以下、本発明の実施形態について説明する。
(ゲームシステムの概要)
はじめに、図1を参照して、本発明の一実施形態に係るゲームシステム10の概要について説明する。ゲームシステム10は、サーバ装置11と、1以上の端末装置12と、を備える。図1では簡便のため、3つの端末装置12を図示しているが、端末装置12の数は1以上であればよい。
サーバ装置11は、例えばゲーム運営者が管理するサーバ等の情報処理装置である。端末装置12は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、又はゲーム装置等の、ユーザによって使用される情報処理装置である。サーバ装置11及び端末装置12は、例えばインターネット等のネットワーク16を介して通信可能に接続される。サーバ装置11及び端末装置12が協働することによって、端末装置12のユーザに対してゲームが提供される。例えば、サーバ装置11は、ゲームの処理に必要な情報を端末装置12へ送信する。端末装置12は、サーバ装置11から受信した情報を用いて、ゲームの処理を実行する。或いは、サーバ装置11及び端末装置12が、ゲームの処理を分担して実行してもよい。
(ゲームの概要)
本実施形態に係るゲームの概要について説明する。本実施形態に係るゲームは、多様なゲームパートを含む。多様なゲームパートのうち少なくとも一部のゲームパートは、ゲーム媒体を用いて実行されてもよい。
ゲーム媒体は、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、仮想通貨、チケット、キャラクタ、及びアバタ等、任意の媒体を含む。また、ゲーム媒体は、ユーザによってゲーム内で取得、所有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、又は贈与等され得る電子データであるが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものに限られない。
以下、特に明示した場合を除き、「ユーザが所有するゲーム媒体」とは、当該ユーザを一意に識別可能なユーザIDに第1ゲーム媒体として対応付けられたゲーム媒体を示す。また、「ゲーム媒体をユーザに付与する」とは、ゲーム媒体を第1ゲーム媒体としてユーザIDに対応付けることを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を破棄する」とは、ユーザIDと第1ゲーム媒体との対応付けを解消することを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を消費する」とは、ユーザIDと第1ゲーム媒体との対応付けの解消に応じて、何らかの効果又は影響をゲーム内で発生させ得ることを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を売却する」とは、ユーザIDと第1ゲーム媒体との対応付けを解消し、且つ、ユーザIDに他のゲーム媒体(例えば、仮想通貨又はアイテム等)を第1ゲーム媒体として対応付けることを示す。また、「ユーザAが所有するゲーム媒体をユーザBに譲渡する」とは、ユーザAのユーザIDと第1ゲーム媒体との対応付けを解消し、且つ、ユーザBのユーザIDに当該ゲーム媒体を第1ゲーム媒体として対応付けることを示す。
ゲームパートは、ゲーム内でユーザがプレイ可能なコンテンツであって、例えばクエスト、ミッション、ミニゲーム、ゲーム媒体入手イベント、仮想空間の探索イベント、及び対戦相手(例えば、他のユーザ、敵キャラクタ、及び敵の建物等)との対戦イベント等を含む。例えば、ゲームパート毎に設定される1以上の所定の条件(ゲーム課題)の達成に成功したと判定された場合、ユーザに対して、例えばゲーム媒体等が報酬として付与されてもよい。ゲーム課題には、例えば敵キャラクタとの対戦に勝利するとの課題、及び仮想空間内のゴール地点まで到達するとの課題等、ゲームパートの内容に応じた任意の課題が採用可能である。また、ゲームパートに設定された1以上のゲーム課題のうち、特定の課題(クリア課題)が達成されることを、ゲームパートのクリアともいう。ゲームパートをプレイするユーザがクリア課題の達成に成功した場合、当該ゲームパートのクリアと判定され、当該ゲームパートが終了する。
多様なゲームパートには、シングルプレイ用のゲームパートと、マルチプレイ用のゲームパートと、が含まれてもよい。シングルプレイ用のゲームパートとは、1のユーザが使用する1の端末装置12に対するユーザ操作に基づいて実行されるゲームパート(例えば、一人用のゲームパート)である。1の端末装置12が単独で、又は1の端末装置12とサーバ装置11とが協働して、シングルプレイ用のゲームパートを実行する。一方、マルチプレイ用のゲームパートとは、2以上のユーザがそれぞれ使用する2以上の端末装置12に対するユーザ操作に基づいて実行される、当該2以上のユーザに共通のゲームパート(例えば、複数人用のゲームパート)である。2以上のユーザに共通のゲームパートとは、例えば当該ゲームパートの進行処理及び処理結果等の少なくとも一部が、当該2以上のユーザに対して共通して適用されるゲームパートである。2以上の端末装置12が協働して、又は2以上の端末装置12とサーバ装置11とが協働して、マルチプレイ用のゲームパートを実行する。
本実施形態に係るゲームは、1以上の第1ゲーム媒体と1以上の第2ゲーム媒体とが対戦するゲームパートを含む。以下、当該ゲームパートを単に「対戦」ともいう。また、第1ゲーム媒体は、例えばユーザがゲーム内で所有するユーザキャラクタであるものとして説明するが、これに限られない。また、第2ゲーム媒体は、例えばNPC(Non Player Character)等の敵キャラクタであるものとして説明するが、これに限られない。
概略として、本実施形態に係るゲームは、対戦中に、対戦の進行方法に関するモードを、第1モードと第2モードとの間で切替可能である。第1モードは、いわゆるターン制で対戦が進行するモードである。第2モードは、いわゆるリアルタイム制で対戦が進行するモードである。第1モード及び第2モードの詳細については後述する。
(サーバ装置の構成)
サーバ装置11の構成について具体的に説明する。サーバ装置11は、サーバ通信部13と、サーバ記憶部14と、サーバ制御部15と、を備える。
サーバ通信部13は、外部装置と無線又は有線によって通信し、情報の送受信を行うインタフェースを含む。サーバ通信部13は、例えば無線LAN(Local Area Network)通信モジュール又は有線LAN通信モジュール等を含んでもよい。サーバ通信部13は、ネットワーク16を介して、端末装置12との間で情報を送受信可能である。
サーバ記憶部14は、例えば一次記憶装置及び二次記憶装置を含む。例えばサーバ記憶部14は、半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を含んでもよい。サーバ記憶部14は、ゲームの提供及び制御に必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。サーバ記憶部14に記憶された情報及びプログラムの少なくとも一部が、端末装置12との間で共有及び同期されてもよい。例えばサーバ記憶部14は、1以上のユーザに関する情報を記憶する。
図2を参照して、ユーザに関する情報について説明する。図2は、3人のユーザそれぞれに関する情報を示す。ユーザに関する情報は、当該ユーザに固有の種々の情報を含む。例えば、ユーザに関する情報は、ユーザIDと、所有ゲーム媒体に関する情報と、使用ゲーム媒体に関する情報と、を含む。
ユーザIDは、上述したようにユーザを一意に識別可能な情報である。以下、ユーザIDを単にユーザともいう。
所有ゲーム媒体に関する情報は、ユーザがゲーム内で所有するゲーム媒体に固有の種々の情報を含む。ゲーム媒体がユーザに取得された場合、当該ゲーム媒体は、所有ゲーム媒体としてユーザに対応付けられる。本実施形態において、所有ゲーム媒体は、ユーザが所有するユーザキャラクタを含むが、これに限られない。所有ゲーム媒体に関する情報の詳細については後述する。
使用ゲーム媒体に関する情報は、対戦においてユーザに使用させるゲーム媒体を示す情報である。使用ゲーム媒体は、所有ゲーム媒体のうちから選択される。本実施形態において、1以上の所有ゲーム媒体のうちから選択された、例えば最大6つのユーザキャラクタが、それぞれ使用ゲーム媒体としてユーザに対応付けられる。したがって、1つのユーザキャラクタが、所有ゲーム媒体であると同時に使用ゲーム媒体でもあり得る。使用ゲーム媒体の選択は、例えば専用のゲームパートにおいて、自動的に又はユーザ操作に応じて実行されてもよい。例えば、専用のゲームパートは、いわゆるデッキ編成又はチーム編成等を行うゲームパートを含んでもよい。
上述した所有ゲーム媒体に関する情報について詳細に説明する。ここでは、多様な所有ゲーム媒体に関する情報のうち、ユーザキャラクタに関する情報について説明する。図3は、1人のユーザが所有する3つのユーザキャラクタ(キャラクタA、キャラクタB、及びキャラクタC)に関する情報を示す。例えば、各ユーザキャラクタに関する情報は、キャラクタIDと、キャラクタ名と、レベルと、希少度と、HP(Hit Point)と、MP(Magic Point)と、攻撃力と、防御力と、素早さと、属性と、コマンドに関する情報と、を含む。
キャラクタIDは、キャラクタを一意に識別可能な情報である。キャラクタIDは、例えば予めサーバ記憶部14に記憶されてもよい。或いは、キャラクタIDは、キャラクタをユーザに取得させるときに、サーバ装置11によって決定されてもよい。
キャラクタ名は、キャラクタの名前を示す情報である。キャラクタ名は、キャラクタIDとは異なり、キャラクタを一意に識別可能でなくてもよい。キャラクタ名の初期値が、予めサーバ記憶部14に記憶される。キャラクタ名は、キャラクタを取得したユーザによるゲームのプレイに応じて変化してもよい。
レベルは、例えばユーザキャラクタの成長度を示す情報である。レベルの初期値は、例えば1である。レベルは、ユーザキャラクタを取得したユーザによるゲームのプレイに応じて増加し得る。レベルが増加すると、後述するように、例えば希少度、HP、MP、攻撃力、防御力、素早さ、属性、及びコマンドに関する情報等、ユーザキャラクタに関する情報の少なくとも一部が変化し得る。例えば、ユーザキャラクタに関する情報の少なくとも一部が変化することによって、後述するようにキャラクタが強化される。したがって、本実施形態において、ゲームパートに用いられるキャラクタのレベルが大きいほどユーザに有利である。
希少度は、ユーザキャラクタの希少性の度合いを示す情報である。希少度の初期値が、
予めサーバ記憶部14に記憶される。例えば、希少度の値が大きいほど、ユーザキャラクタの希少性が高い。希少度は、キャラクタを取得したユーザによるゲームのプレイに応じて変化してもよい。例えば、レベルが増加すると、希少度が増加してもよい。
HPは、例えばキャラクタの生命力を示す情報である。HPは、例えば現在値及び上限値を含む。本実施形態において、キャラクタが敵キャラクタの攻撃動作によってダメージを受けると、HPの現在値がダメージ量だけ減少する。また、キャラクタが味方キャラクタの回復動作によって回復すると、HPの現在値が回復量だけ増加する。また、HPがゼロまで減少すると、キャラクタは行動不能になり、或いはゲームパートのクリアに失敗したと判定される。したがって、本実施形態において、ゲームパートに用いられるキャラクタのHPが大きいほどユーザに有利である。レベルが増加すると、HPの上限値も増加し得る。
MPは、例えばユーザキャラクタが所定の動作を実行するために必要となるポイントを示す情報である。MPは、例えば現在値及び上限値を含む。本実施形態において、後述するように、ユーザキャラクタに対して所定の動作を実行させるためのコマンドが選択されると、当該コマンドに設定された消費MPの値だけ、ユーザキャラクタのMPの現在値が減少して、当該所定の動作が実行される。ユーザキャラクタのMPの現在値が、当該コマンドの消費MPの値に満たない場合には、当該コマンドが選択できないように制御される。したがって、本実施形態において、ユーザキャラクタのMPが大きいほど、動作を実行可能な回数が増えるので、ユーザに有利である。レベルが増加すると、MPの上限値も増加し得る。
攻撃力は、例えばキャラクタの攻撃によって対戦相手に与えるダメージ量に寄与する情報である。攻撃力の値が大きいほど、対戦相手に与えるダメージ量が大きくなる。したがって、本実施形態において、ゲームパートに用いられるキャラクタの攻撃力が大きいほどユーザに有利である。レベルが増加すると、攻撃力も増加し得る。
防御力は、例えばキャラクタが対戦相手の攻撃によって受けるダメージ量に寄与する情報である。防御力の値が大きいほど、対戦相手から受けるダメージ量が小さくなる。したがって、本実施形態において、ゲームパートに用いられるキャラクタの防御力が大きいほどユーザに有利である。レベルが増加すると、防御力も増加し得る。
素早さは、対戦のモードに応じて異なる処理に用いられる。例えば、いわゆるターン制で対戦が進行する第1モードである場合、各ターンにおいて、素早さの値が大きいキャラクタから順番に動作を実行する。一方、いわゆるリアルタイム制で対戦が進行する第2モードである場合、素早さの値が大きいほど、ユーザキャラクタが動作を実行してから次の動作を選択可能な機会が発生するまでに必要な時間が短い。したがって、本実施形態において、ユーザキャラクタの素早さが大きいほど、第2モード中に動作を実行可能な回数が増えるので、ユーザに有利である。レベルが増加すると、素早さも増加し得る。
属性は、対戦を行うキャラクタ間の優劣関係を示す情報である。属性は、例えば火、木、及び水の属性のうち少なくとも1つの属性を示す。例えば火属性のキャラクタは、木属性のキャラクタに対して与えるダメージが通常よりも大きくなり、水属性のキャラクタに対して与えるダメージが通常よりも小さくなる。このように、例えば火属性は、木属性に対して有利であり、水属性に対して不利である。
コマンドに関する情報は、ユーザキャラクタが実行可能な1以上の動作に対応するコマンドに固有の種々の情報を含む。後述するように、対戦において自動的に又はユーザ操作に応じてコマンドが選択されると、当該コマンドに対応する動作をユーザキャラクタが実行する。
本実施形態において、1つのユーザキャラクタには、「基本動作」コマンドと、2つの「スキル」コマンド(「第1スキル」コマンド及び「第2スキル」コマンド)と、1つの「必殺技」コマンドと、1つの「交代」コマンドと、の合計5つのコマンドが対応付けられる。各コマンドの詳細については後述する。1つのユーザキャラクタに対応付けられるコマンドの種類及び数は、上述の構成に限られず、任意に定められてもよい。
本実施形態において、コマンドに関する情報は、例えば図4に示すように、各コマンドの消費MPと、増加特定ポイントと、属性と、を含み得る。
消費MPは、対応する動作の実行に必要なMPの値を示す。例えば、対戦においてコマンドが選択されると、消費MPの値だけユーザキャラクタのMPの現在値が減算されて、当該コマンドに対応する動作をユーザキャラクタが実行する。ユーザキャラクタのMPの現在値が消費MPよりも小さい場合、当該コマンドの選択が禁止される。
増加特定ポイントは、対応する動作が実行された場合に増加する特定パラメータの増加量を示す。特定パラメータは、例えば対戦中に対戦のモードを第1モードから第2モードに切り替えるために必要となるパラメータである。具体的には、特定パラメータが所定の基準値(第1基準値)以上である場合、対戦のモードを切替可能である。特定パラメータの詳細については後述する。
属性は、対応する動作の属性であって、例えば火、木、及び水の属性のうち少なくとも1つの属性を示す。例えば、ユーザキャラクタの火属性の攻撃動作によって敵キャラクタに与えられるダメージは、当該敵キャラクタが木属性である場合に通常よりも大きくなり、当該敵キャラクタが水属性である場合に通常よりも小さくなる。
ここで、上述した5つのコマンドの詳細について、それぞれ説明する。
基本動作コマンドは、基本動作に対応するコマンドである。本実施形態において、基本動作は、例えば素手又は武器による攻撃動作(通常攻撃動作)を含む。基本動作コマンドの消費MPは、例えば0ポイントである。また、基本動作コマンドの増加特定ポイントは、例えば5ポイントである。また、基本動作コマンドの属性は、例えば何れの属性も設定されていない無属性である。基本動作コマンドの消費MP、増加特定ポイント、及び属性は、上述した値に限られず、例えばユーザキャラクタ毎に異なってもよい。
対戦において、基本動作コマンドが選択された場合、ユーザキャラクタは、敵キャラクタに対して通常攻撃動作を実行する。通常攻撃動作の実行によって、敵キャラクタのHPの現在値がダメージ量だけ減少する。後述するように、基本動作コマンドは、対戦のモードが第1モードである場合に限り、選択可能である。
スキルコマンドは、スキル動作に対応するコマンドである。本実施形態において、スキル動作は、例えば攻撃魔法による攻撃動作(スキル攻撃動作)を含む。スキルコマンドの消費MPは、例えばゼロ以外の値に定められる。スキルコマンドの消費MP及び増加特定ポイントは、上述した基本動作コマンドよりも大きくてもよい。スキルコマンドの属性は、無属性であってもよいし、例えば火、水、及び木の何れかの属性であってもよい。スキルコマンドの消費MP、増加特定ポイント、及び属性は、例えばユーザキャラクタ毎又はスキル毎に異なってもよい。
対戦において、スキルコマンドが選択された場合、ユーザキャラクタは、敵キャラクタに対してスキル攻撃動作を実行する。スキル攻撃動作の実行によって、敵キャラクタのHPの現在値がダメージ量だけ減少する。スキル攻撃動作によって敵キャラクタに与えられるダメージは、上述した通常攻撃動作よりも大きくてもよい。スキル攻撃動作の実行によって、通常攻撃動作の実行とは異なる効果が発生してもよい。例えば、敵キャラクタの攻撃力又は防御力等のパラメータを、例えば一時的に減少させる効果が考えられる。また例えば、敵キャラクタを通常状態とは異なる異常状態に変化させる効果が考えられる。例えば、異常状態には、一定期間に亘ってHPの現在値が除々に減少する毒状態が含まれてもよい。
スキル攻撃動作の実行結果が、対戦のモードに応じて異なってもよい。例えば、対戦のモードが第1モードである場合よりも第2モードである場合の方が、当該スキル攻撃動作によって敵キャラクタに与えられるダメージが大きくてもよく、或いは小さくてもよい。また、対戦のモードが第2モードである場合に限り、スキルコマンドの消費MPは、元の値よりも小さい値、例えば0ポイントとして扱われてもよい。即ち、対戦のモードが第1である場合よりも第2モードである場合の方が、当該スキル攻撃動作によるユーザキャラクタのMPの現在値の減少量が小さい。
必殺技コマンドは、必殺技動作に対応するコマンドである。本実施形態において、必殺技動作は、例えば必殺技による攻撃動作(必殺技攻撃動作)を含む。必殺技コマンドの消費MP及び増加特定ポイントは、例えばそれぞれ0ポイントである。スキルコマンドの属性は、無属性であってもよいし、例えば火、水、及び木の何れかの属性であってもよい。スキルコマンドの消費MP、増加特定ポイント、及び属性は、例えばユーザキャラクタ毎又は必殺技毎に異なってもよい。
対戦において、必殺技コマンドが選択された場合、ユーザキャラクタは、敵キャラクタに対して必殺技攻撃動作を実行する。必殺技攻撃動作の実行によって、敵キャラクタのHPの現在値がダメージ量だけ減少する。必殺技攻撃動作によって敵キャラクタに与えられるダメージは、上述した通常攻撃動作及びスキル攻撃動作よりも大きくてもよい。後述するように、必殺技コマンドは、対戦のモードが第2モードである場合に限り、選択可能である。
ユーザキャラクタが実行可能な動作として、通常攻撃動作、スキル攻撃動作、及び必殺技攻撃動作を含む攻撃動作について説明した。しかしながら、ユーザキャラクタが実行可能な動作には、例えば通常回復動作、スキル回復動作、及び必殺技回復動作等の回復動作が含まれてもよい。回復動作は、ユーザキャラクタのHPの現在値を回復量だけ増加させる点で、敵キャラクタのHPの現在値をダメージ量だけ減少させる攻撃動作と相違する。その他の点において、回復動作と攻撃動作とは同様であってもよい。
交代コマンドは、交代動作に対応するコマンドである。交代動作は、次に説明するように、ユーザキャラクタの前衛と後衛とを切り替える動作である。
まず、前衛と後衛について説明する。対戦において、それぞれ使用ゲーム媒体である最大6つのユーザキャラクタのうち、所定数(例えば、4つ)までのユーザキャラクタが優先的に前衛に定められる。一方、当該所定数を越える数のユーザキャラクタが使用ゲーム媒体である場合、当該所定数を超える残りのユーザキャラクタが後衛に定められる。前衛であるユーザキャラクタ及び敵キャラクタを含む複数のキャラクタそれぞれには、当該キャラクタに実行させる動作を自動的に又はユーザ操作に応じて選択可能な第1機会(例えば、ユーザキャラクタに対するコマンドを選択する機会)が発生する。また、前衛であるユーザキャラクタは、敵キャラクタの攻撃動作の対象になり得る。一方、後衛であるユーザキャラクタには、動作を選択可能な第1機会が発生せず、敵キャラクタの攻撃動作の対象にならない。後衛であるユーザキャラクタのHPの現在値及びMPの現在値それぞれは、除々に増加してもよい。
例えば、前衛であるユーザキャラクタAに対して交代コマンドが選択された場合、ユーザキャラクタAが後衛に定められるとともに、後衛である他のユーザキャラクタBが前衛に定められる。
交代動作の実行結果が、対戦のモードに応じて異なってもよい。例えば、対戦のモードが第1モードである場合、後衛から前衛に切り替わったユーザキャラクタは、所定の動作を自動的に実行する。所定の動作は、例えば攻撃動作又は回復動作を含んでもよい。所定の動作は、例えば交代動作に付随して実行される専用の動作であってもよい。一方、対戦のモードが第2モードである場合、後衛から前衛に切り替わったユーザキャラクタは、上述した所定の動作を実行しない。或いは、後衛から前衛に切り変ったユーザキャラクタは、対戦のモードが第2モードである場合に当該所定の動作を自動的に実行し、対戦のモードが第1モードである場合に当該所定の動作を実行しなくてもよい。
また、図1に示すサーバ記憶部14は、敵キャラクタに関する情報を記憶する。敵キャラクタは、対戦においてユーザの使用ゲーム媒体であるユーザキャラクタの対戦相手である。敵キャラクタに関する情報は、敵キャラクタに固有の任意の情報を含む。例えば、敵キャラクタに関する情報は、キャラクタIDと、キャラクタ名と、レベルと、HPと、MPと、攻撃力と、防御力と、属性と、コマンドに関する情報と、を含む。敵キャラクタに関する情報は、上述したユーザキャラクタに関する情報と同様であるため、説明は省略する。本実施形態において、敵キャラクタは、例えば自動的に動作を選択して実行するNPC(Non Player Character)である。しかしながら、例えばユーザ同士が対戦を行うマルチプレイのゲームパートにおいて、敵キャラクタは、他のユーザの使用ゲーム媒体であってもよい。
図1に示すサーバ制御部15は、特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現する1以上の汎用プロセッサ、及び特定の処理に特化した1以上の専用プロセッサのうち、少なくとも一方を含む。サーバ制御部15は、サーバ装置11全体の動作を制御する。
例えばサーバ制御部15は、ゲームの提供及び制御に必要な種々の情報及びプログラムを、サーバ記憶部14に記憶する。また例えば、サーバ制御部15は、サーバ通信部13を介して情報の送受信を行う。具体的には、サーバ制御部15は、例えば対戦の実行に必要な情報を、サーバ記憶部14から抽出して、端末装置12へ送信する。対戦の実行に必要な情報は、端末装置12のユーザに関する情報、及び当該対戦において対戦相手となる敵キャラクタに関する情報を含み得るが、これらに限られない。例えば、対戦の実行に必要な情報は、対戦の実行に用いられる画像データ及び音声データ等、いわゆるアセットデータを更に含んでもよい。
(端末装置の構成)
端末装置12の構成について具体的に説明する。図1に示すように、端末装置12は、
端末通信部17と、端末記憶部18と、表示部19と、入力部20と、端末制御部21とを備える。
端末通信部17は、外部装置と無線又は有線によって通信し、情報の送受信を行うインタフェースを含む。例えば端末通信部17は、LTE(Long Term Evolution)(登録商標)等のモバイル通信規格に対応する無線通信モジュール、無線LAN通信モジュール、又は有線LAN通信モジュール等を含んでもよい。端末通信部17は、ネットワーク16を介して、サーバ装置11との間で情報の送受信を行う。
端末記憶部18は、例えば一次記憶装置及び二次記憶装置を含む。例えば端末記憶部18は、半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を含んでもよい。サーバ装置11から受信する、ゲームの処理に必要な種々の情報及びプログラムを記憶可能である。例えば端末記憶部18は、上述した多様なゲーム媒体に関する情報、複数のユーザに関する情報、及び多様なゲームパートに関する情報の一部又は全部を記憶してもよい。これらの情報の一部又は全部は、例えば端末制御部21によって、ゲームの実行中にサーバ装置11から取得される。
表示部19は、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等の表示デバイスを含む。表示部19は、多様な画面を表示可能である。
入力部20は、例えば表示部19と一体的に設けられたタッチパネルを含む入力インタフェースを含む。入力部20は、端末装置12に対するユーザ入力を受付可能である。また入力部20は、物理キーを含んでもよいし、マウス等のようなポインティングデバイスをはじめとする任意の入力インタフェースを更に含んでもよい。
端末制御部21は、特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現する1以上の汎用のプロセッサ、及び特定の処理に特化した1以上の専用のプロセッサのうち、少なくとも一方を含む。端末制御部21は、端末装置12全体の動作を制御する。
例えば端末制御部21は、端末通信部17を介して情報の送受信を行う。また、端末制御部21は、ユーザの操作に応じてゲームのアプリケーションを起動して、ゲームの処理を実行する。ゲームの処理において、端末制御部21は、任意のゲームパートを開始する際に、或いは任意のタイミングで、当該ゲームパートの実行に必要な情報(例えば、対戦の実行に必要な情報)の送信要求を、サーバ装置11へ送信してもよい。端末制御部21は、当該送信要求に応じてサーバ装置11から受信した情報を、端末記憶部18に記憶する。例えば、端末制御部21は、端末記憶部18に記憶された対戦の実行に必要な情報を用いて、対戦を実行する。以下、端末制御部21が実行する対戦に関する処理について、詳細に説明する。
本実施形態において、対戦は、使用ゲーム媒体である1以上のユーザキャラクタと、1以上の敵キャラクタと、の対戦である。ここでは、6つのユーザキャラクタ(キャラクタA−F)と、1つの敵キャラクタ(敵キャラクタP)と、の対戦が行われる例について説明する。4つのユーザキャラクタ(キャラクタA−D)が前衛であり、2つのユーザキャラクタ(キャラクタE、F)が後衛である。以下、前衛であるユーザキャラクタを前衛キャラクタといい、後衛であるユーザキャラクタを後衛キャラクタともいう。対戦の開始時において、例えば、対戦のモードは第1モードであり、特定パラメータは0ポイントである。しかしながら、対戦の開始時における対戦のモード及び特定パラメータの値は、任意に定められてもよい。例えば、対戦の開始時における特定パラメータの値は、当該対戦よりも前に行われた他の対戦の終了時における特定パラメータの値であってもよい。
(第1モード)
まず、第1モードについて説明する。上述したように、対戦のモードが第1モードである場合、いわゆるターン制で対戦が進行する。本実施形態において、端末制御部21は、各ターンの開始前に、4つの前衛キャラクタ及び1つの敵キャラクタを含む複数のキャラクタのうち少なくとも1つのキャラクタに対して、当該キャラクタに実行させる動作を自動的に又はユーザ操作に応じて選択可能な第1機会を発生させる。具体的には、端末制御部21は、対戦のモードが第1モードである場合、複数のキャラクタそれぞれに対して第1機会を発生させる。端末制御部21は、第1機会を発生させた複数のキャラクタのうち、敵キャラクタに実行させる動作を自動的に選択する。端末制御部21は、第1機会を発生させた複数のキャラクタのうち、4つの前衛キャラクタにそれぞれ実行させる動作をユーザ操作に応じて選択する。
端末制御部21は、4つの前衛キャラクタそれぞれに実行させる動作の選択を、ユーザ操作に応じて確定する。端末制御部21は、当該選択が確定されると、ターンを開始する。端末制御部21は、ターンの進行中において、複数のキャラクタそれぞれに、例えば素早さが大きい順番に動作を実行させる。端末制御部21は、全てのキャラクタが動作を実行し終えると、当該ターンを終了する。このように、第1モードにおいては、ターン制で対戦が進行するので、前衛キャラクタに実行させる動作を検討するためにユーザは十分な時間を使うことができる。このため、例えばユーザによる素早い判断及びゲーム操作等のゲーム技量が比較的低いライトユーザにとって、第1モードは好適である。或いは、端末制御部21は、第1モードにおいて、例えば前衛キャラクタのみが動作可能なターンと、敵キャラクタのみが動作可能なターンとを交互に実行してもよい。
端末制御部21は、対戦の状況に応じて、所定の情報を変化させる。例えば、対戦の状況は、各ターンにおいてキャラクタが実行する動作を含む。また例えば、所定の情報は、キャラクタのHP及びMP、並びに特定パラメータ等の情報を含む。端末制御部21は、キャラクタが動作を実行する度に、当該動作に応じた情報を変化させる。以下、変化後の当該情報を、キャラクタによる動作の実行結果ともいう。
具体的には、端末制御部21は、例えば前衛キャラクタが動作を実行した場合、当該動作に設定された消費MPの値だけ、当該前衛キャラクタのMPを減少させる。また端末制御部21は、例えば前衛キャラクタが攻撃動作を実行した場合、敵キャラクタのHPを減少させる。また端末制御部21は、例えば前衛キャラクタが回復動作を実行した場合、対象のキャラクタのHPを増加させる。端末制御部21は、例えば敵キャラクタのHPがゼロまで減少すると、ユーザの勝利と決定して、対戦を終了する。一方、端末制御部21は、例えば全ての前衛キャラクタのHPがゼロまで減少すると、ユーザの敗北と決定して、対戦を終了する。
また具体的には、端末制御部21は、前衛キャラクタが動作を実行した場合、当該動作に設定された増加特定ポイントの値だけ、特定パラメータを増加させる。端末制御部21は、特定パラメータが第1基準値以上である場合に、自動的に又はユーザ操作に応じて、対戦のモードを第1モードから第2モードに切り替える。
(第2モード)
次に、第2モードについて説明する。上述したように、対戦のモードが第2モードである場合、いわゆるリアルタイム制で対戦が進行する。具体的には、端末制御部21は、4つの前衛キャラクタ及び1つの敵キャラクタを含む複数のキャラクタのうち少なくとも1つのキャラクタに対して、当該キャラクタに実行させる動作を自動的に又はユーザ操作に応じて選択可能な第1機会を発生させる。
具体的には、端末制御部21は、対戦のモードが第2モードである場合、4つの前衛キャラクタそれぞれに対して第1機会を発生させる。ここで、ターン開始前に複数のキャラクタ全てに対する動作が選択される第1モードとは異なり、第2モードでは、前衛キャラクタ毎に動作の選択及び実行が行われる。具体的には、対戦のモードが第2モードである場合、端末制御部21は、1つの前衛キャラクタに対して発生させた第1機会において動作が選択されると、他の前衛キャラクタに対する第1機会の発生及び動作の選択を待つことなく、当該1つの前衛キャラクタに選択された動作を実行させる。端末制御部21は、1つの前衛キャラクタに対して発生させた第1機会において動作が選択された後、又は当該動作が実行された後、当該前衛キャラクタに対して次に第1機会を発生させるまでの残り時間を決定する。
例えば、当該前衛キャラクタの素早さが大きいほど、残り時間の初期値が短く(小さく)なってもよい。この場合、前衛キャラクタの素早さが大きいほど、第2モードの開始から終了までの間に当該前衛キャラクタに対して第1機会が発生する回数が多くなるので、ユーザに有利である。かかる構成によれば、例えば素早さが大きい前衛キャラクタが、第2モードにおいて第1モードとは異なる価値を有するので、対戦の戦略性が拡大し、ゲームの興趣性が向上する。
また例えば、第2モードの開始から終了までの間において、当該前衛キャラクタが同一の動作又は同一の属性を有する動作を実行した回数が多いほど、残り時間の初期値が長く(大きく)なってもよい。かかる構成によれば、ユーザに対して、前衛キャラクタに多様な動作を実行させる動機付けを与えることができ、ゲームの興趣性が向上する。
残り時間がゼロまで減少すると、端末制御部21は、当該前衛キャラクタに対して第1機会を再度発生させる。
一方、端末制御部21は、対戦のモードが第2モードである場合、敵キャラクタに対する第1機会の発生を停止させる。或いは、端末制御部21は、1つの敵キャラクタに対して第1機会を発生させてもよい。本実施形態において、前衛キャラクタの第1機会の発生頻度に対する敵キャラクタの第1機会の発生頻度の割合は、対戦のモードが第1モードである場合よりも第2モードである場合の方が小さい。具体的には、第1モードでは、各ターンにおいて各キャラクタが動作を実行するので、当該割合は「1」である。一方、第2モードでは、例えば敵キャラクタに対して第1機会が1回発生する間に、1つの前衛キャラクタに対して第1機会が複数回発生する。このように、敵キャラクタと比較して前衛キャラクタに対する第1機会の発生頻度が高いので、第1モードと比較して第2モードはユーザに有利である。かかる構成によれば、第1モードと、第1モードと比較してユーザに有利である第2モードと、を切り替えることができ、ゲームの興趣性が向上する。
また、端末制御部21は、第2モードが開始すると、特定パラメータの経時変化処理を開始する。本実施形態において、経時変化処理は、初期値が負である時間変化率α(αの初期値<0)で、時間経過に従い(即ち、リアルタイムで)自動的に特定パラメータを変化させる処理を含む。端末制御部21は、特定パラメータの現在値が第2基準値(ここでは、0ポイント)まで減少すると、特定パラメータの経時変化処理を終了する。
また、端末制御部21は、特定パラメータの現在値が第2基準値まで減少すると、4つの前衛キャラクタのうち少なくとも1つの前衛キャラクタに対して、当該前衛キャラクタに実行させる動作として少なくとも必殺技動作を、自動的に又はユーザ操作に応じて選択可能な第2機会を発生させる。本実施形態では、4つの前衛キャラクタに対して第2機会が発生する。
各前衛キャラクタに対して第2機会が発生する一方、端末制御部21は、第2モードの開始時における特定パラメータの値に応じて、第2機会において選択された必殺技動作を実行させる前衛キャラクタの数を異ならせる。例えば、特定パラメータに設定される1つ以上の第1基準値のうち、第2モードの開始時における特定パラメータの値以下である第1基準値の数と等しい数の前衛キャラクタに、必殺技動作を実行させる。したがって、4つの前衛キャラクタに対して第2機会が発生するが、実際に必殺技動作を実行可能な前衛キャラクタの数は、1以上4以下の値であり得る。
必殺技動作の実行が完了すると、端末制御部21は、対戦のモードを第2モードから第1モードに切り替える。このように、特定パラメータの現在値が第2基準値まで減少し、必殺技動作の実行が完了すると、第2モードが終了する。かかる構成によって、第2モードのみによって対戦が進行することが抑制されるので、適切なゲームバランスが実現可能である。また第2モードは、時間経過によって自動的に終了する点でリアルタイム性を有するモードである。このため第2モードにおいては、ターン制で進行する第1モードと比較して、ユーザによる素早い判断及びゲーム操作等のゲーム技量がユーザに要求される。換言すると、第2モードにおいては、第1モードと比較して、ゲームをプレイするユーザのゲーム技量が反映されやすい。したがって、例えばゲーム技量が比較的高いヘビーユーザにとって、第2モードは好適である。
また、端末制御部21は、対戦の状況に応じて、所定の情報を変化させる。例えば、対戦の状況は、キャラクタが実行する動作を含む。また例えば、所定の情報は、キャラクタのHP等の情報、特定パラメータの値、及び特定パラメータの時間変化率αを含む。端末制御部21は、キャラクタが動作を実行する度に、当該動作に応じた情報を変化させる。
具体的には、端末制御部21は、例えば前衛キャラクタが攻撃動作を実行した場合、敵キャラクタのHPを減少させる。また端末制御部21は、例えば前衛キャラクタが回復動作を実行した場合、対象のキャラクタのHPを増加させる。
また具体的には、端末制御部21は、前衛キャラクタが動作を実行した場合、特定パラメータの値を変化させてもよい。例えば、端末制御部21は、当該動作に設定された増加特定ポイントの値(設定値)だけ特定パラメータを増加させる。端末制御部21は、当該設定値とは異なる値だけ特定パラメータを増加させてもよい。或いは、端末制御部21は、特定パラメータを減少させてもよい。
ここで、前衛キャラクタが実行可能な少なくとも1つの動作の実行結果が、対戦のモードに応じて異なってもよい。例えば、動作の実行に応じて変化するキャラクタのHP若しくはMP、又は特定パラメータの変化量は、対戦のモードが第1モードである場合よりも第2モードである場合の方が大きくてもよいし、或いは小さくてもよい。また例えば、第2モードである場合において、前衛キャラクタが実行する動作に予め設定された消費MPの値(設定値)にかかわらず、当該設定値よりも小さい値(例えば、0ポイント)だけ当該前衛キャラクタのMPを減少させてもよい。
また例えば、端末制御部21は、前衛キャラクタが動作を実行した場合、特定パラメータの時間変化率αを一時的に変化させてもよい。例えば、端末制御部21は、当該動作に設定された増加特定ポイントの値が大きいほど、特定パラメータの時間変化率αを大きく増加させてもよい。増加後の時間変化率αは、負であってもよく正であってもよい。
ここで、端末制御部21は、前衛キャラクタが実行する動作の属性と、当該動作の対象となる敵キャラクタの属性と、が所定の対応関係を有する場合に、特定パラメータの値を増加させ、又は特定パラメータの時間変化率αを一時的に増加させてもよい。所定の対応関係は、例えば前衛キャラクタの動作の属性(例えば、火属性)が、敵キャラクタの属性(例えば、木属性)に対して有利となる対応関係であってもよい。かかる場合、例えば各前衛キャラクタが、敵キャラクタに対して有利な属性を有する動作を実行すると、ユーザに有利な第2モードが終了するまでの時間を延ばすことができる。かかる構成によれば、ユーザに対し、第2モードにおいて前衛キャラクタの動作の属性と敵キャラクタの属性との関係を考慮する動機付けを与えることができ、対戦の戦略性が拡大し、ゲームの興趣性が向上する。
また、端末制御部21は、第2モードの開始から終了までの間、前衛キャラクタが動作を実行する度に、1以上の値を示すパラメータである変化量倍率Gを増加させてもよい。変化量倍率Gは、動作の実行に応じて変化させるパラメータの変化量を補正するために用いられる。例えば、前衛キャラクタが実行する動作によってキャラクタに与えるダメージ量又は回復量は、補正前の値(例えば、100ポイント)に変化量倍率Gを乗じた値(例えば、100Gポイント)になる。したがって、第2モードの開始から終了までの間に、前衛キャラクタが実行する動作の回数が多くなるほど、動作の実行に応じて変化させるパラメータの変化量が大きくなるので、ユーザに有利である。かかる構成によれば、例えば素早さが大きい前衛キャラクタが、第2モードにおいて第1モードとは異なる価値を有するので、対戦の戦略性が拡大し、ゲームの興趣性が向上する。端末制御部21は、第2モードが終了すると、変化量倍率Gを初期値(例えば、1)に定めてもよい。
ここで、第2モードの開始から終了までの間に、少なくとも1つの前衛キャラクタが実行する第1動作の属性と、少なくとも1つの前衛キャラクタが当該第1動作よりも前に実行した第2動作の属性と、が所定の対応関係を有する場合よりも有さない場合の方が、当該第1動作の実行に応じて変化するパラメータ(例えば、キャラクタのHP)の変化量(例えば、ダメージ量又は回復量)が大きくてもよいし、或いは小さくてもよい。
例えば、第1動作の属性と第2動作の属性が、同一である場合よりも異なる場合の方が、第1動作の実行によって増加する変化量倍率Gの増加量が大きくなり、第1動作の実行に応じて変化するパラメータの変化量も、変化量倍率Gを介して大きくなる。かかる構成によれば、前衛キャラクタが、異なる属性の動作を実行することのメリットが形成される。このため、例えば敵キャラクタに対して有利な属性の動作を実行可能なユーザキャラクタを優先的に使用ゲーム媒体に定めるという戦略に限られず、多様な属性の動作を実行可能なユーザキャラクタを優先的に使用ゲーム媒体に定めるという新たな戦略が生じる。したがって、ゲームの戦略性が拡大し、ゲームの興趣性が向上する。
或いは、第1動作の属性と第2動作の属性が、同一である場合よりも異なる場合の方が、第1動作の実行によって増加する変化量倍率Gの増加量が小さくなり、第1動作の実行に応じて変化するパラメータの変化量も、変化量倍率Gを介して小さくなってもよい。かかる構成によれば、例えば敵キャラクタの属性に対して有利な属性の動作を繰り返し実行することにより、敵キャラクタに与えられるダメージ量を一層増加させることができる。このため、ゲームの戦略性が拡大し、ゲームの興趣性が向上する。
次に、端末制御部21が対戦の実行中に表示部19に表示させる画面(対戦画面)について説明する。図5は、対戦のモードが第1モードである場合の対戦画面の例を示す。端末制御部21は、対戦画面の表示制御を行う。対戦画面は、第1領域22のみを含んでもよく、第1領域22及び第1領域22の例えば右方に続く第2領域23を含んでもよい。対戦画面が第1領域22のみを含む場合、表示部19には、第1領域22のみが表示される。一方、対戦画面が第1領域22及び第2領域23を含む場合、例えば表示部19に第1領域22のみが表示された状態で、入力部20に対する所定のユーザ操作(例えば、スライド操作)に応じて第2領域23がスライドして表示されてもよい。
図5に示すように、第1領域22には、例えば4つの前衛キャラクタ画像24(24a−24d)と、1つの敵キャラクタ画像25と、4つの前衛情報表示画像26(26a−26d)と、2つの後衛情報表示画像27(27a、27b)と、確定ボタン28と、カウンタ29と、特定パラメータ表示画像30と、切替ボタン31と、が表示されてもよい。また、第2領域23には、2つの後衛キャラクタ画像32(32a、32b)が表示されてもよい。
前衛キャラクタ画像24は、対応する前衛キャラクタを示す画像である。例えば、前衛キャラクタ画像24は、前衛キャラクタが動作を実行する様子をアニメーションによって示してもよい。敵キャラクタ画像25は、対応する敵キャラクタを示す画像である。例えば、敵キャラクタ画像25は、敵キャラクタが動作を実行する様子をアニメーションによって示してもよい。後衛キャラクタ画像32は、対応する後衛キャラクタを示す画像である。
前衛情報表示画像26は、対応する前衛キャラクタに関する情報を示す画像である。例えば、前衛情報表示画像26は、対応する前衛キャラクタのキャラクタ名、アイコン画像、HP、及びMP等を示すが、これらに限られない。また、前衛情報表示画像26は、対応する前衛キャラクタに対応付けられた少なくとも1つのコマンドを表示させるユーザ操作を受け付けるGUI(Graphic user Interface)として機能してもよい。前衛情報表示画像26に対するユーザ操作が検出された場合の動作については後述する。
後衛情報表示画像27は、対応する後衛キャラクタに関する情報を示す画像である。例えば、後衛情報表示画像27は、対応する後衛キャラクタのキャラクタ名、アイコン画像、HP、及びMP等を示すが、これらに限られない。後衛情報表示画像27は、前衛情報表示画像26とは異なる表示態様で表示されてもよい。例えば、前衛情報表示画像26と比較して、後衛情報表示画像27が小さく及び/又は暗く表示されてもよい。かかる構成によって、ユーザは前衛情報表示画像と後衛情報表示画像とを一見して区別可能である。
確定ボタン28は、対戦のモードが第1モードである場合、4つの前衛キャラクタそれぞれに対して選択したコマンド(又はコマンドに対応する動作)を確定させるユーザ操作を受け付けるGUIである。各前衛キャラクタに対するコマンドの選択、及び確定ボタン28に対するユーザ操作が検出された場合の動作については後述する。
カウンタ29は、特定パラメータに定められた複数の第1基準値のうち、特定パラメータの現在値以下である第1基準値の数を示す画像である。本実施形態において、特定パラメータは、下限値(例えば、0ポイント)と上限値(例えば、400ポイント)との間の何れかの値をとり得る。また本実施形態において、特定パラメータには、100ポイント、200ポイント、300ポイント、及び400ポイントの、4つの第1基準値が予め定められている。しかしながら、少なくとも1つの第1基準値が定められていればよい。また、1以上の第1基準値それぞれは、特定パラメータの下限値よりも大きく、且つ上限値以下の値であればよい。本実施形態において、特定パラメータの下限値である0ポイントを第2基準値ともいうが、第2基準値の値は、最小の第1基準値よりも小さい値(例えば、100ポイント未満)であればよい。上述したように、対戦の開始時点において、特定パラメータは0ポイントである。したがって、図5に示すカウンタ29は「0」を示している。
また、カウンタ29は、特定パラメータの現在値が、1以上の第1基準値のうち、最小の第1基準値(ここでは、100ポイント)以上である場合、即ちカウンタ29が示す値が「1」以上である場合、対戦のモードを第1モードから第2モードに切り替えるユーザ操作を受け付けるGUIとして機能する。一方、カウンタ29は、特定パラメータの現在値が最小の第1基準値未満である場合、即ちカウンタ29が示す値が「0」である場合、対戦のモードを切り替える当該ユーザ操作の受け付けが停止された状態となる。当該ユーザ操作の受け付けが停止されている状態である場合、カウンタ29は、例えば半透明表示又はグレーアウト表示等、当該ユーザ操作の受け付けが停止されていない状態と区別可能な表示態様で表示されてもよい。以下、カウンタ29に対するユーザ操作の受け付けを可能にする処理を、カウンタ29の有効化ともいう。また、カウンタ29に対するユーザ操作の受付を停止する処理を、カウンタ29の無効化ともいう。カウンタ29に対するユーザ操作が検出された場合の動作については後述する。
特定パラメータ表示画像30は、特定パラメータの現在値を示す画像である。本実施形態において、特定パラメータ表示画像30は、右端が特定パラメータの下限値(0ポイント)、左端が特定パラメータの上限値(400ポイント)をそれぞれ示すインジケータである。特定パラメータの現在値が変化する場合、現在値の変化に追従してインジケータが変化する。特定パラメータ表示画像30は、例えば数値を示す画像又は円グラフの画像等、特定パラメータの現在値を示す任意の画像であってもよい。また、特定パラメータ表示画像30は、少なくとも1つの第1基準値を示す目盛り30aを含んでもよい。例えば図5に示す特定パラメータ表示画像30は、100ポイント、200ポイント、及び300ポイントの3つの第1基準値を示す目盛り30aを含む。特定パラメータ表示画像30は、特定パラメータの現在値に応じて、例えば明滅する等、強調して表示されてもよい。例えば、特定パラメータの現在値が大きいほど、或いは特定パラメータの現在値以下である第1基準値の数が多いほど、強調の度合いが大きくなってもよい。
切替ボタン31は、対戦のモードが第1モードである場合にのみ表示され、第2モードである場合には非表示となる。切替ボタン31は、第1モードによる対戦の進行速度を変化させるユーザ操作を受け付けるGUIである。対戦の進行速度は、例えば前衛キャラクタ画像24及び敵キャラクタ画像25が上述したようにアニメーションする速度を含んでもよい。例えば、切替ボタン31に対するユーザ操作が検出される度に、対戦の進行速度が、例えば通常の速度で対戦が進行する「通常」と、通常の速度よりも早い「高速」と、の間で切り替わる。端末制御部21は、対戦のモードが第1モードから第2モードに切り替わると、第1モードにおける対戦の進行速度に関わらず、第2モードの開始から終了までの間、対戦の進行速度を自動的に「通常」に設定する。上述したように、リアルタイム性を有する第2モードにおいては、ユーザによる素早い判断及びゲーム操作が要求されるので、対戦は通常の進行速度で行われることが望ましい。したがって、端末制御部21の上述した構成によれば、対戦のモードが第1モードから第2モードに切り替わった場合に、ユーザが意図せず第2モードにおける対戦の進行速度が「高速」に定められることが抑制されるので、ユーザビリティが向上する。端末制御部21は、対戦のモードが第2モードから第1モードに切り替わると、対戦の進行速度を、第2モードの開始前の状態(例えば、「高速」)に戻してもよい。
或いは、切替ボタン31は、対戦のサブモードを変化させるユーザ操作を受け付けるGUIとして機能してもよい。例えば、切替ボタン31に対するユーザ操作が検出されるたびに、対戦のサブモードが、ユーザ操作に応じて対戦を進行させる第1サブモードと、第1サブモードと比較してユーザ操作の数を低減して対戦を進行させる第2サブモードと、の間で切り替わる。例えば、第1サブモードはいわゆる手動操作モードであってもよく、第2サブモードはいわゆる自動操作モードであってもよい。端末制御部21は、対戦のモードが第1モードから第2モードに切り替わると、第1モードにおける対戦のサブモードに関わらず、第2モードの開始から終了までの間、対戦のサブモードを第1サブモード又は第2サブモードに設定してもよい。何れのサブモードに設定されるかは、例えば自動的に又はユーザ操作に応じて予め決定されていてもよい。
例えば、端末制御部21は、第2モードの開始から終了までの間、対戦のサブモードを自動的に第1サブモードに決定してもよい。上述したように、リアルタイム性を有する第2モードにおいては、第1モードと比較してユーザのゲーム技量が反映されやすい。このため、例えばゲーム技量が比較的高いヘビーユーザにとって、第2モードにおける対戦のサブモードは、比較的多くの数のユーザ操作が必要な第1サブモードに定められることが望ましい。したがって、端末制御部21の上述した構成によれば、対戦のモードが第1モードから第2モードに切り替わった場合に、ユーザが意図せず対戦のサブモードが第2サブモードに定められることが抑制されるので、ヘビーユーザにとってユーザビリティが向上する。
或いは、端末制御部21は、第2モードの開始から終了までの間、対戦のサブモードを自動的に第2サブモードに決定してもよい。例えばゲーム技量が比較的低いライトユーザにとって、第2モードにおける対戦のサブモードは、比較的少ない数のユーザ操作で対戦を進行可能な第2サブモードに定められることが望ましい。したがって、端末制御部21の上述した構成によれば、対戦のモードが第1モードから第2モードに切り替わった場合に、ユーザが意図せず対戦のサブモードが第1サブモードに定められることが抑制されるので、ライトユーザにとってユーザビリティが向上する。
端末制御部21は、対戦のモードが第2モードから第1モードに切り替わると、対戦のサブモードを、第2モードの開始前の状態に戻してもよい。
ここで、第1モードにおける対戦の進行について具体的に説明する。ターンの開始前において、例えばキャラクタAに対応する前衛情報表示画像に対するユーザ操作が検出されると、例えば図6に示すように、キャラクタAに対応する1以上の第1コマンドボタン33が表示される。本実施形態において、対戦のモードが第1モードである場合、基本動作、第1スキル動作、第2スキル動作、及び交代動作にそれぞれ対応する4つの第1コマンドボタン33(33a−33d)が表示され得る。
第1コマンドボタン33は、対応する前衛キャラクタに実行させる動作を選択するユーザ操作を受け付けるGUIである。第1コマンドボタン33に対するユーザ操作が検出されると、端末制御部21は、当該前衛キャラクタに実行させる動作として、当該第1コマンドボタン33に対応する動作を選択する。或いは、端末制御部21は、当該前衛キャラクタに実行させる動作を自動的に選択してもよい。第1コマンドボタン33には、対応する動作に関する情報が表示されてもよい。例えば図6に示す例では、第1スキル動作及び第2スキル動作にそれぞれ対応する2つの第1コマンドボタン33b、33cそれぞれに、動作の消費MP、増加特定ポイント、及び属性が表示されている。
4つの前衛キャラクタそれぞれに実行させる動作が選択された後、確定ボタン28に対するユーザ操作が検出されると、端末制御部21は、全ての前衛キャラクタに対する動作の選択を確定して、ターンを開始する。
上述したように、端末制御部21は、前衛キャラクタが動作を実行した場合、例えば当該動作に設定された増加特定ポイントの値だけ、特定パラメータを増加させる。図6に示す例では、特定パラメータが300ポイントよりも大きく、400ポイント未満である。このためカウンタ29は、「3」を示しており、上述したように対戦のモードを第1モードから第2モードに切り替えるユーザ操作を受け付けるGUIとして機能する。例えば、ターンの開始前において、カウンタ29に対するユーザ操作が検出されると、端末制御部21は、対戦のモードを第1モードから第2モードに切り替える。ここで、第2モードの開始時における特定パラメータの値は、300ポイント以上400ポイント未満であるものとする。
端末制御部21は、対戦のモードに応じて、対戦画面の少なくとも一部を変化させる。
例えば図7に示すように、第2モードにおける対戦画面では、確定ボタン28が、例えば半透明表示又はグレーアウト表示等、確定ボタン28に対するユーザ操作の受け付けが停止されていることが識別可能な態様で表示される。或いは、確定ボタン28は、第2モードにおいて非表示となってもよい。
また例えば、第2モードにおける対戦画面では、第1モードである場合に表示されていた切替ボタン31が非表示となる。上述したように、端末制御部21は、第1モードにおいて設定されていた対戦の進行速度に関わらず、第2モードの開始から終了までの間、対戦の進行速度を「通常」に設定する。また、第2モードにおける対戦画面には、倍率表示領域34が表示される。倍率表示領域34は、上述した変化量倍率Gが表示される領域である。図7において、倍率表示領域34には、変化量倍率Gが百分率で示されている。
対戦のモードが第1モードから第2モードに切り替わると、端末制御部21は、上述した特定パラメータの経時変化処理を開始する。特定パラメータ表示画像30は、時間経過に従い自動的に変化する特定パラメータの値に応じて、時々刻々と変化する。特定パラメータの値に応じて、カウンタ29に示される値も変化する。
第2モードにおいて、端末制御部21は、4つの前衛キャラクタそれぞれに対して、上述した第1機会を発生させる。一方、端末制御部21は、1つの対戦キャラクタに対する第1機会の発生を停止する。例えば図8に示す対戦画面は、図7に示す状態から対戦が進行し、キャラクタAに対して第1機会が発生した様子を示す。このとき、キャラクタAに対応する1以上の第2コマンドボタン35が表示される。本実施形態において、対戦のモードが第2モードである場合、第1スキル動作、第2スキル動作、及び交代動作にそれぞれ対応する3つの第2コマンドボタン35(35a−35c)が表示され得る。第2モードにおける各第2コマンドボタン35の動作及び機能は、第1モードにおける各第1コマンドボタン33と同様である。上述したように、対戦のモードが第2モードである場合、スキル動作に予め設定された消費MPの値に関わらず、スキル動作の消費MPが0ポイントとして扱われてもよい。図8において、例えば第1スキル動作及び第2スキル動作にそれぞれ対応する2つの第2コマンドボタン35a、35bに表示される消費MPは、それぞれ0ポイントに変化している。
第2モードにおいて、第1機会の発生に応じて表示される第2コマンドボタン35に対するユーザ操作が検出されると、当該第2コマンドボタン35に対応する動作をキャラクタAが実行する。或いは、端末制御部21は、自動的に選択した動作を当該前衛キャラクタに実行させてもよい。前衛キャラクタが動作を実行すると、当該前衛キャラクタに対して次に第1機会を発生させるまでの残り時間を示す残り時間表示画像36が表示される。残り時間表示画像36は、例えば図8に示すように、対応する前衛キャラクタの前衛情報表示画像に対応して表示されてもよい。例えば、図8において、キャラクタB、C、及びDの前衛情報表示画像それぞれに重畳して、3つの残り時間表示画像36(36a−36c)が表示される。例えば、残り時間表示画像36は円グラフであるが、例えば数値を示す画像又はインジケータ画像等、任意の画像であってもよい。
第2モードにおいて対戦が進行し、特定パラメータが第2基準値(例えば、0ポイント)まで減少すると、端末制御部21は、特定パラメータの経時変化処理を終了する。また、端末制御部21は、4つの前衛キャラクタに対して第2機会を発生させる。第2機会の発生に応じて、例えば図9に示すように、4つの前衛キャラクタにそれぞれ対応する4つの第3コマンドボタン37(37a−37d)が表示される。各第3コマンドボタン37は、対応する前衛キャラクタに実行させる動作として必殺技動作を選択するユーザ操作を受け付け得るGUIである。本実施形態において、4つの前衛キャラクタのうち、第2モードの開始時における特定パラメータの値以下である第1基準値の数に等しい数の第3コマンドボタン37が、当該ユーザ操作を受け付ける。一例において、第2モードの開始時における特定パラメータの値は、300ポイント以上400ポイント未満であり、当該値以下である第1基準値は、100ポイント、200ポイント、及び300ポイントの3つである。したがって、4つの第3コマンドボタン37のうち、3つの第3コマンドボタン37に対するユーザ操作が検出されると、当該3つの第3コマンドボタン37にそれぞれ対応する3つの前衛キャラクタが、それぞれ必殺技動作を実行する。
或いは、第2モードにおいて特定パラメータが第2基準値まで減少すると、端末制御部21は、第3コマンドボタン37を表示させることなく、自動的に選択した3つの前衛キャラクタに、それぞれ必殺技動作を実行させてもよい。また、第2モードの開始時における特定パラメータの値以下である第1基準値の数が前衛キャラクタの数に等しい場合、第3コマンドボタン37の表示が省略されて、4つの前衛キャラクタにそれぞれ必殺技動作を自動的に実行させてもよい。
端末制御部21は、実行された必殺技動作に応じて、例えばキャラクタのHP等のパラメータを変化させる。そして、対戦のモードが第2モードから第1モードに切り替わる。
次に、図10を参照して、端末装置12が実行する対戦に関する処理のフローについて説明する。
ステップS100:端末制御部21は、対戦のモードが第1モードであるか否かを判定する。第1モードであると判定された場合(ステップS100−Yes)、ステップS101に進む。一方、第1モードではない(第2モードである)と判定された場合(ステップS100−No)、ステップS110に進む。
ステップS101:ステップS100で第1モードであると判定された場合(ステップS100−Yes)、端末制御部21は、いわゆるターン制で、対戦を行う複数のキャラクタのうち少なくとも1つのキャラクタに対して第1機会を発生させる。本実施形態では、4つの前衛キャラクタ及び1つの敵キャラクタそれぞれに対して第1機会が発生する。
ステップS102:端末制御部21は、4つの前衛キャラクタに実行させる動作を、自動的に又はユーザ操作に応じて選択する。また、端末制御部21は、敵キャラクタに実行させる動作を自動的に選択する。
ステップS103:端末制御部21は、4つの前衛キャラクタに実行させる動作の選択を確定させるユーザ操作に応じて、ターンを開始する。端末制御部21は、ターンの進行中において、対戦の状況(例えば、複数のキャラクタそれぞれが実行する動作)に応じて、例えばキャラクタのHP及びMP等のパラメータを変化させる。
ステップS104:端末制御部21は、ターンの進行中において、複数のキャラクタそれぞれが実行する動作に応じて、特定パラメータを増加させる。端末制御部21は、ターンを終了する。
ステップS105:端末制御部21は、特定パラメータが、1以上の第1基準値のうち最小の第1基準値以上であるか否かを判定する。特定パラメータが第1基準値以上であると判定された場合(ステップS105−Yes)、ステップS106に進む。一方、特定パラメータが第1基準値未満であると判定された場合(ステップS105−No)、ステップS101に戻る。
ステップS106:ステップS105で特定パラメータが第1基準値以上であると判定された場合(ステップS105−Yes)、端末制御部21は、カウンタ29を有効化する。
ステップS107:端末制御部21は、カウンタ29に対するユーザ操作が検出されたか否かを判定する。ユーザ操作が検出されたと判定された場合(ステップS107−Yes)、ステップS108に進む。一方、ユーザ操作が検出されていないと判定された場合(ステップS107−No)、ステップS101に戻る。
ステップS108:ステップS107でユーザ操作が検出されたと判定された場合(ステップS107−Yes)、端末制御部21は、カウンタ29を無効化する。
ステップS109:端末制御部21は、対戦のモードを第1モードから第2モードに切り替える。その後、ステップS100に戻る。
ステップS110:ステップS100で第1モードではない(第2モードである)と判定された場合(ステップS100−No)、端末制御部21は、特定パラメータの経時変化処理を開始する。
ステップS111:端末制御部21は、いわゆるリアルタイム制で、対戦を行う複数のキャラクタのうち少なくとも1つのキャラクタに対して第1機会を発生させる。本実施形態では、4つの前衛キャラクタに対してのみ、第1機会が発生する。
ステップS112:端末制御部21は、第1機会を発生させた前衛キャラクタに実行させる動作を、自動的に又はユーザ操作に応じて選択する。
ステップS113:端末制御部21は、ステップS112で選択された動作を、当該前衛キャラクタに実行させる。端末制御部21は、対戦の状況(例えば、当該前衛キャラクタが実行する動作)に応じて、例えばキャラクタのHP及びMP等のパラメータを変化させる。
ステップS114:端末制御部21は、対戦の状況(例えば、当該前衛キャラクタが実行する動作)に応じて、特定パラメータの値を変化させ、又は特定パラメータの時間変化率αを一時的に変化させる。
ステップS115:端末制御部21は、特定パラメータが第2基準値(例えば、0ポイント)まで減少したか否かを判定する。特定パラメータが第2基準値まで減少したと判定された場合(ステップS115−Yes)、ステップS116に進む。一方、特定パラメータが第2基準値まで減少していないと判定された場合(ステップS115−No)、ステップS111に戻る。
ステップS116:ステップS115で特定パラメータが第2基準値まで減少したと判定された場合(ステップS115−Yes)、端末制御部21は、特定パラメータの経時変化処理を終了する。
ステップS117:端末制御部21は、4つの前衛キャラクタのうち少なくとも1つの前衛キャラクタに対して第2機会を発生させる。本実施形態では、4つの前衛キャラクタに対して第2機会が発生する。
ステップS118:端末制御部21は、第2モードの開始時(例えば、ステップS109の実行時)における特定パラメータの値に応じた数の前衛キャラクタそれぞれに実行させる必殺技動作を選択する。
ステップS119:端末制御部21は、第2モードの開始時における特定パラメータの値が、例えば300ポイント以上400ポイント未満である場合、4つの前衛キャラクタのうち3つの前衛キャラクタに必殺技動作を実行させる。端末制御部21は、対戦の状況(例えば、3つの前衛キャラクタそれぞれが実行する必殺技動作)に応じて、例えばキャラクタのHP及びMP等のパラメータを変化させる。
ステップS120:端末制御部21は、対戦のモードを第2モードから第1モードに切り替える。そして、ステップS100に戻る。
以上述べたように、本実施形態に係る端末装置12によれば、互いに異なる2つのモードを切り替えて対戦を行うことができる。第2モードにおいては、特定パラメータの経時変化処理が行われ、特定パラメータが時間経過に従い自動的に変化する。特定パラメータが第2基準値まで減少すると、対戦のモードが第2モードから第1モードに切り替わる。このように、第2モードは、時間経過によって自動的に終了する点でリアルタイム性を有するモードである。対戦のモードを、第1モードと、リアルタイム性を有する第2モードとの間で切替可能な構成によれば、ゲームの興趣性が向上する。即ち、例えばターン制が採用される従来の対戦ゲームでは、ユーザ操作に応じてターンが開始するまで対戦が進行しないことが一般的である。ターン制が採用される場合、対戦の状況に応じた戦略を考えるために、ユーザは十分な時間を使うことができる。このため、ゲームの技量が比較的低いライトユーザと、ゲームの技量が比較的高いヘビーユーザと、の間のゲーム技量の差がゲームに反映されにくく、ヘビーユーザにとって興趣性が必ずしも十分でない場合がある。一方、リアルタイム性を有する従来の対戦ゲームは、ゲームのプレイにおいて例えば素早い判断が求められる等、ライトユーザとヘビーユーザとのゲーム技量の差がゲームに反映されやすい。このため、リアルタイム性を有する従来のゲームは、ライトユーザにとって、難度が高く、ゲームの興趣性が必ずしも十分でない場合がある。本実施形態に係る端末装置12によれば、第1モードと、リアルタイム性を有する第2モードとを対戦中に切替可能であるので、例えばヘビーユーザ及びライトユーザの双方にとって興趣性が向上する。また、対戦のモードが第2モードである場合、対戦の状況に応じて、特定パラメータの値が変化し、又は特定パラメータの時間変化率αが一時的に変化する。かかる構成によれば、第2モードで対戦が進行する間、対戦の進め方によっては当該第2モードをより長く続けることができるので、ユーザに対して、時間が限られた第2モードにおいて対戦の進め方を工夫する動機付けを与えることができ、ゲームの興趣性が更に向上する。
また、リアルタイム性を有する第2モードは、ターン制で進行する第1モードと比較して、ユーザによる素早い判断及びゲーム操作が要求される。このため、ユーザがゲームのプレイに集中できない状況に置かれている場合には第1モードで対戦を進行させ、当該状況が解消した場合には第2モードで対戦を進行させる等、状況に応じてユーザが対戦のモードを切替可能となるので、ユーザビリティが向上する。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を
1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
例えば、上述した実施形態において、対戦のモードが第2モードである場合、特定パラメータの値が第2基準値(例えば、0ポイント)まで減少すると、4つの前衛キャラクタに対して必殺技動作を選択可能な第2機会が発生する構成について説明した。しかしながら、第2機会を発生させない構成であってもよい。例えば、端末制御部21は、第2モードにおいて、前衛キャラクタに対して第1機会が発生した場合、当該前衛キャラクタが実行可能な必殺技動作に対応する第2コマンドボタンを含む複数の第2コマンドボタンを表示させてもよい。端末制御部21は、自動的に又は当該第2コマンドボタンに対するユーザ操作に応じて、当該前衛キャラクタに実行させる動作として必殺技動作を選択する。
必殺技動作を選択可能な前衛キャラクタの数は、上述した実施形態と同様に、例えば第2モード開始時における特定パラメータの値に応じて決定されてもよい。端末制御部21は、前衛キャラクタに対して必殺技動作が選択されると、第2モードの終了まで、当該前衛キャラクタに対する第1機会の再度の発生を停止する。したがって、第2モードの途中で1つの前衛キャラクタに対して必殺技動作が選択されると、第2モードが終了するまでの残りの期間において、当該前衛キャラクタに対して第1機会が発生しない。そして、端末制御部21は、特定パラメータの値が第2基準値まで減少すると、当該前衛キャラクタに必殺技動作を自動的に実行させる。かかる構成によれば、第2モードの開始から終了までの間に、前衛キャラクタに必殺技以外の動作を可能な限り多くの回数だけ実行させるとともに、第2モードの終了直前に必殺技動作を選択するように対戦を進行させる戦略が、ユーザにとって有利である。したがって、対戦の戦略性が向上し、ゲームの興趣性が更に向上する。
また、上述した本実施形態において、サーバ装置11が実行する動作及び処理の一部又は全部を、端末装置12が実行する構成であってもよい。同様に、端末装置12が実行する動作の一部を、サーバ装置11が実行する構成であってもよい。例えば、端末装置12に表示される各種画面の表示制御及び各種GUIの制御等の処理は、サーバ装置11及び端末装置12の何れか一方が実行してもよく、サーバ装置11及び端末装置12が協働して実行してもよい。或いは、ゲームシステム10は、サーバ装置11を備えなくてもよい。かかる場合、端末装置12は、上述した実施形態においてサーバ装置11から受信する情報を、予め記憶してもよい。
また、上述した実施形態において、各種のゲーム画面の一部を、サーバ装置11が生成したデータに基づいて端末装置12に表示させるウェブ表示とし、ゲーム画面の一部(例えば、メニューボタンが配されるヘッダ領域及びフッタ領域)を、端末装置12にインストールされているネイティブアプリによって表示させるネイティブ表示としてもよい。このように、上述した実施形態に係るゲームは、サーバ装置11及び端末装置12のそれぞれが処理の一部を担うハイブリッドゲームとすることもできる。
また、上述した実施形態に係るサーバ装置11又は端末装置12として機能させるために、コンピュータ又は携帯電話等の情報処理装置を好適に用いることができる。このような情報処理装置は、実施形態に係るサーバ装置11又は端末装置12の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、情報処理装置の記憶部に格納し、情報処理装置のCPUによって当該プログラムを読み出して実行させることによって実現可能である。