JP2018024820A - 樹脂組成物およびその利用 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の樹脂組成物は、示差走査熱量測定によって10℃以上60℃未満の温度範囲内に観測される融解エンタルピー(ΔH)が30J/g以上である重合体(1)と、マイクロ波吸収発熱材料(3)とを含有する樹脂組成物であって、該樹脂組成物に含まれる重合体成分の全量を100重量部として、前記マイクロ波吸収発熱材料(3)の含有量が1重量部以上80重量部以下である。
【選択図】なし
Description
マイクロ波は、物質に含まれる水を加熱するだけでなく、誘電損失、磁気損失、または導電性を有する物質(マイクロ波吸収発熱材料)に作用して、これを選択的に加熱する。そのため、マイクロ波吸収発熱材料を含む被加熱物は、マイクロ波により、短時間で、効率よく加熱される。例えば、特許文献1および特許文献2には、マイクロ波吸収発熱材料としてのフェライト粉と、当該フェライト粉を含む組成物とが記載されている。例えば、当該組成物として、フェライト粉と、シリコーン樹脂またはポリビニルアルコールとを混合したものが記載されている。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、マイクロ波を用いた加熱の効率と、加熱後の保温性能とに優れる樹脂組成物とその利用とを提供することにある。
1) 示差走査熱量測定によって10℃以上60℃未満の温度範囲内に観測される融解エンタルピー(ΔH)が30J/g以上である重合体(1)と、マイクロ波吸収発熱材料(3)とを含有する樹脂組成物であって、該樹脂組成物に含まれる重合体成分の全量を100重量部として、前記マイクロ波吸収発熱材料(3)の含有量が1重量部以上80重量部以下である樹脂組成物。
2) 示差走査熱量測定によって観測される融解ピーク温度またはガラス転移温度が50℃以上180℃以下である重合体(但し、重合体(1)を除く)である重合体(2)をさらに含有し、前記重合体(1)と前記重合体(2)の合計量を100重量%として、前記重合体(1)の含有量が30重量%以上99重量%以下であり、前記重合体(2)の含有量が1重量%以上70重量%以下である1)に記載の樹脂組成物。
3) 前記重合体(1)が、下記式(1)で示される構成単位(B)を有する重合体である1)または2)に記載の樹脂組成物。
Rは、水素原子またはメチル基を表し、
L1は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、または―O―を表し、
L2は、単結合、―CH2―、―CH2―CH2―、―CH2―CH2―CH2―、―CH2―CH(OH)―CH2―、または―CH2―CH(CH2OH)―を表し、
L3は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、―O―、―CO―NH―、―NH―CO―、―CO―NH―CO―、―NH―CO―NH―、―NH―、または―N(CH3)―を表し、
L6は炭素数14以上30以下のアルキル基を表し、
L1、L2、およびL3の化学構造の説明における横書きの化学式の各々は、その左側が式(1)の上側、その右側が式(1)の下側に対応する。)
4) 前記重合体(1)が、エチレンに由来する構成単位(A)と、下記式(1)で示される構成単位(B)とを有し、さらに下記式(2)で示される構成単位および下記式(3)で示される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構成単位(C)とを有してもよく、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数を100%として、前記構成単位(A)の数が70%以上99%以下であり、前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数が1%以上30%以下であり、前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数を100%として、前記構成単位(B)の数が1%以上100%以下であり、前記構成単位(C)の数が0%以上99%以下である重合体である1)〜3)のいずれかに記載の樹脂組成物。
Rは、水素原子またはメチル基を表し、
L1は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、または―O―を表し、
L2は、単結合、―CH2―、―CH2―CH2―、―CH2―CH2―CH2―、―CH2―CH(OH)―CH2―、または―CH2―CH(CH2OH)―を表し、
L3は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、―O―、―CO―NH―、―NH―CO―、―CO―NH―CO―、―NH―CO―NH―、―NH―、または―N(CH3)―を表し、
L6は炭素数14以上30以下のアルキル基を表し、
L1、L2、およびL3の化学構造の説明における横書きの化学式の各々は、その左側が式(1)の上側、その右側が式(1)の下側に対応する。)
Rは、水素原子またはメチル基を表し、
L1は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、または―O―を表し、
L4は、炭素数1以上8以下のアルキレン基を表し、
L5は、水素原子、エポキシ基、―CH(OH)―CH2OH、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、または炭素数1以上4以下のアルキルアミノ基を表し、
L1の化学構造の説明における横書きの化学式の各々は、その左側が式(2)の上側、その右側が式(2)の下側に対応する。)
A=α1/α0 (I)
[式(I)中、α1は、
光散乱検出器と粘度検出器を備えた装置を用いるゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーにより重合体の絶対分子量と固有粘度を測定し、
絶対分子量の対数を横軸、固有粘度の対数を縦軸として、測定したデータをプロットし、絶対分子量の対数と固有粘度の対数を、横軸が前記重合体の重量平均分子量の対数以上z平均分子量の対数以下の範囲において式(I−I)で最小二乗法近似し、式(I−I)を表す直線の傾きの値をα1とすることを含む方法により得られた値である。
log[η1]=α1logM1+logK1 (I−I)
(式(I−I)中、[η1]は重合体の固有粘度(単位:dl/g)を表し、M1は重合体の絶対分子量を表し、K1は定数である。)
式(I)中、α0は、
光散乱検出器と粘度検出器を備えた装置を用いるゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーによりポリエチレン標準物質1475a(米国国立標準技術研究所製)の絶対分子量と固有粘度を測定し、
絶対分子量の対数を横軸、固有粘度の対数を縦軸として、測定したデータをプロットし、絶対分子量の対数と固有粘度の対数を、横軸が前記ポリエチレン標準物質1475aの重量平均分子量の対数以上z平均分子量の対数以下の範囲において式(I−II)で最小二乗法近似し、式(I−II)を表す直線の傾きの値をα0とすることを含む方法により得られた値である。
log[η0]=α0logM0+logK0 (I−II)
(式(I−II)中、[η0]はポリエチレン標準物質1475aの固有粘度(単位:dl/g)を表し、M0はポリエチレン標準物質1475aの絶対分子量を表し、K0は定数である。)
なお、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーによる重合体およびポリエチレン標準物質1475aの絶対分子量と固有粘度の測定において、移動相はオルトジクロロベンゼンであり、測定温度は155℃である。]
6) 前記重合体(1)が、架橋されている重合体である1)〜5)のいずれかに記載の樹脂組成物。
7) ゲル分率が20重量%以上である(ただし、該樹脂組成物の重量を100重量%とする)、1)〜6)のいずれかに記載の樹脂組成物。
8) 前記重合体(1)が、該重合体(1)に含まれる全ての構成単位の合計数を100%として、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数が90%以上である重合体である1)〜7)のいずれかに記載の樹脂組成物。
9) 前記マイクロ波吸収発熱材料(3)がフェライトである1)〜8)のいずれかに記載の樹脂組成物。
10) 1)〜9)のいずれかに記載の樹脂組成物を含む成形体。
11) 1)〜9)のいずれかに記載の樹脂組成物を含む繊維。
12) 1)〜9)のいずれかに記載の樹脂組成物を含む発泡体。
13) 1)〜9)のいずれかに記載の樹脂組成物、10)に記載の成形体、11)に記載の繊維または12)に記載の発泡体を含む、電子レンジ加熱式保温用品。
本発明の一態様に係る樹脂組成物は、示差走査熱量測定によって10℃以上60℃未満の温度範囲内に観測される融解エンタルピー(ΔH)が30J/g以上である重合体(1)と、マイクロ波吸収発熱材料(3)とを含有する樹脂組成物であって、該樹脂組成物に含まれる重合体成分の全量を100重量部として、前記マイクロ波吸収発熱材料(3)の含有量が1重量部以上80重量部以下である。
本発明の樹脂組成物に含まれる重合体(1)は、示差走査熱量測定によって10℃以上60℃未満の温度範囲内に観測される融解エンタルピー(ΔH)が30J/g以上である重合体である。10℃以上60℃未満の温度範囲内に観測されるΔHは、好ましくは50J/g以上であり、さらに好ましくは70J/g以上である。また、前記ΔHは、通常200J/g以下である。
示差走査熱量計により、窒素雰囲気下で、約5mgの試料を封入したアルミニウムパンを、(1)150℃で5分間保持し、次に(2)5℃/分の速度で150℃から−50℃まで降温し、次に(3)−50℃で5分間保持し、次に(4)5℃/分の速度で−50℃から150℃まで昇温する。過程(4)における熱量測定により得られた示差走査熱量測定曲線を融解曲線とする。
Rは水素原子またはメチル基を表し、
L1は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、または―O―を表し、
L2は、単結合、―CH2―、―CH2―CH2―、―CH2―CH2―CH2―、―CH2―CH(OH)―CH2―、または―CH2―CH(CH2OH)―を表し、
L3は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、―O―、―CO―NH―、―NH―CO―、―CO―NH―CO―、―NH―CO―NH―、―NH―、または―N(CH3)―を表し、
L6は炭素数14以上30以下のアルキル基を表す。)
(なお、L1、L2、およびL3の化学構造の説明における横書きの化学式の各々は、その左側が式(1)の上側、その右側が式(1)の下側に対応する。)
Rが水素原子、L1、L2、およびL3が単結合であり、L6が炭素数14以上30以下のアルキル基であるか、
Rが水素原子またはメチル基、L1が−CO−O−、L2およびL3が単結合、L6が炭素数14以上30以下のアルキル基である。
Rは、水素原子またはメチル基を表し、
L1は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、または―O―を表し、
L4は、炭素数1以上8以下のアルキレン基を表し、
L5は、水素原子、エポキシ基、―CH(OH)―CH2OH、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、または炭素数1以上4以下のアルキルアミノ基を表す。)
(なお、L1の化学構造の説明における横書きの化学式の各々は、その左側が式(2)の上側、その右側が式(2)の下側に対応する。)
式(1)で示される構成単位(B)を有する重合体としては、
前記構成単位(B)からなる重合体(1)、
前記構成単位(B)と前記構成単位(A)とを有する重合体(1)、
前記構成単位(B)と前記構成単位(C)とを有する重合体(1)、
前記構成単位(B)と前記構成単位(A)と前記構成単位(C)とを有する重合体(1)、
が挙げられる。
L1、L2、およびL3が単結合であり、L6が炭素数14以上30以下のアルキル基である式(1)で示される構成単位(B)からなる重合体、または、
L1が−CO−O−、L2およびL3が単結合、L6が炭素数14以上30以下のアルキル基である式(1)で示される構成単位(B)からなる重合体、
が挙げられる。
L1、L2、およびL3が単結合であり、L6が炭素数14以上30以下のアルキル基である式(1)で示される構成単位(B)と、前記構成単位(A)とを有し、該重合体に含まれる全ての構成単位の合計数を100%として、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)の合計数が90%以上である重合体、
L1が−CO−O−、L2およびL3が単結合、L6が炭素数14以上30以下のアルキル基である式(1)で示される構成単位(B)と、構成単位(A)とを有し、該重合体に含まれる全ての構成単位の合計数を100%として、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)の合計数が90%以上である重合体、
が挙げられる。
L1が−CO−O−、L2およびL3が単結合、L6が炭素数14以上30以下のアルキル基である式(1)で示される構成単位(B)と、式(3)で示される構成単位(C)とを有する重合体が挙げられる。この場合、該重合体に含まれる前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数を100%として、前記構成単位(B)の数が80%以上である重合体が好ましい。
構成単位(A)の数=100−構成単位(C)の数
構成単位(C)の数=100×(AC/2+CC)/(AA+AC+CC)
転化率=Z/(Y+Z)
r1r2=AA[CC/(AC/2)2]
A=α1/α0 (I)
[式(I)中、α1は、
光散乱検出器と粘度検出器を備えた装置を用いるゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーにより重合体の絶対分子量と固有粘度を測定し、
絶対分子量の対数を横軸、固有粘度の対数を縦軸として、測定したデータをプロットし、絶対分子量の対数と固有粘度の対数を、横軸が前記重合体の重量平均分子量の対数以上z平均分子量の対数以下の範囲において式(I−I)で最小二乗法近似し、式(I−I)を表す直線の傾きの値をα1とすることを含む方法により得られた値である。
log[η1]=α1logM1+logK1 (I−I)
(式(I−I)中、[η1]は重合体の固有粘度(単位:dl/g)を表し、M1は重合体の絶対分子量を表し、K1は定数である。)
式(I)中、α0は、
光散乱検出器と粘度検出器を備えた装置を用いるゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーによりポリエチレン標準物質1475a(米国国立標準技術研究所製)の絶対分子量と固有粘度を測定し、
絶対分子量の対数を横軸、固有粘度の対数を縦軸として、測定したデータをプロットし、絶対分子量の対数と固有粘度の対数を、横軸が前記ポリエチレン標準物質1475aの重量平均分子量の対数以上z平均分子量の対数以下の範囲において式(I−II)で最小二乗法近似し、式(I−II)を表す直線の傾きの値をα0とすることを含む方法により得られた値である。
log[η0]=α0logM0+logK0 (I−II)
(式(I−II)中、[η0]はポリエチレン標準物質1475aの固有粘度(単位:dl/g)を表し、M0はポリエチレン標準物質1475aの絶対分子量を表し、K0は定数である。
なお、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーによる重合体およびポリエチレン標準物質1475aの絶対分子量と固有粘度の測定において、移動相はオルトジクロロベンゼンであり、測定温度は155℃である。)]
ln(aT)=m(1/(T+273.16))+n・・・(II)
Ea=|0.008314×m|・・・(III)
aT:シフトファクター
Ea:流動の活性化エネルギー(単位:kJ/mol)
T:温度(単位:℃)
異なる温度で測定された溶融複素粘度−角周波数曲線(両対数曲線)は、各温度の曲線をそれぞれ所定量、水平移動することによって1本の親曲線(マスターカーブと称する)に重なり合うことが知られており、これは、「温度−時間重ね合わせ原理」と称されている。そして、該水平移動量はシフトファクターと称され、シフトファクターは温度に依存した値であり、シフトファクターの温度依存性は上記式(II)および(III)で表されることが知られており、式(II)および(III)はアレニウス型方程式と称されている。
110℃の温度および1秒-1の歪速度で重合体を一軸伸張したときの伸長時間tにおける粘度ηE1(t)と、110℃の温度および0.1秒-1の歪速度で重合体一軸伸張したときの伸長時間tにおける粘度ηE0.1(t)を求める。任意の同じ伸長時間tにおける前記ηE1(t)と前記ηE0.1(t)を下記式に代入し、α(t)を求める。
α(t)=ηE1(t)/ηE0.1(t)
α(t)の対数(ln(α(t)))を伸張時間tに対してプロットし、tが2.0秒から2.5秒の範囲において、ln(α(t))とtを下記式で最小二乗法近似する。下記式を表す直線の傾きの値がkである。
ln(α(t))=kt
上記式で最小二乗法近似するのに用いた相関関数r2が0.9以上の場合のkを採用する。
一つの態様において、前記重合体(1)は架橋されている。すなわち、前記重合体(1)の分子の少なくとも一部が分子間で共有結合により連結されている。
架橋助剤としては、例えば、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、トルイレンビスマレイミド、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、p−キノンジオキシム、ニトロベンゼン、ジフェニルグアニジン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、およびアリルメタクリレートを挙げることができる。また、これらの架橋助剤は、複数を組み合せて使用してもよい。
ゲル分率=(ゲル重量/測定試料重量)×100
本発明の樹脂組成物は、マイクロ波を吸収して発熱する材料である、マイクロ波吸収発熱材料(3)を含有する。
Y型六方晶フェライトの基本組成としては、A2M2Fe12O19で表され、AとしてはBa、Sr、Pbからなる群から選ばれる少なくとも1種以上であり、好ましくはBa、Srからなる群から選ばれる少なくとも1種以上であり、より好ましくはBaである。MとしてはMn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Mgからなる群から選ばれる少なくとも1種以上であり、好ましくはMn、Co、Ni、Cu、Zn、Mgからなる群から選ばれる少なくとも1種以上であり、より好ましくはCu、Zn、Mgからなる群から選ばれる少なくとも1種以上である。
本発明の樹脂組成物は、前記重合体(1)と、マイクロ波吸収発熱材料(3)とを含有し、該樹脂組成物に含まれる重合体成分の全量を100重量部として、前記マイクロ波吸収発熱材料(3)の含有量が1重量部以上80重量部以下である。
樹脂組成物に含まれる重合体(1)の含有量は、樹脂組成物に含まれる重合体成分の全量を100重量%として、40重量%以上95重量%以下であることが好ましく、50重量%以上90重量%以下であることがより好ましく、60重量%以上85重量%以下であることがさらに好ましい。
樹脂組成物に含まれる重合体(1)の含有量は、樹脂組成物の全量を100重量%として、20重量%以上95重量%以下であることが好ましく、30重量%以上90重量%以下であることがより好ましく、40重量%以上85重量%以下であることがさらに好ましい。
除外重合体:下記式(1)で示される構成単位(B)を有する重合体。
Rは、水素原子またはメチル基を表し、
L1は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、または―O―を表し、
L2は、単結合、―CH2―、―CH2―CH2―、―CH2―CH2―CH2―、―CH2―CH(OH)―CH2―、または―CH2―CH(CH2OH)―を表し、
L3は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、―O―、―CO―NH―、―NH―CO―、―CO―NH―CO―、―NH―CO―NH―、―NH―、または―N(CH3)―を表し、
L6は炭素数14以上30以下のアルキル基を表す。)
(なお、L1、L2、およびL3の化学構造の説明における横書きの化学式の各々は、その左側が式(1)の上側、その右側が式(1)の下側に対応する。)
示差走査熱量計により、窒素雰囲気下で、約5mgの試料を封入したアルミニウムパンを、(1)200℃で5分間保持し、次に(2)5℃/分の速度で200℃から−50℃まで降温し、次に(3)−50℃で5分間保持し、次に(4)5℃/分の速度で−50℃から200℃まで昇温する。過程(4)における熱量測定により得られた示差走査熱量測定曲線を融解曲線とする。
ゲル分率=(ゲル重量/測定試料重量)×100
本発明の樹脂組成物を含む発泡体は、前記重合体(1)と前記マイクロ波吸収発熱材料(3)と発泡剤とを含む樹脂組成物(以下、樹脂組成物(B)と称することがある)を発泡させることにより得ることができる。
発泡剤としては、公知の物理発泡剤や熱分解型発泡剤が挙げられる。また複数の発泡剤を併用してもよい。前記樹脂組成物(B)は、重合体(1)とは異なる重合体を含んでもよい。前記樹脂組成物(B)が、重合体(1)とは異なる重合体を含有する場合は、該重合体としては、前記重合体(2)が挙げられる。樹脂組成物(B)が前記重合体(1)と前記重合体(2)を含有する場合は、前記重合体(1)と前記重合体(2)の合計量を100重量%として、重合体(1)の含有量が30重量%以上99重量%以下であり、重合体(2)の含有量が1重量%以上70重量%以下であることが好ましい。
前記重合体(α)と発泡剤を含む樹脂組成物に照射する電離性照射線としては、架橋されている重合体(1)の製造に用いられる電離性照射線が挙げられる。電離性放射線の照射方法や照射量は、架橋されている重合体(1)の製造時の照射方法や照射量として記載された方法や照射量と同じものが挙げられる。
前記重合体(α)と発泡剤を含む樹脂組成物は、通常、発泡剤の分解温度未満の温度で所望の形状に成形した後に電離性照射線を照射される。例えば、シートに成形する方法としては、カレンダーロールでシート状に成形する方法、プレス成形機でシート状に成形する方法、およびTダイまたは環状ダイから溶融押出ししてシート状に成形する方法が挙げられる。
架橋されている重合体(1)と発泡剤の溶融混練は、通常、発泡剤の分解温度未満の温度で行われる。
有機過酸化物としては、架橋されている重合体(1)の製造に用いることができる有機過酸化物が挙げられる。
成形型内で前記重合体(α)、発泡剤、および有機過酸化物を含む樹脂組成物を加熱する温度は、前記有機過酸化物の1分間半減期温度以上であって、発泡剤の分解温度以上の温度が好ましい。
ただし、開けるのに適した成形型の温度は前記樹脂組成物(β)の粘度や融点、製造する発泡体のサイズによって異なるため、適宜調整することができる。
架橋助剤としては、架橋されている重合体(1)の製造に用いられる架橋助剤が挙げられる。前記重合体(α)、発泡剤および架橋助剤を含む樹脂組成物に含まれる架橋助剤の量は、樹脂組成物に含まれる樹脂成分の重量を100重量部として、0.01〜4.0重量部であることが好ましく、0.05〜2.0重量部であることがより好ましい。
核磁気共鳴分光器(NMR)を用い、以下に示す測定条件にて核磁気共鳴スペクトル(以下、NMRスペクトル)を測定した。
装置:ブルカー・バイオスピン(株)製 AVANCEIII 600HD
測定プローブ:10mmクライオプローブ
測定溶媒:1,2−ジクロロベンゼン/1,1,2,2−テトラクロロエタン−d2=85/15(容積比)の混合液
試料濃度:100mg/mL
測定温度:135℃
測定方法:プロトンデカップリング法
積算回数:256回
パルス幅:45度
パルス繰り返し時間:4秒
測定基準:テトラメチルシラン
上記の13C−NMR測定条件に従って得られたエチレン−メチルアクリレート共重合体の13C−NMRスペクトルについて、以下のa1、b1、c1、d1およびe1の範囲の積分値を求め、以下の式から求められる3種のダイアッド(EE、EA、AA)の含有量(数)から、エチレンに由来する構成単位(A1)、およびメチルアクリレートに由来する構成単位(C1)の数を算出した。なお、EEは、エチレン−エチレンダイアッド、EAは、エチレン−メチルアクリレートダイアッド、AAは、メチルアクリレート−メチルアクリレートダイアッドである。
b1:31.9−32.6ppm
c1:41.7ppm
d1:43.1−44.2ppm
e1:45.0−46.5ppm
EA=e1
AA=c1+d1
構成単位(C1)の数=100×(EA/2+AA)/(EE+EA+AA)
エチレン−メチルアクリレート共重合体と長鎖アルキルアルコールとを反応させて、エチレンに由来する構成単位(A2)と式(1)で示される構成単位(B2)とメチルアクリレートに由来する構成単位(C2)とからなる重合体を得た実施例において、上記の13C NMR測定条件に従って得られた該重合体の13C−NMRスペクトルについて、以下のf1およびg1の範囲の積分値を求めた。次に、以下の式から、エチレン−メチルアクリレート共重合体に含まれるメチルアクリレートに由来する構成単位(C1)が、重合体の式(1)で示される構成単位(B2)に転化した転化率(X1)を算出した。
g1:63.9−64.8ppm
重合体に含まれる、エチレンに由来する構成単位(A2)、式(1)で示される構成単位(B2)、メチルアクリレートに由来する構成単位(C2)の数は、それぞれ以下の式より算出した。
重合体に含まれる構成単位(A2)の数=エチレン−メチルアクリレート共重合体に含まれる構成単位(A1)の数
重合体に含まれる構成単位(B2)の数=(エチレン−メチルアクリレート共重合体に含まれる構成単位(C1)の数)×転化率(X1)/100
重合体に含まれる構成単位(C2)の数=(エチレン−メチルアクリレート共重合体に含まれる構成単位(C1)の数)−(重合体に含まれる構成単位(B2)の数)
このようにして得られた、構成単位(A2)の数、構成単位(B2)の数、構成単位(C2)の数が、それぞれ、重合体に含まれるエチレンに由来する構成単位(A)、上記式(1)で示される構成単位(B)、上記式(2)で示される構成単位(C)の数(単位:%)に相当する。
上記の13C−NMR測定条件に従って得られたエチレン−長鎖αオレフィン共重合体の13C−NMRスペクトルについて、以下のa3、b3、c3、d3、d‘3、e3、f3、g3、h3、i3およびj3の範囲の積分値を求め、以下の式から求められる8種のトライアッド(EEE、EEL、LEE、LEL、ELE、ELL、LLE、LLL)の含有量(数)から、エチレンに由来する構成単位(A3)、および長鎖αオレフィンに由来する構成単位(B3)の数を算出した。なお、各トライアッドにおけるEはエチレン、Lは長鎖αオレフィンを示している。
b3:38.5−38.0 ppm
c3:36.3−35.8 ppm
d3:35.8−34.3 ppm
d‘3:34.0−33.7 ppm
e3:32.4−31.8 ppm
f3:31.4−29.1 ppm
g3:27.8−26.5 ppm
h3:24.8−24.2 ppm
i3:23.0−22.5 ppm
j3:14.4−13.6 ppm
EEL+LEE=g3−e3
LEL=h3
ELE=b3
ELL+LLE=c3
LLL=a3−c3/2(a3−c3/2<0のとき、LLL=d‘3)
なお上記nLは長鎖αオレフィンの平均炭素数を示す。
構成単位(B3)の数=100−構成単位(A3)の数
各実施例の「重合体の製造」において、得られる生成物は、該重合体と未反応の炭素数14以上30以下のアルキル基を有する化合物との混合物である。生成物中に含まれる未反応の炭素数14以上30以下のアルキル基を有する化合物の含有量はガスクロマトグラフ(GC)を用いて以下の方法により測定した。該未反応の化合物の含有量は、得られた重合体と未反応の化合物の合計の重量を100重量%としたときの値である。
[GC測定条件]
GC装置 : 島津 GC2014
カラム : DB−5MS(60m、0.25mmφ、1.0μm)
カラム温度 : 40℃に保持されたカラムを、10℃/分の速度で300℃まで昇温し、次に300℃で40分間保持する
気化室/検出器温度: 300℃/300℃(FID)
キャリアガス : ヘリウム
圧力 : 220kPa
全流量 : 17.0mL/分
カラム流量 : 1.99mL/分
パージ流量 : 3.0mL/分
線速度 : 31.8cm/秒
注入方式/スプリット比: スプリット注入/6:1
注入量 : 1μL
試料調製方法 : 8mg/mL(o−ジクロロベンゼン溶液)
(1)検量線作成
[溶液調製]
9mLバイアル管に標品を5mg秤量し、そこに内部標準物質としてn−トリデカン100mgを秤量し、更に溶媒としてo−ジクロロベンゼン6mLを加え試料を完全に溶解させ、検量線作成用の標準溶液を得た。標品の量を25mgおよび50mgに変更した以外は上記と同様にして、更に2つの標準溶液を調製した。
[GC測定]
検量線作成用の標準溶液を前項のGC測定条件で測定し、縦軸を標品と内部標準物質のGC面積比、横軸を標品重量と内部標準物質の重量比とした検量線を作成し、該検量線の傾きaを求めた。
(2)試料(生成物)中の測定対象物(未反応の炭素数14以上30以下のアルキル基を有する化合物)の含有量測定
[溶液調製]
9mLバイアル管に試料50mg、n−トリデカン100mgを秤量し、o−ジクロロベンゼン6mLを加え80℃にて試料を完全に溶解させ、試料溶液を得た。
[GC測定]
試料溶液を前項のGC測定条件で測定し、試料中の測定対象物の含量PSを下式に従って求めた。
PS:試料中の測定対象物の含量(重量%)
WS:試料の重量(mg)
WIS:内部標準物質(IS)の重量(mg)
AS:測定対象物のピーク面積カウント数
AIS:内部標準物質(IS)のピーク面積カウント数
a:測定対象物の検量線の傾き
(1)融解ピーク温度(Tm、単位:℃)、10℃以上60℃未満の温度範囲内に観測される融解エンタルピー(ΔH、単位:J/g)
示差走査熱量計(TAインスツルメンツ社製、DSC Q100)により、窒素雰囲気下で、約5mgの試料を封入したアルミニウムパンを、(1)150℃で5分間保持し、次に(2)5℃/分の速度で150℃から−50℃まで降温し、次に(3)−50℃で5分間保持し、次に(4)5℃/分の速度で−50℃から150℃程度まで昇温した。過程(4)における熱量測定により得られた示差走査熱量測定曲線を融解曲線とした。前記融解曲線をJIS K7121−1987に準拠した方法により解析して融解ピーク温度を求めた。
融解エンタルピーΔH(J/g)は、前記融解曲線の10℃以上60℃未満の温度範囲内の部分をJIS K7122−1987に準拠した方法により解析して求めた。
光散乱検出器と粘度検出器を備えた装置を用いるゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GPC法)により、重合体とポリエチレン標準物質1475a(米国国立標準技術研究所製)それぞれの絶対分子量と固有粘度を測定した。
GPC装置 : 東ソー HLC−8121GPC/HT
光散乱検出器 : Precision Detectors PD2040
差圧粘度計 : Viscotek H502
GPCカラム : 東ソー GMHHR−H(S)HT ×3本
試料溶液濃度 : 2mg/mL
注入量 : 0.3mL
測定温度 : 155℃
溶解条件 : 145℃ 2hr
移動相 : オルトジクロロベンゼン(BHT0.5mg/mL添加)
溶出時流速 : 1mL/分
測定時間 : 約1時間
示差屈折計(RI)を装備したGPC装置として、東ソー社のHLC−8121GPC/HTを用いた。また、前記GPC装置に光散乱検出器(LS)として、Precision Detectors社のPD2040を接続した。光散乱検出に用いた散乱角度は90°であった。また、前記GPC装置に粘度検出器(VISC)として、Viscotek社のH502を接続した。LSおよびVISCはGPC装置のカラムオーブン内に設置し、LS、RI、VISCの順で接続した。LS、VISCの較正および検出器間の遅れ容量の補正には、Malvern社のポリスチレン標準物質であるPolycal TDS−PS−N(重量平均分子量Mw104,349、多分散度1.04)を1mg/mLの溶液濃度で用いた。移動相および溶媒には、安定剤としてジブチルヒドロキシトルエンを0.5mg/mLの濃度で添加したオルトジクロロベンゼンを用いた。試料の溶解条件は、145℃、2時間とした。流量は1mL/分とした。カラムは、東ソー社GMHHR−H(S) HTを3本連結して用いた。カラム、試料注入部および各検出器の温度は、155℃とした。試料溶液濃度は2mg/mLとした。試料溶液の注入量(サンプルループ容量)は0.3mLとした。NIST1475aおよびサンプルのオルトジクロロベンゼン中での屈折率増分(dn/dc)は、−0.078mL/gとした。ポリスチレン標準物質のdn/dcは0.079mL/gとした。各検出器のデータから絶対分子量および固有粘度([η])を求めるにあたっては、Malvern社のデータ処理ソフトOmniSEC(version4.7)を利用し、文献「Size Exclusion Chromatography,Springer(1999)」を参考にして計算を行った。なお、屈折率増分とは、濃度変化に対する屈折率の変化率である。
A=α1/α0 (I)
α1は、重合体の絶対分子量の対数を横軸、重合体の固有粘度の対数を縦軸として、測定したデータをプロットし、絶対分子量の対数と固有粘度の対数を、横軸が前記重合体の重量平均分子量の対数以上z平均分子量の対数以下の範囲において式(I−I)で最小二乗法近似し、式(I−I)を表す直線の傾きの値をα1とすることを含む方法により得られた値である。
log[η1]=α1logM1+logK1 (I−I)
(式(I−I)中、[η1]は重合体の固有粘度(単位:dl/g)を表し、M1は重合体の絶対分子量を表し、K1は定数である。)
ポリエチレン標準物質1475aの絶対分子量の対数を横軸、ポリエチレン標準物質1475aの固有粘度の対数を縦軸として、測定したデータをプロットし、絶対分子量の対数と固有粘度の対数を横軸が前記ポリエチレン標準物質1475aの重量平均分子量の対数以上z平均分子量の対数以下の範囲において式(I−II)で最小二乗法近似し、式(I−II)を表す直線の傾きの値をα0とすることを含む方法により得られた値である。
log[η0]=α0logM0+logK0 (I−II)
(式(I−II)中、[η0]はポリエチレン標準物質1475aの固有粘度(単位:dl/g)を表し、M0はポリエチレン標準物質1475aの絶対分子量を表し、K0は定数である。)
<構成単位(A)と構成単位(C)とを有する前駆重合体>
A−1:エチレン−メチルアクリレート共重合体
エチレン−メチルアクリレート共重合体A−1を以下のとおり製造した。
オートクレーブ式反応器にて、反応温度195℃、反応圧力160MPaで、ラジカル重合開始剤としてtert−ブチルパーオキシピバレートを用いて、エチレンとメチルアクリレートとを共重合して、エチレン−メチルアクリレート共重合体A−1を得た。得られた共重合体A−1の組成およびMFRは以下のとおりであった。
エチレンに由来する構成単位の数:87.1%(68.8重量%)
メチルアクリレートに由来する構成単位の数:12.9%(31.2重量%)
MFR(190℃、21Nで測定):40.5g/10分
B−1:カルコール220−80(n−ドコシルアルコール、n−エイコシルアルコールおよびn−オクタデシルアルコールの混合物) [花王株式会社製]
C−1:オルトチタン酸テトラ(n−オクタデシル) [マツモトファインケミカル株式会社製]
D−1:住友ノーブレン D101(プロピレン単独重合体) [住友化学株式会社製]
E−1:カヤヘキサAD−40C(2、5−ジメチル−2、5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、炭酸カルシウムおよび非晶質二酸化ケイ素を含む混合物)(1分間半減期温度:180℃) [化薬アクゾ株式会社製]
E−2:YP−50S(2、5−ジメチル−2、5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、非晶質二酸化ケイ素、無晶シリカ、および流動パラフィンを含む混合物)(1分間半減期温度:180℃) [化薬アクゾ株式会社製]
F−1:ハイクロスMS50(トリメチロールプロパントリメタクリレートおよび非晶質二酸化ケイ素の混合物) [精工化学株式会社製]
G−1:IRGANOX1010(ペンタエリトリトール=テトラキス[3−(3’、5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]) [BASF社製]
H−1:IRGAFOS168(トリス(2、4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト) [BASF社製]
I−1:JMG−95(フェライト) [JFEケミカル株式会社製]
I−2:JMG−1B(フェライト) [JFEケミカル株式会社製]
I−3:BT−03B(チタン酸バリウム) [堺化学工業株式会社製]
I−4:ST−03(チタン酸ストロンチウム) [堺化学工業株式会社製]
二軸押出機(1)
・バレル径D=75mm
・スクリュー有効長L/バレル径D=40
二軸押出機(2)
・バレル径D=15mm
・スクリュー有効長L/バレル径D=45
(1)構成単位(A)と構成単位(B)と構成単位(C)とからなる重合体(エチレン−n−ドコシルアクリレート−n−エイコシルアクリレート−n−オクタデシルアクリレート−メチルアクリレート共重合体)の製造
攪拌機を備えた反応器の内部を窒素置換した後、A−1:100重量部、B−1:97.4重量部、C−1:2.1重量部加え、ジャケット温度を140℃に設定し12時間1kPa減圧下にて加熱攪拌を行い、重合体(cf1)(エチレン−n−ドコシルアクリレート−n−エイコシルアクリレート−n−オクタデシルアクリレート−メチルアクリレート共重合体)を得た。重合体(cf1)の物性値と評価結果を表1に示す。
(1)架橋されている樹脂組成物(架橋されているエチレン−n−ドコシルアクリレート−n−エイコシルアクリレート−n−オクタデシルアクリレート−メチルアクリレート共重合体とポリプロピレンを含む樹脂組成物)の作製
参考例1(1)で得られた重合体(cf1):80重量部と、D−1:20重量部と、E−1:1.0重量部と、F−1:1.0重量部と、G−1:0.1重量部と、H−1:0.1重量部とを二軸押出機(1)を用いて、スクリュー回転数350rpm、吐出量200kg/hr、バレル前半部温度200℃、バレル後半部温度220℃、ダイス温度200℃で押出し、架橋されている樹脂組成物(cf2)を作製した。
(1)エチレン−α−オレフィン共重合体の製造
減圧乾燥後、内部を窒素で置換した内容積5リットルの撹拌機付きオートクレーブに、α−オレフィンC2024(炭素数18、20,22,24、26のオレフィン混合物、イネオス社製)を706g含有するトルエン溶液1.4Lを加え、次いで、液量が3Lとなるようにトルエンを加えた。オートクレーブを60℃まで昇温した後、エチレンをその分圧が0.1MPaとなるように加え系内を安定させた。これに、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.34mol/L,14.7ml)を投入した。次に、ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(1.0mmol/13.4mL)、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライドのトルエン溶液(0.2mmol/L,7.5mL)を投入することにより重合を開始し、全圧を一定に保つようにエチレンガスをフィードした。
3時間経過後2mlのエタノールを添加し、重合を停止した。重合停止後、重合体を含有するトルエン溶液をアセトン中に添加することにより、エチレン−α−オレフィン共重合体(cf3)を析出させ、濾別した重合体(cf3)をさらにアセトンで2回洗浄した。
得られた重合体(cf3)を80℃で真空乾燥することにより、369gの重合体(cf3)が得られた。この重合体(cf3)を100℃で10分間、圧縮成形することにより厚み1mmおよび0.5mmの試験片を作製し、評価した。重合体(cf3)の物性値と評価結果を表1に示す。
(1)架橋されている樹脂組成物(架橋されているエチレン−α−オレフィン共重合体とポリプロピレン単独重合体を含む樹脂組成物)の作製
参考例3(1)で得られた重合体(cf3):80重量部と、D−1:20重量部と、E−2:0.5重量部と、F−1:0.75重量部と、G−1:0.1重量部とを二軸押出機(2)を用いて、スクリュー回転数150rpm、吐出量1.8kg/hr、バレル前半部温度180℃、バレル後半部温度220℃、ダイス温度200℃で押出し、架橋されている樹脂組成物(cf4)を作製した。
<マイクロ波加熱装置>
電子レンジ(1)
定格高周波出力=600W(型番:NE−S20、ナショナル製)
電子レンジ(2)
定格高周波出力=1800W(型番:ER−18TS、東芝製)
<マイクロ波照射および保温性能評価条件>
電子レンジの庫内底面からの輻射熱による実験誤差低減のため、庫内底面の中心に、断熱材として155×155×30mmのスタイロフォームIB(ダウ化工株式会社製、比重=26kg/m3、熱伝導率=0.04W/mK以下)を配置し、該断熱材の中心に試料を配置した。
上記試料の中心に開けた直径0.8mmの穴へ差し込んだ熱電対にて、マイクロ波照射前の上記試料温度が25℃±1℃であることを確認した。上記試料から上記熱電対を外し、上記電子レンジ(1)または(2)にて上記試料にt秒間マイクロ波の照射を実施した後、速やかに上記断熱材とともに上記試料を23℃±1℃に維持された庫外へ取出し、上記試料の中心に開けた直径0.8mmの穴へ差し込んだ熱電対にてマイクロ波照射直後の上記試料温度T(T0)を測定した。そのまま上記試料を23℃±1℃に維持された庫外にて上記試料を放冷しつつ、T0測定からt分後の上記試料温度Ttを測定した。
(1)マイクロ波吸収発熱体組成物の作製
参考例2(1)で得られた架橋されている樹脂組成物(cf2):90重量部とI−1:10重量部とを、ラボプラストミル(東洋精機製作所製 形式65C150)にて窒素雰囲気下、回転数80rpm、チャンバー温度200℃で5分間混練し、樹脂組成物(ex1−1)を作製した。
実施例1(1)で得られた樹脂組成物(ex1−1)を5mm厚みの金型を用いて、210℃で5分間圧縮成形した後、20℃で5分間圧縮しながら冷却し、60mm×60mmのマイクロ波吸収発熱蓄熱シート(ex1−2)を作製した。
上記マイクロ波照射および保温性能評価の<マイクロ波加熱装置>の電子レンジ(1)と、実施例1(2)で作製したマイクロ波吸収発熱蓄熱シート(ex1−2)を用い、<マイクロ波照射および保温性能評価条件>に基づき120秒間マイクロ波の照射を実施した後に保温性能評価を実施した。10、20、30、40、50、60分後の試料温度を表2に示す。
上記マイクロ波照射実験の<マイクロ波加熱装置>の電子レンジ(2)と、実施例1(2)で作製したマイクロ波吸収発熱蓄熱シート(ex1−2)を用い、<マイクロ波照射および保温性能評価条件>に基づき60秒間マイクロ波の照射を実施した後に保温性能評価を実施した。10、20、30、40、50、60分後の試料温度を表3に示す。
(1)マイクロ波吸収発熱体組成物の作製
参考例2(1)で得られた架橋されている樹脂組成物(cf2):90重量部を80重量部に、I−1:10重量部を20重量部に変更する以外は実施例1(1)同様にして、樹脂組成物(ex2−1)を作製した。
実施例1(1)で得られた樹脂組成物(ex1−1)を、実施例2(1)で得られた樹脂組成物(ex2−1)に変更する以外は実施例1(2)と同様にして、マイクロ波吸収発熱蓄熱シート(ex2−2)を作製した。
実施例1(2)で得られた樹脂組成物(ex1−2)を、実施例2(2)で得られた樹脂組成物(ex2−2)に変更する以外は実施例1(3)と同様にして、測定を実施した。10、20、30、40、50、60分後の試料温度を表2に示す。
実施例1(2)で得られた樹脂組成物(ex1−2)を、実施例2(2)で得られた樹脂組成物(ex2−2)に変更する以外は実施例1(4)と同様にして、測定を実施した。10、20、30、40、50、60分後の試料温度を表3に示す。
(1)マイクロ波吸収発熱体組成物の作製
I−1:20重量部をI−2:20重量部に変更する以外は実施例2(1)同様にして、樹脂組成物(ex3−1)を作製した。
実施例1(1)で得られた樹脂組成物(ex1−1)を、実施例3(1)で得られた樹脂組成物(ex3−1)に変更する以外は実施例1(2)と同様にして、マイクロ波吸収発熱蓄熱シート(ex3−2)を作製した。
実施例1(2)で得られた樹脂組成物(ex1−2)を、実施例3(2)で得られた樹脂組成物(ex3−2)に変更する以外は実施例1(3)と同様にして、測定を実施した。10、20、30、40、50、60分後の試料温度を表2に示す。
実施例1(2)で得られた樹脂組成物(ex1−2)を、実施例3(2)で得られた樹脂組成物(ex3−2)に変更する以外は実施例1(4)と同様にして、測定を実施した。10、20、30、40、50、60分後の試料温度を表3に示す。
(1)マイクロ波吸収発熱体組成物の作製
I−1:20重量部をI−3:20重量部に変更する以外は実施例2(1)同様にして、樹脂組成物(ex4−1)を作製した。
実施例1(1)で得られた樹脂組成物(ex1−1)を、実施例4(1)で得られた樹脂組成物(ex4−1)に変更する以外は実施例1(2)と同様にして、マイクロ波吸収発熱蓄熱シート(ex4−2)を作製した。
実施例1(2)で得られた樹脂組成物(ex1−2)を、実施例4(2)で得られた樹脂組成物(ex4−2)に変更し、マイクロ波照射時間120秒間を180秒間に変更する以外は実施例1(3)と同様にして、測定を実施した。10、20、30、40、50、60分後の試料温度を表4に示す。
(1)マイクロ波吸収発熱体組成物の作製
I−1:20重量部をI−4:20重量部に変更する以外は実施例2(1)同様にして、樹脂組成物(ex5−1)を作製した。
実施例1(1)で得られた樹脂組成物(ex1−1)を、実施例5(1)で得られた樹脂組成物(ex5−1)に変更する以外は実施例1(2)と同様にして、マイクロ波吸収発熱蓄熱シート(ex5−2)を作製した。
実施例1(2)で得られた樹脂組成物(ex1−2)を、実施例5(2)で得られた樹脂組成物(ex5−2)に変更し、マイクロ波照射時間120秒間を180秒間に変更する以外は実施例1(3)と同様にして、測定を実施した。10、20、30、40、50、60分後の試料温度を表4に示す。
(1)マイクロ波吸収発熱体組成物の作製
cf2:80重量部をcf4:80重量部に変更する以外は実施例2(1)同様にして、樹脂組成物(ex6−1)を作製した。
実施例1(1)で得られた樹脂組成物(ex1−1)を、実施例6(1)で得られた樹脂組成物(ex6−1)に変更する以外は実施例1(2)と同様にして、マイクロ波吸収発熱蓄熱シート(ex6−2)を作製した。
(1)マイクロ波吸収発熱体組成物の作製
I−1:20重量部をI−2:20重量部に変更する以外は実施例6(1)同様にして、樹脂組成物(ex7−1)を作製した。
実施例1(1)で得られた樹脂組成物(ex1−1)を、実施例7(1)で得られた樹脂組成物(ex7−1)に変更する以外は実施例1(2)と同様にして、マイクロ波吸収発熱蓄熱シート(ex7−2)を作製した。
(1)マイクロ波吸収発熱体組成物の作製
I−1:20重量部をI−3:20重量部に変更する以外は実施例6(1)同様にして、樹脂組成物(ex8−1)を作製した。
実施例1(1)で得られた樹脂組成物(ex1−1)を、実施例8(1)で得られた樹脂組成物(ex8−1)に変更する以外は実施例1(2)と同様にして、マイクロ波吸収発熱蓄熱シート(ex8−2)を作製した。
(1)マイクロ波吸収発熱体組成物の作製
I−1:20重量部をI−4:20重量部に変更する以外は実施例6(1)同様にして、樹脂組成物(ex9−1)を作製した。
実施例1(1)で得られた樹脂組成物(ex1−1)を、実施例9(1)で得られた樹脂組成物(ex9−1)に変更する以外は実施例1(2)と同様にして、マイクロ波吸収発熱蓄熱シート(ex9−2)を作製した。
(2)蓄熱シートの作製
実施例1(1)で得られた樹脂組成物(ex1−1)を、参考例2(1)で得られた樹脂組成物(cf2)に変更する以外は実施例1(2)と同様にして、蓄熱シート(ref1−2)を作製した。
実施例1(2)で得られた樹脂組成物(ex1−2)を、比較例1(2)で得られた樹脂組成物(ref1−2)に変更する以外は実施例1(3)と同様にして、測定を実施した。10、20、30、40、50、60分後の試料温度を表2に示す。
実施例1(2)で得られた樹脂組成物(ex1−2)を、比較例1(2)で得られた樹脂組成物(ref1−2)に変更する以外は実施例1(4)と同様にして、測定を実施した。10、20、30、40、50、60分後の試料温度を表3に示す。
(1)マイクロ波吸収発熱体組成物の作製
参考例2(1)で得られた架橋されている樹脂組成物(cf2):90重量部を、D−1:90重量部に変更する以外は実施例1(1)と同様にして、樹脂組成物(ref2−1)を作製した。
実施例1(1)で得られた樹脂組成物(ex1−1)を、比較例2(1)で得られた樹脂組成物(ref2−1)に変更する以外は実施例1(2)と同様にして、マイクロ波吸収発熱シート(ref2−2)を作製した。
実施例1(2)で得られた樹脂組成物(ex1−2)を、比較例2(2)で得られた樹脂組成物(ref2−2)に変更する以外は実施例1(3)と同様にして、測定を実施した。10、20、30、40、50、60分後の試料温度を表2に示す。
実施例1(2)で得られた樹脂組成物(ex1−2)を、比較例2(2)で得られた樹脂組成物(ref2−2)に変更する以外は実施例1(4)と同様にして、測定を実施した。10、20、30、40、50、60分後の試料温度を表3に示す。
(1)マイクロ波吸収発熱体組成物の作製
D−1:90重量部を80重量部に、I−1:10重量部を20重量部に変更する以外は比較例2(1)と同様にして、樹脂組成物(ref3−1)を作製した。
実施例(1)で得られた樹脂組成物(ex1−1)を、比較例3(1)で得られた樹脂組成物(ref3−1)に変更する以外は実施例1(2)と同様にして、マイクロ波吸収発熱シート(ref3−2)を作製した。
実施例1(2)で得られた樹脂組成物(ex1−2)を、比較例3(2)で得られた樹脂組成物(ref3−2)に変更する以外は実施例1(3)と同様にして、測定を実施した。10、20、30、40、50、60分後の試料温度を表2に示す。
実施例1(2)で得られた樹脂組成物(ex1−2)を、比較例3(2)で得られた樹脂組成物(ref3−2)に変更する以外は実施例1(4)と同様にして、測定を実施した。10、20、30、40、50、60分後の試料温度を表3に示す。
Claims (13)
- 示差走査熱量測定によって10℃以上60℃未満の温度範囲内に観測される融解エンタルピー(ΔH)が30J/g以上である重合体(1)と、
マイクロ波吸収発熱材料(3)とを含有する樹脂組成物であって、
該樹脂組成物に含まれる重合体成分の全量を100重量部として、前記マイクロ波吸収発熱材料(3)の含有量が1重量部以上80重量部以下である樹脂組成物。 - 示差走査熱量測定によって観測される融解ピーク温度またはガラス転移温度が50℃以上180℃以下である重合体(但し、重合体(1)を除く)である重合体(2)をさらに含有し、
前記重合体(1)と前記重合体(2)の合計量を100重量%として、前記重合体(1)の含有量が30重量%以上99重量%以下であり、前記重合体(2)の含有量が1重量%以上70重量%以下である請求項1に記載の樹脂組成物。 - 前記重合体(1)が、下記式(1)で示される構成単位(B)を有する重合体である請求項1または2に記載の樹脂組成物。
Rは、水素原子またはメチル基を表し、
L1は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、または―O―を表し、
L2は、単結合、―CH2―、―CH2―CH2―、―CH2―CH2―CH2―、―CH2―CH(OH)―CH2―、または―CH2―CH(CH2OH)―を表し、
L3は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、―O―、―CO―NH―、―NH―CO―、―CO―NH―CO―、―NH―CO―NH―、―NH―、または―N(CH3)―を表し、
L6は炭素数14以上30以下のアルキル基を表し、
L1、L2、およびL3の化学構造の説明における横書きの化学式の各々は、その左側が式(1)の上側、その右側が式(1)の下側に対応する。) - 前記重合体(1)が、エチレンに由来する構成単位(A)と、下記式(1)で示される構成単位(B)とを有し、さらに下記式(2)で示される構成単位および下記式(3)で示される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構成単位(C)とを有してもよく、
前記構成単位(A)と前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数を100%として、前記構成単位(A)の数が70%以上99%以下であり、前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数が1%以上30%以下であり、
前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数を100%として、前記構成単位(B)の数が1%以上100%以下であり、前記構成単位(C)の数が0%以上99%以下である重合体である請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
Rは、水素原子またはメチル基を表し、
L1は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、または―O―を表し、
L2は、単結合、―CH2―、―CH2―CH2―、―CH2―CH2―CH2―、―CH2―CH(OH)―CH2―、または―CH2―CH(CH2OH)―を表し、
L3は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、―O―、―CO―NH―、―NH―CO―、―CO―NH―CO―、―NH―CO―NH―、―NH―、または―N(CH3)―を表し、
L6は炭素数14以上30以下のアルキル基を表し、
L1、L2、およびL3の化学構造の説明における横書きの化学式の各々は、その左側が式(1)の上側、その右側が式(1)の下側に対応する。)
Rは、水素原子またはメチル基を表し、
L1は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、または―O―を表し、
L4は、炭素数1以上8以下のアルキレン基を表し、
L5は、水素原子、エポキシ基、―CH(OH)―CH2OH、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、または炭素数1以上4以下のアルキルアミノ基を表し、
L1の化学構造の説明における横書きの化学式の各々は、その左側が式(2)の上側、その右側が式(2)の下側に対応する。)
- 前記重合体(1)の下記式(I)で定義される比Aが0.95以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
A=α1/α0 (I)
[式(I)中、α1は、
光散乱検出器と粘度検出器を備えた装置を用いるゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーにより重合体の絶対分子量と固有粘度を測定し、
絶対分子量の対数を横軸、固有粘度の対数を縦軸として、測定したデータをプロットし、絶対分子量の対数と固有粘度の対数を、横軸が前記重合体の重量平均分子量の対数以上z平均分子量の対数以下の範囲において式(I−I)で最小二乗法近似し、式(I−I)を表す直線の傾きの値をα1とすることを含む方法により得られた値である。
log[η1]=α1logM1+logK1 (I−I)
(式(I−I)中、[η1]は重合体の固有粘度(単位:dl/g)を表し、M1は重合体の絶対分子量を表し、K1は定数である。)
式(I)中、α0は、
光散乱検出器と粘度検出器を備えた装置を用いるゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーによりポリエチレン標準物質1475a(米国国立標準技術研究所製)の絶対分子量と固有粘度を測定し、
絶対分子量の対数を横軸、固有粘度の対数を縦軸として、測定したデータをプロットし、絶対分子量の対数と固有粘度の対数を、横軸が前記ポリエチレン標準物質1475aの重量平均分子量の対数以上z平均分子量の対数以下の範囲において式(I−II)で最小二乗法近似し、式(I−II)を表す直線の傾きの値をα0とすることを含む方法により得られた値である。
log[η0]=α0logM0+logK0 (I−II)
(式(I−II)中、[η0]はポリエチレン標準物質1475aの固有粘度(単位:dl/g)を表し、M0はポリエチレン標準物質1475aの絶対分子量を表し、K0は定数である。)
なお、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーによる重合体およびポリエチレン標準物質1475aの絶対分子量と固有粘度の測定において、移動相はオルトジクロロベンゼンであり、測定温度は155℃である。] - 前記重合体(1)が、架橋されている重合体である請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- ゲル分率が20重量%以上である(ただし、該樹脂組成物の重量を100重量%とする)請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 前記重合体(1)が、該重合体(1)に含まれる全ての構成単位の合計数を100%として、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数が90%以上である重合体である請求項1〜7のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 前記マイクロ波吸収発熱材料(3)がフェライトである請求項1〜8のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む成形体。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む繊維。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む発泡体。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物、請求項10に記載の成形体、請求項11に記載の繊維または請求項12に記載の発泡体を含む、電子レンジ加熱式保温用品。
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