JP2018035740A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】スタビライザ付近に結露が発生した場合に露垂れ、露飛びが発生しにくい信頼性が高い空気調和機を提供する。
【解決手段】本発明の空気調和機Cは、複数のファン要素13を軸方向に連結して構成される貫流ファン12と、貫流ファン12の軸方向に沿ってその下方に配置されるスタビライザ18と、貫流ファン12を後方から覆うバックケーシング15とを室内機100に備え、スタビライザ18の貫流ファン12に対向する面19qの反対側の面19pに溝部20が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、空気調和機に関する。
従来の空気調和機の室内機の構造例として、例えば特許文献1の図1に示すものがある。空気調和機の室内機は、吸込口(2、3)および吹出口(8)が形成された室内機の筺体(1)の内部に、室内熱交換器(5)、貫流ファン(12)、プレフィルタ(4)等を収納して構成されている。また、貫流ファン(12)の周囲には、ファンケーシングであるフロントノーズ(6)とバックノーズ(7)が配置され、吸込口(2、3)の領域と吹出口(8)の領域とを分離している。貫流ファン(12)の回転軸の垂直方向間の長さは左右2つの側壁で規定され、左右2つの側壁で通風路が形成されている。
貫流ファン(12)が回転すると、貫流ファン(12)の内部に循環渦が発生し、循環渦の負圧により吸込口(2、3)から室内空気を吸引する。そして、吸引した室内空気と室内熱交換器(5)を流れる冷媒との間で熱交換させて調和空気を生成し、その調和空気を吹出口(8)から吹き出して室内を空調している。
特開2011−185273号公報(図1等) 特開1999−257275号公報(図1、図2等)
ところで、冷房運転時において、吹出口(8)は、熱交換器(5)により冷却された空気(以下、冷気と称す)と、室内の高温高湿度の空気とが混合される場所なので、ファンケーシング外近傍の空気が露点以下に冷却され、ファンケーシング外壁面に結露する場合がある。通常、冷気と室内の空気との混合は短時間かつある大きさのスペースをもってなされるため結露は生じない。しかし、まれに、ファンケーシングの一部であるスタビライザを構成するフロントノーズ(6)付近に結露し、この水滴が送風により室内に放出されるおそれがある。
さらに、貫流ファン(12)は、運転時にその内部に生じる循環渦によって送風が行われるが、貫流ファン(12)の両側にあたる側壁部では空気流の壁面摩擦の影響で循環渦の流れが乱れ、不安定化する。また、貫流ファン(12)を回転するためのモータ軸やベアリングが配置されている部分では通風路の形状が他と異なるため、送風が不安定になり易い。
これらの要因により、経年使用に伴って空気調和機のプレフィルタ(4)や室内熱交換器(5)に塵埃が堆積した場合など、通風路の通風抵抗が大きくなる条件下においては、貫流ファン(12)の軸方向両端部から送風安定性が失われ、室内の高湿度の空気がフロントノーズ(6)付近に流れ込み易くなる。フロントノーズ(6)付近に流れ込んだ空気は冷却され結露し、結露水が送風により室内に放出されるおそれがある。また、送風が不安定になると、定常的に送風されないため、不規則な送風によってフロントノーズ(6)の外表面に付着した水滴が室内に放出され易い。
特許文献1において、フロントノーズ(6)の貫流ファン(12)に対向する面に形状の異なる複数のスリット(21)を設けることにより、各スリット(21)位置における吐出側から吸気側に向かう漏れ流れの流量と方向を変化させる。そして、各スリット(21)における漏れ流れと貫流ファン(12)の羽根との干渉位置を異ならせることで、圧力変動の相関面積を減少させ、送風性能が高いまま貫流ファン(12)の騒音を低減している。ただし、フロントノーズ(6)付近に結露し、その水滴が室内に放出される際の対策はされていない。
特許文献2において、フロントノーズ(12)の貫流ファン(9)に対向する面を貫流ファン(9)の周方向に拡大させ凹面部(12b)を形成し、フロントノーズ(12)周辺に形成される渦流を凹面部(12b)内に納めて安定化させる。これにより、空力性能を向上させ、送風音を低減している。ただし、フロントノーズ(12)の貫流ファン(9)に対向する面を貫流ファン(9)の周方向に拡大させ凹面部(12b)を形成した際に、冷房運転時において、拡大部のバックケーシング(10)に対向する面近傍の空気がよどむ。よどんだ空気が拡大部によって冷却され結露することで、その水滴が室内に放出されたり、フロントノーズ(12)の貫流ファン(9)に対向する面を拡大することで開口面積が減少し、ファン入力が増加するという問題がある。
本発明は上記実状に鑑み創案されたものであり、スタビライザ付近に結露が発生した場合に露垂れ、露飛びが発生しにくい信頼性が高い空気調和機の提供を目的とする。
前記課題を解決するため、第1の本発明の空気調和機は、複数のファン要素を軸方向に連結して構成される貫流ファンと、前記貫流ファンの軸方向に沿ってその下方に配置されるスタビライザと、前記貫流ファンを後方から覆うバックケーシングとを室内機に備え、前記スタビライザの前記貫流ファンに対向する面の反対側の面に溝部が設けられている。
第2の本発明の空気調和機は、複数のファン要素を軸方向に連結して構成される貫流ファンと、前記貫流ファンの軸方向に沿ってその下方に配置されるスタビライザと、 前記貫流ファンを後方から覆うバックケーシングとを室内機に備え、前記スタビライザの前記貫流ファンに対向する面の反対側の面は、前記貫流ファンの軸方向に沿って、中央部が端部よりも高く形成されている。
本発明によれば、スタビライザ付近に結露が発生した場合に露垂れ、露飛びが発生しにくい信頼性が高い空気調和機を提供できる。
本発明の実施形態1に係る空気調和機を、フロントパネルを一部切り欠いて示す前面図。 実施形態1の空気調和機の室内機100の貫流ファン12の軸方向の端部の図1のI−I断面図。 (a)は空気調和機の室内機の吹出口側から見た下面図、(b)は他例の空気調和機の室内機の吹出口側から見た下面図。 貫流ファンの軸方向の端部の図1のI−I断面近傍におけるフロントノーズの吹出口の斜め下後方側から見た斜視図。 貫流ファンの軸方向の両端部の1つである図1のI−I断面近傍におけるフロントノーズの吹出口側から見た下面図。 フロントノーズの延長部の貫流ファンに対向する面の反対側の面に結露させた場合における溝部の有無による延長部上の水滴の保持量を比較した結果を示すグラフ。 実施形態1の実施例のフロントノーズの延長部周りを貫流ファンの軸方向に見た図。 比較例1のフロントノーズの延長部周りを貫流ファンの軸方向に見た図。 本発明の実施形態2に係る空気調和機の室内機の貫流ファンの軸方向の両端部の図1のI−I断面におけるフロントノーズの吹出口近傍を斜め下側から見た斜視図。 (a)は本発明の実施形態3に係る空気調和機の室内機の図1のII−II断面を含む右下方から見た斜視図、(b)は実施形態3のスタビライザの貫流ファンに対向する面の反対側の面を前方から見た模式図。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実施形態によって本発明が限定されるものではない。
<<実施形態1>>
図1は本発明の実施形態1に係る空気調和機Cをフロントパネルを一部切り欠いた前面図である。
図2は実施形態1の空気調和機Cの室内機100の貫流ファン12の軸方向の端部の図1のI−I断面図である。
図3(a)は、空気調和機Cの室内機100の吹出口3側から見た下面図であり、図3(b)は、他例の空気調和機Cの室内機100の吹出口3側から見た下面図である。
図4は貫流ファン12の軸方向の端部の図1のI−I断面近傍におけるフロントノーズ16の吹出口3の斜め下後方側から見た斜視図である。
実施形態1の空気調和機Cの室内機100は、空気調和を行う室内に設置される。
図1、図2に示す室内機100のほぼ中央部には、室内空気を吸い込み、空気調和後に吐き出すための貫流ファン12が設けられている。貫流ファン12は複数枚のファンブレード13(図4参照)で構成されている。
室内機100の前面側には、前板のフロントパネル1が設けられている。フロントパネル1は、図2に示すように、上部が開口すべく、室内機100の下部に枢支されている。フロントパネル1が下部を支点に回動して上部が開口し、第1吸込み口s1が形成される。
室内機100の上面側には、第2吸込口s2を形成する上面グリル2が設けられている。上面グリル2は、格子状に通風可能に構成されている。
空気調和機Cの運転中、室内機100は、図2に示すように、前面のフロントパネル1が開口した第1吸込み口s1と、上面グリル2の第2吸込口s2とから空気をそれぞれ矢印F1、F2のように吸い込む。そして、室内機100は、熱交換器(10、11)による空気調和後の空気(以下、調和空気と称す)を吹出口3から矢印F3方向に吐き出す。
室内機100の下面側には横風向板4が設けられている。横風向板4が軸4j周りに回転し(図2の矢印α1)、吹出口3が開閉される。横風向板4は、吹出口3から吐き出す調和空気の風向きを変える部材である。
フロントパネル1と上面グリル2の直ぐ内側にはプレフィルタ5が設けられている。プレフィルタ5はフィルタフレーム6(図1参照)に取付けられている。プレフィルタ5は空気調和する室内の空気に含まれる塵埃を除去する。
図1に示すように、プレフィルタ5の外側にはフィルタ掃除機構7が設けられている。フィルタ掃除機構7はプレフィルタ5上を室内機100の長手方向(左右方向)にスウィープしながら水平移動することで埃等を除去する。
プレフィルタ5の内側には、前面側に配置される前面側熱交換器10と、背面側に配置される背面側熱交換器11とが配設されている。前面側熱交換器10と背面側熱交換器11とは、それぞれ熱交換フィン8と冷媒管9で構成される。冷媒管9には、冷凍サイクルの熱媒体の冷媒が流れる。冷媒管9の周りには、冷媒と外部の空気との熱交換を促進するため、表面積を拡張する熱交換フィン8が多数形成されている。
前面側熱交換器10と背面側熱交換器11とは、貫流ファン12を前面側から背面側にかけて囲んで配置されている。貫流ファン12が図2の矢印α2方向に回転することで、室内機100の内部に吸込まれた空気は、前面側熱交換器10、背面側熱交換器11の順に熱交換され、熱交換で空気調和された空気が吹出口3から矢印F3に示すように吐き出される。
<フロントケーシング14とバックケーシング15>
図2、図4に示すように、貫流ファン12は、前下方をフロントケーシング14に囲われ、後下方をバックケーシング15に囲われている。フロントケーシング14とバックケーシング15の先端には、それぞれ、フロントノーズ16とバックノーズ17が形成されている。フロントケーシング14とフロントノーズ16とを有してスタビライザ18が形成されている。スタビライザ18は、吹出口3の手前側を塞ぎ、室内空気が室内機100に流入しないようにするとともに、室内機100の内部に吸込まれた空気が室内に流出しないようにしている。これにより、貫流ファン12の回転(図2の矢印α2)により生成される循環渦U(図2参照)を安定的に維持することができる。
貫流ファン12はフロントノーズ16とバックノーズ17に挟まれるように位置している。フロントケーシング14に形成されるフロントノーズ16は、貫流ファン12の手前側近くに配置され、室内空気が室内機100に流入しないようにするとともに、第1・第2吸込み口s1、s2から室内機100の内部に吸込まれた空気が外部に流出しないようにしている。
図2に示すように、フロントケーシング14とフロントノーズ16とを有するスタビライザ18により、貫流ファン12の矢印α2方向の回動により循環渦Uの気流が形成され、第1・第2吸込口s1、s2から室内の空気を吸込み、吹出口3から熱交換器(10、11)で空気調和された空気を吹出口3から吐き出す空気流が形成されている。
バックケーシング15に形成されるバックノーズ17は、貫流ファン12の背面側近くに配置され、室内空気が吹出口3から室内機100に流入しないようにするとともに、室内機100の内部に吸込まれた空気が外部に流出しないようにしている。
貫流ファン12は時計回り(図2の矢印α2方向)に回転する。貫流ファン12の回転軸の長手方向の長さは左右2つの側壁23で規定され、左右2つの側壁で通風路が形成されている。
図4に示すように、フロントノーズ16は、貫流ファン12に対向する形状の曲面形状に構成されている。フロントノーズ16は、貫流ファン12の軸方向の両端部に中央部よりも曲面の周方向長さが長い部位の延長部19を有している。そして、貫流ファン12の軸方向の両端部近傍において、延長部19は吹出口3を狭めるように伸びている。延長部19は中央部側19aよりも端部側19bが後方側に長く形成されている。なお、図4では、室内機100の向かって左側(図1参照)を例に挙げて説明したが、右側も左右対称な形状に形成されている。
プレフィルタ5の経年使用により、塵埃がプレフィルタ5に詰まると通風抵抗が増大し、気流の流れが不安定になる。そのため、室内の空気が室内機100の吹出口3から流入する場合がある。
また、貫流ファン12の軸方向の両端部の側壁23近傍では、中央部と比較して、室内機100の側壁面23pの摩擦抵抗の影響で通風抵抗が大きい。この通風抵抗により、フロントノーズ16近傍と吹出口3とで大きな静圧差を発生させることができない。そのため、吹出口3からの吹出風速が遅くなり、送風が不安定になり易いことが一般的に知られている。
そこで、本室内機100のように両側壁23の近くの両端部において、フロントノーズ16が中央部側19aよりも端部側19bが後方側に長く形成される延長部19を有して構成される。これにより、フロントノーズ16の近傍と吹出口3とで大きな静圧差を発生させる。
フロントノーズ16に延長部19を設けることで、循環渦U(図2参照)の流れを安定化させ、吹出口3から吐き出される調和空気の風速を高めて送風を安定化することができる。また、貫流ファン12の軸方向の両側壁23近くの両端部近傍にフロントノーズ16の延長部19を設けることで、開口面積が低下することによる貫流ファン12の入力の悪化を極力抑えつつ、安定して調和空気の送風を行える。
冷房運転時には、熱交換器(10、11)を通過して冷却された空気によりフロントノーズ16の延長部19の温度は低くなる。こうして、延長部19の貫流ファン12に対向する面19qが冷却される。特に、延長部19の肉厚は薄く熱伝導し易いため、延長部19の貫流ファン12に対向する面19qの反対側の面19pの近傍で淀んだ空気が、延長部19により冷却され露点以下の温度となり、貫流ファン12に対向する面19qの反対側の面19pで結露が発生する場合がある。その水滴が送風により室内に吹出されるおそれがある。
そこで、本室内機100では、図3(a)、図4に示すように、スタビライザ18を構成するフロントノーズ16の延長部19の貫流ファン12に対向する面19qの反対側の面19pに、貫流ファン12の軸方向に凹部20oと凸部20tを繰り返すように、貫流ファン12の気流方向に延びる複数の溝部20を有している。複数の溝部20は凹部20oの内部に水滴が表面張力によって保持できるように、微細な構造に形成されている。
延長部19の貫流ファン12に対向する面19qの反対側の面19pに結露した水滴は溝部20を構成する凹部20o内に付着し、付着した水滴21は凹部20oの底面および側壁の両壁面から受ける表面張力により保持される。加えて、結露した水滴は、溝部20を構成する凹部20o内にあるため風が入り込まず、送風の影響を受けにくい。そのため、水滴が室内に吹出されることを防止できる。一方で、溝部20を構成する凹部20o内に付着していない水滴22は、表面張力を受ける壁面が底面のみのため、保持力が弱い。
さらに、樹脂製のフロントノーズ16の延長部19を金型成型する場合、図4に示すように、根元部19nが厚く先端部19sが薄い形状を有する。そのため、成型後の樹脂の冷却収縮が、根元部19nが大きく先端部19sが成型後の寸法が小さく歪が発生したり、所定の寸法から逸脱し易い。
そこで、樹脂材であるフロントノーズ16の延長部19の根元部19n近くに溝部20を設けることでフロントノーズ16の厚みが均一化される。厚みの均一化により、延長部19を金型成型する際に均一に冷却することが可能になり、ひずみを抑えることができる。従って、所定の寸法にフロントノーズ16の延長部19を成型できる利点もある。
図5は、貫流ファン12の軸方向の両端部の一方の図1のI−I断面近傍におけるフロントノーズ16の吹出口3側から見た下面図である。
フロントノーズ16の延長部19において、貫流ファン12の回転方向に沿って複数の溝部20を設けることにより、溝部20を構成する凹部20o内に付着した水滴21(図4参照)が凹部20o壁面からの表面張力を受ける面積が増え、より多くの水滴を保持できる。また、溝部20の貫流ファン12の軸方向長さAと溝部20間の貫流ファン12の軸方向距離Bの関係が、0.3<A/B<3.0とすることが好ましい。
溝部20の貫流ファン12の軸方向長さAが3.0より大き過ぎる場合には、溝部20を構成する凹部20o内に付着した水滴21が凹部20oを構成する壁面と接触できず、十分な表面張力を得ることができない。一方、溝部20の貫流ファン12の軸方向長さAが0.3より小さ過ぎる場合には、水滴21を保持するのに十分な体積を確保できず、水滴21の溝部20での保持が困難となる。
溝部20の貫流ファン12の軸方向長さAと溝部20間の貫流ファン12の軸方向距離Bの関係が、0.3<A/B<3.0とすることで、水滴21が溝部20の凹部20oを構成する壁面と接触でき、十分な表面張力を得られる。また、水滴21を保持するのに十分な体積を確保でき、水滴21の保持が確実に行える。
なお、本実施形態では、図3(a)に示すように、貫流ファン12の軸方向に凹部20oと凸部20tを繰り返すように溝部20を設ける場合を説明したが、図3(b)に示すように、貫流ファン12の径方向、すなわち貫流ファン12の軸に垂直な方向に凹部20oと凸部20tを繰り返すように溝部20を設けても同様の効果が得られる。つまり、溝部20として、貫流ファン12の軸方向に沿って延びる凹部20oと凸部20tを繰り返し形成した場合も、露付きの水滴を溝部20内に保持できる。
<溝部20の水滴保持効果の試験>
図6に、フロントノーズ16の延長部19の貫流ファン12に対向する面19qの反対側の面19pに結露させた場合における溝部20の有無による延長部19上の水滴の保持量を比較した結果を示す。図6の左側が「溝無し」のケースであり、図6の右側が「溝有り」のケースである。図6の縦軸に貫流ファン12での送風前の水滴保持量“1.0”(破線で示す)に対して、貫流ファン12での送風後の水滴保持量(実線で示す)を示している。
試験は次のように行った。フロントノーズ16の延長部19と同形状の試験片を作成して、試験片の裏面(貫流ファン12に対向する面19qの反対側の面19pに相当)に、露点に近い高湿度の条件下により故意に結露させる。その後、一定時間送風を行い、送風前後の水滴保持量を測定した。そして、送風後の水滴保持量を送風前の水滴保持量に対する比で示したのが図6である。本試験においては、送風後の水滴保持量が少ない場合、露飛び量が多いことを示す。
試験により、図6から分るように、溝有りの試験片(図6の右側)が水滴を約60%保持し、溝無しの試験片(図6の左側)が水滴を約40%保持する結果であった。この結果より、溝を設けた場合の方が、送風後の水滴保持量が多いことから、溝部20による水滴の保持効果を確認できた。
延長部19は、目立たないように、黒または露付き皿のフロントケーシング14と同様な色相にするとよい。勿論、延長部19はこれ以外の色相を用いても構わない。
以上より、実施形態1の構成によれば、フロントノーズ16の延長部19に溝部20を設けることで、フロントノーズ16の延長部19に付着する水滴を溝部20の凹部20o内に保持できる。水滴を保持できることで、結露の水滴が空気調和空間へ飛散することを抑制できる。
溝部20は、凹部20oと凸部20tとが複数繰り返した形状に形成されていることで、表面張力により結露の水滴を保持できる。また、溝部20を形成する凹部20oまたは凸部20tの延在方向は、貫流ファン12の気流の流れ方向に沿って形成されているので、水滴が溝部20に入り、溝部20から漏出することを抑制できる。
したがって、スタビライザ18の貫流ファン12に対向する面19qの反対側の面19pで結露により水滴が付着した場合に、送風により水滴が室内に吹出されることを防止でき、信頼性の高い送風が可能な空気調和機Cを実現できる。つまり、水滴の飛散抑制効果の信頼性が担保された空気調和機Cの室内機100を提供できる。
<実施例>
図7は、実施形態1の実施例のフロントノーズ26の延長部29周りを貫流ファン12の軸方向に見た図である。
実施例では、バックケーシング15に向かう方向に延長されたフロントノーズ26の延長部29の先端部29sに露がたまらないようにするため、フロントノーズ26の先端の延長部29が水平よりも上向きの角度に形成している。そして、延長部29の貫流ファン12に対向する面の反対側の面29pに溝部20が設けられている。
これにより、延長部29の貫流ファン12に対向する面の反対側の面29pに付着した結露の水滴が、溝部20に入り込み易く、重力により延長部29の先端部29sから根元部29nに移動し保持される。その後、溝部20内の水滴は蒸発する。そのため、露付きの水滴が貫流ファン12の風力により吹き飛ばされ、空気調和空間の室内に飛散することをより効果的に抑えられる。
図8は、比較例1のフロントノーズ116の延長部119周りを貫流ファン12の軸方向に見た図である。
比較例1のフロントノーズ116の延長部119は、水平よりも下方を向いているため、先端部119sに結露の水滴122が溜まり、露飛びが発生し易い。
これに対し、図7に示す実施形態のフロントノーズ26の先端の延長部29は、水平よりも上向きの角度を有しているため、露付きの水滴21が、溝部20に入り込んで根元部29nに移動し保持され、その後蒸発し、露飛びの発生を抑制できる。
<<実施形態2>>
図9は、本発明の実施形態2に係る空気調和機の室内機100の貫流ファン12の軸方向の両端部の図1のI-I断面におけるフロントノーズ16の吹出口3近傍を斜め下側から見た斜視図である。
以下、実施形態1とは異なる部分の構成と作用効果についてのみ記載する。
実施形態2は、フロントノーズ36に延長部を設けることなく、スタビライザ38を構成するフロントケーシング34の貫流ファン12に対向する面の反対側の面38pに溝部30を設けたものである。
実施形態2のスタビライザ38は、フロントノーズ36の延長部は形成されず、フロントノーズ36は貫流ファン12の軸方向に一様な形状に形成されている。そして、スタビライザ38を構成するフロントケーシング34の貫流ファン12に対向する面の反対側の面38pに、貫流ファン12の軸方向に凹凸を繰り返した形状の溝部30を設けている。
実施形態2のように、フロントノーズ36の延長部が形成されない場合、実施形態1と比較して貫流ファン12の軸方向の両端部近傍の開口面積が増加し、流速を下げることができる。そのため、特に流量の多い運転条件においては、貫流ファン12のファン入力の低減に寄与できる。
また、貫流ファン12の軸方向に凹部30oと凸部30tを繰り返す形状の溝部30を設けている。これにより、スタビライザ38の貫流ファン12の軸方向全域の面38pで結露が生じた場合でも、水滴31を溝部30内に保持でき、水滴31が空気調和空間の室内に吹出されることを防止できる。
なお、スタビライザ38における貫流ファン12の軸方向の面38pの両端部で、結露が多く発生した場合は、両端部近傍の溝部30を構成する凹部30oの体積を、凹部30oの数を増やしたり凹部30oの長さを長くすることで大きくして結露の水滴31を多く保持できる構造とする。すなわち、スタビライザ38の面38pにおいて、中央部の溝部30を構成する凹部30oの体積よりも、両端部近傍の溝部30を構成する凹部30oの体積を大きくするなど、溝部30を構成する凹部30oの体積に分布や変化をつけてもよい。
溝部30を構成する凹部30oの体積に分布や変化をつけることにより、空気の流れが不安定になり易く結露が起こりやすい貫流ファン12の軸方向の両端部近傍では、水滴を保持するのに十分な体積を確保できる。一方、中心部付近の結露の起こりにくい場所では溝部30を構成する凹部30oの数を減らしたり凹部30oの長さを短くすることで凹部30oの体積を小さくし、調和空気の流れ場への影響を最小限に抑えつつ、水滴を保持する体積を確保できる。
以上より、実施形態2の構成によれば、スタビライザ38を構成するフロントケーシング34の貫流ファン12に対向する面の反対側の面38pに溝部30を設ける。これにより、スタビライザ38の面38pに結露が発生した場合に、溝部30を構成する凹部30o内に水滴を保持し、水滴が、空気調和空間の室内に吹出されることを抑制できる。従って、空気調和空間への水滴の飛散抑制効果の信頼性が担保された空気調和機の室内機100を提供できる。
<<実施形態3>>
図10(a)は、本発明の実施形態3に係る空気調和機の室内機100の図1のII−II断面を含む右下方から見た斜視図であり、図10(b)は、実施形態3のスタビライザ38の貫流ファン12に対向する面の反対側の面48pを前方から見た模式図である。
実施形態3の空気調和機の室内機100は、スタビライザ48の貫流ファン12に対向する面の反対側の面48pとバックケーシング15との間の間隔が貫流ファン12の軸方向に沿って、側壁面23pに近付くほど狭くなる構造を有している。
この構成では、スタビライザ48の面48pとバックケーシング15の間の水平方向の間隔が貫流ファン12のファン軸方向に沿って、側壁面23pに近付くほど狭くなる構造を有している。つまり、中央付近の中央側面48p1とバックケーシング15の間の水平方向の間隔L2とし、端部付近の面48p2とバックケーシング15の間の水平方向の間隔L1とすると、 L1<L2 の関係がある。
これによれば、スタビライザ48は側壁面23pに近付くほど風速が低いので水平方向の間隔L1を狭くしても露付きの水滴が飛びずらい。一方、スタビライザ48は中央付近の中央側面48p1に近付くほど風速が高いので水平方向の間隔L2を長くするので露付きの水滴が飛びずらい。
或いは、図10(b)に示すように、スタビライザ48の貫流ファン12に対向する面の反対側の面48の中央側面48p1が端部側面48p2よりも上方に位置する。
これによれば、スタビライザ48の面48pに付着した露24が重力で側壁面23pの方向に伝わり、側壁面23pやその近傍に付着する。側壁面23pの近傍は風速が低いので、露垂れや、露飛びを抑制できる。
<<その他の実施形態>>
1.前記実施形態1〜3の溝部(20、30)の前側に細い毛が形成される保水シートを貼り付ける構成としてもよい。これによれば、溝部(20、30)で保持した水滴をさらに保水シートで確実に保持できる。
2.前記実施形態1〜3等で説明した延長部(19、29)は、フロントノーズ(16、26)に形成する代わりに、別ピース又は、他の部材との共用部材で構成してもよい。
3.本発明に係る空気調和機について実施の形態を示して詳細に説明した。なお、本発明の内容は、実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲内において適宜改変・変更などすることができることはいうまでもない。
12 貫流ファン
13 ファンブレード(ファン要素)
14 フロントケーシング
15 バックケーシング
16 フロントノーズ
18、28、38、48 スタビライザ
19、29 延長部
19p、29p、48P 貫流ファンに対向する面の反対側の面
19q 貫流ファンに対向する面
20、30 溝部
20o、30o 凹部
20t、30t 凸部
48p1 中央側面(中央部)
48p2 端部側面(端部)
100 室内機
A 軸方向長さ
B 軸方向距離
C 空気調和機

Claims (8)

  1. 複数のファン要素を軸方向に連結して構成される貫流ファンと、
    前記貫流ファンの軸方向に沿ってその下方に配置されるスタビライザと、
    前記貫流ファンを後方から覆うバックケーシングとを室内機に備え、
    前記スタビライザの前記貫流ファンに対向する面の反対側の面に溝部が設けられている
    ことを特徴とする空気調和機。
  2. 請求項1記載の空気調和機において、
    前記溝部は、凹部と凸部とが複数繰り返した形状に形成されている
    ことを特徴とする空気調和機。
  3. 請求項1記載の空気調和機において、
    前記溝部は、凹部と凸部とが複数繰り返した形状に形成されており、
    前記凹部または前記凸部の延在方向は、前記貫流ファンの気流の流れ方向に沿って形成されている
    ことを特徴とする空気調和機。
  4. 請求項1に記載の空気調和機において、
    前記溝部は、前記貫流ファンの軸方向に沿って凹部が複数形成され、
    前記凹部の前記貫流ファンの軸方向長さAと前記凹部間の前記貫流ファンの軸方向距離Bとの関係が、0.3<A/B<3.0である
    ことを特徴とする空気調和機。
  5. 請求項1に記載の空気調和機において、
    前記室内機の側壁面近傍で前記スタビライザが前記貫流ファンの周方向に沿って延長して形成される延長部を有し、
    前記延長部に、前記溝部が形成されている
    ことを特徴とする空気調和機。
  6. 請求項1に記載の空気調和機において、
    前記室内機の側壁面近傍で前記スタビライザが前記貫流ファンの周方向に沿って延長して形成される延長部を有し、
    前記延長部は、
    水平方向よりも上向きの傾斜をもって形成されるとともに、前記溝部が形成されている
    ことを特徴とする空気調和機。
  7. 請求項1に記載の空気調和機において、
    前記溝部は、前記貫流ファンの軸方向に沿って延在して形成されている
    ことを特徴とする空気調和機。
  8. 複数のファン要素を軸方向に連結して構成される貫流ファンと、
    前記貫流ファンの軸方向に沿ってその下方に配置されるスタビライザと、
    前記貫流ファンを後方から覆うバックケーシングとを室内機に備え、
    前記スタビライザの前記貫流ファンに対向する面の反対側の面は、前記貫流ファンの軸方向に沿って、中央部が端部よりも高く形成されている
    ことを特徴とする空気調和機。
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