JP2018046764A - 核酸増幅反応容器、核酸増幅反応装置、および核酸増幅反応方法 - Google Patents

核酸増幅反応容器、核酸増幅反応装置、および核酸増幅反応方法 Download PDF

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Abstract

【課題】異物が混入する可能性を低くすることができる核酸増幅反応容器を提供する。【解決手段】反応液が移動する第1流路と、前記第1流路と屈曲部を介してつながり、前記反応液が移動する第2流路と、を含み、前記第1流路は、第1プライマーおよびポリメラーゼが配置されている第1領域を有し、前記第2流路は、第2プライマーが配置されている第2領域を有する、核酸増幅反応容器。【選択図】図1

Description

本発明は、核酸増幅反応容器、核酸増幅反応装置、および核酸増幅反応方法に関する。
近年、遺伝子の利用技術の発展により、遺伝子診断や遺伝子治療など遺伝子を利用した医療が注目されている他、農畜産分野においても品種判別や品種改良に遺伝子を用いた手法が多く開発されている。遺伝子を利用するための技術として、PCR(Polymerase Chain Reaction)法などの技術が広く普及している。今日では、PCR法は生体物質の情報解明において必要不可欠な技術となっている。
PCRは、増幅の対象とする核酸(標的核酸)および試薬を含む溶液(反応液)に熱サイクルを施すことで、標的核酸を増幅させる手法である。熱サイクルは、2段階以上の温度を周期的に反応溶液に施す処理である。
上記のようなPCRでは、プライマーのテンプレート(鋳型核酸)に対する類似配列によって、ミスアニーリング(標的配列以外の配列にプライマーがアニーリングすること)が起こり、標的配列の増幅とともに非特異的な増幅(標的配列以外の配列が増幅すること)が起こることがある。
上記のような非特異的な増幅を抑えるために、Nested PCRが検討されている(例えば非特許文献1参照)。Nested PCRは、テンプレートの増幅領域に対して、外側のプライマーと内側のプライマーとを使って、基本的には2段階のPCRを行う方法である。具体的には、Nested PCRは、最初の(外側の)プライマーによる第1のPCR(1回目のPCR)で増えた増幅産物を新たな鋳型として、Nested(内側の)プライマーで第2のPCR(2回目のPCR)を行う。第1のPCRで増えた増幅産物は、内側のプライマーに類似した配列が存在する確率が低くなるため、非特異的な増幅を抑えることができる。
高橋輝行、外3名、「結核性髄膜炎の遺伝子診断:PCR法による診断の進歩と今後の展開」、臨床神経学、第53巻、第11号(2013)、p.1187−1189
しかしながら、上記のようなNested PCRでは、例えば、ピペット操作により、1回目のPCRを行った反応液を容器から取り出し、別の容器に移し替えて2回目のPCRを行う必要があり、反応液に異物が混入することが懸念される。
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、異物が混入する可能性を低くすることができる核酸増幅反応容器を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記核酸増幅反応容器を含む核酸増幅反応装置を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記核酸増幅反応容器を用いた核酸増幅反応方法を提供することにある。
本発明に係る核酸増幅反応容器は、
反応液が移動する第1流路と、
前記第1流路と屈曲部を介してつながり、前記反応液が移動する第2流路と、
を含み、
前記第1流路は、第1プライマーおよびポリメラーゼが配置されている第1領域を有し、
前記第2流路は、第2プライマーが配置されている第2領域を有する。
このような核酸増幅反応容器では、第1流路において第1核酸増幅反応(1回目のPCR)の最中に、反応液が第2プライマーと接触することを抑制することができる。これにより、核酸増幅反応容器では、第1流路において反応液に対して第1核酸増幅反応を行った後に、反応液を容器から取り出し別の容器に移し替えることをせずに、第2流路において反応液に第2核酸増幅反応(2回目のPCR)を行うことができる。したがって、核酸増幅反応容器では、反応液に異物が混入する可能性を低くすることができる。
本発明に係る核酸増幅反応容器において、
前記第1プライマーおよび前記第2プライマーが前記反応液に含まれた場合に、前記反応液に含まれる前記第2プライマーの濃度は、前記反応液に含まれる前記第1プライマーの濃度より高くてもよい。
このような核酸増幅反応容器では、非特異的な増幅産物の量を減らすために、第1核酸増幅反応の熱サイクル数を、第2核酸増幅反応の熱サイクル数より少なくした場合に、第1プライマーが無駄となることを抑制することができる。
本発明に係る核酸増幅反応容器において、
前記第2プライマーのTm値は、前記第1プライマーのTm値より高くてもよい。
このような核酸増幅反応容器では、第2核酸増幅反応工程において、第1プライマーと第2プライマーとが共存した場合に、第1プライマーよりも第2プライマーをアニーリングさせ易くすることができる。
本発明に係る核酸増幅反応容器において、
前記第2領域に、プローブが配置されていてもよい。
このような核酸増幅反応容器では、核酸の増幅量を定量することができる。
本発明に係る核酸増幅反応容器において、
前記第2領域に、dNTPが配置されていてもよい。
このような核酸増幅反応容器では、第1核酸増幅反応および第2核酸増幅反応の両反応で使用する分のdNTPを第1領域に配置させなくてよいので、第1核酸増幅反応において、十分に核酸を増幅させることができる。
本発明に係る核酸増幅反応容器において、
前記第2領域に、ポリメラーゼが配置されていてもよい。
このような核酸増幅反応容器では、第1核酸増幅反応および第2核酸増幅反応の両反応で使用する分のポリメラーゼを第1領域に配置させなくてよいので、第1核酸増幅反応において、十分に核酸を増幅させることができる。
本発明に係る核酸増幅反応容器において、
前記第1プライマー、前記第2プライマー、および前記ポリメラーゼは、乾燥状態で配置されていてもよい。
このような核酸増幅反応容器では、第1プライマーおよびポリメラーゼと、第2プライマーと、をより確実に互いに離間させた状態で配置させておくことができる。
本発明に係る核酸増幅反応容器において、
前記第1プライマー、前記第2プライマー、および前記ポリメラーゼは、凍結乾燥状態で配置されていてもよい。
このような核酸増幅反応容器では、第1プライマーおよびポリメラーゼと、第2プライマーと、をさらにより確実に互いに離間させた状態で配置させておくことができる。
本発明に係る核酸増幅反応装置は、
本発明に係る核酸増幅反応容器と、
前記第1領域を、第1温度に加熱する第1加熱部と、
前記第2領域を、第2温度に加熱する第2加熱部と、
前記屈曲部を、前記第1温度および前記第2温度より高い第3温度に加熱する第3加熱部と、
前記反応液が、前記第1領域、前記第2領域、および前記屈曲部を移動するように、前記核酸増幅反応容器を動かす駆動機構と、
を含む。
このような核酸増幅反応装置では、本発明に係る核酸増幅反応容器を含むため、異物が混入する可能性を低くすることができる。
本発明に係る核酸増幅反応装置において、
前記反応液からの蛍光を検出する検出機構を含んでもよい。
このような核酸増幅反応装置では、反応液からの蛍光を検出することができる。
本発明に係る核酸増幅反応方法は、
本発明に係る核酸増幅反応容器を用いた核酸増幅反応方法であって、
前記反応液を、前記第1領域と前記屈曲部と、の間で往復させて、核酸増幅反応を行う第1核酸増幅反応工程と、
前記第1核酸増幅工程の後に、前記反応液を、前記屈曲部と前記第2領域との間で往復させて、核酸増幅反応を行う第2核酸増幅反応工程と、
を含み、
前記第1領域は、前記第1核酸増幅反応工程において、第1温度に加熱され、
前記第2領域は、前記第2核酸増幅反応工程において、第2温度に加熱され、
前記屈曲部は、前記第1核酸増幅工程および前記第2核酸増幅反応工程において、前記第1温度および前記第2温度より高い第3温度に加熱される。
このような核酸増幅反応方法では、本発明に係る核酸増幅反応容器を用いるため、異物が混入する可能性を低くすることができる。
本実施形態に係る核酸増幅反応容器を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る核酸増幅反応容器を模式的に示す断面図。 Nested PCRを説明するための図。 本実施形態に係る核酸増幅反応装置を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る核酸増幅反応装置を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る核酸増幅反応装置の機能ブロック図。 本実施形態に係る核酸増幅反応方法を説明するためのフローチャート。 本実施形態に係る核酸増幅反応方法を説明するための断面図。 本実施形態に係る核酸増幅反応方法を説明するための断面図。 本実施形態に係る核酸増幅反応方法を説明するための断面図。 本実施形態に係る核酸増幅反応装置を模式的に示す断面図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 核酸増幅反応容器
まず、本実施形態に係る核酸増幅反応容器について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る核酸増幅反応容器100を模式的に示す断面図である。図2は、本実施形態に係る核酸増幅反応容器100を模式的に示す図1のII−II線断面図である。
核酸増幅反応容器100は、図1および図2に示すように、容器本体10を含む。容器本体10の材質は、例えば、ガラス、高分子、金属などである。核酸増幅反応容器100は、容器本体10によって形成された流路20を含む。流路20には、第1試薬2および第2試薬4が設けられている。
1.1. 流路
流路20は、反応液6が移動することができる流路である。なお、図1では、流路20に反応液6が配置される前の状態を示し、図2では、流路20に反応液6が配置された状態を示している。
反応液6は、標的核酸(鋳型核酸、検体)を含む鋳型核酸溶液と、容器本体10内に配置された第1試薬2と、が接触することによって調整(生成)される。したがって、反応液6は、鋳型核酸および第1試薬2を(鋳型核酸の成分および第1試薬2の成分を)含むこととなり、核酸増幅反応を進行させる場となる。さらに、反応液6は、第2試薬4と接触し、第2試薬4を(第2試薬4の成分を)含む。鋳型核酸は、DNA(Deoxyribo Nucleic Acid)であってもよいし、RNA(Ribo Nucleic Acid)であってもよい。鋳型核酸としては、例えば、マイコプラズマ菌、ノロウイルス、サイトメガロウイルス、エンテロウイルスなどから得られる。
流路20には、液体(図示せず)が収容されている。液体は、反応液6とは混和しない、すなわち混ざり合わない液体である。液体は、反応液6と異なる比重を有していてもよい。具体的には、液体の比重は、反応液6の比重よりも小さくてもよい。液体は、例えば、ジメチルシリコーンオイル、パラフィンオイルなどである。液体は、容器本体の内壁を覆っており、流路に反応液6が配置された際に反応液6の表面を覆う。液体は、流路に充填されていない。これにより、核酸増幅反応容器では、液体が流路を充填する場合に比べて、反応液6を速く移動させることができる。
流路20は、図1に示すように、第1流路22と、第2流路24と、屈曲部26と、を有している。
第1流路22は、例えば、直線状の流路である。第1流路22の形状は、例えば、直方体である。第1流路22は、第1領域30を有している。第1領域30は、例えば、第1流路22の一方側の端部である。第1領域30は、第1温度に加熱される領域である。第1領域30に反応液6が位置した場合、反応液6は、例えば、第1温度に加熱される。第1温度は、第1プライマーのアニーリングおよび伸長反応に適した温度であり、例えば、55℃以上75℃以下である。第1領域30は、例えば、流路20の、第1加熱部40(図4参照)に設けられた開口部40a内に位置する部分である。図1に示す例では、第1領域30の形状は、長方形である。
第2流路24は、例えば、直線状の流路である。第2流路24の形状は、例えば、直方体である。第2流路24は、第2領域32を有している。第1領域30は、例えば、第1流路22の一方側の端部である。第2領域32は、第2温度に加熱される領域である。第2領域32に反応液6が位置した場合、反応液6は、例えば、第2温度に加熱される。第2温度は、第2プライマーのアニーリングおよび伸長反応に適した温度であり、例えば、55℃以上75℃以下である。第2温度は、第1温度と同じであってもよいし、第1温度と異なっていてもよい。第2領域32は、例えば、流路20の、第2加熱部42(図4参照)に設けられた開口部42a内に位置する部分である。図1に示す例では、第2領域32の形状は、長方形である。
屈曲部26は、屈曲した形状を有している。屈曲部26は、第1流路22と第2流路24とを接続している。すなわち、第2流路24は、第1流路22と屈曲部26を介してつながっている。屈曲部26は、例えば、第1流路22の他方側の端部(第1領域30とは反対側の端部)と、第2流路24の他方側の端部(第2領域32とは反対側の端部)と、に接続されている。
屈曲部26は、第1流路22の延出方向(長手方向)と第2流路24の延出方向(長手方向)とが互い平行にならないように、流路22,24を接続している。図示の例では、第1流路22の延出方向と第2流路24の延出方向とは、直交しており、流路20は、L字状(略L字状)の形状を有している。第1流路22の延出方向と第2流路24の延出方向とのなす角度θは、70°以上110°以下であってもよい。図示はしないが、流路20は、V字状(略V字状)の形状を有していてもよい。図示の例では、屈曲部26は、角部を有する形状であるが、円弧状の形状を有していてもよい。
屈曲部26は、第1温度および第2温度より高い第3温度に加熱される領域である。屈曲部26に反応液6が位置した場合、反応液6は、例えば、第3温度に加熱される。第3温度は、二本鎖DNAの解離(変性)に適した温度であり、例えば、80℃以上105℃以下である。第3領域34は、例えば、流路20の、第3加熱部44(図4参照)に設けられた開口部44a内に位置する部分である。
屈曲部26は、図2に示すように、標的核酸(鋳型核酸)を含む鋳型核酸溶液を導入する導入口28と連通してもよい。図示の例では、導入口28は、蓋12によって塞がれている。核酸増幅反応容器100では、例えば、蓋12を開けて鋳型核酸溶液を流路20に導入することができる。容器本体10および蓋12によって、流路20は、密封されていてもよい。
流路20は、図2に示すように、第1内壁10aと、第1内壁10aに対向する第2内壁10bと、に挟まれている。第1内壁10aおよび第2内壁10bは、容器本体10の内壁である。内壁10a,10bによって、流路20は形成されている。第1内壁10aと第2内壁10bとの間の距離Dは、流路20に反応液6が導入された場合に、反応液6が第1内壁10aおよび第2内壁10bに接触する長さである。具体的には、距離Dは、0.5mm以上3mm以下である。距離Dを0.5mm以上とすることにより、核酸増幅反応容器100の製造が困難になることを抑制することができる。距離Dを3mm以下とすることにより、加熱部の熱を反応液6に十分に伝えることができる。
核酸増幅反応容器100は、第1試薬2を含む反応液6を、第1領域30と屈曲部26との間で往復させて第1核酸増幅反応を行い、第1核酸増幅反応を行った後に、第2試薬4を含む反応液6を、屈曲部26と第2領域32との間で往復させて第2核酸増幅反応を行うための容器である。
1.2. 第1試薬
第1試薬2は、図1に示すように、第1領域30に配置されている。第1試薬2は、第2試薬4と離間した状態で配置されている。第1試薬2は、第1領域30と連通する導入口(図示せず)から第1領域30に導入されてもよい。該導入口は、第1試薬2が導入された後、蓋(図示せず)によって塞がれてもよい。第1試薬2は、例えば、乾燥状態(乾燥された状態)で配置されている。より具体的には、第1試薬2は、凍結乾燥状態(凍結乾燥された状態)で配置されている。これにより、第1試薬2は、第1領域30を規定する容器本体10の内壁に貼り付くことができる。
第1試薬2は、核酸を増幅させるための試薬であり、Nested PCRにおいて、1回目の第1核酸増幅反応を行うための試薬である。第1試薬2は、例えば、第1プライマーと、ポリメラーゼと、dNTPと、バッファーと、を含む。
第1プライマーは、鋳型核酸にアニーリングするよう設計されている。アニーリングとは、プライマーがDNAと結合することをいう。第1試薬2は、第1プライマーとして、二本鎖構造の鋳型核酸(二本鎖DNA)が変性した後に、一方の一本鎖構造の鋳型核酸(一本鎖DNA)にアニーリングする第1フォワードプライマー(Forward Primer)と、他方の一本鎖DNAにアニーリングする第1リバースプライマー(Reverse Primer)と、を含む。ここで、図3は、Nested PCRを説明するための図である。図3に示すように、第1プライマー101は、鋳型核酸110にアニーリングして、第1増幅産物111を生成するためのプライマーである。
第1試薬2および第2試薬4が混合された反応液6に含まれる第1フォワードプライマーおよび第1リバースプライマーの濃度は、それぞれ、例えば、0.4μM以上12.8μM以下であり、好ましくは1.6μM以上9.6μM以下である。第1フォワードプライマーのTm(Melting temperature)値および第1リバースプライマーのTm値は、それぞれ、例えば、60℃以上80℃以下である。
ポリメラーゼとしては、特に限定されないが、DNAポリメラーゼが挙げられる。DNAポリメラーゼは、一本鎖構造の鋳型核酸(一本鎖DNA)にアニーリングしたプライマーの末端に、鋳型核酸の塩基と相補的なヌクレオチドを重合する。DNAポリメラーゼとしては、耐熱性の酵素やPCR用酵素が好ましく、例えば、Taqポリメラーゼ、KODポリメラーゼ、Tfiポリメラーゼ、Tthポリメラーゼ、あるいはそれらの改良型など、非常に多数の市販品があるが、ホットスタートを行えるDNAポリメラーゼが好ましい。第1試薬2および第2試薬4が混合された反応液6に含まれるポリメラーゼの量は、例えば、0.5U以上である。
dNTPは、4種類のデオキシリボヌクレオチド三リン酸(deoxynucleotide triphosphate)の混合物を表す。すなわち、dNTPは、dATP、dCTP、dGTP、およびdTTPの混合物を表す。DNAポリメラーゼは、アニーリングしたプライマーの末端に、dATP、dCTP、dGTP、dTTPをつなぎ合わせて、新たなDNAを形成する(伸長反応)。第1試薬2および第2試薬4が混合された反応液6に含まれるdNTPの濃度は、例えば、0.06mM以上0.75mM以下であり、好ましくは0.125mM以上0.5mM以下である。
バッファーは、例えば、塩を含む緩衝剤である。バッファーに含まれる塩としては、例えば、トリス、ヘペス、ピペス、リン酸などの塩が挙げられる。これらの塩により、反応液6のpHを調整することができる。バッファーは、2価の陽イオンを含む。2価の陽イオンとしては、例えば、Mn、Co,Mgが挙げられる。第2試薬4が混合された反応液6に含まれる2価の陽イオンの濃度は、例えば、2mM以上7.5mM以下である。
鋳型核酸としてRNAを用いる場合、第1試薬2は、さらに、逆転写酵素を含む。逆転写酵素としては、例えば、アビアンミエロブラストウイルス(Avian Myeloblast Virus)、ラスアソシエーテッドウイルス2型(Ras Associated Virus2型)、マウスモロニーミュリーンリューケミアウイルス(Mouse Molony Murine Leukemia Virus)、ヒト免疫不全ウイルス1型(Human Immunodefficiency Virus1型)由来の逆転写酵素を用いる。
第1試薬2が凍結乾燥されている場合、第1試薬2は、糖を含む。糖としては、例えば、二糖類および三糖類のうち、非還元糖であるスクロース、トレハロース、ラフィノース、メレジトース等が挙げられる。二糖類および三糖類の中でも、特にトレハロースは、凍結保護剤としての機能が高く、強力な水和力により、凍結乾燥試薬が水分子と接触することを防止し、凍結乾燥試薬の保存安定性を向上させることができる。凍結乾燥試薬は、第1試薬2の各成分を含む混合試薬溶液を凍結乾燥することにより調整することができる。凍結乾燥の際の温度は、例えば、−80℃程度である。なお、第2試薬4が凍結乾燥されている場合、第2試薬4も糖を含んでもよい。
1.3. 第2試薬
第2試薬4は、第2領域32に配置されている。第2試薬4は、第2領域32と連通する導入口(図示せず)から第2領域32に導入されてもよい。該導入口は、第2試薬4が導入された後、蓋(図示せず)によって塞がれてもよい。第2試薬4は、例えば、乾燥状態(乾燥された状態)で配置されている。より具体的には、第2試薬4は、凍結乾燥状態(凍結乾燥された状態)で配置されている。これにより、第2試薬4は、第2領域32を規定する容器本体10の内壁に貼り付くことができる。
第2試薬4は、核酸の増幅量を定量するための試薬であり、Nested PCRにおいて、2回目の第2核酸増幅反応を行うための試薬である。第2試薬4は、例えば、例えば、第2プライマーと、プローブと、ポリメラーゼと、dNTPと、バッファーと、を含む。
第2プライマーは、第1核酸増幅反応において増幅された核酸(増幅産物)にアニーリングするよう設計されている。第2試薬4は、第2プライマーとして、第2フォワードプライマーと、第2リバースプライマーと、を含む。図3に示すように、第2プライマー102は、第1増幅産物111にアニーリングして、第2増幅産物112を生成するためのプライマーである。
第1試薬2および第2試薬4が混合された反応液6に含まれる第2フォワードプライマーおよび第2リバースプライマーの濃度は、それぞれ、例えば、0.4μM以上12.8μM以下であり、好ましくは1.6μM以上9.6μM以下である。第2フォワードプライマーのTm値および第2リバースプライマーのTm値は、それぞれ、例えば、60℃以上80℃以下である。
第1試薬2に含まれる第1プライマー、および第2試薬4に含まれる第2プライマーが反応液6に含まれた場合(第1試薬2および第2試薬4が反応液6に混合された場合)、反応液6に含まれる第2プライマーの濃度(第2フォワードプライマーおよび第2リバースプライマーの濃度)は、反応液6に含まれる第1プライマーの濃度(第1フォワードプライマーおよび第1リバースプライマーの濃度)よりも高い。第2プライマーの濃度と第1プライマーの濃度との差は、例えば、0.5μM以上5μM以下である。
第2プライマーのTm値(第2フォワードプライマーのTm値および第2リバースプライマーのTm値)は、第1プライマーのTm値(第1フォワードプライマーのTm値および第1リバースプライマーのTm値)よりも高い。第2プライマーのTm値と第1プライマーのTm値との差は、例えば、1℃以上10℃以下である。
プローブは、核酸の増幅量を定量するために用いられる蛍光標識プローブである。容器本体10の、少なくとも第2領域32を規定する部分は、プローブが混合された反応液6からの蛍光、および蛍光を得るための励起光を透過することができる材料で構成されている。第1試薬2および第2試薬4が混合された反応液6に含まれるプローブの濃度は、0.5μM以上7.2μM以下であり、好ましくは0.9μM以上3.6μM以下である。
プローブは、レポーター色素およびクエンチャー色素を含む加水分解プローブであってもよい。具体的には、プローブは、TaqMan(登録商標)プローブであってもよい。加水分解プローブは、一本鎖DNAにハイブリダイゼーションして二本鎖構造を形成していている間、レポーター色素は、該レポーター色素に近接しているクエンチャー色素によって(クエンチング効果によって)、発光が抑制されている。しかし、ポリメラーゼによるエキソヌクレアーゼ活性によってプローブが分解されると、クエンチング効果が解消し、レポーター色素は、発光する。この発光により、核酸の増幅量を定量することができる。ハイブリダイゼーションとは、プローブがDNAに結合することをいう。プローブとして加水分解プローブを用いる場合は、ポリメラーゼとして5´−3´エキソヌクレアーゼ活性を有しているポリメラーゼを用いる。
プローブは、加水分解プローブ以外の非加水分解プローブであってもよい。具体的には、プローブは、蛍光消光現象を利用したQ(Quenching)プローブであってもよい。具体的には、プローブは、SYBR Green Iであってもよい。Qプローブは、一本鎖DNAにハイブリダイゼーションしていない状態で発光し、一本鎖DNAにハイブリダイゼーションすると消光する。この発光強度の差により、核酸の増幅量を定量することができる。プローブとしてQプローブを用いる場合は、5´−3´エキソヌクレアーゼ活性を有していないポリメラーゼを用いる。例えばKODポリメラーゼがあるが、この酵素は、一般的に用いられるTaqポリメラーゼよりも伸長反応の速度が大きく、熱サイクルの高速化を図ることができる。
第2試薬4に含まれるポリメラーゼは、第1試薬2に含まれるポリメラーゼと同じ種類であってもよいし、異なる種類であってもよい。第2試薬4に含まれるポリメラーゼの濃度は、第1試薬2および第2試薬4が混合された反応液6において、第1試薬2に含まれるポリメラーゼの濃度と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
第2試薬4に含まれるdNTPの濃度は、第1試薬2および第2試薬4が混合された反応液6において、第1試薬2に含まれるdNTPの濃度と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
第2試薬4に含まれるバッファーは、例えば、第1試薬2に含まれるバッファーと同じ種類であってもよいし、異なる種類であってもよい。第2試薬4に含まれるバッファーの濃度は、第1試薬2および第2試薬4が混合された反応液6において、第1試薬2に含まれるバッファーの濃度と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
第2試薬4が凍結乾燥されている場合、第1試薬2と同様に、第2試薬4は、糖を含んでもよい。
核酸増幅反応容器100は、例えば、以下の特徴を有する。
核酸増幅反応容器100では、反応液6が移動する第1流路22と、第1流路22と屈曲部26を介してつながり、反応液6が移動する第2流路24と、を含み、第1流路22は、第1プライマーおよびポリメラーゼが配置されている第1領域30を有し、第2流路24は、第2プライマーが配置されている第2領域32を有する。そのため、核酸増幅反応容器100では、第1流路22において第1核酸増幅反応(1回目のPCR)の最中に、反応液が第2プライマーと接触することを抑制することができる。これにより、核酸増幅反応容器100では、第1流路22において反応液6に対して第1核酸増幅反応を行った後に、反応液6を容器から取り出し別の容器に移し替えることをせずに、第2流路24において反応液6に第2核酸増幅反応(2回目のPCR)を行うことができる。したがって、核酸増幅反応容器100では、反応液6に異物が混入する可能性を低くすることができる。
さらに、核酸増幅反応容器100では、反応液6を別の容器に移し替える必要がないので、ウイルスを含む反応液6が人体等に接触することを抑制することができ、安全性を高めることができる。さらに、核酸増幅反応容器100では、反応液6を別の容器に移し替える手間を省くことができ、作業を簡便にすることができる。
核酸増幅反応容器100では、第1プライマーおよび第2プライマーが反応液6に含まれた場合に、反応液6に含まれる第2プライマーの濃度は、反応液6に含まれる第1プライマーの濃度より高い。ここで、Nested PCRにおいて、第1核酸増幅反応の熱サイクル数を、第2核酸増幅反応の熱サイクル数より少なくすることで、非特異的な増幅産物の量を減らすことができる。この場合に、第1プライマーの濃度を第2プライマーの濃度より低くすることで、第1プライマーが無駄となることを抑制することができる。
核酸増幅反応容器100では、第2プライマーのTm値は、第1プライマーのTm値よりも高い。そのため、核酸増幅反応容器100では、第2核酸増幅反応工程において、第1プライマーと第2プライマーとが共存した場合に、第1プライマーよりも第2プライマーをアニーリングさせ易くすることができる。
核酸増幅反応容器100では、第2領域32に、プローブが配置されている。これにより、核酸増幅反応容器100では、核酸の増幅量を定量することができる。
核酸増幅反応容器100では、第2領域32に、dNTPが配置されている。これにより、核酸増幅反応容器100では、第1核酸増幅反応において、十分に核酸を増幅させることができる。例えば、第1試薬2に、第1核酸増幅反応および第2核酸増幅反応の両反応で使用する分のdNTPを含有させておくと、第1核酸増幅反応において、dNTPの量が多すぎて十分に核酸が増幅されない場合がある。
核酸増幅反応容器100では、第2領域32に、ポリメラーゼが配置されている。これにより、核酸増幅反応容器100では、第1核酸増幅反応において、十分に核酸を増幅させることができる。例えば、第1試薬2に、第1核酸増幅反応および第2核酸増幅反応の両反応で使用する分のポリメラーゼを含有させておくと、第1核酸増幅反応において、ポリメラーゼの量が多すぎて十分に核酸が増幅されない場合がある。
核酸増幅反応容器100では、第1プライマー、第2プライマー、およびポリメラーゼは、乾燥状態で配置されている。具体的には、第1プライマー、第2プライマー、およびポリメラーゼは、凍結乾燥状態で配置されている。そのため、核酸増幅反応容器100では、第1プライマー、第2プライマー、およびポリメラーゼが液体の状態で配置されている場合に比べて、第1プライマーおよびポリメラーゼと、第2プライマーと、をより確実に互いに離間させた状態で配置させておくことができる。さらに、核酸増幅反応容器100では、第1核酸増幅反応を行っている最中に、第2プライマーが第1流路22に進入することを抑制することができる。さらに、核酸増幅反応容器100では、第1プライマー、第2プライマー、およびポリメラーゼの保存安定性を高めることができる。
なお、第1試薬2と第2試薬4とを、互いに離間させた状態で配置させておくことができれば、第1試薬2および第2試薬4の少なくとも一方は、液体の状態で配置されていてもよい。特に、第2試薬4が液体の状態で配置されていると、第1核酸増幅反応での増幅産物を希釈することができるので、非特異的な配列が第2核酸増幅反応で増幅されることを抑制することができる。
核酸増幅反応容器100では、屈曲部26は、例えば、標的核酸を導入する導入口28と連通する。そのため、核酸増幅反応容器100では、例えば、屈曲部26を第3温度に加熱した後に、屈曲部26において、検体を含む鋳型核酸溶液と第1試薬2とを接触させることができ、ホットスタートPCRを行うことができる。
核酸増幅反応容器100では、流路20は、第1内壁10aと、第1内壁10aに対向する第2内壁10bと、に挟まれ、第1内壁10aと第2内壁10bとの間の距離Dは、流路20に反応液6が導入された場合に、反応液6が第1内壁10aおよび第2内壁10bに接触する長さである。そのため、核酸増幅反応容器100では、加熱部の熱を反応液6に十分に伝えることができる。
2. 核酸増幅反応装置
次に、本実施形態に係る核酸増幅反応装置について、図面を参照しながら説明する。図4は、本実施形態に係る核酸増幅反応装置200を模式的に示す断面図である。図5は、本実施形態に係る核酸増幅反応装置200を模式的に示す図4のV−V線断面図である。図6は、本実施形態に係る核酸増幅反応装置200の機能ブロック図である。
本発明に係る核酸増幅反応装置は、本発明に係る核酸増幅反応容器を含む。以下では、本発明に係る核酸増幅反応容器として核酸増幅反応容器100を含む核酸増幅反応装置200について説明する。
核酸増幅反応装置200は、図4〜図6に示すように、第1加熱部40と、第2加熱部42と、第3加熱部44と、駆動機構50と、検出機構60と、処理部70と、操作部72と、表示部74と、記憶部76と、核酸増幅反応容器100と、を含む。
なお、便宜上、図4および図5では、駆動機構50、検出機構60、処理部70、操作部72、表示部74、および記憶部76の図示を省略している。また、図6では、核酸増幅反応容器100および加熱部40,42,44の図示を省略している。
第1加熱部40、第2加熱部42、および第3加熱部44は、核酸増幅反応容器100に接して設けられている。加熱部40,42,44は、例えば、図示しないヒーターから発生した熱を、核酸増幅反応容器100に伝えるアルミニウム製のヒートブロックである。加熱部40,42,44の温度は、図示せぬ温度センサーおよび処理部70によって制御されていてもよい。
第1加熱部40は、流路20の第1領域30を第1温度に加熱する。第1加熱部40は、例えば、第1領域30に反応液6が位置した場合、反応液6を第1温度に加熱する。第1加熱部40には、開口部40aが設けられている。図示の例では、開口部40aは、有底の穴である。第1領域30は、開口部40aに挿入された領域である。開口部40aは、核酸増幅反応容器100を装着可能な装着部である。
第2加熱部42は、流路20の第2領域32を第2温度に加熱する。第2加熱部42は、例えば、第2領域32に反応液6が位置した場合、反応液6を第2温度に加熱する。第2加熱部42には、開口部42aが設けられている。図示の例では、開口部42aは、有底の穴である。第2領域32は、開口部42aに挿入された領域である。開口部42aは、核酸増幅反応容器100を装着可能な装着部である。第2加熱部42には、開口部42bが設けられている。開口部42bは、開口部42aと連通している。開口部42bは、後述する検出機構60からの励起光を第2領域32に導き、かつ、プローブが混合された反応液6からの蛍光を検出機構60に導くための開口部である。
第3加熱部44は、流路20の屈曲部26を、第1温度および第2温度より高い第3温度に加熱する。第3加熱部44は、例えば、屈曲部26に反応液6が位置した場合、反応液6を第3温度に加熱する。第3加熱部44には、開口部44aが設けられている。図示の例では、開口部44aは、屈曲部26を貫通する貫通孔であり、屈曲した形状を有している。屈曲部26は、開口部44aに挿入された領域である。開口部44aは、核酸増幅反応容器100を装着可能な装着部である。
駆動機構50は、反応液6が、第1領域30、第2領域32、および屈曲部26に移動するように、核酸増幅反応容器100および加熱部40,42,44を動かす機構である。駆動機構50は、例えば、処理部70からの入力信号に基づいて、核酸増幅反応容器100および加熱部40,42,44を動かす。駆動機構50は、図示はしないが、核酸増幅反応容器100および加熱部40,42,44を支持する支持部と、該支持部を動かすモーターと、を有していてもよい。
検出機構60は、プローブが混合された反応液6からの蛍光を検出する機構である。検出機構60は、例えば、処理部70からの入力信号に基づいて、試薬2,4が混合された反応液6に励起光を照射し、反応液6からの蛍光を検出する。検出機構60としては、蛍光を検出することができれば特に限定されず、例えば、公知の蛍光測定器を用いる。
処理部70は、例えば記憶部76に記憶されているプログラムに従って、駆動機構50および検出機構60を制御するための処理を行う。処理部70は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサー等により実現される。
操作部72は、ユーザーによる操作に応じた操作信号を取得し、操作信号を処理部70に送る処理を行う。操作部72は、例えば、ボタン、キー、タッチパネル型ディスプレイ、マイク等により実現される。
表示部74は、処理部70によって生成された画像を表示する。表示部74は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等により実現される。
記憶部76は、処理部70が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。また、記憶部76は、処理部70の作業領域として用いられ、処理部70が各種プログラムに従って実行した算出結果等を一時的に記憶するためにも使用される。記憶部76は、例えば、RAM(Random Access Memory)等によって実現される。
核酸増幅反応装置200では、核酸増幅反応容器100を含むため、反応液6に異物が混入する可能性を低くすることができる。
なお、上記では、第1領域30が第1温度に加熱され、屈曲部26が第3温度に加熱される例について説明したが、第1領域30が第3温度に加熱され、屈曲部26が第1温度に加熱されてもよい。ただし、この場合は、第2核酸増幅反応工程において、反応液6を、第1領域30と第2領域32との間で往復させなければならず、処理部70の処理が複雑になるため、第1領域30が第1温度に加熱され、屈曲部26が第3温度に加熱されることが好ましい。
3. 核酸増幅反応方法
次に、本実施形態に係る核酸増幅反応方法について、図面を参照しながら説明する。図7は、本実施形態に係る核酸増幅反応方法を説明するためのフローチャートである。図8〜図10は、本実施形態に係る核酸増幅反応方法を説明するための断面図である。なお、便宜上、図8〜図10では、駆動機構50、検出機構60、処理部70、操作部72、表示部74、および記憶部76の図示を省略している。また、図8〜図10では、重力が作用する方向(重力作用方向)を矢印gで示している。以下では、一例として、核酸増幅反応容器100を含む核酸増幅反応装置200を用いた核酸増幅反応方法について説明する。
まず、処理部70は、操作部72から処理を開始する旨の信号を受けると、核酸増幅反応容器100が装着された核酸増幅反応装置200の加熱部40,42,44を制御して、第1領域30を第1温度に設定し、第2領域32を第2温度に設定し、屈曲部26を第3温度に設定する処理を行う(ステップS1)。本工程により、第1領域30と屈曲部26との間には、第1温度と第3温度との間で温度が漸次変化する温度勾配が形成される。さらに、第2領域32と屈曲部26との間には、第2温度と第3温度との間で温度が漸次変化する温度勾配が形成される。処理部70は、例えば、第1領域30、第2領域32、および屈曲部26がそれぞれ第1温度、第2温度、および第3温度に達したら、表示部74に鋳型核酸を導入する旨を表示させる処理を行う。
次に、例えば、表示部74の表示を確認した後に、核酸増幅反応容器100の蓋12を開けて、流路20の屈曲部26に鋳型核酸溶液を導入する(ステップS2)。
次に、処理部70は、例えば、操作部72から鋳型核酸溶液を導入した旨の信号を受けると、駆動機構50を制御して、核酸増幅反応容器100の配置を第1配置に保持する処理を行う(ステップS3)。第1配置では、図8に示すように、第1領域30は、第2領域32および屈曲部26よりも、重力作用方向において下方に位置する。これにより、第1領域30において、鋳型核酸溶液と第1試薬2とを接触させて反応液6を調整することができる。処理部70は、核酸増幅反応容器100の配置を第1の時間(第1の期間)、第1配置に保持させる。第1の時間は、鋳型核酸溶液と第1試薬2とを接触させるための時間である。処理部70は、タイマーを内蔵していてもよい。図示の例では、流路22,24の延出方向は、重力作用方向と平行ではなく、重力作用方向に対して傾いている。
次に、処理部70は、駆動機構50を制御して、核酸増幅反応容器100の配置を第1配置から第2配置へ切換える処理を行う(ステップS4)。第2配置では、図9に示すように、屈曲部26は、第1領域30および第2領域32よりも、重力作用方向において下方に位置する。そのため、反応液6は、第1領域30から屈曲部26に移動する。反応液6は、屈曲部26において第3温度に加熱される。処理部70は、核酸増幅反応容器100の配置を第2配置とした後に駆動機構50の動作を第2の時間(第2の期間)停止させる。そのため、核酸増幅反応容器100の配置は、第2の時間、第2配置に保持される。これにより、反応液6に対して、変性を行うことができる。第2の時間は、変性のための加熱時間であり、例えば、0.5秒以上10秒以下である。ホットスタートを行うことができるポリメラーゼを用いている場合は、本工程において、ポリメラーゼを賦活化させることができる(ホットスタート)。図示の例では、流路22,24の延出方向は、重力作用方向と平行ではなく、重力作用方向に対して傾いている。
次に、処理部70は、駆動機構50を制御して、核酸増幅反応容器100の配置を第2配置から第1配置へ切換える処理を行う(ステップS5)。第1配置では、図8に示すように、反応液6は、屈曲部26から第1領域30に移動する。反応液6は、第1領域30において第1温度に加熱される。処理部70は、核酸増幅反応容器100の配置を第1配置とした後に駆動機構50の動作を第3の時間(第3の期間)停止させる。そのため、核酸増幅反応容器100の配置は、第3の時間、第1配置に保持される。これにより、反応液6に対して、第1プライマーのアニーリングおよび伸長反応を行うことができる。第3の時間は、第1プライマーのアニーリングおよび伸長反応のための加熱時間であり、例えば、0.5秒以上10秒以下である。
次に、処理部70は、第2配置から第1配置へ切換えた回数(サイクル数、具体的にはステップS5の処理を行った回数)が、予め記憶部76に記憶されている所定の回数(第1所定回数)に達したか否か判定する処理を行う(ステップS6)。処理部70は、ステップS5の処理を行うたびに、サイクル数を記憶部76に記憶させ、該サイクル数と、予め記憶部76に記憶されている第1所定回数と、を比較する。予め記憶部76に記憶されている第1所定回数は、特に限定されないが、例えば、5回以上30回以下である。
処理部70は、ステップS6においてサイクル数が所定の回数に達したと判定した場合(図7において「Yes」の場合)、ステップS7へ移行する。
一方、処理部70は、ステップS6においてサイクル数が所定の回数に達していないと判定した場合(図7において「No」の場合)、ステップS8に移行する。
ステップS8では、処理部70は、駆動機構50を制御して、核酸増幅反応容器100の配置を第1配置から第2配置へ切換える処理を行う。反応液6は、第1領域30から屈曲部26に移動する。反応液6は、屈曲部26において第3温度に加熱される。処理部70は、核酸増幅反応容器100の配置を第2配置とした後に駆動機構50の動作を第4の時間(第4の期間)停止させる。そのため、核酸増幅反応容器100の配置は、第4の時間、第4配置に保持される。これにより、反応液6に対して、変性を行うことができる。第4の時間は、変性のための加熱時間であり、例えば、0.5秒以上10秒以下である。
そして、処理部70は、再び、ステップS5へ移行し、核酸増幅反応容器100の配置を第2配置から第1配置へ切換える処理を行う。
以上のように、処理部70は、サイクル数が所定の回数となるまで、核酸増幅反応容器100の配置を第1配置と第2配置とに切換える処理を行う。これにより、反応液6を、第1領域30と屈曲部26との間で往復させて、反応液6に熱サイクルを付与することができ、核酸増幅反応を行うことができる(第1核酸増幅反応工程)。処理部70は、例えば、核酸増幅反応容器100をシーソー運動させて、核酸増幅反応容器100の配置を第1配置と第2配置とに切換える処理を行う。
次に、処理部70は、駆動機構50を制御して、核酸増幅反応容器100の配置を第1配置から第2配置へ切換える処理を行う(ステップS7)。これにより、反応液6を屈曲部26に移動させることができる。反応液6は、屈曲部26において第3温度に加熱される。処理部70は、核酸増幅反応容器100の配置を第2配置とした後に駆動機構50の動作を第4の時間停止させる。これにより、反応液6に対して、変性を行うことができる。
次に、処理部70は、駆動機構50を制御して、核酸増幅反応容器100の配置を第2配置から第3配置へ切換える処理を行う(ステップS9)。第3配置では、図10に示すように、第2領域32は、第1領域30および屈曲部26よりも、重力作用方向において下方に位置する。そのため、反応液6は、屈曲部26から第2領域32に移動する。これにより、第2領域32において、反応液6と第2試薬4とを接触させて、第2試薬4を含む反応液6を調整することができる。反応液6は、第2領域32において第2温度に加熱される。処理部70は、核酸増幅反応容器100の配置を第3配置とした後に駆動機構50の動作を第5の時間(第5の期間)停止させる。そのため、核酸増幅反応容器100の配置は、第5の時間、第3配置に保持される。これにより、反応液6に対して、第2プライマーのアニーリングおよび伸長反応を行うことができる。第5の時間は、第2プライマーのアニーリングおよび伸長反応のための加熱時間であり、例えば、0.5秒以上10秒以下である。図示の例では、流路22,24の延出方向は、重力作用方向と平行ではなく、重力作用方向に対して傾いている。
次に、処理部70は、第2配置から第3配置へ切換えた回数(サイクル数、具体的にはステップS8の処理を行った回数)が、予め記憶部76に記憶されている所定の回数(第2所定回数)に達したか否か判定する処理を行う(ステップS10)。処理部70は、ステップS9の処理を行うたびに、サイクル数を記憶部76に記憶させ、該サイクル数と、予め記憶部76に記憶されている第2所定回数と、を比較する。予め記憶部76に記憶されている第2所定回数は、特に限定されないが、例えば、20回以上60回以下である。
処理部70は、ステップS10においてサイクル数が所定の回数に達したと判定した場合(図7において「Yes」の場合)、処理を終了する。
一方、処理部70は、ステップS10においてサイクル数が所定の回数に達していないと判定した場合(図7において「No」の場合)、ステップS11に移行する。ステップS11では、処理部70は、駆動機構50を制御して、核酸増幅反応容器100の配置を第3配置から第2配置へ切換える処理を行う。これにより、反応液6は、第1領域30から屈曲部26に移動する。反応液6は、屈曲部26において第3温度に加熱される。処理部70は、例えば、核酸増幅反応容器100の配置を第2配置とした後に駆動機構50の動作を、第4の時間停止させる。これにより、反応液6に対して、変性を行うことができる。
そして、処理部70は、再び、ステップS9へ移行し、核酸増幅反応容器100の配置を第2配置から第3配置へ切換える処理を行う。
以上のように、処理部70は、サイクル数が所定の回数となるまで、核酸増幅反応容器100の配置を第2配置と第3配置とに切換える処理を行う。これにより、反応液6を、第2領域32と屈曲部26との間で往復させて、反応液6に熱サイクルを付与することができ、核酸増幅反応を行うことができる(第2核酸増幅反応工程)。処理部70は、例えば、核酸増幅反応容器100をシーソー運動させて、核酸増幅反応容器100の配置を第2配置と第3配置とに切換える処理を行う。
処理部70は、さらに、ステップS9において、例えば、核酸増幅反応容器100の配置を第3配置とした後に駆動機構50の動作を第5の時間停止させる処理を行うと同時に、増幅解析処理を行う。これにより、核酸増幅反応装置200では、リアルタイムPCRを行うことができる。具体的には、処理部70は、ステップS9において、核酸増幅反応容器100の配置を第3配置に保持するごとに検出機構60に対して測定指示を与えるための信号を入力する。そして、処理部70は、検出機構60の測定結果として検出機構60から蛍光強度を取得し、該蛍光強度を記憶部76に記憶する。処理部70は、予め記憶部76に記憶させた増幅曲線を読み出し、該増幅曲線と取得した蛍光強度とにより、核酸の増幅量を算出する処理を行ってもよい。処理部70は、算出した核酸の増幅量を、表示部74に表示させる処理を行ってもよい。
ここで、図11は、核酸増幅反応装置200を模式的に示す図10のXI−XI線断面図である。図11に示すように、第3配置では、第2領域32は、検出機構60と対向した位置にある。検出機構60からの励起光は、開口部42bを通って反応液6に至り、反応液6からの蛍光は、開口部42bを通って検出機構60に至る。
核酸増幅反応方法では、核酸増幅反応容器100を用いるため、異物が混入する可能性を低くすることができる。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
2…第1試薬、4…第2試薬、6…反応液、8…液体、10…容器本体、10a…第1内壁、10b…第2内壁、12…蓋、20…流路、22…第1流路、24…第2流路、26…屈曲部、28…導入口、30…第1領域、32…第2領域、40…第1加熱部、40a…開口部、42…第2加熱部、42a,42b…開口部、44…第3加熱部、44a…開口部、50…駆動機構、60…検出機構、70…処理部、72…操作部、74…表示部、76…記憶部、100…核酸増幅反応容器、101…第1プライマー、102…第2プライマー、110…鋳型核酸、111…第1増幅産物、112…第2増幅産物、200…核酸増幅反応装置

Claims (11)

  1. 反応液が移動する第1流路と、
    前記第1流路と屈曲部を介してつながり、前記反応液が移動する第2流路と、
    を含み、
    前記第1流路は、第1プライマーおよびポリメラーゼが配置されている第1領域を有し、
    前記第2流路は、第2プライマーが配置されている第2領域を有する、核酸増幅反応容器。
  2. 請求項1において、
    前記第1プライマーおよび前記第2プライマーが前記反応液に含まれた場合に、前記反応液に含まれる前記第2プライマーの濃度は、前記反応液に含まれる前記第1プライマーの濃度より高い、核酸増幅反応容器。
  3. 請求項1または2において、
    前記第2プライマーのTm値は、前記第1プライマーのTm値より高い、核酸増幅反応容器。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、
    前記第2領域に、プローブが配置されている、核酸増幅反応容器。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    前記第2領域に、dNTPが配置されている、核酸増幅反応容器。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、
    前記第2領域に、ポリメラーゼが配置されている、核酸増幅反応容器。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、
    前記第1プライマー、前記第2プライマー、および前記ポリメラーゼは、乾燥状態で配置されている、核酸増幅反応容器。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、
    前記第1プライマー、前記第2プライマー、および前記ポリメラーゼは、凍結乾燥状態で配置されている、核酸増幅反応容器。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の核酸増幅反応容器と、
    前記第1領域を、第1温度に加熱する第1加熱部と、
    前記第2領域を、第2温度に加熱する第2加熱部と、
    前記屈曲部を、前記第1温度および前記第2温度より高い第3温度に加熱する第3加熱部と、
    前記反応液が、前記第1領域、前記第2領域、および前記屈曲部を移動するように、前記核酸増幅反応容器を動かす駆動機構と、
    を含む、核酸増幅反応装置。
  10. 請求項9において、
    前記反応液からの蛍光を検出する検出機構を含む、核酸増幅反応装置。
  11. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の核酸増幅反応容器を用いた核酸増幅反応方法であって、
    前記反応液を、前記第1領域と前記屈曲部と、の間で往復させて、核酸増幅反応を行う第1核酸増幅反応工程と、
    前記第1核酸増幅工程の後に、前記反応液を、前記屈曲部と前記第2領域との間で往復させて、核酸増幅反応を行う第2核酸増幅反応工程と、
    を含み、
    前記第1領域は、前記第1核酸増幅反応工程において、第1温度に加熱され、
    前記第2領域は、前記第2核酸増幅反応工程において、第2温度に加熱され、
    前記屈曲部は、前記第1核酸増幅工程および前記第2核酸増幅反応工程において、前記第1温度および前記第2温度より高い第3温度に加熱される、核酸増幅反応方法。
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