JP2018023691A - 履物、インソール - Google Patents
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Abstract
【課題】足裏の滑りを防止するとともに、容易につま先、つけ根、かかとでバランスを取りながら歩行可能な履物等を提供する。【解決手段】利用者の少なくとも足裏の前方を支持する基体15を備え、基体15には、利用者の足の親指の中足趾節関節の足裏側に配置される突起20が設けられている。【選択図】図1
Description
本発明は、履物等に関する。
一般的に、正しい歩行は、足のつま先、足の指のつけ根(以下、単に「つけ根」と称する)、かかとの3点でバランスをとる(以下、「3点歩行」と称する)ことが知られている。一方で、多くの人は、つけ根とかかとの2点でバランスをとりながら歩行(以下、「2点歩行」と称する。)を行っている。
ここで、腰痛等の障害が発生する要因の一つとして、この2点歩行があげられる。2点歩行では、3点歩行よりも足の荷重が適正な位置よりも後方へとずれ、バランスをとるために伸筋群が緊張を起こし腰等に過剰な衝撃が加わるためである。
また、外反母趾等の足の障害が発生する要因の一つとして、この2点歩行があげられる。2点歩行では、つま先に力が加わらないことから足裏の横アーチや縦アーチが崩れるため足裏が不安定となっており、歩行中に足裏が滑る等することで過剰な力が足の骨の一部に加わるためである。
つまり、これら腰痛や外反母趾等の足の障害を防止するためには、3点歩行を行うことが重要となる。
また、歩行中における足裏の滑りを防止するためのインソールが提案されている。(特許文献1参照)。特許文献1に示すインソールは、足の親指と人差し指との間に挟んで利用される突起により、前すべりを防止するものである。
また、一般的な履物は、前下方向への摩擦抵抗はつま先若しくは足の甲によっておこり、靴底への荷重が間接的に伝わる構造体になっている。
特許文献1に示すインソールは、足裏の滑りを防止するには効果的であるものの、足の親指と人差し指には無意識に過剰な力が加わるため、足裏の状態が不安定になりやすい。
また、意識的につま先を接地させるように歩行したとしても、一般的な履物の構造上、足裏が滑りやすく足の指が浮きやすいため3点歩行は長続きしにくく、2点歩行に戻ってしまいやすい。
そこで、このような課題の一例を解消するために、本願は、足裏の滑りを防止するとともに、容易につま先、つけ根、かかとでバランスを取りながら歩行可能な履物等を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本願請求項1に記載の履物(100B、100C)は、利用者の少なくとも足裏の前方が接するベースを備え、前記ベースには、当該利用者の拇趾と第二趾の間の指元を始点として、前記ベースの両側の斜め後方に向かって延びて配置される突起部(150)を備えていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の履物は、請求項1に記載の履物において、前記突起部は、当該利用者の足の各指の中足趾節関節を結ぶ線(7)を跨ぐようにして配置されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の履物は、請求項2に記載の履物において、前記突起部の一部は、拇趾球の輪郭線の外側に配置されるように湾曲して形成されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の履物は、請求項1に記載の履物において、前記突起部は、当該利用者の足裏の拇趾球、及び小趾球のそれぞれを横断して配置されることを特徴とする。
また、請求項5に記載の履物は、請求項1、又は請求項4に記載の履物において、前記ベースには、利用者の拇趾と第二趾の間の指元に配置される突起を備えていることを特徴とする。
また、請求項6に記載のインソールは、履物内に装着されるインソールであって、利用者の足裏に装着されるベースを備え、このベースには、当該利用者の拇趾と第二趾のつけ根を始点として、前記ベースの両側の斜め後方に向かって延びて配置される突起部を備えていることを特徴とする。
また、請求項7に記載のインソール(60)は、履物内に装着されるインソールであって、利用者の少なくとも足裏のつけ根後方に接し、所定の厚みを有する基体(61)を備え、前記基体には、利用者の足裏を位置決めするための位置決め手段(62)を備えていることを特徴とする。
また、請求項8に記載のインソールは、請求項7に記載のインソールにおいて、前記基体は、帯状に形成され、少なくとも利用者の足裏の拇趾球(57)の近傍、及び小趾球(58)近傍と接触することを特徴とする。
また、請求項9に記載のインソールは、請求項7、又は請求項8に記載のインソールにおいて、前記位置決め手段は、足の複数の指を挿通可能な孔部であって、当該孔部が基体に一体的に形成されていることを特徴とする。
次に、本願を実施するための形態について、図1乃至図3を用いて説明する。
本願は、特に、図3に示すように歩行時においてつま先2が浮き上がることにより、足裏前方の接触面積が少ないことで足裏が滑りやすくなる点、及び重心が後方に移動することで腰などに負担がかかりやすくなる点を考慮してなされ、履物1A又はインソール1Bの表面につま先2及びつけ根3近傍をしっかりと接地させ、利用者に正しい歩行をさせるものである。
図1に示すように、本実施形態の履物1Aやインソール1Bは、足に装着されるものであって、足裏5が接触する基体(ベース)15と、基体15の前方が上方に突出した突起20と、を備える。この突起20は、利用者に装着された際に、少なくとも利用者の足の各指6の中足趾節関節(MTP関節X)を結ぶ線(以下、足の各指6の中足趾節関節を湾曲状に結んだ線をアーチ部分7と称する。)に沿って配置される(図2)。
突起20は、肉厚の最も厚い頂部を有し、頂部から前方、及び頂部から後方にかけて肉厚が薄くなるアーチ形状に形成されている。この突起20は、例えば、弾性部材で形成されており、荷重がかかることで滑らかに傾斜する。
足の指は、図3に示すように、側面視において、MTP関節Xを支点として指骨(つま先2)を上下に動作可能となっており、図1に示すようにアーチ部分7に突起20を配置することで、図3中二点鎖線に示すように、MTP関節Xを支点としてつま先2が自然と下方に屈曲する。これにより、つま先部分はインソール1Bや履物1Aの表面としっかり接地し、つま先2、つけ根3、かかと4の3点で体が支持されるため、歩行時には、体の重心が足の前方へと移動し、つま先2にしっかりと荷重がかかる。そして、足はその構造上、図4(a)に示すように、大きく横に広がり、各足指6の間隔も広がり、各指6がしっかりとインソール1Bや履物1Aの表面と接触する。このとき、各足指6は地面と正対し真下に向かって強く押す力が作用するため、正しい歩行が行われやすくなり、歩行が安定する。
なお、つま先2が浮いた状態の場合、つけ根3とかかと4の2点支持となり、重心が後方へと移動するため、腰などに負担がかかる。また、十分に広がった足は、図4(a)中矢印に示すように、各足指6が地面と正対し真下に向かって強く押す力が作用するものの、図4(b)に示すように、足が十分に広がらない場合、各足指6は地面と斜めに対峙するため、図4(b)中矢印に示すように、地面を斜めに押す力が作用するために力が分散して地面を強く押すことができず、さらに、足指6は内側に収束するため変形しやすくなるとともに歩行が安定しにくくなる。
また、アーチ部分7に突起20を配置することで、図1に示すように、突起20の表面に、MTP関節Xよりもかかと4側の足裏面とつま先2及びつけ根3近傍の足裏面を密着させ、足裏前方におけるインソール1Bや履物1Aの表面との接触面積を多くして摩擦係数を大きくすることで、歩行時において、足裏を滑りにくくできる。
次に、上述した実施形態に対応する具体的な実施例について、図5乃至図7を用いて説明する。また、図示例の履物は右足用であるが、左足用についても同様の構成であり、便宜的に図示並びにその説明を省略する。
なお、以下に説明する実施例は、本願発明を一般的にサンダルと称される履物に適用した実施例である。また、本実施例の履物は、サンダル以外の例えば運動靴等の様々な履物に適用することが可能である。
本実施例の履物1Aは、平面視において足型形状に模られた履物本体11と、履物本体を足に取り付ける取付体12(本願の引上手段)と、を有する。取付体12は、例えば、紐状の部材で形成され、履物本体11の前方両側側面に取り付けられ、図7に示すように、前方両側側面に取り付けられている2つの紐状の部材を足の甲の上部で交差させつつ、足首で結ぶことによって、履物本体11を足に固定する。
履物本体11は、図6に示すように、足裏5と接する略平板状の部材で構成され、利用者の足裏と接する表面13aと、その反対側に設けられた地面側と接する裏面13bと、を有する。なお、略平板状とは、足裏の形に模られた多少の凹凸を含む趣旨である。
履物本体11は、所定の厚みを有し平面視においてほぼ足裏の形状に模られた薄板状の基体15と、基体15の前方に設けられた突起20と、を備えている。基体15及び突起20は、歩行時において、地面との間に作用する力を吸収すべく弾性体で形成される。
なお、本実施例において、基体15は弾性体で形成されているが、特に、弾性を有する必要はなく、樹脂や木材等の種々の材料を用いて成形される。
この弾性体の強度としては、特に制限されるものではないが、復元力を有し、足裏に対して適度な反発力を作用させる必要がある。また、基体15の厚みも特に制限されるものではなく、履き心地に違和感等を覚えることなく良好な履き心地を維持できれば良い。
突起20は、基体15の表面13aに荷重がかかった場合に基体15上方に突出する部分であり、少なくとも利用者の親指の中足趾節関節の足裏と接する位置に配置される。
具体的に、突起20は、基体15の裏面13bに設けられ、基体15の一方の側縁から他方の側縁にわたって基体15を横断するように延びた略帯状の部材21によって形成されている。この部材21は、例えば、所定の厚みを有し、親指側の端部が小指側の端部よりも幅広に形成されている。
なお、親指側を小指側よりも幅広にしたのは、親指側にかかる荷重が小指側にかかる荷重よりも大きいことを考慮するものであり、特にこの形状に限定されるものではなく、均一幅としても構わない。
このように、本実施例の履物1Aは、基体15の裏面13bに部材21を配置することで、荷重が基体15に加わった際に部材21が弾性変形し、突起20が形成される。この突起20は、図1に示すように、肉厚の厚い頂部を有し、頂部から前方、及び頂部から後方にかけて肉厚が薄くなるアーチ形状に形成され、その表面はなだらかな曲面を有する。
したがって、利用者の足の指、母子球を含む指のつけ根3がこの突起20と密着するとともにこの突起20の高さによって足裏が滑り難くなり、足裏の滑りが防止される。また、この突起20の前方先端部の形状に沿って足の指が自然と「く」の字に屈曲する(指が下方に下がる)ことによって、つま先2は基体15の表面13a(地面)に接触されやすくなり、歩行時には、つま先2、つけ根3、かかと4の3点で安定的に足が支持される。
なお、本実施形態では、突起20を形成する部材21は、基体15の裏面に取り付けられているが、基体15の表面に取り付けられても構わない。
また、突起20は、弾性部材を有してなく固い部材であっても構わないが、その場合、部材21は、好適には、断面形状が略三角形状に形成され、アーチ部分7に沿うように配置される頂部と、頂部からつま先側に伸びる前方面と頂部から踵側に伸びる後方面と、を有し、この前方面と後方面が滑らかに湾曲して形成される。
部材21の形状を略三角形状に形成、さらには前方面と後方面を湾曲させることで、つけ根3の窪み近傍に突起20がより密着しやすくなるため、摩擦抵抗によって足裏の滑りがより防止される。また、突起20の前方先端側は自然に湾曲するため指がその形状に沿って配置され、指が浮いた状態になりにくくなることによって、つま先2は基体15(地面)に接触されやすくなり、歩行時には、つま先2、つけ根3、かかと4の3点で安定的に足が支持される。
また、基体15は、少なくとも足裏の前方部分と接地する領域を有していればよく、つま先2側、又はかかと4側の一部を欠く構成であっても構わない。
また、取付体12は、例えば、履物本体11の前方両側をその上方において弾性部材で連結しても構わない。また、本実施例の取付体12は、足の甲の部分を固定することで履物本体11を足に固定するようになっているが、足の指も含めて固定するように取付体12を配置しても構わない。このように、取付体12は、履物本体11を足に固定でき、さらには、履物本体11の前方両側側面を上方へ引き上げることができればどのような形態であっても構わない。
また、本実施例では、突起20を形成する部材21は、所定の位置に固定して取り付けられるが、前後方向に移動可能に取付可能とし、部材21の位置を調整可能としても構わない。例えば、基体15と部材21とをマジックテープ(登録商標)等で着脱可能にし、基体側のマジックテープ(登録商標)を幅広に設けることで、部材21の位置を前後方向に移動することが可能となる。このようにすれば、利用者の各々の足裏の形状にしたがって、適正な位置に部材21を配置することが可能となる。
以上に説明したように、本実施例の履物1Aは、利用者の少なくとも足の前方を支持する基体15を備え、この基体15には、利用者の各指の中足趾節関節を結ぶ湾曲状の線(アーチ部分7)に沿って突起20が設けられている。
したがって、この履物1Aは、突起20によって利用者の足裏5のつま先2の後方を含むつけ根3の近傍を基体15の表面13aに密着させるとともに、つま先2を下方に屈曲させることが可能であるため、歩行時において、つま先2、つけ根3、かかと4の3点で安定的に足が支持される。
次に、図8を用いて本願の実施例2について説明する。なお、図8において、図5及び図6と共通する部分には同一符号を付し、それらの詳細な説明は省略する。また、図示例のインソールは右足用であるが、左足用についても同様の構成であり、便宜的に図示並びにその説明を省略する。
なお、以下に説明する実施例は、一般的に運動靴と称される履物の中底の上に装着されるインソール1Bである。また、本実施例のインソールが装着される履物は、運動靴に限定されるものではなく、サンダル等様々な履物にも適用することが可能である。また、インソール1Bとは、いわゆる中底と中敷のどちらも含むものであるが、本実施例では中敷として説明を行う。なお、中底とは履物の一部品であり、完成後は取外しができないものをいう。一方、中敷とは、完成後の履物の追加部品として後で取り付け、取り外し可能なものをいう。
実施例2に係るインソール1Bは、本願発明の適用例が異なる一例であって、実施例1の履物1Aは、直接的に地面を歩くために用いられる履物であるのに対して、実施例2のインソール1Bは間接的に地面を歩くために用いられる点で異なる。
本実施例のインソール1Bは、利用者の足裏と接する中底31aを有する足型形状に模られた履物本体31に装着される。履物本体31は、例えば、運動靴であって、足の全体を覆うものである。
インソール1Bは、足裏と接する略平板状の部材で構成され、足裏側と接する表面13aと、その反対側に設けられた履物本体31の中底31aと接する裏面13bと、を有する。なお、略平板状とは、足裏の形に模られた多少の凹凸を含む趣旨であり、インソール1Bは、履物本体31の中底31a上に配置されるものである。
インソール1Bは、所定の厚みを有し平面視においてほぼ足裏の形状に模られた薄板状の基体15と、基体15の前方に設けられた突起20と、を備えている。突起20は、弾性変形可能な弾性体で形成される。この弾性体の強度としては、特に制限されるものではないが、復元力を有し、足裏に対して適度な反発力を作用させる必要がある。
基体15の平面形状は、履物本体31の中底31aの形状よりも少し小さい同形状に形成され、基体15を中底31a上に装着した後に履物本体31の内部でずれにくくなっている。
なお、基体15は、履物本体31の中でずれることのない程度に固定可能な面積が必要であるものの、少なくとも足裏の前方部分と接地する領域を有していればよく、つま先側、又はかかと側の一部を欠く構成であっても構わない。
突起20は、基体15上方に突出した部分であり、少なくとも利用者の親指の中足趾節関節の足裏と接する位置に配置される。
具体的に、突起20は、基体15の裏面に設けられ、所定の厚みを有し、基体15の一方の側縁から他方の側縁にわたって基体15を横断するように延びた略帯状の部材21によって形成されている。このように、基体15の裏面に部材21を配置することによって突起20を形成することで、荷重が基体15に加わった際に部材21が弾性変形し、突起20の表面はなだらかな曲面を有して形成される。
したがって、利用者の足の各指、母子球を含む指のつけ根3がこの突起20と密着するとともにこの突起20の高さによって足裏が滑り難くなり、足裏の滑りが防止される。また、この突起20の前方先端部の形状に沿って足の指が自然と「く」の字に屈曲することによって、つま先2は基体15の表面13a(地面)に接触されやすくなり、歩行時には、つま先2、つけ根3、かかと4の3点で安定的に足が支持される。
次に、図9を用いて本願の実施例3について説明する。なお、図9(a)は、左足の足裏に本実施例のインソールを装着する際の説明に用いられる模式図である。また、図9において、図5、図6、及び図8と共通する部分には同一符号を付し、それらの詳細な説明は省略する。また、図示例のインソールは左足用であるが、右足用についても同様の構成であり、便宜的に図示並びにその説明を省略する。
なお、以下に説明する実施例は、一般的に運動靴と称される履物の中底の上に装着されるものである。また、本実施形態のインソール1Cは、運動靴に限定されるものではなく、サンダル等様々な履物に適用することが可能である。
実施例3に係るインソール1Cは、実施例2のインソール1Bが、その形状でもってインソール1Bの滑りを防止するものであるのに対して、実施例3のインソール1Cは履物31の中底31aに直接作用してインソール1Cの滑りを防止する点で異なる。
本実施例のインソール1Cは、図9(a)に示すように、突起20として機能する足の両側を横断するように延びた略帯状の部材41によって形成され、特に、平面視における部材41の形状が、つま先2側、及びかかと4側の一部を欠く形状である場合に有効である。また、この部材41の両側には、例えば、紐状の取付体12が夫々取り付けられており、足の甲の上部で交差させつつ、足首で結ぶことによって部材41が足に固定される。
また、この部材41は、その両側側面の幅が利用者の足の幅を超えて少し広く形成され、この部材41を利用者の足に装着した際に、幅広に形成された部材41の両側が取付体12によって上方に引き上げられ、利用者の足の前方側面部がその部材41の両側によって覆われる。このように、部材41の横幅を幅広に形成し、部材41の両側で足の両側をホールドすることで、足裏の横アーチがくずれにくくなっており、上述した部材41による突起20の効果とともに、より指先がひろがり指の摩擦抵抗が増して踏ん張ることが可能となる。
また、部材41の裏面41aには、ゴム等の粘着部材による半円状の凸状体40が所定の間隔で形成される。この凸状体40が所定の間隔で形成されることで、全体として凹凸形状に形成される。なお、この形状は凸状体40に限られるものではなく、例えば、ゴム等の粘着部材で形成された幅方向に延びる帯状体を並列に複数設けても、縦方向に延びる帯状体を複数設けても構わない。
このように構成されたインソール1Cによれば、部材41の裏面41aに形成された凸状体40により履物の中底に対して滑りにくくなっているとともに、歩行時における足裏のすべりを効果的に防止することができる。また、部材41の側面は、利用者の足の幅を超えて形成されており、図9(c)に示すように、基体15の前方両側端部は取付体12によって上方に引き上げられるため、足裏の横アーチがくずれにくくなっている。したがって、歩行時において、適正につま先2を含む足裏が履物の中底の表面(地面)に接地される。
次に、図10及び図11を用いて本願の実施例4について説明する。また、図10及び図11において、図5、及び図6と共通する部分には同一符号を付し、それらの詳細な説明は省略する。なお、本実施例は、図5及び図6に示す実施例1に示す履物1Aと、突起20を形成する部材の形態が異なる点で相違する。
本実施例の履物1Dは、図5に示す実施例と同様に、平面視において足型形状に模られた履物本体11と、履物本体を足に取り付ける取付体12(本願の引上手段)と、を有する。取付体12は、例えば、紐状の部材で形成され、履物本体11の前方両側側面に取り付けられる。
この履物本体11は、図11に示すように、足裏5と接する略平板状の部材で構成され、利用者の足裏と接する表面13aと、その反対側に設けられた地面側と接する裏面13bと、を有する。なお、略平板状とは、足裏の形に模られた多少の凹凸を含む趣旨である。
履物本体11は、所定の厚みを有し平面視においてほぼ足裏の形状に模られた薄板状の基体15と、基体15の前方に設けられた突起20と、を備えている。基体15及び突起20は、歩行時において、地面との間に作用する力を吸収すべく弾性体で形成される。
この弾性体の強度としては、特に制限されるものではないが、復元力を有し、足裏に対して適度な反発力を作用させる必要がある。また、基体15の厚みも特に制限されるものではなく、履き心地に違和感等を覚えることなく良好な履き心地を維持できれば良い。
この突起20は、基体15の一方の側縁から他方の側縁にわたって基体15を横断するように延びた略帯状の部材50によって形成されており、その断面形状が履物本体11の裏面と接する底部50aを有する略三角形状に形成され、図10に示すアーチ部分7に沿うように配置される頂部51と、頂部51からつま先側に直線状に伸びる前方面52と頂部51から踵側に直線状に伸びる後方面53と、を有して形成される。なお、この前方面52と後方面53は滑らかに湾曲して形成されても構わない。
そして、履物1Dは、部材50の底部を履物本体11の裏面13bに接着等によって固定して製造される。このようにして製造された履物1Dは、荷重が基体15に加わった際に部材50が弾性変形し、突起20が形成される。この突起20は、図7に示すように、履物本体11の表面13aにおいて、上方に突出する肉厚の厚い頂部を有し、頂部から前方、及び頂部から後方にかけて肉厚が薄くなるアーチ形状に形成され、その表面はなだらかな曲面を有して形成される。
したがって、利用者の足の指、拇指球を含む指のつけ根3がこの突起20と密着するとともにこの突起20の高さによって足裏が滑り難くなり、足裏の滑りが防止される。また、この突起20の前方先端部の形状に沿って足の指が自然と「く」の字に屈曲する(指が下方に下がる)ことによって、つま先2は基体15の表面13a(地面)に接触されやすくなり、歩行時には、つま先2、つけ根3、かかと4の3点で安定的に足が支持される。
なお、部材50の幅は、均一幅でもよいし、親指側の端部が小指側の端部よりも幅広に形成されても構わない。
このように、本実施例の履物1Dは、基体15の裏面13bに略三角形状の部材50を配置したものであって、部材50の頂部51を下側にして、底部50aを裏面13bに接着固定して製造される。そして、荷重が履物本体に加わると、部材が弾性変形することによって、基体15のアーチ部分7が上方へと突出し図7に示すように突起20を形成することができる。
次に、図12及び図13を用いて本願の実施例5について説明する。なお、本実施例は、運動靴等の中敷きに適用した一例を説明する。
本実施例は、特に、歩行時においてつま先2が浮き上がることにより、足裏前方の接触面積が少ないことで足裏が滑りやすくなる点、及び重心が後方に移動することで腰などに負担がかかりやすくなる点を考慮してなされ、履物100Aの表面につま先2及びつけ根3近傍をしっかりと接地させ、利用者に正しい歩行をさせるものである。
図12に示すように、本実施形態の履物100Aは、利用者の足に装着される履物本体(図示しない)を備え、その内側底部には、少なくとも利用者の足裏の前方が接する接触面111aを有する基体110を備えている。この基体110の前方部には、上方に突出する突起部120が設けられている。
なお、基体110は、少なくとも足裏の前方が接する領域を有していればよく、必ずしも利用者の足裏全体を接触させる必要はない。
履物本体は、利用者の足の甲を覆うように配置され、利用者の足が位置決めして固定される。そして、突起部120が利用者の足裏の適切な位置に位置決めされる。
突起部120は、基体110の裏面に設けられ、図13に示すように、利用者の足の拇趾と第二趾のつけ根を始点として、略U字またはV字状に基体110の前方部両側の斜め後方に向かって延びて配置される。この突起部120は、略帯状に形成された部材121を備え、その前方端部は、例えば、利用者の足の各指6の中足趾節関節(MTP関節X)を湾曲状に結んだアーチ部分7にほぼ沿ったアーチ状に形成されている。そして、基体110が足に装着された際に、図12に示すように、その荷重によって部材121及び基体110が弾性変形し、突起部120は基体110の上方に突出する。
なお、本実施形態において、突起部120は基体110の裏面に設けられているが、表面側、又は基体110を上下2つの部材で構成し、その部材間に設けられてもかまわない。
足の指は、図3に示すように、側面視において、MTP関節Xを支点として指骨(つま先2)を上下に動作可能となっており、突起部120を設けることで、図3中二点鎖線に示すように、つま先を自然と下方に屈曲させることが可能である。これにより、つま先部分は履物100Aの表面に密着し、つま先2、つけ根3、かかと4の3点で体が支持されるため、歩行時には、身体の重心が足の前方へと移動し、つま先2にしっかりと荷重がかかる。そして、足はその構造上、図4(a)に示すように、大きく横に広がり、各足指6の間隔も広がり、各指6がしっかりと履物100Aの表面と接触する。このとき、各足の指6は地面と正対し真下に向かって強く押す力が作用するため、正しい歩行が行われやすくなり、歩行が安定する。
なお、つま先2が浮いた状態の場合、つけ根3とかかと4の2点支持となり、重心が後方へと移動するため、足裏が不安定となる。また、十分に広がった足は、図4中矢印に示すように、各足の指6が地面と正対し真下に向かって強く押す力が作用するものの、図4(b)に示すように、足が十分に広がらない場合、各足指6は地面と斜めに対峙するため、図4中矢印に示すように、地面を斜めに押す力が作用するために力が分散して地面を強く押すことができず、さらに、足指6は内側に収束するため変形しやすくなるとともに歩行が安定しにくくなる。
このように、本実施例の履物100Aは、利用者の足のつけ根近傍に配置されてつま先2の浮き上がり等を防止する突起部120を備えているので、図12に示すように、突起部120の表面に、つま先2及びつけ根3近傍の足裏面が密着し、足裏前方における履物100Aの表面との接触面積が多くなり摩擦係数が大きくなるため、歩行時において足裏を滑りにくくできる。また、突起部120によって、足は大きく横に広がり、足の各指6の間隔も広がり、各指6は、屈曲してしっかりと基体110の表面に接地するため、足裏を安定させることが可能である。
次に、図14を用いて本願の実施例6について説明する。また、図示例の履物100Bは右足用であるが、左足用についても同様の構成であり、便宜的に図示並びにその説明を省略する。
なお、以下に説明する実施例は、本願発明を一般的に草履と称される履物に適用した実施例である。また、本実施例の履物は、草履以外の例えば運動靴等の様々な履物に適用することが可能である。
図14に示すように、本実施例の履物100Bは、例えば、平面視において足型形状に模られたベース130を備え、このベース130の表面には利用者の足が載置される。そして、このベース130上には、利用者の足を位置決めするとともに固定する鼻緒135が設けられている。
鼻緒135は、、足の拇趾と第二指の間の指元に挟まる円柱状の突起141に、足の甲の一部を覆う略V字形に形成された帯状のベルト142の先端が一体的に設けられて構成される。
ベース130は、略平板状の弾性部材で形成され、例えば、ビニール樹脂によって形成される。なお、略平板状とは、足裏の形に模られた多少の凹凸を含む趣旨である。また、ベース130の材質は、ビニール以外の樹脂やコルク、ゴム等であってもよく、特に限定されるものではない。
この弾性部材の強度としては、特に制限されるものではないが、復元力を有し、足裏に対して適度な反発力を作用させる必要がある。また、ベース130の厚みも特に制限されるものではなく、履き心地に違和感等を覚えることなく良好な履き心地を維持できれば良い。
このベース130は、前方中央部から右寄りに形成された前方孔146と、後方左右両側に夫々形成された2つの左孔147及び右孔148と、を有し、前方孔146には、突起141が取り付けられ、左右の孔147、148には、ベルト142の後端が取り付けられる。
そして、この前方孔146に配置される突起141によって、利用者の足が位置決めされ、ベルト142によって、足の甲の一部が覆われてベース130に固定される。
また、ベース130上には、図14に示すように、ベース130の表面から上方に突出する突起部150が設けられている。
なお、この突起部150は、ベース130の裏面、、又はベース130を上下2つの部材で構成し、その部材間に取り付けられても構わない。この場合、ベース130の表面に荷重がかかった場合に、ベース130の弾性変形によってこのベース130の前方部(利用者の足裏のつけ根近傍)が上方に突出する。
この突起部150は、断面が略矩形状形成されたゴムやスポンジ等の弾性体で形成され、例えば、略U字またはV字状であって略均等幅の帯状に形成されている。なお、この突起部150は、弾性体でなく樹脂等の比較的硬い材質で形成されてもよい。この場合、足裏との密着性を高めるべく断面視山型の湾曲状にすることが好ましい。
突起部150は、利用者に履物100Bが装着された際に、突起141を始点として、利用者の足裏の拇趾球の最大豊隆部又はその近傍を横断するように履物100Bの前方部の内側斜め後方に延びて配置される突起体151と、突起部150を始点として、小趾球の最大豊隆部又はその近傍を横断するように履物100Bの前方部の外側斜め後方に延びて配置される他の突起体152と、を備えている。
また、この突起部150の前方端部は、利用者の足の各指6の中足趾節関節(MTP関節X)を湾曲状に結んだアーチ部分7にほぼ沿ったアーチ状に形成されていることが好ましい。
なお、本実施例において、突起体151、152は弾性体で形成されているが、特に、弾性を有する必要はなく、樹脂や木材等の種々の材料を用いて成形されても構わない。
このように構成された履物100Bによれば、利用者の足の各指、つけ根3、拇趾球、及び小趾球が突起部150の表面と密着されることによって足裏が滑り難くなり、足裏の滑りが防止される。また、この突起部150の前方先端部の形状に沿って足の指が自然と「く」の字に屈曲する(指が下方に下がる)ことによって、つま先2は浮き上がることなくベース130の表面(地面)に接触されやすくなり、歩行時には、つま先2、つけ根3、かかと4の3点で安定的に足が支持される。
また、突起141を有することで、足裏のすべりを容易に防止できるとともに、足の位置が固定される。したがって、この突起141を始点として突起部150を配置することで、利用者の足裏の適正な位置に突起部150を容易に配置可能である。
以上に説明したように、本実施例の履物100Bは、利用者の足が載置されるベース130を備え、このベース130の前方には、利用者の拇趾と第二趾の間の指元に配置される突起141と、突起141を始点として、利用者の足裏の拇趾球の最大豊隆部近傍を横断するようにベース130の前方部の内側斜め後方に延びて配置される突起体151と、突起141を始点として、小趾球の最大豊隆部近傍を横断するようにベース130の前方部の外側斜め後方に延びて配置される他の突起体152と、を備えている。
したがって、この履物100Bは、突起体151、152によって、つま先2の浮き上がりを防止してつま先2を下方に屈曲させ、利用者の足裏5のつま先、つけ根、拇趾球、及び小趾球近傍をベース130の表面に密着させることが可能であるため、安定的に足が支持される。
次に、図15及び図16を用いて本願の実施例7について説明する。本実施例は、足に直接装着され、履物とは別体として設けられたインソール160である。なお、このインソール160は、履物の中底等の上に載置されることで機能するが、この履物は、運動靴等に限定されるものではなく、サンダル等様々な履物にも適用することが可能である。また、図示例のインソール160は右足用であるが、左足用についても同様の構成であり、便宜的に図示並びにその説明を省略する。
本実施形態のインソール160は、少なくとも足裏のつけ根後方が接する接触面161aを有するベース161を備える。
このベース161の上面には、前後方向に所定の足指を挿通可能な円環状の孔部162(本願の位置決め手段)が一体的に設けられており、インソール160は、この孔部162に足の指6を挿通することで利用者の足裏に位置決めして固定することができる。
孔部162は、例えば、ベース161の上面左右に一体的に設けられ、利用者の拇趾を挿通する第1の孔162aと、小指(第五趾)を挿通する第2の孔162bと、を有する。第1の孔162aは、第2の孔162bよりも少し大きく形成される。
なお、本実施形態では、拇趾と小指を挿通する孔162a、162bを形成したが、例えば、拇趾と、他のすべての指を挿通する2つの孔を形成しても構わない。このように孔部162は、ベース161を利用者の足裏の適切な位置に位置決めして固定するための手段であり、その形状や配置は特に限定されるものではない。
また、ベース161は、弾性体で形成されており、適度に荷重が加わることで弾性変形可能となっている。本実施形態のベース161は、高分子溶液を冷却化することによって得られるゲル状の部材が用いられるが、ゴム等の部材が用いられても良い。また、ベース161は、弾性を有することが好ましいものの必須の要素ではない。弾性を有しない材質でベース161が成形された場合、各利用者の足の形状に応じたものを用いる必要があるが、弾性を有することで、利用者の足のサイズや大きさに応じて変形可能であるため対応しやすくなる利点がある。
このベース161は、図15及び図16に示すように、所定の厚みを有して略帯状に形成され、少なくとも利用者の足裏の拇趾球57、及び小趾球58の一部又は全部を含む足裏と接し、このベース161の幅(左右方向の長さ)は、利用者の足幅よりも少し小さく形成される。
このベース161は、例えば、親指側の端部が小指側の端部よりも前後方向の長さが幅広に形成されており、具体的には親指側はほぼ拇趾球57を覆う程度の領域を有し、小指側はほぼ小趾球58を覆う程度の領域を有する。また、ベース161の前端は、足の各指6のつけ根に沿って配置されるアーチ形状に形成される。
なお、親指側を小指側よりも幅広にしたのは、親指側にかかる荷重が小指側にかかる荷重よりも大きいことを考慮するものであり、特にこの形状に限定されるものではなく、均一幅としても構わない。
また、本実施例のインソール160のベース161は、正面視において、上下方向に湾曲して略「への字」形状に形成されるが、平坦状であっても構わない。
そして、ベース161を足に装着して履物を履いた際には、ベース161に荷重が加わることで弾性変形し、ベース161の表面はなだらかな曲面を有し、足裏が密着して取り付けられる。このように、利用者の足の各指、つけ根3、拇趾球57、および小趾球58近傍をこのベース161の表面に密着させることで足裏が滑り難くなり、足裏の滑りが防止される。また、履物の表面に対してベース161が所定の高さを有して配置されるため、ベース161の前方先端部の形状に沿って足の指が自然と「く」の字に屈曲することによって、つま先2は浮くことなく履物の表面に接触されやすくなり、歩行時には、つま先2、つけ根3、かかと4の3点で安定的に足が支持される。
次に、図17及び図18を用いて本願の実施例8について説明する。また、図17及び図18において、図14と共通する部分には同一符号を付し、それらの詳細な説明は省略する。なお、本実施例は、図14に示す突起部150の好適な取付位置を示す一例である。また、図示例の履物100Cは右足用であるが、左足用についても同様の構成であり、便宜的に図示並びにその説明を省略する。
本実施例の履物100Cに設けられる突起部150は、利用者の足の拇趾と第二趾の間の指元(突起141)から、ベースの前方部左右両側の斜め後方に延びて配置される突起体を有する。
突起部150は、突起141を基点として利用者の拇趾側に配置される第1の突起部151Aと、利用者の第二趾から第五趾側に配置される第2の突起部151Bと、を有し、略U字状に一体的に形成されている。なお、突起体は、第1の突起部151Aと第2の突起部151Bとを分けて別体として配置しても構わない。
また、この突起部150は、利用者の足の各指6の中足趾節関節(MTP関節X)を結ぶ線7を跨ぐようにして配置される。
また、この突起部150の形状は、好ましくは断面視略半円状に形成されているが、特にこの形態に限定されるものではなく矩形状であっても構わない。
図18に示すように、第1の突起部151Aは、拇趾球の輪郭線の外側に配置されるように湾曲して形成され、歩行時において、拇趾球の滑りが防止されるとともに、拇趾が自然に屈曲し、歩行時において拇趾が浮くことなくベース130の表面に密着される。
第2の突起部151Bは、少なくとも利用者の足の各指6の中足趾節関節(MTP関節X)を結ぶ線7を跨ぐ長さを有して略直線状に形成される。なお、第2の突起部151Bの端部は、ベース130の側面まで到達する長さを有しても構わない。
このように構成された履物100Cによれば、突起部150によって、拇趾球から小指側の小趾球をつなぐ肉球の滑りが防止され、特に、拇趾の浮きが防止されて安定的に足が支持される。
以上に説明したように、本実施例の履物100Cは、利用者の足が載置されるベース130を備え、このベース130の前方には、利用者の拇趾と第二趾の間の指元に配置される突起141と、突起141を基点として、利用者の足の各指の中足趾節関節(MTP関節X)を結ぶ線7を跨ぐようにしてベース130の前方部左右両側の斜め後方に延びて配置される突起部150を備えている。また、突起部150の一部は、拇趾球の輪郭線の外側に配置されるように湾曲して形成されている。
したがって、この履物100Cは、突起部150によって、拇趾球から小指側の小趾球をつなぐ肉球の滑りが防止され、特に、拇趾の浮きが防止されて安定的に足が支持される。
なお、上述した実施例は一形態であって、この形態に限定されるものではない。例えば、本実施例を適宜組み合わせても構わない。具体的には、実施例1の履物1Aに用いられる基体15の裏面13bに実施例3で示すインソール1Cの部材41の裏面41aに形成される凸状体40を設けても構わない。同様に、実施例2で示すインソール1Bの部材の裏面13bに実施例3で示すインソール1Cの部材41の裏面41aに形成される凸状体40を設けても構わない。
また、凸状体40の代わりとして、部材41を粘着質の材料を用いて形成してもよく、さらには、部材の裏面を粘着質の層とし、部材の表面をゴムなどの弾性層とした二層構造としても構わない。
また、実施例6及び8に示す履物100B、100Cは、インソールとして構成しても構わない。この場合、突起部150は、足裏に装着される所定の厚みを有するベースの表面又は裏面に設けられる。ベースの形状や大きさは、特に限定されるものではないが、少なくとも足裏の前方部を覆う程度の大きさを有することが好ましい。
1A、100A、100B、100C 履物
1B、1C、160 インソール
3 つけ根
7 アーチ部分
12 取付体
13b 基体の裏面
15 基体
20 突起
120、150 突起部
160 インソール
162 孔部
1B、1C、160 インソール
3 つけ根
7 アーチ部分
12 取付体
13b 基体の裏面
15 基体
20 突起
120、150 突起部
160 インソール
162 孔部
Claims (9)
- 利用者の少なくとも足裏の前方が接するベースを備え、
前記ベースには、当該利用者の拇趾と第二趾の間の指元を始点として、前記ベースの両側の斜め後方に向かって延びて配置される突起部を備えていることを特徴とする履物。 - 前記突起部は、当該利用者の足の各指の中足趾節関節を結ぶ線を跨ぐようにして配置されていることを特徴とする請求項1に記載の履物。
- 前記突起部の一部は、母趾球の輪郭線の外側に配置されるように湾曲して形成されていることを特徴とする請求項2に記載の履物。
- 前記突起部は、当該利用者の足裏の拇趾球、及び小趾球のそれぞれを横断して配置されることを特徴とする請求項1に記載の履物。
- 前記ベースには、利用者の拇趾と第二趾の間の指元に配置される突起を備えていることを特徴とする請求項1、又は請求項4に記載の履物。
- 履物内に装着されるインソールであって、
利用者の足裏に装着されるベースを備え、
このベースには、当該利用者の拇趾と第二趾のつけ根を始点として、前記ベースの両側の斜め後方に向かって延びて配置される突起部を備えていることを特徴とするインソール。 - 履物内に装着されるインソールであって、
利用者の少なくとも足裏のつけ根後方に接し、所定の厚みを有する基体を備え、
前記基体には、利用者の足裏を位置決めするための位置決め手段を備えていることを特徴とするインソール。 - 前記基体は、帯状に形成され、少なくとも利用者の足裏の拇趾球の近傍、及び小趾球近傍と接触することを特徴とする請求項7に記載のインソール。
- 前記位置決め手段は、足の複数の指を挿通可能な孔部であって、当該孔部が基体に一体的に形成されていることを特徴とする請求項7、又は請求項8に記載のインソール。
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