JP2018050419A - 故障検知装置及び無人飛行機 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動部が故障してもモータの回転を継続させることができる故障検知装置及びこの故障検知装置を備える無人飛行機を提供する。
【解決手段】故障検知装置20は、フライトコントローラ12からの制御信号に基づいてモータ2を駆動する主ESC21と、フライトコントローラ12からの制御信号に基づいてモータ2を駆動する副ESC22との間で、フライトコントローラ12からの制御信号の入力先を選択的に切り替え可能に構成された第一切替部23と、主ESC21の異常を検知可能に構成された検知部251と、検知部が主ESC21の異常を検知したときに第一切替部23に第一切替信号を送信する指示部とを備え、第一切替部23は、指示部から第一切替信号を受信したとき、制御信号の入力先を主ESC21から副ESC22に切り替えることにより、副ESC22によりモータ2を駆動させる。
【選択図】図2
【解決手段】故障検知装置20は、フライトコントローラ12からの制御信号に基づいてモータ2を駆動する主ESC21と、フライトコントローラ12からの制御信号に基づいてモータ2を駆動する副ESC22との間で、フライトコントローラ12からの制御信号の入力先を選択的に切り替え可能に構成された第一切替部23と、主ESC21の異常を検知可能に構成された検知部251と、検知部が主ESC21の異常を検知したときに第一切替部23に第一切替信号を送信する指示部とを備え、第一切替部23は、指示部から第一切替信号を受信したとき、制御信号の入力先を主ESC21から副ESC22に切り替えることにより、副ESC22によりモータ2を駆動させる。
【選択図】図2
Description
本開示は、故障検知装置及び無人飛行機に関する。
近年、ドローン等の無人飛行機が実用化されつつある。このような無人飛行機にあっては、故障や事故等による墜落の可能性が考えられる。無人飛行機の墜落の際に無人飛行機の落下の速度を抑制するための技術として、特許文献1は、パラシュートを備える無人飛行機を開示する。
ところで、無人飛行機の中には、プロペラと、プロペラを回転させるモータと、モータの回転速度を制御しつつモータを駆動する駆動部と、を備えるものがある。仮にこのような無人飛行機の飛行中に駆動部が故障した場合、当該駆動部によって制御されるモータが停止し、モータに取り付けられたプロペラが停止することが考えられる。プロペラが停止すれば、無人飛行機はバランスを崩し、墜落につながる。特許文献1に開示されるようなパラシュートを備える無人飛行機であれば墜落時の無人飛行機の落下速度を抑制することは可能であるが、飛行の継続はできない。
そこで、本開示は、駆動部が故障してもモータの回転を継続させることができる故障検知装置及びこの故障検知装置を備える無人飛行機を説明する。
[1]本開示の一つの観点に係る故障検知装置は、制御部からの制御信号に基づいてモータを駆動する主駆動部と、制御部からの制御信号に基づいてモータを駆動する副駆動部との間で、制御部からの制御信号の入力先を選択的に切り替え可能に構成された第一切替部と、主駆動部の異常を検知可能に構成された検知部と、検知部が主駆動部の異常を検知したときに第一切替部に第一切替信号を送信する指示部とを備える。第一切替部は、指示部から第一切替信号を受信したとき、制御部からの制御信号の入力先を主駆動部から副駆動部に切り替えることにより、副駆動部によりモータを駆動させる。
本開示の一つの観点に係る故障検知装置では、検知部が主駆動部の異常を検知すると、指示部は、第一切替部に第一切替信号を送信する。第一切替部は、指示部から第一切替信号を受信すると、制御部からの制御信号の入力先を主駆動部から副駆動部に切り替える。これにより、切り替えの時点まではモータを駆動していなかった副駆動部によって、モータが駆動される。したがって、故障によってモータを駆動できなくなった主駆動部のバックアップとして、副駆動部が機能する。その結果、主駆動部が故障しても副駆動部によってモータの回転を継続させることができる。
[2]上記第1項に記載の故障検知装置は、主駆動部及び副駆動部の間でモータへの駆動信号の出力元を選択的に切り替え可能に構成された第二切替部をさらに備え、指示部は、検知部が主駆動部の異常を検知したときに第二切替部に第二切替信号を送信し、第二切替部は、指示部から第二切替信号を受信したとき、モータへの駆動信号の出力元を主駆動部から副駆動部へと切り替えてもよい。この場合、主駆動部に異常が発生したときに、第一切替部が制御信号の入力先を主駆動部から副駆動部に切り替えるとともに、第二切替部がモータへの駆動信号の出力元を主駆動部から副駆動部へと切り替える。これにより、主駆動部に異常が発生した場合に、主駆動部により駆動されていたモータを副駆動部によって継続して回転させることができる。
[3]上記第2項に記載の故障検知装置において、検知部は、モータを駆動するために主駆動部からモータに対して出力される駆動信号であるパルス信号に基づいて主駆動部の異常を検知してもよい。この場合、検知部は、例えば、主駆動部が正常に動作している場合の主駆動部からのパルス信号の特徴を基準として、そのような特徴と異なるパルス信号を検知したときに主駆動部に異常が発生していると検知することができる。これにより、主駆動部の異常をより高精度に検知することができる。
[4]本開示の他の観点に係る故障検知装置は、制御部からの制御信号に基づいて第1のモータを駆動する主駆動部と、制御部からの制御信号に基づいて第2のモータを駆動する副駆動部との間で、制御部からの制御信号の入力先を選択的に切り替え可能に構成された第一切替部と、主駆動部の異常を検知可能に構成された検知部と、検知部が主駆動部の異常を検知したときに第一切替部に第一切替信号を送信する指示部とを備える。第一切替部は、指示部から第一切替信号を受信したとき、制御部からの制御信号の入力先を主駆動部から副駆動部に切り替えることにより、第2のモータを副駆動部によって駆動させる。この故障検知装置では、検知部が主駆動部の異常を検知した場合に、第一切替部が制御部からの制御信号の入力を主駆動部から副駆動部に切り替えることにより、主駆動部により駆動されていた第1のモータに代えて、第2のモータを副駆動部により駆動することができる。したがって、主駆動部とモータとの間の接続、及び副駆動部とモータとの間の接続の切り替えを行う必要がなく、主駆動部と副駆動部との切り替え処理がより容易となる。
[5]上記第4項に記載の故障検知装置において、検知部は、第1のモータを駆動するために主駆動部から第1のモータに対して出力されるパルス信号に基づいて主駆動部の異常を検知してもよい。この場合、検知部は、例えば、主駆動部が正常に動作している場合の主駆動部からのパルス信号の特徴を基準として、そのような特徴と異なるパルス信号を検知したときに主駆動部に異常が発生していると検知することができる。これにより、主駆動部の異常をより高精度に検知することができる。
[6]上記第1項〜第5項のいずれか一項に記載の故障検知装置において、第一切替部が制御部からの制御信号の入力先を主駆動部から副駆動部に切り替える前の状態において、副駆動部を動作状態に保つための疑似信号を出力する疑似信号出力部をさらに備えていてもよい。この場合、主駆動部に異常が発生した場合に第一切替部が制御部からの制御信号の入力先を主駆動部から副駆動部に切り替える時点で、副駆動部を動作状態に保つ疑似信号が副駆動部に入力されているため、副駆動部はモータを停止させることなく、円滑に駆動することが可能となる。
[7]本開示の他の観点に係る無人飛行機は、モータと、モータにより駆動されるプロペラと、モータの動作を制御する制御信号を生成する制御部と、制御部からの制御信号に基づいて、モータを駆動可能に構成された主駆動部と、制御部からの制御信号に基づいて、モータを駆動可能に構成された副駆動部と、故障検知装置とを備える。故障検知装置は、主駆動部と副駆動部との間で制御部からの制御信号の入力先を選択的に切り替え可能に構成された第一切替部と、主駆動部の異常を検知可能に構成された検知部と、検知部が主駆動部の異常を検知したときに第一切替部に第一切替信号を送信する指示部とを有する。第一切替部は、指示部から第一切替信号を受信したとき、制御部からの制御信号の入力先を主駆動部から副駆動部に切り替えることにより、副駆動部によりモータを駆動させる。この場合、上述したように故障検知装置によりモータの回転を継続させることができるため、当該モータにより駆動されるプロペラの回転を継続させることができる。したがって、プロペラの回転の停止による無人飛行機の墜落を防止することができる。
[8]上記第7項に記載の無人飛行機において、主駆動部は、パルス幅変調方式により変調されたパルス信号をモータに出力することでモータを駆動可能に構成されており、検知部は、主駆動部により出力されるパルス信号に基づいて主駆動部の異常を検知してもよい。この場合、検知部は、例えば、主駆動部が正常に動作している場合の主駆動部からのパルス信号の特徴を基準として、そのような特徴と異なるパルス信号を検知したときに主駆動部に異常が発生していると検知することができる。これにより、主駆動部の異常をより高精度に検知することができる。
[9]上記第8項に記載の無人飛行機において、故障検知装置は、主駆動部及び副駆動部の間でモータへのパルス信号の出力元を選択的に切り替え可能に構成された第二切替部をさらに有し、指示部は、検知部が主駆動部の異常を検知したときに第二切替部に第二切替信号を送信し、第二切替部は、指示部から第二切替信号を受信したとき、モータへのパルス信号の出力元を主駆動部から副駆動部へと切り替えてもよい。この場合、主駆動部に異常が発生したときに、第一切替部が制御信号の入力先を主駆動部から副駆動部に切り替えるとともに、第二切替部がモータへの駆動信号の出力元を主駆動部から副駆動部へと切り替える。これにより、主駆動部に異常が発生した場合に、主駆動部により駆動されていたモータの回転を副駆動部によって継続させることができる。また、主駆動部と副駆動部のそれぞれに対応する別個のモータを用意する必要がなく、モータの個数を抑制することができ、無人飛行機を小型化及び軽量化することができる。
[10]上記第9項に記載の無人飛行機において、モータは三相モータであり、第二切替部は、三相モータに供給される三相のパルス信号のうち任意の二相について、当該二相のパルス信号の入力先を互いに入れ替えることが可能に構成されていてもよい。この場合、三相のパルス信号のうちの二相のパルス信号の入力先の入れ替えによりモータの回転の向きを容易に変更できるため、第二切替部による主駆動部と副駆動部との切り替えの際に、副駆動部によりモータを駆動するときの回転の向きを、主駆動部によりモータを駆動していたときの回転の向きに容易に合わせることができる。
[11]上記第10項に記載の無人飛行機において、故障検知装置は、主駆動部により駆動されるモータの回転方向を記憶する記憶部を有し、指示部は、検知部が主駆動部の異常を検知したときに記憶部に記憶された回転方向と同じ方向でモータを回転させる指示信号を第二切替部に送信してもよい。この場合、第二切替部による主駆動部と副駆動部との切り替えの前後において、記憶部に記憶されている情報に基づいて、副駆動部により駆動されるモータの回転方向が、主駆動部により駆動されていたモータの回転方向に直ちに自動的に一致する。そのため、主駆動部が故障しても、モータを停止させることなく、副駆動部によりモータの回転を円滑に継続させることができる。
[12]本開示の他の観点に係る無人飛行機は、第1及び第2のモータと、第1のモータにより駆動される第1のプロペラと、第2のモータにより駆動される第2のプロペラと、第1及び第2のモータの動作を制御する制御信号を生成する制御部と、制御部からの制御信号に基づいて第1のモータを駆動可能に構成された主駆動部と、制御部からの制御信号に基づいて第2のモータを駆動可能に構成された副駆動部と、故障検知装置とを備える。故障検知装置は、主駆動部と副駆動部との間で制御部からの制御信号の入力先を選択的に切り替え可能に構成された第一切替部と、主駆動部の異常を検知可能に構成された検知部と、検知部が主駆動部の異常を検知したときに第一切替部に第一切替信号を送信する指示部とを有する。第一切替部は、指示部から第一切替信号を受信したとき、制御部からの制御信号の入力先を主駆動部から副駆動部に切り替えることにより、副駆動部により第2のモータを駆動させる。この無人飛行機では、検知部が主駆動部の異常を検知した場合に、第一切替部が制御部からの制御信号の入力先を主駆動部から副駆動部に切り替えることにより、主駆動部により駆動されていた一つのモータに代えて、他のモータを副駆動部により駆動することができる。したがって、主駆動部とモータとの間の接続、及び副駆動部とモータとの間の接続の切り替えを行う必要がなく、主駆動部と副駆動部との切り替え処理がより容易となる。
[13]上記第12項に記載の無人飛行機において、主駆動部は、パルス幅変調方式により変調されたパルス信号を第1のモータに出力することで第1のモータを駆動可能に構成されており、検知部は、パルス信号に基づいて主駆動部の異常を検知してもよい。この場合、検知部は、主駆動部が正常に動作している場合の主駆動部からのパルス信号の特徴を基準として、そのような特徴と異なるパルス信号を検知したときに主駆動部に異常が発生していると検知することができる。これにより、主駆動部の異常をより高精度に検知することができる。
[14]上記第7項〜第13項のいずれか一項に記載の無人飛行機において、故障検知装置は、第一切替部が制御部からの制御信号の入力先を主駆動部から副駆動部に切り替える前の状態において、副駆動部を動作状態に保つための疑似信号を出力する疑似信号出力部をさらに有していてもよい。この場合、主駆動部に異常が発生した場合に第一切替部が制御部からの制御信号の入力先を主駆動部から副駆動部に切り替える時点で、副駆動部を動作させる疑似信号が副駆動部に入力されているため、副駆動部はモータを停止させることなく、円滑にモータを駆動することが可能となる。
本開示に係る故障検知装置及び無人飛行機によれば、駆動部が故障してもモータの回転を継続させることが可能となる。
以下に説明される本開示に係る実施形態は本発明を説明するための例示であるので、本発明は以下の内容に限定されるべきではない。以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
[構成]
第1実施形態に係る無人飛行機1は、人間を搭乗させず、外部からの制御信号に基づいて、又は自律的に飛行する飛行機である。無人飛行機1は、例えば複数のプロペラを備えるマルチコプターである。
[構成]
第1実施形態に係る無人飛行機1は、人間を搭乗させず、外部からの制御信号に基づいて、又は自律的に飛行する飛行機である。無人飛行機1は、例えば複数のプロペラを備えるマルチコプターである。
図1及び図2に示されるように、無人飛行機1は、複数のモータ2と、複数のプロペラ3と、本体部4と、降着装置5と、受信機11と、フライトコントローラ12(制御部)と、故障検知装置20と、主ESC(Electronic Speed Controller)21(主駆動部)と、副ESC22(副駆動部)と、を備える。
モータ2は、例えば三相モータである。三相モータとしては、例えばブラシレスDCモータ、三相同期モータ、三相誘導モータ等が挙げられる。本実施形態では、モータ2の個数は4個であり、プロペラの個数も4個である。ただし、モータ2の個数及びプロペラ3の個数はそれぞれ、1個以上あればよく、例えば6個又は8個であってもよい。
プロペラ3は、回転により揚力を発生させる。プロペラ3は、モータ2により駆動される。無人飛行機1では、モータ2と、当該モータ2により駆動されるプロペラ3とが1対1に対応するように設けられる。プロペラ3の回転方向は、プロペラ3が無人飛行機1を回転させるモーメントが互いに打ち消し合うように予め定められている。例えば、隣り合う2個のプロペラ3の回転方向が互いに逆の方向であってもよい。
本体部4は、モータ2及びプロペラ3を支持するとともに、後述の受信機11、故障検知装置20等の各種の部品を収容する。本体部4は、中央部6と、4本の腕部7と、を有する。腕部7は、中央部6から放射状に伸びる。腕部7の一端側は、中央部6と連結されている。腕部7の他端側には、1個のモータ2と、当該モータ2により駆動される1個のプロペラ3と、が取り付けられている。
降着装置5は、図1に示されるように、本体部4の中央部6の下側に設けられている。降着装置5の形状は、特に限定されるものではなく、無人飛行機1の着陸時において無人飛行機1を地上で安定な姿勢に保持することができれば、どのような形状でもよい。一例として、降着装置5は、本体部4の中央部を挟んで略対称に設けられ、略水平方向に伸びる一対のスキッド(着陸用脚)5aと、スキッド(着陸用脚)5aと本体部とを接続する接続部材5bと、を含んで構成されていてもよい。
受信機11は、図2に示されるように、地上等にいる操縦者によって操作される送信機9から、操縦者による操作に応じた操作信号を受信する。送信機9と受信機11との間の信号の送受信は、例えばディジタルプロポーショナル方式による。受信機11は、受信した当該操作信号をフライトコントローラ12に送信する。
フライトコントローラ12は、無人飛行機1の姿勢制御又は高度維持のために、各種信号に基づいて各モータ2の回転速度を決定する機能を有する。そのため、フライトコントローラ12は、不図示の加速度センサ、角速度センサ、GPS受信機等を含んでいる。各種信号としては、例えば、受信機11から受信した操作信号、加速度センサによって得られた無人飛行機1の加速度信号、角速度センサによって得られた無人飛行機1の角速度信号、GPS受信機によって得られた無人飛行機1の位置信号等が挙げられる。フライトコントローラ12は、決定された当該回転速度に応じた回転速度信号(制御信号)を各主ESC21又は副ESC22に送信する。
操縦者が送信機を用いて無人飛行機1を上昇させる操作を行った場合には、フライトコントローラ12は、上昇操作に対応する操作信号を受信機11から受信する。フライトコントローラ12は、無人飛行機1を上昇させるため、各モータ2の回転速度が操作前よりも速くなるように、当該操作信号に基づいて当該回転速度を決定する。フライトコントローラ12は、決定された当該回転速度に応じた回転速度信号を各主ESC21又は副ESC22に送信する。
また、フライトコントローラ12に含まれる加速度センサは、無人飛行機1の姿勢(無人飛行機1が傾いている程度)を検出する。フライトコントローラ12は、加速度センサからの信号に基づいて、4個のプロペラ3のうち高度が低くなった側のプロペラ3の速度を、4個のプロペラ3のうち高度が高くなった側のプロペラ3と比べて高速に回転させて無人飛行機1の傾斜を解消させるように、対応するモータ2の回転速度を決定する。そして、フライトコントローラ12は、決定された回転速度に応じた回転速度信号を各主ESC21又は副ESC22に送信する。
本実施形態では、無人飛行機1は、4個の主ESC21と1個の副ESC22と、を有する。即ち、主ESC21の個数は、モータ2の個数と等しい。正常動作時において、1個の主ESC21は、1個のモータ2を駆動する。副ESC22は、主ESC21に異常が発生した場合に、当該主ESC21に代わって、1個のモータ2を駆動するための予備のESCである。
主ESC21及び副ESC22は、フライトコントローラ12からの回転速度信号に基づいて、4個のモータ2のうちいずれか一つを駆動可能に構成されている。具体的には、主ESC21及び副ESC22は、フライトコントローラ12から第一切替部23を介して受信した回転速度信号に基づいて、駆動信号を生成する。主ESC21及び副ESC22は、生成された駆動信号を対応するモータ2に出力することにより、当該モータ2を駆動する。主ESC21及び副ESC22によって生成される駆動信号は、例えばモータ2を回転させる電力となり、本実施形態においては互いに120°ずつ位相の異なる、三相のパルス信号である。本願において、図の視認性向上のために、三相のパルス信号をモータ2に供給するための3本の配線を便宜的に1本の太線によって図示している場合がある。
主ESC21及び副ESC22によるモータ2の駆動は、例えばパルス幅変調(PWM:PulseWidth Modulation)方式により行われる。例えば、フライトコントローラ12がモータ2を高速で回転させる場合には、主ESC21及び副ESC22は、パルス幅の広い(言い換えれば、オンとなる時間が長い)パルスの形で駆動信号をモータ2に供給する。
故障検知装置20は、図2に示されるように、第一切替部23と、第二切替部24と、スイッチコントローラ25と、疑似信号出力部31とを有する。スイッチコントローラ25は、図3に示されるように、検知部251と、指示部252と、記憶部253とを有する。
検知部251は、主ESC21の異常を検知可能に構成されている。本実施形態では、検知部251は、主ESC21の異常を検知したとき、異常を検知したことを示す検知信号を指示部252に送信する。主ESC21の異常としては、例えば主ESC21に含まれるスイッチング素子の故障により、主ESC21から出力されるパルス信号の電圧が異常な値になること等が挙げられる。
検知部251による主ESC21の異常の検知は、例えば、主ESC21から出力されるパルス信号の特徴に基づいて行われる。当該パルス信号の特徴としては、例えば、パルス信号がオンである時間長、パルス信号の間隔、パルス信号がオンのときの電圧の大きさなどが挙げられる。即ち、検知部251は、検出したパルス信号の特徴が、主ESC21が正常に動作している場合に期待されるパルス信号の特徴と著しく異なる場合に、当該主ESC21に異常が発生していると判定する。
記憶部253は、モータ2の回転方向を記憶する。記憶部253は、4個のモータ2のそれぞれについて、予め定められた回転方向を記憶していてもよい。
指示部252は、検知部251から検知信号を受信したときに、第一切替部23に第一切替信号を送信すると共に、第二切替部24に第二切替信号を送信する。指示部252は、検知部251から検知信号を受信したときに、記憶部253に記憶された回転方向と同じ方向でモータ2を回転させる指示信号を第二切替部24に送信する。
スイッチコントローラ25のハードウェアは、例えば一つ又は複数の制御用のコンピュータにより構成される。スイッチコントローラ25は、ハードウェア上の構成として、例えば図4に示す回路25aを有する。回路25aは、電気回路要素(circuitry)で構成されていてもよい。回路25aは、具体的には、プロセッサ25bと、メモリ25cと、ストレージ25dと、入出力ポート25eとを有する。プロセッサ25bは、メモリ25c及びストレージ25dの少なくとも一方と協働してプログラムを実行し、入出力ポート25eを介した信号の入出力を実行することで、上述した各機能モジュールを構成する。例えば、プロセッサ25b及びメモリ25cは、検知部251及び指示部252として機能し、ストレージ25dは、記憶部253として機能する。なお、メモリ25c及びストレージ25dの一方を省略してもよい。入出力ポート25eは、スイッチコントローラ25と、主ESC21、副ESC22、第一切替部23及び第二切替部24との間で、信号の入出力を行う。
第一切替部23は、指示部252から送信される第一切替信号を受信したとき、当該第一切替信号に基づいて、フライトコントローラ12からの制御信号の入力先を主ESC21から副ESC22に切り替えることにより、モータ2の駆動主体を副ESC22に替える。第一切替部23は、指示部252から第一切替信号を受信していない場合には、フライトコントローラ12からの制御信号をそのまま主ESC21へ出力する。
第一切替部23は、例えば図5に示すように、フライトコントローラ12の4個の出力端子と、4個の主ESC21及び1個の副ESC22の5個の入力端子との間の接続を切り替えるスイッチ26を、4行5列のマトリクス状に配置することにより構成してもよい。なお、第一切替部23は、フライトコントローラ12の出力端子と主ESC21及び副ESC22の入力端子の間の接続を切り替えることに加えて、または当該接続を切り替えることに代えて、バッテリーから主ESC21及び副ESC22への電源供給用の配線の接続を切り替えてもよい。
各スイッチ26は、指示部252から送信される第一切替信号に基づき、フライトコントローラ12の出力端子と、当該出力端子から出力される制御信号が入力されるべき主ESC21又は副ESC22の入力端子との間を導通させるとともに、フライトコントローラ12の当該出力端子と他の主ESC21又は副ESC22の入力端子との間を遮断する。スイッチ26は、例えばリレーであってもよい。
第二切替部24は、主ESC21及び副ESC22の間で4個のモータ2のうち一つのモータ2への駆動信号の出力元を選択的に切り替え可能に構成されている。第二切替部24は、モータ2に供給される三相のパルス信号のうち任意の二相を入れ替えることが可能に構成されていてもよい。モータ2に供給される三相のパルス信号のうち任意の二相について、当該二相のパルス信号の入力先が互いに入れ替えられると、モータ2の回転方向が逆向きとなる。例えば、三相電流(U相、V相、W相)のうちV相とW相とを入れ替えると、当初はU相→V相→W相の順に回転していたモータ2がU相→W相→V相の順に逆向きに回転する。任意の二相のパルス信号の入力先の入れ替えは、例えば後述する入替部29を有するスイッチユニット27を用いて行うことができる。ここで、隣り合うモータ2の回転方向が互いに反対方向となるように、各モータ2に三相のパルス信号を供給してもよい。この場合、隣り合うプロペラ3の回転による反作用(本体部4をプロペラ3の回転方向と反対方向に回転させようとする力)が互いに打ち消されるので、無人飛行機1がより安定して飛行可能となる。なお、モータ2へのパルス信号(駆動信号)の出力元が主ESC21から副ESC22へと切り替えられた際に、モータ2の回転方向が所定の回転方向になるように、副ESC22から当該モータ2へ供給される三相のパルス信号のうち任意の二相が入れ替えられてもよい。
第二切替部24は、例えば図6に示すように、主ESC21及び副ESC22の5個の出力端子と、4個のモータ2の入力端子との間の接続を切り替えるスイッチユニット27を4行5列のマトリクス状に配置することにより構成することができる。
スイッチユニット27は、例えば図7に示すように、主ESC21(又は副ESC22)から出力された三相のパルス信号をモータ2に供給又は遮断する3極単投型のスイッチ28と、主ESC21から出力された三相のパルス信号のうち二相のパルス信号の入力先を入れ替えるようにX字状に接続された入替部29と、を縦続接続することにより構成してもよい。
入替部29は、2個の入力端子29a,29bと、2個の出力端子29c,29dと、を有する。入替部29は、外部(例えば指示部252)からの指示信号に応じて、入力端子29aと出力端子29cとの間及び入力端子29bと出力端子29dとの間を導通させるか、入力端子29aと出力端子29dとの間及び入力端子29bと出力端子29cとの間を導通させるか、のいずれかの状態で動作する。なお、スイッチユニット27は、入替部29を有していなくてもよい。
疑似信号出力部31は、第一切替部23がフライトコントローラ12からの回転速度信号の入力を主ESC21から副ESC22に切り替える前の状態において、副ESC22を動作させる疑似信号を出力する。疑似信号は、例えばフライトコントローラ12から主ESC21に出力される回転速度信号と同様の信号であってもよい。また、疑似信号は、フライトコントローラ12から制御信号が入力された時点で即座にモータ2を駆動することが可能なように、副ESC22をスタンバイ状態にさせる信号であってもよい。
[動作]
上述した構成を備える無人飛行機1は、次のように動作する。まず、受信機11が送信機9から操作信号(例えば浮上信号)を受信すると、受信機11はフライトコントローラ12に当該操作信号を送信する。受信機11からの操作信号を受信したフライトコントローラ12は、当該操作信号に基づいて4つの回転速度信号を生成し、各回転速度信号を第一切替部23に出力する。第一切替部23は、フライトコントローラ12から出力された4つの回転速度信号のうちの1つが対応する主ESC21に入力されるように、スイッチ26を接続又は切断する。同時に、第二切替部24は、4個の主ESC21から出力された駆動信号のうちの1つが対応するモータ2に入力されるように、スイッチユニット27を接続又は切断する。これにより4個のモータ2が回転し、4個のプロペラ3が回転する。このとき、副ESC22には、第一切替部23からの制御信号は入力されない。また、副ESC22の出力は第二切替部24により遮断され、モータ2へは出力されない。
上述した構成を備える無人飛行機1は、次のように動作する。まず、受信機11が送信機9から操作信号(例えば浮上信号)を受信すると、受信機11はフライトコントローラ12に当該操作信号を送信する。受信機11からの操作信号を受信したフライトコントローラ12は、当該操作信号に基づいて4つの回転速度信号を生成し、各回転速度信号を第一切替部23に出力する。第一切替部23は、フライトコントローラ12から出力された4つの回転速度信号のうちの1つが対応する主ESC21に入力されるように、スイッチ26を接続又は切断する。同時に、第二切替部24は、4個の主ESC21から出力された駆動信号のうちの1つが対応するモータ2に入力されるように、スイッチユニット27を接続又は切断する。これにより4個のモータ2が回転し、4個のプロペラ3が回転する。このとき、副ESC22には、第一切替部23からの制御信号は入力されない。また、副ESC22の出力は第二切替部24により遮断され、モータ2へは出力されない。
次に、主ESC21の一つに異常が発生すると、検知部251は、主ESC21の異常を検知し、異常を検知したことを示す検知信号を指示部252に送信する。指示部252は、フライトコントローラ12と当該主ESC21との接続を遮断するとともにフライトコントローラ12と副ESC22との間を接続するように、第一切替部23に第一切替信号を送信する。同時に、指示部252は、当該主ESC21からモータ2へ出力されていたパルス信号を遮断するとともに副ESC22から出力されるパルス信号を当該モータ2へ出力するように、第二切替部24に第二切替信号を送信する。これにより、当該主ESC21により駆動されていたモータ2は、副ESC22により駆動され、回転を継続する。これに伴い、当該モータ2により駆動されるプロペラ3も回転を継続する。このとき、上述したようにモータ2及びプロペラ3の回転方向も適宜切り替えられる。
モータ2及びプロペラ3の回転方向の切り替えは、例えば次のようにして行われる。検知部251が主ESC21の異常を検知すると、検知部251は、当該異常がどの主ESC21において発生したのかを特定する。次に、指示部252は、異常が発生した主ESC21によって駆動されていたモータ2がどの方向で回転していたのかを、記憶部253から読み出す。そして、指示部252は、読み出した回転方向と同じ方向にモータ2を回転させる指示信号を第二切替部24に出力する。第二切替部24は、当該指示信号に基づいて、入替部29の入力端子29a、入力端子29b、出力端子29c及び出力端子29dの間の導通状態を適宜変化させる。即ち、指示部252が第二切替部24に出力する指示信号は、第二切替部24からモータ2に供給される三相のパルス信号のうち任意の二相について、当該二相のパルス信号の入力先を互いに入れ替えることを示す信号である。
[作用・効果]
本実施形態では、検知部251が主ESC21の異常を検知すると、指示部252は、第一切替部23に第一切替信号を送信する。第一切替部23は、指示部252から出力された第一切替信号を受信すると、フライトコントローラ12からの回転速度信号の入力先を主ESC21から副ESC22に切り替える。これにより、切り替えの時点まではモータ2を駆動していなかった副ESC22によって、異常が検出された主ESC21で駆動されていたモータ2が駆動される。したがって、故障によってモータを駆動できなくなった主ESC21のバックアップとして、副ESC22が機能する。その結果、主ESC21が故障しても副ESC22によってモータ2の回転を継続させることができる。したがって、プロペラ3の回転の停止による無人飛行機1の墜落を防止することができる。
本実施形態では、検知部251が主ESC21の異常を検知すると、指示部252は、第一切替部23に第一切替信号を送信する。第一切替部23は、指示部252から出力された第一切替信号を受信すると、フライトコントローラ12からの回転速度信号の入力先を主ESC21から副ESC22に切り替える。これにより、切り替えの時点まではモータ2を駆動していなかった副ESC22によって、異常が検出された主ESC21で駆動されていたモータ2が駆動される。したがって、故障によってモータを駆動できなくなった主ESC21のバックアップとして、副ESC22が機能する。その結果、主ESC21が故障しても副ESC22によってモータ2の回転を継続させることができる。したがって、プロペラ3の回転の停止による無人飛行機1の墜落を防止することができる。
本実施形態では、主ESC21は、パルス幅変調方式により変調されたパルス信号を出力して、複数のモータ2のうちいずれか一つを駆動可能に構成されており、検知部251は、主ESC21により出力されるパルス信号に基づいて主ESC21の異常を検知している。そのため、検知部251は、主ESC21が正常に動作している場合の主ESC21からのパルス信号の特徴を基準として、そのような特徴と異なるパルス信号を検知したときに主ESC21に異常が発生していると検知することができる。これにより、主ESC21の異常を精度よく検知することができる。
本実施形態では、主ESC21に異常が発生したときに、第一切替部23が回転速度信号の入力先を主ESC21から副ESC22に切り替えるとともに、第二切替部24が一つのモータ2へのパルス信号の出力元を主ESC21から副ESC22へと切り替える。これにより、主ESC21に異常が発生した場合に、主ESC21により駆動されていたモータ2を副ESC22によって継続して回転させることができる。また、主ESC21と副ESC22のそれぞれに対応する別個のモータ2を用意する必要がなく、モータ2の個数を抑制することができ、無人飛行機1を小型化及び軽量化することができる。
本実施形態では、モータ2が三相モータであり、第二切替部24は、三相モータに供給される三相のパルス信号のうち任意の二相のパルス信号の入力先を入れ替えることが可能に構成されている。そのため、三相のパルス信号のうちの二相のパルス信号の入力先の入れ替えによりモータ2の回転の向きを容易に変更できるため、第二切替部24による主ESC21と副ESC22との切り替えの際に、副ESC22によりモータ2を駆動するときの回転の向きを、主ESC21によりモータ2を駆動していたときの回転の向きに容易に合わせることができる。
本実施形態では、第一切替部23がフライトコントローラ12からの回転速度信号の入力先を主ESC21から副ESC22に切り替える前の状態において、疑似信号出力部31が、副ESC22を動作状態に保つための(ホットスタンバイを実現させるための)疑似信号を出力する。そのため、主ESC21が正常に動作している場合には、副ESC22は、疑似信号出力部31からの疑似信号に基づいて、あたかも主ESC21と同期して稼働した状態にある。従って、主ESC21に異常が発生した場合に第一切替部23がフライトコントローラ12からの回転速度信号の入力先を主ESC21から副ESC22に切り替えた時点で、副ESC22は、モータ2の作動を直ちに開始することができる。その結果、副ESC22はモータ2を停止させることなく、円滑に駆動することが可能となる。
本実施形態では、第二切替部24による主ESC21と副ESC22との切り替えの前後において、記憶部253に記憶されている情報に基づいて、副ESC22により駆動されるモータ2の回転方向が、主ESC21により駆動されていたモータ2の回転方向に直ちに自動的に一致する。そのため、主ESC21が故障しても、モータ2を停止させることなく、副ESC22によりモータ2の回転を円滑に継続させることができる。
[第2実施形態]
次に、図8を参照して、第2実施形態に係る無人飛行機1Aについて、第1実施形態に係る無人飛行機1との相違点を中心に説明する。第2実施形態に係る無人飛行機1Aは、第二切替部24を備えていない点と、4個の主ESC21、4個の副ESC22、4個のモータ2(第1のモータ)、4個のモータ2A(第2のモータ)、4個のプロペラ3(第1のプロペラ)及び4個のプロペラ3A(第2のプロペラ)を備える点とで、第1実施形態に係る無人飛行機1と相違する。
次に、図8を参照して、第2実施形態に係る無人飛行機1Aについて、第1実施形態に係る無人飛行機1との相違点を中心に説明する。第2実施形態に係る無人飛行機1Aは、第二切替部24を備えていない点と、4個の主ESC21、4個の副ESC22、4個のモータ2(第1のモータ)、4個のモータ2A(第2のモータ)、4個のプロペラ3(第1のプロペラ)及び4個のプロペラ3A(第2のプロペラ)を備える点とで、第1実施形態に係る無人飛行機1と相違する。
4個のプロペラ3及び4個のプロペラ3Aとは、一つずつ対になっている。そのため、一つのプロペラ3と一つのプロペラ3Aとのプロペラ対が4組存在している。各プロペラ対は、例えば、プロペラ3,3Aの回転軸が共通化されており、当該回転軸に沿った方向(例えば上下方向)にプロペラ3,3Aが重なるように構成されている。一例として、一つのプロペラ3と一つのプロペラ3Aとは、図1に示した本体部4において、4本の腕部7のそれぞれの先端側に一対ずつ配置される。
一つのプロペラ3は、1個の主ESC21により駆動される。一つのプロペラ3Aは、1個の副ESC22により駆動される。即ち、一つのプロペラ3を駆動する主ESC21と、一つのプロペラ3Aを駆動する副ESC22とが、一対の組をなす。当該組においては、通常時は主ESC21が動作し、主ESC21の異常が検知された場合に、当該主ESC21と組をなす副ESC22が動作する。このようにして、主ESC21は、一つのモータ2を駆動可能に構成されており、副ESC22は、一つのモータ2Aを駆動可能に構成されている。
第2実施形態では、主ESC21とモータ2との間、及び副ESC22とモータ2Aとの間は、第二切替部24を介することなく直結されている。
上述した構成を備える無人飛行機1Aは、次のように動作する。まず、受信機11が送信機9から操作信号(例えば浮上信号)を受信すると、受信機11はフライトコントローラ12に当該操作信号を送信する。受信機11からの操作信号を受信したフライトコントローラ12は、当該操作信号に基づいて4つの回転速度信号を生成し、各回転速度信号を第一切替部23に出力する。第一切替部23は、フライトコントローラ12から出力された4つの回転速度信号のうちの1つが対応する主ESC21に入力されるように、スイッチ26を接続又は切断する。これにより4個のモータ2が回転し、4個のプロペラ3が回転する。このとき、副ESC22には、第一切替部23からの回転速度信号は入力されない。また、副ESC22に接続されたモータ2Aは回転しない。
次に、主ESC21の一つに異常が発生すると、スイッチコントローラ25内の検知部251(図3参照)は、主ESC21の異常を検知する。そして、スイッチコントローラ25内の指示部252(図3参照)は、フライトコントローラ12から当該主ESC21への接続を遮断するとともに、当該主ESC21と組をなす1個の副ESC22とフライトコントローラ12との間を接続するように、第一切替部23に第一切替信号を送信する。これにより、当該主ESC21により駆動されていたモータ2に代えて、当該モータ2と対をなすモータ2Aが副ESC22により駆動されて回転する。これに伴い、回転を始めたモータ2Aにより駆動されるプロペラ3Aが回転する。
故障検知装置20Aにおいて、1個の主ESC21は、複数のモータ2のうち一つのモータ2を駆動可能に構成されており、1個の副ESC22は、複数のモータ2のうち一つのモータ2とは異なる他の一つのモータ2Aを駆動可能に構成されている。そのため、検知部251が主ESC21の異常を検知した場合に、第一切替部23がフライトコントローラ12からの回転速度信号の入力先を主ESC21から副ESC22に切り替えることにより、主ESC21により駆動されていた一つのモータ2に代えて、他の一つのモータ2Aを副ESC22により駆動することができる。したがって、主ESC21とモータ2との間の接続、及び副ESC22とモータ2Aとの間の接続の切り替えを行う必要がなく、主ESC21と副ESC22との切り替え処理がより容易となる。
[他の実施形態]
以上、本開示に係る実施形態について詳細に説明したが、本発明の要旨の範囲内で種々の変形を上記の実施形態に加えてもよい。例えば、検知部251は、主ESC21から出力されるパルス信号に代えて、モータ2の発生するトルク、モータ2の回転数、フライトコントローラ12に含まれる加速度センサの出力(即ち本体部4の傾き)等の種々の信号に基づいて、主ESC21の異常を検知することができる。
以上、本開示に係る実施形態について詳細に説明したが、本発明の要旨の範囲内で種々の変形を上記の実施形態に加えてもよい。例えば、検知部251は、主ESC21から出力されるパルス信号に代えて、モータ2の発生するトルク、モータ2の回転数、フライトコントローラ12に含まれる加速度センサの出力(即ち本体部4の傾き)等の種々の信号に基づいて、主ESC21の異常を検知することができる。
無人飛行機1は、1個のプロペラのみを備える、シングルローター型のヘリコプターであってもよい。モータ2は、直流モータであってもよい。疑似信号出力部31に代えて、フライトコントローラ12が疑似信号を出力して副ESC22に入力してもよい。
モータ2には、モータ2の回転方向を検出する検出装置(例えば、エンコーダ等)が取り付けられていてもよい。この場合、記憶部253は、当該検出装置によって検出された回転方向を常時又は所定間隔で記憶してもよい。指示部252は、検知部251から検知信号を受信したときに、記憶部253に記憶されている直近の回転方向を記憶部253から読み出して、読み出した回転方向と同じ方向にモータ2を回転させる指示信号を第二切替部24に出力してもよい。
スイッチコントローラ25は、記憶部253を有していなくてもよい。
1…無人飛行機、2…モータ(第1のモータ)、2A…モータ(第2のモータ)、3…プロペラ(第1のプロペラ)、3A…プロペラ(第2のプロペラ)、12…フライトコントローラ(制御部)、20,20A…故障検知装置、21…主ESC(主駆動部)、22…副ESC(副駆動部)、23…第一切替部、24…第二切替部、251…検知部、252…指示部、253…記憶部、31…疑似信号出力部。
Claims (14)
- 制御部からの制御信号に基づいてモータを駆動する主駆動部と、前記制御部からの制御信号に基づいて前記モータを駆動する副駆動部との間で、前記制御部からの制御信号の入力先を選択的に切り替え可能に構成された第一切替部と、
前記主駆動部の異常を検知可能に構成された検知部と、
前記検知部が前記主駆動部の異常を検知したときに前記第一切替部に第一切替信号を送信する指示部とを備え、
前記第一切替部は、前記指示部から第一切替信号を受信したとき、前記制御部からの制御信号の入力先を前記主駆動部から前記副駆動部に切り替えることにより、前記副駆動部により前記モータを駆動させる、故障検知装置。 - 前記主駆動部及び前記副駆動部の間で前記モータへの駆動信号の出力元を選択的に切り替え可能に構成された第二切替部をさらに備え、
前記指示部は、前記検知部が前記主駆動部の異常を検知したときに前記第二切替部に第二切替信号を送信し、
前記第二切替部は、前記指示部から第二切替信号を受信したとき、前記モータへの前記駆動信号の出力元を前記主駆動部から前記副駆動部へと切り替える、請求項1に記載の故障検知装置。 - 前記検知部は、前記モータを駆動するために前記主駆動部から前記モータに対して出力される前記駆動信号であるパルス信号に基づいて前記主駆動部の異常を検知する、請求項2に記載の故障検知装置。
- 制御部からの制御信号に基づいて第1のモータを駆動する主駆動部と、前記制御部からの制御信号に基づいて第2のモータを駆動する副駆動部との間で、前記制御部からの制御信号の入力先を選択的に切り替え可能に構成された第一切替部と、
前記主駆動部の異常を検知可能に構成された検知部と、
前記検知部が前記主駆動部の異常を検知したときに前記第一切替部に第一切替信号を送信する指示部とを備え、
前記第一切替部は、前記指示部から第一切替信号を受信したとき、前記制御部からの制御信号の入力先を前記主駆動部から前記副駆動部に切り替えることにより、前記第2のモータを前記副駆動部によって駆動させる、故障検知装置。 - 前記検知部は、前記第1のモータを駆動するために前記主駆動部から前記第1のモータに対して出力されるパルス信号に基づいて前記主駆動部の異常を検知する、請求項4に記載の故障検知装置。
- 前記第一切替部が前記制御部からの制御信号の入力先を前記主駆動部から前記副駆動部に切り替える前の状態において、前記副駆動部を動作状態に保つための疑似信号を出力する疑似信号出力部をさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の故障検知装置。
- モータと、
前記モータにより駆動されるプロペラと、
前記モータの動作を制御する制御信号を生成する制御部と、
前記制御部からの制御信号に基づいて前記モータを駆動可能に構成された主駆動部と、
前記制御部からの制御信号に基づいて前記モータを駆動可能に構成された副駆動部と、
故障検知装置とを備え、
前記故障検知装置は、
前記主駆動部と前記副駆動部との間で前記制御部からの制御信号の入力先を選択的に切り替え可能に構成された第一切替部と、
前記主駆動部の異常を検知可能に構成された検知部と、
前記検知部が前記主駆動部の異常を検知したときに前記第一切替部に第一切替信号を送信する指示部とを有し、
前記第一切替部は、前記指示部から第一切替信号を受信したとき、前記制御部からの制御信号の入力先を前記主駆動部から前記副駆動部に切り替えることにより、前記副駆動部により前記モータを駆動させる、無人飛行機。 - 前記主駆動部は、パルス幅変調方式により変調されたパルス信号を前記モータに出力することで前記モータを駆動可能に構成されており、
前記検知部は、前記パルス信号に基づいて前記主駆動部の異常を検知する、請求項7に記載の無人飛行機。 - 前記故障検知装置は、前記主駆動部及び前記副駆動部の間で前記モータへのパルス信号の出力元を選択的に切り替え可能に構成された第二切替部をさらに有し、
前記指示部は、前記検知部が前記主駆動部の異常を検知したときに前記第二切替部に第二切替信号を送信し、
前記第二切替部は、前記指示部から第二切替信号を受信したとき、前記モータへの前記パルス信号の出力元を前記主駆動部から前記副駆動部へと切り替える、請求項8に記載の無人飛行機。 - 前記モータは三相モータであり、
前記第二切替部は、三相モータに供給される三相のパルス信号のうち任意の二相について、当該二相のパルス信号の入力先を互いに入れ替えることが可能に構成されている、請求項9に記載の無人飛行機。 - 前記故障検知装置は、前記主駆動部により駆動されるモータの回転方向を記憶する記憶部を有し、
前記指示部は、前記検知部が前記主駆動部の異常を検知したときに、前記記憶部に記憶された回転方向と同じ方向で前記モータを回転させる指示信号を前記第二切替部に送信する請求項10に記載の無人飛行機。 - 第1及び第2のモータと、
前記第1のモータにより駆動される第1のプロペラと、
前記第2のモータにより駆動される第2のプロペラと、
前記第1及び第2のモータの動作を制御する制御信号を生成する制御部と、
前記制御部からの制御信号に基づいて前記第1のモータを駆動可能に構成された主駆動部と、
前記制御部からの制御信号に基づいて前記第2のモータを駆動可能に構成された副駆動部と、
故障検知装置とを備え、
前記故障検知装置は、
前記主駆動部と前記副駆動部との間で前記制御部からの制御信号の入力先を選択的に切り替え可能に構成された第一切替部と、
前記主駆動部の異常を検知可能に構成された検知部と、
前記検知部が前記主駆動部の異常を検知したときに前記第一切替部に第一切替信号を送信する指示部とを有し、
前記第一切替部は、前記指示部から第一切替信号を受信したとき、前記制御部からの制御信号の入力先を前記主駆動部から前記副駆動部に切り替えることにより、前記副駆動部により前記第2のモータを駆動させる、無人飛行機。 - 前記主駆動部は、パルス幅変調方式により変調されたパルス信号を前記第1のモータに出力することで前記第1のモータを駆動可能に構成されており、
前記検知部は、前記パルス信号に基づいて前記主駆動部の異常を検知する、請求項12に記載の無人飛行機。 - 前記故障検知装置は、前記第一切替部が前記制御部からの制御信号の入力先を前記主駆動部から前記副駆動部に切り替える前の状態において、前記副駆動部を動作状態に保つための疑似信号を出力する疑似信号出力部をさらに有する、請求項7〜13のいずれか一項に記載の無人飛行機。
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