JP2018030060A - 液体吐出装置および液体吐出方法 - Google Patents

液体吐出装置および液体吐出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018030060A
JP2018030060A JP2016162351A JP2016162351A JP2018030060A JP 2018030060 A JP2018030060 A JP 2018030060A JP 2016162351 A JP2016162351 A JP 2016162351A JP 2016162351 A JP2016162351 A JP 2016162351A JP 2018030060 A JP2018030060 A JP 2018030060A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
discharge
storage chamber
discharge port
nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016162351A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6799748B2 (ja
Inventor
和宜 石川
Kazunobu Ishikawa
和宜 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2016162351A priority Critical patent/JP6799748B2/ja
Publication of JP2018030060A publication Critical patent/JP2018030060A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6799748B2 publication Critical patent/JP6799748B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

【課題】液体吐出における充填動作時に発生する空気の巻き込みに起因する吐出不良を有効に防止することができる液体吐出装置および液体吐出方法を提供する。【解決手段】液体4を貯留する貯留室21と、貯留室21内の液体4を吐出する吐出口25を先端部に有するノズル13と、一端部である接触部23aが貯留室21に配置された押圧体としてのピストン23を備えた液体吐出装置による液体吐出において、接触部23aが吐出口25から遠ざかる方向にピストン23を後退させ、少なくともピストン23が後退中に貯留室21に通じる液体導入孔24から液体4を供給し、接触部23aが吐出口25に近づく方向にピストン23を前進させて吐出口25から液体4を吐出し、これらの過程においてピストン23が後退中であっても吐出口25から液体4がはみ出した状態を維持するようにする。【選択図】図3

Description

本発明は、ペーストなどの液体を吐出する液体吐出装置および液体吐出方法に関するものである。
電子機器製造分野では、部品接着用のペーストなどの液体を塗布するための液体塗布装置が広く用いられている。これらの液体塗布装置においては、正確な吐出量の液体を安定して吐出することが求められるため、従来より吐出量を高精度で管理する機能を備えた液体吐出装置が知られている(例えば特許文献1、2参照)。これらの特許文献例に示す先行技術では、いずれもシリンジの吐出口から吐出された液体の形状または投影面積を撮像または光学センサにより検出し、その検出結果に基づいてシリンジから液体を吐出させるための圧力などの吐出条件を調整するようにしている。
特開2000−61379号公報 特開2001−327905号公報
ところで近年液体吐出装置として、液体を液滴の状態で飛翔させて吐出するいわゆるジェットディスペンサ方式のものが用いられるようになっている。この方式の液体吐出では、液体供給容器から送られた液体を貯留する貯留室内でプランジャを進退させることにより吐出口から液体を吐出させる吐出動作および吐出口に次回の吐出対象となる液体を充填する充填動作が反復して実行される。この充填動作は貯留室内でプランジャを後退させることにより行われるため、プランジャの後退によって生じる負圧によって吐出口から空気を吸引する空気巻き込みが発生しやすい。
このようにして吸引された空気は吐出口の内部にボイドの形で残留するため、このままの状態でプランジャを前進させて吐出動作を行うと、吐出口の内部の液体には本来伝えられるべき吐出力が正常に伝達されず、液体は正常な形状の液滴を形成せずに不安定な形状で吐出されて吐出不良を生じる。そしてこのような空気の巻き込みによるボイドは吐出口の内部で発生するため、前述の先行技術例に示すような撮像や光学センサによる方法では確実に検出することが難しく、空気の巻き込みを防止する上で有効な対策とは云い難いものであった。このように従来技術においては、液体吐出における充填動作時に発生する空気の巻き込みに起因する吐出不良を有効に防止することが困難であるという課題があった。
そこで本発明は、液体吐出における充填動作時に発生する空気の巻き込みに起因する吐出不良を有効に防止することができる液体吐出装置および液体吐出方法を提供することを目的とする。
本発明の液体吐出装置は、液体を貯留する貯留室と、前記貯留室に通じる液体導入孔から前記貯留室に液体を供給する液体供給部と、前記貯留室内の液体を吐出する吐出口を先端部に有するノズルと、一端部が前記貯留室に配置され、前記一端部が前記吐出口に向かって前進と後退を繰り返す事により前記吐出口から前記貯留室内の液体を吐出する押圧体とを備え、前記液体供給部は、少なくとも前記押圧体が後退中は前記貯留室に液体を供給し、前記押圧体が後退中であっても前記吐出口から液体がはみ出した状態を維持する。
本発明の液体吐出方法は、液体を貯留する貯留室と、前記貯留室内の液体を吐出する吐出口を先端部に有するノズルと、一端部が前記貯留室に配置された押圧体を備えた液体吐出装置における液体吐出方法であって、前記一端部が前記吐出口から遠ざかる方向に前記押圧体を後退させる工程と、少なくとも前記押圧体が後退中に前記貯留室に通じる液体導入孔から前記液体を供給する工程と、前記一端部が前記吐出口に近づく方向に前記押圧体を前進させて前記吐出口から液体を吐出する工程と、を含み、前記押圧体が後退中であっても前記吐出口から液体がはみ出した状態を維持する。
本発明によれば、液体吐出における充填動作時に発生する空気の巻き込みに起因する吐出不良を有効に防止することができる。
本発明の一実施の形態の液体吐出装置の構成説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ヘッドの液体貯留部の構成説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出方法を示す工程説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出方法における吐出動作のフロー図 本発明の一実施の形態の液体吐出方法における吐出条件パラメータ設定処理のフロー図 本発明の一実施の形態の液体吐出方法における吐出条件パラメータが吐出動作に与える影響を示す説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ヘッドの部分断面図
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。まず図1を参照して、液体吐出装置1の構成および機能を説明する。液体吐出装置1は吐出ヘッド11に設けられた貯留室21(図2参照)内の液体を吐出する機能を有するものであり、液体を貯留する貯留室21に吐出対象の液体4を供給する液体供給部2を備えている。液体供給部2は、液体4を貯留するシリンジ形状のタンク3および空圧供給源であるタンク加圧部5を備えている。タンク加圧部5は電空レギュレータによって所定の圧力に調整された空圧をタンク3に送給する。これによりタンク3内の液体4は空圧によって押し出され、供給管6を介して吐出ヘッド11の液体貯留部12に供給される。
吐出ヘッド11は圧電素子よりなるアクチュエータを内蔵しており、ドライバ10によってアクチュエータを駆動することにより、液体貯留部12に設けられたノズル13から液体4の液滴が吐出される(矢印a)。液体供給部2のタンク加圧部5およびドライバ10は制御部9によって制御され、これにより液体吐出装置1による液体4の吐出動作が実行される。
制御部9はこの吐出動作を制御するための吐出条件パラメータを記憶する記憶部(図示省略)を備えており、制御部9による吐出動作の制御において、制御部9はこれらの吐出条件パラメータを参照する。この吐出条件パラメータには、タンク加圧部5を制御して液体4に液体吐出用の空圧を付与する際に用いられるタンク内圧力P1、ドライバ10を制御して液体供給部2から吐出ヘッド11に液体4を供給する際に用いられる充填時間T1が含まれている。
本実施の形態においては、制御部9はこれらの吐出条件パラメータを適正値に設定するパラメータ設定機構を有している。すなわち、液体吐出装置1にはノズル13の先端部における液体4の状態を撮像するカメラ14およびカメラ14による撮像結果を認識処理して所定の判定条件に合致するか否かを判定する判定部15を備えており、制御部9は判定部15による判定結果に基づいて吐出条件パラメータを適正値に設定する処理を行う。この構成において、カメラ14、判定部15は、ノズル13の先端部の液体4を検出する液体検出部となっている。
本実施の形態においては、吐出ヘッド11による吐出動作において、ノズル13の先端部に常に所定量の液体4を付着させた状態を維持するようにしている。そして上述の液体検出部によってノズル13の先端における液体4の量が不足していると判断された場合には、液体供給部2は吐出ヘッド11の貯留室21への液体4の供給量を増加するように、前述の液体吐出パラメータを設定する処理を行う。
次に図2を参照して、液体貯留部12の構成および機能を説明する。図2(a)、(b)に示すように、液体貯留部12は内部に貯留室21が上下方向に形成されたブロック部材20を主体としている。ブロック部材20の下端面には貯留室21内の液体4を吐出する吐出口25を先端部に有するノズル13が設けられており、ブロック部材20の側面には内部の貯留室21に通じる液体導入孔24が形成された接続突部20aが突設されている。液体導入孔24には液体供給部2に通じる供給管6が接続され、これにより液体供給部2は貯留室21に通じる液体導入孔24から貯留室21に液体4を供給する。
ノズル13の先端部の下面において吐出口25の周囲には、吐出口25から押し出された液体4が濡れ拡がって付着する液体保持面13aが設けられている。本実施の形態においては、後述するように、液体保持面13aが常に液体4によって覆われた状態を保つように、吐出条件を設定するようにしている。ブロック部材20には吐出ヘッド11に内蔵されたアクチュエータによって駆動されるピストン23が上方から嵌入しており、ピストン23の外周面と貯留室21の内周面とはシール部材22によって密封されている。ピストン23と貯留室21との間に形成される空間、すなわちピストン23と貯留室21との径隙間や、ピストン23を後退させた状態でピストン23の前面側に形成される空間は、吐出対象の液体4を貯留する貯留空間21aとなっている。
貯留室21の貯留空間21aと吐出口25とはノズル13を介して接続されており、ノズル13の内面側は吐出口25に向かって下方が絞られたテーパ形状の受け部13bとなっており、受け部13bは貯留室21の一部を構成する。ピストン23の下端部(一端部)は受け部13bの形状に対応したテーパ形状となっており、液体貯留部12においては接触部23aを貯留室21に配置した構成となっている。図2(a)に示すように、ピストン23を前進(矢印b)させた状態では、接触部23aが受け部13bに当接してノズル13の吐出口25は閉鎖される。これにより、吐出口25からの液体4の吐出が停止するとともに、液体導入孔24を介して行われる貯留室21への液体4の供給も停止する。
これに対し、図2(b)に示すように、押圧体であるピストン23を後退(矢印c)させた状態では、ピストン23の下方に形成される貯留空間21aの領域が増大し、これにより液体導入孔24は貯留空間21aを介して吐出口25と連通する。この状態で液体供給部2の機能により液体導入孔24から液体4を供給すると(矢印d)、供給された液体4はまず貯留空間21aを満たす。その後さらに液体4を供給すると貯留室21から溢れて吐出口25から押し出された液体4は周囲にはみ出して液体保持面13aに沿って濡れ拡がり、液体保持面13aに付着した状態となる。すなわち本実施の形態では、液体供給部2は少なくとも押圧体であるピストン23が後退中は貯留室21に液体4を供給するようになっている。
このとき、ピストン23を後退させて接触部23aが受け部13bから離れている開放時間を調整することにより、液体保持面13aに付着する液体4を所望の液量に調整することができる。この開放時間は貯留室21内に液体4を満たし、さらに吐出口25から液体4をはみ出させて液体保持面13aに所望の液量の液体4を保持させるための液体4の充填時間(図4,図5に示す充填時間T1参照)である。すなわち本実施の形態では、押圧体であるピストン23が後退中であっても吐出口25から液体4がはみ出した状態を維持するようになっている。前述のように充填時間T1は、吐出ヘッド11によって液体4を吐出する吐出動作における吐出条件パラメータの一つとなっており、制御部9は充填時間T1の間だけピストン23が後退した状態で待機するようにドライバ10を制御する。
この状態から1ショットの液体4を飛翔させて塗布対象物8に塗布する吐出動作においては、吐出ヘッド11に内蔵されたアクチュエータを駆動して、接触部23aが受け部13bに当接するまでピストン23を前進させる。これにより、貯留空間21a内の液体4の一部が吐出口25から吐出され、1ショットの液体4が分離して下方の塗布対象物8に塗布される。すなわち本実施の形態に示す液体吐出装置1は、一端部である接触部23aが貯留室21に配置され、接触部23aが吐出口25に向かって前進と後退を繰り返すことにより、吐出口25から貯留室21内の液体4を吐出する押圧体としてのピストン23を備えた構成となっている。
次に図3、図4を参照して、上述構成の液体吐出装置1による液体吐出方法について説明する。図3(a)、(b)、(c)、(d)は、この液体吐出方法における吐出動作を構成する4つのプロセス、すなわち第1プロセスであるピストン後退プロセスP(1)、第2プロセスである液体充填プロセスP(2)、第3プロセスである加圧(ピストン前進)プロセスP(3)、第4プロセスである液滴分離プロセスP(4)を示している。
実際の吐出動作においては、図4のフローのように、ピストン後退プロセスP(1)を第1ステップ(ST1)として、後続して行われる液体充填プロセスP(2)、ピストン前進プロセスP(3)をそれぞれ第2ステップ(ST2)、第3ステップ(ST3)としてこれらのプロセスが反復実行される。そしてこれらの反復実行の過程において、第3ステップ(ST3)に後続する(ST4)にて所定ショットが全て完了しているか否かが確認され、(ST4)にて全ショットの完了が確認されることにより、吐出動作の規定のサイクルが完了する。
まず図3(a)に示すピストン後退プロセスP(1)では、貯留室21内でピストン23を後退させる(矢印e)。すなわち、ピストン23の一端部である接触部23aが吐出口25から遠ざかる方向にピストン23を後退させる(ST1)。これにより、接触部23aが受け部13bから離れて、吐出口25が貯留空間21aと連通した状態となる。このとき、ピストン23が後退中であっても吐出口25から液体4がはみ出した状態が維持され、液体貯留部12の先端部において吐出口25の周囲に設けられた液体保持面13aには、常に液体4が付着している状態が維持される。
次に図3(b)に示す液体充填プロセスP(2)では、ピストン23が後退して液体導入孔24が貯留空間21aと連通した状態となる。そしてこの状態において、液体供給部2を作動させて少なくともピストン23が後退中に貯留室21に通じる液体導入孔24から液体4を供給する(矢印f)液体充填を行う。この液体充填においては、液体吐出パラメータに規定される充填時間T1の間は、ピストン23が後退した状態で動作が待機される(ST2)。この液体充填により、貯留空間21a内が液体4で満たされるとともに、ノズル13の先端部の液体保持面13aには所定の液量の液体4が付着して保持された状態となる。
そして図3(c)に示す加圧(ピストン前進)プロセスP(3)では、貯留室21内でピストン23を前進させ(矢印g)、ピストン23の接触部23aを受け部13bに当接させる。これにより一端部である接触部23aが吐出口25に近づく方向にピストン23を前進させて、吐出口25から液体4を吐出する(ST3)。そして吐出された液体4は、先端部が吐出方向に飛翔する形で垂下する(矢印h)。
なお、図4のフローでは明示していないが、加圧(ピストン前進)プロセスP(3)の後には、図3(d)に示す液滴分離プロセスP(4)が実行される。すなわち吐出口25から吐出された液体4のうち、ノズル13の液体保持面13aに付着残留する所定割合の残留液体4b以外の液体4が残留液体4bと分離して、塗布対象に到達する液滴4aとして吐出方向に飛翔する(矢印i)。本実施の形態では、液滴分離プロセスP(4)の後に液体保持面13aに付着残留する残留液体4bが所定の液量以上となるように、換言すれば次に実行されるピストン後退プロセスP(1)の後にあっても、液体保持面13aに常に液体4が付着している状態が維持されるようにしている。
図5は、液体保持面13aに常に液体4が付着している状態が維持されるために、吐出条件パラメータを適正値に設定することを目的として実行される吐出条件パラメータ設定処理について説明する。なお図5において、(ST11)〜(ST14)に示す各ステップは、図4における(ST1)〜(ST4)と同様であり、吐出条件パラメータ設定処理においては、少なくとも1ショット分が実行される。
ここで(ST14)が完了したならば、図3(a)に示す動作と同様のピストン後退プロセスP(1)が実行される(ST15)。これにより、液滴分離プロセスP(4)の後に、液体保持面13aに付着残留する残留液体4bが吐出口25から引き込まれる。このとき、残留液体4bの液量や形状などの付着状態によっては、ピストン後退プロセスP(1)後において、吐出口25から外気の空気が液体4とともに引き込まれるいわゆる空気巻き込みなどの不具合が生じる場合がある。
そこでこのような不具合の有無を確認することを目的として、ノズル先端撮影が実行される(ST17)。すなわちピストン後退プロセスP(1)後のノズル13を、カメラ14(図1参照)によって側方から撮像する。このとき、ノズル13の液体保持面13aを撮像対象として、側面の複数方向から撮像することが望ましい。次にこの撮像結果は判定部15に伝達され、ここで取得画像の認識処理およびノズル13の先端部の液体4の状態が「良好」であるか否かが判定される。
液体4の状態が「良好」、すなわち現在設定されている吐出条件パラメータを変更する必要がないと判断された場合は、ピストン23を前進させて液体4を吐出すると同時にノズル13の吐出口25を閉鎖し(ST20)、吐出条件パラメータ設定処理を終了する。液体4の状態が「不良」と判定された場合には、制御部9(図1参照)によって吐出条件パラメータ変更処理が実行される(ST18)。例えば、液体保持面13aに付着する液体4の液量が不足していると判断されたならば、吐出条件パラメータであるタンク内圧力P1,充填時間T1のいずれかまたは双方を、液体4の供給量を増加させるように変更する。
すなわち、ノズル13の先端部の液体4をカメラ14、判定部15よりなる液体検出部で検出し、液体4の量が不足していると判断された場合は液体供給部2による貯留室21への液体4の供給量を増加する。そして(ST18)による吐出条件パラメータ変更処理の後ピストン23を前進させて液体4を吐出すると同時にノズル13の吐出口25を閉鎖し(ST19)、ST11へ戻る。すなわち、ST17で良好と判断されるまでは吐出条件パラメータ変更処理(ST18)が繰り返し実行される。
図6は、上述の吐出条件パラメータの適否が液体4の吐出動作の各プロセスに及ぼす影響を示すものである。すなわち、吐出条件パラメータが適切である場合(条件Aと略記)、吐出条件パラメータが不適切である場合(条件Bと略記)のそれぞれについて、各プロセスにおいてどのような現象が生じるかを図示している。
条件Aにおける液滴分離プロセスP(4)では、適切な吐出条件パラメータで液体充填が為されていることから、液滴分離後においても適正量の残留液体4bがノズル13の液体保持面13aに付着して保持されている。これに対し、条件Bにおいては条件Aよりもタンク内圧力P1,充填時間T1のいずれかまたは双方が小さく、不適切な吐出条件パラメータで液体充填が為されていることから、液滴分離後において液体保持面13aには過小量の液体4*しか付着していない。
これに引き続いて実行されるピストン後退プロセスP(1)では、条件Aの場合には液体保持面13aには適正量の残留液体4bが保持されていることから、ピストン23を後退(矢印k)させる際に生じる吐出口25からの貯留空間21aへの液体4の引き込みにおいて、空気を巻き込むことなく液体保持面13aに保持された残留液体4bが引き込まれる。
これに対し、条件Bの場合には、液体保持面13aには、過小量の液体4*しか付着していないことから、ピストン23を後退(矢印k)させる際に生じる吐出口25からの貯留空間21aへの液体4の引き込みにおいて、液体保持面13aに保持された液体4*のみならず、外気の空気を液体4*とともに引き込む空気巻き込みが生じる。そして巻き込まれた空気は貯留空間21a内に留まり、空隙部Vを形成する。
次のプロセスである液体充填プロセスP(2)において、条件Aの場合には、適切な吐出条件パラメータを用いて液体4が供給されることから、貯留空間21a内には適正量の液体4が供給される。したがってノズル13の液体保持面13aには、吐出口25からはみ出した(矢印m)適正量の液体4が付着して保持される。これに対し、条件Bの場合には、貯留空間21aの内部には空隙部Vが存在することから、貯留空間21aへの液体4の供給において、吐出口25からの液体4のはみ出し(矢印m)が安定せず、液体保持面13aに付着して保持される液体4の液量や形状も安定しない。
そしてこのような状態で、次のプロセスである加圧(ピストン前進)プロセスP(3)が実行される。このとき、条件Aの場合には、適正量の液体4が貯留空間21aに供給され、適正量の液体4が液体保持面13aに付着した状態であることから、ピストン23を前進させて(矢印n)貯留空間21a内を加圧することにより、規定量の液体4が吐出口25から吐出される。そして吐出された液体4は適正形状の液滴を形成して塗布対象に飛翔する(矢印o)。
これに対し、条件Bの場合には、貯留空間21a内には空隙部Vが存在し、さらに液体保持面13aに付着した液体4の液量が不安定な状態であることから、ピストン23を前進させて(矢印n)貯留空間21a内を加圧しても、液体4を吐出口25から安定して吐出することができない場合が生じる。そして空隙部V内の空気とともに吐出口25から吐出された液体4は、適正形状の液滴を形成することができず、飛翔状態が不安定になる(矢印p)などの吐出不良を生じる。
本実施の形態に示す液体吐出方法における吐出条件パラメータ設定処理では、上述のピストン後退プロセスP(1)の後においてノズル13の先端部の状態をカメラ14によって撮像して液体4の状態を確認するようにしている。したがって条件Bに示すような液体保持面13aにおける液体4の液量の不足などの不具合を確実に検出して、吐出条件パラメータを常に適正値に設定することが可能となっている。これにより、ピストン23が後退している状態においてもノズル13の液体保持面13aに常に液体4が付着している状態を維持することができ、ピストン23の後退に伴う空気の巻き込みに起因する不具合を防止することが可能となっている。
上記説明したように、本実施の形態に示す液体吐出装置による液体吐出においては、液体4を貯留する貯留室21と、貯留室21内の液体4を吐出する吐出口25を先端部に有するノズル13と、接触部23aが貯留室21に配置された押圧体としてのピストン23を備えた液体吐出装置による液体吐出において、接触部23aが吐出口25から遠ざかる方向にピストン23を後退させる工程と、少なくともピストン23が後退中に貯留室21に通じる液体導入孔24から液体4を供給する工程と、接触部23aが吐出口25に近づく方向にピストン23を前進させて吐出口25から液体4を吐出する工程とを含み、ピストン23が後退中であっても吐出口25から液体4がはみ出した状態を維持するようにしている。これにより、ピストン23を後退させて貯留室21内に液体4を供給する液体吐出における充填動作時に発生する空気の巻き込みを抑制して、空気の巻き込みに起因する吐出不良を有効に防止することができる。
なお上述の実施の形態においては、上述構成の液体吐出装置1においてピストン23が後退中であっても吐出口25から液体4がはみ出した状態を維持することにより、吐出口25からの空気の巻き込みを抑制するようにしているが、これ以外の方法によって吐出口25からの空気の巻き込みを抑制する構成を用いてもよい。例えば図7では、ピストン23の後退時における液体4の引き込みを抑制するように、ノズル13、ピストン23の材質または形状を工夫した例を示している。これらの例では、ピストン23の後退時に、ノズル13の内部に残留している液体4の引き込みを阻害することにより、空気の巻き込みを抑制するようにしている。
まず図7(a)に示す例では、ピストン23をノズル13に対して前進・後退させる構成において、ピストン23およびノズル13の、吐出対象の液体4に対する親和性に差異を持たせるようにしている。すなわち、ピストン23、ノズル13がそれぞれ液体4に接する接液部において、ピストン23が液体4に接するピストン接液部としての接触部23aの液体4に対する撥液性が、ノズル13が液体4に接するノズル接液部としての受け部13bの液体4に対する撥液性よりも高くなるように、ノズル13およびピストン23の材質の組み合わせを選定する。ノズル13およびピストン23自体の材質の組み合わせを選定する代わりに、受け部13b、接触部23aの表面のみにこのような撥液性の差異を生じさせるような表面被膜を形成するようにしてもよい。
このようにピストン23の液体4に対する撥液性を、ノズル13の液体4に対する撥液性よりも高くすることにより、ピストン23を後退させてノズル13から離隔させる際に、接触部23aと液体4との接液部が離隔する。これにより、接触部23aと液体4との接液部に減圧部が生じるが、液体4はノズル13先端の大気に接する部分から1気圧の圧力が加わっており、貯留空間21aはタンク加圧部5により1気圧よりも高い圧力が加わっていることから、より多くの液体4が貯留空間21aから供給され、液体4の引き込みの発生を抑制することができる。
また図7(b)に示す例では、受け部13bにおいて吐出口25の近傍に内側へ突出した突出部13cを設け、吐出口25へ向かう流路を絞る絞り部13dを形成するようにしている。これによりノズル13内の流動抵抗が増大し、ピストン23を後退させる際にノズル13の内部で誘起される液体4の上流側への流動が阻害され、図7(a)に示す例と同様に、液体4の引き込みの発生を抑制する効果を得る。
本発明の液体吐出装置および液体吐出方法は、液体吐出における充填動作時に発生する空気の巻き込みに起因する吐出不良を有効に防止することができるという効果を有し、ペーストなどの液体を吐出して塗布する分野において有用である。
1 液体吐出装置
2 液体供給部
3 タンク
4 液体
9 制御部
11 吐出ヘッド
12 液体貯留部
13 ノズル
13a 液体保持面
13b 受け部
14 カメラ
15 判定部
21 貯留室
21a 貯留空間
23 ピストン
23a 接触部
24 液体導入孔
25 吐出口

Claims (9)

  1. 液体を貯留する貯留室と、
    前記貯留室に通じる液体導入孔から前記貯留室に液体を供給する液体供給部と、
    前記貯留室内の液体を吐出する吐出口を先端部に有するノズルと、
    一端部が前記貯留室に配置され、前記一端部が前記吐出口に向かって前進と後退を繰り返す事により前記吐出口から前記貯留室内の液体を吐出する押圧体とを備え、
    前記液体供給部は、少なくとも前記押圧体が後退中は前記貯留室に液体を供給し、
    前記押圧体が後退中であっても前記吐出口から液体がはみ出した状態を維持する、液体吐出装置。
  2. 前記ノズルの先端部に前記吐出口の周囲に設けられた液体保持面を備えた、請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記ノズルの先端部の液体を検出する液体検出部を備えた、請求項1に記載の液体吐出装置。
  4. 前記液体検出部によって液体の量が不足していると判断された場合には、前記液体供給部は前記貯留室への液体の供給量を増加する、請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記押圧体が液体に接するピストン接液部の液体に対する撥液性が、前記ノズルが液体に接するノズル接液部の液体に対する撥液性よりも高い、請求項1に記載の液体吐出装置。
  6. 前記ノズルの吐出口の近傍に吐出口へ向かう流路を絞る絞り部を形成した、請求項1に記載の液体吐出装置。
  7. 液体を貯留する貯留室と、前記貯留室内の液体を吐出する吐出口を先端部に有するノズルと、一端部が前記貯留室に配置された押圧体を備えた液体吐出装置における液体吐出方法であって、
    前記一端部が前記吐出口から遠ざかる方向に前記押圧体を後退させる工程と、
    少なくとも前記押圧体が後退中に前記貯留室に通じる液体導入孔から前記液体を供給する工程と、
    前記一端部が前記吐出口に近づく方向に前記押圧体を前進させて前記吐出口から液体を吐出する工程と、を含み、
    前記押圧体が後退中であっても前記吐出口から液体がはみ出した状態を維持する、液体吐出方法。
  8. 前記ノズルの先端部に前記吐出口の周囲に設けられた液体保持面を備え、この液体保持面に常に液体が付着している状態が維持される、請求項7に記載の液体吐出方法。
  9. 前記ノズルの先端部の前記液体を液体検出部で検出し、前記液体の量が不足していると判断された場合は前記液体供給部による前記貯留室への液体の供給量を増加する、請求項8に記載の液体吐出方法。
JP2016162351A 2016-08-23 2016-08-23 液体吐出装置および液体吐出方法 Active JP6799748B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016162351A JP6799748B2 (ja) 2016-08-23 2016-08-23 液体吐出装置および液体吐出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016162351A JP6799748B2 (ja) 2016-08-23 2016-08-23 液体吐出装置および液体吐出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018030060A true JP2018030060A (ja) 2018-03-01
JP6799748B2 JP6799748B2 (ja) 2020-12-16

Family

ID=61304171

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016162351A Active JP6799748B2 (ja) 2016-08-23 2016-08-23 液体吐出装置および液体吐出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6799748B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002513674A (ja) * 1998-05-01 2002-05-14 ノルドソン コーポレーション 少量の液体材料を供給する方法および装置
JP4663894B2 (ja) * 2001-03-27 2011-04-06 武蔵エンジニアリング株式会社 液滴の形成方法および液滴定量吐出装置
JP2011120968A (ja) * 2009-12-08 2011-06-23 Toshiba Corp ペースト供給装置及びペースト供給方法
JP2013144274A (ja) * 2012-01-13 2013-07-25 Sharp Corp 液滴量測定方法、粒度分布測定方法および液滴吐出装置
JP2015029966A (ja) * 2013-08-05 2015-02-16 Tdk株式会社 液滴塗布装置
JP2016131947A (ja) * 2015-01-21 2016-07-25 三菱電機株式会社 液剤塗布方法および電子装置の製造方法ならびに液剤塗布装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002513674A (ja) * 1998-05-01 2002-05-14 ノルドソン コーポレーション 少量の液体材料を供給する方法および装置
JP4663894B2 (ja) * 2001-03-27 2011-04-06 武蔵エンジニアリング株式会社 液滴の形成方法および液滴定量吐出装置
JP2011120968A (ja) * 2009-12-08 2011-06-23 Toshiba Corp ペースト供給装置及びペースト供給方法
JP2013144274A (ja) * 2012-01-13 2013-07-25 Sharp Corp 液滴量測定方法、粒度分布測定方法および液滴吐出装置
JP2015029966A (ja) * 2013-08-05 2015-02-16 Tdk株式会社 液滴塗布装置
JP2016131947A (ja) * 2015-01-21 2016-07-25 三菱電機株式会社 液剤塗布方法および電子装置の製造方法ならびに液剤塗布装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6799748B2 (ja) 2020-12-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9701143B2 (en) Method and apparatus for discharging liquid material
EP3466221B1 (en) Method and apparatus for controlling jet dispensing by displacement measurement
KR101801224B1 (ko) 액적 토출 장치 및 액적 토출 방법
JP2009154123A (ja) 高粘度流体吐出装置および高粘度流体吐出方法
KR102402459B1 (ko) 충격 디바이스를 사용하여 점성 매체를 분사하기 위한 방법 및 장치
JP5430876B2 (ja) インクジェットヘッドのメンテナンス方法
JP6443642B2 (ja) 液滴塗布装置の吐出量調整方法
JP6183597B2 (ja) 液滴塗布装置
JP2018030060A (ja) 液体吐出装置および液体吐出方法
JP6177291B2 (ja) 液滴吐出装置および方法
JP2009106873A (ja) 液滴吐出制御方法および液滴吐出装置
US20230001443A1 (en) Jetting devices with supply conduit actuator
JP5761484B2 (ja) 液滴吐出装置のノズル吸引方法
CN113226569A (zh) 控制喷射器的方法和相关系统
WO2018073077A1 (en) Method and apparatus for jettiing of viscous medium using split piston
JP2005205752A (ja) インクジェットヘッドおよびそのインクジェットヘッド製造方法
JP2019006066A (ja) 液体吐出装置および液体吐出方法
JP6935688B2 (ja) 液体吐出装置および液体吐出方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20190118

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190604

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200728

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200918

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201019

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6799748

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151