JP2018055869A - 放電ランプ点灯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放電ランプ消灯時における発光部の失透進行を適切に抑えることを可能とする放電ランプ点灯装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る放電ランプ点灯装置は、水銀とハロゲンが封入され、一対の電極が対向配置された高圧放電ランプと、この高圧放電ランプに対して交流電力を供給する給電装置とから構成される高圧放電ランプ装置において、前記給電装置は、前記高圧放電ランプを消灯するまでの移行期間において、当該移行期間の初期電力値(P1[W])と、当該移行期間の末期電力値(P2[W])と、前記移行期間の時間(T[sec])及び前記移行期間中に設けられる電力値が一定に保持された停滞期間(X[sec])が、0.5[sec/W]≦100×(T−X)[sec]/(P1−P2)[W]の関係式を満たすよう前記高圧放電ランプの電力値を低下させてゆくこと特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プロジェクタ装置の光源に用いる放電ランプ点灯装置に関する。
プロジェクタ装置の光源には、高い水銀蒸気圧の放電ランプが用いられている。このような高圧水銀ランプは、水銀蒸気圧を高くすることで、可視波長域の光を高い出力で得ることができる。
放電ランプは、放電容器によって形成された球形状の発光部を有し、この発光部の中には、一対の電極間距離を2mm以下という狭い間隔で対向して配置している。
放電ランプが点灯することにより、金属電極は、高温になり、蒸発する。そして、蒸発した金属は、放電容器に封入されたハロゲンガスと結合することにより、放電容器の内面に付着することなく、再び電極に帰還する。斯かる作用は、ハロゲンサイクルと言われている。そして、ハロゲンサイクルを作用させることにより、蒸発した金属が放電容器の内面に付着することを抑制している。
これにより、発光部の失透を防止できる。ここでいう失透とは、準安定のガラス状態から結晶化が進行し、多くの結晶核から成長した結晶粒の集合体へと変化することをいう。仮にこのような現象が生じると、結晶の粒界で光が散乱されて放電容器が不透明になってしまう。このようなハロゲンサイクルの作用は、例えば、特許文献1に記載されている。
特許5895977号公報
放電ランプ点灯時においては、ハロゲンサイクルの作用によって発光部の失透が有効に抑えられる。しかし、放電ランプ消灯時において、発光部の内壁温度が急激に低下するとハロゲンサイクルの作用が悪化するという問題がある。
これにより、放電ランプを消灯することで発光部の失透が徐々に進み、放電ランプの光量低下を招いてしまう。
上記問題点に鑑みて、本願発明は、放電ランプ消灯時における発光部の失透進行を適切に抑えることを可能とする放電ランプ点灯装置を提供する。
本発明に係る放電ランプ点灯装置は、0.10mg/mm以上の水銀と10−7μmol/mm〜10−2μmol/mmの範囲のハロゲンが封入され、一対の電極が2.0mm以下の間隔で対向配置された高圧放電ランプと、この高圧放電ランプに対して交流電力を供給する給電装置とから構成される高圧放電ランプ装置において、前記給電装置は、前記高圧放電ランプを消灯するまでの移行期間において、当該移行期間の初期電力値(P1[W])と、当該移行期間の末期電力値(P2[W])と、前記移行期間の時間(T[sec])及び前記移行期間中に設けられる電力値が一定に保持された停滞期間(X[sec])が、0.5[sec/W]≦100×(T−X)[sec]/(P1−P2)[W]
の関係式を満たすよう前記高圧放電ランプの電力値を低下させてゆくこと特徴としている。
また前記末期電力値は、少なくとも前記給電装置の定格電力の30%以上の値であるものとしても構わない。
また前記移行期間は、長くとも10秒以下に抑えられていることとしても構わない。
本発明に係る放電ランプ点灯装置は、上記構成により、消灯時における発光部の温度変化が適正化され、これによって発光管内壁のタングステン付着を防止することができ、これにより発光部の失透の進行を適切に抑えることができる。
本発明に係る高圧放電ランプの断面図。 本発明に係る給電装置の回路構成を示す説明図 本発明に係る消灯動作時の電力値の変化を示すグラフ 本発明に係る消灯動作による効果を示す実験データ
以下、本発明の放電ランプ点灯装置の実施形態について説明する。
本発明の放電ランプ点灯装置は、プロジェクタ装置に内蔵されるものであって、放電ランプと、この放電ランプに交流電力を供給する給電装置とを備えてなるものである。
図1は、本発明の放電ランプ点灯装置に用いられる放電ランプの構成例を示す断面図である。
この放電ランプ1の発光管10は、内部に放電空間Sを形成する外形が略楕円球状の発光部12と、この発光部12の両端の各々に一体に連設された、管軸に沿って外方に伸びるロッド状の封止部11、11とを有し、この発光管10における発光部12内には、それぞれタングステンよりなる一対の電極2、2が互いに対向するよう配置されている。具体的に説明すると、一対の電極2、2の各々は、発光管10の管軸方向に沿って伸びる棒状の軸部2bと、この軸部2bの先端に連続して形成された、先端に突起2cが形成された略球状の頭部2aと、で構成されている。また電極2の各々は、その基端部分が封止部11の各々に埋設されることによって保持されている。電極先端に設けられた突起2cは、点灯時の放電アークのふらつきを防止し、出射光のちらつきとして視認されることを防ぐ。
発光管10における封止部11の各々の内部には、モリブデンよりなる金属箔4、4が気密に埋設され、金属箔4の一端には、電極2の各々の基端部分が溶接されて電気的に接続されており、一方、金属箔3の他端には、封止部11の外端から外方に突出する外部リード5が溶接されて電気的に接続されている。
発光管10は石英ガラスにより構成され、この発光管10の発光部12内には、例えば、水銀、希ガスおよびハロゲンが封入されている。
発光部12内に封入される水銀は、必要な可視光波長、例えば波長360nm〜780nmの放射光を得るためのものであり、点灯時に例えば150気圧以上の高い水銀蒸気圧を確保するために、その封入量が0.2mg/mm以上とされており、この水銀の封入量を増加することにより、点灯時に200気圧以上、又は300気圧以上の高い水銀蒸気圧を得ることができ、プロジェクタ装置に適した光源を実現することができる。
発光部12内に封入される希ガスは、点灯始動性を改善するためのものであり、その封入圧は、静圧で例えば10〜26kPaである。また、希ガスとしては、アルゴンガスを好適に用いることができる。
発光部12内に封入されるハロゲンは、発光部12内においてハロゲンサイクルを形成すると共に、これにより、電極物質であるタングステンが発光部12の内壁に付着することを抑制するためのものであり、水銀その他の金属との化合物の形態で封入される。ハロゲンとしては、沃素、臭素、塩素などを用いることができる。放電空間内に封入されるハロゲン量は、例えば、10−7μmol/mm〜10−2μmol/mmの範囲で設定される。
このような放電ランプ1の具体的な使用の一例を示すと、発光管10における発光部12の最大外径が10mm、電極間距離が0.9mm、発光管10における発光部12の内容積が100mm、定格電圧が70V、定格電力が300Wである。
また放電ランプ1においては、その点灯中に発光部12内の水銀蒸気圧が例えば150気圧以上となり、また、放電ランプ点灯装置が内蔵されるプロジェクタ装置においては、装置全体の小型化が図られる一方、高い光量が要求されることから、搭載する放電ランプ1の発光部12内の熱的条件は極めて厳しいものとなり、例えばランプの管壁付加は0.8〜4W/mm、より具体的には2.5W/mmである。
このような高い水銀蒸気圧や管壁負荷値を有することにより、プロジェクタ装置の光源として用いられる場合に演色性の良好な放射光を得ることができる。
本発明に係る放電ランプ点灯装置において、給電装置は、上記の放電ランプ1に定格電力として180W〜450Wの電力を供給する。また定格電力に対して80%〜50%の範囲で点灯するエコ点灯モードに切り替えることも可能である。
上記の放電ランプは、点灯時において発光部12内でハロゲンサイクルが作用するよう、発光部12内に適したハロゲン量が封入されている。しかしながら、放電ランプ1を消灯する場合においては、発光部12内の温度環境が急激に変化することで、ハロゲンサイクルの作用が阻害され、電極2aから蒸発した金属が発光部12の内壁に付着することを抑制しきれない場合がある。
そこで本発明に係る放電ランプ点灯装置では、放電ランプ1を消灯するまでの間に、当該放電ランプ1の電力値を制御する移行期間(T)を設けている。
例えば、放電ランプ点灯装置は、消灯信号を受信した後に移行期間(T)が開始され、その際の供給電力値(以下、初期電力値(P1)と称す)から電力値が低減されてゆき、移行期間の末期にあたる消灯直前の供給電力値(以下、末期電力値(P2))まで電力値を低下させる。
図2は、本発明の放電ランプ点灯装置に用いられる給電装置の構成を模式的に示す回路ブロック図である。
給電装置3は、降圧チョッパ部31、DC/AC変換部32、及びスタータ部33を備える。降圧チョッパ部31は、供給される直流電圧Vdcを所望の低電圧に降圧し、後段のDC/AC変換部32に出力する。図5では、具体的な構成例として、降圧チョッパ部31は、スイッチング素子Qx、リアクトルLx、ダイオードDx、平滑コンデンサCx、抵抗Rx、及び分圧抵抗Vxを有するものが図示されている。
スイッチング素子Qxは、直流電圧Vdcが供給される+側電源端子に一端が接続され、他端がリアクトルLxの一端に接続される。ダイオードDxは、カソード端子がスイッチング素子Qx及びリアクトルLxの接続点に接続され、アノード端子が−側電源端子に接続される。平滑コンデンサCxは、一端がリアクトルLxの出力側端子に接続され、他端(−側端子)が抵抗Rxの出力側端子に接続される。抵抗Rxは、平滑コンデンサCxの−側端子とダイオードDxのアノード端子の間に接続され、電流検出の機能を実現している。また、分圧抵抗Vxは、平滑コンデンサCxの−側端子と+側端子の間に接続され、電圧検出の機能を実現している。
スイッチング素子Qxは、電力制御部34が出力するゲート信号Gxによって駆動される。このゲート信号Gxのデューティにより、降圧チョッパ部31は入力直流電圧Vdcをこのデューティに応じた電圧に降圧して後段のDC/AC変換部32に出力する。
DC/AC変換部32は、入力された直流電圧を所望の周波数の交流電圧に変換して、後段のスタータ部33に出力する。図2では、具体的な構成例として、DC/AC変換部32が、ブリッジ状に接続したスイッチング素子Q1〜Q4から構成されたものが図示されている(フルブリッジ回路)。
スイッチング素子Q1は、ドライバ37から出力されるゲート信号G1によって駆動される。同様に、スイッチング素子Q2はゲート信号G2によって駆動され、スイッチング素子Q3はゲート信号G3によって駆動され、スイッチング素子Q4はゲート信号G4によって駆動される。ドライバ37は、対角に配置されたスイッチング素子Q1及びQ4の組と、スイッチング素子Q2及びQ3の組に対して、交互にオン/オフを繰り返すようにゲート信号を出力する。これにより、スイッチング素子Q1及びQ2の接続点と、スイッチング素子Q3及びQ4の接続点の間に、矩形波状の交流電圧が発生する。
スタータ部33は、放電ランプ10の始動時に、DC/AC部32から供給される交流電圧を昇圧して放電ランプ10に供給するための回路部である。図5では、具体的な構成例として、スタータ部33が、コイルLh及びコンデンサChで構成されたものが図示されている。放電ランプ10の始動時に、コイルLh、コンデンサChからなるLC直列回路の共振周波数近傍の高いスイッチング周波数(例えば数百kHz)の交流電圧をDC/AC部32から印加することで、スタータ部33の二次側において放電ランプ10の始動に必要な高い電圧が生成され、これが放電ランプ10に供給される。なお、放電ランプ10が点灯した後は、DC/AC部32から供給される交流電圧の周波数が定常周波数(例えば60〜1000Hz)に移行され、定常点灯動作が行われる。なお、定常点灯動作には、後述される制御内容が含まれる。
なお、上記回路において、スタータ部33に供給される交流電圧の周波数の変更は、DC/AC部32におけるスイッチング素子Q1及びQ4の組と、スイッチング素子Q2及びQ3の組のオン/オフ切替の周期を調整することで達成できる。また、スタータ部33に供給される交流電圧の波高値の変更は、降圧チョッパ部31におけるスイッチング素子Qxの動作デューティを調整することで達成できる。
すなわち、降圧チョッパ部31のスイッチング素子Qxは、電力制御部34が出力するゲート信号Gxのデューティに応じたスイッチング周波数でオン/オフし、これによって放電ランプ10に供給される電力が変化する。例えば放電ランプ10への供給電力を上昇させたい場合、電力制御部34は、所望の電力値となるようにゲート信号Gxのデューティを上げる制御を行う。
電力制御部34は、給電装置3の抵抗Rxを流れる電流値及び分圧抵抗Vxが示す電圧値に基づいてゲート信号Gxのデューティ比を適宜変更し、入力される電力を目標とする電力値(制御電力値)に維持させるためのフィードバック制御を行う。
次に、当該高圧放電ランプを消灯する際の電力制御について説明する。給電装置は、信号通信部36で受信された消灯信号により、消灯動作が開始される。消灯までの移行期間において、制御処理部35では、予め設定された消灯時の当該放電ランプへの交流電力値と維持時間に従って、高圧放電ランプへの電力値を低下させてゆく。この際、著しい電力低下は、発光部の内壁温度を急激に低下させる恐れがあり、これによりハロゲンサイクルの作用を悪化させてしまい、発光部の失透を招いてしまう。そのため、当該移行期間の初期電力値(P1)から移行期間の末期電力値(P2)まで低下させて消灯が完遂するまでの間は、0.5[sec/W]≦100×(移行期間(T[sec])−停滞期間(X[sec]))/(初期電力値(P1[W])−末期電力値(P2[W]))の関係式を充足するよう電力値を低下させてゆくことが必要となる。尚、後述するように、ここでの移行期間(T)は消灯動作の開始から消灯までの期間を示し、停滞期間(X)は当該移行期間(T)内で電力値が一定に保持(少なくとも一秒以上に保持)される期間を示している。以下、移行期間Tから停滞期間Xを除いた期間を「電力低下期間」とも称す。
信号通信部36は外部からの消灯信号を受信し、制御処理部35へ信号を伝搬することで消灯動作を開始させる。消灯信号は、例えば、プロジェクタ本体の消灯ボタンが押された場合に、給電装置へ発信されるものとしてよい。
尚、移行期間における放電ランプへの電力値と維持時間は、予め給電装置に記憶させる構成であってもよく、信号通信部36を介して、予め設定された電力値及び維持時間を外部から連絡する構成であってもよい。
消灯までの移行期間は、初期電力値(P1)と末期電力値(P2)に基づき、予め設定された電力値及び維持時間に従って高圧放電ランプの電力値を低下させてゆき、その後消灯させる。
図3は、本発明に係る給電装置において、消灯時の移行期間における放電ランプに供給される電力値の変化の一例を示すグラフである。
図3に示すグラフにおいて、縦軸は、放電ランプ1の定常点灯時の電力値に対する放電ランプ1に供給される電力値の比率(移行期間が開始される時の初期電力値を100%としたときの供給電力値の比率)を示し、横軸は放電ランプ1の点灯時間を示す。
図3によれば、消灯信号を受信し消灯動作を開始する開始時間(t)から、消灯が完了する終了時間(t)までの期間(T)が、消灯の移行期間となる。移行期間において、開始時間(t)における初期電力値(P1)は、予め設定された電力値及び維持時間に従って、電力値が徐々に低下されてゆき、発光部内壁の急峻な温度変化を抑えることができる。
尚、移行期間Tでの電力値の低下は、経時的に低下させるものであってもよく、ステップ状に低下させてゆくものであっても構わない。ステップ状に電力値を低下させる(階段状に電力値を徐々に低下させてゆく)際には、長くとも1秒を超えない時間において、電力の低下量(W)が大きくとも5W以下となるよう電力を低下させてゆく。
移行期間Tは長くとも10秒以下、より好ましくは5秒以下に設定されることが好ましい。これはユーザーの観点から、放電ランプの消灯をなるべく短時間に抑えることが望ましいためである。放電ランプの失透を抑えつつ、より早く消灯を完遂させるためには、0.5 ≦ 100 ×(T−X)/(P1−P2)の関係を満たしつつ、移行期間Tの時間を短く設定することが望ましい。
本発明によれば、電力低下期間中の電力変化量あたりの時間比率(K)が、K[sec/W]=100 ×(T−X)[sec]/(P1−P2)[W] ≧ 0.5 の関係が満たされる場合において、点灯と消灯を繰り返した場合の失透の発生が抑えられる。またユーザーの観点から、消灯までの期間(移行期間T)をより短く設定するためには、時間比率(K)はより小さく設定することが望ましい。例えば、時間比率(K)は、0.5 ≦ K ≦ 5を満たすことが望ましく、更には 0.5 ≦ K ≦ 2 を満たすことが望ましい。
また図3に示す実施例では、消灯時の移行期間(T)に停滞期間(X)が設けられており、これにより電力値の急激な変化を緩和させることができる。このように移行期間(T)では、全期間において電力値を低下させ続ける必要はなく、停滞期間(X)を適宜設けていても構わない。尚、この停滞期間は、短くとも1秒以上に亘って電力値を一定に保持する期間を対象とする。
図3(a)は、移行期間(T)の一部に停滞期間(X)を設けた構成が記載されている。図で示すとおり、点灯時間t〜tの間は電力値が一定に保持されている。また図3(b)では、点灯時間t〜t及び点灯時間t〜tの2つの期間(X1、X2)において、停滞期間が設けられている。このような停滞期間は、放電ランプの構成によって適宜変更されるものであり、停滞期間Xは0≦X≦5[sec]で設定されている。
上述のように電力停滞期間を設けることで、電極先端の形状(以下、突起形状とも称す)が段階的にサイズ変化しやすくなり電極先端の突起部の形状がいびつになることを防止する。また、電力停滞期間を設けることで消灯時のスクリーン照度変化を感じにくくする。これにより消費者の不快感を抑制することができる。
本発明に係る給電装置において、初期電力値P1は、放電ランプの定格電力に対して100%〜40%の電力値から選択的に設定させてよい。また末期電力値P2は、放電ランプの定格電力に対して80%〜30%の電力値から選択的に設定させてよい。この際、P1>P2の関係は必ず維持されている。また末期電力値P2は、少なくとも定格電力の30%以上に設定していることが望ましい。これは、定格電力の30%を下回ってしまうと、放電ランプのアークを維持させることが難しいためである。
本発明に係る給電装置は、移行期間(T)のうち停滞期間(X)を除いた期間(言い換えれば、放電ランプへの電力値を低下させる期間)において、その電力値の変化量が予め設定されており、これにより発光部の失透を好適に抑えることを可能としている。
本発明に係る給電装置による効果の実証実験結果を図4に示す。
図4は、図3(b)に示す消灯駆動において、高圧放電ランプの消灯動作が行われる移行期間の開始時の初期電力値P1(W)、及び、消灯が完了される移行期間の終了時の末期電力値P2(W)と、移行期間Tにおける停滞期間Xを除いた期間(図3(b)では、T1+T2)との関係において、失透の発生度合を評価したものである。
使用する降圧放電ランプは、水銀封入量が0.25mg/mm、ハロゲン封入量が4×10-4μmol/mm、電極間距離が1.0mmの放電ランプを用い、2時間の連続点灯と15分の消灯とを繰り返す駆動条件で点灯を行った。尚、本実験においては、停滞期間は設けていない。
図4で示す失透の発生度合は、点滅回数が500回以内で失透が発生するものを「×」と表記し、点滅回数が501回以上〜1000回以内で失透が発生するものを「△」と表記し、点滅回数が1000回を超えても失透が発生しないものを「○」と表記している。
図4に示すとおり、初期電力値P1と末期電力値P2、移行期間Tの条件によって失透の発生程度が変化することがわかる。また初期電力値P1と末期電力値P2の差が大きいほど、必要となる電力低下期間をより長く設定することが望ましい。このように本発明に係る消灯駆動を行うことで、放電ランプの点滅を繰り返した際の失透の発生を好適に抑えることができる。
1 高圧放電ランプ
10 発光管
11 封止部
12 発光部
S 放電空間
2 電極
2a 頭部
2b 軸部
2c 突起
3 給電装置
31 降圧チョッパ部
32 DC/AC変換部
33 スタータ部
34 電力制御部
35 制御処理部
36 信号通信部
37 ドライバ
P1 初期電力値
P2 末期電力値
T 移行期間
X 停滞期間
4 金属箔
5 外部リード

Claims (3)

  1. 0.10mg/mm以上の水銀と10−7μmol/mm〜10−2μmol/mmの範囲のハロゲンが封入され、一対の電極が2.0mm以下の間隔で対向配置された高圧放電ランプと、この高圧放電ランプに対して交流電力を供給する給電装置とから構成される高圧放電ランプ装置において、前記給電装置は、前記高圧放電ランプを消灯するまでの移行期間において、当該移行期間の初期電力値(P1)と、当該移行期間の末期電力値(P2)と、前記移行期間の時間(T)及び前記移行期間中に設けられる電力値が一定に保持された停滞期間(X)が、
    0.5[sec/W]≦ 100×(T−X)[sec]/(P1−P2)[W]
    の関係式を満たすよう前記高圧放電ランプの電力値を低下させてゆくこと特徴とする放電ランプ点灯装置。
  2. 前記末期電力値は、少なくとも前記給電装置の定格電力の30%以上の値であることを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ点灯装置。
  3. 前記移行期間は、長くとも10秒以下に抑えられていることを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ点灯装置。
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