JP2018058461A - 懸架装置及びキャンバー制御装置 - Google Patents

懸架装置及びキャンバー制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】カーブの際の走行安定性と高い安全性を提供する。
【解決手段】ナックル110の上突起112は、ボールジョイント151によって回転可能に前部ブロック121に支持されている。ナックル110の下突起113は、ボールジョイント152によって回転可能にロアリンク140に支持されている。ナックルアーム111と連結されたタイロッドを通じて操舵力が伝達されると、ナックル110は、回転軸A1に関して回転する。回転軸A1は、前方且つ上方から後方且つ下方に向かうように傾斜していると共に、車輪1の中心(車軸の中心)より後方において地面と交差すると共に、ボールジョイント152のボール中心において3本の通り線がYの字型となって交差する。
【選択図】図1

Description

本発明は、懸架装置及びキャンバー制御装置に関する。
特許文献1のように、従来の自動車等においては、主に、キャスター角が正の値を取るプラスキャスターが採用されている。
特開2016−010996号公報(図3)
プラスキャスターの設定では、カーブの際、自動車等の内側前輪が車体を持ち上げるように機能する。したがって、遠心力に対抗しにくく、カーブの際の走行安定性が損なわれやすい。
本発明の目的は、カーブの際の走行安定性を損ないにくい懸架装置及びこれを備えたキャンバー制御装置を提供することにある。
本発明の第1の観点による懸架装置は、第1回転軸に関して回転可能であるとともに車輪と連結された車輪連結部材を備えており、前記車輪連結部材を前記第1回転軸に関して回転させることで操舵がなされ、前記第1回転軸が、前方且つ上方から後方且つ下方に向かうように傾斜しているとともに、車輪の中心より後方において地面と交差する。なお、本発明の懸架装置には、ストラット方式、ダブルウィッシュボーン方式、リジッドアクスル方式、又は、ターンテーブル方式が採用されていてもよい。
本発明の懸架装置によると、操舵に係る第1回転軸が前方且つ上方から後方且つ下方に向かうように傾斜している。つまり、マイナスキャスターが採用されている。したがって、カーブの際、外側前輪が車体を持ち上げるように機能する。よって、カーブの際の走行安定性を損ないにくい。なお、本発明は、車高の高い車両、例えば、バス、トラック、トレーラ等のカーブ時の安全限界が小さい車両に特に適しているが、これらの用途に特定されない。つまり、本発明は、軽自動車から重ダンプトラックまであらゆる自動車に適用され得る他、各種作業用車両、スノーモービル、水上バイク、ソリ、ラジオコントロールカー、スケートボード、ローラースケート等の懸架装置に適用可能である。また、三輪自動車や鉄道車両にも適用され得る。
また、本発明の第2の観点によるキャンバー制御装置は、第1の観点による懸架装置と、前記車輪連結部材をボールジョイントによって回転可能に上下において支持する上部支持部材及び下部支持部材と、前記第1回転軸とは異なる第2回転軸に関して前記上部支持部材を回転させる回転駆動手段と、前記回転駆動手段による前記上部支持部材の回転を制御することによりキャンバーを制御するコントローラとを備えており、前記第2回転軸が、後方且つ上方から前方且つ下方に向かって斜めに傾斜しているとともに、前記下部支持部材による前記車輪連結部材の支持位置を通っており、前記第1回転軸、前記第2回転軸及び車輪の中心を通る鉛直線の3本の通り線がYの字型となって、前記下部支持部材側のボールジョイントのボール中心において交差する。
本発明のキャンバー制御装置によると、回転駆動手段によって車輪のキャンバーを変化させることが可能である。コントローラは、走行状態、例えば、直進中であるか否か、旋回中であるか否か、速度等に応じ、車輪のキャンバーを自在に変更することができる。
本発明の一実施形態に係る懸架装置の右側面図である。 図1の懸架装置の正面図である。 図3(a)〜図3(e)は、図1の懸架装置を用いて左右前輪のキャンバーをさまざまに変化させた状態の左右前輪の正面図である。 本発明の別の一実施形態に係る懸架装置の斜視図である。 本発明のさらに別の一実施形態に係る懸架装置の一部断面を含む背面図である。 図5の懸架装置の一部断面を含む右側面図である。 本発明のさらに別の一実施形態に係る懸架装置の一部断面を含む右側面図である。 図7の懸架装置の変形例に係る一部断面を含む右側面図である。
本発明の一実施形態に係る懸架装置100、200、300、400及び500のそれぞれについて以下、説明する。なお、懸架装置100〜300は、アッカーマン・ジャントー機構を備えた自動車等の車両に適用される。懸架装置400及び500はターンテーブル方式の懸架装置を備えた運動用具に適用される他、車両等にも適用され得る。
[ストラット方式]
懸架装置100は、本発明をストラット方式の懸架装置に適用したものであり、自動車等の車両の左右前輪に採用される。懸架装置100は、図1及び図2に示すように、車輪1と連結されたナックル110(車輪連結部材)と、ナックル110を上方から支持する上部支持アーム120(上部支持部材)と、上部支持アーム120を支持するストラット130と、ナックル110を下方から支持するロアリンク140(下部支持部材)とを備えている。ナックル110は、車輪1の内側において車輪1と連結されている。ナックル110は、ナックルアーム111、上突起112及び下突起113を有している。ナックルアーム111は、ナックル110の本体から後方に向かって延びている。ナックルアーム111の後端部は図示しないタイロッドと連結されている。上突起112は、ナックル110の本体上部のやや前寄り部分から上方且つ前方に向かって斜めに延びている。下突起113は、ナックル110の本体下部から下方に向かって延びている。
ロアリンク140は、図2に示すように、車両の中央側から車輪1に向かって延びている。ロアリンク140の先端部は、ナックル110の下突起113の下端部を支持している。ロアリンク140の先端部とナックル110の下突起113とはボールジョイント152によって、互いに対して複数の回転軸に関して回転可能に接続されている。ボールジョイント152のボール中心は車輪1の中心(車軸の中心)の鉛直下方に配置されている。
上部支持アーム120は、前部ブロック121と、後部ブロック122と、前部ブロック121及び後部ブロック122を互いに前後方向に連結する連結アーム123とを含んでいる。前部ブロック121は、ナックル110の上突起112の上端部を支持している。前部ブロック121と上突起112の上端部とは、ボールジョイント151によって、互いに対して複数の回転軸に関して回転可能に接続されている。上部支持アーム120の後部ブロック122は、ストラット130の下部に支持されている。
ナックル110は、上記の通り、上突起112が上方から上部支持アーム120の前部ブロック121に回転可能に支持され、下突起113が下方からロアリンク140の先端部によって回転可能に支持されている。これにより、ナックル110全体が、ボールジョイント151のボール中心とボールジョイント152のボール中心とを通る回転軸A1(第1回転軸)に関して回転可能である。回転軸A1は、図1及び図2に示すように、前方且つ上方から後方且つ下方に向かうように傾斜している。ナックルアーム111と連結されたタイロッドを通じてステアリングホイールからの操舵力が伝達されると、ナックル110は、回転軸A1に関して回転する。これによって、ナックル110と連結した車輪1が回転することにより、車両が操舵される。このように、回転軸A1は、車輪1の操舵に係る回転軸である。図1に示すように、回転軸A1は、車輪1の中心(車軸の中心)より後方において地面と交差する。つまり、回転軸A1は、キャスター角が負の値を取るマイナスキャスターとなるように設定されている。
ストラット130は、ショックアブソーバー131、スプリング132及びショックアブソーバー131の下端に固定されたアーム支持部133を含んでいる。ストラット130の上端部は車体に支持されている。ショックアブソーバー131は、外筒135及び外筒135に挿入されたシリンダ136を有している。外筒135には、ショックアブソーバー131の長さ方向に延びる貫通孔135aが形成されている。シリンダ136の表面には、爪状突起136aが形成されており、この爪状突起136aが貫通孔135aを通じて外筒135の外部へと突出している。爪状突起136aは、シリンダ136のスライド移動に追従して貫通孔135aの延びる方向に沿ってスライド移動する。シリンダ136の下端にはアーム支持部133が固定されている。アーム支持部133は、その下端に、上部支持アーム120の後部ブロック121を回転可能に支持している。アーム支持部133内には油圧モータ134(回転駆動手段)が収容されている。油圧モータ134の出力軸は後部ブロック121と連結されている。これにより、油圧モータ134は、後部ブロック121を、ストラット130の中心軸A2を回転軸(以下、回転軸A2とする。)として、図2の矢印R1に示すように回転させる。回転軸A2(第2回転軸)は、図1及び図2に示すように、後方且つ上方から前方且つ下方に向かうように傾斜している。回転軸A2は、ボールジョイント152のボール中心を通るように設定されている。図1に示すように、回転軸A2は、車輪1の中心(車軸の中心)より前方において地面と交差する。つまり、回転軸A2は、プラスキャスタートレールを取るように設定されている。油圧モータ134の駆動はコントローラ160によって制御される。なお、油圧モータ134の代わりに電動モータが用いられてもよい。
コントローラ160の制御に従って油圧モータ134が後部ブロック121を回転させると、連結アーム123によって後部ブロック121と連結された後部ブロック122も回転軸A2に関して回転する。これによって、ナックル110及び車輪1も回転軸A2に関して回転する。このように、懸架装置100は、回転軸A2に関する回転方向について車輪1の向きを変えることが可能である。つまり、懸架装置100は、車輪1のキャンバー角を変化させることが可能である。コントローラ160は、図3(a)〜図3(e)に示す5通りの状態を選択的に左右前輪に取らせる。例えば、コントローラ160は、車両の速度変化に応じた所望のグリップ力を確保するため、車両の速度の測定結果に基づいて、低速時には左右前輪を図3(a)、図3(b)又は図3(d)に示す状態とし、高速時には左右前輪を図3(c)の状態とする。また、例えば、コントローラ160は、直進時に左右前輪を図3(e)の状態とする。これにより、タイヤの偏摩耗が抑制される。懸架装置100及び懸架装置100を制御するコントローラ160の両方を組み合わせた構成は、本発明のキャンバー制御装置の構成に対応する。なお、ショックアブソーバー131に設けられた爪状突起136aは、シリンダ136が軸A2に関して回転しようとすると、貫通孔135aの開口縁に引っかかる。これにより、シリンダ136は、軸A2に関する回転移動が規制されている。したがって、例えば操舵時に、軸A2に関するシリンダ136の回転によって車輪1のキャンバーが勝手に変動することが防止される。
以上の構成を有する懸架装置100は、回転軸A1がマイナスキャスターを取ることにより、カーブの際の外側前輪が車両を持ち上げるように機能する。これは、プラスキャスターにおいてカーブの際の内側前輪が車両を持ち上げる機能とは逆である。これにより、懸架装置100は、カーブの遠心力に対抗する姿勢を車両に取らせることができるため、カーブの走行安定性が向上する。また、回転軸A2がプラスキャスタートレールを取るので、自然直進性も備えている。懸架装置100において、回転軸A1及びA2、並びに、車輪1の中心から鉛直下方へと地面まで延びる線分は、全体としてY字型を呈すると共に、これら3本の通り線がボールジョイント152のボール中心において交差する。これらの軸がこのようなY字型を呈するように配置されていることが懸架装置100の構成上の大きな特徴である。なお、懸架装置100は、軽自動車から重ダンプトラックまであらゆる自動車に適用され得る他、航空機の操舵輪にも適用され得る。
[ダブルウィッシュボーン方式]
懸架装置200は、本発明をダブルウィッシュボーン方式の懸架装置に適用したものであり、自動車等の車両の左右前輪に採用される。懸架装置200は、図4に示すように、車輪1と連結されたナックル210(車輪連結部材)と、ナックル210を上下から支持する上部支持アーム251(上部支持部材)及びロアリンク240(下部支持部材)と、上部支持アーム251が支持軸231によって接続されたアッパーリンク230と、上部支持アーム251を駆動する油圧モータ252(回転駆動手段)とを備えている。ナックル210は、上方且つ前方に向かって延びた上突起212の上端部が、ボールジョイント253によって上部支持アーム251の前端部と接続されている。これにより、上突起212の上端部が上部支持アーム251の前端部に対して複数の回転軸に関して回転可能である。ナックル210は、下方に向かって延びた下突起213の下端部が、ボールジョイント254によってロアリンク240と接続されている。これにより、下突起213の下端部がロアリンク240に対して複数の回転軸に関して回転可能である。ボールジョイント254のボール中心は車輪1の中心(車軸の中心)の鉛直下方に配置されている。
ナックル210から後方に延びたナックルアーム211は図示しないタイロッドと連結されている。ナックルアーム211と連結されたタイロッドを通じてステアリングホイールからの操舵力が伝達されると、ナックル210は、ボールジョイント253及び254のボール中心を通る回転軸A4(第1回転軸)に関して回転する。これによって、ナックル210と連結した車輪1が回転することにより、車両が操舵される。回転軸A4は、車輪1の中心(車軸の中心)より後方において地面と交差する。つまり、回転軸A4はマイナスキャスターとなるように設定されている。これにより、懸架装置200を備えた車両は、懸架装置100と同様、カーブの走行安定性が向上する。
上部支持アーム251は、支持軸231を回転軸としてアッパーリンク230に対して回転可能である。支持軸231は、ボールジョイント254のボール中心を通る軸A3(第2回転軸)に沿っている。油圧モータ252は、アッパーリンク230から後方に突出したモータ支持体230aによって支持されている。油圧モータ252の出力軸は上部支持アーム251の後端部と接続されている。油圧モータ252は、回転軸A3に関して、図4の矢印R2に示すように上部支持アーム251を回転させる。これにより、懸架装置200は、車輪1のキャンバー角を変化させることが可能である。このキャンバー角の変化は、図示しないコントローラによって、懸架装置100と同様に制御される。回転軸A3及びA4、並びに、車輪1の中心から鉛直下方へと地面まで延びる線分が、全体としてY字型を呈すると共に、これら3本の通り線がボールジョイント254のボール中心において交差する。これらの軸がこのようなY字型を呈するように配置されていることが懸架装置200の構成上の大きな特徴である。なお、懸架装置200は、軽自動車から重ダンプトラックまであらゆる自動車に適用され得る他、ラジオコントロールカーにも適用され得る。
[リジッドアクスル方式]
懸架装置300は、本発明をリジッドアクスル方式の懸架装置に適用したものであり、自動車等の車両の左右前輪に採用される。懸架装置300は、図5及び図6に示すように、スピンドル311を支持したナックル支持部310と、ナックル支持部310に支持されたナックル312(車輪連結部材)と、キングピン320及びボールジョイント341を介してナックル312と接続されたアクスル330とを備えている。スピンドル311に車輪が回転可能に支持されることにより、ナックル支持部310及びナックル312と車輪とが連結される。キングピン320は、アクスル330の先端部331に固定されており、その上端部から斜め上方に向かって延びている。ナックル312には、キングピン320が挿入される挿入孔312aと、先端部331が挿入される挿入孔312bとが形成されている。ナックル312の下部には、ボール中心が車輪の中心(車軸の中心)の鉛直下方に配置されるようにボールジョイント341が挿入される挿入孔312cが形成されている。ナックル312と先端部331とは、挿入孔312aに挿入されたキングピン320及び挿入孔312cに挿入されたボールジョイント341によって互いに接続されている。これにより、ナックル312と先端部331とは、互いに対して回転軸A5(第1回転軸)に関して回転可能である。回転軸A5は、キングピン320の中心軸に沿っているとともにボールジョイント341のボール中心を通る。回転軸A5は、図6に示すように前方且つ上方から後方且つ下方に向かうように傾斜している。回転軸A5は、車輪の中心(スピンドル311の中心)より後方において地面と交差する。つまり、回転軸A5はマイナスキャスターとなるように設定されている。これにより、懸架装置300を備えた車両は、懸架装置100と同様、カーブの走行安定性が向上する。また、ボールジョイント341のボール中心とスタッドの中心軸とを通る軸A8は、後方且つ上方から前方且つ下方に向かうように傾斜している。回転軸A8は、車輪の中心(スピンドル311の中心)より前方において地面と交差する。つまり、回転軸A8は、プラスキャスタートレールを取るように設定されている。
[ターンテーブル方式]
懸架装置400は、本発明をターンテーブル方式の懸架装置に適用したものであり、スケートボードやローラースケート等の運動用具の左右前輪に採用される。懸架装置400は、図7に示すように、スピンドル411を支持した車輪支持部410(車輪連結部)と、車輪支持部410をピン420及びボール状支持部441を介して支持したベースプレート430とを備えている。スピンドル411は、車輪支持部410から左右方向に延びており、車輪(前輪)を回転可能に支持している。ベースプレート430の前端部431は、ベースプレート430の本体の前端から前方に向かって斜め上方に延びている。前端部431の上部にはピン420が挿入される挿入凹部431aが形成されている。また、前端部431の下部にはボール状支持部441の受け部431bが形成されている。ベースプレート430は、架台440によって上方の足置きプレートに支持されている。車輪支持部410にはピン420が挿入される挿入孔410aが形成されている。車輪支持部410の前部には、ベースプレート430の前方の領域を通って下方に延びたアーム412が設けられている。アーム412の下端部には後方に突出した突起部412aが形成されている。突起部412aは、前方から受け部431bに挿入されつつ、その先端においてボール状支持部441を、その中心がスピンドル411の鉛直下方に配置されるように受け部431b内で支持している。これにより、車輪支持部410と前端部431とは、互いに対して回転軸A6に関して回転可能である。回転軸A6は、ピン420の中心軸に沿っているとともにボール状支持部441の中心を通る。回転軸A6は、前方且つ上方から後方且つ下方に向かうように傾斜している。回転軸A6は、車輪の中心(スピンドル411の中心)より後方において地面と交差する。つまり、回転軸A6はマイナスキャスターとなるように設定されている。これにより、懸架装置400を備えた運動用具は、懸架装置100と同様、カーブの走行安定性が向上する。
懸架装置400と同様に本発明がターンテーブル方式に適用された懸架装置として、図8に示す懸架装置500が用いられてもよい。懸架装置500は、スピンドル515を支持した車輪支持部510(車輪連結部)と、車輪支持部510をピン520及びボール状支持部541を介して支持したベースプレート530とを備えている。車輪支持部510は、前方且つ下方に向かって突出したアーム部511及び512を有している。ベースプレート530は、その前端部から後方且つ上方に向かって突出したアーム部531及び532を有している。アーム部511及び512と、アーム部531及び532とは、互い違いに組み合わされているとともに、これらの全体にピン520が挿し通されている。また、車輪支持部510は、その下端部から前方且つ下方に向かって延びたアーム513を有している。ベースプレート530には受け部530aが形成されている。この受け部530a内において、アーム513の先端がボール状支持部541を、その中心がスピンドル515の中心に配置されるように支持している。これにより、車輪支持部510は、ベースプレート530に対して回転軸A7(第1回転軸)に関して回転可能である。回転軸A7は、ピン520の中心軸に沿っているとともにボール状支持部541の中心を通る。回転軸A7は、前方且つ上方から後方且つ下方に向かうように傾斜している。回転軸A7は、車輪の中心(スピンドル515の中心)より後方において地面と交差する。つまり、回転軸A7はマイナスキャスターとなるように設定されている。これにより、懸架装置500を備えた運動用具は、懸架装置400と同様、カーブの走行安定性が向上する。ターンテーブル方式が採用された懸架装置400及び500は、運動用具の他、三輪自動車や鉄道車両、スノーモービル、水上バイク、ソリ、ラジオコントロールカーにも適用可能である。
1 車輪、110・210・312 ナックル、120 上部支持アーム、130 ストラット、134 油圧モータ、140 ロアリンク、151〜152・253〜254・341 ボールジョイント、160 コントローラ、100〜500 懸架装置、240 ロアリンク、251 上部支持アーム、252 油圧モータ、410〜510 車輪支持部、A1〜A7 回転軸

Claims (3)

  1. 第1回転軸に関して回転可能であるとともに車輪と連結された車輪連結部材を備えており、
    前記車輪連結部材を前記第1回転軸に関して回転させることで操舵がなされ、
    前記第1回転軸が、前方且つ上方から後方且つ下方に向かうように傾斜しているとともに、車輪の中心より後方において地面と交差することを特徴とする懸架装置。
  2. ストラット方式、ダブルウィッシュボーン方式、リジッドアクスル方式、又は、ターンテーブル方式が採用されていることを特徴とする請求項1に記載の懸架装置。
  3. 請求項1又は2に記載の懸架装置と、
    前記車輪連結部材をボールジョイントによって回転可能に上下において支持する上部支持部材及び下部支持部材と、
    前記第1回転軸とは異なる第2回転軸に関して前記上部支持部材を回転させる回転駆動手段と、
    前記回転駆動手段による前記上部支持部材の回転を制御することによりキャンバーを制御するコントローラとを備えており、
    前記第2回転軸が、後方且つ上方から前方且つ下方に向かって斜めに傾斜しているとともに、前記下部支持部材による前記車輪連結部材の支持位置を通っており、
    前記第1回転軸、前記第2回転軸及び車輪の中心を通る鉛直線の3本の通り線がYの字型となって、前記下部支持部材側のボールジョイントのボール中心において交差することを特徴とするキャンバー制御装置。
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