JP2018056974A - 無線送信装置及び無線送信方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ここで、ミリ波帯の無線通信は、これまで移動体向けの無線通信に用いられてきた6GHz以下の電波とは異なり、直進性が強く、障害物などで伝搬経路が遮蔽されることによって通信が途切れてしまう場合がある。
従来、途切れやすいミリ波帯の通信を補完するために、複数の無線リンクを用いて適応的に通信経路を設定しデータ通信を行う方法が知られている。具体的には、ミリ波帯による無線通信を、6GHz以下の無線通信と組合せ、安定した基本の通信帯域を6GHz以下で確保しつつ、かつミリ波帯での無線通信の優位性を活用する方法等である。
また、非特許文献には、広帯域固定無線アクセスシステム(Fixed Wireless Access: FWA)において複数の無線リンクを用いて適応的に通信経路を構成する場合、無線リンク間の伝送速度の違いやパケットサイズの大小を考慮して、受信側でのパケット到着の順序逆転ができるだけ発生しないようにする技術が記載されている。
本発明は、上記問題に鑑みて為されたものであり、複数の装置が複数の無線リンクによって接続される無線通信において、各無線リンクへのパケットを分配する仕組みを提供することを目的とする。
<無線送信装置の概要について>
以下、図を参照して本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における無線送信装置1の概要の一例を示す図である。
図1(a)は、無線送信装置1が無線基地局WS1に備えられる場合の概要を示す図である。図1(a)に示す通り、無線基地局WS1と、複数の端末装置CDとは、複数の無線通信(以下、リンクL)によって接続される。無線基地局WSは、無線基地局WSが発信する電波によって移動体通信網を構成する。無線基地局WSが構成する移動体通信網のエリア内に端末装置CDが在圏する場合、当該端末装置CDは、あるリンクL又は複数のリンクLを介して無線基地局WSと接続され、データ通信や通話を行うことができる。
この一例では、無線基地局WS1と、端末装置CDである端末装置CDa、端末装置CDb及び端末装置CDcが複数のリンクLを介して接続される。より具体的には、無線基地局WS1と、端末装置CDa及び端末装置CDbとがリンクL1を介して接続される。また、無線基地局WS1と、端末装置CDa及び端末装置CDcとがリンクL2を介して接続される。以下、端末装置CDa、端末装置CDb及び端末装置CDcを区別しない場合には、総称して端末装置CDと記載する。また、リンクL1と、リンクL2とを区別しない場合には、総称してリンクLと記載する。リンクLとは、無線リンクの一例である。
ここで、複数の端末装置CDのうち、少なくとも一部の端末装置CDは、無線基地局WS1とは異なる場所に設置される装置である。
また、無線基地局WSと端末装置CDとを接続する複数のリンクLは、異なる無線通信方式、周波数帯、または無線チャネルによって構成されるリンクLであってもよい。例えば、複数のリンクLのうち、一部はミリ波帯の周波数帯によって構成されていてもよい。
以降の説明において、リンクLの伝送速度、リンクLを同時に使用して通信する端末装置の数(以下、端末装置数)、リンクLの使用率、リンクLの再送率、リンクLの伝送遅延時間、リンクLの受信信号強度及びリンクLのエラー率及び無線送信装置1に割り当てられたデータの送信スケジュールを総称して通信状態と記載する。
なお、無線送信装置1が無線基地局WS1に備えられる構成に代えて、無線送信装置1と、無線基地局WS1とが別体である構成であってもよい。
ここで、端末装置CDaが無線基地局WS1にパケットを送信する場合、上述した無線基地局WS1が端末装置CDaにパケットを送信する場合と同様に、リンクL1介してパケットを送信する場合と、リンクL2を介してパケットを送信する場合とでは、伝送速度が異なる場合がある。
この場合、無線送信装置1は、端末装置CDaが複数のリンクLを介して接続される無線基地局WS1に送信するパケットを、伝送速度が速くなるように分配する装置である。具体的には、無線送信装置1は、リンクL毎の通信状態に基づいて、各リンクLに送信させるパケットを配分し、各リンクLにパケットを送信させる。
なお、無線送信装置1が端末装置CDaに備えられる構成に代えて、無線送信装置1と、端末装置CDaとが別体である構成であってもよい。
以下、図を参照して無線送信装置1の構成について説明する。
図2は、本実施形態における無線送信装置1の構成の一例を示す図である。
上述したように、無線送信装置1は、送信元装置と、受信装置とを接続する複数のリンクLに送信させるパケットを配分し、各リンクLにパケットを送信させる装置である。この一例では、送信元装置と、受信装置と、がリンクL1と、リンクL2とによって接続される。また、図2に示す通り、この一例では、送信装置が無線基地局WS1であって、受信装置が端末装置CDaである場合について説明する。
なお、送信元装置と、受信装置とは、2つ以上のリンクLによって接続される構成であってもよい。
また、受信装置とは、送信相手の一例である。
パケット長取得部110は、リンクLを介して送信するパケット長PLをリンクL毎に取得する。パケット長取得部110は、例えば、送信元装置のネットワーク層の機能を有する機能部からリンクL毎のパケット長PLを取得する。パケット長取得部110は、取得したパケット長PLを示す情報をパケット分配部130に供給する。パケット長取得部110とは、データ長取得部の一例である。また、パケット長PLとは、データ長の一例である。
この一例では、期待伝送速度算出部120は、式(1)によって期待伝送速度EFRの値(EFR)を算出する。
リンクL1の伝送速度が100Mbps、リンクL1に接続される端末装置CDa以外の端末装置CD(端末装置CDb)が9台(つまり、リンクL1を使用する端末装置CDの合計は、10台)、端末装置CDaへの再送率が40%である場合、期待伝送速度算出部120が算出するリンクL1の期待伝送速度EFRである期待伝送速度EFR1の値(EFR1)は、式(2)によって示される。
また、リンクL2の伝送速度が10Mbps、リンクL2に接続される端末装置CDa以外の端末装置CD(端末装置CDc以外、不図示)が1台(つまり、リンクL2を使用する端末装置CDの合計は、合計2台)、端末装置CDaへの再送率が20%である場合、期待伝送速度算出部120が算出するリンクL2の期待伝送速度EFRの値(EFR2)は、式(3)によって示される。
期待伝送速度算出部120は、常時(連続的)、又は所定の時間毎(周期的)のタイミングにおいてリンクL毎の期待伝送速度EFRを算出し、パケット分配部130に供給する。この一例では、期待伝送速度算出部120は、リンクL1の期待伝送速度EFR1及びリンクL2の期待伝送速度EFR2をパケット分配部130に供給する。以降の説明において、各リンクLの期待伝送速度EFRを区別しない場合には、総称して期待伝送速度EFRと記載する。
パケット分配部130は、複数のリンクL(この一例では、リンクL1及びリンクL2)に接続される複数の無線通信部WC(この一例では、無線通信部WC1及び無線通信部WC2)が送信するパケットを分配する。パケット分配部130は、例えば、送信装置(この一例では、無線基地局WS1)又は無線送信装置1が備えるバッファ(不図示)に当該無線基地局WS1が送信するパケットを一時保管させる。また、パケット分配部130は、パケット長PLを示す情報と、期待伝送速度EFRとに基づいて、受信装置(この一例では、端末装置CDa)においてパケットの受信順序に入れ替わりが生じないように、バッファに保管されたパケットを分配し、無線通信部WC1及び無線通信部WC2に送信させる。
以下、図3を参照して、無線送信装置11及び無線送信装置12によるパケットの分配の具体的な例について説明する。
図3は、本実施形態における無線基地局WS1と、端末装置CD1とのパケットの送信の一例を示す図である。
図3に示す通り、この一例では、無線基地局WS1と、端末装置CD1とが複数のリンクLを介して1対1に接続される。具体的には、無線基地局WS1と、端末装置CD1とがリンクL1及びリンクL2によって接続される。また、この一例では、無線基地局WS1と、端末装置CD1とが何れも送信元装置であって、かつ受信装置である。以降の説明において、無線基地局WS1が送信元装置であって、かつ端末装置CD1が受信装置である場合、無線基地局WS1が端末装置CD1に送信するパケットを下りパケットと記載する。また、端末装置CD1が送信元装置であって、かつ無線基地局WS1が受信装置である場合、端末装置CD1が無線基地局WS1に送信するパケットを上りパケットと記載する。
無線基地局WS1は、無線通信部WC1と、無線通信部WC2と、上りパケット結合部UFP1と、データ通信部DR1と、無線送信装置11とを備える。
端末装置CD1は、アプリケーション実行部ARと、無線通信部WC3と、無線通信部WC4と、下りパケット結合部DFPと、データ通信部DR2と、無線送信装置12とを備える。
図4は、本実施形態における無線送信装置1の動作の一例を示す流れ図である。
パケット長取得部110、送信元装置が送信するパケットのパケット長PLを取得する(ステップS110)。期待伝送速度算出部120は、送信元装置と、受信装置とを接続する複数のリンクL毎の通信状態情報CSに基づいて、期待伝送速度EFRをリンクL毎に算出する(ステップS120)。パケット分配部130は、パケット長取得部110が取得したパケット長PLと、期待伝送速度算出部120が算出した各リンクLの期待伝送速度EFRとに基づいて、各リンクLに送信させるパケットの分配を算出し、算出した分配によって各リンクLにパケットを送信させる(ステップS130)。
以上説明したように、本実施形態の無線送信装置1は、送信元装置が複数のリンクLを介して受信装置に送信するパケットを、パケット長PLと、各リンクLの期待伝送速度EFRとに基づいて、各リンクLに分配する。
本実施形態の無線送信装置1によれば、送信元装置が複数のリンクLを介して受信装置に送信するパケットを、パケット長PLと各リンクLの期待伝送速度EFRに基づいて各リンクLに分配する。これにより、本実施形態の無線送信装置1は、パケットを複数のリンクLを用いて送信することで、合計のパケットの送信速度を単一のリンクLを用いて送信するときよりも速くすることができる。
本実施形態の無線送信装置1によれば、各リンクLの通信状態情報CSに応じた期待伝送速度EFRを算出し、送信元装置が複数のリンクLを介して受信装置に送信するパケットを、パケット長PLと各リンクLの期待伝送速度EFRに基づいて各リンクLに分配する。これにより、本実施形態の無線送信装置1は、パケットを複数のリンクLを用いて送信することで、合計のパケットの送信速度を単一のリンクLを用いて送信するときよりも速くすることができる。
以下、図を参照して本発明の第1実施形態に係る変形例について説明する。
第1実施形態では、端末装置CD1が無線基地局WS1と直接リンクLによって接続される場合について説明した。
変形例1では、端末装置CD1が副基地局SWSを介して無線基地局WS1と接続される場合について説明する。
なお、上述した第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。
以下、図5を参照して、無線送信装置11及び無線送信装置12によるパケットの分配の具体的な例について説明する。
図5は、変形例1における無線基地局WS1と、端末装置CD1とのパケットの送信の一例を示す図である。
図5に示す通り、この一例では、無線基地局WS1と、端末装置CD1とが複数のリンクLを介して1対1に接続される。具体的には、無線基地局WS1と、端末装置CD1とは、リンクL1を介して接続される。また、無線基地局WS1と、副基地局SWSとは、伝送線路による通信(以下、有線リンクWL)によって接続される。具体的には、無線基地局WS1と、副基地局SWSとは、有線リンクWL1を介して接続される。また、端末装置CD1と、副基地局SWSとは、リンクLであるリンクL2を介して接続される。
変形例1の無線基地局WS1は、無線通信部WC2に代えてプロトコル変換部CP1を備える。プロトコル変換部CP1は、有線リンクWL1の通信手段に合わせて下りパケットを変換し、送信する。また、プロトコル変換部CP1は、上述した構成によって、送信する下りパケットの配分が無線送信装置11によって制御される。
ここで、変形例1の無線送信装置11が備える下り期待伝送速度算出部120−1は、副基地局SWSを介したリンクL2の通信状態情報CSに基づいて、当該リンクL2の期待伝送速度EFR2を算出する。この場合、下り期待伝送速度算出部120−1は、副基地局SWSを介したリンクL2の伝送速度、リンクL2を同時に使用する端末装置数及び副基地局SWSを介したリンクL2の再送率をリンクL2の通信状態情報CS2として取得する。また、下り期待伝送速度算出部120−1は、取得した通信状態情報CS2に基づいて、期待伝送速度EFR2を算出する。
例えば、下り期待伝送速度算出部120−1は、無線基地局WS1が副基地局SWSに測定用パケットを送信し、有線リンクWL1の伝送速度を取得する。下り期待伝送速度算出部120−1は、取得した有線リンクWL1の伝送速度に基づいて、期待伝送速度EFR2を算出する。測定用パケットとは、有線リンクWLの通信品質を測定することを目的としたパケットである。無線送信装置11は、測定用パケットを送信することによって、送信元装置は、有線リンクWLの伝送速度、有線リンクWLを同時に使用して通信する端末装置数、有線リンクWLの使用率、有線リンクWLの再送率、有線リンクWLの伝送遅延時間、有線リンクWLの受信信号強度及び有線リンクWLのエラー率及び無線送信装置11に割り当てられたデータの送信スケジュールのうち、少なくとも1つを取得する。
なお、上述では、無線基地局WS1と、副基地局SWSとが有線リンクWL2を介して接続される場合について説明したが、これに限られない。無線基地局WS1と、副基地局SWSとは、複数の有線リンクWLを介して接続されてもよい。この場合、期待伝送速度算出部120−1は、有線リンクWL毎の伝送速度に基づいて期待伝送速度EFRを算出し、パケット分配部130−1に供給してもよい。
以降の構成については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
<副基地局について>
副基地局SWSは、送信元装置が受信装置に送信するパケットを中継する装置である。具体的には、副基地局SWSは、無線基地局WS1が端末装置CD1に送信する下りパケットを中継する。また、副基地局SWSは、端末装置CD1が無線基地局WS1に送信する上りパケットを中継する。
変形例1では、副基地局SWSは、プロトコル変換部CP2と、無線通信部WC5とを備える。プロトコル変換部CP2は、有線リンクWL1を介して受信した下りパケットを無線通信部WC5の通信手段に変換する。また、プロトコル変換部CP2は、無線通信部WC5を介して受信した上りパケットを有線リンクWL1の通信手段に変換する。無線通信部WC5は、PHY層及びデータリンク層の機能を有する。無線通信部WC5とは、例えば、無線モジュールである。この一例では、無線通信部WC4と、無線通信部WC5とは、リンクL2を介して接続され、パケットの送受信を行う。
以降の構成については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上説明したように、変形例1の端末装置CD1と、無線基地局WS1とを接続する複数のリンクLのうち、リンクL2は、副基地局SWSを介して端末装置CD1と、無線基地局WS1とを接続する。
変形例1の無線送信装置11が備える下り期待伝送速度算出部120−1は、副基地局SWSを介したリンクL2の通信状態情報CSに基づいて、当該リンクL2の期待伝送速度EFR2を算出する。つまり、本実施形態の無線基地局WS1が備える無線送信装置11は、伝送線路における伝送速度及び再送率を考慮した期待伝送速度EFR2を算出する。
また、変形例1の無線送信装置12が備える上り期待伝送速度算出部120−2は、副基地局SWSを介したリンクL2の通信状態情報CSに基づいて、当該リンクL2の期待伝送速度EFR2を算出する。つまり、本実施形態の端末装置CD1が備える無線送信装置12は、伝送線路における伝送速度及び再送率を考慮した期待伝送速度EFR2を算出する。
したがって、変形例1の無線送信装置12によれば、端末装置CD1と、無線基地局WS1とが副基地局SWSを介する有線リンクWLと、リンクLとを介して接続される場合であっても、合計のパケットの送信速度を単一のリンクLを用いて送信する場合と比較して速くすることができる。
以下、図を参照して、第1実施形態に係る変形例2について説明する。
第1実施形態及び変形例1では、無線基地局WS1が備える無線送信装置11が端末装置CDに送信する下りパケットを分配する場合について説明した。
変形例2では、無線基地局WSよりも上位の階層の装置(以下、パケット分配装置SP)が端末装置CD1に送信する下りパケットを各無線基地局WSに分配する場合について説明する。
なお、上述した第1実施形態及び変形例1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
以下、図6を参照して、無線送信装置12及び無線送信装置13によるパケットの分配の具体的な例について説明する。
図6は、変形例2におけるパケット分配装置SPと、無線基地局WS1と、端末装置CD1とのパケットの送信の一例を示す図である。
図6に示す通り、この一例では、無線基地局WS2と、端末装置CD1とは、リンクL1を介して1対1に接続される。また、無線基地局WS3と、端末装置CD1とは、リンクL2を介して1対1に接続される。
また、無線基地局WS2と、パケット分配装置SPとは、有線リンクWL2を介して接続される。また、無線基地局WS3と、パケット分配装置SPとは、有線リンクWL3を介して接続される。
変形例2の無線基地局WSは、送信元装置が受信装置に送信するパケットを中継する。具体的には、無線基地局WS2及び無線基地局WS3は、端末装置CD1がパケット分配装置SPに送信する上りパケットを中継する。また、無線基地局WS2及び無線基地局WS3は、パケット分配装置SPが端末装置CD1に送信する下りパケットを中継する。
変形例2の無線基地局WSは、無線通信部WCと、プロトコル変換部CPとを備える。具体的には、無線基地局WS2は、無線通信部WC6と、プロトコル変換部CP5とを備える。また、無線基地局WS3は、無線通信部WC7と、プロトコル変換部CP6とを備える。
プロトコル変換部CP5は、有線リンクWL2の通信手段に合わせて、上りパケットを変換し、送信する。無線通信部WC6と、無線通信部WC3とは、リンクL1を介して接続され、パケットの送受信を行う。プロトコル変換部CP6は、有線リンクWL3の通信手段に合わせて、上りパケットを変換し、送信する。無線通信部WC7と、無線通信部WC3とは、リンクL2を介して接続され、パケットの送受信を行う。
パケット分配装置SPは、パケット分配装置SPと接続される各無線基地局WSに送信させる下りパケットを分配する装置である。図6に示す通り、パケット分配装置SPは、プロトコル変換部CP3と、プロトコル変換部CP4と、上りパケット結合部UFP2と、データ通信部DR3と、無線送信装置13とを備える。
また、プロトコル変換部CP4は、有線リンクWL3の通信手段に合わせて下りパケット変換し、送信する。また、プロトコル変換部CP4は、上述した構成によって、送信する下りパケットの配分が無線送信装置13によって制御される。
また、上り期待伝送速度算出部120−3は、無線基地局WS3を介したリンクL2の通信状態情報CS2に基づいて、当該リンクL2の期待伝送速度EFR2を算出する。この場合、上り期待伝送速度算出部120−3は、無線基地局WS3を介したリンクL2の伝送速度、リンクL2を同時に使用する端末装置数及び無線基地局WS3を介したリンクL2の再送率をリンクL2の通信状態情報CS2として取得する。また、上り期待伝送速度算出部120−3は、取得した通信状態情報CS2に基づいて、期待伝送速度EFR2を算出し、下りパケット分配部130−3に供給する。
以降の構成については、第1実施形態及び変形例1と同様であるため、説明を省略する。
以上説明したように、変形例2のパケット分配装置SPが備える無線送信装置13は、無線基地局WS2及び無線基地局WS3が端末装置CD1に送信する下りパケットを分配する。
したがって、変形例2の無線送信装置13によれば、無線基地局WSが端末装置CDに送信する下りパケットを各無線基地局WSに分配して送信し、合計のパケットの送信速度を単一のリンクLを用いて送信するときよりも速くすることができる。
図7は、変形例2における無線基地局WSと、端末装置CDとが1対多接続される構成の一例を示す図である。
図7に示す通り、この一例では、パケット分配装置SPと、無線基地局WS4とは、有線リンクWL1によって接続される。また、パケット分配装置SPと、無線基地局WS5とは、有線リンクWL2によって接続される。パケット分配装置SPは、無線基地局WS4と、無線基地局WS5とに下りパケットを分配する。
また、無線基地局WS4と、端末装置CDa、端末装置CDb、端末装置CDc及び端末装置CDdとは、リンクL1を介して接続される。また、無線基地局WS5と、端末装置CDc、端末装置CDd、端末装置CDe及び端末装置CDfとは、リンクL2を介して接続される。つまり、端末装置CDc及び端末装置CDdは、複数のリンクL(この一例では、リンクL1及びリンクL2)を介して送信装置(この一例では、パケット分配装置SP)と接続される。
この接続の場合、パケット分配装置SPは、リンクL1の期待伝送速度EFR1と、リンクL2の期待伝送速度EFR2とに基づいて、端末装置CDc又は端末装置CDdに送信される下りパケットを分配して送信し、合計のパケットの送信速度を単一のリンクLを用いて送信するときよりも速くすることができる。
また、パケット分配部130は、期待伝送速度EFRが著しく低いリンクLには、パケットを分配しなくてもよい。また、パケット分配部130は、期待伝送速度EFRが著しく高いリンクLが存在する場合、当該リンクLにのみパケットを分配してもよい。
また、パケット分配部130は、リンクLの接続が安定しているか否かに基づいて、リンクL毎に重みづけを行い、当該重みづけに応じてパケットを分配してもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
Claims (8)
- 無線基地局と端末装置との間を接続する複数の無線リンクを介してデータを送信する無線送信装置であって、
送信するパケットのデータ長を取得するデータ長取得部と、
前記複数の前記無線リンクの通信状態を前記無線リンク毎に示す通信状態情報に基づいて、前記無線リンクの伝送速度の期待値である期待伝送速度を前記無線リンク毎に算出する期待伝送速度算出部と、
前記データ長取得部が取得する前記データ長と、前記期待伝送速度算出部が算出する前記無線リンク毎の前記期待伝送速度とに基づいて、前記無線リンクに前記パケットを分配するパケット分配部と、
を備える無線送信装置。 - 前記通信状態情報とは、
前記無線リンクの伝送速度と、前記無線リンクを同時に使用して通信する端末装置の数と、前記無線リンクの使用率と、前記無線リンクの再送率と、前記無線リンクの伝送遅延時間と、前記無線リンクの受信信号強度と、前記無線リンクのエラー率と、前記端末装置に割り当てられたデータの送信スケジュールをとのうち、少なくとも1つを含む
請求項1に記載の無線送信装置。 - 前記パケット分配部は、
前記複数の前記無線リンクに接続される複数の無線通信部が送信する前記パケットを分配する
請求項1又は請求項2に記載の無線送信装置。 - 前記期待伝送速度算出部は、
連続的、周期的及び前記通信状態情報の変動時のうち、少なくとも1つのタイミングにおいて取得した前記通信状態情報に基づいて、前記期待伝送速度を前記無線リンク毎に算出する
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の無線送信装置。 - 自装置がデータを送信する複数の送信相手のうち、少なくとも一部は、自装置とは異なる場所に設置され、
前記送信相手は、
前記無線リンクと、伝送線路によって接続される有線リンクとのうち、少なくとも1つによって自装置と接続される
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の無線送信装置。 - 前記期待伝送速度算出部は、
前記有線リンクの伝送速度に基づいて、前記有線リンクの伝送速度の前記期待伝送速度を前記有線リンク毎に算出する
請求項5に記載の無線送信装置。 - 前記期待伝送速度は、
前記有線リンクの通信品質を測定する測定用パケットを前記送信相手に送信し、取得した前記有線リンク毎の伝送速度に基づいて、前記有線リンク毎の前記期待伝送速度を算出する
請求項5又は請求項6に記載の無線送信装置。 - 無線基地局と端末装置との間を接続する複数の無線リンクを介してデータを送信する無線送信装置が送信するパケットのデータ長を取得するデータ長取得手順と、
前記複数の前記無線リンクの通信状態を前記無線リンク毎に示す通信状態情報に基づいて、前記無線リンクの伝送速度の期待値である期待伝送速度を前記無線リンク毎に算出する期待伝送速度算出手順と、
前記データ長取得手順が取得する前記データ長と、前記期待伝送速度算出手順が算出する前記無線リンク毎の前記期待伝送速度とに基づいて、前記無線リンクに前記パケットを分配するパケット分配手順と、
を備える無線送信方法。
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