JP2018051906A - 積層体、コーティング剤、及び積層体の製造方法 - Google Patents

積層体、コーティング剤、及び積層体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐擦傷性に優れる層を形成することができるコーティング剤、耐擦傷性に優れる層を有する積層体、及び積層体の製造方法を提供すること。【解決手段】基材2と、該基材上に設けられた樹脂硬化物層5と、を備え、樹脂硬化物層5が、脂環式骨格又は脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格と、水酸基と、を有するポリカーボネート系化合物、及び、ポリイソシアネート系化合物が含まれる組成物の硬化物3、並びに、無機微粒子4を含む層である、積層体100。【選択図】図1

Description

本発明は、積層体、コーティング剤、及び積層体の製造方法に関する。
電子デバイスの分野では、情報端末への入力装置として、ディスプレイ画面を直接ペンや指等で触れることによってデータを入力するタッチパネルの市場が増大している。タッチパネルの表面には傷などを防ぐための透明保護層等が設けられることがある。
自動車の分野では、石油資源の節約及び二酸化炭素の排出量の削減といった環境対策の観点から、自動車を軽量化し、燃費を向上させようとする気運が高まっている。その方策として、自動車用の窓ガラスや内外装材などを軽量な樹脂材料に置き換えることが考えられている。しかし、現在、自動車の窓に使われている無機ガラスと比較して、その代替に検討されている樹脂材料は、表面が傷付きやすく光沢や透明性が失われやすい、有機溶剤に侵されやすい、また、耐候性(たとえば、紫外線などに対する光安定性)や耐熱性に劣る等々の欠点を有する。そのため、樹脂材料を自動車の窓などの部材に用いる場合には、樹脂材料の表面を被覆するなどして、耐擦傷性などを付与する必要がある。
上述のように、様々な技術分野において、基材上に耐擦傷性などを付与するための被覆膜を設けるという要求がある。
被覆膜を形成する材料として、例えば、特許文献1には、アクリル樹脂フィルム基体の一方の面上に、ポリイソシアネートとアクリルポリオールとからなるウレタンアクリレート系熱硬化性樹脂と、コロイダルシリカと、をそれぞれ特定の割合で含有する硬化性樹脂層が形成されてなる熱成形用ハードコートアクリル樹脂フィルムが開示されている。
また、特許文献2には、脂環式構造を有するジイソシアネートと、脂環式構造を有するポリカーボネートポリオールと、2−ヒドロキシエチルアクリレートとを反応させて得られるウレタンアクリレートを含有するエネルギー線硬化型樹脂組成物が開示されている。
特開2008−296539号公報 特開2009−227915号公報
しかし、上記特許文献に開示の樹脂組成物から形成される被覆膜は、耐擦傷性が十分とは言えず、特に繰り返し使用したときの耐擦傷性が不十分である。そのため、被覆膜の耐擦傷性をさらに向上させることが望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、耐擦傷性に優れる層を形成することができるコーティング剤、耐擦傷性に優れる層を有する積層体、及び積層体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、無機微粒子と特定の構造を有するポリカーボネート系化合物とポリイソシアネート系化合物とが含まれる粒子含有組成物層を硬化させてなる層が優れた耐擦傷性を示すことを見出し、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
本発明は、基材と、該基材上に設けられた樹脂硬化物層と、を備え、樹脂硬化物層が、脂環式骨格又は脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格と、水酸基と、を有するポリカーボネート系化合物、及び、ポリイソシアネート系化合物が含まれる組成物の硬化物、並びに、無機微粒子を含む層である、積層体を提供する。
本発明の積層体は上記樹脂硬化物層を備えることにより、優れた耐擦傷性を有することができる。
上記ポリカーボネート系化合物は、下記化学式(A−1)で表される2価の有機基を有していてよい。
Figure 2018051906
本発明はまた、脂環式骨格又は脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格と、水酸基と、を有するポリカーボネート系化合物、ポリイソシアネート系化合物、及び、無機微粒子を含む、コーティング剤を提供する。
本発明のコーティング剤によれば、基材上に耐擦傷性に優れる層を形成することができる。
本発明はまた、基材上に、脂環式骨格又は脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格と、水酸基と、を有するポリカーボネート系化合物、ポリイソシアネート系化合物、及び、無機微粒子が含まれる粒子含有組成物層を形成する工程と、粒子含有組成物層を硬化する工程と、を備える、積層体の製造方法を提供する。
本発明の積層体の製造方法によれば、耐擦傷性に優れる積層体を製造することができる。
本発明の積層体の製造方法では、上記基材上に上記ポリカーボネート系化合物と上記ポリイソシアネート系化合物とが含まれる塗工液を塗布して塗膜を形成する工程と、塗膜上に上記無機微粒子を吹き付ける工程と、を経て上記粒子含有組成物層を形成してもよい。
本発明によれば、耐擦傷性に優れる層を形成することができるコーティング剤、耐擦傷性に優れる層を有する積層体、及び積層体の製造方法を提供することが可能となる。
本発明に係る積層体の一実施形態を示す模式断面図である。 本発明に係る積層体の製造方法の一実施形態を模式的に示す工程図である。 本発明に係る積層体の製造方法の別の実施形態を模式的に示す工程図である。 本発明に係る積層体の製造方法の別の実施形態を模式的に示す工程図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(積層体)
図1は、本発明に係る積層体の一実施形態を示す模式断面図である。図1に示される積層体100は、基材2と、基材2上に設けられた樹脂硬化物層(「保護層」又は「保護膜」という場合もある。)5とを備える。樹脂硬化物層5は、特定の化合物を含む組成物の硬化物3と、無機微粒子4とを含む層である。
基材2を構成する材料は、特に限定されないが、例えば、光学用ハードコートフィルム又は樹脂ウインドウ等の基材として用いられる樹脂であってよい。基材2を構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、脂環式構造含有重合体等のポリオレフィン系樹脂;セロファン、ジアセチルセルロース樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、アセチルセルロースブチレート樹脂等のセルロース樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂;ポリスチレン樹脂;ポリスルホン樹脂;ポリエーテルエーテルケトン樹脂;ポリエーテルスルホン樹脂;ポリエーテルイミド樹脂;ポリイミド樹脂;フッ素樹脂;ポリアミド樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレタン樹脂等が挙げられる。
上記材料の中でも、タッチパネル又は各種ディスプレイの表面保護用フィルム等の光学用フィルム用途としては、透明性、耐衝撃性及び経済性の観点から、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂及びポリオレフィン系樹脂が好ましい。耐熱性が要求される用途としては、脂環式構造含有ポリオレフィン系樹脂、及びフッ素樹脂が好ましい。車両用窓ガラス用途としては、透明性及び耐衝撃性の観点から、ポリカーボネート系樹脂が好ましい。
硬化物3は、本発明に係るポリカーボネート系化合物(以下、「(I)成分」ともいう。)と、ポリイソシアネート系化合物(以下、「(II)成分」ともいう。)と、が含まれる組成物(以下、「本実施形態の組成物」ともいう。)の硬化物を含むことができる。
以下、(I)成分、及び(II)成分について順に説明する。
(I)成分は、脂環式骨格又は脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格と、水酸基と、を有するポリカーボネート系化合物である。ここで、「ポリカーボネート」とは、分子内に2つ以上のカーボネート基を有する化合物を意味する。「脂環式骨格」とは、炭素原子が環状に結合した炭素環式構造のうち、芳香環を除いた構造である。
(I)成分が脂環式骨格を有する場合、脂環式骨格の炭素数は、耐擦傷性の観点から、3〜18が好ましく、3〜10がより好ましい。脂環式骨格としては、例えば、シクロプロピレン基、シクロへキシレン基、シクロデカニレン基等のシクロアルキレン基が挙げられる。
(I)成分が、脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格を有する場合、当該骨格の炭素数は、耐擦傷性の観点から、3〜18が好ましく、3〜6がより好ましい。当該骨格としては、例えば、下記化学式(A−1)で表される2価の有機基が挙げられる。
Figure 2018051906
(I)成分は、例えば、(I−1)(A)脂環式骨格又は脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格を有するポリカーボネートポリオール(以下、「(A)成分」ともいう。)と、必要に応じて(D)上記(A)成分以外のポリオール(以下、「(D)成分」ともいう。)と、を含むポリオール成分(以下、「(I−1)」成分ともいう。)であってよい。
(I−1)成分の平均水酸基価は、耐擦傷性の観点から、10〜200mgKOH/gが好ましい。
(I)成分は、例えば、(I−2)(A)成分と必要に応じて(D)成分とを含むポリオール成分と、ポリイソシアネート系化合物(以下、「(B)成分」ともいう。)及び/又はポリカルボン酸系化合物(以下、「(C)成分」ともいう。)と、の反応物(以下、「(I−2)成分ともいう。」)であってもよい。
本願明細書において反応物とは反応により生成した生成物をいう。
(I−2)成分の平均水酸基価は、耐擦傷性の観点から、10〜200mgKOH/gが好ましい。
以下、上記の(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び(D)成分について順に説明する。
(A)成分は、脂環式骨格又は脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格を有するポリカーボネートポリオールである。ここで、「ポリカーボネートポリオール」とは、分子内に2つ以上のカーボネート基及び2つ以上の水酸基を有する化合物を意味する。
(A)成分の平均水酸基価は、耐擦傷性の観点から、50〜250mgKOH/gが好ましく、90〜200mgKOH/gがより好ましい。
(A)成分が脂環式骨格を有する場合、脂環式骨格の炭素数は、耐擦傷性の観点から、3〜18が好ましく、3〜10がより好ましい。脂環式骨格としては、例えば、シクロプロピレン基、シクロへキシレン基、シクロデカニレン基等のシクロアルキレン基が挙げられる。
(A)成分が、脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格を有する場合、当該骨格の炭素数は、耐擦傷性の観点から、3〜18が好ましく、3〜6がより好ましい。当該骨格としては、例えば、下記化学式(A−1)で表される2価の有機基が挙げられる。
Figure 2018051906
(A)成分は、例えば、(a1)脂環式骨格又は脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格を有するポリオール(以下、「(a1)成分」ともいう。)と、炭酸誘導体との従来公知の反応により得られる化合物であってよい。(A)成分は、(a1)成分、及び、(a2)上記(a1)成分以外のポリオール(以下、「(a2)成分」ともいう。)の混合物と、炭酸誘導体との従来公知の反応により得られる化合物であってもよい。
(a1)成分は、脂環式骨格又は脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格を有するポリオールである。ここで、「ポリオール」とは、分子内に2つ以上の水酸基を有する化合物である。
(a1)成分が脂環式骨格を有する場合、脂環式骨格の炭素数は、耐擦傷性の観点から、3〜18が好ましく、3〜10がより好ましい。脂環式骨格としては、例えば、シクロプロピレン基、シクロへキシレン基、シクロデカニレン基等のシクロアルキレン基が挙げられる。
(a1)成分が、脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格を有する場合、当該骨格の炭素数は、耐擦傷性の観点から、3〜18が好ましく、3〜6がより好ましい。当該骨格としては、例えば、下記化学式(A−1)で表される2価の有機基が挙げられる。
Figure 2018051906
(a1)成分としては、例えば、イソソルビド、イソマンニド、イソイディッド等の下記化学式(A−2)で表される化合物;シクロヘキサンジメタノール、シクロプロパンジメタノール等のシクロアルカンのジオール化合物;水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF等の水添ビスフェノール化合物;トリシクロデカンジメタノールなどが挙げられる。これらの中でも、耐擦傷性の観点から、下記化学式(A−2)で表される化合物が好ましい。下記化学式(A−2)で表される化合物は、単一の立体異性体であってもよく、異なる立体異性体の混合物であってもよい。(a1)成分は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
Figure 2018051906
(a2)成分は、上記(a1)成分以外のポリオールである。すなわち、(a2)成分は、脂環式骨格及び脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格を有しないポリオールである。
(a2)成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオールなどの脂肪族ジオール類;ビスフェノールAなどの芳香族ジオール類;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール類等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
炭酸誘導体としては、例えば、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジエチレンカーボネート、ホスゲン等が挙げられる。
(A)成分としては、市販品を用いることもできる。市販品としては、例えば、BENEBiOL HS0840B(三菱化学製)、BENEBiOL HS0850(三菱化学製)等のイソソルビド系ポリカーボネートジオール、ETERNACOLL UM90(3/1)(宇部興産製)、ETERNACOLL UM90(1/1)(宇部興産製)、ETERNACOLL UM90(1/3)(宇部興産製)、ETERNACOLL UC100(宇部興産製)等のシクロヘキサンジメタノール系ポリカーボネートジオール等が挙げられる。
(B)成分は、ポリイソシアネート系化合物である。ここで、「ポリイソシアネート」とは、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物を意味する。ポリイソシアネート系化合物はポリイソシアネートの誘導体又は変性体であってもよい。(B)成分は(A)成分の水酸基とウレタン結合してポリウレタンプレポリマーを形成し、そのことにより樹脂の物性等を種々改質することが可能となる。(B)成分としては、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート等の低分子量ポリイソシアネート、これらのポリイソシアネートのイソシアヌレート体、これらのポリイソシアネートのトリオン体及びこれらのポリイソシアネートの誘導体や変性体等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;リジンエステルトリイソシアネート、1,4,8−トリイソシアナトオクタン、1,6,11−トリイソシアナトウンデカン、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタン、1,3,6−トリイソシアナトヘキサン、2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアナト−5−イソシアナトメチルオクタン等の分子内に3つ以上のイソシアネート基を有する脂肪族ポリイソシアネートが挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(別名:イソホロンジイソシアネート)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、2,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−又は1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等の脂環式ジイソシアネート;1,3,5−トリイソシアナトシクロヘキサン、1,3,5−トリメチルイソシアナトシクロヘキサン、2,5−ビスイソシアナトメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビスイソシアナトメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−(3−イソシアナトプロピル)−2,5−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−(3−イソシアナトプロピル)−2,6−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、3−(3−イソシアナトプロピル)−2,5−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、5−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、6−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、5−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ[2.2.1]−ヘプタン、6−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等の分子内に3つ以上のイソシアネート基を有する脂環式ポリイソシアネートが挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、2,4’−又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートもしくはその混合物、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネートもしくはその混合物、4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、4,4’−ジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネート等の分子内に3つ以上のイソシアネート基を有する芳香族ポリイソシアネートが挙げられる。
ポリイソシアネートの誘導体としては、例えば、上記のポリイソシアネートのダイマー、ポリイソシアネートのトリマーなどのイソシアヌレート環含有ポリイソシアネート;ビウレット結合を有するポリイソシアネート;アロファネート結合を有するポリイソシアネート;炭酸ガスと上記ポリイソシアネート単量体との反応により得られる2,4,6−オキサジアジントリオン環を有するポリイソシアネート;カルボジイミド結合を有するポリイソシアネート;ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等が挙げられる。
ポリイソシアネートの変性体としては、例えば、上記のポリイソシアネートやポリイソシアネートの誘導体と、ポリオール又はポリアミンとを、ポリイソシアネートのイソシアネート基が、ポリオールのヒドロキシル基又はポリアミンのアミノ基よりも過剰となるような当量比で反応させることによって得られるポリオール変性体やポリアミン変性体;メチルエチルケトンオキシム、ジメチルピラゾール、ジエチルマロネート、カプロラクタム、フェノール等でイソシアネートを封鎖したブロックイソシアネート等が挙げられる。
(B)成分としては、分子内に2つのイソシアネート基を有するジイソシアネートが好ましい。
光による黄変低減の観点から、脂肪族ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、及び、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。また、脂環式ポリイソシアネートとしては、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(別名:イソホロンジイソシアネート)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、及び、2,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)が好ましい。
(B)成分は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(C)成分は、ポリカルボン酸系化合物である。ここで、「ポリカルボン酸」とは、分子内に2つ以上のカルボキシル基を有する化合物である。ポリカルボン酸系化合物は、ポリカルボン酸の誘導体であってもよい。誘導体としては酸無水物及びエステルが挙げられる。(C)成分としては、例えば、多官能塩基酸又はその無水物、多官能塩基酸エステル化合物などの酸成分が挙げられる。多官能塩基酸又はその無水物としては、例えば、アジピン酸、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸及びこれらの無水物が挙げられる。多官能塩基酸エステル化合物などの酸成分としては、例えば、アジピン酸メチルエステルなどの多官能塩基酸メチルエステル;アジピン酸エチルエステルなどの多官能塩基酸エチルエステル;アジピン酸エチレングリコールエステルなどの多官能塩基酸エチレングリコールエステルが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(D)成分は、上記(A)成分以外のポリオールである。すなわち、(D)成分は、脂環式骨格を有するポリカーボネートポリオール及び脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格を有するポリカーボネートポリオール以外のポリオールである。(D)成分としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、並びに、脂環式骨格及び脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格を有しないポリカーボネートポリオールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、低分子量ポリオール及び/又はポリエーテルポリオールと、アジピン酸、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テレフタル酸等の二塩基酸又はその無水物の酸成分と、の反応物が挙げられる。
脂環式骨格及び脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子若しくは、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格を有しないポリカーボネートポリオールとしては、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオールなどのポリオールと、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジエチレンカーボネート、ホスゲン等の炭酸誘導体と、の従来公知の反応により得られる化合物が挙げられる。
上記以外の(D)成分としては、例えば、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、トリシクロデカンジメタノールなどの脂環式構造を有するポリオール、イソソルビド、イソマンニド、イソイディッドなどの脂環式構造の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子で置換された骨格を有するポリオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオールなどのグリコール類;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール類;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどのビスフェノール類;フェノールノボラック、クレゾールノボラックなどのノボラック類が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(A)成分と(B)成分との反応物は、公知の方法で製造することが可能である。
例えば、(A)成分と(B)成分とを、(A)成分の水酸基が(B)成分のイソシアネート基と反応して残存イソシアネート濃度が0.1質量%以下になるまで、触媒、重合禁止剤の存在下、70〜90℃で反応させることにより製造することができる。
(A)成分と(B)成分との反応に用いられる触媒としては、例えば、トリエチルアミン、N一エチルモルホリン、トリエチレンジアミン等のアミン系触媒;トリメチルチンラウレート、ジブチルチンジラウレート等のスズ系触媒;チタン系、亜鉛系、ビスマストリス(2−エチルヘキサノアート)等のビスマス系化合物等の有機金属塩等に代表される公知のウレタン重合触媒が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(II)成分は、ポリイソシアネート系化合物である。ここで、「ポリイソシアネート」とは、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物を意味する。ポリイソシアネート系化合物はポリイソシアネートの誘導体又は変性体であってもよい。(II)成分は、(A)成分の水酸基とウレタン結合して高分子化し、ポリウレタン硬化物を形成することができる。(II)成分としては、例えば、上述した(B)成分として例示したものが挙げられる。
(II)成分としては、耐擦傷性の観点から、分子内に3つ以上のイソシアネート基を有する化合物が好ましい。分子内に3つ以上のイソシアネート基を有する化合物としては、ポリイソシアネートのトリマーなどのイソシアヌレート環含有ポリイソシアネート;ビウレット結合を有するポリイソシアネート;アロファネート結合を有するポリイソシアネートが好ましい。ポリイソシアネートのトリマーなどのイソシアヌレート環含有ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、2,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3−又は1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、キシリレンジイソシアネート、のトリマーなどのイソシアヌレート環含有ポリイソシアネートが好ましい。
(II)成分は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施形態の組成物は、さらに必要に応じて、溶剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、光安定剤、紫外線吸収剤、触媒、熱重合開始剤、重合禁止剤、シリコーン消泡剤、レベリング剤、増粘剤、垂れ防止剤、有機・無機顔料・染料の各種添加剤、添加助剤等を含むことができる。
溶剤としては、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ヘプタン、ノナン、オクタン、イソオクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、カルビトール、ブチルカルビトール、ジエチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶剤;ジメチルケトン、エチルメチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート等の炭酸エステル系溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系溶剤;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート等のエステル系溶剤;アセトニトリル等のニトリル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、アルコキシ−N−イソプロピル−プロピオンアミド、ヒドロキシアルキルアミドなどの脂肪族アミド系溶剤;N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−ピロリドンなどの脂環式アミド系溶剤;水などが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施形態の組成物は、例えば、(I−1)成分と(II)成分とが含まれる組成物(以下、「組成物(1)」ともいう。)であってよい。
組成物(1)において、(II)成分のイソシアネート基のモル数MIIと、(A)成分の水酸基のモル数Mとの比(MII):(M)は、耐擦傷性の観点から、4:1〜0.25:1が好ましく、2:1〜0.5:1がより好ましい。
組成物(1)において、(I−1)成分が(D)成分を含む場合、(II)成分のイソシアネート基のモル数MIIと、(A)成分の水酸基のモル数M及び(D)成分の水酸基のモル数Mの総和との比(MII):(M+M)は、耐擦傷性の観点から、4:1〜0.25:1が好ましく、2:1〜0.5:1がより好ましい。
組成物(1)において、(I−1)成分が(D)成分を含む場合、(D)成分の配合量は、耐擦傷性の観点から、(A)成分及び(D)成分の合計質量を基準として、0〜80質量%が好ましく、0〜50質量%がより好ましく、0〜10質量%がさらに好ましい。
本実施形態の組成物は、例えば、(I−2)成分と(II)成分とが含まれる組成物(以下、「組成物(2)」ともいう。)であってもよい。
組成物(2)において、(A)成分の水酸基のモル数Mと、(B)成分のイソシアネート基のモル数M及び(C)成分のカルボキシル基のモル数Mの総和との比(M):(M+M)は、耐擦傷性の観点から、1.1:1〜3:1が好ましく、1.2:1〜2.5:1がより好ましい。また、(II)成分のイソシアネート基のモル数MIIと、(A)成分の水酸基のモル数Mから(B)成分のイソシアネート基のモル数M及び(C)成分のカルボキシル基のモル数Mを差し引いた値との比(MII):(M−M−M)は、耐擦傷性の観点から、4:1〜0.25:1が好ましく、2:1〜0.5:1がより好ましい。
組成物(2)において、ポリオール成分が(D)成分を含む場合、(A)成分の水酸基のモル数M及び(D)成分の水酸基のモル数Mの総和と、(B)成分のイソシアネート基のモル数M及び(C)成分のカルボキシル基のモル数Mの総和との比(M+M):(M+M)は、耐擦傷性の観点から、1.1:1〜3:1が好ましく、1.2:1〜2.5:1がより好ましい。また、(II)成分のイソシアネート基のモル数MIIと、(A)成分の水酸基のモル数M及び(D)成分の水酸基のモル数Mの総和から(B)成分のイソシアネート基のモル数M及び(C)成分のカルボキシル基のモル数Mを差し引いた値との比(MII):(M+M−M−M)は、耐擦傷性の観点から、4:1〜0.25:1が好ましく、2:1〜0.5:1がより好ましい。
組成物(2)において、(I−2)成分の反応物を得るときの(C)成分の配合量は、耐擦傷性の観点から、(B)成分及び(C)成分の合計質量を基準として、0〜50質量%が好ましく、0〜30質量%がより好ましい。
組成物(2)において、ポリオール成分が(D)成分を含む場合、(I−2)成分の反応物を得るときの(D)成分の配合量は、耐擦傷性の観点から、(A)成分及び(D)成分の合計質量を基準として、0〜80質量%が好ましく、0〜50質量%がより好ましく、0〜10質量%がさらに好ましい。
本実施形態の組成物の硬化物は、(I)成分と(II)成分との反応物であるポリカーボネート系樹脂(以下、「本実施形態のポリカーボネート系樹脂」ともいう。)を含むことができる。
本実施形態のポリカーボネート系樹脂は、ウレタン結合(−(NH)−(CO)−O−)と、脂環式骨格又は脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格と、を有する樹脂である。ここで、「ポリカーボネート」とは、分子内に2つ以上のカーボネート基を有する化合物を意味する。「脂環式骨格」とは、炭素原子が環状に結合した炭素環式構造のうち、芳香環を除いた構造である。
本実施形態のポリカーボネート系樹脂が脂環式骨格を有する場合、脂環式骨格の炭素数は、耐擦傷性の観点から、3〜18が好ましく、3〜10がより好ましい。脂環式骨格としては、例えば、シクロプロピレン基、シクロへキシレン基、シクロデカニレン基等のシクロアルキレン基が挙げられる。
本実施形態のポリカーボネート系樹脂が、脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格を有する場合、当該骨格の炭素数は、耐擦傷性の観点から、3〜18が好ましく、3〜6がより好ましい。当該骨格としては、例えば、下記化学式(A−1)で表される2価の有機基が挙げられる。
Figure 2018051906
本実施形態のポリカーボネート系樹脂は、例えば、(I−1)成分と(II)成分とを反応させて得られた樹脂(以下、「ポリカーボネート系樹脂(α)」ともいう。)であってよい。
ポリカーボネート系樹脂(α)においては、(A)成分の水酸基と(II)成分のイソシアネート基との反応によりウレタン結合を2以上組み入れることができ、(A)成分の脂環式骨格又は脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格を組み入れることができる。この場合、ポリカーボネート系ウレタン樹脂を得ることができる。
ポリカーボネート系樹脂(α)において、(II)成分のイソシアネート基のモル数MIIと、(A)成分の水酸基のモル数Mとの比(MII):(M)は、耐擦傷性の観点から、4:1〜0.25:1が好ましく、2:1〜0.5:1がより好ましい。
ポリカーボネート系樹脂(α)において、(I−1)成分が(D)成分を含む場合、(II)成分のイソシアネート基のモル数MIIと、(A)成分の水酸基のモル数M及び(D)成分の水酸基のモル数Mの総和との比(MII):(M+M)は、耐擦傷性の観点から、4:1〜0.25:1が好ましく、2:1〜0.5:1がより好ましい。
本実施形態のポリカーボネート系樹脂は、例えば、(I−2)成分と(II)成分とを反応させて得られた樹脂(以下、「ポリカーボネート系樹脂(β)」ともいう。)であってもよい。
ポリカーボネート系樹脂(β)においては、(I−2)成分がイソシアネートと反応できる基を2以上有している場合、(A)成分の水酸基と(II)成分のイソシアネート基との反応、及び(A)成分の水酸基と(B)成分のイソシアネート基との反応によりウレタン結合を2以上組み入れることができ、(A)成分の脂環式骨格又は脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格を組み入れることができる。この場合、ポリカーボネート系ウレタン樹脂を得ることができる。
ポリカーボネート系樹脂(β)において、(A)成分の水酸基のモル数Mと、(B)成分のイソシアネート基のモル数M及び(C)成分のカルボキシル基のモル数Mの総和との比(M):(M+M)は、耐擦傷性の観点から、1.1:1〜3:1が好ましく、1.2:1〜2.5:1がより好ましい。また、(II)成分のイソシアネート基のモル数MIIと、(A)成分の水酸基のモル数Mから(B)成分のイソシアネート基のモル数M及び(C)成分のカルボキシル基のモル数Mを差し引いた値との比(MII):(M−M−M)は、耐擦傷性の観点から、4:1〜0.25:1が好ましく、2:1〜0.5:1がより好ましい。
ポリカーボネート系樹脂(β)において、ポリオール成分が(D)成分を含む場合、(A)成分の水酸基のモル数M及び(D)成分の水酸基のモル数Mの総和と、(B)成分のイソシアネート基のモル数M及び(C)成分のカルボキシル基のモル数Mの総和との比(M+M):(M+M)は、耐擦傷性の観点から、1.1:1〜3:1が好ましく、1.2:1〜2.5:1がより好ましい。また、(II)成分のイソシアネート基のモル数MIIと、(A)成分の水酸基のモル数M及び(D)成分の水酸基のモル数Mの総和から(B)成分のイソシアネート基のモル数M及び(C)成分のカルボキシル基のモル数Mを差し引いた値との比(MII):(M+M−M−M)は、耐擦傷性の観点から、4:1〜0.25:1が好ましく、2:1〜0.5:1がより好ましい。
本実施形態のポリカーボネート系樹脂としては、耐擦傷性の観点から、(A)成分と(II)成分とを反応させて得られる樹脂、及び、(A)成分と(B)成分及び(C)成分との反応物に、さらに(II)成分を反応させて得られる樹脂が好ましく、(A)成分と(II)成分とを反応させて得られる樹脂がより好ましい。
無機微粒子4は、特に限定されない。無機微粒子4としては、例えば、雲母、合成雲母、シリカ、アルミナ、酸化カルシウム、チタニア、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、フッ化マグネシウム、スメクタイト、合成スメクタイト、バーミキュライト、ITO(酸化インジウム/酸化錫)、ATO(酸化アンチモン/酸化錫)、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン、ダイヤモンド等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、耐擦傷性の観点から、シリカ、アルミナ、酸化カルシウム、チタニア、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、フッ化マグネシウム、ITO(酸化インジウム/酸化錫)、ATO(酸化アンチモン/酸化錫)、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、及びダイヤモンドが好ましい。
樹脂硬化物層5中の無機微粒子4の含有量は、樹脂硬化物層5の乾燥質量を基準として、0.001〜70質量%であるのが好ましく、0.005〜50質量%であるのがより好ましい。無機微粒子4の含有量が上記範囲内であると、樹脂硬化物層5がより優れた擦傷防止効果を有することができる。
無機微粒子4の平均粒子径は、一次粒径として、5〜300nmが好ましく、10〜200nmがより好ましい。無機微粒子4の平均粒子径が上記範囲内であると、樹脂硬化物層5がより優れた表面の平滑性とより優れた擦傷防止効果とを有することができる。
樹脂硬化物層5の厚みは、0.1〜50μmとすることができ、耐擦傷性の観点から、1〜30μmが好ましい。
(コーティング剤)
本実施形態のコーティング剤は、上記本発明に係るポリカーボネート系化合物((I)成分)と、上記本発明に係るポリイソシアネート系化合物((II)成分)と、上記無機微粒子と、を含むことができる。コーティング剤は、(I)成分、(II)成分、及び、無機微粒子をすべて含む1剤タイプであっても、(I)成分と無機微粒子とを含む第1剤と、(II)成分を含む第2剤との2剤タイプであっても、(I)成分を含む第1剤と、(II)成分と無機微粒子とを含む第2剤との2剤タイプであってもよい。2剤タイプは、コーティング直前に各々の剤を指定量混合して用いることができる。
本実施形態のコーティング剤における(I)成分と(II)成分との含有量の合計は、コーティング剤全量を基準として、3〜99.999質量%が好ましい。
本実施形態のコーティング剤における(II)成分の含有量は、コーティング剤全量を基準として、0.3〜79.999質量%が好ましい。
本実施形態のコーティング剤における無機微粒子の含有量は、コーティング剤全量を基準として、0.0001〜70質量%が好ましい。
コーティング剤は、必要に応じて、溶剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、アクリレート化合物、光安定剤、紫外線吸収剤、ウレタン化触媒、熱・光重合開始剤、重合禁止剤、シリコーン消泡剤、レベリング剤、増粘剤、沈殿防止剤、垂れ防止剤、難燃剤、有機・無機顔料・染料の各種添加剤、添加助剤等を含むことができる。
溶剤は、上記本実施形態の組成物に用いられる溶剤と同じものを使用することができる。コーティング剤に用いられる溶剤としては、基材への密着性の観点から、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル等のエステル系溶剤、アセトニトリル等のニトリル系溶剤などが好ましい。
コーティング剤中の溶剤の含有量は、所望する物性により異なるため限定されない。溶剤の含有量は、例えば、コーティング剤中の樹脂成分(固形分を形成する成分)100質量部に対して、0〜1000質量部が好ましく、塗装適性の観点から、40〜300質量部とすることがより好ましい。
コーティング剤の製造方法は、特に限定されない。コーティング剤中に無機微粒子4を分散させる方法としては、例えば、従来公知の混合、分散方法等が挙げられる。無機微粒子4をより確実に分散させるためには、分散機を用いて分散処理を行うことが好ましい。分散機としては、例えば、二本ロール、三本ロール、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、ペブルミル、トロンミル、サンドグラインダー、セグバリアトライター、遊星式撹拌機、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、ニーダー、ホモジナイザー、超音波分散機等が挙げられる。
本実施形態のコーティング剤は、タッチパネルの保護膜の形成、タッチパネル用保護シートにおける保護膜の形成、自動車用の窓ガラスや内外装材やホイールの保護膜の形成、住宅用の窓ガラス、内外装材、床材、便器及び厨房設備の保護膜の形成、プラスチックレンズや太陽電池モジュール及びDVD等の光情報媒体の保護膜の形成等の用途に好適に用いることができる。
(積層体の製造方法)
図2は、本発明に係る積層体の製造方法の一実施形態を示す工程図である。図2に示される積層体100の製造方法は、基材2上に、本発明に係るポリカーボネート系化合物(I)成分と本発明に係るポリイソシアネート系化合物((II)成分)とを含む組成物13と、無機微粒子4と、を含んでなる粒子含有組成物層15を形成する工程(図2(a))、及び、粒子含有組成物層15を硬化する工程(図2(b))を備える。
粒子含有組成物層15は、例えば、基材2に上記本実施形態のコーティング剤を塗布することによって形成することができる。
コーティング剤の塗布方法は、特に限定されない。塗布方法は、基材2の形状に応じて適宜選択することができる。塗布方法としては、例えば、バーコート法、ディップコート法、フローコート法、スプレーコート法、スピンコート法、ローラーコート法等が挙げられる。これらの中でも、複雑な形状に対応しやすいディップコート法、フローコート法、及びスプレーコート法が好ましい。
コーティング剤の塗膜の厚みは、乾燥後の粒子含有組成物層の厚みが0.1〜50μmとなるように設定することができる。
粒子含有組成物層15中の組成物13を高分子化し固化することにより、粒子含有組成物層15を硬化することができる。粒子含有組成物層15の硬化は、例えば、室温で放置することによって可能である。また、必要に応じて粒子含有組成物層15を加熱して粒子含有組成物層15に含まれる溶剤を除去する工程を行った後、さらに加熱すること等によっても硬化させることができる。加熱温度としては、基板材料の性能を維持可能な温度以下であれば特に限定されるものではないが、20〜250℃が好ましい。加熱時間としては、1〜1000秒程度が好ましい。なお、さらに加熱して、二次硬化させてもよい。この際の加熱は、30〜80℃で、1〜10時間程度の時間で行うことが好ましい。加熱には、公知の手段を用いてよく、例えば、送風乾燥機等を用いることができる。
本明細書において乾燥及び加熱の温度は、塗膜の表面温度であって、乾燥又は加熱の雰囲気温度にほぼ等しい。
図3及び4は、本発明に係る積層体の製造方法の別の実施形態を示す工程図である。図3は、基材上に粒子含有組成物層を形成する工程を示し、図4は、粒子含有組成物層を硬化する工程を示す。図3及び4に示される積層体110の製造方法は、基材2上に、本発明に係るポリカーボネート系化合物((I)成分)と本発明に係るポリイソシアネート系化合物((II)成分)とを含む塗工液を塗布して塗膜を形成する工程(図3(a))と、塗膜上に無機微粒子4を吹き付けて(図3(b))、粒子含有組成物層16を形成する工程(図4(a))と、粒子含有組成物層16を硬化する工程(図4(b))と、を備える。
積層体110では、無機微粒子4が樹脂硬化物層6の基材2とは反対側に偏在させることができる。これにより、樹脂硬化物層6の耐擦傷性を向上しつつ、樹脂硬化物層6と基材2との密着性を向上することができる。また、図1に示される積層体100の場合と比べて、用いる無機微粒子4の量を減らすことができ、より経済的であるという利点もある。
本実施形態においては、樹脂硬化物層が、樹脂硬化物層全量を基準として、無機微粒子を0.0001〜70質量%の割合で含有することが好ましく、0.0005〜50質量%の割合で含有することがより好ましい。
積層体110を製造する場合の組成物13の塗布方法は、上記のコーティング剤の塗布方法と同じであってよい。また、粒子含有組成物層16を硬化する方法は、上記の粒子含有組成物層15を硬化する場合と同じであってよい。無機微粒子4を吹き付ける方法は、例えば、無機微粒子4をそのまま噴霧してもよいし、無機微粒子4を溶媒に分散させて噴霧してもよい。溶媒としては、特に限定しないが、水、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。噴霧は、通常の噴霧器等を用いて行うことができる。
塗膜の厚みは、0.1〜50μmとすることができる。
本発明に係る積層体の別の製造方法として、基材2を形成する材料と、上記コーティング剤とを共押出しにより積層してもよいし、それぞれを押出成形して単層のシートを形成し、それらをドライラミネーション、熱ラミネーション等により貼り合わせてもよい。
樹脂硬化物層(保護層)5,6の厚さは、応力緩和の観点から、0.1〜50μm程度であることが好ましく、1〜30μmであることがより好ましい。
積層体100、110は、基材2上に、無機微粒子4と組成物13の硬化物3とが含まれる樹脂硬化物層(保護層)5,6の1層のみが形成されているいわゆる1コートタイプと、下層を形成するプライマー層と樹脂硬化物層5,6とから構成されるいわゆる2コートタイプのいずれも選択できる。プライマー層(下層)を形成する樹脂としては、各種ブロックイソシアネート成分及びポリオール成分からなるウレタン樹脂;アクリル樹脂;ポリエステル樹脂;エポキシ樹脂;メラミン樹脂;アミノ樹脂;ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ホスファゼンアクリレート、メラミンアクリレート、アミノアクリレート等の各種多官能アクリレート等を挙げることができる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、アクリル樹脂及びウレタンアクリレートが好ましい。これらは未反応状態のものを塗布後、所定の反応をさせて硬化樹脂とすること、あるいは反応後の樹脂を直接塗布し硬化樹脂層を形成することのいずれも適用可能である。後者は、通常、樹脂を溶媒に溶解し溶液とした後、塗布され、その後溶媒が除去される。また、前者の場合も溶媒を使用することが一般的である。
本発明に係る積層体は、例えば、保護膜を備えるタッチパネル、タッチパネル用保護シート、保護膜を備える自動車用の窓ガラスや内外装材やホイール、保護膜を備える住宅用の窓ガラス、内外装材、床材、便器及び厨房設備、保護膜を備えるプラスチックレンズや太陽電池モジュール及びDVD等の光情報媒体として適用することができる。
以下に、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
<(I)ポリカーボネート系化合物>
ポリカーボネート系化合物の原料として下記の成分を準備した。
(A)成分
・PCD1:イソソルビド系ポリカーボネートジオール(商品名:BENEBiOL HS0840B、三菱化学製、水酸基価:140.3mgKOH/g、数平均分子量:800)
・PCD2:シクロヘキサンジメタノール系ポリカーボネートジオール(商品名:ETERNACOLL UM90(3/1)、宇部興産製、水酸基価:124.7mgKOH/g、数平均分子量:900)
・PCD3:イソソルビド系ポリカーボネートジオール(商品名:BENEBiOL HS0850、三菱化学製、水酸基価:140.3mgKOH/g、数平均分子量:800)
(B)成分
・イソホロンジイソシアネート(分子量:222)
・ヘキサメチレンジイソシアネート(分子量:168)
(C)成分
・アジピン酸(分子量:146)
(D)成分
・PCD4:ポリヘキサメチレンカーボネートジオール(水酸基価:112.2mgKOH/g、数平均分子量:1000)
<(II)ポリイソシアネート系化合物>
下記のポリイソシアネート化合物を準備した。
・II−1:ヘキサメチレンジイソシアネート系イソシアヌレートタイプ(商品名:デュラネートTKA−100、旭化成製、イソシアネート%:21.7%)
・II−2:イソホロンジイソシアネート系イソシアヌレートタイプ(商品名:VESTANAT T1890/100、EVONIK製、イソシアネート%:17.3%)
<無機微粒子>
下記の無機微粒子を準備した。
・ナノダイヤ:(商品名:V−ダイヤ、ビジョン開発製、平均粒子径:200nm)
・シリカ:(商品名:MEK−ST−ZL、日産化学工業製、平均粒子径:83nm、メチルエチルケトン分散タイプ、シリカ分30質量%)
<ポリカーボネート系化合物の合成>
[合成例1]
撹拌機、還流冷却管、温度計、及び、窒素の吹き込み管を備えた4ツ口フラスコに、PCD1を226.2g、ヘキサメチレンジイソシアネートを23.8g、メチルエチルケトンを62.5g、ウレタン反応触媒としてビスマストリス(2−エチルヘキサノアート)を0.05g加え、80〜90℃で2時間反応させた。こうして、遊離イソシアネート基含有量が0.0質量%であり、メチルエチルケトンを20質量%含む、濃度が80質量%のポリカーボネート系化合物の溶液を得た。
得られたポリカーボネート系化合物のポリオール中の(A)成分のポリカーボネートポリオールの質量比は100質量%であり、ポリオールのOH基のモル数:ポリイソシアネートのNCO基のモル数は、2:1である。ポリカーボネート系化合物の水酸基価は、63.5mgKOH/gであった。
[合成例2]
撹拌機、還流冷却管、温度計、及び、窒素の吹き込み管を備えた4ツ口フラスコに、PCD1を211.0g、イソホロンジイソシアネートを39.0g、メチルエチルケトンを62.5g、ウレタン反応触媒としてビスマストリス(2−エチルヘキサノアート)を0.05g加え、80〜90℃で2時間反応させた。こうして、遊離イソシアネート基含有量が0.0質量%であり、メチルエチルケトンを20質量%含む、濃度が80質量%のポリカーボネート系化合物の溶液を得た。
得られたポリカーボネート系化合物のポリオール中の(A)成分のポリカーボネートポリオールの質量比は100質量%であり、ポリオールのOH基のモル数:ポリイソシアネートのNCO基のモル数は、1.5:1である。ポリカーボネート系化合物の水酸基価は、39.5mgKOH/gであった。
[合成例3]
撹拌機、還流冷却管、温度計、及び、窒素の吹き込み管を備えた4ツ口フラスコに、PCD2を214.7g、イソホロンジイソシアネートを35.3g、メチルエチルケトンを62.5g、ウレタン反応触媒としてビスマストリス(2−エチルヘキサノアート)を0.05g加え、80〜90℃で2時間反応させた。こうして、遊離イソシアネート基含有量が0.0質量%であり、メチルエチルケトンを20質量%含む、濃度が80質量%のポリカーボネート系化合物の溶液を得た。
得られたポリカーボネート系化合物のポリオール中の(A)成分のポリカーボネートポリオールの質量比は100質量%であり、ポリオールのOH基のモル数:ポリイソシアネートのNCO基のモル数は、1.5:1である。ポリカーボネート系化合物の水酸基価は、35.7mgKOH/gであった。
[合成例4]
撹拌機、還流冷却管、温度計、及び、窒素の吹き込み管を備えた4ツ口フラスコに、PCD3を177.1g、PCD4を39.1g、イソホロンジイソシアネートを19.3g、ヘキサメチレンジイソシアネートを14.6g、メチルエチルケトンを62.5g、ウレタン反応触媒としてビスマストリス(2−エチルヘキサノアート)を0.05g加え、80〜90℃で2時間反応させた。こうして、遊離イソシアネート基含有量が0.0質量%であり、メチルエチルケトンを20質量%含む、濃度が80質量%のポリカーボネート系化合物の溶液を得た。
得られたポリカーボネート系化合物のポリオール中の(A)成分のポリカーボネートポリオールの質量比は81.9質量%であり、ポリオールのOH基のモル数:ポリイソシアネートのNCO基のモル数は、1.5:1である。ポリカーボネート系化合物の水酸基価は、39.0mgKOH/gであった。
[合成例5]
撹拌機、還流冷却管、温度計、及び、窒素の吹き込み管を備えた4ツ口フラスコに、PCD1を229.1g、アジピン酸を20.9g、エステル化触媒としてパラトルエンスルホン酸を0.25g仕込み、180℃で縮合水を除去しながらエステル化を8時間行った。ポリエステルの酸価が0.5以下になったのを確認した後、60℃まで冷却し、メチルエチルケトンを61.2g加えた。こうして、メチルエチルケトンを20質量%含む、濃度が80質量%のポリカーボネート系化合物の溶液を得た。
得られたポリカーボネート系化合物のポリオール中の(A)成分のポリカーボネートポリオールの質量比は100質量%であり、ポリオールのOH基のモル数:二塩基酸のCOOH基のモル数は、2:1である。ポリカーボネート系化合物の水酸基価は、65.6mgKOH/gであった。
[合成例6]
撹拌機、還流冷却管、温度計、及び、窒素の吹き込み管を備えた4ツ口フラスコに、PCD4を230.6g、ヘキサメチレンジイソシアネートを19.4g、メチルエチルケトンを62.5g、ウレタン反応触媒としてビスマストリス(2−エチルヘキサノアート)を0.05g加え、80〜90℃で2時間反応させた。こうして、遊離イソシアネート基含有量が0.0質量%であり、メチルエチルケトンを20質量%含む、濃度が80質量%のポリカーボネート系化合物の溶液を得た。
得られたポリカーボネート系化合物のポリオール中の(A)成分のポリカーボネートポリオールの質量比は0.0質量%であり、ポリオールのOH基のモル数:ポリイソシアネートのNCO基のモル数は、2:1である。ポリカーボネート系化合物の水酸基価は、51.8mgKOH/gであった。
[合成例7]
撹拌機、還流冷却管、温度計、及び、窒素の吹き込み管を備えた4ツ口フラスコに、PCD4を233.0g、アジピン酸を17.0g、エステル化触媒としてパラトルエンスルホン酸を0.25g仕込み、180℃で縮合水を除去しながらエステル化を8時間行った。ポリエステルの酸価が0.5以下になったのを確認した後、60℃まで冷却し、メチルエチルケトン61.5gを加えた。こうして、メチルエチルケトンを20質量%含む、濃度が80質量%のポリカーボネート系化合物の溶液を得た。
得られたポリカーボネート系化合物のポリオール中の(A)成分のポリカーボネートポリオールの質量比は0.0質量%であり、ポリオールのOH基のモル数:二塩基酸のCOOH基のモル数は、2:1である。ポリカーボネート系化合物の水酸基価は、53.2mgKOH/gであった。
上記の各合成例で用いた(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び(D)成分の量を表1及び2に示す。なお、表1及び2中の各成分量の数値の単位は「g」である。
(積層体の作製)
[実施例1]
合成例1の溶液(組成物1)100gをメチルエチルケトンにて希釈し、II−1を17.6g混合して、ポリカーボネート系化合物とポリイソシアネート系化合物との合計量の濃度が40質量%となるように調整した後、ナノダイヤモンドを1.0g混合して、コーティング剤を得た。コーティング剤を乾燥膜厚が10μmになるようにポリカーボネート樹脂板にバーコータで塗布し、70℃で5分間加熱した。その後、50℃で5時間熟成して、樹脂硬化物層(保護膜)を形成した。以上の方法により積層体を作製した。合成例1のポリカーボネート系化合物の水酸基のモル数M−Mと、II−1のイソシアネート基のモル数MIIの比(M−M):(MII)は、1:1である。
[実施例2]
実施例1のナノダイヤモンド量を0.1gに変更したこと以外は実施例1と同じ方法で積層体を作製した。
[実施例3]
実施例1のナノダイヤモンドをシリカ29.3gに変更したこと以外は実施例1と同じ方法で積層体を作製した。
[実施例4]
合成例1の溶液(組成物1)100gをメチルエチルケトンにて希釈し、II−1を10.6g混合して、ポリカーボネート系化合物とポリイソシアネート系化合物との合計量の濃度が40質量%となるように調整した後、ナノダイヤモンドを0.9g混合して、コーティング剤を得た。コーティング剤を乾燥膜厚が10μmになるようにポリカーボネート樹脂板にバーコータで塗布した。その後、40℃で2日間熟成して、樹脂硬化物層(保護膜)を形成した。以上の方法により積層体を作製した。合成例1のポリカーボネート系化合物の水酸基のモル数M−Mと、II−1のイソシアネート基のモル数MIIの比(M−M):(MII)は、1:0.6である。
[実施例5]
80gのPCD−1をメチルエチルケトンにて希釈し、II−1を38.7g混合して、PCD−1とポリイソシアネート系化合物との合計量の濃度が40質量%となるように調整した後、ナノダイヤモンドを1.2g混合して、コーティング剤を得た。コーティング剤を乾燥膜厚が10μmになるようにポリカーボネート樹脂板にバーコータで塗布した。その後、40℃で2日間熟成して、樹脂硬化物層(保護膜)を形成した。以上の方法により積層体を作製した。PCD−1の水酸基のモル数Mと、II−1のイソシアネート基のモル数MIIの比(M):(MII)は、1:1である。
[実施例6]
実施例1の組成物1を合成例2の溶液(組成物2)に変更し、ナノダイヤモンド量を0.9gに変更し、II−1を17.6g混合する代わりにII−2を13.6g混合したこと以外は実施例1と同じ方法で積層体を作製した。合成例2のポリカーボネート系化合物の水酸基のモル数M−Mと、II−2のイソシアネート基のモル数MIIの比(M−M):(MII)は、1:1である。
[実施例7]
実施例1の組成物1を合成例3の溶液(組成物3)に変更し、ナノダイヤモンド量を0.9gに変更し、II−1を17.6g混合する代わりにII−2を12.4g混合したこと以外は実施例1と同じ方法で積層体を作製した。合成例3のポリカーボネート系化合物の水酸基のモル数M−Mと、II−2のイソシアネート基のモル数MIIの比(M−M):(MII)は、1:1である。
[実施例8]
実施例1の組成物1を合成例4の溶液(組成物4)に変更し、ナノダイヤモンド量を0.9gに変更し、II−1の量を10.8gに変更したこと以外は実施例1と同じ方法で積層体を作製した。合成例4のポリカーボネート系化合物の水酸基のモル数M+M−Mと、II−1のイソシアネート基のモル数MIIの比(M+M−M):(MII)は、1:1である。
[実施例9]
実施例1の組成物1を合成例5の溶液(組成物5)に変更し、II−1の量を18.1gに変更したこと以外は実施例1と同じ方法で積層体を作製した。合成例5のポリカーボネート系化合物の水酸基のモル数M−Mと、II−1のイソシアネート基のモル数MIIの比(M−M):(MII)は、1:1である。
[実施例10]
100gの組成物1をメチルエチルケトンにて希釈し、II−1を17.6g混合して、ポリカーボネート系化合物とポリイソシアネート系化合物との合計量の濃度が40質量%となるように調整して、塗工液を得た。得られた塗工液を乾燥膜厚が10μmになるようにポリカーボネート樹脂板にバーコータで塗布した。次に、この塗膜上に、噴霧器を用いて樹脂硬化物層(保護膜)中のナノダイヤモンド濃度が1.0質量%となるように2.0質量%のナノダイヤモンドのメチルエチルケトン分散液を噴霧した。その後、40℃で2日間熟成して、樹脂硬化物層(保護膜)を形成した。以上の方法により積層体を作製した。合成例1のポリカーボネート系化合物の水酸基のモル数M−Mと、II−1のイソシアネート基のモル数MIIの比(M−M):(MII)は、1:0.6である。
[比較例1]
保護膜を積層せず実施例1の基材のみとした。
[比較例2]
ナノダイヤモンドを加えなかったこと以外は実施例1と同じ方法で積層体を作製した。
[比較例3]
80gのPCD−4をメチルエチルケトンにて希釈し、PCD−4の濃度が40質量%となるように調整した後、ナノダイヤモンドを1.1g、II−1を31.0g混合し、コーティング剤を得た。コーティング剤を乾燥膜厚が10μmになるようにポリカーボネート樹脂板にバーコータで塗布した。その後、40℃で2日間熟成して、樹脂硬化物層(保護膜)を形成した。以上の方法により積層体を作製した。PCD−4の水酸基のモル数Mと、II−1のイソシアネート基のモル数MIIの比(M):(MII)は、1:1である。
[比較例4]
実施例1の組成物1を合成例6の溶液(組成物6)に変更し、ナノダイヤモンド量を0.9gに変更し、II−1の量を14.3gに変更したこと以外は実施例1と同じ方法で積層体を作製した。合成例6のポリカーボネート系化合物の水酸基のモル数M−Mと、II−1のイソシアネート基のモル数MIIの比(M−M):(MII)は、1:1である。
[比較例5]
実施例1の組成物1を合成例7の溶液(組成物7)に変更し、実II−1の量を14.7gに変更したこと以外は実施例1と同じ方法で積層体を作製した。合成例7のポリカーボネート系化合物の水酸基のモル数M−Mと、II−1のイソシアネート基のモル数MIIの比(M−M):(MII)は、1:1である。
上記の各実施例及び比較例で用いた成分の量を表3〜5に示す。なお、表3〜5中、各成分量の単位は「g」である。
得られた積層体について、初期密着性及び耐擦傷性を以下に示す方法で評価した。評価結果を表3〜5に示す。
<初期密着性>
作製した積層体の樹脂硬化物層(保護膜)に、JIS K5600−5−6(1999年)に従いカッターナイフで縦横各11本の1mm間隔の切り込みを入れて100マスの碁盤目を形成し、この碁盤目上にニチバン(株)製のセロハンテープを貼り付け、セロハンテープを剥離した。セロハンテープ剥離後の残存膜のマス目の数で密着性を評価し、95枚以上残存した場合を合格とした。
<耐擦傷性>
JIS K5600−5−9(2000年)に従い、テーバー磨耗試験機(東洋精機製作所社製、型式:ROTARY ABRASION TESTER)に磨耗輪(製品名:CALIBRASE(登録商標)CS−10F、TABER社製)を装着し、荷重500g下での500回転後のヘーズ(曇価)を測定し、試験後と試験前の曇価差ΔH(%)を算出した。ヘーズはJIS K7136(2000年)に従い、ヘーズメーター(スガ試験機株式会社製、型式:HGM−2DP)を用いて測定した。ΔH(%)が小さいものほど、耐擦傷性が良好と評価し、5以下を合格とした。
Figure 2018051906
Figure 2018051906
Figure 2018051906
Figure 2018051906
Figure 2018051906
表3〜5に示した結果から明らかなように、本実施形態の積層体は、高い耐擦傷性を有していることが確認された。
本発明によれば、樹脂等の基材に樹脂硬化物層(保護層)を積層することで高い耐擦傷性を付与することが可能となる。したがって、本発明の積層体を、例えば、自動車用の窓ガラスや内外装材などに適用することで、軽量な樹脂材料に置き換えが可能となり、自動車の軽量化等に非常に有用である。
2…基材、3…硬化物、4…無機微粒子、5,6…樹脂硬化物層、13…組成物、15,16…粒子含有組成物層、100,110…積層体。

Claims (5)

  1. 基材と、該基材上に設けられた樹脂硬化物層と、を備え、
    前記樹脂硬化物層が、脂環式骨格又は脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格と、水酸基と、を有するポリカーボネート系化合物、及び、ポリイソシアネート系化合物が含まれる組成物の硬化物、並びに、無機微粒子を含む層である、積層体。
  2. 前記ポリカーボネート系化合物が、下記化学式(A−1)で表される2価の有機基を有する、請求項1に記載の積層体。
    Figure 2018051906
  3. 脂環式骨格又は脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格と、水酸基と、を有するポリカーボネート系化合物、ポリイソシアネート系化合物、及び、無機微粒子を含む、コーティング剤。
  4. 基材上に、脂環式骨格又は脂環式骨格の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子で置換された骨格と、水酸基と、を有するポリカーボネート系化合物、ポリイソシアネート系化合物、及び、無機微粒子が含まれる粒子含有組成物層を形成する工程と、
    前記粒子含有組成物層を硬化する工程と、を備える、積層体の製造方法。
  5. 前記基材上に前記ポリカーボネート系化合物と前記ポリイソシアネート系化合物とが含まれる塗工液を塗布して塗膜を形成する工程と、前記塗膜上に前記無機微粒子を吹き付ける工程と、を経て前記粒子含有組成物層を形成する、請求項4に記載の積層体の製造方法。
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