JP2018041946A - 電子装置 - Google Patents

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祐貴 渋谷
Suketaka Shibuya
祐貴 渋谷
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Abstract

【課題】無線通信機能を有する電子装置において、産業用途や車載用途への適用を踏まえて信頼性を向上させた電子装置を提供する。
【解決手段】電子装置を構成する配線基板WBの表面の部品搭載領域には半導体装置が搭載されており、部品搭載領域と重なる配線基板WBの裏面の領域CR3には裏面グランドパターンBGPが形成されている。裏面グランドパターンBGPには、配線基板WBの基板部材が露出する切り欠き部NTが形成されている。
【選択図】図13

Description

本発明は、電子装置に関し、例えば、無線通信部として機能する電子装置に適用して有効な技術に関する。
特開2008−16630号公報(特許文献1)には、配線基板の表面に形成された導体配線層を格子状に分割する技術が記載されている。
特開2009−170563号公報(特許文献2)には、配線基板のチップ搭載面に形成された導体パターンに基材に達する開口部を形成する技術が記載されている。
特開2008−16630号公報 特開2009−170563号公報
例えば、成長が期待されるIoT(Internet of Things)の主要通信方式として有力視されているのが、「Bluetooth(登録商標) Low Energy」(以下、BLEという)であり、この「BLEモジュール」と各種「モノ」とを組み合わせたノードの開発が活発化している。
ノードには、無線通信機能を有する電子装置から構成される「BLEモジュール」が含まれており、良好な通信品質を確保できる「BLEモジュール」を実現することが望まれている。特に、近年、「BLEモジュール」は、民生品に適用される範囲を超えて、民生品よりも高信頼性が要求される産業用途や車載用途への適用も検討され始めている。この結果、「BLEモジュール」には、過酷な条件で使用しても通信品質を維持できるように高信頼性であることが望まれている。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態における電子装置では、配線基板の裏面に形成されている裏面幅広パターンに基板部材が露出する切り欠き部が形成されている。
一実施の形態によれば、電子装置の信頼性を向上することができる。
実施の形態における電子装置の回路ブロック図である。 (a)は、実施の形態における電子装置の外観構成を示す平面図であり、(b)は、実施の形態における電子装置の外観構成を示す側面図である。 (a)〜(e)は、実施の形態における配線基板のアンテナ搭載領域に形成されるモノポールアンテナの構成例を示す図である。 (a)は、配線基板の表面上に搭載される電子部品の実装構成を示す平面図であり、(b)は、配線基板に搭載されるキャップを示す平面図である。 配線基板の模式的な断面構造を示す図である。 配線基板の表面に形成されている表面配線層の模式的な平面レイアウト構成を含む平面図である。 第1内部配線層の模式的な平面レイアウト構成を示す平面図である。 第2内部配線層の模式的な平面レイアウト構成を示す平面図である。 裏面配線層の模式的な平面レイアウト構成を示す平面図である。 (a)は、剥離が発生する剥離領域を模式的に示す平面図であり、(b)は、剥離が発生する剥離領域を模式的に示す断面図である。 実施の形態における第1内部配線層の模式的な平面レイアウト構成を示す平面図である。 実施の形態における第2内部配線層の模式的な平面レイアウト構成を示す平面図である。 実施の形態における裏面配線層の模式的な平面レイアウト構成を示す平面図である。 関連技術で発生した剥離領域と、実施の形態における切り欠き部を有する裏面グランドパターンとを模式的に重ね合わせて見た図である。 変形例1における電子装置の配線基板に形成されている表面配線層の平面レイアウト構成を模式的に示す図である。 変形例1における電子装置の配線基板に形成されている第1内部配線層の平面レイアウト構成を模式的に示す図である。 変形例1における電子装置の配線基板に形成されている第2内部配線層の平面レイアウト構成を模式的に示す図である。 変形例1における電子装置の配線基板に形成されている裏面配線層の平面レイアウト構成を模式的に示す図である。 変形例1における配線基板とアンテナとの接続構成例を示す図である。 (a)〜(c)は、変形例1における配線基板とアンテナとの他の接続構成を示す図である。 変形例2における裏面グランドパターンの構成例を示す図である。 変形例2における裏面グランドパターンの他の構成例を示す図である。 変形例3における第1内部配線層の模式的な平面レイアウト構成を示す平面図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
<電子装置の回路ブロック構成>
IoTで使用されるノードには、無線通信部として機能する「BLEモジュール」が搭載されている。この「BLEモジュール」は、電子装置として構成されており、以下では、ノードの無線通信部として機能する電子装置の回路ブロック構成について説明する。
図1は、本実施の形態における電子装置EA1の回路ブロック図である。図1に示すように、本実施の形態における電子装置EA1は、RFICが形成された半導体チップとマイクロコンピュータが形成された半導体チップとを備える半導体装置SAを有しており、この半導体装置SAが無線通信部の心臓部として機能する。そして、本実施の形態における電子装置EA1は、電源端子VDDとグランド端子GNDとを有しており、電源端子VDDおよびグランド端子GNDは、半導体装置SAと電気的に接続されている。これにより、半導体装置SAに電源電位と基準電位が供給可能となり、半導体装置SAを動作させることができる。また、本実施の形態における電子装置EA1は、例えば、32MHzの基準クロックを発生する発振器XTL1を内蔵している。この発振器XTL1は、半導体装置SAと電気的に接続されており、発振器XTL1で生成された基準クロックが半導体装置SAに供給され、半導体装置SAでは、この基準クロックに基づいて、無線通信機能が実現される。なお、電子装置EA1の小型化のため、例えば、32.768kHzの基準クロックを発生する発振器XTL2は、電子装置EAの外部に設けられているが、電子装置EA1の内部に内蔵されるように構成してもよい。さらに、本実施の形態における電子装置EA1は、半導体装置SAと接続されるインダクタやコンデンサから構成される受動部品PCを有しているとともに、半導体装置SAと電気的に接続される汎用ポートGPIOと通信端子UARTとアンテナANTとを有している。以上のようにして、本実施の形態における電子装置EA1が構成されている。
<電子装置の外観構成>
次に、本実施の形態における電子装置EA1の外観構成について説明する。図2(a)は、本実施の形態における電子装置EA1の外観構成を示す平面図であり、図2(b)は、本実施の形態における電子装置EA1の外観構成を示す側面図である。図2(a)および図2(b)に示すように、本実施の形態における電子装置EA1は、平面形状が矩形形状をした配線基板WBを有している。そして、図2(a)および図2(b)に示すように、この配線基板WBは、アンテナ(図示せず)が搭載されるアンテナ搭載領域ARと、アンテナ搭載領域ARと隣接する部品搭載領域CRとを有しており、部品搭載領域CRを覆うように、平面形状が矩形形状のキャップCAPが設けられている。
<モノポールアンテナの有用性>
図2(a)に示すように、本実施の形態における電子装置EA1は、アンテナ搭載領域ARが形成された配線基板WBを有しており、配線基板WBのアンテナ搭載領域ARにアンテナが搭載される。ここで、本実施の形態では、図1に示すアンテナANTをダイポールアンテナではなく、モノポールアンテナから構成している。これは、モノポールアンテナを使用することにより、電子装置EA1の小型化を図ることができるからである。つまり、IoTでは、様々な「モノ」に組み込むことが可能なように「BLEモジュール」である電子装置EA1の小型化が望まれており、電子装置EA1の小型化によって、小さなサイズの「モノ」にも「BLEモジュール」となる電子装置EAを組み込み可能となる。
このような観点から、本実施の形態における電子装置EA1では、2本のアンテナが必要とされるダイポールアンテナではなく、1本のアンテナとグランド電位(GND電位)の導体パターンから構成されるモノポールアンテナを採用している。ただし、モノポールアンテナでは、導体パターンのサイズをできるだけ大きくすることがアンテナ特性を向上するために必要とされる。このことから、本実施の形態における電子装置EA1では、配線基板WBの部品搭載領域CRに形成される導体パターンの大面積化を図るため、配線基板WBの内部に設けられる複数の配線層を使用することにより、電子装置EA1の小型化を図りながら、グランド電位が供給される導体パターンの大面積化を実現している。
図3(a)〜(e)には、本実施の形態における配線基板WBのアンテナ搭載領域ARに形成されるモノポールアンテナANT1a〜ANT1eが示されている。図3(a)〜(d)に示すように、本実施の形態における電子装置EA1では、様々な形状のアンテナパターンからなるモノポールアンテナANT1a〜ANT1dを使用することができるとともに、チップアンテナからなるモノポールアンテナANT1eも使用できる。
<関連技術の説明>
次に、本発明者が検討した関連技術について説明する。そして、この関連技術に存在する改善の余地について説明した後、この改善の余地に対する工夫を施した本実施の形態における技術的思想について説明することにする。
図4(a)は、配線基板WBの表面上に搭載される電子部品の実装構成を示す平面図であり、図4(b)は、配線基板WBに搭載されるキャップCAPを示す平面図である。
まず、関連技術における電子装置EAは、例えば、様々な「モノ」に組み込み可能な無線通信部として機能する「BLEモジュール」を構成している。そして、図4(a)に示すように、関連技術における電子装置EAは、平面形状が矩形形状の配線基板WBを有し、この配線基板WBの表面は、モノポールアンテナANT1が搭載されるアンテナ搭載領域ARと、このアンテナ搭載領域ARに隣接する部品搭載領域CRとを有している。
このとき、配線基板WBの部品搭載領域CRには、半導体装置SAと、発振器XTL1と、受動部品PCなどが搭載されている。また、配線基板WBの部品搭載領域CRには、部品搭載領域CRの外周領域に沿って、キャップ実装用ランドパターンLPが形成されており、半導体装置SAを覆うように配置されるキャップCAPは、キャップ実装用ランドパターンLPと接続可能に構成されている。このキャップCAPは、例えば、金属材料から構成されている。そして、アンテナ搭載領域ARに形成されているモノポールアンテナANT1は、部品搭載領域CRに形成されている配線WLと電気的に接続されている。
続いて、図5は、配線基板WBの模式的な断面構造を示す図である。図5に示すように、配線基板WBは、例えば、4層構造からなる多層配線基板から構成されている。具体的に、配線基板WBは、絶縁材料から構成されるプリプレグPP1とコア層COLとプリプレグPP2との積層構造を有する。そして、配線基板WBは、プリプレグPP1の表面に形成された表面配線層L1と、プリプレグPP1とコア層COLとに挟まれた内部配線層L2と、コア層COLとプリプレグPP2とに挟まれた内部配線層L3と、プリプレグPP2の裏面に形成された裏面配線層L4とを有する。このとき、図5に示すように、表面配線層L1と内部配線層L2とは、プリプレグPP1を貫通するビアVA1で電気的に接続されている。また、内部配線層L2と内部配線層L3とは、コア層COLを貫通するスルーホールTH1で電気的に接続されている。さらに、内部配線層L3と裏面配線層L4とは、プリプレグPP2を貫通するビアVA2で電気的に接続されている。
以下では、関連技術において、表面配線層L1と内部配線層L2と内部配線層L3と裏面配線層L4のそれぞれの平面レイアウト構成例について説明する。
図6は、配線基板WBの表面に形成されている表面配線層L1の模式的な平面レイアウト構成を含む平面図である。具体的に、図6には、図4(a)における半導体装置SAを取り除くことによって露出する表面配線層L1の構成例が示されている。図6に示すように、配線基板WBの表面には、表面配線層L1を構成する矩形形状の表面グランドパターンSGPが形成されており、この表面グランドパターン(表面幅広パターン)SGPの周囲を離間して囲む複数の表面端子パターンTEP(S)が形成されている。そして、図4(a)に示す半導体装置SAは、表面グランドパターンSGPと複数の表面端子パターンTEP(S)のそれぞれと電気的に接続されるように、配線基板WBの表面に搭載されている。また、図6に示すように、部品搭載領域CRの外周領域に沿って形成されているキャップ実装用ランドパターンLPも配線基板WBの表面配線層L1を構成している。なお、表面グランドパターンSGPおよびキャップ実装用ランドパターンLPとは、互いに電気的に接続されており、ともにグランド電位(基準電位)が印加される。さらに、図6に示すように、アンテナ搭載領域ARに形成されているモノポールアンテナANT1も表面配線層L1の一部を構成する配線パターンから構成され、このモノポールアンテナANT1は、表面配線層L1の一部を構成する配線WLによって、部品搭載領域CRに形成されている表面端子パターンTEP(S)と電気的に接続されている。
次に、図7は、内部配線層L2の模式的な平面レイアウト構成を示す平面図である。図7に示す領域CR1は、図6に示す部品搭載領域CRと平面的に重なる領域を示しており、この領域CR1の大部分にわたって、グランド電位が印加される内部グランドパターン(内部幅広パターン)IGP1が形成されている。そして、この内部グランドパターンIGP1は、領域CR1の外周領域に沿って配置されている複数のビアVA1aによって、図6に示すキャップ実装用ランドパターンLPと電気的に接続されているとともに、ビアVA1cによって、図6に示す表面グランドパターンSGPと電気的に接続されている。さらに、内部グランドパターンIGP1は、複数のスルーホールTH1aとも電気的に接続されている。
また、図7に示すように、内部グランドパターンIGP1は、基板部材(絶縁部材)が露出する領域R1を平面的に内包するように形成されている。そして、この内部グランドパターンIGP1に内包されている領域R1には、複数の内部端子パターンTEP1が形成されている。このとき、内部端子パターンTEP1の一端は、ビアVA1bと電気的に接続されている。この結果、図7に示す内部配線層L2に形成された内部端子パターンTEP1は、ビアVA1bを介して、図6に示す表面配線層L1に形成された表面端子パターンTEP(S)と電気的に接続されることになる。また、内部端子パターンTEP1の他端は、スルーホールTH1bと電気的に接続されている。
続いて、図8は、内部配線層L3の模式的な平面レイアウト構成を示す平面図である。図8に示す領域CR2は、図6に示す部品搭載領域CRと平面的に重なる領域を示しており、この領域CR2に、グランド電位が印加される内部グランドパターン(内部幅広パターン)IGP2が形成されている。そして、この内部グランドパターンIGP2は、スルーホールTH1aと電気的に接続されている。したがって、図7に示す内部配線層L2に形成されている内部グランドパターンIGP1と、図8に示す内部配線層L3に形成されている内部グランドパターンIGP2とは、スルーホールTH1aを介して、電気的に接続されていることになる。また、内部グランドパターンIGP2は、ビアVA2bと電気的に接続されている。さらに、図8に示すように、内部グランドパターンIGP2は、基板部材(絶縁部材)が露出する領域R2を平面的に内包するように形成されている。そして、この内部グランドパターンIGP2に内包されている領域R2には、複数の内部端子パターンTEP2が形成されている。このとき、内部端子パターンTEP2の一端は、ビアVA2aと電気的に接続されている一方、内部端子パターンTEP2の他端は、スルーホールTH1bと電気的に接続されている。したがって、図7に示す内部配線層L2に形成されている内部端子パターンTEP1は、スルーホールTH1bを介して、図8に示す内部配線層L3に形成されている内部端子パターンTEP2と電気的に接続されていることになる。
次に、図9は、裏面配線層L4の模式的な平面レイアウト構成を示す平面図である。図9に示す領域CR3は、図6に示す部品搭載領域CRと平面的に重なる領域を示している。この領域CR3には、グランド電位が印加される裏面グランドパターン(裏面幅広パターン)BGPが形成されている。この裏面グランドパターンBGPは、図示しないソルダレジストで覆われた被覆領域CVRと、ソルダレジストに設けられた開口部OPから露出する露出領域EXRとを有するように構成されている。この裏面グランドパターンBGPは、ビアVA2bと電気的に接続されている。したがって、図9に示す裏面配線層L4に形成されている裏面グランドパターンBGPは、ビアVA2bを介して、図8に示す内部配線層L3に形成されている内部グランドパターンIGP2と電気的に接続されていることになる。
また、図9に示す裏面グランドパターンBGPを離間して囲むように、複数の裏面端子パターンTEP(B)が形成されている。そして、裏面端子パターンTEP(B)は、ビアVA2aと接続されている。これにより、図9に示す裏面配線層L4に形成されている裏面端子パターンTEP(B)は、ビアVA2aを介して、図8に示す内部配線層L3に形成されている内部端子パターンTEP2と電気的に接続されていることになる。したがって、表面配線層L1に形成されている表面端子パターンTEP(S)は、内部配線層L2に形成されている内部端子パターンTEP1および内部配線層L3に形成されている内部端子パターンTEP2を介して、裏面配線層L4に形成されている裏面端子パターンTEP(B)と電気的に接続されていることになる。
なお、表面端子パターンTEP(S)の中には、受動部品に繋がっている端子や、表面端子パターンTEP(S)同士を接続する端子のように、裏面端子パターンTEP(B)と接続されていない端子も含まれている。
<改善の検討>
このように構成されている関連技術の電子装置EAについて、本発明者が検討したところ、以下に示す改善の余地が存在することを新たに見出したので、この点を説明する。
例えば、関連技術における電子装置EAは、民生品の品質水準を適合した品質レベルを有しているが、さらに、IoTが広がりをみせる中、今後の小型化された「BLEモジュール」の用途は、拡大傾向にある。すなわち、今後、「BLEモジュール」は、産業用途や車載用途などの高信頼性が要求される用途への展開も検討されている。この場合、例えば、「BLEモジュール」を構成する電子装置に対する耐湿性や耐熱性への要求も厳しくなることが予想され、上述した関連技術における電子装置EAでは、高信頼性の品質基準を満たすことができないおそれがある。特に、本発明者の検討したところによると、関連技術における電子装置EAでは、耐湿性および耐熱性の観点から改善の余地が存在する。具体的に、配線基板に吸湿された水分は、熱が加わると蒸発するが、関連技術における電子装置EAにおいては、配線基板に多量の水分が吸湿された状態で高温状態に晒されると、蒸発した水分の外部空間へのリークパスが少ない内圧上昇領域が形成される結果、内圧上昇領域において、配線基板から配線層の剥離が生じる。これにより、関連技術では、電子装置EAの信頼性向上を図ることが困難になるのである。つまり、関連技術における電子装置EAでは、以下に示す第1の設計思想と第2の設計思想と第3の設計思想とに基づいて設計されているため、蒸発した水分の逃げ場の少ない内圧上昇領域が形成されてしまうのである。
第1の設計思想は、電子装置EAの小型化を図るために、モノポールアンテナを採用している点に起因する。すなわち、モノポールアンテナは、グランド電位が供給されるグランドパターンをイメージアンテナとして動作するため、電子装置EAに形成されるグランドパターンのパターン設計がRF特性に大きな影響を与える。特に、定性的には、グランドパターンの面積を大きくすることが、モノポールアンテナの特性向上に繋がることから、例えば、関連技術における電子装置EAでは、図6〜図9に示すように、各配線層(表面配線層L1,内部配線層L2、内部配線層L3、裏面配線層L4)に大面積のグランドパターンを形成する設計思想が採用されている。この設計思想を採用する場合、各配線層に挟まれる基板材料(コア層COLやプリプレグPP1やプリプレグPP2)は、各配線層で覆われる領域が増加することになる。
一方で、第2の設計思想として、大面積のグランドパターンを形成しながらも、図6に示す表面端子パターンTEP(S)と図9に示す裏面端子パターンTEP(B)とを電気的に接続する必要がある。このため、関連技術における電子装置EAでは、まず、内部配線層L2において、ビアVA1bを介して表面端子パターンTEP(S)と電気的に接続される内部端子パターンTEP1を形成し、図7に示すように、この内部端子パターンTEP1を内側に引き込んでいる。その後、内部配線層L3において、スルーホールTH1bを介して内部端子パターンTEP1と電気的に接続される内部端子パターンTEP2を形成し、図8に示すように、この内部端子パターンTEP2を外側に引き出す。そして、外側に引き出された内部端子パターンTEP2をビアVA2aで、図9に示す裏面端子パターンTEP(B)と電気的に接続している。これにより、関連技術における電子装置EAによれば、図6に示す表面端子パターンTEP(S)と図9に示す裏面端子パターンTEP(B)とを、図7に示す内部端子パターンTEP1および図8に示す内部端子パターンTEP2を介して、電気的に接続することができる。
このような第2の設計思想は、電子装置を小型化する技術的思想が根底にあるからこそ採用されるものである。すなわち、電子装置の小型化を考えなければ、図6に示す表面グランドパターンSGPの下層には、すべて幅広のグランドパターンを形成し、かつ、表面端子パターンTEP(S)と裏面端子パターンTEP(B)とを電気的に接続する内部端子パターンをすべて外側に引き出すことも可能である。ただし、この場合、電子装置のサイズが大きくなってしまう。このことから、関連技術では、図7に示す内部配線層L2において、内部端子パターンTEP1を内側に引き込むように形成した後、図8に示す内部配線層L3において、内部端子パターンTEP2を外側に引き出すという工夫を施しているのである。すなわち、関連技術においては、内部グランドパターンIGP1の面積を大きくしながら、可能な限り電子装置の小型化を図るための工夫を施しているのである。
このとき、例えば、図7に示す内部配線層L2においては、内部グランドパターンIGP1の面積を大きくしながら、内部グランドパターンIGP1と内部端子パターンTEP1とを電気的に絶縁する必要があることから、必然的に、図7に示すように、内部グランドパターンIGP1に囲まれる領域R1を形成し、この領域R1の内側に内部端子パターンTEP1を形成することになる。同様に、例えば、図8に示す内部配線層L3においても、内部グランドパターンIGP2の面積を大きくしながら、内部グランドパターンIGP2と内部端子パターンTEP2とを電気的に絶縁する必要があることから、必然的に、図8に示すように、内部グランドパターンIGP2に囲まれる領域R2を形成し、この領域R2の内側に内部端子パターンTEP2を形成することになる。そして、図7に示す領域R1の上方には、図6に示す表面グランドパターンSGPが形成されており、かつ、図8に示す領域R2の下方には、図9に示す裏面グランドパターンBGPが形成されていることから、図7に示す領域R1および図8に示す領域R2は、蒸発した水分の逃げ場の少ない内圧上昇領域となることがわかる。このように、関連技術においては、上述した第1の設計思想と第2の設計思想の両方を採用する結果、図7に示す領域R1および図8に示す領域R2が、必然的に、蒸発した水分の逃げ場の少ない内圧上昇領域となるのである。
さらには、関連技術においては、上述した第1の設計思想とは別の第3の設計思想も採用しており、この第3の設計思想からも、図7に示す領域R1および図8に示す領域R2が、蒸発した水分の逃げ場が少ない内圧上昇領域となるので、この点についても説明する。例えば、図6に示すように、表面配線層L1には、部品搭載領域CRの外周領域に沿って、キャップ実装用ランドパターンLPが形成されており、このキャップ実装用ランドパターンLPとキャップCAP(図2(a)および図2(b)参照)とが接続される。このキャップCAPは、電磁シールドや改造防止の機能を有しており、キャップCAPをグランドと電気的に接続し、かつ、キャップCAPの実装強度を確保するため、部品搭載領域CRの外周領域に沿って形成されたキャップ実装用ランドパターンLPを使用して、キャップCAPを配線基板WBに固定している。そして、キャップCAPにグランド電位を供給するため、部品搭載領域CRの外周領域に沿って形成されるキャップ実装用ランドパターンLPにグランド電位を供給する必要性が生じる。このことから、例えば、図7に示すように、キャップ実装用ランドパターンLPと電気的に接続される内部グランドパターンIGP1は、領域CR1の外周領域に沿って形成されることになる。同様に、例えば、図8に示すように、内部グランドパターンIGP1と電気的に接続される内部グランドパターンIGP2も、領域CR2の外周領域に沿って形成されることになる。このような第3の設計思想と第2の設計思想とを組み合わせると、図7に示す領域R1および図8に示す領域R2は、蒸発した水分の逃げ場の少ない内圧上昇領域となるのである。以上のことから、関連技術における電子装置EAでは、上述した第1の設計思想と第2の設計思想と第3の設計思想とを採用する結果、配線基板WBの内部に内圧上昇領域が形成され、かつ、この内圧上昇領域の内部に配線層が形成される。そして、このことに起因して、内圧上昇領域においては、基板材料に吸湿された水分の熱による蒸発に伴う配線層の剥離が問題点として顕在化するのである。
例えば、図10(a)および図10(b)には、剥離が発生する剥離領域PERが示されており、特に、関連技術では、図10(b)に示すように、プリプレグPP2からの内部配線層L3の剥離が問題点として顕在化しやすい。なぜなら、図8に示す領域R2は、下層に大面積の裏面グランドパターンBGP(図9参照)が形成される結果、図7に示す領域R1よりも、蒸発した水分の逃げ場が少なくなると考えられるからである。そこで、本実施の形態では、上述した第1の設計思想と第2の設計思想と第3の設計思想とを採用しながらも、特に、蒸発した水分に起因する内部配線層L3の剥離を防止する工夫を施している。以下では、この工夫を施した本実施の形態における技術的思想について説明する。
<実施の形態における電子装置の実装構成>
まず、本実施の形態において、配線基板WBの表面に形成されている表面配線層L1の模式的な平面レイアウト構成は、図6に示す関連技術における平面レイアウト構成と同様であるため、その説明は省略する。すなわち、図6は、関連技術だけでなく、本実施の形態における表面配線層L1の模式的な平面レイアウト構成を示していることになる。
図11は、本実施の形態における内部配線層L2の模式的な平面レイアウト構成を示す平面図である。図11に示す領域CR1は、図6に示す部品搭載領域CRと平面的に重なる領域を示しており、この領域CR1の大部分にわたって、グランド電位が印加される内部グランドパターン(内部幅広パターン)IGP1が形成されている。そして、この内部グランドパターンIGP1は、領域CR1の外周領域に沿って配置されている複数のビアVA1aによって、図6に示すキャップ実装用ランドパターンLPと電気的に接続されているとともに、ビアVA1cによって、図6に示す表面グランドパターンSGPと電気的に接続されている。さらに、本実施の形態において、内部グランドパターンIGP1は、スルーホールTH1aとも電気的に接続され、かつ、スルーホールTH1cとも電気的に接続されている。
また、図11に示すように、内部グランドパターンIGP1は、基板部材(絶縁部材)が露出する領域R1を平面的に内包するように形成されている。そして、この内部グランドパターンIGP1に内包されている領域R1には、複数の内部端子パターンTEP1が形成されている。このとき、内部端子パターンTEP1の一端は、ビアVA1bと電気的に接続されている。この結果、図7に示す内部配線層L2に形成された内部端子パターンTEP1は、ビアVA1bを介して、図6に示す表面配線層L1に形成された表面端子パターンTEP(S)と電気的に接続されることになる。また、内部端子パターンTEP1の他端は、スルーホールTH1bと電気的に接続されている。
続いて、図12は、本実施の形態における内部配線層L3の模式的な平面レイアウト構成を示す平面図である。図11に示す領域CR2は、図6に示す部品搭載領域CRと平面的に重なる領域を示しており、この領域CR2に、グランド電位が印加される内部グランドパターン(内部幅広パターン)IGP2が形成されている。そして、この内部グランドパターンIGP2は、スルーホールTH1aと電気的に接続されている。したがって、図11に示す内部配線層L2に形成されている内部グランドパターンIGP1と、図12に示す内部配線層L3に形成されている内部グランドパターンIGP2とは、スルーホールTH1aを介して、電気的に接続されていることになる。また、内部グランドパターンIGP2は、ビアVA2bと電気的に接続されている。さらに、図8に示すように、内部グランドパターンIGP2は、基板部材(絶縁部材)が露出する領域R2によって、内部グランドパターンIGP2aと内部グランドパターンIGP2bとに分割されている。そして、図12に示すように、領域R2は、配線基板WBの側面と繋がるように形成されている。そして、内部グランドパターンIGP2を分割する領域R2には、複数の内部端子パターンTEP2が形成されている。このとき、内部端子パターンTEP2の一端は、ビアVA2aと電気的に接続されている一方、内部端子パターンTEP2の他端は、スルーホールTH1bと電気的に接続されている。したがって、図11に示す内部配線層L2に形成されている内部端子パターンTEP1は、スルーホールTH1bを介して、図12に示す内部配線層L3に形成されている内部端子パターンTEP2と電気的に接続されていることになる。
次に、図13は、本実施の形態における裏面配線層L4の模式的な平面レイアウト構成を示す平面図である。図13に示す領域CR3は、図6に示す部品搭載領域CRと平面的に重なる領域を示している。この領域CR3には、グランド電位が印加される裏面グランドパターン(裏面幅広パターン)BGPが形成されている。この裏面グランドパターンBGPは、図示しないソルダレジストで覆われた被覆領域CVRと、ソルダレジストに設けられた開口部OPから露出する露出領域EXRとを有するように構成されている。この裏面グランドパターンBGPは、ビアVA2bと電気的に接続されている。したがって、図13に示す裏面配線層L4に形成されている裏面グランドパターンBGPは、ビアVA2bを介して、図12に示す内部配線層L3に形成されている内部グランドパターンIGP2と電気的に接続されていることになる。さらに、本実施の形態においては、図12および図13の組み合わせからわかるように、裏面配線層L4には、平面視において、領域R2および内部グランドパターンIGP2aと重なる裏面グランドパターンBGPが形成され、この裏面グランドパターンBGPには、平面視において領域R2と重なり、かつ、基板部材が露出する複数の切り欠き部NTが形成されている。このとき、図13に示すように、切り欠き部NTと露出領域EXRとの間に被覆領域CVRが存在する。また、裏面グランドパターンBGPには、平面視において、複数の露出領域EXRに挟まれた被覆領域CVRに、基板材料が露出する複数のスリットSLが形成されている。そして、スリットSLは、切り欠き部と繋がっている。
続いて、裏面グランドパターンBGPを離間して囲むように、複数の裏面端子パターンTEP(B)が形成されている。そして、裏面端子パターンTEP(B)は、ビアVA2aと接続されている。これにより、図13に示す裏面配線層L4に形成されている裏面端子パターンTEP(B)は、ビアVA2aを介して、図12に示す内部配線層L3に形成されている内部端子パターンTEP2と電気的に接続されていることになる。したがって、表面配線層L1に形成されている表面端子パターンTEP(S)は、内部配線層L2に形成されている内部端子パターンTEP1および内部配線層L3に形成されている内部端子パターンTEP2を介して、裏面配線層L4に形成されている裏面端子パターンTEP(B)と電気的に接続されていることになる。
以上のことから、図6と図11と図12と図13を参照するとわかるように、表面グランドパターンSGPと内部グランドパターンIGP1と内部グランドパターンIGP2と裏面グランドパターンBGPとは、平面視において、部品搭載領域CRと平面的に重なる領域に形成されている。そして、表面グランドパターンSGPと内部グランドパターンIGP1とは、電気的に接続され、かつ、内部グランドパターンIGP1は、領域R2によって分割された内部グランドパターンIGP2の複数の部分のそれぞれと電気的に接続され、かつ、内部グランドパターンIGP2aと裏面グランドパターンBGPとは、電気的に接続されている。
<実施の形態における特徴>
次に、本実施の形態における特徴点について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態における第1特徴点は、例えば、図13に示すように、裏面グランドパターンBGPに、平面視において図12の領域R2と重なり、かつ、基板部材が露出する切り欠き部NTを形成している点にある。これにより、本実施の形態によれば、図12に示す領域R2において基板材料から蒸発した水分を、裏面グランドパターンBGPに形成された切り欠き部NTから放出することができる。このことから、本実施の形態における第1特徴点によれば、蒸発した水分が領域R2の内部に籠ることに起因する内圧上昇を抑制することができ、これによって、内部配線層L3の剥離を防止することができる。
つまり、本実施の形態における第1特徴点は、図12の領域R2に籠る水分のリークパスを確保する観点からなされた技術的思想であり、具体的に、図12の領域R2と平面的に重なる裏面グランドパターンBGPに切り欠き部NTを設ける構成として、この技術的思想を具現化している。例えば、図12の領域R2と平面的に重なる領域全体に裏面グランドパターンBGPが形成されていると、この裏面グランドパターンBGPが領域R2から外部空間への水分の放出を妨げることになる。この結果、領域R2に蒸発した水分が籠り、領域R2の内圧上昇に起因する内部配線層L3の剥離が生じる原因となる。
この点に関し、本実施の形態における第1特徴点によれば、領域R2と平面的に重なる裏面グランドパターンBGPの一部領域に切り欠き部NTを設けることにより、蒸発した水分の逃げ場を確保することができる。具体的に、図14は、関連技術で発生した剥離領域PERと、本実施の形態における切り欠き部NTを有する裏面グランドパターンBGPとを模式的に重ね合わせて見た図である。図14に示すように、関連技術における剥離領域PERと平面的に重なる位置に本実施の形態における切り欠き部NTが形成されていることがわかる。この場合、関連技術における剥離領域PERは、蒸発した水分が籠る領域であることを意味することから、この剥離領域PERと本実施の形態における切り欠き部NTが重なっているということは、切り欠き部NTが蒸発した水分のリークパスとして有効に機能することを意味する。したがって、本実施の形態における第1特徴点によれば、切り欠き部NTによって、蒸発した水分を外部空間にリークさせることができる結果、関連技術に存在する剥離領域PERの発生を抑制することができる。つまり、本実施の形態における第1特徴点は、単に、裏面グランドパターンBGPに切り欠き部NTを設けるのではなく、蒸発した水分が籠る領域R2と平面的に重なる領域に切り欠き部NTが位置するように形成することに技術的意義があり、これによって、切り欠き部NTを蒸発した水分のリークパスとして充分に機能させることができることになる。
このように、本実施の形態における第1特徴点によれば、領域R2に形成された内部端子パターンTEP2の剥離を効果的に防止することができる。したがって、本実施の形態における第1特徴点によれば、電子装置EA1の耐湿性および耐熱性の向上を図ることができ、これによって、電子装置EA1の信頼性向上を図ることができる。特に、本実施の形態では、例えば、図13に示すように、複数の切り欠き部NTを設けているため、領域R2で蒸発した水分のリークパスを複数確保できる結果、効果的に内部配線層L3の剥離を防止することができる。
ここで、リークパスを大きくする観点からは、切り欠き部NTのサイズを大きくすることが望ましいが、切り欠き部NTのサイズを必要以上に大きくすると、裏面グランドパターンBGP自体の面積減少に繋がるとともに、以下に示す不都合が生じるので、この点に留意する必要がある。例えば、図13に示すように、裏面グランドパターンBGPには、ソルダレジスト(図示せず)で覆われる被覆領域CVRと、ソルダレジストに設けられた開口部OPから露出する露出領域EXRが存在する。このとき、切り欠き部NTが露出領域EXRにまで形成されると、裏面グランドパターンBGPの露出領域EXRから構成されるグランド端子の形状に欠けが存在することになり、グランド端子の形状不良を招くことになる。このことから、本実施の形態では、図13に示すように、切り欠き部NTは、被覆領域CVRに形成し、露出領域EXRにはみ出さないように形成している。これにより、本実施の形態における第1特徴点を採用しながらも、露出領域EXRから構成されるグランド端子に形状不良が発生することを防止できる。
さらに、露出領域EXRから構成されるグランド端子の形状不良を抑制する観点から、切り欠き部NTは、露出領域EXRにはみ出さないように形成されるだけでなく、露出領域EXRから一定距離だけ離れるように形成することが望ましい。なぜなら、露出領域EXRは、ソルダレジスト(図示せず)に開口部OPを設けることによって形成されるからである。すなわち、開口部OPは、フォトリソグラフィ技術を使用したパターニングで形成されるため、開口部OPのパターニング精度を考慮すると、露出領域EXRから一定距離(マージン)だけ離れていない場合には、パターニングずれによって、切り欠き部NTが露出領域EXRに形成されることになってしまうからである。すなわち、露出領域EXRから構成されるグランド端子の形状不良を確実に防止する観点からは、開口部OPのパターニング精度を考慮したマージンを確保しながら、切り欠き部NTを形成することが望ましいのである。
この点に関し、本実施の形態では、例えば、図13に示すように、複数の切り欠き部NTを設けており、この構成は、1つの切り欠き部NTのサイズを大きくしなくても、露出領域EXRから構成されるグランド端子の形状不良を防止しながら、リークパスの拡大を図ることを容易に実現できる点で有用である。
続いて、本実施の形態における第2特徴点は、例えば、図13に示すように、複数の露出領域EXRの間に位置する被覆領域CVRに、裏面グランドパターンBGPの中央部に向かうスリットSLを形成する点にある。これにより、切り欠き部NTを形成することができない裏面グランドパターンBGPの中央部にも、蒸発した水分のリークパスを形成することができる。つまり、図12に示す領域R2と平面的に重なる領域が、裏面グランドパターンBGPの中央部に位置する場合、裏面グランドパターンBGPの中央部に向かうスリットSLを形成することによって、蒸発した水分が籠ることに対して有効なリークパスを提供することができる。このように、本実施の形態では、切り欠き部NTでは対応できないリークパスをスリットSLによって提供できる点で、本実施の形態における第2特徴点は重要な技術的意義を有していることになる。そして、例えば、図13に示すように、切り欠き部NTとスリットSLとを繋ぐように形成することにより、蒸発した水分のリークパスの拡大化も図ることができ、これによって、内部配線層L3の剥離を有効に防止することができる。すなわち、図13に示すように、本実施の形態における第1特徴点と第2特徴点とを組み合わせることも可能であり、この場合、第1特徴点と第2特徴点との相乗効果によって、さらなる電子装置EA1の信頼性向上を図ることができる。
なお、裏面グランドパターンBGPの露出領域EXRから構成されるグランド端子の形状不良を抑制する観点から、スリットSLも露出領域EXRからはみ出さないように形成することが望ましいとともに、パターニング精度を考慮して、露出領域EXRからマージンを設けて形成することが望ましい。
さらに、本実施の形態における第2特徴点においても、例えば、図13に示すように、複数のスリットSLを設けており、この構成は、1つのスリットSLのサイズを大きくしなくても、露出領域EXRから構成されるグランド端子の形状不良を防止しながら、リークパスの拡大を図ることを容易に実現できる点で有用である。
次に、本実施の形態における第3特徴点は、例えば、図12に示すように、領域R2が内部グランドパターンIGP2に内包されるように形成するのではなく、領域R2が配線基板WBの一側面と繋がるように形成する点である。この場合、領域R2において、蒸発した水分は、配線基板WBの一側面を通って外部空間へ放出される。これにより、領域R2に蒸発した水分が籠ることによる内圧の上昇を抑制することができ、これによって、領域R2の内部に形成されている内部端子パターンTEP2の剥離を防止することができる。すなわち、本実施の形態における第3特徴点は、配線基板WBの側面をリークパスとして有効活用する技術的思想である。これにより、本実施の形態における第3特徴点によれば、第1特徴点および第2特徴点によるリークパスに加えて、別のリークパスを実現することができ、これによって、内部配線層L3の剥離を有効に防止することができる。つまり、本実施の形態における第1特徴点と第2特徴点と第3特徴点とを組み合わせることによる相乗効果によって、さらなる電子装置EA1の信頼性向上を図ることができる。
ここで、本実施の形態における第3特徴点を実現すると、例えば、図12に示すように、内部グランドパターンIGP2は、内部グランドパターンIGP2aと内部グランドパターンIGP2bとに分割される。この構成において、本実施の形態では、図12に示すように、内部グランドパターンIGP2aにスルーホールTH1aを接続するように構成するとともに、内部グランドパターンIGP2bにスルーホールTH1を接続するように構成している。これにより、本実施の形態によれば、互いに分割された内部グランドパターンIGP2aと内部グランドパターンIGP2bのそれぞれが、図11に示す内部グランドパターンIGP1と電気的に接続されることになる。この結果、分割された内部グランドパターンIGP2aと内部グランドパターンIGP2bとの両方にグランド電位を供給することができる。
<変形例1>
本変形例1では、アンテナを電子装置の外部に設ける構成例について説明する。図15は、本変形例1における電子装置の配線基板WBに形成されている表面配線層L1のレイアウト構成を模式的に示す図である。図15に示す本変形例1における配線基板WBは、部品搭載領域CRを有している一方、アンテナ搭載領域(AR)を有していない。つまり、本変形例1における配線基板WBは、電子装置の外部にアンテナを設けることを前提としているため、配線基板WBには、アンテナ搭載領域が設けられていないのである。そして、図15に示すように、本変形例1における配線基板WBでは、部品搭載領域CRに形成されている配線WLの端部がビアVA1dと電気的に接続されている。また、図15に示すように、本変形例1における配線基板WBでは、アンテナ搭載領域にまで配線WLを引き回す必要がないため、部品搭載領域CRの外周領域を途切れなく囲むようにキャップ実装用ランドパターンLPが形成されている。
次に、図16は、本変形例1における電子装置の配線基板WBに形成されている内部配線層L2のレイアウト構成を模式的に示す図である。図16に示すように、本変形例1における配線基板WBの内部配線層L2には、ビアVA1dと電気的に接続されるスルーホールTH1dが形成されている。
そして、図17は、本変形例1における電子装置の配線基板WBに形成されている内部配線層L3のレイアウト構成を模式的に示す図である。図17に示すように、本変形例1における配線基板WBの内部配線層L3には、スルーホールTH1dと電気的に接続されるビアVA2cが形成されている。
続いて、図18は、本変形例1における電子装置の配線基板WBに形成されている裏面配線層L4のレイアウト構成を模式的に示す図である。図18に示すように、本変形例1における配線基板WBの裏面配線層L4には、ビアVA2cと電気的に接続されるアンテナ端子ATEが形成されている。つまり、図18に示すように、本変形例1において、複数の裏面端子パターンTEP(B)には、電子装置の外部に設けられるアンテナと接続可能なアンテナ端子ATEが含まれている。そして、図15〜図18に示すように、裏面配線層L4に形成されているアンテナ端子ATEは、ビアVA2c→スルーホールTH1d→ビアVA1dの経路で表面配線層L1に形成されている配線WLと電気的に接続されている。すなわち、本変形例1における配線基板WBでは、アンテナは設けられていない一方、外付けされるアンテナと接続可能なようにアンテナ端子ATEが設けられている。
図19は、本変形例1における配線基板WBとアンテナとの接続構成例を示す模式図である。図19に示すように、本変形例1における配線基板WBの表面には、キャップCAPが設けられているとともに、配線基板WBの裏面が実装基板MBの表面に接するようして、配線基板WBが実装基板MB上に搭載されている。そして、図19に示すように、実装基板MBには、配線が形成されており、実装基板MB上には、この配線と電気的に接続されるインピーダンス調整用部品ACと、配線と電気的に接続されるチップアンテナCANTとが搭載されている。これにより、配線基板WBと、配線基板WBの外部に外付けされるチップアンテナCANTとが実装基板MB上で電気的に接続されることになる。
ただし、本変形例1における配線基板WBと、配線基板WBの外部に外付けされるアンテナとの接続構成は、図19に示す構成に限定されるものではなく、例えば、図20(a)に示すようになレイアウト構成によって、配線基板WBとチップアンテナCANTとを電気的に接続することもできる。さらに、配線基板WBとアンテナとの接続構成は、チップアンテナを使用したレイアウト構成に限られることなく、例えば、図20(b)に示すようなワイヤアンテナWANTを使用するレイアウト構成や、図20(c)に示すようなパターンアンテナPANTを使用したレイアウト構成も実現できる。
<変形例1における利点>
以上のように、本変形例1では、配線基板WBの外部にアンテナを外付けする構成を前提としているため、配線基板WBに部品搭載領域CRの他にアンテナ搭載領域を設ける必要がないことから、配線基板WBの小型化を図ることができる。
そして、本変形例1における配線基板WBでは、アンテナ搭載領域を設けない一方、配線基板WBの裏面にアンテナ端子ATE(図18参照)を設けているため、例えば、図19および図20(a)〜(c)に示すように、配線基板WBの外部に設けられるアンテナ(チップアンテナCANTやワイヤアンテナWANTやパターンアンテナPANT)と配線基板とを電気的に接続することができる。このように、本変形例1では、配線基板WB上にアンテナを設けない一方、配線基板WBにアンテナ端子ATEを設けることによって、電子装置に必要不可欠なアンテナを外付け構成にすることができる結果、筐体への電子装置の搭載位置に対する自由度や、筐体設計の自由度を向上することができる。
さらに、本変形例1では、例えば、図15に示すように、部品搭載領域CRの外周領域を途切れなく囲むようにキャップ実装用ランドパターンLPを形成することができるため、配線基板WBの部品搭載領域CRを覆うキャップCAPでの密封性を向上することができる。これにより、配線基板WBの部品搭載領域CRへの異物や水分の侵入を効果的に防止することができるとともに、キャップCAPによるシールド性を向上できる。このことから、本変形例1によれば、電子装置の信頼性向上を図ることができるとともに、電子装置の性能向上も図ることができることになる。
<変形例2>
実施の形態では、例えば、図13に示すように、裏面グランドパターンBGPに、切り欠き部NTとスリットSLを設けることにより、配線基板WBの内部に停留する水分のリークパスを確保することによって、内部配線層の剥離を防止することができることを説明したが、実施の形態における技術的思想は、図13に示す構成に限定されるものではない。つまり、実施の形態における技術的思想は、例えば、複数の切り欠き部NT(切り欠き部NT1と切り欠き部NT2)を一体化させる図21に示す構成や、切り欠き部NTとは表現することができない図22に示す構成としても具現化することができる。例えば、図22に示す構成は、平面視において、裏面グランドパターンBGPと複数の裏面端子パターンTEP(B)の一部との間に、裏面グランドパターンBGPと複数の裏面端子パターンTEP(B)の一部との間の距離(最短距離)が距離L1である領域RG1が形成される。一方、図22に示す構成は、平面視において、裏面グランドパターンBGPと複数の裏面端子パターンTEP(B)の他の一部との間に、裏面グランドパターンBGPと複数の裏面端子パターンTEP(B)の他の一部との間の距離が距離L1よりも小さい距離L2である領域RG2も形成される。このとき、図22に示す構成では、平面視において、領域RG1が図12に示す領域R2(基板部材露出領域)と重なる部分を有するように形成されている。この結果、図22に示す構成によっても、配線基板WBの内部に停留する水分のリークパスを確保することができることになり、これによって、本変形例1でも内部配線層の剥離を防止することができる。
<変形例3>
実施の形態では、例えば、図12に示すように、内部配線層L3の領域R2が内部グランドパターンIGP2に内包されるように形成するのではなく、領域R2が配線基板WBの一側面と繋がるように形成するレイアウト構成について説明したが、この技術的思想は、内部配線層L3に限られるものではなく、例えば、図23に示すように、内部配線層L2の領域R1にも適用することができる。この場合も、領域R1において、蒸発した水分は、配線基板WBの一側面を通って外部空間へ放出される。これにより、領域R1に蒸発した水分が籠ることによる内圧の上昇を抑制することができ、これによって、領域R1の内部に形成されている内部端子パターンTEP1の剥離を防止することができる。すなわち、本変形例3も、配線基板WBの側面をリークパスとして有効活用する技術的思想である。これにより、内部配線層L2においても、配線基板WBの側面をリークパスとして利用することができる結果、内部配線層L2の剥離を有効に防止することができることによって、さらなる電子装置の信頼性向上を図ることができる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
前記実施の形態は、以下の形態を含む。
(付記1)
無線通信部として機能する電子装置であって、
前記電子装置は、
表面と裏面とを有する配線基板と、
前記配線基板の前記表面に搭載された半導体装置と、
を備え、
前記配線基板は、
前記表面に形成された表面配線層と、
前記配線基板の内部に形成された内部配線層と、
前記裏面に形成された裏面配線層と、
を有し、
前記内部配線層には、
基板部材が露出する基板部材露出領域と、
前記基板部材露出領域を囲む第1内部幅広パターンと、
が形成され、
前記裏面配線層には、
前記裏面幅広パターンと、
前記裏面幅広パターンの周囲を離間して囲む複数の裏面端子パターンと、
が形成され、
平面視において、前記裏面幅広パターンと前記複数の裏面端子パターンの一部との間には、前記裏面幅広パターンと前記複数の裏面端子パターンの一部との間の距離が第1距離である第1領域が形成され、
平面視において、前記裏面幅広パターンと前記複数の裏面端子パターンの他の一部との間には、前記裏面幅広パターンと前記複数の裏面端子パターンの他の一部との間の距離が前記第1距離よりも小さい第2距離である第2領域が形成され、
平面視において、前記第1領域は、前記基板部材露出領域と重なる部分を有する、電子装置。
(付記2)
付記1に記載の電子装置において、
前記複数の裏面端子パターンには、前記電子装置の外部に設けられるアンテナと接続可能なアンテナ端子が含まれている、電子装置。
(付記3)
無線通信部として機能する電子装置であって、
前記電子装置は、
表面と裏面とを有する配線基板と、
前記配線基板の前記表面に搭載された半導体装置と、
を備え、
前記配線基板は、
前記表面に形成された表面配線層と、
前記配線基板の内部に形成された内部配線層と、
前記裏面に形成された裏面配線層と、
を有し、
前記内部配線層には、
前記基板部材が露出する基板部材露出領域と、
前記基板部材露出領域によって複数の部分に分割された内部幅広パターンと、
が形成され、
前記基板部材露出領域は、前記配線基板の側面と繋がっている、電子装置。
(付記4)
付記3に記載の電子装置において、
前記裏面配線層には、
前記裏面幅広パターンと、
前記裏面幅広パターンの周囲を離間して囲む複数の裏面端子パターンと、
が形成され、
前記複数の裏面端子パターンには、前記電子装置の外部に設けられるアンテナと接続可能なアンテナ端子が含まれている、電子装置。
ANT アンテナ
ANT1 モノポールアンテナ
AR アンテナ搭載領域
EA 電子装置
EA1 電子装置
BGP 裏面グランドパターン
CAP キャップ
CR 部品搭載領域
CVR 被覆領域
EXR 露出領域
IGP1 内部グランドパターン
IGP2 内部グランドパターン
IGP2a 内部グランドパターン
IGP2b 内部グランドパターン
LP キャップ実装用ランドパターン
L1 表面配線層
L2 内部配線層
L3 内部配線層
L4 裏面配線層
NT 切り欠き部
R1 領域
R2 領域
SA 半導体装置
SGP 表面グランドパターン
SL スリット
TEP(S) 表面端子パターン
TEP(B) 裏面端子パターン
TEP1 内部端子パターン
TEP2 内部端子パターン
WB 配線基板

Claims (15)

  1. 無線通信部として機能する電子装置であって、
    前記電子装置は、
    表面と裏面とを有する配線基板と、
    前記配線基板の前記表面に搭載された半導体装置と、
    を備え、
    前記配線基板は、
    前記表面に形成された表面配線層と、
    前記配線基板の内部に形成された内部配線層と、
    前記裏面に形成された裏面配線層と、
    を有し、
    前記内部配線層には、
    基板部材が露出する第1領域と、
    前記第1領域を囲む第1内部幅広パターンと、
    が形成され、
    前記裏面配線層には、平面視において、前記第1領域および前記第1内部幅広パターンと重なる裏面幅広パターンが形成され、
    前記裏面幅広パターンには、平面視において前記第1領域と重なる切り欠き部が形成されている、電子装置。
  2. 請求項1に記載の電子装置において、
    前記配線基板の前記表面は、
    前記半導体装置が搭載される部品搭載領域と、
    前記部品搭載領域と隣接し、かつ、アンテナが搭載されるアンテナ搭載領域と、
    を有し、
    前記第1内部幅広パターンおよび前記裏面幅広パターンは、平面視において、前記部品搭載領域と重なる位置に形成されている、電子装置。
  3. 請求項2に記載の電子装置において、
    前記アンテナは、モノポールアンテナである、電子装置。
  4. 請求項1に記載の電子装置において、
    前記配線基板の前記表面は、前記半導体装置が搭載される部品搭載領域を有し、
    前記部品搭載領域には、前記部品搭載領域の外周領域に沿って、キャップ実装用ランドパターンが形成され、
    前記配線基板の前記表面には、前記キャップ実装用ランドパターンと接続され、かつ、前記半導体装置を覆うキャップが搭載されている、電子装置。
  5. 請求項4に記載の電子装置において、
    前記キャップは、金属材料から構成されている、電子装置。
  6. 請求項1に記載の電子装置において、
    前記裏面幅広パターンは、
    絶縁膜で覆われる被覆領域と、
    前記絶縁膜から露出する複数の露出領域と、
    を有し、
    前記裏面幅広パターンには、平面視において、前記複数の露出領域に挟まれた前記被覆領域にスリットが形成されている、電子装置。
  7. 請求項6に記載の電子装置において、
    前記スリットは、前記切り欠き部と繋がっている、電子装置。
  8. 請求項6に記載の電子装置において、
    前記切り欠き部と前記露出領域との間に前記被覆領域が存在する、電子装置。
  9. 請求項1に記載の電子装置において、
    前記配線基板の前記表面は、前記半導体装置が搭載される部品搭載領域を有し、
    前記部品搭載領域内の前記表面配線層は、
    表面幅広パターンと、
    前記表面幅広パターンの周囲を離間して囲む複数の表面端子パターンと、
    を有し、
    前記半導体装置は、前記表面幅広パターンと前記複数の表面端子パターンのそれぞれと電気的に接続されるように、前記配線基板の前記表面に搭載されている、電子装置。
  10. 請求項9に記載の電子装置において、
    前記内部配線層は、
    前記表面配線層の下層に位置する第1内部配線層と、
    前記第1内部配線層の下層に位置する第2内部配線層と、
    を含み、
    前記第1内部配線層には、
    前記基板部材が露出する前記第1領域と、
    前記第1領域を囲む前記第1内部幅広パターンと、
    が形成され、
    前記第2内部配線層には、
    前記基板部材が露出する第2領域と、
    前記第2領域によって複数の部分に分割された第2内部幅広パターンと、
    が形成され、
    前記第2領域は、前記配線基板の側面と繋がっている、電子装置。
  11. 請求項10に記載の電子装置において、
    前記表面幅広パターンと前記第1内部幅広パターンとは、電気的に接続され、
    前記第1内部幅広パターンは、前記第2領域によって分割された前記第2内部幅広パターンの複数の部分のそれぞれと電気的に接続され、
    前記第2内部幅広パターンと前記裏面幅広パターンとは、電気的に接続されている、電子装置。
  12. 請求項10に記載の電子装置において、
    前記裏面配線層は、
    前記裏面幅広パターンと、
    前記裏面幅広パターンの周囲を離間して囲む複数の裏面端子パターンと、
    を有し、
    前記第1領域内の第1内部配線層は、前記複数の表面端子パターンのそれぞれと電気的に接続された複数の第1内部端子パターンのそれぞれを有し、
    前記第2領域内の第2内部配線層は、前記複数の第1内部端子パターンのそれぞれと電気的に接続された複数の第2内部端子パターンのそれぞれを有し、
    前記複数の第2内部端子パターンのそれぞれは、前記複数の裏面端子パターンのそれぞれと電気的に接続されている、電子装置。
  13. 請求項1に記載の電子装置において、
    前記切り欠き部は、複数存在する、電子装置。
  14. 請求項6に記載の電子装置において、
    前記スリットは、複数存在する、電子装置。
  15. 請求項1に記載の電子装置において、
    前記第1内部幅広パターンおよび前記裏面幅広パターンのそれぞれは、基準電位が供給されるグランドパターンである、電子装置。
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