JP2018023937A - 水素生成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 水のある貯水部の直近で水素を発生させることで、発生した水素を消失させることなく貯水部の水中に導入できると共に、構造も簡略化可能な、水素生成システムを提供する。【解決手段】 貯水部90の水のある内側領域に面して設けられるチャンバー部10内に電気分解用の対向電極部20を設け、チャンバー部10内に貯水部90内の水を流通させて対向電極部20各表面に電気分解に伴う気泡を発生させると共に、対向電極部20間に水流を積極的に生じさせ、対向電極部20の表面から水素の気泡を離脱させてチャンバー部10から貯水部90内に進行させることから、貯水部90と一続きのチャンバー部10から貯水部90内の水に水素の気泡を直接導入する簡略な構造として、容易に設置することができ、導入のためのコストを抑えられると共に、貯水部90内に水素が水中から失われることなく到達でき、水素を貯水部90の水中に最大限保持させられる。【選択図】 図3

Description

本発明は、浴槽などの水を保持する貯水部で水を電気分解して水素を生成し、水素を貯水部の水中に導入可能とする水素生成システムに関する。
供給された水道水や井戸水等を浄水処理した後、これらの水を電気分解して電解水、すなわち飲用水として利用可能なアルカリ性電解水を生成する電解水生成器(イオン整水器)はよく知られているが、こうした飲用用途以外に水の電気分解を利用するものとして、近年、浴槽の水に電気分解で得られた水素ガスや電解水を導入して、浴槽の水の還元力を高め、入浴した使用者の肌に対し、酸化抑制等の効果を生じさせることを目的とした装置が提案されている。こうした従来の電解水生成装置の例として、特開2006−122750号公報や特許第4497558号公報に開示されるものがある。
特開2006−122750号公報 特許第4497558号公報
従来の電解水生成装置は、前記特許文献に示される構成とされており、浴槽からいったん取り出した水を電解槽に投入して電気分解を行い、生じた電解水を含む水を浴槽に循環させるものとなっていたことから、電解槽から浴槽までの経路を流通する間に水素や電解水の効果が失われやすく、十分に効果を発揮させられないという課題を有していた。
また、こうした従来の装置は、浴槽の外に電解槽や水を流通させるための配管等が必要となり、複雑な構造となることで、設置に手間やコストがかかるものとなっており、容易に導入できないという課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、水のある貯水部の直近で水素を発生させることで、発生した水素を消失させることなく貯水部の水中に導入できると共に、構造も簡略化可能な、水素生成システムを提供することを目的とする。
本発明の開示に係る水素生成システムは、水又は湯が所定量保持される貯水部における水面位置より下側の壁又は底に当該壁又は底から外側に突出する配置として配設され、貯水部の壁又は底の開口部分を通じて貯水部の内側領域に連通する空隙部分を内部に設けられ、当該空隙部分に貯水部内の水又は湯を流通可能とされるチャンバー部と、水の電気分解用の陽極部と陰極部を対向状態としつつ交互に一又は複数並べて一体化して形成され、前記チャンバー部内に着脱可能に配設される対向電極部と、前記対向電極部の陽極部と陰極部間に水又は湯の流通状態を生じさせる水流発生手段とを備え、前記対向電極部に所定の給電手段より電力を供給して、少なくとも水素の気泡を発生させ、当該水素気泡をチャンバー部から貯水部内の水又は湯に導入するものである。
このように本発明の開示によれば、貯水部の水のある内側領域に面して設けられるチャンバー部内に電気分解用の対向電極部を設け、チャンバー部内に貯水部内の水を流通させて対向電極部各表面に電気分解に伴う気泡を発生させると共に、水流発生手段で対向電極部間に水流を積極的に生じさせ、対向電極部の表面から水素の気泡を離脱させてチャンバー部から貯水部内に進行させることにより、貯水部と一続きのチャンバー部から貯水部内の水に水素の気泡を直接導入する簡略な構造として、容易に設置することができ、導入のためのコストを抑えられると共に、貯水部内に水素が水中から失われることなく到達でき、水素を貯水部の水中に最大限保持させられる。また、対向電極部の陰極部の表面に発生した水素の気泡を、水流発生手段による水流が対向電極部から速やかに離脱させて貯水部の水中に導入でき、気泡発生直後で気泡の大きさが小さく浮力も小さい水素気泡を、早期に浮上させることなく水中により長く保持可能となり、電気分解で生成した水素をできるだけ貯水部内の水中に残存させて、貯水部内の水の水素濃度を高め、貯水部内で水素による酸化防止効果を効率よく発揮させることができる。さらに、貯水部の壁又は底に対しより外側に位置するチャンバー部内に対向電極部を配置して、貯水部内に人が入る場合にチャンバー部内には手足が届きにくいことで、貯水部内で人が誤って対向電極部に接触するような事態も起こりにくく、信頼性や安全性を確保できる。
また、本発明の開示に係る水素生成システムは必要に応じて、前記給電手段が、前記チャンバー部の外側にチャンバー部と隣接させて配置される非接触電力伝送用の給電部と、前記チャンバー部内の前記給電部と対向する位置関係となる所定箇所に配設され、少なくとも前記対向電極部に電力供給可能とされる、前記給電部と対をなす非接触電力伝送用の受電部とを備えるものである。
このように本発明の開示によれば、貯水部の外側の給電部とチャンバー部内の受電部との間で、非接触で電力伝送を行うようにして、チャンバー部内の各部への電力供給に際し、外部からチャンバー部内に通じる電力供給用の導線を不要とすることにより、貯水部の外殻部分やチャンバー部に導線の通る貫通部を設けずに済み、チャンバー部周囲の防水状態を確保しつつの電力線端子接続等の複雑な構造が不要となり、部品点数を減らして電気的接続構造を簡略化できると共に、チャンバー部の防水に係る構造も簡略化でき、コストダウンが図れる。
また、本発明の開示に係る水素生成システムは必要に応じて、前記水流発生手段が、前記給電手段より電力を供給されて作動し、前記貯水部の水又は湯を取り入れて前記対向電極部の各陽極部と陰極部間に送り出すポンプ部とされるものである。
このように本発明の開示によれば、水流発生手段として、給電されて作動するポンプ部を設けて、対向電極部の陽極部と陰極部間にポンプ部で水を送給して水流を生じさせることにより、ポンプ部の作動状態を変えて所望の流速の水流を得やすく、水流の流速に基づいて気泡の大きさを変化させ、水中での気泡の上昇の度合いを適宜設定でき、水流の流速を大きくして水素気泡の大きさが小さい時期での離脱を促し、水中で浮上しにくい小さな水素気泡として水素気泡の水中濃度を多くしたり、水流の流速を小さくして水素気泡を大きく成長させ、水中で浮上しやすい大きさの水素気泡を得て、水素気泡の水中への速やかな放出を可能とすることができる。
また、本発明の開示に係る水素生成システムは必要に応じて、前記チャンバー部内に防水状態として配設され、前記受電部と電気的に接続されて、少なくとも前記対向電極部への前記受電部からの電力供給を制御する制御回路部と、前記貯水部の外に配設され、使用者の入力操作を受けて前記制御回路部に対する制御指示を発する操作制御部とを備え、前記給電部と受電部が、電力伝送と並行して給電部と受電部との間の通信を可能とされ、前記操作制御部が、前記給電部と電気的に接続され、操作制御部から制御回路部への少なくとも前記対向電極部の通電制御に係る信号送信が、前記給電部と受電部を通じてなされるものである。
このように本発明の開示によれば、給電部と受電部との間で電力伝送を行うと共に、給電部と受電部との間の通信も並行して行えるようにし、貯水部の外に配設される操作制御部から、チャンバー部に設けられる制御回路部への制御信号送信を、この給電部と受電部との間での通信により実行することにより、操作制御部と制御回路部との間で有線接続することなく非接触で制御に係る通信が行え、防水状態を確保しつつの信号線端子接続等の複雑な構造が不要となり、部品点数を減らして電気的接続構造を簡略化できると共に、チャンバー部の防水に係る構造も簡略化でき、コストダウンが図れる。
また、本発明の開示に係る水素生成システムは必要に応じて、前記受電部が、電力伝送に伴う発熱で周囲の水又は湯を加熱し、水又は湯の熱対流を生じさせて前記対向電極部の各陽極部と陰極部間に水又は湯の流通状態を与える、前記水流発生手段を兼ねるものである。
このように本発明の開示によれば、電力伝送を行うチャンバー部内の受電部から発生する熱で水の熱対流を生じさせ、この熱対流に基づいて対向電極部の陽極部と陰極部間に水を流通させるようにして、受電部を水流発生手段としても用いることにより、受電部の他に別途水流発生手段を設けずに済み、構造を簡略化できると共に、水流を発生させるのに可動部分を有する機構が不要となり、故障が生じにくく、水の流通に係る信頼性を高められる。
また、本発明の開示に係る水素生成システムは必要に応じて、前記水流発生手段が、前記給電手段より電力を供給されて発熱し、周囲の水又は湯を加熱して水又は湯の熱対流を生じさせて、前記対向電極部の各陽極部と陰極部間に水又は湯の流通状態を与えるヒータとされるものである。
このように本発明の開示によれば、チャンバー部内のヒータから発生する熱で水の熱対流を生じさせ、この熱対流に基づいて対向電極部の陽極部と陰極部間に水を流通させるようにして、ヒータを水流発生手段として用いることにより、水流発生手段の構造を簡略化できると共に、水流を発生させるのに可動部分を有する機構が不要となり、故障が生じにくく、水の流通に係る信頼性を高められる。
また、本発明の開示に係る水素生成システムは必要に応じて、前記受電部が、耐食性を有する金属材部分が露出したコイル部を有してチャンバー部に配設され、前記対向電極部における陽極部と陰極部のいずれか一方を兼ねるものである。
このように本発明の開示によれば、電力伝送を行うチャンバー部内の受電部が対向電極部の一方の電極を兼ね、電力伝送により通電状態に移行すると、水中に露出した受電部の金属材部分が電気分解用の電極をなして、周囲の水の電気分解を進行させ、金属表面で気体を発生させることにより、受電部の他に別途同極側の電極を設けずに済み、構造を簡略化できると共に、受電部での電力伝送に伴って発生する熱が水の熱対流をもたらし、受電部近傍に水の流通状態を与える一種の水流発生手段としても作用することとなり、電極をなす受電部近傍における水の流通を促して、受電部の金属材部分と貯水部内の水とを接触しやすくし、水の電気分解をより効率よく行うことができる。
また、本発明の開示に係る水素生成システムは必要に応じて、少なくともチャンバー部に対し着脱可能として配設される所定の支持枠部を備え、前記チャンバー部内に配設される前記対向電極部、水流発生手段、及び受電部が、前記支持枠部に取り付けられ、当該支持枠部ごとチャンバー部に対し着脱可能とされるものである。
このように本発明の開示によれば、チャンバー部内に配設される対向電極部と、水流発生手段と、受電部とが、支持枠部に取り付けられて、この支持枠部と共にチャンバー部に対しまとめて着脱可能とされて、チャンバー部内に収められる各部品を一まとめに取り扱えることにより、チャンバー部内の各部品のメンテナンスや交換等のためにこれらのチャンバー部からの取付け、取り外しを行う際に、作業を効率よく行え、優れた保守性を与えられる。
本発明の第1の実施形態に係る水素生成システムの概略構成説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る水素生成システムのブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る水素生成システムにおけるチャンバー部内の要部概略構成説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る水素生成システムにおける対向電極部の平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る水素生成システムにおける対向電極部間の水流の流速大の場合の気泡離脱状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る水素生成システムにおける対向電極部間の水流の流速小の場合の気泡離脱状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る水素生成システムにおけるチャンバー部内各部品及び支持枠部の着脱状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る水素生成システムの他の貯水部への適用状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る水素生成システムにおける他のチャンバー部内の要部概略構成説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る水素生成システムにおけるチャンバー部内への導線接続状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る水素生成システムにおけるチャンバー部内への電池配設状態説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る水素生成システムにおけるチャンバー部内の要部概略構成説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る水素生成システムにおけるチャンバー部内の他の構成例説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る水素生成システムにおける対向電極部の他の構成例説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る水素生成システムにおけるチャンバー部内の要部概略構成説明図である。
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る水素生成システムを前記図1ないし図7に基づいて説明する。本実施形態においては、貯水部が浴槽であり、入浴に供する浴槽中の水又は湯に水素を導入する場合に適用するシステムの例について説明する。
前記各図において本実施形態に係る水素生成システム1は、水が所定量入る浴槽である貯水部90の底に、この底から外側に突出する配置として配設されるチャンバー部10と、水の電気分解用の陽極部21と陰極部22を対向状態としつつ交互に複数並べて一体化して形成され、チャンバー部10内に着脱可能に配設される対向電極部20と、チャンバー部10内に配設され、対向電極部20の陽極部21と陰極部22間に水の流通状態を生じさせる前記水流発生手段としてのポンプ部30と、対向電極部20に電力を供給する給電手段としての給電部40と、チャンバー部10内に配設され、対向電極部20に通電可能に接続される受電部50と、この受電部50と電気的に接続されて受電部50から対向電極部20への通電を制御する制御回路部60と、貯水部90の外部で使用者の入力操作を受けて制御回路部60に対する制御指示を発する操作制御部70と、前記対向電極部20、ポンプ部30、及び受電部50を取り付けられてチャンバー部10に対し着脱可能とされる支持枠部80とを備える構成である。
なお、本実施形態の水素生成システム1における対向電極部20や通電のための各部品などの、水の電気分解により電解水や気体を生成する仕組み自体については、水素水生成器など、公知の電解水生成装置と同様のものであり、詳細な説明を省略する。
前記チャンバー部10は、貯水部90における底にこの底から外側に突出する配置として配設され、貯水部90の底の開口部分を通じて貯水部90の内側領域に連通する空隙部分を内部に設けられる構成であり、空隙部分に貯水部内の水又は湯を流通可能とされる仕組みである。このチャンバー部10は、貯水部90を外部と隔てる外殻部分に連続させて一体に設けられ、チャンバー部10と貯水部90との間からの水漏れを生じさせない構成である。
チャンバー部10は、貯水部90の内側領域から見ると貯水部90の底の一部に設けられた凹部に相当するものとなっており、貯水部90内へ水又は湯を入れると、同時にチャンバー部10内にも水又は湯を導入できる仕組みである。
前記対向電極部20は、金属製薄板からなる陽極部21と陰極部22とを所定間隔で対向状態としつつ交互に複数並べて一体化して形成されるものであり、前記支持枠部80に陽極部21と陰極部22の並ぶ向きを上下方向に一致させるように取り付けられてチャンバー部10内に着脱可能に配設される構成である。
この対向電極部20をなす陽極部21と陰極部22には、気泡を上方の貯水部90に進みやすくする貫通孔21a、22aがそれぞれ複数穿設される構成である。これら陽極部21と陰極部22は前記制御回路部60と電気的に接続されて通電を制御される。
こうした対向電極部20に対し、チャンバー部10内の対向電極部20周囲に水が存在する状態で、制御回路部60による制御下で通電を実行することで、水の電気分解を行わせて水素と酸素の気泡を発生させ、これらの気体を貯水部90内の水に導入する仕組みである。
対向電極部20は、支持枠部80に取り付けた状態で、チャンバー部10内の上部に配置され、対向電極部20で発生した気泡を貯水部90へ移行しやすくしている。この対向電極部20の上側には、支持枠部80の一部が対向電極部20をカバー状に覆う配置として設けられており、対向電極部20を支持枠部80で保護する構造となっている。
そして、チャンバー部10に対し対向電極部20は着脱可能とされており、対向電極部20をチャンバー部10から取り外した場合には、対向電極部20に対し析出物を除去するなどメンテナンスを行える他、新品と交換することができる。
なお、対向電極部20をなす陽極部21と陰極部22は、金属製の単純な平板状の薄板として形成される構成に限らず、表面積を増やすように凹凸やリブを設けたり、細かく蛇腹状に多数回屈曲させた形状を有するものとすることもできる。
前記ポンプ部30は、水流発生手段としてチャンバー部10内に対向電極部20の側方に位置するようにして配設され、対向電極部20の陽極部21と陰極部22間に水の流通状態を生じさせるものであり、制御回路部60と電気的に接続されて受電部50から電力供給可能とされる構成である。このポンプ部30は、チャンバー部10内に配設可能な小型のものとされるが、電力を供給されて作動し、水を送給する機能については公知の電動ポンプと同様のものであり、詳細な説明を省略する。
ポンプ部30は、給電手段の一部をなす給電部40から受電部50を介して電力を供給される制御回路部60の制御に基づいて作動し、貯水部90の水を取り入れて対向電極部20の各陽極部21と陰極部22間に送り出すこととなる。
このポンプ部30で対向電極部20の陽極部21と陰極部22間に生じさせる水流の流速を調整することで、対向電極部20を出る気泡の大きさを調節制御し、貯水部90の水に導入する気泡の大きさを適切なものとすることができる。例えば、水流の流速を大きくすると、水素の気泡がより小さい状態で陰極部22から離れて貯水部90の水中に導入されることとなり(図5参照)、水中を上昇しにくい小さい水素気泡がより長い時間にわたって水中に保持される状態が見込める。
また、例えば、水流の流速を小さくすると、酸素の気泡が隣接するものと繋がって成長し、気泡がより大きくなった状態で各陽極部21から離れて貯水部90の水中に達することとなり(図6参照)、水中を上昇しやすい大きな酸素気泡を速やかに水中から空気中に放出させる状態が見込める。
なお、ポンプ部30と対向電極部20との配置関係については、対向電極部20の隙間の連続方向と平行にポンプ部30から水を導入可能な例として示しているが、これに限らず、ポンプ部からの水が対向電極部の電極面に対し直角となる向きで送られて、水流が電極部の各貫通孔や電極部の側方を経て電極部間の領域に出入りしながら貯水部90に向けて進行するように配置を設定する構成とすることもできる。
前記給電部40は、コイル等を備えて電磁誘導による非接触電力伝送に用いられる公知の装置であり、チャンバー部10の外側に隣接配置される構成である。この給電部40が、給電手段の一部をなして、外部の電源から電力供給を受けて、受電部50との組で電磁誘導等の非接触方式による電力伝送を実現し、受電部50を介して対向電極部20やポンプ部30に電力を供給することとなる。
前記受電部50は、コイル等を備えて電磁誘導による非接触電力伝送に用いられる給電部40と対をなす公知の装置であり、チャンバー部10内における給電部40と対向する所定箇所に配設され、制御回路部60と電気的に接続され、この制御回路部60を介して対向電極部20及びポンプ部30に電力供給可能とされる構成である。
この受電部50も、前記支持枠部80に取り付けられて、支持枠部80ごとチャンバー部10に対し着脱可能とされるものである。
受電部50を一体の支持枠部80や他の部品と共にチャンバー部10の外に取り外すと、給電部40と受電部50とによる電力伝送が可能となる条件を維持できなくなり、電力伝送が途絶えることとなる。この場合、対向電極部20やポンプ部30等への通電を自動的に停止状態にできることから、露出した対向電極部20等に接触しても安全を確保できる。
なお、受電部50は、対をなす給電部40から非接触給電方式で電力供給を受けるコイル等の素子と周辺回路を組み合わせた電子部品とされる構成に限られるものではなく、直接接触型の導電構造をなす、すなわち、この受電部が、端子をなす導電部材で形成されて、対向電極部20の陽極部21や陰極部22と電気的に接続されると共に、チャンバー部10を貫通して外部に達した一部を給電手段側の端子部と電気的に接続させる構成とすることもできる。
この受電部50及び給電部40については、電力伝送と並行して給電部40と受電部50間での通信を可能とされる。これら給電部40と受電部50を通じて、操作制御部70から制御回路部60への対向電極部20の通電制御に係る信号送信が行える。
前記制御回路部60は、チャンバー部10内に防水状態として配設され、対向電極部20とポンプ部30に電気的に接続されると共に、受電部50とも電力供給を受ける状態で接続されて、対向電極部20とポンプ部30への受電部50からの通電を制御するものである。使用者により操作制御部70からの操作入力がなされて、この操作制御部70からの制御信号が制御回路部60に入力された場合に、制御回路部60は操作に対応させて対向電極部20とポンプ部30へ通電がなされるように制御する。
前記操作制御部70は、給電部40と電気的に接続され、貯水部90の外に、例えば浴室等の浴槽への給湯操作用パネルの接地面と同じ壁等に埋め込まれる形で配設され、使用者の入力操作を受けて、給電部40と受電部50を通じてなされる通信を経て、制御回路部60に対する制御指示を送信可能とされる構成である。
この操作制御部70は、電源の入切や水への水素導入のための通電開始等を指示する複数のスイッチを有して、使用者の操作入力を受付けるものであり、操作制御部70から制御回路部60への対向電極部20やポンプ部30の通電制御に係る信号送信が、給電部40と受電部50を通じてなされることとなる。
前記支持枠部80は、チャンバー部10に対し、貯水部90の内側領域の方から着脱可能に配設される枠状体であり、対向電極部20、ポンプ部30、及び受電部50を取り付けられ、これらを一体としてチャンバー部10に対し着脱可能とするものである。この他、支持枠部80には制御回路部60も取り付けられ、この制御回路部60を支持枠部80ごとチャンバー部10に対し着脱可能とすることができる。
この支持枠部80の一部は、対向電極部20の上側に位置して対向電極部20をカバー状に覆う配置とされており、対向電極部20を貯水部90側から人が誤って触れないよう隔離、保護する一方、水や気泡は通過可能として、対向電極部20における水の電気分解や、対向電極部20側から貯水部90側への水素気泡の進行を妨げないものとなっている。
支持枠部80とこれに取り付けられる各部品は、チャンバー部10に対し貯水部90の内側領域の方から貯水部90の底の開口部分を通じて、支持枠部80ごとチャンバー部10に対し着脱されることとなる。
次に、本実施形態に係る水素生成システムの使用状態について説明する。前提として、貯水部90の外に設けられる給電手段の一部としての給電部40が、給電手段の他部をなす電源装置(図示を省略)と接続されて電力供給を受けられることとなっており、給電部40と受電部50の組による公知の非接触電力伝送に基づいて、対向電極部20やポンプ部30への電力供給が可能な状態にあるものとする。また、チャンバー部10には対向電極部20、ポンプ部30、受電部50、及び制御回路部60があらかじめ配設された上で、貯水部90には十分な量の水が導入されているものとする。
なお、あらかじめ設定された標準的な通電時間で通電を行っても、水質により所望の水素気泡を生成できないことを確認した場合には、貯水部90の水に電解補助剤としてのカルシウム剤等を補充して、水質を電気分解で適切な量の水素気泡を生成可能な状態に調整するようにしてもよい。
まず、貯水部90での水素生成に係る使用者の操作入力を受入れ可能となっている操作制御部70に対し、使用者が、水素生成指示用のスイッチを押すなどの指示操作入力を行うと、給電部40に通電され、給電部40と受電部50との間で非接触の電力伝送が開始し、チャンバー部10内の制御回路部60が電力供給を受けて作動する。
この給電部40と受電部50との間での電力伝送と並行して、給電部40と受電部50間で通信も可能となっており、操作制御部70で受入れた操作入力に係る制御信号が、操作制御部70から給電部40への導線による信号伝送、給電部40と受電部50との間の非接触の通信、及び受電部50から制御回路部60への導線による信号伝送を経て、最終的に制御回路部60に送信される。
この制御信号を制御回路部60が受信すると、操作制御部70で受入れた操作入力内容に基づき、制御回路部60は、あらかじめ設定された量の水素気泡が得られるように、対向電極部20の陽極部21及び陰極部22への通電を実行させ、チャンバー部10内の対向電極部20周囲の水の電気分解を進行させる。
対向電極部20の陽極部21及び陰極部22への通電による水の電気分解は、対向する陽極部21と陰極部22に挟まれた領域で進行していく。公知の水の電気分解の場合と同様、陰極部22側では、還元により気体の水素が生じることとなり、陰極部22表面に水素が気泡として多数発生し、且つ各気泡が成長する状態となる。
また、陽極部21側では、酸化により気体の酸素が生じることとなり、陽極部21表面に酸素が気泡として多数発生し、且つ各気泡が成長する状態となる。
制御回路部60は、電気分解に係る対向電極部20への通電と共に、ポンプ部30への通電も合わせて行っており、電気分解と同時に、ポンプ部30の作動により対向電極部20の陽極部21と陰極部22間への水の送給がなされ、陽極部21と陰極部22の間には水が流れる状態となっている。
こうして電気分解を行う中、陽極部21や陰極部22の表面で発生した気泡は、水の流れがない場合は所定の大きさまで成長後、その浮力により陽極部21や陰極部22を離れることとなるが、ポンプ部30が陽極部21と陰極部22の間に十分な水流を生じさせていることで、陰極部22で発生した水素気泡の陰極部22表面からの離脱を促せることとなる。
したがって、陰極部22表面に発生した水素の気泡は、あまり成長せず小さい状態のまま陰極部22表面から離れ、陽極部21や陰極部22の側方あるいは貫通孔を通って上方へ向かい、水中をチャンバー部10から貯水部90内へと進む。
このように水素気泡が上方へ進んで、貯水部90の水中に達する際に、気泡を小さいままとしていることで、水素気泡の浮力を抑えることができ、水素気泡を早期に浮上させず水中により長く保持させられる。すなわち、水中における水素の量(濃度)を大きくすることができ、水中での水素による酸化防止の機能を最大限発揮させられる。
気泡の大きさは、制御回路部60によるポンプ部30の作動状態の制御で、水流の流速を変えて、水流が気泡を対向電極部20の各表面から引き離す度合いを変化させることで調整でき、気泡をより小さくして浮力を抑え、上昇しにくくして水中に長く留まるようにしたり、気泡を大きくして浮力を増やし、上昇しやすくして水中から空気中へ速やかに放出されるようにすることが可能である。
また、給電されて作動するポンプ部30が、対向電極部20の陽極部21と陰極部22の間に十分な水流を生じさせることで、対向電極部20と貯水部90内の水との接触機会を増やし、水の電気分解を促して水素を効率よく発生させることができる。
対向電極部20への通電によりチャンバー部10で水の電気分解が行われ、貯水部に水素気泡が導入される間、操作制御部70では、水素発生に係る操作を受けてからの経過時間を計測し取得している。この経過時間が、あらかじめ設定された水の電気分解を終了すべき時間に達すると、操作制御部70は給電部40に対しその電力伝送に係る作動を停止させる制御信号を送信し、これを受けた給電部40が受電部50への電力伝送を行わない状態に移行することで、対向電極部20等への通電が行われなくなり、水の電気分解が終了する。
水の電気分解で水素を発生させる使用を繰り返して、長期の使用により対向電極部20やポンプ部30にメンテナンスや交換の必要が生じた場合には、対向電極部20やポンプ部30をこれらと一体の支持枠部80ごとチャンバー部10内から引き出して取り外し(図7参照)、必要に応じて対向電極部20やポンプ部30をさらに支持枠部80から取り外して、これらに対するメンテナンス等を行うこととなる。
支持枠部80に取り付けた対向電極部20やポンプ部30、制御回路部60をあらためてチャンバー部10内に配設する場合には、各部品を支持枠部80ごと貯水部の内側領域の方から貯水部の底の開口部分を通じてチャンバー部10に挿入して取り付けることとなる。この場合、支持枠部80と各部品のチャンバー部10への取付に係り、受電部50がチャンバー部10外の給電部40と対向する適切な箇所に確実に位置して電力伝送を適切に行えるように、取付位置や向きの目安となる目印(マーク)を支持枠部80とチャンバー部10の双方に設けたり、支持枠部80がチャンバー部10に対し取付位置及び向きが適切となる場合のみ、互いに嵌合して支持枠部80と各部品がチャンバー部10に収まる形状となるように形成するのが好ましい。
このように、本実施形態に係る水素生成システムは、貯水部90内の水が流通するチャンバー部10内の対向電極部20の陰極部22表面に電気分解に伴う水素の気泡を発生させると共に、ポンプ部30で対向電極部20間に水流を積極的に生じさせ、水素気泡を対向電極部20の表面から離脱させてチャンバー部10から貯水部90内に進行させ、貯水部90内の水に導入された水素気泡が貯水部90内の水の水素濃度を高めることから、対向電極部20の陰極部22表面に発生した水素の気泡を、ポンプ部30による水流が、気泡が小さいうちに離脱させて貯水部90の水中に導入でき、小さい気泡とされて浮力を抑えられた水素気泡を早期に浮上させることなく水中により長く保持可能となり、電気分解で生成した水素をできるだけ貯水部90内の水中に残存させて、貯水部90内で水素による酸化防止効果を効率よく発揮させることができる。
また、貯水部90内の水に水素の気泡を直接導入する簡略な構造として、容易に設置することができ、導入のためのコストを抑えられる。さらに、貯水部90に繋がる凹部であるチャンバー部10に対向電極部20を配置して、貯水部90内に人が入る場合にチャンバー部10内には手足が届きにくいことで、貯水部90内で人が誤って対向電極部20に接触するような事態も起こりにくく、信頼性や安全性を確保できる。
なお、前記実施形態に係る水素生成システムにおいては、チャンバー部10を貯水部90の底に、この底から外側に突出する配置として配設する構成としているが、これに限らず、チャンバー部を、所定量の水又は湯を保持する貯水部における水面位置より下側にあたる壁の所定箇所に、この壁から外側に突出する配置として配設し、貯水部の壁の開口部分を通じて貯水部の内側領域に連通する空隙部分を合わせて設ける構成とすることもでき、前記実施形態同様に、チャンバー部の空隙部分に貯水部内の水又は湯を流通可能として、チャンバー部から貯水部の水に水素の気泡を導入することができる。
また、貯水部の形状が底とその周囲の壁からなる単純な凹形状ではなく、底や壁から凸状や壇状に一部突出した複雑なものであっても、使用状態における貯水部91内の水面位置より下側で水と接触可能な箇所であれば、凸状又は壇状部分の上面や側面を貯水部91の底や壁の一部として、これらに開口部分を位置させるようにチャンバー部11を配設する構成としてもよい(図8参照)。
この他、貯水部が浴槽であって、浴槽内の水や湯を一旦外部に導いて給湯器やいわゆるバランス釜等を通過させた後、再び浴槽に戻すような循環流路を浴槽内に連通させるために、浴槽の壁や底に水の流入口や流出口を設けたり、流入出口をまとめた循環金具(循環アダプタ)を設ける場合においては、例えば、図9に示すように、浴槽である貯水部92の壁に対し、水の流入口をなす器具93の貯水部外側に突出した部分がチャンバー部12を兼ねるようにし、その内部の水の流入路に対向電極部20を設ける構成とすることもできる。
こうした構成では、貯水部内と外部の給湯器やバランス釜等との間で水や湯が循環することに伴う流れをそのまま水流発生手段で生じさせた流れと見なすことができ、この流れがある中で対向電極部20により電気分解を行わせ、水素気泡を発生させるようにすれば、対向電極部20間に水流を生じさせることのみを目的として特別な水流発生手段を設けずに済むこととなる。
また、前記実施形態に係る水素生成システムにおいては、特別な給電部40と受電部50の組を用いて、チャンバー部10内各部品への電力供給をケーブル等導体を介さず非接触電力伝送により行い、合わせて外部からチャンバー部10内への制御用信号の送信も給電部40と受電部50間の電力伝送同様の非接触通信を介して行う構成としているが、これに限らず、図10に示すように、電力供給や制御用信号通信のためにケーブル43とコネクタ44による一般的な直接導体接続を採用し、合わせて導体接続部分や、これらケーブル、コネクタ等部品のチャンバー部10貫通部における防水を図る構成とすることもでき、非接触電力伝送用の特別な給電部や受電部等の部品を用いないことで、部品の入手性の影響をあまり受けずにシステム構築を行える。
また、前記実施形態に係る水素生成システムにおいては、給電手段として外部の電源から供給された電力を給電部40と受電部50による非接触電力伝送によりチャンバー部10内各部品に導入可能とする構成としているが、この他、図11に示すように、チャンバー部10内に充電可能な電池65を設け、対向電極部20への通電及びポンプ部30への通電に係る電力供給を電池65から行う一方、電池65への充電はチャンバー部10外の給電部40とチャンバー部10内の受電部50との間の非接触電力伝送により実行する構成とすることもでき、公知の非接触電力伝送による二次電池の充電機構を採用して、より簡略にシステムを構築できる。
また、前記実施形態に係る水素生成システムにおいては、チャンバー部10内に収める対向電極部20やポンプ部30等の各部品を支持枠部80と一体化し、これら各部品に対するメンテナンス等の取り扱いに際して、これら各部品を支持枠部80ごとチャンバー部10に対しまとめて着脱する構成としているが、これに限られるものではなく、対向電極部20やポンプ部30等の各部品を支持枠部に対し分離可能としたり、これら各部品をそれぞれ取り付けられた支持枠部の一部を支持枠部の他部に対し分離可能としたり、あるいは支持枠部を用いずに各部品を直接チャンバー部10に部品ごとに着脱可能に取り付けるようにして、対向電極部20等の各部品を全てまとめてではなく、一又は複数の部品ごとに分けてチャンバー部10に対し着脱可能とする構成としてもかまわない。
(本発明の第2の実施形態)
前記実施形態に係る水素生成システムにおいて、水流発生手段としてポンプ部30を設ける構成としているが、これに限られるものではなく、別の水流発生手段を用いる構成とすることもでき、例えば、水を加熱して熱対流に伴う水流を生じさせるものを採用できる。特に、前記実施形態の、給電部40との組で非接触電力伝送を行う受電部50が、原理的に発熱しやすいことは既知であるが、この点を利用した本発明の第2の実施形態として、図12に示すように、電力伝送に伴い発熱する受電部52を水流発生手段として用いる構成とすることもできる。
この場合、受電部52は、電力伝送に伴う発熱で周囲の水を加熱し、水の熱対流を生じさせる。こうした熱による水の対流に伴う上昇流の発生で、受電部52近くに配設された対向電極部20の各陽極部21と陰極部22周囲で水の上向きの流れが生じ、他部分から水がこの陽極部21と陰極部22との間の領域へ流れ込もうとすると共に、陽極部21と陰極部22との間から水が周囲に出ようとして、各陽極部21と陰極部22間に水の流通状態を与えることとなる。
このように電力伝送を行うチャンバー部10内の受電部52から発生する熱で水の熱対流を生じさせ、この熱対流に基づいて対向電極部20の陽極部21と陰極部22間に水を流通させるようにして、受電部52を水流発生手段としても用いることで、受電部52の他に別途水流発生手段を設けずに済み、構造を簡略化できると共に、水流を発生させるのに可動部分を有する機構が不要となり、故障が生じにくく、水の流通に係る信頼性を高められる。
この他、図13に示すように、水流発生手段としてポンプ部に代えてヒータ32を配設する構成とすることもできる。この場合、ヒータ32は受電部50から制御回路部60を通じて電力を供給されて発熱し、周囲の水を加熱して水の熱対流を生じさせることで、前記同様に対向電極部20の各陽極部21と陰極部22間に水の流通状態を与えることができる。
こうして、チャンバー部10内のヒータ32から発生する熱で水の熱対流を生じさせ、この熱対流に基づいて対向電極部20の陽極部21と陰極部22間に水を流通させるようにして、ヒータ32を水流発生手段として用いることで、水流発生手段の構造を簡略化できると共に、水流を発生させるのに可動部分を有する機構が不要となり、故障が生じにくく、水の流通に係る信頼性を高められる。
なお、このような受電部やヒータ等の発熱源から発生する熱で水を加熱し、熱対流を利用して対向電極部20の陽極部21と陰極部22間に水を流通させるようにする場合、図14に示すように、対向電極部25をなす陽極部26と陰極部27の並ぶ向きを上下方向と直角をなす向きとし、陽極部26と陰極部27の間の隙間が上下方向に連続するように配置する構成とすることもでき、発熱源で加熱された水が陽極部26と陰極部27の間での上昇を他から特に妨げられることなく継続でき、陽極部26と陰極部27の間で水が連続して流通する状態を確保できることとなり、熱対流に伴う流速をできるだけ大きくして水素気泡の引き離し性を向上させ、貯水部へ向かう水素気泡をより小さくして水素気泡の上昇を抑え、水中の水素濃度を高められると共に、流通する水と対向電極部との接触頻度を高められ、電気分解の効率を高められる。
(本発明の第3の実施形態)
前記実施形態に係る水素生成システムにおいて、気泡を発生させるために板状の電極板を複数重ねて配置した対向電極部20を用いる構成としているが、この他、第3の実施形態として、図15に示すように、給電部40との組で非接触電力伝送を行う関係上、通電状態となる受電部57を、対向電極部28における陽極部と陰極部のいずれか一方を兼ねるものとして用いる構成とすることもできる。
この場合、受電部57は、耐食性を有する金属材部分が露出したコイル部を有してチャンバー部10に配設され、対向電極部28における陽極部と陰極部のいずれか一方を兼ねるようにされることで、給電部40と受電部57との間で非接触電力伝送がなされ、且つ対向電極部28をなす他方の電極にも通電がなされると、受電部57と他方の電極との間で水の電気分解が生じ、受電部57では通電に伴って露出金属部分に気泡が発生することとなる。
こうして対向電極部28の一方の電極を兼ねる受電部57の金属材部分が、周囲の水の電気分解を進行させ、金属表面で気体を発生させることで、受電部57の他に別途同極側の電極を設けずに済み、構造を簡略化できると共に、受電部57での電力伝送に伴って発生する熱が水の熱対流をもたらし、受電部近傍に水の流通状態を与える一種の水流発生手段としても作用することとなり、電極をなす受電部57近傍における水の流通を促して、受電部57の金属材部分と貯水部内の水とを接触しやすくし、水の電気分解をより効率よく進められる。
1 水素生成システム
10、11、12 チャンバー部
20、25 対向電極部
21、26 陽極部
22、27 陰極部
21a、22a 貫通孔
28 対向電極部
30 ポンプ部
32 ヒータ
40 給電部
50 受電部
51 操作部
52、57 受電部
60 制御回路部
65 電池
70 操作制御部
80 支持枠部
90、91、92 貯水部
93 器具

Claims (8)

  1. 水又は湯が所定量保持される貯水部における水面位置より下側の壁又は底に当該壁又は底から外側に突出する配置として配設され、貯水部の壁又は底の開口部分を通じて貯水部の内側領域に連通する空隙部分を内部に設けられ、当該空隙部分に貯水部内の水又は湯を流通可能とされるチャンバー部と、
    水の電気分解用の陽極部と陰極部を対向状態としつつ交互に一又は複数並べて一体化して形成され、前記チャンバー部内に着脱可能に配設される対向電極部と、
    前記対向電極部の陽極部と陰極部間に水又は湯の流通状態を生じさせる水流発生手段とを備え、
    前記対向電極部に所定の給電手段より電力を供給して、少なくとも水素の気泡を発生させ、当該水素気泡をチャンバー部から貯水部内の水又は湯に導入することを
    特徴とする水素生成システム。
  2. 前記請求項1に記載の水素生成システムにおいて、
    前記給電手段が、
    前記チャンバー部の外側にチャンバー部と隣接させて配置される非接触電力伝送用の給電部と、
    前記チャンバー部内の前記給電部と対向する位置関係となる所定箇所に配設され、少なくとも前記対向電極部に電力供給可能とされる、前記給電部と対をなす非接触電力伝送用の受電部とを備えることを
    特徴とする水素生成システム。
  3. 前記請求項1又は2に記載の水素生成システムにおいて、
    前記水流発生手段が、前記給電手段より電力を供給されて作動し、前記貯水部の水又は湯を取り入れて前記対向電極部の各陽極部と陰極部間に送り出すポンプ部とされることを
    特徴とする水素生成システム。
  4. 前記請求項2に記載の水素生成システムにおいて、
    前記チャンバー部内に防水状態として配設され、前記受電部と電気的に接続されて、少なくとも前記対向電極部への前記受電部からの電力供給を制御する制御回路部と、
    前記貯水部の外に配設され、使用者の入力操作を受けて前記制御回路部に対する制御指示を発する操作制御部とを備え、
    前記給電部と受電部が、電力伝送と並行して給電部と受電部との間の通信を可能とされ、
    前記操作制御部が、前記給電部と電気的に接続され、操作制御部から制御回路部への少なくとも前記対向電極部の通電制御に係る信号送信が、前記給電部と受電部を通じてなされることを
    特徴とする水素生成システム。
  5. 前記請求項2に記載の水素生成システムにおいて、
    前記受電部が、電力伝送に伴う発熱で周囲の水又は湯を加熱し、水又は湯の熱対流を生じさせて前記対向電極部の各陽極部と陰極部間に水又は湯の流通状態を与える、前記水流発生手段を兼ねるものであることを
    特徴とする水素生成システム。
  6. 前記請求項1ないし4のいずれかに記載の水素生成システムにおいて、
    前記水流発生手段が、前記給電手段より電力を供給されて発熱し、周囲の水又は湯を加熱して水又は湯の熱対流を生じさせて、前記対向電極部の各陽極部と陰極部間に水又は湯の流通状態を与えるヒータとされることを
    特徴とする水素生成システム。
  7. 前記請求項2に記載の水素生成システムにおいて、
    前記受電部が、耐食性を有する金属材部分が露出したコイル部を有してチャンバー部に配設され、前記対向電極部における陽極部と陰極部のいずれか一方を兼ねることを
    特徴とする水素生成システム。
  8. 前記請求項2ないし7のいずれかに記載の水素生成システムにおいて、
    少なくともチャンバー部に対し着脱可能として配設される所定の支持枠部を備え、
    前記チャンバー部内に配設される前記対向電極部、水流発生手段、及び受電部が、前記支持枠部に取り付けられ、当該支持枠部ごとチャンバー部に対し着脱可能とされることを
    特徴とする水素生成システム。
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