JP2018042900A - ロボット装置 - Google Patents

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剛 植山
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Abstract

【課題】ロボットアームに取り付けた作業部が、2次元または3次元の範囲で、対象物体に対し適切な範囲で作業を行うことを抑制する技術を提供する。【解決手段】ロボット装置2は、ロボットアーム10と、アーム制御部50と、作業部30と、走査部40と、表示制御部80と、を備えている。アーム制御部は、ロボットアームの動きを制御する。作業部は、ロボットアームの動きに応じて対象物体に向けて移動し、対象物体に対する作業を行う。走査部は、対象物体を走査する。表示制御部は、走査部による走査結果と、ロボットアームの現在の姿勢における対象物体に対する作業部の作業可能範囲と、対象物体に対する作業部の目標作業範囲とを、2次元または3次元の画像でモニタ90に表示させる。【選択図】図1

Description

本開示は、ロボットアームに取り付けた作業部をロボットアームの動きに応じて移動させ、対象物体に対する作業を行う技術に関する。
ロボットアームに取り付けた作業部をロボットアームの動きに応じて移動させ、対象物体に対する作業を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、作業部としてHIFU照射部をロボットアームの先端に取り付け、対象物体である人体の患部にHIFUを照射して治療する超音波治療装置の技術が記載されている。HIFUはHigh Intensity Focused Ultrasoundの略である。
特許文献1に記載の技術によると、HIFUを照射している患部を超音波で走査しながら、患部の深さ方向においてHIFUが治療範囲から外れているか否かを判定している。患部の深さ方向においてHIFUが治療範囲から外れている場合、治療装置は治療範囲以外の正常な組織を傷つけないようにHIFUによる治療を停止する。
欧州特許出願公開第2698183号明細書
特許文献1に記載されているように、1次元の深さ方向について作業部であるHIFU照射部が適切な範囲で作業をしているか否かを判定する場合、例えば、深さ方向と直行する範囲において、対象物体に対し適切な作業が行われているか否かは判定されない。その結果、対象物体に対し、不適切な範囲で作業が行われることを抑制できないことがある。
本開示の一側面は、ロボットアームに取り付けた作業部が、2次元または3次元の範囲で、対象物体に対し不適切な範囲で作業を行うことを抑制する技術を提供することにある。
本開示の一態様は、ロボットアーム(10)と、アーム制御部(50)と、作業部(30)と、走査部(40)と、表示制御部(80)と、を備えている。
アーム制御部は、ロボットアームの動きを制御する。作業部は、ロボットアームの動きに応じて対象物体に向けて移動し、対象物体に対する作業を行う。走査部は、対象物体を走査する。
表示制御部は、走査部による走査結果と、ロボットアームの現在の姿勢における対象物体に対する作業部の作業可能範囲と、対象物体に対する作業部の目標作業範囲とを、2次元または3次元の画像でモニタ(90)に表示させる。
この構成によれば、ロボットアームの現在の姿勢において、作業部の作業可能範囲が目標作業範囲を含んでいるか否かを、2次元または3次元の画像で容易に認識できる。これにより、目標作業範囲の少なくとも一部が作業可能範囲から外れている場合には、対象物体に対し不適切な範囲で作業部が作業を行うことを抑制できる。
尚、この欄および特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本実施形態のロボット装置を示す構成図。 照射可能範囲と目標照射範囲とがずれている状態を示す説明図。 照射可能範囲が目標照射範囲を含んでいる状態を示す説明図。
以下、本開示の実施形態を図に基づいて説明する。
[1.構成]
図1に示すように、ロボット装置2は、ロボットアーム10と、HIFU照射部30と、プローブ40と、アームコントローラ50と、プローブコントローラ60と、HIFUコントローラ70と、統合装置80と、モニタ90とを備えている。
ロボットアーム10は、複数の関節で結合されたアーム12と、各関節に設置されているモータ20とを備えている。モータ20は、アームコントローラ50からの指示によりアーム12を駆動する。
HIFU照射部30は、患者の患部に向けてHIFUを照射する。HIFU照射部30がHIFUを照射するときの焦点距離と照射方向とは固定である。HIFU照射部30が照射するHIFUの焦点位置と照射方向とは、ロボットアーム10の位置と姿勢とにより決定される。プローブ40は、対象物体である患者に向けて超音波を照射し、照射した超音波が患部と患部周辺とから反射される反射波を受信する。
アームコントローラ50は、ロボットアーム10の各関節に設置されたモータ20を駆動し、HIFU照射部30とプローブ40とを移動させる。
プローブコントローラ60は、プローブ40から超音波を照射させる。そして、プローブコントローラ60は、プローブ40が受信する反射波を画像処理し、患部と患部周辺とを表示する2次元の画像データを統合装置80に送信する。
統合装置80は、アームコントローラ50から現在のロボットアーム10の位置と姿勢、ならびにプローブコントローラ60からプローブ40による走査結果である画像データを取得する。統合装置80は、アームコントローラ50から取得する現在のロボットアーム10の位置と姿勢とからHIFU照射部30からHIFUを照射したときの焦点位置と照射方向とを算出する。
さらに、統合装置80は、アームコントローラ50から取得する現在のロボットアーム10の位置と姿勢とから、現在の姿勢のままHIFU照射部30から照射するHIFUの焦点が到達可能な照射可能範囲を算出する。
そして、統合装置80は、図2と図3とに示すように、患部100と、患部100に対して予め設定されたHIFUを照射して治療する目標照射範囲110と、現在のHIFUの焦点位置130と、照射可能範囲120とをモニタ90に表示させる。
図2と図3とには、モニタ90に2次元の画像が表示されている。これに対し、統合装置80は、患部100を治療する前に、予めロボットアームの10の動きに応じてプローブコントローラ60から取得する時間経過に伴って走査位置が変化する2次元の画像データを3次元の画像データとして加工してもよい。また、プローブ40が超音波により3次元に走査できるのであれば、3次元の走査結果を画像データとしてもよい。
この場合、統合装置80は、プローブ40による3次元の患部100に対する走査結果の画像データに合わせて、目標照射範囲110と照射可能範囲120と現在のHIFUの焦点位置130とを3次元の画像として生成し、モニタ90に表示させる。
モニタ90には、HIFU照射部30からのHIFUの照射による治療精度に応じた間隔のグリッド200が表示される。例えば、5mmの治療精度が要求されるのであれば、5mm四方のグリッドがモニタ90に表示される。統合装置80は、グリッド200の間隔に応じた精度で目標照射範囲110と照射可能範囲120と焦点位置130とを算出し、モニタ90のグリッド200上に表示させる。
[2.作動]
図2には、ロボットアーム10の現在の姿勢において、目標照射範囲110の少なくとも一部が照射可能範囲120からずれている画像がモニタ90に表示されている。
この場合、アームコントローラ50は、統合装置80から取得する目標照射範囲110と照射可能範囲120とに基づいて、目標照射範囲110が照射可能範囲120からずれているずれ量をグリッド間隔の単位で算出する。
そして、アームコントローラ50は、算出したずれ量に基づいて照射可能範囲120が目標照射範囲110を含むようにモータ20に対する制御量を算出する。アームコントローラ50は、算出した制御量に基づいてロボットアーム10の姿勢を変化させ、HIFU照射部30から照射されるHIFUの照射方向を変化させる。これにより、照射可能範囲120が目標照射範囲110を含むようになる。
アームコントローラ50ではなく、目標照射範囲110が照射可能範囲120からずれているずれ量を統合装置80が算出し、照射可能範囲120が目標照射範囲110を含むようにモータ20に対する制御量をアームコントローラ50に指令してもよい。
また、照射可能範囲120が目標照射範囲110に含まれるように、作業者がアームコントローラ50の入力装置からモータ20に対する制御量を、グリッド間隔の単位で入力してもよい。
また、作業者がロボットアーム10を手動で動かせるのであれば、作業者がモニタ90に表示されている目標照射範囲110と照射可能範囲120とを見ながら、照射可能範囲120が目標照射範囲110を含むようにロボットアーム10の姿勢を変化させてもよい。
この場合、例えば、作業者がロボットアーム10に加える作用力の大きさと方向とをセンサで検出し、センサからアームコントローラ50に送信する構成が必要である。アームコントローラ50は、センサから受信する作業者の作用力の大きさと方向とに基づいて、モータ20を制御する。
ロボットアーム10の姿勢が変化し、照射可能範囲120が目標照射範囲110を含むまで、HIFUコントローラ70はHIFU照射部30がHIFUを照射することを停止する。
図3に示すように、照射可能範囲120が目標照射範囲110を含むと、HIFU照射部30がHIFUを照射することをHIFUコントローラ70は許可する。そして、アームコントローラ50は、目標照射範囲110を焦点位置130が移動するようにモータ20を駆動制御する。HIFUコントローラ70は、アームコントローラ50によるモータ20の駆動制御に応じてHIFU照射部30からHIFUを照射する。
モニタ90に表示された2次元の目標照射範囲110に対してHIFUの照射が終了すると、アームコントローラ50は、モータ20を駆動し、HIFU照射部30による治療精度の単位でロボットアーム10を次の治療位置に移動させる。この場合、アームコントローラ50は、例えばモニタ90の表示画像に直行する方向にロボットアーム10を移動させる。
ロボットアーム10が次の治療位置に移動すると、アームコントローラ50は、照射可能範囲120が目標照射範囲110を含むようにモータ20に対する制御量を算出し、ロボットアーム10姿勢を変化させる。照射可能範囲120が目標照射範囲110を含むと、HIFU照射部30は、目標照射範囲110でHIFUを照射する。
患部100に対する全ての目標照射範囲110でHIFUが照射されると、治療は終了する。
[3.効果]
以上説明した上記実施形態では、以下の効果を得ることができる。
(1)モニタ90に表示される画像に基づいて、照射可能範囲120が目標照射範囲110を含むようにロボットアーム10の姿勢を変化させるので、HIFUを適切な範囲で照射して患部を治療できる。
(2)モニタ90に表示されたグリッド間隔の精度で目標照射範囲110と照射可能範囲120と焦点位置130とをモニタ90に表示すればよいので、モニタ90に画像を表示する処理が容易である。
また、照射可能範囲120が目標照射範囲110を含むように、グリッド間隔の精度でモータ20に対する制御量を算出すればよいので、ロボットアーム10に対する制御の処理負荷を低減できる。
(3)照射可能範囲120が目標照射範囲110を含むまで、HIFU照射部30がHIFUを照射することをHIFUコントローラ70が停止するので、目標照射範囲110以外の部位を治療することを抑制できる。
(4)照射可能範囲120が目標照射範囲110を含んでいるか否かを、モニタ90に表示される画像でリアルタイムに認識できるので、目標照射範囲110ではない部位に誤ってHIFUを照射することを抑制できる。
上記実施形態では、ロボットアーム10がロボットアームに対応し、HIFU照射部30が作業部と治療器とに対応し、プローブ40が走査部に対応し、アームコントローラ50がアーム制御部に対応し、HIFUコントローラ70が作業制御部に対応し、統合装置80が表示制御部に対応し、モニタ90がモニタに対応する。
また、目標照射範囲110が目標作業範囲に対応し、照射可能範囲120が作業可能範囲に対応し、治療精度が作業精度に対応し、グリッド200がグリッドに対応する。
[4.他の実施形態]
(1)上記実施形態では、作業部としてHIFU照射部30を使用した。これ以外にも、ロボットアーム10の動きに応じて対象物体に向けて移動し、対象物体に対する作業を行うのであれば、医療用の治療器に限らずどのような作業部を使用してもよい。
(2)上記実施形態では、プローブ40から照射される超音波による走査結果として、モニタ90に2次元の画像を表示した。これに対し、3次元の走査結果をモニタ90に表示してもよい。
(3)対象物体に対する走査は、超音波に限るものではなく、レーザの照射、カメラによる撮像データなどでもよい。
(4)統合装置80は、HIFUの照射による治療中に、モニタ90に表示される2次元の画像の履歴を記憶してもよい。これにより、治療後に要求があれば、治療過程をモニタ90に表示できる。この場合、2次元画像の履歴を3次元画像に加工し、3次元画像としてモニタ90に表示してもよい。これにより、3次元で表示される患部100に対して、HIFUによる治療過程を3次元で再現できる。
(5)目標照射範囲110の少なくとも一部が照射可能範囲120からずれている場合、ロボットアーム10を動かすのではなく、患者を動かしてもよい。
(6)上記実施形態における一つの構成要素が有する複数の機能を複数の構成要素によって実現したり、一つの構成要素が有する一つの機能を複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を一つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される一つの機能を一つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。尚、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
(7)上述したロボット装置の他、当該ロボット装置を構成要素とするロボットシステム、当該ロボット装置としてコンピュータを機能させるためのロボット制御プログラム、このロボット制御プログラムを記録した記録媒体、ロボット制御方法など、種々の形態で本発明を実現することもできる。
2:ロボット装置、10:ロボットアーム、12:アーム、20:モータ、30:HIFU照射部(作業部、治療器)、40:プローブ(走査部)、50:アームコントローラ(アーム制御部)、70:HIFUコントローラ(作業制御部)、80:統合装置(表示制御部)、90:モニタ、100:患部、110:目標照射範囲(目標作業範囲)、120:照射可能範囲(作業可能範囲)、200:グリッド

Claims (5)

  1. ロボットアーム(10)と、
    前記ロボットアームの動きを制御するように構成されたアーム制御部(50)と、
    前記ロボットアームの動きに応じて対象物体に向けて移動し、前記対象物体に対する作業を行うように構成された作業部(30)と、
    前記対象物体を走査する走査部(40)と、
    前記走査部による走査結果と、前記ロボットアームの現在の姿勢における前記対象物体に対する前記作業部の作業可能範囲と、前記対象物体に対する前記作業部の目標作業範囲とを、2次元または3次元の画像でモニタ(90)に表示させるように構成された表示制御部(80)と、
    を備えるロボット装置(2)。
  2. 請求項1に記載のロボット装置において、
    前記表示制御部は、前記作業部の作業精度に応じた間隔で前記モニタに表示されるグリッド上に前記走査結果と前記作業可能範囲と前記目標作業範囲とを表示させる、
    ロボット装置。
  3. 請求項1または2に記載のロボット装置において、
    前記作業可能範囲が前記目標作業範囲を含むまで、前記作業部による作業を停止する作業制御部(70)をさらに備える、
    ロボット装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のロボット装置において、
    前記アーム制御部は、前記現在の姿勢において前記目標作業範囲の少なくとも一部が前記作業可能範囲からずれている場合、前記作業可能範囲が前記目標作業範囲を含むように前記ロボットアームの姿勢を制御する、
    ロボット装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のロボット装置において、
    前記対象物体は人体であり、前記作業部は前記人体の患部(100)を治療する治療器であり、前記走査部は前記患部を走査する、
    ロボット装置。
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