JP2018039263A - 積層フィルムおよびフィルムロール - Google Patents
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Abstract
【課題】積層フィルムとして様々な機能を備えつつも、常温のみならず高温下においても高い機械強度を備え、各種加工工程において高収率かつ高精度で加工することが可能な積層フィルムを提供する。【解決手段】結晶性ポリエステルからなるA層と前記結晶性ポリエステルとは異なる熱可塑性樹脂からなるB層が、交互に合計151層以上積層されてなる積層フィルムであって、かつ前記積層フィルムの配向軸方向を含む入射面に対して平行な偏光成分3について入射角度10°での反射率をR1とし、前記積層フィルムの配向軸方向を含む入射面に対して垂直な偏光成分2について入射角度10°での反射率をR2とした場合、波長550nmにおける反射率が式1及び式2を満足し、かつ前記積層フィルムの長手方向1の破断点応力が100MPa以上である積層フィルム。R2(550)≦40%・・・(1)、R1(550)≧70%・・・(2)【選択図】図1
Description
本発明は、積層フィルムおよびフィルムロールに関するものである。
熱可塑性樹脂フィルム、中でも二軸延伸ポリエステルフィルムは、機械的性質、電気的性質、寸法安定性、透明性および耐薬品性などに優れた性質を有することから、磁気記録材料や包装材料などの多くの用途において基材フィルムとして広く使用されている。
一方、ポリエステルフィルムの中には、異なる樹脂が交互に積層された積層フィルムが用いられている。このような積層フィルムでは、単層のフィルムでは得られない特異な機能を備えたフィルムとすることが可能となり、例えば、特定の波長の光を反射させることで金属光沢を有するフィルム(特許文献1参照。)、成形加工性に優れたフィルム(特許文献2参照。)、および偏光反射特性を備えた偏光反射フィルム(特許文献3参照。)などが挙げられる。
しかしながら、これらの特許文献に記載されている積層フィルムにおいては、異なる樹脂が交互に積層された構造をとるため、単層のフィルムと比較して、その積層厚みの影響で機械強度が低下するという傾向がある。積層フィルムの機械強度が低下すると、例えば、積層フィルムをその製膜後に長手方向に搬送したり、コーティングを施したり、ロール状に巻き取ったり、他の機能性フィルムとのラミネートを行うなど連続的に搬送、加工する際には、長手方向にかかる力によって積層フィルムに破断や変形などが生じ、収率の低下、および得られたフィルムの光学特性や品質低下などが生じるという課題が発生するという課題がある。
そこで、本発明の目的は、上記の課題を解消し、積層フィルムとして様々な機能を備えつつも、高い機械強度を備え、各種搬送、加工工程において高収率・高精度で製品化することが可能な積層フィルムを提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決せんとするものであって、本発明の積層フィルムは、結晶性ポリエステルからなるA層と前記結晶性ポリエステルとは異なる熱可塑性樹脂からなるB層が、交互に合計151層以上積層されてなる積層フィルムであって、かつ前記積層フィルムの配向軸方向を含む入射面に対して平行な偏光成分について入射角度10°での反射率をR1とし、前記積層フィルムの配向軸方向を含む入射面に対して垂直な偏光成分について入射角度10°での反射率をR2とした場合、波長550nmにおける反射率が下記式1および式2を満足し、かつ前記積層フィルムの長手方向の破断点応力が100MPa以上であることを特徴とする積層フィルムである。
R1(550)≧70% ・・・(1)
R2(550)≦40% ・・・(2)
本発明の積層フィルムの好ましい態様によれば、前記積層フィルムの長手方向に2%伸張時の応力が50Mpa以上である。
R2(550)≦40% ・・・(2)
本発明の積層フィルムの好ましい態様によれば、前記積層フィルムの長手方向に2%伸張時の応力が50Mpa以上である。
本発明の積層フィルムの好ましい態様によれば、前記積層フィルムの長手方向の破断点応力が200MPa以上である。
本発明の積層フィルムの好ましい態様によれば、前記積層フィルムの長手方向におけるヤング率が3GPa以上である。
本発明の積層フィルムの好ましい態様によれば、前記結晶性ポリエステルを構成するカルボン酸成分が、ナフタレンジカルボン酸を80mol%以上含む。
本発明の積層フィルムの好ましい態様によれば、前記積層フィルムの示差走査熱量測定(DSC)によって観測される5J/g以上である融解ピークが一つのみである。
本発明の好ましい態様は、前記積層フィルムを、その配向軸方向に沿ってロール状に巻き取ってなるフィルムロールである。
本発明の好ましい態様は、フィルム長手方向に倍率2〜5倍で延伸した後、フィルム幅方向に2〜5倍で延伸し、さらに再度フィルム長手方向に1.3〜4倍で延伸する工程を含むことを特徴とする積層フィルムの製造方法である。
本発明の好ましい態様は、前記長手方向に1.3〜4倍で延伸する工程を行う前のフィルム幅をW、その延伸区間長をLとしたときに、W/L≦2.5を満たすことを特徴とする積層フィルムの製造方法である。
本発明によれば、高い機械強度を備えており、各種機能性フィルムとして製膜後に長手方向に搬送したり、コーティングを施したり、ロール状に巻き取ったり、他の機能性フィルムとのラミネートを行うなど連続的に搬送、加工する工程においても好適に使用可能となる効果を奏する積層フィルムが得られる。
本発明の積層フィルムは、高い偏光反射性能と高い破断点応力を備えた積層フィルムであるため、各種光学フィルムや工程フィルムなどに適当なフィルムとなる。
次に、本発明の積層フィルムとその製造方法について詳細に説明する。
本発明の積層フィルムは、結晶性ポリエステル(以下、結晶性ポリエステルAと称することがある。)からなる層(A層)と前記の結晶性ポリエステルとは異なる熱可塑性樹脂(以下、熱可塑性樹脂Bと称することがある。)からなる層(B層)が、交互に合計151層以上積層されてなる積層フィルムである。
ここで、結晶性ポリエステルAとは、具体的には、JIS K7122(1999)に準じて示差走査熱量測定(以下、DSCと称することがある。)を行い、20℃/分の昇温速度で樹脂を25℃から300℃の温度まで加熱(1stRUN)し、その状態で5分間保持後、次いで25℃以下の温度となるように急冷し、再度25℃から20℃/分の昇温速度で300℃まで加熱(2ndRUN)して得られた示差走査熱量測定チャートにおいて、融解ピークのピーク面積から求められる結晶融解熱量ΔHmが、15J/g以上であるポリエステルのことを指す。本発明で用いられる結晶性ポリエステルAの結晶融解熱量はより好ましくは20J/g以上であり、さらに好ましくは25J/g以上である。
また、熱可塑性樹脂Bは、A層に用いられる結晶性ポリエステルAとは異なる光学特性または熱特性を示すものである。異なる光学特性を示すとは、具体的には、積層フィルムの面内で任意に選択される直交する2方向および該面に垂直な方向のいずれかにおいて、屈折率が0.01以上異なるものをさす。また、異なる熱特性を示すとは、DSCにおいて、結晶性ポリエステルAと異なる融点やガラス転移点温度を示すものをさす。
また、ここでいう交互に積層されてなるとは、A層とB層が厚み方向に規則的な配列で積層されていることをいう。例えば、A(BA)n(nは自然数)で表される規則的な配列で積層されたものである。このように光学的性質の異なる樹脂が交互に積層されることにより、各層の屈折率の差と層厚みとの関係より設計した波長の光を反射させることができる干渉反射を発現させることが可能となる。
また、熱特性の異なる樹脂が交互に積層されることにより、二軸延伸フィルムを製造する際に各々の層の配向状態を高度に制御することが可能となり、光学特性や機械特性や熱収縮特性を制御することが可能となる。
積層フィルムの好ましい積層の形態として、結晶性ポリエステルAからなるA層、結晶性ポリエステルAとは異なる熱可塑性樹脂BからなるB層、および結晶性ポリエステルAならびに熱可塑性樹脂Bとは異なる熱可塑性樹脂CからなるC層を有する場合も挙げられる。このような場合には、CA(BA)n、CA(BA)nC、およびA(BA)nCA(BA)mなど、層Cが最外層もしくは中間層に積層される構成とすることができる。
また、本発明の積層フィルムのように合計151層以上の層が交互に積層された積層フィルムの場合、層数が151層未満の積層フィルムと対比して、干渉反射機能を発現させるという特異な光学特性の付与が可能となる。積層する層数は、好ましくは200層以上である。フィルムを151層以上積層した場合には、幅広い帯域の光を高反射率で反射することも可能となり、さらに200層以上積層した場合には、例えば、波長400〜700nmの可視光全体の光をほぼ反射できるようになる。また、積層する層数に上限はないものの、層数が増えるに従い、製造装置の大型化および複雑化に伴う製造コストの増加の原因ともなりうるために、現実的には10000層以内が実用範囲となる。
本発明の積層フィルムにおいては、積層フィルムの配向軸方向を含む入射面に対して平行な偏光成分について入射角度10°での反射率をR1とし、前記積層フィルムの配向軸方向を含む入射面に対して垂直な偏光成分について入射角度10°での反射率をR2とした場合、波長550nmにおける反射率が下記式1および式2を満足し、かつ前記積層フィルムの長手方向の破断点応力が100MPa以上であることが必要である。本発明でいう積層フィルムの長手方向とは、積層フィルムがロール状に巻かれている場合にはその円周方向のことである。また、積層フィルムがロール状に巻かれていない状態の場合においては、積層フィルムの配向軸方向のヤング率が5GPa以上の場合、配向軸方向を長手方向とし、積層フィルムの配向軸方向のヤング率が5GPa未満の場合には、積層フィルム面内において配向軸方向と直交する方向を長手方向とする。なお、本発明でいう積層フィルムの配向軸方向とは、フィルムのヤング率をフィルム面内に10°毎に方向を変えて測定し、その値が最大になる方向のことである。下記の式1および式2を満足することにより、いずれかの偏光を反射し、他方の偏光を透過するという偏光反射特性を付与することが可能となる。
下記の式1を満足するフィルムを得ることは、後述の通り、積層フィルムの配向軸方向におけるA層とB層の屈折率差を0.08以上、より好ましくは、0.1以上、さらに好ましくは、0.15以上とするような、樹脂の選択とフィルムの製造方法によって達成されるものである。また、下記の式2を満足するフィルムを得ることは、後述の通り、積層フィルムの配向軸方向と直交する方向におけるA層とB層の屈折率差を0.02以下、より好ましくは、0.01以下、さらに好ましくは、0.005以下とするような、樹脂の選択とフィルムの製造方法によって達成されるものである。
R1(550)≧70% ・・・(1)
R2(550)≦40% ・・・(2)。
R2(550)≦40% ・・・(2)。
また、ここでいう破断点応力とは、具体的に、積層フィルムを長さ150mm×幅10mmの短冊形に切り出し、引張試験機(オリエンテック製テンシロンUCT−100)を用いて、室温23℃、相対湿度65%の雰囲気下で、初期引張チャック間距離50mm、引張速度300mm/分として引張試験を行って得られた荷重−歪曲線から求められるものである。測定は、各サンプルについて5回ずつ行い、それらの平均値で評価を行う。破断点応力は、フィルムをある方向に引っ張り続けて破断が生じた際の力を示す指標であり、長手方向の破断点応力が高くなることにより、フィルムの搬送、加工工程での破断や変形を抑制できる。したがって、積層フィルムの長手方向の破断点応力を100MPa以上にすることによって、積層フィルムをその製膜後に長手方向に搬送したり、コーティングを施したり、ロール状に巻き取ったり、他の機能性フィルムとのラミネートを行うなど連続的に搬送、加工する工程において、積層フィルムの長手方向に力がかかった際にも破断や変形を抑制することができ、フィルムの破断や変形に伴う収率の低下や、得られたフィルムの光学特性や品質の低下を抑制することが容易となる。破断点応力を高めることは、後述のとおり、樹脂の選択に加えてフィルムの製造方法によって達成されるものである。好ましくは、積層フィルムの長手方向における破断点応力は200MPa以上であり、より好ましくは300MPa以上であり、特に2回目の長手方向への延伸倍率を高めることにより達成されるものである。なお、積層フィルムの長手方向における破断点応力の上限は特に定められるものではないが、製膜安定性の観点から1GPa以下であると好ましい。
また、本発明の積層フィルムにおいては、積層フィルムの長手方向に2%伸張時の応力が50Mpa以上であることも好ましい態様である。ここでいう伸張時の応力とは、具体的には、積層フィルムを長さ150mm×幅10mmの短冊形に切り出し、引張試験機(オリエンテック製テンシロンUCT−100)を用いて、室温23℃、相対湿度65%の雰囲気下で、初期引張チャック間距離50mm、引張速度300mm/分として引張試験を行って得られた荷重−歪曲線から求められるものである。測定は、各サンプルについて5回ずつ行い、それらの平均値で評価を行う。伸長時の応力は、フィルムをある方向に引っ張り続けて伸張が生じた際の力を示す指標であり、長手方向の伸長時の応力が高くなることにより、フィルムの搬送工程での破断や変形を抑制できる。したがって、積層フィルムの長手方向に2%伸張時の応力を50MPa以上にすることによって、積層フィルムをその製膜後に長手方向に搬送したり、コーティングを施したり、ロール状に巻き取ったり、他の機能性フィルムとのラミネートを行うなど連続的に搬送、加工する工程において、積層フィルムの長手方向に力がかかった際にも破断や変形を抑制することができ、フィルムの破断や変形に伴う収率の低下や、得られたフィルムの光学特性や品質の低下を抑制することが容易となる。積層フィルムの長手方向に2%伸張時の応力は好ましくは100MPa以上である。伸長時の応力を高めることは、後述のとおり、樹脂の選択に加えてフィルムの製造方法によって達成されるものであり、特に2回目の長手方向への延伸倍率を高めることにより達成されるものである。なお、積層フィルムの長手方向に2%伸張時の応力の上限は特に定められるものではないが、製膜安定性の観点から500MPa以下であると好ましい。
また、本発明の積層フィルムにおいては、積層フィルムの長手方向におけるヤング率が、3GPa以上であることも好ましい態様である。ヤング率は、フィルムの初期変形時に必要な力を示す指標であり、ヤング率が高くなることにより、フィルムの搬送工程での破断や変形を抑制できる。したがって、積層フィルムの長手方向のヤング率を3GPa以上にすることによって、積層フィルムをその製膜後に長手方向に搬送したり、コーティングを施したり、ロール状に巻き取ったり、他の機能性フィルムとのラミネートを行うなど連続的に搬送、加工する工程において、積層フィルムの長手方向に力がかかった際にも破断や変形を抑制することができ、フィルムの破断や変形に伴う収率の低下や、得られたフィルムの光学特性や品質の低下を抑制することが容易となる。好ましくは、積層フィルムの長手方向におけるヤング率は6GPa以上であり、より好ましくは8GPa以上である。ヤング率を高めるためには、後述のとおり、樹脂の選択に加えてフィルムの製造方法によって達成されるものであり、特に2回目の長手方向への延伸を行う前のフィルム幅をW、その延伸区間長をLとしたときに、W/Lの値を小さくすることにより達成されるものである。なお、積層フィルムの長手方向におけるヤング率の上限は特に定められるものではないが、製膜安定性の観点から25GPa以下であると好ましい。また、長手方向の配向を強くし、高い偏光度を実現するという観点から、延伸速度(ひずみ速度)は300%/分以上6000%/分以下であることが好ましい。延伸速度が速すぎると、面配向が進むために偏光度が発現しにくくなる観点から、より好ましくは、400%/分以上4000%/分以下である。さらに好ましくは、500%/分以上2500%以下である。
本発明においては、積層フィルムが、積層フィルムの配向軸に沿って巻かれたフィルムロールとすることができる。上述のとおり積層フィルムをその製膜後に長手方向に搬送したり、コーティングを施したり、ロール状に巻き取ったり、他の機能性フィルムとのラミネートを行うなど連続的に搬送、加工する工程においては、積層フィルム長手方向における破断点応力を高めることが搬送、加工工程の安定化に有効であり、積層フィルムの配向軸に沿って巻かれたフィルムロールを得ることにより、本発明の積層フィルムを用いて、製品を得る際にも容易に高品位な製品を得られるようになる。
このようなフィルムロールを得るために、積層フィルムの配向軸方向と長手方向とのなす角が10°以下であることが好ましい態様である。積層フィルムの配向軸方向と長手方向とのなす角が10°以下であれば、得られた積層フィルムを連続してロール状に巻き取ることにより、積層フィルムをその製膜後に長手方向に搬送したり、コーティングを施したり、ロール状に巻き取ったり、他の機能性フィルムとのラミネートを行うなど連続的に搬送、加工する工程において、配向軸方向と加工工程の流れ方向が同一となるため、搬送、加工工程の安定化が容易となる。
本発明の積層フィルムにおいては、結晶性ポリエステルAからなるA層が最外層であることが好ましい。この場合、結晶性ポリエステルAが最外層となるため、ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンナフタレートフィルムのような結晶性ポリエステルフィルムと同様にして、二軸延伸フィルムを製造することが可能となる。結晶性ポリエステルではなく、例えば、非結晶性の樹脂からなる熱可塑性樹脂Bが最外層となる場合、結晶性ポリエステルフィルムと同様にして二軸延伸フィルムを得る場合、ロールやクリップなどの製造設備への粘着による製膜不良や、表面性の悪化などの問題が生じる場合がある。
本発明で用いられる結晶性ポリエステルAとしては、芳香族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸とジオールとを主たる構成成分とする単量体からの重合により得られるポリエステルが好ましく用いられる。
ここで、芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルスルホンジカルボン酸、6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸、6,6’−(トリメチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸、6,6’−(ブチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸などを挙げることができる。脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ドデカンジオン酸、およびシクロヘキサンジカルボン酸とそれらのエステル誘導体などが挙げられる。これらの酸成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用することもできる。
特に、本発明の積層フィルムに用いられる結晶性ポリエステルAを構成するカルボン酸成分としては、高屈折率を発現し、かつ破断点応力を高めるという観点から、テレフタル酸と2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましく用いられる。テレフタル酸や2,6−ナフタレンジカルボン酸は、高い対称性を備えた芳香族環を含むことから、配向および結晶化させることにより、高い屈折率と高破断点応力を両立することが容易となる。特に、結晶性ポリエステルAを構成するカルボン酸成分が2,6−ナフタレンジカルボン酸を含む場合、芳香族環の体積比率が増えることにより、高破断点応力を達成することができ、かつ工業的に汎用に得られるため低コストの製品とすることが可能である。
さらに好ましくは、結晶性ポリエステルを構成するカルボン酸成分のうち、2,6−ナフタレンジカルボン酸を80mol%以上含むことである。ナフタレンジカルボン酸を80mol%以上含むことにより、積層フィルムの製造時に、延伸と熱処理を行うことで、容易に配向結晶化させることが可能となり、高破断点応力を実現させることが容易となる。
また、ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、イソソルベート、およびスピログリコールなどを挙げることができる。中でも、重合が容易であるという観点から、エチレングリコールが主たる成分であることが好ましい態様である。
ここで主たる成分とは、ジオール成分のうち50mol%以上であることを指す。本発明の製造方法による偏光度と搬送性の両立の観点から、より好ましくは、60mol%以上80mol%以以下である。これらのジオール成分は、1種のみ用いてもよく、2種以上を併用することもできる。ヒドロキシ安息香酸等のオキシ酸などを、一部共重合することもできる。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂Bとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンテン−1)などの鎖状ポリオレフィン;ノルボルネン類の開環メタセシス重合、付加重合、他のオレフィン類との付加共重合体である脂環族ポリオレフィン;ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66などのポリアミド、アラミド、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、エチレン酢酸ビニルコポリマー、ポリアセタール、ポリグルコール酸、ポリスチレン、スチレン共重合ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボーネート;ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリ乳酸、ポリブチルサクシネートなどのポリエステル;ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアリレート、4フッ化エチレン樹脂、3フッ化エチレン樹脂、3フッ化塩化エチレン樹脂、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体、およびポリフッ化ビニリデンなどを用いることができる。
これらの中でも、強度、耐熱性、透明性および汎用性の観点に加え、A層に用いられる結晶性ポリエステルAとの密着性および積層性という観点から、ポリエステルが好ましく用いられる。これらは、共重合体であっても混合物であっても用いられる。
本発明の積層フィルムにおいて、熱可塑性樹脂Bがポリエステルの場合は、芳香族ジカルボン酸成分および/または脂肪族ジカルボン酸成分とジオール成分とを主たる構成成分とする単量体からの重合により得られるポリエステルが好ましく用いられる。ここで、芳香族ジカルボン酸成分、脂肪族ジカルボン酸成分およびジオール成分としては、結晶性ポリエステルAで挙げられた成分が好適に用いられる。
本発明の積層フィルムにおいて、熱可塑性樹脂Bは、芳香族ジカルボン酸成分とジオール成分を主たる構成成分とする芳香族ポリエステルであることが好ましい。特に、ジカルボン酸成分100mol%のうち40〜75mol%が2,6−ナフタレンジカルボン酸であり、25〜60mol%がイソフタル酸、1,8―ナフタレンジカルボン酸、2,3―ナフタレンジカルボン酸からなる群から選ばれる成分であり、ジオール成分100mol%のうち、80〜100mol%がエチレングリコールとすることがより好ましい態様である。
イソフタル酸、1,8―ナフタレンジカルボン酸および2,3―ナフタレンジカルボン酸は、その分子骨格により、分子鎖を屈曲させる効果を有し、その結果、熱可塑性樹Bの結晶性や延伸時の配向性を低下させることが可能となる。その結果、延伸フィルムを製造時にB層の配向結晶化に伴う屈折率の増加を抑制することができ、結晶性ポリエステルAからなるA層との屈折率差(偏光反射性能の場合は、A層の配向軸との屈折率差)を容易に発生させることが可能となる。その結果、特に偏光反射特性を発現させる場合により高い光学特性を発現させることが可能となる。
干渉反射機能を備えた積層フィルムを得るためには、熱可塑性樹脂Bとしては、非晶性樹脂であることも好ましい態様である。結晶性樹脂と比較して非晶性樹脂は二軸延伸フィルムを製造する際に配向が生じにくいため、熱可塑性樹脂BからなるB層の配向結晶化に伴う屈折率の増加を抑制でき、結晶性ポリエステルAからなるA層との屈折率差を容易に発生させることが可能となる。特に、延伸フィルムを製造する際に熱処理工程を設けた場合にこの効果は顕著となる。
延伸工程で生じた配向のうち、B層に生じた配向は熱処理工程で完全に緩和させることができ、結晶性ポリエステルからなるA層との屈折率差を最大化できる。
ここでいう非晶性樹脂とは、JIS K7122(1999)に準じて、示差走査熱量測定を行い、20℃/分の昇温速度で樹脂を25℃から300℃の温度まで加熱(1stRUN)し、その状態で5分間保持後、次いで25℃以下の温度となるように急冷し、再度25℃から20℃/分の昇温速度で300℃まで加熱(2ndRUN)して得られた示差走査熱量測定チャートにおいて、融解ピークのピーク面積から求められる結晶融解熱量ΔHmが、5J/g以下の樹脂である。本発明に用いられる非晶性樹脂は、より好ましくは結晶融解に相当するピークを示さない樹脂が挙げられる。
また、干渉反射機能を備えた積層フィルムを得るためには、熱可塑性樹脂Bとしては、結晶性ポリエステルAの融点より20℃以上低い融点をもつ結晶性樹脂も好ましく用いられる。この場合、熱処理工程において、熱可塑性樹脂Bの融点と結晶性ポリエステルAの融点との間の温度で熱処理を実施することにより、熱処理工程で完全に緩和させることができ、結晶性ポリエステルAからなるA層との屈折率差を最大化できる。好ましくは、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの融点の差は、40℃以上である。この場合、熱処理工程での温度の選択幅が広くなるために、熱可塑性樹脂Bの配向緩和の促進や結晶性ポリエステルの配向の制御がさらに容易にできるようになる。
結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの好ましい組み合わせとしては、両者のSP値の差の絶対値は、1.0以下であることが好ましい。SP値の差の絶対値が1.0以下になると、A層とB層の層間剥離が生じにくくなる。より好ましくは、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bは、同一の基本骨格を供えた組み合わせからなることである。
ここでいう基本骨格とは、樹脂を構成する繰り返し単位のことである。例えば、結晶性ポリエステルAとしてカルボン酸成分が2,6−ナフタレンジカルボン酸のみからなるポリエチレンナフタレートまたは2,6−ナフタレンジカルボン酸をカルボン酸成分の80%以上含む主成分とするポリエチレンナフタレート共重合体を用いる場合は、熱可塑性樹脂Bとして非晶性のポリエチレンナフタレート共重合体または結晶性ポリエステルAより融点の低い結晶性ポリエチレンナフタレート共重合体を用いることが好ましい。
また、干渉反射機能を備えた積層フィルムを得るためには、熱可塑性樹脂Bのガラス転移温度が結晶性ポリエステルAのガラス転移温度より10℃以上低いことが好ましい。この場合、延伸工程においても結晶性ポリエステルを延伸するために最適な延伸温度をとった場合に、熱可塑性樹脂Bでの配向が進まないため、結晶性ポリエステルからなるA層との屈折率差を大きくとることができる。より好ましくは、熱可塑性樹脂Bのガラス転移温度が結晶性ポリエステルAのガラス転移温度より20℃以上低いことである。
後述する本発明の積層フィルムを得るために好適な製造方法においては、熱可塑性樹脂Bの配向結晶化が進みやすく所望の干渉反射機能が得られない場合もあるが、熱可塑性樹脂Bのガラス転移温度が結晶性ポリエステルAのガラス転移温度より20℃以上低くすることにより、配向結晶化を抑制できるものである。
また、熱可塑性樹脂中には、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機系易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填剤、帯電防止剤、および核剤などを、その特性を悪化させない程度に添加させることができる。
また、本発明の積層フィルムにおいては、示差走査熱量測定を行い、20℃/分の昇温速度で積層フィルムを25℃から300℃の温度まで加熱(1stRUN)して得られた示差走査熱量測定チャートにおいて観測される、ピーク面積から求められる結晶融解熱量ΔHmが5J/g以上である融解ピークが一つのみであることも好ましい様態である。示差走査熱量測定の1stRUNによる、5J/g以上である融解ピークが一つしかないということは、その融解ピークは結晶性ポリエステル由来のものであることから、熱可塑性樹脂Bは配向・結晶化していないことを示している。従って、結晶性ポリエステルからなるA層と結晶性ポリエステルとは異なる熱可塑性樹脂BからなるB層の各層の屈折率の差を大きくすることが容易となり、高い光学性能を備えた積層フィルムを得ることが可能となる。
次に、本発明の積層フィルムの好ましい製造方法を以下について説明する。
また、本発明で用いられる積層フィルムの積層構造は、特開2007−307893号公報の[0053]〜[0063]段に記載の内容と同様の方法により簡便に実現することができる。
まず、結晶性ポリエステルAおよび熱可塑性樹脂Bを、ペレットなどの形態で用意する。ペレットは、必要に応じて、熱風中あるいは真空下で乾燥された後、別々の押出機に供給される。押出機内において、加熱溶融された樹脂は、ギアポンプ等で樹脂の押出量を均一化され、フィルター等を介して異物や変性した樹脂などを取り除かれる。これらの樹脂は、多層積層装置に送り込まれる。
多層積層装置としては、マルチマニホールドダイやフィードブロックやスタティックミキサー等を用いることができるが、本発明の構成を効率よく得るためには、11個以上の微細スリットを有するフィードブロックを用いることが好ましい。このようなフィードブロックを用いることにより、装置が極端に大型化することがないため、熱劣化による異物が少なく、積層数が極端に多い場合でも、高精度な積層が可能となる。また、幅方向の積層精度も従来技術に比較して格段に向上する。また、この装置では、各層の厚みをスリットの形状(長さ、幅)で調整できるため、任意の層厚みを達成することが可能となる。
そして、ダイから吐出された積層シートは、キャスティングドラム等の冷却体上に押し出され、冷却固化されることにより、キャスティングフィルムが得られる。この際、ワイヤー状、テープ状、針状あるいはナイフ状等の電極を用いて、静電気力により、吐出されたシートを冷却体に密着させ、急冷固化させることが好ましい。また、吐出されたシートを冷却体に密着させる方法としては、スリット状、スポット状および面状の装置からエアーを吹き出すこと、およびニップロールを用いる方法も好ましい態様である。
このようにして得られたキャスティングフィルムは、二軸延伸することが好ましい。ここで、二軸延伸とは、フィルムを長手方向および幅方向に延伸することをいう。
さらに、本発明の積層フィルムを得るために好適な二軸延伸の方法として、フィルム長手方向に倍率2〜5倍で延伸した後、フィルム幅方向に2〜5倍で延伸し、さらに再度フィルム長手方向に1.3〜4倍で延伸することが挙げられる。その詳細を、次に記す。
得られたキャストフィルムを、まず長手方向に延伸する。長手方向への延伸は、通常はロールの周速差により施される。この延伸は、1段階で行ってもよく、また、複数本のロール対を使用して多段階に行うこともできる。延伸の倍率としては樹脂の種類により異なるが、2〜5倍であることが好ましい。この1回目の長手方向への延伸の目的は、次に続くフィルム幅方向への延伸時の均一延伸性を向上させるために必要最低限の配向を設けることにある。そのため、延伸倍率を5倍より大きい倍率とする場合、後述のフィルム幅方向延伸、および、その工程後に実施される長手方向への再延伸時に十分な延伸倍率のフィルムが得られなくなる場合がある。また、延伸倍率が2倍未満である場合には、延伸時に必要最低限の配向も付与できず、かつフィルム長手方向に厚みムラが生じ品位が低下する場合もある。また、延伸温度としては積層フィルムを構成する結晶性ポリエステルAのガラス転移温度〜ガラス転移温度+30℃の温度であることが好ましい。
このようにして得られた一軸延伸フィルムに、必要に応じてコロナ処理、フレーム処理およびプラズマ処理などの表面処理を施した後、易滑性、易接着性および帯電防止性などの機能をインラインコーティングにより付与することもできる。
続いて、一軸延伸フィルムを幅方向に延伸する。幅方向の延伸は、通常は、テンターを用いて、フィルムの両端をクリップで把持しながら搬送して、幅方向に延伸する。延伸の倍率としては、樹脂の種類により異なるが、通常、2〜5倍であることが好ましい。この幅方向への延伸の目的は、次に続くフィルム長手方向への延伸時の高い延伸性を付与するために必要最低限の配向を設けることにある。そのため、延伸倍率を5倍より大きい倍率とする場合、この工程に続いて実施されるフィルム長手方向への再延伸時に十分な延伸倍率のフィルムが得られなくなる場合がある。また、延伸倍率が2倍未満である場合には、延伸時にフィルム幅方向に厚みムラが生じ品位が低下する場合もある。また、延伸温度は、積層フィルムを構成する結晶性ポリエステルAのガラス転移温度〜ガラス転移温度+30℃、もしくはガラス転移温度〜結晶性ポリエステルの結晶化温度の間であることが好ましい。
続いて、得られた2軸延伸フィルムを再度長手方向に延伸する。この長手方向への延伸は、通常は、ロールの周速差により施される。この延伸は1段階で行ってもよく、また、複数本のロール対を使用して多段階に行うこともできる。延伸の倍率は樹脂の種類により異なるが、1.3〜4倍であることが好ましい。この2回目の長手方向への延伸の1つ目の目的は、フィルム長手方向へ可能な限り強く配向させることにあり、このように再度長手方向へ延伸することにより樹脂が強く配向され、結果として前述の式(1)および(2)を満足する偏光反射特性を備えた積層フィルムとすることができる。これは、2回目のフィルム長手方向の延伸の際に、結晶性ポリエステルAからなるA層の配向をフィルム長手方向により強くすることができるためであり、結果として、フィルム長手方向の屈折率とフィルム長手方向に直交するフィルム幅方向の屈折率に差が生じるためである。さらには、熱可塑性樹脂Bとして、非晶性樹脂や延伸工程と熱処理工程において、配向を緩和できるガラス転移温度・融点の差のある結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの組み合わせを選択することにより、熱可塑性樹脂Bの配向を抑制することができ、偏光反射特性が付与されるものである。
また、この2回目の長手方向への延伸の2つ目の目的は、積層フィルムの長手方向の破断点応力を高くすることにある。1回目の長手方向への延伸のみで長手方向の破断点応力を100MPa以上にすることも可能ではあるが、偏光反射性能をさらに高くするには結晶性ポリエステルAのガラス転移温度に合わせて延伸温度を高くする必要がある。しかし、1回目の長手方向への延伸を、積層フィルムを構成する結晶性ポリエステルAのガラス転移温度+30℃よりも高い温度で行ってしまうと、延伸ロールと積層フィルムの間に粘着が生じ、積層フィルムに延伸むらが生じたり、延伸ロールを破損したりしてしまう場合がある。また、1回目の長手方向への延伸後に幅方向に延伸する逐次二軸延伸では、長手方向の破断点応力を100MPa以上にすることは可能ではあるが、前述の式(1)および(2)を満足する偏光反射特性を積層フィルムに与えることができない。また、幅方向にのみ1回だけ延伸するという方法では、前述の式(1)および(2)を満足する偏光反射特性を積層フィルムに与えることは可能ではあるものの、長手方向の破断点応力を100MPa以上にすることが不可能な場合がある。
一方、本発明の積層フィルムを得るために必要な二軸延伸の方法における2回目の長手方向への延伸においては、積層フィルムを構成する結晶性ポリエステルAのガラス転移温度+30℃よりも高い温度で延伸を行っても、延伸ロールと積層フィルムの間の粘着が起こりにくくなるため、1回目の長手方向への延伸よりも延伸温度を高くすることができる。その結果、前述の式(1)および(2)を満足する偏光反射特性を積層フィルムに与えることが可能になる。2回目の長手方向への延伸温度が高すぎると、長手方向への樹脂の配向が起こりにくくなり、十分な偏光反射性能と破断点応力が得られなくなる場合がある。したがって、2回目の長手方向への延伸温度は、積層フィルムを構成する結晶性ポリエステルAのガラス転移温度〜ガラス転移温度+80℃であることが好ましく、本発明の積層フィルムを得るために必要な二軸延伸の方法を採用することにより、高い偏光反射性能と高い長手方向の破断点応力の両立が達成可能となる。
また、前記長手方向に1.3〜4倍で延伸する工程を行う前のフィルム幅をW、その延伸区間長をLとしたときに、W/L≦2.5を満たすことも好ましい態様である。前記フィルム幅Wが一定であるとき、そのWに対して前記延伸区間長Lを長く取るほど、また前記延伸区間長Lが一定であるときは、そのLに対して前記フィルム幅Wが小さいほど、フィルムに生じるネックダウンが大きくなり、フィルムの幅方向や厚み方向の配向(面配向)を抑制したまま、長手方向の配向のみを促進させることができ、積層フィルムの配向軸方向におけるA層とB層の屈折率差を大きくすることができる。したがって、W/Lの値を2.5以下にすることによって、積層フィルムに高い偏光反射特性を付与させることができる。より好ましくは、1.5以下である。なお、前記延伸方式は、1回目の長手方向の延伸でも行ってもよいが、2回目の長手方向の延伸で行う方が効果的である。また、W/Lの下限は特に定められるものではないが、製膜安定性の観点から0.1以上であると好ましい。延伸区間を長くする方式は、周速度を変化させた2本の延伸ロール間の距離を長くとる方法等を採用することができる。フィルムを延伸可能な温度にするための加熱方法は、ロール加熱、ラジエーションヒーター加熱、オーブン加熱のいずれかを用いることができる。
上述のとおりの製造方法で得られる積層フィルムは、インラインないしはオフライン工程において熱硬化性のハードコート樹脂を塗布することにより、表面硬度や寸法安定性を高めることができる。それにより、積層フィルムの耐摩耗性や耐薬品性、耐溶剤性を高められるだけでなく、打ち抜き、断裁、ラミネートなどの加工工程、特にロール状の積層フィルムを用いて連続的に加工する工程の安定化を実現でき、本発明の積層フィルムを用いた製品を得る際にも容易に高品位な製品を得られるようになる。
(特性の測定方法および効果の評価方法)
本発明における特性の測定方法および効果の評価方法は、次のとおりである。
本発明における特性の測定方法および効果の評価方法は、次のとおりである。
(1)積層数:
積層フィルムの層構成は、ミクロトームを用いて断面を切り出したサンプルについて、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察することにより求めた。すなわち、透過型電子顕微鏡H−7100FA型((株)日立製作所製)を用い、加速電圧75kVの条件でフィルムの断面写真を撮影し、層構成および各層厚みを測定した。場合によっては、コントラストを高くするために、RuO4やOsO4などを使用した染色技術を用いた。また、1枚の画像に取り込められるすべての層の中で最も厚みの薄い層(薄膜層)の厚みにあわせて、薄膜層厚みが50nm未満の場合は10万倍、薄膜層厚みが50nm以上500nm未満である場合は4万倍、500nm以上である場合は1万倍の拡大倍率によって観察を実施した。
積層フィルムの層構成は、ミクロトームを用いて断面を切り出したサンプルについて、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察することにより求めた。すなわち、透過型電子顕微鏡H−7100FA型((株)日立製作所製)を用い、加速電圧75kVの条件でフィルムの断面写真を撮影し、層構成および各層厚みを測定した。場合によっては、コントラストを高くするために、RuO4やOsO4などを使用した染色技術を用いた。また、1枚の画像に取り込められるすべての層の中で最も厚みの薄い層(薄膜層)の厚みにあわせて、薄膜層厚みが50nm未満の場合は10万倍、薄膜層厚みが50nm以上500nm未満である場合は4万倍、500nm以上である場合は1万倍の拡大倍率によって観察を実施した。
(2)偏光成分をもつ入射光に対する反射率(R1(550)、R2(550))の測定:
サンプルを配向軸方向の長さが最大となる線分上の配向軸方向中心から5cm×5cmで切り出した。日立製作所製 分光光度計(U−4100 Spectrophotometer)に付属の積分球を用いた基本構成で、装置付属の酸化アルミニウムの副白板を基準として測定した。サンプルは後述の(7)の方法により求められる積層フィルムの配向軸方向を鉛直方向にして積分球の後ろに設置した。また、付属のグランテーラ社製偏光子を設置して、偏光成分を鉛直方向およびそれと直交する水平方向に偏光させた直線偏光をそれぞれ入射して、波長250〜1500nmの範囲における反射率を測定した。積層フィルムの配向軸方向を含む入射面に対して平行な偏光成分について入射角度10°での波長550nmにおける反射率をR1(550)、配向軸方向を含む入射面に対して垂直な偏光成分について入射角度10°での波長550nmにおける反射率をR2(550)として求めた。
サンプルを配向軸方向の長さが最大となる線分上の配向軸方向中心から5cm×5cmで切り出した。日立製作所製 分光光度計(U−4100 Spectrophotometer)に付属の積分球を用いた基本構成で、装置付属の酸化アルミニウムの副白板を基準として測定した。サンプルは後述の(7)の方法により求められる積層フィルムの配向軸方向を鉛直方向にして積分球の後ろに設置した。また、付属のグランテーラ社製偏光子を設置して、偏光成分を鉛直方向およびそれと直交する水平方向に偏光させた直線偏光をそれぞれ入射して、波長250〜1500nmの範囲における反射率を測定した。積層フィルムの配向軸方向を含む入射面に対して平行な偏光成分について入射角度10°での波長550nmにおける反射率をR1(550)、配向軸方向を含む入射面に対して垂直な偏光成分について入射角度10°での波長550nmにおける反射率をR2(550)として求めた。
測定条件は、次のとおりである。スリットは、2nm(可視)/自動制御(赤外)とし、ゲインは2と設定し、走査速度を600nm/分で測定し、反射率を得た。サンプルの反射測定時は、裏面からの反射による干渉をなくすために、マジックインキ(登録商標)で黒塗りした。
(3)破断点応力:
積層フィルムを、長さ150mm×幅10mmの短冊形に切り出し、サンプルとした。引張試験機(オリエンテック製テンシロンUCT−100)を用いて、初期引張チャック間距離50mmとし、引張速度を300mm/分として引張試験を行った。測定は室温23℃、相対湿度65%の雰囲気で実施し、得られた荷重−歪曲線から破断点応力を求めた。測定は、各サンプルについて5回ずつ行い、それらの平均値で評価を行った。
積層フィルムを、長さ150mm×幅10mmの短冊形に切り出し、サンプルとした。引張試験機(オリエンテック製テンシロンUCT−100)を用いて、初期引張チャック間距離50mmとし、引張速度を300mm/分として引張試験を行った。測定は室温23℃、相対湿度65%の雰囲気で実施し、得られた荷重−歪曲線から破断点応力を求めた。測定は、各サンプルについて5回ずつ行い、それらの平均値で評価を行った。
(4)伸張時の応力:
積層フィルムを、長さ150mm×幅10mmの短冊形に切り出し、サンプルとした。引張試験機(オリエンテック製テンシロンUCT−100)を用いて、初期引張チャック間距離50mmとし、引張速度を300mm/分として引張試験を行った。測定は室温23℃、相対湿度65%の雰囲気で実施し、得られた荷重−歪曲線から伸長時の応力を求めた。測定は、各サンプルについて5回ずつ行い、それらの平均値で評価を行った。
積層フィルムを、長さ150mm×幅10mmの短冊形に切り出し、サンプルとした。引張試験機(オリエンテック製テンシロンUCT−100)を用いて、初期引張チャック間距離50mmとし、引張速度を300mm/分として引張試験を行った。測定は室温23℃、相対湿度65%の雰囲気で実施し、得られた荷重−歪曲線から伸長時の応力を求めた。測定は、各サンプルについて5回ずつ行い、それらの平均値で評価を行った。
(5)ヤング率:
積層フィルムを、長さ150mm×幅10mmの短冊形に切り出し、サンプルとした。引張試験機(オリエンテック製テンシロンUCT−100)を用いて、初期引張チャック間距離50mmとし、引張速度を300mm/分として引張試験を行った。測定は室温23℃、相対湿度65%の雰囲気で実施し、得られた荷重−歪曲線からヤング率を求めた。測定は、各サンプルについて5回ずつ行い、それらの平均値で評価を行った。
積層フィルムを、長さ150mm×幅10mmの短冊形に切り出し、サンプルとした。引張試験機(オリエンテック製テンシロンUCT−100)を用いて、初期引張チャック間距離50mmとし、引張速度を300mm/分として引張試験を行った。測定は室温23℃、相対湿度65%の雰囲気で実施し、得られた荷重−歪曲線からヤング率を求めた。測定は、各サンプルについて5回ずつ行い、それらの平均値で評価を行った。
(6)積層フィルムの配向軸方向:
積層フィルムのヤング率を、フィルム面内に10°毎に方向を変えて測定し、その値が最大になる方向を積層フィルムの配向軸方向とした。
積層フィルムのヤング率を、フィルム面内に10°毎に方向を変えて測定し、その値が最大になる方向を積層フィルムの配向軸方向とした。
(7)ナフタレンジカルボン酸の含有率:
積層フィルムの、結晶性ポリエステルからなるA層を重水素化ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)もしくはHFIPと重水素化クロロホルムの混合溶媒に溶解し、1H−NMRおよび13C−NMRを用いて組成分析した。
積層フィルムの、結晶性ポリエステルからなるA層を重水素化ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)もしくはHFIPと重水素化クロロホルムの混合溶媒に溶解し、1H−NMRおよび13C−NMRを用いて組成分析した。
(8)結晶融解熱量ΔHmおよびガラス転移温度:
示差走査熱量測定装置を用いてJIS−K−7122(1987年)に従って、測定サンプルのDSC曲線を測定した。試験は、20℃/分の昇温速度でサンプルを25℃から300℃の温度まで加熱(1stRUN)し、その状態で5分間保持後、次いで25℃以下の温度となるように急冷し、再度25℃から20℃/分の昇温速度で300℃まで加熱(2ndRUN)して、その際に得られた示差走査熱量測定チャートから結晶融解熱量ΔHmならびにガラス転移温度を計測した。樹脂に対しては2ndRUNから、積層フィルムに対しては1stRUNから得られた示差走査熱量測定チャートを、それぞれ適用した。また、用いた装置等は、次のとおりである。
・装置:セイコー電子工業(株)製“ロボットDSC−RDC6220”
・データ解析:前記測定装置付属の熱分析用ソフトウェア
・サンプル質量:5mg。
示差走査熱量測定装置を用いてJIS−K−7122(1987年)に従って、測定サンプルのDSC曲線を測定した。試験は、20℃/分の昇温速度でサンプルを25℃から300℃の温度まで加熱(1stRUN)し、その状態で5分間保持後、次いで25℃以下の温度となるように急冷し、再度25℃から20℃/分の昇温速度で300℃まで加熱(2ndRUN)して、その際に得られた示差走査熱量測定チャートから結晶融解熱量ΔHmならびにガラス転移温度を計測した。樹脂に対しては2ndRUNから、積層フィルムに対しては1stRUNから得られた示差走査熱量測定チャートを、それぞれ適用した。また、用いた装置等は、次のとおりである。
・装置:セイコー電子工業(株)製“ロボットDSC−RDC6220”
・データ解析:前記測定装置付属の熱分析用ソフトウェア
・サンプル質量:5mg。
(9)搬送、加工安定性:
2回目の長手方向への延伸を行った積層フィルムを長手方向に搬送し、ロール状に巻き取った。さらに、再度前記フィルムロールから積層フィルムを巻き出し、長手方向に他の機能性フィルムとラミネートを行った。搬送、巻き取りおよびラミネート工程後の積層フィルムの状態を観察し、次のA、BおよびC評価を行い、AとBを合格とした。
A:フィルムに破断や変形なく連続的に搬送することができた。
B:フィルムに部分的な破断や変形は起こったものの、長手方向の連続搬送は可能であった。
C:フィルムが完全に破断し、長手方向の連続搬送ができなくなった。
2回目の長手方向への延伸を行った積層フィルムを長手方向に搬送し、ロール状に巻き取った。さらに、再度前記フィルムロールから積層フィルムを巻き出し、長手方向に他の機能性フィルムとラミネートを行った。搬送、巻き取りおよびラミネート工程後の積層フィルムの状態を観察し、次のA、BおよびC評価を行い、AとBを合格とした。
A:フィルムに破断や変形なく連続的に搬送することができた。
B:フィルムに部分的な破断や変形は起こったものの、長手方向の連続搬送は可能であった。
C:フィルムが完全に破断し、長手方向の連続搬送ができなくなった。
(実施例1)
結晶性ポリエステルAとして、結晶性ポリエステルを構成するカルボン酸成分のうち2,6−ナフタレンジカルボン酸が100mol%であり、結晶性ポリエステルを構成するジオール成分のうちネオペンチルグリコールが10mol%、エチレングリコールが90mol%であり、前記3成分を共重合した共重合PEN(共重合PEN1:融点246℃、ガラス転移温度112℃)を用いた。また、熱可塑性樹脂Bとして、熱可塑性樹脂を構成するカルボン酸成分のうち2,6−ナフタレンジカルボン酸が50mol%、テレフタル酸が50mol%であり、熱可塑性樹脂を構成するジオール成分のうちネオペンチルグリコールが10mol%と、エチレングリコールが90mol%であり、前記4成分を共重合した共重合PEN(共重合PEN2:融点無し、ガラス転移温度92℃)を用いた。
結晶性ポリエステルAとして、結晶性ポリエステルを構成するカルボン酸成分のうち2,6−ナフタレンジカルボン酸が100mol%であり、結晶性ポリエステルを構成するジオール成分のうちネオペンチルグリコールが10mol%、エチレングリコールが90mol%であり、前記3成分を共重合した共重合PEN(共重合PEN1:融点246℃、ガラス転移温度112℃)を用いた。また、熱可塑性樹脂Bとして、熱可塑性樹脂を構成するカルボン酸成分のうち2,6−ナフタレンジカルボン酸が50mol%、テレフタル酸が50mol%であり、熱可塑性樹脂を構成するジオール成分のうちネオペンチルグリコールが10mol%と、エチレングリコールが90mol%であり、前記4成分を共重合した共重合PEN(共重合PEN2:融点無し、ガラス転移温度92℃)を用いた。
準備した結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bを、2台の単軸押出機にそれぞれ投入し、290℃の温度で溶融させて混練した。次いで、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bを、それぞれFSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて計量しながら、スリット数151個の積層装置にて合流させて、厚み方向に交互に151層積層された積層体を得た。積層体とする方法は、日本特開2007−307893号公報〔0053〕〜〔0056〕段の記載の方法に従って行った。
ここでは、スリットの長さおよび間隔は、全て一定とした。得られた積層体は、結晶性ポリエステルAが76層、熱可塑性樹脂Bが75層であり、厚み方向に交互に積層された積層構造を有していた。また、口金内部での拡幅比である口金リップのフィルム幅方向長さを口金の流入口部でのフィルム幅方向の長さで割った値が2.5となるようにした。得られたキャストフィルムの幅は、600mmであった。
得られたキャストフィルムを、120℃の温度に設定したロール群で加熱した後、フィルム長手方向に135℃の温度に設定されたロールで3.9倍に延伸し、その後一旦冷却した。このようにして得られた一軸延伸フィルムをテンターに導き、115℃の温度の熱風で予熱後、135℃の温度でフィルム幅方向に3.0倍延伸し、二軸延伸フィルムをフィルムロールとして得た。ここで得られた二軸延伸フィルムの幅は、1500mmであった。
さらに、二軸延伸フィルムを120℃の温度に設定したロール群で加熱した後、2回目のフィルム長手方向への延伸を行う前のフィルム幅をW、その延伸区間長をLとしたときに、W/L=3としてフィルム長手方向に160℃の温度に設定されたロールで延伸速度2200%/分のもと2.2倍に延伸し、フィルムの両端をトリミングすること、目的とする積層フィルムをフィルム幅が1000mmで長さが200mのフィルムロールを得た。
得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、高い偏光反射性能と、高い破断点応力を示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示し、偏光反射部材として用いることが可能なレベルのものであった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても変形や破断が起こらず、製品への加工時にも高精度に安定して連続生産可能なものであった。
(実施例2)
スリット数が201個である積層装置を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、実施例1と同様に高い偏光反射性能と、高い破断点応力を示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものであり、実施例1と比較しても高い偏光反射特性を示し、偏光反射部材として高い性能であった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても変形や破断が起こらず、製品への加工時にも高精度に安定して連続生産可能なものであった。
スリット数が201個である積層装置を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、実施例1と同様に高い偏光反射性能と、高い破断点応力を示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものであり、実施例1と比較しても高い偏光反射特性を示し、偏光反射部材として高い性能であった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても変形や破断が起こらず、製品への加工時にも高精度に安定して連続生産可能なものであった。
(実施例3)
スリット数が401個である積層装置を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、実施例1と同様に高い偏光反射性能と、高い破断点応力を示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものであり、実施例2と比較しても高い偏光反射特性を示し、偏光反射部材として非常に高い性能であった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても変形や破断が起こらず、製品への加工時にも高精度に安定して連続生産可能なものであった。
スリット数が401個である積層装置を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、実施例1と同様に高い偏光反射性能と、高い破断点応力を示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものであり、実施例2と比較しても高い偏光反射特性を示し、偏光反射部材として非常に高い性能であった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても変形や破断が起こらず、製品への加工時にも高精度に安定して連続生産可能なものであった。
(実施例4)
W/L=2、2回目の長手方向への延伸速度を1500%/分としたこと以外は、実施例3と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、実施例1と同様に高い偏光反射性能と、高い破断点応力を示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものであり、実施例2と比較しても高い偏光反射特性を示し、偏光反射部材として非常に高い性能であった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても変形や破断が起こらず、製品への加工時にも高精度に安定して連続生産可能なものであった。
W/L=2、2回目の長手方向への延伸速度を1500%/分としたこと以外は、実施例3と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、実施例1と同様に高い偏光反射性能と、高い破断点応力を示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものであり、実施例2と比較しても高い偏光反射特性を示し、偏光反射部材として非常に高い性能であった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても変形や破断が起こらず、製品への加工時にも高精度に安定して連続生産可能なものであった。
(実施例5)
W/L=1、2回目の長手方向への延伸速度を750%/分としたこと以外は、実施例3と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、実施例1と同様に高い偏光反射性能と、高い破断点応力を示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものであり、実施例2と比較しても高い偏光反射特性を示し、偏光反射部材として非常に高い性能であった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても変形や破断が起こらず、製品への加工時にも高精度に安定して連続生産可能なものであった。
W/L=1、2回目の長手方向への延伸速度を750%/分としたこと以外は、実施例3と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、実施例1と同様に高い偏光反射性能と、高い破断点応力を示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものであり、実施例2と比較しても高い偏光反射特性を示し、偏光反射部材として非常に高い性能であった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても変形や破断が起こらず、製品への加工時にも高精度に安定して連続生産可能なものであった。
(実施例6)
スリット数が801個である積層装置を用い、かつ2回目の長手方向への延伸速度を1100%/分、倍率を1.6倍にしたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、高い破断点応力と、実施例1と同様に高い偏光反射性能とを示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものであり、実施例1と同程度の高い偏光反射特性を示し、偏光反射部材として用いることが可能なレベルのものであった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても変形や破断が起こらず、製品への加工時にも高精度に安定して連続生産可能なものであった。
スリット数が801個である積層装置を用い、かつ2回目の長手方向への延伸速度を1100%/分、倍率を1.6倍にしたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、高い破断点応力と、実施例1と同様に高い偏光反射性能とを示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものであり、実施例1と同程度の高い偏光反射特性を示し、偏光反射部材として用いることが可能なレベルのものであった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても変形や破断が起こらず、製品への加工時にも高精度に安定して連続生産可能なものであった。
(実施例7)
スリット数が1001個である積層装置を用い、かつ2回目の長手方向への延伸速度を900%/分、倍率を1.5倍にしたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、高い破断点応力と、実施例1と同様に高い偏光反射性能とを示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものであり、実施例1と同程度の高い偏光反射特性を示し、偏光反射部材として用いることが可能なレベルのものであった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても部分的にしか変形や破断が起こらず、製品への加工時にも連続生産可能なものであった。
スリット数が1001個である積層装置を用い、かつ2回目の長手方向への延伸速度を900%/分、倍率を1.5倍にしたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、高い破断点応力と、実施例1と同様に高い偏光反射性能とを示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものであり、実施例1と同程度の高い偏光反射特性を示し、偏光反射部材として用いることが可能なレベルのものであった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても部分的にしか変形や破断が起こらず、製品への加工時にも連続生産可能なものであった。
(実施例8)
結晶性ポリエステルAとして、結晶性ポリエステルを構成するカルボン酸成分のうち2,6−ナフタレンジカルボン酸が100mol%であり、結晶性ポリエステルを構成するジオール成分のうちネオペンチルグリコールが20mol%、エチレングリコールが80mol%であり、前記3成分を共重合した共重合PEN(共重合PEN3:融点243℃、ガラス転移温度110℃)を用いたこと以外は、実施例5と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、実施例1と同様に高い偏光反射性能と、高い破断点応力を示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものであり、実施例2と比較しても高い偏光反射特性を示し、偏光反射部材として非常に高い性能であった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても変形や破断が起こらず、製品への加工時にも高精度に安定して連続生産可能なものであった。
(実施例9)
スリット数が1001個である積層装置を用い、かつ結晶性ポリエステルAとして融点が256℃でガラス転移温度が81℃のポリエチレンテレフタレート(PET)を、熱可塑性樹脂Bとして、熱可塑性樹脂を構成するカルボン酸成分のうちテレフタル酸が100%であり、熱可塑性樹脂を構成するジオール成分のうちエチレングリコールが67mol%と、シクロヘキサンジメタノールが33mol%であり、前記3成分を共重合した共重合PET(融点無し、ガラス転移温度78℃)をそれぞれ用いて、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、高い破断点応力と、実施例1と同様に高い偏光反射性能とを示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものであり、実施例1と同程度の高い偏光反射特性を示し、偏光反射部材として用いることが可能なレベルのものであった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても部分的にしか変形や破断が起こらず、製品への加工時にも連続生産可能なものであった。
結晶性ポリエステルAとして、結晶性ポリエステルを構成するカルボン酸成分のうち2,6−ナフタレンジカルボン酸が100mol%であり、結晶性ポリエステルを構成するジオール成分のうちネオペンチルグリコールが20mol%、エチレングリコールが80mol%であり、前記3成分を共重合した共重合PEN(共重合PEN3:融点243℃、ガラス転移温度110℃)を用いたこと以外は、実施例5と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、実施例1と同様に高い偏光反射性能と、高い破断点応力を示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものであり、実施例2と比較しても高い偏光反射特性を示し、偏光反射部材として非常に高い性能であった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても変形や破断が起こらず、製品への加工時にも高精度に安定して連続生産可能なものであった。
(実施例9)
スリット数が1001個である積層装置を用い、かつ結晶性ポリエステルAとして融点が256℃でガラス転移温度が81℃のポリエチレンテレフタレート(PET)を、熱可塑性樹脂Bとして、熱可塑性樹脂を構成するカルボン酸成分のうちテレフタル酸が100%であり、熱可塑性樹脂を構成するジオール成分のうちエチレングリコールが67mol%と、シクロヘキサンジメタノールが33mol%であり、前記3成分を共重合した共重合PET(融点無し、ガラス転移温度78℃)をそれぞれ用いて、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、高い破断点応力と、実施例1と同様に高い偏光反射性能とを示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものであり、実施例1と同程度の高い偏光反射特性を示し、偏光反射部材として用いることが可能なレベルのものであった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においても部分的にしか変形や破断が起こらず、製品への加工時にも連続生産可能なものであった。
(比較例1)
スリット数が101個である積層装置を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
スリット数が101個である積層装置を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、実施例1と同様に高い破断点応力を示すものであった。また、結晶性ポリエステルAと熱可塑性樹脂Bの屈折率の違いに由来する干渉反射特性を示すものの、一方で、層数が101層と少ないことを反映して、実施例1と比較して偏光反射性能は低下していた。
(比較例2)
実施例3と同様にして得られたキャストフィルムを、120℃の温度に設定したロール群で加熱した後、フィルム長手方向に135℃の温度に設定されたロールで4.5倍に延伸し、その後一旦冷却した。
実施例3と同様にして得られたキャストフィルムを、120℃の温度に設定したロール群で加熱した後、フィルム長手方向に135℃の温度に設定されたロールで4.5倍に延伸し、その後一旦冷却した。
このようにして得られた一軸延伸フィルムをテンターに導き、135℃の温度の熱風で予熱後、150℃の温度でフィルム幅方向に4.5倍延伸し、さらに連続して220℃に加熱されたオーブン内を搬送することによって、熱処理を実施した。得られた二軸延伸フィルムの両端をトリミングすることにより、目的とする積層フィルムを、フィルム幅が1500mmで長さが200mのフィルムロールとして得た。
得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、実施例1と比較して偏光反射性能と破断点応力は低下していた。
(比較例3)
実施例3と同様に得られたキャストフィルムを、テンターに導き、135℃の温度の熱風で予熱後、150℃の温度でフィルム幅方向に5.0倍延伸し、フィルムの両端をトリミングすることにより、目的とする積層フィルムをフィルム幅2000mmのロール状で200m得られた。
実施例3と同様に得られたキャストフィルムを、テンターに導き、135℃の温度の熱風で予熱後、150℃の温度でフィルム幅方向に5.0倍延伸し、フィルムの両端をトリミングすることにより、目的とする積層フィルムをフィルム幅2000mmのロール状で200m得られた。
得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、高い偏光反射性能を示すものであった。一方、実施例1と比較して破断点応力は低下しており、また、そのフィルムロールの幅方向に配向軸を備えたフィルムであったため、フィルムロールの巻取軸方向の強度は極めて弱いものであった。この積層フィルムは、巻き取りやラミネートなどの長手方向への搬送時においてフィルム破断が発生し、連続生産性に劣るものであった。
(比較例4)
実施例3と同様にして得られたキャストフィルムを、120℃の温度に設定したロール群で加熱した後、フィルム長手方向に125℃の温度に設定されたロールにより6.0倍に延伸し、トリミングすることにより、目的とするフィルム幅が500mmで長さが200mの積層フィルムからなるフィルムロールを得た。
実施例3と同様にして得られたキャストフィルムを、120℃の温度に設定したロール群で加熱した後、フィルム長手方向に125℃の温度に設定されたロールにより6.0倍に延伸し、トリミングすることにより、目的とするフィルム幅が500mmで長さが200mの積層フィルムからなるフィルムロールを得た。
得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、実施例1と比較して偏光反射性能と破断点応力は低下していた。
(比較例5)
スリット数が401個である積層装置を用いたこと以外は、実施例6と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、実施例1と比較して偏光反射性能と破断点応力は低下していた。
スリット数が401個である積層装置を用いたこと以外は、実施例6と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムは、表1に示すとおりの物性を示すものであり、実施例1と比較して偏光反射性能と破断点応力は低下していた。
本発明によれば、高い機械強度を備えており、各種機能性フィルムとして製膜後に長手方向に搬送したり、コーティングを施したり、ロール状に巻き取ったり、他の機能性フィルムとのラミネートを行うなど連続的に搬送、加工する工程においても好適に使用可能となる効果を奏する積層フィルムが得られる。そのため、本発明の積層フィルムは、各種光学フィルムや工程フィルムなどに好適に用いられる。
1.フィルム長手方向
2.フィルム長手方向を含む入射面に対して垂直な偏光
3.フィルム長手方向を含む入射面に対して平行な偏光
2.フィルム長手方向を含む入射面に対して垂直な偏光
3.フィルム長手方向を含む入射面に対して平行な偏光
Claims (9)
- 結晶性ポリエステルからなるA層と前記結晶性ポリエステルとは異なる熱可塑性樹脂からなるB層が、交互に合計151層以上積層されてなる積層フィルムであって、かつ前記積層フィルムの配向軸方向を含む入射面に対して平行な偏光成分について入射角度10°での反射率をR1とし、前記積層フィルムの配向軸方向を含む入射面に対して垂直な偏光成分について入射角度10°での反射率をR2とした場合、波長550nmにおける反射率が下記式1および式2を満足し、かつ前記積層フィルムの長手方向の破断点応力が100MPa以上であることを特徴とする積層フィルム。
R1(550)≧70% ・・・(1)
R2(550)≦40% ・・・(2) - 前記積層フィルムの長手方向に2%伸張時の応力が50Mpa以上であることを特徴とする請求項1に記載の積層フィルム。
- 前記積層フィルムの長手方向の破断点応力が200MPa以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層フィルム。
- 前記積層フィルムの長手方向におけるヤング率が3GPa以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の積層フィルム。
- 前記結晶性ポリエステルを構成するカルボン酸成分が、ナフタレンジカルボン酸を80mol%以上含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の積層フィルム。
- 示差走査熱量測定(DSC)によって観測される5J/g以上である融解ピークが一つのみであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の積層フィルム。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の積層フィルムを、前記積層フィルムの配向軸に沿って巻かれてなることを特徴とするフィルムロール。
- フィルム長手方向に倍率2〜5倍で延伸した後、フィルム幅方向に2〜5倍で延伸し、さらに再度フィルム長手方向に1.3〜4倍で延伸する工程を含むことを特徴とする積層フィルムの製造方法。
- 前記長手方向に1.3〜4倍で延伸する工程を行う前のフィルム幅をW、その延伸区間長をLとしたときに、W/L≦2.5を満たすことを特徴とする請求項8に記載の積層フィルムの製造方法。
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- 2017-08-31 JP JP2017166839A patent/JP2018039263A/ja active Pending
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