以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、及び、構成要素の配置位置や接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、各図において縮尺等は必ずしも一致していない。各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
実施の形態に係る照明装置1について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、実施の形態に係る照明装置1を天井に設置したときの状態を示す斜視図である。図2は、実施の形態に係る照明装置1の構成を示すブロック図である。
照明装置1は、例えば、住宅や店舗等の建物の天井又は壁等の造営材に配設される照明器具であり、室内等の空間領域を明るくするために照明光を照射する。本実施の形態における照明装置1は、図1に示すように、天井に設置される。この場合、照明装置1は、天井に設けられた引っ掛けシーリングに接続固定されていてもよいし、天井面に直付け固定されていてもよいし、天井に形成された貫通孔に埋込配設されていてもよい。
照明装置1は、例えば、玄関、シューズクローク、ウォーキングクローゼット、トイレ又は階段の踊り場等の天井又は壁面に設置されるが、これに限るものではない。後述するように、特に、照明装置1は、脱臭・消臭及び除菌する機能を有するので、トイレ等の臭いが気になる箇所に設置されるとよい。
図1に示すように、照明装置1は、筐体10と、筐体10の前方に設けられた透光カバー20とを備える。筐体10は、例えば扁平円筒形状である。筐体10の内部には照明用光源120が配置されており、照明用光源120から照射される光は透光カバー20を透過して照明光として放出される。透光カバー20は、例えば光を散乱拡散させる拡散カバーである。この場合、透光カバー20から放出される照明光は拡散光である。
また、本実施の形態における照明装置1は、イオン発生機能を備える照明器具であり、イオンを放出する。筐体10の側周面には、周方向に沿って延在する複数のスリット11が形成されており、発生したイオンは、スリット11から照明装置1の外部に放出される。
照明装置1から放出されるイオンは、例えば、ナノイー(登録商標)と呼ばれるマイナスイオンである。ナノイーは、ナノメータサイズ(例えば直径約5〜20nm)の微粒子水で包まれたマイナスイオンであり、OHラジカルを豊富に含む。ナノイーは、空気中や繊維の奥に入り込んだアレルゲン(アレル物質)の活動を抑制する作用を有するとともに、脱臭・消臭作用、除菌作用及び抗ウイルス作用を有する。したがって、ナノイーが室内に拡散することにより、例えば室内の空間領域又はカーテン等を脱臭・消臭したり、室内に浮遊又は付着しているアレルゲンやウイルス等を不活化したり、室内に浮遊又は付着しているカビや細菌等を除菌したりする。特に、ナノイーは、反応性が高く、且つ、臭い成分に作用して無臭成分に分解する能力を持つ。さらに、ナノイーは、髪や肌に優しい弱酸性であり、人にとっても有用である。
なお、ナノイーは、マイナスイオン単独で存在する場合よりも空気中に長時間(マイナスイオンの約6倍の寿命で)存在することが可能であり、且つ、ナノメータサイズと非常に小さいため、照明装置1が設置される空間領域全体に万遍無く拡散し且つ長時間浮遊することができる。
このように、照明装置1は、空間領域を照らすために照明光を照射するだけではなく、その空間領域にイオンを放出する。照明装置1において、照明用光源120を発光させるのに必要な電力は、イオンを発生させるのに必要な電力よりも大きい。つまり、本実施の形態では、照明装置1のメイン機能は照明光を照射することであり、イオンの放出は補助機能である。一例として、照明用光源120を発光させるのに必要な電力は10Wで、イオンを発生させるのに必要な電力は5Wである。なお、メイン機能と補助機能を入れ替えて、照明装置1のメイン機能をイオンを放出することにし、補助機能を照明光を照射することになるように構成してもよい。
図2に示すように、照明装置1は、照明光を照射する照明ユニット100と、イオンを放出するイオン放出ユニット200と、端子台300とを備える。照明ユニット100、イオン放出ユニット200及び端子台300は、図1に示される筐体10内に収納されている。
照明ユニット100は、照明装置1が設置された空間領域に照明光を照射させる装置であり、第1の電源・制御ブロック110と、照明用光源120と、照明センサブロック130とを有する。
第1の電源・制御ブロック110は、照明用の電源・制御ブロックであり、照明用光源120を発光させるための電力を生成する電源機能と、照明用光源120の照明態様(発光状態)を制御する制御機能とを有する。
第1の電源・制御ブロック110は、例えば、端子台300から供給される交流電力を直流電力に変換し、この直流電力が照明用光源120に供給されることで照明用光源120が発光する。第1の電源・制御ブロック110は、H端子(第1端子)、N端子(第2端子)及びLOD端子(第3端子)を有している。H端子及びN端子は、端子台300に接続されており、端子台300から第1の電源・制御ブロック110に供給される交流電力はH端子及びN端子に入力される。LOD端子は、第2の電源・制御ブロック210に接続されている。
また、第1の電源・制御ブロック110は、照明用光源120の調光制御や調色制御を行ったり照明用光源120の点滅・フラッシュ点灯制御を行ったりすることで照明用光源120の照明態様を変更する。
第1の電源・制御ブロック110は、実装基板と、実装基板に実装された複数の回路素子によって構成されている。複数の回路素子には、照明用光源120を発光させるための電力を生成する電源回路を構成する電源回路素子と、照明用光源120の照明態様を制御する制御回路を構成する制御回路素子が含まれる。
照明用光源120は、照明装置1の光源部となる光源モジュールであり、照明装置1が空間領域を照らすための照明光として、例えば白色光を発する。本実施の形態において、照明用光源120は、LED(Light Emitting Diode)を光源とするLEDモジュールである。一例として、照明用光源120は、COB(Chip On Board)タイプであり、基板と、基板に実装された複数のLEDチップと、LEDチップを封止する封止部材とを有する。
基板としては、セラミックス基板、樹脂基板又はメタルベース基板等が用いられる。LEDチップは、例えば、単色の可視光を発するベアチップである。LEDチップとしては、通電されれば青色光を発する青色LEDチップである。封止部材は、例えば透光性樹脂である。本実施の形態における封止部材は、LEDチップからの光を波長変換する波長変換材として蛍光体を含んでいる。封止部材は、例えば、シリコーン樹脂に蛍光体を分散させた蛍光体含有樹脂である。蛍光体粒子としては、LEDチップが青色LEDチップである場合、白色光を得るために、例えばYAG系の黄色蛍光体を用いることができる。本実施の形態において、封止部材は、全てのLEDチップを一括封止するように円形状に形成されているが、複数のLEDチップを列ごとにライン状に封止してもよいし、各LEDチップを1つずつ個別に封止してもよい。
なお、照明用光源120は、調光可能な構造及び調色可能な構造を有する。照明用光源120は、ねじ又は接着剤等の固定部材によって筐体10内の所定の位置に固定される。
照明用光源120は、照明装置1から照明光が照射されるように、第1の電源・制御ブロック110から供給される電力によって所定の照明態様で発光する。例えば、照明用光源120は、イオン放出ユニット200が正常に動作している場合、第1の電源・制御ブロック110から供給される電力によって第1の照明態様で発光する。
具体的には、第1の電源・制御ブロック110から供給される直流電力によって照明用光源120の青色LEDチップが発光する。これにより、青色LEDチップの青色光の一部を黄色蛍光体が吸収して励起されて黄色蛍光体から黄色光が放出される。そして、この黄色光と黄色蛍光体に吸収されなかった青色光とが混ざって白色光となり、照明用光源120からは白色光が放出される。本実施の形態において、照明用光源120の第1の照明態様は、照明用光源120が100%の光出力で発光(全灯)する態様である。
また、照明用光源120は、イオン放出ユニット200で異常が発生した場合、第1の電源・制御ブロック110から供給される電力によって、第1の照明態様とは異なる第2の照明態様で発光する。
照明用光源120の第2の照明態様は、第1の照明態様の明るさとは異なる明るさ、第1の照明態様の光色とは異なる光色、点滅、又は、フラッシュ点灯等である。この場合、第1の電源・制御ブロック110によって照明用光源120を調光することで、第1の照明態様の明るさとは異なる明るさの第2の照明態様で照明用光源120を発光させることができる。また、第1の電源・制御ブロック110によって照明用光源120を調色することによって、第1の照明態様の光色(色度、色温度)とは異なる光色の第2の照明態様で照明用光源120を発光させることもできる。また、第1の電源・制御ブロック110から照明用光源120に点滅・フラッシュ点灯制御信号を送信することで、第2の照明態様として照明用光源120を規則的に点滅させることができる。
本実施の形態において、照明用光源120の第2の照明態様は、第1の照明態様の明るさよりも暗い明るさとしている。この場合、例えば、第1の電源・制御ブロック110によって照明用光源120を調光して減光することで、照明用光源120は第2の照明態様として、第1の照明態様で発光する場合と比べて低い光出力の照明光を照射する。
照明センサブロック130は、例えば、人感センサ及び照度センサを有するセンサユニットである。人感センサは、照明装置1の周囲における人の存在の有無を検知するためのセンサである。例えば、人感センサによって人の存在を示す検知信号(人感信号)が検知されると、照明用光源120が発光する。照度センサは、照明装置1の周囲の光照度を検知するためのセンサである。例えば、照度センサによって照度を示す検知信号(照度信号)が検知され、その検知信号による照度値が所定の照度値よりも低い場合、照明用光源120が発光する。
イオン放出ユニット200は、照明装置1が設置された空間領域にイオンを放出させる機能を有する装置である。イオン放出ユニット200からイオンを一定時間放出させることで、空間領域を脱臭・消臭したり、アレルゲンやウイルス等を不活化したり、空間領域内のカビや細菌等を除菌したりできる。なお、住宅の2畳程度の空間領域で90%の脱臭効果を得るには、ナノイーを約8時間程度放出させるとよい。
イオン放出ユニット200は、第2の電源・制御ブロック210と、イオン生成ブロック220と、表示用光源230と、送風機240とを有する。
第2の電源・制御ブロック210は、イオン生成ブロック220及び送風機240を動作させるための電力を生成するとともに表示用光源230を発光させるための電力を生成する電源機能を有するとともに、表示用光源230の動作表示態様(発光状態)を制御する制御機能を有する。
第2の電源・制御ブロック210の電力供給源は、第1の電源・制御ブロック110である。つまり、第2の電源・制御ブロック210には、第1の電源・制御ブロック110から交流電力が供給される。具体的には、第2の電源・制御ブロック210に供給される交流電力は、第1の電源・制御ブロック110のLOD端子及び端子台300の一方の端子から供給される。この構成により、イオン放出ユニット200の電源供給の構成を簡素化することができる。しかも、第2の電源・制御ブロック210と第1の電源・制御ブロック110とで電源が共用化されているので、ノイズ、サージ及び突入電流等の対策回路を第1の電源・制御ブロック110に実装することで、後段側の第2の電源・制御ブロック210での上記対策回路を簡素化できる。つまり、第1の電源・制御ブロック110と第2の電源・制御ブロック210とで上記対策回路を共用化できる。
また、本実施の形態では、第2の電源・制御ブロック210から第1の電源・制御ブロック110に電力を供給する際に、ディレー時間が設定されている。これにより、イオン放出ユニット200側のリセットが可能となるので、誤動作を防止することができる。
第2の電源・制御ブロック210は、イオン生成ブロック220及び送風機240を動作させるために、イオン生成ブロック220及び送風機240の各々に所定の電力を供給する。また、第2の電源・制御ブロック210は、表示用光源230を発光させるために表示用光源230に所定の電力を供給する。具体的には、第2の電源・制御ブロック210は、端子台300の一方の端子及び第1の電源・制御ブロック110のLOD端子から供給される交流電力を直流電力に変換し、この直流電力が表示用光源230に供給されることで表示用光源230が発光する。
また、第2の電源・制御ブロック210は、イオン生成ブロック220及び送風機240を制御する。例えば、第2の電源・制御ブロック210は、イオン生成ブロック220及び送風機240の運転開始及び運転停止(つまり、イオンの放出時間)の制御を行ったり、イオン放出ユニット200から放出されるイオンの量の制御を行ったりする。さらに、第2の電源・制御ブロック210は、表示用光源230に対して、調光制御や調色制御を行ったり点滅制御を行ったりフラッシュ点灯制御を行ったりすることで表示用光源230の照明態様を変更する。
第2の電源・制御ブロック210は、実装基板と、実装基板に実装された複数の回路素子によって構成されている。
具体的には、第2の電源・制御ブロック210を構成する複数の回路素子には、イオン生成ブロック220及び送風機240を駆動させるための駆動回路を構成する駆動回路素子が含まれる。この駆動回路素子には、イオン生成ブロック220及び送風機240を動作させるための電力を生成する電源回路を構成する電源回路素子と、イオン生成ブロック220及び送風機240を制御するための制御回路を構成する制御回路素子とが含まれる。なお、イオン生成ブロック用の駆動回路素子と送風機用の駆動回路素子とは同じ実装基板に実装されていてもよいし、別々の実装基板に実装されていてもよい。
また、第2の電源・制御ブロック210を構成する複数の回路素子には、表示用光源230を発光させるための電力を生成する電源回路を構成する電源回路素子と、表示用光源230の照明態様を制御する制御回路を構成する制御回路素子とが含まれている。
イオン生成ブロック220は、イオンを生成するためのイオン生成器である。本実施の形態では、イオン生成ブロック220は、ナノイーを生成する。具体的には、イオン生成ブロック220は、水補給レスでナノイーを生成する。この場合、イオン生成ブロック220は、例えば、針状放電極と、針状放電極に高電圧(例えば、約6000V)を印加する高電圧発生回路と、針状放電極を冷却するペルチェ素子とを有するイオン発生部を有する。針状放電極は、ペルチェ素子のペルチェ効果によって冷却されることにより結露する。高電圧発生回路が針状放電極に結露した空気中の水分に高電圧を印加することにより、霧化したナノイーを発生させることができる。イオン生成ブロックにより生成されたイオン(ナノイー)は、筐体10に設けられたスリット11から筐体10に外部に放出する。本実施の形態では、イオン生成ブロック220の前段に送風機240が配置されているので、送風機240によって取り込まれた外気とともり筐体10の外部に吹き出される。
このように構成されるイオン生成ブロック220は、第2の電源・制御ブロック210から供給される電力によって動作する。つまり、第2の電源・制御ブロック210からイオン生成ブロック220に電力が供給されることでイオンが生成される。
表示用光源230は、イオン生成ブロック220の動作状態を示す動作表示態様で発光する。つまり、表示用光源230は、イオン生成ブロック220の動作状態を示すインジケータである。
表示用光源230としては、例えば、砲弾型LED素子を用いることができるが、これに限るものではなく、SMD(Surface Mount Device)タイプのパッケージ型のLED素子を用いてもよいし、小型のCOBタイプのLEDモジュールを用いてもよい。表示用光源230は、例えば青色又は緑色等の有色光を発するが、これに限るものではない。また、照明用光源120は、一定の光出力で単色光を発するものであるが、調光及び調色の制御が可能な構造であってもよい。表示用光源230は、筐体10内の所定の位置に固定される。
表示用光源230は、照明装置1によるイオンの放出有無が分かるように、第2の電源・制御ブロック210から供給される電力によって所定の動作表示態様で発光する。例えば、表示用光源230は、イオン放出ユニット200及び照明ユニット100が正常に動作している場合、第2の電源・制御ブロック210から供給される電力によって第1の動作表示態様で発光する。
つまり、表示用光源230の第1の動作表示態様は、イオン生成ブロック220及び送風機240が正常に駆動してイオン放出ユニット200からイオンが放出されていることを示す態様である。例えば、第1の動作表示態様で表示用光源230を発光させる場合、表示用光源230を通常発光させる。一例として、表示用光源230が砲弾型青色LED素子である場合、表示用光源230は、第1の動作表示態様として一定の光出力の青色光で発する。このように表示用光源230が第1の動作表示態様で発光することで、ユーザはイオン放出ユニット200からイオンが放出されていることが分かる。
また、表示用光源230は、照明ユニット100で異常が発生した場合、第2の電源・制御ブロック210から供給される電力によって、第1の動作表示態様とは異なる第2の動作表示態様で発光する。
表示用光源230の第2の照明態様は、第1の動作表示態様の明るさとは異なる明るさ、第1の動作表示態様の光色とは異なる光色、点滅又はフラッシュ点灯等である。本実施の形態において、表示用光源230の第2の照明態様は、点滅である。この場合、第2の電源・制御ブロック210から表示用光源230に点滅制御信号を送信することで、第2の照明態様として表示用光源230を規則的に点滅させることができる。また、表示用光源230が調光及び調色の制御が可能である場合、第2の電源・制御ブロック210によって表示用光源230を調光又は調色することで、第1の動作表示態様の明るさとは異なる明るさの第2の動作表示態様で表示用光源230を発光させたり、第1の動作表示態様の光色(色度、色温度)とは異なる光色の第2の動作表示態様で表示用光源230を発光させたりできる。
送風機240は、イオン生成ブロック220で生成されたイオンを送風する送風ファンである。具体的には、送風機240は、イオン生成ブロック220で生成されたイオンを照明装置1の外部に拡散させるための気流を発生させるためのものである。つまり、送風機240は、イオン生成ブロック220で生成されたイオンの拡散を送風によってアシストする。送風機240は、例えば、ケーシングとケーシング内に配置された羽根車と羽根車を回転させるモータとを有しており、照明装置1の外部の空気(外気)を吸い込んで吐き出す。送風機240を動作させると、筐体10に設けられた吸込口から外気が筐体10内に吸引され、イオン生成ブロック220で生成されたイオンとともに、吸引された外気が筐体10のスリット11から筐体10の外部に放出される。
また、筐体10内には、送風機240により吸引される外気が通過するフィルタ400が設けられている。フィルタ400は、例えば、筐体10の吸込口と送風機240との間に配置される。フィルタ400に外気を通過させることで、外気に含まれる埃や塵等をフィルタ400に吸着させて取り除くことができる。
端子台300は、電線等によって商用電源に接続されている。また、端子台300と商用電源とは、壁スイッチ2を介して電気的に接続されている。つまり、照明装置1と商用電源とは、壁スイッチ2を介して電気的に接続されている。
ここで、本実施の形態における照明装置1の動作について、図2を参照しながら以下に説明する。
照明装置1は、壁スイッチ2により動作する。例えば、図2に示される壁スイッチ2が押下されることで照明用光源120が第1の照明態様で発光して照明装置1から照明光が照射されるとともに、イオン生成ブロック220でイオンが生成されて照明装置1からイオンが放出される。
具体的には、ユーザが壁スイッチ2を押すと、商用電源から照明装置1の端子台300に交流電力が供給される。端子台300に供給された交流電力は、第1の電源・制御ブロック110のH端子およびN端子に入力される。第1の電源・制御ブロック110は、端子台300からの交流電力を直流電力に変換し、照明用光源120に出力する。これにより、照明用光源120が第1の照明態様で発光する。
なお、照明用光源120への電力供給を開始してから一定時間(例えば10分)が経過した場合、第1の電源・制御ブロック110は照明用光源120への電力供給を停止させる。つまり、照明用光源120の第1の照明態様での発光が一定時間経過した場合、照明用光源120を自動的に消灯させる。
一方、ユーザが壁スイッチ2を押すと、端子台300と第1の電源・制御ブロック110のLOD端子とを介して第2の電源・制御ブロック210にも交流電力が供給される。第2の電源・制御ブロック210は、イオン生成ブロック220、送風機240及び表示用光源230への電力供給を行う。これにより、イオン生成ブロック220及び送風機240が駆動してイオン放出ユニット200からイオンが放出されると同時に、表示用光源230が第1の動作表示態様で発光する。表示用光源230が第1の動作表示態様で発光することで、ユーザはイオン放出ユニット200からイオンが放出されていることが分かる。
なお、イオン生成ブロック220、送風機240及び表示用光源230への電力供給を開始してから一定時間(例えば10時間)は、イオン放出ブロック200がオン状態となってイオンを放出し続けるが、一定時間経過した場合、第2の電源・制御ブロック210は、イオン生成ブロック220、送風機240及び表示用光源230への電力供給を停止させる。これにより、イオン放出ユニット200からのイオン放出を自動的に停止させるとともに、表示用光源230を自動的に消灯させる。表示用光源230消灯することで、ユーザは、イオン生成ブロック220及び送風機240が駆動しておらずにイオン放出ユニット200からイオンが放出されていないことが分かる。
また、照明装置1は、ユーザが壁スイッチ2を押さなくても、照明センサブロック130で所定の検知信号を検知することでも動作する。例えば、検知信号として照明センサブロック130の照度センサにより照明装置1の周辺の照度が所定の閾値よりも低い値の信号が検知される状態で、さらに検知信号として照明センサブロック130の人感センサにより照明装置1の周辺に人が存在することが検知された場合、第1の電源・制御ブロック110によって照明用光源120が第1の照明態様で自動的に発光する。
なお、本実施の形態では、表示用光源230の発光開始とイオン放出ユニット200のイオン放出開始とを同時に行ったが、表示用光源230の発光継続時間(例えば10分)とイオン放出ユニット200のイオン放出継続時間(例えば10時間)とは大きく異なるので、表示用光源230の発光開始とイオン放出ユニット200のイオン放出開始とは必ずしも同時に行う必要はない。
次に、本実施の形態における照明装置1の特徴的な制御について、図2を参照しながら、図3及び図4を用いて説明する。図3は、実施の形態に係る照明装置1における照明用光源120が第1の照明態様及び第2の照明態様で発光する様子を示す図である。図4は、実施の形態に係る照明装置1における表示用光源230が第2の動作表示態様で発光する様子を示す図である。
本実施の形態における照明装置1において、第1の電源・制御ブロック110は、イオン放出ユニット200で異常が発生した場合に、第1の照明態様とは異なる第2の照明態様で照明用光源120を発光させる。具体的には、イオン放出ユニット200に異常が発生すると、図2に示すように、第2の電源・制御ブロック210から第1の電源・制御ブロック110に、信号線を介してイオン放出ユニット200が異常であることを示す第1の異常信号S1が入力される。これにより、第1の電源・制御ブロック110は、イオン放出ユニット200で異常が発生したと判断し、照明用光源120を第2の照明態様で発光させる。
本実施の形態において、照明用光源120の第2の照明態様は、照明用光源120の第1の照明態様の明るさよりも暗い明るさである。つまり、第2の照明態様における照明光は第1の照明態様における照明光を減光したものである。したがって、イオン放出ユニット200が正常に動作している場合には、図3(a)に示すように、照明用光源120は第1の照明態様(100%調光)で発光し、イオン放出ユニット200に異常が発生した場合には、図3(b)に示すように、照明用光源120は第2の照明態様(例えば50%調光)で発光する。これにより、ユーザは、通常の第1の照明態様よりも照明装置1の照明光が暗くなったと感じるので、イオン放出ユニット200に何らかの異常が発生していることを認識することができる。
イオン放出ユニット200の異常は、例えば、フィルタ400が目詰まり状態になっていることである。つまり、フィルタ400が目詰まり状態になると、第1の電源・制御ブロック110は、第2の照明態様で照明用光源120を発光させる。
また、イオン放出ユニット200の異常は、イオン放出ユニット200内の温度が所定の閾値を超えたことであってもよいし、イオン放出ユニット200が故障したことであってもよいし、イオン放出ユニット200の寿命残存期間が所定の閾値を下回ったことであってもよい。これらの場合にも、第1の電源・制御ブロック110は、第2の照明態様で照明用光源120を発光させる。
一方、第2の電源・制御ブロック210は、照明ユニット100で異常が発生した場合には、第1の動作表示態様とは異なる第2の動作表示態様で表示用光源230を発光させる。具体的には、照明ユニット100に異常が発生すると、図2に示すように、第1の電源・制御ブロック110から第2の電源・制御ブロック210に、信号線を介してイオン放出ユニット200が異常であることを示す第2の異常信号S2が入力される。これにより、第2の電源・制御ブロック210は、照明ユニット100で異常が発生したと判断し、表示用光源230を第2の動作表示態様で発光させる。
本実施の形態において、表示用光源230の第2の動作表示態様は、点滅である。したがって、照明ユニット100に異常が発生した場合には、表示用光源230は、図4(a)の点灯状態と図4(b)の消灯状態とが一定時間繰り返される。これにより、ユーザは、通常の第1の表示動作態様とは異なる態様で表示用光源230が点灯していると感じるので、照明ユニット100に何らかの異常が発生していることを認識することができる。
なお、照明ユニット100の異常は、例えば、照明ユニット100内の温度が所定の閾値を超えたことである。また、照明ユニット100の異常は、照明ユニット100が故障したことであってもよいし、照明ユニット100の寿命残存期間が所定の閾値を下回ったことであってもよい。
このように、本実施の形態における照明装置1では、照明ユニット100とイオン放出ユニット200とは、第1の電源・制御ユニット110と第2の電源・制御ユニット210とに接続された信号線によって互いの動作情報を共有しており、一方に発生した異常を他方に知らせて、既設の照明用光源120及び表示用光源230を利用して、その異常をユーザに認識させている。
以上、本実施の形態に係る照明装置1は、照明光を照射する照明ユニット100と、イオンを放出するイオン放出ユニット200とを備える。照明ユニット100は、第1の電源・制御ブロック110と、第1の電源・制御ブロック110から供給される電力によって第1の照明態様で発光する照明用光源120とを有する。イオン放出ユニット200は、第2の電源・制御ブロック210と、第2の電源・制御ブロック210から供給される電力によって動作するイオン生成ブロック220と、イオン生成ブロック220の動作状態を示す第1の動作表示態様で発光する表示用光源230とを有する。そして、第1の電源・制御ブロック110は、イオン放出ユニット200で異常が発生した場合に、第1の照明態様とは異なる第2の照明態様で照明用光源120を発光させ、第2の電源・制御ブロック210は、照明ユニット100で異常が発生した場合に、第1の動作表示態様とは異なる第2の動作表示態様で表示用光源230を発光させる。
この構成により、照明ユニット100が正常であってもイオン放出ユニット200に異常が発生していれば、イオン放出ユニット200に異常が発生していることをユーザに認識させることができる。逆に、イオン放出ユニット200が正常であっても照明ユニット100に異常が発生していれば、照明ユニット100に異常が発生していることをユーザに認識させることができる。このように、本実施の形態における照明装置1によれば、照明ユニット100の異常及びイオン放出ユニット200の異常をユーザに速やかに認識させることができる。したがって、ユーザは、その異常が解消する対処を速やかに行うことができる。
また、本実施の形態における照明装置1において、イオン放出ユニット200は、さらに、イオン生成ブロック220で生成されたイオンを送風する送風機240を備える。
この構成により、イオン生成ブロック220で生成されたイオンを効率良く照明装置1の周辺に拡散させることができる。
また、本実施の形態における照明装置1は、さらに、送風機240により吸引される外気が通過するフィルタ400を備えており、イオン放出ユニット200の異常は、フィルタ400が目詰まり状態であることである。
フィルタ400が目詰まり状態になると、送風機240によるイオンの送風能力が低下し、イオン放出ユニット200から放出されるイオンの量が低下したりイオンが拡散しにくくなったりする。このため、イオン放出ユニット200のイオン放出性能を維持しようとして、イオン放出ユニット200では、送風機240の送風能力を大きくしたりイオン生成ブロック220で生成されるイオンの量を多くしたりするので、送風機240及びイオン生成ブロック220への投入電力が増加する。このため、イオン放出ユニット200の内部温度が上昇し、この結果、イオン放出ユニット200の寿命が低下したりイオン放出ユニット200が故障したりする。
これに対して、本実施の形態では、フィルタ400が目詰まり状態になると、イオン放出ユニット200で異常が発生したと判断され、照明用光源120が第2の照明態様で発光する。
この構成により、ユーザは、フィルタ400が目詰まり状態になっていると認識することができるので、フィルタ400を交換したりフィルタ400を洗浄したりすることができる。これにより、イオン放出ユニット200の寿命が低下したりイオン放出ユニット200が故障したりすることを抑制できる。
しかも、本実施の形態では、照明用光源120を第2の照明状態で発光させる場合、第1の照明状態よりも減光して発光している。これにより、照明用光源120への投入電力が小さくなるので、照明ユニット100の内部温度が低下する。したがって、フィルタ400の目詰まりによってイオン放出ユニット200の内部温度が上昇しても、照明ユニット100の内部温度を低下させることができるので、照明装置1全体として温度バランスをとることができる。つまり、仮にフィルタ400が目詰まり状態が継続してイオン放出ユニット200の内分温度が上昇したとしても、照明ユニット100の内部温度を低下させることで、照明装置1全体としての温度上昇を抑制できる。これにより、温度上昇に伴って照明装置1の寿命が低下したり照明装置1が故障したりすること抑制できる。
また、本実施の形態における照明装置1において、イオン放出ユニット200の異常は、イオン放出ユニット200内の温度が所定の閾値を超えたこと、又は、イオン放出ユニット200が故障したことであってもよい。
この構成により、イオン放出ユニット200内の温度が所定の閾値を超えた場合、又は、イオン放出ユニット200が故障した場合に、イオン放出ユニットで異常が発生したと判断され、照明用光源120が第2の照明態様で発光する。これにより、イオン放出ユニット200内の温度が所定の閾値を超えたことをユーザに認識させることができるので、例えば一時的に照明装置1を消灯させたりイオン放出ユニット200(イオン生成ブロック220、送風機240)の運転を停止したりして照明装置1の内部温度の上昇を抑制することで、温度上昇に伴う照明装置1の寿命低下を抑制できる。また、照明ユニット100が正常であってもイオン放出ユニット200が故障したことをユーザに認識させることができるので、ユーザは照明装置1からイオンが放出されていないこと等を認識できる。これにより、イオン放出ユニット200を速やかに修理したり交換したりできる。
また、本実施の形態における照明装置1において、イオン放出ユニット200の異常は、イオン放出ユニット200の寿命残存期間が所定の閾値を下回ったことである。
この構成により、イオン放出ユニット200の寿命残存期間が所定の閾値を下回った場合に、イオン放出ユニット200で異常が発生したと判断され、照明用光源120が第2の照明態様で発光する。これにより、ユーザは、イオン放出ユニット200が寿命が近づいていることを認識することができるので、イオン放出ユニット200が寿命を迎えて照明装置1からイオンが放出されなくなる前に、イオン放出ユニット200を交換することができる。したがって、照明装置1から突然イオンが放出されなくなることを回避できるので、イオンによる効果(消臭作用等)を維持することができる。
また、本実施の形態における照明装置1において、照明ユニット100の異常は、照明ユニット100内の温度が所定の閾値を超えたこと、又は、照明ユニット100が故障したことである。
この構成より、照明ユニット100内の温度が所定の閾値を超えた場合、又は、照明ユニット100が故障した場合に、照明ユニット100で異常が発生したと判断され、表示用光源230が第2の動作表示態様で発光する。これにより、照明ユニット100内の温度が所定の閾値を超えたことをユーザに認識させることができるので、例えば一時的に照明装置1を消灯させたりイオン放出ユニット200(イオン生成ブロック220、送風機240)の運転を停止したりして照明装置1の内部温度の上昇を抑制することで、温度上昇に伴う照明装置1の寿命低下を抑制できる。また、イオン放出ユニット200が正常であっても照明ユニット100が故障したことをユーザに認識させることができるので、照明ユニット100を速やかに修理したり交換したりできる。
また、本実施の形態における照明装置1において、照明ユニット100の異常は、照明ユニット100の寿命残存期間が所定の閾値を下回ったことである。
この構成により、照明ユニット100の寿命残存期間が所定の閾値を下回った場合に、照明ユニット100で異常が発生したと判断され、表示用光源230が第2の動作表示態様で発光する。これにより、ユーザは、照明ユニット100の寿命が近づいていることを認識することができるので、照明ユニット100が寿命を迎えて照明装置1のメイン機能である照明光が照射されなくなる前に、照明ユニット100を交換することができる。したがって、照明装置1が突然点灯しなくなってしまうことを回避できる。
また、本実施の形態における照明装置1において、第2の照明態様は、第1の照明態様の明るさとは異なる明るさ、第1の照明態様の光色とは異なる光色、点滅又はフラッシュ点灯である。
これにより、ユーザにイオン放出ユニット200の異常を容易に認識させることができる。
この場合、第2の照明態様は、第1の照明態様の明るさよりも暗い明るさであるとよい。
これにより、照明用光源120への投入電力が小さくなるので、照明ユニット100の内部温度が低下する。したがって、温度上昇に伴う照明装置1の寿命を低下させることなく、ユーザにイオン放出ユニット200の異常を認識させることができる。
また、本実施の形態における照明装置1において、第2の動作表示態様は、第1の照明態様の明るさとは異なる明るさ、第1の照明態様の光色とは異なる光色、点滅又はフラッシュ点灯である。
これにより、ユーザに照明ユニット100の異常を容易に認識させることができる。
(変形例)
以上、本発明に係る照明装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態において、イオン放出ユニット200は、イオンとしてナノイーを放出したが、これに限るものではなく、プラズマイオン等のその他のイオンを放出してもよいし、ナノイーとプラズマイオン等との複数種のイオンを同時に又は交互に放出してもよい。
また、上記実施の形態において、照明用光源120はCOBタイプのLEDモジュールとしたが、これに限るものではない。例えば、照明用光源として、SMDタイプのLEDモジュールを用いてもよい。SMDタイプのLEDモジュールは、樹脂製のパッケージ(容器)の凹部の中にLEDチップを実装して当該凹部内に封止部材(蛍光体含有樹脂)を封入したパッケージ型のLED素子(SMDタイプのLED素子)を、1個又は複数個、基板に実装した構成である。
また、上記実施の形態において、照明用光源120は、青色LEDチップと黄色蛍光体とによって白色光を放出するB−Yタイプの白色LED光源としたが、これに限らない。例えば、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を含有する蛍光体含有樹脂を用いて、これと青色LEDチップと組み合わせることによりに白色光を放出するように構成してもよい。また、演色性を高める目的で、黄色蛍光体に加えて、さらに赤色蛍光体や緑色蛍光体を混ぜても構わない。また、青色以外の色を発するLEDチップを用いてもよく、例えば、青色LEDチップが放出する青色光よりも波長が短い紫外光を放出する紫外LEDチップを用いて、主に紫外光により励起されて青色光、赤色光及び緑色光を放出する青色蛍光体、緑色蛍光体及び赤色蛍光体によって白色光を放出するように構成してもよい。
その他、上記各実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。