JP2018034123A - ろ過装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】原液のろ過を停止することなくケーキをフィルタから剥離することができるろ過装置を提供する。【解決手段】複数のフィルタ4が、原液室10に設けられている。下切替弁板5、上切替弁板6及び流体管7がろ液室11に設けられている。また、下切替弁板5、上切替弁板6及び流体管7を移動させる駆動機構8が設けられている。フィルタ4は、下切替弁板5、上切替弁板6及び流体管7によって、ろ過状態と逆加圧状態になることができる。ろ過状態のフィルタ4は、その内部が、下仕切板2の下通過孔20を通じてろ液室11と連通し、かつ、加圧流体室12とは非連通である。逆加圧状態のフィルタ4は、その内部が、ろ液室11と非連通であり、かつ、下通過孔20、流体管7、及び、上仕切板3の上通過孔30を通じて加圧流体室12と連通する。逆加圧状態になるフィルタ4は、駆動機構8によって切り替わるようになっている。【選択図】図1

Description

本発明は、筒状のフィルタの外周面に付着しているケーキ(固形物)を加圧流体によって剥離する機構を有するろ過装置に関する。
この種の装置は、例えば特許文献1に開示されている。ろ過装置は、例えば、ハウジングと、ハウジング内に設けられて上下方向にのびる複数の円筒形状のフィルタと、ハウジングを貫通するように設けられ、各フィルタの上端部が接続されたろ液回収管と、を備えている。
原液は、ハウジング内に導入されると、フィルタを外側から内側に通過することによりろ過される。原液がフィルタによってろ過されると、フィルタの内部にろ液が得られ、フィルタの外部にケーキ(固形物)が得られる。
各フィルタの内部のろ液は、ろ液回収管へ流れて合流し、ろ液回収管を通じてハウジングの外部へ排出される。一方、ケーキは、ハウジング内に溜まっていく。ある程度の量のケーキがハウジング内に溜まった段階で、ハウジングの下部のケーキ回収口が開放され、ケーキは、ケーキ回収口を通じてハウジングの外部へ排出され、回収される。
ところで、ろ過運転が継続すると、ケーキはフィルタの外周面に付着して堆積するため、ろ過能力が低下していき、最終的には、原液を全くろ過できない状態になってしまう。そこで、ろ過装置は、原液をある程度ろ過した段階で、一度、原液の供給を止める。そして、ろ過装置は、圧縮エアをろ液回収管から逆流させて各フィルタの内部へ供給し、当該フィルタの内側から外側へ通過させる。それによって、各フィルタの外周面に付着しているケーキが圧縮エアによって剥離され、フィルタが再生処理される。それから、ろ過装置は、原液の供給を再開して原液をろ過する。
このように、従来のろ過装置は、フィルタに付着したケーキを剥離するために一度ろ過運転を停止しなければならなかった。
特開平07−251016号公報
そこで、本発明は、原液のろ過を停止することなくケーキをフィルタから剥離することができるろ過装置を提供する。
本発明は、原液をろ過してろ液及びケーキを得るろ過装置であって、ハウジングと、前記ハウジングの内部に設けられた下仕切板と、前記下仕切板から上方に間隔をあけて前記ハウジングの内部に設けられた上仕切板と、を備える。
前記ハウジングの内部は、前記上仕切板と前記下仕切板との間にある、前記ろ液が排出されるろ液室と、前記ろ液室の下側に位置する、前記原液が供給される原液室と、前記ろ液室の上側に位置する、加圧流体が供給される加圧流体室と、を有する。
さらに、ろ過装置は、
前記原液室に設けられて、上端部で前記下仕切板に接続された複数の筒形状のフィルタと、
前記フィルタのそれぞれに対して前記下仕切板に形成された下通過孔と、
前記フィルタのそれぞれに対して前記上仕切板に形成された上通過孔と、
前記フィルタの内部と前記ろ液室との前記下通過孔を通じた連通状態を切り替えるために、前記ろ液室に設けられて前記下仕切板に当接する下切替弁板と、
前記フィルタの内部と前記加圧流体室との前記下通過孔及び前記上通過孔を通じた連通状態を切り替えるために、前記ろ液室に設けられて前記上仕切板に当接する上切替弁板と、
前記加圧流体を前記加圧流体室から前記フィルタの内部へ供給するために、下端部で下切替弁板に接続され、上端部で前記上切替弁板に接続された流体管と、
前記下切替弁板、前記上切替弁板、及び、前記流体管を一体的に移動させるための駆動機構と、を備える。
前記各フィルタは、前記下切替弁板と、前記上切替弁板と、前記流体管とによって、
その内部が、前記下通過孔を通じて前記ろ液室と連通し、かつ、前記加圧流体室とは非連通であるろ過状態、及び、その内部が、前記ろ液室と非連通であり、かつ、前記下通過孔、前記流体管、及び前記上通過孔を通じて前記加圧流体室と連通する逆加圧状態になることができる。
前記下切替弁板、前記上切替弁板、及び、前記流体管が前記駆動機構によって移動されることにより、前記逆加圧状態になる前記フィルタが切り替わるように構成されている。
前記駆動機構は、
前記ハウジングの内外にのび、前記加圧流体室を通って前記ろ液室まで達し、前記下切替弁板及び前記上切替弁板が取り付けられた駆動軸と、
前記ハウジングの外部に設けられ、前記駆動軸を回転させるための駆動モータと、を備えてもよい。
前記駆動機構は、
前記ろ液室に圧縮状態で配置されて、前記下切替弁板を前記下仕切板に押し付けるとともに前記上切替弁板を前記上仕切板に押し付けるスプリングをさらに備えてもよい。
本発明に係るろ過装置は、原液室に供給された原液を、ろ過状態のフィルタの外側から内側へ通過させることによってろ過し、それによって当該フィルタの内部に得られたろ液を、下通過孔を通ってろ液室へ排出することができる。また、ろ過装置は、加圧流体室に供給された加圧流体を、上通過孔、流体管、及び下通過孔を通じて逆加圧状態のフィルタの内部へ供給し、それから当該フィルタの内側から外側へ通過させ、それによって、原液のろ過時に当該フィルタの外周面に付着したケーキを剥離することができる。そして、逆加圧状態になるフィルタは、駆動機構によって切り替るようになっている。
即ち、ろ過装置は、原液を一部のフィルタによってろ過しながら、ケーキを残りのフィルタの外周面から加圧流体によって剥離することができ、しかも、ケーキが剥離されるフィルタを、駆動機構によって切り替えていくことができる。従って、ケーキの剥離のために原液の供給を停止する必要はない。
本発明の一実施形態に係るろ過装置のハウジングの内部構造を概略的に示す縦断面図である。 図1のろ過装置の駆動機構を部分的かつ概略的に示す図である。 図3Aは、フィルタの一例を示す図1の領域Tの拡大断面図であり、図3Bは、フィルタの他例を示す横断面図である。 下切替弁板及び上切替弁板が回転する様子を示す平面図である。 図5A、図5Bは、他の実施形態に係る下切替弁板及び上切替弁板を示す平面図である。
以下、図面を参照して、本発明に係るろ過装置の一実施形態について説明する。
図1を参照して、ろ過装置は、円筒形状のハウジング1を備える。ハウジング1は、その長手方向が上下方向となるように支持台(不図示)に支持されている。
ろ過装置は、ハウジング1の内部に設けられてハウジング1に対して固定された下仕切板2及び上仕切板3を備える。上仕切板3は、下仕切板2から上方に所定の間隔をあけて配置されている。
ハウジング1の内部は、下仕切板2と上仕切板3とによって、原液室10、ろ液室11、及び、加圧流体室12に仕切られている。ろ液室11は、下仕切板2と上仕切板3との間に形成される。原液室10は、ろ液室11と下仕切板2側で隣接するように形成され、ろ液室11の下方に位置する。加圧流体室12は、ろ液室11と上仕切板3側で隣接するように形成され、ろ液室11の上方に位置する。
原液室10の側壁に原液供給路13が接続されている。原液供給路13の上流には、固体を含む原液を圧入するための原液供給手段として不図示の原液用ポンプが設けられている。原液は、原液用ポンプによって、原液供給路13を通じてハウジング1の外部から原液室10へ供給される。
また、図示されていないが、原液室10の下部にはケーキ排出口が形成され、さらに、当該ケーキ排出口を開閉するための開閉弁が設けられている。ケーキ排出口が開閉弁によって開けられると、後述するように得られた原液室10内のケーキが、ケーキ排出口を通じてハウジング1の外部へ排出される。ケーキ排出口が開閉弁によって閉じられると、ケーキは原液室10内に溜められる。
ろ液室11の側壁にろ液排出路14が接続されている。後述するように得られたろ液室11内のろ液は、ろ液排出路14を通じてハウジング1の外部へ排出される。
加圧流体室12の側壁に加圧流体供給路15が接続されている。加圧流体供給路15の上流には、加圧流体を供給する加圧流体供給手段が設けられている。本実施形態では、加圧流体として圧縮エアが採用されており、加圧流体供給手段として不図示のエア用ポンプが採用されている。圧縮エアは、エア用ポンプによって、加圧流体供給路15を通じてハウジング1の外部から加圧流体室12へ供給される。なお、圧力ゲージ16が、加圧流体室12の圧力を測定するために設けられている。
ろ過装置は、複数のろ過用の円筒形状のフィルタ4を原液室10に備えている。フィルタ4は、その外周面が一次側面(未ろ過側面)となるように、その内周面が二次側面(既ろ過側面)となるように構成されている。フィルタ4は、上下方向にのびるように、かつ、ハウジング1の長手方向の中心線Xを中心に等角度間隔で配置されている。本実施形態では、6本のフィルタ4A〜Fが、60°間隔で配置されている。各フィルタ4は、その上端部で下仕切板2に接続部21を介して接続されている。各フィルタ4は、その上端が開かれ、その下端が閉じられている。
図3Aは、図1の領域Tの拡大断面図である。フィルタ4は、本実施形態では、横断面がクサビ形状のウェッジワイヤ40が所定のピッチで螺旋状に巻かれることにより構成された円筒形状のウェッジワイヤフィルタである。このウェッジワイヤフィルタは、ウェッジワイヤ40の隙間によってろ過用のスリットSが形成されている。
また、フィルタ4は、上記に代えて、図3Bの横断面図の通り、円周上に互いに間隔をあけて並べて配置され上下方向にのびる断面がクサビ形状の複数のウェッジワイヤ40を有し、隣接するウェッジワイヤ40の隙間によって上下方向にのびるスリットSが形成されたウェッジワイヤフィルタでもよい。
なお、フィルタ4は、ウェッジワイヤフィルタ以外のものでも当然よい。また、フィルタ4は、上記では円筒形状であるが、多角筒形状のように他の筒形状でもよい。
下仕切板2には複数の下通過孔20が形成されている。下通過孔20は、フィルタ4のそれぞれに対して設けられ、対応するフィルタ4の真上に位置している。上仕切板3には複数の上通過孔30が形成されている。上通過孔30は、フィルタ4のそれぞれに対して設けられ、対応するフィルタ4の真上に位置している。即ち、本実施形態では、下通過孔20及び上通過孔30は、中心線Xを中心に60°間隔で形成されている。
ろ過装置は、ろ液室11に配置されて下仕切板2に当接する円盤形状の下切替弁板5と、ろ液室11に配置されて上仕切板3に当接する円盤形状の上切替弁板6とを備える。下切替弁板5は、フィルタ4の内部とろ液室11との下通過孔20を通じた連通状態を切り替えるためのものである。上切替弁板6は、後述するように、フィルタ4の内部と加圧流体室12との下通過孔20及び上通過孔30を通じた連通状態を切り替えるためのものである。
ろ過装置は、ろ液室11に流体管7を備えている。本実施形態では、一本の流体管7が設けられている。流体管7は、上下方向にのびており、その下端部で下切替弁板5に接続され、その上端部で上切替弁板6に接続されている。流体管7は、圧縮エアを加圧流体室12からフィルタ4の内部へ供給するためのものである。
ろ過装置は、下切替弁板5、上切替弁板6、及び、流体管7を一体的に移動させる、具体的には中心線X周りに回転させるための駆動機構8を備える。
駆動機構8は、駆動軸80を備える。駆動軸80は、中心線X上において上下方向に、かつ、ハウジング1の内外にのびている。駆動軸80は、その下端部が加圧流体室12を通ってろ液室11にまで達している。駆動軸80は、上仕切板3、及び、ハウジング1の上壁17に、回転可能にかつシール性が確保されるように受容されている。下切替弁板5及び上切替弁板6は、それぞれ、その中心において駆動軸80に取り付けられている。
また、駆動機構8は、スプリング81を備えている。スプリング81は、圧縮状態でろ液室11に配置されている。それによって、スプリング81は、下切替弁板5を下仕切板2に押し付けるとともに、上切替弁板6を上仕切板3に押し付けている。
図2の通り、駆動機構8は、ハウジング1の外部に、駆動軸80を回転させるためのモータ82を備える。モータ82の出力軸は、駆動軸80の上端部とカップリング83を介して連結されている。
モータ82が駆動すると駆動軸80がハウジング1に対して回転し、それによって、下切替弁板5及び上切替弁板6は、スプリング81の押圧ゆえに下仕切板2及び上仕切板3をそれぞれ摺動しながら、駆動軸80の周りに、即ち、中心線Xの周りに回転する。そして、流体管7は、両切替弁板5、6に取り付けられているので、これらと共に回転する。
さらに、図2の通り、駆動機構8は、駆動軸80の回転角度を制御するために、駆動軸80に取り付けられた検出部材84、検出部材84の検出によって駆動軸80の回転角度を検出するための検出センサ85、所定の時間の経過を検知するタイマー等を備える。それによって、本実施形態では、駆動軸80は、所定の時間を経過する度に、所定の角度(具体的には60°)で回転する。なお、駆動軸80の回転角度を制御する構成は、実登3199007に開示された構成と同様であるため、その詳細な説明は省略される。
図4に、本実施形態に係る下切替弁板5及び上切替弁板6の平面図が示されている。
図4(1)の通り、下切替弁板5には、1つの下挿通孔50と5つの連通孔51が形成されている。これらの孔50、51の合計は、フィルタ4の数と同じで6つである。そして、これらの孔50、51は、駆動軸80(中心線X)を中心に60°間隔で形成されている。そして、上切替弁板6には、1つの上挿通孔60が形成されている。この上挿通孔60は、下挿通孔50と同じ角度位置に形成されている。そして、流体管7は、下端部が下挿通孔50に差し込まれ、上端部が上挿通孔60に差し込まれている。
図1の左半分、図4(1)の通り、6本のフィルタ4A〜Fのうち、5本のフィルタ4B〜Fの真上に、下切替弁板5の連通孔51が位置している。それによって、これらのフィルタ4B〜Fの内部は、下通過孔20、連通孔51を通じてろ液室11と連通する。そして、加圧流体室12とろ液室11との上通過孔30を通じた連通は、上切替弁板6によって遮断されているので、フィルタ4B〜Fの内部は、加圧流体室12とは連通していない。以下、このフィルタ4の状態をろ過状態とする。
一方、図1の右半分、図4(1)の通り、残りのフィルタ4Aは、その真上に下切替弁板5の連通孔51が位置しておらず、代わりに、流体管7が位置している。この流体管7が、フィルタ4Aに対応する下通過孔20と上通過孔30とをつなげる。それによって、フィルタ4Aの内部は、ろ液室11と連通せずに、下通過孔20、流体管7、及び、上通過孔30を通じて加圧流体室12と連通する。以下、このフィルタ4の状態を逆加圧状態とする。
このように、フィルタ4は、ろ過状態と逆加圧状態の2つの状態になることができる。
以下、ろ過装置の動作について説明する。
固体を含む原液が、原液用ポンプによって原液供給路13を通じて原液室10に供給されるとともに、圧縮エアが、エア用ポンプによって加圧流体供給路15を通じて加圧流体室12に供給される。なお、原液室10の下部のケーキ排出口は開閉弁によって閉じられている。
図1、図4(1)の状態において、原液は、原液室10に供給されると、ろ過状態のフィルタ4B〜Fを外側から内側へ通過することによりろ過される。この原液のろ過によって、これらのフィルタ4B〜Fの外部にケーキが得られ、内部にろ液が得られる。
そして、各フィルタ4B〜Fの内部に得られたろ液は、下通過孔20、連通孔51を通ってろ液室11へ排出されて合流し、それから、ろ液排出路14を通ってハウジング1の外部へ排出され、回収される。
なお、原液のろ過が継続すると、ケーキがフィルタ4B〜Fの外周面に付着し堆積していき、フィルタ4B〜Fのろ過能力を低下させるものである。
一方、圧縮エアは、加圧流体室12に供給されると、上通過孔30、流体管7、下通過孔20を通って、逆加圧状態のフィルタ4Aの内部に供給される。それから、圧縮エアは、フィルタ4Aを内側から外側に通過する。それによって、フィルタ4Aの外周面に付着しているケーキは剥離され、フィルタ4Aのろ過能力が再生する。こうして、逆加圧状態のフィルタ4Aでは、原液のろ過は行なわれず、圧縮エアが原液の通過方向とは逆方向に通過して、ろ過状態時の原液のろ過によって付着したケーキが剥離される。なお、フィルタ4Aを通過した圧縮エアは、その後、ろ過状態のフィルタ4B〜F、ろ液室11、ろ液排出路14を順に通り、ろ液とともにハウジング1の外部へ排出される。
駆動機構8は、所定の時間経過後に、下切替弁板5、上切替弁板6、及び、流体管7を一体的に60°回転させる。それによって、図4(2)から明らかな通り、フィルタ4Aの真上に連通孔51が位置し、フィルタ4Bの真上に流体管7が位置する。即ち、フィルタ4Aは、逆加圧状態からろ過状態に切り替わり、原液をろ過する。一方のフィルタ4Bは、ろ過状態から逆加圧状態に切り替り、圧縮エアによってその外周面に付着しているケーキが剥離される。なお、フィルタ4C〜Fは、その真上に連通孔51が位置しているのでろ過状態のままである。
次いで、駆動機構8によって、所定時間の経過後に、下切替弁板5、上切替弁板6、及び、流体管7が一体的に60°回転すると、図4(3)から明らかな通り、フィルタ4Cは、ろ過状態から逆加圧状態に切り替わるとともに、フィルタ4Bは、逆加圧状態からろ過状態に切り替わる。以下、同様にして、駆動機構8によって、逆加圧状態になるフィルタ4が順次切り替えられ、各フィルタ4に対するケーキの剥離が順次行なわれる。
剥離されたケーキは、原液室10の下部に落ちて溜まっていく。ケーキがある程度溜まった段階で、原液及び圧縮エアの供給が一度止められ、原液室10の下部のケーキ回収口が開閉弁によって開かれ、ケーキがケーキ回収口を通じてハウジング1の外部へ排出され、回収される。その後、ケーキ回収口が閉じられ、再び、原液及び圧縮エアの供給が始まり、上記のように、原液のろ過とケーキの剥離が行われる。
本発明に係るろ過装置は、上記の通り、原液を一部のフィルタ4によってろ過しながら、残りのフィルタ4の外周面に付着しているケーキを圧縮エアによって剥離することができ、しかも、ケーキが剥離されるフィルタ4を駆動機構8によって切り替えることができる。従って、従来のように、ケーキを剥離する際に原液の供給を停止しなくてよい。
以上、本発明に係るろ過装置の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、6本のフィルタ4が設けられていたが、2〜5本のフィルタ4、7本以上のフィルタ4が設けられてもよい。
なお、上記実施形態では、下切替弁板5に複数の連通孔51が形成され、連通孔51は、それぞれ、1本のフィルタ4の内部をろ液室11と連通させていた。例えば、これに代えて、図5Aの通り、駆動軸80を中心とする円弧状の1つの連通孔51が下切替弁板5に形成されてもよい。この連通孔51は、複数(5本)のフィルタ4の内部をまとめてろ液室11と連通させることができる。
また、上記実施形態では、1本の流体管7が設けられていたが、これに代えて、2本以上の流体管7が設けられ、複数のフィルタ4が同時に逆加圧状態になる構成が採用されてもよい。一例として、図5Bの通り、2つの下挿通孔50が下切替弁板5に形成され、2つの上挿通孔60が上切替弁板6に形成されて、2つの流体管7がそれぞれ両切替弁板5、6に接続されている。図5Bによれば、2本のフィルタ4の内部へ同時に加圧流体室12から圧縮エアを供給することができる。それにより、4本のフィルタ4によって原液をろ過しながら、残りの2本のフィルタ4の外周面に付着したケーキを剥離できる。
上記実施形態では、ケーキを剥離するための加圧流体は圧縮エアであったが、これに代えて例えば高圧水のような液体でもよい。
1 ハウジング
10 原液室
11 ろ液室
12 加圧流体室
2 下仕切板
20 下連通孔
3 上仕切板
30 上連通孔
4 フィルタ
5 下切替弁板
50 下挿通孔
51 連通孔
6 上切替弁板
60 上挿通孔
7 流体管
8 駆動機構
80 駆動軸
81 スプリング
82 モータ

Claims (3)

  1. 原液をろ過してろ液及びケーキを得るろ過装置であって、
    ハウジングと、
    前記ハウジングの内部に設けられた下仕切板と、
    前記下仕切板から上方に間隔をあけて前記ハウジングの内部に設けられた上仕切板と、を備え、
    前記ハウジングの内部は、前記上仕切板と前記下仕切板との間にある、前記ろ液が排出されるろ液室と、前記ろ液室の下側に位置する、前記原液が供給される原液室と、前記ろ液室の上側に位置する、加圧流体が供給される加圧流体室と、を有し、さらに、
    前記原液室に設けられて、上端部で前記下仕切板に接続された複数の筒形状のフィルタと、
    前記フィルタのそれぞれに対して前記下仕切板に形成された下通過孔と、
    前記フィルタのそれぞれに対して前記上仕切板に形成された上通過孔と、
    前記フィルタの内部と前記ろ液室との前記下通過孔を通じた連通状態を切り替えるために、前記ろ液室に設けられて前記下仕切板に当接する下切替弁板と、
    前記フィルタの内部と前記加圧流体室との前記下通過孔及び前記上通過孔を通じた連通状態を切り替えるために、前記ろ液室に設けられて前記上仕切板に当接する上切替弁板と、
    前記加圧流体を前記加圧流体室から前記フィルタの内部へ供給するために、下端部で下切替弁板に接続され、上端部で前記上切替弁板に接続された流体管と、
    前記下切替弁板、前記上切替弁板、及び、前記流体管を一体的に移動させるための駆動機構と、を備え、
    前記各フィルタは、前記下切替弁板と、前記上切替弁板と、前記流体管とによって、
    その内部が、前記下通過孔を通じて前記ろ液室と連通し、かつ、前記加圧流体室とは非連通であるろ過状態、及び、その内部が、前記ろ液室と非連通であり、かつ、前記下通過孔、前記流体管、及び前記上通過孔を通じて前記加圧流体室と連通する逆加圧状態になることができ、
    前記下切替弁板、前記上切替弁板、及び、前記流体管が前記駆動機構によって移動されることにより、前記逆加圧状態になる前記フィルタが切り替わるように構成されている、
    ことを特徴とするろ過装置。
  2. 前記駆動機構は、
    前記ハウジングの内外にのび、前記加圧流体室を通って前記ろ液室まで達し、前記下切替弁板及び前記上切替弁板が取り付けられた駆動軸と、
    前記ハウジングの外部に設けられ、前記駆動軸を回転させるための駆動モータと、を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載のろ過装置。
  3. 前記駆動機構は、
    前記ろ液室に圧縮状態で配置されて、前記下切替弁板を前記下仕切板に押し付けるとともに前記上切替弁板を前記上仕切板に押し付けるスプリングをさらに備える、
    ことを特徴とする請求項2に記載のろ過装置。
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