JP2615255B2 - 養液栽培に於ける栽培槽等の殺菌方法と養液栽培装置 - Google Patents

養液栽培に於ける栽培槽等の殺菌方法と養液栽培装置

Info

Publication number
JP2615255B2
JP2615255B2 JP2245133A JP24513390A JP2615255B2 JP 2615255 B2 JP2615255 B2 JP 2615255B2 JP 2245133 A JP2245133 A JP 2245133A JP 24513390 A JP24513390 A JP 24513390A JP 2615255 B2 JP2615255 B2 JP 2615255B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cultivation
ozone water
cultivation tank
culture solution
tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2245133A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04126020A (ja
Inventor
貴清 芹澤
昭 岡村
利昭 川端
英雄 圓藤
光 貞松
Original Assignee
エスオーエンジニアリング株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エスオーエンジニアリング株式会社 filed Critical エスオーエンジニアリング株式会社
Priority to JP2245133A priority Critical patent/JP2615255B2/ja
Publication of JPH04126020A publication Critical patent/JPH04126020A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2615255B2 publication Critical patent/JP2615255B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • Y02P60/216

Landscapes

  • Hydroponics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は養液栽培に於ける培養液等の殺菌方法と養液
栽培装置、さらに詳しくは養液栽培に於いて使用される
培養槽に直接オゾン水を供給せしめて、培養液,該培養
液を供給して植物体が栽培される栽培槽及び植物体の根
等の殺菌を良好に行える栽培槽等の殺菌方法と養液栽培
装置に関する。
(従来の技術) 従来より、この種培養液の殺菌手段としてオゾンが利
用されており、例えば特開昭53−54544号公報所載の発
明が存在する。
即ち、この従来のものは、培養液の循環系にオゾンを
含む加工空気を散気することにより、予め殺菌した培養
液を栽培槽に供給するように構成したものである。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来の手段に於いては、例えばオ
ゾン濃度100ppmの加工空気を栽培槽の培養液に散気した
場合、該培養液にオゾン気体が溶解して、その濃度が0.
05ppm以下になってしまうために、培養液の十分な殺菌
を行えないばかりか、栽培槽内で病原菌や藻類が発生し
たりする等の致命的な問題点を有していたのである。
また、従来のものは、オゾンを溶解せしめた培養液を
単に還流させるものであるために、培養液中の成分とオ
ゾンとが化学反応を引き起こし、栽培槽や培養液槽内に
Mg,Fe,Ca,Zn等の不純物が沈澱して、培養液の循環を妨
げたり、濁りを生ぜしめるという不都合を有し、よって
かかる沈澱物を逐次除去する必要があった。
それ故に、本発明は上記従来の問題点を解決するため
になされたものであり、植物体の根等に影響を与えるこ
とのない範囲に於いて、培養液等の殺菌効果を大幅に向
上せしめると共に、煩雑な栽培管理を要せずに長期間良
好な殺菌状態の維持できるようにすることを課題とする
ものである。
(課題を解決するための手段) 即ち、上記課題を解決するために本発明は、養液栽培
に於ける培養液の殺菌方法と養液栽培装置としてなされ
たもので、殺菌方法としての手段は、培養液12が供給さ
れる栽培槽7に、培養液12の供給を停止し、濃度0.5〜1
ppmのオゾン水23を直接供給し、該供給したオゾン水23
を前記栽培槽7に設けられた排出手段16から栽培槽7の
外部へ流出させて前記栽培槽7等を殺菌することにより
栽培槽7及び植物体の根等を殺菌することにある。
また、本発明に係る養液栽培装置は、栽培槽7と、該
栽培槽7に培養液12を供給可能な培養液槽11と、栽培槽
7に設けられた内部の液体を排出する開閉自在な排出口
16と、前記栽培槽7に濃度0.5〜1ppmのオゾン水23を供
給するためのオゾン水製造装置1とからなり、且つ前記
オゾン水製造装置1からオゾン水23を栽培槽7に供給し
た時に、前記培養槽11からの培養液12の供給が停止さ
れ、前記栽培槽7の排出口16が開放されるべく形成され
たものである。
(作用) 従って、上記構成を特徴とする培養液等の殺菌方法に
於いては、オゾン水23の濃度を植物体の根等を傷めるこ
とのない0.5〜1ppmに設定し、かかる高濃度のオゾン水2
3を培養液12の供給を停止して排出手段16を開放して栽
培槽7内の液体を外部へ流出させながら、オゾン水23を
栽培槽7内に供給するため、栽培槽7内でのオゾン水23
の濃度は常に0.5〜1ppmに維持され、培養液12のみなら
ず栽培槽7に発生した病原菌等を効率良く確実に殺菌で
きると共に、植物体の根をも殺菌できることとなった。
また、たとえオゾン水23が供給された時に栽培槽7に
残っていた培養液12とオゾン水23とが化学反応を起こし
ても、常にオゾン水23は排出手段16から流出されている
ため生成された不純物が栽培槽7内に沈澱することなく
確実にオゾン水23とともに排出手段16から外部へ排出さ
れる。
(実施例) 以下、本発明に係る養液栽培装置の一実施例について
図面に従って説明する。
第1図に於いて、1はオゾン水製造装置を示し、かか
るオゾン水製造装置1はオゾン発生装置2と、オゾンを
水に溶解させるための溶解槽3と、オゾン水に含まれる
気泡等を除去するための気液分離器4と、ポンプ6を介
して溶解槽3に供給される水の貯留槽5とを夫々具備し
てなり、濃度0.5〜1ppmのオゾン水を供給可能に構成さ
れている。
7は栽培槽を示し、オゾン水製造装置1により生成さ
れたオゾン水がバルブ10を介して分岐供給される。11は
培養液12が貯留された培養液槽で、培養液12はポンプ1
3,バルブ14を介して前記栽培槽7に配管接続されてな
る。
15は栽培槽7の排出口16に配管された排出用配管で、
バルブ17の開放により栽培槽7に供給されたオゾン水23
を外部へ流出させるように構成されてなり、また該排出
用配管15には培養液12を循環させるべく培養液槽11に接
続される分岐管18がバルブ19を有して連結されている。
20は栽培槽7内に設けられた栽培床であり、多数の孔
21…が穿設されている。尚、栽培床20にはキュウリの苗
22を定植してなる。
本実施例は以上のような構成からなり、次にこの装置
を使用して培養液12等を殺菌する場合について説明す
る。
先ず、バルブ14を開放してポンプ13を作動せしめ、培
養液槽11内の培養液12を栽培槽7内に供給してキュウリ
の栽培を8日間行うのであるが、この場合バルブ10,17
は閉鎖しておいて、培養液12を培養液槽11と栽培槽7間
で循環せしめる。この8日間の栽培槽11の培養液12中の
微生物数を第2図の一点鎖線で示す。
そして、8日目からオゾン水23を供給して殺菌を行
う。この場合は、先ずバルブ14,19を閉鎖する一方で、
バルブ10,17を開放して、オゾン水発生装置1を始動さ
せると、該オゾン水発生装置1から栽培槽7内にオゾン
水23が直接供給され、このオゾン水23は排出孔16を介し
て排出用配管15から外部へ流出される。かかるオゾン水
23の供給を1時間行った後に、オゾン水23の供給を停止
する。
その後、培養液槽11内の培養液12のみを栽培槽7内に
供給してキュウリの栽培を23時間行った後に、再度オゾ
ン水23を供給するという作業を毎日繰返して、数日間養
液栽培を行う。
このようにして、オゾン水23を1時間供給した後の培
養液12中の微生物数を、栽培槽11の給水口近付と排水口
付近とで調べた試験結果を第2図に示すが、実線が給水
口のもので、点線が排水口のものである。
これによると、1日目には給水口付近では微生物は検
出されず、排出口付近では4.1×103cfu/mlの微生物数が
検出されたが、オゾン水供給日数が経過するに従って減
少し、10日後には3.8×102cfu/mlになるという優れた殺
菌効果が得られたのである。
また、オゾン水23の直接供給による植物体への影響を
調べたところ、根及び株の上位葉への影響はなかった
が、給水口付近の株の下位葉でオキシダントによる症状
が認められた。
而して、栽培槽7に定期的にオゾン水23を直接供給し
ても、例えば該実施例の如くオゾン23を数箇所で分岐供
給等することによって、オゾン水23の栽培槽7内での濃
度勾配を小に設定せしめれば、植物体の根に与える影響
は殆どなく、栽培槽7内の微生物密度を極めて低く抑制
できることが確認できたのである。
尚、栽培槽7内への藻類の発生もオゾン水処理期間中
に於いて全く認められなかった。
即ち、濃度0.5〜1ppmのオゾン水23を使用したため
に、直接このオゾン水23をキュウリの苗22に供給して
も、その根を傷めることなく培養液12等に発生する例え
ばフザリウム菌やトマト青枯病菌等の殺菌が行え、且つ
キュウリの根の表面に発生する病原菌をも良好に殺菌で
きる他、栽培槽7自体の殺菌も図れるという優れた殺菌
効果が認められ、また栽培槽7内での藻類の発生の抑制
にも寄与しうるという種々の利点を得たのである。
尚、この種養液栽培に於いては、少なくとも前記フザ
リウム菌やトマト青枯病菌の殺菌が行えれば十分であ
り、これにより植物体に支障をきたすことなく良好な栽
培が行えるのである。
また、栽培槽7内に供給されたオゾン水23は、流出さ
せてなるため、たとえ培養液12内の成分とオゾン水23と
が化学反応して不純物が生成されても、栽培槽7内に沈
澱することなく外部へ排出されるので、常に栽培槽7内
は良好な殺菌状態を維持でき、その結果別途栽培槽7内
の沈澱物を除去するような煩雑な作業も要しないという
実用的な利点も有することとなる。
さらに、栽培槽7の排出口16から栽培槽7内の培養液
12及びオゾン水23は排出されながら、新たなオゾン水23
がオゾン水発生装置1から栽培槽7内に供給されるた
め、栽培槽7内のオゾン水23の濃度を常に殺菌効果が高
い0.5〜1ppmに保つことができる。
尚、オゾン水発生装置1の具体的な構成も問うもので
はなく、要は濃度0.5〜1.0ppmのオゾン水23を生成可能
なものであればよい。
また、適用植物も上記実施例のキュウリに限定され
ず、種々の植物の養液栽培に対して幅広く使用可能なこ
とは言う迄もない。
その他、配管等の各部の構成も本発明の意図する範囲
内に於いて任意に設計変更自在である。
(発明の効果) 叙上の様に、本発明はオゾン水の濃度を植物体の根等
を傷めることのない0.5〜1.0ppmに設定し、かかるオゾ
ン水を直接栽培槽に供給するものであるため、0.05ppm
程度の低濃度で培養液の殺菌を行っていた従来のものに
比して、格段優れた殺菌効果が得られ、且つ栽培槽の殺
菌もできて藻類の発生をも抑制できると共に、植物体の
根の殺菌も図れるという格別顕著な効果が得られたので
ある。
また、栽培槽に供給されるオゾン水を流出させるよう
に構成したため、該栽培槽内で培養液とオゾン水とが化
学反応を起こしても、不純物を栽培槽内に沈澱させるこ
となく外部へ良好に排出できることとなり、よって栽培
槽に濁り等の発生を阻止できて、従来に於いて必要であ
った沈澱物の除去等の煩雑な作業を行う必要がなくなる
という特有の効果を奏するとともに、オゾン水を流出さ
せながら新たなオゾン水を供給するため、栽培槽内での
オゾン水の濃度を一定に保つことができ、上記のような
高い殺菌効果を得ることができるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す概略説明図。 第2図は栽培槽内の微生物数の変動を示すグラフ。 1……オゾン水発生装置、7……栽培槽 11……培養液槽、12……培養液 16……排出口、23……オゾン水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 貞松 光 兵庫県尼崎市東園田町3丁目46番9号

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】培養液12が供給される栽培槽7に、培養液
    12の供給を停止して濃度0.5〜1ppmのオゾン水23を直接
    供給しながら、該供給したオゾン水23を前記栽培槽7に
    設けられた排出手段16から栽培槽7の外部へ流出させて
    前記栽培槽7等を殺菌することを特徴とする養液栽培に
    於ける栽培槽等の殺菌方法。
  2. 【請求項2】栽培槽7と、該栽培槽7に培養液12を供給
    可能な培養液槽11と、栽培槽7に設けられた内部の液体
    を排出する開閉自在な排出口16と、前記栽培槽7に濃度
    0.5〜1ppmのオゾン水23を供給するためのオゾン水製造
    装置1とからなり、且つ前記オゾン水製造装置1からオ
    ゾン水23を栽培槽7に供給した時に、前記培養液槽11か
    らの培養液12の供給が停止され、前記栽培槽7の排出口
    16が開放されるべく形成されたことを特徴とする養液栽
    培装置。
JP2245133A 1990-09-14 1990-09-14 養液栽培に於ける栽培槽等の殺菌方法と養液栽培装置 Expired - Fee Related JP2615255B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2245133A JP2615255B2 (ja) 1990-09-14 1990-09-14 養液栽培に於ける栽培槽等の殺菌方法と養液栽培装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2245133A JP2615255B2 (ja) 1990-09-14 1990-09-14 養液栽培に於ける栽培槽等の殺菌方法と養液栽培装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04126020A JPH04126020A (ja) 1992-04-27
JP2615255B2 true JP2615255B2 (ja) 1997-05-28

Family

ID=17129124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2245133A Expired - Fee Related JP2615255B2 (ja) 1990-09-14 1990-09-14 養液栽培に於ける栽培槽等の殺菌方法と養液栽培装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2615255B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0981951A1 (en) * 1998-08-26 2000-03-01 SOLVAY & Cie (Société Anonyme) Process for hydroponic cultivation of plants
EP0981952A1 (en) * 1998-08-26 2000-03-01 SOLVAY (Société Anonyme) Process for hydroponic cultivation of plants
JP5453600B2 (ja) * 2008-01-15 2014-03-26 地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所 オゾン水を用いた養液栽培設備および養液栽培方法
JP5238970B2 (ja) * 2008-02-29 2013-07-17 三重県 オゾン養液生成装置
JP2012024012A (ja) * 2010-07-22 2012-02-09 Regal Joint Co Ltd 水耕栽培方法と水耕栽培装置
JP6737602B2 (ja) * 2016-02-17 2020-08-12 高砂熱学工業株式会社 栽培システム、栽培方法及び植物製造方法
JP6726570B2 (ja) * 2016-08-18 2020-07-22 東洋バルヴ株式会社 オゾン供給制御方法、追肥量制御方法及び養液栽培装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01112656U (ja) * 1988-01-25 1989-07-28

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04126020A (ja) 1992-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4754512B2 (ja) 除菌可能な水耕栽培装置および水耕栽培方法
JPH10216789A (ja) 下水処理装置および下水処理方法
JP2615255B2 (ja) 養液栽培に於ける栽培槽等の殺菌方法と養液栽培装置
KR101798479B1 (ko) 순환식 수경재배 장치
JP7406776B1 (ja) アクアポニックスシステム
US20200060108A1 (en) Indoor process and system for cultivating and harvesting duckweed
JP2017176149A (ja) オゾン処理と生物ろ過処理とを併存させた閉鎖循環型陸上養殖システムとその制御方法
JP2002191244A (ja) オゾンによる水耕栽培用殺菌装置
KR102189633B1 (ko) 배양기
JP2000197421A (ja) 植物栽培用給液装置及び給液方法
JP2021079381A (ja) バチルス優占化装置、バチルス属菌量の相対的評価方法、及びこれを用いた排水処理方法
KR20210022282A (ko) 양식장 용수의 살균장치
JP7176365B2 (ja) 養液の硝化抑制方法及び装置
JP2001299116A (ja) 養液栽培方法
KR100753993B1 (ko) 우점 배양한 바실러스 종 세균 등을 이용한 하. 폐수의 고도처리 방법 및 장치
KR102615762B1 (ko) 악취저감 시스템
CN219896509U (zh) 无土栽培营养液臭氧消毒装置
CN205974095U (zh) 医疗污水处理装置
KR20240060027A (ko) 수경 재배 시스템
US20220312690A1 (en) Horticulture Facility, Comprising a Water Loop
CN209594559U (zh) 多功能景观鱼池水质处理装置
JP6726570B2 (ja) オゾン供給制御方法、追肥量制御方法及び養液栽培装置
JPH0812852B2 (ja) 半導体製造における洗浄用純水循環経路の滅菌洗浄方法
JP2001000982A (ja) 感染性廃液の処理方法及び装置
JPH11156164A (ja) 酢酸セルロース膜の保管方法及びホウ酸廃液処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees