JP2018020311A - 水素水の生成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】中性又はアルカリ性の水素水を生成できる水素水の生成方法を提供する。
【解決手段】筐体20、前記筐体の内部を区画する隔膜25、前記隔膜により区画されることで前記筐体の内部に形成された陽極室21及び陰極室22、陽極室側の前記隔膜の面に接触又は僅かな隙間を介して設けられた陽極23、及び陰極室側の前記隔膜の面に接触又は僅かな隙間を介して設けられた陰極24を含む少なくとも一の電解槽2を用いてpH6〜8の水素水を生成する方法において、前記陰極室にミネラル成分を含む水を連続して供給するとともに、前記陽極室に、不純物含有量を超えない量のミネラル成分を含まない水を供給し、前記陽極及び前記陰極に直流電圧を印加して、前記陰極室で生成された水素水を配水する。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素水の生成方法に関するものである。
容器の内部に隔膜を挟んで陽電極板と陰電極板とを設け、容器に供給した水を電気分解して陰電極板で水素を発生させて、水素を含有する水素水を生成する水素水生成装置が知られている(特許文献1)。
特開2015−223553号公報
上記従来の水素水生成装置は、陰極で発生した水素を陰極室に供給された水に含ませて水素水を生成するものであるから、pHが8を超えるアルカリ性の水素水である。しかしながら、必要に応じてアルカリ性の水素水以外にもpH6〜8の中性範囲の水素水を要求されることもあるが、上記従来の水素水生成装置ではpH6〜8の中性範囲の水素水は生成することができなかった。
本発明が解決しようとする課題は、pH6〜8の中性範囲又はpH8超のアルカリ性の水素水を生成できる水素水の生成方法を提供することである。
本発明は、筐体、前記筐体の内部を区画する隔膜、前記隔膜により区画されることで前記筐体の内部に形成された陽極室及び陰極室、前記陽極室側の前記隔膜の面に接触して設けられた陽極、及び前記陰極室側の前記隔膜の面に接触して設けられた陰極を含む少なくとも一の電解槽を用いてpH6〜8の水素水を生成する方法において、
前記陰極室にミネラル成分を含む水を連続して供給するとともに、前記陽極室に、
1)不純物含有量を超えない量のミネラル成分を含まない水を供給し、又は
2)前記陽極室にミネラル成分を含む水又は不純物含有量を超えない量のミネラル成分を含まない水を貯留し、
前記陽極及び前記陰極に直流電圧を印加して、前記陰極室で生成された水素水を配水することにより、上記課題を解決する。
本発明は、筐体、前記筐体の内部と外部とを区画する隔膜、前記隔膜により区画されることで前記筐体の内部に形成された陰極室、前記筐体の外部の前記隔膜の面に接触して設けられた陽極、及び前記陰極室側の前記隔膜の面に接触して設けられた陰極を含む少なくとも一の電解槽を用いてpH6〜8の水素水を生成する方法において、
前記陰極室にミネラル成分を含む水を連続して供給するとともに、少なくとも前記陽極と前記隔膜との間に、不純物含有量を超えない量のミネラル成分を含まない水又はミネラル成分を含む水を供給し、前記陽極及び前記陰極に直流電圧を印加して、前記陰極室で生成された水素水を配水することにより、上記課題を解決する。
本発明は、筐体、前記筐体の内部を区画する隔膜、前記隔膜により区画されることで前記筐体の内部に形成された陽極室及び陰極室、前記陽極室側の前記隔膜の面に接触して設けられた陽極、及び前記陰極室側の前記隔膜の面に接触して設けられた陰極を含む少なくとも一の電解槽を用いてpH8超の水素水を生成する方法において、
前記陰極室にミネラル成分を含む水を連続して供給するとともに、前記陽極室にミネラル成分を含む水を供給し、前記陽極及び前記陰極に直流電圧を印加して、前記陰極室で生成された水素水を配水することにより、上記課題を解決する。
本発明は、pH8超の水に水素含有ガスを溶解させることにより、上記課題を解決する。
本発明によれば、陽極室にミネラル成分を含まない水を供給するか又はミネラル成分を含む水を貯留すると、陰極室においてpH6〜8の水素水を生成することができる。また、陰極室のみを有する電解槽の陽極と隔膜との間に水を供給しても、陰極室においてpH6〜8の水素水を生成することができる。一方において、陽極室にミネラル成分を含む水を供給すると、陰極室においてpH8超の水素水を生成することができる。また、pH8超の水に水素含有ガスを溶解させることによっても、アルカリ性の水素水を生成することができる。
本発明に係る水素水生成方法を使用した水素水生成装置の一実施の形態を示す全体構成図である。 本発明に係る水素水生成方法を使用した水素水生成装置の他の実施の形態を示す全体構成図である。 本発明に係る水素水生成方法を使用した水素水生成装置のさらに他の実施の形態を示す全体構成図である。 本発明に係る水素水生成方法を使用した水素水生成装置のさらに他の実施の形態を示す全体構成図である。 本発明に係る水素水生成方法を使用した水素水生成装置のさらに他の実施の形態を示す全体構成図である。
以下に説明する本発明に係る水素水の生成方法及びこれを用いた一実施の形態である水素水生成装置1は、たとえば、細胞や臓器を含む生体(人及び動物)の健康維持、機能維持、疾病改善、機能改善、健康診断、又は機能測定を目的に、生成した水素水を生体に供給するために用いることができる水素水の生成方法及び水素水生成装置である。生成された水素水の生体への供給手段としては、飲用による供給、注射や点滴による供給、液状薬剤や臓器保存液などのような、生体に適用されることを前提とした生体適用液へ水素水を添加することによる供給などが含まれる。ただし、本発明は、上述したとおりpH6〜8の中性範囲の水素水とpH8超のアルカリ性の水素水を選択的に生成できる水素水の生成方法及び水素水生成装置1を提供することを目的とすることから、生成された水素水の用途については上記用途に何ら限定されることはない。
《第1実施形態(中性の水素水の生成方法)》
本発明の第1実施形態に係る水素水生成方法は、pH6〜8の中性範囲の水素水を生成する方法であり、
(1)筐体20、前記筐体20の内部を区画する隔膜25、前記隔膜25により区画されることで前記筐体20の内部に形成された陽極室21及び陰極室22、前記陽極室21側の前記隔膜25の面に接触又は僅かな隙間を介して設けられた陽極23、及び前記陰極室22側の前記隔膜25の面に接触又は僅かな隙間を介して設けられた陰極24を含む少なくとも一の電解槽2を用いてpH6〜8の中性範囲の水素水を生成する方法において、
前記陰極室22にミネラル成分を含む水を連続して供給するとともに、前記陽極室21に、不純物含有量を超えない量のミネラル成分を含まない水を供給し、前記陽極23及び前記陰極24に直流電圧を印加して、前記陰極室22で生成された水素水を配水する、
(2)筐体20、前記筐体20の内部を区画する隔膜25、前記隔膜25により区画されることで前記筐体20の内部に形成された陽極室21及び陰極室22、前記陽極室21側の前記隔膜25の面に接触又は僅かな隙間を介して設けられた陽極23、及び前記陰極室22側の前記隔膜25の面に接触又は僅かな隙間を介して設けられた陰極24を含む少なくとも一の電解槽2を用いてpH6〜8の中性範囲の水素水を生成する方法において、
前記陰極室22にミネラル成分を含む水を連続して供給するとともに、前記陽極室21にミネラル成分を含む水を貯留し、前記陽極23及び前記陰極24に直流電圧を印加して、前記陰極室22で生成された水素水を配水する、
(3)筐体20、前記筐体20の内部と外部とを区画する隔膜25、前記隔膜25により区画されることで前記筐体20の内部に形成された陰極室22、前記筐体20の外部の前記隔膜25の面に接触又は僅かな隙間を介して設けられた陽極23、及び前記陰極室22側の前記隔膜25の面に接触又は僅かな隙間を介して設けられた陰極24を含む少なくとも一の電解槽2を用いてpH6〜8の中性範囲の水素水を生成する方法において、
前記陰極室22にミネラル成分を含む水を連続して供給するとともに、少なくとも前記陽極23と前記隔膜25との間に、不純物含有量を超えない量のミネラル成分を含まない水又はミネラル成分を含む水を供給し、前記陽極23及び前記陰極24に直流電圧を印加して、前記陰極室22で生成された水素水を配水する、
といった3形態が考えられる。なお、上記(1)〜(3)の符号は図1〜図3に示す水素水生成装置に付された符号に対応する。なお、中性とはpH≒7の液体をいうが、本明細書及び特許請求の範囲における「中性範囲」とは、かかる中性(≒7)を含むpH6〜8の範囲をいうものとする。
《第2実施形態(アルカリ性の水素水の生成方法)》
本発明の第2実施形態に係る水素水生成方法は、pH8超のアルカリ性の水素水を生成する方法であり、
(1)筐体、前記筐体の内部を区画する隔膜、前記隔膜により区画されることで前記筐体の内部に形成された陽極室及び陰極室、前記陽極室側の前記隔膜の面に接触又は僅かな隙間を介して設けられた陽極、及び前記陰極室側の前記隔膜の面に接触又は僅かな隙間を介して設けられた陰極を含む少なくとも一の電解槽を用いてpH8超のアルカリ性の水素水を生成する方法において、
前記陰極室にミネラル成分を含む水を連続して供給するとともに、前記陽極室にミネラル成分を含む水を供給し、前記陽極及び前記陰極に直流電圧を印加して、前記陰極室で生成された水素水を配水する、
(2)pH8超のアルカリ性の水に水素含有ガスを溶解させる、
といった2形態が考えられる。なお、上記(1)及び(2)の符号は図1〜図3に示す水素水生成装置に付された符号に対応する。なお、アルカリ性とはpH>7の液体をいうが、本明細書及び特許請求の範囲におけるアルカリ性とは、なかでもpH8超のアルカリ性をいい、特にpH9.2〜9.8のアルカリ性であることが望ましい。
《水素水生成方法を使用した水素水生成装置の一例》
上述した第1実施形態の中性の水素水を生成する方法及び第2実施形態のアルカリ性の水素水を生成する方法を使用する水素水生成装置の一例を説明する。なお、本発明の水素水生成方法の実現は、以下に説明する水素水生成装置のみに限定されるものではない。
図1は、本発明に係る水素水生成方法を使用する水素水生成装置1の一例を示す全体構成図である。本例の水素水生成装置1は、電解槽2と、電解槽2に設けられた一対の陽極23及び陰極24に直流電圧を印加する電源3と、電解槽2に設けられた陰極室22にミネラル成分を含む水又は不純物含有量を超えない量のミネラル成分を含まない水を連続して供給する第1供給系統4と、陰極室22で生成された水素水を配水する配水系統5と、電解槽2に設けられた陽極室21に、不純物含有量を超えない量のミネラル成分を含まない水を供給する第2供給系統6と、陽極室21にミネラル成分を含む水を供給する第3供給系統7と、陽極室21への水の供給系統を、少なくとも第2供給系統6と第3供給系統7との間で切換える切換器8とを備える。
電解槽2は、筐体20、この筐体20内に形成され被電解水Waが導入される陽極室21、筐体20内に陽極室21とは別に設けられ被電解水Wcが導入される陰極室22、筐体20内の陽極室21と陰極室22との間に設けられた隔膜25(以下、陽イオン交換膜ともいう。)、陽極室21に設けられた陽極23及び陰極室22に設けられた陰極24、を含んで構成されている。筐体20は、プラスチックなどの電気絶縁性材料により形成され、後述する被電解水Waの入口211及び出口212、被電解水Wcの入口221及び出口222を除き、水密及び気密の状態が維持されている。
筐体20の内部は、陽イオン交換膜25により陽極室21と陰極室22とに仕切られている。また本実施形態の一対の陽極23及び陰極24は、いずれも平板状とされ、いずれも陽イオン交換膜25の表面に接触又は僅かな隙間を介して設けられている。僅かな隙間とは、陽極23又は陰極24と陽イオン交換膜25との間に水膜が生成される程度の隙間をいう。そして、被電解水Waが導入される陽極室21に設けられた陽極23には、直流電源の陽極(+)が接続され、陰極室22に設けられた陰極24には直流電源の陰極(−)が接続されている。
本実施形態の陽イオン交換膜25としては、水素イオン及びミネラル成分イオンは透過させる一方で水酸イオンは透過させない陽イオン交換膜である。また、イオン伝導性、物理強度、ガスバリア性、化学的安定性、電気化学的安定性、熱的安定性等の諸要因を考慮すると、電解質基としてスルホン酸基を備えた全フッ素系スルホン酸膜を好適に使用できる。このような膜としては、スルホン酸基を有するパーフルオロビニルエーテルとテトラフルオロエチレンとの共重合体膜であるナフィオン膜(登録商標、デュ・ポン社製)、フレミオン膜(登録商標、旭硝子社製)、アシプレックス膜(登録商標、旭化成社製)などが挙げられる。
また、本実施形態の一対の陽極23及び陰極24は、たとえば、チタン板を基材とし、白金、イリジウム、パラジウムなどの群から選ばれる1種又は2種以上の貴金属膜を被覆したものを用いることができる。ただし、これにのみ限定されるものではなく、たとえば無垢のステンレス板を用いてもよい。なお既述したが、陽極室21に設けられた陽極23及び陰極室22に設けられた陰極24は、必ずしも陽イオン交換膜25に圧着させる必要はなく、陽イオン交換膜25との間に水膜が形成される程度に僅かな隙間をもっていてもよい。
電源3は、商用交流電源などに接続されるコンセント31と、この商用交流電流を直流電流に変換するAC/DCコンバータ32とを含んで構成されている。ただし、ポータブルな(どこにでも持ち運びが可能な)水素水生成装置1を提供するために、電源3として、コンセント31及びAC/DCコンバータ32に代えて、一次電池又は二次電池などの直流電源を用いることもできる。
電解槽2の筐体20は、陽極室21の下部に設けられた被電解水Waの入口211と、上部に設けられた被電解水Waの出口212と、陰極室22の下部に設けられた被電解水Wcの入口221と、上部に設けられた被電解水Wcの出口222と、を含む。そして、陰極室22の入口221には、電解槽2に設けられた陰極室22にミネラル成分を含む水を連続して供給する第1供給系統4が接続され、陰極室22の出口222には、陰極室22で生成された水素水を配水する配水系統5が接続されている。
第1供給系統4は、水道などの水道源41と、配管42と、開閉バルブ43とを含み、開閉バルブ43を開くことで、ミネラル成分を含む水道水を陰極室22に連続して供給する。なお図示は省略するが、陰極室22に実質的にミネラル成分を含まない水を供給するには、例えば開閉バルブ43の前又は後の配管42に、水道水に含まれたミネラル成分を除去するイオン交換樹脂又は逆浸透膜を有する軟水器又は純水器を設ければよい。また、配水系統5は、配管51と、溶解部52と、流量調節弁53と、配水口54とを含み、流量調節弁53を開くことで目的とする水素水を配水する。溶解部52は、配管51の内径より大きい内径を有する筒状体であり、内部にメンブレンフィルタなどの細孔を有する混合体を備える。陰極室22で発生した水素ガスと水との気液混合物がメンブレンフィルタなどの細孔を通過する際に水素ガスが微粒化し、これにより水と接触する表面積が増加する。また、水道源41による加圧力と流量調節弁53の開度によって微粒化した水素ガスと水とが加圧されるので、水素濃度が高くなる。このようにして高濃度となった水素水は、配水口54から目的とする部位へ供給される。なお、溶解部52は必要に応じて省略してもよい。
第2供給系統6は、不純物含有量を超えない量のミネラル成分を含まない水を貯水したタンク61と、配管62と、ポンプ63とを含み、配管62の先端は三方弁からなる切換器8に接続されている。これに対して、第3供給系統7は、第1供給系統4の配管42から分岐した配管71からなり、当該配管71の先端は三方弁からなる切換器8に接続されている。切換器8は三方弁からなり、陽極室21への水の供給系統を、少なくとも第2供給系統6と第3供給系統7との間で切換える。すなわち、陽極室21の入口211には、タンク61に貯水された実質的にミネラル成分を含まない水を供給する位置か、水道源41からのミネラル成分を含む水を供給する位置かの何れかに切り換わる。なお、図1に示す例では第3供給系統7を、第1供給系統4を共用した構成としたが、第1供給系統4の水道源41とは別の水道源を設けて第1供給系統4とは独立した構成としてもよい。または水道水を用いることに代えて、ミネラル成分を含む水をタンクに貯水しておき、ここから陽極室21へミネラル成分を含む水を供給してもよい。また、陽極室21へミネラル成分を含む水又は実質的にミネラル成分を含まない水を供給するのを手作業で行ってもよい。本発明に係る水素水の生成方法において、陽極室21に不純物含有量を超えない量のミネラル成分を含まない水を供給するのを第1モードと称し、陽極室21にミネラル成分を含む水を供給するのを第2モードと称するが、これら第1モード及び第2モードの実現及びその切り換えは、第2供給系統6及び第3供給系統7並びに切換器8によるほか、これら第2供給系統6及び第3供給系統7並びに切換器8を設けないで、操作者が手作業で実施してもよい。
本実施形態の水素水生成装置1に用いられる被電解水Wa,Wcは、水の電気分解反応によって陰極24に水素ガスを生成させることができる水である。このうち、ミネラル成分(亜鉛・カリウム・カルシウム・クロム・セレン・鉄・銅・ナトリウム・マグネシウム・マンガン・モリブデン・ヨウ素・リン)を含む水としては、代表的に水道水、浄水を挙げることができる。また、不純物含有量を超えない量のミネラル成分を含まない水(以下、実質的にミネラル成分を含まない水ともいう)としては、精製水、イオン交換水、RO水、蒸留水、純水などを挙げることができる。
ちなみに、陽極室21の出口212には、排水系統9が接続されている。排水系統9は、配管91と開閉バルブ92とを含み、実質的にミネラル成分を含まない水を陽極室21に供給して電気分解を行ったのちに、ミネラル成分を含む水を陽極室21に供給する場合や、ミネラル成分を含む水を陽極室21に供給して電気分解を行ったのちに、実質的にミネラル成分を含まない水を陽極室21に供給する場合や、ミネラル成分を含む水を陽極室21に供給して電気分解を行っている途中において、開閉バルブ92を開いて陽極室21の被電解水Waを排水する。また、ミネラル成分を含む水を陽極室21に貯留する場合は、切換器8を閉じて水道源41からの給水を止めればよい。
次に作用を説明する。
切換器8を、水道源41からのミネラル成分を含む水を供給する位置に設定し、水素水生成装置1の陽極室21及び陰極室22のいずれにもミネラル成分を含む水を供給し、陽極23と陰極24に直流電圧を印加すると、陽極23及び陰極24のそれぞれにおいて下記反応が生じる。
[数1]
陽極:2OH→HO+O/2+2e (又は、HO−2e→2H+O/2)
陰極:2HO+2e→H+2HO
ここで、陰極室22では、陰極室22に供給された水に含まれたミネラル成分に加えて、陽極室21に供給されたミネラル成分が陽イオン交換膜25を通過して陰極室22に移動する。これと同時に陽極室21の水素イオンも陽イオン交換膜25を通過して陰極室22に移動する。そして、陰極室22において、水酸イオンOHとミネラル成分のイオン(例えば、カルシウムイオンCa2+やマグネシウムイオンMg2+ほか)とがイオン結合することでアルカリ性を呈する化合物Ca(OH),Mg(OH)が生成される。このとき、水酸イオンHOと、陽極室21から陰極室22に移動した水素イオンHとが結合して水になるが、ミネラル成分のイオン濃度に比べると水素イオン濃度は低いことから、陰極室22の配水はアルカリ性を呈することになる。このことは、陽極室21にミネラル成分を含む水を供給し、陰極室22に実質的にミネラル成分を含まない水を供給した場合も、妥当する。すなわち、陰極室22では、陰極室22に供給された水にはミネラル成分は含まれないが、陽極室21に供給されたミネラル成分が陽イオン交換膜25を通過して陰極室22に移動する。そして、陰極室22において、水酸イオンOHとミネラル成分のイオン(例えば、カルシウムイオンCa2+やマグネシウムイオンMg2+ほか)とがイオン結合することでアルカリ性を呈する化合物Ca(OH),Mg(OH)が生成される。このとき、水酸イオンHOと、陽極室21から陰極室22に移動した水素イオンHとが結合して水になるが、ミネラル成分のイオン濃度に比べると水素イオン濃度は低いことから、陰極室22の配水はアルカリ性を呈することになる。
これに対して、切換器8を、タンク61に貯水された実質的にミネラル成分を含まない水を供給する位置に設定し、水素水生成装置1の陰極室22にはミネラル成分を含む水を供給するが、陽極室21には実質的にミネラル成分を含まない水を供給し、陽極23と陰極24に直流電圧を印加すると、陽極23及び陰極24のそれぞれにおいて上記反応が生じる。ここで、陰極室22では、陰極室22に供給された水に含まれたミネラル成分(例えば、カルシウムイオンCa2+やマグネシウムイオンMg2+ほか)と水酸イオンOHとがイオン結合することでアルカリ性を呈する化合物Ca(OH),Mg(OH)が生成される。しかしながら、これと同時に陽極室21の水素イオンは陽イオン交換膜25を通過して陰極室22に移動する。そして、陰極室22において、水酸イオンHOと、陽極室21から陰極室22に移動した水素イオンHとが結合して水になる。これにより、陰極室22の配水はアルカリ性から中性に近づくことになる。このことは、陽極室21にミネラル成分を含む水を供給し、陰極室22に実質的にミネラル成分を含まない水を供給した場合も、妥当する。すなわち、陰極室22に供給された水にミネラル成分が含まれないので、アルカリ性を呈する化合物Ca(OH),Mg(OH)は生成されない。しかも、水酸イオンHOと、陽極室21から陰極室22に移動した水素イオンHとが結合して水になるから、陰極室22の配水は中性を呈することになる。
また、切換器8を、水道源41からのミネラル成分を含む水を供給する位置に設定し、水素水生成装置1の陽極室21及び陰極室22のいずれにもミネラル成分を含む水を供給するが、切換器8を閉じて水道源41からの給水を止め、陽極室21にミネラル成分を含む水を貯留する(すなわち通水しない)。そして、陽極23と陰極24に直流電圧を印加すると、陽極23及び陰極24のそれぞれにおいて上記反応が生じる。
ここで当初は、陰極室22では、陰極室22に供給された水に含まれたミネラル成分に加えて、陽極室21に供給されたミネラル成分が陽イオン交換膜25を通過して陰極室22に移動する。これと同時に陽極室21の水素イオンも陽イオン交換膜25を通過して陰極室22に移動する。そして、陰極室22において、水酸イオンOHとミネラル成分のイオン(例えば、カルシウムイオンCa2+やマグネシウムイオンMg2+ほか)とがイオン結合することでアルカリ性を呈する化合物Ca(OH),Mg(OH)が生成される。このとき、水酸イオンHOと、陽極室21から陰極室22に移動した水素イオンHとが結合して水になるが、ミネラル成分のイオン濃度に比べると水素イオン濃度は低いことから、陰極室22の配水はアルカリ性を呈することになる。
しかしながら、時間の経過とともに陽極室21に貯留された水に含まれるミネラル成分は減少し、やがてゼロとなる。したがって、時間が経過すると、陽極室21にミネラル成分を含まない水を供給した場合と同じことになり、陰極室22の配水は中性を呈することになる。なお、同様の作用により、陽極室21にミネラル成分を含む水を貯留すること以外にも、陽極室21に供給するミネラル成分を含む水の流量を少なくすることで、陰極室22の配水は中性を呈することになる。
図2Aは、本発明に係る水素水生成方法を使用した水素水生成装置の他の実施の形態を示す全体構成図である。図2Aに示す水素水生成装置1は、2つの電解槽2を直列に接続したものであり、その他の構成については図1に示す実施形態と同じであるため、ここにその記載を援用する。また、図2Bは、本発明に係る水素水生成方法を使用した水素水生成装置のさらに他の実施の形態を示す全体構成図である。図2Aに示す水素水生成装置1は、2つの電解槽2を直列に接続したものであるが、図2Aに示す実施形態のものと相違し、1段目の電解槽2の陽極23と陰極24は隔膜25に接触しないタイプの電解槽である。このような1段目の電解槽2の陰極室22で生成される水はアルカリ性を呈し、陽極室21で生成される水は酸性を呈するが、アルカリ性の水を2段目の電解槽2の陰極室22に供給することで、アルカリ性の水素水を配水することができる。
図3は、本発明に係る水素水生成方法を使用した水素水生成装置のさらに他の実施の形態を示す全体構成図である。本例の水素水生成装置1は、電解槽2と、電解槽2に設けられた一対の陽極23及び陰極24に直流電圧を印加する電源3と、電解槽2に設けられた陰極室22にミネラル成分を含む水又は不純物含有量を超えない量のミネラル成分を含まない水を連続して供給する第1供給系統4と、陰極室22で生成された水素水を配水する配水系統5と、電解槽2の外部に設けられた陽極23と隔膜25との間に、ミネラル成分を含む水又は不純物含有量を超えない量のミネラル成分を含まない水を供給する第2供給系統6とを備える。
電解槽2は、筐体20、この筐体20内に形成され被電解水Wcが導入される陰極室22、筐体20の内部と外部とを区画する隔膜25(以下、陽イオン交換膜ともいう。)、筐体20の外部に設けられた陽極23及び筐体20の内部である陰極室22に設けられた陰極24、を含んで構成されている。筐体20は、プラスチックなどの電気絶縁性材料により形成され、後述する被電解水Waの入口211及び出口212、被電解水Wcの入口221及び出口222を除き、水密及び気密の状態が維持されている。図1及び図2に示す電解槽2に比べ、陽極室21が省略された点が相違し、その他の構成は同じである。
第1供給系統4は、水道などの水道源41と、配管42と、開閉バルブ43とを含み、開閉バルブ43を開くことで、ミネラル成分を含む水道水を陰極室22に連続して供給する。なお図示は省略するが、陰極室22に実質的にミネラル成分を含まない水を供給するには、例えば開閉バルブ43の前又は後の配管42に、水道水に含まれたミネラル成分を除去するイオン交換樹脂又は逆浸透膜を有する軟水器又は純水器を設ければよい。また、配水系統5は、配管51と、溶解部52と、流量調節弁53と、配水口54とを含み、流量調節弁53を開くことで目的とする水素水を配水する。溶解部52は、配管51の内径より大きい内径を有する筒状体であり、内部にメンブレンフィルタなどの細孔を有する混合体を備える。陰極室22で発生した水素ガスと水との気液混合物がメンブレンフィルタなどの細孔を通過する際に水素ガスが微粒化し、これにより水と接触する表面積が増加する。また、水道源41による加圧力と流量調節弁53の開度によって微粒化した水素ガスと水とが加圧されるので、水素濃度が高くなる。このようにして高濃度となった水素水は、配水口54から目的とする部位へ供給される。なお、溶解部52は必要に応じて省略してもよい。
第2供給系統6は、ミネラル成分を含む水又は不純物含有量を超えない量のミネラル成分を含まない水のいずれか一方を貯水したタンク61と、配管62と、ポンプ63とを含み、配管62の先端は、陽極23と陽イオン交換膜25との間に向かって設置され、これらの水を陽極23と陽イオン交換膜25との間に連続的又は間欠的に供給する。なお、陽極23と陽イオン交換膜25との間へミネラル成分を含む水又は実質的にミネラル成分を含まない水を供給するのを手作業で行ってもよい。
次に作用を説明する。
水素水生成装置1の陰極室22にミネラル成分を含む水を供給し、陽極23と陽イオン交換膜25との間に、ミネラル成分を含む水又は実質的にミネラル成分を含まない水を供給し、陽極23と陰極24に直流電圧を印加すると、陽極23及び陰極24のそれぞれにおいて上記反応が生じる。ここで、陰極室22では、陰極室22に供給された水に含まれたミネラル成分(例えば、カルシウムイオンCa2+やマグネシウムイオンMg2+ほか)と水酸イオンOHとがイオン結合することでアルカリ性を呈する化合物Ca(OH),Mg(OH)が生成される。しかしながら、これと同時に陽極23と陽イオン交換膜25との間に供給された水に含まれた水素イオンは、陽イオン交換膜25を通過して陰極室22に移動する。そして、陰極室22において、水酸イオンOHと、陽極室21から陰極室22に移動した水素イオンHとが結合して水になる。これにより、陰極室22の配水はアルカリ性から中性に近づくことになる。このことは、陽極23と陽イオン交換膜25との間にミネラル成分を含む水を供給した場合も、実質的にミネラル成分を含まない水を供給した場合も、妥当する。すなわち、陽極23と陽イオン交換膜25との間にミネラル成分を含む水を供給しても、その含有量は僅かであるし、時間の経過とともに減少するからである。
図4は、本発明に係る水素水生成方法を使用した水素水生成装置のさらに他の実施の形態を示す全体構成図である。本例の水素水生成装置1は、アルカリ性の水に水素含有ガスを溶解させるアルカリ性水素水の生成方法を使用するものである。本例のアルカリ性水素水の生成装置1は、電解槽501と、隔膜502と、この隔膜502を挟む一対の陽極板503及び陰極板504と、陽極板503及び陰極板504に直流電力を供給する直流電源505と、電解槽501に貯留される被電解液Wとを備える電解水生成器50をアルカリ性の水の供給源として用いる。アルカリ性水の液体供給管506には、脱気モジュール507と真空ポンプ508が設けられ、アルカリ性水に含まれた気体を脱気する。
水素供給源510は、主成分として水素成分を含有するガス(以下、水素含有ガスともいう)を供給するものであり、例えば水素ガスボンベ、水素吸蔵合金、燃料改質器、電解水生成器などを例示することができる。これら水素供給源510から供給される水素含有ガスは、水素供給管513により合流部514に送られる。水素供給管513には逆止弁511が設けられており、逆止弁511を通過した水素含有ガスは水素供給源510には戻らない。また、水素供給源510から合流部514に対する水素含有ガスの供給圧力を調整するために、水素供給管513に流体加圧ポンプ512が設けられている。
合流部514は、水素供給管513と液体供給管506との配管継ぎ手で構成されている。合流部514に至った水素含有ガスと液体は、気液混合管51に流れ込み、当該気液混合管51に設けられた流体加圧ポンプ515により下流側へ向かって圧送される。気液混合管51の流体加圧ポンプ515の下流側には、溶解部52が設けられている。また、気液混合管51の溶解部52の下流側には流量調節弁53が設けられている。
溶解部52は、気液混合管51の内径より大きい内径を有する筒状体であり、内部にメンブレンフィルタなどの細孔を有する混合体を備える。水素含有ガスと液体との気液混合物がメンブレンフィルタなどの細孔を通過する際に水素含有ガスが微粒化し、これにより液体と接触する表面積が増加する。また、流体加圧ポンプ515の加圧力と流量調節弁53の開度によって微粒化した水素含有ガスと液体とが加圧されるので、水素濃度が高くなる。このようにして高濃度となった水素含有液体は、配水口54から目的とする部位へ供給される。
ここで、ミネラル成分を含む水として、鎌倉市の水道水(アメリカ硬度表記でカルシウム硬度が42.5ppm,マグネシウム硬度が18.5ppm,pHが7.1)を用い、実質的にミネラル成分を含まない水として精製水(オルガノ社製純水カートリッジG−20)を用い、水素水生成装置1として図1に示す電解槽2が1つのものと、図2に示す電解槽2が2つのものを用い、陰極24に流れる電流、陽極室21の水の種類、陰極室22の水の流量、陰極室22の内部の水圧を変化させた場合の、陰極室22で生成される水の水素濃度DH(mg/L)とpHを測定した。この結果を表1に示す。
Figure 2018020311
《考 察》
陽極室21に供給する水を実質的にミネラル成分を含まない水とした場合に陰極室22で生成される水素水のpHは、6.91〜7.11と中性を呈する。これに対して、陽極室21に供給する水をミネラル成分を含む水(具体的には水道水)とした場合に陰極室22で生成される水素水のpHは、7.88〜9.86とアルカリ性を呈する。
また、図1に示す電解槽2が1つの場合であって、陽極室21に供給する水を実質的にミネラル成分を含まない水とした場合に、陰極24に流れる電流を6A以上、陰極室22への水の供給量を1.0リットル/分以下、陰極室22へ供給される水の圧力を0.2MPa以上に設定して水素水を生成すると、水素水の濃度DHが1.6mg/L以上となる。また、図2に示す電解槽2が2つの場合であって、陽極室21に供給する水を実質的にミネラル成分を含まない水とした場合に、陰極24のそれぞれに流れる電流を6A以上、陰極室22への水の供給量を1.0リットル/分以下、陰極室22へ供給される水の圧力を0.1MPa以上に設定するか、又は、陰極24のそれぞれに流れる電流を6A以上、陰極室22への水の供給量を2.0リットル/分以下、陰極室22へ供給される水の圧力を0.2MPa以上に設定して水素水を生成すると、水素水の濃度DHが1.6mg/L以上となる。
また、図1に示す電解槽2が1つの場合であって、陽極室21に供給する水をミネラル成分を含む水とした場合に、陰極24に流れる電流を6A以上、陰極室22への水の供給量を1.0リットル/分以下、陰極室22へ供給される水の圧力を0.3MPa以上に設定して水素水を生成すると、水素水の濃度DHが1.6mg/L以上となる。また、図2に示す電解槽2が2つの場合であって、陽極室21に供給する水をミネラル成分を含む水とした場合に、陰極24のそれぞれに流れる電流を6A以上、陰極室22への水の供給量を1.0リットル/分以下、陰極室22へ供給される水の圧力を0.1MPa以上に設定するか、又は、陰極24のそれぞれに流れる電流を6A以上、陰極室22への水の供給量を2.0リットル/分以下、陰極室22へ供給される水の圧力を0.2MPa以上に設定して水素水を生成すると、水素水の濃度DHが1.6mg/L以上となる。
次に、ミネラル成分を含む水として、鎌倉市の水道水(アメリカ硬度表記でカルシウム硬度が42.5ppm,マグネシウム硬度が18.5ppm,pHが7.01)を用い、水素水生成装置1として図1に示す電解槽2が1つのものを用い、陽極室21に当該水道水を貯留して(開閉バルブ92を閉塞)、陰極24に流れる電流を6A、陰極室22の水の流量を1リットル/分、陰極室22の内部の水圧を0.2MPaとした場合の、陰極室22で生成される水の水素濃度DH(mg/L)とpHを、時間の経過とともに測定した。この結果を表2に示す。
Figure 2018020311
《考 察》
陽極室21に流量1.0リットル/分で水道水を通水している間は、pHが8.50程度のアルカリ性水素水であるが、通水を停止した直後からpHが中性に近づき、通水停止1分でpHが7.2、通水停止3分でpHが7.03の中性となった。
次に、ミネラル成分を含む水として、鎌倉市の水道水(アメリカ硬度表記でカルシウム硬度が42.5ppm,マグネシウム硬度が18.5ppm,pHが7.04)を用い、水素水生成装置1として図3に示す電解槽2が1つのものを用い、陽極23と陽イオン交換膜25との間に、精製水、0.01%硫酸カルシウム、0.1%硫酸カルシウムを供給し、陰極24に流れる電流を6A、陰極室22の水の流量を1リットル/分、陰極室22の内部の水圧を0.2MPaとした場合の、陰極室22で生成される水の水素濃度DH(mg/L)とpHを測定した。この結果を表3に示す。
Figure 2018020311
《考 察》
図3に示す水素水生成装置を用いると、陽極23と陽イオン交換膜25との間に精製水又はミネラル成分を含む水のいずれを供給しても、DH=1.6の中性の水素水が得られた。
次に、ミネラル成分を含む水として、鎌倉市の水道水(アメリカ硬度表記でカルシウム硬度が42.5ppm,マグネシウム硬度が18.5ppm,pHが7.1)を用い、水素水生成装置1として図2に示す電解槽2が1つのものを用い、各陰極24に流れる電流を6A、陰極室22の水の流量を1リットル/分、陰極室22の内部の水圧を0.2MPaとし、2日間放置してミネラル成分が陽イオン交換膜25、陽極23、陰極24に付着した水素水生成装置1を用いて、5分間水素水を生成したのち、極性を反転させた逆洗を30秒実施し、再び極性を戻し、1分間水素水を生成した。このときの陰極室22で生成される水の水素濃度DH(mg/L)とpHの測定結果を表4に示す。
Figure 2018020311
《考 察》
長時間放置した水素水生成装置を起動すると通水直後はアルカリ性の高い水素水が生成されるが、4分もすればpHが減少する。しかしながら、逆洗を実施して陰極24に付着したミネラル成分を除去すると、再びアルカリ性の高い水素水が生成される。
次に、ミネラル成分を含む水として、鎌倉市の水道水(アメリカ硬度表記でカルシウム硬度が42.5ppm,マグネシウム硬度が18.5ppm,pHが7.08)を用い、水素水生成装置1として図1に示す電解槽2が1つのものを用い、陽極室21に供給する水道水の流量を0.5リットル/分,1.0リットル/分,1.5リットル/分の各流量とし、陰極24に流れる電流を6A、陰極室22の水の流量を1リットル/分、陰極室22の内部の水圧を0.2MPaとした場合の、陰極室22で生成される水の水素濃度DH(mg/L)とpHを測定した。この結果を表5に示す。
Figure 2018020311
《考 察》
陽極室21に供給するミネラル成分を含む水の流量を調節することで、すなわち陽極室21に供給するミネラル成分を含む水の流量を多くすることで(例えば、陽極室21の流量の陰極室22の流量に対する比が1以上になると)、陰極室22から配水される水素水のアルカリ性が高くなり、逆に陽極室21に供給するミネラル成分を含む水の流量を少なくすると(例えば、陽極室21の流量の陰極室22の流量に対する比が1未満になると)、陰極室22から配水される水素水は中性になるか又は近づく。特に、陽極室21の流量を少なくして中性の水素水を生成する場合には、陽極室21からの捨て水(排水量)を少なくすることができる。またアルカリ性の水素水を生成する場合は、排水の手間を省くために、陰極室22で生成された水素水に混ぜて配水してもよい。
次に、ミネラル成分を含む水として、鎌倉市の水道水(アメリカ硬度表記でカルシウム硬度が42.5ppm,マグネシウム硬度が18.5ppm,pHが7.08)を用い、水素水生成装置1として図2Bに示す電解槽2が2つのものを用い、2段目の電解槽2の陽極室21に供給する水道水の流量を0.43リットル/分とし、1段目の電解槽2の陰極24に流れる電流を1.5A、2段目の電解槽2の陰極24に流れる電流を6A、2段目の電解槽2の陰極室22の水の流量を1リットル/分、2段目の電解槽2の陰極室22の内部の水圧を0.2MPaとした場合の、2段目の電解槽2の陰極室22で生成される水の水素濃度DH(mg/L)とpHを測定した。この結果を表6に示す。
Figure 2018020311
《考 察》
表1に示す電解槽が1槽のものでは、水素濃度とアルカリ性の両方を高める条件が限定されるが、本例によれば、水素濃度が飽和濃度で、且つアルカリ性の高い水素水を生成することができる。
1…水素水生成装置
2…電解槽
20…筐体
21…陽極室
211…被電解水Waの入口
212…被電解水Waの出口
22…陰極室
221…被電解水Wcの入口
222…被電解水Wcの出口
23…陽極
24…陰極
25…隔膜
3…電源
31…コンセント
32…AC/DCコンバータ
4…第1供給系統
41…水道源
42…配管
43…開閉バルブ
5…配水系統
51…配管(気液混合管)
52…溶解部
53…流量調節弁
54…配水口
6…第2供給系統
61…タンク
62…配管
63…ポンプ
7…第3供給系統
71…配管
8…切換器
9…排水系統
91…配管
92…開閉バルブ
Wa,Wc…被電解水

Claims (4)

  1. 筐体、前記筐体の内部を区画する隔膜、前記隔膜により区画されることで前記筐体の内部に形成された陽極室及び陰極室、陽極室側の前記隔膜の面に接触又は僅かな隙間を介して設けられた陽極、及び陰極室側の前記隔膜の面に接触又は僅かな隙間を介して設けられた陰極を含む少なくとも一の電解槽を用いてpH8超の水素水を生成する方法において、
    前記陰極室に不純物含有量を超える量のミネラル成分を含まない水又はミネラル成分を含む水を連続して供給するとともに、前記陽極室にミネラル成分を含む水を供給し、前記陽極及び前記陰極に直流電圧を印加して、前記陰極室で生成された水素水を配水する水素水の生成方法。
  2. 一の電解槽を有し、
    前記陰極に流れる電流を6A以上、前記陰極室への水の供給量を1.0リットル/分以下、陰極室へ供給される水の圧力を0.1MPa以上に設定して水素水を生成する請求項1に記載の水素水の生成方法。
  3. 二の電解槽を有し、
    前記陰極のそれぞれに流れる電流を6A以上、前記陰極室への水の供給量を1.0リットル/分以下、陰極室へ供給される水の圧力を0.1MPa以上に設定するか、又は、
    前記陰極のそれぞれに流れる電流を6A以上、前記陰極室への水の供給量を2.0リットル/分以下、陰極室へ供給される水の圧力を0.2MPa以上に設定して水素水を生成する請求項1に記載の水素水の生成方法。
  4. 0を超える任意の時間、前記陽極及び前記陰極に直流電圧を印加して、前記陰極室で生成された水素水を配水したのち、
    前記陽極と前記陰極の極性を反転した直流電圧を所定時間印加し、
    前記陽極と前記陰極の極性を元に戻して直流電圧を印加して、前記陰極室で生成された水素水を配水する請求項1〜3のいずれか一項に記載の水素水の生成方法。
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