JP2018054353A - 近接場顕微鏡 - Google Patents

近接場顕微鏡 Download PDF

Info

Publication number
JP2018054353A
JP2018054353A JP2016187922A JP2016187922A JP2018054353A JP 2018054353 A JP2018054353 A JP 2018054353A JP 2016187922 A JP2016187922 A JP 2016187922A JP 2016187922 A JP2016187922 A JP 2016187922A JP 2018054353 A JP2018054353 A JP 2018054353A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
probe
excitation light
sample
field microscope
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016187922A
Other languages
English (en)
Inventor
見斗 会澤
Kento Aizawa
見斗 会澤
井上 勉
Tsutomu Inoue
勉 井上
昌義 仁平
Masayoshi Nihira
昌義 仁平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jasco Corp
Original Assignee
Jasco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Jasco Corp filed Critical Jasco Corp
Priority to JP2016187922A priority Critical patent/JP2018054353A/ja
Publication of JP2018054353A publication Critical patent/JP2018054353A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

【課題】 迷光が少なく分析精度の良い近接場顕微鏡を提供する。
【解決手段】 励起光を放射する第1の光源11と、励起光で近接場光を発生させ試料18との相互作用で試料近傍にラマン散乱光を発生させるプローブ17と、励起光をプローブに照射する励起光照射手段1と、プローブ光を放射する第2の光源31と、試料近傍で発生したラマン散乱光を集光する集光手段2と、集光したラマン散乱光を検出する検出手段23を備えた近接場顕微鏡10であって、
励起光照射手段1はプローブ17の先端に励起光を照射するため励起光の照射断面プローブ側の半分以上を遮蔽する入射光遮蔽手段13を備え、
集光手段2は試料18の位置が焦点となるレンズ16を備え、レンズでプローブ17に励起光を照射して試料近傍で発生したラマン散乱光を集光し、
集光手段2は入射光遮蔽手段13と断面形状が逆パターンの検出光遮蔽手段19を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は近接場顕微鏡、特に散乱型の近接場顕微鏡の分析精度を上げる技術の改良に関する。
近年、一般的な光学顕微鏡では観察出来ない微小領域を観察する手段として近接場光学顕微鏡が開発され、その中でも特に散乱型の近接場光学顕微鏡は、その応用が期待されている。そこで、散乱型の近接場光学顕微鏡について説明する。
プローブ先端に照射された励起光によって、該プローブ先端に近接場光が発生する。その近接場光と試料との共鳴散乱を検出光として検出し、該検出光を定量的に分析することによって、測定対象の表面の微細な塑性評価を可能にしている。
また、散乱型の近接場光学顕微鏡に分光分析器を併用しスペクトル分析を行うことにより、例えばラマン散乱光によるラマン測定のように、測定対象の成分分析を行うことも可能であることから、各種分野で散乱型の近接場光学顕微鏡の応用が期待され、実際に利用されている。
ここでラマン散乱光について説明する。物質に特定の波長の光を照射すると、その照射光は散乱され、その一部は照射光の波長とは異なるラマン散乱光となる。このラマン散乱光は、試料を構成する分子の振動や回転に基づいてある決まった波数になり、その波数は分子によって特有であるため、物質の同定が可能である。
上記のようなラマン測定は、散乱型の近接場顕微鏡と分光器を組み合わせる事によって実現できる。しかしながら、分光器と散乱型の近接場顕微鏡を組み合わせた近接場ラマン顕微鏡で分析を行う場合、プローブ先端以外の位置に光が照射されると迷光が多くなり、正確な分析が妨げられることがしばしば問題となっている。一般的に、ラマン散乱光は入射光と同じ波長の光が散乱されるレイリー散乱光と比較すると非常に微弱なスペクトルである。加えて近接場光によるラマン散乱光はさらに微弱なスペクトル(一般的なラマン散乱光に比べて近接場ラマン散乱光は10−4倍ほど微弱)であるため、多種多様な要因により、正確な分析が妨げられる。
例えば、従来技術として、先端に銀などの金属薄膜を蒸着したプローブ(チップ増強ラマンプローブ)を用いることで、ラマン散乱断面積を10〜1010倍程度まで増強(表面増強ラマン散乱(SERS:Surface Enhanced Raman Scattering))して、近接場ラマン分光測定を行う方法などが開示されている(特許文献1)。
特開2013−57689号公報
しかしながら、上記方法のように先端に金属皮膜を蒸着したプローブを用いることでラマン散乱を局所的に増強出来るものの、前述のとおり近接場ラマン散乱光は非常に微弱な光であり、例えばプローブ先端以外の位置に光が照射されると迷光が多くなる。これら迷光の影響によって正確な分析が妨げられてしまう等の問題があり、精度の良い分析を行ううえでは、まだまだ改良の余地がある。
本発明は、前記従来技術の課題に鑑みて行われたものであって、その目的は迷光の少ない良好な近接場光によるラマン散乱光を検出し、精度の良い分析が可能な散乱型の近接場顕微鏡を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明にかかる近接場顕微鏡は、
励起光を放射する第1の光源と、前記励起光によって近接場光を発生させるとともに試料との相互作用によって該試料近傍にラマン散乱光を発生させるプローブと、前記励起光を前記プローブに照射する励起光照射手段と、前記プローブの変位を観測するためのプローブ光を放射する第2の光源と、前記試料近傍で発生したラマン散乱光を集光する集光手段と、集光したラマン散乱光を検出する検出手段と、を備えた近接場顕微鏡であって、
前記励起光照射手段は、前記プローブの先端に励起光を照射するため、該励起光の照射断面プローブ側の半分以上を遮蔽する入射光遮蔽手段を備え、
前記集光手段は、前記試料の位置が焦点となるレンズを備え、該レンズによってプローブに励起光を照射するとともに前記試料近傍で発生したラマン散乱光を集光し、
さらに前記集光手段は、前記入射光遮蔽手段と断面形状が逆パターンの検出光遮蔽手段を備えたことを特徴とする。
また、前記入射光遮蔽手段は、前記励起光の半分以上の断面を遮蔽する入射側マスクであることが好ましい。
また、前記検出光遮蔽手段は、前記入射側マスクと逆パターンの断面形状を有する検出側マスクであることが好ましい。
また、前記プローブは、カンチレバー形状であることが好ましい。
また、前記集光手段は、前記プローブ光を反射し前記励起光および前記ラマン散乱光を透過するホットミラーを有することが好ましい。
また、前記第2の光源から放射されたプローブ光を透過し、前記プローブによって反射したプローブ光は遮蔽する光アイソレート型光テコ光学系を備えることが好ましい。
また、前記集光手段は、レボルバを有し、該レボルバの下部には前記第2の光源からのプローブ光を反射し第1の光源からの光は透過するホットミラーを固定できることが好ましい。
本発明によれば、カンチレバー形状のプローブに合わせた入射側マスクを使い、該カンチレバーの先端のみに励起光が照射されるようすることで、迷光などを発生させないで分析が可能となる。また、集光側に入射側で用いた入射側マスクと断面形状が逆パターンの検出側マスクを入れることで、励起光やレイリー散乱光などを多く含む部分の光をカットし、精度の高い分析が可能となる。加えて、本発明では励起光を垂直方向から照射する構成となっているので、カンチレバーを利用した一般的な顕微鏡に比べて高NAレンズでの顕微観測が実現出来る。
本発明に係る近接場顕微鏡の実施形態の概略構成図を示す。 本発明に係る近接場顕微鏡に使用する入射側マスクの概略図を示す。 本発明に係る近接場顕微鏡に使用する検出側マスクによる励起光断面形状の 概略を示す。 本発明に係る近接場顕微鏡に使用するプローブの概略構成図を示す。 本発明に係る近接場顕微鏡に使用するプローブのカンチレバー形状について の概略図を示す。 本発明に係る近接場顕微鏡に使用するプローブ光学系の焦点調整についての 概略図を示す。 本発明に係る近接場顕微鏡に使用する焦点調整機構付きレーザーを含むプロ ーブ光学系の概略図を示す。 本発明に係る近接場顕微鏡に使用するレボルバ−の概略図を示す。
以下、本発明の近接場顕微鏡について図面を用いて説明するが、本発明の趣旨を超えない限り何ら以下の例に限定されるものではない。
図1に本発明の実施形態に係る近接場顕微鏡の概念図を示す。同図に示す近接場顕微鏡10は、励起光を放射する第1の光源11と、前記励起光をサンプル18に照射する励起光学系1と、励起光をサンプル18の所定位置に照射し、ラマン散乱光を集光するとともに、分光器23へ導光する集光光学系2と、カンチレバー形状のプローブ17へプローブ光を照射し、該プローブ17により反射したプローブ光を集光するためのプローブ光学系3を備える。
本実施形態において特徴的なことは、カンチレバー形状のプローブの先端のみに励起光を照射するために、該励起光の照射断面プローブ側の半分以上を遮蔽する入射光遮蔽手段を備えていることである。このために本実施例は、励起光学系1のビームエキスパンダ12の後方には入射側マスク13を備えている。さらに集光光学系2には、入射側マスク13とは断面形状が逆パターンの検出側マスク19を備えている。ここで断面形状が逆パターンとは、入射側マスク13で遮蔽していない部分の光を、集光する際に遮蔽できる断面形状のことを意味する。加えて、入射側マスク13と検出側マスク19の断面形状は完全に同じ大きさの逆パターンである必要はなく、上述のとおり入射側マスク13で遮蔽していない部分の光を遮蔽できればどのような形状でも構わない。
はじめに励起光学系1および励起光の照射過程について説明する。
励起光学系1はビームエキスパンダ12と入射側マスク13を備える。第1の光源11から放射された励起光は励起光学系1のビームエキスパンダ12により励起光断面を適正な幅に調整(拡大)され、断面を拡大された励起光は入射側マスク13へ到達する。入射側マスク13の断面形状は例えば正方形または略長方形であり、励起光を遮蔽出来ればどのような形状でも構わない。また、入射側マスク13の材質は、例えばアルミ箔等であり、励起光を遮蔽出来ればどのような材質でも構わない。励起光照射過程において、入射側マスク13は図1のように励起光断面の上側(図1のZ軸上の分光器23側)に位置し、該励起光の断面上側(図1のZ軸上の分光器23側)の半分以上の断面を遮光可能となっている。断面を拡大された励起光が入射側マスク13を通過することにより、励起光の断面上側の半分以上が遮光され、該励起光は断面下側(図1のZ軸上のサンプル18側)のみの断面形状となる。この断面下側(図1のZ軸上のサンプル18側)の励起光のみが、集光光学系2のビームスプリッター14によってプローブ17の方向(図1のZ軸上のサンプル18の方向)へ反射され、ホットミラー15を通過し、対物レンズ16を経由してビームスポットとしてプローブ17へ照射される。
ここで入射側マスク13によって励起光断面の分光器23側の半分以上の断面が遮光された励起光は、図2に示すとおり、プローブ17の先端のみに照射される。具体的には、図1に示されるように、励起光の断面形状を対物レンズ16の中心よりも奥側(図1のX軸上の光源11とは反対側)のみに照射可能な断面形状とすることで、プローブ17の先端のみに照射されるように容易に調整できる。つまり、X軸上のプローブ17側の半分以上が遮光されることで、プローブ17の先端のみに励起光が照射されるのである。その結果、ブローブ17の先端以外の位置への励起光の照射を防ぐ事が可能となり、分析に大きな影響を与えている迷光を防止することが出来る。
このように、励起光照射過程において、入射側マスク13を利用して励起光断面のサンプル18側の励起光のみを照射することで、プローブの先端のみに励起光が照射されることとなり、その結果、迷光が生じず、良好な近接場散乱光を発生させることが可能となる。また、実質的にプローブ17へは励起光をビームスポットとして斜めから照射していることとなり、プローブ17付近に位置するサンプル18の深さ方向(Z軸方向)からの不要な励起も発生しなくなる。
次に、図1の集光光学系2について詳しく説明する。
集光光学系2は、対物レンズ16と、プローブ17の変位を観測するためのプローブ光を反射し励起光および集光する光を透過するホットミラー15と、励起光をサンプル18方向へ導くビームスプリッター14と、検出側マスク19と、特定の光を除去するフィルター20と、平行光を分光器23に集光するための集光レンズ21と、分光器23へ進入する光の量を調整する入射スリット22を備える。ビームスプリッター14によってサンプル18の方向(下方向)へ反射された励起光は、ホットミラー15を透過し、対物レンズ16を経由してプローブ17の先端へ照射され、該プロ−ブ17の先端とサンプル18の影響によって近接場ラマン散乱光が発生する。その後、近接場ラマン散乱光は対物レンズ16によって集光され、図1におけるZ軸上の分光器23の方向へと進む。方向の定まった近接場ラマン散乱光は、ホットミラー15を透過し、さらにビームスプリッター14を透過して検出側マスク19へ到達する。
ここで集光した光には近接場ラマン散乱光だけではなく、例えばレイリー散乱光などの分析に不要な光も多く混在している。前述のとおり、近接場ラマン散乱光は非常に微弱な光(一般的なラマン散乱光に比べて近接場ラマン散乱光は10−4倍ほど微弱)であるため、集光する際はなるべくレイリー散乱光などを取り込まないほうが良い。そこで集光した光のうち、レイリー散乱光等の分析に不要な光を多く含む部分の光のみを検出側マスク19を利用して遮光する。具体的には検出側マスク19は、励起光学系1の入射側マスク13とは逆パターンの断面形状(略長方形)を有する(図3を参照)。ここで図3の左右に示される検出側マスク19の大きさが異なる(左図は断面半分を遮光、右図は断面大部分を遮光)が、図面を分かりやすくするために大きさを変えており、実際には等しい大きさである。このように、検出側マスク19を利用して分析に不要な光を多く含む部分の光を遮光することにより、近接場ラマン散乱光を多く含む部分の光のみを効率よく集光することが出来る。
さらに、検出側マスク19の上方向(Z軸上の分光器23の方向)にはフィルター20を設けて、一定の周波数領域における分析に不要な光をカットしても良い。但し、フィルター22は分析に不要な光をカットするにあたり、補助的な役割を果たしている。また図1では、フィルター20は検出側マスク19の上方向(分光器23側)に配置されているが、該フィルター20は、検出側マスク19の下方向(試料側)に設けても良い。加えて検出側マスク19を設けることにより、フィルター20のカット率を低くすることも可能となり、結果的に近接場顕微鏡のコストダウンに繋がる。
このようにして、対物レンズ16で集光された光は、ホットミラー15とビームスプリッター14を透過し、検出側マスク19を利用して集光した光のうち分析に不要な光が多く混在する部分の光をカットし、フィルター20を経由し、さらに集光レンズ21と入射スリット22を経由する一連の集光過程によって、良好なラマン散乱光による精度の良い分析が行われる。
次に、図1のプローブ光学系3について詳しく説明する。
プローブ光学系3は、プローブ17の変位を観測するためのプローブ光を照射する第2の光源31と、焦点調整機構32と、1/4波長板33と、偏光ビームスプリッター34と、コールドミラー35と、CCD集光レンズ36と、CCD37と、4分割フォトダイオード集光レンズ38と、4分割フォトダイオード39を備えている。本実施例におけるプローブ光学系3は、順方向に進む光のみを透過し逆方向の光を遮断する光アイソレート光学系である。第2の光源31から照射されたプローブ光は、焦点調整機構32により焦点が定められ、偏光ビームスプリッター33によってホットミラー15の方向へと反射され、1/4波長板32を通過して該ホットミラー15によってプローブ17へと反射される。また、後述するが第2の光源31から照射されたプローブ光は、プローブ17によって反射されたプローブ光を集光する際は、第2の光源31へは戻らない仕組みとなっている。
ここでプローブ17について詳しく説明する。
図4に本発明に係る近接場顕微鏡で使用されるプローブ17の概略構成図を示す。図4に示すようにプローブ17はカンチレバー41と、カンチレバー41を着装した鉄板42と、該鉄板42を磁力によって固定するためのネオジウムマグネット43と、カンチレバー41を加振するための励振PZT(圧電素子)44と、プローブフレーム45で構成される。本実施形態で使用するカンチレバー41は、該カンチレバー41の先端に傾斜46のあるカンチレバーを使用することが好ましい(図5のカンチレバー先端形状を参照)。これは前述のとおり、励起光学系1の入射側マスク13を利用してカンチレバー41の先端のみに励起光を照射しやすくするためである。また、カンチレバー41は、励振PZT44によって振動しながらサンプル18の表面と一定の距離を保ちながら走査する。励振PZT44は高共振の積層PZT(f=300kHz)であり、励振電圧を印加することで動作する。
このようにカンチレバー41を有するプローブ17の上部(Z軸上のカンチレバー先端とは反対側)に照射されたプローブ光は、該プローブ17によって上方向(分光器の方向)へ反射され、ホットミラー15により垂直方向(X軸上のプローブ光学系3の方向)へと導光される。
導光されたプローブ光は1/4波長板32によって位相差が与えられ、該位相差が与えられたプローブ光は、第2の光源31の方向へは反射されず偏光ビームスプリッター33を通過し、コールドミラー34によってCCD集光レンズ35および4分割フォトダイオード集光レンズ37を経由してCCD36と4分割フォトダイオード38のそれぞれ2方向へと導かれる。導かれたプローブ光のうちCCD36へのプローブ光によってプローブ17の位置観測が行われる。また他方のプローブ光は、4分割フォトダイオード38へ導かれ、プローブ振動の変化を解析し、サンプル18表面の測定が行われる。そして、サンプル表面の凹凸に応じて、サンプルステージがサンプル18のZ軸上の位置を移動させるようになっている。つまり、励起光の焦点位置からサンプル表面までの距離が一定になるように、サンプル18の高さ位置調整を行っている。
ここで、第1の光源からの励起光、および第2の光源からのプローブ光の焦点位置について説明する。
図6に本発明に係る近接場顕微鏡に使用するプローブ光学系の焦点調整についての概略図を示す。図6では、図4に示すカンチレバー41の傾斜46は省略して説明する。対物レンズ16は、第1の光源からの励起光がカンチレバー形状のプローブ先端へ照射されることを前提として焦点位置を定めている。実際には、図7に示すようにプローブ光の焦点位置と励起光の焦点位置はZ軸方向に異なるので、プローブ光の焦点位置がプローブ17(カンチレバー41)の上部となる様、第2の光源31には焦点調整機構32が必要となる。したがって本実施例においては、プローブ光を照射する際にあらかじめ焦点が合うよう調整したプローブ光を照射しており、第2の光源31から照射されたプローブ光は焦点調整機構32によってプローブ17の上部が焦点となるように調整された光となっている。また、実際には図7に示すような第2の光源31に焦点調整機構32が一体化した焦点調整機構付きレーザーを利用するのが好適である。
また、集光光学系2の集光経路には図8に示すようなレボルバ50を設けても良い。レボルバの下部にはビームスプリッターボックス51を設けてホットミラー15を固定出来るようにすることが好適である。このような構成とすることで、近接場光学顕微鏡において、従来の斜めから照射する方法では困難であった顕微測定との切換えが容易に可能となる。
以上のように、本発明に係る散乱型近接場顕微鏡によれば、カンチレバーの形状に合わせた入射側マスクを利用し、該カンチレバーの先端部のみに励起光が照射されるようにすることで、迷光などを発生させずに分析が可能となった。また、集光側に入射側で用いた入射側マスクと断面形状が逆パターンの検出側マスクを入れることで、集光した光のうちレイリー散乱光などが多く混在する部分の光をカットでき、精度の高い分析が可能となった。加えてプローブ光の照射・集光手段に光アイソレート光学系を用いることで、カンチレバーの高感度な位置制御が可能となった。加えて、本発明では励起光を垂直方向から照射する構成となっているので、カンチレバーを利用した一般的な顕微鏡に比べて高NAレンズでの顕微観測が実現出来る。
1 励起光学系
2 集光光学系
3 プローブ光学系
10 近接場顕微鏡
11 第1の光源
12 ビームエキスパンダ
13 入射側マスク
14 ビームスプリッター
15 ホットミラー
16 対物レンズ
17 プローブ
18 サンプル
19 検出側マスク
20 フィルター
21 集光レンズ
22 入射スリット
23 分光器
31 第2の光源
32 焦点調整機構
33 1/4波長板
34 偏光ビームスプリッター
35 コールドミラー
36 CCD集光レンズ
37 CCD
38 4分割フォトダイオード集光レンズ
39 4分割フォトダイオード
41 カンチレバー
42 鉄板
43 ネオジウムマグネット
44 励振PZT
45 プローブフレーム
46 傾斜
50 レボルバ
51 ビームスプリッターボックス

Claims (7)

  1. 励起光を放射する第1の光源と、前記励起光によって近接場光を発生させるとともに試料との相互作用によって該試料近傍にラマン散乱光を発生させるプローブと、前記励起光を前記プローブに照射する励起光照射手段と、前記プローブの変位を観測するためのプローブ光を放射する第2の光源と、前記試料近傍で発生したラマン散乱光を集光する集光手段と、集光したラマン散乱光を検出する検出手段と、を備えた近接場顕微鏡であって、
    前記励起光照射手段は、前記プローブの先端に励起光を照射するため、該励起光の照射断面プローブ側の半分以上を遮蔽する入射光遮蔽手段を備え、
    前記集光手段は、前記試料の位置が焦点となるレンズを備え、該レンズによってプローブに励起光を照射するとともに前記試料近傍で発生したラマン散乱光を集光し、
    さらに前記集光手段は、前記入射光遮蔽手段と断面形状が逆パターンの検出光遮蔽手段を備えたことを特徴とする近接場顕微鏡。
  2. 請求項1に記載の近接場顕微鏡であって、
    前記入射光遮蔽手段は、前記励起光の半分以上の断面を遮蔽する入射側マスクであることを特徴とする近接場顕微鏡。
  3. 請求項1または請求項2に記載の近接場顕微鏡であって、
    前記検出光遮蔽手段は、前記入射側マスクと逆パターンの断面形状を有する検出側マスクであることを特徴とする近接場顕微鏡。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の近接場顕微鏡であって、
    前記プローブは、カンチレバー形状であることを特徴とする近接場顕微鏡。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の近接場顕微鏡であって、
    前記集光手段は、前記プローブ光を反射し前記励起光および前記ラマン散乱光を透過するホットミラーを有することを特徴とする近接場顕微鏡。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の近接場顕微鏡であって、
    前記第2の光源から放射されたプローブ光を透過し、前記プローブによって反射したプローブ光は遮蔽する光アイソレート型光テコ光学系を備えることを特徴とする近接場顕微鏡。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の近接場顕微鏡であって、
    前記集光手段は、レボルバを有し、該レボルバの下部には前記第2の光源からのプローブ光を反射し第1の光源からの光は透過するホットミラーを固定できることを特徴とする近接場顕微鏡。
JP2016187922A 2016-09-27 2016-09-27 近接場顕微鏡 Pending JP2018054353A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016187922A JP2018054353A (ja) 2016-09-27 2016-09-27 近接場顕微鏡

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016187922A JP2018054353A (ja) 2016-09-27 2016-09-27 近接場顕微鏡

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018054353A true JP2018054353A (ja) 2018-04-05

Family

ID=61836572

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016187922A Pending JP2018054353A (ja) 2016-09-27 2016-09-27 近接場顕微鏡

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018054353A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113341180A (zh) * 2021-05-24 2021-09-03 西安交通大学 一种基于近场无孔式探针的多模式测量方法及测量系统

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113341180A (zh) * 2021-05-24 2021-09-03 西安交通大学 一种基于近场无孔式探针的多模式测量方法及测量系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106383105B (zh) 可自动调整测样距离的拉曼光谱测量装置与方法
CN110234982A (zh) 用于化学成像原子力显微镜红外光谱法的方法和装置
US9797776B2 (en) Laser induced breakdown spectroscopy (LIBS) apparatus based on high repetition rate pulsed laser
JP5469133B2 (ja) 顕微鏡システム
JP7190644B2 (ja) 亀裂検出装置及び亀裂検出方法
JP2013525838A (ja) 試料表面を結像する装置
CZ2014184A3 (cs) Analytický systém s Ramanovým mikroskopem a elektronovým mikroskopem
KR20210151709A (ko) 간섭-산란 현미경
TWI808288B (zh) 厚度量測裝置
JP2009540346A (ja) 干渉共焦点顕微鏡
JP6203355B1 (ja) 共焦点ラマン顕微鏡
JP4498081B2 (ja) 散乱型近接場顕微鏡およびその測定方法
JP2018054353A (ja) 近接場顕微鏡
KR20200032801A (ko) 기판의 결함 검출 방법 및 이를 수행하기 위한 장치
JP2004354937A (ja) レーザ顕微鏡
JP2010190595A (ja) レーザー分光分析装置およびそれを用いたレーザー分光分析方法
JP5332801B2 (ja) 試料分析装置及び試料分析方法
JPH05332934A (ja) 分光装置
JP2014013228A (ja) フィラー微粒子分散性評価装置及びフィラー微粒子分散性評価方法
WO2002014842A1 (fr) Dispositif d'analyse de substances contenant un liquide et procede d'analyse de substances contenant un liquide
JP2010266452A (ja) 走査型近接場光学顕微鏡
JP4595571B2 (ja) 顕微ラマン分光装置及び顕微ラマン分光測定方法
JP4448534B2 (ja) 走査型プローブ顕微鏡
JP2002310881A (ja) 走査型近接場顕微鏡
US8724116B2 (en) Scanning mirrors in near field optical microscope having super resolution