JP2018040461A - シフトレンジ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シフトレンジの切り替えに係るモータの駆動を安定した制御を可能にするシフトレンジ制御装置を提供する。
【解決手段】シフトレンジ制御装置40のフィードバック制御部60は、モータの実角度Cenおよびモータ速度Mspに基づくフィードバック制御を行う。フィードバック値設定部63は、モータ速度Mspに基づき、モータ速度Mspの位相が進むようにフィードバック値を設定する。切替制御部65は、要求シフトレンジが切り替わったとき、フィードバック制御とする。目標角度Cen*と実角度Cenとの差分値eが角度判定閾値e_th以下となった場合、固定相通電制御に切り替わり、モータ10が停止する。これにより、位相進みを行った信号で検出遅れを持った速度信号が先読みされる。速度信号が先読みされてフィードバックされることにより、ハンチングが防止され、モータの駆動を適切に制御できる。
【選択図】図4
【解決手段】シフトレンジ制御装置40のフィードバック制御部60は、モータの実角度Cenおよびモータ速度Mspに基づくフィードバック制御を行う。フィードバック値設定部63は、モータ速度Mspに基づき、モータ速度Mspの位相が進むようにフィードバック値を設定する。切替制御部65は、要求シフトレンジが切り替わったとき、フィードバック制御とする。目標角度Cen*と実角度Cenとの差分値eが角度判定閾値e_th以下となった場合、固定相通電制御に切り替わり、モータ10が停止する。これにより、位相進みを行った信号で検出遅れを持った速度信号が先読みされる。速度信号が先読みされてフィードバックされることにより、ハンチングが防止され、モータの駆動を適切に制御できる。
【選択図】図4
Description
本発明は、シフトレンジ制御装置に関する。
従来、運転者からのシフトレンジ切り替え要求に応じてモータを制御することでシフトレンジを切り替えるシフトレンジ切替装置が知られている。特許文献1では、シフトレンジ切替機構の駆動源として、スイッチトリラクタンスモータが用いられている。以下、スイッチトリラクタンスモータを「SRモータ」という。
永久磁石を用いないSRモータは、構成が簡素である。また、DCブラシレスモータのような永久磁石を用いるモータは、SRモータと比較し、応答性がよい。
しかし、応答性が高くなるようにフィードバックゲインを大きくすると、モータが減速して停止する場合に、コギングトルク等の影響により、ハンチングが生じる虞がある。
しかし、応答性が高くなるようにフィードバックゲインを大きくすると、モータが減速して停止する場合に、コギングトルク等の影響により、ハンチングが生じる虞がある。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、シフトレンジの切り替えに係るモータの駆動を安定した制御を可能にするシフトレンジ制御装置を提供することにある。
本発明のシフトレンジ制御装置は、モータ(10)の駆動を制御することでシフトレンジを切り替え、フィードバック制御部(60)、フィードバック値設定部(63)、固定相通電制御部(70)および切替制御部(75)を備える。
フィードバック制御部は、モータの実角度(Cen)およびモータの回転速度であるモータ速度(Msp)に基づくフィードバック制御を行う。
フィードバック値設定部は、モータ速度に基づき、モータ速度の位相が進むようにモータ速度のフィードバック値を設定する。
フィードバック値設定部は、モータ速度に基づき、モータ速度の位相が進むようにモータ速度のフィードバック値を設定する。
固定相通電制御部は、モータの実角度に基づき選択される固定相に通電する固定相通電制御を行う。
切替制御部は、要求シフトレンジが切り替わったとき、モータの制御をフィードバック制御とし、要求シフトレンジに基づき決定されるモータの目標角度(Cen*)およびモータの実角度の差(e)が角度判定閾値(e_th)以下になったとき、フィードバック制御から固定相通電制御にモータの制御を切り替える。
切替制御部は、要求シフトレンジが切り替わったとき、モータの制御をフィードバック制御とし、要求シフトレンジに基づき決定されるモータの目標角度(Cen*)およびモータの実角度の差(e)が角度判定閾値(e_th)以下になったとき、フィードバック制御から固定相通電制御にモータの制御を切り替える。
位相進みを行った信号で検出遅れを持った速度信号が先読みされる。検出遅れを持った速度信号が先読みされてフィードバックされることにより、ハンチングが防止される。また、実角度が目標角度に近づいたとき、フィードバック制御から固定相通電制御に切り替えることで、モータが適切に停止できる。これにより、シフトレンジの切り替えに係るモータの駆動を適切に制御できる。
以下、本発明の実施形態によるシフトレンジ制御装置を図面に基づいて説明する。
まず、本発明の実施形態によるシフトレンジ制御装置40が用いられるシフトバイワイヤシステム1を説明する。
まず、本発明の実施形態によるシフトレンジ制御装置40が用いられるシフトバイワイヤシステム1を説明する。
図1および図2に示すように、シフトバイワイヤシステム1は、モータ10、シフトレンジ切替機構20、パーキングロック機構30およびシフトレンジ制御装置40を備える。
モータ10は、車両に搭載されるバッテリ45から電力が供給されることで、回転し、シフトレンジ切替機構20の駆動源として機能する。
また、モータ10は、フィードバック制御により電流の大きさを変更可能で、相ごとに指令を変更可能である。
また、モータ10は、フィードバック制御により電流の大きさを変更可能で、相ごとに指令を変更可能である。
図3に示すように、モータ10は、2組の巻線組である第1巻線組11および第2巻線組12を有する。
第1巻線組11は、U1コイル111、V1コイル112およびW1コイル113を含む。
第2巻線組12は、U2コイル121、V2コイル122およびW2コイル123を含む。
第1巻線組11は、U1コイル111、V1コイル112およびW1コイル113を含む。
第2巻線組12は、U2コイル121、V2コイル122およびW2コイル123を含む。
図2に戻って、モータ10は、永久磁石式のDCブラシレスモータで、エンコーダ13および減速機14を有する。
エンコーダ13は、モータ10のロータの回転位置を検出可能である。
エンコーダ13は、例えば、磁気式のロータリーエンコーダで、ロータと一体に回転する磁石および磁気検出用のホールICにより構成される。
また、エンコーダ13は、ロータの回転に同期して、所定角度ごとにA相およびB相のパルス信号を出力する。
エンコーダ13は、モータ10のロータの回転位置を検出可能である。
エンコーダ13は、例えば、磁気式のロータリーエンコーダで、ロータと一体に回転する磁石および磁気検出用のホールICにより構成される。
また、エンコーダ13は、ロータの回転に同期して、所定角度ごとにA相およびB相のパルス信号を出力する。
減速機14は、モータ10のモータ軸と出力軸15との間に設けられ、モータ10の回転を減速して出力軸15に出力する。これにより、モータ10の回転がシフトレンジ切替機構20に伝達される。
出力軸15は、出力軸センサ16を含む。
出力軸センサ16は、例えば、ポテンショメータで、出力軸15の角度を検出する。
出力軸15は、出力軸センサ16を含む。
出力軸センサ16は、例えば、ポテンショメータで、出力軸15の角度を検出する。
図1に戻って、シフトレンジ切替機構20は、ディテントプレート21およびディテントスプリング25を有し、モータ10の回転運動を直線運動に変換してマニュアルバルブ28に伝達する。
ディテントプレート21は、出力軸15に固定され、モータ10により回転する。ディテントプレート21がディテントスプリング25の基部から離れる方向を正回転方向、基部に近づく方向を逆回転方向とする。
ディテントプレート21は、4つの凹部22およびピン24を含む。
ディテントプレート21は、4つの凹部22およびピン24を含む。
凹部22は、ディテントプレート21のディテントスプリング25側に設けられ、各レンジに対応する位置にマニュアルバルブ28を保持する。
また、凹部22は、ディテントスプリング25の基部側から、D、N、R、Pの各レンジに対応している。なお、Dレンジは前進用のレンジで、Nレンジは中立のレンジで、Rレンジは後進用のレンジで、Pレンジは駐車用のレンジである。
ピン24は、出力軸15と平行に突出し、マニュアルバルブ28に接続される。
また、凹部22は、ディテントスプリング25の基部側から、D、N、R、Pの各レンジに対応している。なお、Dレンジは前進用のレンジで、Nレンジは中立のレンジで、Rレンジは後進用のレンジで、Pレンジは駐車用のレンジである。
ピン24は、出力軸15と平行に突出し、マニュアルバルブ28に接続される。
マニュアルバルブ28は、バルブボディ29に設けられ、ディテントプレート21がモータ10によって回転することで、軸方向に往復移動する。マニュアルバルブ28が軸方向に往復移動することで、油圧クラッチへの油圧供給路が切り替えられ、油圧クラッチの係合状態が切り替わることでシフトレンジが変更される。
ディテントスプリング25は、弾性変形可能な板状部材であり、凹部22のいずれかに嵌り込むディテントローラ26が先端に設けられている。
また、ディテントスプリング25は、ディテントプレート21の回転中心側にディテントローラ26を付勢する。ディテントプレート21に所定以上の回転力が加わるとき、ディテントスプリング25が弾性変形し、ディテントローラ26が凹部22を移動する。ディテントローラ26が凹部22のいずれかに嵌り込むことによって、ディテントプレート21の揺動が規制される。これにより、マニュアルバルブ28の軸方向位置、および、パーキングロック機構30の状態が決定され、自動変速機5のシフトレンジが固定される。
また、ディテントスプリング25は、ディテントプレート21の回転中心側にディテントローラ26を付勢する。ディテントプレート21に所定以上の回転力が加わるとき、ディテントスプリング25が弾性変形し、ディテントローラ26が凹部22を移動する。ディテントローラ26が凹部22のいずれかに嵌り込むことによって、ディテントプレート21の揺動が規制される。これにより、マニュアルバルブ28の軸方向位置、および、パーキングロック機構30の状態が決定され、自動変速機5のシフトレンジが固定される。
パーキングロック機構30は、パーキングロッド31、円錐体32、パーキングロックポール33、軸部34およびパーキングギア35を有する。
パーキングロッド31は、L字形状に形成され、パーキングロッド31の一端311がディテントプレート21に固定される。
パーキングロッド31の他端312は、円錐体32が設けられる。
円錐体32は、他端312側にいくほど縮径するように形成される。ディテントプレート21が逆回転方向に揺動すると、円錐体32が矢印Pの方向に移動する。
パーキングロッド31は、L字形状に形成され、パーキングロッド31の一端311がディテントプレート21に固定される。
パーキングロッド31の他端312は、円錐体32が設けられる。
円錐体32は、他端312側にいくほど縮径するように形成される。ディテントプレート21が逆回転方向に揺動すると、円錐体32が矢印Pの方向に移動する。
パーキングロックポール33は、円錐体32の円錐面に接触し、軸部34を中心に揺動可能に設けられる。
また、パーキングロックポール33は、パーキングギア35側に凸部331を含む。
凸部331は、パーキングギア35と噛み合い可能である。
凸部331は、ディテントプレート21が逆回転方向に回転し、円錐体32が矢印P方向に移動するとき、パーキングロックポール33が押し上げられ、パーキングギア35に噛み合う。
一方、凸部331は、ディテントプレート21が正回転方向に回転し、円錐体32が矢印notP方向に移動するとき、パーキングギア35との噛み合いが解除される。
また、パーキングロックポール33は、パーキングギア35側に凸部331を含む。
凸部331は、パーキングギア35と噛み合い可能である。
凸部331は、ディテントプレート21が逆回転方向に回転し、円錐体32が矢印P方向に移動するとき、パーキングロックポール33が押し上げられ、パーキングギア35に噛み合う。
一方、凸部331は、ディテントプレート21が正回転方向に回転し、円錐体32が矢印notP方向に移動するとき、パーキングギア35との噛み合いが解除される。
パーキングギア35は、凸部331に噛み合うと、車軸の回転が規制される。
パーキングギア35は、シフトレンジがP以外のレンジであるnotPレンジのとき、パーキングロックポール33によりロックされない。このとき、車軸の回転は、パーキングロック機構30により妨げられない。
一方、パーキングギア35は、シフトレンジがPレンジのとき、パーキングロックポール33によってロックされ、車軸の回転が規制される。
パーキングギア35は、シフトレンジがP以外のレンジであるnotPレンジのとき、パーキングロックポール33によりロックされない。このとき、車軸の回転は、パーキングロック機構30により妨げられない。
一方、パーキングギア35は、シフトレンジがPレンジのとき、パーキングロックポール33によってロックされ、車軸の回転が規制される。
(一実施形態)
以下、シフトレンジ制御装置40について説明する。
図2および図3に示すように、シフトレンジ制御装置40は、モータドライバ41
42、モータリレー46、47、電圧センサ48およびECU50を有する。
以下、シフトレンジ制御装置40について説明する。
図2および図3に示すように、シフトレンジ制御装置40は、モータドライバ41
42、モータリレー46、47、電圧センサ48およびECU50を有する。
モータドライバ41は、第1巻線組11の通電を切り替える3相インバータであって、スイッチング素子411−416がブリッジ接続される。
対になるU相のスイッチング素子411、414の接続点に、U1コイル111の一端が接続される。対になるV相のスイッチング素子412、415の接続点に、V1コイル112の一端が接続される。対になるW相のスイッチング素子413、416の接続点に、W1コイル113の一端が接続される。
コイル111−113の他端は、結線部115で結線されている。
対になるU相のスイッチング素子411、414の接続点に、U1コイル111の一端が接続される。対になるV相のスイッチング素子412、415の接続点に、V1コイル112の一端が接続される。対になるW相のスイッチング素子413、416の接続点に、W1コイル113の一端が接続される。
コイル111−113の他端は、結線部115で結線されている。
モータドライバ42は、第2巻線組12の通電を切り替える3相インバータであって、スイッチング素子421−426がブリッジ接続される。
対になるU相のスイッチング素子421、424の接続点に、U2コイル121の一端が接続される。対になるV相のスイッチング素子422、425の接続点に、V2コイル122の一端が接続される。対になるW相のスイッチング素子423、426の接続点に、W2コイル123の一端が接続される。
コイル121−123の他端は、結線部125で結線されている。
スイッチング素子411−416、421−426は、MOSFETであるが、IGBT等の他の素子を用いてもよい。
対になるU相のスイッチング素子421、424の接続点に、U2コイル121の一端が接続される。対になるV相のスイッチング素子422、425の接続点に、V2コイル122の一端が接続される。対になるW相のスイッチング素子423、426の接続点に、W2コイル123の一端が接続される。
コイル121−123の他端は、結線部125で結線されている。
スイッチング素子411−416、421−426は、MOSFETであるが、IGBT等の他の素子を用いてもよい。
モータリレー46は、モータドライバ41とバッテリ45との間に設けられている。
モータリレー47は、モータドライバ42とバッテリ45との間に設けられている。
モータリレー46、47は、イグニッションスイッチ等である始動スイッチがオンされているときにオンされ、モータ10側への電力が供給される。
一方、モータリレー46、47は、始動スイッチがオフされているときにオフされ、モータ10側への電力の供給が遮断される。
電圧センサ48は、バッテリ45の高電位側に設けられ、バッテリ電圧Vを検出可能である。
モータリレー47は、モータドライバ42とバッテリ45との間に設けられている。
モータリレー46、47は、イグニッションスイッチ等である始動スイッチがオンされているときにオンされ、モータ10側への電力が供給される。
一方、モータリレー46、47は、始動スイッチがオフされているときにオフされ、モータ10側への電力の供給が遮断される。
電圧センサ48は、バッテリ45の高電位側に設けられ、バッテリ電圧Vを検出可能である。
ECU50は、スイッチング素子411−416、421−426のオンオフ作動を制御することで、モータ10を制御する。オンとオフとの1組をスイッチング周期とし、スイッチング周期に対するオンの時間の割合をデューティとする。
また、ECU50は、車速、アクセル開度およびドライバ要求シフトレンジ等に基づき、変速用油圧制御ソレノイド6の駆動を制御する。変速用油圧制御ソレノイド6を制御することで、変速段が制御される。
変速用油圧制御ソレノイド6は、変速段数等に応じた本数が設けられる。
本実施形態では、1つのECU50がモータ10および変速用油圧制御ソレノイド6の駆動を制御する。モータ10を制御するモータ制御用のモータECUと、ソレノイド制御用のAT−ECUとが分かれてもよい。
また、ECU50は、車速、アクセル開度およびドライバ要求シフトレンジ等に基づき、変速用油圧制御ソレノイド6の駆動を制御する。変速用油圧制御ソレノイド6を制御することで、変速段が制御される。
変速用油圧制御ソレノイド6は、変速段数等に応じた本数が設けられる。
本実施形態では、1つのECU50がモータ10および変速用油圧制御ソレノイド6の駆動を制御する。モータ10を制御するモータ制御用のモータECUと、ソレノイド制御用のAT−ECUとが分かれてもよい。
従来、運転者からのシフトレンジ切り替え要求に応じてモータを制御することでシフトレンジを切り替えるシフトレンジ切替装置が知られている。特許文献1では、シフトレンジ切替機構の駆動源として、SRモータが用いられている。
永久磁石を用いないSRモータは、構成が簡素である。また、DCブラシレスモータのような永久磁石を用いるモータは、SRモータと比較し、応答性がよい。
しかし、応答性が高くなるようにフィードバックゲインを大きくすると、モータが減速して停止する場合に、コギングトルクの影響を受け、ハンチングが生じる虞がある。
そこで、本実施形態のシフトレンジ制御装置40は、シフトレンジの切り替えに係るモータ10の駆動が安定した制御を可能にする。
しかし、応答性が高くなるようにフィードバックゲインを大きくすると、モータが減速して停止する場合に、コギングトルクの影響を受け、ハンチングが生じる虞がある。
そこで、本実施形態のシフトレンジ制御装置40は、シフトレンジの切り替えに係るモータ10の駆動が安定した制御を可能にする。
図4に示すように、シフトレンジ制御装置40のECU50は、角度演算部51、速度演算部52、フィードバック制御部60、固定相通電制御部70および切替制御部75を備える。
ECU50は、マイコン等を主体として構成される。
ECU50における各処理は、ROM等の実体的なメモリ装置に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
ECU50は、マイコン等を主体として構成される。
ECU50における各処理は、ROM等の実体的なメモリ装置に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
角度演算部51は、エンコーダ13から出力されるA相およびB相のパルスに基づき、エンコーダ13のカウント値である実カウント値Cenを演算する。
実カウント値Cenは、モータ10の実際の機械角および電気角に応じた値である。本実施形態では、実カウント値Cenを「実角度」とする。
また、角度演算部51は、速度演算部52、フィードバック制御部60の角度偏差演算部61、フィードバック制御部60のPWM信号生成部69および固定相通電制御部70に実カウント値Cenを出力する。
実カウント値Cenは、モータ10の実際の機械角および電気角に応じた値である。本実施形態では、実カウント値Cenを「実角度」とする。
また、角度演算部51は、速度演算部52、フィードバック制御部60の角度偏差演算部61、フィードバック制御部60のPWM信号生成部69および固定相通電制御部70に実カウント値Cenを出力する。
速度演算部52は、実カウント値Cenに基づき、モータ10の回転速度であるモータ速度Mspを演算する。
また、速度演算部52は、フィードバック制御部60のFB値設定部63およびフィードフォワード項補正部67に演算したモータ速度Mspを出力する。
また、速度演算部52は、フィードバック制御部60のFB値設定部63およびフィードフォワード項補正部67に演算したモータ速度Mspを出力する。
フィードバック制御部60は、実カウント値Cenおよびモータ速度Mspをフィードバックしてフィードバック制御を行う。
また、フィードバック制御部60は、角度偏差演算部61、目標速度設定部62およびフィードバック値設定部63を有する。
さらに、フィードバック制御部60は、速度偏差演算部64、制御器65、フィードフォワード補正値演算部66、フィードフォワード項補正部67、電圧補正部68およびPWM信号生成部69を有する。以下適宜、フィードバックを「FB」、フィードフォワードを「FF」と記載する。
また、フィードバック制御部60は、角度偏差演算部61、目標速度設定部62およびフィードバック値設定部63を有する。
さらに、フィードバック制御部60は、速度偏差演算部64、制御器65、フィードフォワード補正値演算部66、フィードフォワード項補正部67、電圧補正部68およびPWM信号生成部69を有する。以下適宜、フィードバックを「FB」、フィードフォワードを「FF」と記載する。
角度偏差演算部61は、実カウント値Cenをフィードバックする。
シフトレバーの操作により入力されるドライバ要求シフトレンジに基づき決定されるモータ10の目標角度を目標カウント値Cen*とする。また、目標カウント値Cen*と実カウント値Cenとの差の絶対値を角度偏差eとする。
また、角度偏差演算部61は、角度偏差eを演算し、演算した角度偏差eを目標速度設定部62に出力する。
シフトレバーの操作により入力されるドライバ要求シフトレンジに基づき決定されるモータ10の目標角度を目標カウント値Cen*とする。また、目標カウント値Cen*と実カウント値Cenとの差の絶対値を角度偏差eとする。
また、角度偏差演算部61は、角度偏差eを演算し、演算した角度偏差eを目標速度設定部62に出力する。
目標速度設定部62は、角度偏差eに基づき、モータ10の目標速度である目標モータ速度Msp*を設定する。
また、目標速度設定部62は、設定した目標モータ速度Msp*を速度偏差演算部64に出力する。
また、目標速度設定部62は、設定した目標モータ速度Msp*を速度偏差演算部64に出力する。
図5に示すように、関係図等に基づき、角度偏差eが所定値ea以下のとき、角度偏差eが大きくなるに伴い、目標モータ速度Msp*が大きくなるように設定されている。角度偏差eが所定値eaより大きいとき、目標モータ速度Msp*が所定の最大値とする。
また、バッテリ電圧Vが大きくなるに伴い、目標モータ速度Msp*が大きくなるように設定されている。
また、バッテリ電圧Vが大きくなるに伴い、目標モータ速度Msp*が大きくなるように設定されている。
FB値設定部63は、モータ10の速度状態に基づき、フィードバックする速度フィードバック値Msp_fbを設定し、速度偏差演算部64に出力する。
モータ速度Mspの微分値を速度微分値dp_Mspとし、目標モータ速度Msp*の微分値を目標速度微分値dp_Msp*とする。
モータ速度Mspの微分値を速度微分値dp_Mspとし、目標モータ速度Msp*の微分値を目標速度微分値dp_Msp*とする。
モータ速度Mspの今回値を今回モータ速度Msp(n)とし、モータ速度Mspの前回値を前回モータ速度Msp(n−1)とする。
また、目標モータ速度Msp*の今回値を今回目標モータ速度Msp*(n)とし、目標モータ速度Msp*の前回値を前回目標モータ速度Msp*(n−1)とする。
速度微分値dp_Mspは、例えば、今回モータ速度Msp(n)から前回モータ速度Msp(n−1)を減算して演算される。
目標速度微分値dp_Msp*は、例えば、今回目標モータ速度Msp*(n)から前回目標モータ速度Msp*(n−1)を減算して演算される。
また、任意に設定される2つの閾値dp1、dp2とする。
閾値dp1、dp2、は、速度微分値dp_Mspと同一の次元数で、ゼロに近い値であり、閾値dp1は正の値とし、閾値dp2は負の値とする。
また、目標モータ速度Msp*の今回値を今回目標モータ速度Msp*(n)とし、目標モータ速度Msp*の前回値を前回目標モータ速度Msp*(n−1)とする。
速度微分値dp_Mspは、例えば、今回モータ速度Msp(n)から前回モータ速度Msp(n−1)を減算して演算される。
目標速度微分値dp_Msp*は、例えば、今回目標モータ速度Msp*(n)から前回目標モータ速度Msp*(n−1)を減算して演算される。
また、任意に設定される2つの閾値dp1、dp2とする。
閾値dp1、dp2、は、速度微分値dp_Mspと同一の次元数で、ゼロに近い値であり、閾値dp1は正の値とし、閾値dp2は負の値とする。
本実施形態では、例えば、モータ速度Msp、目標モータ速度Msp*、速度微分値dp_Mspまたは目標速度微分値dp_Msp*に基づき、モータ10の速度状態は、加速状態、定常状態または減速状態に分類される。また、モータ10の速度状態は、後述の固定相通電状態または通電オフ状態に分類される。
加速状態は、モータ速度Mspが目標モータ速度Msp*以下であるとき、または、速度微分値dp_Mspが閾値dp1を超えているときとする。
定常状態は、モータ速度Mspが目標モータ速度Msp*より大きいとき、または、速度微分値dp_Mspが閾値dp2以上で閾値dp1以下であるときとする。
減速状態は、目標速度微分値dp_Msp*がゼロより小さいとき、すなわち、今回目標モータ速度Msp*(n)が前回目標モータ速度Msp*(n−1)よりも小さいときとする。または、減速状態は、微分値dp_Mspが閾値dp2を下回るときとする。
定常状態は、モータ速度Mspが目標モータ速度Msp*より大きいとき、または、速度微分値dp_Mspが閾値dp2以上で閾値dp1以下であるときとする。
減速状態は、目標速度微分値dp_Msp*がゼロより小さいとき、すなわち、今回目標モータ速度Msp*(n)が前回目標モータ速度Msp*(n−1)よりも小さいときとする。または、減速状態は、微分値dp_Mspが閾値dp2を下回るときとする。
以下では、加速状態は、モータ速度Mspが目標モータ速度Msp*以下であるときとする。定常状態は、モータ速度Mspが目標モータ速度Msp*より大きいときとする。減速状態は、今回目標モータ速度Msp*(n)が前回目標モータ速度Msp*(n−1)よりも小さいときとする。
固定相通電状態は、モータ10の制御状態が後述の固定相通電制御でのモータ10の速度状態とする。
通電オフ状態は、モータ10の制御状態が後述の通電オフ制御であるときのモータ10の速度状態とする。
通電オフ状態は、モータ10の制御状態が後述の通電オフ制御であるときのモータ10の速度状態とする。
FB値設定部63は、モータ10の速度状態が定常状態または減速状態であるとき、モータ速度Mspの位相が進むように位相進み補償を行い、速度位相進み値Msp_plを速度フィードバック値Msp_fbとする。なお、速度位相進み値Msp_plについても、「モータ速度」の概念に含まれるものとする。
また、FB値設定部63は、モータ10の速度状態が加速状態であるとき、位相進み補償を行わず、モータ速度Mspを速度フィードバック値Msp_fbとする。
FB値設定部63の位相進み補償を行う伝達関数は、例えば、以下関係式(1)、(2)のように表される。T1およびT2は、任意の定数を表し、sはラプラス演算子を表す。
(1+T1×s)/(1+T2×s) ・・・(1)
T1>T2 ・・・(2)
また、FB値設定部63は、モータ10の速度状態が加速状態であるとき、位相進み補償を行わず、モータ速度Mspを速度フィードバック値Msp_fbとする。
FB値設定部63の位相進み補償を行う伝達関数は、例えば、以下関係式(1)、(2)のように表される。T1およびT2は、任意の定数を表し、sはラプラス演算子を表す。
(1+T1×s)/(1+T2×s) ・・・(1)
T1>T2 ・・・(2)
速度偏差演算部64は、目標モータ速度Msp*と速度フィードバック値Msp_fbとの差である速度偏差ΔMspを演算し、演算した速度偏差ΔMspを制御器65に出力する。
制御器65は、目標モータ速度Msp*と速度フィードバック値Msp_fbとが一致するように、すなわち、速度偏差ΔMspがゼロとなるように、P制御またはPI制御を行う。
また、制御器65は、フィードバック制御の指令値としてのFBデューティD_fbを演算する。本実施形態のフィードバック制御では、PWM制御によりデューティを変更することで、コイル111−113、121−123に流れる電流およびトルクの大きさが変更される。
また、制御器65は、フィードバック制御の指令値としてのFBデューティD_fbを演算する。本実施形態のフィードバック制御では、PWM制御によりデューティを変更することで、コイル111−113、121−123に流れる電流およびトルクの大きさが変更される。
本実施形態では、120°通電による矩形波制御によって、モータ10が制御される。120°通電による矩形波制御では、第1相の高電位側のスイッチング素子と、第2相の低電位側のスイッチング素子と、がオンする。また、第1相および第2相の組み合わせを電気角60°ごとに入れ替えることで、通電相が切り替わる。これにより、巻線組11、12に回転磁界が発生し、モータ10が回転する。
本実施形態では、出力軸15が正回転方向に回転するときのモータ10の回転方向を正方向とする。
また、モータ10が正のトルクを出力するときのデューティを正、負のトルクを出力するときのデューティを負とし、取り得るデューティ範囲を−100[%]〜100[%]とする。モータ10が正回転するとき、デューティを正とし、モータ10が逆回転するとき、デューティを負とする。
正回転しているモータ10が停止するため、ブレーキトルクが発生するとき、モータ10の回転方向は正回転方向であるが、デューティは負となる。
逆回転しているモータ10が停止するため、ブレーキトルクが発生するとき、モータ10の回転方向は逆回転方向であるが、デューティは正となる。
また、モータ10が正のトルクを出力するときのデューティを正、負のトルクを出力するときのデューティを負とし、取り得るデューティ範囲を−100[%]〜100[%]とする。モータ10が正回転するとき、デューティを正とし、モータ10が逆回転するとき、デューティを負とする。
正回転しているモータ10が停止するため、ブレーキトルクが発生するとき、モータ10の回転方向は正回転方向であるが、デューティは負となる。
逆回転しているモータ10が停止するため、ブレーキトルクが発生するとき、モータ10の回転方向は逆回転方向であるが、デューティは正となる。
FF補正値演算部66は、モータ10の速度状態に基づき、フィードフォワード項としてのFFデューティD_ffを演算する。
モータ10の速度状態が加速状態であるときのFFデューティD_ffを加速FFデューティD_faとする。モータ10の速度状態が定常状態であるときのFFデューティD_ffを定常FFデューティD_fiとする。モータ10の速度状態が減速状態であるときのFFデューティD_ffを減速FFデューティD_fdとする。
モータ10の速度状態が加速状態であるときのFFデューティD_ffを加速FFデューティD_faとする。モータ10の速度状態が定常状態であるときのFFデューティD_ffを定常FFデューティD_fiとする。モータ10の速度状態が減速状態であるときのFFデューティD_ffを減速FFデューティD_fdとする。
図6(a)に示すように、加速FFデューティD_faは、マップに基づいて演算され、最大加速デューティである。モータ速度Mspが目標モータ速度Msp*を超えるまで、モータ速度Mspが最大加速するように補正される。
図6(b)に示すように、定常FFデューティD_fiは、マップに基づいて演算され、モータ速度Mspを維持するデューティである。また、定常FFデューティD_fiは、無負荷時にモータ速度Mspを維持するデューティである。
モータ速度Mspまたは目標モータ速度Msp*が大きくなるに伴い、定常FFデューティD_fiが大きくなるように設定されている。
モータ速度Mspまたは目標モータ速度Msp*が大きくなるに伴い、定常FFデューティD_fiが大きくなるように設定されている。
図6(c)に示すように、減速FFデューティD_fdは、マップに基づいて演算され、モータ速度Mspの減速を補正するデューティである。また、減速FFデューティD_fdは、目標モータ速度Msp*を実現するための補正デューティである。
モータ速度Mspが大きくなるに伴い、減速FFデューティD_fdの絶対値が大きくなるように設定されている。
なお、図6は、モータ10が正方向に回転している場合であって、モータ10が負方向に回転する場合、値の正負が反転する。
モータ速度Mspが大きくなるに伴い、減速FFデューティD_fdの絶対値が大きくなるように設定されている。
なお、図6は、モータ10が正方向に回転している場合であって、モータ10が負方向に回転する場合、値の正負が反転する。
FF補正値演算部66は、モータ10の速度状態が加速状態であるとき、加速FFデューティD_faをFFデューティD_ffとする。
FF補正値演算部66は、モータ10の速度状態が定常状態であるとき、定常FFデューティD_fiをFFデューティD_ffとする。
FF補正値演算部66は、モータ10の速度状態が減速状態であるとき、減速FFデューティD_fdをFFデューティD_ffとする。
図4に戻り、FF補正値演算部66は、演算したFFデューティD_ffをFF項補正部67に出力する。
FF補正値演算部66は、モータ10の速度状態が定常状態であるとき、定常FFデューティD_fiをFFデューティD_ffとする。
FF補正値演算部66は、モータ10の速度状態が減速状態であるとき、減速FFデューティD_fdをFFデューティD_ffとする。
図4に戻り、FF補正値演算部66は、演算したFFデューティD_ffをFF項補正部67に出力する。
FF項補正部67は、積算器であって、FBデューティD_fbをFFデューティD_ffで補正し、積算してデューティ指令値Dを演算する。
電圧補正部68は、バッテリ電圧Vに基づき、デューティ指令値Dを補正する。補正されたデューティ指令値Dを補正デューティ指令値D_vとする。
電圧補正部68は、補正デューティ指令値D_vをPWM信号生成部69に出力する。
電圧補正部68は、バッテリ電圧Vに基づき、デューティ指令値Dを補正する。補正されたデューティ指令値Dを補正デューティ指令値D_vとする。
電圧補正部68は、補正デューティ指令値D_vをPWM信号生成部69に出力する。
PWM信号生成部69は、補正デューティ指令値D_vおよび実カウント値Cenに基づき、スイッチング素子411−416、421−426のスイッチングに係る指令信号を生成する。
また、PWM信号生成部69は、モータドライバ41、42からモータ電流Imを取得し、モータ電流Imが電流制限値Im_maxを超えないように、生成した指令信号を調整する。
さらに、PWM信号生成部69は、指令信号を切替制御部75に出力する。
また、PWM信号生成部69は、モータドライバ41、42からモータ電流Imを取得し、モータ電流Imが電流制限値Im_maxを超えないように、生成した指令信号を調整する。
さらに、PWM信号生成部69は、指令信号を切替制御部75に出力する。
固定相通電制御部70は、実カウント値Cenに基づき、モータ10の回転が停止するための制御である固定相通電制御を行う。
固定相通電制御部70は、電気角に応じた固定相を選択し、選択された固定相の所定方向に電流が流れるようにスイッチング素子411−416、421−426を制御する。これにより、励磁相が固定され、モータ10は、励磁相に応じた所定の電気角にて停止する。
固定相通電制御部70は、電気角に応じた固定相を選択し、選択された固定相の所定方向に電流が流れるようにスイッチング素子411−416、421−426を制御する。これにより、励磁相が固定され、モータ10は、励磁相に応じた所定の電気角にて停止する。
また、固定相通電制御部70は、現在のロータ位置から最も近い電気角でモータ10が停止するように、実カウント値Cenに基づいて固定相および通電方向を選択する。
さらに、固定相通電制御は、角度偏差eが角度判定閾値e_th以下となったときに行われる。したがって、固定相通電制御が行われているとき、実カウント値Cenと目標カウント値Cen*とが一致しているとみなせる。そのため、現在のロータ位置から最も近い停止可能な電気角でモータ10が停止することで、目標カウント値Cen*と一致する箇所でモータ10が停止できる。厳密にいえば、目標カウント値Cen*に対応する電気角と、固定相通電制御にてモータ10が停止する電気角とでは、最大でモータ分解能分のずれが生じる。しかし、減速機14の減速比が大きければ、出力軸15の停止位置のずれは小さいため、この電気角のずれは差し支えない。
さらに、固定相通電制御は、角度偏差eが角度判定閾値e_th以下となったときに行われる。したがって、固定相通電制御が行われているとき、実カウント値Cenと目標カウント値Cen*とが一致しているとみなせる。そのため、現在のロータ位置から最も近い停止可能な電気角でモータ10が停止することで、目標カウント値Cen*と一致する箇所でモータ10が停止できる。厳密にいえば、目標カウント値Cen*に対応する電気角と、固定相通電制御にてモータ10が停止する電気角とでは、最大でモータ分解能分のずれが生じる。しかし、減速機14の減速比が大きければ、出力軸15の停止位置のずれは小さいため、この電気角のずれは差し支えない。
切替制御部75は、角度偏差eと角度判定閾値e_thとを比較し、この比較結果に基づき、フィードバック制御または固定相通電制御にモータ10の制御状態を切り替える。
また、切替制御部は、制御状態に応じた駆動信号をモータドライバ41、42に出力する。これにより、モータ10の駆動が制御される。
また、切替制御部は、制御状態に応じた駆動信号をモータドライバ41、42に出力する。これにより、モータ10の駆動が制御される。
シフトレンジ制御装置40による処理を図7のフローチャートを参照して説明する。フローチャートにおいて、記号「S」は、ステップを意味する。
ステップ101において、ドライバによりシフトレバーが操作され、ECU50は、ドライバ要求シフトレンジが変化したか否かを判断する。
ドライバ要求シフトレンジが変化したとECU50が判断した場合、処理は、ステップ102に移行する。
一方、ドライバ要求シフトレンジが変化していないとECU50が判断した場合、処理は、ステップ103に移行する。
ステップ101において、ドライバによりシフトレバーが操作され、ECU50は、ドライバ要求シフトレンジが変化したか否かを判断する。
ドライバ要求シフトレンジが変化したとECU50が判断した場合、処理は、ステップ102に移行する。
一方、ドライバ要求シフトレンジが変化していないとECU50が判断した場合、処理は、ステップ103に移行する。
ステップ102において、ECU50は、モータ10への通電フラグをオンにする。通電フラグのオンオフ処理は、切替制御部75で行ってもよいし、切替制御部75とは別途に行ってもよい。
ステップ103において、切替制御部75は、通電フラグがオンされているか否かを判断する。
通電フラグがオンされていると切替制御部75が判断した場合、処理は、ステップ105に移行する。
一方、通電フラグがオフされていると切替制御部75が判断した場合、処理は、ステップ104に移行する。
ステップ104において、切替制御部75は、後述するタイマ値Tcをリセットとし、すなわち、Tc=0 とし、処理は、終了する。
通電フラグがオンされていると切替制御部75が判断した場合、処理は、ステップ105に移行する。
一方、通電フラグがオフされていると切替制御部75が判断した場合、処理は、ステップ104に移行する。
ステップ104において、切替制御部75は、後述するタイマ値Tcをリセットとし、すなわち、Tc=0 とし、処理は、終了する。
ステップ105において、切替制御部75は、角度偏差eが角度判定閾値e_thより大きいか否かを判断する。角度判定閾値e_thは、例えば、機械角で0.5°で、ゼロに近い所定値に応じたカウント数に設定されている。
角度偏差eが角度判定閾値e_thより大きいと切替制御部75が判断した場合、処理は、ステップ106に移行する。
一方、角度偏差eが角度判定閾値e_th以下と切替制御部75が判断した場合、処理は、ステップ107に移行する。
角度偏差eが角度判定閾値e_thより大きいと切替制御部75が判断した場合、処理は、ステップ106に移行する。
一方、角度偏差eが角度判定閾値e_th以下と切替制御部75が判断した場合、処理は、ステップ107に移行する。
ステップ106において、切替制御部75は、モータ10の制御状態をフィードバック制御にする。
ステップ106のフィードバック制御について図8のサブフローを参照して説明する。なお、通電フラグがオフからオンされた直後では、モータ10の速度状態は、加速状態に設定されている。
また、図中では、モータ10の速度状態について、加速状態を「Mode1」、定常状態を「Mode2」、減速状態を「Mode3」、固定相通電状態を「Mode4」、通電オフ状態を「Mode0」と記載する。
ステップ106のフィードバック制御について図8のサブフローを参照して説明する。なお、通電フラグがオフからオンされた直後では、モータ10の速度状態は、加速状態に設定されている。
また、図中では、モータ10の速度状態について、加速状態を「Mode1」、定常状態を「Mode2」、減速状態を「Mode3」、固定相通電状態を「Mode4」、通電オフ状態を「Mode0」と記載する。
ステップ161において、目標速度設定部62は、角度偏差eおよびバッテリ電圧Vに基づき、目標モータ速度Msp*を設定する。
ステップ162において、FB制御部60は、現在のモータ10の速度状態が加速状態であるか否かを判断する。
現在のモータ10の速度状態が加速状態であるとFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ163に移行する。
一方、現在のモータ10の速度状態が加速状態でないとFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ164に移行する。
ステップ162において、FB制御部60は、現在のモータ10の速度状態が加速状態であるか否かを判断する。
現在のモータ10の速度状態が加速状態であるとFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ163に移行する。
一方、現在のモータ10の速度状態が加速状態でないとFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ164に移行する。
ステップ163において、FB制御部60は、モータ速度Mspが目標モータ速度Msp*より大きいか否かを判断する。
モータ速度Mspが目標モータ速度Msp*以下であるとFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ166に移行する。
このとき、ステップ166において、FB制御部60は、モータ10の速度状態を加速状態で維持し、処理は、ステップ169に移行する。
モータ速度Mspが目標モータ速度Msp*以下であるとFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ166に移行する。
このとき、ステップ166において、FB制御部60は、モータ10の速度状態を加速状態で維持し、処理は、ステップ169に移行する。
一方、モータ速度Mspが目標モータ速度Msp*より大きいとFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ167に移行する。
このとき、ステップ167において、FB制御部60は、モータ10の速度状態を加速状態から定常状態に切り替え、処理は、ステップ169に移行する。
このとき、ステップ167において、FB制御部60は、モータ10の速度状態を加速状態から定常状態に切り替え、処理は、ステップ169に移行する。
ステップ164において、FB制御部60は、現在のモータ10の速度状態が定常状態であるか否かを判断する。
現在のモータ10の速度状態が定常状態であるとFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ165に移行する。
現在のモータ10の速度状態が定常状態であるとFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ165に移行する。
ステップ165において、FB制御部60は、今回目標モータ速度Msp*(n)が前回目標モータ速度Msp*(n−1)よりも小さいか否かを判断する。
今回目標モータ速度Msp*(n)が前回目標モータ速度Msp*(n−1)以上であるとFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ167に移行する。
このとき、ステップ167において、FB制御部60は、モータ10の速度状態を定常状態で維持し、処理は、ステップ169に移行する。
今回目標モータ速度Msp*(n)が前回目標モータ速度Msp*(n−1)以上であるとFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ167に移行する。
このとき、ステップ167において、FB制御部60は、モータ10の速度状態を定常状態で維持し、処理は、ステップ169に移行する。
一方、ステップ165において、今回目標モータ速度Msp*(n)が前回目標モータ速度Msp*(n−1)よりも小さいとFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ168に移行する。
一方、ステップ164において、現在のモータ10の速度状態が定常状態でないとFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ168に移行する。
このとき、ステップ168において、FB制御部60は、モータ10の速度状態を定常状態から減速状態に切り替え、処理は、ステップ169に移行する。
一方、ステップ164において、現在のモータ10の速度状態が定常状態でないとFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ168に移行する。
このとき、ステップ168において、FB制御部60は、モータ10の速度状態を定常状態から減速状態に切り替え、処理は、ステップ169に移行する。
ステップ166、ステップ167またはステップ168の処理後、処理は、ステップ169に移行する。
ステップ169において、FB制御部60は、モータ10の速度状態が加速状態であるか否かを判断する。
モータ10の速度状態が加速状態であるとFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ170に移行する。
一方、モータ10の速度状態が加速状態でない、すなわち、モータ10の速度状態が定常状態または減速状態である、とFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ171に移行する。
ステップ169において、FB制御部60は、モータ10の速度状態が加速状態であるか否かを判断する。
モータ10の速度状態が加速状態であるとFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ170に移行する。
一方、モータ10の速度状態が加速状態でない、すなわち、モータ10の速度状態が定常状態または減速状態である、とFB制御部60が判断した場合、処理は、ステップ171に移行する。
ステップ170において、FB値設定部63は、モータ速度Mspを速度フィードバック値Msp_fbとして、速度偏差演算部64に出力する。
速度偏差演算部64は、目標モータ速度Msp*とFB値設定部63が設定した速度フィードバック値Msp_fbとの速度偏差ΔMspを演算し、処理は、ステップ172に移行する。
速度偏差演算部64は、目標モータ速度Msp*とFB値設定部63が設定した速度フィードバック値Msp_fbとの速度偏差ΔMspを演算し、処理は、ステップ172に移行する。
ステップ171において、FB値設定部63は、位相進み補償値Msp_plを速度フィードバック値Msp_fbとして、速度偏差演算部64に出力する。
速度偏差演算部64は、目標モータ速度Msp*とFB値設定部63が設定した速度フィードバック値Msp_fbとの速度偏差ΔMspを演算し、処理は、ステップ172に移行する。
速度偏差演算部64は、目標モータ速度Msp*とFB値設定部63が設定した速度フィードバック値Msp_fbとの速度偏差ΔMspを演算し、処理は、ステップ172に移行する。
ステップ172において、制御器65は、FBデューティD_fbを演算し、演算したFBデューティD_fbをFF項補正部67に出力し、処理は、ステップ173に移行する。
ステップ173において、FF補正値演算部66は、モータ10の速度状態に基づき、FFデューティD_ffを演算し、FF項補正部67に出力し、処理は、ステップ174に移行する。
ステップ173において、FF補正値演算部66は、モータ10の速度状態に基づき、FFデューティD_ffを演算し、FF項補正部67に出力し、処理は、ステップ174に移行する。
ステップ174において、FF項補正部67は、FBデューティD_fbとFFデューティD_ffとを積算し、デューティ指令値Dを演算し、処理は、ステップ175に移行する。
ステップ175において、電圧補正部68がバッテリ電圧Vに基づき、デューティ指令値Dを補正する。PWM信号生成部69が補正デューティ指令値D_vに基づき、PWM信号を生成する。生成されたPWM信号に基づいてスイッチング素子411−416、421−426のオンオフ作動がされることで、モータ10が制御される。
ステップ175の処理後、処理は終了する。
ステップ175において、電圧補正部68がバッテリ電圧Vに基づき、デューティ指令値Dを補正する。PWM信号生成部69が補正デューティ指令値D_vに基づき、PWM信号を生成する。生成されたPWM信号に基づいてスイッチング素子411−416、421−426のオンオフ作動がされることで、モータ10が制御される。
ステップ175の処理後、処理は終了する。
図7に戻って、ステップ105において、角度偏差eが角度判定閾値e_th以下と切替制御部75が判断した場合、処理は、ステップ107に移行する。
ステップ107において、切替制御部75は、固定相通電制御の継続時間を計時するタイマのカウント値であるタイマ値Tcのカウントを進め、処理はステップ108に移行する。
ステップ107において、切替制御部75は、固定相通電制御の継続時間を計時するタイマのカウント値であるタイマ値Tcのカウントを進め、処理はステップ108に移行する。
ステップ108において、切替制御部75は、タイマ値Tcが継続時間判定閾値Tthより小さいか否かを判断する。
継続時間判定閾値Tthは、例えば、100msに設定され、固定相通電制御を継続する通電継続時間Taに応じて設定される値である。
タイマ値Tcが継続時間判定閾値Tthより小さいと切替制御部75が判断した場合、処理は、ステップ109に移行する。
一方、タイマ値Tcが継続時間判定閾値Tth以上と切替制御部75が判断した場合、処理は、ステップ110に移行する。
継続時間判定閾値Tthは、例えば、100msに設定され、固定相通電制御を継続する通電継続時間Taに応じて設定される値である。
タイマ値Tcが継続時間判定閾値Tthより小さいと切替制御部75が判断した場合、処理は、ステップ109に移行する。
一方、タイマ値Tcが継続時間判定閾値Tth以上と切替制御部75が判断した場合、処理は、ステップ110に移行する。
ステップ109において、切替制御部75は、モータ10の制御状態を固定相通電制御に切り替え、処理は終了する。
ステップ110において、切替制御部75は、モータ10の制御状態を通電オフ制御に切り替える、処理は終了する。
ステップ110において、切替制御部75は、モータ10の制御状態を通電オフ制御に切り替える、処理は終了する。
通電オフ制御では、モータドライバ41、42の全てのスイッチング素子411−416、421−426がオフになる信号を切替制御部75がモータドライバ41、42に出力する。この信号によって、スイッチング素子411−416、421−426がオフになる。これにより、通電オフ制御では、モータ10側へ電力が供給されない。
なお、モータリレー46、47は、始動スイッチがオンされている間は、オンが継続されるので、通電オフ制御中もモータリレー46、47はオンされている。
また、ECU50は、通電フラグをオフにする。
なお、モータリレー46、47は、始動スイッチがオンされている間は、オンが継続されるので、通電オフ制御中もモータリレー46、47はオンされている。
また、ECU50は、通電フラグをオフにする。
シフトレンジ制御装置40による処理を図9のタイムチャートを参照して説明する。
図9は、共通時間軸を横軸とし、(a)がドライバ要求シフトレンジ、(b)が通電フラグ、(c)がモータ10の角度、(d)がモータ10の制御状態を示す。なお、モータ10の角度はエンコーダ13のカウント値で表されている。
また、図9は、(e)がモータ10の速度状態、(f)がモータ速度Mspを示す。
図9は、共通時間軸を横軸とし、(a)がドライバ要求シフトレンジ、(b)が通電フラグ、(c)がモータ10の角度、(d)がモータ10の制御状態を示す。なお、モータ10の角度はエンコーダ13のカウント値で表されている。
また、図9は、(e)がモータ10の速度状態、(f)がモータ速度Mspを示す。
図9に示すように、時刻x1以前において、ドライバ要求シフトレンジがPレンジで維
持されている場合、モータ10の制御状態を通電オフ制御とする。
時刻x1に、ドライバ要求シフトレンジがPレンジからDレンジに変化すると、通電フラグがオフからオンに切り替わる。
持されている場合、モータ10の制御状態を通電オフ制御とする。
時刻x1に、ドライバ要求シフトレンジがPレンジからDレンジに変化すると、通電フラグがオフからオンに切り替わる。
ドライバ要求シフトレンジに応じた目標カウント値Cen*が設定され、角度偏差演算部61は、角度偏差eを演算する。
角度偏差eが角度判定閾値e_thより大きく、切替制御部75は、モータ10の制御状態を、通電オフ制御からフィードバック制御に切り替える。また、FB制御部60は、モータ10の速度状態を、加速状態であると判断する。
角度偏差eが角度判定閾値e_thより大きく、切替制御部75は、モータ10の制御状態を、通電オフ制御からフィードバック制御に切り替える。また、FB制御部60は、モータ10の速度状態を、加速状態であると判断する。
また、時刻x1に、目標速度設定部62は、角度偏差eおよびバッテリ電圧Vに基づき、目標モータ速度Msp*を設定する。図9において、目標モータ速度Msp*を一点鎖線で示す。モータ速度Mspが目標モータ速度Msp*となるように、モータ速度Mspが上昇し始める。
時刻x2に、モータ速度Mspが目標モータ速度Msp*より大きくなり、FB制御部60は、モータ10の速度状態を加速状態から定常状態に切り替える。モータ速度Mspが目標モータ速度Msp*に沿うように一定値で維持される。
時刻x3に、今回目標モータ速度Msp*(n)が前回目標モータ速度Msp*(n−1)よりも小さくなり、FB制御部60は、モータ10の速度状態を定常状態から減速状態に切り替える。モータ速度Mspがゼロになるように減速される。
図9(g)に、比較例として、モータの速度状態が定常状態または減速状態であるときに位相進み補償を行わない場合のモータ速度Msp_cを二点鎖線で示す。
モータ速度Msp_cは、応答性を高くするため、フィードバックゲインを大きくすると、モータの速度状態が定常状態または減速状態であるとき、ハンチングが生じる。ハンチングが生じ、モータ速度Msp_cと目標モータ速度Msp*とが一致しないで、モータ速度Msp_cは不安定な挙動になる。これにより、モータ角度でハンチングが生じる虞がある。
モータ速度Msp_cは、応答性を高くするため、フィードバックゲインを大きくすると、モータの速度状態が定常状態または減速状態であるとき、ハンチングが生じる。ハンチングが生じ、モータ速度Msp_cと目標モータ速度Msp*とが一致しないで、モータ速度Msp_cは不安定な挙動になる。これにより、モータ角度でハンチングが生じる虞がある。
そこで、本実施形態のシフトレンジ制御装置40では、モータ10の速度状態が定常状態または減速状態であるとき、FB値設定部63は、位相進み補償値Msp_plを速度フィードバック値Msp_fbとする。位相進みを行った信号で検出遅れを持った速度信号が先読みされる。速度信号が先読みされてフィードバックされることにより、ハンチングが防止される。このため、時刻x2からモータ10が停止するまでの期間、モータ速度Mspと目標モータ速度Msp*とが一致し、モータ速度Mspは、安定した挙動で減速する。これにより、モータ10の駆動の安定した制御が可能になる。
時刻x4に、角度偏差eが角度判定閾値e_th以下になり、切替制御部75は、モータ10の制御状態を、フィードバック制御から固定相通電制御に切り替える。固定相通電とすることで、モータ10は、速やかに停止できる。
時刻x4から通電継続時間Taが経過する時刻x5までの期間は、固定相通電制御を継続する。これにより、ハンチング等が抑制され、モータ10を確実に停止できるため、ディテントローラ26が所望の凹部22に確実に嵌め込むことができる。
時刻x4から通電継続時間Taが経過する時刻x5までの期間は、固定相通電制御を継続する。これにより、ハンチング等が抑制され、モータ10を確実に停止できるため、ディテントローラ26が所望の凹部22に確実に嵌め込むことができる。
時刻x5に、切替制御部75は、モータ10の制御状態を、固定相通電制御から通電オフ制御に切り替え、通電フラグがオフになる。ドライバ要求シフトレンジが再度変更されるまでの間、通電フラグのオフ状態が継続される。モータ10の制御状態は、通電オフ制御で継続される。これにより、シフトレンジを切り替えるとき以外にモータ10へ通電されないため、通電が継続される場合と比較して消費電力が低減される。
なお、図9では、ドライバ要求シフトレンジがPレンジからDレンジに切り替えられる例を説明したが、他のレンジ切り替えのときの制御についても同様である。
なお、図9では、ドライバ要求シフトレンジがPレンジからDレンジに切り替えられる例を説明したが、他のレンジ切り替えのときの制御についても同様である。
(その他実施形態)
(i)上記実施形態では、モータは、永久磁石式の3相ブラシレスモータである。他の実施形態では、モータは、フィードバック制御と固定相通電制御とを切り替え可能なものであれば、どのようなモータを用いてもよい。また、上記実施形態では、モータに2組の巻線組が設けられる。他の実施形態では、モータの巻線組は、1組でもよいし3組以上であってもよい。
(i)上記実施形態では、モータは、永久磁石式の3相ブラシレスモータである。他の実施形態では、モータは、フィードバック制御と固定相通電制御とを切り替え可能なものであれば、どのようなモータを用いてもよい。また、上記実施形態では、モータに2組の巻線組が設けられる。他の実施形態では、モータの巻線組は、1組でもよいし3組以上であってもよい。
(ii)上記実施形態では、フィードバック制御において、120°通電による矩形波制御を行う。他の実施形態では、フィードバック制御において、180°通電による矩形波制御としてもよい。また矩形波制御に限らず、三角波比較方式や瞬時ベクトル選択方式によるPWM制御としてもよい。
(iii)上記実施形態では、モータの回転角を検出する回転角センサとして、エンコーダを用いる。他の実施形態では、回転角センサは、エンコーダに限らず、レゾルバ等、どのようなものを用いてもよい。モータの回転角そのもの、または、モータの回転角に換算可能なエンコーダカウント値以外の値を用いて、フィードバック制御を行ってもよい。固定相通電制御における固定相の選択についても同様である。
(iv)上記実施形態では、ディテントプレートには4つの凹部が設けられる。他の実施形態では、凹部の数は4つに限らず、いくつであってもよい。例えば、ディテントプレートの凹部を2つとし、PレンジとnotPレンジとを切り替えるものとしてもよい。また、シフトレンジ切替機構やパーキングロック機構等は、上記実施形態と異なっていてもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
10 ・・・モータ、
60 ・・・フィードバック制御部、
63 ・・・フィードバック値設定部、
70 ・・・固定相通電制御、
75 ・・・切替制御部。
60 ・・・フィードバック制御部、
63 ・・・フィードバック値設定部、
70 ・・・固定相通電制御、
75 ・・・切替制御部。
Claims (5)
- モータ(10)の駆動を制御することでシフトレンジを切り替えるシフトレンジ制御装置(40)であって、
前記モータの実角度(Cen)および前記モータの回転速度であるモータ速度(Msp)に基づくフィードバック制御を行うフィードバック制御部(60)と、
前記モータ速度に基づき、前記モータ速度の位相が進むように前記モータ速度のフィードバック値を設定するフィードバック値設定部(63)と、
前記モータの実角度に基づき選択される固定相に通電する固定相通電制御を行う固定相通電制御部(70)と、
要求シフトレンジが切り替わったとき、前記モータの制御を前記フィードバック制御とし、要求シフトレンジに基づき決定される前記モータの目標角度(Cen*)および前記モータの実角度の差である角度偏差(e)が角度判定閾値(e_th)以下になったとき、前記フィードバック制御から前記固定相通電制御に前記モータの制御を切り替える切替制御部(75)と、
を備えるシフトレンジ制御装置。 - 前記切替制御部は、
前記固定相通電制御に切り替わってから通電継続時間(Ta)が経過するまで、前記固定相通電制御を継続し、
前記固定相通電制御に切り替わってから前記通電継続時間が経過したとき、前記モータの制御を前記固定相通電制御から前記モータへの通電を遮断する通電オフ制御に切り替える請求項1に記載のシフトレンジ制御装置。 - 前記モータ速度、または、要求シフトレンジに基づき決定される前記モータの目標速度である目標モータ速度(Msp*)に基づき、前記フィードバック制御部が演算した指令値を補正するフィードフォワード項補正部(67)をさらに備える請求項1または2に記載のシフトレンジ制御装置。
- 前記フィードバック値設定部は、前記モータ速度が定常であるとき、または、前記モータ速度が減速するとき、前記モータ速度の位相を進ませる請求項1から3のいずれか一項に記載のシフトレンジ制御装置。
- 前記フィードバック制御部は、
前記角度偏差に基づき、要求シフトレンジに基づき決定される前記モータの目標速度である目標モータ速度(Msp*)を設定する目標速度設定部(62)および前記目標速度と前記モータ速度とが一致するように指令値(D_fb)を演算する制御器(65)を有する請求項1から4のいずれか一項に記載のシフトレンジ制御装置。
Priority Applications (2)
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JPH03107384A (ja) * | 1989-09-20 | 1991-05-07 | Mitsubishi Electric Corp | モータ駆動制御装置 |
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-
2017
- 2017-09-07 WO PCT/JP2017/032349 patent/WO2018047916A1/ja active Application Filing
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