を増加させ、出口側温度が目標温度となるよう制御を行う。ここで、第1バイパス回路13は、第1膨張弁12を通過する冷媒の流れをバイパスする回路である。第1膨張弁12の前後の圧力差が小さい場合、冷媒回路を流れる冷媒の量が少なくなるおそれがあるため、制御装置100は、第1バイパス回路13を開き、冷媒の流量を確保する。具体的には、制御装置100は、第1二方弁13Aを開く制御を行う。第1二方弁13Aが開状態に制御されると、利用側熱交換器11から流出した冷媒は、第1膨張弁12と第1バイパス回路13を通過してレシーバ14へ供給される。なお、第1キャピラリチューブ13Bは、例えば、第1膨張弁12が全開、第1二方弁13Aが開状態に制御されている場合、第1バイパス回路13側にだけ冷媒が流入しないよう抵抗を調整するために設けられている。
また、例えば、第2膨張弁15の開度は、熱源側熱交換器17の出口側温度が、所定の過熱度(例えば3K)となることを目標に制御される。例えば、制御装置100は、熱源側熱交換器17の出口側過熱度が10Kとなっていれば、第2膨張弁15の開度を増加させる制御を行う。ここで、第2バイパス回路16は、第2膨張弁15を通過する冷媒の流れをバイパスする回路である。第2膨張弁15の前後の圧力差が小さい場合、冷媒回路を流れる冷媒の量が少なくなるおそれがあるため、制御装置100は、第2バイパス回路16を開き、冷媒回路を流れる冷媒の流量を確保する。具体的には、制御装置100は、第2二方弁16Aを開状態とする制御を行う。この場合、レシーバ14から流出した冷媒は、第2膨張弁15と第2バイパス回路16の両方を通過して熱源側熱交換器17へ供給される。なお、第2キャピラリチューブ16Bは、例えば、第2膨張弁15が全開、第2二方弁16Aが開に制御されている場合、第2バイパス回路16側にだけ冷媒が流入しないよう抵抗の調整をするために設けられている。
なお、利用側熱交換器11の出口側には温度センサ31、熱源側熱交換器17の出口側には温度センサ32と圧力センサ33が設けられている。制御装置100は、温度センサ31が計測した利用側熱交換器11の出口側温度と、温度センサ32が計測した熱源側熱交換器17の出口側温度、圧力センサ33が計測した熱源側熱交換器17の出口側圧力を取得する。また、制御装置100は、第1膨張弁12、第2膨張弁15の弁開度を制御する。また、制御装置100は、第1膨張弁12の弁開度と温度センサ31が計測した温度とに基づいて第1二方弁13Aの開閉を制御する。また、制御装置100は、第2膨張弁15の弁開度と温度センサ32が計測した温度と圧力センサ33が計測した圧力とに基づいて第2二方弁16Aの開閉を制御する。なお、制御装置100は、マイコン等のコンピュータ装置である。
利用側出口温度と利用側入口温度が共に一定であれば、その運転に合わせた容量の第1膨張弁12、第2膨張弁15を設計することができる。しかし、本実施形態のように利用側出口温度が一定(例えば80℃)で利用側入口温度が変化(5℃と75℃)する場合、第1膨張弁12および第2膨張弁15が制御対象とする圧力の範囲(制御域)にも変化が生じる。次に図2を用いて第1膨張弁12および第2膨張弁15が制御対象とする圧力の範囲の変動について説明する。
図2は、本発明の第一実施形態における冷媒回路システムのP−h線図である。
図2は、本実施形態に係る冷媒回路システム1の冷凍サイクルを表した圧力とエンタルピの関係線図である。図2において各記号はそれぞれ次の状態を示す。すなわち、A1は圧縮機10が吐出した高温高圧の冷媒の状態、A2は利用側入口温度が高温(例えば75℃)のときの利用側熱交換器11出口側での冷媒の状態、A3は利用側入口温度が高温のときの第1膨張弁12の出口側での冷媒の状態、A4は利用側入口温度が高温のときの第2膨張弁15の出口側での冷媒の状態、A5は利用側入口温度が低温(例えば5℃)のときの利用側熱交換器11の出口側での冷媒の状態、A6は利用側入口温度が低温のときの第1膨張弁12の出口側での冷媒の状態、A7は利用側入口温度が低温のときの第2膨張弁15の出口側での冷媒の状態、A8は熱源側熱交換器17の出口側での冷媒の状態、をそれぞれ示している。
利用側入口温度の変化に対応する第1膨張弁12および第2膨張弁15の制御域の変化はそれぞれ以下のようになる。
図2は、本実施形態に係る冷媒回路システム1の冷凍サイクルを表した圧力とエンタルピの関係線図である。図2において各記号はそれぞれ次の状態を示す。すなわち、A1は圧縮機10が吐出した高温高圧の冷媒の状態、A2は利用側入口温度が高温(例えば75℃)のときの利用側熱交換器11出口側での冷媒の状態、A3は利用側入口温度が高温のときの第1膨張弁12の出口側での冷媒の状態、A4は利用側入口温度が高温のときの第2膨張弁15の出口側での冷媒の状態、A5は利用側入口温度が低温(例えば5℃)のときの利用側熱交換器11の出口側での冷媒の状態、A6は利用側入口温度が低温のときの第1膨張弁12の出口側での冷媒の状態、A7は利用側入口温度が低温のときの第2膨張弁15の出口側での冷媒の状態、A8は熱源側熱交換器17の出口側での冷媒の状態、をそれぞれ示している。
利用側入口温度の変化に対応する第1膨張弁12および第2膨張弁15の制御域の変化はそれぞれ以下のようになる。
(利用側入口温度が高温の場合)
圧縮機10から吐出される高温高圧の冷媒(状態A1)は、利用側熱交換器11にて給水にわずかに放熱して凝縮液化し、高圧の液冷媒(状態A2)となる。そして第1膨張弁12を通過し、わずかに減圧(PH2)した冷媒(状態A3)はレシーバ14を通って、第2膨張弁15に至る。そして、冷媒は、第2膨張弁15によって、さらに減圧(PL2)され(状態A4)、熱源側熱交換器17へと流入し、外気より吸熱して蒸発し、低圧ガス冷媒(状態A8)となる。低圧ガス冷媒は、アキュムレータ18に流入し、気体の冷媒だけが圧縮機10に吸入され、再度同じサイクルを繰り返す。
この冷凍サイクルの中で、第1膨張弁12の前後における圧力の差は、低差圧(PH2)である。一方、第2膨張弁15の前後における圧力の差は、高差圧(PL2)である。つまり、第2膨張弁15による制御域は高差圧、第1膨張弁12による制御域は低差圧となる。
圧縮機10から吐出される高温高圧の冷媒(状態A1)は、利用側熱交換器11にて給水にわずかに放熱して凝縮液化し、高圧の液冷媒(状態A2)となる。そして第1膨張弁12を通過し、わずかに減圧(PH2)した冷媒(状態A3)はレシーバ14を通って、第2膨張弁15に至る。そして、冷媒は、第2膨張弁15によって、さらに減圧(PL2)され(状態A4)、熱源側熱交換器17へと流入し、外気より吸熱して蒸発し、低圧ガス冷媒(状態A8)となる。低圧ガス冷媒は、アキュムレータ18に流入し、気体の冷媒だけが圧縮機10に吸入され、再度同じサイクルを繰り返す。
この冷凍サイクルの中で、第1膨張弁12の前後における圧力の差は、低差圧(PH2)である。一方、第2膨張弁15の前後における圧力の差は、高差圧(PL2)である。つまり、第2膨張弁15による制御域は高差圧、第1膨張弁12による制御域は低差圧となる。
(利用側入口温度が低温の場合)
圧縮機10から吐出される高温高圧の冷媒(状態A1)は、利用側熱交換器11にて給水に大量の放熱を行って凝縮液化し、高圧の液冷媒(状態A5)となる。そして第1膨張弁12を通過することによって、大きく減圧(PH1)した冷媒(状態A6)はレシーバ14を通って、第2膨張弁15に至る。そして、冷媒は、第2膨張弁15によって、わずかに減圧(PL1)され(状態A7)、熱源側熱交換器17へと流入する。次に冷媒は、熱源側熱交換器17によって蒸発し、低圧ガス冷媒(状態A8)となる。低圧ガス冷媒は、アキュムレータ18に流入し、気体の冷媒だけが圧縮機10に吸入され、再度同じサイクルを繰り返す。
この冷凍サイクルの中で、第1膨張弁12の前後における圧力の差は、高差圧(PH1)である。一方、第2膨張弁15の前後における圧力の差は、低差圧(PL1)である。つまり、第1膨張弁12による制御域は高差圧、第2膨張弁15による制御域は低差圧となる。
圧縮機10から吐出される高温高圧の冷媒(状態A1)は、利用側熱交換器11にて給水に大量の放熱を行って凝縮液化し、高圧の液冷媒(状態A5)となる。そして第1膨張弁12を通過することによって、大きく減圧(PH1)した冷媒(状態A6)はレシーバ14を通って、第2膨張弁15に至る。そして、冷媒は、第2膨張弁15によって、わずかに減圧(PL1)され(状態A7)、熱源側熱交換器17へと流入する。次に冷媒は、熱源側熱交換器17によって蒸発し、低圧ガス冷媒(状態A8)となる。低圧ガス冷媒は、アキュムレータ18に流入し、気体の冷媒だけが圧縮機10に吸入され、再度同じサイクルを繰り返す。
この冷凍サイクルの中で、第1膨張弁12の前後における圧力の差は、高差圧(PH1)である。一方、第2膨張弁15の前後における圧力の差は、低差圧(PL1)である。つまり、第1膨張弁12による制御域は高差圧、第2膨張弁15による制御域は低差圧となる。
このように、第1膨張弁12が制御しなければならない圧力差は、利用側入口温度が高温の場合(PH2)と利用側入口温度が低温の場合(PH1)とで大きく異なる。同様に、第2膨張弁15が制御しなければならない圧力差は、利用側入口温度が高温の場合(PL2)と利用側入口温度が低温の場合(PL1)とで大きく異なる。
利用側入口温度が低温(制御域が高差圧)の場合の運転に合わせるならば、第1膨張弁12に小口径の流量制御弁を用いても冷媒の流量を確保することができる。しかし、利用側入口温度が高温(制御域が低差圧)の場合の運転を考えると、第1膨張弁12に比較的大口径の流量制御弁を用いなければ冷媒の流量を確保することができない。
利用側入口温度が低温(制御域が高差圧)の場合の運転に合わせるならば、第1膨張弁12に小口径の流量制御弁を用いても冷媒の流量を確保することができる。しかし、利用側入口温度が高温(制御域が低差圧)の場合の運転を考えると、第1膨張弁12に比較的大口径の流量制御弁を用いなければ冷媒の流量を確保することができない。
同様に第2膨張弁15について考えると、利用側入口温度が高温(制御域が高差圧)の場合の運転に合わせるならば、第2膨張弁15に小口径の流量制御弁を用いても冷媒の流量を確保することができる。しかし、利用側入口温度が低温(制御域が低差圧)の場合、第2膨張弁15に比較的大口径の流量制御弁を用いなければ冷媒の流量を確保することができない。冷媒の流量が確保できない場合、蒸発器による冷媒の過熱度が上昇しCOP(Coefficient Of Performance)が低下するなどの問題が生じる。
冷媒の流量を確保するためには、第1膨張弁12、第2膨張弁15ともに大口径の流量制御弁を用いれば解決できるようにも思えるが、大口径の流量制御弁の場合、低開度での1パルスあたりの流量変化が大きく、細かい制御が難しいという問題がある。また、大口径の流量制御弁を利用する場合、コスト高となるという問題もある。そこで、本実施形態では、通常差圧の場合を想定して第1膨張弁12、第2膨張弁15に用いる流量制御弁の口径を選定し、第1膨張弁12、第2膨張弁15と並列に、開閉可能な絞り機能を有するバイパス回路(第1バイパス回路13、第2バイパス回路16)を設ける。そして、運転条件によって流量制御弁の前後が低差圧となる場合、バイパス回路を開とし、流量制御弁とバイパス回路の両方に冷媒を流すことで冷媒の流量を確保する。つまり、流量制御弁側を流れる冷媒の流量を低減し、残りをバイパス回路側に流すことで必要な冷媒流量を賄う。一方、流量制御弁の前後が高差圧となる場合、バイパス回路を閉とし、流量制御弁のみを流れる回路とし、流量制御弁によって細やかな流量の制御を行う。
具体的には、図2で例示した冷媒の状態遷移において、利用側入口温度が高温の場面で制御装置100は、冷媒の流量が足りないかどうかを判定し、足りない場合、第1バイパス回路13(第1二方弁13A)を開とする制御を行う。また、利用側入口温度が低温の場面で制御装置100は、冷媒の流量が足りなければ、第2バイパス回路16(第2二方弁16A)を開とする制御を行う。
次に制御装置100による第1バイパス回路13および第2バイパス回路16の開閉制御について図1の構成を例に詳しく説明する。
次に制御装置100による第1バイパス回路13および第2バイパス回路16の開閉制御について図1の構成を例に詳しく説明する。
図3は、本発明の第一実施形態における制御装置のフローチャートである。
前提として、制御装置100は、所定の時間間隔で温度センサ31、温度センサ32が計測した温度の情報を取得し、取得した温度の情報を内蔵する記憶部(図示せず)に記録する。また、制御装置100は、所定の時間間隔で圧力センサ33が計測した圧力の情報を取得し、取得した圧力の情報を記憶部に記録する。また、制御装置100は、圧縮機10の回転数(周波数)、第1膨張弁12、第2膨張弁15の弁開度を制御しており、運転中のこれらの各値は、記憶部に記録されている。以下、第1膨張弁12の弁開度、温度センサ31が計測した利用側熱交換器11の出口側温度に基づいて、第1膨張弁12の開閉を制御する場合を例に説明を行う。
前提として、制御装置100は、所定の時間間隔で温度センサ31、温度センサ32が計測した温度の情報を取得し、取得した温度の情報を内蔵する記憶部(図示せず)に記録する。また、制御装置100は、所定の時間間隔で圧力センサ33が計測した圧力の情報を取得し、取得した圧力の情報を記憶部に記録する。また、制御装置100は、圧縮機10の回転数(周波数)、第1膨張弁12、第2膨張弁15の弁開度を制御しており、運転中のこれらの各値は、記憶部に記録されている。以下、第1膨張弁12の弁開度、温度センサ31が計測した利用側熱交換器11の出口側温度に基づいて、第1膨張弁12の開閉を制御する場合を例に説明を行う。
まず、制御装置100は、記憶部から第1膨張弁12の弁開度を読み出す。次に制御装置100は読み出した弁開度が所定の範囲内かどうかを判定する(ステップS11)。所定の範囲とは、例えば20%〜80%である。弁開度が所定の範囲内の場合(ステップS11;Yes)、制御装置100は、通常の運転を継続する(ステップS17)。通常運転を継続する場合、制御装置100は、利用側熱交換器11の出口側温度が、利用側入口温度より所定温度(例えば2℃)だけ高い温度となるように弁開度の調整を継続する。なお、この第1膨張弁12の弁開度の制御について、利用側熱交換器11の出口側に圧力センサを設け、制御装置100は、この圧力センサの計測結果が示す圧力下での飽和温度を求め、この飽和温度から温度センサ31の計測した温度を減算した値である過冷却度が所定の目標値となるように弁開度を制御してもよい。
また、弁開度が所定の範囲外の場合(ステップS11;No)、制御装置100は、第1膨張弁12の弁開度が下限未満かどうかを判定する(ステップS12)。弁開度の下限とは、例えば20%である。弁開度が下限未満の場合(ステップS12;Yes)、制御装置100は、制御値(利用側熱交換器11の出口側温度または出口側過冷却度)が目標値を達成しているかどうかを判定する(ステップS13)。目標値を達成している場合(ステップS13;Yes)、制御装置100は、通常の運転を継続する(ステップS17)。目標値を達成していない場合(ステップS13;No)、冷媒流量が過大となり目標値の達成ができないと考えられることから、制御装置100は、第1バイパス回路13を閉に制御する(ステップS14)。具体的には、制御装置100は、第1二方弁13Aを閉とする。制御装置100は、第1バイパス回路13を閉に制御したうえで、通常の運転を継続する(ステップS17)。
一方、第1膨張弁12の弁開度が下限未満ではない場合(ステップS12;No)、つまり、第1膨張弁12の弁開度が上限(80%)を上回っている場合、制御装置100は、制御値(利用側熱交換器11の出口側温度または出口側過冷却度)が目標値を達成しているかどうかを判定する(ステップS15)。目標値を達成している場合(ステップS15;Yes)、制御装置100は、通常の運転を継続する(ステップS17)。目標値を達成していない場合(ステップS15;No)、第1膨張弁12の弁開度が十分であるにもかかわらず冷媒流量の不足により目標値の達成ができないと考えられることから、制御装置100は、第1バイパス回路13を開に制御する(ステップS16)。具体的には、制御装置100は、第1二方弁13Aを開とする。制御装置100は、第1バイパス回路13を開としたうえで、通常の運転を継続する(ステップS17)。
次に、制御装置100が運転を継続するかどうかを判定する(ステップS18)。例えば、運転を停止する指令が入力されれば制御装置100、運転を停止すると判定する。また、運転指令が入力されれば制御装置100は、運転を継続すると判定する。運転を継続すると判定した場合(ステップS18;Yes)、ステップS11からの処理を繰り返す。運転を停止すると判定した場合(ステップS18;No)、処理フローを終了する。
次に第2二方弁16Aの開閉制御の説明を行う。まず、ステップS13、ステップS15の判定において、制御装置100は、熱源側熱交換器17の出口側過熱度または圧縮機10の吸入側過熱度とそれらの目標値とを比較して、目標値の達成か未達かの判定を行う。例えば、熱源側熱交換器17の出口側過熱度であれば、制御装置100は、圧力センサ33が計測した圧力での飽和温度を求め、温度センサ32が計測した温度から飽和温度を減算して過熱度を算出する。なお、制御装置100の記憶部には、圧力と飽和温度の変換テーブルが記録されており、制御装置100は、圧力センサ33が計測した圧力とこの変換テーブルとから飽和温度を算出する。
また、ステップS14、ステップS16のバイパス回路の制御については、制御装置100は、第2二方弁16Aを開にすることによって第2バイパス回路16を開にする。また、制御装置100は、第2二方弁16Aを閉にすることによって第2バイパス回路16を閉にする。また、ステップS17の運転では、制御装置100は、熱源側熱交換器17の出口側過熱度または圧縮機10の吸入側過熱度が、それらの目標値となるように第2膨張弁15の開度を制御する。
また、ステップS14、ステップS16のバイパス回路の制御については、制御装置100は、第2二方弁16Aを開にすることによって第2バイパス回路16を開にする。また、制御装置100は、第2二方弁16Aを閉にすることによって第2バイパス回路16を閉にする。また、ステップS17の運転では、制御装置100は、熱源側熱交換器17の出口側過熱度または圧縮機10の吸入側過熱度が、それらの目標値となるように第2膨張弁15の開度を制御する。
本実施形態によれば、第1膨張弁12、第2膨張弁15における圧力差が低差圧となる場合でも、冷媒の流量を確保し、冷媒回路システム1のCOP低下や、大口径の流量制御弁を用いることによるコストアップなどを防ぐことができる。例えば、利用側入口温度が低温(例えば5℃)の場合、第2バイパス回路を開くことで、低COPの要因となる熱源側熱交換器(蒸発器)17の出口側過熱度の過度な上昇を防ぐことができる。
<他の実施例1>
図4は、本発明の第一実施形態における冷媒回路システムの一例を示す第二の図である。
図4に例示するように、図1の冷媒回路システム1において第2バイパス回路16を設けず、第1バイパス回路13のみを設ける構成としてもよい。例えば、利用側入口温度が比較的高温で、第2膨張弁15側の圧力差が高差圧の状態を維持して運転を行うことができる場合、給湯器には、図4で例示した冷媒回路システム1Aを用いることができる。
冷媒回路システム1Aの場合、制御装置100は、図3で説明したフローチャートの制御方法によって、第1二方弁13Aの開閉制御のみを行う。第1二方弁13Aを開にする(第1バイパス回路13を開にする)制御を行うことで、第1膨張弁12側が低差圧となった場合でも、冷媒の流量を確保し、冷媒回路システム1Aを効率よく運転することができる。
図4は、本発明の第一実施形態における冷媒回路システムの一例を示す第二の図である。
図4に例示するように、図1の冷媒回路システム1において第2バイパス回路16を設けず、第1バイパス回路13のみを設ける構成としてもよい。例えば、利用側入口温度が比較的高温で、第2膨張弁15側の圧力差が高差圧の状態を維持して運転を行うことができる場合、給湯器には、図4で例示した冷媒回路システム1Aを用いることができる。
冷媒回路システム1Aの場合、制御装置100は、図3で説明したフローチャートの制御方法によって、第1二方弁13Aの開閉制御のみを行う。第1二方弁13Aを開にする(第1バイパス回路13を開にする)制御を行うことで、第1膨張弁12側が低差圧となった場合でも、冷媒の流量を確保し、冷媒回路システム1Aを効率よく運転することができる。
<他の実施例2>
図5は、本発明の第一実施形態における冷媒回路システムの一例を示す第三の図である。
図5に例示するように、図1の冷媒回路システム1において第1バイパス回路13を設けず、第2バイパス回路16のみを設ける構成としてもよい。例えば、利用側入口温度が比較的低温で、第1膨張弁12側の圧力差が高差圧の状態を維持して運転を行うことができる場合、給湯器には、図5で例示した冷媒回路システム1Bを用いることができる。
冷媒回路システム1Bの場合、制御装置100は、図3で説明したフローチャートの制御方法によって、第2二方弁16Aの開閉制御のみを行う。第2二方弁16Aを開とする(第2バイパス回路16を開とする)制御を行うことで、第2膨張弁15側が低差圧となった場合でも、冷媒の流量を確保し、冷媒回路システム1Bを効率よく運転することができる。
図5は、本発明の第一実施形態における冷媒回路システムの一例を示す第三の図である。
図5に例示するように、図1の冷媒回路システム1において第1バイパス回路13を設けず、第2バイパス回路16のみを設ける構成としてもよい。例えば、利用側入口温度が比較的低温で、第1膨張弁12側の圧力差が高差圧の状態を維持して運転を行うことができる場合、給湯器には、図5で例示した冷媒回路システム1Bを用いることができる。
冷媒回路システム1Bの場合、制御装置100は、図3で説明したフローチャートの制御方法によって、第2二方弁16Aの開閉制御のみを行う。第2二方弁16Aを開とする(第2バイパス回路16を開とする)制御を行うことで、第2膨張弁15側が低差圧となった場合でも、冷媒の流量を確保し、冷媒回路システム1Bを効率よく運転することができる。
<第二実施形態>
以下、本発明の第二実施形態による冷媒回路システムを図6〜図7を参照して説明する。
図6は、本発明の第二実施形態における冷媒回路システムの一例を示す図である。
図6が示すとおり冷媒回路システム1Cは、高段側圧縮機10A、低段側圧縮機10B、利用側熱交換器(凝縮器)11、第1膨張弁12、第1バイパス回路13、レシーバ14、第2膨張弁15、第2バイパス回路16、熱源側熱交換器(蒸発器)17、アキュムレータ18、それらを接続する配管19、中間熱交換器20、第3膨張弁21、第3バイパス回路22、インジェクション回路23、制御装置100を含んで構成される。第1バイパス回路13には、第1二方弁13A、第1キャピラリチューブ13Bが設けられている。第2バイパス回路16には、第2二方弁16A、第2キャピラリチューブ16Bが設けられている。第3バイパス回路22には、第3二方弁22A、第3キャピラリチューブ22Bが設けられている。また、第3膨張弁21はインジェクション回路23の途中に設けられている。以下、第一実施形態と異なる構成について説明を行い、第一実施形態と同様の構成については説明を省略する。
以下、本発明の第二実施形態による冷媒回路システムを図6〜図7を参照して説明する。
図6は、本発明の第二実施形態における冷媒回路システムの一例を示す図である。
図6が示すとおり冷媒回路システム1Cは、高段側圧縮機10A、低段側圧縮機10B、利用側熱交換器(凝縮器)11、第1膨張弁12、第1バイパス回路13、レシーバ14、第2膨張弁15、第2バイパス回路16、熱源側熱交換器(蒸発器)17、アキュムレータ18、それらを接続する配管19、中間熱交換器20、第3膨張弁21、第3バイパス回路22、インジェクション回路23、制御装置100を含んで構成される。第1バイパス回路13には、第1二方弁13A、第1キャピラリチューブ13Bが設けられている。第2バイパス回路16には、第2二方弁16A、第2キャピラリチューブ16Bが設けられている。第3バイパス回路22には、第3二方弁22A、第3キャピラリチューブ22Bが設けられている。また、第3膨張弁21はインジェクション回路23の途中に設けられている。以下、第一実施形態と異なる構成について説明を行い、第一実施形態と同様の構成については説明を省略する。
低段側圧縮機10Bと高段側圧縮機10Aとは直列に接続されている。低段側圧縮機10Bの吸入側は、アキュムレータ18に接続されている。また、低段側圧縮機10Bの吐出側は、高段側圧縮機10Aの吸入側に接続される。低段側圧縮機10Bは、低圧冷媒を吸入し、圧縮を行い中間圧力冷媒を高段側圧縮機10A側へ吐出する。また、レシーバ14の下流側では、第2膨張弁15、熱源側熱交換器17へ接続される主流回路から冷媒の一部を分岐し、その分岐流を高段側圧縮機10Aの吸入側へ供給するインジェクション回路23が設けられている。また、インジェクション回路23には、インジェクション回路23を流れ、第3膨張弁21にて減圧された冷媒と、主流回路を流れる冷媒との熱交換を行う中間熱交換器20が設けられている。分岐した冷媒は第3膨張弁21により減圧された後、中間熱交換器20の高段側圧縮機側出口を出て、高段側圧縮機10Aへ戻され再圧縮される。このインジェクション回路23によって、公知のように冷凍サイクルのCOPを向上させることができる。一方、主流回路を流れる冷媒は、中間熱交換器20で中間圧力の冷媒と熱交換されて過冷却された後、第2膨張弁15により減圧、膨張され、熱源側熱交換器17に流入する。ここで、第3バイパス回路22は、第3膨張弁21を通過する冷媒の流れをバイパスする回路である。本実施形態の第3バイパス回路22は、第3膨張弁21の前後における差圧が低差圧であってインジェクション回路23を経由して高段側圧縮機10Aへ戻される冷媒の流量を確保できない場合に開状態となるよう制御される。他の構成については、第一実施形態と同様である。
図7は、本発明の第二実施形態における冷媒回路システムのP−h線図である。
図7は、本実施形態に係る冷媒回路システム1Cの冷凍サイクルを表した圧力とエンタルピの関係線図である。図7において各記号はそれぞれ次の状態を示す。すなわち、A1は高段側圧縮機10Aが吐出した冷媒の状態、A2は利用側入口温度が高温(例えば75℃)のときの利用側熱交換器11の出口側での冷媒の状態、A3は利用側入口温度が高温のときの第1膨張弁12の出口側での冷媒の状態、A4は利用側入口温度が高温のときの第2膨張弁15の入口側での冷媒の状態、A5は利用側入口温度が高温のときの第2膨張弁15の出口側での冷媒の状態、A6は熱源側熱交換器17の出口側での冷媒の状態、A7は低段側圧縮機10Bが吐出した冷媒の状態、A8は利用側入口温度が高温のときの第3膨張弁21の出口側での冷媒の状態、A9は高段側圧縮機10Aの吸入側での冷媒の状態、をそれぞれ示している。
図7は、本実施形態に係る冷媒回路システム1Cの冷凍サイクルを表した圧力とエンタルピの関係線図である。図7において各記号はそれぞれ次の状態を示す。すなわち、A1は高段側圧縮機10Aが吐出した冷媒の状態、A2は利用側入口温度が高温(例えば75℃)のときの利用側熱交換器11の出口側での冷媒の状態、A3は利用側入口温度が高温のときの第1膨張弁12の出口側での冷媒の状態、A4は利用側入口温度が高温のときの第2膨張弁15の入口側での冷媒の状態、A5は利用側入口温度が高温のときの第2膨張弁15の出口側での冷媒の状態、A6は熱源側熱交換器17の出口側での冷媒の状態、A7は低段側圧縮機10Bが吐出した冷媒の状態、A8は利用側入口温度が高温のときの第3膨張弁21の出口側での冷媒の状態、A9は高段側圧縮機10Aの吸入側での冷媒の状態、をそれぞれ示している。
また、B2は利用側入口温度が低温(例えば5℃)のときの利用側熱交換器11の出口側での冷媒の状態、B3は利用側入口温度が低温のときの第1膨張弁12の出口側での冷媒の状態、B4は利用側入口温度が低温のときの第2膨張弁15の入口側での冷媒の状態、B5は利用側入口温度が低温のときの第2膨張弁15の出口側での冷媒の状態、B8は利用側入口温度が低温のときの第3膨張弁21出口側での冷媒の状態、をそれぞれ示している。
利用側入口温度の変化に対応する第1膨張弁12、第2膨張弁15、第3膨張弁21の制御域の変化はそれぞれ以下のようになる。
利用側入口温度の変化に対応する第1膨張弁12、第2膨張弁15、第3膨張弁21の制御域の変化はそれぞれ以下のようになる。
(利用側入口温度が高温の場合)
高段側圧縮機10Aから吐出される高温高圧の冷媒(状態A1)は、利用側熱交換器11にて放熱して凝縮液化し、高圧の液冷媒(状態A2)となる。そして第1膨張弁12を通過し、わずかに減圧(PH4)された主流回路を流れる冷媒(状態A3)は、中間熱交換器20で冷却され(状態A4)、第2膨張弁15に至る。そして、冷媒は、第2膨張弁15によって、さらに減圧(PL4)され(状態A5)、熱源側熱交換器17へと流入し、外気より吸熱して蒸発し、低圧ガス冷媒(状態A6)となる。低圧ガス冷媒は、低段側圧縮機10Bにより中間圧力まで昇圧され(状態A7)、高段側圧縮機10Aの吸入側に供給される。一方、インジェクション回路23に分岐した冷媒は、第3膨張弁21によって中間圧力まで減圧(PM4)され(状態A8)、中間熱交換器20を介して吸熱し、高段側圧縮機10Aの吸入側に供給される。ここで、インジェクション回路23を介して供給された冷媒と低段側圧縮機10Bにより圧縮された冷媒とが混合することにより、温度が低下(状態A9)した中間圧力の冷媒は、高段側圧縮機10Aに供給される。高段側圧縮機10Aは、中間圧力の冷媒を圧縮し高温高圧の冷媒(状態A1)を吐出する。以降は、同じサイクルを繰り返す。
図7の例の場合、第1膨張弁12の前後における圧力の差は、低差圧(PH4)である。第2膨張弁15の前後における圧力の差は、高差圧(PL4)である。また、第3膨張弁21の前後における圧力の差は、高差圧(PM4)である。
高段側圧縮機10Aから吐出される高温高圧の冷媒(状態A1)は、利用側熱交換器11にて放熱して凝縮液化し、高圧の液冷媒(状態A2)となる。そして第1膨張弁12を通過し、わずかに減圧(PH4)された主流回路を流れる冷媒(状態A3)は、中間熱交換器20で冷却され(状態A4)、第2膨張弁15に至る。そして、冷媒は、第2膨張弁15によって、さらに減圧(PL4)され(状態A5)、熱源側熱交換器17へと流入し、外気より吸熱して蒸発し、低圧ガス冷媒(状態A6)となる。低圧ガス冷媒は、低段側圧縮機10Bにより中間圧力まで昇圧され(状態A7)、高段側圧縮機10Aの吸入側に供給される。一方、インジェクション回路23に分岐した冷媒は、第3膨張弁21によって中間圧力まで減圧(PM4)され(状態A8)、中間熱交換器20を介して吸熱し、高段側圧縮機10Aの吸入側に供給される。ここで、インジェクション回路23を介して供給された冷媒と低段側圧縮機10Bにより圧縮された冷媒とが混合することにより、温度が低下(状態A9)した中間圧力の冷媒は、高段側圧縮機10Aに供給される。高段側圧縮機10Aは、中間圧力の冷媒を圧縮し高温高圧の冷媒(状態A1)を吐出する。以降は、同じサイクルを繰り返す。
図7の例の場合、第1膨張弁12の前後における圧力の差は、低差圧(PH4)である。第2膨張弁15の前後における圧力の差は、高差圧(PL4)である。また、第3膨張弁21の前後における圧力の差は、高差圧(PM4)である。
(利用側入口温度が低温の場合)
高段側圧縮機10Aから吐出される高温高圧の冷媒(状態A1)は、利用側熱交換器11にて大量の放熱を行って凝縮液化し、高圧の液冷媒(状態B2)となる。そして第1膨張弁12によって大きく減圧(PH3)された主流回路を流れる冷媒(状態B3)は、中間熱交換器20で冷却され(状態B4)、第2膨張弁15に至る。そして、冷媒は、第2膨張弁15によって減圧(PL3)され(状態B5)、熱源側熱交換器17へと流入し、外気より吸熱して蒸発し、低圧ガス冷媒(状態A6)となる。低圧ガス冷媒は、低段側圧縮機10Bにより中間圧力まで圧縮され(状態A7)、高段側圧縮機10Aの吸入側に供給される。一方、インジェクション回路23に分岐した冷媒は、第3膨張弁21によって中間圧力まで減圧(PM3)され(状態B8)、中間熱交換器20を介して吸熱し、高段側圧縮機10Aの吸入側に供給される。ここで、インジェクション回路23を介して供給された冷媒と低段側圧縮機10Bにより圧縮された冷媒とが混合することにより、温度が低下(状態A9)した中間圧力の冷媒は、高段側圧縮機10Aに供給される。高段側圧縮機10Aは、中間圧力の冷媒を圧縮し高温高圧の冷媒(状態A1)を吐出する。以降は、同じサイクルを繰り返す。
図7の例の場合、第1膨張弁12の前後における圧力の差は、高差圧(PH3)である。一方、第2膨張弁15の前後における圧力の差は、低差圧(PL3)である。また、第3膨張弁21の前後における圧力の差は、低差圧(PM3)である。
高段側圧縮機10Aから吐出される高温高圧の冷媒(状態A1)は、利用側熱交換器11にて大量の放熱を行って凝縮液化し、高圧の液冷媒(状態B2)となる。そして第1膨張弁12によって大きく減圧(PH3)された主流回路を流れる冷媒(状態B3)は、中間熱交換器20で冷却され(状態B4)、第2膨張弁15に至る。そして、冷媒は、第2膨張弁15によって減圧(PL3)され(状態B5)、熱源側熱交換器17へと流入し、外気より吸熱して蒸発し、低圧ガス冷媒(状態A6)となる。低圧ガス冷媒は、低段側圧縮機10Bにより中間圧力まで圧縮され(状態A7)、高段側圧縮機10Aの吸入側に供給される。一方、インジェクション回路23に分岐した冷媒は、第3膨張弁21によって中間圧力まで減圧(PM3)され(状態B8)、中間熱交換器20を介して吸熱し、高段側圧縮機10Aの吸入側に供給される。ここで、インジェクション回路23を介して供給された冷媒と低段側圧縮機10Bにより圧縮された冷媒とが混合することにより、温度が低下(状態A9)した中間圧力の冷媒は、高段側圧縮機10Aに供給される。高段側圧縮機10Aは、中間圧力の冷媒を圧縮し高温高圧の冷媒(状態A1)を吐出する。以降は、同じサイクルを繰り返す。
図7の例の場合、第1膨張弁12の前後における圧力の差は、高差圧(PH3)である。一方、第2膨張弁15の前後における圧力の差は、低差圧(PL3)である。また、第3膨張弁21の前後における圧力の差は、低差圧(PM3)である。
第一実施形態と同様に、各膨張弁(第1膨張弁12、第2膨張弁15、第3膨張弁21)の前後における圧力差が低差圧となる運転状況では、必要な流量の冷媒を通過させることができない可能性がある。従って、制御装置100は、例えば第3膨張弁21の場合であれば第3バイパス回路22を開にして、必要な量の冷媒がインジェクション回路23を流れるように制御する。
次に第二実施形態における第1バイパス回路13、第2バイパス回路16、第3バイパス回路22の制御方法について説明する。
第1バイパス回路13の制御については第一実施形態と同様である。制御装置100は、第1膨張弁12の弁開度と、利用側熱交換器11の出口側温度または過冷却度などに基づいて、第1二方弁13Aの開閉を制御する。
第2バイパス回路16の制御については第一実施形態と同様である。制御装置100は、第2膨張弁15の弁開度と、熱源側熱交換器17の出口側過熱度または低段側圧縮機10Bの吸入側過熱度などに基づいて、第2二方弁16Aの開閉を制御する。
第3バイパス回路22の制御についても同様である。制御装置100は、例えば、第3膨張弁21の弁開度と、温度センサ34が計測した中間熱交換器20の出口側温度とに基づいて、第3二方弁22Aの開閉を制御する。詳細な制御内容については図3のフローチャートで説明したとおりである。これにより、第3膨張弁21を通過する冷媒の流量が少ないときでも、インジェクション回路23に流入する冷媒を第3バイパス回路22からも供給することで、インジェクション回路23から高段側圧縮機10Aへ供給される中間圧力冷媒の流量を確保することができる。
第1バイパス回路13の制御については第一実施形態と同様である。制御装置100は、第1膨張弁12の弁開度と、利用側熱交換器11の出口側温度または過冷却度などに基づいて、第1二方弁13Aの開閉を制御する。
第2バイパス回路16の制御については第一実施形態と同様である。制御装置100は、第2膨張弁15の弁開度と、熱源側熱交換器17の出口側過熱度または低段側圧縮機10Bの吸入側過熱度などに基づいて、第2二方弁16Aの開閉を制御する。
第3バイパス回路22の制御についても同様である。制御装置100は、例えば、第3膨張弁21の弁開度と、温度センサ34が計測した中間熱交換器20の出口側温度とに基づいて、第3二方弁22Aの開閉を制御する。詳細な制御内容については図3のフローチャートで説明したとおりである。これにより、第3膨張弁21を通過する冷媒の流量が少ないときでも、インジェクション回路23に流入する冷媒を第3バイパス回路22からも供給することで、インジェクション回路23から高段側圧縮機10Aへ供給される中間圧力冷媒の流量を確保することができる。
本実施形態によれば、第1膨張弁12、第2膨張弁15、第3膨張弁21の前後での圧力差が低差圧となる場合でも、冷媒の流量を確保し、冷媒回路システム1CのCOP低下や、各膨張弁に大口径の流量制御弁を用いることによるコストアップなどを防ぐことができる。なお、図6に示す冷媒回路システム1Cでは、第1バイパス回路13、第2バイパス回路16、第3バイパス回路22を備える場合を例示したが、第1膨張弁12、第2膨張弁15、第3膨張弁21の制御域の幅に応じて、これら3つのバイパス回路のうち、1つまたは2つのバイパス回路のみを備える構成としてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施形態では、第1バイパス回路13、第2バイパス回路16、第3バイパス回路22の構成例として、二方弁とキャピラリチューブとを組み合わせる構成としたが、この組み合わせを1つの流量制御弁に置き換え、第1バイパス回路13等では置き換えた流量制御弁の弁開度を調整することで冷媒の流量を確保するようにしてもよい。
例えば、上記の実施形態では、第1バイパス回路13、第2バイパス回路16、第3バイパス回路22の構成例として、二方弁とキャピラリチューブとを組み合わせる構成としたが、この組み合わせを1つの流量制御弁に置き換え、第1バイパス回路13等では置き換えた流量制御弁の弁開度を調整することで冷媒の流量を確保するようにしてもよい。
1、1A、1B、1C・・・冷媒回路システム
10・・・圧縮機
10A・・・高段側圧縮機
10B・・・低段側圧縮機
11・・・利用側熱交換器
12・・・第1膨張弁
13・・・第1バイパス回路
13A・・・第1二方弁
13B・・・第1キャピラリチューブ
14・・・レシーバ
15・・・第2膨張弁
16・・・第2バイパス回路
16A・・・第2二方弁
16B・・・第2キャピラリチューブ
17・・・熱源側熱交換器
18・・・アキュムレータ
19・・・配管
20・・・中間熱交換器
21・・・第3膨張弁
22・・・第3バイパス回路
22A・・・第3二方弁
22B・・・第3キャピラリチューブ
23・・・インジェクション回路
31、32、34・・・温度センサ
33・・・圧力センサ
100・・・制御装置
10・・・圧縮機
10A・・・高段側圧縮機
10B・・・低段側圧縮機
11・・・利用側熱交換器
12・・・第1膨張弁
13・・・第1バイパス回路
13A・・・第1二方弁
13B・・・第1キャピラリチューブ
14・・・レシーバ
15・・・第2膨張弁
16・・・第2バイパス回路
16A・・・第2二方弁
16B・・・第2キャピラリチューブ
17・・・熱源側熱交換器
18・・・アキュムレータ
19・・・配管
20・・・中間熱交換器
21・・・第3膨張弁
22・・・第3バイパス回路
22A・・・第3二方弁
22B・・・第3キャピラリチューブ
23・・・インジェクション回路
31、32、34・・・温度センサ
33・・・圧力センサ
100・・・制御装置
Claims (8)
- 冷媒を圧縮する一つ又は複数の圧縮機と、
前記圧縮機で圧縮された前記冷媒を凝縮させる利用側熱交換器と、
前記利用側熱交換器から流入する前記冷媒を減圧する第1膨張弁と、
前記第1膨張弁で減圧された前記冷媒の一部を貯留するレシーバと、
前記レシーバから流出する前記冷媒を減圧する第2膨張弁と、
前記第2膨張弁にて減圧された前記冷媒を蒸発させる熱源側熱交換器と、
前記第1膨張弁を通過する前記冷媒の流れをバイパスする第1バイパス回路と、
前記第1バイパス回路の開閉を制御する制御装置と、
を備える冷媒回路システム。 - 冷媒を圧縮する一つ又は複数の圧縮機と、
前記圧縮機で圧縮された前記冷媒を凝縮させる利用側熱交換器と、
前記利用側熱交換器から流入する前記冷媒を減圧する第1膨張弁と、
前記第1膨張弁で減圧された前記冷媒の一部を貯留するレシーバと、
前記レシーバから流出する前記冷媒を減圧する第2膨張弁と、
前記第2膨張弁にて減圧された前記冷媒を蒸発させる熱源側熱交換器と、
前記第2膨張弁を通過する前記冷媒の流れをバイパスする第2バイパス回路と、
前記第2バイパス回路の開閉を制御する制御装置と、
を備える冷媒回路システム。 - 冷媒を圧縮する一つ又は複数の圧縮機と、
前記圧縮機で圧縮された前記冷媒を凝縮させる利用側熱交換器と、
前記利用側熱交換器から流入する前記冷媒を減圧する第1膨張弁と、
前記第1膨張弁で減圧された前記冷媒の一部を貯留するレシーバと、
前記レシーバから流出する前記冷媒を減圧する第2膨張弁と、
前記第2膨張弁にて減圧された前記冷媒を蒸発させる熱源側熱交換器と、
前記第1膨張弁を通過する前記冷媒の流れをバイパスする第1バイパス回路と、
前記第2膨張弁を通過する前記冷媒の流れをバイパスする第2バイパス回路と、
前記第1バイパス回路の開閉と、前記第2バイパス回路の開閉とを制御する制御装置と、
を備える冷媒回路システム。 - 前記制御装置が、前記利用側熱交換器の出口側の温度または前記利用側熱交換器の出口側の過冷却度と、前記第1膨張弁の開度と、に基づいて前記第1バイパス回路の開閉を制御する、
請求項1または請求項3に記載の冷媒回路システム。 - 前記制御装置が、前記熱源側熱交換器の出口側の過熱度または前記圧縮機の吸入側の過熱度と、前記第2膨張弁の開度と、に基づいて前記第2バイパス回路の開閉を制御する、
請求項2または請求項3に記載の冷媒回路システム。 - 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の冷媒回路システムにおいて、高段側圧縮機と低段側圧縮機が設けられている場合に、
前記レシーバから流出する前記冷媒を前記高段側圧縮機に供給するインジェクション回路と、
前記インジェクション回路の途中に設けられる第3膨張弁と、
前記インジェクション回路を通過する前記冷媒の流れをバイパスする第3バイパス回路と、
をさらに備え、
前記制御装置は、さらに前記第3バイパス回路の開閉を制御する冷媒回路システム。 - 冷媒を圧縮する一つ又は複数の圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された前記冷媒を凝縮させる利用側熱交換器と、前記利用側熱交換器から流入する前記冷媒を減圧する第1膨張弁と、前記第1膨張弁で減圧された前記冷媒の一部を貯留するレシーバと、前記レシーバから流出する前記冷媒を減圧する第2膨張弁と、前記第2膨張弁にて減圧された前記冷媒を蒸発させる熱源側熱交換器と、前記第1膨張弁を通過する前記冷媒の流れをバイパスする第1バイパス回路と、を備える冷媒回路システムにおいて、
前記利用側熱交換器の出口側温度または前記利用側熱交換器の出口側の過冷却度と、前記第1膨張弁の開度と、に基づいて前記第1バイパス回路の開閉を制御する制御方法。 - 冷媒を圧縮する一つ又は複数の圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された前記冷媒を凝縮させる利用側熱交換器と、前記利用側熱交換器から流入する前記冷媒を減圧する第1膨張弁と、前記第1膨張弁で減圧された前記冷媒の一部を貯留するレシーバと、前記レシーバから流出する前記冷媒を減圧する第2膨張弁と、前記第2膨張弁にて減圧された前記冷媒を蒸発させる熱源側熱交換器と、前記第2膨張弁を通過する前記冷媒の流れをバイパスする第2バイパス回路と、を備える冷媒回路システムにおいて、
前記熱源側熱交換器の出口側の過熱度または前記圧縮機の吸入側の過熱度と、前記第2膨張弁の開度と、に基づいて前記第2バイパス回路の開閉を制御する制御方法。
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2017
- 2017-10-02 EP EP17194420.0A patent/EP3306230A1/en not_active Withdrawn
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