以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
この実施の形態にかかるネットワークゲームは、同時に当該ネットワークゲームに参加する複数のプレイヤが、仮想空間としてのフィールドにおいて、自己のプレイヤキャラクタにそのフィールドに存在する敵キャラクタとの戦闘(バトル)を行わせることで進行するMMORPGである。このネットワークゲームにおいて、プレイヤは、自己のプレイヤキャラクタと他のプレイヤキャラクタとで複数のプレイヤキャラクタから成るパーティーを形成させることが可能であり、そのパーティーを1つの単位としてバトルを行うことができる。
図1は、この実施の形態にかかるネットワークゲームが行われるネットワークシステムの全体構成を示すブロック図である。図示するように、このネットワークシステムは、複数のビデオゲーム装置100がインターネット151を介してサーバ装置200に接続されて構成される。
図2は、図1のビデオゲーム装置100の構成を示すブロック図である。図示するように、ビデオゲーム装置100は、装置本体101を中心として構築される。この装置本体101は、その内部バス119に接続された制御部103、RAM(Random Access Memory)105、ハードディスク・ドライブ(HDD)107、サウンド処理部109、グラフィック処理部111、DVD/CD−ROMドライブ113、通信インターフェイス115、及びインターフェイス部117を含む。
この装置本体101のサウンド処理部109は、スピーカーであるサウンド出力装置125に、グラフィック処理部111は、表示画面122を有する表示装置121に接続されている。DVD/CD−ROMドライブ113には、記録媒体(本実施の形態では、DVD−ROMまたはCD−ROM)131を装着し得る。通信インターフェイス115は、ネットワーク151に接続される。インターフェイス部117には、発光部160と、受信部161と、メモリーカード162とが接続されている。
制御部103は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)などを含み、HDD107や記録媒体131上に格納されたプログラムを実行し、装置本体101の制御を行う。制御部103は、内部タイマを備えている。RAM105は、制御部103のワークエリアであり、後述するプレイヤキャラクタの位置、HP(ヒットポイント。後述する)などに関する情報は、RAM105に一時記憶される。HDD107は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。サウンド処理部109は、制御部103により実行されているプログラムがサウンド出力を行うよう指示している場合に、その指示を解釈して、サウンド出力装置125にサウンド信号を出力する。
グラフィック処理部111は、制御部103から出力される描画命令に従って、フレームメモリ112(図では、グラフィック処理部111の外側に描かれているが、グラフィック処理部111を構成するチップに含まれるRAM内に設けられる)に画像データを展開し、表示装置121の表示画面122上に画像を表示するビデオ信号を出力する。グラフィック処理部111から出力されるビデオ信号に含まれる画像の1フレーム時間は、例えば30分の1秒である。フレームメモリ112は、2セット設けられており、データの書き込み用と読み出し用とがフレーム期間毎に切り替えられる。
DVD/CD−ROMドライブ113は、記録媒体131に対しプログラム及びデータの読み出しを行う。通信インターフェイス115は、ネットワーク151に接続され、他のコンピュータとの通信を行う。発光部160は、光の照射方向が互いに異なる複数のLEDを含み、表示装置121と所定の関係を有する位置(表示装置121の上部または下部)に設置される。
入力装置163は、受光部163aと、加速度センサ163bと、送信部163cを含んでいる。受光部163aは、発光部160に含まれる各LEDから照射された光を受光する。入力装置163の向きによって、受光部163aが光を受光できるLEDの数及び位置に違いが生じる。加速度センサ163bは、3軸以上の多軸加速度センサからなり、入力装置163の傾き及び3次元の動きを検出する。入力装置163は、また、方向キー及び複数の操作ボタンを備えている。
送信部163cは、入力装置163の状況に応じた赤外線信号、より詳しくは、受光部163aの受光状態、加速度センサ163bにより検出された入力装置163の傾き、並びに入力装置163の動く方向及び速度、方向キー及び操作ボタンからの入力に応じた赤外線信号を送信する。送信部163cから送信された赤外線信号は、入力装置163からの入力データとして受信部161により受信される。
インターフェイス部117は、受信部161により受信された入力データをRAM105に出力し、制御部103がそれを解釈して演算処理を実施する。インターフェイス部117は、また、制御部103からの指示に基づいて、RAM105に記憶されているゲームの進行状況を示すデータをメモリーカード162に保存させ、メモリーカード162に保存されている中断時のゲームのデータを読み出して、RAM105に転送する。また、図示はしていないが後述するチャット機能において文字を入力するための入力装置としてはキーボードが用いられる。キーボードは、インターフェース部117に対して、入力装置163を介して入力するものでも、直接入力するものでもどちらでもよい。
ビデオゲーム装置100でゲームを行うためのプログラム、データ及びムービー自体のデータ等は、最初例えば記録媒体131に記憶されている。記録媒体131に記憶されたプログラム、データ及びムービー自体のデータ等は、実行時にDVD/CD−ROMドライブ113により読み出されて、RAM105にロードされる。制御部103は、RAM105にロードされたプログラム及びデータを処理し、描画命令をグラフィック処理部111に出力し、サウンド出力の指示をサウンド処理部109に出力する。制御部103が処理を行っている間の中間的なデータは、RAM105に記憶される。
図3は、図1のサーバ装置200の構成を示すブロック図である。図示するように、サーバ装置200は、サーバ本体201を中心として構築される。サーバ本体201は、その内部バス219に接続された制御部203、RAM205、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)207、DVD/CD−ROMドライブ213、通信インターフェイス215を含む。DVD/CD−ROMドライブ213には、記録媒体(DVD−ROMまたはCD−ROM)231を装着し得る。
制御部203は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)などを含み、HDD207や記録媒体231上に格納されたプログラムを実行し、ゲームサーバ装置200の制御を行う。制御部203は、現在時刻を計時する内部タイマを備えている。RAM205は、制御部203のワークエリアである。HDD207は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。通信インターフェイス215は、ネットワーク151に接続され、ビデオゲーム装置100のそれぞれとの通信を行う。
ゲームサーバ装置200でネットワークゲームを行うためのプログラム及びデータは、最初例えば記録媒体231に記憶され、ここからHDD207にインストールされる。そして、このプログラム及びデータは実行時にHDD207から読み出されて、RAM205にロードされる。制御部203は、RAM205にロードされたプログラム及びデータを処理し、ビデオゲーム装置100のそれぞれから送られてくるデータなどを元にネットワークゲームを進行させる。制御部203が処理を行っている間の中間的なデータは、RAM205に記憶される。
次にこの実施の形態にかかるネットワークゲームにおける、フィールド上でのバトルについて説明する。このネットワークゲームにおけるフィールドには複数のパーティーを形成する複数のプレイヤキャラクタ、及び複数の敵キャラクタが存在しており、特に、プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトル(以下、この実施の形態の1のバトルにおける敵キャラクタの数は1として説明する)はバトルフィールドで行われるものとなっている。そして、複数のプレイヤキャラクタでパーティーを形成している場合には、敵キャラクタとのバトルは、そのパーティーと敵キャラクタとで行われる。
バトルでは、プレイヤキャラクタと敵キャラクタは互いに攻撃し合い、それぞれの有するHP(ヒットポイント。後述する)がその攻撃がされる度に減少し、HPが0となったプレイヤキャラクタ、敵キャラクタは行動不能となる。敵キャラクタのHPが0となり行動不能となれば、そのバトルにおけるプレイヤキャラクタの勝利となり、次の新たな敵キャラクタとのバトルを行うことができる。
また、このバトルは一定期間に亘って実行されるムービーの再生を経て行われることがある。このムービーは、その後に開始されるバトルに関連するものであり、プレイヤは各自のビデオゲーム装置100においてそのムービーを見ることになる。そのムービーの終了後、各プレイヤキャラクタはバトルフィールドへ配置され敵キャラクタとバトルを行うものとなる。
一方、このようなムービーは、プレイヤ自らが入力装置163を操作することにより、一定期間を待たずに終了させること(スキップ)ができる。このとき、ムービーのスキップ操作をしたプレイヤのプレイヤキャラクタは、まだムービーの再生が終了していないプレイヤキャラクタよりも先に、バトルフィールドへ配置されるものとなる。一方、ムービーが終了していないプレイヤキャラクタがあれば、そのプレイヤキャラクタは、バトルフィールド外に配置されたままとなり、先にムービーが終了したプレイヤのビデオゲーム装置100の表示画面122にはその様子が表示されるものとなっている。
つまり、ムービーの再生が終了したビデオゲーム装置100に係るプレイヤキャラクタは、バトルフィールド外からバトルフィールドへ登場することになる。このとき、先にムービーの再生を終了し、すでにバトルフィールドに配置されたプレイヤキャラクタに係るビデオゲーム装置100の表示画面122には、後にムービーの再生を終了しバトルフィールド外からバトルフィールドへ移動してくるプレイヤキャラクタの登場の様子が表示される。この表示画面122におけるバトルフィールドでのプレイヤキャラクタ、およびバトルフィールド外でのプレイヤキャラクタの表示の違い、移動の様子については、後述する表示画面122の具体的な例の説明において詳述する。
次に、バトルにおけるバトルフィールド上のプレイヤキャラクタの配置(以下、「バトル配置」とする)について説明する。バトル配置は、各々のビデオゲーム装置100においてムービーが終了した順番(詳細には、後述するムービーの終了に係る情報(スキップ入力、ムービー最後情報)をサーバ装置200が受信した順番)に決定されるものとなっている。このバトル配置を、以下において3のプレイヤキャラクタから形成されるパーティーの場合について説明することにする。
この場合、ビデオゲーム装置100において最も早くムービーが終了することになったプレイヤキャラクタ(1番目)、および最も遅くムービーが終了することになったプレイヤキャラクタ(3番目)は、敵キャラクタとの距離が遠いバトル配置に配置されるものとなる。一方、次点としてムービーが終了することになったプレイヤキャラクタ(2番目)は、敵キャラクタとの距離が近いバトル配置に配置されるものとなる。
このように、敵キャラクタとの距離が異なるバトル配置では、実際のバトルにおいて敵キャラクタからの攻撃の頻度や、攻撃の威力(一度の攻撃に対するHPの減少量)に違いがある。近距離にあるバトル配置(2番目)に対しては、敵キャラクタの攻撃頻度、攻撃威力が高く、遠距離にあるバトル配置(1番目、3番目)に対しては、敵キャラクタの攻撃頻度、攻撃威力が低いものとなっている。
つまり、プレイヤはムービーを終了させるにあたり、最も早くムービーを終了させるか、或いは最も遅くムービーを終了させれば敵キャラクタに対して有利なバトル配置に自らのプレイヤキャラクタを配置させることができ、次点でムービーを終了させると、他のバトル配置に比べて不利なバトル配置に自らのプレイヤキャラクタを配置させてしまうことになる。
しかしながら、バトルにおける有利・不利は各プレイヤキャラクタと敵キャラクタとがそれぞれ有する火、水、風の何れかの属性であるかによっても決まることがある。この属性は、例えば、火の属性を有する敵キャラクタは、水の属性を有するプレイヤキャラクタに対する攻撃威力が高く、風の属性を有するプレイヤキャラクタに対しては攻撃威力が低い。さらに、風の属性を有する敵キャラクタは、火の属性を有するプレイヤキャラクタに対する攻撃威力が高く、水の属性を有するプレイヤキャラクタに対する攻撃威力が低い。これは、プレイヤキャラクタの敵キャラクタに対する攻撃威力においても同じことである。
つまり、火、水、風の属性には、いわゆる三すくみの関係(互いが、有利な属性と不利な属性を1つずつ有している関係)が成立している。そのため、例えバトル近距離のバトル配置が敵キャラクタに対して不利な配置であったとしても、プレイヤキャラクタが、三すくみの関係で敵キャラクタの属性に対して有利な属性である場合(例えば、プレイヤキャラクタの属性が火、敵キャラクタの属性が水の場合)、必ずしも、そのプレイヤキャラクタにとって、敵キャラクタと近距離にあるバトル配置への配置が不利なものとなるとは限らないことになる。
このような敵キャラクタの有する属性は、その敵キャラクタとのバトルが初めての場合、実際にその敵キャラクタとのバトルを行い、一通りの属性を有するプレイヤキャラクタがそれぞれ敵キャラクタに攻撃を行えば分かることもあるが(攻撃威力の高低により)、バトルが始まるまでは知ることができない。しかしながら、バトル前に各ビデオゲーム装置100において実行されるムービーの再生において、その敵キャラクタが何れの属性を有するかを示唆する映像(ヒント)を、プレイヤが視認することができる場合がある。
つまり、このムービー中のヒントは、ムービーの途中で表示される前にプレイヤのスキップ操作がなされれば、当然視認することができないものとなっているため、例えば、有利なバトル配置を得ようとするための早期のスキップ操作は、ヒントを見逃すことに繋がり、また、ヒントを見逃すまいとスキップ操作をためらうことは、有利なバトル配置を逃す可能性がある。なお、このヒントの表示される具体的なタイミングの例については、後述する表示画面の具体例において説明する。
また、先にムービーの再生を終了し、バトルフィールドに配置されたプレイヤキャラクタは、パーティーを形成する全てのプレイヤキャラクタに係るビデオゲーム装置100においてムービーの再生が終了して、その全てのプレイヤキャラクタがバトルフィールドに配置されるまでは待機状態となっている。この待機状態において、プレイヤは入力装置を操作することで、このネットワークゲームが有するチャット機能によるチャットを実行することができる。
また、自己のプレイヤキャラクタの装備(例えば、武器や防具)を変更することや、バトルにおけるプレイヤキャラクタの動作の練習(例えば、いわゆる必殺技等の練習)も可能となる。プレイヤキャラクタの装備を変更することで、敵キャラクタの一度の攻撃による自己のHPの減少量を抑制することや、敵キャラクタのHPの減少量を増加させることができるものとなっている。また、3以上のプレイヤキャラクタから形成されるパーティーでは、バトルが開始されるまでに同時に2のプレイヤキャラクタが待機状態となることがあるが、このときの他のプレイヤキャラクタの動作について、ムービーの終了に係るバトルフィールドへの移動以外の動作は、自己のビデオゲーム装置100において制御されるものであり、待機状態における他のプレイヤキャラクタに係るプレイヤの操作になんら影響されることはない。
次に、この実施の形態にかかるネットワークゲームを進行させるため、サーバ装置200において管理されるデータ、及びビデオゲーム装置100において記憶されるデータについて説明する。図4は、この実施の形態にかかるネットワークゲームを実行するためにサーバ装置200において管理されるテーブル群を示す図である。
図4(a)は、この実施の形態にかかるネットワークゲームに存在するパーティー毎の状態を管理したパーティ管理テーブル400である。図4(b)は、パーティー毎に生成され、パーティを形成するキャラクタの位置、及び外観等にかかる情報を管理するためのキャラクタ管理テーブル410である。
まず、図4(a)に示すパーティー管理テーブル400には、パーティー毎にパーティーID401と、参加キャラクタID402と、バトルフラグ403と、バトル前フラグ404とが記憶される。パーティーID401は、フィールドに存在する各々のパーティーを一意に識別するための識別情報である。また、参加キャラクタID402は、そのパーティーを形成する全てのキャラクタID(後述する)が記憶される。バトルフラグ403は、パーティーがバトルに関する処理(バトル自体、ムービーの再生を含む)に拘束されているか否かを示すものであり、バトル中でON(1)となり、バトル中でなければOFF(0)となる。
バトル前フラグ404は、パーティーを形成するプレイヤキャラクタの中に、ムービー再生中のビデオゲーム装置100に係るプレイヤキャラクタが存在しているか否かを示すものであり、そのようなプレイヤキャラクタが存在していればON(1)となり、存在していなければOFF(0)となる。もちろん、ムービーの再生はバトルの前段階として実行されるものなので、バトル前フラグ404がONとなっているときは、必ずバトルフラグ403がONとなっており、バトルフラグ403がOFFとなっているときはバトル前フラグ404がONとなることはない。
続いて、図4(b)に示す、キャラクタ管理テーブル410には、パーティーを形成するキャラクタ毎にキャラクタID411と、送信先アドレス412と、名前情報413、形態情報414と、属性情報415と、位置情報416と、HP情報417と、装備情報418と、ムービー中フラグ419とが記憶される。
キャラクタID411は、フィールドに存在する各々のプレイヤキャラクタを一意に識別するための識別情報である。送信先アドレス412は、個々のプレイヤキャラクタを操作するビデオゲーム装置100を特定するために割り振られているIPアドレスが記憶されている。名前情報413は、プレイヤキャラクタの名前を表示画面122に表示するための情報として用いられる。形態情報414は、プレイヤキャラクタのフィールド上での外見(体格、顔貌等)を表すために用いられる情報である。
属性情報415は、プレイヤキャラクタの属性が火、水、風の何れかであるかを示す情報である。位置情報416は、プレイヤキャラクタのフィールド上、またはバトルフィールド上での位置を示す情報である。HP情報417は、プレイヤキャラクタのHPの値を示す情報である。
装備情報418は、プレイヤキャラクタが装備している武器等の情報を示すものであり、これによって、その武器等を身につけた状態(剣を持った状態、兜をかぶった状態など)のプレイヤキャラクタの外見が表示画面122でプレイヤに視認されるものとなる。ムービー中フラグ419は、各々のプレイヤキャラクタを操作するビデオゲーム装置100においてムービーが再生中か否かを示す情報である。ムービーが再生中であればON(1)となり、ムービーが終了していればOFF(0)となる。
後述する、各ビデオゲーム装置100においてムービーを再生させるための情報を送信することで、全てのビデオゲーム装置100に係るムービー中フラグ419を1に更新し、各ビデオゲーム装置100からスキップ入力があった旨、またはムービーが最後まで再生された旨を示す情報を、サーバ装置200が受信したことにより、その各々のビデオゲーム装置100のムービー中フラグ419は0に更新される。
図5は、ビデオゲーム装置100において記憶されるデータの構成を示す図である。ビデオゲーム装置100には、キャラクタID501と、パーティーID502と、名前情報503と、形態情報504と、属性情報505と、位置情報506と、HP情報507と、装備情報508と、ムービー中フラグ509と、他プレイヤキャラクタ情報510とが記憶される。
キャラクタID501は、このキャラクタID501が記憶されるビデオゲーム装置100において動作させるプレイヤキャラクタに固有のものであり、前記キャラクタID411としてキャラクタ管理テーブル410に記憶されるものと同じものとなる。このキャラクタID501とキャラクタID411とによって、フィールド、及びバトルフィールド上のプレイヤキャラクタと、それを動作させるビデオゲーム装置100とが一意的に特定されるものとなる。
パーティーID502は、このビデオゲーム装置100で動作させるプレイヤキャラクタを一員として形成されるパーティーのIDで、前記パーティー管理テーブル400に記憶されるパーティーID401と対応するものである。この対応関係によって、当該ビデオゲーム装置100のプレイヤキャラクタが何れのパーティーに属するかを一意に特定できるようになる。また、名前情報503、形態情報504、属性情報505、位置情報506、HP情報507、装備情報508は前記したキャラクタ管理テーブル410において記憶されるものと同じ内容の情報であり、ビデオゲーム装置100、サーバ装置200間の情報の送受信により、ゲーム進行において、これらの情報に矛盾がないように保たれている。
ムービー中フラグ509は、サーバ装置200から送信されたムービーを再生させるための情報を受信することで1に更新し、ムービーを再生する旨の情報をスキップ操作がされたこと、またはムービーが最後まで再生されたことにより0に更新する。
他プレイヤキャラクタ情報510は、各ビデオゲーム装置100において自己のプレイヤキャラクタ以外のプレイヤキャラクタを表示画面122において表示するために必要なデータを記憶するものであり、サーバ装置200から送信される他のプレイヤキャラクタの情報を記憶する。同じパーティーを形成する他のプレイヤキャラクタの情報は、プレイヤキャラクタ毎に他プレイヤキャラクタ情報510として、サーバ装置200から送信されたキャラクタ管理テーブル410で管理される、キャラクタID411、送信先アドレス412、名前情報413、形態情報414、位置情報416、装備情報418、ムービー中フラグ419がそれぞれ含まれている。
次に、この実施の形態にかかるネットワークゲームの進行、及びデータの流れについて説明する。このネットワークゲームでは複数のプレイヤキャラクタから形成されるパーティーは、敵キャラクタとバトルフィールド上でバトルを行うことになる。このバトルにおいて、各々のプレイヤキャラクタが操作されるビデオゲーム装置100でムービーの再生を経てバトルが開始されることがあるが、プレイヤは各々のビデオゲーム装置100で、このムービーをスキップすることができる。
しかし、プレイヤが自己のビデオゲーム装置100でムービーをスキップした場合でも、パーティを形成するプレイヤキャラクタが操作されるビデオゲーム装置100では未だにムービーが再生されていることもある。そして、パーティを形成する全てのプレイヤキャラクタのビデオゲーム装置100で、ムービーが終了(スキップした場合、或いは最後まで視聴した場合に限らず)されるまではそのムービー後のバトルは開始されず、先にムービーが終了したビデオゲーム装置100のプレイヤキャラクタは待機状態に置かれる。
図6は、バトル前におけるムービーの再生がされてから、最終的にパーティーを形成する全てのプレイヤキャラクタのビデオゲーム装置100でムービーの再生が終了するまでにおけるデータの流れについて説明する。ここでは、3のプレイヤキャラクタで形成されたパーティーにおいて、各々のビデオゲーム装置100が順に(同時にではなく)ムービーを終了させるものとする。
まず、図6(a)に示すように、ムービーの再生を各ビデオゲーム装置100において実行させるための情報(以下、ムービー再生情報)がサーバ装置200から送信される。これによって、各ビデオゲーム装置100においてムービーが再生された後、図6(b)に示すように、このムービーの再生において、1のビデオゲーム装置100におけるプレイヤの、一番目のムービーのスキップ操作がされると、まずその操作によるスキップ入力の情報(以下、スキップ入力情報)が、当該ビデオゲーム装置100からサーバ装置200に送信される。
続いて、サーバ装置200で、一番最初であったムービーのスキップ入力情報が受信されると、そのスキップ入力情報を送信したビデオゲーム装置100に対して、同じパーティーを形成する他のプレイヤキャラクタのキャラクタID411、送信先アドレス412、名前情報413、形態情報414、装備情報418、ムービー中フラグ419を含む待機中情報(以下、単に待機中情報)、及びそのムービーを終了させた順番に応じた、自己のプレイヤキャラクタのバトル配置に係る位置情報に更新された位置情報416、が併せてサーバ装置200から送信されるものとなる。この場合、そのビデオゲーム装置100では、最も早くムービーの再生が終了したビデオゲーム装置100であるため、敵キャラクタとの距離が遠いバトル配置の位置情報に更新された位置情報416が受信される。
その後、図6(c)に示すように、同じパーティーを形成する他のプレイヤキャラクタを動作させるビデオゲーム装置100において、2番目となるムービーのスキップ操作がされ、そのスキップ入力情報が、当該ビデオゲーム装置100からサーバ装置200に送信される。そして、そのスキップ入力情報が受信されたサーバ装置200では、続いて、当該ムービーのスキップがされたビデオゲーム装置100、及び先にムービーを終了していたビデオゲーム装置100に対して、そのムービーの終了した順番に応じたバトル位置の位置情報で更新された位置情報416を含む待機中情報が送信される。このムービーの終了は、先にムービーを終了させたビデオゲーム装置100に次いで2番目であるため、このスキップ入力情報を送信したビデオゲーム装置100では、敵キャラクタとの距離が近いバトル配置である位置情報が受信される。
その後、図6(d)に示すように、一番最後となるムービーのスキップ操作に係るスキップ入力情報、或いはムービーが最後まで視聴されたことによるムービー最後情報が、最後までムービーの再生を続けていたビデオゲーム装置100からサーバ装置200に送信される。続いて、それを受信したサーバ装置200では、全てのビデオゲーム装置100に対して、そのムービーの終了した順番に応じたバトル位置の位置情報で更新された位置情報416を含む待機中情報が送信される。ここでは、最後となったムービーの終了であるため、最後にムービーが終了されたビデオゲーム装置100では、敵キャラクタとの距離が遠いバトル配置である位置情報が受信される。
パーティーを形成する全てのプレイヤキャラクタに係るビデオゲーム装置100において、ムービーの再生が終了されたため、続いてバトルを開始する。バトル開始にあたっては、その全てのビデオゲーム装置において同時にバトルに係る処理を実行させるために、一番最後となる待機中情報を送信してから一定期間の経過の後、図6(e)に示すように、サーバ装置200からその全てのビデオゲーム装置100に対してバトル開始情報が送信されるものとなる。
以下、この実施の形態にかかるネットワークシステムを構成するサーバ装置200及びビデオゲーム装置100において、それぞれ実行される処理について説明する。図7はサーバ装置200、ビデオゲーム装置100のそれぞれにおいて実行されるバトル処理を示すフローチャートである。
図7(a)に示すように、サーバ装置200のバトル処理では、まず、サーバ装置200の制御部203は、当該バトル処理に係るバトルを行うパーティーについて、パーティー管理テーブル400に記憶されたバトルフラグ403をONにする(1に更新する)(ステップS101)。続いて、制御部203は、当該バトルにおいてムービーの再生が実行されるものであるか否かの判定を行う(ステップS102)。ムービーの再生が実行されるバトルであれば、当該バトルを行うパーティーを形成する全てのプレイヤキャラクタに係るビデオゲーム装置100に対して、各々のビデオゲーム装置100において同時にムービーを再生させるためのムービー再生情報が送信される(ステップS103)。ここで、ムービー再生情報とは、ムービーそれ自体のデータではなく、各ビデオゲーム装置100の記録媒体131に保存されるムービーのデータを再生させるための情報である。
ムービー再生情報が送信されれば、続いて、制御部203はバトルを行うパーティーについて、パーティー管理テーブル400に記憶されたバトル前フラグ404をONにする(1に更新する)(ステップS104)。続いて、制御部203は当該パーティーの全てのプレイヤキャラクタについて、キャラクタ管理テーブル410に記憶されたムービー中フラグ419をONにする(1に更新する)(ステップS105)。
続いて、制御部203はバトル待機中処理を行う(ステップS106)。バトル待機中処理では、未だに全てのビデオゲーム装置100においてムービーが終了されていない場合であって、先にムービーがスキップされ、バトル開始まで(全てのビデオゲーム装置100においてムービーが終了されるまで)待機状態となったビデオゲーム装置100との関係において実行される処理が行われる。例えば、チャット機能におけるメッセージの送受信に係る処理や、プレイヤキャラクタの装備の変更が行われた場合にあっては、その変更について、サーバ装置200のキャラクタ管理テーブル410に記憶された装備情報418の内容を変更するための、変更内容のデータの受信やその変更の処理が実行される。
ステップS106のバトル待機中処理の後、制御部203は、ビデオゲーム装置100から送信された、プレイヤによるムービーのスキップ操作に係るスキップ入力情報を受信したか否かの判定を行う(ステップS107)。スキップ入力情報が受信されていないと判定されれば、制御部203は、ムービーの再生がスキップされることなく最後まで再生されて終了したことによるビデオゲーム装置100から送信されたムービー最後情報を受信したか否かの判定を行う(ステップS108)。ムービー最後情報も受信されていないと判定されれば、制御部203は、再びステップS106の処理に戻る
ステップS107において、スキップ入力情報が受信されたと判定された場合、またはステップS108において、ムービー最後情報が受信されたと判定された場合、制御部203は、当該受信された情報を送信したビデオゲーム装置100のプレイヤキャラクタについて、キャラクタ管理テーブル410に記憶されるムービー中フラグをOFFにする(0に更新する)(ステップS109)。さらに、制御部203は、そのムービーがスキップされた、または最後まで再生されたビデオゲーム装置100に係るプレイヤキャラクタについて、キャラクタ管理テーブル410に記憶される位置情報416を、ムービーが終了された順番に基づいて決定されるバトル配置の位置情報で更新する。
続いて、制御部203は、その更新されたキャラクタ管理テーブル410のうちから待機中情報を、待機状態にある全てのプレイヤキャラクタに係るビデオゲーム装置100に対して送信する(ステップS110)。続いて、制御部203は、パーティーを形成する全てのプレイヤキャラクタについて、キャラクタ管理テーブル410に記憶されたムービー中フラグがOFF(0で更新されている)か否かの判定を行う(ステップS111)。全てのプレイヤキャラクタについて、ムービー中フラグがOFFでないと判定されれば、制御部203は、再びステップS106の処理に戻る。
全てのプレイヤキャラクタについて、ムービー中フラグがOFFであると判定されれば、制御部203は、パーティー管理テーブル400において記憶されるバトル前フラグ404をOFFにする(0で更新する)(ステップS112)。その後、またはステップS102において、バトルにおいてムービーの再生が実行されないと判定された後、一定期間の経過後、制御部203は、バトルを行うパーティーを形成する全てのプレイヤキャラクタに係るビデオゲーム装置100に対して、同時にバトル中の処理を実行させるためのバトル開始情報を送信する(ステップS113)。続いて、制御部203はバトル中処理を実行し(ステップS114)、実際のバトルに係る処理を終了する。このバトル中処理に関しては本発明と関係がないので説明を省略する。
次に、図7(b)に示すように、ビデオゲーム装置100のバトル処理では、まず、ビデオゲーム装置100の制御部103は、サーバ装置200から送信されたバトル開始情報を受信したか否かの判定を行う(ステップS201)。バトル開始情報を受信していないと判定されれば、続いて、制御部103は、サーバ装置200から送信されたムービー再生情報を受信したか否かの判定を行う(ステップS202)。ムービー再生情報も受信していないと判定されれば、制御部103は再びステップS201の処理に戻る。
ムービー再生情報を受信したと判定されれば、制御部103は、ビデオゲーム装置100に記憶されるムービー中フラグ509をONにする(1に更新する)(ステップS203)。続いて、制御部103は、当該受信したムービー再生情報が示す、ムービーの再生の指示に基づいてムービーの再生を開始する(ステップS204)。続いて、制御部103は、プレイヤのスキップ操作によってムービーのスキップ入力があったか否かの判定を行う(ステップS205)。スキップ入力があったと判定されれば、制御部103は、スキップ入力情報をサーバ装置200に対して送信する(ステップS206)。
一方、スキップ入力がなかったと判定されれば、制御部103は、ムービーが最後まで再生されたか否かの判定を行う(ステップS207)。ムービーが最後まで再生されていないと判定されれば、制御部103は再びステップS205の処理に戻る。ムービーが最後まで再生されたと判定されれば、制御部103は、サーバ装置200に対してムービー最後情報を送信する(ステップS208)。
ムービーが最後まで再生されたことにより、ムービー最後情報が送信された後、またはステップS206において、スキップ入力情報が送信された後、制御部103は、ビデオゲーム装置100に記憶されるムービー中フラグ509をOFFにする(0に更新する)(ステップS209)。続いて、制御部103は、サーバ装置200から送信された待機中情報が受信されたか否かの判定を行う(ステップS210)。待機中情報が受信されたと判定されれば、制御部103は、当該待機中情報に含まれる内容においてビデオゲーム装置100に記憶される自己のプレイヤキャラクタに係る情報、及び他プレイヤキャラクタ情報510を更新する(ステップS211)。
続いて、制御部103は、当該バトル処理から、または前の1/30秒経過のときから1/30秒が経過したか否かの判定を行う(ステップS212)。1/30秒が経過したと判定されれば、制御部103は、表示画面122に表示する表示画像を自己のプレイヤキャラクタが存在するバトルフィールド上の空間を透視変換することにより生成して表示画面122に表示する(ステップS213)。その後、またはステップS212において1/30秒が経過していないと判定された後、制御部103は、サーバ装置200から送信されたバトル開始情報を受信したか否かの判定を行う(ステップS214)。
バトル開始情報を受信していないと判定されれば、制御部103は、バトル待機中処理を行う(ステップS215)。ビデオゲーム装置100におけるバトル待機中処理では、例えば、チャット機能に係るメッセージの入力、送受信に係る処理や、プレイヤキャラクタの装備の変更が行われた場合にあっては、その変更に係る装備情報508の更新と、その変更内容のサーバ装置200に対しての送信処理、或いはバトルにおけるプレイヤキャラクタの行動の練習の場合にあっては、プレイヤの入力装置163の操作に係る入力情報に応じたプレイヤキャラクタの動作に伴う処理が実行されるものとなっている。バトル待機中処理の後、制御部103は、再びステップS210の処理に戻る。
ステップS201またはステップS214において、バトル開始情報が受信されたと判定されれば、制御部103はバトル中処理を実行し(ステップS216)、バトル処理を終了する。このバトル中処理に関しては本発明と関係がないので説明を省略する。
以下、この実施の形態にかかるネットワークシステムを構成するビデオゲーム装置100の表示画面122に表示される表示画像の具体的な例を示して、ネットワークゲームのバトル前のムービーの再生、その終了、及び待機中の態様について説明する。図8は、敵キャラクタとのバトル行う前に、ムービーの再生が実行され、その各タイミング(タイミング(a)〜(e))における各々のビデオゲーム装置100の表示画面122の具体例を示したものである。ここでは、便宜上、パーティーを形成するプレイヤキャラクタの数を3とし、各々のビデオゲーム装置100を操作するプレイヤをプレイヤA、プレイヤB、プレイヤCとして説明している。
この具体的な例では、ムービーの再生が開始された後、プレイヤBが最も早くスキップ操作をすることにより、プレイヤBに係るビデオゲーム装置100の表示画面122がバトルの待機状態のものとなり、続いて、プレイヤAが次点としてスキップ操作をして、プレイヤAに係るビデオゲーム装置100の表示画面122が待機状態のものとなる。このプレイヤAがスキップ操作をして、ムービーの再生を終了した後のムービーにおいて、この後にバトルを行う敵キャラクタの属性に係るヒントが視認されるものとなっている。そして、プレイヤCに係るビデオゲーム装置100において、最後までムービーが再生されることにより、最後にプレイヤCのビデオゲーム装置100の表示画面122が待機状態のものとなる。
まず、タイミング(a)では、最も早くスキップ操作をしたプレイヤBに係るビデオゲーム装置100の表示画面122が既に待機状態のものとなっており、チャットに用いられるメッセージボード810と、バトルフィールド801に敵キャラクタ822と共にプレイヤBのプレイヤキャラクタ821Bとがその表示画面122に表示されている。これに対し、他のプレイヤA、Cに係るビデオゲーム装置100の表示画面122ではムービーが再生され続けている。
このとき、プレイヤBが最も早くムービーを終了させているので、プレイヤBの操作するビデオゲーム装置100の表示画面122には、プレイヤBに係るプレイヤキャラクタ821Bが、敵キャラクタ822とは遠い距離にあるバトル配置に配置され、その態様の表示画像が表示される。そして、未だにムービーを各々のビデオゲーム装置100において再生しているプレイヤA、Cのプレイヤキャラクタ821A、Cが、バトルフィールド801の外側でプレイヤキャラクタ821Bよりも小さく表示されている。
続いて、タイミング(b)では、(b)までにプレイヤAがスキップ操作をしたことで、プレイヤAに係るビデオゲーム装置100の表示画面122、およびプレイヤBのビデオゲーム装置100の表示画面122には、プレイヤAのプレイヤキャラクタ821Aがバトルフィールド801外からバトルフィールド801にあるバトル配置まで移動している態様が表示される。
このとき、プレイヤCの操作するビデオゲーム装置100では、ムービーの再生が続けられているが、この(b)のタイミングにおいて、敵キャラクタ822の属性に係るヒントとなる表示画像が表示され、プレイヤCのみがこのヒントを視認できたことになる。
続いて、タイミング(c)では、プレイヤAの操作するビデオゲーム装置100の表示画面122に、プレイヤAのプレイヤキャラクタ821Aがバトル配置に配置された待機状態が表示されている。このバトル配置は、プレイヤAのスキップ操作によるムービーの終了がプレイヤBに次いで2番目であったため、敵キャラクタ822と近い距離にあるバトル配置となっている。そして、まだ自己のビデオゲーム装置100でムービーの再生が終了していないプレイヤCのプレイヤキャラクタCは、既に待機状態でありバトルフィールド801のバトル配置に配置されたプレイヤキャラクタA、Bに比べ、小さく表示されているものとなっている。
なお、待機状態において、プレイヤキャラクタ821の装備を変化させることによる、サーバ装置200のキャラクタ管理テーブル410に記憶される装備情報418の更新情報は、バトル開始直前におけるバトル開始情報が各ビデオゲーム装置100に送信されるまでは、送信されないものとなっている。これによって、プレイヤA、Bの何れかが自己のプレイヤキャラクタ821の装備を変更し、それに伴って表示画面122におけるプレイヤキャラクタ821の形態に変化が生じるものであっても、他のプレイヤが操作するビデオゲーム装置100の表示画面122にはその装備の変更に伴う形態の変化は表示されないことがある。
そして、タイミング(d)では、(d)までにプレイヤCの操作するビデオゲーム装置100でムービーが最後まで再生されてムービーが終了し、その表示画面122には、プレイヤA、Bのビデオゲーム装置100の表示画面122と同様に、プレイヤCのプレイヤキャラクタ821Cがバトルフィールド801外からバトルフィールド801にあるバトル配置まで移動している態様が表示される。
続いて、タイミング(e)では、全てのビデオゲーム装置100の表示画面122において、プレイヤCのプレイヤキャラクタ821Cも含めた全てのプレイヤキャラクタ821がバトルフィールド801のバトル配置に配置された表示画像が表示される。このバトル配置は、プレイヤCのビデオゲーム装置100において、最後までムービーが再生されたため、敵キャラクタ822と遠い距離にあるバトル配置となっている。
以上説明したように、この実施の形態にかかるネットワークゲームでは、サーバ装置200において、複数のプレイヤがそれぞれ動作させる自己のプレイヤキャラクタ821によって形成されるパーティーと敵キャラクタ822とのバトルの進行を管理されるものとなっている。そして、バトルがその前段処理としてムービーの再生を伴う場合には、パーティーを形成する各プレイヤのビデオゲーム装置100においてムービーを再生させるために、サーバ装置200はムービー再生情報を各ビデオゲーム装置100に対して送信する。
ムービー再生情報を受信したビデオゲーム装置100は、その表示画面122においてムービーを表示し、ムービーの再生が終了すると、その旨を示す情報をサーバ装置200に対して送信する。サーバ装置200はそのバトルに係る、パーティーを形成する全てのプレイヤのビデオゲーム装置100からムービーの再生が終了した旨の情報を受信したことを条件に、その全てのビデオゲーム装置100において、同時にバトル処理を実行させるためのバトル開始情報がその全てのビデオゲーム装置100に対して一斉に送信される。
ここで、各々のビデオゲーム装置100では、各プレイヤが入力装置163におけるスキップ操作をすることで各プレイヤの所望のタイミングで、そのムービーの再生を途中で終了させることができる。そして、各ビデオゲーム装置100でバトル処理が実行されるまでの間、各ビデオゲーム装置100では待機状態となる。これにより、各プレイヤがパーティーによるゲームの進行において、本来的に全員で協力してゲームを進行すべき同じパーティーに所属するプレイヤが全員でバトルを行うことを担保することができるようになる。
また、この待機状態で、プレイヤはチャット機能を使って他のプレイヤと会話をしたりすることができるので、そのムービーを何度も鑑賞したゲームの上級者のプレイヤにとっては、バトルが行われるまでの期間を飽きることなく過ごすことができる。また、待機状態では、チャット機能やプレイヤキャラクタ821の装備の変更だけではなく、プレイヤは入力装置163を操作して、バトルにおける自己のプレイヤキャラクタ821の動作を練習することができる。これは例えば、バトルにおいて難しい操作を要する動作(例えば必殺技のようなもの)をプレイヤキャラクタ821に対して行わせることができるので、プレイヤはバトルが行われるまでの期間を飽きることなく過ごすことができる。
また、ゲームの初級者のプレイヤにとっては、ムービーを最後まで鑑賞しても、それによって上級者のプレイヤを煩わせることがなくなるので、初級者のプレイヤであっても、積極的にゲームに参加できるようになる。また、プレイヤが、待機状態においてできることはチャットだけではなく、自己のプレイヤキャラクタ821の装備を変更することも可能なので、敵キャラクタ822とのバトルにおける入念な準備を行うことができる。
また、待機状態における各ビデオゲーム装置100の表示画面122には、パーティーを形成するプレイヤキャラクタ821が表示されており、待機状態となったプレイヤキャラクタ821はバトルフィールド801に配置されるが、これに対して、まだビデオゲーム装置100においてムービーの再生が終了していないプレイヤキャラクタ821はバトルフィールド801外に配置され、バトルフィールド801に配置されているプレイヤキャラクタ821に対して小さく表示されている。このバトルフィールド801外に配置されているプレイヤキャラクタ821は、そのビデオゲーム装置100においてムービーの再生が終了されれば、バトルフィールド801に登場してくる態様で移動し、ムービーの再生が終了した順番に応じたバトル配置へと配置されることになる。
このような、待機状態の様子は待機状態となった何れのビデオゲーム装置100の表示画面122でも同じものが表示されるものであり(ただし、待機中の各プレイヤによる操作によって反映されるプレイヤキャラクタ821の動作の練習や、装備の変更などに伴う表示の変化は表示されない)、パーティーを形成するプレイヤのうち何れが待機状態にあるビデオゲーム装置100のプレイヤか、或いはムービー再生中にあるプレイヤかが表示装置を通して簡単に視認できるようになる。逆から言えば、未だ待機状態で画面表示されていないプレイヤキャラクタは、そのプレイヤが未だムービーを見終わっていないということなので、未だムービーを見ている他のプレイヤも容易に認識できるようになる。
さらに、同じパーティーのメンバーで長期間に亘ってゲームを進め、上記のようなバトルを何度も行っていると、各プレイヤは、何時も早めにムービーを終わらせるプレイヤ、何時も遅くまでムービーを見ているプレイヤという傾向が掴めるようになる。そして、このことが、例えば、何時も遅くまでムービーを見ているプレイヤに対して早めにムービーをスキップすることを促すことなど、既にムービーを見終わったプレイヤのプレイヤキャラクタだけが登場する画面の表示が、プレイヤ相互間でのコミュニケーションをとるのに役立てられるものとなる。
また、バトルフィールド801に登場してくるプレイヤキャラクタ821は、ムービーの再生が終了した順番に登場してくるので、プレイヤはこれから始まるバトルに対する臨場感が得られるものとなり、バトルの開始を待つ間の待機状態においてもゲームの興趣が得られるものとなる。
さらに、ムービーの終了した順番によって、バトルフィール801に登場するプレイヤキャラクタ821が、敵キャラクタ822に対して有利なバトル配置に配置される(ムービーの終了が1番目と3番目)か、不利なバトル配置に配置される(ムービーの終了が2番目)かが異なるものとなっている。これによって、プレイヤがムービーを終了させるタイミング(ムービーの途中でスキップする場合も、最後まで再生する場合も)に戦略性が生じるため、ゲームの興趣が向上するものとなる。
また、各プレイヤキャラクタ821、敵キャラクタ822はそれぞれ属性を有するものとなっており、その属性はいわゆる三すくみの関係となっている。このことにより、有する属性によって、プレイヤキャラクタ821と敵キャラクタ822との関係にも有利、不利の関係が生ずることになる。これによって、例え、バトル配置が敵キャラクタ822に対して不利なものであっても、プレイヤキャラクタ821と敵キャラクタ822との属性の関係では有利な場合があり、上記のバトル配置を決定する、プレイヤのムービーの終了のタイミングにさらに戦略性が生じるものとなって、ゲームの興趣がより向上するものとなる。
ここで、ムービーにおいてはその再生の途中において、その後移行するバトルを行う敵キャラクタ822に関するヒント(敵キャラクタ822が有する属性)となる画像が表示されることがある。このため、ヒントとなる画像を見たプレイヤは、このヒントとなる画像が表示される前にスキップ操作をしたプレイヤよりも、その後のバトルを有利に進めることができることもある。よって、ムービーの終了のタイミングにおける戦略性において、プレイヤはヒントとなる画像を見る前にスキップ操作をしてムービーの再生を終了するか、或いはそのヒントとなる画像を見るかという戦略性も加わることで、ゲームの興趣がより向上するものとなる。
ここで、各ビデオゲーム装置100において、プレイヤのスキップ操作であれば、そのスキップ入力情報が、ムービーが最後まで再生されれば、ムービー最後情報がそれぞれムービーの終了の旨を示す情報としてサーバ装置200に送信される。サーバ装置200では、それを受信する度に待機状態にある各ビデオゲーム装置100に対して待機中情報を送信する以外は、バトル開始情報を送信するまで、各プレイヤキャラクタ821の態様等の情報(動作や装備等の情報)は各々のビデオゲーム装置100に送信されないものとなっている。これによって、サーバ装置200が待機状態における表示に係る情報の送信量や回数を減らしながらも、各ビデオゲーム装置100においてパーティーを形成するプレイヤキャラクタ821がムービーの再生中か、待機状態かがわかるため、サーバ装置200の処理の負担を軽減することができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態にかかるネットワークゲームでは、最後にムービーの再生を終了したビデオゲーム装置100からムービーの再生の終了に係る情報をサーバ装置200が受信し、当該ビデオゲーム装置100のプレイヤキャラクタ821に係る待機中情報をパーティーを形成する全てのプレイヤキャラクタのビデオゲーム装置100に送信した後、一定期間の経過後、続いてバトル開始情報を送信することで、バトル開始の同期を取っていた。これに限らず、最後にムービーを終了したビデオゲーム装置100のプレイヤキャラクタ821に係る待機中情報を受信した後、その受信した情報に含まれる送信時刻から所定期間を、各々のビデオゲーム装置100において計時して、その所定期間の経過をバトル開始のタイミングとしてもよい。こうすることで、サーバ装置200の送信のデータ量を軽減することができ、サーバ装置200における処理負担を軽減することができる。
上記の実施の形態にかかるネットワークゲームでは、ムービーがスキップされることに伴い、待機状態の各ビデオゲーム装置100に対してサーバ装置200から待機中情報が送信されるものとしていたが、これに限らず、ムービーを再生中のビデオゲーム装置100に対しても待機中情報が送信されるようにしてもよい。このとき、ムービーを再生中のビデオゲーム装置100については、この待機中情報を受信するとそれに基づいた各種データの更新だけを行い、ムービーの再生は継続する。
上記の実施の形態にかかるネットワークゲームでは、ムービーを最後まで再生させることなくスキップさせるために、プレイヤは入力装置163を用いたスキップ操作を行うものとしていたが、このようなスキップ操作を自己のビデオゲーム装置100においてムービーの操作が開始されると自動で実行するように、プレイヤが予め設定できるようにしてもよい。または、自己のビデオゲーム装置100においてムービーの再生は不要とする旨を予めサーバ装置200において設定できるようにしてもよい。
上記の実施の形態にかかるネットワークゲームでは、バトル前のムービーの再生をスキップして終了し、プレイヤキャラクタ821が待機状態にあるときは、そのプレイヤキャラクタ821の装備の変更や、動作の練習等ができるものとなっていた。本発明のネットワークゲームではこれに限らず、他に待機状態にあるプレイヤキャラクタ821が存在するのであれば、そのプレイヤキャラクタ821のプレイヤとプレイヤキャラクタ821の装備の交換をすることができるようにしてもよい。また、上記の実施の形態にかかるネットワークゲームにおいて、装備の他にプレイヤキャラクタのHPを回復させるアイテム等が使用できる場合には、そのようなアイテムを待機状態にある他のプレイヤキャラクタ821のプレイヤと交換できるようにしてもよい。
上記の実施の形態にかかるネットワークゲームでは、パーティーを形成するプレイヤキャラクタ821のバトル配置は、各プレイヤキャラクタ821のビデオゲーム装置100におけるムービーの再生が終了した順番(スキップ操作、最後まで再生)によって決定され、全てのビデオゲーム装置100においてムービーの再生が終了するまで、先にムービーの再生を終えたプレイヤキャラクタ821は待機状態としていた。本発明のネットワークゲームではこれに限らず、各プレイヤはバトル前に自己のプレイヤキャラクタ821の装備を設定するものとして、この装備の設定を終えた順番(詳細には、プレイヤが設定し終えた旨の操作を入力装置163において行い、その入力情報に基づいて送信された入力情報がサーバ装置200において処理された順番)でバトル配置が決定されるものとしてもよい。
上記の実施の形態にかかるネットワークゲームでは、バトルにおけるバトル配置について特にその態様の種類については述べなかったが、バトル配置の態様は複数種類あってもよい。また、上記の実施の形態ではプレイヤキャラクタ821の数が3の場合のみの例を示したが、これが4以上の場合であってもよく、これによって、バトル配置の態様の種類が多様化し、プレイヤが自己のプレイヤキャラクタ821を配置させるバトル配置の選択肢が増えることにより、ゲームの興趣が向上するものとなる。
また、このようにバトル配置の態様が複数種類ある場合には、各ビデオゲーム装置100においてムービーが再生される前に、その何れかのバトル配置の態様に決定することができるようにしてもよいし、何れのバトル配置の態様になるかは、バトル毎にランダムで決定されるものであってもよい。また、ランダムに決定されたバトル配置の態様がムービー再生中の表示画像にヒントとして表示されるものであってもよい。
上記の実施の形態にかかるネットワークゲームでは、敵キャラクタ822の数は1としてバトルを行うものとしていた。本発明のネットワークゲームではこれに限らず、バトルを行うときの敵キャラクタ822の数は複数であっても適用できる。このとき、プレイヤキャラクタ821のバトル配置は、複数の敵キャラクタ822のバトルフィールド801における配置によって、それぞれの敵キャラクタ822に対する、そのバトルにおける有利、不利が異なるものであってもよい。
例えば、パーティーを形成するプレイヤキャラクタ821の数を3、敵キャラクタ822の数を2としたバトルを行うとき、プレイヤキャラクタ821は、一方の敵キャラクタ822に対しては遠距離であるが、他方の敵キャラクタ822に対しては近距離であるバトル配置、その逆となるバトル配置、または双方の敵キャラクタに対して近距離、若しくは遠距離となるバトル配置といったさらに複雑なバトル配置が考えられるようになる。これによって、プレイヤは自己のプレイヤキャラクタ821がどのバトル配置に決定するかということ、つまり、ムービーの再生をどのタイミングで終了させるかという戦略性が増すことによりゲームの興趣が向上するものとなる。
また、敵キャラクタ822は複数種類存在し、その攻撃威力の高さ、HPの数値の大きさが異なるものであってもよく、そのような複数種類の敵キャラクタ822のバトルフィールド801上における配置は、バトルを行うときのその組合せに応じて決定されているものでもよい。また、そのようなバトル配置がバトル毎にランダムに決定されるものであってもよい。このように、敵キャラクタ822の種類や配置がムービー再生中の表示画像にヒントとして表示されるものであってもよい。
上記の実施の形態では、パーティーを形成する複数のプレイヤキャラクタ821は、バトルにおいて敵キャラクタ822を相手としてバトルを行い、倒すものとしていたが、これに加え、またはこれに代えて、複数のプレイヤキャラクタ821で形成されるパーティー同士でバトルを行うようにしてもよい。この場合、バトルに参加する全てのプレイヤキャラクタ821に対して、同一のイベント(ムービーの再生等)を実行してもよいし、パーティー毎にそれぞれ異なるイベントを実行するものとしてもよい。このときは、全てのプレイヤキャラクタ821に係るイベントが終了したことによってバトルが開始されるものとする。
これによって、バトル相手のパーティーのプレイヤキャラクタ821の配置によって、自己のパーティーのプレイヤキャラクタ821のバトル配置の有利、不利が異なることになり、よりゲームとしての興趣が増すものとなる。
上記の実施の形態では、ムービーが未だに再生中のビデオゲーム装置100の表示画面122には、当該再生中のムービーに係る画像以外のもの(例えば、チャットのメッセージボード810等)は表示されるものではなかったが、例えば、既にムービーをスキップしたプレイヤの数を、表示画面122の隅に、ムービーの視認性を落とさない限りにおいて表示させるようにしてもよい。プレイヤがムービーのスキップ操作をするタイミングは、自己のプレイヤキャラクタ821のバトル配置の決定に関わってくるものなので、このようにムービーをスキップした数が表示されることで、よりムービーのスキップ操作に対して戦略性が増すこととなり、ゲームの興趣が向上するものとなる。
上記の実施の形態にかかるネットワークゲームでは、バトルには、バトル前にムービーの再生を経て実際のバトルを行うものがあるとしていた。しかし、本発明のネットワークゲームはこれに限らず、ムービーの再生の代わりに、またはムービーの再生と共にバトルのチュートリアルを実施する場合にも適用できる。これによって、ゲーム初級者のプレイヤにとってチュートリアルを一度は確認するが、それを一度確認した同じパーティーを形成するプレイヤキャラクタのプレイヤは再度確認する必要が無く、自由を拘束する煩わしさからプレイヤを解放できるとともに、チュートリアルをスキップして他のプレイヤを待つ期間は、装備の変更や、動作の練習をすることができるので、プレイヤを飽きさせることなく待機する期間を有効に活用させることができる。
上記の実施の形態にかかるネットワークゲームでは、複数のプレイヤキャラクタ821が協力してゲームを進行し、ムービーの再生を経て敵キャラクタ822とバトルを行うものであったが、ムービーの再生のようなイベントを経て、その後のゲーム進行のために同期をとる必要のあるゲームであれば、本発明を適用できる。例えば、レース(車、馬など)であれば、そのレースに係るイベントを経て、実際のレースを行うものや、スポーツ(サッカー、野球など)であれば、その試合に係るイベントを経て、実際の試合を行うものであってもよい。
また、このようなレースやスポーツは上記の実施の形態にかかるネットワークゲームにおいて、バトルの実施とは別に、ミニゲームとして実施してもよく、このときは、上記したチュートリアルをこのミニゲームの前に実行するようにしてもよい。また、このときのイベントを終了させた順番によって、レースでは、そのスタートの配置等が決定されるものとなり、スポーツでは、そのポジション等が決定されるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、ネットワークゲームとしてMMORPGに限定して説明してきたが、これは、バトル及びイベント(ムービーの再生、チュートリアル等)といったゲーム進行の変化が伴うようなネットワークゲームであれば、多数のプレイヤが参加できるようなシミュレーションゲームであってもよい。
上記の実施の形態では、ビデオゲームを実行するプラットフォームとなる装置としてゲーム専用機であるビデオゲーム装置100を適用していた。これに対して、本発明は、ビデオゲーム装置100と同様の構成要素を備え、ネットワーク接続機能を有するものであれば、汎用のパーソナルコンピュータなどをプラットフォームとして実現されるものとしてもよい。表示装置121及びサウンド出力装置125をビデオゲーム本体101と同一の筐体内に納めた構成を有する携帯ゲーム機(アプリケーションの実行機能を有する携帯電話機を含む)を適用するものとしてもよい。
記録媒体131としては、DVD−ROMやCD−ROMの代わりに半導体メモリーカードを適用することができる。このメモリーカードを挿入するためのカードスロットをDVD/CD−ROMドライブ113の代わりに設けることができる。汎用のパーソナルコンピュータの場合には、本発明に係るプログラム及びデータを記録媒体131に格納して提供するのではなく、HDD107に予め格納して提供してもよい。本発明にかかるプログラム及びデータを格納して提供するための記録媒体は、ハードウェアの物理的形態及び流通形態に応じて任意のものを適用することができる。
上記の実施の形態では、ビデオゲーム装置100のプログラム及びデータは、記録媒体131に格納されて配布されるものとしていた。これに対して、これらのプログラム及びデータをネットワーク上に存在するサーバ装置が有する固定ディスク装置に格納しておき、ビデオゲーム本体101にネットワークを介して配信するものとしてもよい。ビデオゲーム装置100において、通信インターフェイス115がサーバ装置200から受信したプログラム及びデータは、HDD107に保存し、実行時にRAM105にロードすることができる。
[付記]
上述した実施形態の説明は、少なくとも下記発明を、当該発明の属する分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができるように記載した。
[1]
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかるネットワークゲームシステムは、サーバ装置と、該サーバ装置にネットワークを介して接続された複数の端末装置とを備え、該サーバ装置が提供するゲームにおけるイベントを、該複数の端末装置を各々利用するプレイヤが共同して行うネットワークゲームシステムであって、前記サーバ装置は、ゲームにおいて所定のイベント発生条件が成立したときに、前記複数の端末装置の各々にイベント発生情報を送信するイベント発生情報送信手段と、前記複数の端末装置の各々から送信された準備終了通知情報を受信する準備終了通知情報受信手段と、前記準備終了通知情報受信手段が前記複数の端末装置の全てから前記準備終了通知情報を受信したことを条件に、前記複数の端末装置の全てに対してイベント開始情報を一斉に送信するイベント開始情報送信手段とを備え、前記複数の端末装置は、それぞれ、前記イベント発生情報送信手段から送信されたイベント発生情報を受信するイベント発生情報受信手段と、前記イベント発生情報受信手段により前記イベント発生情報を受信したときに、当該端末装置を利用するプレイヤからの終了指示により所望のタイミングで表示を終了させることが可能なイベント準備画像を当該端末装置が備える表示装置に表示させる処理を実行するイベント準備画像表示手段と、前記イベント準備画像の表示が終了されたときに、前記サーバ装置に準備終了通知情報を送信する準備終了通知情報送信手段と、前記イベント開始情報送信手段から送信されたイベント開始情報を受信するイベント開始情報受信手段と、前記準備終了通知情報送信手段が前記準備終了通知情報を送信した後、前記イベント開始情報受信手段が前記イベント開始情報を受信するまでの間、所定の待機処理を実行する待機処理実行手段と、前記イベント開始情報受信手段が前記イベント開始情報を受信したときに、前記イベントを行うための処理に移行するイベント移行手段とを備えることを特徴とする。
[2]
上記ネットワークゲームシステムでは、各々の端末装置が、サーバ装置から送信されたイベント発生情報を受信すると、各々の端末装置が備える表示装置にイベント準備画像を表示する。そして、このイベント準備画像の表示が終了すると、各々の端末装置はサーバ装置に対して準備終了通知情報を送信する。サーバ装置は、全ての端末装置からこの準備終了通知情報を受信したことを条件に、全ての端末装置にイベント開始情報を一斉に送信し、これを受信した各々の端末装置はイベントを行うことになる。
[3]
ここで、各々の端末装置では、プレイヤの所望のタイミングでイベント準備画像の表示を終了させることができるが、イベント開始情報を受信するまでの間はイベントが行われず、イベントが行われるまでの期間は待機処理が行われるものとなっている。このため、イベント準備画像の表示を早く終了させて、イベントが開始されるまでの間、各々の端末装置では、プレイヤが揃ってゲームを行うことを担保することができるようになる。
[4]
なお、例えば、イベント準備画像の表示がムービーの再生であって、そのイベントが行われるまでの間、待機処理としてチャット機能の実行ができる場合には、そのムービーを何度も鑑賞したゲームの上級者のプレイヤにとっては、ムービーを早く終了しても、チャットをして他のプレイヤと会話をしたりできるので、イベントが行われるまでの期間を飽きることなく有効に活用することができる。また、ゲームの初級者であるプレイヤにとっては、ムービーを最後まで鑑賞しても、それによって上級者のプレイヤを煩わせることがなくなるので、このネットワークゲームシステムに係るゲームの進行において、初級者のプレイヤであっても、積極的にゲームに参加できるようになる。
[5]
上記ネットワークゲームシステムにおいて、前記サーバ装置が提供するゲームは、前記複数の端末装置を利用するプレイヤの各々が当該端末装置が備える入力装置からの入力により自己のプレイヤキャラクタを動作させて進めるゲームであり、前記サーバ装置は、前記イベント発生情報送信手段から前記イベント発生情報を送信した後、前記準備終了通知情報受信手段が前記複数の端末装置の全てから前記準備終了通知情報を受信するまでの間、前記複数の端末装置のうちで前記準備終了通知情報受信手段が前記準備終了通知情報を既に受信している既受信端末装置に、該既受信端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタが登場する待機画像を該既受信端末装置の表示装置に表示させるための待機情報を送信する待機情報送信手段をさらに備え、前記複数の端末装置は、それぞれ、前記待機情報送信手段から送信された待機情報を受信する待機情報受信手段をさらに備え、前記待機処理実行手段は、前記待機情報受信手段が受信した待機情報に基づいて、前記待機画像を当該端末装置が備える表示装置に表示させる処理を、前記待機処理として実行する待機画像表示手段を含むものとすることができる。
[6]
この場合には、既にイベント準備画像の表示を終了させ、待機処理が行われている端末装置(既受信端末装置)において、イベント準備画像の再生を終了した各端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタが登場する待機画像が表示装置に表示されるものとなる。既にイベント準備画像の表示を終了させた端末装置が複数存在する場合には、各々の端末装置において、複数のプレイヤキャラクタが登場する待機画像が表示される。これによって、このイベントを一緒に行うプレイヤのうち、イベント準備画像の表示を終了させ、待機処理に係る端末装置のプレイヤが表示装置を通して簡単に認識できるようになり、逆から考えると、未だイベント準備画像を見ているプレイヤも簡単に認識できるようになる。
[7]
なお、イベント準備画像の表示の終了が各々の端末装置において異なるタイミングで順次行われるような場合であれば、先にイベント準備画像の表示を終了させた端末装置の備える表示画面では、順次、イベント準備画像の表示の終了される端末装置に係るプレイヤキャラクタの登場する待機画像が表示されるものとなり、他の全ての端末装置のイベント準備画像の表示が終了され、イベントの開始を待つ間の待機処理においても、プレイヤはさらにゲームの興趣が得られるものとなる。
[8]
また、このようなイベントが繰り返し行われ、イベント準備画像の表示を終了させた後の待機処理が繰り返し実行されることで、一緒にゲームを行う各プレイヤについて、イベント準備画像の表示を早く終了させる傾向にあるか否かといったことがわかるものとなり、ゲームにおいてプレイヤ相互間でコミュニケーションをとる(例えば、何時もイベント準備画像の表示の終了が遅いプレイヤに早めの終了を促すなど)のに役立つものとなる。
[9]
上記ネットワークゲームシステムにおいて、前記待機処理実行手段は、当該端末装置が備える表示装置に表示されている待機画像に含まれる自己のプレイヤキャラクタを、前記入力装置からの入力に従って該待機画像において動作させる待機キャラクタ動作手段を含むものとすることができる。
[10]
この場合には、自己の利用する端末装置の備える表示装置がイベント準備画像の表示中にはできないが、待機処理中においては、他の全ての端末装置のイベント準備画像の表示が終了されイベントの開始を待つ間において、プレイヤが自己のプレイヤキャラクタを動作させている待機画像を表示装置に表示させることができる。これによって、イベントの開始を待つ間の表示装置に表示されるプレイヤキャラクタの動作に対して、プレイヤは見るだけでなく、操作感が得られるようになるので、手持ちぶさたにならず、さらにゲームの興趣を得られるものとなる
[11]
なお、例えば、イベントがバトルである場合に、そのバトルが開始されるまでの待機画像においてバトルにおけるプレイヤキャラクタの動作を入力するための練習ができるものとしてもよい。この場合、プレイヤはバトルが行われるまでの期間を飽きることなく有効に活用することができる。
[12]
上記ネットワークゲームシステムにおいて、前記待機情報は、前記複数の端末装置のうちの既受信端末装置を示す情報であり、前記準備終了通知情報受信手段が前記複数の端末装置の何れかから前記準備終了通知情報を受信する度に、全ての既受信端末装置に送信され、前記待機画像表示手段は、前記待機情報として受信した前記既受信端末を示す情報に基づいて前記待機画像を生成し、該生成した待機画像を当該端末装置が備える表示装置に表示させることができる。
[13]
この場合には、端末装置においてイベント準備画像の表示を終了する度に、既にイベント準備画像の表示を終えた端末装置に対して、プレイヤキャラクタが登場する待機画像を表示するための待機情報が送信され、それ基づいて各々の端末装置で待機画像が生成されて表示装置に表示される。これによって、サーバ装置が待機画像に係る待機情報を、常時、端末装置に対して送信しなくても、イベント準備画像の表示の終了毎の待機情報のみで各々端末装置で待機画像を表示させることができ、サーバ装置の処理の負担を小さくすることができる。
[14]
上記ネットワークゲームシステムにおいて、前記イベント開始情報は、前記複数の端末装置のうちで前記準備終了通知情報受信手段が最後に準備終了通知情報を受信した既受信端末装置を示す情報とすることができる。
[15]
この場合には、例えば、上記したイベント準備画像の表示を終了する度に既にイベント準備画像の表示を終えた端末装置に対して送信される待機情報を、イベント開始情報として用いることができる。このとき、その待機情報に示された送信から所定の期間(0でもよい)をイベントを行うための処理に移行するタイミングとすることができる。これによって、サーバ装置から送信されるデータの量を減らすことができるので、サーバ装置の処理の負担を軽減することができる。
[16]
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかるゲーム装置は、サーバ装置にネットワークを介して接続された複数のゲーム装置のうちの1のゲーム装置において、該サーバ装置が提供するゲームにおけるイベントを、当該ゲーム装置を利用するプレイヤが前記複数のゲーム装置のうちの他のゲーム装置を利用するプレイヤと共同して行うゲーム装置であって、ゲームにおいて所定のイベント発生条件が成立したときに、前記サーバ装置から送信されるイベント発生情報を受信するイベント発生情報受信手段と、前記イベント発生情報受信手段により前記イベント発生情報を受信したときに、当該ゲーム装置をプレイヤからの終了指示により所望のタイミングで表示を終了させることが可能なイベント準備画像を当該ゲーム装置が備える表示装置に表示させる処理を実行するイベント準備画像表示手段と、前記イベント準備画像の表示が終了されたときに、前記サーバ装置に準備終了通知情報を送信する準備終了通知情報送信手段と、前記サーバ装置が前記複数の端末装置の全てから前記準備終了通知情報を受信したことを条件として該サーバ装置から前記複数の端末装置の全てに対して一斉に送信されるイベント開始情報を受信するイベント開始情報受信手段と、前記準備終了通知情報送信手段が前記準備終了通知情報を送信した後、前記イベント開始情報受信手段が前記イベント開始情報を受信するまでの間、所定の待機処理を実行する待機処理実行手段と、前記イベント開始情報受信手段が前記イベント開始情報を受信したときに、前記イベントを行うための処理に移行するイベント移行手段とを備えることを特徴とする。
[17]
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点にかかるプログラムは、サーバ装置にネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置の各々において実行され、該サーバ装置が提供するゲームにおけるイベントを、当該コンピュータ装置を利用するプレイヤが前記複数のコンピュータ装置のうちの他のコンピュータ装置を利用するプレイヤと共同して行わせるためのプログラムであって、ゲームにおいて所定のイベント発生条件が成立したときに、前記サーバ装置から送信されるイベント発生情報を受信するイベント発生情報受信手段、前記イベント発生情報受信手段により前記イベント発生情報を受信したときに、当該コンピュータ装置をプレイヤからの終了指示により所望のタイミングで表示を終了させることが可能なイベント準備画像を当該コンピュータ装置が備える表示装置に表示させる処理を実行するイベント準備画像表示手段、前記イベント準備画像の表示が終了されたときに、前記サーバ装置に準備終了通知情報を送信する準備終了通知情報送信手段、前記サーバ装置が前記複数の端末装置の全てから前記準備終了通知情報を受信したことを条件として該サーバ装置から前記複数の端末装置の全てに対して一斉に送信されるイベント開始情報を受信するイベント開始情報受信手段、前記準備終了通知情報送信手段が前記準備終了通知情報を送信した後、前記イベント開始情報受信手段が前記イベント開始情報を受信するまでの間、所定の待機処理を実行する待機処理実行手段、及び、前記イベント開始情報受信手段が前記イベント開始情報を受信したときに、前記イベントを行うための処理に移行するイベント移行手段として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とする。
[18]
上記第3の観点にかかるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができる。このコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記コンピュータ装置に着脱可能に構成され、上記コンピュータ装置とは別個に提供される記録媒体としてもよい。このコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記コンピュータ装置内に設けられ、上記コンピュータ装置と共に提供される固定ディスク装置などの記録媒体としてもよい。上記第3の観点にかかるプログラムは、ネットワーク上に存在するサーバ装置から、そのデータ信号を搬送波に重畳して、ネットワークを通じて上記コンピュータ装置に配信することもできる。
[19]
また、上記第1の観点にかかるネットワークゲームシステムを構成するサーバ装置及び端末装置は、それぞれ単体でも本発明の範囲に含まれるものである。また、上記第2の観点にかかるゲーム装置に含まれる各手段の実行する処理を各ステップの処理として実行する方法、並びに上記第3の観点にかかるプログラムに含まれる各手段の実行する処理を各ステップの処理として実行する方法も、本発明の範囲に含まれる。