JP2018031429A - トルク伝達装置 - Google Patents

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Yoshiichi Komiya
▲吉▼一 小宮
幸司 井上
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幸司 井上
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Abstract

【課題】トルクの伝達と遮断を簡易に切り替えることが可能なトルク伝達装置を提供する。【解決手段】リテーナ30に保持されるローラ20をテーパ部40A、40Bから離間させる方向に付勢する中立バネ60と、外筒50の外周面に摩擦力を付与して摺動するフリクションベルト70と、フリクションベルト70を外筒50の外周面に押し付ける方向に駆動する電磁ソレノイド80と、を設け、電磁ソレノイド80によって、外筒50に摩擦力を付与することにより、リテーナ30からの入力トルクの反力を作用させ、中立バネ60の付勢力に抗して、ローラ20を外筒50のテーパ部40A、40Bに食い込ませてリテーナ30と軸部材10間にトルクを伝達し、電磁ソレノイド80による摩擦力の付与を解除することにより、中立バネ60の付勢力によってテーパ部40A、40Bからローラ20を離間させてトルク伝達を遮断することを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、回転クランパを利用したトルク伝達装置に関する。
従来から、椅子(車椅子または病院の診察で用いられる椅子を含む)のバックレストやヘッドレストの角度を調整、また、病院などで設置されるベッドに円筒形部材の任意の回転角度での固定、及び、固定からの解放を簡単かつ確実に行うことができる円筒形部材固定装置(回転クランパ)が提案されている(特許文献1)。
この特許文献1の回転クランパは、円筒形部材(軸部材)の中心軸を中心として円筒形部材と相対的な角度が変化する回転部(外筒)と、円筒形部材と前記回転部(外筒)との間に配置される転動体と、前記外筒を付勢する付勢部と、を備え、回転部(外筒)は、前記円筒形部材との相対的な角度が変化するにしたがって、転動体が配置される箇所における前記回転部と前記円筒形部材との距離が徐々に変化する楔空間となっており、一の方向に相対的に回転したときに前記回転部と前記円筒形部材との間に前記転動体を噛み込み、他の方向に相対的に回転したときに前記転動体の噛み込みを解除する構成となっている。前記付勢部は、楔空間内の転動体が噛み込む方向に前記回転部を付勢するものである。
特開2014−025583号公報
今般、上記した回転クランパに、トルクの伝達、遮断を切り替える簡易な切り替え機構を設ければ、クラッチとして利用することができることに着目し、鋭意研究した結果、回転クランパに適したコンパクトな切り替え機構を案出するに至った。
本発明の目的は、回転クランパを利用して、トルクの伝達と遮断を簡易に切り替えることが可能なトルク伝達装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、
円筒状の外周面を有する軸部材と、
該軸部材の外周面に対して前記軸部材の円周方向に転動自在に接触する複数の転動体と、
該転動体を保持する保持器と、
前記軸部材に挿通される筒状体であって、内周面に前記軸部材の外周面との間隔が円周方向一方向に向かって徐々に小さくなるテーパ部を有し、該テーパ部と前記軸部材の外周面との間に前記転動体を挟み込む楔空間が構成される外筒と、
前記軸部材と前記外筒の一方向の相対回転が、前記楔空間の前記転動体が前記外筒のテーパ部に噛み込むことで規制され、前記軸部材と前記保持器との間のトルクの伝達を可能とするトルク伝達装置であって、
前記保持器に保持される前記転動体を前記テーパ部から離間させる方向に付勢する付勢手段と、
前記外筒の外周面に摩擦力を付与して摺動する摩擦部材と、該摩擦部材を外筒の外周面に押し付ける方向に駆動するアクチュエータと、を設け、
前記アクチュエータによって、外筒に摩擦力を付与することにより、保持器からの入力トルクの反力を作用させ、前記付勢手段の付勢力に抗して、前記転動体を前記外筒のテー
パ部に食い込ませて前記保持器と軸部材間にトルクを伝達し、
前記アクチュエータによる摩擦力の付与を解除することにより、前記付勢手段の付勢力によってテーパ部から転動体を離間させてトルク伝達を遮断することを特徴とする。
本発明によれば、アクチュエータと付勢手段によって、摩擦部材を外筒の外周面に押しつけ、離間させることにより、保持器と軸部材間のトルクの伝達と遮断を簡易に切り替えることができる。
また、前記テーパ部は、前記軸部材の外周面との間隔が円周方向一方向に向かって徐々に小さくなる第1テーパ部と、該第1テーパ部に対して、前記軸部材の外周面との間隔が円周方向逆方向に向かって徐々に小さくなる第2テーパ部とを有し、前記軸部材と保持器との間の両回転方向のトルクの伝達が可能とする構成としてもよい。
前記第1テーパ部と前記第2テーパ部は、一つの外筒に設けられていてもよい。
前記保持器には、前記軸部材と中心軸が同軸のトルク伝達用の伝達軸部を設けることができる。
前記付勢手段はばね部材であり、一端が前記保持器に係止され、他端が前記外筒に係止されている構成とすることができる。
前記転動体は、ローラとすることが好ましい。
本発明によれば、アクチュエータによって、摩擦部材を外筒の外周面に摩擦力を付与、解放するだけで、保持器と軸部材間のトルクの伝達と遮断を簡易に切り替えることができる。
図1は本発明の実施形態に係るトルク伝達装置を示すもので、(A)はリテーナ側から見た正面図、(B)は(A)のB−B線断面図である。 図2は図1の装置のフリクションベルトを除いた分解断面図である。 図3は図1の装置の動作説明図である。
以下に、本発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るトルク伝達装置の概略構成を示している。
このトルク伝達装置1は、正逆両方向の回転トルクを伝達する構成で、円筒状の外周面を有する軸部材10と、軸部材10の外周面10aに対して軸部材10の円周方向に転動自在に接触する複数の転動体としてのローラ20と、ローラ20を保持する保持器としてのリテーナ30と、軸部材10に挿通される外筒50と、を備えている。
外筒50は筒状体であって、内周面に軸部材10の外周面との間隔が円周方向一方向に向かって徐々に小さくなるテーパ部を有している。この実施形態では、テーパ部は、軸部材10の外周面10aとの間隔が円周方向一方向に向かって徐々に小さくなる第1テーパ部40Aと、この第1テーパ部40Aに対して、軸部材10の外周面10aとの間隔が円周方向逆方向に向かって徐々に小さくなる第2テーパ部40Bとを有している。第1テーパ部40Aと第2テーパ部40Bは、一つの外筒50の内周面に円周方向に交互に設けられている。
この実施形態では、リテーナ30側がトルクの入力側部材であり、軸部材10が出力側部材であり、軸部材10と外筒50の正逆両方向の相対回転が、ローラ20が外筒50の第1テーパ部40Aあるいは第2テーパ部40Bに噛み込むことで規制され、リテーナ30側から軸部材10側へのトルクの伝達が可能となっている。
この発明では、さらに、リテーナ30に保持されるローラ20を第1テーパ部40Aあるいは第2テーパ部40Bから離間させる方向に付勢する付勢手段としての中立バネ60
と、外筒50の外周面に摩擦力を付与して摺動する摩擦部材としてのフリクションベルト70と、フリクションベルト70を外筒50の外周面に押し付ける方向に駆動するアクチュエータとしての電磁ソレノイド80が、設けられている。
以下、各構成部材について、図1及び図2を参照して、詳細に説明する。
ローラ20は円筒形状で、この実施形態では、円周方向に8つ配置され、リテーナ30に設けられた保持孔30aに保持されている(図1(A)参照)。ローラ20の数は、8つより多くても少なくてもよいが、少ない場合には、少なくとも3つ以上配置することが好適である。3つ以上とすれば、軸部材10をローラ20で支えることができるので、外筒50が相対的に回転するときの摩擦を小さくすることができる。
リテーナ30は、伝達軸部としての中央のハブ部33と、ハブ部33を同心的に取り囲むように配置される円筒部31と、円筒部31の軸方向一端と中央のハブ部33を連結するフランジ部32とを備えている(図1(B)、図2参照)。フランジ部32の外端は円筒部31の外径端よりも半径方向外方に延び、外筒50の外径端位置まで張り出した構成となっている。フランジ部32の外端部には、リテーナ30の中心軸線Nに対して互いに反対の位置に、第1切欠き部34と、第2切欠き部35が設けられている。
円筒部31は、外筒50の内周と軸部材10の外周面10aとの間の環状空間に挿入される部分で、ローラ20を保持する保持孔30aが設けられている。各保持孔30aは、中心軸線Nに対してローラ20の回転中心線が平行になるように、ローラ20の姿勢を保持している。
ハブ部33は、駆動源側からのトルクが入力される部分で、図示例では、軸部材10と反対側の端部に、入力伝達穴33aが設けられている。入力伝達穴33aは断面多角形状、図示例では四角形状となっており、不図示の原動側の伝達軸が差し込み可能となっている。ハブ部33の軸部材10側の端部(入力伝達穴33aの奥端)には、端壁36が設けられている。
軸部材10は、軸部材本体11と、出力部材15と、に分割されている。
軸部材本体11は、ローラ20が転動自在に接触する円筒状の外周面10aを備えた円筒状部材で、入力側の端面12には、リテーナ30のハブ部33のフランジ部32よりも突出する突出部分33bが相対回転自在に挿入される中央凹部12aが、出力側の端面13には、出力部材15に設けられる連結凹部15aに嵌合される連結凸部13aが突出している。連結凸部13aと連結凹部15aは、軸方向には相対移動可能で、かつ回転方向に相対移動不能に係合する形状で、図示例では、互いに係合する四角形状となっている。
出力部材15は、フランジ付きの円筒状部材で、出力部材本体16の一端に半径方向外方に向かって張り出すフランジ部17が設けられている。このフランジ部17の外径端は、外筒50の端面の中途部まで延びている。
上記連結凹部15aは、出力部材本体16の一方の端面に設けられ、他方の出力側端面には、出力側凹部15bが設けられており、連結凹部15aと出力側凹部15bを隔てる隔壁部18には、リテーナ30側から、連結ボルト90がねじ込まれるねじ穴18aが貫通形成されている。
リテーナ30と軸部材10は、ローラ20及び外筒50を介して、回転トルクを伝達、遮断するように構成されるが、連結ボルト90によって、リテーナ30に対して軸部材10の相対回転を許容する状態で軸方向には若干隙間を介して連結されている。
この例では、リテーナ30の端壁36と、軸部材本体11の連結凸部13aを同軸的に貫通する挿通孔36a、13bが設けられ、この挿通孔36a、13bにパイプ状のスペーサ95が挿通されている。このパイプ状のスペーサ95の一端は、出力部材15の連結凹部15aの奥端面、すなわち、隔壁部18のねじ穴18a周縁部に突き当てられている。一方、スペーサ95の他端はリテーナ30の端壁36の挿通孔36aから入力伝達穴3
3a側に僅かに突出する寸法関係となっている。このスペーサに95内に連結ボルト90を通し、ねじ軸91の先端を出力部材15の隔壁部18に設けたねじ穴18aにねじ込み、頭部92のフランジ93が、スペーサ95の他端に当接するまで締め付けている。この頭部92のフランジ93は、リテーナ30の端壁36の挿通孔36aより大径となっているので、リテーナ30は、スペーサ95によって軸部材本体11との当接面に締め付け荷重が加わらない状態で、リテーナ30と軸部材10との相対回転を許容しつつ軸方向に外れないように連結される。
外筒50はリング状の部材で、その内周に、第1テーパ部40Aと第2テーパ部40Bが設けられている。第1テーパ部40Aは、軸部材10の外周面10aとの間隔が円周方向一方向に向かって徐々に小さくなり、軸部材10との間に第1の楔空間を構成する。第2テーパ部40Bは、第1テーパ部40Aに対して、軸部材10の外周面との間隔が円周方向逆方向に向かって徐々に小さくなり軸部材10との間に第2の楔空間を構成する。
第1テーパ部40Aと第2テーパ部40Bは、ローラ20の中立位置に対して円周方向両側に隣接して設けられるもので、8つのローラ20に対して、8か所の第1テーパ部40Aと、8カ所の第2テーパ部40Bが設けられている。そして、自由状態では、付勢手段としての一対の中立バネ60によって、ローラ20が第1テーパ部40Aと第2テーパ部40Bの境界に位置する中立位置に保持されるようになっている。
この中立バネ60には、2つの第1コイルバネ61と、第2コイルバネ62によって構成されている。この第1コイルバネ61と第2コイルバネ62は、リテーナ30のフランジ部32に設けられた第1切欠き部34に配置され、一方の第1コイルバネ61は、外筒50を、リテーナ30に対して一方に相対回転させる方向に付勢し、他方の第2コイルバネ62は、リテーナ30に対して外筒50を反対方向に付勢するようになっている。
第1コイルバネ61と第2コイルバネ62は、第1切欠き部34の周方向中央に設けられた係止部63と、第1切欠き部34の周方向両端部の間に、周方向に沿って配置されている。そして、第1コイルバネ61及び第2コイルバネ62の一端が係止部63に設けられたフック63a、63bに係止され、第1コイルバネ61の他端が第1切欠き部34の一端のフック34aに係止され、第2コイルバネ62の他端が第1切欠き部34の他端のフック34bに形成されている。第1コイルバネ61と第2コイルバネ62は、共に所定量引っ張った状態で装着され、自由状態では、第1コイルバネ61と第2コイルバネ62の引張力がつり合う位置で、リテーナ30に対する外筒50の相対位置が中立位置に保持される。この中立位置は、各ローラ20が第1テーパ部40Aと第2テーパ部40Bの間の谷部分で、軸部材10の外周面10aとの間隔がローラ径よりも大きい部分である。
フリクションベルト70は、弾性を備えた帯状の金属薄板70aと、金属薄板70aの内周に接着された摩擦材70bとによって構成されている。フリクションベルト70の全体の形状は、一部が開いた円形状で、周方向中央位置に設けられた固定支持部71によって区分された一対の挟持片部72,73を有している。固定支持部71は、不図示の基台等に立設された支持ピン75に係止される。
各挟持片部72,73は、外筒50の半円周に沿って、外筒50の外周よりも大径の曲率半径を有する円弧形状で、各開放端には、外筒450の半径方向外方に向かって互いに平行に延びる第1可動端部72aと、第2可動端部73aが設けられている。
支持ピン75は中心軸線Nと平行に配置され、自由状態では、挟持片部72,73の内周が、外筒50外周面に対して、微小な隙間を介して非接触に保持するように設定される。
そして、第1可動端部72aと第2可動端部73aの間隔を、電磁ソレノイド80によって調整することで、一対の挟持片部72、73と外筒50の外周面との接触摩擦力を調整するようになっている。
この実施形態では、第1可動端部72aにソレノイド本体81が、第2可動端部73a
にプランジャ85が固定されている。ソレノイド本体81には、プランジャ85が挿入される中心穴83を有し、中心穴83の周囲にコイル82が巻き付けられている。そして、ソレノイド本体81の一方の端面84が第1可動端部72aに固定され、第2可動端部73aにプランジャ85の頭部87が固定され、プランジャ85の軸部86がソレノイド本体81の中心穴83に出没自在に挿入されている。
電磁ソレノイド80は、コイル82に通電することによって励磁され、プランジャ85がソレノイド本体81の中心穴83に没入する方向に吸引される。この吸引力によって、第1可動端部72aと第2可動端部73aの間隔が狭まり、挟持片部72、73が固定支持部71を支点にして外筒50の外周面に押し付けられ、接触面圧が増大する。ソレノイド本体81とプランジャ85が浮動状態となっているので、吸引力は作用、反作用で均等に作用し、外筒50は挟持片部72,73によって均等の圧力で押し付けられる。
このフリクションベルト70によって、外筒50の外周面に摩擦力が作用した場合、リテーナ30に回転力の反力がローラ20に作用し、ローラ20を第1テーパ部40Aあるいは第2テーパ部40Bに対して付勢することになる。
次に、トルクリミット部材96による、リテーナ30の移動量制限機構について説明する。
リテーナ30の第1切欠き部34と中心に対して反対側には、第2切欠き部35が設けられており、この第2切欠き部35によって露出する外筒50の端面領域にトルクリミット部材96が配置され、第2切欠き部35の周方向両端の当接部35a、35bとの関係でリテーナ30の移動量を制限している。
第2切欠き部35の円周方向の幅は、トルクリミット部材96の幅よりも大きく、ローラ20の中立位置においては、トルクリミット部材96は第2切欠き部35の円周方向中央に位置している。したがって、リテーナ30は、第2切欠き部35の周方向両端に位置する当接部35a、35bの間の範囲だけ、外筒50に対して周方向に相対変位可能となっている。したがって、リテーナ30に保持されたローラ20が、中立位置から第1テーパ部40Aおよび第2テーパ部40Bに食い込む量は、このトルクリミット部材96が第2切欠き部35の当接部35a、35bに当接するまでの範囲に、制限されることになる。
次に、図3を参照して、本実施形態のトルク伝達装置の機能について説明する。
まず、リテーナ30側から軸部材10側を見て、リテーナ30が、中心軸線Nを中心として、反時計回り方向CCWに回転している状態で、電磁ソレノイド80がオフの場合、図3(A)に示すように、外筒50は、中立バネ60によってリテーナ30に対して中立位置(第1テーパ部40Aと第2テーパ部40Bの間の谷部分)に保持されているので、ローラ20は軸部材10の外周面10aに対して隙間が生じ、軸部材10にトルクは伝達されない。
電磁ソレノイド80を励磁すると、図3(B)に示すように、フリクションベルト70の挟持片部72,73が外筒50に接触し、外筒50に摩擦力が作用する。この摩擦力によって、中立バネ60によって中立位置に保持されていた外筒50が、リテーナ30の回転に対して遅れ、リテーナ30に保持されるローラ20が第1テーパ部40Aに当接して食い込み、第1テーパ部40Aと軸部材10に接するローラ20の接触面圧が増大する。この接触面圧の増大により、ローラ20を介して、リテーナ30からの反時計回り方向CCWの回転トルクが、軸部材10に伝達される。
ここで、過大なトルクが作用した場合、トルクリミット部材96が第2切欠き部35の一方の当接部35aに当接し、第1テーパ部40Aへのローラ20の食い込み量が規制され、伝達されるトルクが所定値に制限される。
電磁ソレノイド80の通電を切ると、挟持片部72,73が、自身のばね力によって、自由状態に弾性復帰して外筒50から離間し、外筒50に摩擦力が作用しなくなる。その
結果、中立バネ60のばね力によって、外筒50がリテーナ30に対して、ローラ20が第1テーパ部40Aから離間する方向に相対回転し、ローラ20が転動して第1テーパ部40Aから離れ、回転トルクの伝達が遮断される。
反対に、リテーナ30が、中心軸線Nを中心として、時計回り方向CWに回転している状態では、特に、図示しないが、電磁ソレノイド80を励磁すると、フリクションベルト70の外筒50に作用する摩擦力によって、ローラ20が時計回り方向CWに押されて第2テーパ部40Bに食い込み、ローラ20を介して、リテーナ30からの時計回り方向CWの回転トルクが、軸部材10に伝達される。
そして、電磁ソレノイド80の通電を切るとフリクションベルト70の挟持片部72,73が、自身のばね力によって、固定支持部を支点にして自由状態に弾性復帰し外筒50から離間し、回転トルクの伝達が遮断される。
この場合も、過大なトルクが作用した場合、トルクリミット部材96が第2切欠き部35の一方の当接部35bに当接し、ローラ20の食い込み量が規制され、伝達されるトルクが所定値に制限される。
なお、上記実施形態では、両回転方向の回転トルクを伝達可能であるが、一方向の回転トルクのみを伝達する構成とすることもできる。
その場合には、第1テーパ部40Aと第2テーパ部40Bのいずれか一方だけとしておけばよい。また、中立バネについては、テーパ部から離間する方向に付勢するばね部材のみを設けておけばよい。
また、上記実施形態では、リテーナ30が駆動側、軸部材10が出力側としているが、軸部材10側を駆動入力側として、軸部材10からリテーナ30側にトルクを伝達する構成としてもよい。
また、摩擦部材として、一対の挟持片部で挟み付けるようなフリクションベルト70を用いているが、ベルトで外筒外周面を締め付けるようなベルト構成でもよい。また、ベルト構成ではなく、複数の摩擦部材を、中心に向かって力が釣り合うよう押しあてるような構成としてもよく、要するに摩擦力を付与する構成であればよい。
さらに、アクチュエータとして電磁ソレノイドを利用しているが、電磁ソレノイドに限定されるものではなく、リニアモータや、圧電素子等、他の直線駆動手段を用いてもよい。また、直線駆動するようなアクチュエータに限らず、締め付けるような構成であれば、回転アクチュエータを用いてもよい。
また、上記実施形態では、軸部材を、軸部材本体と出力部材に分割する構成としているが、一つの部材であってもよい。
また、本実施形態では、転動体としてローラを例示しているが、ローラに限定されるものではなく、ボール等を用いてもよい。ただ、ローラを用いることで、接触面積が大きくなり、より大きなトルクの伝達が可能となる。
なお、本実施の形態に係る各部材の材料は金属としてもよいし、一部または全部の材料を樹脂としてもよい。
1 トルク伝達装置
10 軸部材
30 リテーナ、30a 保持孔
40A 第1テーパ部、40B 第2テーパ部
50 外筒
60 中立バネ(付勢手段)、61、62 第1、第2スプリング
70 フリクションベルト
72,73 挟持片部
80 電磁ソレノイド
96 トルクリミット部材
CW 時計回り方向、CCW 反時計回り方向
N 中心軸線

Claims (5)

  1. 円筒状の外周面を有する軸部材と、
    該軸部材の外周面に対して前記軸部材の円周方向に転動自在に接触する複数の転動体と、
    該転動体を保持する保持器と、
    前記軸部材に挿通される筒状体であって、内周面に前記軸部材の外周面との間隔が円周方向一方向に向かって徐々に小さくなるテーパ部を有し、該テーパ部と前記軸部材の外周面との間に前記転動体を挟み込む楔空間が構成される外筒と、
    前記軸部材と前記外筒の一方向の相対回転が、前記楔空間の前記転動体が前記外筒のテーパ部に噛み込むことで規制され、前記軸部材と前記保持器との間のトルクの伝達を可能とするトルク伝達装置であって、
    前記保持器に保持される前記転動体を前記テーパ部から離間させる方向に付勢する付勢手段と、
    前記外筒の外周面に摩擦力を付与して摺動する摩擦部材と、該摩擦部材を外筒の外周面に押し付ける方向に駆動するアクチュエータと、を設け、
    前記アクチュエータによって、外筒に摩擦力を付与することにより、保持器からの入力トルクの反力を作用させ、前記付勢手段の付勢力に抗して、前記転動体を前記外筒のテーパ部に食い込ませて前記保持器と軸部材間にトルクを伝達し、
    前記アクチュエータによる摩擦力の付与を解除することにより、前記付勢手段の付勢力によってテーパ部から転動体を離間させてトルク伝達を遮断することを特徴とするトルク伝達装置。
  2. 前記テーパ部は、前記軸部材の外周面との間隔が円周方向一方向に向かって徐々に小さくなる第1テーパ部と、該第1テーパ部に対して、前記軸部材の外周面との間隔が円周方向逆方向に向かって徐々に小さくなる第2テーパ部とを有し、前記軸部材と前記保持器との間の両回転方向のトルクの伝達が可能となっている請求項1に記載のトルク伝達装置。
  3. 前記第1テーパ部と前記第2テーパ部は、一つの前記外筒に設けられている請求項1又は2に記載のトルク伝達装置。
  4. 前記保持器は、前記軸部材と中心軸線が同軸のトルク伝達用の伝達軸部を有する請求項1乃至3のいずれか一の項に記載のトルク伝達装置。
  5. 前記アクチュエータは、電磁ソレノイドである請求項1乃至4のいずれか一の項に記載のトルク伝達装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112436622A (zh) * 2019-08-26 2021-03-02 东芝三菱电机产业系统株式会社 定子扭矩传递构造及其组装/分解方法、定子扭矩传递构造的分解夹具及电动机驱动系统

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