JP2018059260A - 軽量保温性編地 - Google Patents

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直樹 御宮知
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Abstract

【課題】アクリル系繊維にセラミックを練り込み、遠赤外線を放射することにより、熱の輻射を利用し、保温性を得ようとする提案がされているが、セラミックを繊維に練り込んでいることにより、コストが高く、また風合いが悪くなる。本発明は、上記従来の欠点を解決せんとするものであって、優れた風合いを有し、表面タッチがソフトで、寸法安定性に優れ、且つ軽量で嵩高であり、保温性に優れた編地を提供することにある。
【解決手段】沸水収縮率が15%以上で、単繊維繊度が0.7〜2.2dtexの高収縮性アクリル繊維を30〜50重量%と、沸水収縮率10%以下の低収縮繊維を50〜70重量%とからなる編地がバルキー出しされた、比容積が6.5〜10.8cm/gである編地。
【選択図】 なし

Description

本発明は、優れた風合いを有し、寸法安定性に優れ、且つ軽量で嵩高であり、保温性に優れた編地に関する。
従来より、アクリル系繊維は他の汎用合成繊維であるポリアミド系繊維、ポリエステル繊維などと同様に、衣料用素材、インテリア用素材等の広範な分野に利用されているが、特にアクリル系繊維は比重が軽く、保温性に優れていることから、セーターや肌着用途などに多く利用されている。
保温性については熱の移動が大変重要であり、これまでにも保温性の向上について数多くの提案がなされている。例えば特許文献1では高収縮性アクリル系繊維を混紡することによって単繊維間の空隙を増し、これにより繊維内に空気を多く含み、空気の熱伝導率が低い特性を活かし、熱の伝導を防ぐことによって保温性を得ようとする提案がなされている。しかしながら、この提案では風合いと軽量感、保温性とを同時に満足することは困難であり、また十分な保温性を得ることが出来ない欠点を有している。
また特許文献2では、アクリル系繊維にセラミックを練り込み、遠赤外線を放射することにより、熱の輻射を利用し、保温性を得ようとする提案がされているが、セラミックを繊維に練り込んでいることにより、コストが高く、また風合いが悪くなる。
特開2000−34634号公報 特開昭63−126971号公報
本発明は、上記従来の欠点を解決せんとするものであって、優れた風合いを有し、表面タッチがソフトで、寸法安定性に優れ、且つ軽量で嵩高であり、保温性に優れた編地を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は次の構成からなる。
すなわち、本発明の編地は、沸水収縮率が15%以上で、単繊維繊度が0.7〜2.2dtexの高収縮性アクリル繊維を30〜50重量%と、沸水収縮率10%以下の低収縮繊維を50〜70重量%とからなる編地がバルキー出しされた、比容積が6.5〜10.8cm/gであり、保温率が30.9〜53.6%であること、編地表面の少なくとも一方の面が起毛されていることが好ましい。
また、本発明の編地は、沸水収縮率が30%以上で、単繊維繊度が0.7〜2.2dtexの高収縮性アクリル繊維を30〜50重量%と、沸水収縮率10%以下の低収縮繊維を50〜70重量%とからなる編地であり、沸水収縮率が15%以上で、単繊維繊度が0.7〜2.2dtexの高収縮性アクリル繊維と、沸水収縮率が10%以下の低収縮繊維からなる編地であって、高収縮性アクリル繊維を30〜50重量%と、低収縮繊維を50〜70重量%とからなる紡績糸を含み、前記紡績糸の番手が綿番手で28〜60番手である編地である。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の高収縮性アクリル繊維はアクリロニトリルと、アクリロニトリルと共重合可能な不飽和単量体とを共重合してなるアクリル系ポリマーを紡糸して得られる。アクリロニトリル単位の含有量は、アクリル系ポリマー中、90質量%以上、95質量%以下であることが好ましい。アクリロニトリル単位の含有量が90質量%未満の場合は、繊維とした場合の物性が劣る傾向にあり、95質量%を超える場合は、高収縮性アクリル繊維を得ることが難しい。
アクリロニトリルと共重合可能な不飽和単量体としては特に限定されないが、例えばアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルベンゼンスルホン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸ナトリウム、アクリルアミドメチルスルホン酸ナトリウム等があげられる。
本発明の高収縮性アクリル繊維は沸水収縮率が15%以上であり、単繊維繊度が0.7〜2.2dtexであることが重要である。沸水収縮率が15%未満の場合は十分なバルキー性を付与することが出来ないため、軽量感、嵩高感、保温性に劣るものとなる。軽量で嵩高であり、保温性に優れた編地を得るためには、沸水収縮率30%以上の高収縮性アクリル繊維を用いることが好ましい。また、単繊維繊度が0.7dtex未満の場合は、紡績工程通過性が悪く、工業生産上好ましくない。逆に単繊維繊度が2.2dtexを超える場合は、編地風合いを損ねるため好ましくない。
沸水収縮率が15%以上の高収縮性アクリル繊維は、高収縮原綿、トウ紡績での牽切スライバーなど、公知の技術を適宜組み合わせて製造することが出来る。高収縮性アクリル繊維と低収縮性繊維とを組み合わせて、混紡糸とした後、染色工程での熱処理によりバルキー性を与えることで、膨らみのある軽量感に優れた編物が得られる。更には紡績糸を構成する繊維間の空隙を増大させるとともに、空気層による熱遮断性を高めることによる、保温性向上効果も得られる。
本発明の編地は比容積が6〜12cm/gであることが好ましい。比容積が6cm/g以上であることにより、本発明の目的である軽量感と嵩高感に優れ、且つ保温性の高い編地となる。また、比容積が12cm/g以下であれば、編地として実用上の問題発生が少ない。
本発明の編地は保温率が28〜60%であることが好ましい。保温率が28%以上であることで優れた保温性を得ることが出来る。本発明の編地において、保温率の上限は60%である。
本発明の編地においては、保温率と比容積の両方を満足することが重要である。保温率が28%以上であっても、比容積が6cm/g未満の場合は、本発明の目的である、軽量感と嵩高感に優れ、且つ保温性の高い編地とはならない。すなわち、この両方の数値を満たすことにより、軽量感と嵩高感に優れ、且つ保温性の高い編地となる。
本発明の低収縮性繊維は、沸水収縮率が10%以下の繊維であれば特に限定するものではなく、アクリル短繊維、ポリエステル短繊維、レーヨンスフ、綿、羊毛等を用いることが出来る。例えば、編地に抗ピル性を付与するために、低収縮繊維として抗ピルアクリル繊維を使用しても良い。また、低収縮繊維の単繊維繊度についても特に限定することはなく、製品用途によって最適な組み合わせを選定すれば良い。前記高収縮性アクリル繊維と低収縮繊維を混紡糸として用いる場合は、高収縮性アクリル繊維を30〜50重量%、低収縮繊維を50〜70重量%の割合で混紡すればよい。低収縮繊維としては、例えば抗ピル性アクリル短繊維を単独で用いても良く、アクリル繊維とレーヨンスフを任意の割合で併用するなど、製品用途や目的とする風合いを得るために適宜選定すれば良い。
以下、実施例を挙げ具体的に本発明を説明する。
尚、実施例中の特性値等は以下の方法で測定した。
(1)沸水収縮率
初荷重をかけた処理前サンプルの長さ(L0)を測定し、該サンプルを沸水中で15分間処理した後、乾燥し、初荷重をかけた処理後サンプルの長さ(L1)を測定した。
沸水収縮率は次式により算出した。このときの初荷重は0.1g/dtexとした。
沸水収縮率(%)=((L0−L1)/L0)×100
(2)比容積
編地の布厚と目付けを測定し、次式より算出した。
比容積(cm/g)=1000×(T/W)
ただし、Tは編地の布厚(mm)であり、Wは編地の目付け(g/m)である。
(3)保温率
JIS L1096の保温性A法(恒温法)により測定した。
(4)風合い
5名の被験者による風合い評価を実施し、以下の判定を行った。
○:4名以上がソフト感、軽量感良好と判定した。
△:2〜3名がソフト感、軽量感良好と判定した。
×:ソフト感、軽量感良好と判定したのが2名以下。
〔実施例1〕
単繊維繊度1.3dtex、繊維長38mm、沸水収縮率38%の高収縮性アクリル繊維を40重量%、単繊維繊度1.3dtex、繊維長38mm、沸水収縮率6%のレーヨン繊維を40重量%、単繊維繊度1dtex、繊維長38mm、沸水収縮率1%の抗ピルアクリル繊維20重量%の割合で綿紡績工程に投入し、撚数865T/mで綿番手40/1Neの紡績糸(A)を得た。この紡績糸を用いて、14Gスムース編機で編地を作成した後、液流染色機で100℃、30分の条件で、染色と同時にバルキー出しを行い、乾燥後の生地を両面起毛して仕上げ加工を実施した。この仕上げ加工反を官能および計測器により評価した結果、表1に示すように、嵩高感、保温性、風合いともに良好な結果であっ
た。
〔実施例2〕
単繊維繊度1.3dtex、繊維長38mm、沸水収縮率38%の高収縮性アクリル繊維を40重量%、単繊維繊度1.3dtex、繊維長38mm、沸水収縮率6%のレーヨン繊維を20重量%、単繊維繊度1dtex、繊維長38mm、沸水収縮率1%の抗ピルアクリル繊維20重量%、綿(コーマ)を20重量%の割合で綿紡績工程に投入し、撚数965T/mで綿番手50/1Neの紡績糸(B)を得た。この紡績糸を用いて、14Gスムース編機で編地を作成した後、液流染色機で100℃、30分の条件で、染色と同時にバルキー出しを行い、乾燥後の生地を両面起毛して仕上げ加工を実施した。得られた仕上げ反を実施例1と同様に評価した結果、表1に示すように良好な結果であった。
〔実施例3〕
単繊維繊度1.3dtex、繊維長38mm、沸水収縮率38%の高収縮性アクリル繊維を40重量%、沸水収縮率6%のレーヨン繊維を40重量%、単繊維繊度1dtex、繊維長38mm、沸水収縮率1%の抗ピルアクリル繊維20重量%の割合で綿紡績工程に投入し、撚数1060T/mで綿番手60/1Neの紡績糸(C)を得た。この紡績糸を用いて、14Gスムース編機で編地を作成した後、液流染色機で100℃、30分の条件で、液流染色機で染色と同時にバルキー出しを行い、乾燥後の生地を両面起毛して仕上げ加工を実施した。得られた仕上げ反を実施例1と同様に評価した結果、表1に示すように良好な結果であった。
〔実施例4〕
実施例3で得た紡績糸(C)と、ナイロンFTY(PU17dtex×Ny56dtex)を用いて、19Gフライス編機で引き揃え交編して編地を作成した後、液流染色機で100℃、30分の条件で、染色と同時にバルキー出しを行い、乾燥後の生地の表面を起毛して仕上げ加工を実施した。得られた仕上げ反を実施例1と同様に評価した結果、表1に示すように良好な結果であった。
〔実施例5〕
単繊維繊度1dtex、繊維長38mm、沸水収縮率18%の高収縮性アクリル繊維を35重量%、単繊維繊度1dtex、繊維長38mm、沸水収縮率1%の抗ピルアクリル繊維25重量%、単繊維繊度0.8dtex、繊維長38mmのモダール繊維(レンチング社製 マイクロモダールエアー)を20重量%、綿(コーマ)を20重量%の割合で綿紡績工程に投入し、撚数1060T/mで綿番手60/1Neの紡績糸(D)を得た。この紡績糸を用いて、14Gスムース編機で編地を作成した後、液流染色機で100℃、30分の条件で、染色と同時にバルキー出しを行い、乾燥後の生地を両面起毛して仕上げ加工を実施した。得られた仕上げ反を実施例1と同様に評価した結果、表1に示すように良好な結果であった。
〔実施例6〕
単繊維繊度1.8dtex、繊維長51mm、沸水収縮率38%の高収縮性アクリル繊維を60重量%、単繊維繊度1dtex、繊維長44mm、沸水収縮率2%のアクリル繊維40重量%の割合で2吋紡工程に投入し、撚数940T/mでメートル番手1/80Nmの紡績糸(E)を得た。この紡績糸を用いて、14Gスムース編機で編地を作成した後、液流染色機で100℃、30分の条件で染色と同時にバルキー出しを行い、乾燥後の生地を両面起毛して仕上げ加工を実施した。得られた仕上げ反を実施例1と同様に評価した結果、表1に示すように良好な結果であった。
〔実施例7〕
単繊維繊度1.3dtex、繊維長38mm、沸水収縮率38%の高収縮性アクリル繊維を30重量%、単繊維繊度1dtex、繊維長44mm、沸水収縮率18%の高収縮性アクリル繊維30重量%、単繊維繊度1.4dtex、繊維長51mmの精製セルロース繊維(レンチング社製 テンセル)40重量%の割合で2吋紡工程に投入し、撚数610T/mでメートル番手1/52Nmの紡績糸(F)を得た。この紡績糸を用いて、12Gメッシュ編機で編地を作成した後、液流染色機で100℃、30分の条件で染色と同時にバルキー出しを行い、乾燥後の生地の表面を起毛して仕上げ加工を実施した。得られた仕上げ反を実施例1と同様に評価した結果、表1に示すように良好な結果であった。
〔実施例8〕
実施例7で得た紡績糸(F)を用いて、12Gスムース編機で編地を作成した後、液流染色機で100℃、30分の条件で染色と同時にバルキー出しを行い、乾燥後の生地を両面起毛して仕上げ加工を実施した。得られた仕上げ反を実施例1と同様に評価した結果、表1に示すように良好な結果であった。
〔実施例9〕
単繊維繊度1.7dtex、繊維長51mm、沸水収縮率20%の高収縮性アクリル繊維を40重量%、単繊維繊度1dtex、繊維長44mm、沸水収縮率1%の抗ピルアクリル繊維を40重量%、単繊維繊度1.7dtex、繊維長38mmのナイロン繊維を10重量%、ウール(66’s)を10重量%の割合で2吋紡工程に投入し、撚数600T/mでメートル番手で1/48Nmの紡績糸(G)を得た。この紡績糸を用いて、12Gスムース編機で編地を作成した後、液流染色機で100℃、30分の条件で染色と同時にバルキー出しを行い、乾燥後の生地を両面起毛して仕上げ加工を実施した。得られた仕上げ反を実施例1と同様に評価した結果、表2に示すように良好な結果であった。
〔実施例10〕
実施例9で得た紡績糸(G)を用いて、12G天竺編機で編地を作成した後、液流染色機で100℃、30分の条件で染色と同時にバルキー出しを行い、乾燥後の生地の表面を起毛して仕上げ加工を実施した。得られた仕上げ反を実施例1と同様に評価した結果、表2に示すように良好な結果であった。
〔実施例11〕
単繊維繊度1.3dtex、繊維長38mm、沸水収縮率38%の高収縮性アクリル繊維を30重量%、単繊維繊度1dtex、繊維長38mm、沸水収縮率18%の高収縮性アクリル繊維を20重量%、単繊維繊度0.8dtex、繊維長38mm、沸水収縮率1%の抗ピルアクリル繊維を40重量%、単繊維繊度3.3dtex、繊維長38mmの芯鞘複合型光吸収発熱アクリル繊維(三菱レイヨン製 コアブリッド・サーモキャッチ)を10重量%の割合で綿紡績工程に投入し、撚数965T/mで綿番手50/1Neの紡績糸(H)を得た。この紡績糸とは別に、単繊維繊度1.7dtex、繊維長51mm、沸水収縮率2%のアクリル繊維からなる、メートル番手で1/52Nmの紡績糸(I)と、
単繊維繊度1.7dtex、繊維長38mm、沸水収縮率2%のアクリル繊維からなる、
メートル番手で1/26Nmの紡績糸(J)を得た。
表糸として高収縮性アクリル繊維を含む紡績糸(H)を用い、裏糸に紡績糸(J)、繋
ぎ糸に紡績糸(I)を供給し、18G裏毛編機で編地を作成した後、液流染色機で100℃、30分の条件で染色と同時にバルキー出しを行い、乾燥後の生地の裏面を起毛して仕上げ加工を実施した。得られた仕上げ反を実施例1と同様に評価した結果、表2に示すように良好な結果であった。
〔実施例12〕
表糸を実施例1で得た紡績糸(A)とした以外は、実施例11と同様にして仕上げ加工反を得た。得られた仕上げ反を実施例1と同様に評価した結果、表2に示すように良好な結果であった。
〔実施例13〕
単繊維繊度1dtex、繊維長44mmの抗ピルアクリル繊維を30重量%、単繊維繊度2.2dtex、繊維長51mmのアクリル繊維を40重量%、ウール(64’s)を30重量%の混率で2吋紡工程に投入し、下撚780T/m、上撚420T/mのメートル番手で2/56Nmの紡績糸(K)を得た。
表糸として、実施例11の紡績糸(H)、裏糸として紡績糸(K)、繋ぎ糸に紡績糸(I)を供給し、実施例11と同様にして仕上げ加工反を得た。得られた仕上げ反を実施例1と同様に評価した結果、表2に示すように良好な結果であった。
〔実施例14〕
表糸として、実施例1得た紡績糸(A)を用い、裏糸として、実施例12で得た紡績糸(J)を用いて、12Gインレイ編機で編地を作成した後、液流染色機で100℃、30分の条件で染色と同時にバルキー出しを行い、乾燥後の生地の裏面を起毛して仕上げ加工を実施した。得られた仕上げ反を実施例1と同様に評価した結果、表2に示すように良好な結果であった。
〔実施例15〕
単繊維繊度1.3dtex、繊維長38mm、沸水収縮率38%の高収縮性アクリル繊維を36重量%、単繊維繊度1dtex、繊維長44mm、沸水収縮率2%のアクリル繊維を28重量%、単繊維繊度1.3dtex、繊維長38mmのレーヨン繊維を36重量%の割合で2吋紡工程に投入し、下撚670T/m、上撚395T/mのメートル番手で2/48Nmの紡績糸を得た。
この紡績糸を綛に巻き上げ、100℃で10分間のスチーム処理によりバルキー出しを行い、メートル番手で2/30Nmの紡績糸(L)を得た。
この紡績糸(L)を表糸とし、裏糸として、実施例12で得た紡績糸(J)を用いて、12Gインレイ編機で編地を作成した後、液流染色機で染色した後、仕上げ加工を実施した。得られた仕上げ反を実施例1と同様に評価した結果、表2に示すように良好な結果であった。
〔比較例1〕
単繊維繊度1dtex、繊維長44mm、沸水収縮率1%の抗ピルアクリル繊維を2吋紡工程に投入し、撚数940T/mで、メートル番手で1/80Nmの紡績糸(M)を得た。この紡績糸を用いて、24Gスムース編機で編地を作成した後、液流染色機で100℃、30分の条件で染色を行い、乾燥後の生地を両面起毛して仕上げ加工を実施した。得られた仕上げ反を実施例1と同様に評価した結果、表3に示すように保温性はあるものの嵩高感が不足し、風合いの劣る結果であった。
〔比較例2〕
単繊維繊度1dtex、繊維長38mm、沸水収縮率18%の高収縮性アクリル繊維が35重量%、単繊維繊度0.8dtex、繊維長38mmのモダール繊維(レンチング社製 マイクロモダールエアー)を20重量%、綿(コーマ)を20重量%の割合で綿紡績工程に投入し、撚数745T/mで、綿番手30/1Neの紡績糸(N)を得た。この紡績糸を用いて、22Gスムース編機で編地を作成した後、液流染色機で100℃、30分の条件で染色と同時にバルキー出しを行い、乾燥後の生地を両面起毛して仕上げ加工を実施した。得られた仕上げ反を実施例1と同様に評価した結果、表3に示すように保温性および嵩高感が不足し、風合いの劣る結果であった。
本発明は、優れた風合いを有し、表面タッチがソフトで、寸法安定性に優れ、且つ軽量で嵩高であり、保温性に優れた編地を提供することができ、軽量で保温性能が要求される衣料分野の素材として極めて有用なものである。

Claims (5)

  1. 沸水収縮率が15%以上で、単繊維繊度が0.7〜2.2dtexの高収縮性アクリル繊維を30〜50重量%と、沸水収縮率10%以下の低収縮繊維を50〜70重量%とからなる編地がバルキー出しされた、比容積が6.5〜10.8cm/gである編地。
  2. 保温率が30.9〜53.6%である請求項1に記載の編地。
  3. 編地表面の少なくとも一方の面が起毛された請求項1または2に記載の編地。
  4. 沸水収縮率が30%以上で、単繊維繊度が0.7〜2.2dtexの高収縮性アクリル繊維を30〜50重量%と、沸水収縮率10%以下の低収縮繊維を50〜70重量%とからなる編地。
  5. 沸水収縮率が15%以上で、単繊維繊度が0.7〜2.2dtexの高収縮性アクリル繊維と、沸水収縮率が10%以下の低収縮繊維からなる編地であって、高収縮性アクリル繊維を30〜50重量%と、低収縮繊維を50〜70重量%とからなる紡績糸を含み、前記紡績糸の番手が綿番手で28〜60番手である編地。
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