JP2018047872A - 車両用内装パネルとその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両用内装パネルの固定ピッチを密にする手法や、補強部材を追加する手法を採用することなく、車両用内装パネルの剛性を高め、振動に起因する車両用内装パネルのバタつきやビビリ音の発生を防止することにある。
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
又、テンション部材の少なくとも部材端が化粧パネルの凸面側に密着した状態で両者が固定されていることで、上記作用が得られるが、適宜、テンション部材の部材端以外の部位においても、化粧パネルの凸面側に密着した状態で化粧パネルとテンション部材とが固定されていても良い。
又、「断面形状」は、例えば、化粧パネルが平面視で長方形をなしている場合等、縦横寸法が異なるような場合において、長手方向と平行な方向の断面形状が、上述のごとく構成されていることが、本発明をより効果的にするうえで望ましい。
本項に記載の車両用内装パネルは、化粧パネルの外形とテンション部材の外形とが一致していることから、化粧パネルの部材端とテンション部材の部材端とが密着した状態で、化粧パネルとテンション部材とが一体に固定されたものである。このため、テンション部材により化粧パネルの全体に対し引張力が付与されることで、化粧パネルの全体に面外曲げモーメントが負荷された状態で、全体として平坦な積層体が構成されるものである。又、化粧パネルの外形とテンション部材の外形とが一致していることから、積層体の外形に沿って、内装パネルとテンション部材との段差が生じることもない。
本項に記載の車両用内装パネルは、テンション部材についても、内装パネルと同様にパネル状の部材であることにより、二層のパネル部材によって、全体として平坦な積層体が構成され、上記作用が得られるものである。
本項に記載の車両用内装パネルは、化粧パネルの部材端を除いた少なくとも一部に、テンション部材に対する非接触部が構成された態様であっても、上記作用が得られるものである。例えば、テンション部材がパネル状をなす場合において、パネルを平面視して窓状の切り欠き部が形成されているような場合には、切り欠き部はテンション部材が存在せず化粧パネル一層のみの構成となる。この切り欠き部に対応する部位が、テンション部材に対する非接触部となる。又、テンション部材が化粧パネルの外形に沿った枠状をなす場合や棒状部材により構成されるような場合も、枠状又は棒状のテンション部材と重ならない部位が、テンション部材に対する非接触部となる。更には、化粧パネルの少なくとも一部に、意匠的な凹凸形状が形成されているような場合において、テンション部材は必ずしもその凹凸形状と相補的な凹凸形状を備えている必要はなく、上記機能を発揮する限りにおいて単純な平坦状であってもよい。この場合には、化粧パネルの凹凸形状部がテンション部材と密着しない非接触部となる。
又、テンション部材の少なくとも部材端を化粧パネルの凸面側に密着させた状態で両者を固定することで、上記作用が得られるが、適宜、テンション部材の部材端以外の部位においても、化粧パネルの凸面側に密着させ化粧パネルとテンション部材とを固定しても良い。
本項に記載の車両用内装パネルの製造方法は、積層体を構成した状態における外形を、全体として平坦な化粧パネルの外形によって定めるものである。そして、この平坦な化粧パネルを塑性変形させて、断面形状が全体として弓状となるように湾曲させることで、この湾曲状態における化粧パネルの内部応力を除去する。その後、その断面形状が全体として直線状となるように弾性変形させた状態で、テンション部材の部材端を化粧パネルの、弾性変形前では凸面であった側に密着させて固定することで、上記(5)項の作用が得られるものである。
本項に記載の車両用内装パネルの製造方法は、断面形状が全体として弓状に湾曲した化粧パネルの部材端に対し、その断面形状が全体として直線状となるように矯正させる方向の外力を付与することで、化粧パネル単体での断面形状を全体として直線状に変形させるものである。この状態で、断面形状が全体として直線状のテンション部材の少なくとも部材端を、化粧パネルの弾性変形前では凸面であった側に密着させるものである。そして、テンション部材の部材端を、前記化粧パネルに固定することで、上記(6)項の作用が得られるものである。
本項に記載の車両用内装パネルの製造方法は、断面形状が全体として弓状に湾曲した化粧パネルの凸面側に、テンション部材を重ねてプレスマシンにセットする。そして、プレスマシンにより化粧パネルとテンション部材とが密着する方向の圧力を付与することで、化粧パネルをテンション部材に押付けてテンション部材に倣った平坦な状態へと変形させるものである。これにより、面形状が全体として直線状のテンション部材の少なくとも部材端を、化粧パネルの弾性変形前では凸面であった側に密着させるものである。そして、テンション部材の部材端を、前記化粧パネルに固定することで、上記(6)(7)項の作用が得られるものである。
化粧パネル12は鉄道車両の内装パネルに求められる機能、例えば、耐久性、耐火性等に優れた材質で構成され、なおかつ、壁面や天井の表面として車室内に露出することから、必要な質感を備えるように表面処理や形状設定がなされたパネル部材である。一例としては、アルミ合金、耐熱ファイバー、さらにはこれらの素材からなるパネル表面に耐熱被覆材のコーティングを施したもの等が用いられる。一方、テンション部材14についても、耐久性、耐火性優れた材質で構成されているが、車室内には露出しないことから、質感については特に考慮する必要はない。テンション部材14に用いられる材質の一例としては、アルミ合金、ステンレス合金、耐熱ファイバー等が用いられる。
又、図示の例では、テンション部材14についても、化粧パネル12と同様にパネル状をなしており、なおかつ、化粧パネル12の外形とテンション部材14の外形とが一致している。又、テンション部材14を平面視して、窓状の切り欠き14aが形成されている。このため、化粧パネル12の部材端を除いた一部、具体的にはテンション部材14の切り欠き部14aに対応する部位に、テンション部材14に対する非接触部12aが構成されている。
まず、図2(a)に示されるように、全体として平坦な化粧パネル12を用意し、図2(b)に示されるように塑性変形させて、その断面形状が全体として弓状となるように湾曲させる。化粧パネル12にアルミ合金等の金属材料を用いる場合には、図2(b)のごとく、ロール成型等を用いる。又、化粧パネル12に耐熱ファイバー等の樹脂材料を用いる場合には、加熱プレス成型するか、予め、その断面形状が全体として弓状となるように成型する。
又、化粧パネル12の外形とテンション部材14との固定には、接着剤16のみならず、ボルトやリベット等の結合部材を用い、又は、溶接によって両者を接合することとしてもよい。この場合、図2(c)(d)に示されるようにプレスマシン20を用いる場合には、プレス型の外側に化粧パネル12及びテンション部材14の部材端が露出するように形状設定することで、加圧状態において、化粧パネル12及びテンション部材14の結合代がプレス型の外部に露出し、上述の結合作業を行うことが可能となる。
本発明の実施の形態に係る鉄道車両用内装パネル10は、単体での断面形状が全体として弓状に湾曲している化粧パネル12の凸面側に対して、単体での断面形状が全体として直線状をなしているテンション部材14が一体に固定された積層体である。そして、テンション部材14の少なくとも部材端が化粧パネル12と密着し、化粧パネル12とテンション部材14とが一体に固定されることで、テンション部材14から化粧パネル12に対して、化粧パネル12が湾曲状態を維持しようとすることに対抗する引張力が作用する。この引っ張り力は、積層体が全体として平坦をなすために必要な力、即ち、化粧パネル12が全体として平坦に矯正されるために必要な力となる。又、この引張力は、テンション部材14の少なくとも部材端が化粧パネル12の凸面側に密着した状態で両者が固定されていることによって、テンション部材14の全体により担持されることとなる。そして、テンション部材14により化粧パネル12に対し引張力が付与されることで、化粧パネル12に面外曲げモーメントが負荷された状態で、全体として平坦な積層体としての、鉄道車両用内装パネル10が構成されるものである。その結果、化粧パネル12の単体時と比較してその固有振動数が増加し、鉄道車両用内装パネル10の剛性が向上することとなる。
なお、テンション部材14の少なくとも部材端が化粧パネル12の凸面側に密着した状態で両者が固定されていることで、上記作用効果が得られるが、必要に応じ、テンション部材の部材端以外の部位においても、化粧パネル12とテンション部材14とが固定されていても良い。
なお、図1に例示される鉄道車両用内装パネル10は、テンション部材14についても、内装パネル12と同様にパネル状の部材であることにより、二層のパネル部材によって、全体として平坦な積層体が構成され、上記作用効果が得られるものである。
又、図1(b)に示されるように、化粧パネル12の部材端を除いた少なくとも一部に、テンション部材14に対する非接触部が構成された態様であっても、上記作用が得られるものである。即ち、テンション部材14の上記機能が発揮される限りにおいて、テンション部材14と化粧パネル12とは、平面視での形状が一致している必要はない。
あるいは、図2(c)に示されるように、断面形状が全体として弓状に湾曲した化粧パネル12の凸面側に、テンション部材14を重ねてプレスマシンにセット20する。そして、図2(d)に示されるように、プレスマシン20により化粧パネル12とテンション部材14とが密着する方向の圧力を付与することで、化粧パネル12をテンション部材14に押付けてテンション部材14に倣った平坦な状態へと変形させるものである。これにより、面形状が全体として直線状のテンション部材の少なくとも部材端を、化粧パネル12の弾性変形前では凸面であった側に密着させるものである。そして、テンション部材14の部材端を、化粧パネル12に固定することで、上記作用効果が得られるものである。なお、プレスマシン20やターンバックル24は、化粧パネル12の形状を矯正するための手段を例示したものであり、同様の機能を発揮する、他の形状矯正手段を用いることとしても良い。
Claims (8)
- 化粧パネルとテンション部材とを含み、前記化粧パネルは単体での断面形状が全体として弓状に湾曲し、前記テンション部材は単体での断面形状が全体として直線状をなしており、
前記テンション部材の少なくとも部材端が前記化粧パネルの凸面側に密着した状態で、前記化粧パネルと前記テンション部材とが一体に固定され、全体として平坦な積層体をなしていることを特徴とする車両用内装パネル。 - 前記化粧パネルの外形と前記テンション部材の外形とが一致していることを特徴とする請求項1記載の車両用内装パネル。
- 前記テンション部材がパネル状をなしていることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用内装パネル。
- 前記化粧パネルの部材端を除いた少なくとも一部に、前記テンション部材に対する非接触部が構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の車両用内装パネル。
- 断面形状が全体として弓状に湾曲した化粧パネルの凸面側に、断面形状が全体として直線状のテンション部材の少なくとも部材端を密着させた状態で、前記化粧パネルと前記テンション部材とを一体に固定し、全体として平坦な積層体を構成することを特徴とする車両用内装パネルの製造方法。
- 全体として平坦な化粧パネルを塑性変形させて断面形状が全体として弓状となるように湾曲させた後、その断面形状が全体として直線状となるように弾性変形させた状態で、前記テンション部材の部材端を前記化粧パネルに密着させることを特徴とする請求項5記載の車両用内装パネルの製造方法。
- 前記断面形状が全体として弓状に湾曲した化粧パネルの部材端に対し、その断面形状が全体として直線状となるように矯正させる方向の外力を付与した状態で、前記テンション部材の部材端を、前記化粧パネルに密着させることを特徴とする請求項6記載の車両用内装パネルの製造方法。
- 前記断面形状が全体として弓状に湾曲した化粧パネルと、前記テンション部材とを重ねてプレスマシンにセットし、該プレスマシンにより前記化粧パネルと前記テンション部材とが密着する方向の圧力を付与することを特徴とする請求項6又は7のいずれか1項記載の車両用内装パネルの製造方法。
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EP3835287B1 (en) * | 2018-08-10 | 2024-10-02 | Takeda Pharmaceutical Company Limited | Cationic lipid |
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