JP2018046679A - 車載電池システムの制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ソーラバッテリの状態をより正確に管理できる車載電池システムの制御方法を提供する。【解決手段】太陽発電装置で発電された電力でソーラバッテリを充電することと、前記ソーラバッテリの蓄電力を駆動用バッテリへ放電することと、を繰り返し実行する車載電池システムの制御方法であって、前記太陽発電装置で発電された電力で前記ソーラバッテリを充電する主充電ステップと、前記ソーラバッテリの蓄電電力を前記駆動用バッテリに放電する主放電ステップと、前記主充電ステップの後に、前記ソーラバッテリの充放電を停止する休止ステップと、前記休止ステップの後かつ前記主放電ステップの前に前記ソーラバッテリの充電を行う予備充電ステップと、を行い、前記休止ステップの途中から、次の主放電ステップの途中までの期間に、前記ソーラバッテリの電流と電圧とを取得し、得られた電流と電圧とに基づいて前記ソーラバッテリの内部抵抗を算出する。【選択図】図2

Description

本発明は、太陽発電装置で発電された電力でソーラバッテリを充電することと、前記ソーラバッテリの蓄電力を駆動用バッテリへ放電することと、を繰り返し実行する車載電池システムの制御方法に関する。
駆動源の一つとして走行用モータを搭載した電動車両には、当該走行用モータに電力を供給する駆動用バッテリが搭載されている。従来から、この駆動用バッテリの内部抵抗を監視し、その内部抵抗の変化に基づいて、当該駆動用バッテリの異常の有無を判定していた。駆動用バッテリの内部抵抗は、例えば、駆動用バッテリの電流に対する電圧の変化の傾きに基づいて算出することができる。ただし、実際の計測値にはバラツキがあるため、通常は、電圧と電流のペアを、多数計測し、このペアを最小二乗法等により、線形近似して得られた近似直線の傾きを内部抵抗値として取り扱う。かかる技術は、例えば、特許文献1等に開示されている。
特開2000−260481号公報
ところで、電動車両に、太陽光または太陽熱で発電する太陽発電装置を搭載し、当該太陽発電装置で発電した電力を、駆動用バッテリに供給し、駆動用バッテリを充電する技術が一部で提案されている。この場合、太陽発電装置で発電された電力は、まず、ニッケル電池等からなるソーラバッテリに送られ、ソーラバッテリが充電される。そして、ソーラバッテリの充電率が、所定の閾値まで達すれば、当該ソーラバッテリの充電を停止し、ソーラバッテリから駆動用バッテリに電力を供給(駆動用バッテリを充電)する。
かかるソーラバッテリにおいても、当然ながら、異常の有無を監視、ひいては、内部抵抗の変化を監視することが求められる。そこで、ソーラバッテリの電圧と電流とを計測し、電流に対する電圧の変化の傾きから内部抵抗を算出することが考えられる。しかし、ソーラバッテリは、駆動用バッテリと異なり、比較的、小さい電流が、長時間に亘って入力または出力し続ける。そのため、電圧と電流のペアを、長時間、検出し続けても、電流の分散が小さいことが多い。計測点の分散が小さい場合には、計測点を線形近似しようとしても、その近似精度が非常に低くなる。結果として、ソーラバッテリでは、内部抵抗の算出精度が悪かった。
そこで、本発明では、ソーラバッテリの状態をより正確に管理できる車載電池システムの制御方法を提供することを目的とする。
本発明の車載電池システムの制御方法は、太陽発電装置で発電された電力でソーラバッテリを充電することと、前記ソーラバッテリの蓄電力を駆動用バッテリへ放電することと、を繰り返し実行する車載電池システムの制御方法であって、前記太陽発電装置で発電された電力で前記ソーラバッテリを充電する主充電ステップと、前記ソーラバッテリの蓄電電力を前記駆動用バッテリに放電する主放電ステップと、前記主充電ステップの後、または、前記主放電ステップの後に、前記ソーラバッテリの充放電を規定の待機時間だけ停止する休止ステップと、前記休止ステップの後かつ前記主放電ステップの前に、前記ソーラバッテリを充電する予備充電ステップ、または、前記休止ステップの後かつ前記主充電ステップの前に、前記ソーラバッテリを放電する予備放電ステップと、を備え、前記休止ステップの途中から前記予備充電ステップを経て次主放電ステップの途中までの期間、または、前記休止ステップの途中から前記予備放電ステップを経て次主充電ステップの途中までの期間に、前記ソーラバッテリの電流と電圧とを取得し、得られた電流と電圧とに基づいて前記ソーラバッテリの内部抵抗を算出する、ことを特徴とする。
本発明によれば、主充電ステップまたは主放電ステップの後に、休止ステップと予備充電ステップまたは予備放電ステップを実行することで、電流の分散の大きい期間を作り出す。そして、この電流の分散が大きい期間中に電圧および電流を計測し、得られた電流と電圧とに基づいて前記ソーラバッテリの内部抵抗を算出するため、内部抵抗の算出精度を向上できる。また、内部抵抗の算出にあたって、主充電ステップまたは主放電ステップの終了直前の計測値は、利用しないため、分極の影響を受けることなく、より正確に内部抵抗を算出できる。そして、結果として、ソーラバッテリの状態をより正確に管理できる。
電池システムの構成を示す図である。 ソーラバッテリのSOC、電流Is、電圧Vsの変化を示す図である。 本実施形態の手順で計測したデータによる電流−電圧グラフの一例を示す図である。 充電継続途中に計測したデータによる電流−電圧グラフの一例を示す図である。 駆動用バッテリの電流−電圧グラフのイメージ図である。 電流、電圧の計測タイミングの他の例を示す図である。 ソーラ充電を行った場合の電流と電圧の変化を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態が適用される電池システム10の構成を示す図である。この電池システム10は、動力源として回転電機102を搭載した電動車両(例えば電気自動車やハイブリッド自動車等)に適用される。
電池システム10は、走行用のモータである回転電機102に電力を供給する駆動用バッテリ12を備えている。駆動用バッテリ12は、充放電可能な二次電池で、例えば、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池からなる。
駆動用バッテリ12は、主に、走行用モータである回転電機102に電力を供給する。この回転電機102と駆動用バッテリ12との間には、システムメインリレー34とインバータ100とが介在している。システムメインリレー34がオンになると、駆動用バッテリ12から回転電機102への電力供給が許容される。インバータ100は、駆動用バッテリ12から供給された電力を、直流から交流に変換したうえで、回転電機102に供給する。
また、駆動用バッテリ12は、補機バッテリ20にも電力供給できる。すなわち、駆動用バッテリ12からの電力は、高圧DCDCコンバータ(以下、「DCDCコンバータ」を「DDC」と略す)16および補機DDC18により、適宜変圧された上で、補機バッテリ20に供給される。
また、駆動用バッテリ12は、充電も可能となっている。駆動用バッテリ12は、回転電機102で発電された電力で充電できる。回転電機102は、エンジン(図示せず)からの動力や、回生力を電力に変換する発電機としても機能する。そして、この回転電機102で発電された電力で、駆動用バッテリ12が充電される。なお、図1では、回転電機102を一つとしているが、回転電機102は、より多数でもよい。例えば、電動車両は、主に発電機として機能する第一回転電機と、主に走行用モータとして機能する第二回転電機と、の二つを有していてもよい。
また、図1には図示しないが、電池システム10は、外部電源(例えば商用電源等)からの充電を可能にする外部充電回路を備えていてもよい。この場合、電池システム10は、回転電機102での発電電力に加え、外部電源の電力でも充電できる。
さらに、本実施形態の電池システム10は、太陽光または太陽熱で発電するソーラパネル22を有しており、駆動用バッテリ12は、このソーラパネル22で発電(以下「太陽発電」という)された電力でも充電できる。
ソーラパネル22は、太陽光または太陽熱で発電する太陽発電装置であり、車両のうち太陽光を受光しやすい箇所、例えば、車両ルーフ等に設置されている。ソーラパネル22で発電された電力は、ソーラDDC24で所定の電圧に変換された後、ソーラバッテリ26に送られる。
ソーラバッテリ26は、ソーラパネル22で発電された電力(太陽発電された電力)を一時的に蓄電するバッテリである。ソーラバッテリ26も、充放電可能な二次電池で、例えば、ニッケル水素電池等からなる。ソーラバッテリ26は、太陽発電された電力による充電と、蓄電された電力の駆動用バッテリ12への放電と、を繰り返す。ソーラバッテリ26が、蓄電した電力を、駆動用バッテリ12に放電することで、駆動用バッテリが充電される。このとき、ソーラバッテリ26からの電力は、高圧DDC16により、駆動用バッテリ12に応じた電圧に昇圧される。
電池システム10には、さらに、このソーラバッテリ26の端子間電圧Vsを検知する電圧センサ30と、ソーラバッテリ26で充放電される電流Isを検知する電流センサ28と、が設けられている。このセンサ28,30で検知された電流Isおよび電圧Vsは、制御部32に送られる。制御部32は、この電流IsおよびVsに基づいて、ソーラバッテリ26の内部抵抗値Rsを算出するが、これについては、後述する。
ソーラパネル22で発電した電力は、さらに、ソーラDDC24、補機DDC18を経て、補機バッテリ20にも送られる。補機バッテリ20は、補機(例えば空調機器や音響機器等)に電力を供給するバッテリで、例えば、鉛電池等の二次電池からなる。
また、高圧DDCと駆動用バッテリ12との間、および、ソーラDDC24とソーラバッテリ26との間には、それぞれリレー36,38が設けられている。このリレー36,38のオン/オフは、制御部32により制御される。制御部32は、ソーラパネル22の発電力をソーラバッテリ26に送る場合には、リレー38をオンするとともに、リレー36をオフする。これにより、ソーラパネル22が、ソーラバッテリ26に導通されるとともに、ソーラパネル22およびソーラバッテリ26が、駆動用バッテリ12から導通遮断される。また、制御部32は、ソーラバッテリ26の発電電力で駆動用バッテリ12を充電する場合には、リレー38およびリレー36をオンする。これにより、ソーラバッテリ26が駆動用バッテリ12に導通される。さらに、制御部32は、ソーラバッテリ26の発電電力で補機バッテリ20を充電する場合には、リレー38およびリレー36をオフする。
制御部32は、電池システム10を構成する各部の動作を制御する。この制御部32は、例えば、各種演算を行うCPUと、各種パラメータやプログラムを記憶する記憶装置と、を備えている。制御部32は、単一の装置でもよいし、複数の装置で構成されてもよい。制御部32は、ユーザからの指示または上位制御装置の指示に従い、電池システム10の各部の動作を制御する。なお、「上位制御装置」は、車両に搭載されてもよいが、車両の外部に設けられてもよい。上位制御装置が、車両の外部に設けられている場合、制御部32は、上位制御装置と無線通信するための通信インターフェースも具備することが望ましい。
制御部32は、繰り返し述べるように、電池システム10の各部の動作を制御するが、ここでは、特に、ソーラパネル22の発電電力に関する制御と、ソーラバッテリ26の内部抵抗値Rsの算出制御と、を説明する。
ソーラパネル22の発電電力の制御は、車両のスタートスイッチがオンされている駆動システムオン状態と、スタートスイッチがオフされている駆動システムオフ状態と、で異なる。ここでスタートスイッチとは、ユーザが車両を始動させたいときに操作するスイッチで、エンジン自動車におけるイグニッションスイッチに相当するものである。このスタートスイッチがオンされると、車両を走行させるための駆動システムが起動した駆動システムオン状態となる。具体的には、回転電機102やエンジン等の動力源の駆動を制御する制御装置が起動されるとともに、システムメインリレー34がオンされ、回転電機102への電力供給が許容される。一方、スタートスイッチがオフされると、駆動システムが停止され、システムメインリレー34がオフされる。この場合、車両は、一定の場所で停止した駐車状態となる。
駆動システムがオンの状態では、リレー36,38は、ともにオフされ、ソーラパネル22の発電電力は、補機バッテリ20に送られる。この場合、電力は、図1の矢印Cの方向に流れる。
一方、駆動システムオフの状態では、ソーラパネル22の発電電力は、ソーラバッテリ26を介して駆動用バッテリ12に送られる。具体的には、まず、リレー36をオフ、リレー38をオンした状態で、ソーラパネル22の発電電力が、ソーラバッテリ26に送られ、ソーラバッテリ26が充電される。すなわち、電力が、図1の矢印Aの方向に流れる。以下では、このソーラパネル22の発電電力でソーラバッテリ26を充電することを「ソーラ充電」と呼ぶ。制御部32は、ソーラバッテリ26に流れる電流Is等に基づいて、ソーラバッテリ26のSOCをモニタリングする。そして、ソーラバッテリ26のSOC(State Of Charge)が、所定の充電停止閾値Cdに達すれば、制御部32は、ソーラ充電を停止する。その後、制御部32は、リレー36およびリレー38をオンした上で、ソーラバッテリ26からの放電電力で駆動用バッテリ12を充電させる。すなわち、電力を図1の矢印Bの方向に流れるようにする。以下では、このソーラバッテリ26から駆動用バッテリ12へ放電することを「ソーラ放電」と呼ぶ。そして、ソーラ放電の結果、ソーラバッテリ26のSOCが、所定の放電停止閾値Caに達すれば、制御部32は、ソーラ放電を停止する。以降、駆動システムがオフされている間、このソーラ充電(矢印Aの電力の流れ)とソーラ放電(矢印Bの電力の流れ)とを繰り返す。なお、当然ながら、駆動システムがオフされていても、夜間など太陽発電が出来ない場合や駆動用バッテリ12が外部電源の電力で充電されている場合(いわゆるプラグイン充電されている場合)には、ソーラ充電およびソーラ放電は、停止する。
ところで、電池システム10の適切な駆動のためには、駆動用バッテリ12やソーラバッテリ26の異常の有無を随時、監視することが必要となる。一般に、バッテリの異常は、当該バッテリの内部抵抗値の異常として現れる。したがって、制御部32は、駆動用バッテリ12やソーラバッテリ26の内部抵抗値を監視し、異常の有無を監視している。
バッテリの内部抵抗値Rは、バッテリの電圧Vおよび電流Iに基づいて算出される。すなわち、バッテリの電圧Vは、バッテリが正常であるか否かに関わらず、式1に示すように、起電力V0から、バッテリに流れる電流Iと内部抵抗値Rとの積を減じたものとして表される。
V=V0−I・R 式1
ここで、バッテリの内部抵抗値Rは、バッテリの劣化などに伴い徐々に変化するが、比較的、短時間(例えば、数十秒から数分)であれば、ほぼ一定の値とみなすことができる。したがって、バッテリの電圧Vは、電流Iを変数とする一次関数とみなすことができる。この場合、電流Iに対する電圧Vの変化の傾きが、内部抵抗値Rとなる。
そこで、通常、バッテリの内部抵抗値Rを算出する際には、センサ等を用いてバッテリの電圧Vと電流Iのペアを、多数検出する。そして、検出された多数のペアを最小二乗法等により、一次関数に線形近似し、得られた近似直線の傾きを内部抵抗値Rとして取得している。そして、制御部32は、算出された内部抵抗値Rに基づいて、バッテリの異常の有無を判断する。
ただし、上述したように、電圧Vと電流Iのペアを一次関数に線形近似するためには、電流Iの分散がある程度、大きいことが望ましい。電流Iの分散が小さい場合には、計測データの近似精度が大幅に低下し、ひいては、内部抵抗値Rの算出精度が大幅に低下する。
ここで、駆動用バッテリ12は、駆動システムがオンされている場合、回転電機102の力行と回生との切り替えに連動して、放電と充電の切り替えが行われる。また、回転電機102は、放電する場合でも、その電流値Iの分散は、大きい。図5は、駆動用バッテリ12の電流−電圧グラフのイメージ図である。なお、本願では、放電電流を、正、充電電流を負としている。図5に示す通り、駆動用バッテリ12の場合、電流Iが大きくばらつくため、一次関数に近似した場合の近似精度を高く保てる。その結果、駆動用バッテリ12の場合には、内部抵抗値Rを比較的、高精度に算出することができる。
一方、ソーラバッテリ26は、既述した通り、SOCが充電停止閾値Cdに達するまで、長時間かけて、ソーラ充電した後、SOCが放電停止閾値Caに達するまで、長時間かけて、ソーラ放電する。すなわち、ソーラバッテリ26は、ソーラ充電およびソーラ放電が、長時間継続する。このソーラ充電の継続中、および、ソーラ放電の継続中は、ソーラバッテリの電流Isは、大きく変化しない。図4は、ソーラ放電の途中で計測されたソーラバッテリ26の電流−電圧グラフの一例を示す図である。図4から明らかな通り、この場合、電流Isは、その分散量が小さい。そのため、ソーラバッテリ26の場合、一次関数への近似の精度が大幅に低下し、ひいては、内部抵抗値Rsの精度が大幅に低下するという問題があった。
そこで、本実施形態では、ソーラバッテリ26に流れる電流Isの分散が大きくなる期間を作り出し、当該期間中に、電圧Vsおよび電流Isを計測するようにしている。これについて図2を参照して説明する。図2は、ソーラバッテリ26のSOC(上段)、電流Is(中段)、電圧Vs(下段)の変化を示す図である。既述した通り、ソーラバッテリ26は、SOCが充電停止閾値Cdに達するまでのソーラ充電と、SOCが放電停止閾値Caに達するまでのソーラ放電とを繰り返す。
ただし、本実施形態では、充電により充電停止閾値Cdに達する直前、または、放電により放電停止閾値Caに達する直前で、充放電を一時停止する休止ステップを設けた後、再びソーラ充電またはソーラ放電を実行する予備充電または予備放電ステップを実行している。そして、この休止ステップの途中から、予備充電または予備放電ステップを経て、次の主放電または主充電ステップの途中までの期間中に、電流Isおよび電圧Vsの計測を行っている。
これについて具体例を挙げて説明する。本実施形態では、制御部32は、放電停止閾値Caおよび充電停止閾値Cdに加え、さらに、放電停止閾値Caよりも僅かに高い予備放電閾値Cbと、充電停止閾値Cdよりも僅かに低い予備充電閾値Ccと、を記憶している。そして、この予備放電閾値Cbまでソーラ放電を行う主放電ステップと、予備充電閾値Ccまでソーラ充電を行う主充電ステップと、を実行する。
図2の例では、時刻t0において、ソーラバッテリ26のSOCは、予備充電閾値Ccに達していないため、制御部32は、ソーラバッテリ26のSOCが、予備充電閾値Ccに達するまで、ソーラ充電を継続する。この予備充電閾値Ccに達するまでソーラ充電を行うステップが、主充電ステップとなる。このソーラ充電により、SOCが、徐々に増加していく。また、ソーラバッテリ26の電圧Vsも、徐々に増加する。
その後、時刻t1において、SOCが、予備充電閾値Ccに達すれば、制御部32は、ソーラ充電を停止し、ソーラバッテリ26を充放電させない休止ステップを実行する。この休止ステップの間は、当然ながら、ソーラバッテリ26の電流Isは、ゼロとなり、SOCは、予備充電閾値Ccで一定となる。また、この休止ステップの期間中に、ソーラバッテリ26の分極が徐々に解消されることに起因して、ソーラバッテリ26の電圧Vsが、徐々に低下する。そして、分極が完全に解消されれば、電圧Vsは、一定となる。
本実施形態では、この休止ステップを、規定の待機時間twだけ行う。この待機時間twは、主充電ステップにより生じた分極が解消できる程度の時間が望ましく、例えば、数十秒程度である。
休止ステップを開始した時刻t1から待機時間twが経過した時刻t3になれば、制御部32は、続いて、予備充電ステップを実行する。具体的には、ソーラ充電を、一時的に実行させる。一時的にソーラ充電を行うことで、ソーラバッテリ26のSOCが増加し、充電停止閾値Cdに達する、または、近接する。また、ソーラバッテリ26の電圧Vsも、一時的に増加する。なお、この予備充電ステップを実行する時間(t3〜t4)の長さは、特に限定されないが、分極に起因する電圧Vsの変化量が過度に大きくならない程度の時間、具体的には、10秒程度とすることが望ましい。
時刻t4において、制御部32は、予備充電ステップを停止し、主放電ステップを開始する。すなわち、ソーラバッテリ26のソーラ充電を停止し、ソーラ放電を開始する。これにより、ソーラバッテリ26のSOCおよび電圧Vsは、徐々に低下していく。そして、ソーラバッテリ26のSOCが、予備放電閾値Cbに達すれば、休止ステップと、一時的に放電する予備放電ステップと、を行った後、再び、主充電ステップを行う。以降、同様の処理を繰り返し実行する。
以上の説明から明らかな通り、本実施形態では、主放電ステップの開始直前に、ソーラバッテリ26の充放電を停止する休止ステップ(t1〜t3)と、ソーラバッテリ26を短時間だけ充電する予備充電ステップ(t3〜t4)と、を実行している。制御部32は、この休止ステップの途中である時刻t2から、予備充電ステップを経て、次の主放電ステップの途中である時刻t5までの期間中、すなわち、図2における矢印Dの期間中に、ソーラバッテリ26の電流Isと電圧Vsを計測する。
矢印Dの期間中は、電流Isが、ほぼゼロの期間(t2〜t3)と、電流Isが負の期間(t3〜t4)と、電流Isが正の期間(t4〜t5)が含まれている。この期間中に、電流Isと電圧Vsを計測することで、電流値Isが適度に分散したデータを得ることができる。
図3は、矢印Dの期間中に取得した計測データで作成された電流−電圧グラフである。図3から明らかな通り、この場合、電流Isは広く分散している。そのため、一次関数に近似した場合の近似精度を高くすることができる。
ここで、電流Isと電圧Vsに相関関係があることは、オーム法則(V=IR)から当然である。したがって、本来、電流Isと電圧Vsの計測値にも、相関関係があるべきである。しかし、図4に示すように、電流Isの分散が小さい計測データの場合、電流Isと電圧Vsとの相関関係を見出すことは難しい。図4の例では、決定係数は、0.0013となり、オームの法則が反映された計測データであるとは言い難い。そして、かかる計測データから内部抵抗値Rを算出しても、その精度は著しく低くなる。なお、決定係数とは、相関係数を2乗した値であり、1に近いほど、相関関係が強いと評価できる。
一方、本実施形態のように、矢印Dの期間中に取得したデータは、図3に示すように、電流Isが広く分散している。そして、この図3の計測データの決定係数は、0.9598となっており、オームの法則に沿ったデータが得られていることが分かる。また、このときの危険率pは、7.11×10−280という非常に小さい値を表しており、かかる計測データに基づけば、内部抵抗値Rを高精度で算出することができる。なお、危険率pとは、相関がないのに、偶然、相関があるような相関係数・決定係数が得られる確率であり、危険率pが低いほど、相関係数・決定係数の信ぴょう性が高いと言える。
具体的には、本実施形態では、矢印Dの期間中に取得したデータを、最小二乗法等で近似し、近似直線を取得する。そして、この近似直線の傾きを、ソーラバッテリ26の内部抵抗値Rsとして算出する。
以上の説明から明らかな通り、本実施形態では、電流Isおよび電圧Vsのデータに基づいて内部抵抗値Rsを取得するために、電流Isが広く分散するように、ソーラバッテリ26の充放電を制御し、その電流Isが広く分散している期間に電流Isおよび電圧Vsを計測している。かかる構成とすることで、従来技術に比べて、内部抵抗値Rsの算出精度をより向上でき、ひいては、ソーラバッテリ26の異常の有無を、より高精度に判定できる。
ところで、電流Isの分散を広くするためだけであれば、短時間だけソーラ充電またはソーラ放電を行う予備充電ステップまたは予備放電ステップを省略し、主充電ステップと主放電ステップとの間に、休止ステップを設ける制御も考えられる。すなわち、図6に示すように、長時間、ソーラ充電した後、充放電を一定時間、停止し、その後、ソーラ放電を実行する場合において、ソーラ充電の停止直前である時刻t1から、ソーラ放電の開始直後である時刻t4までの期間中(矢印Eの期間)に電流Isおよび電圧Vsを計測することも考えられる。この場合でも、得られるデータには、電流Isが負の計測値と、電流Isがゼロの計測値と、電流Isが正の計測値とが含まれるため、電流Isは広く分散する。
しかし、この場合、長時間、ソーラ充電を継続した後のデータ、すなわち、図6に示す矢印Fの期間のデータが含まれるため、分極の影響が大きくなる。すなわち、二次電池の電圧値は、充電または放電を継続するにつれ、分極が生じて、電極電位が、電流を流していない状態からの乖離量が増加していく。この充放電継続に伴い増加する乖離量(分極に起因する電圧変化量)をΣf(i)とした場合、式1は、正確には、次の式2で表される。
V=V0―(I・R+Σf(i)) 式2
図7は、ソーラ充電を行った場合の電流Isと電圧Vsの一例を示す図である。図7に示すように、時刻t1でソーラ充電を開始すると、電流Isと内部抵抗値Rsとの積Is・Rsの分だけ、電圧Vsが増加する。そして、以降は、時間の経過とともに、徐々に分極に起因する乖離量Σf(i)が増加するため、電圧Vsが徐々に増加する。このように、ソーラ充電を長時間継続して、乖離量Σf(i)が大きくなった状態では、内部抵抗値Rを適切に算出することは難しい。
そこで、本実施形態では、長時間、ソーラ充電を継続する主充電ステップの後に、充放電を停止する休止ステップを設け、その後、予備充電ステップを行っている。この場合、休止ステップ中に、分極を解消できるため、その後の予備充電ステップや、主放電ステップの開始直後における分極の影響を無視できる。結果として、分極の影響を受けることなく、内部抵抗値Rを高精度に算出できる。
なお、これまでは、主に、内部抵抗値Rs算出のために、主充電ステップの後に、電流Isおよび電圧Vsを計測する例を挙げて説明したが、こうした計測は、主放電ステップの後に行ってもよい。すなわち、ソーラバッテリ26から駆動用バッテリ12への放電(ソーラ放電)を行った結果、ソーラバッテリ26のSOCが予備放電閾値Cbに達すれば、一時的に、充放電を停止する休止ステップと、短時間だけ、ソーラ放電を行う予備放電ステップと、を実行し、その後、主充電ステップを実行する。そして、この休止ステップの途中から主充電ステップの途中までの期間中に電流Isおよび電圧Vsを計測し、その計測データから内部抵抗値Rsを算出するようにしてもよい。
また、本実施形態では、ソーラバッテリ26全体の内部抵抗値Rsを求めている。しかし、通常、ソーラバッテリ26は、複数の電池セルを直列または並列に接続して構成されることが多い。この場合、複数の電池セルそれぞれごとの内部抵抗値Rsを求めるようにしてもよい。
10 電池システム、12 駆動用バッテリ、20 補機バッテリ、22 ソーラパネル、26 ソーラバッテリ、28 電流センサ、30 電圧センサ、32 制御部、34 システムメインリレー、36,38 リレー、100 インバータ、102 回転電機。

Claims (1)

  1. 太陽発電装置で発電された電力でソーラバッテリを充電することと、前記ソーラバッテリの蓄電力を駆動用バッテリへ放電することと、を繰り返し実行する車載電池システムの制御方法であって、
    前記太陽発電装置で発電された電力で前記ソーラバッテリを充電する主充電ステップと、
    前記ソーラバッテリの蓄電電力を前記駆動用バッテリに放電する主放電ステップと、
    前記主充電ステップの後、または、前記主放電ステップの後に、前記ソーラバッテリの充放電を規定の待機時間だけ停止する休止ステップと、
    前記休止ステップの後かつ前記主放電ステップの前に、前記ソーラバッテリを充電する予備充電ステップ、または、前記休止ステップの後かつ前記主充電ステップの前に、前記ソーラバッテリを放電する予備放電ステップと、
    を備え、
    前記休止ステップの途中から前記予備充電ステップを経て次主放電ステップの途中までの期間、または、前記休止ステップの途中から前記予備放電ステップを経て次主充電ステップの途中までの期間に、前記ソーラバッテリの電流と電圧とを取得し、得られた電流と電圧とに基づいて前記ソーラバッテリの内部抵抗を算出する、
    ことを特徴とする車載電池システムの制御方法。
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