JP2018024914A - 高炉への原料装入方法 - Google Patents

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那由多 光岡
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人志 豊田
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Abstract

【課題】 高炉への原料装入において細粒鉱石を用いても圧損を上昇させないようにする。【解決手段】本発明は、1回分のチャージにおいて原料を炉内に装入するに際して、炉内の中心部にコークスを集中的に装入することで第1コークス層を形成し、第1コークス層の外周側にコークスを装入することで第2コークス層を形成し、粒径が6mm以上の粗粒鉱石を第1コークス層の外周側に装入することで第1鉱石層を形成し、第1鉱石層の外周側に第2鉱石層を形成するものであって、第1鉱石層と第2鉱石層との間に形成される境界面を、内周側から外周側に向かって0度以下の角度として第1鉱石層の上面、または第2コークスの上面に下方に向かって凹んだ凹部を、無次元半径が0.6以上となる範囲に形成し、凹部に粒径が6mm以上の粗粒鉱石と粒径が3mm以上且つ6mm未満の細粒鉱石との混合鉱石を、細粒鉱石の原単位が0kg/t〜30kg/tとした。【選択図】図6

Description

本発明は、高炉に対してコークスと鉱石とを装入する高炉への原料装入技術に関するものである。
従来より、高炉で溶銑を製造する際には、鉄鉱石(鉱石)とコークスを交互に装入し、炉内で鉱石を還元して溶銑を製造している。具体的には、高炉の下部には、炉内に熱風を吹き込む羽口が形成されており、羽口から吹き込まれた熱風が有する熱エネルギをもとに炉内で鉱石とコークスとが反応して還元反応が進行する。そして、炉内で還元に用いられた熱風は高炉ガスとなって炉内を上昇し、炉頂から炉外に取り出される。
ところで、上述した高炉内においては、装入された鉱石やコークスの層の内部を貫流するように下方から上方に向かって高炉ガスが流れる。炉内に装入される鉱石やコークスには比較的粒度が大きなもの(大粒、中粒の鉱石)が用いられ、鉱石層やコークス層には適度な空隙が多数存在するため、通常であれば高炉ガスは下方から上方へ向かって適切に抜けてゆく。
ところで、近年、今まで使用されてこなかった粒度が小さな鉱石(細粒の鉱石)を用いるニーズが大きくなってきている。このような細粒の鉱石は比較的安価に入手が可能なものの、その取り扱いには配慮が必要である。例えば、細粒の鉱石を用いる場合、従来から用いている大粒、中粒の鉱石間の空隙を細粒の鉱石が埋めることで、下方から上方に向かう高炉ガスの流れ(正常な流れ)が阻害される可能性がある。高炉ガスの流れが停滞すると、吹き抜けのような高炉の操業トラブルに繋がる場合もあり好ましくない。
そこで、細粒の原料を用いても高炉ガスの流れを停滞させることがない原料の装入技術が、以下に示すように開発されている。
例えば、特許文献1は、炉中段部に設けた羽口から還元性ガスを吹き込む際に、還元性ガスを炉内で最大限に活用する原料の装入方法を提案するものであり、高炉のシャフト部羽口から還元性ガスを炉内に吹き込む高炉操業において、炉頂部における炉中心部を1とし炉壁面を0とした際に、「炉壁面0から0.05の範囲」以上「炉壁面0から0.200の範囲」以下に、小粒鉄鉱石を装入するものとなっている。このような特許文献1の高炉の操業方法によれば、還元性ガスを炉内で最大限に活用することができ、CO2排出量の削減が可能となる。
特許文献2は、コークスの装入バッチ(Cバッチ)と鉱石の装入バッチ(Oバッチ)を交互に、層状に装入するベルレス高炉の原料装入方法を提案するものであり、高炉の炉壁に沿って上昇する周辺流の安定化を図る方法を開示している。特許文献2の原料装入方法は、C1、C2、O1、O2の4バッチを1チャージとして原料を装入するものであり、C1バッチにおいて炉壁側から炉の中心に向け下方に傾斜する傾斜コークス層を形成し、C2バッチにおいて炉の中心部にコークスを装入するものとなっている。また、特許文献2の原料装入方法は、O1バッチにおいて炉壁から中心にむけて鉱石を装入し、炉壁側に略水平な形状の水平型テラスと、水平型テラスの炉内側先端から炉の中心に向け下方に傾斜する傾斜鉱石層を形成する。最後に、特許文献2の原料装入方法は、O2バッチにおいてO1バッチ層の水平型テラスの上に鉱石を装入するものとなっており、4バッチの最後に行われるO2バッチで用いられる鉱石が3mmを超えると共に6mm以下の粒径を備えた細粒鉱石から構成されているものとなっている。
特許文献3は、コークスを装入するCバッチと、鉱石を装入するOバッチとを、交互に層状に装入するベルレス高炉の原料装入方法が開示されている。この特許文献3の装入方法は、C1、O1の2バッチで原料を装入する装入パターン、C1、C2、O1の3バッチで原料を装入する装入パターン、C1、O1、O2の3バッチで原料を装入する装入パターン、C1、C2、O1、O2の4バッチで原料を装入する装入パターン、C1、O1、C2、O2の4バッチで原料を装入する装入パターンのいずれかで、原料装入を行うものとなっている。そして、篩分けにより5mmを超え〜10mm未満の細粒鉱石を製造し、上述した原料装入パターンのうち、O1バッチ、O2バッチの少なくともいずれかで、旋回シュートを用いて高炉の炉壁近傍に細粒鉱石を装入するものとなっている。
特許文献4は、高炉への装入前に、焼結鉱及びコークスを粒径で篩分けし、それぞれを粗粒と細粒に分けておくものであり、予め篩い分けされた細粒の焼結鉱が粗粒のコークスの一部と炉壁近傍において混合して存在するように原料を装入するものとなっている。つまり、特許文献4は、ベルレス高炉において、燒結鉱の粒径及びコークスの粒径を径方向で変化させることにより、コークス及び燒結鉱の品質を上げることなく、低還元材比で高出銑の操業を可能とするものとなっている。
特開2015−199984号公報 特開2015−183246号公報 特開2015−199979号公報 特開2015−074801号公報
ところで、特許文献1の原料装入方法は炉外に排出した高炉ガスやCOGを改質し、還元ガスとして再び吹き込んで使用するものであるが、シャフト部から吹き込まれる還元ガスは、炉内部に浸透することが難しく、炉壁近傍を上昇する。そのため、この原料装入方法では、炉壁近傍に小さな細粒の鉄鉱石を装入し、炉壁近傍の通気抵抗を高め、還元ガスの炉内への浸透を促進させる。つまり、特許文献1の原料装入方法は、炉外に排出した高炉ガスを改質して吹き込むような設備を前提としたものであり、大きな設備投資を行わなければ細粒原料を使用することができない構成となっている。
また、特許文献2及び特許文献3の原料装入方法は、細粒の原料を炉内に装入するものであるため、細かい粒子が粒子間の空隙を埋めることで高炉ガスの圧損も上昇すると考えられる。つまり、特許文献2及び特許文献3には、高炉の圧損上昇を抑制しつつ細粒の原料を炉内に装入するという考え方はない。
さらに、特許文献3の技術には、細粒鉱石の粒度が大きいため、原料の篩下発生量が多いという問題もある。
さらにまた、特許文献4の技術においては、細粒焼結鉱を塊コークスと混合させる必要があるため、塊コークスのみの層厚が薄くなる。このため融着帯でのコークススリットが薄層化し、風圧変動が増大する可能性が有る。加えて、第2鉱石層を装入する時には細粒原料装入バッチで装入された第1鉱石層が削り取られ、中心近傍に細粒原料が流れ込んでしまうため、圧損が上昇するという問題もある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、細粒の鉱石を用いたとしても炉内での圧損を上昇させることなく安定した高炉操業が可能とし、且つ安価な製造コストで溶銑を製造することができる高炉への原料装入方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の高炉の原料装入方法は以下の技術的手段を講じている。
即ち、本発明の高炉への原料装入方法は、高炉の炉内に、コークスを装入し、続いて前記装入されたコークスの層の上に鉱石を層状に装入するという操作を1回のチャージとし、当該チャージを複数回に亘って繰り返すことで、前記コークスと鉱石とから成る原料を高炉に装入する高炉への原料装入方法であって、前記1回のチャージにおいて前記原料を炉内に装入するに際しては、炉内の中心部にコークスを集中的に装入することで第1コークス層を形成し、前記第1コークス層の形成後に、当該第1コークス層の外周側に、無次元半径が0の位置では当該第1コークス層の高さを超えない高さまで前記コークスを装入することで第2コークス層を形成し、前記第2コークス層の形成後に、粒径が6mm以上の粗粒鉱石を、前記第1コークス層の外周側に装入することで第1鉱石層を形成し、前記第1鉱石層の形成後に、当該第1鉱石層の外周側に第2鉱石層を形成するものであって、
前記第1鉱石層と第2鉱石層との間に形成される境界面が、内周側から外周側に向かうにつれて水平方向に対して0度以下の角度となるように前記粗粒鉱石を装入することで、前記第1鉱石層の上面、または第1鉱石層のさらに外周側に位置する前記第2コークスの上面に、下方に向かって凹んだ凹部を、前記高炉の炉心がゼロとなると共に炉壁が1となる無次元半径が0.6以上となる範囲に形成し、前記凹部に、粒径が6mm以上の粗粒鉱石と粒径が3mm以上且つ6mm未満の細粒鉱石との混合鉱石を装入することで、前記第2鉱石層を形成しており、前記混合鉱石における細粒鉱石の原単位を、1チャージあたりの溶銑に対して0kg/tより多く、30kg/t以下となる範囲にしていることを特徴とする。
本発明の高炉への原料装入方法によれば、細粒の鉱石を用いたとしても炉内での圧損を上昇させることなく安定した高炉操業が可能となり、且つ安価な製造コストで溶銑を製造することが可能となる。
本実施形態の高炉の断面、及びこの高炉への原料装入方法を模式的に示した図である。 本実施形態の原料装入方法において炉壁側に原料を装入している状態を示した図である。 本実施形態の原料装入方法において炉中心側に原料を装入している状態を示した図である。 本実施形態の原料装入方法と従来の原料装入方法とを比較して示した図である。 本実施形態の原料装入方法において第1鉱石層を装入した後の原料装入状態を示した図である。 本実施形態の原料装入方法において第2鉱石層を装入した後の原料装入状態を示した図である。 第1鉱石層と第2鉱石層との境界付近での原料装入状態を示した図である。 W型融着帯と逆V型融着帯の原料装入状態を示した図である。 従来の高炉への原料装入方法を模式的に示した図である。 第4バッチで混合鉱石を装入する際に凹部以外にも混合鉱石を装入した場合の原料装入状態を示した図である。 第4バッチ以降で混合鉱石を装入する際に、細粒原料を凹部に入れると共に、最も周辺部の位置に入れている場合の原料装入状態を示した図である。
以下、本発明に係る高炉1への原料装入方法の実施形態を、図面に基づき詳しく説明する。
まず、高炉1への原料装入方法を説明するに先立ち、本発明が用いられる高炉1について説明する。
図1は、本実施形態の原料装入方法が行われる高炉1の構造を模式的に示したものである。
図1に示すように、高炉1は、上下方向に長い塔筒状の炉体2を有している。この炉体2は、鉄皮で覆われると共に、鉄皮の内部が冷却されたものとなっている。
具体的には、高炉1の炉体2は、上部から下方にかけて下広がりになっていて、上側から下側にかけてシャフト部、ボッシュ部、炉床部などが上下方向に順番に並んで設けられている。
図2に示すように、高炉1の炉頂には、高炉1内に装入する原料を受け入れる炉頂ホッパー3と、炉頂ホッパー3の原料を炉内に装入するベルレス4(ベルレス旋回シュート)と、が設けられている。
具体的には、炉頂ホッパー3には異なる原料を受け入れる第1ホッパー3a及び第2ホッパー3bがあり、それぞれのホッパー3a、3bには原料の排出をコントロール可能な原料排出ゲート5a、5bが設けられている。ベルレス4は、炉頂ホッパー3から送られてきた原料を炉内の所定箇所に投入する部材であり、上述した2つのホッパー3a、3bのそれぞれに連通していて、2つのホッパー3a、3bのいずれかの原料を装入可能となっている。
例えば、第1ホッパー3aに鉱石Oを装入し、第2ホッパー3bにコークスCを投入しておき、第2ホッパー3bの原料排出ゲート5bを閉鎖した状態で第1ホッパー3aの鉱石Oをベルレス4に送って、鉱石Oを高炉1の内部に装入し、第1ホッパー3aの原料排出ゲート5aを閉鎖した状態で第2ホッパー3bのコークスCをベルレス4に送って、高炉1の内部にコークスCを装入すれば、鉱石OとコークスCとの交互装入が実現できる。
図2に示す如く、このようにして炉内に装入された原料の堆積形状は、予め設置されたプロフィールメーター6を用いて計測される。すなわち、このプロフィールメーター6は、高炉1内を径方向に沿って入れる検知棒7の先端に配備されており、超音波を用いて非接触状態で炉内に装入された原料の高さを検知する構成とされている。つまり、炉内に装入された原料に向かってプロフィールメーター6から超音波を照射し、原料に当たって反射した超音波を検知することで、装入された原料の高さ(堆積形状)を検出可能とされている。また、プロフィールメーター6は、検知棒7を炉内に入れる長さを変更することで、検知箇所(炉内の中心を基準とするプロフィールメーター6の位置)を変更可能とされている。
一方、高炉1における炉床部の側壁には、炉内に熱風を吹き込む羽口8が設けられている。この羽口8からは、熱風、あるいは微粉炭を含む熱風が吹き込まれており、吹き込まれた熱風及びコークスCによって炉内で鉱石Oを還元することで溶銑(銑鉄)が製造される。
ところで、上述した高炉1で原料を装入する際には、ベルレス4を用いて第1ホッパー3aの鉱石Oを所定量だけ一度に炉内に装入し、次にベルレス4を用いて第2ホッパー3bのコークスCを所定量だけ一度に炉内に装入する。このようにベルレス4を用いてホッパ3内の原料を所定量ごと一度に装入する操作を本明細書では「ダンプ」といい、本実施形態では1バッチが1ダンプに相当する。
近年は炉内での通気性を高めるために、「コークス中心装入」方式で原料の装入が行われる場合が多い。
図3に示すように、「コークス中心装入」は、外周側を除く炉内の中心側だけにコークスCを装入するものであり、原料中でのコークス比を炉中心側だけ高めることで、炉内での通気性を向上させるものとなっている。
つまり、「コークス中心装入」方式で原料を装入する場合には、図4の上側に示すようにまずコークスCを炉内の全面に均等に装入するコークスバッチ(C2)を行い、次にコークスCを炉内の中心のみに重点的に装入するコークスバッチ(C1)を行い、最後に鉱石Oを炉内の全面に均等に装入する鉱石バッチを行うものとなっている。そして、3つのバッチを1チャージとして、以降はこのチャージが繰り返されることで原料の装入が行われている。
ところで、上述した図4に示す原料装入方法で原料を装入すると、炉内では図9に示すような従来の断面構造の装入状態が得られる。
つまり、図9は、1チャージ分の原料装入状態を、上下方向に沿って切断した断面構造を示したものであり、従来の原料装入状態を示したものである。
図9中において、点線で示される位置は炉の中心であり、太い実線で示される位置は炉壁を示している。
図9に示す断面構造では、最下層にコークスバッチ(C2)が堆積したものとなっている。このコークスバッチ(C2)の層は、炉内の全面に広がって形成されたものとなっていて、炉中心側が外周側よりもやや堆積厚みが薄いものの、炉中心側から炉壁にかけてある程度の堆積厚みを有したものとなっている。
コークスバッチ(C2)の上には、炉の中心側のみにコークスバッチ(C1)の層が形成されている。このコークスバッチ(C1)の層は、「コークス中心装入」方式で原料を炉の中心側に重点的に装入することで形成されるものであり、炉壁に近い外周側には形成されていない。また、コークスバッチ(C1)は山状に積層され、その高さは高炉1の炉心が「ゼロ」となると共に炉壁が「1」となる無次元半径0の位置ではコークスバッチ(C2)よりも高くなっている。この無次元半径とは、炉中心が「0」、炉壁が「1」となるように規格化された半径のことである。例えば、炉内のある点Aの無次元半径の場合であれば、炉中心から点Aまでの半径を、高炉炉口半径(炉中心から炉壁までの半径)で除したものとなる。
そして、このコークスバッチ(C1)の層の外周側には、鉱石バッチの層が形成されている。この鉱石バッチは、コークスバッチ(C1)の層の外周縁から炉壁までの範囲に形成されており、コークスバッチ(C1)の層厚よりは薄いものの、コークスバッチ(C2)よりも厚い層厚で形成されている。
ところで、上述した鉱石バッチに用いられる鉱石Oには、粒径が6mm以上の塊鉱石やペレット鉱(以降、粒径が6mm以上の鉱石を粗粒鉱石という)が用いられている。このような粗粒鉱石は、原鉱石を篩い分けするなどして得られており、粒径が6mmを下回る鉱石O(以降、細粒鉱石という)は原料として用いられてこなかった。
しかし、近年は、従来は用いられて来なかった細粒鉱石も原料として利用したいというニーズが生じている。例えば、このような細粒鉱石を粗粒鉱石に混合して原料に用いた場合、粗粒鉱石の粒子間を細粒鉱石の粒子が埋め、炉壁に近い外周側のみならず炉内の中心側でも通気性が悪化する。
そこで、本発明の高炉1の原料装入方法では、次に示す(第1バッチ)〜(第4バッチ)の4つのバッチを順番に行う操作を1チャージとして、このチャージを繰り返すことで、炉内に原料を装入するようにしている。
すなわち、
(第1バッチ):炉内の中心部にコークスCを集中的に装入することで第1コークス層C1を形成する。
(第2バッチ):第1コークス層C1の形成後に、第1コークス層C1の外周側に、無次元半径0の位置では第1コークス層C1の高さを超えない高さまでコークスCを装入することで第2コークス層C2を形成する。
(第3バッチ):第2コークス層C2の形成後に、粒径が6mm以上の粗粒鉱石を、第1コークス層C1の外周側に装入することで第1鉱石層O1を形成する。
(第4バッチ):第1鉱石層O1の形成後に、当該第1鉱石層O1の外周側に第2鉱石層O2を形成する。
としている。
なお、上述した粗粒鉱石を装入して第1鉱石層O1を形成する際には、第1鉱石層O1と第2鉱石層O2との間に形成される境界面9が、内周側から外周側に向かうにつれて水平方向に対して0度以下の角度α(境界角度α)となるように粗粒鉱石を装入する。そして、第1鉱石層O1の上面、または第1鉱石層のさらに外周側に位置する第2コークスC2の上面に、下方に向かって凹んだ凹部10を形成する。この凹部10は、高炉1の炉心が「ゼロ」となると共に炉壁が「1」となる無次元半径が0.6以上となる範囲に形成するものとなっている。凹部10に、粒径が6mm以上の粗粒鉱石と粒径が3mm以上且つ6mm未満の細粒鉱石との混合鉱石を装入することで、第2鉱石層O2を形成しており、混合鉱石における細粒鉱石の原単位を、1チャージあたりの溶銑に対して0kg/tより多く、かつ30kg/t以下となる範囲にしている。
次に、本実施形態の高炉1の原料装入方法を構成する第1バッチ〜第4バッチについて詳しく説明する。
図5に示すように、上述したように第1バッチは、炉内の中心部にコークスCを集中的に装入することで第1コークス層C1を山状に形成するものとなっている。この第1バッチでのコークスCの装入は、上述したベルレス4を用いたものであり、高炉1の炉内中心部へ集中的にコークスCを装入するものとなっている。つまり、ベルレス4の傾動角度を大きなもの(垂直に近いもの)としつつ、炉中心部のみにコークスCを集中的に装入する。
このように炉内の中心部へのコークスCの装入を、第2バッチでのコークス装入の前に行えば、第2バッチでコークスCを装入する際に、第3バッチ以降で装入された鉱石Oが炉中心部へ流れ込むことを抑制することができる。つまり、鉱石中の酸化鉄とCOガス(一酸化炭素ガス)の反応によりCOガス(二酸化炭素ガス)が発生するが、この後にコークスとCOガス(二酸化炭素ガス)との反応でCOガス(一酸化炭素ガス)が発生し、コークスCは小粒化する。中心装入コークスを通常コークス装入する前に装入することで通常コークス装入時の中心部への鉱石O流れ込みを抑制することができるため、COガスと中心装入コークスによる反応でコークスCが小粒化することを抑制でき、高炉1の操業が安定する。
第2バッチは、炉中心部にコークスCを集中的に装入することで第1コークス層C1の形成後に、第1コークス層C1の外周側に、更にコークスCを装入するものとなっている。第2バッチで装入される第2コークス層C2は、第1コークス層C1との境界面から、炉壁までの範囲に形成されるものである。
さらに、第2コークス層C2は、無次元半径0の位置では第1コークス層C1の高さを超えない高さまでコークスCを装入することで形成されるものとなっており、コークスバッチ(C2)の層は、炉内の全面に広がって形成されたものとなっていて、炉中心側から炉壁にかけてある程度の堆積厚みを有したものとなっている。
なお、本実施形態の原料装入方法の場合、上述した第1バッチで装入されるコークスCの種類と、第2バッチで装入されるコークスCの種類とは同じものとなっている。また、第1バッチも第2バッチも共にコークスの粒度範囲は28mm〜100mmとなっている。しかし、第1バッチで装入されるコークスCの種類と、第2バッチで装入されるコークスCの種類とに異なる種類のものや上述した粒度範囲で粒度が異なるものを用いても良い。
第3バッチ、及び第3バッチに続く第4バッチは、いずれも鉱石Oを装入する鉱石バッチに関するものである。つまり、通常中心装入を行う高炉では、コークスCは2バッチ/チャージに分割されることはあっても、鉱石Oは1バッチ/チャージのままであることが多い。しかし、本実施形態の原料装入方法は、コークスCだけでなく鉱石Oをも2バッチ/チャージに分割したものとなっている。つまり、本実施形態の原料装入方法は、上述した第1バッチ〜第4バッチの各バッチでベルレス4を1回以上旋回させつつ鉱石OやコークスCを装入し、堆積形状の変動を抑制しつつ装入を行うことができるものとなっている。
第3バッチは、第2コークス層C2の形成後に、粒径が6mm以上の粗粒鉱石を、第2コークス層C2の外周側に装入することで第1鉱石層O1を形成するものである。この第3バッチで装入される粗粒鉱石は、高炉1での通気性を確保するため、予め粒径が大きくなるように篩い分け等されたものとなっている。つまり、本実施形態の原料装入方法の場合であれば、原料を6mmの目開きの篩いで篩い分けし、篩下のものを粒径が3mm〜6mmの細粒鉱石、篩上のものを粗粒鉱石として篩い分けている。上述した第3バッチは、篩下の粗粒鉱石のみを装入するものとなっている。
なお、粗粒鉱石や細粒鉱石に用いられる主原料は、焼結鉱、ペレット、及び塊鉱石を混合するか、単独で用いたものである。また、副原料としては、粒度範囲が8mm〜30mmの石灰石、粒度範囲が8mm〜30mmの珪石、粒度範囲が8mm〜30mmの転炉スラグ、粒度範囲が8mm〜28mmの小粒コークスを使用した。
図6に示すように、第4バッチは、第1鉱石層O1の形成後に、当該第1鉱石層O1の外周側に第2鉱石層O2を形成するものである。具体的には、第4バッチは、上述した第1鉱石層O1の周辺部に、下方に向かって窪む凹部10(ポケット)を作成し、この凹部10に粗粒鉱石と細粒鉱石とを混合した混合鉱石を装入するものとなっている。
第4バッチで装入される原料に混合鉱石を用いれば、混合鉱石中では粗粒鉱石と細粒鉱石とが混合し合っているので、粒径が小さな細粒鉱石が高炉ガスにより飛ばされることが防止される。つまり、高炉1の炉内は高炉ガスが炉下部から炉上部へと流れ、原料は炉上部から炉下部へと降下するものとなっており、原料と高炉ガスとが対流場(炉内では上方に向かって高炉ガスが流れ、下方に向かって原料が降下する場)を形成する。
このため、炉中心の近くに装入される原料に粒径が小さなものを用いすぎると、炉中心部はガス流速が早いため、圧損の上昇量が大きくなる。
また、上述した凹部10を第1鉱石層O1の周辺部(外周側)に形成すれば、凹部10が装入された原料をこぼすことなく受け取るため、細粒鉱石を含む鉱石バッチ(原料)をガス流速の遅い周辺部に確実に配置することができる。さらに、細粒鉱石を粒径が大きな原料と混合して用いることで高炉ガスによる細粒鉱石の吹き飛びが起きることが抑制できるため、炉内で鉱石OとコークスCとを確実に反応させることが可能となる。
図7に示すように、この凹部10を確実に形成するには、第1鉱石層O1と第2鉱石層O2との間に形成される境界線(最も炉内側で第1鉱石層O1と第2鉱石層O2とが接している点(図7のX点)と、最も炉壁側で第1鉱石層O1と第2鉱石層O2とが接している点(図7のY点)とを結んだ線)が、内周側から外周側に向かうにつれて水平方向に対して0度以下の角度αとなるように、第3バッチで粗粒鉱石を装入するとよい。つまり、第1鉱石層O1の外周側の上面、言い換えれば第1鉱石層O1と第2鉱石層との間の境界面9が内周側から外周側に向かうにつれて下がるように傾斜していれば、第1鉱石層O1の外周側に下方に向かって凹んだ凹部10が自ずと形成される。
さらに、上述した凹部10は、第1鉱石層O1の上面、または第1鉱石層のさらに外周側に位置する第2コークス層C2の上面に、無次元半径が0.6以上となる範囲に形成されている。
上述した凹部10を無次元半径が0.6より小さな範囲、言い換えれば無次元半径が0.6の位置よりも炉心側に凹部10を形成すると、圧損が大きく上昇してしまい、「細粒鉱石を用いても圧損の上昇を起こさないようにする」という本発明の作用効果が成立しなくなる。
さらにまた、第4バッチで装入される混合鉱石の装入量は、混合鉱石における細粒鉱石の原単位が、1チャージあたりの溶銑に対して0kg/tより多く、かつ30kg/t以下となる範囲とされている。混合鉱石における細粒鉱石の原単位が30kg/tよりも大きくなると、圧損の上昇が無視できなくなる。
なお、原単位(kg/t)とは、1チャージの溶銑1t当りに使用した原料の使用量(kg)であり、1チャージ当りの使用原料の重量(kg)を1チャージ当りの装入鉄分(t)で除したものとなっている。また、1チャージ当りの装入鉄分は、使用原料の鉄分をあらかじめ分析により求めておき、使用原料装入量(t)×分析鉄分(wt%)にて求めることができる。本実施形態では、ペレットや塊鉱等の各使用原料ごとに鉄分をあらかじめ求めておき、それらの装入鉄分の積算することで1チャージ当りの装入鉄分を求めた。
さらに、上述した方法では原単位を1チャージ当りとして計算したが、1日で使用した原料の重量(kg)を出銑口から1日に取り出される溶銑の重量(t)で除したものや、1ヶ月で使用した原料の重量(kg)を出銑口から1ヶ月に取り出される溶銑の重量(t)で除したものを用いても良い。
上述した第1バッチから第4バッチを1チャージとして原料を装入すれば、炉壁に近い周辺部に粒径の小さい原料が装入され、炉中心に近い炉中心部に粒径の大きい原料が装入されるため、圧損を増加させることなく原料に粒径の小さい細粒鉱石を使用することができる。つまり、本実施形態の原料装入方法であれば、圧損の上昇を招くとの理由から原料に用いることができなかった細粒鉱石を原料として有効に用いることが可能となる。
また、本実施形態の原料装入方法で原料を装入すれば、図8の右側に示すように炉周辺側での高炉ガスの流れ(周辺ガス流)が抑制されると共に、炉中心側での高炉ガスの流れ(中心ガス流)が促進され、炉内に逆V型の融着帯が形成される。つまり、高炉ガスの流れが遅い周辺部に細粒鉱石を配置し、高炉ガスの流れが速い中心部に粗粒鉱石を配備して通気性を確保することで、高炉1内での通気性の悪化を抑制することができる。その結果、図8の左側に示すようなW型の融着帯が炉内に形成されることがなくなり、吹き抜けなどのトラブルを招へいすることなく安定した高炉1の操業を行うことが可能となる。
次に、実施例及び比較例を用いて、上述した本実施形態の原料装入方法が有する作用効果を説明する。
実施例及び比較例は、内容積が2112mの高炉1を用いて実際に原料を装入したものである。この高炉1は、羽口数が25個、出銑口が2本のものであり、炉頂には炉内に原料を装入可能なベルレス4が配備されている。また、この高炉1には、炉体2を冷却するために冷却板が取り付けられており、冷却板内を通水することで炉体2を冷却可能とされている。このようにして炉内に装入された原料の高さは、マイクロ波方式のプロフィールメーター6で高さを計測した。
また、実施例及び比較例において高炉1内に装入される原料には、コークスCと鉱石Oとがある。また、鉱石Oには、20%〜40%の塊鉱石と、60%〜80%のペレット鉱とが含まれている。コークスCは8mm〜100mmの粒径のものである。さらに、鉱石Oを構成する塊鉱石は8mm〜30mmの粒径のものであり、鉱石Oを構成するペレット鉱は6mm〜18mmの粒径のものである。なお、鉱石Oとしては、ペレット鉱と塊鉱石を別々に篩い分けして用いている。
上述した実施例及び比較例は、「第1バッチでコークスCの中心装入を行っているかどうか」、「鉱石Oの装入バッチを2バッチに分割しているかどうか」、「第3バッチに粗粒鉱石のみを用いているか」、「第4バッチに混合鉱石を用いているか」、「第1鉱石層O1と第2鉱石層O2との境界線が0°以下かどうか」、「凹部10が無次元半径0.6以上1.0以下の範囲に形成されているかどうか」、「凹部10に混合鉱石を装入しているか」、「細粒鉱石の原単位が0kg/tより多く30kg/t以下の範囲であるか」などの条件をそれぞれ変更した場合に、「圧損上昇量」がどのように変化するかを評価したものである。
この「圧損上昇量」は、高炉1の上下での圧力差を細粒鉱石の使用開始から18時間後に求め、求められた圧力差が従来の操業条件に比して上昇しているかどうかで示される。つまり、まず高炉1へ熱風を送るブロアーの圧力、つまり高炉1の下部での圧力を、圧力計で計測する。次に、炉頂の圧力を、圧力計で計測する。このようにして得られたブロアーの圧力計測値から炉頂の圧力計測値を差し引いたものが、「高炉1の上下での圧力差」である。このような「高炉1の上下での圧力差」を、鉱石の装入バッチを2バッチに分割していない従来の操業条件の際に求め、求められた従来の操業条件の圧力差よりも実施例及び比較例の圧力差が小さくなったか、大きくなったかで評価している。つまり、圧力差が小さくなった場合には圧損上昇量は○の評価となり、圧力差が大きくなった場合には圧損上昇量は×の評価となる。
以降に、実施例及び比較例の結果を、表1に示す。
なお、上述した表1の結果において、圧損上昇量が「±0.0」となっている場合は、圧損の変化が無いことを意味している。また、圧損上昇量が「−0.0」となっている場合は、小数点2桁以下の値が存在し(マイナス値)、圧損上昇量が四捨五入により0.0となっていることを意味している。
実験「No.1」は、第1バッチで周辺部へコークスCを装入して第2コークス層C2を形成し、第2バッチでコークスCを中心装入して第1コークス層C1を形成している。また鉱石Oの装入バッチは2バッチに分割されておらず、粗粒鉱石を1バッチのみ装入するものとなっている。鉱石バッチで装入される鉱石Oも粗粒鉱石のみとなっている。圧損上昇量を計算したところ圧損上昇量は「±0.0kPa」であり、本発明の請求範囲から外れている実験「No.1」では、圧損上昇量の評価結果は×となっている。
実験「No.2」は、「No.1」と同様に第1バッチで周辺部へコークスCを装入して第2コークス層C2を形成し、第2バッチでコークスCを中心装入して第1コークス層C1を形成している。また鉱石Oの装入バッチは2バッチに分割されていない。「No.2」が「No.1」と異なるのは、鉱石装入バッチで装入される鉱石Oに、混合鉱石が用いられている点である。圧損上昇量を計算したところ圧損上昇量は「+3.7kPa」であり、本発明の請求範囲から外れている実験「No.2」では、圧損上昇量の評価結果は×となっている。
実験「No.3」〜「No.7」は、コークスCの装入バッチも、鉱石Oの装入バッチも、2バッチに分割し、原料の装入を第1バッチから第4バッチの4バッチに分けて行ったものである。つまり、第1バッチでコークスCを中心装入して第1コークス層C1を形成し、第2バッチで周辺部へコークスCを装入して第2コークス層C2を形成し、第3バッチで第1コークス層C1の周囲に粗粒鉱石を装入して第1鉱石層O1を形成し、第4バッチで第1鉱石層O1の周辺部に混合鉱石を装入して第2鉱石層O2を形成している。なお、第1鉱石層O1と第2鉱石層O2との境界線9の角度(境界角度α)はいずれも0°以下とされており、無次元半径が0.6または0.8の位置に形成された凹部10に、細粒鉱石が5kg/t、10 kg/t、15 kg/t、20 kg/t、30 kg/t含まれる混合鉱石を装入している。圧損上昇量を計算したところ圧損上昇量は「−0.0kPa〜−4.2kPa」であり、本発明の請求範囲に含まれる実験「No.3」〜「No.7」はいずれも圧損上昇量の評価結果が○とな
っている。
実験「No.8」〜「No.13」は、第1バッチで周辺部へコークスCを装入して第2コークス層C2を形成し、第2バッチでコークスCを中心装入して第1コークス層C1を形成している。ただ、鉱石Oの装入バッチは2バッチに分けて装入している。また、「No.8」は境界角度が0°となっており、「No.3」〜「No.7」とは異なり、第1バッチでコークスCを中心装入していない。さらに、「No.9」〜「No.13」で凹部が形成されている位置は無次元半径が0.4の領域であり、境界線の角度はいずれも0°より大きい範囲となっている。
圧損上昇量を計算したところ圧損上昇量は「+1.0kPa〜+6.2kPa」であり、本発明の請求範囲に含まれない実験「No.8」〜「No.13」は、いずれも圧損上昇量の評価結果が×となっている。
実験「No.14」は、「No.3」〜「No.7」と同様に、原料の装入を第1バッチから第4バッチの4バッチに分けて行ったものである。実験「No.14」が「No.3」〜「No.7」と異なっている点は、第4バッチで混合鉱石を装入する際に凹部以外にも装入した点である。
具体的には、実験「No.14」に示すように「混合鉱石を凹部以外にも装入する」場合の例としては、図10に示すように第4バッチの前段で粗粒鉱石の第1鉱石層O1を装入し、第4バッチを凹部以外の場所である第1鉱石層O1の上層にも装入したものとなっている。この場合、無次元半径0.6よりも炉内側に細粒原料(混合鉱石)が装入される。
実験「No.14」で圧損上昇量を計算したところ圧損上昇量は「+4.2kPa」であり、本発明の請求範囲に含まれない実験「No.14」は、圧損上昇量の評価結果が×となっている。
なお、図11に示すように第4バッチの前段で混合鉱石を装入し、第4バッチの後段で装入された混合鉱石のさらに外周側に粗粒鉱石のみを装入した場合には、「混合鉱石を凹部のみに装入する」ことになり、圧損上昇量の評価結果も○となって、本発明の請求範囲に含まれるものとなる。
以上のことから、上述した本発明の原料装入方法を行えば、炉内での圧損を上昇させることなく細粒鉱石を用いて、安価な製造コストで溶銑を製造することができると判断される。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
上述した実施形態では1チャージが2バッチのコークス装入バッチと2バッチの鉱石装入バッチとで構成された例を挙げた。しかし、本発明の原料装入方法において1チャージに含まれる鉱石装入バッチは、2バッチ以上であってもよい。
1 高炉
2 炉体
3 炉頂ホッパー
4 ベルレス(ベルレス旋回シュート)
3a 第1ホッパー
3b 第2ホッパー
5a 第1ホッパーの原料排出ゲート
5b 第2ホッパーの原料排出ゲート
6 プロフィールメーター
7 検知棒
8 羽口
9 境界面
10 凹部
C コークス
C1 第1コークス層
C2 第2コークス層
O 鉱石
O1 第1鉱石層
O2 第2鉱石層
α 境界角度

Claims (1)

  1. 高炉の炉内に、コークスを装入し、続いて前記装入されたコークスの層の上に鉱石を層状に装入するという操作を1回のチャージとし、当該チャージを複数回に亘って繰り返すことで、前記コークスと鉱石とから成る原料を高炉に装入する高炉への原料装入方法であって、
    前記1回のチャージにおいて前記原料を炉内に装入するに際しては、
    炉内の中心部にコークスを集中的に装入することで第1コークス層を形成し、
    前記第1コークス層の形成後に、当該第1コークス層の外周側に、無次元半径が0の位置では当該第1コークス層の高さを超えない高さまで前記コークスを装入することで第2コークス層を形成し、
    前記第2コークス層の形成後に、粒径が6mm以上の粗粒鉱石を、前記第1コークス層の外周側に装入することで第1鉱石層を形成し、
    前記第1鉱石層の形成後に、当該第1鉱石層の外周側に第2鉱石層を形成するものであって、
    前記第1鉱石層と第2鉱石層との間に形成される境界面が、内周側から外周側に向かうにつれて水平方向に対して0度以下の角度となるように前記粗粒鉱石を装入することで、前記第1鉱石層の上面、または第1鉱石層のさらに外周側に位置する前記第2コークスの上面に、下方に向かって凹んだ凹部を、前記高炉の炉心がゼロとなると共に炉壁が1となる無次元半径が0.6以上となる範囲に形成し、
    前記凹部に、粒径が6mm以上の粗粒鉱石と粒径が3mm以上且つ6mm未満の細粒鉱石との混合鉱石を装入することで、前記第2鉱石層を形成しており、
    前記混合鉱石における細粒鉱石の原単位を、1チャージあたりの溶銑に対して0kg/tより多く、30kg/t以下となる範囲にしている
    ことを特徴とする高炉への原料装入方法。
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WO2021152989A1 (ja) * 2020-01-29 2021-08-05 Jfeスチール株式会社 高炉への原料装入方法

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