以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
まず、図1および図2を参照して、本発明の第1実施形態による野生動物捕獲システム100の構成について説明する。
(野生動物捕獲システムの構成)
図1に示す本発明の第1実施形態による野生動物捕獲システム100は、山林などにおいて出没する野生動物を捕獲するためのシステム(装置)である。野生動物とは、たとえば、イノシシ、シカ、アライグマ、サル、カラス、ヌートリアなどである。なお、図1では、野生動物のうちの一例としてのイノシシWを図示している。
野生動物捕獲システム100は、箱ワナ1と、動作センサ部2(検知体)と、作動部3とを備えている。野生動物捕獲システム100は、動作センサ部2によりイノシシWなどの野生動物を検知し、動作センサ部2から無線通信によりトリガ信号S2を作動部3に送信するように構成されている。これにより、野生動物捕獲システム100は、トリガ信号S2に基づいて作動部3により箱ワナ1を動作させるように構成されている。すなわち、野生動物捕獲システム100は、作動部3により、野生動物が箱ワナ1から逃げ出さないように後述する扉部13を閉めるように構成されている。その結果、野生動物捕獲システム100は、イノシシWなどの野生動物を捕獲するように構成されている。詳細については後述する。なお、箱ワナ1は、特許請求の範囲の「捕獲装置」の一例である。
箱ワナ1は、一側面が開放された箱形状を有しており、内側(捕獲領域12a)にイノシシWなどの野生動物をおびき寄せて、野生動物を閉じ込めることにより野生動物を捕獲する装置である。
箱ワナ1は、骨格部11と、仕切壁12と、扉部13とを含んでいる。骨格部11は、金属製であり、箱ワナ1の骨格を形成している。仕切壁12は、骨格部11間に配置され、骨格部11に取り付けられている。また、仕切壁12は、網目状の金属製のパネル部材である。仕切壁12は、イノシシWなどの野生動物を閉じ込めるための捕獲領域12aを区画(形成)している。捕獲領域12aは、仕切壁12により直方体形状に区画されている。また、仕切壁12は、捕獲領域12aの上下面側と、3つの側面側とにそれぞれ設けられている。また、箱ワナ1には、野生動物を捕獲領域12aに導くための入口14(開口)が設けられている。入口14は、箱ワナ1に1つ設けられている。
扉部13は、捕獲領域12aの入口14に配置されている。また、扉部13は、開閉可能に構成されている。詳細には、扉部13は、入口14を形成する骨格部11に沿って上下方向(Z方向)にスライド可能に構成されている。また、扉部13は、作動部3により、上方に持ち上げられた状態(開状態)で保持されるように構成されている。また、扉部13は、作動部3(後述する解除部34(図2参照))により、開状態が解除されることにより、自重によって下方に落下するように構成されている。これにより、入口14は、閉じられる。要するに、扉部13は、作動部3(後述する解除部34)により、開状態から閉状態に移行可能に構成されている。このように、箱ワナ1は、扉部13によって入口14を閉じることにより、捕獲領域12aに野生動物を閉じ込めて、野生動物を捕獲するように構成されている。また、箱ワナ1の内側(捕獲領域12a内)には、イノシシWなどの野生動物を箱ワナ1の内側におびき寄せるための餌(カボチャP)が置かれる。
動作センサ部2は、野生動物の動きに応じて動かされることにより野生動物を検知するように構成されている。また、動作センサ部2は、箱ワナ1の内側(捕獲領域12a内)に置かれた野生動物の餌(カボチャP)とともに配置される。具体例として、動作センサ部2は、箱ワナ1の内側(捕獲領域12a内)に置かれたカボチャPの内部に配置される。また、動作センサ部2は、カボチャPに対して固定されている。なお、動作センサ部2は、スイカやイモなどの内部に配置することも可能である。
動作センサ部2は、主として、動作センサ素子と、無線送信部25とを含んで構成されている。詳細には、動作センサ部2は、図2に示すように、筐体部21と、バッテリ22と、加速度センサ23と、マイクロコンピュータ(以下、マイコンと記す)24と、無線送信部25とを含んでいる。
筐体部21は、バッテリ22、加速度センサ23、マイコン24、および、無線送信部25を内側に収納している。また、筐体部21は、防水性を有しており、バッテリ22、加速度センサ23、マイコン24、および、無線送信部25を、水密状態で封止するように構成されている。また、筐体部21は、野生動物に警戒されないように、比較的小型に形成されている。一例として、筐体部21は、最大外形寸法が1cmから3cm程度に形成されている。また、一例として、筐体部21は、樹脂材料により形成されている。また、筐体部21は、球形状を有している。
バッテリ22は、マイコン24に接続されており、マイコン24を介して動作センサ部2の各部に電力を供給している。
加速度センサ23は、直接的には動作センサ部2の動きを検知する。また、動作センサ部2がカボチャPの内部に仕込まれることにより、加速度センサ23は、野生動物の餌であるカボチャP(図1参照)の移動、および、カボチャPの姿勢変化を検知することができる。また、加速度センサ23は、野生動物によってカボチャPごと動かされることにより、野生動物を検知することができる。なお、カボチャPごと動かされる場合とは、野生動物がカボチャPを食べる際などにおいて、野生動物がカボチャPに接触してカボチャPを動かしている場合である。また、野生動物がカボチャPを動かしている場合において、少なくとも、野生動物は、捕獲領域12aにいる。また、加速度センサ23は、マイコン24に接続されており、出力信号S1(加速度の信号)をマイコン24に出力するように構成されている。
マイコン24は、バッテリ22、加速度センサ23および無線送信部25に接続され、動作センサ部2の各部の動作を制御している。また、マイコン24は、メモリ24aと、CPU(Central Processing Unit)24bとを有している。なお、メモリ24aは、特許請求の範囲の「記憶部」の一例である。また、CPU24bは、特許請求の範囲の「制御部」の一例である。
メモリ24aには、出力信号S1と野生動物の種別との対応関係を示す種別データが予め記憶されている。種別データは、動作センサ部2の移動の周期、移動方向および移動加速度などの加速度センサ23おいて取得される動作データと野生動物の種別とを関連付けたデータと、ユーザが捕獲を望む所定種別の事前登録データとを含んでいる。要するに、種別データとは、野生動物の種別ごとに異なる動作特性に関するデータである。たとえば、比較的速い周期により繰り返しの振動が出力信号S1として出力された場合には、種別データからカラスなどの鳥類である可能性が高いと判断することが可能である。これは、比較的速い周期により繰り返しの振動は、鳥類の特性である餌をついばむ動作に基づく可能性が高いと考えられるためである。
メモリ24aは、加速度センサ23から出力された出力信号S1を記憶するように構成されている。この記憶(蓄積)されたデータにより、ユーザは、種別データを更新することが可能となる。その結果、CPU24bは、野生動物の種別をより精度よく判断することが可能になる。つまり、目的とする野生動物をより精度よく選別して、より確実に捕獲することが可能となる。
CPU24bは、種別データと出力信号S1とに基づいて、野生動物の種別を判別することにより、トリガ信号S2を生成するように構成されている。要するに、CPU24bは、出力信号S1が所定の種別(ユーザが事前に登録した種別)の野生動物の動作に基づく可能性が高い場合には、トリガ信号S2を生成するように構成されている。なお、トリガ信号S2とは、作動部3の後述する解除部34に扉部13(図1参照)を閉めさせるトリガー(きっかけ)となる信号である。なお、CPU24bは、種別データに基づかずに、出力信号S1のみに基づいて、トリガ信号S2を生成してもよい。この際、たとえば、CPU24bは、出力信号S1に含まれる加速度の大きさが、しきい値を越えたと判断することなどにより、出力信号S1からトリガ信号S2を生成してもよい。
無線送信部25は、無線によりトリガ信号S2を送信可能に構成されている。
作動部3は、動作センサ部2(加速度センサ23)からの出力信号S1に基づくトリガ信号S2により、箱ワナ1(図1参照)を作動させる(扉部13を閉める)ように構成されている。作動部3は、バッテリ31、受信部32と、マイコン33と、解除部34とを含んでいる。
バッテリ31は、マイコン33に接続されており、マイコン33を介して作動部3の各部に電力を供給している。受信部32は、動作センサ部2の無線送信部25からのトリガ信号S2を受信可能に構成されている。マイコン33は、バッテリ31、受信部32および解除部34に接続され、作動部3の各部の動作を制御している。
解除部34は、扉部13に設置され、トリガ信号S2により扉部13を閉じるように構成されている。たとえば、解除部34は、ワイヤー(図示せず)によって扉部13を吊り下げることにより、扉部13を開状態に保持するように構成されている。なお、解除部34は、扉部13に当接して扉部13の下方への移動を規制するストッパなどの規制部(図示せず)などにより、扉部13を開状態に保持するように構成されていてもよい。そして、解除部34は、扉部13の開状態に保持された状態を解除することにより、扉部13を自重によって下降させて開状態から閉状態に移行させるように構成されている。
(準備動作および捕獲動作)
図1および図2を参照して、野生動物捕獲システム100による野生動物の捕獲のための準備動作、および、捕獲動作について説明する。ここでは、捕獲対象の野生動物をイノシシWとし、動作センサ部2を設置する餌をカボチャPとして説明する。
イノシシWを捕獲するための準備動作について説明する。ユーザは、扉部13を開状態にして、解除部34により扉部13を開状態で保持する。また、ユーザは、カボチャPに動作センサ部2を固定する(仕込む)ための孔を開ける。そして、ユーザは、孔からカボチャPの内部に動作センサ部2を配置(圧入)することにより、カボチャPに対して動作センサ部2を固定する。そして、ユーザは、カボチャPを捕獲領域12a内に配置する。この際、カボチャPを捕獲領域12a内の入口14から離れた位置に配置するのが好ましい。なお、カボチャPは、ウサギやリスなどの小動物では動かすことができない比較的重量があるものとする。これにより、野生動物捕獲システム100によって、目的とする野生動物(イノシシW)を捕獲しやすくすることが可能となる。また、ユーザは、種別データ(事前登録データ)として、イノシシWを目的として捕獲する旨の登録を行う。
次に、イノシシWを捕獲する捕獲動作について説明する。まず、入口14から箱ワナ1(捕獲領域12a)内にイノシシWが侵入する。この際、動作センサ部2(検知体)と作動部3とは無線による通信が可能であるため、箱ワナ1内には、通信のための配線が配置されていない。したがって、イノシシWは、配線がある場合と比べて、低い警戒心で箱ワナ1(捕獲領域12a)内に侵入する。そして、イノシシWがカボチャPに接触することにより、カボチャPが動かされる。その結果、イノシシW(カボチャP)の動きに応じて動作センサ部2が動かされて、動作センサ部2によりイノシシWの動きが検知される。そして、カボチャPが動かされると出力信号S1が加速度センサ23からマイコン24に出力される。そして、マイコン24のCPU24bにおいて、種別データと出力信号S1とに基づいて、野生動物がイノシシWであると判断されることによりトリガ信号S2が生成される。
そして、トリガ信号S2が動作センサ部2から作動部3に無線送信され、作動部3により扉部13が閉じられる。以上により、野生動物捕獲システム100によるイノシシWの捕獲動作が完了する。なお、野生動物捕獲システム100は、扉部13が閉じられた場合に、無線通信によりユーザが携帯する端末などに、扉部13が閉じられたことを通知するように構成されていてもよい。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、野生動物(イノシシW)を捕獲する箱ワナ1と、野生動物の動きに応じて動かされることにより野生動物を検知する動作センサ部2とを設ける。これにより、餌自体または餌の近傍などの野生動物が近づきやすい場所に動作センサ部2を設置した場合、野生動物が動作センサ部2に直接または間接的に接触しやすくなるとともに、野生動物の振動が地面などを介して動作センサ部2に伝わりやすくなるので、動作センサ部2によって、より確実に野生動物を検知することができる。その結果、箱ワナ1によって野生動物をより確実に捕獲することができる。なお、仮に、従来のような赤外線センサ部を餌の近傍に配置した場合、野生動物が餌に近づいたり、餌を食べたとしても、赤外線が遮られない限り、野生動物を検知することはできない。これに対して、動作センサ部2は、たとえば、野生動物が餌を食べたことに伴う動きや振動を検知するため、野生動物をより検知しやすいという利点がある。なお、本発明の動作センサ部2が検知する「動き」には、直接的な動きに加えて、地面などを伝わる間接的な振動(動き)を含む広い概念である。
また、第1実施形態では、動作センサ部2に、無線送信部25を設け、作動部3に、無線送信部25からの信号を受信する受信部32を設ける。これにより、動作センサ部2と作動部3とが有線通信をする場合と比較して、野生動物が配線に警戒することがなくなるので、野生動物を一層確実に捕獲することができる。また、配線が野生動物にかじられたり、配線に野生動物が絡まるなどにより、配線が損傷するおそれをなくすことができる。
また、第1実施形態では、動作センサ部2に、動作センサ素子および無線送信部25を収納する防水性の筐体部21を設ける。これにより、筐体部21で動作センサ部2を覆うことにより、動作センサ素子および無線送信部25が水により故障することを防止することができる。また、筐体部21により、動作センサ部2を外部からの衝撃などから保護することができるので、より長期の使用期間を確保することができる。また、筐体部21の形状、色、大きさなどによっては、動作センサ部2を野生動物に警戒されないように構成することができる。
また、第1実施形態では、動作センサ部2に、加速度センサ23を設ける。これにより、加速度センサ23により、動作センサ部2が野生動物の動きに応じて動かされたことを容易に検知することができる。
また、第1実施形態では、出力信号S1と野生動物の種別との対応関係を示す種別データが予め記憶されたメモリ24aと、種別データと出力信号S1とに基づいて、野生動物の種別を判別することによりトリガ信号S2を生成するか否かを判断するCPU24bとを設ける。これにより、メモリ24aおよびCPU24bにより、野生動物の種別を判別した上で作動部3を作動させることができるので、目的とする野生動物をより確実に捕獲することができるとともに、目的としない野生動物の誤捕獲を抑制することができる。なお、種別データは、特定の野生動物の種別を判断するものに限られず、たとえば、鳥類およびその他の動物の判別、大型および小型の動物の判別などの広い範囲での種別を判断するプログラムなどを含む概念である。また、動作センサ部2は、同じ動きの継続性などにより、風などではなく、特定種の動物による動きであることも判別することができる。要するに、動作センサ部2は、プログラムによっては、誤検知を効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、メモリ24aを、動作センサ部2から出力された出力信号S1を記憶するように構成する。これにより、メモリ24aに記憶された出力信号S1を解析することにより、より精度よく野生動物の種別を判別できるように種別データを更新することが可能となる。また、出力信号S1に時間情報を含めれば、野生動物の活動時間を把握することができるようになる。
また、第1実施形態では、CPU24bを、動作センサ部2に設ける。これにより、CPU24bを、動作センサ部2および作動部3と別体で構成する場合と比較して、部品点数(ユニット数)を減らすことができる。その結果、野生動物捕獲システム100の構成を簡素化することができる。
また、第1実施形態では、箱ワナ1に、野生動物の捕獲領域12aを区画する仕切壁12と、捕獲領域12aの入口14に配置される開閉可能な扉部13とを設け、作動部3を、扉部13に設置され、トリガ信号S2に基づいて、扉部13により入口14を閉じるように構成する。これにより、野生動物を捕獲領域12a内におびき寄せた状態で野生動物を検知して、扉部13を閉じるだけで野生動物を捕獲することができるので、容易に野生動物を捕獲することができる。
また、第1実施形態では、動作センサ部2を、野生動物の餌(カボチャP)とともに配置する。これにより、野生動物を動作センサ部2の近傍に容易におびき寄せることができるとともに、野生動物が餌を食べたことによる動きを動作センサ部2により確実に検知することができる。
[第2実施形態]
図2および図3を参照して、本発明の第2実施形態による野生動物捕獲システム200の構成について説明する。
この第2実施形態では、動作センサ部2をカボチャPに設置(固定)した上記第1実施形態の野生動物捕獲システム100と異なり、動作センサ部2を箱部材4(餌箱)に設置する野生動物捕獲システム200について説明する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については同じ符号を用いるとともに、説明を省略する。なお、箱部材4は、特許請求の範囲の「検知部材」の一例である。
図3に示すように、第2実施形態における野生動物捕獲システム200は、箱部材4を備えている。箱部材4の内側には、餌および動作センサ部2が配置されている。なお、餌には、第1実施形態のカボチャPのような内側に動作センサ部2を仕込む(固定する)ものではなく、米ぬかBやヘイキューブ(成形した干し草)などの餌が用いられる。
箱部材4は、箱ワナ1に対して固定されている。また、箱部材4には、前面側の一部に開口部4aが設けられている。開口部4aは、野生動物が身体ごと箱部材4の内側に侵入できない程度の大きさを有している。このため、箱部材4の内側に配置された米ぬかBなどの餌を食べることができる野生動物は、アライグマRなどの孔(開口部4a)から手(前肢)を挿入して餌を食べる特性を有する野生動物に限られる。したがって、箱部材4の内側に配置された動作センサ部2を動かすことのできる野生動物は、アライグマRなどの野生動物に限られる。すなわち、動作センサ部2は、アライグマRなどの野生動物のみを検知することが可能である。
(準備動作および捕獲動作)
図2および図3を参照して、野生動物捕獲システム200による野生動物の捕獲のための準備動作、および、捕獲動作について説明する。ここでは、捕獲対象の野生動物をアライグマRとし、動作センサ部2とともに配置される餌を米ぬかBとして説明する。
アライグマRを捕獲するための準備動作について説明する。ユーザは、箱部材4を、箱ワナ1に対して固定する。また、ユーザは、箱部材4の内側に、米ぬかBと動作センサ部2とを配置する。この際、動作センサ部2が野生動物の手に触れやすくするために、できる限り動作センサ部2を米ぬかB上の箱部材4に近い側に配置するのが好ましい。また、ユーザは、種別データ(事前登録データ)として、アライグマRを目的として捕獲する旨の登録を行う。なお、アライグマRは、米ぬかBを食べる際に、米ぬかBを混ぜるような動作をする特性がある。したがって、メモリ24aには、このような動作に基づく種別データが記憶されている。
次に、アライグマRを捕獲する捕獲動作について説明する。まず、入口14から箱ワナ1(捕獲領域12a)内にアライグマRが侵入する。そして、アライグマRが開口部4aから箱部材4に手を挿入し、アライグマRの手が動作センサ部2に直接接触すること、または、米ぬかBが動かされることにより、動作センサ部2が動かされる。すなわち、アライグマRの動作に応じて動作センサ部2が動かされて、動作センサ部2によりアライグマRの動きが検知される。そして、動作センサ部2が動かされると出力信号S1が加速度センサ23からマイコン24に出力される。そして、マイコン24のCPU24bにおいて、種別データと出力信号S1とに基づいて、野生動物がアライグマRであると判断されることによりトリガ信号S2が生成される。
そして、トリガ信号S2が動作センサ部2から作動部3に無線送信され、作動部3により扉部13が閉じられる。以上により、野生動物捕獲システム200によるアライグマRの捕獲動作が完了する。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、野生動物(イノシシW)を捕獲する箱ワナ1と、野生動物の動きに応じて動かされることにより野生動物を検知する動作センサ部2とを設ける。これにより、箱ワナ1によって野生動物をより確実に捕獲することができる。
また、第2実施形態では、動作センサ部2が設けられ、野生動物に接触することにより動作センサ部2とともに動かされ、動作センサ部2が収納される箱部材4を設ける。これにより、箱部材4を用いる場合、箱部材4に手(前肢)を差し入れる特性を有する野生動物を捕獲しやすくすることができる。このように、捕獲対象となる野生動物の特徴に応じた箱部材4などの検知部材を用いることにより、目的とする野生動物をより一層確実に捕獲することができる。また、箱部材4を用いる設置態様の他に、種々の態様で検知部材を設置することができるので、野生動物が一つの箱部材4などの検知部材の設置態様を学習して警戒するようになったとしても、他の検知部材の設置態様に変更することにより、野生動物の警戒心を解き、野生動物を捕獲することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
図2および図4を参照して、本発明の第3実施形態による野生動物捕獲システム300の構成について説明する。
この第3実施形態では、動作センサ部2をカボチャPに設置(固定)した上記第1実施形態の野生動物捕獲システム100と異なり、動作センサ部2を板部材5に載置する野生動物捕獲システム300について説明する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については同じ符号を用いるとともに、説明を省略する。なお、板部材5は、特許請求の範囲の「検知部材」および「台部材」の一例である。
図4に示すように、第3実施形態における野生動物捕獲システム300は、板部材5を備えている。板部材5は、平板形状を有している。また、板部材5は、箱ワナ1の底面上に配置される。また、板部材5の上面上には、米ぬかBなどの餌と動作センサ部2とが載置される。なお、動作センサ部2は、板部材5に載置されているだけであり、固定されてはいない。また、動作センサ部2(筐体部21)は、上記第1実施形態において説明したように、球形状を有している。
(捕獲動作)
図2および図4を参照して、野生動物捕獲システム300による野生動物の捕獲動作について説明する。ここでは、捕獲対象の野生動物をイノシシWとして説明する。
まず、入口14から箱ワナ1(捕獲領域12a)内にイノシシWが侵入する。そして、イノシシWの下肢が板部材5上に乗ることにより、板部材5を介して、動作センサ部2が動かされる(転がされる)。詳細には、イノシシWの下肢が板部材5上に乗ることで、板部材5が傾斜したり、振動を伝達するなどにより、イノシシWの動作に応じて動作センサ部2が動かされて、動作センサ部2によりイノシシWの動きが検知される。そして、動作センサ部2が動かされると出力信号S1が加速度センサ23からマイコン24に出力される。そして、マイコン24のCPU24bにおいて、出力信号S1とに基づいて、野生動物がイノシシWであると判断されることによりトリガ信号S2が生成される。
そして、トリガ信号S2が動作センサ部2から作動部3に無線送信され、作動部3により扉部13が閉じられる。以上により、野生動物捕獲システム300によるイノシシWの捕獲動作が完了する。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、野生動物(イノシシW)を捕獲する箱ワナ1と、野生動物の動きに応じて動かされることにより野生動物を検知する動作センサ部2とを設ける。これにより、箱ワナ1によって野生動物をより確実に捕獲することができる。
また、第3実施形態では、動作センサ部2が設けられ、野生動物に接触することにより動作センサ部2とともに動かされ、動作センサ部2が載置される板部材5を設ける。これにより、板部材5を用いる場合、台部材を介して野生動物の動き(振動)を動作センサ部2に容易に伝達することができるので、箱ワナ1によって野生動物を一層確実に捕獲することができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第4実施形態]
図2および図5を参照して、本発明の第4実施形態による野生動物捕獲システム400の構成について説明する。
この第4実施形態では、動作センサ部2をカボチャPに設置(固定)した上記第1実施形態の野生動物捕獲システム100と異なり、動作センサ部2を糸部材6(いわゆる蹴り糸)の一端に接続する野生動物捕獲システム400について説明する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については同じ符号を用いるとともに、説明を省略する。なお、糸部材6は、特許請求の範囲の「検知部材」の一例である。
図5に示すように、第4実施形態における野生動物捕獲システム400は、糸部材6を備えている。糸部材6は、平板形状を有している。また、糸部材6は、箱ワナ1の対向する一対の仕切壁12に架け渡されている。また、糸部材6は、一端6aに動作センサ部2が接続されている。また、糸部材6は、他端6bが仕切壁12に結び付けられている。また、糸部材6は、一端6a側は、仕切壁12に結び付けられることなく、動作センサ部2を吊るすように、仕切壁12に架けられている。動作センサ部2は、糸部材6に吊るされた状態で、箱ワナ1の外側に配置されている。また、糸部材6は、野生動物の餌と箱ワナ1の入口14との間に配置されている。なお、糸部材6が架け渡される高さHは、捕獲対象の野生動物が引っ掛かりやすい高さに設定されている。
(捕獲動作)
図2および図5を参照して、野生動物捕獲システム400による野生動物の捕獲動作について説明する。ここでは、捕獲対象の野生動物をイノシシWとし、動作センサ部2とともに配置される餌をカボチャPとして説明する。
まず、入口14から箱ワナ1(捕獲領域12a)内にイノシシWが侵入する。そして、イノシシWが糸部材6に引っ掛かることにより、糸部材6を介して、動作センサ部2が動かされる。すなわち、イノシシWの動作に応じて動作センサ部2が動かされて、動作センサ部2によりイノシシWの動きが検知される。そして、動作センサ部2が動かされると出力信号S1が加速度センサ23からマイコン24に出力される。そして、マイコン24のCPU24bにおいて、種別データと出力信号S1とに基づいて、野生動物がイノシシWであると判断されることによりトリガ信号S2が生成される。
そして、トリガ信号S2が動作センサ部2から作動部3に無線送信され、作動部3により扉部13が閉じられる。以上により、野生動物捕獲システム400によるイノシシWの捕獲動作が完了する。
なお、第4実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態の効果)
第4実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第4実施形態では、上記第1実施形態と同様に、野生動物(イノシシW)を捕獲する箱ワナ1と、野生動物の動きに応じて動かされることにより野生動物を検知する動作センサ部2とを設ける。これにより、箱ワナ1によって野生動物をより確実に捕獲することができる。
また、第4実施形態では、動作センサ部2が設けられ、野生動物に接触することにより動作センサ部2とともに動かされ、動作センサ部2が一端に接続される糸部材6を設ける。これにより、糸部材6を用いる場合、糸部材6を設置する高さ位置を調整することにより、野生動物の大きさに応じて、目的とする野生動物を捕獲しやすくすることができる。この場合、糸部材6の一端に接続される動作センサ部2を、上下方向の動きのみを検知可能にプログラムすることによって、風による横揺れなどに起因する誤検知を防止することができる。
なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第5実施形態]
図2および図6〜図8を参照して、本発明の第5実施形態による野生動物捕獲システム500の構成について説明する。
この第5実施形態では、動作センサ部2をカボチャP内に設置(固定)した上記第1実施形態の野生動物捕獲システム100と異なり、動作センサ部2を接触部材7に設置する野生動物捕獲システム500について説明する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については同じ符号を用いるとともに、説明を省略する。なお、接触部材7は、特許請求の範囲の「検知部材」の一例である。
図6に示すように、第5実施形態における野生動物捕獲システム500は、接触部材7を備えている。接触部材7は、図示しない孔部を有しており、孔部から内部に動作センサ部2が設置されるように構成されている。また、接触部材7の近傍にはカボチャPなどの餌が配置される。接触部材7は、カボチャPなどの餌よりも入口14に近い側に配置される。また、一例として、接触部材7は、樹脂材料により形成されている。なお、図6では、餌であるカボチャPと動作センサ部2とを横並びで配置しているが、カボチャPを配置することなく、米ぬかなどの餌の上に、直接、動作センサ部2を配置してもよい。
接触部材7は、下端に平坦部71a(図7参照)を有する本体部71と、本体部71から突出する複数(4つ)の突起部72と、本体部71の上端に配置される糸取付部73とを含んでいる。本体部71は、概ね、球形状を有している。また、平坦部71aは、本体部71の下端に設けられた平坦な面である。突起部72は、水平方向に延びている。また、4つの突起部72は、それぞれ、本体部71の周方向に90度間隔で設けられている。糸取付部73は、逆U字形状を有している。また、糸取付部73は、糸部材74(図8参照)を結びつけることが可能に構成されている。
ここで、接触部材7を設置する構成(態様)には、2種類ある。1つ目の設置構成として、図6に示すように、接触部材7は、平坦部71aを底面に接触させた状態で設置されるように構成されている。2つ目の設置構成として、図8に示すように、接触部材7は、糸取付部73に結びつけた糸部材74を上方の仕切壁12に結び付けることにより、接触部材7の上方から吊るして設置されるように構成されている。接触部材7は、捕獲目的の野生動物に応じて、2種類の設置構成を使い分けることが可能である。
(捕獲動作)
図2および図6〜図8を参照して、野生動物捕獲システム500による野生動物の捕獲動作について説明する。ここでは、捕獲対象の野生動物をイノシシWとし、動作センサ部2とともに配置される餌をカボチャPとして説明する。
まず、入口14から箱ワナ1(捕獲領域12a)内にイノシシWが侵入する。そして、イノシシWが突起部72または本体部71に接触することにより、動作センサ部2が動かされる。すなわち、イノシシWの動作に応じて動作センサ部2が動かされて、動作センサ部2によりイノシシWの動きが検知される。そして、動作センサ部2が動かされると出力信号S1が加速度センサ23からマイコン24に出力される。そして、マイコン24のCPU24bにおいて、種別データと出力信号S1とに基づいて、野生動物がイノシシWであると判断されることによりトリガ信号S2が生成される。
そして、トリガ信号S2が動作センサ部2から作動部3に無線送信され、作動部3により扉部13が閉じられる。以上により、野生動物捕獲システム100によるイノシシWの捕獲動作が完了する。
なお、第5実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第5実施形態の効果)
第5実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第5実施形態では、上記第1実施形態と同様に、野生動物(イノシシW)を捕獲する箱ワナ1と、野生動物の動きに応じて動かされることにより野生動物を検知する動作センサ部2とを設ける。これにより、箱ワナ1によって野生動物をより確実に捕獲することができる。
第5実施形態では、上記第1実施形態と同様に、動作センサ部2が設けられ、野生動物に接触することにより動作センサ部2とともに動かされ、動作センサ部2が設置される本体部71と本体部71から突出する突起部72とを有する接触部材7を設ける。これにより、また、接触部材7を用いる場合、突起部72が本体部71から突出しているので、野生動物が接触しやすく、動作センサ部2により、より確実に野生動物を検知することができる。
なお、第5実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第6実施形態]
図9および図10を参照して、本発明の第6実施形態による野生動物捕獲システム600の構成について説明する。
この第6実施形態では、野生動物捕獲システム100が箱ワナ1を備える上記第1実施形態とは異なり、野生動物捕獲システム600が括りワナ601を備える例について説明する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については同じ符号を用いるとともに、説明を省略する。なお、括りワナ601は、特許請求の範囲の「捕獲装置」の一例である。
図9に示すように、野生動物捕獲システム600は、括りワナ601と、動作センサ部2(検知体)と、板部材8と、作動部603とを備えている。
括りワナ601は、環状に設けられたループ部601aと、ループ部601aから延びる1本の一端部601bとを含んでいる。括りワナ601は、作動部603により一端部601bを引っ張ることにより、ループ部601aの環状部分を小さくするように構成されている。この際、括りワナ601は、ループ部601aを括ることにより、野生動物の下肢や胴体に巻きつくように構成されている。なお、括りワナ601の近傍には、野生動物を引き寄せるための餌が配置される。
板部材8は、上面上に動作センサ部2が設置されている。板部材8は、円形状の平らな板形状を有している。また、板部材8は、環状のループ部601aの内側に配置される。
作動部603は、一端部601bの一端に接続されている。作動部603は、図10に示すように、バッテリ31、受信部32と、マイコン33と、引張り部634とを含んでいる。動作センサ部2は、板部材8(図9参照)が野生動物に踏まれて動かされることに応じて野生動物の動きを検知するように構成されている。そして、引張り部634は、動作センサ部2から無線送信されたトリガ信号S2を受信部32およびマイコン33を介して取得することにより、一端部601b(図9参照)を引っ張るように構成されている。これにより、図10に示す括りワナ601は、ループ部601aの環状部分を小さくし、野生動物の下肢や胴体にループ部601aを巻きつけるように構成されている。
なお、第6実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第6実施形態の効果)
第6実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第6実施形態では、上記第1実施形態と同様に、野生動物(イノシシW)を捕獲する括りワナ601と、野生動物の動きに応じて動かされることにより野生動物を検知する動作センサ部2とを設ける。これにより、括りワナ601によって野生動物をより確実に捕獲することができる。
なお、第6実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1〜第6実施形態では、本発明の制御部の一例であるCPU24bと、本発明の記憶部の一例であるメモリ24aとを含むマイコン24を動作センサ部2に設けることにより、動作センサ部2においてトリガ信号S2を生成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、図11に示す第1実施形態の第1変形例のように、メモリ331aとCPU331bとを含むマイコン331を作動部3aに設けることにより、作動部3aにおいてトリガ信号S2を生成してもよい。なお、動作センサ部2aのマイコン241は、加速度センサ23から取得した出力信号S1をそのまま無線送信部25に出力する。また、動作センサ部および作動部と別体でトリガ信号を生成する制御部(CPU)を設けてもよい。
また、上記第1〜第6実施形態では、本発明の捕獲装置として箱ワナまたは括りワナを用いた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、図12に示す第1実施形態の第2変形例のように、本発明の捕獲装置として囲いワナ1aを用いてもよい。
囲いワナ1aの他に、図13に示す第1実施形態の第3変形例のように、投網式ワナ1bを用いてもよい。この場合、投網式ワナ1bは、上下方向に延び、先端に作動部703が設けられる複数の棒状部701aと、作動部703により保持(係合)される網部701bとを備えている。そして、動作センサ部2は、網部701bの直下に配置され、野生動物により動かされることにより、トリガ信号S2を動作センサ部2から作動部703に無線送信する。その結果、作動部703による網部701bの保持(係合)が解除されて、網部701bが下方に落下し、野生動物が捕獲される。この他、網ワナ、檻ワナなどの捕獲装置を用いてもよい。なお、投網式ワナ1bは特許請求の範囲の「捕獲装置」の一例である。
また、囲いワナ1aを用いる場合においては、動作センサ部を1つのみ設けているが、図14に示す第1実施形態の第4変形例のように、動作センサ部2を複数設けてもよい。この場合、作動部3を、複数の動作センサ部2からがトリガ信号S2を受信した場合に、扉部13を閉じるように構成してもよい。なお、野生動物を捕獲する際、複数の動作センサ部2が同時に動かされた場合に限らず、たとえば、所定の時間間隔の中で複数(所定の数以上)の動作センサ部2が動かされた場合に、作動部3により扉部13を閉じるように構成してもよい。これにより、複数の野生動物をより確実に捕獲することができる。
また、上記第3実施形態では、本発明の台部材として板部材を用いた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、図15に示すように、本発明の台部材として円柱状の台座5aを用いてもよい。この場合、動作センサ部2は、台座5a上に載置される。また、台座5aは、米ぬかBなどの餌と、箱ワナ1の入口14との間に配置される。
また、上記第1〜第6実施形態では、動作センサ部を構造物に対して設置した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、動作センサ部を構造物に対して設置することなく、単に地面上に配置してもよい。この場合、動作センサ部は、地面を介して伝わる野生動物の振動により、野生動物の動きを検知するか、または、野生動物に直接接触されることにより、野生動物の動きを検知する。この他、動作センサ部を箱ワナなどのワナ本体の振動を検知可能なように配置してもよい。
また、上記第1実施形態では、カボチャに動作センサ部を設置した(仕込んだ)例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、動作センサ部を石などの重量物に設置してもよい。なお、カボチャと同様に、石の重量を変化させることにより、石を動かせる動物種が変わるため、捕獲対象の野生動物に合わせて石の重量を変化させるのが好ましい。
また、上記第1〜第6実施形態では、野生動物の動きを検知するために、野生動物の動きに応じて動かされる動作センサ部が、加速度センサを含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、野生動物の動きに応じて動かされる動作センサ部が、加速度センサではなく、角速度センサ、焦電センサ、距離センサ、感熱センサまたは圧力センサなどを含んでいてもよい。なお、これらのセンサは、たとえば、地面上に設置され、野生動物により動かされて倒されることなどにより、野生動物の動きを検知するように構成されている。また、より精度よく野生動物の動きを検知するために、動作センサ部に加えて、野生動物捕獲システムが、角速度センサ、焦電センサ、距離センサ、感熱センサまたは圧力センサなどを含んでいてもよい。
また、上記第1〜第6実施形態では、本発明の記憶部としてのメモリに記憶された種別データと、出力信号とに基づいて、トリガ信号を生成するか否かの判断を行った例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、種別データに基づくことなく、出力信号だけに基づいて、トリガ信号を生成するか否かの判断を行ってもよい、
また、上記第1〜第6実施形態では、動作センサ部の筐体部を球形状に形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、動作センサ部の筐体部を直方体形状などの球形状以外の形状に形成してもよい。
また、上記第1〜第5実施形態では、箱ワナに1つ目の入口を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、箱ワナに複数の入口を設けてもよい。
また、上記第1〜第6実施形態では、無線通信により、動作センサ部から作動部に信号(トリガ信号)を送信する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、有線により、動作センサ部から作動部に信号(トリガ信号)を送信してもよい。
また、上記第1〜第6実施形態では、本発明の記憶部としてのメモリが出力信号を記憶するように構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、本発明の記憶部としてのメモリが出力信号を記憶しなくてもよい。
また、上記第1実施形態では、固体状の餌(カボチャ)の中に動作センサ部を配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、粉状あるいは粒状の餌の中に混ぜるなどにより、動作センサ部を配置してもよい。
また、上記第5実施形態では、接触部材に突起部を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、接触部材に突起部を設けなくてもよい。