JP2018040455A - ボールねじ - Google Patents
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Abstract
【課題】ボールの誤組み込みを防止しつつ、適切な量の潤滑剤を定量的に供給することができるボールねじ1を提供する。【解決手段】ねじ軸2がナット3に挿入され、軸側ねじ溝2aとナット側ねじ溝3aとから構成される転動路を循環経路とする連結溝5cが形成された複数のこま部材5がナット3に設けられ、複数の循環経路が構成されるボールねじ1において、ナット3のナット側ねじ溝3aのうち、循環経路として構成されている部分に挟まれ、こま部材5によって堰き止められる部分である閉塞溝3dに、複数のボール4を任意の間隔で保持する弾性部材であるコイルばね6が挿入される。【選択図】図2
Description
本発明はボールねじに関する。詳しくはこま式ボールねじに関する。
従来、一般産業用の電動機、自動車のトランスミッションやパーキングブレーキ等の電動アクチュエータにおいて、電動モータの出力軸の回転運動を高効率で直線運動に変換して出力するためにボールねじが用いられている。ボールねじは、外周面にねじ溝が形成されたねじ軸と内周面にねじ溝が形成されたナットとから構成されている。ボールねじは、ねじ軸がナットに挿入され、ねじ軸のねじ溝とナットのねじ溝とから構成される転動路に複数のボールが配置されている。これにより、ボールねじは、ねじ軸またはナットのうち一方を回転運動させることで他方が直動部材として直線運動する運動変換機構として構成されている。このように構成されるボールねじにおいて、転動路を循環経路とする連結溝が形成されているこま部材がナット等に設けられているこま式ボールねじが知られている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載のボールねじのナットには、複数のこま部材によって複数の循環経路を構成する転動路からなる循環列が構成されている。ボールねじは、循環列に複数のボールが配置されている。循環列は、ボールがこま部材の連結溝によってねじ山を乗り越えて元のねじ溝に戻ることで転動路を循環するように構成されている。これにより、ボールねじは、循環列内のボールが転動路を無限循環する。一方、ボールねじのナットには、循環列を構成している転動路と転動路との間にこま部材によって分断された転動路からなる非循環列が構成されている。非循環列には、固体潤滑材が埋没されている。ボールねじは、非循環列に固体潤滑材を配置することで、転動路の潤滑、および非循環列へのボールや異物の混入を防止することができる。しかし、特許文献1に記載の技術は、転動路の潤滑に固体潤滑材を用いているため、転動路の潤滑状態が転動路やボールの温度に影響を受ける。つまり、ボールねじは、転動路やボールの温度によって固体潤滑材の溶解度が変動するため定量的に潤滑剤が供給されない可能性があった。
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、ボールの誤組み込みを防止しつつ、適切な量の潤滑剤を定量的に供給することができるボールねじの提供を目的とする。
即ち、ボールねじは、ねじ軸がナットに挿入され、ねじ軸のねじ溝とナットのねじ溝とから構成される転動路を循環経路とする連結溝が形成された複数のこま部材がナットに設けられ、複数の循環経路が構成されるボールねじにおいて、前記ナットのねじ溝のうち、循環経路として構成されている部分に挟まれ、前記こま部材によって堰き止められる部分に、複数のボールを任意の間隔で保持する弾性部材が挿入されるものである。
ボールねじは、前記ナットのねじ溝のうち、循環経路として構成されている部分に挟まれて前記こま部材によって堰き止められる区間に前記弾性部材が挿入された状態で、前記ナットに前記ねじ軸を組み付け可能に構成されるものである。
ボールねじは、前記ナットまたは前記ねじ軸が一方向または他方向に回転された場合、前記弾性体が収縮して隣り合う前記ボールとボールとの間隔が狭くなり、前記ナットまたは前記ねじ軸が停止した場合、前記弾性部材が膨張して隣り合う前記ボールとボールとの間隔が元に戻るように構成されるものである。
ボールねじは、前記弾性部材が、コイルばねから構成されるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
ボールねじは、転動路のうちボールが配置される循環経路以外の部分で転動によるボールの排出が困難である部分が複数のボールを任意の間隔で保持する弾性部材に覆われる。また、隣り合うボールとボールとの間隔が弾性部材によって変動可能に構成されている。これにより、ボールの誤組み込みを防止しつつ、適切な量の潤滑剤を定量的に供給することができる。
ボールねじは、転動路のうちボールが配置される循環経路以外の部分で転動によりボールの排出が困難である部分を複数のボールを任意の間隔で保持する弾性部材で覆った状態で組み立てられる。これにより、ボールの誤組み込みを防止しつつ、適切な量の潤滑剤を定量的に供給することができる。
ボールねじは、ねじ軸またはナットが回転された場合に弾性部材によって保持されているボールとボールとの間の潤滑剤が転動路に供給される。これにより、ボールの誤組み込みを防止しつつ、適切な量の潤滑剤を定量的に供給することができる。
ボールねじは、ボールの排出が困難である部分へのボールの侵入が防がれるとともに潤滑剤を保持する空間が確保される。これにより、ボールの誤組み込みを防止しつつ、適切な量の潤滑剤を定量的に供給することができる。
以下に、図1から図3を用いて、ボールねじの一実施形態であるボールねじ1について説明する。
図1に示すように、ボールねじ1は、回転運動を直線運動に変換して出力するものである。ボールねじ1は、ねじ軸2、ナット3、複数のボール4等から構成されている。
ねじ軸2は、S55C等の中炭素鋼あるいはSCM415やSCM420等の肌焼き鋼からなり、高周波焼入れ、真空浸炭焼入れによって55〜62HRC程度の硬化処理が施されている。ねじ軸2は、その外周面にボール4が転動するための一巻きの軸側ねじ溝2aが複数形成されている。
図2に示すように、ナット3は、ねじ軸2を挿入可能な中空円筒状に形成されている。ナット3は、SCM415やSCM420等の肌焼き鋼からなり、真空浸炭焼入れによって55〜62HRC程度の硬化処理が施されている。ナット3の内周面には、ボール4が転動するためのナット側ねじ溝3aがねじ軸2の軸側ねじ溝2aと同一のリードおよびピッチで形成されている。ナット3の外周面には、その外径を部分的に大きくした段付き部である鍔部3bが形成されている。
図2(b)に示すように、ナット3には、その外周面より円筒中心に向かってこま部材5が挿入される二つのこま窓3cが軸方向に並んで形成されている。二つのこま窓3cは、ナット3の外周面から内周面に至る略円形状の貫通孔に形成されている。
図3に示すように、二つのこま窓3cは、それぞれが隣り合うナット側ねじ溝3aを切り欠くように形成されている。つまり、こま窓3cの縁には、4つのナット側ねじ溝3aの端面が形成されている。二つのこま窓3cの間には、二つのこま窓3cによって切り欠かれた少なくとも一周回分のナット側ねじ溝3aが形成されている。
図3に示すように、二つのこま窓3cは、それぞれが隣り合うナット側ねじ溝3aを切り欠くように形成されている。つまり、こま窓3cの縁には、4つのナット側ねじ溝3aの端面が形成されている。二つのこま窓3cの間には、二つのこま窓3cによって切り欠かれた少なくとも一周回分のナット側ねじ溝3aが形成されている。
こま部材5は、軸側ねじ溝2aとナット側ねじ溝3aとから構成される転動路を循環経路とする連結溝5cを構成するものである。こま部材5は、金属粉末を可塑状に調整し、射出成形機で成形される焼結合金からなる。こま部材5は、金属粉とプラスチックおよびワックスからなるバインダとの混練物を射出成形機で金型内に加熱溶融状態で押し込む、MIM(Metal Injection Molding)により成形されている。こうしたMIMによって成形される焼結合金は、加工度が高く複雑な形状であっても容易に、かつ精度良く所望の形状・寸法に成形することができる。
金属粉として、後に浸炭焼入が可能な材質、例えば、C(炭素)が0.13wt%、Ni(ニッケル)が0.21wt%、Cr(クロム)が1.1wt%、Cu(銅)が0.04wt%、Mn(マンガン)が0.76wt%、Mo(モリブデン)が0.19wt%、Si(シリコン)が0.20wt%、残りがFe(鉄)等からなるSCM415を例示することができる。こま部材5は、浸炭焼入れおよび焼戻し温度を調整して行われる。また、こま部材5の材料としてこれ以外にNiが3.0〜10.0wt%含有し、加工性、耐食性に優れた材料(日本粉末冶金工業規格のFEN8)、あるいは、Cが0.07wt%、Crが17wt%、Niが4wt%、Cuが4wt%、残りがFe等からなる析出硬化系ステンレスSUS630であっても良い。このSUS630は、固溶化熱処理で20〜33HRCの範囲に表面硬さを適切に上げることができ、強靭性と高硬度を確保することができる。
こま部材5をSCM415等の浸炭材で形成する場合は、こま部材5は浸炭焼入れおよび、焼戻し温度調整によるか、もしくは浸炭焼入れによって表面硬さが30〜40HRCの範囲になるように硬化処理されると共に、高周波テンパー装置を用いて、外径側の外周部が焼戻しされ、硬さが15〜30HRCの範囲になるように設定されている。これにより、こま部材5をねじ軸2に加締固定する際に割れ等が発生するのを防止することができる。
こま部材5は、こま窓3cに隙間なく嵌合可能な本体部5aと二つのアーム部5bとが形成されている。二つのアーム部5bは、本体部5aにおけるナット3の軸方向の両側端部から周方向にそれぞれ延びるように形成されている。こま部材5は、ナット3のこま窓3cにこま部材5の本体部5aを嵌合させるとともに、二つのアーム部5bをこま窓3cによって切り欠かれたナット側ねじ溝3aにそれぞれ嵌合されることでナット3に対する位置が定まる。
こま部材5の本体部5aには、一つの連結溝5cが形成されている。連結溝5cは、ナット側ねじ溝3aの一部を構成する。連結溝5cは、こま窓3cによって切り欠かれた隣り合うナット側ねじ溝3aのうち、こま部材5の二つのアーム部5bが嵌合されていないナット側ねじ溝3aの一方の端面と他方の端面とを連結するように形成されている。つまり、連結溝5cは、軸側ねじ溝2aを跨ぐようにして、ナット側ねじ溝3aの一方の端面と、一方の端面からナット3を一周回することにより一条分だけずれたナット側ねじ溝3aの他方の端面とを連結している。これにより、ナット3は、こま部材5の連結溝5cによってナット側ねじ溝3aの一部を循環経路としてボール4が軸側ねじ溝2aを乗り越えるようにして無限循環するように構成されている(図2(b)参照)。また、ナット3には、ナット側ねじ溝3aのうち、二つのこま部材5によって循環経路として構成されている部分の間であって二つのこま部材5のアーム部5bによって堰き止められている区間(図3における薄墨部分)(以下、単に「閉塞溝3d」と記す)が構成されている。
ナット3には、軸側ねじ溝2aとナット側ねじ溝3aとが対向するようにしてねじ軸2が挿入されている(図2(b)参照)。軸側ねじ溝2aとナット側ねじ溝3aのうち循環経路である部分とから構成される空間には、複数のボール4が転動自在に収容されている。つまり、軸側ねじ溝2aとナット側ねじ溝3aとは、ボール4が転動によって無限循環する転動路を構成している。ナット3は、複数のボール4を介してねじ軸2をナット3の軸回りに回転自在に支持している。
ボールねじ1は、ナット3が回転されると転動路に収容されている複数のボール4を介してねじ軸2に回転力が伝達される。ねじ軸2は、図示しない回り止め機構により軸回りの回転が規制されている場合、ナット3の回転運動が軸側ねじ溝2aの傾きによってねじ軸2の軸方向の直線運動に変換される。同様にして、ボールねじ1は、ねじ軸2が回転されると転動路に収容されている複数のボール4を介してナット3に回転力が伝達される。ナット3は、図示しない回り止め機構により軸回りの回転が規制されている場合、ねじ軸2の回転運動が軸側ねじ溝2aの傾きによってナット3の軸方向の直線運動に変換される。なお、本実施形態において、ねじ軸2の軸側ねじ溝2aとナット側ねじ溝3aとは一巻きとしたがこれに限定されるものではない。また、本実施形態において、ねじ軸2に形成されている軸側ねじ溝2aは右ねじであるものとするがこれに限定されるものではない。
以下に、図3と図4とを用いて、ボールねじ1の転動路に設けられている弾性部材であるコイルばね6の構成およびその組み付けの態様について説明する。
図3と図4とに示すように、弾性部材であるコイルばね6は、ボール4を任意の間隔P(図4参照)で保持するものである。コイルばね6は、二つのこま窓3cの間に形成されている閉塞溝3dの長さよりも所定値だけ長く、ナット側ねじ溝3aの内径よりも小さいコイル径に形成されている。また、コイルばね6は、その途中部の任意の位置においてコイルばね6を形成している線材をボール4に巻きつけることで、複数のボール4を任意の間隔Pで保持するように形成されている。これにより、コイルばね6は、その収縮によって複数のボール4の各間隔Pを変更可能な状態でボール4を保持している。また、コイルばね6は、ボール4が回転可能な状態で保持するように構成されている。
図4に示すように、コイルばね6は、ナット3にねじ軸2やボール4が組み付けられる前に、所定値だけ収縮された状態でナット3の閉塞溝3dに挿入されている。コイルばね6は、長さ方向に伸びようとする弾性力によりその両端が二つのこま部材5のアーム部5bをそれぞれ押圧している。つまり、閉塞溝3dに沿ったらせん状に配置されているコイルばね6は、閉塞溝3d内で溝長さ方向に向かって伸びようとする弾性力が径方向外側に向かって広がろうとする力に変換される(白塗矢印参照)。これにより、コイルばね6は、保持している複数のボール4が閉塞溝3dの壁面に押圧された状態で閉塞溝3dの内部に単独で留まっている。
次に、図3から図6を用いて、ボールねじ1の転動路に設けられている弾性部材であるコイルばね6の動作態様について説明する。
図3と図4とに示すように、ボールねじ1は、ナット3の閉塞溝3dに挿入されているコイルばね6に潤滑剤であるグリースが充填されているグリース室6aが構成されている。つまり、コイルばね6には、保持している複数のボール4のうち隣り合うボール4、軸側ねじ溝2aおよび閉塞溝3dで囲まれる空間を一つのグリース室6aとして複数のグリース室6aが構成されている。
ねじ軸2およびナット3が停止している場合、コイルばね6には、ねじ軸2またはナット3からボール4を転動させる力が加わらない。コイルばね6に保持されているボール4は、閉塞溝3d内においてコイルばね6に保持されている位置から移動しない。つまり、コイルばね6は、グリース室6aの容積がナット3の閉塞溝3dに挿入された際に所定値だけ収縮された初期状態におけるグリース室6aと等しい状態に維持される。従って、ボールねじ1は、ねじ軸2およびナット3が停止している間、コイルばね6に構成されているグリース室6aの容積が初期状態の大きさで維持されるとともに、グリース室6aの内部にグリースが保持されている。
図5と図6に示すように、ねじ軸2またはナット3が一方向(図6(a)参照))または他方向(図6(b)参照))に回転している場合、コイルばね6には、ねじ軸2またはナット3からコイルばね6が保持している複数のボール4を転動させる力が加わる。ボール4は、ねじ軸2またはナット3の回転方向に向かって閉塞溝3dを転動される。これにより、コイルばね6は、ねじ軸2またはナット3の回転方向に向かって収縮する。つまり、コイルばね6は、保持している複数のボール4が転動することにより隣り合うボールとボールとの間隔Pが狭くなり(図5参照)、グリース室6aの容積が初期状態のグリース室6aの容積よりも減少される。従って、ボールねじ1は、ねじ軸2またはナット3が回転している間、グリース室6a内のグリースが外部に押し出されて循環経路を構成している転動路に供給される(図6黒矢印参照)。
一方向または他方向に回転していたねじ軸2またはナット3が停止した場合、コイルばね6には、ねじ軸2またはナット3からコイルばね6が保持している複数のボール4を転動させる力が加わらなくなる。収縮されていたコイルばね6は、ねじ軸2またはナット3の回転方向の逆方向に向かって初期状態に戻るように膨張する。これにより、ボール4は、コイルばね6の弾性力によりねじ軸2またはナット3の回転方向の逆方向に向かって閉塞溝3dを転動される。つまり、コイルばね6は、保持している複数のボール4が転動することにより隣り合うボールとボールとの間隔Pが広がり、グリース室6aの容積が初期状態のグリース室6aの容積と等しくなるまで(元の容積に戻るまで)増大される。従って、ボールねじ1は、ねじ軸2またはナット3が停止すると、グリース室6aから押し出されていたグリースがグリース室6aに充填される。
以上のごとく構成することで、ボールねじ1は、コイルばね6の弾性力を利用することでコイルばね6を単独でナット3の閉塞溝3dに組み込んだ状態が保持される。これにより、ボールねじ1は、閉塞溝3dにコイルばね6を挿入した状態で、ねじ軸2、ナット3およびボール4の組み立てが容易に行うことができる。
また、ボールねじ1は、軸側ねじ溝2aと閉塞溝3dとから構成される転動路にコイルばね6が配置されているので組み込み時にボール4が閉塞溝3dに混入することがない。つまり、ボールねじ1は、転動路のうちボール4が配置される循環経路以外の部分でボール4の排出が困難である部分がコイルばね6に覆われている。これにより、ボール4の誤組み込みを防止することができる。
また、ボールねじ1は、軸側ねじ溝2aと閉塞溝3dとから構成される転動路にコイルばね6が配置されているので組み込み時にボール4が閉塞溝3dに混入することがない。つまり、ボールねじ1は、転動路のうちボール4が配置される循環経路以外の部分でボール4の排出が困難である部分がコイルばね6に覆われている。これにより、ボール4の誤組み込みを防止することができる。
また、ボールねじ1は、コイルばね6と、閉塞溝3dを転動可能なボール4とでグリースを保持する空間であるグリース室6aが構成されている。つまり、ボールねじ1は、コイルばね6に保持されたボール4の転動によりグリース室6aの容積が変動するように構成されている。従って、ボールねじ1は、ねじ軸2またはナット3の回転によるボール4の転動に伴いグリース室6a内のグリースが循環路を構成している転動路に供給される。これにより、ボールねじ1は、ねじ軸2またはナット3の回転に伴い、適切な量のグリースを定量的に供給することができる。
なお、本実施形態において、ボールねじ1は、閉塞溝3dに挿入される弾性部材がコイルばね6から構成されているが、グリースを保持することができる弾性体であればよい。例えば、大小の孔が無数に形成された多孔質状の樹脂材であって、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリオレフィン、フェノール、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム、シリコンゴム、スチレンブタジエンゴムなどの合成ゴム、若しくは天然ゴム等から構成されていてもよい。
以上、上述した実施形態は、代表的な形態を示したに過ぎず、本実施形態の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
1 ボールねじ
2 ねじ軸
2a 軸側ねじ溝
3 ナット
3a ナット側ねじ溝
3d 閉塞溝
4 ボール
5 こま部材
5c 連結溝
6 コイルばね
6a グリース室
2 ねじ軸
2a 軸側ねじ溝
3 ナット
3a ナット側ねじ溝
3d 閉塞溝
4 ボール
5 こま部材
5c 連結溝
6 コイルばね
6a グリース室
Claims (4)
- ねじ軸がナットに挿入され、ねじ軸のねじ溝とナットのねじ溝とから構成される転動路を循環経路とする連結溝が形成された複数のこま部材がナットに設けられ、複数の循環経路が構成されるボールねじにおいて、
前記ナットのねじ溝のうち、循環経路として構成されている部分に挟まれ、前記こま部材によって堰き止められる部分に、複数のボールを任意の間隔で保持する弾性部材が挿入されるボールねじ。 - 前記ナットのねじ溝のうち、循環経路として構成されている部分に挟まれて前記こま部材によって堰き止められる区間に前記弾性部材が挿入された状態で、前記ナットに前記ねじ軸を組み付け可能に構成される請求項1に記載のボールねじ。
- 前記ナットまたは前記ねじ軸が一方向または他方向に回転された場合、前記弾性体が収縮して隣り合う前記ボールとボールとの間隔が狭くなり、前記ナットまたは前記ねじ軸が停止した場合、前記弾性部材が膨張して隣り合う前記ボールとボールとの間隔が元に戻るように構成される請求項1または請求項2に記載のボールねじ。
- 前記弾性部材が、コイルばねから構成される請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のボールねじ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016175823A JP2018040455A (ja) | 2016-09-08 | 2016-09-08 | ボールねじ |
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JP2016175823A JP2018040455A (ja) | 2016-09-08 | 2016-09-08 | ボールねじ |
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JP2018040455A true JP2018040455A (ja) | 2018-03-15 |
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ID=61625781
Family Applications (1)
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JP2016175823A Pending JP2018040455A (ja) | 2016-09-08 | 2016-09-08 | ボールねじ |
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