JP2018042520A - 濃縮豆乳含有水中油型乳化物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】油脂類、水、乳化剤及び濃縮豆乳を混合して乳化させることにより水中油型乳化物を調製する乳化工程を経て、濃縮豆乳含有水中油型乳化物を製造する。前記乳化工程で得られた水中油型乳化物を攪拌して解乳化及び抱気させることによりホイップドクリームを調製するホイップ工程をさらに経ることにより、ホイップドクリームを調製してもよい。前記濃縮豆乳の大豆固形分の割合は15重量%以上であってもよい。前記濃縮豆乳は真空蒸発濃縮で得られた濃縮豆乳であってもよい。本発明の製造方法では、前記油脂類は植物油であってもよく、乳成分を配合しなくてもよい。
【選択図】なし
Description
本発明の濃縮豆乳含有水中油型乳化物(又はクリーム)の製造方法は、油脂類、水、乳化剤及び濃縮豆乳を混合して水中油型乳化物(O/W型エマルジョン)を調製する乳化工程を含む。
油脂類としては、天然油脂が汎用され、例えば、植物油(大豆油、綿実油、あまに油、ひまし油、紅花油、米油、コーン油、ゴマ油、向日葵油、米糖油、アサミ油、菜種油、落花生油、ヤシ油、パーム核油、パーム油、カポック油、扁桃油、オリーブ油、トール油、エノ油、キリ油など)、動物油(牛脂、豚脂、羊脂、山羊脂、馬脂、鯨油、鶏脂、七面鳥脂など)、魚油(ニシン油、カレイ油、タラ油、シタビラメ油、ハリバ油、コイ油、マス油、ナマズ油など)などが挙げられる。これらの油脂類は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの油脂類は、ジグリセリドを含む油脂であってもよい。また、これらの油脂類は、硬化油、エステル交換油又は分別油であってもよい。
水の割合は、濃縮豆乳の割合に応じて選択できるが、油脂類100重量部に対して、例えば30〜200重量部、好ましくは50〜150重量部、さらに好ましくは80〜120重量部(特に90〜100重量部)程度である。また、水の割合は、水中油型乳化物全体に対して、例えば5〜80重量%、好ましくは10〜60重量%、さらに好ましくは20〜50重量%(特に30〜40重量%)程度である。水の割合が少なすぎると、水中油型乳化物の調製が困難となる虞があり、多すぎると、コクや風味が低下する虞がある。
乳化剤としては、水中油型(O/W型)エマルジョンを形成できれば、特に限定されず、慣用の乳化剤、例えば、リン脂質、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらの乳化剤のうち、乳化安定性などの点から、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルが好ましい。
濃縮豆乳の原料となる豆乳は、特に限定されず、JAS(日本農林規格)で分類されている慣用の豆乳などを利用できる。
本発明の水中油型乳化物は、ホイップドクリームとして利用される場合、ホイップドクリームに対するオーバーランと保形性とを高度に両立できる点から、さらにデンプン類を含んでいてもよい。デンプン類としては、例えば、コーンスターチ、馬鈴薯デンプン、甘藷デンプン、小麦デンプン、米デンプン、タピオカデンプン、緑豆デンプン、サゴデンプン、エンドウ豆デンプンなどの水可溶性デンプン;エステル化デンプン、エーテル化デンプン、架橋デンプン、酸化デンプンなどの加工デンプン;デキストリン、シクロデキストリンなどのデンプン分解物などが挙げられる。これらのデンプン類は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのデンプン類のうち、適度な保形性を付与し、離水防止効果も期待できる点から、デキストリンなどのデンプン分解物が好ましく、例えば、DE値(デキストロース当量)10〜25程度のデキストリンなどが特に好ましい。
本発明の水中油型乳化物は、濃縮豆乳の変性度を抑制又は調整するために、さらにタンパク質変性防止剤を含んでいてもよい。タンパク質変性防止剤としては、例えば、トレハロース、ショ糖などの糖類、グリセロールなどのポリオール類、ソルビトール、イノシトールなどの糖アルコール類、スルホベタインなど挙げられる。これらのタンパク質変性防止剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのタンパク質変性防止剤のうち、トレハロースなどの糖類が好ましい。
本発明の水中油型乳化物は、慣用の添加剤をさらに含んでいてもよい。慣用の添加剤としては、例えば、膨張剤又は発泡剤(重曹など)、増粘安定剤又は保水乳化安定剤(ペクチンなど)、pH調整剤(リン酸三ナトリウム、リン酸二水素カリウムなどの無機塩など)、日持ち向上剤、保存料(防腐剤、抗菌剤など)、ビタミン類、消泡剤、調味料、着香料、着色料、酸化防止剤、光安定剤、醸造用剤などが挙げられる。これら他の添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。他の添加剤の合計割合は、水中油型乳化物全体に対して、例えば0.1〜10重量%、好ましくは0.3〜5重量%、さらに好ましくは0.5〜3重量%程度である。
混合方法は、各成分を一括して添加して混合する方法であってもよいが、水中油型乳化物を調製し易い点から、濃縮豆乳、水及び乳化剤(必要に応じてデンプン類及び他の添加剤)を混合した後、加熱した油脂類を添加してさらに混合する方法が好ましい。乳化剤が第1の乳化剤と第2の乳化剤との組み合わせである場合、第1の乳化剤は、予め油脂類と加熱混合してもよいが、予め濃縮豆乳と加熱混合するのが好ましく、第2の乳化剤は、予め濃縮豆乳と加熱混合してもよいが、予め油脂類と加熱混合するのが好ましい。
ホイップ工程では、乳化工程で形成された乳化物が部分的に解乳化するとともに、組成物が抱気することにより、ホイップドクリームが得られる。
前記乳化工程で得られた水中油型乳化物(クリーム)は、そのままコーヒーホワイトナーとして利用してもよく、さらにホイップ工程を経てホイップドクリームとして利用してもよい。
(油脂類)
硬化米油の含気品:(株)カネカ製「ライスショート」
パーム油:(株)カネカ製「精製パーム油」
ヤシ・パーム混合油:(株)カネカ製「ローザンアイスVS」、融点30℃
サラダ油:日清オイリオ(株)製「日清キャノーラ油」。
テトラグリセリンステアリン酸モノエステル:阪本薬品工業(株)製「SYグリスターMS−3S」、HLB8.4
ヘキサグリセリンステアリン酸モノエステル:阪本薬品工業(株)製「SYグリスターMS−5S」、HLB11.6
ヘキサグリセリンステアリン酸ペンタエステル:阪本薬品工業(株)製「SYグリスターPS−5S」、HLB4.5
デカグリセリンステアリン酸モノエステル:阪本薬品工業(株)製「SYグリスターMSW−7S」、水分含量60%、HLB13.4
ヘキサグリセリンオレイン酸モノエステル:阪本薬品工業(株)製「SYグリスターMO−5S」、HLB11.6
大豆レシチン:辻製油(株)製「SLPペースト」、HLB約3
ショ糖ステアリン酸エステルA:三菱化学フーズ(株)製「リョートー(登録商標)シュガーエステルS−570」、モノエステル含量30%、HLB約5
ショ糖ステアリン酸エステルB:三菱化学フーズ(株)製「リョートー(登録商標)シュガーエステルS−770」、モノエステル含量40%、HLB約7。
デキストリン:松谷化学工業(株)製「パインデックス♯2」
重曹:丸紅商会(株)製「炭酸水素ナトリウム」
日持ち向上剤:ウエノフードテクノ(株)製「スマイティ」
タンパク質変性防止剤(トレハロース):(株)林原製「トレハ」。
豆乳A:大豆固形分13.2重量%
豆乳B:大豆固形分14.5重量%
豆乳C:大豆固形分12.5重量%。
ホモミキサー:特殊機化工業(株)製「TKホモミキサーMarkII」
卓上型ミキサー(ホイッパー):(株)愛工舎製作所製「デロンギ キッチンマシン・シェフクラシックKM−4000」
真空蒸発濃縮装置:(株)日阪製作所製「日阪プレート式濃縮装置」
凍結濃縮装置:明和工業(株)製「界面前進凍結濃縮装置」
真空蒸発ニーダー:(株)品川工業所製。
水中油型乳化物の比重は、90gの水を充填可能なカップに、ホイップ前のクリームとホイップドクリームとを満量充填し、重量を測定することにより算出した。
クリームの硬さは、主としてクリームの粘性状態について、官能評価を行い、以下の基準で評価した。
△:クリームの粘性としてはやや低いか又はやや高い
×:粘性がないか又は粘性が高すぎて硬い。
離水は、ホイップドクリームを絞り袋に入れてバットに絞り出し、1時間経過後にクリームの周囲に離水が発生しているか否か、目視で確認した。以下の基準で評価した。
+…離水あり
コーヒー(ネスレ社製「エクセラ」2gを100gの熱湯に添加した溶液)に、実施例及び比較例で得られたコーヒーホワイトナーを滴下し、フェザリング及びオイルオフについて、以下の基準で評価した。また、オイルオフについては、滴下直後だけでなく、3日間放置後についても、以下の基準で評価した。
−…なし(発生が認められない)
±…わずかに認められるが、スプーンで撹拌すると分散して消失する
+…明らかに発生しており、スプーンで撹拌しても消失せずに残る。
−…なし(発生が認められない)
±…油滴が液面にわずかに認められるが、スプーンで撹拌すると分散して消失する
+…油滴が液面に認められる
++…油滴が液面に多数認められ、一部油滴が合一している。
(クリームの製造)
500mlのビーカーに、豆乳A180g、ヘキサグリセリンステアリン酸モノエステル1.44g、重曹1.44g及び水54gを入れて70℃付近まで加温し、豆乳含有液を調製した。一方、300mlのビーカーに、硬化米油の含気品126g、ヘキサグリセリンオレイン酸モノエステル0.72gを入れて70℃付近まで加温し、油脂含有液を調製した。次に、ホモミキサーを用いて、前記油脂含有液を添加しながら、前記豆乳混合液を7000rpmで3分間攪拌することにより乳化し、クリームを調製した。
得られたクリーム300gに、グラニュー糖24gを添加し、6℃の温度下、卓上型ミキサーを用いて、400rpmで6分間攪拌し、ホイップドクリームを調製した。得られたホイップドクリームは、5℃で3日間冷蔵した。
(濃縮豆乳の製造)
真空蒸発濃縮装置を用いて、真空蒸発濃縮の方法(豆乳初期温度60℃、真空圧20kPa、処理温度70〜80℃、6.15kgの豆乳を、14分間処理し、5kgに濃縮)で豆乳Aを濃縮し、大豆固形分16重量%の濃縮豆乳aを調製した。
豆乳Aの代わりに濃縮豆乳aを用いる以外は比較例1と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。
(クリームの製造)
500mlのビーカーに、豆乳A160g、ヘキサグリセリンステアリン酸モノエステル1.6g、日持ち向上剤2g及び水76.4gを入れて70℃付近まで加温し、豆乳含有液を調製した。一方、300mlのビーカーに、精製パーム油159.2g、ヘキサグリセリンオレイン酸モノエステル0.8gを入れて70℃付近まで加温し、油脂含有液を調製した。次に、ホモミキサーを用いて、前記油脂含有液を添加しながら、前記豆乳混合液を7000rpmで3分間攪拌することにより乳化し、クリームを調製した。
得られたクリーム300gに、グラニュー糖24gを添加し、6℃の温度下、卓上型ミキサーを用いて、400rpmで4分間攪拌し、ホイップドクリームを調製した。得られたホイップドクリームは、5℃で3日間冷蔵した。
(濃縮豆乳の製造)
凍結濃縮装置を用いて、凍結濃縮の方法(豆乳初期温度12℃、サンプルとブラインとの温度差を−15℃に設定、壁面に氷結晶成長させて水分を除去し、10kgの豆乳(固形分12.8%)を2.5時間処理し、17重量%に濃縮)で豆乳Aを濃縮し、大豆固形分17重量%の濃縮豆乳bを調製した。
豆乳Aの代わりに濃縮豆乳bを用いる以外は比較例2と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。
(濃縮豆乳の製造)
真空蒸発濃縮装置を用いて、真空蒸発濃縮の方法(豆乳初期温度60℃、真空圧20kPa、処理温度70〜80℃、3.7kgの豆乳を、7分間処理し、3kgに濃縮)で豆乳Aを濃縮し、大豆固形分17重量%の濃縮豆乳cを調製した。
豆乳Aの代わりに濃縮豆乳cを用いる以外は比較例2と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。
(濃縮豆乳の製造)
真空蒸発濃縮装置を用いて、真空蒸発濃縮の方法(豆乳初期温度60℃、真空圧20kPa、処理温度70〜80℃、2.7kgの豆乳を、11分間処理し、1.7kgに濃縮)で豆乳Aを濃縮し、大豆固形分20重量%の濃縮豆乳dを調製した。
豆乳Aの代わりに濃縮豆乳dを用いる以外は比較例2と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。
(クリームの製造)
500mlのビーカーに、豆乳A120g、ヘキサグリセリンステアリン酸モノエステル1.2g、ヘキサグリセリンオレイン酸モノエステル0.8g、日持ち向上剤0.8g及び水118gを入れて70℃付近まで加温し、豆乳含有液を調製した。一方、300mlのビーカーに、精製パーム油24g、ヤシ・パーム混合油136g、大豆レシチン0.4gを入れて70℃付近まで加温し、油脂含有液を調製した。次に、ホモミキサーを用いて、前記豆乳混合液を7000rpmで1分間攪拌した後、前記油脂含有液を添加しながら、さらに3分間攪拌することにより乳化し、クリームを調製した。
得られたクリーム300gに、グラニュー糖24g、ラム酒6g、バニラエッセンス0.6gを添加し、6℃の温度下、卓上型ミキサーを用いて、400rpmで4分間攪拌し、ホイップドクリームを調製した。得られたホイップドクリームは、5℃で7日間冷蔵した。
豆乳Aの代わりに実施例2で調製した濃縮豆乳bを用いる以外は比較例3と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。
豆乳Aの代わりに実施例3で調製した濃縮豆乳cを用いる以外は比較例3と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。
豆乳Aの代わりに実施例4で調製した濃縮豆乳dを用いる以外は比較例3と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。
(クリームの製造)
500mlのビーカーに、豆乳B120g、デキストリン8g、ショ糖ステアリン酸エステルB0.4g、日持ち向上剤0.8g及び水109gを入れて70℃付近まで加温し、豆乳含有液を調製した。一方、300mlのビーカーに、ヤシ・パーム混合油160g、大豆レシチン0.8g及びテトラグリセリンステアリン酸モノエステル0.8gを入れて70℃付近まで加温し、油脂含有液を調製した。次に、ホモミキサーを用いて、前記油脂含有液を添加しながら、前記豆乳混合液を7000rpmで3分間攪拌することにより乳化し、クリームを調製した。
得られたクリーム300gに、グラニュー糖30gを添加し、6℃の温度下、卓上型ミキサーを用いて、400rpmで4分間攪拌し、ホイップドクリームを調製した。得られたホイップドクリームは、5℃で5日間冷蔵した。
豆乳Bの代わりに実施例3で調製した濃縮豆乳cを用いる以外は比較例4と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。
豆乳Bの代わりに実施例2で調製した濃縮豆乳bを用いる以外は比較例4と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。
(クリームの製造)
500mlのビーカーに、豆乳B80g、タンパク質変性防止剤20g、ショ糖ステアリン酸エステルB0.4g、日持ち向上剤0.8g及び水129.2gを入れて75℃付近まで加温し、豆乳含有液を調製した。一方、300mlのビーカーに、ヤシ・パーム混合油160g、大豆レシチン0.8g、テトラグリセリンステアリン酸モノエステル0.8gを入れて75℃付近まで加温し、油脂含有液を調製した。次に、ホモミキサーを用いて、前記油脂含有液を添加しながら、前記豆乳混合液を8200rpmで3分間攪拌することにより乳化し、クリームを調製した。
得られたクリーム300gに、グラニュー糖30gを添加し、6℃の温度下、卓上型ミキサーを用いて、400rpmで1分30秒間攪拌し、ホイップドクリームを調製した。得られたホイップドクリームは、5℃で5日間冷蔵した。
豆乳Bの代わりに実施例3で調製した濃縮豆乳cを用いる以外は比較例5と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。
豆乳Bの代わりに実施例2で調製した濃縮豆乳bを用いる以外は比較例5と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。
豆乳Bの代わりに豆乳Aを用いる以外は比較例5と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。
豆乳Bの代わりに豆乳A40gを用い、水の配合量を169.2gに変更する以外は比較例5と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。
(濃縮豆乳の製造)
真空蒸発ニーダーを用いて、真空蒸発濃縮の方法(豆乳初期温度75〜80℃、真空圧49〜77kPa、処理温度67〜84℃、20kgの豆乳を、17分間処理し、11.9kgに濃縮)で豆乳Aを濃縮し、大豆固形分20重量%の濃縮豆乳eを調製した。
500mlのビーカーに、濃縮豆乳e80g、タンパク質変性防止剤20g、デキストリン8g、ショ糖ステアリン酸エステルB0.4g、日持ち向上剤0.8g及び水149.2gを入れて75℃付近まで加温し、豆乳含有液を調製した。一方、300mlのビーカーに、ヤシ・パーム混合油160g、大豆レシチン0.8g、テトラグリセリンステアリン酸モノエステル0.8gを入れて75℃付近まで加温し、油脂含有液を調製した。次に、ホモミキサーを用いて、前記油脂含有液を添加しながら、前記豆乳混合液を8000rpmで5分間攪拌することにより乳化し、クリームを調製した。
得られたクリーム300gに、グラニュー糖30gを添加し、6℃の温度下、卓上型ミキサーを用いて、400rpmで1分50秒間攪拌し、ホイップドクリームを調製した。得られたホイップドクリームは、5℃で7日間冷蔵した。
濃縮豆乳eの代わりに豆乳Cを用いる以外は比較例5と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。
濃縮豆乳eの代わりに実施例4で調製した濃縮豆乳dを用いる以外は比較例5と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。
(濃縮豆乳の製造)
真空蒸発ニーダーを用いて、真空蒸発濃縮の方法(豆乳初期温度75〜80℃、真空圧49〜77kPa、処理温度67〜84℃、20kgの豆乳を、17分間処理し、11.9kgに濃縮)で豆乳Cを濃縮し、大豆固形分19.6重量%の濃縮豆乳fを調製した。
500mlのビーカーに、濃縮豆乳f160g、デキストリン16g、デキストリン8g、ショ糖ステアリン酸エステルB0.8g、日持ち向上剤1.6g及び水298.4gを入れて75℃付近まで加温し、豆乳含有液を調製した。一方、500mlのビーカーに、ヤシ・パーム混合油320g、大豆レシチン1.6g、テトラグリセリンステアリン酸モノエステル1.6gを入れて75℃付近まで加温し、油脂含有液を調製した。次に、ホモミキサーを用いて、前記油脂含有液を添加しながら、前記豆乳混合液を8000rpmで5分間攪拌することにより乳化し、クリームを調製した。
得られたクリーム300gに、グラニュー糖30gを添加し、6℃の温度下、卓上型ミキサーを用いて、400rpmで1分50秒間攪拌し、ホイップドクリームを調製した。得られたホイップドクリームは、5℃で7日間冷蔵した。
ショ糖ステアリン酸エステルBの代わりに、デカグリセリンステアリン酸モノエステル1.6gを用い、大豆レシチン及びテトラグリセリンステアリン酸モノエステルの代わりに、ヘキサグリセリンステアリン酸ペンタエステル1.6g及びショ糖ステアリン酸エステルA0.8gを用いる以外は実施例14と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。なお、ショ糖ステアリン酸エステルAは、油脂中に溶解しなかったため、4000rpmで1分間予備攪拌した後、豆乳混合液に添加した。
ショ糖ステアリン酸エステルBの代わりに、デカグリセリンステアリン酸モノエステル1.6gを用い、大豆レシチン及びテトラグリセリンステアリン酸モノエステルの割合を、いずれも0.8gに変更し、さらにヘキサグリセリンステアリン酸ペンタエステル0.8gを添加する以外は実施例14と同様にしてクリーム及びホイップドクリームを調製した。
500mlのビーカーに、豆乳B30g、ヘキサグリセリンステアリン酸モノエステル0.5g、重曹0.5g、リン酸二水素カリウム0.3g、日持ち向上剤0.5g及び水48gを入れて75℃付近まで加温し、豆乳含有液を調製した。一方、300mlのビーカーに、サラダ油20g、大豆レシチン0.2gを入れて75℃付近まで加温し、油脂含有液を調製した。次に、ホモミキサーを用いて、前記油脂含有液を添加しながら、前記豆乳混合液を7000〜8000rpmで2分間攪拌することにより乳化し、コーヒーホワイトナーを調製した。得られたコーヒーホワイトナーは、袋に入れてボイル殺菌(85℃、60分)し、冷却して、5℃で14日間冷蔵した。
豆乳Bの代わりに実施例3で得られた濃縮豆乳cを用いる以外は比較例9と同様にしてコーヒーホワイトナーを調製した。
豆乳Bの代わりに実施例4で得られた濃縮豆乳dを用いる以外は比較例9と同様にしてコーヒーホワイトナーを調製した。
(濃縮豆乳の製造)
真空蒸発濃縮装置を用いて、真空蒸発濃縮の方法(豆乳初期温度60℃、真空圧20kPa、処理温度70〜80℃、8.8kgの豆乳を、37分間処理し、5.0kgに濃縮)で豆乳Aを濃縮し、大豆固形分22重量%の濃縮豆乳gを調製した。
豆乳Bの代わりに濃縮豆乳gを用いる以外は比較例9と同様にしてコーヒーホワイトナーを調製した。
(コーヒーホワイトナーの製造)
豆乳Bの代わりに実施例2で得られた濃縮豆乳bを用いる以外は比較例9と同様にしてコーヒーホワイトナーを調製した。
Claims (8)
- 油脂類、水、乳化剤及び濃縮豆乳を混合して乳化させることにより水中油型乳化物を調製する乳化工程を含む濃縮豆乳含有水中油型乳化物の製造方法。
- 濃縮豆乳含有水中油型乳化物がホイップドクリームであり、乳化工程で得られた水中油型乳化物を攪拌して解乳化及び抱気させることによりホイップドクリームを調製するホイップ工程をさらに含む請求項1記載の製造方法。
- 濃縮豆乳の大豆固形分の割合が15重量%以上である請求項1又は2記載の製造方法。
- 濃縮豆乳が真空蒸発濃縮で得られた濃縮豆乳である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 油脂類が植物油であり、乳成分を配合しない請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- 乳化剤が、HLB9以上のポリグリセリン飽和脂肪酸エステル及びHLB6以上のショ糖飽和脂肪酸エステルから選択された少なくとも1種である第1の乳化剤と、HLB9未満のポリグリセリン飽和脂肪酸エステル、HLB6未満のショ糖飽和脂肪酸エステル、ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル、ショ糖不飽和脂肪酸エステル及びレシチンから選択された少なくとも1種である第2の乳化剤との組み合わせである請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
- 油脂類、乳化剤及び濃縮豆乳を含む水中油型乳化物。
- デンプン類をさらに含むホイップドクリームであり、大豆固形分の割合が、2.5重量%以上であり、油脂類が、ヤシ油及びパーム油を含み、かつ乳化剤が、HLB11以上のポリグリセリン飽和脂肪酸エステル、HLB6未満のポリグリセリン飽和脂肪酸エステル及びHLB6未満のショ糖飽和脂肪酸エステルを含む請求項7記載の水中油型乳化物。
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