JP2018025517A - 情報出力システム、情報出力方法、及び情報出力プログラム - Google Patents

情報出力システム、情報出力方法、及び情報出力プログラム Download PDF

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翼 白井
Tasuku Shirai
翼 白井
倉田 智之
Tomoyuki Kurata
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Abstract

【課題】ユーザーがアクティビティを行うルートをユーザーにとって理解し易い形で提示することのできる利便性の高い情報出力システム等を提供すること。【解決手段】情報出力システムは、アクティビティを行うルートとしてユーザーへ推奨される少なくとも1つの推奨ルートを表示する表示部と、前記少なくとも1つの推奨ルートのうち少なくとも一部分を、前記部分で行われるアクティビティの種類に対応した視覚表現で表示する制御を行うプロセッサーと、を含む。【選択図】図18

Description

本発明は、情報出力システム、情報出力方法、及び情報出力プログラムに関する。
昨今の健康ブームの中で、一般市民の関心が今まで以上に健康に向かってきている。そのような中、生活及び運動の両面からユーザーをサポートする商品、電子機器、及びサービスが登場し、ウェアラブル機器及びウェアラブルサービスに関する市場の一角を担っている。ウェアラブル機器及びウェアラブルサービスには、一人ひとりにマッチした分析やアドバイスが求められている。
特許文献1には、トレーニングルートの作成や、トレーニングプランの提供ができるシステムが開示されている。このシステムは、各ユーザーがこれから行うランニングのコースを検討する際の補助として有効である。
特開2015-177981号公報
しかし、ユーザーがシステムに不慣れである場合などには、提示されたプランをユーザーが容易に確認できない場合も想定され、このような場合はシステムの利点が有効に活用されないという問題があった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様は、ユーザーがアクティビティを行うルートをユーザーにとって確認し易い形で提示することのできる利便性の高い情報出力システム、情報出力方法、及び情報出力プログラムを提供する。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る情報出力システムは、アクティビティを行うルートとしてユーザーへ推奨される少なくとも1つの推奨ルートを表示する表示部と、前記少なくとも1つの推奨ルートのうち少なくとも一部分を、前記部分で行われるアクティビティの種類に対応した視覚表現で表示する制御を行うプロセッサーと、を含む。
表示部は、アクティビティを行うルートとしてユーザーへ推奨される少なくとも1つの推奨ルートを表示し、プロセッサーは、前記少なくとも1つの推奨ルートのうち少なくとも一部分を、前記部分で行われるアクティビティの種類に対応した視覚表現で表示するので、情報出力システムは、推奨ルートの少なくとも一部分で行われるアクティビティの種類を、当該部分の視覚表現から判断することができる。従って、ユーザーは、当該部分で行うべきアクティビティの種類を、視覚によって容易に確認することができる。
[適用例2]
本適用例に係る情報出力システムにおいて、前記少なくとも1つの推奨ルートには、第1アクティビティに対応する第1推奨ルートと、前記第1推奨ルートとは異なる第2アクティビティに対応する第2推奨ルートとが含まれ、前記第1推奨ルートは、前記第1アクティビティの種類に対応した第1視覚表現で表示され、前記第2推奨ルートは、前記第2アクティビティの種類に対応した第2視覚表現で表示されてもよい。
情報出力システムは、第1アクティビティに対応する第1推奨ルートを第1視覚表現で表示し、第2アクティビティに対応する第2推奨ルートを第2視覚表現で表示するので、ユーザーは、第1推奨ルートで行うべきアクティビティと、第2推奨ルートで行うべきアクティビティとを、それぞれ容易に確認することができる。
[適用例3]
本適用例に係る情報出力システムにおいて、前記推奨ルートには、第1アクティビティに対応する第1区間と第2アクティビティに対応する第2区間とが含まれ、前記第1区間は、前記第1アクティビティの種類に対応した第1視覚表現で表示され、前記第2区間は、前記第2アクティビティの種類に対応した第2視覚表現で表示されてもよい。
情報出力システムは、第1アクティビティに対応する第1区間を第1視覚表現で表示し、第2アクティビティに対応する第2区間を第2視覚表現で表示するので、ユーザーは、第1区間で行うべきアクティビティと、第2区間で行うべきアクティビティとを、それぞれ容易に確認することができる。
[適用例4]
本適用例に係る情報出力システムにおいて、前記表示部は、前記推奨ルートを地図に重畳させて表示してもよい。
表示部は、推奨ルートの表示を地図に重ねて行うので、ユーザーは、推奨ルートの存在するエリアの地理的な状況と、推奨ルートで行うべきアクティビティとを共に確認することができる。
[適用例5]
本適用例に係る情報出力システムにおいて、前記地図は、前記推奨ルートの少なくとも一部を含む二次元の地図、前記推奨ルートの少なくとも一部を含む三次元の地図、前記推奨ルートの少なくとも一部の標高を表す地図のうち少なくとも1つであってもよい。
従って、ユーザーは、推奨ルートの少なくとも一部を含む二次元の地図、前記推奨ルートの少なくとも一部を含む三次元の地図、及び推奨ルートの少なくとも一部の標高を表す地図のうち少なくとも1つと、推奨ルートで行うべきアクティビティとを共に確認することができる。
[適用例6]
本適用例に係る情報出力システムにおいて、前記プロセッサーは、前記推奨ルートを前記ユーザーが移動しているときに、前記推奨ルートのうち前記ユーザーが移動した区間を、前記ユーザーが移動していない区間とは異なる視覚表現で表示してもよい。
従って、情報出力システムは、推奨ルートのうちユーザーが移動した区間とユーザーが移動していない区間とを、視覚的に区別してユーザーへ提示することができる。
[適用例7]
本適用例に係る情報出力方法は、アクティビティを行うルートとしてユーザーへ推奨さ
れる推奨ルートを表示することと、前記推奨ルートのうち少なくとも一部分を、前記部分で行われるアクティビティの種類に対応した視覚表現で表示する制御を行うこととを含む。
本適用例に係る情報出力方法では、アクティビティを行うルートとしてユーザーへ推奨される少なくとも1つの推奨ルートを表示し、プロセッサーは、前記少なくとも1つの推奨ルートのうち少なくとも一部分を、前記部分で行われるアクティビティの種類に対応した視覚表現で表示するので、推奨ルートの少なくとも一部分で行われるアクティビティの種類を、当該部分の視覚表現で区別することができる。従って、ユーザーは、当該部分で行うべきアクティビティの種類を、視覚によって容易に確認することができる。
[適用例8]
本適用例に係る情報出力プログラムは、アクティビティを行うルートとしてユーザーへ推奨される推奨ルートを表示することと、前記推奨ルートのうち少なくとも一部分を、前記部分で行われるアクティビティの種類に対応した視覚表現で表示する制御を行うこととをコンピューターに実行させる。
本適用例に係る情報出力プログラムによると、コンピューターは、アクティビティを行うルートとしてユーザーへ推奨される少なくとも1つの推奨ルートを表示し、プロセッサーは、前記少なくとも1つの推奨ルートのうち少なくとも一部分を、前記部分で行われるアクティビティの種類に対応した視覚表現で表示するので、推奨ルートの少なくとも一部分で行われるアクティビティの種類を、当該部分の視覚表現で区別することができる。従って、ユーザーは、当該部分で行うべきアクティビティの種類を、視覚によって容易に確認することができる。
システムの構成例を説明するための図である。 電子機器の構成例を説明するための機能ブロック図である。 情報端末及びサーバーの構成例を説明するための機能ブロック図である。 疲労度の入力画面の例を説明するための図である。 疲労度の入力画面の別の例を説明するための図である。 疲労度の入力画面の別の例を説明するための図である。 疲労度の入力画面の別の例を説明するための図である。 体調テーブルの例を説明するための図である。 ログデータの例を説明するための図である。 ログデータの詳細の一例を説明するための図である。 自律神経のデータの一例を説明する図である。 心バランスの計測方法の一例を説明するための図である。 乖離度算出処理の一例を説明するためのフローチャートである。 学習処理の一例を説明するためのフローチャートである。 トレーニング種目別の心拍数データの一例を説明するための図である。 トレーニング種目別の特徴データの一例を説明するための図である。 お勧め種目の表示画面(一覧表示)の一例を説明するための図である。 お勧めコースの表示画面(マップ表示)の一例を説明するための図である。 お勧め種目の表示画面(マップ表示)の一例を説明するための図である。 お勧めメニューの表示画面の一例を説明するための図である。 お勧めコースの表示画面(高低差表示)の一例を説明するための図である。 ユーザーがアプリケーションを起動するための操作の一例を説明するための図である。 ユーザーによるコース選択の操作の一例を説明するための図である。 ナビゲーション画面の一例を説明するための図である。 ナビゲーション画面の一例を説明するための図である。 ナビゲーション画面の別の例を説明するための図である。 ナビゲーション画面の別の例(グレーアウト)を説明するための図である。 走行中におけるナビゲーション画面の別の例(マップ表示)を説明するための図である。 コースデータを説明するための図である。 コースお勧め処理の一例を説明するためのフローチャートである。 フィードバック画面の一例を説明するための図である。 トレーニングの種目判定処理(全体)の一例を説明するための図である。 トレーニングの種目判定処理(詳細)の一例を説明するための図である。 フィードバック画面の別の例を説明するための図である。 フィードバック画面の別の例(マップ表示)の一例を説明するための図である。 フィードバック画面(標高マップ)の一例を説明するための図である。 フィードバック画面(マップ表示)の別の例を説明するための図である。 コースアウト判定処理の一例を説明するための図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.本実施形態のシステム
1−1.システムの概要
図1に示すとおり、本実施形態の情報出力システム(以下、単に「システム」という。)は、例えば、装着型の電子機器1、ネットワーク3に接続された携帯型の情報端末2、ネットワーク3に接続されたサーバー4を備える。電子機器1のユーザーと、情報端末2のユーザーとは共通しており、電子機器1と情報端末2とは近距離無線通信などにより適時に通信することが可能である。また、情報端末2は、インターネットなどのネットワーク3を介してサーバー4と通信することが可能である。なお、ネットワーク3には、他のユーザーが使用する情報端末(不図示)も接続され、当該情報端末は、当該他のユーザーの電子機器(不図示)と近距離無線通信などにより通信することが可能である。
ユーザーの電子機器1には、ユーザーの生活に関するデータを記録(ロギング)する機能(ライフロガー機能)と、ユーザーの運動に関するデータを記録(ロギング)する機能(パフォーマンスモニター機能)との少なくとも一方が搭載されている。また、他のユーザーの電子機器にも、ライフロガー機能とパフォーマンスモニター機能との少なくとも一方が搭載されている。但し、ここでは、ユーザーの電子機器1には、ライフロガー機能とパフォーマンスモニター機能との双方が搭載されているものと仮定し、以下、この電子機器1に着目する。
電子機器1は、ユーザーの身体の一部へ装着されるウェアラブルな携帯情報機器である。必要なときにユーザーが目視できるよう、電子機器1の装着先は、例えば、肘から手に至る部位(前腕)である。図1に示す例では、電子機器1はリスト型(腕時計型)の携帯情報機器として構成され、ユーザーの手首へ装着するための装着具であるベルトを有している。また、電子機器1の表示部の外縁部には、例えば、メカスイッチで構成された1又
は複数の操作部が設けられていてもよい。また、電子機器1の表示部は、タッチパネル型ディスプレイで構成され、当該タッチパネル型ディスプレイが操作部としての機能を有していてもよい。この電子機器1には、計時機能の他、ライフロガー機能と、パフォーマンスモニター機能とが搭載されるので、電子機器1には、ユーザーの身体から生活又は運動に関するデータを取得するための各種のセンシング機能が搭載されている。以下では、ユーザーの身体から取得され、電子機器1に記録されるデータ(生活又は運動に関するデータ)を、「ログデータ」と称す。
情報端末2は、インターネットなどのネットワーク3に接続可能なスマートフォン、タブレットPC(PC: personal computer)、デスクトップPCなどの情報端末であるが、ここでは、電子機器1と共にユーザーに携帯される携帯型の情報端末であると仮定する。情報端末2は、ネットワーク3を介してサーバー4から受信したデータを電子機器1へ転送したり、電子機器1の記憶部に書き込まれたログデータを読み込み、ネットワーク3を介してサーバー4へアップロードしたりする際に用いられる。なお、情報端末2の一部又は全部の機能は、電子機器1の側に搭載されてもよい。
1−2.電子機器の構成
図2に示すように、電子機器1は、GPS(Global Positioning System)センサー110(位置センサーの一例)、地磁気センサー111(方位センサーの一例)、気圧センサー112、加速度センサー113、角速度センサー114、脈センサー115、温度センサー116、処理部120(プロセッサーとも言う)、記憶部130、操作部150、計時部160、表示部170(出力部の一例)、音出力部180(出力部の一例)、通信部190などを含んで構成される。但し、電子機器1の構成は、これらの構成要素の一部を削除又は変更し、或いは他の構成要素(例えば、湿度センサー、紫外線センサーなど)を追加したものであってもよい。
GPSセンサー110は、電子機器1の位置などを示す測位データ(緯度、経度、高度、速度ベクトルなどのデータ)を生成して処理部120へ出力するセンサーであって、例えばGPS受信機(GPS: Global Positioning System)等を含んで構成される。GPSセンサー110は、外部から到来する所定周波数帯域の電磁波を不図示のGPSアンテナで受信し、GPS衛星からのGPS信号を抽出すると共に、当該GPS信号に基づき電子機器1の位置などを示す測位データを生成する。
地磁気センサー111は、電子機器1から見た地球の磁場の方向を示す地磁気ベクトルを検出するセンサーであって、例えば、互いに直交する3つの軸方向の磁束密度を示す地磁気データを生成する。地磁気センサー111には、例えば、MR(Magnet resistive)素子、MI(Magnet impedance)素子、ホール素子などが用いられる。
気圧センサー112は、周辺の気圧(大気圧)を検出するセンサーであって、例えば、振動片の共振周波数の変化を利用する方式(振動方式)の感圧素子を有している。この感圧素子は、例えば、水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等の圧電材料で形成された圧電振動子であり、例えば、音叉型振動子、双音叉型振動子、AT振動子(厚みすべり振動子)、SAW共振子(SAW:Surface Acoustic Wave)などが適用される。なお、気圧センサー112の出力は、測位データを補正するために使用されてもよい。
加速度センサー113は、互いに交差する(理想的には直交する)3軸方向の各々の加速度を検出し、検出した3軸加速度の大きさ及び向きに応じたデジタル信号(加速度データ)を出力する慣性センサーである。なお、加速度センサー113の出力は、GPSセンサー110の測位データに含まれる位置の情報を補正するために使用されてもよい。
角速度センサー114は、互いに交差する(理想的には直交する)3軸方向の各々の角速度を検出し、計測した3軸角速度の大きさ及び向きに応じたデジタル信号(角速度データ)を出力する慣性センサーである。なお、角速度センサー114の出力は、GPSセンサー110の測位データに含まれる位置の情報を補正するために使用されてもよい。
脈センサー115は、ユーザーの脈拍を示す信号を生成して処理部120へ出力するセンサーであって、例えば、適当な波長を有した計測光を皮下の血管に向けて照射するLED光源(LED: Light Emitting Diode)などの光源と、当該計測光に応じて血管で発生した光の強度変化を検出する受光素子とを有している。なお、光の強度変化波形(脈波)を周波数解析など公知の手法により処理することで、脈拍数(1分間当たりの脈拍数)を計測することができる。なお、脈センサー115としては、光源及び受光素子からなる光電センサーに代えて、超音波により血管の収縮を検出して脈拍数を計測する超音波センサーを採用してもよく、電極から微弱電流を体内に流して脈拍数を計測するセンサー等を採用してもよい。なお、脈拍はユーザーの身体のうち心臓以外の部位の脈動により心拍を間接的に計測したものである。よって、本明細書では「脈拍」「脈」の文言を「心拍」と同じ意味で使用する。
温度センサー116は、周辺の温度に応じた信号(例えば、温度に応じた電圧)を出力する感温素子である。なお、温度センサー116は、温度に応じたデジタル信号を出力するものであってもよい。温度センサー116には、ユーザーの周辺の気温を検出するものの他、ユーザーの身体の温度(体温)を検出するものが含まれていてもよい。
処理部120(取得部の一例)は、例えば、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等により構成される。処理部120は、記憶部130に格納されたプログラムと、操作部150を介してユーザーが入力した各種のコマンドとに従い各種の処理を行う。処理部120による処理には、GPSセンサー110、地磁気センサー111、気圧センサー112、加速度センサー113、角速度センサー114、脈センサー115、温度センサー116、計時部160などが生成するデータへのデータ処理、表示部170へ画像を表示させる表示処理(表示する制御の一例)、音出力部180に音を出力させる音出力処理などが含まれる。なお、「処理部」は、「プロセッサー(Processor)」と呼ばれることもある。処理部120は、単一のプロセッサー(Processor)で構成されてもよいし、複数のプロセッサー(Processor)により構成されてもよい。
記憶部130は、例えば1又は複数のICメモリー(IC: Integrated Circuit)などにより構成され、プログラム(情報出力プログラムの一例)などのデータが記憶されるROM(Read Only Memory)と、処理部120の作業領域となるRAM(Random Access Memory)とを有する。なお、RAMには不揮発性のRAMが含まれてもよい。不揮発性のメモリーに、各種データの記憶領域が確保されていることが好ましい。
操作部150は、例えばボタン、キー、マイク、タッチパネル、音声認識機能(不図示のマイクロフォンを利用)、アクション検出機能(加速度センサー113などを利用)などで構成され、ユーザーからの指示を適当な信号に変換して処理部120へ送る処理を行う。
計時部160は、例えば、リアルタイムクロック(RTC:Real Time Clock)ICなどにより構成され、年、月、日、時、分、秒等の時刻データを生成して処理部120に送る。
表示部170は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electrolumin
escence)ディスプレイ、EPD(Electrophoretic Display)、タッチパネル型ディスプレイ等で構成され、処理部120からの指示に従って各種の画像を表示する。
音出力部180は、例えばスピーカー、ブザー、バイブレーターなどで構成され、処理部120からの指示に従って各種の音(又は振動)を発生させる。
通信部190は、電子機器1と情報端末2(スマートフォンなど)との間のデータ通信を成立させるための各種制御を行う。通信部190は、例えば、Bluetooth(登録商標)(BTLE:Bluetooth Low Energyを含む)、Wi−Fi(登録商標)(Wi-Fi:Wireless Fidelity)、Zigbee(登録商標)、NFC(Near field communication)、ANT+(登録商標)等の近距離無線通信規格に対応した送受信機を含んで構成される。
1−2−1.電子機器の処理部の詳細
図2に示すとおり、電子機器1の処理部120は、適宜、歩数算出部121、運動時間算出部122、カロリー算出部123、睡眠時間算出部124、心バランス算出部125、移動距離算出部126、達成度算出部127、タイム算出部122’、ペース算出部123’、心拍算出部124’などとして機能する。このうち、歩数算出部121、運動時間算出部122、カロリー算出部123、睡眠時間算出部124、心バランス算出部125、移動距離算出部126、達成度算出部127は、処理部120のライフロガーとしての機能に相当し、距離算出部121’、タイム算出部122’、ペース算出部123’、心拍算出部124’は、処理部120のパフォーマンスモニターとしての機能に相当する。
歩数算出部121は、例えば、加速度センサー113の出力と、角速度センサー114の出力と、ユーザー身体データ(記憶部130に予め書き込まれているユーザー身体データである。)とに基づいて、ユーザーの歩数を計数する。なお、歩数の計数には、加速度センサー113およびGPSセンサー110の少なくとも一方を用いることが可能である。また、歩数算出部121は、心拍数が所定の心拍ゾーンに属するときにおける歩数を計数してもよい。なお、心拍数が所定の心拍ゾーンに属するか否かについては、例えば、処理部120が脈センサー115の出力に基づき判定することができる。また、心拍ゾーンは、ユーザー身体データに基づいて設定され、例えば、脂肪燃焼に適したゾーン、運動能力向上に適したゾーンなどがある。なお、心拍ゾーンの計算については公知であるので詳細な説明を省略する。心拍ゾーンは、心拍数と加速度との双方に基づき判定することもできる。なお、歩数算出部121は、日付ごとの歩数と、現在時刻の属する日を含む1週間の歩数とをそれぞれ算出し、記憶部130へ書き込む。
運動時間算出部122は、例えば、加速度センサー113の出力と、角速度センサー114の出力とに基づいて、ユーザーの運動時間を算出する。この算出には、GPSセンサー110の出力が用いられてもよい。なお、運動時間算出部122は、心拍数が所定の心拍ゾーンに属するときにおける運動時間を算出してもよい。なお、心拍数が所定の心拍ゾーンに属するか否かについては、例えば、処理部120が脈センサー115の出力に基づき判定することができる。なお、運動時間算出部122は、日付ごとの運動時間と、現在時刻の属する日を含む1週間の運動時間とをそれぞれ算出し、記憶部130へ書き込む。
カロリー算出部123は、例えば、ユーザー身体データと、脈センサー115の出力とに基づいて、消費カロリーを算出する。なお、カロリー算出部123は、ユーザー身体データに含まれる年齢、性別等に基づいてユーザーの基礎代謝量を設定し、消費カロリーの算出を基礎代謝量に基づき行う。消費カロリーは、脈拍数、年齢、性別の情報を用いて算出する方法や、体重および身長の情報を用いて基礎代謝量を求める方法等、公知の方法により算出される。なお、カロリー算出部123は、ユーザーの食事情報に基づいて摂取カ
ロリーの合計値を計算し、カロリー収支を算出してもよい。なお、ユーザーの食事情報は、例えば、操作部150を介してユーザーに手動で入力させることができる。また、カロリー算出部123は、日付ごとの消費カロリーと、現在時刻の属する日を含む1週間の消費カロリーとをそれぞれ算出し、記憶部130へ書き込む。
睡眠時間算出部124は、例えば、加速度センサー113の出力と、角速度センサー114の出力と、脈センサー115の出力とに基づいて、ユーザーの睡眠時間を算出する。なお、睡眠時間算出部124は、加速度センサー113の出力と、角速度センサー114の出力とに基づいて、ユーザーが睡眠中であるか否かを判定する。また、睡眠時間算出部124は、睡眠中における脈センサー115の出力に基づいて浅い睡眠中であるか深い睡眠中であるかを判定し、浅い睡眠時間と深い睡眠時間とをそれぞれ算出してもよい。なお、睡眠時間算出部124は、日付ごとの睡眠時間と、現在時刻の属する日を含む1週間の睡眠時間とをそれぞれ算出し、記憶部130へ書き込む。
心バランス算出部125は、例えば、加速度センサー113の出力と、角速度センサー114の出力と、GPSセンサー110の出力と、脈センサー115の出力とに基づいて、例えば、非運動中にユーザーが興奮状態にある時間(興奮時間)と、非運動中にユーザーがリラックス状態にある時間(リラックス時間)との割合(心バランス)を算出する。なお、算出される興奮時間は、運動中の興奮時間であってもよいし、算出されるリラックス時間は、運動中のリラックス時間であってもよい。心バランス算出部125は、加速度センサー113の出力の推移が運動加速度範囲(運動に区分される加速度の推移の範囲)内でない場合であって、かつ、脈センサー115によって計測される計測脈拍数が運動脈拍数範囲(運動に区分される加速度の推移の範囲)内である場合には、ユーザーが運動によらない興奮状態(交感神経活性状態)にあると判定する。心バランス算出部125は、加速度センサー113の出力の推移が運動加速度範囲(運動に区分される加速度の推移の範囲)内でない場合であって、かつ、脈センサー115によって計測される計測脈拍数が運動脈拍数範囲(運動に区分される加速度の推移の範囲)内でない場合には、ユーザーがリラックスした状態(副交感神経活性状態)にあると判定する。なお、心バランス算出部125は、公知の手法を用いて、脈センサー115によって計測される脈波から交感神経及び副交感神経の活性状態を表す指標HF/LF等(HF: High Frequency、LF: Low Frequency)を算出し、興奮状態又はリラックス状態を判定してもよい。また、心バランス算出部125は、各時刻の心バランスと、日付ごとの心バランスと、現在時刻の属する日を含む1週間の心バランスとをそれぞれ算出し、記憶部130へ書き込でもよい。なお、HF/LFを用いた心バランスの算出方法については、後述する。なお、指標HF/LFに基づく心バランスは、興奮状態の時間及びリラックス状態の時間に基づく心バランスと区別するため、「ストレス」と言うこともできる。
移動距離算出部126は、例えば、GPSセンサー110の出力と、地磁気センサー111の出力と、気圧センサー112の出力と、加速度センサー113の出力と、角速度センサー114の出力とに基づき、ユーザーの移動距離を算出する。なお、移動距離算出部126は、GPSセンサー110の出力のみに基づいて移動距離を算出することも可能であるが、電子機器1のおかれた環境によっては、GPS信号を受信できない場合もある。そこで、例えば、GPSセンサー110の出力に基づき算出される移動距離を、地磁気センサー111の出力と、気圧センサー112の出力と、加速度センサー113の出力と、角速度センサー114の出力との少なくとも1つに基づき適宜に補正したり、GPS信号が受信できない期間の移動距離を推定したりする。また、移動距離算出部126は、日付ごとの移動距離と、現在時刻の属する日を含む1週間の移動距離とをそれぞれ算出し、記憶部130へ書き込む。
達成度算出部127は、算出された歩数(算出歩数)、運動時間(算出運動時間)、消
費カロリー(算出消費カロリー)、睡眠時間(算出睡眠時間)、心バランス(算出心バランス)、移動距離(算出移動距離)と、ユーザーの目標歩数、目標運動時間、目標消費カロリー、目標睡眠時間、目標心バランス、目標移動距離とに基づき、目標歩数に対する算出歩数の割合(歩数の達成度)、目標運動時間に対する算出運動時間の割合(運動時間の達成度)、目標消費カロリーに対する算出消費カロリーの割合(消費カロリーの達成度)、目標睡眠時間に対する計測睡眠時間の割合(睡眠時間の達成度)、目標心バランスに対する計測心バランスの割合(心バランスの達成度)、目標移動距離に対する計測移動距離の割合(移動距離の達成度)の少なくとも1つを算出する。なお、達成度算出部127は、日付ごとの達成度と、現在時刻の属する日を含む1週間の達成度とをそれぞれ算出してもよい。達成度算出部127は、算出した達成度を記憶部130へ書き込む。
距離算出部121’は、ユーザーが移動するコースのラップ区間として「時間のラップ区間」が設定されている場合には、例えば、計時部160の出力と、GPSセンサー110の出力とに基づき、ラップ区間の開始時点から終了時点までの期間内におけるユーザーが移動距離を、当該ラップ区間のラップ距離として算出する。なお、距離算出部121’が算出した累積走行距離、ラップ距離は、記憶部130へ書き込まれる。また、距離算出部121’は、加速度センサー113の出力と、角速度センサー114の出力と、ユーザー身体データと、地磁気センサー111の出力と、気圧センサー112の出力との少なくとも1つを用いることで、距離の算出精度を向上させることもできる。
タイム算出部122’は、例えば、計時部160の出力に基づき、コースの開始時点から現在時点までの経過時間を、ユーザーのスプリットタイムとして算出する。また、タイム算出部122’は、ラップ区間として「距離のラップ区間」が設定されている場合には、例えば、計時部160の出力と、GPSセンサー110の出力とに基づき、ラップ区間の開始地点から終了地点までの経路におけるユーザーの移動時間を、当該ラップ区間のラップタイムとして算出する。なお、距離算出部121’が算出したスプリットタイム、ラップタイムは、記憶部130へ書き込まれる。また、タイム算出部122’は、加速度センサー113の出力と、角速度センサー114の出力と、ユーザー身体データと、地磁気センサー111の出力と、気圧センサー112の出力との少なくとも1つを用いることで、タイムの算出精度を向上させることもできる。
ペース算出部123’は、例えば、計時部160の出力と、GPSセンサー110の出力とに基づき、コースの開始地点から現在地点までにおけるユーザーの平均走行速度を、ユーザーの平均ペースとして算出する。また、ペース算出部123’は、ラップ区間として「時間のラップ区間」が設定されている場合には、例えば、計時部160の出力と、GPSセンサー110の出力とに基づき、ラップ区間の開始時点から終了時点までの期間内におけるユーザーの平均走行速度をラップペースとして算出する。また、ペース算出部123’は、ラップ区間として「距離のラップ区間」が設定されている場合には、例えば、計時部160の出力と、GPSセンサー110の出力とに基づき、ラップ区間の開始地点から終了地点までの経路におけるユーザーの平均走行速度をラップペースとして算出する。
心拍算出部124’は、例えば、計時部160の出力と、脈センサー115の出力とに基づき、コースの開始時点から現在時点までのユーザーの単位時間当たりの平均心拍数を算出する。また、心拍算出部124’は、ラップ区間として「時間のラップ区間」が設定されている場合には、例えば、計時部160の出力と、脈センサー115の出力とに基づき、ラップ区間の開始時点から終了時点までの期間内におけるユーザーの平均心拍数をラップ心拍数として算出する。また、心拍算出部124’は、ラップ区間として「距離のラップ区間」が設定されている場合には、例えば、計時部160の出力と、脈センサー115の出力とに基づき、ラップ区間の開始地点から終了地点までの経路におけるユーザーの
平均心拍数をラップ心拍数として算出する。
1−3.情報端末の構成
情報端末2は、インターネットなどのネットワーク3に接続可能なスマートフォン、タブレットPC、デスクトップPCなどの情報端末である。
図3に示すとおり、情報端末2は、処理部21、通信部22、操作部23、記憶部24、表示部25、音出力部26、通信部27、及び撮像部28を含んで構成されている。ただし、情報端末2は、適宜、これらの構成要素の一部が削除又は変更され、あるいは、他の構成要素が付加された構成であってもよい。
処理部21は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等により構成される。処理部21は、記憶部24に格納されたプログラム(情報出力プログラムの一例)と、操作部23を介してユーザーが入力した各種のコマンドとに従い各種の処理を行う。処理部21による処理には、電子機器1が生成するデータに対するデータ処理、表示部25へ画像を表示させる表示処理、音出力部26に音を出力させる音出力処理、撮像部28が取得した画像への画像処理などが含まれる。なお、処理部21は、単一のプロセッサー(Processor)で構成されてもよいし、複数のプロセッサー(Processor)により構成されてもよい。
通信部22は、電子機器1から所定のフォーマットで送信されたデータ(計測データ)等を受信し、処理部21に送る処理や、処理部21からの制御コマンドを電子機器1に送信する処理等を行う。
操作部23は、ユーザーの操作に応じたデータを取得し、処理部21に送る処理を行う。操作部23は、例えば、タッチパネル型ディスプレイ、ボタン、キー、マイクなどであってもよい。
記憶部24は、例えば、ROMやフラッシュROM、RAM等の各種ICメモリーやハードディスクやメモリーカードなどの記録媒体等により構成される。記憶部24は、処理部21が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムや、アプリケーション機能を実現するための各種プログラム(情報出力プログラムの一例)やデータ等を記憶している。また、記憶部24は、処理部21の作業領域として用いられ、操作部23が取得したデータ、処理部21が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。更に、記憶部24は、処理部21の処理により生成されたデータのうち、長期的な保存が必要なデータを記憶してもよい。なお、RAMには不揮発性のRAMが含まれてもよい。不揮発性のメモリーに、各種データの記憶領域が確保されていることが好ましい。
表示部25は、処理部21の処理結果を文字、グラフ、表、アニメーション、その他の画像として表示するものである。表示部25は、例えば、CRT(CRT: Cathode Ray Tube
)、LCD(LCD: liquid crystal display)、タッチパネル型ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mounted Display)などであってもよい。なお、1つのタッチパネル型ディスプレイで操作部23と表示部25の機能を実現するようにしてもよい。
音出力部26は、処理部21の処理結果を音声やブザー音等の音として出力するものである。音出力部26は、例えば、スピーカーやブザーなどであってもよい。
通信部27は、ネットワーク3を介してサーバー4の通信部との間でデータ通信を行う
ものである。例えば、通信部27は、処理部21からデータを受け取って、サーバー4の通信部に所定のフォーマットで送信する処理を行う。また、例えば、通信部27は、画面の表示に必要な情報をサーバー4の通信部から受信して処理部21に送る処理や、各種の情報を処理部21から受け取ってサーバー4の通信部に送信する処理を行う。
撮像部28は、レンズ、カラー撮像素子、焦点調節機構などを備えたカメラであって、レンズが形成する被写界の像を撮像素子により画像化する。撮像素子が取得した画像のデータ(画像データ)は、処理部21へ送られ、記憶部24へ保存されたり表示部25へ表示されたりする。
処理部21は、各種プログラムに従い、通信部22を介して電子機器1に制御コマンドを送信する処理や、通信部22を介して電子機器1から受信したデータに対する各種の計算処理を行う。また、処理部21は、各種プログラムに従い、記憶部24からデータを読み出して、通信部27を介してサーバー4に所定のフォーマットで送信する処理を行う。また、処理部21は、各種プログラムに従い、通信部27を介して、サーバー4に各種の情報を送信し、サーバー4から受信した情報に基づいて各種の画面を表示する処理等を行う。また、処理部21は、その他の各種の制御処理を行う。例えば、処理部21は、通信部27が受信した情報、通信部22が受信した情報、記憶部24に格納された情報の少なくとも一部に基づき、表示部25へ画像(画像、動画像、文字、記号等)を表示させる処理を実行する。なお、情報端末2あるいは電子機器1に振動機構を設けておいて、当該振動機構により各種の情報を振動情報に変換してユーザーに通知してもよい。
1−4.サーバーの構成
図3に示すとおり、サーバー4は、処理部31、通信部32、記憶部34を含んで構成されている。ただし、サーバー4は、適宜、これらの構成要素の一部が削除又は変更され、あるいは、他の構成要素が付加された構成であってもよい。
記憶部34は、例えば、ROMやフラッシュROM、RAM等の各種ICメモリーやハードディスクやメモリーカードなどの記録媒体等により構成される。記憶部34は、処理部31が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムや、アプリケーション機能を実現するための各種プログラム(情報出力プログラムの一例)やデータ等を記憶している。なお、RAMには不揮発性のRAMが含まれてもよい。不揮発性のメモリーに、各種データの記憶領域が確保されていることが好ましい。
また、記憶部34は、処理部31の作業領域として用いられ、処理部31が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。更に、記憶部34は、処理部31の処理により生成されたデータのうち、長期的な保存が必要なデータを記憶してもよい。なお、記憶部34に格納された各種の情報については後述する。
通信部32は、ネットワーク3を介して情報端末2の通信部27との間でデータ通信を行うものである。例えば、通信部32は、情報端末2の通信部27からデータを受け取って、処理部31に送る処理を行う。また、例えば、通信部32は、画面の表示に必要な情報を所定のフォーマットで情報端末2の通信部27に送信する処理や、情報を情報端末2の通信部27から受信して処理部31に送る処理を行う。
処理部31は、各種プログラムに従い、通信部32を介して情報端末2からデータを受信して、記憶部34に記憶させる処理を行う。また、処理部31は、各種プログラムに従い、通信部32を介して、情報端末2から各種の情報を受信し、各種の画面の表示に必要な情報を情報端末2に送信する処理等を行う。また、処理部31は、その他の各種の制御処理を行う。処理部31は、単一のプロセッサー(Processor)で構成されてもよいし、
複数のプロセッサー(Processor)により構成されてもよい。
1−5.電子機器のライフロガー機能
以下、電子機器のライフロガー機能に着目して説明する。
事前準備では、ユーザーは、電子機器1の表示部170にメニュー画面を表示させ、身長、体重、年齢、性別、体脂肪率など、自分の身体に関するデータ(ユーザー身体データ)の入力を行う。また、ユーザーは、メニュー画面において、活動量計測を電子機器1に開始させると共に、項目ごとの目標(生活に関する目標)を入力する。
その後、ユーザーは、電子機器1を腕に装着した状態で例えば1週間に亘って生活する。電子機器1は、ライフロガーとして動作し、記憶部130に対するログデータ(ここでいうログデータは、生活に関するものであって、歩数、運動時間、カロリー、睡眠時間、心バランス、移動距離、達成度などである。)の記録を繰り返す。これによって、ユーザーの生活に関するログデータが記憶部130に蓄積される。
その後、ユーザーは、スマートフォン、タブレットPC、デスクトップPC等の情報端末2へ近距離無線通信などを介して電子機器1を接続することで、電子機器1の記憶部130に蓄積されたログデータ(ここでは生活に関するログデータ)、ユーザー目標データ、ユーザー身体データなどを、情報端末2へ転送することができる。
図9には、生活に関するログデータの例を示した。生活に関するログデータは、移動距離、運動時間、歩数、歩行ペース、歩行ピッチ、歩幅、早歩き歩数、ランニング歩数、上昇階数(「5階分」、「2階分」等)、上昇階段数(「100段」、「200段」等)、心拍数、睡眠時間、ストレス(興奮状態とリラックス状態とのバランス)、酸素摂取量、発汗量、水分摂取量(ユーザーによる手動入力)、消費カロリー、摂取カロリー(ユーザーによる手動入力)、カロリー収支、体重(体重計との通信による入力、又はユーザーによる手動入力)、ウエストサイズ(ユーザーによる手動入力)、緊張時間とリラックス時間とのバランス(心バランス)、心拍数、目標達成度、紫外線量、SpO(動脈血酸素飽和度の推定値)、睡眠状態(深い、浅い、良い、悪い、などの割合又は点数)などのうち少なくとも1つである。なお、運動に関するログデータと生活に関するログデータとで一部のパラメーター(項目)が重複してもよい。心拍などのパラメーターは、運動と生活との双方に関わるからである。なお、重複しているパラメーターの値、単位、期間などは、運動に関するパラメーターと生活に関するパラメーターとの間で同じであってもよいし、異なってもよい。
また、ユーザー身体データの入力は、電子機器1ではなく情報端末2に対して行われてもよい。その場合は、必要に応じて情報端末2から電子機器1へとユーザー身体データが転送される。
また、ユーザーは、情報端末2をインターネットなどのネットワーク3を介してサーバー4へ接続することで、ログデータ(生活に関するログデータ)、ユーザー目標データ、ユーザー身体データをサーバー4へアップロードし、サーバー4の記憶部34へ保管させることもできる。なお、ユーザーのユーザー身体データは、ユーザーのログデータと共に、ユーザーのログデータリストに保管される。以下、特に断りのない限りは、記憶部34のログデータリストにユーザー身体データが含まれているものとする。
また、ユーザーは、所望のタイミングで情報端末2をインターネットなどのネットワーク3を介してサーバー4へ接続することで、自分のログデータ(生活に関するログデータ)を情報端末2にて確認することができる。また、その際に、ユーザーは、サーバー4か
ら各種の付随情報(アプリケーションソフトウエアプログラム、地図データなど)の提供を受けることもできる。
なお、ユーザーは、予め、例えば情報端末2をインターネットなどのネットワーク3を介してサーバー4へ接続し、当該ユーザーのユーザー身体データなどの登録情報をサーバー4へ送信することにより、サーバー4に対するユーザー登録を完了させたものと仮定する。ユーザー登録により、サーバー4からユーザーに対してユーザーID(識別情報)が割り当てられる。登録後、ユーザーは、ログデータ(生活に関するログデータ)を保管するサービスの提供及び前述した付随情報(アプリケーションソフトウエアプログラム、地図データなど)の提供をサーバー4から受けることが可能となる。
また、本実施形態のシステムでは、ユーザーの生活に関するログデータとして、歩数、運動時間、カロリー、睡眠時間、心バランス、移動距離、達成度などを電子機器1が取得し、当該ログデータが情報端末2へ転送され、情報端末2からサーバー4へアップロードされたが、情報端末2へ転送されるログデータ又はサーバー4へアップロードされるログデータには、ユーザーの生活に関する他の情報が含まれていてもよいし、ユーザーの生活に関する情報を算出するためのセンシングデータ(センサーの出力)又は算出過程で得られたデータが含まれていてもよい。つまり、センシングデータ(センサーの出力)から生活に関する情報を生成する機能は、電子機器1に搭載されていてもよいし、情報端末2に搭載されていてもよいし、サーバー4に搭載されていてもよい。また、本実施形態のシステムにおいて、転送又はアップロードされる個々のログデータには、時刻情報及び位置情報が付与されているものとする。或るログデータに付与された時刻情報は、当該ログデータの生成元となったセンシングデータ(センサーの出力)の検出時刻を示す情報であり、当該ログデータに付与された位置情報は、当該検出時刻における電子機器1の位置を示す情報である。
1−6.電子機器のパフォーマンスモニター機能
以下、電子機器のパフォーマンスモニター機能に着目して説明する。
事前準備では、ユーザーは、電子機器1の表示部170にメニュー画面を表示させ、身長、体重、年齢、性別、体脂肪率など、自分の身体に関するデータ(ユーザー身体データ)の入力を行う。また、ユーザーは、メニュー画面において、ラップ区間についての設定などを行い、電子機器1を時刻表示モードに戻す。なお、ユーザーは、身体データと共に目標データ(運動に関する目標)を入力してもよい。
その後、ユーザーは、電子機器1を腕に装着した状態で例えばコースの移動を伴うトレーニング(運動とも言う。アクティビティの一例。)を行う。電子機器1は、パフォーマンスモニターとして動作し、記憶部130に対するログデータ(ここでいうログデータは、運動に関するものであって、ラップ区間ごとの移動距離、ラップ区間ごとのタイム、ラップ区間ごとのペース、ラップ区間ごとの心拍数などである。)の記録を繰り返す。これによって、ユーザーの運動に関するログデータが記憶部130に蓄積される。なお、トレーニングが行われるコース(未来にトレーニングを行うコースや過去にトレーニングが行われたコースを含む。)は、アクティビティルート、アクティビティのルート、アクティビティの移動ルート、アクティビティ用のルートなどと言うこともできるし、「コース」は「ルート」と言うこともできる。
その後、ユーザーは、スマートフォン、タブレットPC(PC: personal computer)、デスクトップPC等の情報端末へ近距離無線通信などを介して電子機器1を接続することで、電子機器1の記憶部130に蓄積されたログデータ(ここでは運動に関するログデータ)、ユーザー身体データなどを、情報端末2へ転送することができる
図9には、運動に関するログデータの例を示した。運動に関するログデータは、運動距離(移動距離、累積移動距離)、運動時間、所定の心拍ゾーンにおける運動時間、歩数、ラップ歩数、ペース、ピッチ、歩幅(ストライド)、スプリットタイム、ラップタイム、累積上昇高度、累積下降高度、標高(運動した場所の平均高度)、勾配、トレーニング回数(ランニング回数、最大、平均など)、目標達成度、フォーム(姿勢、左右差、接地時間、真下着地率、推進効率、脚の流れ、着地ブレーキ量、着地衝撃)、心拍数、消費カロリー、酸素摂取量、VOmax(最大酸素摂取量)、発汗量、水分摂取量、所定条件における予想運動距離(移動距離、予想累積距離)、所定の心拍ゾーンに到達するまでの時間、心拍回復時間、所定条件での予想ペース、所定条件での予想ピッチ、所定条件での予想歩幅(予想ストライド)、所定条件での予想タイム(ラップタイム、スプリットタイム)、所定条件での予想消費カロリー、自動生成された目標、紫外線量、SpO(動脈血酸素飽和度、推定値でもよい)、種目、種目別ユーザーパフォーマンスデータなどである。なお、運動に関するログデータと生活に関するログデータとで一部のパラメーター(項目)が重複してもよい。心拍などのパラメーターは、運動と生活との双方に関わるからである。なお、重複しているパラメーターの値、単位、期間などは、運動に関するパラメーターと生活に関するパラメーターとの間で同じであってもよいし、異なってもよい。
また、ユーザー身体データの入力は、電子機器1ではなく情報端末2に対して行われてもよい。その場合は、必要に応じて情報端末2から電子機器1へとユーザー身体データが転送される。
また、ユーザーは、情報端末2をインターネットなどのネットワーク3を介してサーバー4へ接続することで、ログデータ(運動に関するログデータ)、ユーザー目標データ、ユーザー身体データをサーバー4へアップロードし、サーバー4の記憶部34へ保管させることもできる。
また、ユーザーは、所望のタイミングで情報端末2をインターネットなどのネットワーク3を介してサーバー4へ接続することで、自分のログデータ(運動に関するログデータ)を情報端末2にて確認することができる。また、その際に、ユーザーは、サーバー4から各種の付随情報(アプリケーションソフトウエアプログラム、地図データなど)の提供を受けることもできる。
なお、ユーザーは、予め、例えば情報端末2をインターネットなどのネットワークを介してサーバー4へ接続し、当該ユーザーのユーザー身体データなどの登録情報をサーバー4へ送信することにより、サーバー4に対するユーザー登録を完了させたものと仮定する。ユーザー登録により、サーバー4からユーザーに対してユーザーID(識別情報)が割り当てられる。登録後、ユーザーは、ログデータ(運動に関するログデータ)を保管するサービスの提供及び前述した付随情報(アプリケーションソフトウエアプログラム、地図データなど)の提供をサーバー4から受けることが可能となる。
また、本実施形態のシステムでは、ユーザーの運動に関するログデータとして、ラップ区間ごとの移動距離、ラップ区間ごとのタイム、ラップ区間ごとのペース、ラップ区間ごとの心拍数などを電子機器1が取得し、当該ログデータが情報端末2へ転送され、情報端末2からサーバー4へアップロードされたが、情報端末2へ転送されるログデータ又はサーバー4へアップロードされるログデータには、ユーザーの運動に関する他の情報が含まれていてもよいし、ユーザーの運動に関する情報を算出するためのセンシングデータ(センサーの出力)又は算出過程で得られたデータが含まれていてもよい。つまり、センシングデータ(センサーの出力)から運動に関する情報を生成する機能は、電子機器1に搭載されていてもよいし、情報端末2に搭載されていてもよいし、サーバー4に搭載されていてもよい。また、本実施形態のシステムにおいて、転送又はアップロードされる個々のロ
グデータには、時刻情報及び位置情報が付与されているものとする。或るログデータに付与された時刻情報は、当該ログデータの生成元となったセンシングデータ(センサーの出力)の検出時刻を示す情報であり、当該ログデータに付与された位置情報は、当該検出時刻における電子機器1の位置を示す情報である。
1−7.サーバーによるログデータの管理
図3に戻る。サーバー4は、情報端末2を介してユーザーからアップロードされたログデータ(生活に関するログデータ及び運動に関するログデータ)を、ユーザー毎に記録し、管理する。以下、生活に関するログデータ及び運動に関するログデータの少なくとも一方を、適宜「ログデータ」という。ログデータは、ユーザーの体調に関する体調情報の一例であり、センサーからのデータに基づく情報の一例である。センサーからのデータには、少なくとも1つのセンサーが検出したデータ自体、少なくとも1つのセンサーが検出したデータを処理したデータ、及び少なくとも1つのセンサーが検出したデータのフォーマットなどを変換してできるデータの少なくとも1つが含まれていてもよい。また、センサーからのデータに基づく情報には、原則として、少なくとも1つのセンサーが検出したデータを用いて生成された情報、少なくとも1つのセンサーが検出したデータ自体、少なくとも1つのセンサーが検出したデータを処理したデータ、少なくとも1つのセンサーが検出したデータと少なくとも1つのセンサーが検出したデータ以外のデータとを用いて生成されたデータの少なくとも1つ、或いは、当該データのフォーマットなどを変換してできるデータが含まれていてもよい。また、文言「データ」は、文言「情報」の下位概念であって、コンピューターによる処理の対象となり得る状態となった情報のことを指すものとする。
図3に示すとおり、サーバー4の記憶部34には、複数(N個)のログデータリスト3411、3412、…が保管される。これらのログデータリスト3411、3412、…は、サーバー4に登録された複数のユーザーから個別にアップロードされたログデータリストである。
例えば、ログデータリスト3411には、ユーザーID「0001」が割り当てられたユーザーのログデータ(生活に関するログデータ及び運動に関するログデータ)が蓄積される。
また、例えば、ログデータリスト3412には、ユーザーID「0002」が割り当てられたユーザーのログデータ(生活に関するログデータ及び運動に関するログデータ)が蓄積される。
サーバー4の処理部31は、予め登録を済ませたユーザーの使用する情報端末2の通信部27、ネットワーク3、及びサーバー4の通信部32を介して、アップロード要求、ログデータ(生活に関するログデータ及び運動に関するログデータ)、及びユーザーIDを受信すると、記憶部34に保管されたログデータリスト3411、3412、…のうち、受信したログデータを当該ユーザーIDに対応するログデータリストへ追加する。なお、サーバー4の処理部31は、受信したログデータにコースデータ(後述)が含まれる場合には、当該コースデータを、記憶部34のデータベース350へ登録する。データベース350の詳細は後述する。
また、サーバー4の処理部31は、予め登録を済ませたユーザーの使用する情報端末2の通信部27、ネットワーク3、及びサーバー4の通信部32を介して、ダウンロード要求、ログデータ(生活に関するログデータ及び運動に関するログデータ)、及びユーザーIDを受信すると、記憶部34に保管されたログデータリスト3411、3412、…のうち、当該ユーザーIDに対応するログデータリストの全部又は一部を読み出し、通信部
32、ネットワーク3、通信部27を介して情報端末2へ送信する。
1−8.サーバーによるコースお勧め処理の概要
ユーザーは、運動(トレーニング)に先立ち、情報端末2を操作してサーバー4へアクセスし、お勧めコースの生成要求及びユーザーIDをサーバー4へ送信する。
このとき、情報端末2の処理部21は、お勧めコースの生成に必要な情報(下記)を取得し、当該情報を、お勧めコースの生成要求及びユーザーIDと共にサーバー4へ送信する。情報端末2の処理部21からサーバー4に対する情報の送信は、通信部27、ネットワーク3、及びサーバー4の通信部32を介して行われ、サーバー4の処理部31から情報端末2に対する情報の送信は、通信部32、ネットワーク3、通信部27を介して行われる(以下も同様)。
ここで、お勧めコースの生成に必要な情報とは、例えば、(i)現時点におけるユーザーの位置、(ii)最新24時間(アクティビティの開始前の一例)などの所定期間におけるユーザーの生活に関するログデータ、(iii)最新1ヶ月(アクティビティの開始前の一例)などの所定期間におけるユーザーの運動に関するログデータである。
また、ユーザーの位置は、電子機器1のGPSセンサー110が出力する測位データに基づき電子機器1の処理部120又は情報端末2の処理部21が生成することができる。また、測位データ又はユーザーの位置は、電子機器1の通信部190、情報端末2の通信部22を介して電子機器1から情報端末2へ所定のフォーマットで適当なタイミングで送信される。また、情報端末2にGPSセンサー(不図示)が搭載されている場合には、当該GPSセンサー(不図示)の出力に基づき情報端末2の処理部21がユーザーの位置を生成することもできる。また、所定期間における生活に関するログデータ及び所定期間における運動に関する最新のログデータが情報端末2からサーバー4へアップロード済みである場合には、これらのログデータを情報端末2からサーバー4に対して改めて送信する必要はない。
サーバー4の処理部31は、当該ユーザーのユーザーIDに対応するログデータリストを参照し、当該ユーザーの生活に関するログデータと、当該ユーザーの運動に関するログデータとに基づき、トレーニングの開始前におけるユーザーの体調に関する体調情報(疲労度)を取得する。そして、処理部31は、当該体調情報(疲労度)に基づき、現時点のユーザーに適したトレーニングのコース及びユーザーに適したトレーニング(アクティビティの一例)の種目(トレーニングの種類の一例)を決定する。以下、決定されたコース(推奨ルートの一例)を「お勧めコース」と称し、決定された種目を「お勧め種目」又は「お勧めトレーニング種目」と称す。
例えば、サーバー4の処理部31は、後述するコースお勧め処理を実行し、現時点におけるユーザーの位置、当該位置の属するエリアの気象情報(気象サーバーから提供されたもの)、当該ユーザーの最新のログデータ(ユーザーIDに対応するログデータリストに格納されたもの)、データベース350などに基づき、ユーザーへのお勧めコース及びお勧め種目を決定する。そして、サーバー4の処理部31は、当該お勧めコース及びお勧め種目の情報を、通信部32、ネットワーク3、通信部27を介して所定のフォーマットで情報端末2へ送信する。情報端末2の表示部25は、受信した情報を適当な形式で表示する。つまり、サーバー4の処理部31は、情報端末2を介して、お勧めコース及びお勧め種目をユーザーに提示する。なお、サーバー4が生成するお勧めコース等の数は1であってもよいが、2以上であってもよい。
ここで、コースお勧め処理に用いられる気象情報は、例えば、サーバー4の記憶部34
に一時的に保管された気象情報であって、ネットワーク3に接続された気象サーバー(不図示)から適宜に提供された、最新の気象情報である。なお、サーバー4の処理部31は、必要に応じて又は定期的に、気象サーバーから必要なエリアの気象情報を受信するものとする。ここでいう「必要なエリア」とは、お勧めコースの生成要求の発行元であるユーザーの位置の属するエリアのことである。
また、サーバー4の処理部31は、お勧めコース及びお勧め種目と共に、トレーニングの目標をユーザーに提示してもよい。トレーニングの目標とは、トレーニングの過程におけるユーザーのパフォーマンスの目標であって、例えば、お勧めコースの各区間における移動速度の目標、移動時間の目標、心拍数の目標などである。なお、目標は、ユーザーの現時点における体調(肉体的な疲労度及び精神的な疲労度)や、ユーザーのログデータから推定されるユーザーの肉体的又は精神的な傾向(タイプ)、ユーザーのユーザー身体データ(体型や年齢)などから決定されることが好ましい。なお、「区間」は、「ラップ区間」に必ずしも一致していなくてもかまわない(以下も同様)。
1−9.電子機器のナビゲーション機能
ユーザーは、トレーニングに先立ち情報端末2を操作し、お勧めコース及びお勧め種目の情報を、情報端末2から電子機器1へと転送する。情報端末2から電子機器1への情報の転送は、情報端末2の通信部22及び電子機器1の通信部190を介して行われ、電子機器1から情報端末2への情報の転送は、電子機器1の通信部190から情報端末2の通信部22を介して所定のフォーマットで行われる(以下、同様)。なお、お勧めコースは、推奨ルートの一例である。
ユーザーは、電子機器1の操作部150を操作して、2以上のお勧めコースの中から自分がトレーニングを行いたいコース及び種目を選択し、選択したコース及び種目に従ってトレーニングを開始する。選択したコース及び種目の情報は、トレーニング中のナビゲーション機能(後述)に用いられる。
ここで、ユーザーは、自分の選択したコース及び種目を電子機器1へ手動で入力してもよいし、手動による入力を省略してもよい。但し、入力を省略した場合、ユーザーは、原則として、トレーニングを開始した際には、電子機器1の操作部150を操作して、トレーニングを開始した旨の通知を電子機器1へ入力し、トレーニングを終了した際には、電子機器1の操作部150を操作して、トレーニングを終了した旨の通知を電子機器1へ入力するものとする。
また、ユーザーによる入力が省略された場合は、ユーザーが実際にトレーニングを行ったコース及び種目を、トレーニング開始後(トレーニング中)又はトレーニング終了後にユーザーが入力したり、電子機器1が判定したりしてもよい。判定は、情報端末2が行うことも可能である。その場合には、トレーニング中の逐次にログデータが情報端末2へ転送されるものとする。また、判定は、サーバー4が行うことも可能である。その場合は、トレーニングの終了後にログデータが電子機器1から情報端末2を介してサーバー4へ転送されるものとする。
コースの判定は、例えば、トレーニング中の開始時点(開始当初の所定期間)におけるユーザーの位置に基づき行われ、種目の判定は、例えば、トレーニング中の各時点におけるユーザーの位置(高度含む)の変化に基づき行われる。以下、コースの判定は、トレーニングの開始当初に電子機器1が行い、種目の判定は、例えば、トレーニングの過程において電子機器1が逐次に行うことを前提とする。
また、電子機器1の処理部120は、トレーニング中に、ユーザーが採用したコースと
、ユーザーの現在位置とを、表示部170へ逐次に表示し、これによってユーザーをナビゲートする(ナビゲーション機能)。処理部120は、トレーニング中に、後述する種目判定処理を実行し、判定した種目を表示部170へ逐次に表示してもよい。また、処理部120は、後述するコースアウト判定処理を実行し、ユーザーの現在位置がコースから外れた場合(コースアウトした場合)には、表示部170、音出力部180を介してその旨をユーザーへ通知してもよい。
また、電子機器1の処理部120は、トレーニング中においても前述したライフロガー機能及びパフォーマンスモニター機能を発現させ、ユーザーの生活に関するログデータの記録、ユーザーの運動に関するログデータの記録を続行する。
また、電子機器1の処理部120は、トレーニング中に、生活に関するログデータと運動に関するログデータとの少なくとも一方に基づき、ユーザーの体調に関する体調情報を取得し、当該体調情報に基づき、ユーザーの体調が優れないこと(悪化したこと)を検出した場合には、その旨をユーザーへ通知する。
また、電子機器1の処理部120は、トレーニング中に、運動に関するログデータに基づきユーザーの行っているトレーニング種目を検出し、検出したトレーニング種目が予定していたトレーニング種目とは異なる場合には、その旨をユーザーへ通知する。なお、電子機器1からユーザーへの通知は、表示部170、音出力部180を介して行われる(以下、同様。)。
例えば、電子機器1の処理部120は、トレーニング中に、脈センサー115の出力に基づきユーザーの心拍数を監視し、当該心拍数が適正範囲(適正ゾーン)から外れか否かを判定し、外れた場合にユーザーの体調が優れないと判定することができる。また、電子機器1の処理部120は、例えば、脈センサー115以外の1又は2以上のセンサーが出力するセンシングデータ(センサーの出力)と、記憶部130のユーザー身体データと、ユーザーのログデータとに基づき、現時点のユーザーにとっての適正ゾーンを算出することができる。
また、電子機器1の処理部120は、トレーニング中に、現在位置の属するエリアの気象情報、当該エリアの交通情報などに応じて、トレーニング中にお勧めコースを修正(変更)してもよい。なお、交通情報は、不図示の交通サーバー、サーバー4、ネットワーク3、及び情報端末2を介して電子機器1へ取り込むことが可能である。また、気象情報は、不図示の気象サーバー、サーバー4、ネットワーク3、及び情報端末2を介して電子機器1へ取り込むことが可能である。
ここで、電子機器1の処理部120は、トレーニング中に、お勧めコースの見直しを行うこともできる。見直しは、コース中の交差点など決められた幾つかのウェイポイント(コースを構成する複数の代表位置、WayPoint)にユーザーが到達するたびに行われてもよい。電子機器1の処理部120は、ウェイポイントが近づいたときには、見直しの必要性の有無を判定し、必要性ありと判定した場合には、事前にユーザーへ振動などで通知し、コースお勧め処理を実行する。また、見直しの必要性は、状況の変化(ユーザーの体調の変化、気圧の変化など)が一定以上となった場合に有りと判定され、そうでない場合に無しと判定される。コースお勧め処理は、例えば、サーバー4の処理部31によって実行されるコースお勧め処理と同様であり、コースお勧め処理の詳細は後述する。
但し、電子機器1の記憶部130の記憶容量は、サーバー4の記憶部34の記憶容量よりも小さいので、電子機器1の処理部120は、例えば、トレーニング開始地点の付近における限定されたエリア内の幾つかのコースについてのコースデータを予めサーバー4か
ら情報端末2を介してダウンロードしておき、当該ダウンロードしたコースデータに基づき、コースお勧め処理を実行することが好ましい。具体的には、例えば電子機器1の位置情報等を含む検索条件を情報端末2を介してサーバー4へ送信し、サーバー4が検索条件に合致するコースデータをデータベース350から取得し、取得されたコースデータを電子機器1がダウンロードするようにしてもよい。また、電子機器1の処理部120は、例えば、ウェイポイントにユーザーが到達する度に、限定されたエリア内の気象情報及び交通情報を、情報端末2を介してサーバー4からダウンロードすることが好ましい。
また、電子機器1の処理部120は、トレーニング中に、後述するコースアウト判定処理を実行し、ユーザーの実際の移動軌跡がお勧めコースから逸れた場合や、ユーザーの進行方向がお勧めコースとは逆方向である場合などには、ユーザーへその旨を通知してもよい。
以上、本システムでは、トレーニング前のユーザーの体調に基づきお勧めコースを決定し、トレーニング中に、ユーザーの体調に合わせてお勧めコースを更新する。よって、ユーザーの体調の良いとき(例えば疲労度が低いとき)には、負荷の大きいコース(負担の大きいコース)をお勧めコースとし、体調の悪いとき(例えば疲労度が高いとき)には、負荷の少ないコース(負担の少ないコース)をお勧めコースとすることができる。このように、ユーザーの体調(疲労度)を加味することで、トレーニングの質向上、怪我又は事故などのリスク軽減が期待できる。
なお、ユーザーが実際に移動したコースのコースデータ(コース上の各位置の位置座標、コースで実際に行われたトレーニングの種目など)は、ユーザーが許可した場合に、電子機器1、情報端末2を介して所定のフォーマットでサーバー4へアップロードされる。サーバー4の処理部31は、情報端末2からアップロードされた当該コースデータを、記憶部34のデータベース350へ登録する。このようにしてサーバー4が多数のユーザーからコースデータを収集すれば、データベース350の内容を充実させることができる。
1−10.表示画面について
(1)お勧めコースの表示について
本システムにおいて、情報端末2の表示部25又は電子機器1の表示部170がお勧めコースを表示する際には、お勧めコースに関連する地図(マップ)やサマリー情報(コースの距離、予定の所要時間、高低差など)をお勧めコースと共に表示することが好ましい(図18等を参照)。さらに、日の出時刻、日の入り時刻を表示したり、現在時刻が夕方の場合には日の入りまでの残り時間などを表示してもよい。お勧めコースに関連する天気や気温等の気象情報を表示してもよい。また、お勧めコースが複数ある場合には、複数のお勧めコースをスコア付けし、スコア順に表示させることが好ましい(なお、スコアは、推奨度、または、推奨度を示す指標の一例である)。また、情報端末2の表示部25又は電子機器1の表示部170が複数のお勧めコースを表示させる場合には、複数のお勧めコースの中から所望するコースをユーザーが選択できるよう情報端末2又は電子機器1のユーザーインターフェースを構成することが好ましい(図23等を参照)。なお、各種の表示画面の詳細は後述する。
(2)トレーニング種目の表示について
本システムにおいて、情報端末2の表示部25又は電子機器1の表示部170は、お勧めコースと共にお勧め種目を表示することができる(図18等を参照)。種目には、ペース走、インターバル走、ビルドアップ走、LSD(ロングスローディスタンス)、起伏走(クロスカントリー)、ジョギング、ウォーキング、ペース走などがある。また、或るお勧めコースと共に表示されるお勧め種目は、当該お勧めコースに適した1又は2以上のトレーニング種目のことである。なぜなら、起伏分布、信号数、距離、カーブの急峻さ、地
表の状態(歩道、土、タイル、石畳、アスファルト、砂利道の別)などは、コースによって異なるので、コースの各々にはコースに適したトレーニング種目(又は適さないトレーニング種目)があるからである。従って、ユーザーは、コースを選択する際に、コースと共にトレーニング種目を選択できるので、コースのみを選択する場合よりも、トレーニングの質を向上させることができる。なお、各種の表示画面の詳細は後述する。
(3)計画及び実績の表示について
本システムにおいて、情報端末2の表示部25又は電子機器1の表示部170は、トレーニングの終了後に、ユーザーが選択したコース及び種目を「計画」として表示し、ユーザーが実際に採用したコース及び種目を「実績」として表示させることもできる(図35等を参照)。ユーザーは、自分の行ったトレーニングを見直す材料として、当該表示された計画及び実績を活用することができる。なお、各種の表示画面の詳細は後述する。
1−11.ユーザーによる体調の自己評価
1−11−1.スライドバーによる入力画面
本システムは、トレーニングに先立ち、ユーザー自身による体調の自己評価を取り込む仕組みを導入し、主観的要素も加味したユーザーの体調を把握してもよい。
例えば、情報端末2の表示部25(ここでは、タッチパネル型ディスプレイと仮定する。)は、図4に示すような入力画面を表示し、自己評価を入力するようにユーザーを促す。図4に示す例では、肉体的な疲労度(ユーザーの肉体の状態に関する情報の一例)をユーザーが入力するためのスライドバーB1と、精神的な疲労度(ユーザーの精神の状態に関する情報の一例)をユーザーが入力するためのスライドバーB2とが表示されている。ユーザーは、この入力画面のスライドバーB1、B2を手指でタッチしてから左右にスライドさせることで、スライドバーB1、B2のスライド位置を調節することができる。
情報端末2の処理部21は、タッチパネル型ディスプレイ(表示部25)と協働してスライドバーB1、B2のスライド位置を検出する。そして、処理部21は、スライドバーB1のスライド位置に対応する値を、ユーザーの申告する肉体的な疲労度として検出し、スライドバーB2のスライド位置に対応する値を、ユーザーの申告する精神的な疲労度として検出する。これによって、ユーザーは、自分の感じている肉体的な疲労度と精神的な疲労度とをそれぞれ情報端末2へ入力することができる(これらの疲労度は、ユーザーによって入力された情報に基づく体調情報の一例である。)。
その後、情報端末2の処理部21は、ユーザーが不図示の確定ボタンをタップすると、タップした時点における精神的な疲労度の値と、肉体的な疲労度の値とを、現在時刻と共にサーバー4へ送信する。当該精神的な疲労度の値と、肉体的な疲労度の値とは、サーバー4によるコースお勧め処理に用いられる。
なぜなら、一般に、疲労の感じ方はユーザーによって異なるため、ログデータに基づき推測される精神的な疲労度及び肉体的な疲労度と、ユーザーが実際に感じている精神的な疲労度及び肉体的な疲労度との間には、乖離が生じている可能性があるからである。
なお、情報端末2の処理部21は、これら疲労度の値と共に、ユーザーの位置を示す情報をサーバー4へ送信してもよい。ユーザーの位置を示す情報は、GPSセンサー110の出力する測位データに基づき取得することができる。
1−11−2.段階評価による入力画面
なお、情報端末2の表示部25は、入力画面として図5に示すような入力画面を表示してもよい。図5に示す例では、3段階の疲労度「悪い」、「普通」、「良い」のうち1つ
を肉体的な疲労度としてユーザーが選択できるようになっており、3段階の疲労度「悪い」、「普通」、「良い」のうち1つを精神的な疲労度としてユーザーが選択できるようになっている。
因みに、図5に示す入力画面には、肉体的な疲労度を選択するためのボタンとして、「悪い」の文字イメージが付与されたセレクトボタンB11と、「普通」の文字イメージが付与されたセレクトボタンB12と、「良い」の文字イメージが付与されたセレクトボタンB13とが並べて配置されている。
また、図5に示す入力画面には、精神体的な疲労度を選択するためのボタンとして、「悪い」の文字イメージが付与されたセレクトボタンB21と、「普通」の文字イメージが付与されたセレクトボタンB22と、「良い」の文字イメージが付与されたセレクトボタンB23とが並べて配置されている。
また、情報端末2の表示部25は、入力画面として、図6に示すような入力画面を表示してもよい。図6に示す例では、5段階の疲労度「1」、「2」、「3」、「4」、「5」のうち1つを肉体的な疲労度としてユーザーが選択できるようになっており、5段階の疲労度「1」、「2」、「3」、「4」、「5」のうち1つを精神的な疲労度としてユーザーが選択できるようになっている。
1−11−3.アイコンによる入力画面
また、情報端末2の表示部25は、入力画面として、図7に示すような入力画面を表示してもよい。図7に示す例では、3段階の疲労度がアイコンによって表現されている。アイコンを選択することで疲労度をユーザーが入力することができる。
また、因みに、図7に示す入力画面では、肉体的な疲労度を身体のポーズで表したアイコンを採用しており、精神的な疲労度をヒトの表情で表したアイコンを採用している。このようなアイコンを用いれば、言語を用いずともスムーズにユーザーへ疲労度を自己申告させることができる。
1−11−4.その他の入力画面
なお、情報端末2の表示部25は、スライドバー(図4)とアイコン(図7)との双方を1つの入力画面に表示させてもよい。その場合、表示部25は、スライドバーのスライド位置に連動してアイコンを変化させてもよい。
1−12.コースお勧め処理の原理
本システムにおいて、肉体的な疲労度と精神的な疲労度とを互いに区別するのは、仮に疲労度が同じであったとしても肉体的な疲労と精神的な疲労との割合によっては、ユーザーに適した種目が異なるからである。
そこで、サーバー4の処理部31は、肉体的な疲労及び精神的な疲労の組み合わせを以下の4つのカテゴリーに分類し、カテゴリーごとにお勧め種目を決定する。以下、4つのカテゴリー(1)〜(4)とお勧め種目の例とを説明する。
(1)ユーザーの肉体的な疲労度と精神的な疲労度との双方が低い場合には、相対的にハードな種目(ビルドアップ走、インターバル走など)をお勧め種目とする。
(2)ユーザーの肉体的な疲労度と精神的な疲労度との双方が高い場合には、相対的に負荷の低い種目(速度の緩やかな短距離走、休息など)をお勧め種目とする。
(3)ユーザーの肉体的な疲労度が高く、かつ、精神的な疲労度が低い場合には、肉体的な疲労を回復し易い種目(速度の緩やかなペース走など)をお勧め種目とする。
(4)ユーザーの肉体的な疲労度が低く、かつ、精神的な疲労度が高い場合には、精神的な疲労を回復し易い種目(LSDなど)をお勧め種目とする。LSDは、瞬間的な負荷をさげて長い時間リラックスして走ることのできる種目である。
そして、サーバー4の処理部31は、上記の方針(1)〜(4)で決定したお勧め種目と、ユーザーの現在位置と、現在位置の属するエリアの気象情報と、当該エリアの交通情報と、データベース350とに基づき、ユーザーへのお勧めコースを決定する。
1−13.サーバーによる体調評価(肉体的な疲労)
例えば、サーバー4の処理部31は、最新の24時間におけるログデータ(主に、加速度データ、心拍数のデータ)に基づき、当該24時間の各時点におけるユーザーの状態(睡眠、起立、静止、徒歩移動、階段昇降の区別)と、当該24時間の各時点におけるユーザーの心拍数とを取得する。
また、サーバー4の処理部31は、ユーザーの状態とユーザーの心拍数とに応じて、例えば図8に示す疲労度テーブルを参照することで、ユーザーの現時点(トレーニング前)における疲労度を計算する。
ここで、図8に示す疲労度テーブルは、例えば、サーバー4の記憶部341に予め格納される。図8では、疲労度を言葉で表しているが、実際の疲労度テーブルは、例えば、ユーザーの心拍数とユーザーの状態との組み合わせに応じて肉体的又は精神的な疲労度を数値として算出するためのテーブルとして構成される。
処理部31は、例えば、最新24時間におけるログデータ及び疲労度テーブルに基づき、例えば1時間ごとの肉体的又は精神的な疲労度を算出し、当該算出した疲労度の合計(総合疲労度)を、現時点における疲労度とする。
また、処理部31は、最新1ヶ月におけるログデータに付与された負荷ランクに基づき、現時点までに解消せずに残留した肉体的な疲労度を見積もる。図10に示すのは、負荷ランクの付与されたログデータの一例である。このログデータに含まれる個々のトレーニング種目には、負荷ランクが付与されている。負荷ランクは、トレーニング種目がユーザーに与える負荷(疲労度に繋がるものである)の大きさを相対的に表す値である。特に、肉体的な疲労度は、時間が経過しても解消し難いトレーニング種目ほど高い負荷ランクが付与されている。処理部31は、これらの負荷ランクを参照し、負荷ランクの高い種目が多いほど、また、負荷ランクの高い種目に費やされた時間が長いほど、現時点までに解消せずに残留した肉体的な疲労度を大きく見積もる。このように、負荷ランク付きのログデータに基づくことで、処理部31は、現時点におけるユーザーの疲労度を、高精度に算出することができる。
なお、処理部31は、ログデータに対する負荷ランクの付与(負荷ランクの評価)を、例えばログデータがアップロードされる度に行う。また、処理部31は、負荷ランクの基準を、ユーザーごとに設定してもよいし、全てのユーザーについて共通に設定してもよい。
例えば、処理部31は、ユーザーのログデータリストに含まれるログデータについてユーザーの自己ベスト(自己ベストペース)を算出する。この場合、処理部31は、当該ログデータリストに含まれるペースのうち、自己ベストペースとの差が小さいものほど高い
負荷ランクを付与し、当該負荷ランクを、ログデータリストの該当箇所に書き込む(図10を参照)。図10の例では、負荷ランクをA、B、C等のアルファベットで表した。図10の例ではAが高負荷であり、ランクAとランクDとが表示されている。
また、処理部31は、例えば、ユーザーのログデータリストに含まれる、生活に関するログデータに基づき、ユーザーが現時点の前日に飲酒をしたか否かを判定し、当該判定の結果を、現時点におけるユーザーの疲労度に反映させてもよい。ここで、飲酒をしたか否かの判定は、例えば、前日夜間の睡眠中の心拍数がユーザーの睡眠中の平均心拍数(例えば、最新1ヶ月間における平均心拍数)と比して著しく高いか否か(閾値を超えるか否か)によって行うことができる。また、処理部31は、生活に関するログデータに基づき、睡眠期間を判定することができる。例えば、処理部31は、夜間の各時刻のログデータに含まれる加速度データに基づき、各時刻においてユーザーが安静状態であったか否かを検出し、安静状態と検出された連続する期間であって、かつ、閾値以上の長さを有した期間を、睡眠期間と判定すればよい。なお、サーバー4が受信したログデータに睡眠期間の情報が既に含まれていた場合には、サーバー4の処理部31は、睡眠期間の判定を省略することができる。
1−14.サーバーによる体調評価(精神的な疲労)
サーバー4の処理部31は、現時点(トレーニング前)におけるユーザーの精神的な疲労度を算出するために、例えば、最新24時間の生活に関するログデータに含まれる脈波のデータを分析し、交感神経と副交感神経のバランス(心バランス)を算出する。なお、サーバー4が受信したログデータに心バランスの情報が既に含まれていた場合には、サーバー4の処理部31は、心バランスの計算を省略することができる。
ここで、心バランスには、ユーザーごと、また、ユーザーの状態(睡眠又は覚醒などの状態)ごとに適正値(理想的なバランス)があり、ユーザーの精神的な疲労度が高いほど心バランスが理想的なバランスから乖離する傾向にあると言われている。
そこで、処理部31は、例えば、最新24時間におけるユーザーのログデータ(特に、ユーザーの状態を示すログデータ)と、当該ユーザーのユーザー身体データとに基づき、当該ユーザーの理想的なバランスを、最新24時間内の時刻毎に算出する。そして、処理部31は、ユーザーのログデータに含まれる心バランス(実測された心バランス)と、理想的なバランスとの乖離度を、時刻毎に算出する。そして、処理部31は、時刻ごとの乖離度の平均値に所与の係数を乗算した値を、現時点におけるユーザーの精神的な疲労度として計算する。なお、乖離度算出処理の詳細は後述する。
また、ログデータに含まれる脈データから心バランスを計算する方法としては、前述したRRI(R-R Interval)が挙げられる。例えば、処理部31は、脈データの時間変化カーブ(脈波)を時系列にFFT(Fast Fourier Transform)などで統計処理することで、周波数領域のパワースペクトルを算出し、パワースペクトルに現れた低周波数成分LFと高周波数成分HFとの比を、心バランスとして計算する。図12には、LF、HFのパワースペクトルを模式的なグラフとして表したものである。
なお、ここでは、脈センサー115の出力(脈データ)に基づき心バランスを計算する手法について説明したが、処理部31は、他のセンサーの出力に基づき心バランスを計算してもよい。図11は、交感神経及び副交感神経がユーザーの身体に如何なる影響を及ぼすかを示す一般的なデータである。図11に示すとおり、心バランスは、脈以外の身体機能にも影響を及ぼすので、処理部31は、脈センサー115以外のセンサーの出力と、図11に示すデータ、又は、当該データから求まる計算式やテーブルに基づくことにより、心バランスを計算することが可能である。
1−15.サーバーによる総合体調評価
サーバー4の処理部31は、ユーザーが申告した疲労度と、処理部31が計算した疲労度との双方を用いて、総合的な疲労度を算出する。
なお、サーバー4の処理部31は、RRIに基づき計算した心バランスが理想的な心バランスとずれている場合には、計算した心バランスと理想的な心バランスとの差を算出してもよい。また、処理部31は、算出した差をストレス指標としてユーザーのログデータリストへ追加してもよい。
1−16.電子機器による乖離度算出処理
図13は、乖離度算出処理のフローである。
上述した説明では、ユーザーの心バランスと理想的な心バランスとの乖離度を算出する処理(乖離度算出処理)がサーバー4の処理部31によって実行されるものとしたが、電子機器1の処理部120によって実行されてもよい。すなわち、電子機器1の処理部120は、ユーザーの生活中に各時刻の乖離度を算出し、時刻ごとの乖離度をログデータに含めて情報端末2を介してサーバー4へアップロードしてもよい。
ここでは、乖離度算出処理が電子機器1の処理部120によって実行される場合を想定する。図13のフローは、前述したライフロガー機能が電子機器1に発現している期間中に定期的(例えば1分ごと)に繰り返し実行されるものとする。以下、図13の各ステップについて説明する。
先ず、処理部120は、記憶部130に格納されたユーザー身体データを参照する(S411)。ユーザー身体データには、例えば、ユーザーの年齢、性別、体重、身長などが含まれる。
次に、処理部120は、加速度センサー113の出力する加速度データに基づき、ユーザーが睡眠中であるか否かを判定する(S412)。
ユーザーが睡眠中でないと判定した場合(S412N)、処理部120は、覚醒中における理想的な心バランスをユーザー身体データに基づき算出する(S413)。
ユーザーが睡眠中であると判定した場合(S412Y)、処理部120は、睡眠中における理想的な心バランスをユーザー身体データに基づき算出する(S414)。
処理部120は、例えば現時点を含む所定期間内の脈データに基づき、前述したRRIの手法により現時点(又は所定期間内の或る時点)におけるユーザーの心バランスを計算し、計算した心バランスと、ステップS411で算出した理想的な心バランスとの差を乖離度として計算し、当該乖離度を、生活に関するログデータの1つとして時刻データと共に記憶部130へ書き込み、フローを終了する(S415)。
1−17.サーバーによる学習処理
図14は、サーバー4の処理部31による学習処理のフローである。以下、図14の各ステップについて説明する。
先ず、処理部31は、例えば最新24時間のログデータに含まれる乖離度リストの平均値Dを計算する(S511)。ここで、最新24時間のログデータに含まれる乖離度リストとは、最新24時間における各時点の乖離度(乖離度の時系列データ)のことである。
次に、処理部31は、例えばInt(DW)の計算式によって精神的な疲労度を算出し、算出した疲労度をユーザーへ通知し(例えば、図4〜図7の入力画面を表示し)、ユーザーによる疲労度の申告(疲労度の入力)を受付ける(S512)。但し、処理部31は、初回のステップS512では、係数Wを予め決められた初期値(デフォルト値)に設定する。ここで、演算子「Int(A)」は、「A」を範囲0〜10内の適当な大きさの整数に変換するための演算子である。
次に、処理部31は、ユーザーの申告した疲労度が算出した疲労度と異なるか否か、つまりユーザーによる疲労度の変更があったか否かを判定する(S513)。疲労度が変更された場合(S513Y)には、当該計算式で算出される疲労度が申告された疲労度に一致するように当該計算式の係数Wを変更してから、フローを終了する(S514)。
一方、処理部31は、ユーザーの申告した疲労度が算出した疲労度から変更されていない場合(S513N)には、当該計算式の係数Wを変更せずにフローを終了する。
以上の学習処理によれば、当該計算式の係数Wが定期的に見直され、かつ適宜に修正されるので、当該計算式で算出される精神的な疲労度を、ユーザーが感じている精神的な疲労度に近づけることができる。
また、以上の学習処理によると、ユーザーが実際に感じている疲労度をお勧めコース及びお勧め種目の決定に反映させることもできる。
例えば、その後、サーバー4の処理部31は、計算式で算出された精神的な疲労度(つまり、ログデータに含まれる精神的な疲労度)が高いとき(つまり、ユーザーが精神的な疲労を強く感じているとき)には、負荷の軽い種目を当該ユーザーへのお勧め種目に決定し、当該種目に適したコースを当該ユーザーへのお勧めコースに決定する。なお、コースお勧め処理の詳細は後述する。
一方、サーバー4の処理部31は、計算式で算出された精神的な疲労度(つまり、ログデータに含まれる精神的な疲労度)が低いとき(つまり、ユーザーが精神的な疲労をあまり感じていないとき)には、負荷の重い種目を当該ユーザーへのお勧め種目に決定し、当該種目に適したコースを当該ユーザーへのお勧めコースに決定する。なお、コースお勧め処理の詳細は後述する。
1−18.トレーニング種目
サーバー4の処理部31は、ユーザーの前述した体調情報を利用して、当該ユーザーへのお勧めコースを決定する。ここでは、処理部31がユーザーに適したトレーニング種目(以下、「お勧めトレーニング種目」又は「お勧め種目」という。)を決定し、かつ、当該お勧め種目に適したコース(お勧めコース)を決定する場合を説明する。また、ここでは、ユーザーが行うトレーニング種目として、コースの移動を伴う幾つかのトレーニングを想定する。また、前述したとおり、体調情報には、ユーザーの精神の状態に関する情報(精神的な疲労度)及び前記ユーザーの肉体の状態に関する情報(的な疲労度)のうち少なくとも一方が含まれる。
図15に示すのは、お勧め種目の候補となり得るトレーニング種目(トレーニング種目の候補)の一例である。図15に示すとおり、トレーニング種目の候補には、例えば、ジョギング、時間持続走、ペース走、LSD(LSD:Long Slow Distance)、ビルドアップ走、インターバル走、起伏走、短距離走、TT(TT:Time trial)、マラニック(Maranic)、ウォーキングなどがある。なお、図15には、種目別の心拍数の数値(目安)
も示している。
図16に示すのは、お勧め種目の候補となり得るトレーニング種目を、その特徴により分類した表である。つまり、これらのトレーニング種目は、心肺能力を高めるための種目と、スピード能力を高めるための種目とに分類することができる。例えば、LSD、ジョギング、マラニックは、心肺能力を高めるための種目に属し、インターバル走、TT、ビルドアップ走は、スピード能力を高めるための種目に属する。
サーバー4の処理部31は、ユーザーの疲労度(精神的な疲労度及び肉体的な疲労度)と、図15、図16に示す情報とを加味して、ユーザーに対するお勧め種目を決定し、またお勧めコースを決定する。
例えば、サーバー4の記憶部34には、予め、精神的な疲労度と肉体的な疲労度との組み合わせと、お勧め種目とを対応付けたテーブル(不図示)が格納されており、サーバー4の処理部31は、ユーザーの精神的な疲労度と肉体的な疲労度とに応じて当該テーブルを参照することにより、お勧め種目を決定する。なお、テーブルは、前述した4つのカテゴリー(1)〜(4)と、カテゴリーごとのお勧め種目とを対応付けたテーブルであってもよい。
また、サーバー4の記憶部34には、予め、複数のコースのデータベース350が格納されているので、サーバー4の処理部31は、決定したお勧め種目と、ユーザーの位置とに基づき、データベース350を参照することにより、当該ユーザーへのお勧めコースを決定する。例えば、ユーザーの位置からの距離が所定距離範囲内であり、かつ、当該お勧め種目を行うのに適したコースが、当該ユーザーへのお勧めコースとして決定される。
サーバー4の処理部31は、決定したお勧め種目及びお勧めコースを示す情報(閲覧データ)を生成して情報端末2へ送信し、情報端末2の表示部25へお勧め種目及びお勧めコースを表示させる。なお、お勧め種目の表示と、お勧めコースの表示とは、別画面で行ってもよいし、同じ画面で行ってもよい。
1−19.お勧め種目の表示画面(一覧表示)
図17は、お勧め種目の表示画面の一例を説明するための図である。
この表示画面には、ユーザーが一覧できるように複数のお勧め種目が所定方向(図17ではユーザーが見て上下方向と認識する方向)に並べて配列されている。
図17に示す例において、幾つかのお勧め種目には、当該お勧め種目と併せて行うと有効なウォーミングアップの種目(ウォーキング)とクールダウンの種目(ウォーキング)とが主たるお勧め種目の前後に付加されているが、ウォーミングアップ及びクールダウンの種目の付加は、省略することも可能である。また、ウォーミングアップ又はクールダウンの代わりに筋肉トレーニングを付加することも可能である。よって、図17の例は、「お勧めトレーニングメニュー」の一覧と言うこともできる。
図17の表示画面において、1段目に表示されたお勧めトレーニングメニューの主たるお勧め種目は、「60’00”のペース走」であり、2段目に表示されたお勧めトレーニングメニューの主たるお勧め種目は、「ビルドアップ走」であり、3段目に表示されたお勧めトレーニングメニューの主たるお勧め種目は、「ジョギング」であり、4段目に表示されたお勧めトレーニングメニューの主たるお勧め種目は、「ウォーキング」である。
また、複数のお勧め種目の表示画面における配列順序は、スコア(推奨度を示す指標の
一例である)の高い順である。お勧め種目のスコアは、ユーザーに対する好適度(お勧め度)を示すランクや数値等であって、例えば、トレーニング種目毎の特徴(図16)とユーザーのログデータとに基づきサーバー4の処理部31が算出したものである。
ここで、表示画面において、互いに異なるお勧め種目は、互いに異なる曲線イメージ(図17では、直線イメージ)で表現される。図17に示す例では、「ペース走」は、標準的な線幅の破線イメージで表示され、「ビルドアップ走」は、標準よりも太い線幅の破線イメージで表示され、「ジョギング」は、標準よりも細い線幅の破線イメージで表示され、「ウォーキング」は、実線イメージで表示されている。なお、図17では、種目は文字によっても表示されている。
このように、互いに異なるお勧め種目が互いに異なる視覚表現(互いに異なる線種や線幅の直線イメージ)で表示されれば、ユーザーは、現在の自分に対するお勧め種目を直感的に認識することができるし、現在の自分に適した2以上のお勧め種目を互いに比較することも容易である。
なお、ここでは、互いに異なるお勧め種目に対して線種及び線幅の互いに異なる直線イメージを割り当てたが、互いに異なるお勧め種目に対して線色の互いに異なる直線イメージを割り当ててもよいし、互いに異なるお勧め種目に対して互いに異なるパターンで点滅する直線イメージを割り当ててもよいし、互いに異なるお勧め種目に対して互いに異なる質感の直線イメージを割り当ててもよい。つまり、お勧め種目を区別するための視覚表現としては、線色、線幅、線種、時間変化パターン、質感のうち少なくとも1つの異なる曲線イメージを採用することができる。
また、ここでは、視覚表現として、ユーザーから見て横方向に延びる曲線イメージ(図17では直線イメージ)を採用したが、単純な曲線イメージ以外の視覚表現、例えば、チューブイメージ、ブロックイメージ、ロープイメージ、ワイヤーイメージ、リボンイメージ、矢印マーク、ブロックイメージ列、マーク列などの視覚表現を採用することもできる。
なお、表示画面では、お勧め種目に要する標準的な時間又は標準的な距離を、表示画面における当該視覚表現(各種イメージ)の長さに反映させてもよい。この場合、ユーザーは、個々のお勧め種目に要する時間又は距離の目安を、当該視覚表現(各種イメージ)の長さから直感的に把握することができる。
また、ここでは、複数のお勧め種目を1つの表示画面に同時に表示させたが、複数のお勧め種目を1つの表示画面へ順次に(サイクリックに)表示させてもよい。その場合、一定時間(たとえば1秒)ごとに自動的に画面が切り替わってもよいし、ユーザーが所定の操作を行ったタイミングで画面が切り替わってもよい。
1−20.お勧めコースの表示画面(マップ表示)
図18は、お勧めコースの表示画面の一例を説明するための図である。
この表示画面の所定領域(図18ではユーザーから見て左側の領域)には、ユーザーが一覧できるように複数のお勧めコースの各々の概要が所定方向(図8ではユーザーから見て上下方向)にかけて並べて表示されている。
なお、図18に示す例において、複数のお勧めコースの各々には、当該お勧めコースで行うのに適したお勧め種目が付与されている。以下、お勧め種目が付与されたお勧めコースを単に「お勧めコース」又は「お勧め種目付きのお勧めコース」と称す。
表示画面において、1段目に表示されたお勧めコースは、「A公園」であり、このお勧めコースに付与されたお勧め種目は「ペース走」である。
表示画面において、2段目に表示されたお勧めコースは、「B公園」であり、このお勧めコースに付与されたお勧め種目は「ビルドアップ走」である。
表示画面において、3段目に表示されたお勧めコースは、「C公園」であり、このお勧めコースに付与されたお勧め種目は「ジョギング」である。
表示画面において、4段目に表示されたお勧めコースは、「D河川敷」であり、このお勧めコースに付与されたお勧め種目は「ウォーキング」である。
また、複数のお勧めコースの表示画面における配列順序は、スコアの高い順である。お勧めコースのスコアは、ユーザーに対する好適度(お勧め度)を示すスコアであって、サーバー4の処理部31によって算出される。スコアの算出式の具体例は、後述する。
ここで、表示画面において、個々のお勧めコースは、コースの形状を表す曲線イメージで表現される。
また、表示画面において、個々のお勧めコースは、当該お勧めコースで行われるべきお勧め種目に対応した視覚表現で表示される。図18に示す例では、「ペース走」を行うべきお勧めコースは、標準的な線幅の破線イメージで表示され、「ビルドアップ走」を行うべきお勧めコースは、標準よりも太い線幅の破線イメージで表示され、「ジョギング」を行うべきお勧めコースは、標準よりも細い線幅の破線イメージで表示され、「ウォーキング」を行うべきお勧めコースは、実線イメージで表示されている。
つまり、図18の例において、少なくとも1つのお勧めコースには、第1のトレーニング種目(ペース走)に対応する第1のお勧めコース(A公園)と、第1のトレーニング種目とは異なる第2のトレーニング種目(ビルドアップ走)に対応する第2のお勧めコース(B公園)と、第1及び第2のトレーニング種目とは異なる第3のトレーニング種目(ジョギング)に対応する第3のお勧めコース(C公園)と、第1乃至第3のトレーニング種目とは異なる第4のトレーニング種目(ウォーキング)とが含まれる。
そして、第1のお勧めコース(A公園)は、第1のトレーニングの種目に対応した第1視覚表現(標準的な線幅の破線イメージ)で表示され、第2のお勧めコース(B公園)は、第2のトレーニングの種目に対応した第2視覚表現(標準よりも太い線幅の破線イメージ)で表示され、第3のお勧めコース(C公園)は、第3のトレーニング種目に対応した第3視覚表現(標準よりも細い線幅の破線イメージ)で表示され、第4のお勧めコース(D河川敷)は、第4のトレーニング種目に対応した第4視覚表現(実線イメージ)で表示される。
このように、個々のお勧めコースが当該お勧めコースで行うべきお勧め種目に対応した視覚表現で表示されれば、ユーザーは、言語的な表現に頼らずとも、お勧めコースとお勧め種目との双方を視覚的に把握することができる。
なお、ここでは、互いに異なるお勧め種目に対して線種及び線幅の互いに異なる直線イメージを割り当てたが、互いに異なるお勧め種目に対して線色の互いに異なる直線イメージを割り当ててもよいし、互いに異なるお勧め種目に対して互いに異なるパターンで点滅する直線イメージを割り当ててもよいし、互いに異なるお勧め種目に対して互いに異なる
質感の直線イメージを割り当ててもよい。つまり、お勧め種目を区別するための視覚表現としては、線色、線幅、線種、時間変化パターン、質感のうち少なくとも1つの異なる曲線イメージを採用することができる。
また、ここでは、視覚表現として、曲線イメージを採用したが、単純な曲線イメージ以外の視覚表現、例えば、チューブイメージ、ブロックイメージ、ロープイメージ、ワイヤーイメージ、リボンイメージ、矢印マーク、ブロックイメージ列、マーク列などの視覚表現を採用することもできる。
また、表示画面では、個々のお勧め種目付きお勧めコースに要する標準的な時間又は標準的な距離を、表示画面における当該視覚表現(各種イメージ)のサイズに反映させてもよい。この場合、ユーザーは、個々のお勧め種目付きお勧めコースに要する時間又は距離の目安を、当該視覚表現(各種イメージ)のサイズから直感的に把握することができる。
また、ここでは、複数のお勧めコースを1つの表示画面に同時に表示させたが、複数のお勧めコースを1つの表示画面へ順次に(サイクリックに)表示させてもよい。その場合、一定時間(たとえば1秒)ごとに自動的に画面が切り替わってもよいし、ユーザーが所定の操作を行ったタイミングで画面が切り替わってもよい。
ここで、図18の表示画面の所定領域(ユーザーから見て右側の領域)には、複数のお勧めコースの位置関係などをユーザーへ通知するために、複数のお勧めコースの属するエリアの地図(マップ)が表示されている。
マップには、例えば、ユーザーの現在位置や、ユーザーの現在位置から複数のお勧めコースへ到達するまでの経路などが表示される。この場合、ユーザーは、複数のお勧めコースの中の1つをトレーニングのコースとして選択する際に、現在位置から複数のお勧めコースの各々までの距離や経路を参考にすることができる。また、ユーザーは、トレーニングのコースを選択する際に、このマップ上で複数のお勧めコースの距離(コースの全長)を参考にすることもできる。
また、マップにおいても、複数のお勧めコースの各々は、当該お勧めコースに付与されたお勧め種目に対応した視覚表現で表示される。つまり、マップにおいても、複数のお勧めコースの各々は、当該お勧め種目に対応した視覚表現(アクティビティの種類に対応した視覚表現)で表示される。
よって、ユーザーは、複数のお勧めコースの各々に付与されたお勧め種目を、マップ上で容易に把握することができる。
なお、マップには、その他、トレーニングに関連する情報やコースへ移動するために必要な情報が掲載されていることが好ましい。例えば、ランドマーク、トイレ、シャワー施設、駐車場、駐輪場、コンビニエンスストア、スポーツショップ、水のみ場、休憩所などである。また、マップに表示すべき情報は、マップに表示すべきお勧め種目とお勧めコースとの少なくとも一方に応じてサーバー4の処理部31が選択してもよい。
1−21.お勧めコースの表示画面(重畳表示)
また、同一のお勧めコースに複数のお勧め種目が付与される場合、すなわち、コースが共通であってお勧め種目が異なる複数のお勧めコースを同一の画面に表示させる場合には、例えば、図19に示すように、複数のお勧めコースは重畳して表示され、かつ、複数のお勧めコースの各々は、当該お勧めコースに付与されたお勧め種目に対応する視覚表現で表示されることが好ましい。図19では、お勧めコースの視覚表現として曲線イメージが
用いられ、当該曲線イメージの線種がお勧め種目に対応した線種に設定された例を示している。また、複数のお勧めコースを同じ画面上で完全に重複させると互いに区別できなくなるため、複数のお勧めコースの配置先は、図19に示すとおり、ユーザーが複数のお勧めコースを互いに区別できる程度に、適度にずらされていることが好ましい。
1−22.お勧めコースの表示画面(区間表示)
また、同一のお勧めコース内の区間によってお勧め種目が異なる場合には、例えば、図20に示すように、お勧めコースの各区間の視覚表現(線種、線色など)は、当該区間のお勧め種目に対応した視覚表現で表示されることが好ましい。ここで、図20に示す例では、お勧めコースのスタート地点にマーク「S」が表示され、お勧めコースのゴール地点にマーク「G」が表示されている。以下、スタート地点をスタート地点Sと称し、ゴール地点をゴール地点Gと称す。
先ず、図20に示す例では、スタート地点Sを起点とした1番目の区間に付与されたお勧め種目が「ウォーキング」であるので、当該1番目の区間は、「ウォーキング」という種目に対応した視覚表現(実線イメージ)で表示されている。
また、図20に示す例では、スタート地点Sを起点とした2番目の区間に付与されたお勧め種目が「ペース走」であるので、当該2番目の区間は、「ペース走」という種目に対応した視覚表現(標準的な線幅の破線イメージ)で表示されている。
また、図20に示す例では、ゴール地点を終点とした3番目の区間に付与されたお勧め種目が「ウォーキング」であるので、当該3番目の区間は、「ウォーキング」という種目に対応した視覚表現(実線イメージ)で表示されている。
なお、図20に示す表示画面の所定領域(ユーザーから見て左側の領域)には、お勧めコースの一覧がスコア順に一覧表示されており、これらのお勧めコースのうち何れか1つのお勧めコースをユーザーが手指でタップすると、タップされたお勧めコースのみが選択状態となり(図20では高コントラスト状態となり)、タップされなかったお勧めコースは非選択状態となる(図20ではグレーアウト状態となる)。そして、選択状態となったお勧めコースの内容(当該お勧めコースに付与されたお勧め種目など)が表示画面の所定領域(ユーザーから見て右側の領域)のマップ上に表示され、非選択状態となったお勧めコースの内容は、当該マップ上で非表示となる。なお、図20に示すように、コースの進行方向を矢印等で示したり、駐車場等のコース周辺の施設の情報を併せてマップへ表示してもよい。
1−23.お勧めコースの表示画面(標高マップ)
また、お勧めコースは、例えば、図21に示すとおり、当該お勧めコースを構成する各地点の標高を示す地図(標高マップ)として表示されてもよい。つまり、お勧めコースは、標高マップに重畳させて表示されてもよい。また、当該標高マップは、当該お勧めコースに付与されたお勧め種目に対応した視覚表現で表示されてもよい。ここで、標高マップは、地形図や断面ナビと呼ばれる地図であって、お勧めコースにおける標高の分布を表す地図である。
図21に示す標高マップは、ユーザーから見て上方向に標高座標軸を配し、ユーザーから見て右方向に位置座標軸を配し、コースの各地点における標高を曲線イメージで表示するものである。お勧めコースの標高マップは、当該お勧めコースに付与されたお勧め種目に対応した線種で表示される。
表示画面において、1段目に表示されたお勧めコースは、「A公園」であり、このお勧
めコースに付与されたお勧め種目は「ペース走」であるので、当該お勧めコースは、ペース走という種目に対応した視覚表現(標準的な線幅の破線イメージ)で表示されている。
表示画面において、2段目に表示されたお勧めコースは、「B公園」であり、このお勧めコースに付与されたお勧め種目は「ビルドアップ走」であるので、当該お勧めコースは、ビルドアップ走という種目に対応した視覚表現(標準よりも太い線幅の破線イメージ)で表示されている。
表示画面において、3段目に表示されたお勧めコースは、「C公園」であり、このお勧めコースに付与されたお勧め種目は「ジョギング」であるので、当該お勧めコースは、ジョギングという種目に対応した視覚表現(標準よりも細い線幅の破線イメージ)で表示されている。
表示画面において、4段目に表示されたお勧めコースは、「D河川敷」であり、このお勧めコースに付与されたお勧め種目は「ウォーキング」であるので、当該お勧めコースは、ウォーキングという種目に対応した視覚表現(実線イメージ)で表示されている。
また、ここでは、標高マップを曲線イメージで表現したが、単純な曲線イメージ以外の視覚表現、例えば、チューブイメージ、ブロックイメージ、ロープイメージ、ワイヤーイメージ、リボンイメージ、矢印マーク、ブロックイメージ列、マーク列などの視覚表現を採用することもできる。
1−24.ユーザーの操作画面推移
以下、電子機器1の表示部170の画面遷移を説明する。
ここでは、情報端末2で実行されるプログラム(アプリケーションプログラム)、及び、電子機器1で実行されるプログラム(アプリケーションプログラム)を経由して、サーバー4と電子機器1とが連携することを想定する。
ユーザーは、トレーニングの前に情報端末2を操作し、お勧め種目付きお勧めコースの情報をサーバー4から情報端末2へ取り込み、また、情報端末2から電子機器1へ転送する。そして、ユーザーは、電子機器1を身体へ装着し、かつ、情報端末2を被服のポケットやウエストベルトなどへ収納又は装着した状態で、トレーニングを開始する。よって、トレーニング中においても電子機器1は適宜にサーバー4が生成した情報を情報端末2経由で取り込むことが可能であり、また、電子機器1、トレーニング中に取得したログデータを適宜に情報端末2経由でサーバー4へ転送することも可能である。
なお、本システムにおいて、電子機器1の機能の一部は、情報端末2の側に搭載されてもよく、情報端末2の機能の一部又は全部は、電子機器1の側に搭載されてもよい。また、情報端末2の機能の一部又は全部は、サーバー4の側に搭載されてもよく、サーバー4の機能の一部又は全部は、情報端末2の側に搭載されてもよい。 例えば、本システムでは、電子機器1の処理部12が体調情報を取得する取得部として動作するが、電子機器1のセンサーの少なくとも1つが体調情報を取得する取得部として動作することも可能である。
また、操作部150が体調情報の入力に使用される場合などには、操作部150が取得部として動作することも可能である。
また、体調情報を取得する機能を情報端末2が有する場合などには、情報端末2の操作部23が取得部として動作することも可能である(操作部23が体調情報の入力に使用さ
れる場合など)。
また、体調情報を取得する機能を情報端末2が有する場合には、情報端末2の通信部22が取得部として動作することも可能である。
また、体調情報を取得する機能を情報端末2が有する場合には、情報端末2の処理部21が取得部として動作することも可能である。
また、体調情報を取得する機能をサーバー4が有する場合には、サーバー4の通信部32が取得部として動作することも可能である。
また、本システムでは、電子機器1の表示部170及び音出力部180の少なくとも一方が、推奨ルートを提示する出力部として動作してもよく、情報端末2の表示部25及び音出力部26の少なくとも一方が出力部として動作してもよい。
また、電子機器1の内部における機能の分担(例えば、プロセッサーたる処理部と、ルートを表示する表示部との機能分担)は、ここで説明されるものに限定されることはなく、情報端末2の内部における機能の分担(例えば、プロセッサーたる処理部と、ルートを表示する表示部との機能分担)は、ここで説明されるものに限定されることはない。
先ず、ユーザーは、トレーニングの前に、例えば、図22に示すとおり、表示部170の表示画面に表示された「トレーニング」というアイコン22Aを手指でタップすることにより、電子機器1のアプリケーションプログラムを起動させる。そして、電子機器1の処理部120は、アプリケーションプログラムに従い、電子機器1の保有しているログデータ等と情報端末2の保有しているログデータ等とのうち、コースお勧め処理に必要なデータを、情報端末2を介して所定のフォーマットでサーバー4へ送信する。その後、電子機器1の処理部120は、情報端末2を介してサーバー4からお勧めコース等の情報を受信し、当該お勧めコース等の情報を表示部170へ表示させる。
ここで、電子機器1の表示部170のサイズは情報端末2の表示部25のサイズよりも小さいので、電子機器1の処理部120は、お勧めコース等を表示する画面として、図17〜図21に示す画面の代わりに、例えば、図23に示すような簡易的な画面を表示部170に表示してもよい。
また、電子機器1の処理部120は、複数のお勧めコースの全体が表示部25に収まらない場合には、ユーザーの手指によるスライド操作に応じて画面をスクロールさせてもよい。
また、電子機器1の処理部120は、複数のお勧めコースを一覧表示する際に、お勧めコースの先頭にスキップボタン23Aを配置してもよい。ユーザーは、一覧表示された複数のお勧めコースの中に所望するコースがない場合などには、スキップボタン23Aを手指でタップすればよい。
スキップボタン23Aがタップされた場合、電子機器1の処理部120は、ユーザーがトレーニングを開始したと判定し、ユーザーがトレーニングを行うコース及び種目を判定する。因みに、電子機器1の処理部120は、トレーニングが終了する前であっても、トレーニングが開始されてから所定時間が経過するまでにコース及び種目の判定をすることは可能である。
そして、電子機器1の処理部120は、ユーザーがトレーニングを行っているコースを
判定すると、当該コースが複数のお勧めコースの何れかと同じである場合には、当該お勧めコースのコースデータ(図29)に基づきナビゲーション機能を発現させ、かつ、ライフロガー機能及びパフォーマンスモニター機能を発現させる(但し、ライフロガー機能は常時に発現していてもよい。)。
因みに、複数のお勧めコースのコースデータ(図29)は、予め、サーバー4から情報端末2を介して電子機器に送信され、かつ、電子機器1の記憶部130に格納されたものである。また、ライフロガー機能及びパフォーマンスモニター機能の詳細は、前述したとおりである。
一方、電子機器1の処理部120は、判定したコースが複数のお勧めコースの何れにも所属しない場合には、ナビゲーション機能を発現させずにライフロガー機能及びパフォーマンスモニター機能のみを発現させる(但し、ライフロガー機能は常時に発現していてもよい。)。
また、電子機器1の処理部120によるコースの判定は、例えば、主に、GPSセンサー110の出力する測位データ(緯度、経度、速度ベクトルなど)に基づき行うことができる。また、電子機器1の処理部120による種目の判定(種目判定処理)は、例えば、GPSセンサー110の出力する測位データ(速度ベクトルなど)、加速度センサー113の出力する加速度データに基づき行うことができる。
また、電子機器1の処理部120は、コースを判定する代わりに、ユーザーにコースを入力させてもよいし、トレーニング種目を判定する代わりに、ユーザーに種目を入力させてもよい。
そして、トレーニングの終了後、電子機器1の処理部120は、ユーザーがトレーニングを行ったコースのコースデータが新規のコースデータである場合には、当該コースデータをトレーニング中に取得したログデータと共に情報端末2を介してサーバー4へアップロードする。サーバー4におけるログデータ及びコースデータの取り扱いについては前述したとおりである。
ここで、トレーニング中、電子機器1にナビゲーション機能が発現すると、表示部170にはナビゲーション画面が表示される。ナビゲーション画面は、例えば図24に示すとおりである。
1−25.ナビゲーション画面(標高マップ)
図24に示すナビゲーション画面において、ユーザーがトレーニングを行っているコースは、例えば、標高マップ24Bとして表示される。つまり、表示部170は、お勧めコースを、標高マップ24Bに重畳させて表示している。
ここで、標高マップ24Bは、地形図や断面ナビと呼ばれる地図であって、コースにおける標高の分布を表す地図である。標高マップ24Bのうち、ユーザーの現在位置に対応する箇所には、所定のマーク(矢印マーク)24Aが付与される。ユーザーがトレーニングを行い、移動距離が増えるに従って、標高マップ24Bにおけるマーク24Aの位置が変化する。
また、装着型である電子機器1においては、表示部170のサイズは制限されているため、標高マップ24Bの全体を表示部170に納めるよりも、標高マップ24Bのうちユーザーの走行位置を含む部分エリアのみを表示部170に表示し、ユーザーの走行位置が変化するにつれて、表示対象となる部分エリアをスクロールさせることが好ましい。また
、標高マップ24Bのうち同時に表示対象となる部分エリアのサイズは、表示部170に対するユーザーの操作(ピンチイン、ピンチアウト)などによって変更可能であることが好ましい。
ここで、ナビゲーション画面においても、コースの標高マップ24Bは、当該コースで行われているトレーニング種目に対応した視覚表現で表示される。図24の例では、ユーザーが行っているトレーニング種目はペース走であるので、標高マップ24Bは、ペース走という種目に対応した視覚表現(標準的な線幅の破線イメージ)で表示される。
なお、電子機器1の処理部120は、ユーザーのトレーニング中に、ログデータの一部(累積移動距離、走行時間など)を逐次にナビゲーション画面へ表示してもよい。例えば、ナビゲーション画面のうちユーザーから見て下部に相当する領域には、累積移動距離及び走行時間がそれぞれ「Dist」及び「Time」などの文字イメージと共に数値として表示される。当該数値は、ユーザーの走行距離及び走行時間が変化するに従って変化する。
その後、トレーニングが終了すると、ユーザーは、その旨(終了通知)を電子機器1へ入力する。終了通知の入力は、例えば、電子機器1の表示部170をユーザーが所定方向に向けて手指でスライド操作すると、終了通知が電子機器1へ入力されることとしてもよい。或いは、電子機器1を装着した腕でユーザーが所定のジェスチャーを行うと、終了通知が電子機器1へ入力されることとしてもよい。所定のジェスチャーは、例えば、電子機器1を所定方向にかけて一定以上の加速度で振るようなジェスチャーである。
トレーニングの終了通知が入力されると、電子機器1の表示部170は、ナビゲーション画面(図25(A))を終了画面(図25(B))に切り替える。終了画面(25(B))には、例えば、計測中であることを通知するためのテキストイメージが配置されてもよい。このテキストイメージは、例えば、「現在計測中!!!」などのテキストイメージである。つまり、終了画面(図25(B))には、計測中であるか否かが表示されてもよい。
ユーザーは、終了画面(図25(B))に配置された停止ボタン25Aを手指でタップすることで、トレーニングの終了を電子機器1へ通知し、電子機器1のナビゲーション機能及びパフォーマンスモニター機能を停止させることができる。電子機器1の処理部120は、停止ボタン25Aがタップされると、トレーニングの開始から現時点までに取得したログデータを例えば記憶部130へ書き込むことにより保存する。なお、トレーニングが一時停止又は終了すると、終了画面(25(B))における「現在計測中!!!」などのテキストイメージは、非表示になるか、或いは、一時停止又は終了した旨を通知するためのテキストイメージに切り替わる。このテキストイメージは、例えば、「一時停止中」又は「終了しました」などのテキストイメージである。つまり、終了画面(図25(B))には、計測中であるか否かが表示されてもよい。
また、ユーザーは、終了画面(図25(B))に配置された一時停止ボタン25Bを手指でタップすることで、トレーニングの中断を電子機器1へ通知し、電子機器1のナビゲーション機能及びパフォーマンスモニター機能を一時的に停止させることができる。この状態でユーザーは、コースから一時的に離脱し、休憩をとることが可能である。
休憩後、ユーザーは、コースへ復帰する際には、終了画面(図25(B))に配置された一時停止ボタン25Bを再度手指でタップすることで、トレーニングの再開を電子機器1へ通知し、電子機器1のナビゲーション機能及びパフォーマンスモニター機能を再開させることができる。なお、一時停止中にパフォーマンスモニター機能は停止するが、ライ
フロガー機能は停止しないことが好ましい。
電子機器1の処理部120は、ユーザーからトレーニングの中断が通知されると、ナビゲーション機能及びパフォーマンスモニター機能を中断し、ユーザーからトレーニングの再開が通知されると、ナビゲーション機能及びパフォーマンスモニター機能を再開する。
また、電子機器1の処理部120は、ユーザーからトレーニングの再開が通知された後、ユーザーからトレーニングの終了が通知されると、トレーニングの開始から中断までの運動に関するログデータと、トレーニングの再開からトレーニングの終了までの運動に関するログデータとを連結し、連結したログデータを、トレーニング全体の運動に関するログデータとして保存する。
また、電子機器1の処理部120は、トレーニングの中断後にGPSセンサー110が出力する測位データに基づき、トレーニングの中断前(直前)におけるユーザーの位置と、現時点におけるユーザーの位置との差を監視し、当該差が閾値を超えた場合には、トレーニングの終了が通知されなくとも、トレーニングが終了した(つまりユーザーが終了の通知をし忘れた)と判定してもよい。
或いは、電子機器1の処理部120は、トレーニングの中断後にGPSセンサー110が出力する測位データに基づき、トレーニングの中断前(直前)におけるユーザーの位置と、現時点におけるユーザーの位置との差を監視し、当該差が閾値を超えた場合には、トレーニングの再開の通知がされなくとも、トレーニングが再開された(つまりユーザーが再開の通知をし忘れた)と判定してもよい。
また、電子機器1の処理部120は、前述した判定を、ユーザーの位置の差ではなくユーザーの移動速度の差に基づき行ってもよい。
すなわち、トレーニングの中断後にGPSセンサー110が出力する測位データに基づき、トレーニングの中断前(直前)におけるユーザーの移動速度と、現時点におけるユーザーの移動速度との差を監視し、当該差が閾値を超えた場合には、トレーニングの終了が通知されなくとも、トレーニングが終了した(つまりユーザーが終了の通知をし忘れた)と判定してもよい。
或いは、トレーニングの中断後にGPSセンサー110が出力する測位データに基づき、トレーニングの中断前(直前)におけるユーザーの移動速度と、現時点におけるユーザーの移動速度との差を監視し、当該差が閾値を超えた場合には、トレーニングの再開の通知がされなくとも、トレーニングが再開された(つまりユーザーが再開の通知をし忘れた)と判定してもよい。
なお、前述したスキップボタン23Aのタップ後にトレーニングが終了した場合には、電子機器1の処理部120は、ユーザーが行ったトレーニングの種目及びトレーニングを行ったコースの新規登録の要否をユーザーに問い合わせてもよい。例えば、電子機器1の処理部120は、要否を問い合わせるための画面(不図示)を表示部170へ表示させ、当該画面上でユーザーが新規登録の要求を入力した場合には、当該トレーニングの種目及びコースのデータを所定のフォーマットで情報端末2を介してサーバー4へアップロードする。
なお、ここでは、互いに異なるトレーニング種目に対して線種及び線幅の互いに異なる直線イメージを割り当てたが、互いに異なるトレーニング種目に対して線色の互いに異なる直線イメージを割り当ててもよいし、互いに異なるトレーニング種目に対して互いに異
なるパターンで点滅する直線イメージを割り当ててもよいし、互いに異なるトレーニング種目に対して互いに異なる質感の直線イメージを割り当ててもよい。つまり、トレーニング種目を区別するための視覚表現としては、線色、線幅、線種、時間変化パターン、質感のうち少なくとも1つの異なる曲線イメージを採用することができる。
また、ここでは、標高マップを曲線イメージで表現したが、単純な曲線イメージ以外の視覚表現、例えば、チューブイメージ、ブロックイメージ、ロープイメージ、ワイヤーイメージ、リボンイメージ、矢印マーク、ブロックイメージ列、マーク列などの視覚表現を採用することもできる。
また、表示画面では、トレーニング種目に要する時間又は距離を、表示画面における当該視覚表現(曲線イメージ)のサイズに反映させてもよい。この場合、ユーザーは、トレーニング種目に要する時間又は距離を、当該視覚表現(曲線イメージ)の長さから直感的に把握することができる。なお、ユーザーが移動済みの区間のサイズには、実際の時間又は距離が反映され、ユーザーがこれから移動する区間のサイズには、予定時間又は予定距離が反映されてもよい。
1−26.ナビゲーション画面(直線イメージ)
なお、電子機器1の処理部120は、ナビゲーション画面として、図24に示す画面の他に、例えば、図26に示すような画面を用いることもできる。なお、図26に示す画面のうち、図24に示す画面との共通部分については説明を省略する。
図26に示すナビゲーション画面には、ユーザーがトレーニングを行うコースが直線イメージ26Bで表示されており、直線イメージ26Bのうちユーザーの現在位置に対応する箇所には、所定のマーク(矢印マーク)26Aが付与される。ユーザーがトレーニングを行い、移動距離が増えるに従って、直線イメージ26Bにおけるマーク24Aの位置が変化する。
ここで、図26の例では、コースの各区間は、当該区間で行われるトレーニング種目に対応した視覚表現で表示される。
図26の例では、1番目の区間で行われるトレーニング種目はウォーキングであるので、1番目の区間は、ウォーキングという種目に対応した視覚表現(実線イメージ)で表示される。
図26の例では、2番目の区間で行われるトレーニング種目はペース走であるので、2番目の区間は、ペース走という種目に対応した視覚表現(標準的な線幅の破線イメージ)で表示される。
図26の例では、3番目の区間で行われるトレーニング種目はウォーキングであるので、3番目の区間は、ウォーキングという種目に対応した視覚表現(実線イメージ)で表示される。
なお、区間毎にトレーニング種目が異なる場合には、図24に示す画面においても、図26に示す画面と同様に、区間毎に異なる視覚表現で表示してもよい。
なお、ここでは、互いに異なるトレーニング種目に対して線種及び線幅の互いに異なる直線イメージを割り当てたが、互いに異なるトレーニング種目に対して線色の互いに異なる直線イメージを割り当ててもよいし、互いに異なるトレーニング種目に対して互いに異なるパターンで点滅する直線イメージを割り当ててもよいし、互いに異なるトレーニング
種目に対して互いに異なる質感の直線イメージを割り当ててもよい。つまり、トレーニング種目を区別するための視覚表現としては、線色、線幅、線種、時間変化パターン、質感のうち少なくとも1つの異なる曲線イメージを採用することができる。
また、ここでは、視覚表現として、ユーザーから見て横方向に延びる直線イメージを採用したが、単純な直線イメージ以外の視覚表現、例えば、チューブイメージ、ブロックイメージ、ロープイメージ、ワイヤーイメージ、リボンイメージ、矢印マーク、ブロックイメージ列、マーク列などの視覚表現を採用することもできる。
また、表示画面では、トレーニング種目に要する時間又は距離を、表示画面における当該視覚表現(各種イメージ)のサイズに反映させてもよい。この場合、ユーザーは、トレーニング種目に要する時間又は距離を、当該視覚表現(直線イメージ)の長さから直感的に把握することができる。なお、ユーザーが移動済みの区間のサイズには、実際の時間又は距離が反映され、ユーザーがこれから移動する区間のサイズには、予定時間又は予定距離が反映されてもよい。
1−27.移動済み区間のグレーアウト
また、図24、図26などに示すナビゲーション画面においては、表示中のコースのうち、ユーザーが移動済みである区間と、ユーザーがこれから移動する区間とを区別してもよい。つまり、表示部17(又は処理部120)は、お勧めルートをユーザーが移動しているときに、お勧めルートのうちユーザーが移動した区間の視覚表現を、ユーザーが移動していない区間の視覚表現とは異なる視覚表現で表示してもよい。
例えば、電子機器1の処理部120は、図27に示すとおり、表示中のコースのうち、ユーザーが移動済みである区間をグレーアウトさせることにより、ユーザーがこれから移動する区間を際立たせてもよい。図27の例では、ユーザーの現在の位置が矢印で表示されており、表示中のコースは矢印を境界に移動済みの区間がグレーアウトされ、残りの区間がトレーニング種目に対応した線種で表示されている。
ここで、グレーアウトは、例えば、画面に表示中の一部のイメージの彩度を低下させることで、他のイメージの印象を相対的に際立たせる処理のことである。但し、グレーアウトの処理には、例えば、彩度を低下させる処理、コントラストを低下させる処理、輝度を低下させる処理のうち、少なくとも1つを用いることができる。
1−28.ナビゲーション画面(マップ表示)
なお、上述したナビゲーション画面(図24、図26)は、ユーザーがトレーニングを行うコース(お勧めコース)を直線イメージ又は標高マップで表示したが、例えば、図28に示すとおり、二次元のマップ上にお勧めコースを重畳して表示してもよい(なお、図28では、コースを目立たせるため、地図に配置されたランドマークなどの要素の表示を省略している。)。ここでいう二次元のマップは、緯度軸及び経度軸を有するマップのことである。
また、図示は省略したが、二次元のマップの代わりに三次元のマップを用いることもできる。三次元のマップは、緯度軸及び経度軸及び標高軸を有したマップであり、例えば、所定エリアを一方向から見た斜視図(鳥瞰図)であってもよいし、当該視点が可変の斜視図(鳥瞰図)であってもよい。また、ナビゲーション画面には、2以上のマップ、例えば、二次元のマップと標高マップとが同時に並べて表示されてもよい。
つまり、表示部170は、お勧めコースを地図に重畳させて表示してもよく、当該地図は、例えば、お勧めコースの少なくとも一部を含む二次元の地図、お勧めコースの少なく
とも一部を含む三次元の地図、お勧めルートの少なくとも一部の標高を表す地図のうち少なくとも1つであってもよい。
因みに、図28において、お勧めコースには、第1のトレーニング(インターバル走)に対応する第1区間と、第2のトレーニング種目(ウォーキング)に対応する第2区間とが含まれ、第3のトレーニング種目(インターバル)に対応する第3区間とが含まれ、第1区間は、第1のトレーニング種目(インターバル走)に対応した第1視覚表現(一点鎖線イメージ)で表示され、第2区間は、第2のトレーニング種目(ウォーキング)に対応した第2視覚表現(実線イメージ)で表示され、第3区間は、第3のトレーニング種目(インターバル走)で表示されている。
1−29.コースデータの詳細
ここで、サーバー4の記憶部34に保存されるデータベース350について説明する。図29は、データベース350に登録された幾つかのコースデータの一例である。
データベース350は、基本的にはサーバー4の記憶部34に保存されている。但し、データベース350の少なくとも一部は、必要に応じて、サーバー4の通信部32、ネットワーク3、情報端末2の通信部27を介して情報端末2の記憶部24に書き込まれることもある。また、情報端末2の記憶部24に書き込まれたコースデータの少なくとも一部は、必要に応じて、情報端末2の通信部22、電子機器1の通信部190を介して電子機器1の記憶部130に書き込まれることもある。
データベース350には、様々なコースのコースデータが含まれており、個々のコースのコースデータは、例えば、当該コースのコースID(コースの識別情報)、当該コースの距離(全長)、当該コースを構成する各地点の標高、当該コースを代表する地点の位置座標、当該コースで行うのに適したトレーニング種目などが含まれる。なお、1つのコースに適したトレーニング種目が複数ある場合には、複数のトレーニング種目の各々がコースデータに書き込まれる。また、1つのコースの区間毎にトレーニング種目が異なる場合には、区間の距離もトレーニング種目と共にコースデータに書き込まれる。
例えば、サーバー4の処理部31は、データベース350に含まれる各コースの位置座標を参照し、それらコースの中から、ユーザーの現在位置からの距離が所定距離以内である1又は複数のコースを選出する。その後、電子機器1の表示部170は、トレーニングの開始前におけるユーザーの位置から所定距離以内に存在する少なくとも1つのコースをお勧めコースとして提示することができる。つまり、電子機器1の表示部170は、ユーザーの近隣に位置しないコースをお勧めコースの候補から除外することができる。
また、例えば、サーバー4の処理部31は、ユーザーの現時点における精神的な疲労度及び肉体的な疲労度に基づき、現時点のユーザーに適したトレーニング種目を判定し、選出した1又は複数のコースの中から、当該トレーニング種目に適した1又は複数のコースを選出すること(或いは、当該トレーニング種目に適さない1又は複数のコースを除外すること)ができる。
なお、或るコースをユーザーが所定方向に移動する場合と、同じコースをユーザーが反対方向に移動する場合とでコースデータの内容(標高のデータ)は異なるので、データベース350には、1つのコースにつき2つずつのコースデータが保管されていてもよい。但し、1つのコースにつき1つずつのコースが保管される場合は、サーバー4の処理部31は、コースにおけるユーザーの移動方向が正方向である場合と逆方向である場合とで、コースデータの配列(読み出し順序)を反転させればよい。
また、サーバー4の処理部31は、所定のアルゴリズム(所定の選択条件)と、データベース350とに基づき、お勧めコースの互いに異なる区間に異なるお勧め種目を割り当てることも可能である。例えば、図29のコースID0002のコースは、ウォーキング2km、ペース走3.8kmとなっているので、サーバー4の処理部31は、コースID0002に対応するコースをお勧めコースとして選択した場合には、以下の選択条件(i)(ii)を満たすように当該コースの各区間へトレーニング種目を割り当てることにより、お勧め種目付きのお勧めコース(いわゆるトレーニングメニュー)を生成することができる。
(i)ペース走を出来るだけ連続で実施する
(ii)最初の区間及び最後の区間にウォーキングを割り当てる
この場合、コースID0002に対応するお勧めコースの最初の1km区間にウォーキングが割り当てられ、2番目の3.8km区間にペース走が割り当てられ、最後の1km区間にウォーキングが割り当てられる。
1−30.コースお勧め処理のフロー
図30は、サーバー4の処理部31によるコースお勧め処理(情報出力方法の一例)の一例を説明するためのフローチャートである。なお、ここでは、お勧めコースを選択するアルゴリズムを主として説明する。また、コースお勧め処理に先立ち、ユーザーの体調情報(精神的な疲労度、肉体的な疲労度)を把握するために必要なログデータが情報端末2からサーバー4に対して送信され、かつ、当該ユーザーのユーザーID=iに対応するログデータリスト341iに追加されたものとする。
先ず、処理部31は、ユーザーの現在位置の情報を情報端末2から受信し(S611)、当該現在位置に基づきデータベース350を検索し、現在位置からの距離が閾値以下(例えば20km以下)である1又は複数のコース(お勧めコースの候補)を抽出する(S613)。なお、データベース350に予め登録された個々のコースの位置は、当該コースの代表位置のことである。よって、ここでは、代表位置からの距離が閾値以下である複数のコースが抽出されるものとする。以下、抽出されたお勧めコース数が2以上であったと仮定する。これによって、ユーザーの現在位置の属するエリア内(ここでは半径10kmの円形エリア)に代表位置を有する複数のコースが抽出される。
次に、処理部31は、ユーザーの現在位置の属するエリアの気象情報を、ネットワーク3を介して不図示の気象サーバーから取得する(S614)。処理部31は、通信部32及びネットワーク3を介して不図示の気象サーバーへ現在位置を示す情報を送信し、当該現在位置の属するエリアの気象情報を、ネットワーク3及び通信部32を介して当該気象サーバーから受信する。なお、気象情報に係るエリアは、ステップS613で抽出された複数のコースの全体を包含していることが好ましい。また、気象情報には、現時点及び未来を含む所定期間内における気象予報情報(気温の分布、気温の時間変化、降水量の分布、降水量の時間変化、気圧の分布、気圧の時間変化など)が含まれてもよい。なお交通情報および気象情報は、少なくとも一方の利用を省略することも可能である。
次に、処理部31は、ユーザーのログデータリスト341i、つまり、ユーザーについて取得された現時点までのログデータに基づき、ユーザーの現時点の体調情報(精神的な疲労度及び肉体的な疲労度)を取得する(S615)。なお、精神的な疲労度及び肉体的な疲労度を取得する処理については前述したとおりであって、その過程で精神的な疲労度及び肉体的な疲労度をユーザーに入力させてもよい(図4〜図7を参照。)。
次に、処理部31は、ユーザーの現在位置の属するエリアの交通情報を、ネットワーク3を解して不図示の交通サーバーから取得する(S616)。処理部31は、通信部32
及びネットワーク3を介して不図示の交通サーバーへ現在位置を示す情報を送信し、当該現在位置の属するエリアの交通情報を、ネットワーク3及び通信部32を介して当該交通サーバーから受信する。なお、交通情報に係るエリアは、ステップS613で抽出された複数のコースの全体を包含していることが好ましい。また、気象情報には、現時点及び未来を含む所定期間内における交通予報情報(混雑度の分布、混雑度の時間変化など)が含まれてもよい。
次に、処理部31は、現在位置、体調情報、気象情報、交通情報に基づき、ステップS613で抽出された複数のコースの各々のスコアを算出する(S617)。スコアを算出する処理の詳細は、後述する。コースのスコアは、ユーザーに対するお勧め度のことである。
次に、処理部31は、複数のコースごとのスコアと、複数のコースのコースデータ(データベース350に含まれる)とに基づき、お勧めコースの閲覧データ等を生成し、当該閲覧データを、通信部32、ネットワーク3、通信部27を介して情報端末2へ送信し、フローを終了する(S618)。お勧めコースの閲覧データは、複数のコースをスコア順に配列したものである(図17〜図21、図23等を参照。)。よって、ユーザーに対しては、複数のお勧めコースがスコア順に提示されることになる。また、処理部21は、表示スペースに制限があり、全てのお勧めコースを提示できない場合には、スコアの高い所定数のお勧めコースをスコア順に提示すればよい。つまり、処理部31は、アクティビティの開始前におけるユーザーの位置から所定距離以内に存在する2以上のルートのうち推奨度が高いルートを推奨ルートとして提示してもよい。
なお、以上のフローにおいて、ステップの順序は適宜に入れ替えることが可能である。
1−31.スコア算出処理
以下、コースのスコアを算出する処理について説明する。
コースのスコア(score)は、例えば、以下の式(1)によって算出される。
score=−k×h+p(d|k)−k×Ns…(1)
但し、式(1)における各パラメーターの意味は、以下のとおりである。
h:コースの高低差の絶対値であって、例えば、コースにおける累積上昇高度及び累積下降高度のうち大きい方の絶対値である。
d:コースの距離、すなわち全長である。コースの距離dは、データベース350に予め登録されている。
:コース内でユーザーが停止すべきポイントの数であって、例えば、コースに配置された信号の数などである。
:体調情報及び気象情報から導出される理想距離である。例えば、パラメーターkは、ユーザーの体調が良好なほど(疲労度が低いほど)長く設定され、コースの気温が高いほど長く設定される。なお、パラメーターkの算出に用いられる体調は、例えば、肉体的な疲労度、特に、ユーザーの最近の所定期間における日中の疲労度(平常時心拍数などから判断される)である。また、例えば、パラメーターkは、同じ体調でも気温が20℃なら理想距離は10km、25℃なら理想距離は8kmなどと設定される。
p(d|k):パラメーターkとコースの実際の距離dとの一致度を示す値であっ
て、例えば、パラメーターkを中心とした正規分布p(k)へ実際の距離dを代入した値p(k)である。
:ユーザーの肉体的な疲労度を示す指標である。例えば、パラメーターkは、ユーザーが最近の所定期間に行った階段昇降の所要時間などから導出することができる。階段昇降の所要時間が短いときほど、高低差の大きいコースのスコアが高くなる。
:気象情報に応じて設定される指標である。例えば、パラメーターkは、降水量が多いとき(雨のとき)には「2」に設定され、降水量が少ないとき(晴れのとき)には「1」に設定される。パラメーターkが大きいときほど停止回数の少ないコースのスコアが高くなる。
なお、式(1)におけるパラメーターk、k、kの値は、式(1)における各項のウェイトを調整する正規化の役割も担っている。よって、処理部31は、ユーザーからの指示などに応じてパラメーターk、k、kの大小関係を調節してもよい。
1−32.その他のスコア算出処理
なお、処理部31は、ユーザーの体調に基づきスコアを算出するほかに、ユーザーへのお勧めトレーニング種目又はユーザーが選択したトレーニング種目(以下、これらをまとめて「トレーニング種目」という。)に基づきスコアを算出してもよい。
例えば、処理部31は、トレーニング種目に適した傾斜量とコースの傾斜量との一致度が高いほど、当該コースのスコアを高くしてもよい。なお、処理部31の記憶部34には、最適な傾斜量の値がトレーニング種目毎に予め記憶されており、処理部31は、適宜に当該傾斜量の値を参照するものとする。
また、処理部31は、トレーニング種目に適した距離と、コースの距離との一致度が高いほど、当該コースのスコアを高くしても良い。なお、処理部31の記憶部34には、最適な距離の値がトレーニング種目毎に予め記憶されており、処理部31は、適宜に当該距離の値を参照するものとする。
また、処理部31は、トレーニング種目に適したスピードと、コースにおける一般的な移動スピードとの一致度が高いほど、当該コースのスコアを高くしてもよい。なお、処理部31の記憶部34には、最適なスピードの値がトレーニング種目毎に予め記憶されており、処理部31は、適宜に当該スピードの値を参照するものとする。また、データベース350には、一般的な移動スピードの値がトレーニング種目毎に予め記憶されており、処理部31は、適宜に当該スピードの値を参照するものとする。
また、処理部31は、トレーニング種目に適した高低差と、コースの高低差との一致度が高いほど、当該コースのスコアを高くしてもよい。なお、処理部31の記憶部34には、最適な高低差の値がトレーニング種目毎に予め記憶されており、処理部31は、適宜に当該高低差の値を参照するものとする。
このようにして処理部31がスコアを決定すれば、お勧めコースでトレーニングを行う際に、ユーザーが怪我を負うリスクを抑えたり、トレーニング効果を高めたり、ユーザーの疲労回復を効果的に行ったりすることができる。
1−33.その他の種目お勧め処理
なお、上述したサーバー4の処理部31は、お勧め種目及びお勧めコースを決定する処理をトレーニングの開始前に実行したが、トレーニングの開始前に実行した後、トレーニ
ング中に再度実行してもよい。例えば、トレーニングの開始当初は不良であったユーザーの体調がトレーニングの途中で好転し、お勧め種目やお勧めコースが変化する可能性もあるからである。
但し、その場合は、電子機器1の通信部190、情報端末2の通信部22、通信部27、ネットワーク3、及び通信部32を介して、必要なログデータがトレーニング中に逐次にサーバー4へアップロードされるものとする。
なお、サーバー4の処理部31は、当初のお勧め種目よりも負荷の高いお勧め種目をユーザーへ通知する際には、お勧めコースを変更する代わりにコースの周回数を増大させるなどのトレーニングメニューの変更を行ってもよい。
また、トレーニング中におけるお勧め種目又はお勧めコースの決定は、サーバー4の処理部31の代わりに電子機器1の処理部120又は情報端末2の処理部21が行ってもよい。
1−34.フィードバック画面
電子機器1の処理部120は、トレーニングの終了後、表示部170の表示画面を、前述したナビゲーション画面から、フィードバック画面へと切り替える。ここでいうフィードバック画面は、トレーニングの計画を示すトレーニング計画と、トレーニングの実績を示すトレーニング実績とをユーザーが互いに比較するための画面のことである。
図31は、フィードバック画面の一例である。図31に示す画面には、トレーニング計画31Aと、トレーニング実績31Bと、軸設定用のボタン31Cとが並べて表示されている。
図31において、トレーニング計画31Aは、トレーニングの開始前にユーザーへ提示されたお勧めコースを、お勧め種目「ペース走」に対応した視覚表現(標準的な線幅の破線イメージ)で表示したものである。
なお、図31の例は、お勧めコースの1番目の区間のお勧め種目がウォーキング(実線イメージ)であり、2番目の区間のお勧め種目がペース走(標準的な線幅の破線イメージ)であり、3番目の区間のお勧め種目がウォーキング(実線イメージ)であった場合の例である。
トレーニング実績31Bは、トレーニングの開始から終了までにユーザーが実際に移動したコースを、実際に行ったトレーニング種目「ペース走」に対応した視覚表現(標準的な線幅の破線イメージ)で表示したものである。
なお、図31の例は、コースの1番目の区間でウォーキング(実線イメージ)が行われ、コースの2番目の区間でペース走(標準的な線幅の破線イメージ)が行われ、コースの3番目の区間でウォーキング(実線イメージ)が行われた場合の例である。
すなわち、表示部170は、トレーニングが行われた少なくとも1つのコースを表示し、処理部120は、少なくとも1つのコースのうち少なくとも一部分を、部分で行われたトレーニングの種目に対応した視覚表現で表示する制御を行う。なお、少なくとも1つのコースには、第1のトレーニングに対応する第1区間と第2のトレーニングに対応する第2区間とが含まれ、第1区間は、第1のトレーニングの種類に対応した第1視覚表現で表示され、第2区間は、第2のトレーニングの種類に対応した第2視覚表現で表示されてもよい。
ここで、図31の例では、横軸設定用のボタン31Cが「距離」に設定されているので、トレーニング計画31A及びトレーニング実績31Bのうち、各区間の長さは各区間の距離に応じた長さに設定されている。
従って、ユーザーは、自分が実際に行ったトレーニングの内容と、自分に勧められたトレーニングの内容とを、同一の画面で詳細に比較することができる。
なお、横軸設定用のボタン31Cが「距離」から「時間」へと切り替わると、トレーニング計画31A及びトレーニング実績31Bのうち、各区間の長さは各区間の時間に応じた長さに切り替わる。
また、電子機器1の処理部120は、フィードバック画面に表示すべきトレーニング実績31Bの情報を、トレーニング中に取得したログデータに基づき生成することができる。
また、ここでは、フィードバック画面の表示を電子機器1の表示部170が行うこととしたが、情報端末2の表示部25が行ってもよい。また、フィードバック画面の生成は、電子機器1の処理部120が行ってもよいし、サーバー4の処理部31が行ってもよい。なお、フィードバック画面の生成を情報端末2の処理部21が行う場合には、トレーニング中に取得されたログデータを電子機器1の通信部190及び情報端末2の通信部22を介して情報端末2へ転送する必要がある。また、フィードバック画面の生成をサーバー4の処理部31が行う場合には、トレーニング中に取得されたログデータを電子機器1の通信部190、情報端末2の通信部22、情報端末2の通信部27、ネットワーク3、及びサーバー4の通信部32を介して情報端末2へ転送する必要がある。
なお、フィードバック画面に表示された少なくとも1つのコースには、第1のトレーニングに対応する第1のコースと、第1のコースとは異なる第2のトレーニングに対応する第2のコースとが含まれ、第1のコースは、第1のトレーニングの種目に対応した第1視覚表現で表示され、第2のコースは、第2のトレーニングの種目に対応した第2視覚表現で表示されてもよい。フィードバック画面において複数のコースを表示する場合の表示方法は、複数のお勧めコースを表示する場合と同様であり、複数のコースを並べて表示する、選択されたコースを表示する、順次に表示する等の方法で表示してもよい。
1−35.種目判定処理(全体)のフロー
図32は、トレーニングの種目判定処理(全体)のフローチャートである。
ここでは、種目判定処理(全体)の主体が電子機器1の処理部120であり、種目判定処理(全体)の実行されるタイミングはトレーニング中であると仮定する。但し、種目判定処理(全体)の主体は、情報端末2の処理部21又はサーバー4の処理部31であってもよく、種目判定処理(全体)の実行されるタイミングはトレーニング後であってもよい。但し、主体が処理部21又は処理部31である場合には、電子機器1の通信部190、情報端末2の通信部22、27、ネットワーク3、サーバー4の通信部32などを介して、トレーニング中のログデータが情報端末2又はサーバー4へトレーニング中又はトレーニング後に転送されるものとする。
ここでは、図32のフローは、トレーニング開始後に所定周期(ここでは5秒の周期とする)で繰り返し電子機器1の処理部120により実行されるものとする。
先ず、電子機器1の処理部120は、最新区間(ここでは最新5秒分の区間)のログデ
ータを参照する(S711)。このフローの説明における「区間」とは、トレーニング期間を時分割してできる区間のことであって、他の説明における区間(距離分割してできる区間)とは異なる。また、ここで参照されるログデータは、ユーザーの運動状態及びユーザーの位置を示すログデータであって、例えば、加速度センサー113が出力する加速度データ、GPSセンサー110が出力する測位データ、気圧センサー112が出力する気圧データなどである。また、ログデータのサンプリング周期は、フローの実行周期(ここでは5秒)よりも短い周期(例えば1秒以下)とする。
次に、電子機器1の処理部120は、参照したログデータに基づき、今回の区間におけるユーザーの行動の種類が「ランニング」であるか否かを判定する(S712)。この判定は、行動の種類が「ランニング」であるかそれとも「ウォーク」又は「ストップ」であるかを判定するものである。
例えば、処理部120は、区間における加速度データを主成分分析し、第1固有値の大きさが一定以上、かつ、第1主成分のFFTのピーク周波数(フーリエスペクトルのピーク周波数)が1.5Hz又は3.0Hz近辺のときに「ランニング」と判定し、第1固有値の大きさが一定以上、かつ、第1主成分のFFTのピーク周波数(フーリエスペクトルのピーク周波数)が1.0Hz又は2.0Hz近辺のときには「ウォーク」と判定し、それ以外は「ストップ」と判定する。
そして、処理部120は、行動の種類が「ウォーク」又は「ストップ」であった場合(S712N)には、次のステップS713をスキップしてフローを終了し、「ランニング」であった場合(S712Y)には、次のステップS713を実行する。
次に、電子機器1の処理部120は、今回の区間について種目判定処理(詳細)を実行することにより、今回の区間におけるトレーニング種目を判定し、フローを終了する(S713)。今回の区間のログデータ(例えば、ペース、心拍数など)に基づき、今回の区間で行われたトレーニングの種目を判定する。種目判定処理(詳細)のフローは、以下のとおりである。
1−36.種目判定処理(詳細)のフロー
図33は、トレーニングの種目判定処理(詳細)のフローチャートである。
ここでは、種目判定処理(詳細)の主体が電子機器1の処理部120であり、種目判定処理(詳細)の実行されるタイミングをトレーニング中であると仮定する。但し、種目判定処理(詳細)の主体は、情報端末2の処理部21又はサーバー4の処理部31であってもよく、種目判定処理(詳細)の実行されるタイミングはトレーニング後であってもよい。但し、主体が処理部21又は処理部31である場合には、電子機器1の通信部190、情報端末2の通信部22、27、ネットワーク3、サーバー4の通信部32などを介して、トレーニング中のログデータ(ただし、ここでは、少なくとも以下に説明するログデータが含まれていればよい。)が情報端末2又はサーバー4へトレーニング中又はトレーニング後に転送されるものとする。
ここでは、図33のフローは、トレーニング中に、所定周期(ここでは5秒の周期とする)で繰り返し電子機器1の処理部120により実行されるものとする。
図33のフローでは、最新5秒の区間で行われたトレーニングが5つの種目「ビルドアップ走」、「インターバル走」、「ジョギング」、「LSD」、「起伏走」の何れに属するかを判定する(ステップS829、S831、S835、S837、S839)。但し、これら5つの種目のうち、「ペース走」、「ビルドアップ走」、「インターバル走」の
3つの判定については、1区間のログデータのみでは即座に確定できないので、複数区間の判定の結果を総合的に考慮する。このため、図33のフローには、最新区間の判定結果を保留する処理(S823)と、先行する区間についての判定結果を訂正する処理(S841〜S857)とが挿入されている。以下、各ステップを説明する。
先ず、処理部120は、今回の区間のログデータに含まれる位置及び高度のデータに基づき、今回の区間に適当な傾斜量以上の起伏が存在したか否かを判定する(S811)。存在した場合(S811Y)には、今回の区間で行われたトレーニング種目を「起伏走」と判定して(S839)、フローを終了し、そうでない場合(S811N)には、次の判定処理へ移行する。
次に、処理部120は、今回の区間のログデータに含まれるペースのデータに基づき、今回の区間のペースが第1閾値(例えば7’00”/km)より遅いか否かを判定する(S813)。今回の区間のペースが第1閾値より遅い場合(S813Y)には、「ジョギング」と「LSD」とを区別する処理(S833〜S837)へ移行し、そうでない場合(S813N)には、先の区間の判定結果に基づく判定処理(S815)へ移行する。
次に、処理部120は、前回の判定結果が「インターバル走」であったか否かを判定する(S815)。但し、初回のステップS815では前回の判定結果が存在しないので、即座に次の判定処理へ移行する。そして、処理部120は、前回の判定結果が「インターバル走」であった場合には(S815Y)、今回の区間の判定結果も「インターバル走」として(S831)フローを終了し、そうでない場合には(S815N)、次の判定処理(S817)へ移行する。
次に、処理部120は、前回の判定結果が「ビルドアップ走」であったか否かを判定する(S817)。但し、初回のステップS817では前回の判定結果が存在しないので、即座に次の判定処理へ移行する。そして、処理部120は、前回の判定結果が「ビルドアップ走」であった場合には(S817Y)、「ビルドアップ走」と「インターバル走」とを区別する処理(S825〜S831)へ移行し、そうでない場合には(S817N)、次の判定処理(S819)へ移行する。
次に、処理部120は、前回の判定結果が「ペース走」であったか否かを判定する(S819)。但し、初回のステップS819では前回の判定結果が存在しないので、即座に次の判定処理へ移行する。そして、処理部120は、前回の判定結果が「ペース走」であった場合には(S819Y)、訂正に関する処理(S941〜S853)へ移行し、そうでない場合には(S819N)、次の判定処理(S821)へ移行する。
次に、処理部120は、最新の所定期間T1(例えば2以上の区間)のログデータに含まれペースのデータに基づき、所定期間T1においてペースが維持されているか否かを判定する(S821)。そして、処理部120は、ペースが維持されていると判定した場合には(S821Y)、前回までの各区間の判定結果「保留」を「ペース走」に訂正してから(S857)、今回の区間の判定結果を「ペース走」として(S843)、フローを終了する。一方、ペースが維持されていない場合には(S821N)、今回の区間の判定結果を「保留」としてから(S823)、フローを終了する。
次に、「ビルドアップ走」と「インターバル走」とを区別する処理(S825〜S831)を説明する。
先ず、処理部120は、前回までの区間の平均ペースを基準とした今回の区間のペース低下量が閾値(60秒/km)以上であるか否かを判定し(S825)、閾値以上でない
場合(S825N)には、今回の区間の判定結果を「ビルドアップ走」として(S829)、フローを終了する。また、ペース低下量が閾値以上である場合(S825Y)には、今回の区間に連続する区間の判定結果「ビルドアップ」を「インターバル走」に訂正し(S827)、かつ、今回の区間の判定結果を「インターバル走」としてから(S831)、フローを終了する。
次に、「ジョギング」と「LSD」とを区別する処理(S833〜S837)を説明する。
先ず、処理部120は、今回の区間のペースが前記第1閾値より遅い第2閾値(例えば7’00”/km)より遅いか否かを判定する(S833)。今回の区間のペースが第2閾値より遅くない場合(S833N)には、今回の区間の判定結果を「ジョギング」とし(S835)、そうでない場合(S833Y)には、今回の区間の判定結果を「LSD」としてから(S837)、フローを終了する。
次に、先行する区間についての判定結果を訂正する処理(S841〜S857)を説明する。
先ず、処理部120は、ペース走と判定された前回までの連続区間の平均ペースと、今回の区間のペースとの差分(ペース変化量)の大きさが閾値(30秒/km)以上であるか否かを判定し(S841)、ペース変化量の大きさが閾値以上でない場合(S841N)には、今回の区間の判定結果を「ペース走」としてから(S843)、フローを終了する。
一方、処理部120は、ペース変化量の大きさが閾値以上である場合(S841Y)には、更なる判定処理(S845)へ移行する。
更なる判定処理(S845)では、処理部120は、ペース走と判定された前回までの連続区間の平均ペースよりも、今回の区間のペースの方が遅いか否かを判定する(S845)。
処理部120は、平均ペースより今回の区間のペースの方が遅くないと判定した場合には(S845N)、当該連続区間の判定結果「ペース走」を「ビルドアップ走」に訂正し(S847)、今回の区間の判定結果を「ビルドアップ走」として(S849)、フローを終了する。
処理部120は、平均ペースより今回の区間のペースの方が遅いと判定した場合には(S845Y)、当該連続区間の判定結果「ペース走」を「インターバル走」に訂正し(S851)、今回の区間の判定結果を「インターバル走」として(S853)、フローを終了する。
なお、以上のフローがトレーニング中に繰り返された結果、各区間においてユーザーが行ったトレーニング種目(判定結果)が確定する。区間毎の種目(判定結果)の情報は、例えば、トレーニングのログデータに盛り込まれ、所定のフォーマットで電子機器1の通信部190、情報端末2の通信部22、通信部27、ネットワーク3、サーバー4の通信部32を介して、サーバー4へ転送される。そして、当該ログデータは、サーバー4の記憶部34のデータベース350へ登録される。コースデータのフォーマットについては、前述したとおりである。
1−37.フィードバック画面(円グラフ)
電子機器1の処理部120は、トレーニングの終了後、表示部170の表示画面を、前述したナビゲーション画面から、フィードバック画面へと切り替える。ここでいうフィードバック画面は、トレーニングの実績を示す画面のことである。
図34は、トレーニング実績(種目別グラフ)の一例である。図34に示す画面には、1回のトレーニングで行われた種目の比率が円グラフで表されている。円グラフの各領域の中心角は、トレーニング時間(又は距離)の長さを表している。図34に示す例では、1回のトレーニングにおいて、ランニングと、ペース走と、ウォーキングが行われた場合の円グラフを示している。
ここで、円グラフのうち、ランニングに対応する扇状領域は、ランニングに対応する視覚表現(例えば赤色のハッチングパターン)で表示され、ペース走に対応する扇状領域は、ペース走に対応する視覚表現(例えば黄色のハッチングパターン)で表示され、ウォーキングに対応する扇状領域は、ウォーキングに対応する視覚表現(例えば青色のハッチングパターン)で表示されている。視覚表現は、互いに識別可能な表現であればよく、例えば色、ハッチングパターン、図形等や、これらの組み合わせを用いることができる。
また、ここでは、フィードバック画面に対して1回のトレーニングについての実績を表示させたが、複数回のトレーニングについての実績を表示させてもよい。例えば、最近1ヶ月のトレーニングについての実績を表示させてもよい。
1−38.フィードバック画面(マップ表示)
また、図35に示すとおり、フィードバック画面にもマップ表示(図28参照)を採用することができる。つまり、表示部170は、ユーザーがトレーニングを行った少なくとも1つのコースを地図に重畳させて表示してもよい。マップ表示とは、二次元のマップ(緯度軸及び経度軸を有するマップ)上にコースを重畳して表示させる表示方法のことである。この場合においても、コースの各区間は、当該区間で行われた種目に対応した視覚表現(又は、当該区間におけるお勧め種目に対応した視覚表現)で表示される。なお、地図は、コースの少なくとも一部を含む二次元の地図、コースの少なくとも一部を含む三次元の地図、コースの少なくとも一部の標高を表す地図のうち少なくとも1つであってもよい(なお、図35では、コースを目立たせるため、地図に配置されたランドマークなどの要素の表示を省略している。)。
また、処理部120は、フィードバック画面をマップ表示する際には、トレーニング計画とトレーニング実績とを同時に並べて表示させてもよいし、図35に示すとおり、トレーニング計画を表示した画面(ナビゲーション画面に相当する)とトレーニング実績を表示した画面との間で表示画面を切り替えてもよい。この場合、処理部120は、表示画面の切り替えを行うタイミングを、所定時間毎(例えば1秒ごと)としてもよいし、ユーザーが何らかのアクションをしたタイミングとしてもよい。電子機器1の表示部170のようにサイズに制約がある場合には、表示画面の切り替えが特に有効である。
1−39.フィードバック画面(標高マップ)
また、図36に示すとおり、フィードバック画面にも標高マップ(図24参照)を採用することができる。標高マップとは、ユーザーから見て上下方向に標高座標軸を配し、ユーザーから見て左右方向に位置座標軸を配したグラフの曲線イメージである。
ここで、図36に示すコースの各区間は、当該区間で行われたトレーニング種目に対応した視覚表現で表示されている。図36の例では、上り坂からなる区間の多くは、「ウォーキング」に対応した視覚表現(実線イメージ)で表示されており、下り坂からなる区間
の多くは「起伏走」に対応した視覚表現(点線イメージ)で表示されている。
このようなフィードバック画面によると、トレーニングにおけるウォーキングとランニングの配分がコースの勾配の配分と比較して適切だったのかを、トレーニング後にユーザーが検証すること(振り返ること)が可能である。例えば、ユーザーは、上り坂でペースが低下し、下り坂でペースが上昇するなど、コースにおける各区間の勾配と速度との相関を把握することができる。
また、マラソンコースをユーザーが移動した場合などにおいて、コースの全区間を走れたかどうか、コースの全区間を歩かなかったかどうか、などの集計結果(「完走率80%」などの数値)を処理部120が取得し、フィードバック画面と共にユーザーへ表示することもできる。このような集計結果の表示は、各種のフィードバック画面に採用することが可能である。
1−40.ループ状のコースについて
また、コースがループ状であるときには、マップ上にコースを重畳させた場合に、2周目移行のコースを先のコースと区別し難くなる。
そこで、電子機器1の処理部120は、2周目以降のコースを、先のコースの内側にずらして表示させたり、互いに異なる周のコースを所定時間ごと(1秒ごと)に切り替え表示させたりしてもよい。これらの方法は、特にトラックでのトレーニングで有効である。
また、例えば、図37に示すとおり、コースにおけるユーザーの進行方向を(矢印マークなどで)マップ上に表示してもよい。図37に示す例は、電子機器1の表示部170の代わりに情報端末2の表示部25にマップを表示させた例である。情報端末2の表示部25の方が電子機器1の表示部170よりもサイズの制約が少ないので、より複雑なコース(より詳細なコース形状)を表示することが可能である。
1−41.タイプ診断
また、サーバー4の処理部31は、記憶部34に格納されたユーザーのログデータ(最新のトレーニングで取得されたログデータを含む)に基づき、当該ユーザーのタイプを診断してもよいし、診断したタイプを、次回以降に実行されるお勧めコースの決定やお勧め種目の決定に用いてもよい。なお、ユーザーのタイプとは、身体能力の傾向またはトレーニングの傾向のことであり、例えば「スタミナ型」、「スピード型」などの別のことである。
また、サーバー4の処理部31は、例えば、ユーザーが情報端末2の操作部23を介して自分のタイプ(「スタミナ型」、「スピード型」などの別)を入力した場合には、当該タイプを情報端末2から受信し、当該タイプに適合するお勧めコースやお勧め種目を決定してもよい。
1−42.コースアウト判定
また、電子機器1の処理部120は、前述したナビゲーション画面の表示中に、コースアウト判定処理を実行し、ユーザーが実際に移動しているコースがお勧めコースから外れた場合には、その旨をユーザーへ通知してもよい。以下、コースアウト判定処理について説明する。
図38は、コースアウト判定処理の一例を説明するためのフローチャートである。電子機器1の記憶部24は、コースアウトフラグを記憶しており、コースアウトフラグは、処理部120によって必要に応じてオン又はオフされる。コースアウトフラグは、トレーニ
ングの開始当初はオフされているものとする。また、以下のフローは、トレーニング中に繰り返し実行される。
先ず、処理部120は、コースアウトフラグを参照し、コースアウトフラグがオフされているか否かを判定する(S911)。コースアウトフラグがオフされていた場合(S911Y)は、次のステップS913へ移行し、そうでない場合(S911N)は、フローを終了する。
次に、処理部120は、ユーザーの現在位置からお勧めコースまでの距離、すなわち、現在位置からお勧めコースの一番近い地点までの距離を計算する(S913)。
次に、処理部120は、ステップS913で計算した距離が閾値以下であるか否かを判定し(S915)、閾値以下である場合(S915Y)には次のステップS917へ移行し、そうでない場合(S915N)には、ステップS921へ移行する。
次に、処理部120は、現時点におけるユーザーの速度の方向(例えば、測位データに含まれる速度ベクトルによって表される)と、現時点までのログデータ(速度ベクトル以外のログデータ)とに基づき、ユーザーがお勧めコースを逆走しているか否かを判定する(S917、S919)。
次に、処理部120は、ユーザーが逆送している場合(S919Y)には、ステップS921へ移行し、そうでない場合(S919N)にはフローを終了する。
次に、処理部120は、コースアウトフラグをオンする(S921)。
次に、処理部120は、コースアウトした旨をユーザーへ通知し(S923)、フローを終了する。ユーザーへの通知は、表示部170におけるイメージ(テキストイメージ含む)の表示、音出力部180からの音(振動含む)の発生などにより行われる。通知の態様には、様々な態様を用いることができる。
なお、処理部120は、コースアウトフラグがオンされた場合には、前述したナビゲーション機能を自動的に停止させてもよい。このとき、例えば、表示部170は、ナビゲーション画面を表示する代わりに、お勧めコース、お勧め種目などの表示を行ってもよい。この表示により、ユーザーは、トレーニングを行うコースを別のコースへ変更することを検討できる。
2.実施形態の作用効果
以上説明したとおり、本実施形態のシステムは、トレーニング(アクティビティ)の開始前におけるユーザーの体調(肉体的な疲労度、精神的な疲労度)に関する情報を取得し、トレーニングを行うコース(ルート)及び種目としてユーザーへ推奨されるお勧めコース及びお勧め種目を当該体調情報に基づいて提示するので、ユーザーは、自分の体調に適したコース及びトレーニング種目を適切に選択することが可能である。これによって、ユーザーのパフォーマンスを最大に伸ばしたり、ユーザーが怪我を負うリスクを最小限に抑えたりすることを支援できる。
また、本実施形態のシステムは、トレーニングを行うコースとしてユーザーへ推奨される少なくとも1つのお勧めコース(推奨ルート)を表示し、少なくとも1つのお勧めルートのうち少なくとも一部分を、当該部分で行われるトレーニングの種類(種目)に対応した視覚表現で表示するので、ユーザーは、お勧めルートの少なくとも一部分で行われるトレーニングの種類(種目)を、当該部分の視覚表現から判断することができる。つまり、
ユーザーは、当該部分で行うべきトレーニングの種類(種目)を、視覚によって容易に確認することができる。
また、本適用例に係るシステムは、トレーニング(アクティビティ)が行われた少なくとも1つのコース(ルート)を表示し、少なくとも1つのコースのうち少なくとも一部分を、当該部分で行われたトレーニングの種類(種目)に対応した視覚表現で表示する制御を行うので、ユーザーは、当該コースの少なくとも一部分で行われたトレーニングの種類を、当該部分の視覚表現から判断することができる。つまり、ユーザーは、当該部分で行われたアクティビティの種類を、視覚によって容易に確認することができる。
更に、本実施形態のシステムによれば、ユーザーは、自分のトレーニング実績をフィードバック画面で確認することができるので、トレーニングだけでなくトレーニング後の振り返りを容易に行うことができる。また、自分のトレーニングを他人へ伝達するのも容易である。また、ユーザーは、自分の指導者などへフィードバック画面を開示することにより、トレーニングのアドバイスを的確に受けることも容易である。また、ユーザーは、システムから提示されたお勧めコースやお勧め種目と、自分でトレーニングを行ったコースや種目とを容易に比較することができる。よって、ユーザーは、自己のトレーニングの分析に費やす時間を削減することもできる。また、ユーザーに専門知識が少なくても、トレーニングメニューの振り返りや、次回トレーニングへの反映が容易である。また、ユーザーは、振り返りを積み重ねることで、トレーニング構成スキル(メニューの作成スキル)を向上させることも可能である。
3.変形例
3−1.その他の生体データ
上記実施形態のシステムは、ユーザーのログデータ(記録すべき項目)として、ユーザーの血圧、脳波、血糖値、体温、赤血球数、ヘマトクリット、ヘモグロビン濃度などの生体データを用いることにより、お勧めコース、お勧め種目の精度を更に高めてもよい。また、ユーザーの生体データをセンサーで取得することが難しい場合には、トレーニングの前にユーザーが当該生体データを入力すればよい。例えば、体重計というセンサーを電子機器1に搭載することは難しいので、体重に関するデータは、ユーザーが手動で入力したり、体重計との通信によって取得することが考えられる。ユーザーによる入力は、電子機器1の操作部150、情報端末2の操作部23などを介して行われる。
上記実施形態のシステムは、ユーザーのログデータとして、ユーザーの飲食データを用いることにより、お勧めコース、お勧め種目の精度を高めてもよい。また、ユーザーの飲食データをセンサーで取得することが難しい場合には、トレーニングの前にユーザーが当該飲食データを入力すればよい。ユーザーによる入力は、電子機器1の操作部150、情報端末2の操作部23などを介して行われる。
3−2.お勧めコース等の有効期限
上述したサーバー4の処理部31は、お勧めコース又はお勧め種目に有効期限を設定してもよい。なぜなら、時間経過とともにユーザーの体調は変化し、それに伴いお勧めコース又はお勧め種目も変化するからである。サーバー4の処理部31、情報端末2の処理部21、電子機器1の処理部120は、有効期限が経過した場合に、その旨をユーザーへ通知してもよいし、通知する代わりに又は通知することに加えて、お勧めコース又はお勧め種目を更新してもよい。
なお、通知の時期又は更新の時期は、お勧めコース又はお勧め種目の決定に用いられたログデータの取得時刻からの経過時間、お勧めコース又はお勧め種目のユーザーへの提示時刻からの経過時間などに基づき設定される。
また、上述したサーバー4の処理部31は、お勧めコース又はお勧め種目をユーザーに提示する際に、ユーザーへのメッセージを付加してもよい。メッセージは、音声、画像などによって表現することができる。
3−3.ユーザー毎にお勧め
本実施形態のシステムは、お勧めコース又はお勧め種目を決定する処理のパラメーターなどを、ユーザーのタイプによって例えば以下のとおり調節してもよい。なお、ユーザーのタイプは、例えばユーザー身体データと共にユーザー自身がシステムへ入力してもよいし、ユーザーのログデータから自動的にシステムが判定してもよい。
(1)ファンランナー
運動成績の向上や体重減少などよりも、楽しんで走ることを主目的としているユーザーである。ユーザーの好みに合わせるために、ユーザーが普段走っているコースや、それと似たコースのスコアが高くなるようにパラメーターを調節する。
(2)アスリート
運動成績向上、大会出場等の目標を持つ等、体を鍛えることを主目的としているユーザーである。ユーザーの身体が徐々に鍛えられるようにパラメーターを調節する。
(3)ダイエットなど体調改善の目的で利用する人
ユーザーの入力する精神的な疲労度が徐々に悪化していた場合には、その旨をユーザーに通知する。
3−4.ユーザー設定
上記システムでは、各種のユーザー設定が可能であることが好ましい。例えば、お勧めコースのスタートをユーザーに入力させたり、お勧めコース又はお勧め種目を決定する際に用いられる条件(地理的条件、コースの信号数、気候、起伏量など)の少なくとも一部をユーザーに指定させたりしてもよい。
3−5.ログデータについて
上記システムでは、お勧めコース又はお勧め種目を決定する際に、ユーザーのスポーツ大会の参加実績(種目、内容、日時、結果、気温、天候など)をログデータの一部として用いてもよい。参加実績については、ユーザーがシステムへ入力してもよい。例えば、システムは、お勧めコース又はお勧め種目を決定する際に、ユーザーがトレーニングの直前に参加した大会の実績を考慮してもよい。
3−6.お勧めコース等の表示について
お勧めコース又はお勧め種目を直線状の視覚表現(チューブイメージ、ブロックイメージ、ロープイメージ、ワイヤーイメージ、リボンイメージ、矢印マーク、ブロックイメージ列、マーク列など)で表示する場合には、当該視覚表現の長さを、お勧めコース又はお勧め種目の距離に対応した長さに設定してもよいし、お勧めコース又はお勧め種目の時間に対応した長さに設定してもよい。
3−7.その他のお勧め
上記システムは、トレーニング前のログデータに基づきお勧めコース及びお勧め種目を決定したが、ログデータに含まれる心拍数(例えば前回のトレーニング時の心拍数)に基づき、お勧めペースを決定してもよい。お勧めペースとは、ユーザーの心肺能力に適したペースである。システムは、例えば、心拍数が高くなりやすいユーザーには緩やかなペースをお勧めし、心拍数が高くなりにくいユーザーには急峻なペースをお勧めしてもよい。
3−8.センサー種類について
上記の実施形態の電子機器1は、センサーとして、以下の各種のセンサーのうち少なくとも1つを用いることができる。すなわち、加速度センサー、GPSセンサー、角速度センサー、速度センサー、心拍センサー(胸ベルトなど)、脈拍センサー(心臓以外の場所で測るセンサー)、歩数計、圧力センサー、高度センサー、温度センサー(気温センサー、体温センサー)、地磁気センサー、体重計(電子機器1の外部装置として用いる)、紫外線センサー、発汗量センサー、血圧センサー、血中酸素濃度(SpO)センサー、乳酸センサー、血糖値センサーなどである。また、その他のセンサーを電子機器1が含んでいてもよい。
3−9.通知態様について
また、電子機器1又は情報端末2は、ユーザーに対する情報の通知を、画像表示により行ってもよいし、音出力、振動、光、色(LEDの発光やディスプレイの表示色)などにより行ってもよいし、画像表示、音出力、振動、光、色のうち少なくとも2つの組み合わせにより行ってもよい。
3−10.その他のカスタマイズについて
また、上記の実施形態のシステムによるユーザーへの通知内容(通知期間、通知項目、通知態様、集計手法、通知順序などを含む)の少なくとも一部は、ユーザーが予め設定することが可能(カスタマイズ可能)であってもよい。
3−11.機器の形態について
また、電子機器1及び情報端末2の少なくとも一方は、リスト型電子機器、イヤホン型電子機器、指輪型電子機器、ペンダント型電子機器、スポーツ器具に装着して使用する電子機器、スマートフォン、ヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mount Display)、ヘッドアップディスプレイ(HUD:Head Up Display)など、様々なタイプの携帯情報機器として構成することができる。
3−12.表示データ(集計方法)について
また、上記システムがユーザーへ通知するデータの集計方法としては様々なものを採用できる。例えば、期間内の平均、ベストの値、ワーストの値、累計、推移(グラフ)、目標、達成度、ばらつき(変動の大きさまたは小ささなど)、割合、パラメーターの計測値から算出される予想値(所定距離を走るのに要する時間や、所定時間で走れる距離)、活動の評価(点数、良かった割合など)であってもよい。
3−13.表現方法について
また、上記システムがユーザーへデータを通知するときの表現方法としては、以下の方法の少なくとも1つを採用することもできる。
(1)折れ線で推移を表現
(2)棒グラフ
(3)数値の表(スクロール等してもよい)
(4)ある項目について、目標と結果、結果と予想、最大最小と平均などを並べて表示
(5)所定条件を満たしたら表示を変える…たとえば、色を変える(白黒反転、違う文字色や背景色で強調など)、表示の仕方を変える(所定のマークが表示される、点滅する、通常より大きな文字を使うなど)。
3−14.オプション機能について
また、電子機器1及び情報端末2の少なくとも一方には、他の機能が搭載されてもよい
。他の機能とは、例えば公知のスマートフォン機能である。スマートフォン機能には、例えば、通話機能、メール着信通知機能、電話着信通知機能、通信機能、カメラ機能、などが含まれる。
3−15.種目について
また、本実施形態のシステムが扱う種目は、上記したものに限定されることはない。例えば、マラソン、ランニング、ウォーキングのほか、登山、トレッキング、競歩、スキー(クロスカントリースキー、スキージャンプなどを含む)、スノーボード、スノーシューハイキング、自転車、スイミング、トライアスロン、スケート、バイク、水泳、トレイルランニング、ゴルフ、テニス、野球、サッカー、バイク、モータースポーツ、ボート、ヨット、パラグライダー、カイト、犬ぞり、などの各種の種目が挙げられる。なお、上記した全ての種目についてコースやトレーニング種目を提示する必要はなく、システムが扱う少なくとも1つのスポーツ種目について提示することができればよい。
3−16.システム用途について
また、本実施形態のシステムの用途は、スポーツの他に、フィットネスダイエット、ナビゲーション、リハビリテーションなどにも適用が可能である。いずれの場合も、体を動かす活動をアクティビティということができる。また、本実施形態のシステムは、各用途に応じて異なる項目をロギングしてもよいし、ユーザーに用途を選択させてもよい。
3−17.システム形態について
上記の実施形態のシステムでは、サーバー4の機能の一部が情報端末2又は電子機器1に搭載されてもよいし、情報端末2又は電子機器1の機能の一部がサーバー4に搭載されてもよい。また、上記の実施形態では、電子機器1の機能の一部又は全部が情報端末2に搭載されてもよいし、サーバー4及び情報端末2の機能の一部又は全部が電子機器1に搭載されてもよいし、サーバー4及び電子機器1の機能の一部又は全部が情報端末2に搭載されてもよい。また、複数の電子機器同士が通信により連携し、上述した実施形態のシステムの機能の一部又は全部を担ってもよい。
つまり、本実施形態のシステムは、以下の何れの形態をもとりうる。
(1)電子機器(リスト機器)+情報端末(スマートフォン、PC)+ネットワーク+サーバー
(2)情報端末(スマートフォン、PC)+ネットワーク+サーバー
(3)電子機器(リスト機器)+ネットワーク+サーバー
(4)電子機器(リスト機器スタンドアロン)
(5)情報端末(スタンドアロン)
(6)上記のいずれかにおいて電子機器同士の機器連携
3−18.測位システムについて
また、上記の実施形態では、全地球衛星測位システムとしてGPSを利用したが、他の全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)を利用してもよい。例えば、QZSS(Quasi Zenith Satellite System)、GLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)、GALILEO、BeiDou(BeiDou Navigation
Satellite System)、等の衛星測位システムのうち1又は2以上を利用してもよい。また、衛星測位システムの少なくとも1つにWAAS(Wide Area Augmentation System)、EGNOS(European Geostationary-Satellite Navigation Overlay Service)等の静止衛星型衛星航法補強システム(SBAS:Satellite-based Augmentation System)を利用してもよい。
4.その他
本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
また、上述した各実施形態及び各変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態及び各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
また、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…電子機器、110…GPSセンサー、120…処理部、130…記憶部、111…地磁気センサー、112…気圧センサー、113…加速度センサー、114…角速度センサー、115…脈センサー、116…温度センサー、150…操作部、160…計時部、170…表示部、180…音出力部、190…通信部、2…情報端末、3…ネットワーク、4…サーバー

Claims (8)

  1. アクティビティを行うルートとしてユーザーへ推奨される少なくとも1つの推奨ルートを表示する表示部と、
    前記少なくとも1つの推奨ルートのうち少なくとも一部分を、前記部分で行われるアクティビティの種類に対応した視覚表現で表示する制御を行うプロセッサーと、
    を含む、情報出力システム。
  2. 前記少なくとも1つの推奨ルートには、
    第1アクティビティに対応する第1推奨ルートと、前記第1推奨ルートとは異なる第2アクティビティに対応する第2推奨ルートとが含まれ、
    前記第1推奨ルートは、
    前記第1アクティビティの種類に対応した第1視覚表現で表示され、
    前記第2推奨ルートは、
    前記第2アクティビティの種類に対応した第2視覚表現で表示される、
    請求項1に記載の情報出力システム。
  3. 前記推奨ルートには、
    第1アクティビティに対応する第1区間と第2アクティビティに対応する第2区間とが含まれ、
    前記第1区間は、
    前記第1アクティビティの種類に対応した第1視覚表現で表示され、
    前記第2区間は、
    前記第2アクティビティの種類に対応した第2視覚表現で表示される、
    請求項1に記載の情報出力システム。
  4. 前記表示部は、
    前記推奨ルートを地図に重畳させて表示する、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の情報出力システム。
  5. 前記地図は、
    前記推奨ルートの少なくとも一部を含む二次元の地図、
    前記推奨ルートの少なくとも一部を含む三次元の地図、
    前記推奨ルートの少なくとも一部の標高を表す地図のうち少なくとも1つである、
    請求項4に記載の情報出力システム。
  6. 前記プロセッサーは、
    前記推奨ルートを前記ユーザーが移動しているときに、前記推奨ルートのうち前記ユーザーが移動した区間を、前記ユーザーが移動していない区間とは異なる視覚表現で表示する、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の情報出力システム。
  7. アクティビティを行うルートとしてユーザーへ推奨される推奨ルートを表示することと、
    前記推奨ルートのうち少なくとも一部分を、前記部分で行われるアクティビティの種類に対応した視覚表現で表示する制御を行うことと、
    を含む、情報出力方法。
  8. アクティビティを行うルートとしてユーザーへ推奨される推奨ルートを表示することと、
    前記推奨ルートのうち少なくとも一部分を、前記部分で行われるアクティビティの種類に対応した視覚表現で表示する制御を行うことと、
    をコンピューターに実行させる、情報出力プログラム。
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