JP2018025252A - メンブレンガスホルダ - Google Patents

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Hisaaki Aihara
寿明 藍原
利幸 松野
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Abstract

【課題】利点の多い合成樹脂皮膜が施されたゴムシートの大型のものを作製できるようにして、材料の主成分として、膨張・収縮の変形性に優れるゴムを用いながらも、耐薬品性や耐油性に優れるものとして、より耐久性に優れるメンブレンガスホルダを提供する。
【解決手段】ガス流入部17及びガス取出部18を備えるとともに可撓性を有するシート材よりなる中空体状のホルダ本体19を有するメンブレンガスホルダにおいて、ホルダ本体19は、ゴム層2とゴム層2に重ねられたフッ素樹脂などの合成樹脂層とでなる単位ゴムシート1の複数が、単位ゴムシート1それぞれの端部どうしを接合してなる接続部Aにより一体化されてなる合成樹脂皮膜ゴムシートSを用いて、所定の中空体形状とされることで構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、角型、半球型などによるメンブレンガスホルダに係り。詳しくは、可撓性を有するシート材よりなる中空体状のホルダ本体を有し、ホルダ本体にはガス流入部及びガス取出部が設けられているメンブレンガスホルダに関するものである。
この種のメンブレンガスホルダは、主にバイオガスを貯留するホルダであって、バイオマスガスホルダとも呼ばれる。バイオガスとは、畜産糞尿、下水汚泥、食品廃棄物などを原料に、メタン発酵したものを生成した再生可能エネルギーである。生み出されたバイオガスは、そのまま熱源として活用されるほか、タービンを回転させ発電用として使用、さらに、メタン発酵後の残渣も堆肥などに利用されたりする。
メンブレンガスホルダは、一般的な鋼板製で円筒形などのガスホルダに比べて、比較的安価なコストで設置できる利点がある。メンブレンガスホルダは、ガスを貯留する部分であるホルダ本体が膜材料で構成されていることからそう呼ばれる(メンブレンとは比較的薄い膜の意)。メンブレンガスホルダの例としては、特許文献1において開示された内幕(6)が知られている。
ガスを貯留するホルダ本体には、温度や圧力の変化、ガス量の多少による体積変化など、膨張・伸縮に柔軟に対応できることが求められるとともに、糞尿、汚泥、廃棄物などの汚染ガスや揮発性ガス、又は毒性ガスなどに侵されない耐薬品性や耐油性も求められる。特許文献1が示すうち膜(6)は、その材料については一切触れられておらず、何でできているのかは不明である。
そこで、特許文献2において開示された合わせガラス製造用加熱・加圧バッグに使用される素材、即ち、耐薬品性に優れるPTFE樹脂皮膜付のゴムシートを用いることが考えられる。フッ素樹脂などの合成樹脂層を有するゴムシートを、メンブレンガスホルダなどの大きな構造物として用いるには、複数或いは多数のゴムシートを接合一体化して大きなゴムシートとする必要がある。
しかしながら、合成樹脂層を持つゴムシートを流体漏れのない密封状態で、かつ、強度十分に接合することは難しく、実現に至っていないのが実状である。
特開2012−067817号公報 特開2005−219947号公報
本発明の目的は、利点の多い合成樹脂皮膜が施されたゴムシートの大型のものを作製できるようにして、材料の主成分として、膨張・収縮の変形性に優れるゴムを用いながらも、耐薬品性や耐油性に優れるものとして、より耐久性に優れるメンブレンガスホルダを提供する点にある。
請求項1に係る発明は、可撓性を有するシート材よりなる中空体状のホルダ本体19を有し、前記ホルダ本体19にはガス流入部17及びガス取出部18が設けられているメンブレンガスホルダにおいて、
前記ホルダ本体19は、ゴム層2と前記ゴム層2に重ねられた合成樹脂層3とでなる単位ゴムシート1と、前記単位ゴムシート1の端部どうしを接合一体化してなる接続部Aとを有する合成樹脂皮膜ゴムシートSにより、所定の中空体形状に形成されて構成されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のメンブレンガスホルダにおいて、
前記接続部Aは、
一方の前記単位ゴムシート1の端部を前記ゴム層2が内側となる方向に折り畳んだ形状とされている折り返し部1Aと、
他方の前記単位ゴムシート1の端部を、これの合成樹脂層3が前記折り返し部1Aの合成樹脂層3に沿うようにクランク状に折り曲げた形状とされているカバー部1Bと、
前記折り返し部1Aと前記カバー部1Bとがそれぞれの合成樹脂層3,3どうしが当接する状態に重ね合わされている重ね部aに外接される覆いゴムシート4と、を備えるとともに、
前記重ね部aと前記覆いゴムシート4との接着によりなる一体化部1C、及び、前記折り返し部1Aの合成樹脂層3と前記カバー部1Bの合成樹脂層3との貼着によりなる貼着部Y1が構成されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のメンブレンガスホルダにおいて、前記ゴム層2がゴム引布8により形成されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に記載のメンブレンガスホルダにおいて、
前記折り返し部1Aは、接着ゴム6を挟んで折り畳んだ状態に構成されていることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載のメンブレンガスホルダにおいて、
前記一方及び他方の各単位ゴムシート1,1の端部における前記合成樹脂層3,3どうしに跨る合成樹脂フィルム5が設けられ、一方の合成樹脂層3及び他方の合成樹脂層3のそれぞれと前記合成樹脂フィルム5との貼着によりなる第2貼着部Y2が構成されていることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項2〜5の何れか一項に記載のメンブレンガスホルダにおいて、
前記覆いゴムシート4は、覆い内側の接着ゴム層7と、覆い外側のゴム引布8とが重ねられて一体化された積層構造のものに構成されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、合成樹脂皮膜付のゴム材でなるホルダ本体は、複数又は多数の単位ゴムシートの接合も行えるように、単位ゴムシートの端部どうしの接合が可能になったので、接続部により単ゴムシートが接合一体化された大きな合成樹脂皮膜ゴムシートが作製可能になったことにより実現できたものである。
フッ素樹脂などの合成樹脂皮膜が付いているがために接合の難しい単位ゴムシートどうしの接合一体化が可能となったので、大型のゴムシート製品に好適となる大きな合成樹脂皮膜ゴムシートの作製が可能になった。従って、合成樹脂皮膜ゴムシートを用いて所定の中空体形状に形成されてなるメンブレンガスホルダ(ホルダ本体)を得ることができる。
その結果、利点の多い合成樹脂皮膜が施されたゴムシートの大型のものを作製できるようにして、材料の主成分として、膨張・収縮の変形性に優れるゴムを用いながらも、耐薬品性や耐油性に優れるようにできたので、より耐久性に優れるメンブレンガスホルダを提供することができる。
請求項2の発明によれば、ホルダ本体が有する接続部は、一方の単位ゴムシートに形成される折り返し部と、他方の単位ゴムシートに形成されるカバー部と、覆いゴムシートとを、それら三者が重ね合わせられた状態での接着により構成されている。故に、単位ゴムシートの端部におけるゴム層どうしが強固に、かつ、隙間の無い状態で接合一体化できるとともに、合成樹脂層どうしも貼着により隙間無く一体化することができる。
その結果、合成樹脂皮膜が施されての利点が多い単位ゴムシートの複数を接合して大きな合成樹脂皮膜ゴムシートを作るために、単位ゴムシートの端部どうしを密封状態で良好に接合された接続部を有するメンブレンガスホルダの提供が可能となる利点がある。
請求項3の発明によれば、ゴム層が、布にゴムを貼り合わせたシートであるゴム引布により形成されているので、より強度や耐久性に優れる合成樹脂皮膜ゴムシート(単位ゴムシート)でなるメンブレンガスホルダとすることができる。
請求項4の発明によれば、折り返し部を、折り返される形状によって対向配置されているゴム層どうしの間に接着に適した接着ゴムを設けてあるから、接着ゴムを用いない場合に比べて、接着による接着強度を無理なく増せる利点がある。
請求項5の発明によれば、接続部において対向状態にある一方の合成樹脂層と他方の合成樹脂層とに跨らせた合成樹脂フィルムとの貼着によりなる第2貼着部を設けてあるので、密封度が向上するとともに、耐引っ張り力が向上する利点も期待できる。
請求項6の発明によれば、覆いゴムシートを、加硫接着に好適な接着ゴム層とゴム引布とでなる積層構造シートとしてあるので、折り返し部及びカバー部と覆いゴムシートとが強固に接着されており、強度や耐久性にも優れるものとすることができる。
メンブレンガスホルダ(バイオマスガスホルダ)を示す正面図 図1の要部の縦断面図 合成樹脂皮膜ゴムシートにおける接続部の構造を示す断面図 接続部の製造方法を示し、(a)は折り曲げ工程の作用図、(b)は第1熱溶着工程の作用図 接続部の製造方法を示し、(a)は第2折り曲げ工程の作用図、(b)は一体化工程の作用図 接続部の製造方法を示し、(a)は全体接着用工程の作用図、(b)は第2熱溶着工程の作用図 合成樹脂皮膜ゴムシートを示す斜視図 別構造のメンブレンガスホルダを示す正面図(実施形態2) 図8の要部の縦断面図 半球型メンブレンガスホルダの例を示す斜視図(実施形態3)
以下に、本発明によるメンブレンガスホルダの実施の形態を、バイオマスガスホルダとして、図面を参照しながら説明する。なお、接着とは、接着剤を用いての接着、接着剤を用いて加熱及び/又は加圧する接着、或いは加硫接着を含むこととする。また、貼着とは、熱溶着、接着などの手段を含む一体化手段の総称である。
図1に本発明によるメンブレンガスホルダHが示されている。このメンブレンガスホルダHは、可撓性を有するシート材Sよりなるとともにガス流入部17及びガス取出部18を備える中空体状のホルダ本体19、及び、ホルダ本体19を支持するフレーム20などを有して構成されている。
フレーム20は、ホルダ本体19のほぼ上下中央にて外囲するリング枠部21と、複数本のレッグ枠部22とからなり、ホルダ本体19を宙吊り状態に支持している。ガス流入部17は、ホルダ本体19の内部スペース19A(図2を参照)にバイオガスを送り込むためのものであって、ホルダ本体19に接合一体された屈曲パイプなどにより構成されている。ガス取出部18は、ホルダ本体19の内部スペース19Aに貯留されているバイオガスを取り出すためのものであって、ホルダ本体19に接合一体された屈曲パイプなどにより構成されている。
丸パイプなどでなるフレーム20によるホルダ本体(バルーン)19の支持構造(支持手段)に特に制限はない。例えば、ホルダ本体19に装着された、ロープ、紐、ベルトなどを用いてホルダ本体19をフレーム20のリング枠部21に固縛することができる。また、ホルダ本体19に装着されたゴム引布などで構成された座を、ボルト、リベットなどを用いてリング枠部21に固定することも可能である。
ホルダ本体19は、ゴム層2とゴム層2にコーティングなどの手段により重ねられた合成樹脂層3とでなる単位ゴムシート1の複数が、単位ゴムシート1それぞれの端部どうしを接合してなる接続部Aにより一体化されてなる合成樹脂皮膜ゴムシートSを、所定の球状に形成して構成されている。ホルダ本体19は、ガスが貯留される側である内側(内部スペース19A側)に合成樹脂層3が配置され、かつ、外側にゴム層2が配置される状態に構成されている。
ホルダ本体19における接続部Aは、例えば、図1及び図2に示されるように設けられている。即ち、上下の両極に円環状の接続部A,Aがそれぞれ配置され、それら円環状の接続部A,Aどうしに亘る複数の縦向きの接続部Aが放射状に設けられている、という構成である。
なお、図1は、合成樹脂皮膜ゴムシートSによりなるホルダ本体19の内部に、バイオガスなどのガスが満杯に充填されて最大に膨張した状態を示している。ガスの充填量が減って行くと、例えば、図1に仮想線で示すように、ホルダ本体19の上部が萎んで垂れ落ちる形状になるなど、容易に膨張・収縮変形する。
図3に示すように、合成樹脂皮膜付のゴムシートである単位ゴムシート1は、ゴム層2とゴム層2の片面にコーティングなどの手段により重ねられた合成樹脂層3とでなる2層構造のゴムシートに構成されている。詳しくは、ゴム層2はゴム引布8でなり、その材質としては、NBR、H−NBR、CR、EPDMなどが挙げられ、後述する接着ゴム6も同じである。合成樹脂層3はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やETFE〔テトラフルオロエチレンとエチレン共重合体(4フッ化エチレン・エチレン共重合樹脂)〕などのフッ素樹脂、或いはPVdF、EVA、ポリアミドでなる厚さの薄い層である。
ゴム引布(ゴム引布8)とは、布にゴムを貼り合わせたシートで、布とゴムの特性を併せ持った複合材料である。布にゴムを含浸させてなるものでもよい。織布または不織布等の繊維の片面または両面にカレンダーロールで圧延したゴムを貼り合わせて製造する複合シートや、ゴムを繊維でサンドイッチする複合シートなどがある。
図3に示されるように、合成樹脂皮膜ゴムシートSにおける接続構造は、前述の単位ゴムシート1の端部どうしを接合一体化してなる接続部Aを有して構成されている。接続部Aは、一体化部1Cと、第1熱溶着部(貼着部の一例)Y1と、熱溶着により一体化された合成樹脂フィルム5(第2熱溶着部Y2)とを備えて構成されている。
一体化部1Cは、互いに接着により一体化されている折り返し部1Aとカバー部1Bと覆いゴムシート4とで構成されている。第1熱溶着部Y1は、一体化部1Cと、折り返し部1Aの合成樹脂層3とカバー部1Bの合成樹脂層3との熱溶着(貼着の一例)により構成されている。合成樹脂フィルム5は、折り返し部1A及びカバー部1Bそれぞれの合成樹脂層3,3に熱溶着(貼着の一例)により一体化されている。第2熱溶着部Y2は、各合成樹脂層3,3と合成樹脂フィルム5との熱溶着でなる。合成樹脂フィルム5の材質は、合成樹脂層3と同じものであるが、それ以外でも良い。
折り返し部1Aは、図3及び図5(a)に示されるように、一方の単位ゴムシート1の端部をゴム層2が内側となる方向に、シート状の接着ゴム6を挟み込んで180度折り曲げて折り畳んだ形状のものに構成されている。折り返し部1Aは、シート面に対して垂直姿勢となる部分である屈曲部11と、シート面に平行となる部分である返し部12とを有している。接着ゴム6は、接着に適した接着用のゴムである。
カバー部1Bは、図3及び図5(a)に示されるように、他方の単位ゴムシート1の端部を、その合成樹脂層3が、カバー部1B以外の箇所における合成樹脂層3より凹んだ(退入した)状態となるようにクランク状(Z形状、又は段付状)に折り曲げた形状のものに構成されている。カバー部1Bは、シート面に垂直姿勢となる部分である立設部13と、シート面に平行となる部分である庇部14とを有している。カバー部1Bの合成樹脂層3と折り返し部1Aの合成樹脂層3とが直接に、かつ、隙間無く重なる状態に、カバー部1B及び折り返し部1Aが形状設定されている。
覆いゴムシート4は、図3及び図5(b)に示されるように、覆い内側の接着ゴム層7と、覆い外側のゴム引布8とが重ねられて一体化された2層構造(積層構造の一例)のゴムシートであって、折り返し部1Aとカバー部1Bとが重ね合わされてなる重ね部aに隙間無く外接するように、鍋伏状の形状及び大きさに設定されて構成されている。重ね部aに外接された状態の覆いゴムシート4は、カバー部1B及び折り返し部1Aの端面を覆い、かつ、一方及び他方の各単位ゴムシート1,1の根元部9,10それぞれのゴム層2に跨って設けられている。
覆いゴムシート4は、一方の単位ゴムシート1のゴム層2に重なる一方の裾野部4a、他方の単位ゴムシート1のゴム層2に重なる他方の裾野部4b、カバー部1B及び折り返し部1Aそれぞれの先端面15,16に外接する一方の縦壁部4c、カバー部1Bの立設部13に外接する他方の縦壁部4d、及びカバー部1Bの庇部14に外接する頂壁部4eを有している。
接続部Aにおいては、図3、図6(b)に示されるように、折り返し部1Aの合成樹脂層3とカバー部1Bの合成樹脂層3とが熱溶着(貼着の一例)により一体化されてなる第2熱溶着部(第2貼着部の一例)Y2が形成されている。詳しくは、折り返し部1A及びカバー部1Bそれぞれの根元部9,10の合成樹脂層3に跨って重ねられる合成樹脂フィルム5を設け、各合成樹脂層3と合成樹脂フィルム5とを熱溶着することで第2熱溶着部Y2が構成されている。
折り返し部1Aの根元部9は、屈曲部11及び返し部12以外の部分(シート面と平行な部分)であり、カバー部1Bの根元部10は、立設部13及び庇部14以外の部分(シート面と平行な部分)である。
つまり、接続部Aにおいては、一方及び他方の単位ゴムシート1の合成樹脂層3どうしが熱溶着されるとともに、各根元部9,10の合成樹脂層3,3と合成樹脂フィルム5とが熱溶着されての密封状態で接合一体化されている。そして、一方の単位ゴムシート1における一方の裾野部4aに対応する部分及び折り返し部1Aそれぞれのゴム層2、及び他方の単位ゴムシート1における他方の裾野部4bに対応する部分及びカバー部1Bそれぞれのゴム層2が、覆いゴムシート4と加硫接着により強固に一体化されている。
このように、単位ゴムシート1を複数又は多数枚接合一体化させて、図6に示されるように、略平板状で実質的に一枚ものの大きな合成樹脂皮膜ゴムシートSを得ること(作製すること)ができる。従って、この大きな合成樹脂皮膜ゴムシートSにより、メンブレンガスホルダHのホルダ本体19はもとより、原油タンクに収容される流体貯留袋などの大型ゴム製品を、優れた絶縁性、耐薬品性を持ちながらも、接続部Aからの漏れのおそれ無く膨張・収縮性に富む優れものとして作製することが可能となる。
次に、単位ゴムシート1,1の端部どうしを接合する接続部Aにより一体化されてなる合成樹脂皮膜ゴムシートSの製造方法について説明する。なお、シート面とは、単位ゴムシート1の上又は下の面のことであり、図3〜6においては、紙面の左右方向に広がる面である。
まず、単位ゴムシート1(ゴム層2は加硫済)の一対を用意し、図4(a)に示されるように、図の紙面右側に描かれている一方の単位ゴムシート1の端部を、ゴム層2が内側となる方向に90度折り曲げて折り曲げ部1Mを形成する折り曲げ工程を行う。そして、図4(b)に示されるように、それぞれの折り曲げ部1M,1Mどうしを重ね、互いの合成樹脂層3,3どうしを熱溶着し、一体化した一体端部1Tを形成させる第1熱溶着工程(第1貼着工程)を行う。
次に、図5(a)に示されるように、一体端部1Tを、その途中部位において何れか一方の方向に90度折り曲げ、「ユ」字状(クランク状)の重ね部aを形成する第2折り曲げ工程を行う。この第2折り曲げ工程により、折り返し部1A及びカバー部1Bが形成される。また、折り返し部1Aとその根元部9との間にシート状の接着ゴム6(未加硫)を入れ込んで設ける付加工程を行う。
第2折り曲げ工程+付加工程に代えて、第2折り曲げ工程を行うための動作の前に、折り曲げ内側となる側の根元部9に接着ゴム6を配備しておき、その状態で一体端部1Tを90度折り曲げて重ね部aを形成する、という挟み折り曲げ工程とすることも可能である。
次に、図5(b)に示されるように、接着ゴム6が設けられている重ね部aに、未加硫の接着ゴム層7を有する鍋伏形状の覆いゴムシート4を被せて重ねる一体化工程を行う。覆いゴムシート4は、シート面に対して凸となる重ね部aに外接して嵌合されるように、鍋伏形状に設定されている。
なお、一体化工程の際に、接着剤の塗布により、重ね部a及び両根元部9,10それぞれのゴム層2と、覆いゴムシート4の接着ゴム層7とのそれぞれを接着させる外側接着工程を伴ってもよい。
一体化工程の次は、図6(a)に示されるように、一体化部1Cを加熱・加圧型に入れるなどして、上下に(シート面に対する上下に)加圧するとともに加熱(例:160℃で20〜30分)し、重ね部a及び両根元部9,10と覆いゴムシート4とを強固に加硫接着させるための全体接着用加硫工程を行う。全体接着用工程により、覆いゴムシート4の接着ゴム層7と接着ゴム6とが加硫される際に、折り返し部1A、カバー部1B、及び各根元部9,10のゴム層2の表面部位も若干軟化し、接着ゴム層7や接着ゴム6と強度十分に加硫接着(プレス架橋接着)されて強固に一体化される。
最後に、図6(b)に示されるように、一体化部1Cにおける両根元部9,10それぞれの合成樹脂層3に跨る状態に、合成樹脂フィルム5を各合成樹脂層3,3に熱溶着させて第2熱溶着部Y2を作る第2熱溶着工程(第2貼着工程)を行う。第2熱溶着工程により、合成樹脂フィルム5が一体化部1Cに熱溶着され、接続部Aの製造が終了する。上述の方法により作製された接続部Aにおいて、重ね部aの折り曲げ内側の単位ゴムシート1の端部が折り返し部1Aであり、かつ、折り曲げ外側の単位ゴムシート1の端部がカバー部1Bである。
そして、所定数の接続部Aが作製されての複数の単位ゴムシート1の接合一体化により、図7に示される大きな合成樹脂皮膜ゴムシートSが作製される。
以上述べたように、本発明によるメンブレンガスホルダHのホルダ本体19は、単位ゴムシート1の端部どうしを接合一体化して、大きな合成樹脂皮膜ゴムシートSが作製可能になったことにより実現できたものである。
つまり、単位ゴムシート1,1どうしの接続部Aは、一方に形成される折り返し部1Aと、他方に形成されるカバー部1Bと、覆いゴムシート4とを嵌合状態で重ね合わせた状態で、加熱や加圧を伴っての接着(加硫接着、接着剤による接着)により一体化されてなる。隣合せて配置される各単位ゴムシート1,1のゴム層2,2どうしが強固にかつ隙間の無い状態で接合(接続)一体化できるとともに、合成樹脂層3,3どうしも熱溶着により隙間の無い状態で一体化することができる。
従って、フッ素樹脂などの合成樹脂皮膜が付いて接合の難しい単位ゴムシート1,1どうしの接合一体化が可能となり、ホルダ本体19など、大型のゴムシート製品に好適となる大きな合成樹脂皮膜ゴムシートS(図7を参照)の作製が可能になった。
その結果、利点の多い合成樹脂皮膜が施されたゴムシートの大型のものを作製できるようにして、材料の主成分として、膨張・収縮の変形性に優れるゴムを用いながらも、耐薬品性や耐油性に優れるものとして、より耐久性に優れるホルダ本体19を備えたメンブレンガスホルダHを提供することができる。
ゴム層2を公知のゴム引布8とすればより強度や耐久性に優れる合成樹脂皮膜ゴムシートS(単位ゴムシート1)が実現できる。また、覆いゴムシート4を、加硫接着に好適な接着ゴム層7とゴム引布8とでなる2層構造シートとして、接着性に優れ、かつ、強度や耐久性にも優れるものとすることができる。
折り返し部1Aに、折り返されることで対向配置されるゴム層2,2どうしの間に接着ゴム6を介装させる構成とすれば、接着ゴム6を用いない場合に比べて、接着による一体化強度を無理なく増せる利点がある。
接続部Aにおいては、一方の合成樹脂層3と他方の合成樹脂層3とに跨って面接触する合成樹脂フィルム5を用いて熱溶着して第2熱溶着部Y2を設けてある。従って、合成樹脂フィルム5を用いない手段に比べて、密封度が向上するとともに、単位ゴムシート1,1どうしが離れる方向の力、即ち、引っ張り力にも耐える強度が向上する利点もある。
折り返し部1Aは、接着ゴム6を用いず、上下のゴム層2,2どうしを直接接着(加硫接着、接着剤による接着)させる構成でも良い。また、ゴム層2は、ゴムのみからなるもの、強化繊維を含むゴムなど、ゴム引布以外のものでも良い。
〔実施形態2〕
メンブレンガスホルダHは、図8,9に示されるものでも良い。即ち、実施形態2によるホルダ本体19における接続部Aは、円環状の接続部Aが前後や左右などの水平方向に振り分けて配置され、それら円環状の接続部A,Aどうしに亘る複数の横向きの接続部Aが放射状に設けられている、という構成である。その他は、図1,2に示されるものと同じである。
この他、均等角度ごとに放射状にのみ設ける構成や、横縞又は縦縞状に配置するなど、合成樹脂皮膜ゴムシートSにおける接続部Aの配置構造は、如何様にも設定することが可能である。
〔実施形態3〕
メンブレンガスホルダHは、図10に示すものでも良い。即ち、半球型(半楕円球型)のメンブレンガスホルダHであって、このメンブレンガスホルダHは、蓋部材25を頂部に有するホルダ本体19、載せ枠23、リング枠24などを備えて構成されている(ガス流入部及びガス取出部の図示は省略)。この半球形のホルダ本体19も、複数の単位ゴムシート1を接続部Aにより繋げることでなる大きな合成樹脂皮膜ゴムシートSを用いて作製されている。
1 単位ゴムシート
1A 折り返し部
1B カバー部
1C 一体化部
2 ゴム層
3 合成樹脂層
4 覆いゴムシート
5 合成樹脂フィルム
6 接着ゴム
7 接着ゴム層
8 ゴム引布
17 ガス流入部
18 ガス取出部
19 ホルダ本体
A 接続部
H メンブレンガスホルダ
S 合成樹脂皮膜ゴムシート
Y1 貼着部
Y2 第2貼着部
a 重ね部

Claims (6)

  1. 可撓性を有するシート材よりなる中空体状のホルダ本体を有し、前記ホルダ本体にはガス流入部及びガス取出部が設けられているメンブレンガスホルダであって、
    前記ホルダ本体は、ゴム層と前記ゴム層に重ねられた合成樹脂層とでなる単位ゴムシートと、前記単位ゴムシートの端部どうしを接合一体化してなる接続部とを有する合成樹脂皮膜ゴムシートにより、所定の中空体形状に形成されているメンブレンガスホルダ。
  2. 前記接続部は、
    一方の前記単位ゴムシートの端部を前記ゴム層が内側となる方向に折り畳んだ形状とされている折り返し部と、
    他方の前記単位ゴムシートの端部を、これの合成樹脂層が前記折り返し部の合成樹脂層に沿うようにクランク状に折り曲げた形状とされているカバー部と、
    前記折り返し部と前記カバー部とがそれぞれの合成樹脂層どうしが当接する状態に重ね合わされている重ね部に外接される覆いゴムシートとを備えるとともに、
    前記重ね部と前記覆いゴムシートとの接着によりなる一体化部、及び、前記折り返し部の合成樹脂層と前記カバー部の合成樹脂層との貼着によりなる貼着部が構成されている請求項1に記載のメンブレンガスホルダ。
  3. 前記ゴム層がゴム引布により形成されている請求項2に記載のメンブレンガスホルダ。
  4. 前記折り返し部は、接着ゴムを挟んで折り畳んだ状態に構成されている請求項2又は3に記載のメンブレンガスホルダ。
  5. 前記一方及び他方の各合成樹脂皮膜ゴムシートの端部における前記合成樹脂層どうしに跨る合成樹脂フィルムが設けられ、一方の合成樹脂層及び他方の合成樹脂層のそれぞれと前記合成樹脂フィルムとの貼着によりなる第2貼着部が構成されている請求項1〜4の何れか一項に記載のメンブレンガスホルダ。
  6. 前記覆いゴムシートは、覆い内側の接着ゴム層と、覆い外側のゴム引布とが重ねられて一体化された2層構造のものに構成されている請求項2〜5の何れか一項に記載のメンブレンガスホルダ。
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