JP2018024608A - 生体組織貼付用電極シート - Google Patents

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Abstract

【課題】皮膚への薬剤成分または化粧料成分の浸透性を高め、徐放性に優れる生体組織貼付用電極シートを提供する。
【解決手段】非金属導電性フィラーと、ハイドロゲルと、経皮吸収性の薬剤成分または化粧料成分とを含有し、前記ハイドロゲルに前記非金属導電性フィラーおよび前記経皮吸収性の薬剤成分または化粧料成分が分散してなることを特徴とする生体組織貼付用電極シート
【選択図】なし

Description

本発明は、生体組織貼付用電極シートに関する。
イオントフォレシスは、電気エネルギーを利用して所望の成分を生体組織に浸透させる技術であり、例えば複数の電極が電気的に接続されたシートを、該所望の成分を介して皮膚に貼り合わせ、電極間に微細な電流を流して該成分を皮膚中に浸透させるというものである。
近年、医療や美容を目的として経皮吸収性の薬剤成分または化粧料成分を皮膚中に浸透させるイオントフォレシス技術が提案されている。
例えば特許文献1には、生体組織に貼り付けて用いられる生体組織貼付用パッチを作製するための生体組織貼付用キットであって、酸化還元反応を触媒する酵素が担持された電極を含む複数の電極と、前記複数の電極を電気的に接続するための導電性部材とを含む生体組織貼付用キットが開示されている。
しかし、特許文献1のキットでは、イオントフォレシス用薬剤を保持するシートの薬剤保持量に制限があることや皮膚への浸透性が悪いという問題点があった。また、シートではなくセルに液状の薬剤を充填する方法もあるが、所望の徐放性が得られないという問題点がある。一方、ゲル状の基材に薬剤を担持させる方法もあるが、上記問題点は依然として解決することができない。
したがって本発明の目的は、皮膚への薬剤成分または化粧料成分の浸透性を高め、徐放性に優れる生体組織貼付用電極シートを提供することにある。
上記課題は、下記1)の構成により解決される。
1)非金属導電性フィラーと、ハイドロゲルと、経皮吸収性の薬剤成分または化粧料成分とを含有し、前記ハイドロゲルに前記非金属導電性フィラーおよび前記経皮吸収性の薬剤成分または化粧料成分が分散してなることを特徴とする生体組織貼付用電極シート。
本発明によれば、皮膚への薬剤成分または化粧料成分の浸透性を高め、徐放性に優れる生体組織貼付用電極シートが提供される。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の生体組織貼付用電極シート(以下、単に電極シートと言うことがある)は、非金属導電性フィラーと、ハイドロゲルと、経皮吸収性の薬剤成分または化粧料成分(以下、経皮吸収性成分と言うことがある)とを含有し、とくにハイドロゲルに非金属導電性フィラーおよび経皮吸収性成分を分散させることによって、皮膚への経皮吸収性成分の浸透性が高まり、かつコントロールされた優れた徐放性が得られる。
(非金属導電性フィラー)
非金属導電性フィラーとしては、種々のものを使用することができるが、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、黒鉛等の炭素材料が好ましく、特に、導電性の高いカーボンナノチューブが好ましい。 カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブでも多層カーボンナノチューブでもよいが、電極の柔軟性及び皮膚追従性の観点からはできるだけ細く、やわらかいものが好ましい。
カーボンナノチューブは、一定の太さと長さを持つ繊維状物質であり、ハイドロゲル内でこの繊維又は繊維の束が三次元的な導電ネットワークを保持するものが好ましい。導電ネットワークを形成することで、電極シートの導電性が向上し、皮膚への経皮吸収性成分の浸透性が高まり、優れた徐放性も得ることができる。
カーボンナノチューブの直径としては、1nm以上500nm以下のものが好ましく、1nm以上200nm以下のものがより好ましく、1nm以上〜50nm以下のものがさらに好ましい。 また、カーボンナノチューブの長さとしては、長い方がカーボンナノチューブ同士の接触抵抗を低減でき、導電性向上の観点から好ましい。具体的には、カーボンナノチューブの長さは長い方が、カーボンナノチューブ同士の接触抵抗を低減できるため導電性向上の観点から好ましい。
非金属導電性フィラーの含有量は、電極シート全体に対して0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.3質量%以上3質量%以下がさらに好ましい。非金属導電性フィラーの含有量が0.01質量%以上5質量%以下であれば、ハイドロゲルに対する分散性が良好となる。非金属導電性フィラーの含有量が0.01質量%未満の場合は電極シートの抵抗が高くなり、経皮吸収性成分の皮膚への浸透性が低下する。また、5質量%を超えると、ハイドロゲルに対する非金属導電性フィラーの分散性が悪く凝集してしまう。
なお、電極シートの電気抵抗率は、10Ω〜100kΩであることが好ましく、30Ω〜200Ωであることが更に好ましい。
(ハイドロゲル)
ハイドロゲルとしては、例えば、寒天、ゼラチン、アガロース、キサンタンガム、ジェランガム、スクレロチウガム、アラビヤガム、トラガントガム、カラヤガム、セルロースガム、タマリンドガム、グアーガム、ローカストビーンガム、グルコマンナン、キトサン、カラギーナン、クインスシード、ガラクタン、マンナン、デンプン、デキストリン、カードラン、カゼイン、ペクチン、コラーゲン、フィブリン、ペプチド、コンドロイチン硫酸ナトリウム等のコンドロイチン硫酸塩、ヒアルロン酸(ムコ多糖類)及びヒアルロン酸ナトリウム等のヒアルロン酸塩、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、及びアルギン酸カルシウム等のアルギン酸塩、並びにこれらの誘導体等の天然高分子を含むゲル;メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体及びこれらの塩を含むゲル;ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸・メタクリル酸アルキルコポリマー等のポリ(メタ)アクリル酸類及びこれらの塩を含むゲル;ポリビニルアルコール、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリビニルピロリドン、ポリスチレンスルホン酸、ポリエチレングリコール、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、無水マレイン酸コポリマー、ポリアルキレンオキサイド系樹脂、N−ビニルアセトアミド架橋体、アクリルアミド架橋体、デンプン・アクリル酸塩グラフトコポリマー架橋物等の合成高分子を含むゲル;シリコーンヒドロゲル;相互侵入網目構造ヒドロゲル及びセミ相互侵入網目構造ヒドロゲル;これらの2種以上の混合物等が挙げられ、特に、耐荷重、生体親和性の観点から、コラーゲン、グルコマンナンを含むゲル;カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムを含むゲル;ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウムを含むゲル;相互侵入網目構造ヒドロゲル及びセミ相互侵入網目構造ヒドロゲル等が好ましい。ハイドロゲルとしては市販されているものも利用することができ、例えば日産化学工業(株)製商品名AQUAJOINT等が挙げられる。
ハイドロゲルは、通常、電極シートの90容量%以上を構成する。
(経皮吸収性成分)
経皮吸収性成分における経皮吸収性の薬剤成分としては、下記のものが挙げられる。
抗老化効果を有するものとしては、例えば、尿酸、グルタチオン、メアトニン、ポリフェノール、メラノイジン、アスタキサンチン、カイネチン、エピガロカテキングレート、コエンザイムQ10、ビタミン類、スーパーオキシドディスムターゼ、マンニトール、クエルセチン、カテキン及びその誘導体、ルチン及びその誘導体、ボタンピ抽出物、ヤシャジツ抽出物、メリッサ抽出物、羅漢果抽出物、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げられる。
美白効果を有するものとしては、美白剤や抗炎症剤が挙げられる。美白剤は、日焼け等により生じる皮膚の黒化、色素沈着により生ずるシミ・ソバカス等の発生を防止する作用を有しており、例えば、アルブチン、エラグ酸、リノール酸、ビタミンC及び誘導体、コウジ酸、トラネキサム酸、胎盤抽出物、カミツレ抽出物、カンゾウ抽出物、エイジツ抽出物、オウゴン抽出物、海藻抽出物、クジン抽出物、ケイケットウ抽出物、ゴカヒ抽出物、コメヌカ抽出物、小麦胚芽抽出物、サイシン抽出物、サンザイシ抽出物、サンペンズ抽出物、シラユリ抽出物、シャクヤク抽出物、センプクカ抽出物、大豆抽出物、茶抽出物、糖蜜抽出物、ビャクレン抽出物、ブドウ抽出物、ホップ抽出物マイカイカ抽出物、モッカ抽出物、ユキノシタ抽出物等が挙げられる。また、抗炎症剤は、日焼け後の皮膚のほてりや紅斑等の炎症を抑制する作用を有しており、例えば、イオウ及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、アルテア抽出物、アシタバ抽出物、アルニカ抽出物、インチンコウ抽出物、イラクサ抽出物、オウバク抽出物、オトギソウ抽出物、カミツレ抽出物、キンギンカ抽出物、クレソン抽出物、コンフリー抽出物、サルビア抽出物、シコン抽出物、シソ抽出物、シラカバ抽出物、ゲンチアナ抽出物等が挙げられる。
ピーリング・ブライトニング効果を有するものとしては、例えば、α−ヒドロキシ酸、サリチル酸、硫黄、尿素等が挙げられる。
痩身効果を有するものとしては、例えば、血行促進等の効果を持つ、ジンジャー、トウガラシチンキ、クララ根等の植物抽出液、炭酸ガス、ビタミンE及びその誘導体等が挙げられる。
保湿効果を有するものとしては、例えば、エラスチン、ケラチン等のタンパク質及びそれらの誘導体並びに加水解物並びにそれらの塩、グリシン、セリン、アスオアラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、テアニン等のアミノ酸及びそれらの誘導体、ソルビトール、エリスリトール、トレハロース、イノシトール、グルコース、蔗糖及びその誘導体、デキストリン及びその誘導体、ハチミツ等の糖類、D−パンテノール及びその誘導体、乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、ムコ多糖類、尿素、リン脂質、セラミド、オウレン抽出物、ショウブ抽出物、ジオウ抽出物、センキュウ抽出物、ゼニアオイ抽出物、タチジャコウ抽出物、ドクダミ抽出物、ハマメリス抽出物、ボダイジュ抽出物、マロニエ抽出物、マルメロ抽出物等が挙げられる。
毛髪修復効果を有するものとしては、例えば、リン脂質ポリマー、加水解コラーゲン、18−MEA、加水解小麦タンパク、加水解コメタンパク、フィン酸、イノシトール等が挙げられる。
育毛効果を有するものとしては、例えば、イソプロピルメチルフェノール、イチョウエキス、L−メントール、塩化カルプロニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、カシュウ(何首烏)、グリチルリチン酸(ジカリウム)、サリチル酸、ジアルキルモノアミン誘導体、ショウキョウ、セファランチン、センキュウ、センブリ、チクセツニンジン、朝鮮ニンジン、トウガラシチンキ、トウキ、トレハロース、ニコチン酸/ニコチン酸アミド、ビタミンE(トコフェロール)、ヒノキチオール、プラセンタエキス、ペンタデカン酸グリセリド等が挙げられる。
整肌効果を有するものとしては、例えば、バリア機能改善や損傷治癒等の肌荒れ改善を目的とするものとして、セラミド類、コレステロール類、アミン誘導体、カフェイン、鶏冠抽出物、貝殻抽出物、ローヤルゼリー、シルクプロテイン及びその分解物並びにそれらの誘導体、ラクトフェリン及びその分解物、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸等のムコ多糖類及びそれらの塩、コラーゲン、酵母抽出物、乳酸菌抽出物、ビフィズス菌抽出物、醗酵代謝抽出物、イチョウ抽出物、オオムギ抽出物、センブリ抽出物、タイソウ抽出物、ニンジン抽出物、アルニカ抽出物、ウコン抽出物、ユーカリ抽出物、ガマ、サボンソウ抽出物、ローズマリー抽出物、グリコール酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸等が挙げられる。
リラックス効果を有するものとしては、例えば、ラベンダー、ローズマリー、白檀、オリス、ビターオレンジ、サイプレス、オレンジ油等が挙げられる。
経皮吸収性成分における経皮吸収性の化粧料成分としては、化粧水、乳液、美容液、クリーム、クリームパック、マッサージクリーム、クレンジングクリーム、クレンジングジェル、洗顔フォーム、日焼け止め、スタイリングジェル、シャンプー、ボディーシャンプー、ヘアーセッティングジェル、フレグランス、染毛料等が挙げられる。
なお、これらの経皮吸収性成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
経皮吸収性成分は、製剤化したものであることができる。例えば、経皮吸収性成分が親水性の場合、該成分が水性媒体に分散ないし溶解したものが挙げられ、経皮吸収性成分が親油性の場合、該成分が油性媒体に分散ないし溶解したものが挙げられる。
また、製剤の剤型としては、特に限定されることなく、水性型、可溶化型、多層型、水中油型、油中水型、油性型、水中油中水型、油中水中油型等が挙げられる。また、リポソームやベシクル等を用いることによって、親水性及び親油性双方の経皮吸収性成分を効果的に作用させることも期待できる。さらに、経皮吸収性成分は、全体として疎水性の領域および親水性の領域を有するブロックコポリマーにより内包させた、ポリマーミセルを含有する経皮薬剤または経皮化粧品組成物であることもできる。この形態ではとくに分子量の大きな経皮吸収性成分(ヒアルロン酸やコラーゲン)を使用とするときに有効である。
電極シート全体に対する経皮吸収性成分の含有量は、1重量%以上10重量%以下が好ましく、3重量%以上7重量%以下がさらに好ましい。
本発明の電極シートの製造方法は常法に従えばよく、例えばすべての成分をスターラーを用いて予備撹拌した後、高圧ジェットミルホモジナイザー等を用いてホモジナイズし、ハイドロゲルに非金属導電性フィラーおよび経皮吸収性成分を分散させ、得られたハイドロゲル材料をシート化する方法が挙げられる。本発明の電極シートのサイズは、貼り付ける生体組織の場所や、経皮吸収性成分の種類等を勘案して適宜決定すればよい。
電流を流すための引き出し電極板をゲルの外部に設置してもよい。電極板は、導電性を持つ材料であれば限定しない。導電性テープを用いることも可能である。
生体組織に微細な電流を流すために、本発明の電極シートに対して複数の電極を設ける。例えば電極シートの一方の面に、公知の回路作成技術を用いて、複数の電極を含む電子回路を形成する方法や、予め作成した複数の電極を含む電子回路上に本発明の電極シートを配置する方法等が挙げられる。
公知の回路作成技術としては例えば、フレキシブルプリント基板作成技術が挙げられる。電極の材料としては、金、白金、銀、銅などを用いることができる。電極が形成される基板としては、シート状の絶縁基材を用いることができ、例えば市販のポリイミドフィルム、またはポリエチレンナフタレートフィルム等が挙げられる。電流源は、直流電流や交流電流のどちらでもよく、公知のイオントフォレシス用デバイスを用いることができる。なお本発明はこれに制限されず、生体組織に電流を流せる装置をいずれも使用でき、例えば低周波治療器を用いることもできる。
本発明の電極シートを貼り付けることができる生体組織としては、顔、指、腕、身体等の皮膚、毛髪、爪、口唇、口腔内面等のケラチンを主成分とするケラチン含有組織挙げられるが、これに限定されることなく、生体の外表面をなすあらゆる組織とすることができる。
例えば顔に電極シートを貼り付ける場合、特に効果を発揮させたい部位には配線を工夫することで集中的に薬剤を投与することもできる。
以下に実施例及び比較例を示し本発明の具体的な説明を行うが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
以下の各例で行った評価方法について説明する。
<抵抗値>
(株)三菱化学アナリテック製のロレスタGP MCP−T610型を用い、室温にて、電極シートの抵抗を任意の4箇所で測定し、その平均を抵抗値とした。電極シートの大きさは1cm、厚さは0.5cmとした。
<経皮吸収性成分の浸透性>
電極シートをアガロースゲルに貼り付けた状態で、25℃で0.45mA/cmの電流を流した。 次いで、アガロースゲルの断面から経皮吸収性成分(カルセイン)の浸透した距離を測定した。
◎:30分経過した後のカルセインの移動距離が0.15mm以上0.2mm以下である。例えば化粧品として優れた徐放性が認められる。
○:30分経過した後のカルセインの移動距離が0.10mm以上0.15mm未満である。
△:30分経過した後のカルセインの移動距離が0.05mm以上0.10mm未満である。
×:30分経過した後のカルセインの移動距離が0.05mm未満である。
<分散性>
ハイドロゲルに非金属導電性フィラーを混合させた分散性を目視で評価した。透明なフィルム状にハイドロゲルを広げて、凝集の有無を確認した。
(実施例1)
[電極シートの作製]
市販のカーボンナノチューブCNT(MWNT、長さ10μm、径5nm)3.6gと、薬剤としてカルセイン(東京化成工業株式会社製)0.0062gとAQUAJOINT(日産化学工業株式会社製)6gとを混合し、磁気スターラーを用いて700rpm以上の回転数で2分間撹拌し、得られたハイドロゲルを高圧ジェットミルホモジナイザー(60MPa;Nano−jet pal, JN10, Jokoh)によって処理して、ハイドロゲルを得た。得られたCNTを含むハイドロゲル組成物を銀インク吐出用インクジェットでポリエチレンフィルム上に配線形成した電極上に密着し、電極シートを得た。電極シートの大きさは1cm、厚さは0.5cmとした。
[イオントフォレシス装置]
イオントフォレシス装置の電流源は、電流電圧発生機6241A(株式会社エーディーシー製)を用いた。該装置は、前記電極シートに設けた電極に接続する電極端子と、電極端子が電極端子接続部を介して接続する電流電圧発生機とを有している。
(実施例2)
非金属導電性フィラーの添加量を表1のように変えたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、電極シートを得た。
(実施例3)
非金属導電性フィラーをアセチレンブラックCB(電気化学工業株式会社製、デンカブラック粉状品)に変えたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、電極シートを得た。
(実施例4)
実施例3においてアセチレンブラックCB(電気化学工業株式会社製、デンカブラック粉状品)の添加量を表1のように変えたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、電極シートを得た。
(実施例5)
実施例1において、AQUAJOINTの代わりにポリビニルアルコールに変えたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、電極シートを得た。ポリビニルアルコールは、(株)クラレ製PVA-217を使用し、水に10%のポリビニルアルコールと1%のホウ砂を溶解、混合して実施例1と同量の薬剤を導入し、これをポリエチレンフィルム上に配線形成した電極上に塗布して自然乾燥させた。
(比較例1)
非金属導電性フィラーを添加しなかったこと以外は実施例1と同様の操作を行い、電極シートを得た。
(比較例2)
非金属導電性フィラーおよびAQUAJOINTを添加せず、その代わりに皮膚電気反応用のゼラチンからなるGEL01(ゼロシーセブン株式会社)に変えたこと以外は同様の操作を行い、電極シートを得た。
結果を表1に示す。
Figure 2018024608
表1の結果から、非金属導電性フィラーと、ハイドロゲルと、経皮吸収性の薬剤成分または化粧料成分とを含有し、ハイドロゲルに非金属導電性フィラーおよび経皮吸収性成分が分散してなる実施例の電極シートは、皮膚への経皮吸収性成分の浸透性が高まり、また徐放性に優れることも確認された。これに対し、比較例1および2の電極シートはハイドロゲルに非金属導電性フィラーが分散していないので、経皮吸収性成分の浸透性および徐放性が悪化した。
特開2014−207987号公報

Claims (3)

  1. 非金属導電性フィラーと、ハイドロゲルと、経皮吸収性の薬剤成分または化粧料成分とを含有し、前記ハイドロゲルに前記非金属導電性フィラーおよび前記経皮吸収性の薬剤成分または化粧料成分が分散してなることを特徴とする生体組織貼付用電極シート。
  2. 前記非金属導電性フィラーが、カーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1に記載の生体組織貼付用電極シート。
  3. 前記生体組織貼付用電極シート全体に対する前記非金属導電性フィラーの含有量が、0.01質量%以上5質量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の生体組織貼付用電極シート。
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