JP2018042389A - モータ用電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータが発電機となる際にインバータの高電位線に生じる電圧を降圧してバッテリを充電する電圧コンバータを備えるモータ用電源装置では、バッテリと電圧コンバータの間の電流経路が断線すると、電圧コンバータ内のコンデンサが過充電される。【解決手段】電源装置がモータからの電圧を降圧してバッテリを充電している期間内に、電圧コンバータとバッテリの間を流れる電流Ibの絶対値が第1基準値以下であり(S12)、電流Ibの変化量の絶対値が第1閾値以上であり(S12)、電圧コンバータ内のリアクトルを流れる電流Irの変化量の絶対値が第2閾値以下であり(S14)、コンデンサの電圧Vcの変化量の絶対値が第3閾値以上である(S16)という全条件が成立した時(S16でYES)に、電圧コンバータの動作を停止する(S20)。【選択図】図2

Description

本明細書では、電流経路が断線状態であることを判断可能なモータ用電源装置を開示する。
電源装置内の所定の箇所の電圧値に基づいて電源装置内の電流経路が断線状態であるのか否かを判断する技術が知られている。断線状態とは、電流経路に電流が流れない状態、例えば、電流経路上のリレーがオープン故障している状態、電流経路を提供するケーブルの端子が外れている状態、あるいは前記ケーブルが断線している状態等を示す。そのような電源装置が、例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1の電源装置は、バッテリと負荷の間に接続されているリレーと、負荷とグランドの間に接続されているトランジスタと、リレーの負荷側の端子とグランドの間に接続されているコンデンサを含んでおり、トランジスタのオン・オフによりバッテリから負荷への電力供給を制御するコントローラを備える。コントローラは、リレーの負荷側の端子の電圧値に基づいて、リレーにオープン故障が発生しているか否かを判断する。この端子の電圧は、前記リレーにオープン故障が発生すれば低下する。しかしながら、前記コンデンサが充電されていると、その充電電圧によって前記端子の電圧が低下しないことになる。特許文献1の技術では、所定時間に亘ってトランジスタを導通させてコンデンサを放電する期間を設ける。コントローラは、コンデンサの放電終了後に前記端子の電圧を検出し、その電圧が閾値より小さい場合に、リレーにオープン故障が発生した場合の処理を実行する。
特開2013−38042号公報
バッテリと、インバータと、リアクトルと、トランジスタと、コンデンサを備えているモータ用電源装置が開発されている。リアクトルは、バッテリの正極端に接続されている。トランジスタは、リアクトルとインバータの高電位線の間に接続されている。コンデンサは、リアクトルのバッテリ側の端子とバッテリの負極端の間に接続されている。このタイプのモータ用電源装置は、モータが発電機となる際には、前記トランジスタを繰り返してオン・オフさせる。するとインバータの高電位線に生じる電圧が降圧され、降圧された電圧でバッテリを充電する。このタイプの電源装置では、バッテリとリアクトルの間の電流経路が断線状態であるか否かを判断したいという要望がある。トランジスタを繰り返してオン・オフさせている期間内に断線状態となると、モータが発電した電力がバッテリに供給されず、コンデンサを充電する。この状況が継続すると、コンデンサが過充電されてしまう。
コンデンサの過充電を防止するために、コンデンサの両端電圧を検出し、当該両端電圧が異常値に達した時にトランジスタのオン・オフを停止する対策が考えられる。この方法では、電源装置が正常なら起こりえないレベルに異常値を設定する必要があり、異常値の電圧を印加しても故障しないコンデンサを用いる必要がある。すなわち、正常時に生じる電圧範囲に耐えられるだけでなく、それよりも高いレベルに設定されている異常値に耐えられるコンデンサを用いる必要があり、必要以上に高耐圧なコンデンサが必要となる。特許文献1と同種の技術を用いて断線状態の発生を監視することが可能であるが、そのためにはコンデンサを放電する期間を設ける必要がある。降圧してバッテリを充電している期間内に、特許文献1と同種の技術を実施することは難しい。
本明細書では、必要以上に高耐圧なコンデンサを必要とせず、しかも降圧してバッテリを充電する動作と両立可能な過充電防止技術を開示する。
本明細書で開示するモータ用電源装置は、バッテリと、インバータと、バッテリの正極端に接続されているリアクトルと、リアクトルとインバータの高電位線の間に接続されているトランジスタと、リアクトルのバッテリ側の端子とバッテリの負極端の間に接続されているコンデンサと、トランジスのオン・オフを制御するコントローラを備えている。モータが発電機となる際には、前記コントローラが前記トランジスタを繰り返してオン・オフさせる。その結果、インバータの高電位線に生じる電圧が降圧され、降圧された電圧でバッテリを充電する。コントローラは、上記の期間内に、下記条件が成立するか否かを監視する。すなわち、リアクトルとバッテリの間を流れる電流の絶対値が基準値以下であるか否か、当該電流の所定期間における変化量の絶対値が第1閾値以上であるか否か、リアクトルを流れる電流の前記所定期間における変化量の絶対値が第2閾値以下であるか否か、コンデンサの両端電圧の前記所定期間における変化量の絶対値が第3閾値以上であるか否かを監視する。コントローラは、前記の全条件が成立した時に、前記トランジスタをオフに固定する。
リアクトルとバッテリの間を流れる電流の絶対値が基準値以下であり、しかも、当該電流の所定期間における変化量の絶対値が第1閾値以上であれば、リアクトルとバッテリの間を流れる電流が急激に減少していることを示す。リアクトルを流れる電流の前記所定期間における変化量の絶対値が第2閾値以下であれば、リアクトルに流れる電流が急激に変化していないこと、即ち、リアクトルに継続して電流が流れていることを示す。上記の両条件が成立することは、リアクトルとバッテリの間を流れる電流の急激な変化が、リアクトル又はトランジスタの異常に起因せず、リアクトルとバッテリの間の電流経路が断線状態であることに起因する蓋然性が高いことを示す。また、コンデンサの両端電圧の前記所定期間における変化量の絶対値が第3閾値以上であれば、当該両端電圧が急激に上昇し、正常な電圧範囲を超える蓋然性が高いことを示す。上記の全条件が成立することは、リアクトルとバッテリの間の電流経路が断線状態であり、コンデンサの両端電圧が正常な電圧範囲の上限値に向かって上昇している途中段階である蓋然性が高いことを示す。本明細書に記載の技術では、その時点で降圧動作を停止し、コンデンサへの充電を停止する。コンデンサの両端電圧が正常な電圧範囲内にある間にコンデンサへの充電を停止する。必要以上に高耐圧なコンデンサを用いる必要がない。
実施例の電源装置のブロック図である。 断線判断処理のフローチャートを示す図である。 バッテリ電流と、リアクトル電流と、コンデンサ電圧のタイムチャートを示す図である。
(実施例)
図面を参照して、実施例のモータ用電源装置10を説明する。モータ用電源装置10は、ハイブリッド車(符号省略)に搭載される。モータ用電源装置10は、車載のモータ12に接続される。モータ用電源装置10は、バッテリ11と、システムメインリレー13と、電圧コンバータ20と、インバータ30と、コントローラ40を備えている。電圧コンバータ20は、システムメインリレー13を介して、バッテリ11に接続されている。インバータ30は、電圧コンバータ20とモータ12の間に接続されている。即ち、電圧コンバータ20とインバータ30は、バッテリ11とモータ12の間に接続されている。バッテリ11の電力が、電圧コンバータ20とインバータ30を介して、モータ12に供給される。これにより、ハイブリッド車は、モータ12の駆動力、又は、モータ12の駆動力とエンジン(不図示)の駆動力の双方を利用して、走行する。この場合、電圧コンバータ20は、バッテリ11からの直流電力を昇圧し、インバータ30は、電圧コンバータ20からの直流電力を交流電力に変換する。なお、ハイブリッド車は、エンジンの駆動力のみを利用して走行することも可能である。
一方、ハイブリッド車の制動時等には、モータ12により発電された電力が、インバータ30と電圧コンバータ20を介して、バッテリ11に供給される。これにより、モータ12により発電された電力は、バッテリ11に充電される。この場合、インバータ30は、モータ12からの交流電力を直流電力に変換し、電圧コンバータ20は、インバータ30からの直流電力を降圧する。インバータ30の回路構成はよく知られているので、図1では、インバータ30の回路構成の図示を省略する。また、インバータ30の動作原理もよく知られているので、説明を省略する。
電圧コンバータ20について説明する。電圧コンバータ20は、直流電力を昇圧する昇圧コンバータ及び直流電力を降圧する降圧コンバータの双方として動作できる、いわゆる双方向コンバータである。電圧コンバータ20は、2個のトランジスタ21,22と、2個のダイオード23,24と、リアクトル25と、2個のコンデンサ26,27と、を備えている。トランジスタ21,22は、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistorの略)またはMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistorの略)等である。
リアクトル25は、バッテリ11の正極端11aに接続されている。トランジスタ21は、リアクトル25とインバータ30の高電位線30aの間に接続されている。コンデンサ26は、リアクトル25のバッテリ11側の端子とバッテリ11の負極端11bの間に接続されている。ダイオード24は、リアクトル25のインバータ30側の端子と負極端11bの間に接続されている。ダイオード24のカソードが、リアクトル25に接続され、アノードが負極端11bに接続されている。負極端11bは、インバータ30の低電位線30b(接地線)に接続されている。これにより、降圧コンバータ回路が構成される。
また、トランジスタ22は、リアクトル25のインバータ30側の端子と負極端11bの間に接続されている。ダイオード23は、リアクトル25とインバータ30の高電位線30aの間に接続されている。ダイオード23のカソードが、インバータ30の高電位線30aに接続され、アノードがリアクトル25に接続されている。コンデンサ27は、インバータ30の高電位線30aと低電位線30bの間に接続されている。これにより、さらに、昇圧コンバータ回路が構成される。
電圧コンバータ20は、トランジスタ21が繰り返してオン・オフすると降圧コンバータとして動作し、トランジスタ22が繰り返してオン・オフすると昇圧コンバータとして動作する。降圧コンバータ及び昇圧コンバータの動作原理はよく知られているので、説明を省略する。
コントローラ40は、電圧コンバータ20を制御する。具体的には、コントローラ40は、トランジスタ22のゲート電極(符号省略)にPWM(Pulse Width Modulationの略)信号を出力することにより、電圧コンバータ20を昇圧コンバータとして動作させる。また、コントローラ40は、トランジスタ21のゲート電極(符号省略)にPWM信号を出力することにより、電圧コンバータ20を降圧コンバータとして動作させる。
コントローラ40は、さらに、電圧コンバータ20が降圧コンバータとして動作している状況(トランジスタ21がPWM信号によって繰り返してオン・オフしている期間)において、バッテリ11と電圧コンバータ20の間の電流経路CP1が断線状態であるのか否かを判断する。断線状態となる原因は、例えば、システムメインリレー13のオープン故障、電流経路CP1を提供しているケーブル(不図示)の端子が各装置11、13、20の端子から外れること等である。電流経路CP1が断線状態となると、モータ12により発電された電力は、バッテリ11に供給されず、コンデンサ26を充電する。この状況が継続すると、コンデンサ26の両端電圧が、正常な電圧範囲の上限値を超えて上昇し得る。
コントローラ40は、断線状態であると判断する場合に、トランジスタ21に対するPWM信号の出力を停止してトランジスタ21をオフに固定する。これによって、電圧コンバータ20の動作を停止する。これにより、モータ12により発電された電力は、コンデンサ26を充電せず、コンデンサ26の両端電圧の上昇が防止され、コンデンサ26が保護される。
図2を参照して、コントローラ40が実行する断線判断処理について説明する。この処理は、電圧コンバータ20が降圧コンバータとして動作している状況において、定期的に実行される。
S10では、コントローラ40は、リアクトル25のバッテリ11側の端子からバッテリ11に(即ち、電流経路CP1に)流れる電流を示すバッテリ電流Ibと、リアクトル25に流れる電流を示すリアクトル電流Irと、コンデンサ26の両端電圧を示すコンデンサ電圧Vcと、を取得する。各値Ib,Ir,Vcは、電流センサ及び電圧センサ(不図示)により測定される。コントローラ40は、S10で取得した現在の各値Ib,Ir,Vcをコントローラ40内のメモリ(不図示)に記憶する。メモリには、過去における各値Ib,Ir,Vcも記憶されている。
S12では、コントローラ40は、S10で取得した現在のバッテリ電流Ibの絶対値が第1基準値以下であり、かつ、バッテリ電流Ibの過去の時刻から現在の時刻までの所定期間における変化量の絶対値が第1閾値以上であることを示す第1条件が満たされるか否かを判断する。第1基準値は、0又は0近傍の値である。バッテリ電流Ibの変化量は、現在のバッテリ電流Ibと、メモリに記憶されている過去のバッテリ電流Ibと、の差分を所定期間で除算した値である。第1条件は、バッテリ電流Ibが急激に変化して、0又は0近傍の値になっていることを示す。コントローラ40は、第1条件が成立した場合(S12でYES)に、S14に進み、第1条件が成立しない場合(S12でNO)に、S14以降の処理をスキップして、図2の処理を終了する。
S14では、コントローラ40は、S10で取得した現在のリアクトル電流Irの絶対値が第2基準値以上であり、かつ、リアクトル電流Irの所定期間における変化量の絶対値が第2閾値以下であることを示す第2条件が満たされるか否かを判断する。第2基準値は、例えば、バッテリ11と電圧コンバータ20の間の電流経路CP1が断線状態でない正常な状態におけるリアクトル電流Irの下限値である。リアクトル電流Irの変化量は、バッテリ電流Ibの変化量と同様に差分から計算される。第2条件は、リアクトル電流Irが急激に変化しておらず、現在に至るまでリアクトル25に第2基準値より大きい電流が継続して流れていることを示す。コントローラ40は、第2条件が成立した場合(S14でYES)に、S16に進み、第2条件が成立しない場合(S14でNO)に、S16以降の処理をスキップして、図2の処理を終了する。
S16では、コントローラ40は、コンデンサ電圧Vcの所定期間における変化量の絶対値が第3閾値以上であることを示す第3条件が満たされるか否かを判断する。コンデンサ電圧Vcの変化量は、バッテリ電流Ibの変化量と同様に差分から計算される。第3条件は、コンデンサ電圧Vcが急激に上昇していることを示す。コントローラ40は、第3条件が成立した場合(S16でYES)に、S20に進み、第3条件が成立しない場合(S16でNO)に、S20をスキップして、図2の処理を終了する。なお、S16でYESと判断されることは、第1条件と第2条件と第3条件の全条件が成立することを意味する。
S20では、コントローラ40は、電流経路CP1が断線状態であると判断して、PWM信号の出力を停止するとともにトランジスタ21をオフに固定して、電圧コンバータ20の降圧コンバータとしての動作を停止する。即ち、コントローラ40は、モータ12からバッテリ11への電力供給を遮断する。
さらに、コントローラ40は、各種の異常処理を実行する。コントローラ40は、異常処理として、断線状態であることを示す断線信号を、運転手に異常を知らせるための装置に出力する。この装置は、例えば、インストルメントパネルの警告灯である。また、コントローラ40は、異常処理として、断線信号を、電流経路CP1が断線状態となったことを記憶するためのダイアグに出力する。ダイアグは、車両メンテナンスの際に作業者が車両の状態を確認するのに利用される。また、コントローラ40は、異常処理として、トランジスタ21,22の双方をオフに固定するための信号を電圧コンバータ20に出力して、バッテリ11からモータ12への電力供給も遮断する。そして、コントローラ40は、ハイブリッド車の走行状態を、モータ12とエンジンの双方の駆動力を利用可能な通常状態から、エンジンの駆動力のみを利用可能な退避状態に移行する。これにより、電流経路CP1が断線してもハイブリッド車の走行が維持される。
図3を参照して、電圧コンバータ20が降圧コンバータとして動作している状況において、電流経路CP1が断線状態となる具体例を説明する。図3の最上段のタイムチャートは、電流経路CP1がタイミングT1で断線状態となる場合のバッテリ電流Ibのグラフを示す。2から4段目のタイムチャートは、それぞれ、最上段のグラフと同一の時間軸における、リアクトル電流Ir、コンデンサ電流Ic、コンデンサ電圧Vcのグラフを示す。コンデンサ電流Icは、コンデンサ26に流れる電流を示す。
バッテリ電流Ibは、最上段のグラフに示すように、電流経路CP1がタイミングT0で断線状態となると、電流経路CP1に電流が流れなくなり、その値が急激に減少して、0アンペアとなる。これに対して、リアクトル電流Irは、2段目のグラフに示すように、トランジスタ21のオン・オフの継続により、モータ12(即ち、インバータ30)からの電流がリアクトル25に流れ続けるので、タイミングT0の付近では、その値は余り変化しない。
コンデンサ電流Icは、3段目のグラフに示すように、トランジスタ21のゲート電極に供給されるPWM信号の周期に従って周期的に変化する。コンデンサ電流Icの平均値は、電流経路CP1が断線状態となることにより、電流経路CP1に電流が流れなくなり、タイミングT0以降で急激に上昇する。
また、電流経路CP1が断線状態となり電圧コンバータ20の動作が継続すると、モータ12からの電力はバッテリ11に供給されず、コンデンサ26を充電する。これにより、コンデンサ26のバッテリ11の正極端11a側の端子とインバータ30の高電位線の間の電位差が小さくなり、リアクトル電流Irは、タイミングT0以降に徐々に小さくなる。コンデンサ電流Icの平均値は、タイミングT0で急激に上昇した後に、徐々に小さくなる。これに対して、コンデンサ電圧Vcは、4段目のグラフに示すように、タイミングT0以降に上昇する。
例えば、以下に示す処理を実行するコントローラを備える比較例の電源装置を想定する。図3の破線が、比較例における各値Ir、Ic、Vcのグラフを示す。このコントローラは、コンデンサ電圧Vcが異常値以上となる場合に、電流経路CP1が断線状態であると判断して、電圧コンバータ20の動作を停止する。異常値は、電流経路CP1が断線状態でない正常な状態における上限値よりも大きい値である。比較例では、コントローラは、コンデンサ電圧Vcが異常値以上となるタイミングT3で、トランジスタ21をオフに固定して、電圧コンバータ20の動作を停止する。この場合、コンデンサ26は、正常時に生じる電圧範囲だけでなく、異常値にも耐えられる耐圧を必要とする。比較例では、コンデンサの耐圧を高めるために、コンデンサ26の容量を大きくする必要がある。コンデンサ26の容量が大きくなることは、コンデンサ26のサイズ、即ち、電圧コンバータ20のサイズを大きくする要因であり、好ましくない。
これに対して、実施例では、コントローラ40は、電圧コンバータ20が降圧コンバータとして動作している状況で、バッテリ電流Ibの監視を定期的に続けている。図3の実線が、実施例における各値Ir、Ic、Vcのグラフを示す。コントローラ40は、タイミングT0より前の監視のタイミングT1の次の監視のタイミングT2において、図2の断線判断処理を実行する。図3の最上段のグラフに示すように、タイミングT2のバッテリ電流Ibの絶対値が0Aであり、かつ、バッテリ電流IbのタイミングT1からタイミングT2の所定期間P1における変化量の絶対値が第1閾値以上であるので、図2のS12の第1条件が成立する。また、2段目のグラフに示すように、タイミングT2のリアクトル電流Irの絶対値が第2基準値以上であり、かつ、リアクトル電流Irの所定期間P1における変化量の絶対値が第2閾値以上であるので、S14の第2条件が成立する。また、4段目のグラフに示すように、コンデンサ電圧Vcの所定期間P1における変化量の絶対値が第3閾値以上であるので、S16の第3条件が成立する。第1条件と第2条件と第3条件の全条件が成立するので(S16でYES)、コントローラ40は、断線状態であると判断して、電圧コンバータ20の動作を停止する(S20)。
第1条件は、バッテリ電流Ibが急激に変化して、0Aになっていることを示す。第2条件は、リアクトル25に第1基準値以上の電圧が継続して流れていることを示す。第1条件と第2条件の両条件が満たされることは、バッテリ電流Ibの急激な変化は、リアクトル25又はトランジスタ21の異常(例えば、断線等)に起因せず、電流経路CP1が断線状態であることに起因する蓋然性が高いことを示す。一方、第3条件は、コンデンサ電圧Vcが急激に上昇していることを示し、コンデンサ電圧Vcが異常値を超える蓋然性が高いことを示す。即ち、全条件が成立することは、電流経路CP1が断線状態であり、コンデンサ電圧Vcが正常な電圧範囲の上限値に向かって上昇している途中段階である蓋然性が高いことを示す。
実施例では、コントローラ40は、比較例で断線状態であると判断されるタイミングT3より前のタイミングT2で、断線状態であると判断する。コントローラ40は、タイミングT2で電圧コンバータ20の動作を停止する。2段目、3段目のグラフに示すように、リアクトル電流Ir及びコンデンサ電流Icは、タイミングT2の直後に0Aとなり、4段目のグラフに示すように、コンデンサ電圧Vcは、タイミングT2以降から上昇せず、異常値まで到達しない。即ち、コントローラ40は、コンデンサ電圧Vcが正常な電圧範囲内にある間に、コンデンサ26への充電を停止することができる。実施例では、コンデンサ26は、正常な電圧範囲に耐えられる耐圧を有していればよいので、コンデンサ26の耐圧(即ち、容量)を必要以上に大きくする必要がない。
なお、実際には、図2の断線判断処理の実行を開始してから(即ち、タイミングT2から)電圧コンバータ20が実際に停止するまでに所定の時間が必要となる場合がある。この所定の時間は、タイミングT2からコンデンサ電圧Vcが異常値まで上昇するタイミングT3までの間よりも十分に小さい。本実施例の技術では、タイミングT2から電圧コンバータ20が実際に停止するまでに所定の時間が必要となる場合でも、コンデンサ電圧Vcが正常な電圧範囲内にある間に、コンデンサ26への充電を停止することができる。
また、図2のS14では、コントローラ40は、リアクトル電流Irの絶対値が第2基準値以上であるか否かを判断する。これにより、バッテリ電流Ibが0Aである原因が、リアクトル25が断線状態であることでなく、電流経路CP1が断線状態であることを正確に判断することができる。電流経路CP1が断線状態となったことに対処するための適切な異常処理を実行することができる。
以下、実施例で示した技術に関する留意点を述べる。図2の断線判断処理において、S14内のリアクトル電流Irの絶対値が第2基準値以上であるか否かの判断は省略されてもよい。リアクトル電流Irの変化量の所定期間における変化量の絶対値が第2閾値以下であることと、かつ、コンデンサ電圧Vcの所定期間における変化量の絶対値が第3閾値以上であることと、の両条件が成立することは、リアクトル25にコンデンサ26を充電させるだけの電流が継続して流れている蓋然性が高いことを示す。即ち、S12の条件が成立し、かつ、上記の両条件が成立することは、バッテリ電流Ibの急激な変化が、電流経路CP1が断線状態であることに起因する蓋然性が高いことを示す。本変形例でも、電流経路CP1が断線状態であることを判断することができる。
電圧コンバータ20は、トランジスタ22とダイオード23とコンデンサ27を備えなくてもよい。別言すれば、電圧コンバータ20は、降圧コンバータとしてのみ動作可能であればよい。この場合、電圧コンバータ20とは別体の昇圧コンバータが、バッテリ11とインバータ30の間に接続されてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10 :電源装置
11 :バッテリ
11a :正極端
11b :負極端
12 :モータ
13 :システムメインリレー
20 :電圧コンバータ
21,22 :トランジスタ
23,24 :ダイオード
25 :リアクトル
26 :コンデンサ
27 :コンデンサ
30 :インバータ
30a :高電位線
30b :低電位線
40 :コントローラ
CP1 :電流経路
Ib :バッテリ電流
Ic :コンデンサ電流
Ir :リアクトル電流
Vc :コンデンサ電圧

Claims (1)

  1. バッテリと、インバータと、前記バッテリの正極端に接続されているリアクトルと、前記リアクトルと前記インバータの高電位線の間に接続されているトランジスタと、前記リアクトルの前記バッテリ側の端子と前記バッテリの負極端の間に接続されているコンデンサと、前記トランジスタのオン・オフを制御するコントローラを備えており、
    前記コントローラが、前記トランジスタを繰り返してオン・オフさせている期間内に、前記リアクトルと前記バッテリの間を流れる電流の絶対値が基準値以下であり、当該電流の所定期間における変化量の絶対値が第1閾値以上であり、前記リアクトルを流れる電流の前記所定期間における変化量の絶対値が第2閾値以下であり、前記コンデンサの両端電圧の前記所定期間における変化量の絶対値が第3閾値以上であるという全条件が成立した時に、前記トランジスタをオフに固定することを特徴とするモータ用電源装置。
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