実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、同様の機能を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
なお、本明細書で説明する各図において、各構成の大きさ、層の厚さ、または領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。
なお、本明細書等における「第1」、「第2」等の序数詞は、構成要素の混同を避けるために付すものであり、数的に限定するものではない。
トランジスタは半導体素子の一種であり、電流や電圧の増幅や、導通または非導通を制御するスイッチング動作などを実現することができる。本明細書におけるトランジスタは、IGFET(Insulated Gate Field Effect Transistor)や薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を含む。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の照明装置、および該照明装置を用いた照明システムについて図1、および図2を用いて説明する。
本発明の一態様の照明装置、および該照明装置を用いた照明システムは、周辺環境に起因する外光照度、および外光色温度などの周辺状況を検出し、使用者が心地よいと感じる表示となるように、照明装置の輝度、および色温度の調整を行う。つまり、周辺環境に応じて、照明装置の輝度、および色温度などを調節することで、表示部の色度調整を行う。
本発明の一態様の照明システムは、使用者が心地よいと感じる表示における表示装置のデータとを設定する(以下、使用者が心地よいと感じる表示データを設定したデータともいう)。また、周辺環境に起因する外光照度、色温度などを検出し、周辺環境下における表示データを取得する(以下、周辺環境下における表示データを取得したデータともいう)。
取得したデータと設定したデータを比較し、設定したデータに対し、取得したデータがずれを生じている場合、設定したデータと取得したデータとの差異を小さくするように、照明装置の輝度や、色温度などを調節する。つまり、照明装置を調光、および調色することで、理想的な表示を行う環境に近づけることができる。従って、再度取得したデータは、設定したデータに近い値となり、周辺環境に関わらず、使用者が心地よいと感じる最適な画像を表示することができる。
例えば、本発明の一態様の照明システムは、使用者が心地よいと感じる表示における表示装置の自発光量のデータと、反射光量のデータとを設定する(以下、使用者が心地よいと感じる表示における表示装置のデータを合わせて設定したデータともいう)。また、周辺環境の外光照度、色温度などを検出し、表示装置の自発光量のデータと、反射光量のデータとを取得する(以下、周辺環境下における表示装置のデータを合わせて取得したデータともいう)。
取得したデータと設定したデータを比較し、設定したデータよりも、取得したデータの反射光量の割合が不足している場合、照明装置の輝度を強くする。照明装置の輝度を強くすることで、周辺環境の外光照度が増加し、伴って、取得される反射光量も増加する。つまり、外光照度を調節することで、再度取得したデータは、設定したデータに近い値となり、外部環境に関わらず、使用者が心地よいと感じる画像を表示することができる。
例えば、本発明の一態様の照明システムは、使用者が心地よいと感じる表示における表示装置の自発光量のデータと、反射光量のデータとを設定する。また、周辺環境の外光照度、色温度などを検出し、表示装置の自発光量のデータと、反射光量のデータとを取得する。
取得したデータと設定したデータを比較し、設定したデータよりも、取得したデータの反射光量の割合が不足している場合、照明装置の輝度を強くする。照明装置の輝度を強くすることで、周辺環境の外光照度が増加し、伴って、取得される反射光量も増加する。つまり、外光照度を調節することで、再度取得したデータは、設定したデータに近い値となり、外部環境に関わらず、使用者が心地よいと感じる画像を表示することができる。
[システムの構成例]
図1に示すシステム500は、表示装置510、および照明装置520を有する。表示装置510は、表示部512、処理部514、通信部502a、検出部504a、入力部506a、および記憶部508a、を有する。また、照明装置520は、発光部522、処理部524、および通信部502bを有する。
システム500は、設定したデータと取得したデータを比較し、表示装置510が有する表示部512に表示される画像が、設定したデータに基づいた画像となるように、照明装置520が有する発光部522の輝度を調節する機能を有する。
<表示装置510>
表示装置510は、表示を行う機能を有する表示部512を有する。本発明の一態様の表示装置510は、通信部502a、検出部504a、入力部506a、記憶部508a、および処理部514を有する。
また、表示装置510は、記録媒体(フラッシュメモリ、ブルーレイディスク、もしくはDVD(Digital Versatile Disc)など)にデータを書き出す機能を有していてもよい。
<<表示部512>>
表示部512は、コントローラおよび表示パネルを有する。なお、表示パネルは、タッチセンサを有するタッチパネルであってもよい。
表示パネルは、表示素子を有する。表示素子としては、無機EL素子、有機EL素子、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子、液晶素子、電気泳動素子、MEMS(Micro Electro Mechanical System、マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)を用いた表示素子等が挙げられる。
本発明の一態様の表示パネルは、少なくとも、反射型表示素子を用いることが好ましい。例えば、反射型の液晶素子、シャッター方式のMEMS素子、光干渉方式のMEMS素子、マイクロカプセル方式、電気泳動方式、エレクトロウェッティング方式、電子粉流体(登録商標)方式等を用いることができる。
また、反射型液晶素子と、他の表示素子とを組み合わせた表示パネルを用いてもよい。例えば、外部環境の光を反射して画像を映す機能と、発光素子を光らせて画像を映す機能と、を有する表示部が挙げられる。反射光と自発光とを混合させた光を用いることで、まるで絵画を見ているかのように感じさせる画像を表示することが可能となる。
表示部512は、入力された表示データに応じて画像を表示する機能を有することが好ましい。表示データは、記憶部508a、または外部から処理部514に供給され、処理部514から表示部512に供給される。処理部514は、評価方法に合ったコンテンツを、表示部512に表示させる。
<<処理部514>>
処理部514は、入力部506aから設定したデータが供給される。また、処理部514は、検出部504aから、外部環境のデータが供給される。
処理部514は、外部環境のデータを処理し、取得したデータを算出する機能を有する。また、取得したデータと設定したデータとを比較し、照明装置520が有する発光部522を調整するためのデータ(以下、調整するためのデータという)を算出する機能を有する。また、処理部514は、通信部502aに入力するデータを処理する機能を有する。
また、処理部514は、記憶部508aに記憶されたプログラム、および入力部506aから入力されたプログラムを読み出し、該プログラムを用いて、表示部512へ入力するデータを処理する機能を有することが好ましい。
また、処理部514は、記憶部508aに、入力部506aへ入力されたプログラムを書き込む機能を有する。また、処理部514は、記憶部508aに記憶されたプログラムを読み出す機能を有する。
処理部514は、例えば、演算回路、または中央演算装置(CPU:Central Processing Unit)等を有する。
処理部514には、チャネル形成領域に酸化物半導体を有するトランジスタを用いることが好ましい。当該トランジスタはオフ電流が極めて低いため、当該トランジスタを記憶素子として機能する容量素子に流入した電荷(データ)を保持するためのスイッチとして用いることで、データの保持期間を長期にわたり確保することができる。この特性を、処理部514が有するレジスタおよびキャッシュメモリのうち少なくとも一方に用いることで、必要なときだけ処理部514を動作させ、他の場合には直前の処理の情報を当該記憶素子に待避させることにより、ノーマリーオフコンピューティングが可能となり、評価システムの低消費電力化を図ることができる。
処理部514は、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)等のマイクロプロセッサを有していてもよい。マイクロプロセッサは、FPGA(Field Programmable Gate Array)、FPAA(Field Programmable Analog Array)等のPLD(Programmable Logic Device)によって実現された構成でもよい。処理部514は、プロセッサにより種々のプログラムからの命令を解釈し実行することで、各種のデータ処理およびプログラム制御を行うことができる。プロセッサにより実行しうるプログラムは、プロセッサが有するメモリ領域および記憶部508aのうち少なくとも一方に格納される。
処理部514はメインメモリを有していてもよい。メインメモリは、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリ、およびROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリのうち少なくとも一方を有する。
RAMとしては、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)等が用いられ、処理部514の作業空間として仮想的にメモリ空間が割り当てられ利用される。記憶部508aに格納されたオペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、プログラムモジュール、プログラムデータ、およびルックアップテーブル等は、実行のためにRAMにロードされる。RAMにロードされたこれらのデータ、プログラム、およびプログラムモジュールは、それぞれ、処理部514に直接アクセスされ、操作される。
ROMには、書き換えを必要としない、BIOS(Basic Input/Output System)およびファームウェア等を格納することができる。ROMとしては、マスクROM、OTPROM(One Time Programmable Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)等が挙げられる。EPROMとしては、紫外線照射により記憶データの消去を可能とするUV−EPROM(Ultra−Violet Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ等が挙げられる。
<<通信部502a>>
通信部502aは、調整するためのデータなどを出力、および取得する機能を有する。なお、必要に応じて、外部環境のデータ、取得したデータ、および設定したデータを出力、および取得する機能を有していてもよい。
通信部502aは、有線または無線により、データを外部に出力することができる。また、通信部502aは、有線または無線により、データを外部から取得することができる。通信部502aは、外部接続端子、および通信部のうち少なくとも一方を有することが好ましい。
通信部502aは、例えば、FM変調でのアナログ伝送、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fi(Wireless Fidelity:登録商標)等により通信規格化された無線通信、または赤外線通信等により、外部機器へデータを送信することができる。
または、通信部502aは、システム500とコンピュータネットワークと、を接続させる機能を有する。コンピュータネットワークとしては、World Wide Web(WWW)の基盤であるインターネット、イントラネット、エクストラネット、PAN(Personal Area Network)、LAN(Local Area Network)、CAN(Campus Area Network)、MAN(Metropolitan Area Network)、WAN(Wide Area Network)、GAN(Global Area Network)等が挙げられる。
システム500は複数の通信手段を有していてもよい。
<<検出部504a>>
検出部504aは、外光照度、および外光色温度などの周辺の状況を検出することで、外部環境のデータを取得する機能を有する。検出部504aは、処理部514に外部環境のデータを供給する機能を有する。
検出部504aは、使用者の外部環境のデータをリアルタイムで取得することができる。
なお、周辺状況の検出には、例えば、光量センサ、および照度センサなどを用いることができる。
<<記憶部508a>>
記憶部508aは、設定したデータを格納する機能を有する。また、必要に応じて、外部環境のデータ、取得したデータ、および調整するためのデータを格納する機能を有していてもよい。また、記憶部508aは、プログラムを格納する機能を有することが好ましい。
なお、処理部514が有する各種メモリが、記憶部508aとしての機能の少なくとも一部を有していてもよい。記憶部508aは、例えば、処理部514が演算処理を実行するコンピュータプログラム、ルックアップテーブル等を有する。
記憶部508aは、例えばフラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、PRAM(Phase change RAM)、ReRAM(Resistance RAM)、およびFeRAM(Ferroelectric RAM)等の不揮発性の記憶素子が適用された記憶装置、並びに、DRAMおよびSRAM等の揮発性の記憶素子が適用された記憶装置等のうち少なくとも一つを有する。また、ハードディスクドライブ(Hard Disc Drive:HDD)およびソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等の記録メディアドライブを有していてもよい。
また、システム500は、有線または無線でデータの送受信が可能な記憶装置と、データの受け渡しを行ってもよい。HDDもしくはSSD等の記憶装置、または、フラッシュメモリ、ブルーレイディスク、もしくはDVD等の記録媒体と、処理部514と、は、コネクタと、外部接続端子または通信部と、を介して、データの送受信が可能である。
<照明装置520>
照明装置520は、発光部522を有する。本発明の一態様の照明装置520は、通信部502b、および処理部524を有する。
また、照明装置520は、検出部、入力部、記憶部、を有していてもよい。また、記録媒体(フラッシュメモリ、ブルーレイディスク、もしくはDVD(Digital Versatile Disc)など)にデータを書き出す機能を有していてもよい。
<<発光部522>>
発光部522は、発光素子を有する。発光素子としては、LED素子、有機EL素子などの発光素子、または、キセノンランプ等の光源からの光を伝搬する光ファイバーなどを用いることができる。特に、有機EL素子を用いると、光の演色性および装置の簡略化の観点で好ましい。なお、発光部522は、2種以上の発光素子を有していてもよい。
また、発光部522は、複数設けられていてもよい。つまり、複数の光源を有する照明装置であってもよい。また、複数の光源は、それぞれ異なる発光素子を有していてもよい。複数の光源を有することで、輝度、および色温度を調節することが容易となる。
<<処理部524>>
処理部524は、通信部502bから、入力されたデータが供給される。
処理部524は、通信部502bから供給された調整するためのデータを処理し、発光部522の輝度を調節するデータを算出する機能を有する。また、処理部524は、発光部522に入力するデータを処理する機能を有する。なお、表示装置510、および照明装置520を有する電子機器として、システム500を使用する場合、処理部524としての機能を、処理部514で行ってもよい。
処理部524は、例えば、演算回路、または中央演算装置(CPU:Central Processing Unit)等を有する。
処理部524には、チャネル形成領域に酸化物半導体を有するトランジスタを用いることが好ましい。当該トランジスタはオフ電流が極めて低いため、当該トランジスタを記憶素子として機能する容量素子に流入した電荷(データ)を保持するためのスイッチとして用いることで、データの保持期間を長期にわたり確保することができる。この特性を、処理部514が有するレジスタおよびキャッシュメモリのうち少なくとも一方に用いることで、必要なときだけ処理部514を動作させ、他の場合には直前の処理の情報を当該記憶素子に待避させることにより、ノーマリーオフコンピューティングが可能となり、評価システムの低消費電力化を図ることができる。
処理部524は、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)等のマイクロプロセッサを有していてもよい。マイクロプロセッサは、FPGA(Field Programmable Gate Array)、FPAA(Field Programmable Analog Array)等のPLD(Programmable Logic Device)によって実現された構成でもよい。処理部524は、プロセッサにより種々のプログラムからの命令を解釈し実行することで、各種のデータ処理およびプログラム制御を行うことができる。プロセッサにより実行しうるプログラムは、プロセッサが有するメモリ領域のうち少なくとも一方に格納される。
処理部514はメインメモリを有していてもよい。メインメモリは、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリ、およびROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリのうち少なくとも一方を有する。
<<通信部502b>>
通信部502bは、調整するためのデータなどを取得、および出力する機能を有する。なお、必要に応じて、外部環境のデータ、取得したデータ、および設定したデータを出力、および取得する機能を有していてもよい。また、表示装置510、および照明装置520を有する電子機器として、システム500を使用する場合、通信部502a、および通信部502bは必ずしも設けなくてよい。
通信部502bは、有線または無線により、データを外部に出力することができる。また、通信部502bは、有線または無線により、データを外部から取得することができる。通信部502aは、外部接続端子、および通信部のうち少なくとも一方を有することが好ましい。
例えば、FM変調でのアナログ伝送、無線通信、または赤外線通信等により、直接データを受け渡してもよい。または、コンピュータネットワークを用いて、データを、オンラインストレージに保存した後、オンラインストレージから該データをダウンロードしてもよい。
表示装置510と照明装置520との間でデータを受け渡す他の方法としては、表示装置510および照明装置520が、それぞれ外部接続端子を有し、有線で2つを接続する方法、表示装置510からデータを記録媒体に書き出し、照明装置520が該記録媒体から該データを読み込む方法等が挙げられる。
<その他>
なお、上述した機能を有する構成の他に、音声入力部、音声出力部、および外部接続端子、などを有していてもよい。
例えば、音声出力部は、音を出力する機能を有する。音声出力部は、処理部によって制御される。記憶部は、音声信号を記憶する機能を有することが好ましい。記憶部に記憶された音声信号は、処理部を介して音声出力部に供給される。音声出力部は、処理部から供給された音声信号を音に変換し、システム500の外部に出力することができる。
音声入力部は、例えば、マイクロフォンや音声入力コネクタと、コントローラと、を有する。例えば、設定を行う際に、音声を用いて入力することができる。
音声出力部は、例えば、スピーカもしくは音声出力コネクタと、コントローラと、を有する。音声を含む表示を行う際に、音声出力部を用いて、音声を出力することができる。
例えば、表示装置510、または照明装置520は、外部接続端子に接続されたケーブルまたはコードを介して外部機器と接続することができる。
[システムのプロセス例]
図1に示すシステム500を用いたシステムのプロセスを図2に示す。
<ステップS01:目標輝度を設定>
ステップS01では、使用者が快適であると感じる表示に対応した目標輝度を設定する。
例えば、使用者が眩しくない、適切な明るさの表示を行うことができる輝度のデータを、入力部506aより、処理部514を介して、記憶部508aに、入力を行う。
具体的には、反射型表示素子と、自発光型表示素子とを組み合わせた表示部512を用いる場合について、説明する。
例えば、自発光型表示素子のみを使用した表示から、段階的に明るさを調整しながら、使用者が最適だと感じる表示となるように変更する。使用者が最適だと感じる表示において、自発光素子の輝度を、初期の目標輝度とするとよい。続いて、色相チェック等を行いうことで、使用者が心地よく感じる表示の最適化を行ってもよい。なお、段階的に明るさを調整するために、スライドバーなどを用いることができる。
また、明るすぎる環境において、使用者が自発光素子による発光が不要であるという評価をした場合は、照明による照射も不要と判断できる。
<ステップS02:設定したデータの入力>
ステップS02では、使用者が心地よいと感じる表示に対応したデータを設定する。
例えば、基準となる色相に対し、使用者が心地よいと感じる色調を表示するために必要な輝度に関するデータを、入力部506aより、処理部514を介して、記憶部508aに、入力を行う。
具体的には、反射型表示素子と、自発光型表示素子とを組み合わせた表示部512を用いる場合について、説明する。
ここで、反射型表示素子を用いた表示は、明るい色(淡い色)、および暗い色、つまり、高明度、および低明度の色の表示に好適である。一方、自発光型表示素子を用いた表示は、彩度が高い色、つまり、鮮やかな色の表示に好適である。
表示部512が、基準となる色相において、反射型表示素子と、自発光型表示素子とを駆動させることで表示を行う場合、反射型表示素子による発色と、自発光型表示素子による発色とを混色させることにより、反射光と透過光とが混在した所定の色調を表示することができる。つまり、自発光量と反射光量の比率を変えることで、基準となる色相において、明度、および彩度の調整を容易に行うことができる。
従って、基準となる色相において、使用者が心地よいと感じる色調の発色となるように、反射光量と、自発光量との比率を、使用者が心地よいと感じる表示に対応したデータとして設定するとよい。
例えば、基準となる色相を緑色とした場合、使用者の好みに合わせて、例えば、木の緑、新緑の緑、真夏の緑などを再現することができる。また、目に優しい表示を行うことができる。
<ステップS03:目標輝度に対する自発光量、および反射光量を算出>
ステップS03では、目標輝度において、基準色に対する好適な自発光量、および反射光量を算出する。
例えば、処理部514において、記憶部508aから、目標輝度、および設定したデータを用いて、使用者が心地よいと感じる表示に必要な自発光量、および反射光量を算出する。
<ステップS04:周辺環境の外光照度を検出>
ステップS04では、周辺環境の外光照度を検出する。
例えば、検出部504aにおいて、検出したデータを、処理部514を介して、記憶部508aに入力する。
<ステップS05:外光照度に対する反射光量を算出>
ステップS05では、外光照度に対する反射光量を算出する。
例えば、ステップS04にて、検出したデータを、処理部514において、反射光量を算出する。
なお、ステップS04と、ステップS05を行う代わりに、光センサなどを用いて、反射光量を検出してもよい。また、ステップS01、ステップS02、およびステップS03と、ステップ04、およびステップ05とは、少なくとも、一部のステップが並列処理されることが好ましい。
<ステップS11:目標輝度に対する反射光量より、外光照度に対する反射光量は少ないか>
ステップS11では、目標輝度に対する反射光量と、外光照度に対する反射光量とを比較して、外光照度に対する反射光量が少ないかどうかを判定する。
ステップS03にて算出した、設定したデータと、ステップS04、およびステップS05にて算出した、取得したデータと、を比較することにより、外光照度に対する反射光量が少ないかどうかを判定する。
例えば、処理部514において、記憶部508aより、設定したデータ、および取得したデータを読み出し、比較するとよい。
外光照度に対する反射光量が少ない場合、図2では、ステップS11からステップS06に進む。
一方、外光照度に対する反射光量が少ない場合以外では、図2では、ステップS12に進む。
<ステップS06:発光部522の輝度を強くする>
ステップS06では、設定したデータとなるように、発光部522の輝度を強くすることで、検出される外光照度を増加する。
照明装置520が有する発光部522の輝度を強くすることで、外部環境の外光照度が増加する。従って、外光照度に対する反射光量も増加するため、自発光量、および反射光量の比率を調整することができる。
例えば、処理部514において、調整するためのデータを算出する。続いて、通信部502a、および通信部502bを介して、処理部524に調整するためのデータを入力する。処理部524において、調整するためのデータを処理し、発光部522の輝度を高くする。
<ステップS12:目標輝度に対する反射光量より、外光照度に対する反射光量は多いか>
ステップS12では、目標輝度に対する反射光量と、外光照度に対する反射光量とを比較して、外光照度に対する反射光量が多いかどうかを判定する。
ステップS03にて算出した、設定したデータと、ステップS04、およびステップS05にて算出した、取得したデータと、を比較することにより、外光照度に対する反射光量が多いかどうかを判定する。
例えば、処理部514において、記憶部508aより、設定したデータ、および取得したデータを読み出し、比較するとよい。
外光照度に対する反射光量が多い場合、図2では、ステップS12からステップS13に進む。
一方、外光照度に対する反射光量が多い場合以外は、外光照度に対する反射光量と、目標輝度に対する反射光量が一致しているため、プロセスは終了する。
<ステップS13:発光部522の輝度が0であるか>
ステップS13では、発光部522の輝度が0であるかどうかを判定する。
例えば、処理部524において、発光部522の動作状況を判定するとよい。
例えば、発光部522が作動(発光)している場合、図2では、ステップS13からステップS07に進む。
一方、発光部522が作動(発光)していない場合、発光部522の輝度は0であるとし、目標輝度に対する反射光量が十分であるため、プロセスは終了する。
<ステップS07:発光部522の輝度を弱くする>
ステップS07では、設定したデータとなるように、発光部522の輝度を弱くすることで、検出される外光照度を低減する。
照明装置520が有する発光部522の輝度を弱くすることで、周辺環境の外光照度が低減する。従って、外光照度に対する反射光量も低減するため、自発光量、および反射光量の比率を調整することができる。
例えば、処理部514において、調整するためのデータを算出する。続いて、通信部502a、および通信部502bを介して、処理部524に調整するためのデータを入力する。処理部524において、調整するためのデータを処理し、発光部522の輝度を弱くする。
[システムを用いた電子機器の使用例]
図1、および図2に示すシステム500を用いた使用形状の一例を図3に示す。図3(A)、および図3(B)に、表示装置510と、照明装置520とを備えるシステム500の斜視概略図を示す。
図3(A)は、表示装置510を備える電子機器と、照明装置520とを展開した状態(開いた状態ともいう)である。なお、表示装置510と、照明装置520とは、重ねた状態(閉じた状態、または折り畳んだ状態ともいう)に変形する形状としてもよい。例えば、表示装置510のカバーの一部に照明装置520を備えてもよい。
図3(B)は、表示部512、および発光部522を備える電子機器である。なお、図3(B)は、腕時計型の携帯情報端末の一例を示したが、図3(A)のようなスマートフォン型、またはノート型としてもよい。
また、照明装置520は、表示装置510に、外部接続端子を用いて、脱着可能としてもよい。表示装置510を有する電子機器の筐体の一部に、照明装置520接続部を嵌め込んで固定する機構を有していてもよいし、電子機器の筐体と照明装置520の接続部とが機械的に、または磁力によって脱着可能に固定できる機構を有していてもよい。なお、照明装置520の接続部と電子機器の筐体とが電気的に接続する、またはこれらの間で電力や信号を授受できる構成としてもよい。
なお、電子機器には、バッテリ、演算装置や駆動回路などの各種ICが実装されたプリント基板等を有していてもよい。また、電子機器内に無線受信器、無線送信機、無線受電器、加速度センサなどを含む各種センサなどの電子部品を適宜組み込むことにより、電子機器を携帯端末、携帯型の画像再生装置、携帯型の表示装置などとして機能させることができる。電子機器には、カメラ、スピーカ、電源供給端子や信号供給端子等を含む各種入出力端子、光学センサなどを含む各種センサ、操作ボタンなどを組み込んでもよい。また、照明装置520も上述のプリント基板、電子部品、カメラ、スピーカ、電源供給端子や信号供給端子等を含む各種入出力端子、光学センサなどを含む各種センサ、操作ボタン等を有していてもよい。
以上のように、本発明の一態様の照明装置および照明システムは、使用者が心地よいと感じる表示を行うことができる。または、写実的な表示を行える表示装置を提供できる。または、表示装置の表示品位を高めることができる。または、使用環境によらず、高い表示品位で映像を表示する表示装置を提供できる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置510として用いることができる表示装置について図面を用いて説明する。
本実施の形態の表示装置は、可視光を反射する第1の表示素子と、可視光を発する第2の表示素子とを有する。
本実施の形態の表示装置は、第1の表示素子が反射する光と、第2の表示素子が発する光のうち、いずれか一方、または両方により、画像を表示する機能を有する。
第1の表示素子には、外光を反射して表示する素子を用いることができる。このような素子は光源を持たないため、表示の際の消費電力を極めて小さくすることが可能となる。
第1の表示素子には、代表的には反射型の液晶素子を用いることができる。または、第1の表示素子として、シャッター方式のMEMS(Micro Electro Mechanical System)素子、光干渉方式のMEMS素子の他、マイクロカプセル方式、電気泳動方式、エレクトロウェッティング方式、電子粉流体(登録商標)方式等を適用した素子などを用いることができる。
第2の表示素子には、発光素子を用いることが好ましい。このような表示素子が射出する光は、その輝度や色度が外光に左右されることがないため、色再現性が高く(色域が広く)、コントラストの高い、鮮やかな表示を行うことができる。
第2の表示素子には、例えばOLED(Organic Light Emitting Diode)、LED(Light Emitting Diode)、QLED(Quantum−dot Light Emitting Diode)などの自発光性の発光素子を用いることができる。または、第2の表示素子として、透過型の液晶素子を用いてもよい。例えば、LEDの発光素子をバックライトとして有する透過型液晶素子を用いることができる。
本実施の形態の表示装置は、第1の表示素子のみを用いて画像を表示する第1のモード、第2の表示素子のみを用いて画像を表示する第2のモード、並びに、第1の表示素子及び第2の表示素子を用いて画像を表示する第3のモードを有し、これらのモードを自動または手動で切り替えて使用することができる。
第1のモードでは、第1の表示素子と外光を用いて画像を表示する。第1のモードは光源が不要であるため、極めて低消費電力なモードである。例えば、表示装置に外光が十分に入射されるとき(明るい環境下など)は、第1の表示素子が反射した光を用いて表示を行うことができる。例えば、外光が十分に強く、かつ外光が白色光またはその近傍の光である場合に有効である。第1のモードは、文字を表示することに適したモードである。また、第1のモードは、外光を反射した光を用いるため、目に優しい表示を行うことができ、目が疲れにくいという効果を奏する。
第2のモードでは、第2の表示素子による発光を利用して画像を表示する。そのため、照度や外光の色度によらず、極めて鮮やかな(コントラストが高く、且つ色再現性の高い)表示を行うことができる。例えば、夜間や暗い室内など、照度が極めて低い場合などに有効である。また周囲が暗い場合、明るい表示を行うと使用者が眩しく感じてしまう場合がある。これを防ぐために、第2のモードでは輝度を抑えた表示を行うことが好ましい。これにより、眩しさを抑えることに加え、消費電力も低減することができる。第2のモードは、鮮やかな画像(静止画及び動画)などを表示することに適したモードである。
第3のモードでは、第1の表示素子による反射光と、第2の表示素子による発光の両方を利用して表示を行う。第1のモードよりも鮮やかな表示をしつつ、第2のモードよりも消費電力を抑えることができる。例えば、室内照明下や、朝方や夕方の時間帯など、照度が比較的低い場合、外光の色度が白色ではない場合などに有効である。また、反射光と発光とを混合させた光を用いることで、まるで絵画を見ているかのように感じさせる画像を表示することが可能となる。
また、第3の表示モードを用いることにより、さまざまな規格の色域を再現することができる。例えば、テレビ放送で使われるPAL(Phase Alternating Line)規格およびNTSC(National Television System Committee)規格、パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、プリンタなどの電子機器に用いる表示装置で広く使われているsRGB(standard RGB)規格およびAdobe RGB規格、HDTV(High Definition Television、ハイビジョンともいう)で使われるITU−R BT.709(International Telecommunication Union Radiocommunication Sector Broadcasting Service(Television) 709)規格、デジタルシネマ映写で使われるDCI−P3(Digital Cinema Initiatives P3)規格、UHDTV(Ultra High Definition Television、スーパーハイビジョンともいう)で使われるITU−R BT.2020(REC.2020(Recommendation 2020))規格などの色域を再現することができる。
ここで、第3のモードでの表示における使用者が心地よいと感じる表示の評価方法について説明する。
<感性データ>
感性データとは、使用者が心地よいと感じる表示における表示項目のパラメータに関するデータである。例えば、2つの表示を見比べて、どちらが良い見え方であるか、1つ目の表示と2つ目の表示との見え方の差を5段階で評価(±2、±1、0)する評価方法がある(評価方法1と呼ぶ)。なお、良い見え方とは、ここでは、表示内容が認識しやすい表示であることをいう。
また、評価方法1と異なる評価方法としては、表示画像の輝度を順次変更し、使用者は輝度ごとに快適度を入力する評価方法があり、これを評価方法2と呼ぶ。快適度としては、例えば、使用者が表示画像を見て最も快適と感じる快適度を5とし、快適度を1乃至5の5段階とすればよい。また、評価方法2は異なる外部環境下で行うことが好ましい。例えば、色温度と照度を適宜組み合わせた外部環境下で評価を行うことで、例えば、日中の晴天、夕方、または室内照明などの様々な外部環境下で表示装置を使用した時の最適な表示を評価することができる。図4に評価方法2で得られる評価結果のモデルの一例を示す。図4(A)は、色温度2300K、照度1500lxの外部環境下で赤色、緑色および青色の各表示画像について、横軸を輝度とし、縦軸を快適度として、各輝度における快適度をプロットし、各プロット間を直線でつないだ折れ線グラフである。
快適度のピークは、個人の好みおよび個性によって異なる場合がある。例えば、図4(A)のグラフは、表示装置の輝度が最大より低いところで快適度がピークとなっているモデルの一例であり、これを低輝度嗜好と呼ぶことができる。また、図4(B)のグラフは、図4(A)とは異なるモデルの一例であり、表示装置の輝度が高いほど快適度が高くなる傾向示しており、高輝度嗜好と呼ぶことができる。このように快適度のピークは、個人差がある場合があるので、使用者個人にとって快適な表示になるように表示装置を個別に設定できることが好ましい。
また、評価方法1および評価方法2と異なる評価方法としては、外部環境である外光照度を横軸とし、第2の表示素子の明るさを縦軸として、各外光照度において使用者が最も快適(評価方法2において快適度5となる)であると判断した第2の発光素子の明るさをプロットし、各プロット間を曲線で繋いだグラフを作成する。このグラフを快適カーブと呼ぶ。第2の表示素子の明るさの単位としては、第2の表示素子の輝度を用いればよい。
なお、快適カーブは、使用者により異なる形状を示す。つまり個人の好みおよび個人の個性によって快適カーブの形状が異なる。つまり、個人によって嗜好のタイプが異なる。図5乃至11に快適カーブの一例を示す。表示素子は、OLEDを用い、輝度は60cd/m2乃至120cd/m2、外光照度は、1500lx、2000lx、2500lxの範囲での快適カーブである。図5は、赤表示における快適カーブであり、図5(A)は、各外光照度に対して、低目の輝度で快適と感じる低輝度嗜好、(B)は各外光照度に対して、中程度の輝度で快適と感じる低輝度嗜好、(C)は、各外光照度に対して、高目の輝度で快適と感じる高輝度嗜好の快適カーブである。同様に図6は、緑表示における快適カーブであり、図7は、青表示における快適カーブである。赤、緑、青色の快適カーブの評価に用いることができる画像としては、赤単色、緑単色、青単色のテストパターン以外にも、各色を占める割合が高い画像(静止画又は動画)を用いることができる。例えば、赤は紅葉、林檎、薔薇など、緑は木、草、苔など、青は海、空などが該当する。
本実施の形態では、赤、緑、青の画像を用いる評価の一例を示すが、例えば、白、シアン、マゼンタ、イエローなどの色を占める割合が高い画像を用いてもよい。また、これらに限定されるものではない。多くの色の画像を用いて評価を行うことで、より評価の精度を高めることができる。
また、本発明の一態様のシステム500を用いて、第3のモードにおける表示装置の最適化を行うことができる。
システム500の使用方法および手順については、感性データを快適カーブのデータに置き換えることで、実施の形態1を参酌することができる。
以上のような表示装置の構成およびシステム500を用いることで、周囲の環境によらず、個人の嗜好に合った、利便性の高い表示装置を実現できる。
本実施の形態の表示装置は、第1の表示素子を有する第1の画素と、第2の表示素子を有する第2の画素とをそれぞれ複数有する。第1の画素と第2の画素は、それぞれ、マトリクス状に配置されることが好ましい。
第1の画素及び第2の画素は、それぞれ、1つ以上の副画素を有する構成とすることができる。例えば、画素には、副画素を1つ有する構成(白色(W)など)、副画素を3つ有する構成(赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の3色、または、黄色(Y)、シアン(C)、及びマゼンタ(M)の3色など)、または、副画素を4つ有する構成(赤色(R)、緑色(G)、青色(B)、白色(W)の4色、または、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)、黄色(Y)の4色など)を適用できる。
本実施の形態の表示装置は、第1の画素と第2の画素のどちらでも、フルカラー表示を行う構成とすることができる。または、本実施の形態の表示装置は、第1の画素では白黒表示またはグレースケールでの表示を行い、第2の画素ではフルカラー表示を行う構成とすることができる。第1の画素を用いた白黒表示またはグレースケールでの表示は、文書情報など、カラー表示を必要としない情報を表示することに適している。
図8乃至図10を用いて、本実施の形態の表示装置の構成例について説明する。
<構成例1>
図8は、表示装置300の斜視概略図である。表示装置300は、基板351と基板361とが貼り合わされた構成を有する。図8では、基板361を破線で明示している。
表示装置300は、表示部362、回路364、配線365等を有する。図8では表示装置300にIC(集積回路)373及びFPC372が実装されている例を示している。そのため、図8に示す構成は、表示装置300、IC、及びFPCを有する表示モジュールということもできる。
回路364としては、例えば走査線駆動回路を用いることができる。
配線365は、表示部362及び回路364に信号及び電力を供給する機能を有する。当該信号及び電力は、FPC372を介して外部から、またはIC373から配線365に入力される。
図8では、COG(Chip On Glass)方式またはCOF(Chip on Film)方式等により、基板351にIC373が設けられている例を示す。IC373は、例えば走査線駆動回路または信号線駆動回路などを有するICを適用できる。なお、表示装置100及び表示モジュールは、ICを設けない構成としてもよい。また、ICを、COF方式等により、FPCに実装してもよい。
図9には、表示部362の一部の拡大図を示している。表示部362には、複数の表示素子が有する電極311bがマトリクス状に配置されている。電極311bは、可視光を反射する機能を有し、液晶素子180の反射電極として機能する。
また、図8に示すように、電極311bは開口451を有する。さらに表示部362は、電極311bよりも基板351側に、発光素子170を有する。発光素子170からの光は、電極311bの開口451を介して基板361側に射出される。発光素子170の発光領域の面積と開口451の面積とは等しくてもよい。発光素子170の発光領域の面積と開口451の面積のうち一方が他方よりも大きいと、位置ずれに対するマージンが大きくなるため好ましい。特に、開口451の面積は、発光素子170の発光領域の面積に比べて大きいことが好ましい。開口451が小さいと、発光素子170からの光の一部が電極311bによって遮られ、外部に取り出せないことがある。開口451を十分に大きくすることで、発光素子170の発光が無駄になることを抑制できる。
図9に、図8で示した表示装置300の、FPC372を含む領域の一部、回路364を含む領域の一部、及び表示部362を含む領域の一部をそれぞれ切断したときの断面の一例を示す。
図9に示す表示装置300は、基板351と基板361の間に、トランジスタ201、トランジスタ203、トランジスタ205、トランジスタ206、液晶素子180、発光素子170、絶縁層220、着色層131、着色層134等を有する。基板361と絶縁層220は接着層141を介して接着されている。基板351と絶縁層220は接着層142を介して接着されている。
基板361には、着色層131、遮光層132、絶縁層121、及び液晶素子180の共通電極として機能する電極113、配向膜133b、絶縁層117等が設けられている。基板361の外側の面には、偏光板135を有する。絶縁層121は、平坦化層としての機能を有していてもよい。絶縁層121により、電極113の表面を概略平坦にできるため、液晶層112の配向状態を均一にできる。絶縁層117は、液晶素子180のセルギャップを保持するためのスペーサとして機能する。絶縁層117が可視光を透過する場合は、絶縁層117を液晶素子180の表示領域と重ねて配置してもよい。
液晶素子180は反射型の液晶素子である。液晶素子180は、画素電極として機能する電極311a、液晶層112、電極113が積層された積層構造を有する。電極311aの基板351側に接して、可視光を反射する電極311bが設けられている。電極311bは開口451を有する。電極311a及び電極113は可視光を透過する。液晶層112と電極311aの間に配向膜133aが設けられている。液晶層112と電極113の間に配向膜133bが設けられている。
液晶素子180において、電極311bは可視光を反射する機能を有し、電極113は可視光を透過する機能を有する。基板361側から入射した光は、偏光板135により偏光され、電極113、液晶層112を透過し、電極311bで反射する。そして液晶層112及び電極113を再度透過して、偏光板135に達する。このとき、電極311bと電極113の間に与える電圧によって液晶の配向を制御し、光の光学変調を制御することができる。すなわち、偏光板135を介して射出される光の強度を制御することができる。また光は着色層131によって特定の波長領域以外の光が吸収されることにより、取り出される光は、例えば赤色を呈する光となる。
図9に示すように、開口451には可視光を透過する電極311aが設けられていることが好ましい。これにより、開口451と重なる領域においてもそれ以外の領域と同様に液晶層112が配向するため、これらの領域の境界部で液晶の配向不良が生じ、意図しない光が漏れてしまうことを抑制できる。
接続部207において、電極311bは、導電層221bを介して、トランジスタ206が有する導電層222aと電気的に接続されている。トランジスタ206は、液晶素子180の駆動を制御する機能を有する。
液晶素子180には、様々なモードが適用された液晶素子を用いることができる。液晶材料としては、ポジ型の液晶、またはネガ型の液晶のいずれを用いてもよく、適用するモードや設計に応じて最適な液晶材料を用いればよい。また、液晶の配向を制御するため、配向膜を設けることができる。
なお、液晶素子180として、反射型の液晶素子を用いる場合には、表示面側に偏光板135を設けてもよい。また、偏光板135とは別に、表示面側に光拡散板を配置すると、視認性を向上させられるため好ましい。
なお、偏光板135よりも外側に、フロントライトを設けてもよい。フロントライトとしては、エッジライト型のフロントライトを用いることが好ましい。LED(Light Emitting Diode)を備えるフロントライトを用いると、消費電力を低減できるため好ましい。
接着層141が設けられる一部の領域には、接続部252が設けられている。接続部252において、電極311aと同一の導電膜を加工して得られた導電層と、電極113の一部が、接続体243により電気的に接続されている。したがって、基板361側に形成された電極113に、基板351側に接続されたFPC372から入力される信号または電位を、接続部252を介して供給することができる。
接続体243としては、例えば導電性の粒子を用いることができる。また、接続体243は、図9に示すように上下方向に潰れた形状となる場合がある。上下方向に潰れた形状となることで、接続体243と、これと電気的に接続する導電層との接触面積が増大し、接触抵抗を低減できるほか、接続不良などの不具合の発生を抑制することができる。
接続体243は、接着層141に覆われるように配置することが好ましい。例えば接着層141となるペースト等を塗布した後に、接続体243を配置すればよい。
発光素子170は、ボトムエミッション型の発光素子である。発光素子170は、絶縁層220側から画素電極として機能する電極191、EL層192、及び共通電極として機能する電極193の順に積層された積層構造を有する。電極191は、絶縁層214に設けられた開口を介して、トランジスタ205が有する導電層222bと接続されている。トランジスタ205は、発光素子170の駆動を制御する機能を有する。絶縁層216が電極191の端部を覆っている。電極193は可視光を反射する材料を含み、電極191は可視光を透過する材料を含む。電極193を覆って絶縁層194が設けられている。発光素子170が発する光は、着色層134、絶縁層220、開口451、電極311a等を介して、基板361側に射出される。
液晶素子180及び発光素子170は、画素によって着色層の色を変えることで、様々な色を呈することができる。表示装置300は、液晶素子180を用いて、カラー表示を行うことができる。表示装置300は、発光素子170を用いて、カラー表示を行うことができる。
液晶素子180と電気的に接続される回路は、発光素子170と電気的に接続される回路と同一面上に形成されることが好ましい。これにより、2つの回路を別々の面上に形成する場合に比べて、表示装置の厚さを薄くすることができる。また、2つのトランジスタを同一の工程で作製できるため、2つのトランジスタを別々の面上に形成する場合に比べて、作製工程を簡略化することができる。
液晶素子180の画素電極は、トランジスタが有するゲート絶縁層を挟んで、発光素子170の画素電極とは反対に位置する。
ここで、チャネル形成領域に金属酸化物を有し、オフ電流が極めて低いトランジスタ206を適用した場合や、トランジスタ206と電気的に接続される記憶素子を適用した場合などでは、液晶素子180を用いて静止画を表示する際に画素への書き込み動作を停止しても、階調を維持させることが可能となる。すなわち、フレームレートを極めて小さくしても表示を保つことができる。本発明の一態様では、フレームレートを極めて小さくでき、消費電力の低い駆動を行うことができる。
[金属酸化物]
ここで、チャネル形成領域に金属酸化物を有し、オフ電流が極めて低いトランジスタ206について説明する。チャネル形成領域に用いる金属酸化物として、酸化物半導体として機能する金属酸化物(以下、酸化物半導体ともいう)を用いることが好ましい。
酸化物半導体は、少なくともインジウムまたは亜鉛を含むことが好ましい。特にインジウムおよび亜鉛を含むことが好ましい。また、それらに加えて、アルミニウム、ガリウム、イットリウムまたはスズなどが含まれていることが好ましい。また、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、または複数種が含まれていてもよい。
ここでは、酸化物半導体が、インジウム、元素Mおよび亜鉛を有するInMZnOである場合を考える。なお、元素Mは、アルミニウム、ガリウム、イットリウムまたはスズなどとする。そのほかの元素Mに適用可能な元素としては、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、マグネシウムなどがある。ただし、元素Mとして、前述の元素を複数組み合わせても構わない場合がある。
なお、本明細書等において、窒素を有する金属酸化物も金属酸化物(metal oxide)と総称する場合がある。また、窒素を有する金属酸化物を、金属酸窒化物(metal oxynitride)と呼称してもよい。
<金属酸化物の構成>
以下では、本発明の一態様で開示されるトランジスタに用いることができるCAC(Cloud Aligned Complementary)−OSの構成について説明する。
なお、本明細書等において、CAAC(c−axis aligned crystal)、及びCAC(cloud aligned complementary)と記載する場合がある。なお、CAACは結晶構造の一例を表し、CACは機能、または材料の構成の一例を表す。
CAC−OSまたはCAC−metal oxideとは、材料の一部では導電性の機能と、材料の一部では絶縁性の機能とを有し、材料の全体では半導体としての機能を有する。なお、CAC−OSまたはCAC−metal oxideを、トランジスタの活性層に用いる場合、導電性の機能は、キャリアとなる電子(またはホール)を流す機能であり、絶縁性の機能は、キャリアとなる電子を流さない機能である。導電性の機能と、絶縁性の機能とを、それぞれ相補的に作用させることで、スイッチングさせる機能(On/Offさせる機能)をCAC−OSまたはCAC−metal oxideに付与することができる。CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、それぞれの機能を分離させることで、双方の機能を最大限に高めることができる。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、導電性領域、及び絶縁性領域を有する。導電性領域は、上述の導電性の機能を有し、絶縁性領域は、上述の絶縁性の機能を有する。また、材料中において、導電性領域と、絶縁性領域とは、ナノ粒子レベルで分離している場合がある。また、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ材料中に偏在する場合がある。また、導電性領域は、周辺がぼけてクラウド状に連結して観察される場合がある。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ0.5nm以上10nm以下、好ましくは0.5nm以上3nm以下のサイズで材料中に分散している場合がある。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、異なるバンドギャップを有する成分により構成される。例えば、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、絶縁性領域に起因するワイドギャップを有する成分と、導電性領域に起因するナローギャップを有する成分と、により構成される。当該構成の場合、キャリアを流す際に、ナローギャップを有する成分において、主にキャリアが流れる。また、ナローギャップを有する成分が、ワイドギャップを有する成分に相補的に作用し、ナローギャップを有する成分に連動してワイドギャップを有する成分にもキャリアが流れる。このため、上記CAC−OSまたはCAC−metal oxideをトランジスタのチャネル領域に用いる場合、トランジスタのオン状態において高い電流駆動力、つまり大きなオン電流、及び高い電界効果移動度を得ることができる。
すなわち、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、マトリックス複合材(matrix composite)、または金属マトリックス複合材(metal matrix composite)と呼称することもできる。
<金属酸化物の構造>
酸化物半導体は、単結晶酸化物半導体と、それ以外の非単結晶酸化物半導体と、に分けられる。非単結晶酸化物半導体としては、例えば、CAAC−OS(c−axis aligned crystalline oxide semiconductor)、多結晶酸化物半導体、nc−OS(nanocrystalline oxide semiconductor)、擬似非晶質酸化物半導体(a−like OS:amorphous−like oxide semiconductor)および非晶質酸化物半導体などがある。
CAAC−OSは、c軸配向性を有し、かつa−b面方向において複数のナノ結晶が連結し、歪みを有した結晶構造となっている。なお、歪みとは、複数のナノ結晶が連結する領域において、格子配列の揃った領域と、別の格子配列の揃った領域と、の間で格子配列の向きが変化している箇所を指す。
ナノ結晶は、六角形を基本とするが、正六角形状とは限らず、非正六角形状である場合がある。また、歪みにおいて、五角形、および七角形などの格子配列を有する場合がある。なお、CAAC−OSにおいて、歪み近傍においても、明確な結晶粒界(グレインバウンダリーともいう)を確認することはできない。即ち、格子配列の歪みによって、結晶粒界の形成が抑制されていることがわかる。これは、CAAC−OSが、a−b面方向において原子配列が稠密でないことや、金属元素が置換することで原子間の結合距離が変化することなどによって、歪みを許容することができるためと考えられる。
また、CAAC−OSは、インジウム、および酸素を有する層(以下、In層)と、元素M、亜鉛、および酸素を有する層(以下、(M,Zn)層)とが積層した、層状の結晶構造(層状構造ともいう)を有する傾向がある。なお、インジウムと元素Mは、互いに置換可能であり、(M,Zn)層の元素Mがインジウムと置換した場合、(In,M,Zn)層と表すこともできる。また、In層のインジウムが元素Mと置換した場合、(In,M)層と表すこともできる。
CAAC−OSは結晶性の高い酸化物半導体である。一方、CAAC−OSは、明確な結晶粒界を確認することはできないため、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。また、酸化物半導体の結晶性は不純物の混入や欠陥の生成などによって低下する場合があるため、CAAC−OSは不純物や欠陥(酸素欠損など)の少ない酸化物半導体ともいえる。従って、CAAC−OSを有する酸化物半導体は、物理的性質が安定する。そのため、CAAC−OSを有する酸化物半導体は熱に強く、信頼性が高い。
nc−OSは、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。また、nc−OSは、異なるナノ結晶間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で配向性が見られない。したがって、nc−OSは、分析方法によっては、a−like OSや非晶質酸化物半導体と区別が付かない場合がある。
a−like OSは、nc−OSと非晶質酸化物半導体との間の構造を有する酸化物半導体である。a−like OSは、鬆または低密度領域を有する。即ち、a−like OSは、nc−OSおよびCAAC−OSと比べて、結晶性が低い。
酸化物半導体は、多様な構造をとり、それぞれが異なる特性を有する。本発明の一態様の酸化物半導体は、非晶質酸化物半導体、多結晶酸化物半導体、a−like OS、nc−OS、CAAC−OSのうち、二種以上を有していてもよい。
[酸化物半導体を有するトランジスタ]
続いて、上記酸化物半導体をトランジスタに用いる場合について説明する。
なお、上記酸化物半導体をトランジスタに用いることで、高い電界効果移動度のトランジスタを実現することができる。また、信頼性の高いトランジスタを実現することができる。
また、トランジスタには、キャリア密度の低い酸化物半導体を用いることが好ましい。酸化物半導体膜のキャリア密度を低くする場合においては、酸化物半導体膜中の不純物濃度を低くし、欠陥準位密度を低くすればよい。本明細書等において、不純物濃度が低く、欠陥準位密度の低いことを高純度真性または実質的に高純度真性と言う。例えば、酸化物半導体は、キャリア密度が8×1011/cm3未満、好ましくは1×1011/cm3未満、さらに好ましくは1×1010/cm3未満であり、1×10−9/cm3以上とすればよい。
また、高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、欠陥準位密度が低いため、トラップ準位密度も低くなる場合がある。
また、酸化物半導体のトラップ準位に捕獲された電荷は、消失するまでに要する時間が長く、あたかも固定電荷のように振る舞うことがある。そのため、トラップ準位密度の高い酸化物半導体にチャネル領域が形成されるトランジスタは、電気特性が不安定となる場合がある。
従って、トランジスタの電気特性を安定にするためには、酸化物半導体中の不純物濃度を低減することが有効である。また、酸化物半導体中の不純物濃度を低減するためには、近接する膜中の不純物濃度も低減することが好ましい。不純物としては、水素、窒素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉄、ニッケル、シリコン等がある。
<不純物>
ここで、酸化物半導体中における各不純物の影響について説明する。
酸化物半導体において、第14族元素の一つであるシリコンや炭素が含まれると、酸化物半導体において欠陥準位が形成される。このため、酸化物半導体におけるシリコンや炭素の濃度と、酸化物半導体との界面近傍のシリコンや炭素の濃度(二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)により得られる濃度)を、2×1018atoms/cm3以下、好ましくは2×1017atoms/cm3以下とする。
また、酸化物半導体にアルカリ金属またはアルカリ土類金属が含まれると、欠陥準位を形成し、キャリアを生成する場合がある。従って、アルカリ金属またはアルカリ土類金属が含まれている酸化物半導体を用いたトランジスタはノーマリーオン特性となりやすい。このため、酸化物半導体中のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の濃度を低減することが好ましい。具体的には、SIMSにより得られる酸化物半導体中のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の濃度を、1×1018atoms/cm3以下、好ましくは2×1016atoms/cm3以下にする。
また、酸化物半導体において、窒素が含まれると、キャリアである電子が生じ、キャリア密度が増加し、n型化しやすい。この結果、窒素が含まれている酸化物半導体を半導体に用いたトランジスタはノーマリーオン特性となりやすい。従って、該酸化物半導体において、窒素はできる限り低減されていることが好ましい、例えば、酸化物半導体中の窒素濃度は、SIMSにおいて、5×1019atoms/cm3未満、好ましくは5×1018atoms/cm3以下、より好ましくは1×1018atoms/cm3以下、さらに好ましくは5×1017atoms/cm3以下とする。
また、酸化物半導体に含まれる水素は、金属原子と結合する酸素と反応して水になるため、酸素欠損を形成する場合がある。該酸素欠損に水素が入ることで、キャリアである電子が生成される場合がある。また、水素の一部が金属原子と結合する酸素と結合して、キャリアである電子を生成することがある。従って、水素が含まれている酸化物半導体を用いたトランジスタはノーマリーオン特性となりやすい。このため、酸化物半導体中の水素はできる限り低減されていることが好ましい。具体的には、酸化物半導体において、SIMSにより得られる水素濃度を、1×1020atoms/cm3未満、好ましくは1×1019atoms/cm3未満、より好ましくは5×1018atoms/cm3未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm3未満とする。
不純物が十分に低減された酸化物半導体をトランジスタのチャネル領域に用いることで、安定した電気特性を付与することができる。
トランジスタ203は、画素の選択、非選択状態を制御するトランジスタ(スイッチングトランジスタ、または選択トランジスタともいう)である。トランジスタ205は、発光素子170に流れる電流を制御するトランジスタ(駆動トランジスタともいう)である。
絶縁層220の基板351側には、絶縁層211、絶縁層212、絶縁層213、絶縁層214等の絶縁層が設けられている。絶縁層211は、その一部が各トランジスタのゲート絶縁層として機能する。絶縁層212は、トランジスタ206等を覆って設けられる。絶縁層213は、トランジスタ205等を覆って設けられている。絶縁層214は、平坦化層としての機能を有する。なお、トランジスタを覆う絶縁層の数は限定されず、単層であっても2層以上であってもよい。
各トランジスタを覆う絶縁層の少なくとも一層に、水や水素などの不純物が拡散しにくい材料を用いることが好ましい。これにより、絶縁層をバリア膜として機能させることができる。このような構成とすることで、トランジスタに対して外部から不純物が拡散することを効果的に抑制することが可能となり、信頼性の高い表示装置を実現できる。
トランジスタ201、トランジスタ203、トランジスタ205、及びトランジスタ206は、ゲートとして機能する導電層221a、ゲート絶縁層として機能する絶縁層211、ソース及びドレインとして機能する導電層222a及び導電層222b、並びに、半導体層231を有する。ここでは、同一の導電膜を加工して得られる複数の層に、同じハッチングパターンを付している。
トランジスタ201及びトランジスタ205は、トランジスタ203及びトランジスタ206の構成に加えて、ゲートとして機能する導電層223を有する。
トランジスタ201及びトランジスタ205には、チャネルが形成される半導体層を2つのゲートで挟持する構成が適用されている。このような構成とすることで、トランジスタの閾値電圧を制御することができる。2つのゲートを接続し、これらに同一の信号を供給することによりトランジスタを駆動してもよい。このようなトランジスタは他のトランジスタと比較して電界効果移動度を高めることが可能であり、オン電流を増大させることができる。その結果、高速駆動が可能な回路を作製することができる。さらには、回路部の占有面積を縮小することが可能となる。オン電流の大きなトランジスタを適用することで、表示装置を大型化、または高精細化したときに配線数が増大したとしても、各配線における信号遅延を低減することが可能であり、表示ムラを抑制することができる。
または、2つのゲートのうち、一方に閾値電圧を制御するための電位を与え、他方に駆動のための電位を与えることで、トランジスタの閾値電圧を制御することができる。
表示装置が有するトランジスタの構造に限定はない。回路364が有するトランジスタと、表示部362が有するトランジスタは、同じ構造であってもよく、異なる構造であってもよい。回路364が有する複数のトランジスタは、全て同じ構造であってもよく、2種類以上の構造が組み合わせて用いられていてもよい。同様に、表示部362が有する複数のトランジスタは、全て同じ構造であってもよく、2種類以上の構造が組み合わせて用いられていてもよい。
絶縁層213に接して着色層134が設けられている。着色層134は、絶縁層214に覆われている。
基板351の基板361と重ならない領域には、接続部204が設けられている。接続部204では、配線365が接続層242を介してFPC372と電気的に接続されている。接続部204は接続部207と同様の構成を有している。接続部204の上面は、電極311aと同一の導電膜を加工して得られた導電層が露出している。これにより、接続部204とFPC372とを接続層242を介して電気的に接続することができる。
基板361の外側の面に配置する偏光板135として直線偏光板を用いてもよいが、円偏光板を用いることもできる。円偏光板としては、例えば直線偏光板と1/4波長位相差板を積層したものを用いることができる。これにより、外光反射を抑制することができる。また、偏光板の種類に応じて、液晶素子180に用いる液晶素子のセルギャップ、配向、駆動電圧等を調整することで、所望のコントラストが実現されるようにすればよい。
なお、基板361の外側には各種光学部材を配置することができる。光学部材としては、偏光板、位相差板、光拡散層(拡散フィルムなど)、反射防止層、及び集光フィルム等が挙げられる。また、基板361の外側には、ゴミの付着を抑制する帯電防止膜、汚れを付着しにくくする撥水性の膜、使用に伴う傷の発生を抑制するハードコート膜等を配置してもよい。
<構成例2>
図10に示す表示装置300Aは、トランジスタ201、トランジスタ203、トランジスタ205、及びトランジスタ206を有さず、トランジスタ281、トランジスタ284、トランジスタ285、及びトランジスタ286を有する点で、主に表示装置300と異なる。
なお、図10では、絶縁層117及び接続部207等の位置も図9と異なる。図10では、画素の端部を図示している。絶縁層117は、着色層131の端部に重ねて配置されている。また、絶縁層117は、遮光層132の端部に重ねて配置されている。このように、絶縁層は、表示領域と重ならない部分(遮光層132と重なる部分)に配置されてもよい。
トランジスタ284及びトランジスタ285のように、表示装置が有する2つのトランジスタは、部分的に積層して設けられていてもよい。これにより、画素回路の占有面積を縮小することが可能なため、精細度を高めることができる。また、発光素子170の発光面積を大きくでき、開口率を向上させることができる。発光素子170は、開口率が高いと、必要な輝度を得るための電流密度を低くできるため、信頼性が向上する。
トランジスタ281、トランジスタ284、及びトランジスタ286は、導電層221a、絶縁層211、半導体層231、導電層222a、及び導電層222bを有する。導電層221aは、絶縁層211を介して半導体層231と重なる。導電層222a及び導電層222bは、半導体層231と電気的に接続される。トランジスタ281は、導電層223を有する。
トランジスタ285は、導電層222b、絶縁層217、半導体層261、導電層223、絶縁層212、絶縁層213、導電層263a、及び導電層263bを有する。導電層222bは、絶縁層217を介して半導体層261と重なる。導電層223は、絶縁層212及び絶縁層213を介して半導体層261と重なる。導電層263a及び導電層263bは、半導体層261と電気的に接続される。
導電層221aは、ゲートとして機能する。絶縁層211は、ゲート絶縁層として機能する。導電層222aはソースまたはドレインの一方として機能する。トランジスタ286が有する導電層222bは、ソースまたはドレインの他方として機能する。
トランジスタ284とトランジスタ285が共有している導電層222bは、トランジスタ284のソースまたはドレインの他方として機能する部分と、トランジスタ285のゲートとして機能する部分を有する。絶縁層217、絶縁層212、及び絶縁層213は、ゲート絶縁層として機能する。導電層263a及び導電層263bのうち、一方はソースとして機能し、他方はドレインとして機能する。導電層223は、ゲートとして機能する。
<構成例3>
図11に、表示装置300Bの表示部の断面図を示す。
図11に示す表示装置300Bは、基板351と基板361の間に、トランジスタ40、トランジスタ80、液晶素子180、発光素子170、絶縁層220、着色層131、着色層134等を有する。
液晶素子180では、外光を電極311bが反射し、基板361側に反射光を射出する。発光素子170は、基板361側に光を射出する。液晶素子180及び発光素子170の構成については、構成例1を参照できる。
基板361には、着色層131、絶縁層121、及び液晶素子180の共通電極として機能する電極113、配向膜133bが設けられている。
液晶層112は、配向膜133a及び配向膜133bを介して、電極311a及び電極113の間に挟持されている。
トランジスタ40は、絶縁層212及び絶縁層213で覆われている。絶縁層213と着色層134は、接着層142によって、絶縁層194と貼り合わされている。
表示装置300Bは、液晶素子180を駆動するトランジスタ40と発光素子170を駆動するトランジスタ80とを、異なる面上に形成するため、それぞれの表示素子を駆動するために適した構造、材料を用いて形成することが容易である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態2で説明した表示装置の、より具体的な構成例について図12乃至図14を用いて説明する。
図12(A)は、表示装置400のブロック図である。表示装置400は、表示部362、回路GD、及び回路SDを有する。表示部362は、マトリクス状に配列した複数の画素410を有する。
表示装置400は、複数の配線G1、複数の配線G2、複数の配線ANO、複数の配線CSCOM、複数の配線S1、及び複数の配線S2を有する。複数の配線G1、複数の配線G2、複数の配線ANO、及び複数の配線CSCOMは、それぞれ、矢印Rで示す方向に配列した複数の画素410及び回路GDと電気的に接続する。複数の配線S1及び複数の配線S2は、それぞれ、矢印Cで示す方向に配列した複数の画素410及び回路SDと電気的に接続する。
なお、ここでは簡単のために回路GDと回路SDを1つずつ有する構成を示したが、液晶素子を駆動する回路GD及び回路SDと、発光素子を駆動する回路GD及び回路SDとを、別々に設けてもよい。
画素410は、反射型の液晶素子と、発光素子を有する。
図12(B1)、および図12(B4)に、画素410が有する電極311の構成例を示す。電極311は、液晶素子の反射電極として機能する。図12(B1)、および図12(B2)の電極311には、開口451が設けられている。
図12(B1)、および図12(B2)には、電極311と重なる領域に位置する発光素子360を破線で示している。発光素子360は、電極311が有する開口451と重ねて配置されている。これにより、発光素子360が発する光は、開口451を介して表示面側に射出される。
図12(B1)では、矢印Rで示す方向に隣接する画素410が異なる色に対応する画素である。このとき、図12(B1)に示すように、矢印Rで示す方向に隣接する2つの画素において、開口451が一列に配列されないように、電極311の異なる位置に設けられていることが好ましい。これにより、2つの発光素子360を離すことが可能で、発光素子360が発する光が隣接する画素410が有する着色層に入射してしまう現象(クロストークともいう)を抑制することができる。また、隣接する2つの発光素子360を離して配置することができるため、発光素子360のEL層をシャドウマスク等により作り分ける場合であっても、高い精細度の表示装置を実現できる。
図12(B2)では、矢印Cで示す方向に隣接する画素410が異なる色に対応する画素である。図12(B2)においても同様に、矢印Cで示す方向に隣接する2つの画素において、開口451が一列に配列されないように、電極311の異なる位置に設けられていることが好ましい。
非開口部の総面積に対する開口451の総面積の比の値が小さいほど、液晶素子を用いた表示を明るくすることができる。また、非開口部の総面積に対する開口451の総面積の比の値が大きいほど、発光素子360を用いた表示を明るくすることができる。
開口451の形状は、例えば多角形、四角形、楕円形、円形または十字等の形状とすることができる。また、細長い筋状、スリット状、市松模様状の形状としてもよい。また、開口451を隣接する画素に寄せて配置してもよい。好ましくは、開口451を同じ色を表示する他の画素に寄せて配置する。これにより、クロストークを抑制できる。
また、図12(B3)、および図12(B4)に示すように、電極311が設けられていない部分に、発光素子360の発光領域が位置していてもよい。これにより、発光素子360が発する光は、表示面側に射出される。
図12(B3)では、矢印Rで示す方向に隣接する2つの画素410において、発光素子360が一列に配列されていない。図12(B4)では、矢印Rで示す方向に隣接する2つの画素において、発光素子360が一列に配列されている。
図12(B3)の構成は、隣接する2つの画素410が有する発光素子360どうしを離すことができるため、上述の通り、クロストークの抑制、及び、高精細化が可能となる。また、図12(B4)の構成では、発光素子360の矢印Cに平行な辺側に、電極311が位置しないため、発光素子360の光が電極311に遮られることを抑制でき、高い視野角特性を実現できる。
回路GDには、シフトレジスタ等の様々な順序回路等を用いることができる。回路GDには、トランジスタ及び容量素子等を用いることができる。回路GDが有するトランジスタは、画素410に含まれるトランジスタと同じ工程で形成することができる。
回路SDは、配線S1と電気的に接続される。回路SDには、例えば、集積回路を用いることができる。具体的には、回路SDには、シリコン基板上に形成された集積回路を用いることができる。
例えば、COG方式またはCOF方式等を用いて、画素410と電気的に接続されるパッドに回路SDを実装することができる。具体的には、異方性導電膜を用いて、パッドに集積回路を実装できる。
図13は、画素410の回路図の一例である。図13では、隣接する2つの画素410を示している。
画素410は、スイッチSW1、容量素子C1、液晶素子340、スイッチSW2、トランジスタM、容量素子C2、及び発光素子360等を有する。また、画素410には、配線G1、配線G2、配線ANO、配線CSCOM、配線S1、及び配線S2が電気的に接続されている。また、図13では、液晶素子340と電気的に接続する配線VCOM1、及び発光素子360と電気的に接続する配線VCOM2を示している。
図13では、スイッチSW1及びスイッチSW2にトランジスタを用いた場合の例を示している。
スイッチSW1のゲートは、配線G1と接続されている。スイッチSW1のソース及びドレインのうち一方は、配線S1と接続され、他方は、容量素子C1の一方の電極、及び液晶素子340の一方の電極と接続されている。容量素子C1の他方の電極は、配線CSCOMと接続されている。液晶素子340の他方の電極が配線VCOM1と接続されている。
スイッチSW2のゲートは、配線G2と接続されている。スイッチSW2のソース及びドレインのうち一方は、配線S2と接続され、他方は、容量素子C2の一方の電極、及びトランジスタMのゲートと接続されている。容量素子C2の他方の電極は、トランジスタMのソースまたはドレインの一方、及び配線ANOと接続されている。トランジスタMのソースまたはドレインの他方は、発光素子360の一方の電極と接続されている。発光素子360の他方の電極は、配線VCOM2と接続されている。
図13では、トランジスタMが半導体を挟む2つのゲートを有し、これらが接続されている例を示している。これにより、トランジスタMが流すことのできる電流を増大させることができる。
配線G1には、スイッチSW1を導通状態または非導通状態に制御する信号を与えることができる。配線VCOM1には、所定の電位を与えることができる。配線S1には、液晶素子340が有する液晶の配向状態を制御する信号を与えることができる。配線CSCOMには、所定の電位を与えることができる。
配線G2には、スイッチSW2を導通状態または非導通状態に制御する信号を与えることができる。配線VCOM2及び配線ANOには、発光素子360が発光する電位差が生じる電位をそれぞれ与えることができる。配線S2には、トランジスタMの導通状態を制御する信号を与えることができる。
図13に示す画素410は、例えば反射モードの表示を行う場合には、配線G1及び配線S1に与える信号により駆動し、液晶素子340による光学変調を利用して表示することができる。また、透過モードで表示を行う場合には、配線G2及び配線S2に与える信号により駆動し、発光素子360を発光させて表示することができる。また両方のモードで駆動する場合には、配線G1、配線G2、配線S1及び配線S2のそれぞれに与える信号により駆動することができる。
なお、図13では一つの画素410に、一つの液晶素子340と一つの発光素子360とを有する例を示したが、これに限られない。図14(A)は、一つの画素410に一つの液晶素子340と4つの発光素子360(発光素子360r、360g、360b、360w)を有する例を示している。図14(A)に示す画素410は、図13とは異なり、1つの画素で発光素子を用いたフルカラーの表示が可能である。
図14(A)では図13の例に加えて、画素410に配線G3及び配線S3が接続されている。
図14(A)に示す例では、例えば4つの発光素子360に、それぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)、及び白色(W)を呈する発光素子を用いることができる。また液晶素子340として、白色を呈する反射型の液晶素子を用いることができる。これにより、反射モードの表示を行う場合には、反射率の高い白色の表示を行うことができる。また透過モードで表示を行う場合には、演色性の高い表示を低い電力で行うことができる。
図14(B)に、図14(A)に対応した画素410の構成例を示す。画素410は、電極311が有する開口部と重なる発光素子360wと、電極311の周囲に配置された発光素子360r、発光素子360g、及び発光素子360bとを有する。発光素子360r、発光素子360g、及び発光素子360bは、発光面積がほぼ同等であることが好ましい。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様の入出力装置として用いることができる入出力パネルの構成について、図15および図16を参照しながら説明する。
図15は、本発明の一態様の入出力パネルの構成を説明する図である。図15は入出力パネルが備える画素の断面図である。
図16は、本発明の一態様の入出力パネルの構成を説明する図である。図16(A)は図15に示す入出力パネルの機能膜の構成を説明する断面図であり、図16(B)は入力ユニットの構成を説明する断面図であり、図16(C)は第2のユニットの構成を説明する断面図であり、図16(D)は第1のユニットの構成を説明する断面図である。
なお、本明細書において、1以上の整数を値にとる変数を符号に用いる場合がある。例えば、1以上の整数の値をとる変数pを含む(p)を、最大p個の構成要素のいずれかを特定する符号の一部に用いる場合がある。また、例えば、1以上の整数の値をとる変数mおよび変数nを含む(m,n)を、最大m×n個の構成要素のいずれかを特定する符号の一部に用いる場合がある。
本構成例で説明する入出力パネル700TP3は、画素702(i,j)を有する(図15参照)。また、入出力パネル700TP3は、第1のユニット10と、第2のユニット20と、入力ユニット30と、機能膜770Pと、を有する(図16参照)。第1のユニット10は機能層620を含み、第2のユニット20は機能層720を含む。
《画素702(i,j)》
画素702(i,j)は、機能層620の一部と、第1の表示素子750(i,j)と、第2の表示素子650(i,j)と、を有する(図15参照)。
機能層620は、第1の導電膜、第2の導電膜、絶縁膜601Cおよび画素回路630(i,j)を含む。なお、図示しない画素回路630(i,j)は、例えば、トランジスタMを含む。また、機能層620は、光学素子660、被覆膜665およびレンズ680を含む。また、機能層620は、絶縁膜628および絶縁膜621を備える。絶縁膜621Aおよび絶縁膜621Bを積層した材料を、絶縁膜621に用いることができる。
例えば、屈折率1.55の材料を絶縁膜621Aまたは絶縁膜621Bに用いることができる。または、屈折率1.6の材料を絶縁膜621Aまたは絶縁膜621Bに用いることができる。または、アクリル樹脂またはポリイミドを絶縁膜621Aまたは絶縁膜621Bに用いることができる。
絶縁膜601Cは、第1の導電膜および第2の導電膜の間に挟まれる領域を備え、絶縁膜601Cは開口部691Aを備える。
第1の導電膜は、第1の表示素子750(i,j)と電気的に接続される。具体的には、第1の表示素子750(i,j)の電極751(i,j)と電気的に接続される。なお、電極751(i,j)を、第1の導電膜に用いることができる。
第2の導電膜は、第1の導電膜と重なる領域を備える。第2の導電膜は、開口部691Aにおいて、第1の導電膜と電気的に接続される。例えば、導電膜612Bを第2の導電膜に用いることができる。第2の導電膜は、画素回路630(i,j)と電気的に接続される。例えば、画素回路630(i,j)のスイッチSW1に用いるトランジスタのソース電極またはドレイン電極として機能する導電膜を第2の導電膜に用いることができる。ところで、絶縁膜601Cに設けられた開口部691Aにおいて第2の導電膜と電気的に接続される第1の導電膜を、貫通電極ということができる。
第2の表示素子650(i,j)は、画素回路630(i,j)と電気的に接続される。第2の表示素子650(i,j)は、機能層620に向けて光を射出する機能を備える。また、第2の表示素子650(i,j)は、例えば、レンズ680または光学素子660に向けて光を射出する機能を備える。
第2の表示素子650(i,j)は、第1の表示素子750(i,j)を視認できる範囲の一部において視認できるように配設される。例えば、第2の表示素子650(i,j)が射出する光を遮らない領域751Hを備える形状を第1の表示素子750(i,j)の電極751(i,j)に用いる。なお、外光を反射する強度を制御して画像情報を表示する第1の表示素子750(i,j)に外光が入射し反射する方向を、破線の矢印を用いて図中に示す。また、第1の表示素子750(i,j)を視認できる範囲の一部に第2の表示素子650(i,j)が光を射出する方向を、実線の矢印を用いて図中に示す。
これにより、第1の表示素子を用いた表示を視認することができる領域の一部において、第2の表示素子を用いた表示を視認することができる。または、入出力パネルの姿勢等を変えることなく使用者は表示を視認することができる。または、第1の表示素子が反射する光が表現する物体色と、第2の表示素子が射出する光が表現する光源色とを掛け合わせることができる。または、物体色および光源色を用いて絵画的な表示をすることができる。その結果、利便性または信頼性に優れた新規な入出力パネルを提供することができる。
例えば、第1の表示素子750(i,j)は、電極751(i,j)と、電極752と、液晶材料を含む層753と、を備える。また、配向膜AF1と、配向膜AF2とを備える。具体的には、反射型の液晶素子を第1の表示素子750(i,j)に用いることができる。
例えば、屈折率2.0の透明導電膜を電極752または電極751(i,j)に用いることができる。具体的には、インジウムとスズとシリコンを含む酸化物を電極752または電極751(i,j)に用いることができる。または、屈折率1.6の材料を配向膜に用いることができる。
例えば、第2の表示素子650(i,j)は、電極651(i,j)と、電極652と、発光性の材料を含む層653(j)と、を備える。電極652は、電極651(i,j)と重なる領域を備える。発光性の材料を含む層653(j)は、電極651(i,j)および電極652の間に挟まれる領域を備える。電極651(i,j)は、接続部622において、画素回路630(i,j)と電気的に接続される。具体的には、有機EL素子を第2の表示素子650(i,j)に用いることができる。
例えば、屈折率2.0の透明導電膜を電極651(i,j)に用いることができる。具体的には、インジウムとスズとシリコンを含む酸化物を電極651(i,j)に用いることができる。または、屈折率1.8の材料を発光性の材料を含む層653(j)に用いることができる。
光学素子660は透光性を備え、光学素子660は第1の領域、第2の領域および第3の領域を備える。
第1の領域は第2の表示素子650(i,j)から可視光を供給される領域を含み、第2の領域は被覆膜665と接する領域を含み、第3の領域は可視光の一部を射出する機能を備える。また、第3の領域は第1の領域の可視光を供給される領域の面積以下の面積を備える。
被覆膜665は可視光に対する反射性を備え、被覆膜665は可視光の一部を反射して、第3の領域に供給する機能を備える。
例えば、金属を被覆膜665に用いることができる。具体的には、銀を含む材料を被覆膜665に用いることができる。例えば、銀およびパラジウム等を含む材料または銀および銅等を含む材料を被覆膜665に用いることができる。
《レンズ680》
可視光を透過する材料をレンズ680に用いることができる。または、1.3以上2.5以下の屈折率を備える材料をレンズ680に用いることができる。例えば、無機材料または有機材料をレンズ680に用いることができる。
例えば、酸化物または硫化物を含む材料をレンズ680に用いることができる。
具体的には、酸化セリウム、酸化ハフニウム、酸化ランタン、酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化チタン、酸化イットリウム、酸化亜鉛、インジウムとスズを含む酸化物またはインジウムとガリウムと亜鉛を含む酸化物などを、レンズ680に用いることができる。または、硫化亜鉛などを、レンズ680に用いることができる。
例えば、樹脂を含む材料をレンズ680に用いることができる。具体的には、塩素、臭素またはヨウ素が導入された樹脂、重金属原子が導入された樹脂、芳香環が導入された樹脂、硫黄が導入された樹脂などをレンズ680に用いることができる。または、樹脂と樹脂より屈折率の高い材料のナノ粒子を含む樹脂をレンズ680に用いることができる。酸化チタンまたは酸化ジルコニウムなどをナノ粒子に用いることができる。
《機能層720》
機能層720は、基板770および絶縁膜601Cの間に挟まれる領域を備える。機能層720は、絶縁膜771と、着色膜CF1と、を有する。
着色膜CF1は、基板770および第1の表示素子750(i,j)の間に挟まれる領域を備える。
絶縁膜771は、着色膜CF1と液晶材料を含む層753の間に挟まれる領域を備える。これにより、着色膜CF1の厚さに基づく凹凸を平坦にすることができる。または、着色膜CF1等から液晶材料を含む層753への不純物の拡散を、抑制することができる。
例えば、屈折率1.55のアクリル樹脂を、絶縁膜771に用いることができる。
《基板670、基板770》
また、本実施の形態で説明する入出力パネルは、基板670と、基板770と、を有する。
基板770は、基板670と重なる領域を備える。基板770は、基板670との間に機能層620を挟む領域を備える。
基板770は、第1の表示素子750(i,j)と重なる領域を備える。例えば、複屈折が抑制された材料を当該領域に用いることができる。
例えば、屈折率1.5の樹脂材料を基板770に用いることができる。
《接合層605》
また、本実施の形態で説明する入出力パネルは、接合層605を有する。
接合層605は、機能層620および基板670の間に挟まれる領域を備え、機能層620および基板670を貼り合せる機能を備える。
《構造体KB1、構造体KB2》
また、本実施の形態で説明する入出力パネルは、構造体KB1と、構造体KB2とを有する。
構造体KB1は、機能層620および基板770の間に所定の間隙を設ける機能を備える。構造体KB1は領域751Hと重なる領域を備え、構造体KB1は透光性を備える。これにより、第2の表示素子650(i,j)によって射出される光を一方の面に供給され、他方の面から射出することができる。
また、構造体KB1は光学素子660と重なる領域を備え、例えば、光学素子660に用いる材料の屈折率との差が0.2以下になるように選択された材料を構造体KB1に用いる。これにより、第2の表示素子が射出する光を効率よく利用することができる。または、第2の表示素子の面積を広くすることができる。または、有機EL素子に流す電流の密度を下げることができる。
構造体KB2は、偏光層770PBの厚さを所定の厚さに制御する機能を備える。構造体KB2は第2の表示素子650(i,j)と重なる領域を備え、構造体KB2は透光性を備える。
または、所定の色の光を透過する材料を構造体KB1または構造体KB2に用いることができる。これにより、構造体KB1または構造体KB2を例えばカラーフィルターに用いることができる。例えば、青色、緑色または赤色の光を透過する材料を構造体KB1または構造体KB2に用いることができる。また、黄色の光または白色の光等を透過する材料を構造体KB1または構造体KB2に用いることができる。
具体的には、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリシロキサン若しくはアクリル樹脂等またはこれらから選択された複数の樹脂の複合材料などを構造体KB1または構造体KB2に用いることができる。また、感光性を有する材料を用いて形成してもよい。
例えば、屈折率1.5のアクリル樹脂を構造体KB1に用いることができる。また、屈折率1.55のアクリル樹脂を構造体KB2に用いることができる。
《入力ユニット30》
入力ユニット30は検知素子を備える。検知素子は、画素702(i,j)と重なる領域に近接するものを検知する機能を備える。これにより、表示部に近接させる指などをポインタに用いて、位置情報を入力することができる。
例えば、静電容量型の近接センサ、電磁誘導型の近接センサ、光学方式の近接センサ、抵抗膜方式の近接センサまたは表面弾性波方式の近接センサなどを、入力ユニット30に用いることができる。具体的には、表面型静電容量方式、投影型静電容量方式または赤外線検知型の近接センサを用いることができる。
例えば、静電容量方式の近接センサを備える屈折率1.6のタッチセンサを入力ユニット30に用いることができる。
《機能膜770D、機能膜770P等》
また、本実施の形態で説明する入出力パネル700TP3は、機能膜770Dと、機能膜770Pと、を有する。
機能膜770Dは第1の表示素子750(i,j)と重なる領域を備える。機能膜770Dは機能層620との間に第1の表示素子750(i,j)を挟む領域を備える。
例えば、光拡散フィルムを機能膜770Dに用いることができる。具体的には、基材の表面と交差する方向に沿った軸を備える柱状構造を有する材料を、機能膜770Dに用いることができる。これにより、光を軸に沿った方向に透過し易く、他の方向に散乱し易くすることができる。または、例えば、第1の表示素子750(i,j)が反射する光を拡散することができる。
機能膜770Pは、偏光層770PB、位相差フィルム770PAまたは構造体KB2を備える。偏光層770PBは開口部を備え、位相差フィルム770PAは偏光層770PBと重なる領域を備える。なお、構造体KB2は開口部に設けられる。
例えば、二色性色素、液晶材料および樹脂を偏光層770PBに用いることができる。偏光層770PBは、偏光性を備える。これにより、機能膜770Pを偏光板に用いることができる。
偏光層770PBは第1の表示素子750(i,j)と重なる領域を備え、構造体KB2は第2の表示素子650(i,j)と重なる領域を備える。これにより、液晶素子を第1の表示素子に用いることができる。例えば、反射型の液晶素子を第1の表示素子に用いることができる。または、第2の表示素子が射出する光を効率よく取り出すことができる。または、有機EL素子に流す電流の密度を下げることができる。または、有機EL素子の信頼性を高めることができる。
例えば、反射防止フィルム、偏光フィルムまたは位相差フィルムを機能膜770Pに用いることができる。具体的には、2色性色素を含む膜および位相差フィルムを機能膜770Pに用いることができる。
また、ゴミの付着を抑制する帯電防止膜、汚れを付着しにくくする撥水性の膜、使用に伴う傷の発生を抑制するハードコート膜などを、機能膜770Pに用いることができる。
例えば、屈折率1.6の材料を拡散フィルムに用いることができる。また、屈折率1.6の材料を位相差フィルム770PAに用いることができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置510を有する電子機器について説明する。本実施の形態で示す電子機器は、照明装置520を組み込む、または、外付けの照明装置520を用いることで、本発明の一態様のシステム500として使用することができる。
図17(A)に示す表示モジュール8000は、上部カバー8001と下部カバー8002との間に、FPC8003に接続されたタッチパネル8004、FPC8005に接続された表示パネル8006、フレーム8009、プリント基板8010、及びバッテリ8011を有する。
例えば、本発明の一態様の表示装置510を、表示パネル8006に用いることができる。
また、表示パネル8006に重ねてタッチパネルを設けてもよい。
上部カバー8001及び下部カバー8002は、表示パネル8006のサイズに合わせて、形状や寸法を適宜変更することができる。
タッチパネルとしては、抵抗膜方式または静電容量方式のタッチパネルを表示パネル8006に重畳して用いることができる。また、タッチパネルを設けず、表示パネル8006に、タッチパネル機能を持たせるようにすることも可能である。
フレーム8009は、表示パネル8006の保護機能の他、プリント基板8010の動作により発生する電磁波を遮断するための電磁シールドとしての機能を有する。またフレーム8009は、放熱板としての機能を有していてもよい。
プリント基板8010は、電源回路、ビデオ信号及びクロック信号を出力するための信号処理回路を有する。電源回路に電力を供給する電源としては、外部の商用電源であっても良いし、別途設けたバッテリ8011による電源であってもよい。バッテリ8011は、商用電源を用いる場合には、省略可能である。
また、表示モジュール8000は、偏光板、位相差板、プリズムシートなどの部材を追加して設けてもよい。
図17(B)は、光学式のタッチセンサを備える表示モジュール8000の断面概略図である。
表示モジュール8000は、プリント基板8010に設けられた発光部8015及び受光部8016を有する。また、上部カバー8001と下部カバー8002により囲まれた領域に一対の導光部(導光部8017a、導光部8017b)を有する。
表示パネル8006は、フレーム8009を間に介してプリント基板8010やバッテリ8011と重ねて設けられている。表示パネル8006とフレーム8009は、導光部8017a、導光部8017bに固定されている。
発光部8015から発せられた光8018は、導光部8017aにより表示パネル8006の上部を経由し、導光部8017bを通って受光部8016に達する。例えば指やスタイラスなどの被検知体により、光8018が遮られることにより、タッチ操作を検出することができる。
発光部8015は、例えば表示パネル8006の隣接する2辺に沿って複数設けられる。受光部8016は、発光部8015と表示パネル8006を挟んで対向する位置に複数設けられる。これにより、タッチ操作がなされた位置の情報を取得することができる。
発光部8015は、例えばLED素子などの光源を用いることができる。特に、発光部8015として、使用者に視認されず、且つ使用者にとって無害である赤外線を発する光源を用いることが好ましい。
受光部8016は、発光部8015が発する光を受光し、電気信号に変換する光電素子を用いることができる。好適には、赤外線を受光可能なフォトダイオードを用いることができる。
導光部8017a、導光部8017bとしては、少なくとも光8018を透過する部材を用いることができる。導光部8017a及び導光部8017bを用いることで、発光部8015と受光部8016とを表示パネル8006の下側に配置することができ、外光が受光部8016に到達してタッチセンサが誤動作することを抑制できる。特に、可視光を吸収し、赤外線を透過する樹脂を用いることが好ましい。これにより、タッチセンサの誤動作をより効果的に抑制できる。
電子機器としては、例えば、テレビジョン装置、デスクトップ型もしくはノート型のパーソナルコンピュータ、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。
また、本発明の一態様のシステムを用いた場合、周囲の環境によらず、使用者の嗜好に合った、利便性の高い表示装置を実現できる。そのため、携帯型の電子機器、装着型の電子機器(ウェアラブル機器)、及び電子書籍端末などに好適に用いることができる。
図18(A)、および図18(B)に示す携帯情報端末800は、筐体801、筐体802、表示部803、表示部804、及びヒンジ部805等を有する。
筐体801と筐体802は、ヒンジ部805で連結されている。携帯情報端末800は、折り畳んだ状態(図18(A))から、図18(B)に示すように展開させることができる。
本発明の一態様の表示装置510を、表示部803及び表示部804のうち少なくとも一方に用いることができる。
表示部803及び表示部804は、それぞれ、文書情報、静止画像、及び動画像等のうち少なくとも一つを表示することができる。表示部に文書情報を表示させる場合、携帯情報端末800を電子書籍端末として用いることができる。
携帯情報端末800は折り畳むことができるため、可搬性が高く、汎用性に優れる。
筐体801及び筐体802は、電源ボタン、操作ボタン、外部接続ポート、スピーカ、マイク等を有していてもよい。
図18(C)に示す携帯情報端末810は、筐体811、表示部812、操作ボタン813、外部接続ポート814、スピーカ815、マイク816、カメラ817等を有する。
本発明の一態様の表示装置510を、表示部812に用いることができる。
携帯情報端末810は、表示部812にタッチセンサを備える。電話を掛ける、或いは文字を入力するなどのあらゆる操作は、指やスタイラスなどで表示部812に触れることで行うことができる。
また、操作ボタン813の操作により、電源のON、OFF動作や、表示部812に表示される画像の種類の切り替えを行うことができる。例えば、メール作成画面から、メインメニュー画面に切り替えることができる。
また、携帯情報端末810の内部に、ジャイロセンサまたは加速度センサ等の検出装置を設けることで、携帯情報端末810の向き(縦か横か)を判断して、表示部812の画面表示の向きを自動的に切り替えることができる。また、画面表示の向きの切り替えは、表示部812に触れること、操作ボタン813の操作、またはマイク816を用いた音声入力等により行うこともできる。
携帯情報端末810は、例えば、電話機、手帳または情報閲覧装置等から選ばれた一つまたは複数の機能を有する。具体的には、スマートフォンとして用いることができる。携帯情報端末810は、例えば、移動電話、電子メール、文章閲覧及び作成、音楽再生、動画再生、インターネット通信、ゲームなどの種々のアプリケーションを実行することができる。
図18(D)に示すカメラ820は、筐体821、表示部822、操作ボタン823、シャッターボタン824等を有する。またカメラ820には、着脱可能なレンズ826が取り付けられている。
本発明の一態様の表示装置510を、表示部822に用いることができる。
ここではカメラ820を、レンズ826を筐体821から取り外して交換することが可能な構成としたが、レンズ826と筐体821とが一体となっていてもよい。
カメラ820は、シャッターボタン824を押すことにより、静止画、または動画を撮像することができる。また、表示部822はタッチパネルとしての機能を有し、表示部822をタッチすることにより撮像することも可能である。
なお、カメラ820は、ストロボ装置や、ビューファインダーなどを別途装着することができる。または、これらが筐体821に組み込まれていてもよい。
図19(A)乃至図19(E)は、電子機器を示す図である。これらの電子機器は、筐体9000、表示部9001、スピーカ9003、操作キー9005(電源スイッチ、または操作スイッチを含む)、接続端子9006、センサ9007(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、においまたは赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォン9008等を有する。
本発明の一態様の表示装置510を、表示部9001に好適に用いることができる。
図19(A)乃至図19(E)に示す電子機器は、様々な機能を有することができる。例えば、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能、タッチパネル機能、カレンダー、日付または時刻などを表示する機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、無線通信機能、無線通信機能を用いて様々なコンピュータネットワークに接続する機能、無線通信機能を用いて様々なデータの送信または受信を行う機能、記録媒体に記録されているプログラムまたはデータを読み出して表示部に表示する機能、等を有することができる。なお、図19(A)乃至図19(E)に示す電子機器が有する機能はこれらに限定されず、その他の機能を有していてもよい。
図19(A)は腕時計型の携帯情報端末9200を、図19(B)は腕時計型の携帯情報端末9201を、それぞれ示す斜視図である。
図19(A)に示す携帯情報端末9200は、移動電話、電子メール、文章閲覧及び作成、音楽再生、インターネット通信、コンピュータゲームなどの種々のアプリケーションを実行することができる。また、表示部9001はその表示面が湾曲して設けられ、湾曲した表示面に沿って表示を行うことができる。また、携帯情報端末9200は、通信規格された近距離無線通信を実行することが可能である。例えば無線通信可能なヘッドセットと相互通信することによって、ハンズフリーで通話することもできる。また、携帯情報端末9200は、接続端子9006を有し、他の情報端末とコネクターを介して直接データのやりとりを行うことができる。また接続端子9006を介して充電を行うこともできる。なお、充電動作は接続端子9006を介さずに無線給電により行ってもよい。
図19(B)に示す携帯情報端末9201は、図19(A)に示す携帯情報端末と異なり、表示部9001の表示面が湾曲していない。また、携帯情報端末9201の表示部の外形が非矩形状(図19(B)においては円形状)である。
図19(C)乃至図19(E)は、折り畳み可能な携帯情報端末9202を示す斜視図である。なお、図19(C)が携帯情報端末9202を展開した状態の斜視図であり、図19(D)が携帯情報端末9202を展開した状態または折り畳んだ状態の一方から他方に変化する途中の状態の斜視図であり、図19(E)が携帯情報端末9202を折り畳んだ状態の斜視図である。
携帯情報端末9202は、折り畳んだ状態では可搬性に優れ、展開した状態では、継ぎ目のない広い表示領域により表示の一覧性に優れる。携帯情報端末9202が有する表示部9001は、ヒンジ9055によって連結された3つの筐体9000に支持されている。ヒンジ9055を介して2つの筐体9000間を屈曲させることにより、携帯情報端末9202を展開した状態から折りたたんだ状態に可逆的に変形させることができる。例えば、携帯情報端末9202は、曲率半径1mm以上150mm以下で曲げることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。