JP2018027050A - オゾン供給制御方法、追肥量制御方法及び養液栽培装置 - Google Patents

オゾン供給制御方法、追肥量制御方法及び養液栽培装置 Download PDF

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Abstract

【課題】殺菌効果を維持しながら溶液中の微量元素の析出を抑制した養液のオゾン殺菌方法及び析出した微量元素を補充する追肥方法、並びにこれらの方法を用いる養液栽培装置を提供することにある。【解決手段】養液の酸化還元電位値を計測し、養液の酸化還元電位値がピークに達した後に減少に転じ、その後、前記養液の酸化還元電位値が略一定値で推移する状態に移行したことを確認した段階でオゾン供給を停止することを特徴とするオゾン供給制御方法と、養液に供給したオゾンの濃度とその供給時間との積算よりオゾン供給量を求め、そのオゾン供給量と、予め求めておいたオゾン供給量と微量元素の析出量との相関関係とに基づいて、オゾン供給に伴って前記養液から析出した微量元素量を求め、その析出量と同量の微量元素を前記養液タンクへ補充することを特徴とする追肥量制御方法である。【選択図】 図7

Description

本発明は、植物の養液栽培における養液へのオゾン供給制御方法、析出した微量元素を補充する追肥量制御方法、及びこれらの方法を用いた養液栽培装置に関する。
土壌を用いずに野菜や花などの植物を栽培する養液栽培は、露地栽培とは異なり、土地や環境条件の制約を受けることなく施設を設置することができる利点があるため、近年、盛んになりつつある。
養液栽培では、植物の生育に必要な栄養成分を液肥と希釈水とを所定比率で混合した養液(培養液)を植物の根に連続的あるいは間欠的に供給して循環させながら植物を育成している。このため、養液に病原菌が混入した場合には、病原菌が溶液中の有機物を養分として増殖し、栽培装置全体に病害を発生させるおそれがある。養液栽培で発生する植物の主な病害としては、青枯病、萎ちょう病、根腐病などがあるが、これらの病害の原因となる病原菌が養液に混入した場合の殺菌は難しく、循環する養液により植物全体が病害を受けることになる。また、特に植物の根部に病害が発生した場合には、養液に農薬を投与することができないことから、病原菌が根に付着した段階で殺菌する必要がある。
養液栽培の溶液を殺菌する方法としては、次亜塩素酸ナトリウムを注入する方法、紫外線を照射する方法、加熱殺菌する方法などがあるが、それぞれ問題を有しており、近年は、オゾン曝気による方法が注目されている。
オゾンによる養液や栽培装置の殺菌では、殺菌消毒効果が顕著であるだけでなく、最終的には分解して酸素に戻り養液や植物に残らない特徴を有している。また、オゾンによると、養液や栽培装置の殺菌ができるだけでなく、オゾン濃度が0.3ppm乃至0.8ppmの養液を栽培ベッドに循環させることにより、植物の根の表面に付着した病原菌を殺菌することもできるという効果もある。
その一方で、オゾンを用いた養液の殺菌においては、養液中の微量元素として必須の鉄、マンガン、カルシウムなどの金属元素がオゾンの強力な酸化力により酸化され、酸化鉄などの不溶性酸化物に変化し、析出して沈殿する。これらの微量元素は、植物体内における存在が微量でありながら、植物の多くの生理作用に関係しているため、これらの微量元素が養液から析出した場合には、これらの微量元素を養液に追肥する必要がある。また、沈殿した析出物が装置に固着すると、これらの固着物を取り除くためのメンテナンスが必要となり、装置のメンテナンスコストや手間が増大するという問題もある。
養液をオゾンで殺菌処理した際に、養液中の鉄、マンガン等が酸化されて生じる不溶性酸化物の析出や沈殿に対処する技術として、特許文献1には、オゾン溶解槽と、オゾン分解槽と、養分注入槽とを備え、栽培ベッドからオゾン溶解槽に養液を取り出し、養液にオゾンガスを溶解させて殺菌する工程と、養液をオゾン分解槽に移送してから空気を散気して、養液に溶解したオゾンを分解する工程と、養液を養分注入槽に移送してから、養液に養分を追肥して適度な養分濃度の養液に調整する工程と、養液を栽培ベッドに戻す工程を備えた水耕栽培システムが開示されている。
また、特許文献2には、養液タンクに貯留されている養液にオゾンを供給して殺菌するにあたり、養液中に含まれる溶解鉄や溶解マンガンが沈殿する前に、養液タンク内の溶液にキレート剤を添加するか、あるいは沈殿物が生じた養液タンク内の溶液にキレート剤を添加することにより、沈殿物となった鉄やマンガンを養液中に再溶解させ、追肥を不要とするとともに、装置へ沈殿した析出物の付着を防止する水耕栽培方法が開示されている。
特開2001−157524号公報 特開2012−191873号公報
特許文献1に記載された水耕栽培システムは、栽培ベッドに加えてオゾン溶解槽、オゾン分解槽、養分注入槽、空気導入用ポンプなどの装置が必要であり、システムの複雑化、大型化、コストアップを招く問題がある。
また、オゾン溶解槽で養液にオゾンを溶解させ、養液に含まれる病原菌を殺菌するとともに、微量成分を析出させた後にオゾン分解槽に移送し、養液に溶解しているオゾンを分解除去した後に養分注入槽で養分を追肥するので、追肥した鉄、マンガン、カルシウムなどがオゾン溶解槽以外では不溶性酸化物として析出するおそれはないが、養分注入槽から栽培ベッドへ戻される溶液中にオゾンが含まれていないので、植物の根部や栽培ベッドなどの装置内部を殺菌することができず、栽培ベッドなどに病原菌が侵入した場合には、植物全体に病害が発生するおそれがある。
特許文献2に記載された水耕栽培方法は、養液に添加したキレート剤と溶解鉄イオン(Fe2+)や溶解マンガン(Mn2+)と結合させ、キレート金属化合物を形成させることによって、鉄やマンガンが酸化されて沈殿物が生成することを防止したり、沈殿物となっている鉄やマンガンを養液中に再溶解させたりするものである。一方で、キレート剤は有機化合物であり、養液にオゾンが含まれているとオゾンの強力な酸化力によりキレート剤が分解される結果、キレート結合を解除された養液中の鉄、マンガンなどがオゾンにより酸化され、酸化鉄などの不溶性酸化物に変化して析出、沈殿するおそれがある。
本発明は、上記の課題点を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、殺菌効果を維持しながら溶液中の微量元素の析出を抑制した養液のオゾン殺菌方法及び析出した微量元素を補充する追肥方法、並びにこれらの方法を用いる養液栽培装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、オゾン発生装置から養液タンクに貯留されている養液にオゾンを供給して養液中の病原菌を殺菌するオゾン供給制御方法であって、養液タンクに貯留されている養液にオゾンを供給するとともに養液タンク内に設けた酸化還元電位計(ORP計)で養液の酸化還元電位値(ORP値)を計測し、養液の酸化還元電位値(ORP値)がピークに達した後に減少に転じ、その後、前記養液の酸化還元電位値(ORP値)が略一定値で推移する状態に移行したことを確認した段階でオゾン供給を停止することを特徴とするオゾン供給制御方法である。
請求項2に係る発明は、オゾン発生装置から養液タンクに貯留されている養液に供給したオゾンの濃度とその供給時間との積算よりオゾン供給量を求め、そのオゾン供給量と、予め求めておいたオゾン供給量と微量元素の析出量との相関関係とに基づいて、オゾン供給に伴って前記養液から析出した微量元素量を求め、その析出量と同量の微量元素を前記養液タンクへ補充することを特徴とする追肥量制御方法である。
請求項3に係る発明は、植物を栽培する栽培ベッドと、栽培ベッドに供給する養液を貯留する養液タンクと、養液タンクから栽培ベッドへ養液を供給するための供給管路と、養液タンクにオゾンを供給して貯留されている養液を殺菌するオゾン発生装置と、養液タンク内の養液に供給する追肥を貯留する追肥タンクとを備えた養液栽培装置であって、養液タンクに設けた酸化還元電位計(ORP計)の測定値に基づいてオゾン発生装置から養液タンクへのオゾンの供給を制御するオゾン制御機構を備えるとともに、オゾン発生装置から養液タンクに貯留された前記養液に供給されたオゾン供給量を求め、そのオゾン供給量と、予め求めておいたオゾン供給量と微量元素の析出量との相関関係とに基づいて、オゾン供給に伴って前記養液から析出した微量元素量を求め、その析出量と同量の微量元素を追肥タンクから養液タンクへ補充する追肥制御機構を備えたことを特徴とする養液栽培装置である。
請求項1に係る発明によると、養液タンクに貯留されている養液にオゾンを供給して病原菌を殺菌するにあたり、養液タンク内に設けたORP計で養液のORP値を計測するとともにその変化状況をモニターすることにより、病原菌を殺菌するために必要なオゾン量が供給された後であって、かつ養液にキレート金属元素化合物として含まれている微量元素の析出量が増加する前の段階でオゾンの供給を停止することができるので、養液中の病原菌を十分に殺菌することができるとともに、養液に含まれている微量元素の析出量を抑制することにより、養液に追肥すべき微量元素の量を削減し、栽培コストを削減することができる。
また、養液に含まれている微量元素の析出量を抑制することにより、装置に固着する沈殿物の量が減少するので、装置に固着した沈殿物を取り除くために必要なメンテナスの回数が減少するため、栽培装置の稼働率を向上させるとともに、メンテナンスのコストや手間を大幅に削減することができる。
これに加え、オゾンの過剰な供給を防止し、適度なオゾン濃度の養液を栽培ベッドに供給することができるので、栽培する植物に悪影響を与えることなく根部を殺菌し、根部の病害を防止することができるとともに、栽培ベッドや配管内を含んだ栽培装置全体を殺菌することができる。
請求項2に係る発明によると、オゾン発生装置から養液タンクに貯留されている養液に供給したオゾンの濃度とその供給時間との積算よりオゾン供給量を求め、そのオゾン供給量と、予め求めておいたオゾン供給量と微量元素の析出量との相関関係とに基づき、オゾン供給に伴って養液から析出した微量元素量を求め、その析出量と同量の微量元素を養液タンクに補充するので、常に養液中の養分を適正量に維持することができるとともに、過剰な追肥による植物への悪影響や、不必要な追肥によるコスト増加を防止することができる。
請求項3に係る発明によると、オゾン制御機構が養液のORP値の変化状況をモニターし、養液中にキレート金属元素化合物として含まれている微量元素の析出が増加する前の段階でオゾンの供給を停止することができるので、養液に含まれている微量元素の析出量を抑制することができるとともに、養液中の病原菌を殺菌するために必要なオゾンを養液に供給することができるように養液栽培装置を運転することができる。
また、追肥制御機構が、オゾン発生装置から養液タンクに貯留されている養液に供給したオゾンの濃度とその供給時間との積算よりオゾン供給量を求め、そのオゾン供給量と、予め求めておいたオゾン供給量と微量元素の析出量との相関関係とに基づき、オゾン供給に伴って養液から析出した微量元素量を求め、その析出量と同量の微量元素を養液に補充するように制御するので、常に養液中の養分を適正量に維持することができるように養液栽培装置を運転することができる。
オゾン供給時間と養液のORP値との関係、オゾン供給時間と鉄イオン濃度の関係の確認を行った試験の装置の模式図である。 オゾン供給時間と試験水のORP値との関係を示すグラフである。 オゾン供給時間と鉄イオン濃度との関係を示すグラフである。 オゾン供給時間と一般細菌数との関係を示すグラフである。 オゾンと鉄イオンの反応を説明する概念図である。 鉄イオンが水と反応して析出する状況を説明する概念図である。 本発明における養液栽培装置の一例を示す模式図である。
以下に、本発明におけるオゾン制御方法、追肥量制御方法について詳細に説明する。
本発明者は、養液のオゾン殺菌において、養液に含まれる微量元素の析出を抑制する方法、及び微量元素の析出量を求め、析出した微量元素を過不足なく養液に追肥する方法について検討を行ってきた。その検討の過程において、オゾン供給に伴う養液のORP値の変化状況と、養液に含まれる微量電素の析出況との間には相関関係が存在すること、また、微量元素の析出量とオゾンの供給量との間にも相関関係が存在するとの知見を得るに至った。以下、養液に含まれる微量元素の一つである鉄を代表例として、その内容を説明する。
本発明者は、実際に植物の栽培を行っている養液栽培装置から採水した養液を試験水とし、オゾン供給装置でオゾンを供給した場合の試験水のオゾン濃度(ppm)、ORP値(mV)、鉄イオン濃度(ppm)及び一般細菌数(個/mL)の変化状況の計測を行った。試験は、図1に示す試験装置1で実施した。試験装置1は、試験水を貯留する水槽2と試験水にオゾンを供給するオゾン供給装置3と、試験水が水槽2とオゾン供給装置3の間で循環する管路4と、管路4に配置され試験水を循環させる循環ポンプ5とから構成されている。
試験にあたっては、水槽2に試験水6を30(L)貯留し、循環ポンプ5の送水能力を30(L/min)に調整し、水槽2に貯留された試験水6の全てが1分間で試験装置1を循環するようにした。また、オゾン発生装置3のオゾン発生量を2.0(g/h)に設定し、管路4内を流れる試験水にオゾンを供給した。試験水のORP値の計測は、水槽2内に設置したORP計7により行い、オゾン濃度と鉄イオン濃度の計測は、試験水を採水して比色法により行った。なお、鉄イオン濃度として、FE2+、FE3+、キレート鉄を含む濃度を計測した。
試験にあたっては、先ず循環ポンプ5作動させ、水槽2に貯留された試験水6を管路2を介して循環させ、十分に撹拌してから試験水のORP値の計測を行い、またオゾン濃度、鉄イオン濃度及び一般細菌数の計測用に採水を行った。その後、オゾン発生装置3と循環ポンプ5を作動させ、水槽2に貯留された試験水6を循環させながらオゾンを供給し、連続的にORP計により試験水のORP値を計測するとともに、試験開始後2分、5分、10分、15分、30分、60分の各時点でオゾン濃度、鉄イオン濃度、一般細菌数の計測用に採水を行った。
各計測ポイントでのオゾン濃度、ORP値、鉄イオン濃度、一般細菌数の計測結果を表1にまとめるとともに、図2にはオゾン供給時間と試験水のORP値との関係を、図3にはオゾン供給時間と鉄イオン濃度との関係を、図4にはオゾン供給時間と一般細菌数との関係を示す。
Figure 2018027050
図2によると、試験水へのオゾンの供給が開始されると、当初、約500mVであった試験水のORP値は急激に上昇し、オゾン供給開始後4分でピークの878mVに達し、その後、10分程度をかけて略一定の減少率で約650mVまで減少している。また、試験水のORP値が約650mVまで減少した14分後からは、試験水のORP値は略一定値で約10分間推移し、24分を経過する頃から再び上昇に転じている。
また、図3によると、試験水の鉄イオン濃度は、試験水へのオゾンの供給開始から5分後まで一定値を維持し、その後、10分後まで急速に減少するが、15分後からは減少率が低下し、30分後からはさらに減少率が低下するとともに、略一定の減少率になっている。
以上のオゾン供給時間と試験水のORP値との関係と、また、オゾン供給時間と鉄イオン濃度との関係から、ORP値の変化状況と鉄の析出状況には、次のような関係があると考えることができる。
先ず、オゾン供給開始から4分経過するまでの間は、ORP値が急激に上昇するのに対し、鉄イオン濃度は一定値を保ったままである。このような現象が生じる原因は、実際に植物を栽培している養液から抽出した試験水には、植物の養分として必要な鉄を含む金属元素が安定して植物に吸収されるように金属元素がキレート金属元素化合物(鉄、銅、亜鉛、マンガン等)として含まれているため、先ず供給されたオゾンとキレートが反応し、その結果キレートは徐々に分解されているが、金属元素の析出物は発生していない状況であると考えることができる。従って、この段階では、試験水中に鉄析出物は発生していない。
それに続く、オゾン供給開始後4分からから14分までの間は、オゾンによるキレートの分解が進み、試験水中にはキレート鉄と鉄イオン(Fe2+)が混在しており、鉄イオン(Fe2+)の還元作用により試験水のORP値が減少している状態であると考えることができる。
さらに、オゾン供給開始後14分からから24分までの間は、ORP値は略一定値を維持した状態であるが、鉄イオン濃度の減少は続いている状態であることから、オゾンによって鉄イオン(Fe2+)が酸化されてORP値が上昇している状態と、キレート鉄が鉄イオン(Fe2+)になってORP値が減少している状態の両方が混在し、電位的に平衡状態であると考えることができる。
ORP値が上昇に転じた24分以降において、ORP値が上昇し、鉄イオン濃度の減少が継続しているのは、オゾンにより酸化されて鉄が析出した結果、試験水中の鉄イオン濃度が減少したために、鉄イオンの還元に使用されるオゾンの量が減り、試験水中のオゾン濃度の上昇に伴い、ORP値が上昇するためであると考えることができる。
以上の試験水中におけるオゾンと鉄イオンとの反応式は、次の式により記述することができる。
2Fe2++O → 2Fe3++2(OH) ・・・(1)
Fe3++3HO → Fe(OH)↓+3H ・・・(2)
また、図5において(1)式示す反応の概念図を、図6において(2)式に示す反応の概念図を示す。
従って、養液タンクに設けたORP計により養液のORP値を計測してその変化状況をモニターし、ORP値がピークに達した後に減少に転じ、その後略一定値で推移する状態に移行したことを見極め、この変化点(図2中のA部)で養液へのオゾン供給を停止すれば、養液中の鉄が全て析出する前の段階、例えば、鉄イオン濃度が50%以上の段階で鉄の析出を止めることができ、養液に含まれる全ての鉄が不溶性の水酸化鉄(3)に変化して析出することを防止することができる。
また、表1及び図4によると、試験水中の一般細菌数はオゾンの供給開始直後から急激に減少し、開始から15分でゼロとなっており、ORP値がピークに達した後に減少に転じ、その後略一定値で推移する状態に移行した時点でオゾンの供給を停止すれば、養液を十分に殺菌することができることを示している。
以上の試験は、試験水として採取した養液に含まれる鉄イオンについて計測したが、実際の植物の栽培にあたっては、鉄以外にも、マンガン、亜鉛等の微量元素が重要であり、これらの微量元素が不足すると、種々の病害が発生する。これらの病害としては、例えば、鉄欠乏症としては、キク、カーネーション、リンゴ、ブドウなどに発症するクロロシス、マンガン欠乏症としては、エンドウに発症するウドンコ病や潟地病、サトウダイコンに発症する黄斑病、亜鉛欠乏症としては、アンズ、モモ、トマトなどに発症する小葉病などを挙げることができる。
従って、実際に栽培する植物の品種毎に必要な微量元素を選定し、そのキレート化合物について上述したものと同様の実験を行って、オゾン供給時間と養液のORP値との関係、及びオゾン供給時間と選定した微量元素濃度との関係を求めるとともに、別途、オゾン供給量と選定した微量元素の析出量との相関関係を求めておくことにより、鉄以外の微量元素についても本発明におけるオゾン制御方法及び追肥制御方法を用いることにより、養液に含まれている微量元素の析出量を抑制することができるとともに、オゾン供給に伴って養液から析出した微量元素量を求め、その析出量と同量の微量元素を養液に補充して、常に養液中の養分を適正量に維持することができる。
以上説明したように、本発明におけるオゾン制御方法によれば、養液タンクに貯留されている養液にオゾンを供給するとともに養液タンク内に設けたORP計で養液のORP値を計測し、養液のORP値がピークに達した後に減少に転じ、その後、養液のORP値が略一定値で推移する状態に移行したことを確認した段階でオゾン供給を停止するので、養液に含まれている微量元素の析出量を抑制することができる。
また、本発明における追肥量制御方法によれば、予めオゾン供給量と微量元素の析出量との相関関係を求めておき、養液に供給したオゾン濃度と供給時間からオゾン供給量を演算し、この演算したオゾン供給量と前記相関関係から鉄の析出量を求め、この求めた鉄の析出量と同量の鉄を養液タンク中の養液に補充するので、養液中の鉄の量を所定量に回復させることができる。
なお、オゾン供給時間と養液のORP値との関係、オゾン供給時間と選定した微量元素濃度との関係、及びオゾン供給量と微量元素の析出量との相関関係は、オゾン発生装置の能力や栽培装置の構成、栽培に使用する養液の種類や量などにより左右されるので、植物の栽培に先立ち、実際に植物の栽培を行う栽培装置と養液を使用し、これらの関係を求めておく必要がある。
次に、本発明における養液栽培装置の実施例について図面に基づいて詳細に説明する。
図7は、養液栽培装置の一実施形態の模式図を示している。図7に示すように、養液栽培装置11は、植物を栽培する栽培ベッド12と、栽培ベッド12に供給する養液を貯留する養液タンク13と、養液タンク13と栽培ベッド12との間で養液を循環させる供給管路14と、養液を循環させる循環ポンプ15と、オゾンを供給して養液を殺菌するオゾン発生装置16と、オゾン発生装置16が発生させたオゾンを養液に溶解させるエジェクタ17と、供給管路14内の養液の流れをエジェクタ17へ分岐させる分岐流量調整弁18と、分岐流量調整弁18で分岐させた養液をエジェクタ17を経由して養液タンク13に還流させる還流管路19と、養液タンク13内の養液に供給する追肥を貯留する追肥タンク20と、追肥タンク20と養液タンク13との間を連結する追肥供給管路21と、追肥タンク20から養液タンク13に追肥を供給する薬注ポンプ22とから構成されている。
栽培ベッド12では、植物が水耕栽培され、養液タンク13から連続的に植物の生育に必要な養分と一定濃度のオゾンを含む殺菌された養液が供給されるので、衛生的な環境で植物を安定的に生育させることができる。また、植物の根部を継続的に殺菌し、根部の病害の発生を防止する。
養液タンク13は内部に一定量の養液を貯留しており、その内部には、貯留した養液のORP値を計測するためのORP計23を備えている。ORP計23で計測したORP値は、後述するオゾン発生装置16内のオゾン・追肥制御部32へと送られる。
供給管路14は、養液タンク13と栽培ベッド12との間で養液を循環させるための管路であり、養液タンク13と栽培ベッド12との間で養液を循環させるための循環ポンプ15が設けられている。
オゾン発生装置16は、放電式のオゾナイザ24と、このオゾナイザ24に原料ガスを供給する原料ガス源25と、原料ガス源25からオゾナイザ24へ原料ガスを供給する原料供給管26と、オゾナイザ24で発生させたオゾンをオゾン発生装置16の外部へ供給するオゾン供給管27を有し、原料供給管26には、原料ガス源25からオゾナイザ24へ供給される原料ガスの流量(原料ガス流量)を計測する流量計28と、原料ガス流量を調整する流量調整弁29と、原料ガスの圧力を計測する圧力計30が設けられ、オゾン供給管27には、原料ガスの圧力を調整する圧力調整弁31設けられている。
これらに加え、オゾン発生装置16は、オゾン発生装置16が発生するオゾン濃度を制御するとともに、追肥タンク20から養液タンク13に供給する追肥量を制御するオゾン・追肥制御部32を備えている。
オゾナイザ24は放電式であり、図面による説明省略するが、例えば、一方の面に高電圧電極が設けられたガラス誘導体管と、この誘導体管の他方の面に放電ギャップを介して設置された接地電極とが収納され、前記高電圧電極に高周波電圧を印加し、前記放電ギャップ内に導かれる原料ガスのオゾンを発生させるようになっている。
原料ガス源25は、オゾナイザ24に原料ガスとして酸素が富化された空気を供給する装置であり、例えば、コンプレッサーとPSA方式の酸素濃縮器により構成することができる。また、原料ガス源25として酸素ボンベを使用することもできる。
原料供給管26は、原料ガス源25から原料ガスをオゾナイザ24に供給する管路であり、加圧された原料ガスを流すことから、ステンレス鋼等の適宜の金属製パイプを使用して構成する。
オゾン供給管27は、オゾナイザ24が生成したオゾンガスを含む空気をオゾン発生装置16の外部に設けたエジェクタ17等のオゾン溶解装置に供給する管路であり、加圧されたオゾンガスを含む空気を流すことから、ステンレス鋼等の適宜の金属製パイプを使用して構成する。
流量計28は、原料ガス源25からオゾナイザ24に供給される原料ガスの流量(原料ガス流量)を計測し、その計測データをオゾン・追肥制御部32に送信するものであり、原料ガス流量を計測できるものであれば計測方式は任意である。
流量調整弁29は、オゾン・追肥制御部32からの動作信号に基づき、原料ガス源25からオゾナイザ24に供給される原料ガス流量を調整するものであり、流量調整が可能であればバルブの方式は任意である。また、流量調整弁29として流量計測機能を有するバルブを使用する場合には、流量計28は不要である。
圧力計30は、原料ガス源25からオゾナイザ24に供給される原料ガスの圧力を計測し、その計測データをオゾン・追肥制御部32に送信するものであり、原料ガスの圧力を計測できるものであれば計測方式は任意である。圧力計30は、オゾナイザ24と連通した原料供給管26に設けられているので、この位置で原料供給管26内の圧力を測定することにより、オゾナイザ24の内圧(オゾナイザ内圧)を計測することができる。
圧力調整弁31は、オゾン・追肥制御部32からの動作信号に基づき、原料ガス源25からオゾナイザ24に供給される原料ガスの圧力を調整するものであり、圧力調整が可能であればバルブの方式は任意である。圧力調整弁31は、オゾナイザ24と連通したオゾン供給管27に設けられているので、圧力調整弁31の開度を調整することにより、オゾナイザ24内の圧力(オゾナイザ内圧)を調整することができる。
オゾン・追肥制御部32は、流量計28が計測した原料ガス流量と圧力計30が計測したオゾナイザ内圧とに基づいてオゾナイザ24が発生したオゾン濃度を演算するとともに、演算したオゾン濃度が所定のオゾン濃度と異なる場合には、流量調整弁29及び/又は圧力調整弁31に動作信号を発信してこれらに弁の開度調整を行い、オゾナイザ24が発生するオゾン濃度を所定の濃度に制御する。
オゾン発生装置16において、オゾン濃度測定器を用いることなくオゾン濃度を制御するのは、本発明者が、水耕栽培装置に使用するようなオゾン発生能力が小さいオゾン発生器を簡単かつ安価に構成すべく検討を重ねる過程において、取得した知見に基づくものである。一般には、オゾン発生量が多いとオゾン濃度等と電気特性の相関関係があるが、オゾン発生量が少ないと前記相関関係が存在しない。水耕栽培装置に使用するようなオゾン発生能力が小さいオゾン発生器のオゾナイザが発生するオゾン濃度と、オゾナイザへ供給する原料ガス流量及びオゾナイザ内圧との間には相関関係が存在するので、オゾナイザへ供給する原料ガス流量及び/又はオゾナイザ内圧を計測することによりオゾン濃度を演算することできるとともに、原料ガス流量及び/又はオゾナイザ内圧を制御することによりオゾン濃度を制御することができるのである。
従って、この相関関係をオゾン・追肥制御部32のメモリに記憶させておけば、流量計28が計測した原料ガス流量と、圧力計30が計測したオゾナイザ圧力との基づき、オゾナイザ24が発生するオゾン濃度を演算することが可能となり、また、流量調整弁29及び/又は圧力調整弁31を制御して、原料ガス流量及び/又はオゾナイザ内圧を調整することによりオゾン濃度を制御することができるのである。
また、オゾン・追肥制御部32は、オゾン供給時間と養液のORP値との関係、及びオゾン供給時間と微量元素濃度との関係をメモリに記憶している。これにより、養液にオゾンを供給している間、養液タンク13内に設けたORP計23で養液のORP値を計測し、養液のORP値がピークに達した後に減少に転じ、その後、養液のORP値が略一定値で推移する状態に移行したことを確認した段階で原料ガス源25の動作を停止させるに動作信号等を送信してオゾン供給を停止し、養液に含まれている微量元素の析出量を抑制する制御を実施する。
以上のように、オゾン制御機構は、オゾン・追肥制御部32を中心に構成され、オゾン発生装置16内の流量計28が計測した原料ガス流量と圧力計30が計測したオゾナイザ圧力との基づき、オゾナイザ24が発生するオゾン濃度を計測し、計測値が所定値と異なる場合には、流量調整弁29及び/又は圧力調整弁31を制御して、原料ガス流量及び/又はオゾナイザ内圧を調整することによりオゾン濃度を制御するとともに、養液タンク13に設けたORP計23の測定値に基づいてオゾン発生装置16から養液タンク13へのオゾンの供給を制御している。
また、追肥制御機構もオゾン・追肥制御部32を中心に構成され、オゾン発生装置16から養液タンク13へのオゾンの供給量をオゾン濃度と供給時間から積算し、積算したオゾン供給量と、予めメモリに記憶させたオゾン供給量と微量元素の析出量との相関関係に基づいて、オゾン供給により養液から析出した微量元素量を計算し、薬注ポンプ22に動作信号を発信して、追肥タンク20から養液タンク13に所要量の追肥の供給を制御している。
分岐流量調整弁18は、供給管路14に設けられており、弁開度を適宜に調整することにより、供給管路14内を流れて栽培ベッド12に供給される養液と、供給管路14から分岐した還流管路19内を流れ、エジェクタ17でオゾンを供給される養液との割合を任意に設定することができる。弁開度の設定は、手動で行っても良いし、オゾン・追肥制御部32からの動作信号で行うようにすることもできる。
なお、本実施例では、養液にオゾン発生装置16で発生させたオゾンを溶解するためにエジェクタ17を使用しているが、気泡塔を使用して養液にオゾンを溶解させても良い。
以下、上記のように構成された養液栽培装置11の動作について説明する。
養液タンク13内に貯留した養液は、循環ポンプ15により供給管路14を介して養液タンク13と栽培ベッド12との間を連続的に循環して、栽培ベッド12で栽培されている植物の根に生育に必要が養分を供給する。
その一方で、供給管路14から分岐されて還流管路19を流れる養液に対しては、エジェクタ17を介してオゾン発生装置16からオゾンが供給される。このとき、オゾン発生装置16は、オゾン・追肥制御部32に記憶されたオゾナイザが発生するオゾン濃度と原料ガス流量とオゾナイザ内圧との相関関係に従って流量調整弁29と圧力調整弁31の開度を調整し、所定濃度のオゾンを発生させ、エジェクタ17に供給する。
エジェクタ17においてオゾンが溶解された養液は養液タンク13に還流し、養液タンク13内に貯留されている養液と混合するが、オゾン発生装置16から十分な濃度と量のオゾンを供給されているため、混合した養液には、養液に含まれる病原菌の殺菌、有機物の分解に十分な濃度のオゾンが含まれている。病原菌の殺菌と有機物の分解に使用されず、養液に残留するオゾンは、養液と共に栽培ベッド12に供給され、栽培されている植物の根を消毒するとともに、栽培ベッド12を含む装置内部を殺菌する。
オゾン発生装置16が発生して養液に供給するオゾンの濃度及び流量は、オゾン・追肥制御部32により略一定に制御されるため、栽培装置11には略一定のオゾン濃度養液が供給され、常に栽培装置11内や植物の根を消毒するため、安定した植物栽培が可能となる。
一方で、微量元素を含む養液にオゾンを供給して殺菌を行っている限り、養液中の微量元素がオゾンにより酸化され、析出することは避けられない。従来のオゾンによる養液の殺菌方法では、養液の殺菌と微量元素の析出抑制を両立させることができないが、本発明の栽培装置では、オゾン・追肥制御部32がメモリに記憶したオゾン供給時間と養液のORP値との関係、及びオゾン供給時間と微量元素濃度との関係に基づいて、養液中の微量元素の析出が急増する前の段階でオゾンの供給を停止させるので、養液の殺菌と微量元素の析出量の抑制を両立させることができる。
また、オゾンの供給を停止させた後、オゾン・追肥制御部32は発生させたオゾン濃度と供給時間から養液に供給したオゾン量を演算し、この演算したオゾンの供給量と、予めメモリに記憶させたオゾン供給量と微量元素の析出量との相関関係に基づいて、オゾン供給により養液から析出した微量元素量を計算する。
この計算の終了後、オゾン・追肥制御部32は、薬注ポンプ22に動作信号を発信し、この計算により求めた析出した微量元素量と同量の微量元素を追肥タンク20から養液タンク13に供給する。このように、微量元素の析出量を計算し、析出した微量元素量と同量の微量元素を養液タンク13に供給するようにしているので、養液に含まれる微量元素濃度を所要の値に維持することができるとともに、従来に比べ追肥量を削減することが可能となる。
オゾン発生装置16から還流管路19に設けたエジェクタ17へのオゾンの供給が停止された後も、養液タンク13内の養液は、還流管路19を含む養液栽培装置11内の循環を継続するが、オゾン発生装置16から新たにオゾンが供給されないため、養液内のオゾンは徐々に分解して養液のORP値は低下する。このため、予めオゾン供給を再開するORP値を設定しておけば、オゾン・追肥制御部32は、養液タンク13内に設置したORP計23の計測値が、その設定値まで低下した段階でオゾン発生装置16のオゾン発生を再開させる。
養液栽培装置11は以上のように動作するので、自動運転により、養液中の病原菌を十分に殺菌するとともに、養液に含まれている微量元素の析出量を抑制し、さらに析出した微量元素の分だけ追肥を行うことができる。
以上のとおり、本発明におけるオゾン供給制御方法では、養液の殺菌を十分に行い、オゾン供給に伴う微量元素の析出量が急増する前段階でオゾン供給を停止して微量元素の析出を抑制することができ、本発明における追肥制御方法では、オゾン供給に伴って析出した微量元素の析出量を正確に求め、析出量と同じ量の微量元素を追肥することができる。従って、これらの制御方法及びこれらの制御方法を用いた栽培装置の水耕栽培における利用価値は非常に大きいものがある。
11 養液栽培装置
12 栽培ベッド
13 養液タンク
15 循環ポンプ
16 オゾン発生装置
17 エジェクタ
20 追肥タンク
22 薬注ポンプ
23 ORP計
24 オゾナイザ
25 原料ガス源
28 流量計
29 流量調整弁
30 圧力計
31 圧力調整弁
32 オゾン・追肥制御部

Claims (3)

  1. オゾン発生装置から養液タンクに貯留されている養液にオゾンを供給して養液中の病原菌を殺菌するオゾン供給制御方法であって、養液タンクに貯留されている養液にオゾンを供給するとともに養液タンク内に設けた酸化還元電位計(ORP計)で養液の酸化還元電位値(ORP値)を計測し、養液の酸化還元電位値(ORP値)がピークに達した後に減少に転じ、その後、前記養液の酸化還元電位値(ORP値)が略一定値で推移する状態に移行したことを確認した段階でオゾン供給を停止することを特徴とするオゾン供給制御方法。
  2. オゾン発生装置から養液タンクに貯留されている養液に供給したオゾンの濃度とその供給時間との積算よりオゾン供給量を求め、そのオゾン供給量と、予め求めておいたオゾン供給量と微量元素の析出量との相関関係とに基づいて、オゾン供給に伴って前記養液から析出した微量元素量を求め、その析出量と同量の微量元素を前記養液タンクへ補充することを特徴とする追肥量制御方法。
  3. 栽培ベッドに供給する養液を貯留する養液タンクと、養液タンクから栽培ベッドへ養液を供給するための供給管路と、養液タンクにオゾンを供給して貯留されている養液を殺菌するオゾン発生装置と、養液タンク内の養液に供給する追肥を貯留する追肥タンクとを備えた養液栽培装置であって、養液タンクに設けた酸化還元電位計(ORP計)の測定値に基づいてオゾン発生装置から養液タンクへのオゾンの供給を制御するオゾン制御機構を備えるとともに、オゾン発生装置から養液タンクに貯留された前記養液に供給されたオゾン供給量を求め、そのオゾン供給量と、予め求めておいたオゾン供給量と微量元素の析出量との相関関係とに基づいて、オゾン供給に伴って前記養液から析出した微量元素量を求め、その析出量と同量の微量元素を追肥タンクから養液タンクへ補充する追肥制御機構を備えたことを特徴とする養液栽培装置。
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