JP2018037480A - 非接触給電装置及び非接触給電装置用電力伝送コイルユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】非接触給電装置に用いる電力伝送コイルユニットのコア及びコイルの温度上昇を抑制する。【解決手段】平板状のフェライトコア1の背面に熱伝導性が良好な金属の薄板からなる放熱補助部材2を熱的に結合してフェライトコア1と放熱補助部材2との複合体を構成し、この複合体を囲むようにコイル3を巻回する。熱伝導性が良好な金属からなるベース板4をコイル3の外側で放熱補助部材2に対向配置し、放熱補助部材2とベース板4との間を熱伝導ブロック5,5を介して熱的に結合する。フェライトコア1で発生した熱を放熱補助部材2と熱伝導ブロック5とを通してベース板4に逃がすことによりコイル3及びフェライトコア1からの放熱を効率よく行わせる。【選択図】 図1
Description
本発明は、送電側から受電側に非接触で電力を伝送する非接触給電装置及び非接触給電装置に用いる電力伝送コイルユニットに関するものである。
最近、電力ケーブルを介することなく電力の伝送を行う非接触給電装置が注目されている。非接触給電装置は、ワイヤレス給電装置やワイヤレス電力伝送装置などとも呼ばれ、電気自動車等の移動体に搭載されたバッテリを充電する目的などに用いられている。非接触給電装置は、例えば特許文献1に示されている。
特許文献1に示された非接触給電装置においては、一次コアに送電コイル(一次コイル)を巻回してなる送電側の電力伝送コイルユニットと、二次コアに受電コイル(二次コイル)を巻回してなる受電側の電力伝送コイルユニットとを用意して、一次コアの磁極と二次コアの磁極とを対向させることによりトランス(変圧器)を構成した状態で、送電コイルから受電コイルに電力を伝送する。
この種の非接触給電装置により電力を伝送する際には、交流電源から送電コイルに交流電流を流して送電コイルから磁束を発生させ、この磁束を一次コア内の磁路と二次コア内の磁路とを通して流して受電コイルに鎖交させることにより、受電コイルに誘導起電力を誘起させる。電力を効率良く伝送するため、送電コイルに交流電力を供給する交流電源として高周波電源が用いられ、一次コア及び二次コアとしては、高周波損失が少ないフェライトコアが用いられる。
なお本明細書では、コアと、コアに巻装されたコイルとを有する構造体をコイルユニットと呼び、電力を伝送するために用いるコイルユニットを電力伝送コイルユニットと呼ぶ。また非接触給電装置の送電側及び受電側にそれぞれ配置される電力伝送コイルユニットを送電側電力伝送コイルユニット及び受電側電力伝送コイルユニットと呼ぶ。
最近、非接触給電装置の分野でも、装置の小形軽量化を図ることが求められており、装置の小形軽量化を図る上で、電力伝送コイルユニットの小形軽量化を図ることが重視されている。
電力伝送コイルユニットの小型軽量化を図るためには、コイルを巻装するフェライトコアの断面積を小さくする必要がある。しかしながら、フェライトコアの断面積を小さくすると、コア内での磁束密度が大きくなってコアで生じる磁気損失(ヒシテリシス損)が増大するため、コアからの発熱が増加するのを避けられない。またコアに巻回されたコイルでは、通電損失(銅損)が発生するため、負荷に電力を供給している状態では、通常はフェライトコアから発生する熱よりも更に多くの熱が発生する。フェライトコア及びコイルから発生した熱が電力伝送コイルユニット内に溜まると、フェライトコアの磁気特性が損なわれたり、コイルの絶縁が脅かされたりするおそれがある。
従って、電力伝送コイルの小形軽量化を図るためには、コア及びコイルの温度上昇を抑えるための対策を講じることが必要になる。特に、バッテリの充電に用いる非接触給電装置のように、比較的大きな電力を伝送する非接触給電装置においては、フェライトコア及びコイルからの発熱が多くなるため、コア及びコイルからの放熱を良好にするための工夫をすることが重要になる。
コア及びコイルからの放熱を良好にするために、コイルの近傍にヒートシンク等の放熱用金属部材を配置して、コアとヒートシンクとの間を、熱伝導性が良好な金属部材を介して熱的に(熱が伝達される状態で)結合することが考えられる。しかしながら、コイルの近傍に放熱用金属部材を配置すると、コイルから生じた主磁束が放熱用金属部材と鎖交することにより放熱用金属部材に大きな渦電流が流れて、放熱用金属部材が発熱するため、放熱用金属部材の温度が高くなり、コア及びコイルからの放熱が妨げられるという問題が生じる。
そこで、特許文献2に示されているように、フェライトコアを、複数の帯板状の分離フェライト部材に分割して、これらの分離フェライト部材を互いに並行させた状態で、主磁束と直交する方向に並べて配置するとともに、これら複数の分離フェライト部材相互間及び両端に配置された分離フェライト部材の側方にそれぞれ角柱状の熱導体を配置して、各熱導体を隣接する分離フィライト部材に接触させた構造を有する電力伝送コイルが提案された。
図12は、特許文献2に示された非接触給電装置に用いられている電力伝送コイルユニットの構成を示したものである。同図において、180,180は平行に並べて配置されたフェライトからなる2つの磁極部、143は2つの磁極部180,180に跨がって配置された磁極間コア部、150は磁極間コア部143に巻回されて送電コイル又は受電コイルを構成するコイルである。
磁極間コア部143は、前述の一次コア又は二次コアを構成するものである。特許文献2に示された磁極間コア部143は、互いに平行に並べて配置された複数(図示の例では3個)の帯板状の分離フェライト部材243と、分離フェライト部材243相互間及び磁極間コア部の両端にそれぞれ配置された角柱状の熱導体(放熱用金属部材)244,244,…とからなっていて、全体が平板状を呈するように構成されている。磁極間コア部143は、下層フェライト板181,182を介して磁極部180,180に接続されている。磁極部180,180は磁極間コア部143よりも長く形成されていて、磁極部180,180の両端が磁極間コア部143よりも外方に突き出した状態で配置され、磁極間コア部143と、下層フェライト部材181,182と、磁極部180,180とによりH形のコアが構成されている。
分離フェライト部材243とともに磁極間コア部143を構成する一連の熱導体244は、アルミニウム等の熱伝導性が良好な金属からなっていて、同じく熱伝導性が良好な金属からなる連結部材245を介して図示しない電磁遮蔽金属板に接続される。
コイル150は、磁極部180,180の対向方向に巻回軸線を向けた状態で磁極間コア部143に巻枠(図示せず。)を介して巻回されている。
図12に示された構造を有する送電側電力伝送コイルユニット及び受電側電力伝送コイルユニットを用いて、電磁誘導方式により、例えば電気自動車のバッテリを充電する場合には、送電側電力伝送コイルユニットを充電ステーションの地上に設置しておき、受電側電力伝送コイルユニットを電気自動車の床下に設置しておく。そして、地上に設置された送電側電力伝送コイルユニットの磁極部180に、自動車側に搭載された受電側電力伝送コイルユニットの磁極部180を対向させた状態で、高周波電源から送電側電力伝送コイルユニットのコイル150に高周波電流を流す。これにより、地上の送電側電力伝送コイルユニットのコイル150から発生させた磁束を自動車側の受電側電力伝送コイルユニットのコアに流して、該磁束を受電側伝送コイルユニットのコイル150に鎖交させることにより、当該コイル150に高周波起電力を誘起させる。この高周波誘起電力を整流して直流電力に変換して車載のバッテリ充電回路に供給することによりバッテリを充電する。
図12に示した電力伝送コイルユニットでは、分離フェライト部材243から発生した熱を、熱導体244と連結部材245とを通して図示しない電磁遮蔽金属板側に逃がすことにより、磁極間コア部143の温度上昇を抑制するようにしている。
特許文献2に示された電力伝送コイル(図12参照)によれば、熱導体244の近傍の部分では、磁極間コア部143からの放熱を良好に行わせることができるが、熱導体244から離れた位置では、磁極間コア部143からの放熱を効率よく行わせることが難しいという問題があった。また特許文献2に示された構造によった場合には、磁極間コア部143の温度上昇をある程度抑制することができるが、コイル150からの放熱を良好に行わせることは難しかった。
また特許文献2に示された構造によった場合には、磁極間コア部143のフェライトからなる部分の断面積が熱導体244の分だけ減少するため、フェライトコアの有効断面積が減少してコア内での磁束密度が高くなってしまい、これに伴ってコア内で生じる磁気損失が増大して、コアからの発熱が多くなるという問題も生じる。
本発明の目的は、送電コイル又は受電コイルを巻回するフェライトコアの断面積が減少してコア内での磁束密度が高くなるのを防いで、フェライトコアからの発熱を抑制するとともに、フェライトコア及びコイルからの放熱を効率よく行わせて、コア及びコイルの温度上昇を抑制することができるようにした非接触給電装置用電力伝送コイルユニット及び当該ユニットを用いた非接触給電装置を提供することにある。
本発明は、非接触給電装置の送電側又は受電側に配置される電力伝送コイルユニット及びこれらのユニットを用いて構成される非接触給電装置を対象とする。本願明細書には、前記の目的を達成するため、少なくとも下記の第1ないし第11の発明が開示される。
<第1の発明>
第1の発明においては、一方向に伸びる形状を有して、前記一方向に対して直角な方向である厚み方向に相対する一対の外面の一方及び他方をそれぞれ前面及び背面とし、前記一方向及び厚み方向の双方に対して直角な方向に相対する他の一対の外面を側面としたフェライトコアと、フェライトコアの厚みよりも薄い厚み寸法を有する金属板からなっていて、厚み方向に相対する面の一方及び他方をそれぞれ受熱面及び放熱面とし、フェライトコアの背面側に配置されて受熱面がフェライトコアの外面に熱的に結合された放熱補助部材と、巻回軸線を一方向に向け、かつフェライトコアと放熱補助部材との複合体を外側から取り囲む状態で巻回されたコイルと、コイルの外側に配置されて、一面がコイルと放熱補助部材とを介してフェライトコアの背面に対向させられたベース板と、放熱補助部材とベース板との間に介在した状態で配置されて、放熱補助部材の受熱面及びベース板の一面に熱的に結合された熱伝導用ブロックとが設けられている。放熱補助部材は、コイルの巻回軸線を取り囲む閉ループ電路(閉ループをなす通電路)を構成する部分を持たない形状を有しており、放熱補助部材、ベース板及び熱伝導ブロックは、フェライトコアよりも熱伝導性が高い金属からなっている。
第1の発明においては、一方向に伸びる形状を有して、前記一方向に対して直角な方向である厚み方向に相対する一対の外面の一方及び他方をそれぞれ前面及び背面とし、前記一方向及び厚み方向の双方に対して直角な方向に相対する他の一対の外面を側面としたフェライトコアと、フェライトコアの厚みよりも薄い厚み寸法を有する金属板からなっていて、厚み方向に相対する面の一方及び他方をそれぞれ受熱面及び放熱面とし、フェライトコアの背面側に配置されて受熱面がフェライトコアの外面に熱的に結合された放熱補助部材と、巻回軸線を一方向に向け、かつフェライトコアと放熱補助部材との複合体を外側から取り囲む状態で巻回されたコイルと、コイルの外側に配置されて、一面がコイルと放熱補助部材とを介してフェライトコアの背面に対向させられたベース板と、放熱補助部材とベース板との間に介在した状態で配置されて、放熱補助部材の受熱面及びベース板の一面に熱的に結合された熱伝導用ブロックとが設けられている。放熱補助部材は、コイルの巻回軸線を取り囲む閉ループ電路(閉ループをなす通電路)を構成する部分を持たない形状を有しており、放熱補助部材、ベース板及び熱伝導ブロックは、フェライトコアよりも熱伝導性が高い金属からなっている。
なお本明細書において、「熱的結合」とは、複数の部材を、相互間で熱の伝達が行われる状態で結合することを意味する。
上記のように構成すると、放熱補助部材がコイルの内側に配置されるため、コイルから発生した主磁束が放熱補助部材内を通過することになるが、コイルから発生した主磁束は、放熱補助部材を構成する金属板の主面(厚み方向に相対する面)と鎖交することはないため、放熱補助部材の厚みを十分に薄く設定しておくことにより、放熱補助部材で大きな渦電流損が生じるのを防いで、放熱補助部材の温度が上昇するのを防ぐことができる。また放熱補助部材は、コイルの巻回軸線を取り囲む閉ループ電路を構成する部分を持たないように(1ターンを構成しないように)設けられているため、放熱補助部材内で主磁束を取り囲む大きなループ電流が流れて放熱補助部材が過熱されるのを防ぐことができる。従って、放熱補助部材で発熱が生じることはなく、当該放熱補助部材の温度が上昇するのを防ぐことができる。
フェライトコアから発生した熱及びコイルから発生した熱は、温度上昇が抑制された放熱補助部材と熱伝導ブロックとを通してベース板に伝達されて外部に放散される。通常コイルからの発熱量の方がフェライトコアからの発熱量よりも多いが、上記のようにコイルの内側に放熱補助部材を配置しておくと、コイルから発生した熱を放熱補助部材と熱伝導ブロックとを通してベース板に効率良く伝達することができるため、コイルからの放熱を積極的に行うことができ、コイルの温度上昇を抑制することができる。
本発明によれば、フェライトコアを複数のフェライト部材に分割して、分割したフェライト部材の間に放熱用金属部材を挿入した構成を採用した従来技術によった場合に比べて、フェライトコア及びコイルの温度上昇を更に効果的に抑制することができるため、フェライトコア及びコイルの温度上昇を従来技術によった場合と同程度まで許容する場合には、電力伝送用コイルユニットの更なる小形軽量化を図ることができる。また電力伝送用コイルユニットの大きさを従来技術によった場合と同等とした場合には、電力伝送用コイルユニットの電力容量の増大を図ることができる。
<第2の発明>
第2の発明は第1の発明に適用されるもので、本発明においては、フェライトコアを、前面及び背面が共に矩形状の輪郭形状を有する平板状のフェライト部材により構成する。
第2の発明は第1の発明に適用されるもので、本発明においては、フェライトコアを、前面及び背面が共に矩形状の輪郭形状を有する平板状のフェライト部材により構成する。
本発明において、フェライトコアの形状は特に限定されず、必要に応じて種々の形状を有するフェライトコアを用いることを妨げないが、上記のようにフェライトコアを平板状に形成すれば、フェライトコア及び熱伝導ブロックの形状を単純にすることができるため、これらの部材の製作を容易にすることができる。
<第3の発明>
第3の発明は第2の発明に適用されるもので、本発明においては、放熱補助部材が平板状に形成されていて、その受熱面がフェライトコアの背面に熱的に結合されている。
第3の発明は第2の発明に適用されるもので、本発明においては、放熱補助部材が平板状に形成されていて、その受熱面がフェライトコアの背面に熱的に結合されている。
本発明によれば、簡単な形状を有する板状の部材により放熱補助部材を構成できるため、放熱補助部材の製作を容易にしてコストの低減を図ることができる。
<第4の発明>
第4の発明は、第2の発明に適用されるもので、本発明においては、放熱補助部材が、フェライトコアの背面に対面した状態で配置された底板部と、フェライトコアの一対の側面にそれぞれ対面した状態で配置された一対の側板部とを一体に有して、底板部の受熱面がフェライト部材の背面に熱的に結合されるとともに、一対の側板部の受熱面がフェライト部材の一対の側面に熱的に結合されている。
第4の発明は、第2の発明に適用されるもので、本発明においては、放熱補助部材が、フェライトコアの背面に対面した状態で配置された底板部と、フェライトコアの一対の側面にそれぞれ対面した状態で配置された一対の側板部とを一体に有して、底板部の受熱面がフェライト部材の背面に熱的に結合されるとともに、一対の側板部の受熱面がフェライト部材の一対の側面に熱的に結合されている。
上記のように構成すると、第3の発明による場合に比べて、放熱補助部材及びフェライトコアとの間、及び放熱補助部材とコイルとの間に存在する熱的結合部の面積を増大させることができるため、フェライトコア及びコイルから放熱補助部材への熱の伝達を効率良く行わせて、フェライトコア及びコイルからの放熱を効率よく行わせることができる。
<第5の発明>
第5の発明は、第2の発明に適用されるものである。本発明においては、放熱補助部材が、フェライトコアの背面に対面した状態で配置された底板部と、フェライトコアの一対の側面にそれぞれ対面した状態で配置された一対の側板部と、フェライトコアの前面に対面した状態で配置された天板部とを一体に有して、底板部の受熱面及び天板部の受熱面がそれぞれフェライトコアの背面及び前面に熱的に結合されるとともに、一対の側板部の受熱面がフェライトコアの一対の側面に熱的に結合される。この場合、放熱補助部材がコイルの巻回軸線を取り囲む閉ループ電路を形成するのを防ぐために、放熱補助部材の一部が前記一方向に伸びるスリットにより分断される。
第5の発明は、第2の発明に適用されるものである。本発明においては、放熱補助部材が、フェライトコアの背面に対面した状態で配置された底板部と、フェライトコアの一対の側面にそれぞれ対面した状態で配置された一対の側板部と、フェライトコアの前面に対面した状態で配置された天板部とを一体に有して、底板部の受熱面及び天板部の受熱面がそれぞれフェライトコアの背面及び前面に熱的に結合されるとともに、一対の側板部の受熱面がフェライトコアの一対の側面に熱的に結合される。この場合、放熱補助部材がコイルの巻回軸線を取り囲む閉ループ電路を形成するのを防ぐために、放熱補助部材の一部が前記一方向に伸びるスリットにより分断される。
上記のように構成すると、放熱補助部材及びフェライトコアとの間、及び放熱補助部材とコイルとの間に存在する熱的結合部の面積を第4の発明によった場合よりも更に増大させることができるため、フェライトコア及びコイルから放熱補助部材への熱の伝達を第4の発明による場合よりも更に効率良く行わせて、フェライトコア及びコイルからの放熱を効果的に行わせることができる。
<第6の発明>
第6の発明も第2の発明に適用される。本発明においては、放熱補助部材が、フェライトコアの背面に対面した状態で配置された底板部と、フェライトコアの一つの側面に対面した状態で配置された側板部と、フェライトコアの前面に対面した状態で配置された天板部とを一体に有して、底板部の受熱面及び天板部の受熱面がそれぞれフェライトコアの背面及び前面に熱的に結合されるとともに、前記側板部の受熱面が前記フェライトコアの一つの側面に熱的に結合されている。
第6の発明も第2の発明に適用される。本発明においては、放熱補助部材が、フェライトコアの背面に対面した状態で配置された底板部と、フェライトコアの一つの側面に対面した状態で配置された側板部と、フェライトコアの前面に対面した状態で配置された天板部とを一体に有して、底板部の受熱面及び天板部の受熱面がそれぞれフェライトコアの背面及び前面に熱的に結合されるとともに、前記側板部の受熱面が前記フェライトコアの一つの側面に熱的に結合されている。
上記のように構成した場合も、放熱補助部材及びフェライトコアとの間、及び放熱補助部材とコイルとの間に存在する熱的結合部の面積を第4の発明によった場合よりも更に増大させることができるため、フェライトコア及びコイルから放熱補助部材への熱の伝達を第4の発明による場合よりも更に効率良く行わせて、フェライトコア及びコイルからの放熱を効果的に行わせることができる。
<第7の発明>
第7の発明は第1の発明ないし第6の発明の何れかに適用されるもので、本発明においては、フェライトコアの前記一方向の両端にフェライトからなる磁極部材が取り付けられている。
第7の発明は第1の発明ないし第6の発明の何れかに適用されるもので、本発明においては、フェライトコアの前記一方向の両端にフェライトからなる磁極部材が取り付けられている。
<第8の発明>
第8の発明は、第1の発明ないし第7の発明の何れかに適用されるもので、本発明においては、熱伝導ブロックが複数設けられて、該複数の熱伝導ブロックが前記一方向に間隔をあけた状態で並べて配置され、コイルは、熱伝導ブロックを避けた状態でフェライトコアと放熱補助部材との複合体に取り付けられたボビンに巻回されている。
第8の発明は、第1の発明ないし第7の発明の何れかに適用されるもので、本発明においては、熱伝導ブロックが複数設けられて、該複数の熱伝導ブロックが前記一方向に間隔をあけた状態で並べて配置され、コイルは、熱伝導ブロックを避けた状態でフェライトコアと放熱補助部材との複合体に取り付けられたボビンに巻回されている。
上記のように放熱補助部材とベース板との間を複数の熱伝導ブロックを介して接続するようにすると、放熱補助部材からベース板への熱伝達を効率よく行わせて、コイル及びフェライトコアからの放熱を効率よく行わせることができる。
<第9の発明>
第9の発明は、第1の発明ないし第8の発明の何れかに適用されるもので、本発明においては、熱伝導ブロックが角柱状に形成され、熱伝導ブロックの相対する一対の面の一方及び他方がそれぞれ放熱補助部材及びベース板に熱的に結合される。
第9の発明は、第1の発明ないし第8の発明の何れかに適用されるもので、本発明においては、熱伝導ブロックが角柱状に形成され、熱伝導ブロックの相対する一対の面の一方及び他方がそれぞれ放熱補助部材及びベース板に熱的に結合される。
上記のように構成すると、放熱補助部材とベース板との間の熱的結合を確実に行わせることができるだけでなく、ベース板に対するフェライトコアの機械的な支持を確実に行わせることができる。
<第10の発明>
第10の発明は、第1の発明ないし第9の発明の何れかに適用される。本発明においては、放熱補助部材、熱伝導ブロック及びベース板が、アルミニウム、アルミニウム合金、銅及び銅合金からなる材料群の中から選択された材料により製作される。
第10の発明は、第1の発明ないし第9の発明の何れかに適用される。本発明においては、放熱補助部材、熱伝導ブロック及びベース板が、アルミニウム、アルミニウム合金、銅及び銅合金からなる材料群の中から選択された材料により製作される。
<第11の発明>
第11の発明は、送電側電力伝送コイルユニット及び受電側電力伝送コイルユニットを備えて、送電側電力伝送コイルユニットから受電側電力伝送コイルユニットに電力を伝送する非接触給電装置を対象としたもので、本発明においては、送電側電力伝送コイルユニット及び受電側電力伝送コイルユニットが、第1の発明ないし第10の発明の何れか一つの構成を有する。
第11の発明は、送電側電力伝送コイルユニット及び受電側電力伝送コイルユニットを備えて、送電側電力伝送コイルユニットから受電側電力伝送コイルユニットに電力を伝送する非接触給電装置を対象としたもので、本発明においては、送電側電力伝送コイルユニット及び受電側電力伝送コイルユニットが、第1の発明ないし第10の発明の何れか一つの構成を有する。
本発明によれば、送電側のユニットのフェライトコア及びコイルの温度上昇と、受電側のユニットのフェライトコア及びコイルの温度上昇とを抑制しつつ送電側から受電側に電力を伝送することができる非接触給電装置を得ることができるため、送電側及び受電側の電力伝送コイルユニットを従来と同等の大きさに構成した場合には、従来よりも送電容量の増大を図ることができる。また送電容量を従来と同等に設定した場合には、送電側電力伝送コイルユニット及び受電側電力伝送コイルユニットの更なる小形軽量化を図って、非接触給電装置のコンパクト化を図ることができる。
本発明によれば、コイルの内側に放熱補助部材を配置して、該放熱補助部材の受熱面をフェライトコアの外面に熱的に結合するとともに、放熱補助部材を、コイルの外側に配置したベース板に熱伝導ブロックを通して熱的に結合することにより、フェライトコアからベース板への熱伝達を容易にする熱伝達経路及び、コイルからベース板への熱伝達を容易にする熱伝達経路を構成して、フェライトコアからベース板への放熱及びコイルからベース板への放熱を効率よく行わせるようにしたので、従来技術によった場合よりも更にフェライトコア及びコイルの温度上昇を抑制することができる。
特に第4の発明、第5の発明又は第6の発明によれば、フェライトコアと放熱補助部材との間に存在する熱的結合部の面積、及びコイルと放熱補助部材との間に存在する熱的結合部の面積を増大させることができるため、フェライトコアから放熱補助部材への熱の伝達及びコイルから放熱補助部材への熱伝達を効率良く行わせて、フェライトコア及びコイルの温度上昇を抑制する効果を高めることができる。
また第8の発明によれば、放熱補助部材とベース板との間を複数の熱伝導ブロックを介して接続するようにしたので、放熱補助部材からベース板への熱伝達を効率よく行わせて、コイル及びフェライトコアからの放熱を良好に行わせることができ、フェライトコア及びコイルの温度上昇を抑制する効果を高めることができる。
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1ないし図3は、本発明の第1の実施形態の構成を示したものである。図1及び図2において、U1は送電側電力伝送コイルユニット、U2は受電側電力伝送コイルユニットであり、これら両コイルユニットが対向配置されることにより、非接触給電装置のトランスが構成される。送電側電力伝送コイルユニットU1び受電側電力伝送コイルユニットU2は、コアの細部の構成や、コイルの巻数など、一部の構成が異なっていてもよいが、本実施形態では、説明を簡単にするため、送電側電力伝送コイルユニットU1及び受電側電力伝送コイルユニットU2が同一の構成を有しているものとする。
図1ないし図3は、本発明の第1の実施形態の構成を示したものである。図1及び図2において、U1は送電側電力伝送コイルユニット、U2は受電側電力伝送コイルユニットであり、これら両コイルユニットが対向配置されることにより、非接触給電装置のトランスが構成される。送電側電力伝送コイルユニットU1び受電側電力伝送コイルユニットU2は、コアの細部の構成や、コイルの巻数など、一部の構成が異なっていてもよいが、本実施形態では、説明を簡単にするため、送電側電力伝送コイルユニットU1及び受電側電力伝送コイルユニットU2が同一の構成を有しているものとする。
各電力伝送コイルユニットは、フェライトコア1と、放熱補助部材2と、コイル3と、ベース板4と、熱伝導ブロック5と、一対の磁極部材6,6とを備えている。各部を詳細に説明すると、フェライトコア1は、図3に示されているように、一方向(軸線O−Oに沿う方向)に伸びる形状を有して、一方向に対して直角な方向である厚み方向に相対する一対の外面の一方及び他方をそれぞれ前面101及び背面102とし、一方向及び厚み方向の双方に対して直角な方向に相対する他の一対の外面を側面103及び104とした平板状の形状を呈するように成形されたフェライトの板からなっている。
フェライトコア1は、コイルを巻回する部分と、磁極部を取り付ける部分とを有する形状を有していればよいが、本実施形態では、フェライトコアの前面101及び背面102が矩形状(長方形状又は正方形状)の輪郭形状を有するように形成されている。
放熱補助部材2は、熱伝導性が良好なアルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属板により、フェライトコア1よりも十分に薄い厚みを持たせて形成されている。放熱補助部材2は、フェライトコア1の少なくとも背面102に対面する受熱面を有する薄板からなっていて、その受熱面全体がフェライトコアの対面する面全体に密接した状態で熱的に結合される。
本実施形態で用いている放熱補助部材2は、厚み方向に相対する一方の面及び他方の面がフェライトコア1の前面及び背面と同寸法の矩形状の輪郭形状を有して、厚み方向に相対する一方の面及び他方の面をそれぞれ受熱面201及び放熱面202とした金属の薄板からなっている。放熱補助部材2は、受熱面201として用いる面をフェライトコア1の背面102に対面させた状態で配置されて、受熱面201の全体がフェライトコア1の背面102の全体に密接した状態で熱的に(熱の伝達が可能な状態で)結合されている。フェライトコア1の背面102から放熱補助部材の受熱面201への熱伝達を良好にするため、放熱補助部材2の受熱面201とフェライトコア1の背面102とは熱伝導性が良好な接着剤により接着するのが好ましい。放熱補助部材2とフェライトコア1とはネジなどの締結手段により一体化してもよいが、その場合には、放熱補助部材2の受熱面201とフェライトコア1の背面102との間にシリコングリスなどの熱伝導性が良好な充填材を介在させておくのが好ましい。
なお各図において、フェライトコア1、放熱補助部材2、ベース板4及び熱伝導ブロック5等は、必ずしも実際の厚み寸法を厳密に反映させた状態で図示されているわけではなく、図示の便宜上厚みが拡大又は縮小されて示されている部分がある。
図1に示されているように、コイル3は、フェライトコア1と放熱補助部材2との複合体を外側から囲み、かつ該複合体の中心を一方向に伸びる巻回軸線O−Oに沿って螺旋状に延びるようにして、当該複合体の回りに巻回されている。本実施形態では、図2に示されているように、フェライトコア1と放熱補助部材2との複合体に樹脂製のボビン7が装着されて、このボビン7にコイル3が巻回されている。
ベース板4は、アルミニウムやアルミニウム合金などの熱伝導性が良好な金属板からなっていて、厚み方向に相対する一対の主面401,402を有し、これら一対の主面の一方401がコイル3の外側で放熱補助部材2を介してフェライトコア1の背面102に対向配置されている。
熱伝導ブロック5は、放熱補助部材2とベース板4とを熱伝達が容易な状態にして機械的に接続するために設けられたものである。本実施形態で用いる熱伝導ブロック5は、熱伝導性が良好な、アルミニウム又はアルミにニウム合金により角柱状に形成された金属ブロックからなっている。本実施形態では、熱伝導ブロック5が2個設けられ、これら2個の熱伝導ブロック5,5がコイル3の巻回軸線O−Oが延びる方向に間隔をあけた状態で平行に並べて配置されている。各熱伝導ブロック5は、その相対する一対の面501,502の一方501及び他方502がそれぞれ放熱補助部材2及びベース板4に密接して熱的及び機械的に接続された状態で放熱補助部材2とベース板4との間に介在して、放熱補助部材2とベース板4との間を機械的かつ熱的に結合している。
各熱伝導ブロック5と放熱補助部材2との接続及び各熱伝導ブロック5とベース板4との接続は、熱伝導性が良好な接着剤により行ってもよく、ネジ止めなどの機械的な締結手段により行ってもよい。熱伝導ブロック5と放熱補助部材2との接続及び熱伝導ブロック5とベース板4との接続を、ネジ止めなどの機械的な締結手段により行う場合には、熱伝導ブロック5と放熱補助部材2との間及び熱伝導ブロック5とベース板4との間の熱的な結合を良好にするために、熱伝導ブロックと放熱補助部材2との間及び熱伝導ブロック5とベース板4との間にシリコングリスなどの熱伝導性充填剤を介在させることが好ましい。
前述のコイル3は、熱伝導ブロック5,5を避けた状態でフェライトコア1に取り付けられたボビン7(図2参照)を介してフェライトコア1と放熱補助部材2との複合体に巻回されている。
図示の例では、磁極部材6,6がフェライトにより帯板状に形成されていて、コイル3の巻回軸線O−Oが延びる方向に相対するフェライトコア1の一端寄りの部分及び他端寄りの部分のベース板4と反対側の面に接着又はネジなどにより接続されている。
本実施形態に係る非接触給電装置を用いて、電磁誘導方式により送電側から受電側に電力を伝送する際には、図2に示したように送電側電力伝送コイルユニットU1の磁極部材6,6と、受電側電力伝送コイルユニットU2の磁極部材6,6とを対向させた状態で配置して、両ユニットによりトランス(変圧器)を構成する。この状態で、受電側伝送コイルユニットU2のコイル(受電コイル)3に所定の負荷駆動回路を介して負荷を接続し、送電側電力伝送コイルユニットU1のコイル(送電コイル)3に高周波電源から高周波電力を供給する。
送電側電力伝送コイルユニットU1のコイル3に高周波電流を流すと、コイル3から発生した主磁束φが、図2に矢印で示したように、ユニットU1のフェライトコア1−ユニットU1の一方の磁極部材6−ユニットU2の一方の磁極部材6−ユニットU2のフェライトコア1−ユニットU2の他方の磁極部材6−ユニットU1の他方の磁極部材6−ユニットU1のフェライトコア1の磁路を流れる。この主磁束φはユニットU2のコイル3と鎖交するため、ユニットU2のコイル3に高周波起電力が誘起する。
受電側で受電した電力で例えばバッテリを充電する場合には、受電側電力伝送コイルユニットU2のコイル3と負荷との間に設ける負荷駆動回路として、コイル3から得られる交流電流を整流してバッテリに流す直流充電電流に変換する機能と、バッテリの充電状態に応じてバッテリに供給する充電電流を制御する機能とを有するバッテリ充電回路が用いられる。
コイル3に通電すると、フェライトコア1で磁気損失(ヒステリシス損)が発生するため、フェライトコア1で熱が発生する。またコイル3には通電損失が発生するため、コイル3からも発熱し、このコイルからの発熱によりフェライトコア1の温度が更に上昇する。フェライトコア1の温度が過度に上昇するとその磁気特性が損なわれるため、電力伝送コイルユニットの性能を維持するためには、フェライトコア1の温度の上昇を抑制するようにユニットを設計することが必要である。
本実施形態においては、フェライトコア1で発生した熱及びコイル3で発生した熱を、放熱補助部材2と熱伝導ブロック5,5とを通してベース板4に伝達することにより、外部に放散させるようにしている。コイル3及びフェライトコア1の温度上昇を抑制するためには、これらからの熱の放散を効率よく行わせることが必要であり、そのためには、フェライトコア1及びコイル3からベース板4に至る熱伝達経路の伝熱抵抗をできるだけ小さくすると共に、この熱伝達経路に存在する部材で渦電流により生じる損失をできるだけ少なくして、これらの部材の温度上昇を抑制しておくことが必要である。
本実施形態では、フェライトコア1と放熱補助部材2との間の熱的結合と、放熱補助部材2と各熱伝導ブロック5との間の熱的結合と、各熱伝導ブロック5とベース板4との間の熱的結合とを、すべて面と面とを密接させた状態での熱的結合とすることにより、フェライトコア1からベース板4に至る熱伝達経路の熱抵抗を低減させるとともに、コイル3から発生する主磁束φにより放熱補助部材2及び熱伝導ブロック5で大きな渦電流損が発生することがないように、放熱補助部材2及び熱伝導ブロック5の配置構成に工夫をすることにより、放熱補助部材2及び熱伝導ブロック5での発熱を抑制して、これらの部材の温度上昇を抑制するようにしている。またコイル3をボビン7を介して放熱補助部材2に熱的に結合して、コイル3から放熱補助部材への熱伝達を容易にしている。以下これらの点につき、更に詳細に説明する。
本実施形態においては、放熱補助部材2がコイル3の内側に配置されているため、コイル3から発生した主磁束φが放熱補助部材2内を通過するが、主磁束φは、放熱補助部材2の主面である前面201及び背面202と平行な方向に沿って流れるため、放熱補助部材2の横断面とは鎖交するが、放熱補助部材の主面(前面及び背面)とは鎖交することがない。主磁束が放熱補助部材2の主面と鎖交すると、放熱補助部材2には多数の渦電流が流れるため大きな渦電流損が生じるが、主磁束が十分に薄い金属板からなる放熱補助部材2の横断面にのみ鎖交する場合には、渦電流が殆ど流れることができないため、放熱補助部材2で大きな損失が生じることはない。
図4(A)は、図12に示した従来の電力伝送コイルユニットにおいて、コイル150に電流Iを流した際にコイル150から生じる主磁束φが熱導体244の横断面に鎖交したときに流れる渦電流iを示している。熱導体244は、フェライトコア243よりも小さい幅寸法を有するが、フェライトコア243と同じ厚みを有するため、比較的容易に渦電流iが流れる。従ってこの渦電流により熱導体244で無視できない損失が生じ、熱導体244の温度が上昇するのを避けられない。熱導体244の温度が上昇すると、フェライトコア243と熱導体244との間の温度差が小さくなり、フェライトコア243から熱導体244への熱伝導を効率よく行うことができなくなるため、フェライトコア243からの放熱が抑制される。
これに対し、本実施形態のように、フェライトコア1の背面にフェライトコアよりも厚みが十分に小さい金属板からなる放熱補助部材2を熱的に結合する構成をとると、薄い金属板の断面内では渦電流のループが極めて小さくなるため、微弱な渦電流しか流れない。また図4(B)に示したように、放熱補助部材2の幅方向に細長い経路に沿って渦電流iが流れたとしても、この経路の電気抵抗は非常に大きくなるため、流れる渦電流は微弱である。従って、放熱補助部材2の板厚を十分に薄くしておけば、主磁束φに起因して放熱補助部材2に流れる渦電流の大きさを制限することができ、放熱補助部材2で生じる渦電流損を小さくして、放熱補助部材2の温度上昇を抑制することができる。
また本実施形態では、放熱補助部材2が平板状に形成されていて、放熱補助部材2が主磁束φを周囲から取り囲む部分を持たず、放熱補助部材2を設けたことにより、主磁束の周囲に大きなループ電流が流れる経路(閉ループ電路)が構成されることはないため、放熱補助部材2をコイル内に配置したことにより、発熱源が構成されることはない。
従って、本実施形態のように構成した場合には、放熱補助部材2の温度上昇を抑制することができ、フェライトコア1と放熱補助部材2との間の温度勾配を大きく保って、単位時間当たりにフェライトコア1から放熱補助部材2に移動する熱量を大きく保つことができ、フェライトコア1から放熱補助部材2への熱伝達を効率よく行わせることができる。
また、送電側から受電側に電力を伝送する際に、主磁束φの大部分は、図2に示されているように流れるため、熱伝導ブロック5には主磁束φが殆ど鎖交せず、熱伝導ブロック5で大きな損失が生じることはないため、熱伝導ブロック5の温度上昇を防いで、放熱補助部材2から熱伝導ブロック5,5への熱伝達を効率よく行わせることができる。
ベース板4の主面には、コイル3から生じる主磁束φの一部が鎖交するが、ベース板4はコイル3の外側で外部に開放されていて、周囲の空気との間で常に熱交換を行うことができるため、ベース板4の温度はフェライトコア1及びコイル3の温度よりも低く保つことができる。従って、フェライトコア1から放熱補助部材2と熱伝導ブロック5,5とを通して移動させた熱をベース板4に伝達して、ベース板4から効率よく熱を放散させることができ、コイル3及びフェライトコア1からの放熱を効率よく行わせることができる。
ベース板4に主磁束φが鎖交すると、ベース板4に渦電流が流れ、この渦電流により、主磁束φが外部に漏れるのを妨げる方向の磁束が発生するため、ベース板4に磁気遮蔽板としての機能を持たせることができる。
図12に示された従来の電力伝送コイルユニットのように、間隔をあけて並べて配置された複数の分離フェライト部材243の側面に幅が狭い熱導体244を熱的に結合した構造を採用した場合には、図5(A)に示された、熱導体244の近傍の領域aでは、分離フェライト部材243の温度上昇を抑制することができるが、熱導体244から離れた領域bでは、分離フェライト部材243の温度上昇を抑制することが難しいため、この領域bに熱が溜まりやすい。
これに対し、本実施形態によった場合には、フェライトコア1の背面の全体に放熱補助部材2が熱的に結合されていることにより、フェライトコア1の全領域c(図5B参照)で、フェライトコア1から放熱補助部材2を通して放熱を行わせることができるため、フェライトコア1全体の温度上昇を効果的に抑制することができ、特定の領域に熱が溜まるのを防ぐことができる。
本実施形態において、放熱補助部材2で生じる渦電流損を小さくするためには、放熱補助部材2の板厚を十分に薄くすることが必要であるが、放熱補助部材2の板厚を余り薄くすると、フェライトコア1から放熱補助部材2を通して熱伝導ブロック5,5に至る熱伝達経路の伝熱抵抗が大きくなって、放熱が制限されるおそれがある。従って、放熱補助部材2の厚み寸法は、当該金属板で生じる渦電流損を十分低減すること及びフェライトコアから熱伝導ブロック5、5への熱伝達効率を確保すること等を考慮して適正な値に設定する。また熱伝導ブロック5の断面積は、放熱補助部材2からの集熱を効率良く行うこと、及び放熱補助部材2とベース板との間にコイルを収容するために必要なスペースを確保すること等を考慮して適切な値に設定する。放熱補助部材2の厚み寸法及び熱伝導ブロック5の各部の寸法は、実験結果に基づいて適正な値に決定することができる。
ベース板4は、放熱板としての機能と、フェライトコア1及び放熱補助部材2の複合体とコイル3と熱伝導ブロック5とを含むコイルユニットの本体部分を機械的に支持する機能とを果たす外、磁気遮蔽板としての機能を果たす。従って、ベース板4の主面の大きさ及び厚み寸法は、これらの機能を果たす上で支障を来さないように設定する。
本実施形態によれば、フェライトコアを複数のフェライト部材に分割して、分割したフェライト部材の間に放熱用金属部材を挿入した構成を採用した従来技術(図12)によった場合に比べて、フェライトコア1及びコイル3の温度上昇を更に効果的に抑制することができる。従って、フェライトコア1及びコイル3の温度上昇を従来技術による場合と同程度まで許容する場合には、電力伝送用コイルユニットの更なる小形軽量化を図ることができる。また電力伝送用コイルユニットの大きさを従来と同等とすることを許容すれば、従来技術によった場合よりも電力伝送用コイルユニットの電流容量の増大を図ることができる。
本発明を実施するに当たっては、熱伝導ブロック5を複数設けて、複数の熱伝導ブロック5を、コイル3の巻回軸線が延びる方向に間隔をあけた状態で並べて配置しておくのが好ましい。この場合、コイル3は、フェライトコア1と放熱補助部材2の複合体に、熱伝導ブロック5を避けた状態で取り付けたボビン7に巻回する。本発明に係わる電力伝送コイルユニットを設計する際には、コイル3を巻装するために必要なスペースを確保しつつ、放熱補助部材2の温度分布をできるだけ均一にし、かつフェライトコア1及びコイル3から放熱ベース4への熱伝達を効率よく行わせるように、熱伝導ブロック5の形状、熱伝導ブロック5の数及び複数の熱伝導ブロックの配設位置を設定する。
図6は、本発明に係る非接触給電装置用電力伝送コイルユニットにおいて、熱伝導ブロック5を3つ設ける場合の実施形態を示したものである。本実施形態においては、角柱状に形成された3個の熱伝導ブロック5が、コイル3の巻回軸線O−Oが伸びる方向に間隔をあけて配置されている。図示の例では、3つの熱伝導ブロック5が、フェライトコア1の巻回軸線O−Oに沿う方向の両端と中間部とにそれぞれ位置させた状態で設けられて、放熱補助部材2とベース板4とに熱的に結合されている。またこれら3つの熱伝導ブロック相互間に位置させた状態で、フェライトコア1と放熱補助部材2との複合体にボビンを介して単位コイル3a及び3bが巻回され、これらの単位コイル3a,3bが直列に接続されることによりコイル3が構成されている。なお図6においては、単位コイル3a及び3bを巻回するボビンと、フェライトコア1の両端に取り付ける磁極部材の図示が省略されている。
図6に示された構成を有する電力伝送コイルユニットを送電側電力伝送コイルユニットU1及び受電側電力伝送コイルユニットU2として用いた非接触給電装置の構成を図7に示した。本実施形態のように、放熱補助部材2の両端と中間部とに熱伝導ブロック5を設けておくと、放熱補助部材2からベース板4への放熱を効率良く行わせることができる。
上記の各実施形態では、フェライトコア1の背面の輪郭形状と同じ輪郭形状を有するアルミニウムの薄板を放熱補助部材2として用いて、この放熱補助部材をフェライトコア1の背面に熱的に結合したが、放熱補助部材2の設け方及びその形状は上記の例に限定されない。
図8は、フェライトコア1に取り付ける放熱補助部材2の変形例を示したものである。図8に示された放熱補助部材2は、フェライトコア1の背面102と同じ矩形状の輪郭形状を有する主たる受熱面201aを一面に備えて該受熱面201aがフェライトコア1の背面102に熱的に結合された主板部201と、フェライトコア1の側面のうち、コイルの巻回軸線と平行な2つの側面103及び104にそれぞれ対面する受熱面202a及び203aを有して、これらの受熱面202a及び203aが対面しているフェライトコアの側面103及び104に熱的に結合された側板部202及び203とを一体に有している。
上記のように放熱補助部材2を構成すると、放熱補助部材2とフェライトコア1との間、及び放熱補助部材2とコイル3との間に存在する熱的結合部の面積を増大させることができるため、フェライトコア1及びコイル3から放熱補助部材2への熱の伝達を効率良く行わせて、フェライトコア及びコイルからの放熱を効率よく行わせることができる。
図9は、フェライトコア1に取り付ける放熱補助部材2の他の変形例を示したものである。図9に示された放熱補助部材2は、フェライトコア1の背面102に対面した状態で配置された底板部201と、フェライトコア1の一対の側面103,104にそれぞれ対面した状態で配置された一対の側板部202,203と、フェライトコア1の前面101に対面した状態で配置された天板部204とを一体に有して、底板部201の受熱面全体及び天板部204の受熱面全体がそれぞれフェライトコア1の背面102及び前面101に密接した状態で熱的に結合されるとともに、一対の側板部202,203の受熱面全体がフェライトコア1の一対の側面103,104に密接した状態で熱的に結合されている。この場合、放熱補助部材2がコイルの巻回軸線を取り囲む閉ループ電路を形成するのを防ぐために、放熱補助部材2の一部を、コイルの巻回軸線方向に伸びるスリットにより分断しておく必要がある。図9に示した例では、天板部204の幅方向の中央に、コイルの巻回軸線方向に伸びるスリット205が形成されて、天板部204が分断されている。
上記のようにフェライトコア1の複数の面に熱的に結合されるように放熱補助部材2を構成すると、フェライトコア1から放熱補助部材への熱の移動を効率良く行わせることができるため、フェライトコア1の温度上昇を抑制する効果を高めることができる。
図10(A)ないし(C)を参照すると、フェライトコア1に取り付ける放熱補助部材2の更に他の変形例が示されている。
図10(A)に示された放熱補助部材2は、図9に示した例と同様に、フェライトコア1の背面102に熱的に結合された底板部201と、フェライトコア1の側面103,104にそれぞれ熱的に結合された側板部202,203と、フェライトコア1の前面101に熱的に結合された天板部204とを一体に有するが、この例では、放熱補助部材2がコイルの巻回軸線を取り囲む閉ループ電路を構成するのを防ぐためのスリット205を、側板部202と天板部204との間の角部に設けている。図10(A)に示された放熱補助部材2のその他の構成は、図9に示された放熱補助部材2と同様である。
図10(A)に示された放熱補助部材2は、図9に示した例と同様に、フェライトコア1の背面102に熱的に結合された底板部201と、フェライトコア1の側面103,104にそれぞれ熱的に結合された側板部202,203と、フェライトコア1の前面101に熱的に結合された天板部204とを一体に有するが、この例では、放熱補助部材2がコイルの巻回軸線を取り囲む閉ループ電路を構成するのを防ぐためのスリット205を、側板部202と天板部204との間の角部に設けている。図10(A)に示された放熱補助部材2のその他の構成は、図9に示された放熱補助部材2と同様である。
図10(B)に示された放熱補助部材2も、フェライトコア1の背面102に熱的に結合された底板部201と、フェライトコア1の側面103,104にそれぞれ熱的に結合された側板部202,203と、フェライトコア1の前面101に熱的に結合された天板部204とを一体に有している。この例では、放熱補助部材2がコイルの巻回軸線を取り囲む閉ループ電路を構成するのを防ぐためのスリット205を側板部202に形成している。
図10(C)に示された放熱補助部材2は、フェライトコア1の背面102に熱的に結合された底板部201と、フェライトコア1の一つの側面104に熱的に結合された側板部203と、フェライトコア1の前面101に熱的に結合された天板部204とを一体に有しているが、フェライトコア1の側面103に結合される側板部は省略されている。この例では、フェライトコア1の側面103に結合される側板部を設けないことにより、放熱補助部材2が、コイルの巻回軸線を取り囲む閉ループ電路を構成することがないようにしでいる。
図11は、フェライトコア1に取り付ける放熱補助部材2の他の変形例を示したものである。図11に示された放熱補助部材2は、図9に示された放熱補助部材と同様に、フェライトコア1の背面102に対面した状態で配置された底板部201と、フェライトコア1の一対の側面103,104にそれぞれ対面した状態で配置された一対の側板部202,203と、フェライトコア1の前面101に対面した状態で配置された天板部204とを備えているが、本例では、コイルの巻回軸線を取り囲む閉ループ電路を構成するのを防ぐためのスリット205を、底板部201及び天板部204の双方に設けている。このように構成した場合、放熱補助部材2が2つの部材に分割されるが、放熱補助部材2を構成する2つの部材は、底板201に熱的に結合される熱伝導ブロックにより相互に熱的に結合されるので、フェライトコア1及びコイル3からの放熱は支障なく行われる。
上記の説明では、放熱補助部材2、熱伝導ブロック5及びベース板4をアルミニウム又はアルミニウム合金により形成するとしたが、これらは熱伝導性が良好な材料により形成すればよく、例えば、銅や銅合金により形成するようにしても良い。
以上、本発明に係る非接触給電装置の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本願明細書に開示され、特許請求の範囲に記載された技術思想から逸脱することがない範囲で、送電側及び受電側に設ける電力伝送コイルユニットの各部に種々の変形を加えることができる。
上記の実施形態では、フェライトコアとして矩形板状のものを用いたが、本発明において、フェライトコアの形状は任意である。
上記の実施形態では、フェライトコアに1種類のコイル3のみを巻回しているが、必要に応じてフェライトコアに複数のコイルを巻装する場合にも本発明を適用することができる。
上記の実施形態では、ベース板4として矩形状の輪郭形状を有する平板を用いたが、ベース板4はフェライトコア1及びコイル3と放熱補助部材とを含む構造体を機械的に支持する機能と、周囲の空気との間で熱交換を行う機能とを有していれば良く、その形状は任意である。また必要に応じて、ベース板4に放熱フィンなどの放熱を容易にするための部材を取り付けることを妨げない。
上記の実施形態では、本発明を電磁誘導方式の非接触給電装置に適用した場合を例にとったが、周知の磁界共振方式の非接触給電装置にも本発明を適用することができるのはもちろんである。
近年、送電側から受電側に電力ケーブルを介することなく電力を伝送する非接触給電装置として、種々の原理に基づくものが開発されているが、本発明の技術は、電力伝送の原理の如何に関わりなく、送電側及び受電側にそれぞれ設置する装置に、フェライトコアと該フェライトコアに巻装されたコイルとを備えたユニットが設けられる場合に広く利用することができる。
1 フェライトコア
2 放熱補助部材
3 コイル
4 ベース板
5 熱伝導ブロック
6 磁極部材
7 ボビン
2 放熱補助部材
3 コイル
4 ベース板
5 熱伝導ブロック
6 磁極部材
7 ボビン
図8は、フェライトコア1に取り付ける放熱補助部材2の変形例を示したものである。図8に示された放熱補助部材2は、フェライトコア1の背面102と同じ矩形状の輪郭形状を有する主たる受熱面201aを一面に備えて該受熱面201aがフェライトコア1の背面102に熱的に結合された底板部201と、フェライトコア1の側面のうち、コイルの巻回軸線と平行な2つの側面103及び104にそれぞれ対面する受熱面202a及び203aを有して、これらの受熱面202a及び203aが対面しているフェライトコアの側面103及び104に熱的に結合された側板部202及び203とを一体に有している。
Claims (11)
- 非接触給電装置の送電側又は受電側に配置される電力伝送コイルユニットであって、
一方向に伸びる形状を有して、前記一方向に対して直角な方向である厚み方向に相対する一対の外面の一方及び他方をそれぞれ前面及び背面とし、前記一方向及び厚み方向の双方に対して直角な方向に相対する他の一対の外面を側面としたフェライトコアと、
前記フェライトコアの厚みよりも薄い厚み寸法を有する金属板からなっていて、厚み方向に相対する面の一方及び他方をそれぞれ受熱面及び放熱面とし、前記フェライトコアの背面側に配置されて前記受熱面が前記フェライトコアの外面に熱的に結合された放熱補助部材と、
巻回軸線を前記一方向に向け、かつ前記フェライトコアと前記放熱補助部材との複合体を外側から取り囲む状態で巻回されたコイルと、
前記コイルの外側に配置されて、一面が前記コイルと放熱補助部材とを介して前記フェライトコアの背面に対向させられたベース板と、
前記放熱補助部材とベース板との間に介在した状態で配置されて、前記放熱補助部材の放熱面及び前記ベース板の一面に熱的に結合された熱伝導用ブロックと、
を備え、
前記放熱補助部材は、前記コイルの巻回軸線を取り囲む閉ループ電路を構成する部分を持たない形状を有し、
前記放熱補助部材、ベース板及び熱伝導ブロックは、前記フェライトコアよりも熱伝導性が高い金属からなっていること、
を特徴とする非接触給電装置用電力伝送コイルユニット。 - 前記フェライトコアは、前記前面及び背面が共に矩形状の輪郭形状を有する平板状のフェライト部材からなっている請求項1に記載の非接触給電装置用電力伝送コイルユニット。
- 前記放熱補助部材は平板状に形成されていて、その受熱面が前記フェライトコアの背面に熱的に結合されている請求項2に記載の非接触給電装置用電力伝送コイルユニット。
- 前記放熱補助部材は、前記フェライトコアの背面に対面した状態で配置された底板部と、前記フェライトコアの一対の側面にそれぞれ対面した状態で配置された一対の側板部とを一体に有して、前記底板部の受熱面が前記フェライト部材の背面に熱的に結合されるとともに、前記一対の側板部の受熱面が前記フェライト部材の一対の側面に熱的に結合されている請求項2に記載の非接触給電装置用電力伝送コイルユニット。
- 前記放熱補助部材は、前記フェライトコアの背面に対面した状態で配置された底板部と、前記フェライトコアの一対の側面にそれぞれ対面した状態で配置された一対の側板部と、前記フェライトコアの前面に対面した状態で配置された天板部とを一体に有して、前記底板部の受熱面及び天板部の受熱面がそれぞれ前記フェライトコアの背面及び前面に熱的に結合されるとともに、前記一対の側板部の受熱面が前記フェライトコアの一対の側面に熱的に結合され、
前記放熱補助部材がコイルの巻回軸線を取り囲む閉ループ電路を形成するのを防ぐために前記放熱補助部材の一部が前記一方向に伸びるスリットにより分断されている請求項2に記載の非接触給電装置用電力伝送コイルユニット。 - 前記放熱補助部材は、前記フェライトコアの背面に対面した状態で配置された底板部と、前記フェライトコアの一つの側面に対面した状態で配置された側板部と、前記フェライトコアの前面に対面した状態で配置された天板部とを一体に有して、前記底板部の受熱面及び天板部の受熱面がそれぞれ前記フェライトコアの背面及び前面に熱的に結合されるとともに、前記側板部の受熱面が前記フェライトコアの一方の側面に熱的に結合されている請求項2に記載の非接触給電装置用電力伝送コイルユニット。
- 前記フェライトコアの前記一方向の両端にフェライトからなる磁極部材が取り付けられている請求項1ないし6の何れか一つに記載の非接触給電装置用電力伝送コイルユニット。
- 前記熱伝導ブロックは複数設けられて、該複数の熱伝導ブロックが前記一方向に間隔をあけた状態で並べて配置され、
前記コイルは、前記熱伝導ブロックを避けた状態で前記フェライトコアと放熱補助部材との複合体に取り付けられたボビンに巻回されている請求項1ないし7の何れか一つに記載の非接触給電装置用電力伝送コイルユニット。 - 前記熱伝導ブロックは角柱状に形成され、前記熱伝導ブロックの相対する一対の面の一方及び他方がそれぞれ前記放熱補助部材及びベース板に熱的に結合されている請求項1ないし8の何れか一つに記載の非接触給電装置用電力伝送コイルユニット。
- 前記放熱補助部材、熱伝導ブロック及びベース板は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅及び銅合金からなる材料群の中から選択された材料からなっている請求項1ないし9の何れか一つに記載の非接触給電装置用電力伝送コイルユニット。
- コイルをフェライトコアに巻回してなる送電側電力伝送コイルユニット及び受電側電力伝送コイルユニットを備えて、前記送電側電力伝送コイルユニットから受電側電力伝送コイルユニットに電力を伝送する非接触給電装置であって、
前記送電側電力伝送コイルユニット及び受電側電力伝送コイルユニットは、前記請求項1ないし10の何れか一つに記載された構成を有する電力伝送コイルユニットからなっている非接触給電装置。
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