JP2018056245A - インプリント装置、インプリント方法および物品製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スループットの点で有利なインプリント技術を提供する。
【解決手段】インプリント装置は、基板の上のインプリント材と型とを接触させ、前記インプリント材を硬化させ、その後、前記インプリント材と前記型とを分離させる。インプリント装置は、前記基板を保持して移動するステージと、前記型を保持するチャックと、前記インプリント材と前記型とを接触させた後、前記インプリント材と前記型とを分離させる前に、前記型が前記インプリント材および前記基板を介して前記ステージによって支持された状態において前記チャックと前記型との相対位置を補正する補正動作を実行する制御部とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】インプリント装置は、基板の上のインプリント材と型とを接触させ、前記インプリント材を硬化させ、その後、前記インプリント材と前記型とを分離させる。インプリント装置は、前記基板を保持して移動するステージと、前記型を保持するチャックと、前記インプリント材と前記型とを接触させた後、前記インプリント材と前記型とを分離させる前に、前記型が前記インプリント材および前記基板を介して前記ステージによって支持された状態において前記チャックと前記型との相対位置を補正する補正動作を実行する制御部とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、インプリント装置、インプリント方法および物品製造方法に関する。
近年、微細なパターンの形成を可能にするインプリント技術は、様々な物品(例えば、ICやLSIなどの半導体デバイス、表示デバイス、撮像デバイス、磁気ヘッド、MEMS)を製造するための技術として注目されている。インプリント技術は、基板の上に配置されたインプリント材に型を接触させた状態でインプリント材を硬化させ、その後に、硬化したインプリント材から型を分離することによって基板の上に型のパターンを転写する技術である(特許文献1)。
硬化したインプリント材から型を分離する際に、型を吸着によって保持しているチャックと、型のパターンと結合しているインプリント材またはその下の基板とが型を引っ張り合うことになる。そのために、型がチャックから瞬間的に離れてしまうことがある。型は、吸着力によってチャックに再吸着されるが、型がチャックから離れた瞬間にチャックと型との相対位置がずれてしまいうる。
インプリントシーケンスを繰り返すと、チャックと型との相対位置のずれが累積され、そのずれが許容範囲から逸脱する可能性がある。例えば、型と基板との位置合わせのためのアライメント計測器の視野から型のマークが外れるような相対位置のずれは、許容範囲を逸脱するずれである。相対位置が許容範囲を逸脱した場合、例えば、型を搬送する搬送機構によって型をチャックに対して位置合わせする処理がなされうる。
しかし、このような処理のためには、チャックの下から基板ステージを退避させた後に行う必要があり、その処理の後に基板ステージをチャックの下に戻す必要もある。よって、基板の処理に関するスループットが低下しうる。
本発明は、上記の課題認識を契機としてなされたものであり、スループットの点で有利なインプリント技術を提供することを目的とする。
本発明の1つの側面は、インプリント装置に係り、前記インプリント装置は、基板の上のインプリント材と型とを接触させ、前記インプリント材を硬化させ、その後、前記インプリント材と前記型とを分離させるインプリント装置であって、前記基板を保持して移動するステージと、前記型を保持するチャックと、前記インプリント材と前記型とを接触させた後、前記インプリント材と前記型とを分離させる前に、前記型が前記インプリント材および前記基板を介して前記ステージによって支持された状態において前記チャックと前記型との相対位置を補正する補正動作を実行する制御部とを備える。
本発明によれば、スループットの点で有利なインプリント技術が提供される。
以下、添付図面を参照しながら本発明をその例示的な実施形態を通して説明する。
まず、図1を参照しながら本発明の一実施形態のインプリント装置1および型101の構成を説明する。図1(a)は、インプリント装置1の構成を示す図、図1(b)は、インプリント装置1のチャック100の構成を示す図、図1(c)、(d)は、型101の構成を示す図である。インプリント装置1は、基板104の上のインプリント材120と型101(のパターン部103)とを接触させ、インプリント材120を硬化させ、その後、インプリント材120と型101(のパターン部103)とを分離させる。これによって、型101のパターン部103に形成されたパターンが基板104の上に転写される。
インプリント材としては、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する硬化性組成物(未硬化状態の樹脂と呼ぶこともある)が用いられる。硬化用のエネルギーとしては、電磁波、熱等が用いられうる。電磁波は、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される光、例えば、赤外線、可視光線、紫外線などでありうる。硬化性組成物は、光の照射により、あるいは、加熱により硬化する組成物でありうる。これらのうち、光の照射により硬化する光硬化性組成物は、少なくとも重合性化合物と光重合開始剤とを含有し、必要に応じて非重合性化合物または溶剤を更に含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。インプリント材は、インプリント材供給装置(不図示)により、液滴状、或いは複数の液滴が繋がってできた島状又は膜状となって基板上に配置されうる。インプリント材の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上100mPa・s以下でありうる。基板の材料としては、例えば、ガラス、セラミックス、金属、半導体、樹脂等が用いられうる。必要に応じて、基板の表面に、基板とは別の材料からなる部材が設けられてもよい。基板は、例えば、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、石英ガラスである。
本明細書および添付図面では、基板104の表面に平行な方向をXY平面とするXYZ座標系において方向を示す。XYZ座標系におけるX軸、Y軸、Z軸にそれぞれ平行な方向をX方向、Y方向、Z方向とし、X軸周りの回転、Y軸周りの回転、Z軸周りの回転をそれぞれθX、θY、θZとする。X軸、Y軸、Z軸に関する制御または駆動は、それぞれX軸に平行な方向、Y軸に平行な方向、Z軸に平行な方向に関する制御または駆動を意味する。また、θX軸、θY軸、θZ軸に関する制御または駆動は、それぞれX軸に平行な軸の周りの回転、Y軸に平行な軸の周りの回転、Z軸に平行な軸の周りの回転に関する制御または駆動を意味する。また、位置は、X軸、Y軸、Z軸の座標に基づいて特定されうる情報であり、姿勢は、θX軸、θY軸、θZ軸の値で特定されうる情報である。位置決めは、位置および/または姿勢を制御することを意味する。位置合わせは、基板および型の少なくとも一方の位置および/または姿勢の制御を含みうる。
インプリント装置1は、型101を操作するための機構として、チャック100、型駆動機構114および型変形機構107を備えうる。チャック100(型保持部)は、型101を保持する保持面111と、吸着機構132とを有し、吸着機構132によって型101を吸着することによって型101を保持する。吸着機構132は、例えば、保持面111に設けられた吸着部(例えば、真空吸着用の溝または静電チャック用の電極)106と、吸着部106による型101の吸着(チャック100による型101の保持)を制御する吸着制御部105とを含みうる。型駆動機構114は、チャック100を駆動することによって型101を駆動(位置決め)する。型駆動機構114は、型101を複数の軸(例えば、X軸、Y軸、Z軸、θX軸、θY軸、θZ軸の6軸)について駆動するように構成されうる。型変形機構107は、型101に力を加える複数の押圧部108を有する。
インプリント装置1は、基板104を操作するための機構として、基板を保持して移動するステージ109と、ステージ109を駆動することによって基板104を駆動(位置決め)する基板駆動機構113とを備えうる。基板駆動機構113は、基板104を複数の軸(例えば、X軸、Y軸、θZ軸の3軸)について駆動するように構成されうる。
この実施形態では、基板104の上のインプリント材120に対する型101(のパターン部103)の接触、および、硬化したインプリント材120からの型101の分離のための基板104と型101との相対的な駆動が型駆動機構114によって行われる。しかしながら、このような相対的な駆動は、基板駆動機構113によって行われてもよいし、型駆動機構114および基板駆動機構113の双方によって行われてもよい。基板駆動機構113および型駆動機構114は、基板104と型101との相対位置を変更する駆動機構を構成する。
インプリント装置1は、基板104と型101との相対位置を計測するために、アライメント計測器(アライメントスコープ)102を備えうる。アライメント計測器102は、型101に設けられたアライメントマークと基板104に設けられたアライメントマークとに基づいて基板104(あるいはショット領域)と型101(あるいはパターン部103)との相対位置を計測する。
インプリント装置1は、更に、基板104の上のインプリント材120を硬化させる硬化部115を備えている。硬化部115は、基板104の上のインプリント材120を硬化させるためのエネルギー(例えば、紫外光などの光)をインプリント材120に供給する。その他、インプリント装置1は、基板104の上にインプリント材120を供給あるいは配置する供給装置(ディスペンサ)を備えうる。供給装置は、インプリント装置1の構成要素であってよいし、構成要素でなくてもよい。
インプリント装置1は、更に、基板駆動機構113、型駆動機構114、型変形機構107、硬化部115、アライメント計測器102等を制御する制御部140を備えうる。制御部140は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Arrayの略。)などのPLD(Programmable Logic Deviceの略。)、又は、ASIC(Application Specific Integrated Circuitの略。)、又は、プログラムが組み込まれた汎用コンピュータ、又は、これらの全部または一部の組み合わせによって構成されうる。制御部140は、インプリント材120と型101とを接触させた後、インプリント材120と型101とを分離させる前に、チャック100と型101との相対位置を補正する補正動作を実行する。補正動作は、型101がインプリント材120および基板104を介してステージ109によって支持された状態において実行されうる。
図2には、インプリントシーケンスにおけるインプリント装置1および型101の状態が模式的に示されている。図3には、本発明の第1実施形態におけるインプリント装置1の動作シーケンスが示されている。この動作シーケンスは、制御部140によって制御される。図2および図3を参照しながら第1実施形態のインプリント装置1の動作を説明する。
図3(a)には、ロットを構成する複数の基板を処理するジョブシーケンスが示されている。工程S510において、制御部140は、不図示の基板搬送機構を制御して、基板104をステージ109の上に搬送させ、ステージ109に基板104を受け取らせる。ここでは、基板104の複数のショット領域の上に予めインプリント材120が配置されているものとして説明するが、インプリント材120は、1又は複数のショット領域ごとに基板104の上に供給されてもよい。
次いで、工程S511において、制御部140は、インプリントシーケンスを実行する。インプリントシーケンス(工程S511)の詳細は、図3(b)に示されている。次いで、工程S512において、制御部140は、全てのショット領域に対するインプリントシーケンスが終了したかどうかを判断し、全てのショット領域に対するインプリントシーケンスが終了した場合には工程S513に進む。一方、全てのショット領域に対するインプリントシーケンスが終了していない場合には、工程S511に戻り、未処理のショット領域を対象としてインプリントシーケンスを実行する。次いで、工程S513において、制御部140は、不図示の基板搬送機構を制御して、ステージ109の上から基板104を搬出させる。次いで、工程S514において、制御部140は、ロットを構成する全ての基板104に対する処理が終了したかどうかを判断し、全ての基板104に対する処理が終了した場合にはジョブシーケンスを終了する。一方、全ての基板104に対する処理が終了していない場合には、工程S510に戻り、未処理の基板104を対象として工程S510〜S513を実行する。
図3(b)には、工程S511におけるインプリントシーケンスの詳細が示されている。まず、工程S521において、制御部140は、基板駆動機構113を制御して、インプリントシーケンスを実行する対象(以下、インプリント対象)のショット領域がインプリント位置に配置されるように基板104を位置決めさせる。ここで、インプリント位置は、インプリントシーケンスが実行される位置、換言すると、型101の下の位置である。
次いで、工程S522において、制御部140は、型変形機構107を制御して、型101を変形させる。この際に、アライメント計測器102を使って、型101のアライメントマークと基板104のインプリント対象のショット領域のアライメントマークとの相対位置が計測されうる。そして、この相対位置に基づいて該ショット領域の形状と型101のパターン部103の形状とが一致するように、型変形機構107による型101の変形が制御されうる。型101の変形には、パターン部103の倍率の変更も含まれうる。
次いで、工程S523において、制御部140は、型駆動機構114を制御して、基板104のインプリント対象のショット領域のインプリント材120に型101(のパターン部103)を接触させる。インプリント対象のショット領域のインプリント材120に型101を接触させる際に、アライメント計測器102を使って型101のアライメントマークと基板104のインプリント対象のショット領域のアライメントマークとの相対位置が計測されうる。そして、この相対位置に基づいて、基板駆動機構113および型駆動機構114の少なくも一方によってインプリント対象のショット領域と型101(のパターン部103)とが位置合わせされうる。
次いで、工程S524において、制御部140は、硬化部115を制御して、インプリント対象のショット領域のインプリント材120を硬化させる。硬化部115は、例えば、型101を介してインプリント対象のショット領域のインプリント材120に光を照射することによってインプリント材120を硬化させる。
次いで、工程S525において、制御部140は、型101の位置を補正する補正動作を実行するかどうかを判断し、補正動作を実行する場合には工程S526に進み、実行しない場合には工程S527に進む。ここで、型101がチャック100によって保持された後に最初にインプリントシーケンスが実行されるショット領域(例えば、ロットの先頭の基板の最初のショット領域)のインプリント材120の硬化が終了した段階では、補正動作(工程S526)を実行しない。これは、当該ショット領域のインプリント材120の硬化が終了した段階(まだインプリント材120から型101が分離されていない段階)では、分離による型101の位置ずれが起こりえないからである。一方、型101がチャック100によって保持されてから少なくとも1回のインプリントシーケンスが実行された後は、即ち、少なくとも1回の分離がなされた後は、その分離によって許容範囲を超える型101の位置ずれが発生している可能性がある。そこで、制御部140は、型101がチャック100によって保持されてから少なくとも1回のインプリントシーケンスが実行された後は、チャック100に対する型101の位置ずれが許容範囲を超えているかどうかを判断する。そして、制御部140は、該位置ずれが該許容範囲を超えている場合には工程S526に進む。チャック100に対する型101の位置ずれは、前のインプリントシーケンス(S511)の工程S528(後述)において計測された位置ずれでありうる。
工程S526において、制御部140は、型101の位置を補正する補正動作を実行する。第1実施形態では、補正動作は、インプリント材120と型101とを接触させてインプリント材120を硬化させた後であってインプリント材120と型101とを分離させる前に実行される。
次いで、工程S527において、制御部140は、型駆動機構114を制御して、基板104のインプリント対象のショット領域のインプリント材120から型101(のパターン部103)を分離させる(離型)。図2において、状態S1は、硬化したインプリント材120と型101(のパターン部103)とが結合している状態を模式的に示している。状態S2は、硬化したインプリント材120から型101を分離するために、型駆動機構114によって型101を上昇させている状態を示している。状態S2では、型101を吸着によって保持しているチャック100と、型101のパターン部103と結合しているインプリント材120またはその下の基板104とが型101を引っ張り合うことになる。そのために、型101がチャック100から瞬間的に離れてしまうことがある。型101は、吸着部106による吸着力によってチャック100に再吸着されるが、型101がチャック100から離れた瞬間にチャック100と型101との相対位置がずれて、位置ずれΔdが生じうる。この状態が状態S3である。
工程S527の後、工程S528において、制御部140は、チャック100に対する型101の位置ずれΔdを計測あるいは検出する。その後、制御部140は、インプリントシーケンスを終了する。チャック100に対する型101の位置ずれΔdは、例えば、アライメント計測器102を使って型101のアライメントマークの位置を計測し、この計測結果と過去の計測結果とを比較することによって検出することができる。ここで、アライメント計測器102は、型101(のパターン部103あるいはアライメントマーク)と基板104のショット領域(のアライメントマーク)とのずれを計測するため計測器である。チャック100に対する型101の位置ずれは、他の計測器を使って検出されてもよい。
チャック100に対する型101の位置ずれΔdは、次のインプリント対象のショット領域について実行される工程S521〜S523において検出されてもよい。具体的には、工程S521においてインプリント対象のショット領域がインプリント位置に配置される。その後、工程S522、S523において基板駆動機構113および型駆動機構114の少なくも一方によってインプリント対象のショット領域と型101(のパターン部103)とが位置合わせされうる。この際の基板駆動機構113および型駆動機構114による基板104および型101の駆動量が位置ずれΔdに相当する。
図3(c)には、工程S526における補正動作の詳細が示されている。前述のように、工程S526は、処理対象のショット領域よりも前のショット領域の上の硬化したインプリント材120からの型101の分離による位置ずれΔdが許容範囲を超えている場合に実行されうる。
まず、工程S531において、制御部140は、吸着機構132(吸着制御部105)を制御して、吸着機構132(吸着部106)による型101の吸着を解除させる。また、制御部140は、型変形機構107による型101の変形(押圧部108による型101の押圧)を停止させ、押圧部108を型101に接触しないように退避させることが好ましい。この状態では、型101は、硬化したインプリント材120および基板104を介してステージ109によって支持されている。
次いで、工程S532では、基板駆動機構113を制御して、位置ずれΔdが補正されるように、型101がインプリント材120および基板104を介してステージ109によって支持された状態でチャック100に対して型101を移動させる。この状態は、図2において、状態S4として示されている。工程S532における動作に代えて、制御部140は、型駆動機構114を制御して、位置ずれΔdが補正されるように、型101に対してチャック100を移動させてもよい。この動作も、型101がインプリント材120および基板104を介してステージ109によって支持された状態でなされる。
次いで、工程S533において、制御部140は、吸着機構132(吸着制御部105)を制御して、吸着機構132(吸着部106)による型101の吸着を再開させる。この状態は、図2において、状態S5として示されている。その後、工程S527に戻る。
以下、図4を参照しながら本発明の第2実施形態のインプリント装置1の動作を説明する。第2実施形態では、基板104の上のインプリント材120に型101(のパターン部103)を接触させた後であってインプリント材120を硬化させる前に補正動作が実行される。つまり、第2実施形態では、型101に接触しているインプリント材120が未硬化の状態で補正動作が実行される。なお、図4において、図3に示された第1実施形態のインプリントシーケンスにおける工程と同様の工程には同様の符号が付されている。
まず、図4(a)のジョブシーケンスは、図3(a)のジョブシーケンスと同様である。図4(b)のインプリントシーケンスでは、工程S523でインプリント材120に型101を接触させた後であって工程S524でインプリント材120を硬化させる前に、工程S541において型101の移動(補正動作)が実行される。ここで、第2実施形態では、工程S523においてインプリント材120に型101を接触させる際には、インプリント対象のショット領域と型101(のパターン部103)とが位置合わせは行われない。工程S541では、制御部140は、型101の移動(補正動作)の他、型101の形状補正が行われうる。
図4(c)には、工程S541における補正動作の詳細が示されている。工程S5541は、処理対象のショット領域よりも前のショット領域の上の硬化したインプリント材120からの型101の分離による位置ずれΔdが許容範囲を超えている場合に実行されうる。
工程S551において、制御部140は、吸着機構132(吸着制御部105)を制御して、吸着機構132(吸着部106)による型101の吸着を解除させる。この状態では、型101は、硬化したインプリント材120および基板104を介してステージ109によって支持されている。
次いで、工程S552において、制御部140は、型変形機構107を制御し、位置ずれΔdが補正されるように、型101がインプリント材120および基板104を介してステージ109によって支持された状態でチャック100に対して型101を移動させる。型変形機構107による型101の移動は、例えば、複数の押圧部108の一部を型101の側面に当接させて型101を押圧することによってなされうる。制御部140は、型変形機構107による型101の移動に同期して基板駆動機構113に基板104(ステージ109)を移動させるように構成されてもよい。工程S552における動作に代えて、制御部140は、型駆動機構114を制御して、位置ずれΔdが補正されるように、型101に対してチャック100を移動させてもよい。この動作も、型101がインプリント材120および基板104を介してステージ109によって支持された状態でなされる。
工程S533において、制御部140は、型変形機構107を制御して、型101を変形させる。この際に、アライメント計測器102を使って、型101のアライメントマークと基板104のインプリント対象のショット領域のアライメントマークとの相対位置が計測されうる。そして、この相対位置に基づいて該ショット領域の形状と型101のパターン部103の形状とが一致するように、型変形機構107による型101の変形が制御されうる。型101の変形には、パターン部103の倍率の変更も含まれうる。制御部140は、工程S531と工程S532とが並行して実行されるように型変形機構107を制御してもよい。即ち、制御部140は、チャック100に対する型101の移動と型101の変形とを並行して型変形機構107に実行させてもよい。
次いで、S533において、制御部140は、吸着機構132(吸着制御部105)を制御して、吸着機構132(吸着部106)による型101の吸着を再開させる。この状態は、図2において、状態S5として示されている。その後、工程S527に戻る。
インプリント装置を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。
硬化物のパターンは、上記物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入等が行われた後、レジストマスクは除去される。
次に、物品製造方法について説明する。図5(a)に示すように、絶縁体等の被加工材2zが表面に形成されたシリコンウエハ等の基板1zを用意し、続いて、インクジェット法等により、被加工材2zの表面にインプリント材3zを付与する。ここでは、複数の液滴状になったインプリント材3zが基板上に付与された様子を示している。
図5(b)に示すように、インプリント用の型4zを、その凹凸パターンが形成された側を基板上のインプリント材3zに向け、対向させる。図5(c)に示すように、インプリント材3zが付与された基板1と型4zとを接触させ、圧力を加える。インプリント材3zは型4zと被加工材2zとの隙間に充填される。この状態で硬化用のエネルギーとして光を型4zを透して照射すると、インプリント材3zは硬化する。
図5(d)に示すように、インプリント材3zを硬化させた後、型4zと基板1zを引き離すと、基板1z上にインプリント材3zの硬化物のパターンが形成される。この硬化物のパターンは、型の凹部が硬化物の凸部に、型の凹部が硬化物の凸部に対応した形状になっており、即ち、インプリント材3zに型4zの凹凸パターンが転写されたことになる。
図5(e)に示すように、硬化物のパターンを耐エッチングマスクとしてエッチングを行うと、被加工材2zの表面のうち、硬化物が無いか或いは薄く残存した部分が除去され、溝5zとなる。図5(f)に示すように、硬化物のパターンを除去すると、被加工材2zの表面に溝5zが形成された物品を得ることができる。ここでは硬化物のパターンを除去したが、加工後も除去せずに、例えば、半導体素子等に含まれる層間絶縁用の膜、つまり、物品の構成部材として利用してもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1:インプリント装置、100:チャック、101:型、102:アライメント計測器、103:パターン部、104:基板、107:型変形機構、108:押圧部、109:ステージ、113:基板駆動機構、114:型駆動機構、120:インプリント材、
Claims (15)
- 基板の上のインプリント材と型とを接触させ、前記インプリント材を硬化させ、その後、前記インプリント材と前記型とを分離させるインプリント装置であって、
前記基板を保持して移動するステージと、
前記型を保持するチャックと、
前記インプリント材と前記型とを接触させた後、前記インプリント材と前記型とを分離させる前に、前記型が前記インプリント材および前記基板を介して前記ステージによって支持された状態において前記チャックと前記型との相対位置を補正する補正動作を実行する制御部と、
を備えることを特徴とするインプリント装置。 - 前記制御部は、前記インプリント材と前記型とを接触させて前記インプリント材を硬化させた後、前記インプリント材と前記型とを分離させる前に、前記補正動作を実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。 - 前記補正動作は、前記型が前記インプリント材および前記基板を介して前記ステージによって支持された状態において前記チャックに対して前記型を移動させる動作を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のインプリント装置。 - 前記補正動作において、前記チャックに対して前記型を移動させる動作は、前記ステージを移動させることによって前記型を移動させる動作を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載のインプリント装置。 - 前記制御部は、前記インプリント材と前記型とを接触させた後、前記インプリント材を硬化させる前に、前記補正動作を実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。 - 前記型に力を加えることによって前記型を変形させる型変形機構を更に備え、
前記補正動作において、前記チャックに対して前記型を移動させる動作は、前記型変形機構によって前記型を移動させる動作を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載のインプリント装置。 - 前記制御部は、前記補正動作の後、前記インプリント材の硬化の前に、前記型変形機構に前記型を変形させる、
ことを特徴とする請求項6に記載のインプリント装置。 - 前記制御部は、前記チャックに対する前記型の移動と前記型の変形とを並行して前記型変形機構に実行させる、
ことを特徴とする請求項6に記載のインプリント装置。 - 前記制御部は、前記型変形機構による前記型の移動に同期して前記ステージを移動させる、
ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載のインプリント装置。 - 前記補正動作は、前記型が前記インプリント材および前記基板を介して前記ステージによって支持された状態において前記型に対して前記チャックを移動させる動作を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のインプリント装置。 - 前記チャックに対する前記型の位置ずれを検出する計測器を更に備え、
前記制御部は、前記計測器によって検出された位置ずれに基づいて前記補正動作を実行する、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のインプリント装置。 - 前記型と前記基板のショット領域とのずれを計測するための計測器を更に備え、
前記計測器によって計測されたずれに基づいて、前記型と前記ショット領域とが位置合わせされるように前記ステージが駆動され、
前記制御部は、前記型と前記ショット領域との位置合わせのための前記ステージの駆動量に基づいて前記補正動作を実行する、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のインプリント装置。 - ステージによって保持された基板の上のインプリント材とチャックによって保持された型とを接触させる接触工程と、
前記接触工程の後に、前記インプリント材を硬化させる硬化工程と、
前記硬化工程の後に、前記インプリント材と前記型とを分離させる分離工程と、
前記接触工程の後であって前記分離工程の前に、前記型が前記インプリント材および前記基板を介して前記ステージによって支持された状態において前記チャックと前記型との相対位置を補正する補正工程と、
を含むことを特徴とするインプリント方法。 - 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のインプリント装置によって基板の上にパターンを形成する工程と、
前記パターンが形成された前記基板を処理する工程と、
を含むことを特徴とする物品製造方法。 - 請求項13に記載のインプリント方法によって基板の上にパターンを形成する工程と、
前記パターンが形成された前記基板を処理する工程と、
を含むことを特徴とする物品製造方法。
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JP2016188752A JP2018056245A (ja) | 2016-09-27 | 2016-09-27 | インプリント装置、インプリント方法および物品製造方法 |
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