JP2018019763A - 身体状態モニタリングシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】被験者の身体になんら特別の装置や器具を取り付ける必要がなく、且つ被験者がベッド上のどこに位置していても被験者の尿漏れや排泄等を検知することのできる身体状態モニタリングシステムを提供する。【解決手段】ベッド上の被験者の身体状態をモニターする身体状態モニタリングシステムは、ベッド又はベッドの脚下に設けられ、ベッドに加えられる荷重を検出する複数の荷重検出器と、前記ベッドに加えられる荷重から被験者の呼吸に応じて振動する呼吸成分を分離する荷重分離部と、前記ベッドに加えられる荷重に基づき全体重心の位置を求め、且つ前記呼吸成分に基づき被験者の呼吸重心の位置を求める重心位置算出部と、前記全体重心の位置と前記呼吸重心の位置との比較に基づいて被験者の身体状態を判定する身体状態判定部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、荷重検出器を用いて身体の状態をモニターする身体状態モニタリングシステムに関する。
病院の入院患者の看護や、介護施設の入所者の介護においては、患者や要介護者が自ら排泄をコントロールできない場合や、ベッド上で尿漏れがあったり排泄を行ったことを看護者や介護者に自ら伝えることができない場合がある。このような場合に使用できる排泄検知装置としては、特許文献1や特許文献2に記載の装置が提案されている。
特許文献1は、おむつや尿取りパッドに静電容量センサを内蔵し、静電容量センサにより排尿のあったこと、及び排尿の量を検知する排尿検知装置を開示している。特許文献2は、ベッドの中央部近傍のベッド下面に吸気ファンを設け、吸気ファンで吸気した空気を臭いセンサと湿度センサで計測しておむつが濡れているか否か、及び排泄物の種類を検知する排泄検出装置を開示している。
特開2016−47480号 特開2014−33745号
特許文献1に開示された排尿検知装置は、おむつや尿取パッドに内蔵したセンサを用いるため、おむつ等を着用していない被験者に対しては使用することができない。また、特許文献2に開示された排泄検出装置は、被験者が吸気ファンの設置位置とは異なる位置において排泄を行った場合には、適切な検知が行われない恐れがある。
そこで本発明は、被験者の身体になんら特別の装置や器具を取り付ける必要がなく、且つ被験者がベッド上のどこに位置していても被験者の尿漏れや排泄等を検知することのできる身体状態モニタリングシステムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、
ベッド上の被験者の身体状態をモニターする身体状態モニタリングシステムであって、
ベッド又はベッドの脚下に設けられ、ベッドに加えられる荷重を検出する複数の荷重検出器と、
前記ベッドに加えられる荷重から被験者の呼吸に応じて振動する呼吸成分を分離する荷重分離部と、
前記ベッドに加えられる荷重に基づき全体重心の位置を求め、且つ前記呼吸成分に基づき被験者の呼吸重心の位置を求める重心位置算出部と、
前記全体重心の位置と前記呼吸重心の位置との比較に基づいて被験者の身体状態を判定する身体状態判定部とを備える身体状態モニタリングシステムが提供される。
第1の態様の身体状態モニタリングシステムは、前記全体重心の位置と前記呼吸重心の位置とが一致している時点において前記ベッドに加えられる荷重の大きさと、前記全体重心の位置と前記呼吸重心の位置とがずれた後の時点において前記ベッドに加えられる荷重の大きさとを比較する荷重比較部を更に備えてもよい。
本発明の第2の態様に従えば、
ベッド上の被験者の身体状態をモニターする身体状態モニタリングシステムであって、
ベッド又はベッドの脚下に設けられ、ベッドに加えられる荷重を検出する複数の荷重検出器と、
前記ベッドに加えられる荷重から被験者の心拍に応じて振動する心拍成分を分離する荷重分離部と、
前記ベッドに加えられる荷重に基づき全体重心の位置を求め、且つ前記心拍成分に基づき被験者の心拍重心の位置を求める重心位置算出部と、
前記全体重心の位置と前記心拍重心の位置との比較に基づいて被験者の身体状態を判定する身体状態判定部とを備える身体状態モニタリングシステムが提供される。
第2の態様の身体状態モニタリングシステムは、前記全体重心の位置と前記心拍重心の位置とが一致している時点において前記ベッドに加えられる荷重の大きさと、前記全体重心の位置と前記心拍重心の位置とがずれた後の時点において前記ベッドに加えられる荷重の大きさとを比較する荷重比較部を更に備えてもよい。
第1、第2の態様の身体状態モニタリングシステムにおいて、前記判定される被験者の身体状態は、前記被験者による排泄の有無であってもよい。
本発明の身体状態モニタリングシステムは、被験者の身体になんら特別の装置や器具を取り付ける必要がなく、且つ被験者がベッド上のどこに位置していても被験者の尿漏れや排泄等を検知することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る身体状態モニタリングシステムの構成を示すブロック図である。 図2は、荷重検出器のベッドに対する配置を示す説明図である。 図3は、本発明の実施形態に係る身体状態判定方法を示すフローチャートである。 図4は、身体状態判定部33の構成を示すブロック図である。 図5は、身体状態判定工程の詳細を示すフローチャートである。 図6は、変形例に係るベッドシステムの全体構成を示すブロック図である。
<実施形態>
図1〜図5を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1に示す通り、本実施形態の身体状態モニタリングシステム100は、荷重検出部1、制御部3、記憶部4、表示部5を主に有する。荷重検出部1と制御部3とは、A/D変換部2を介して接続されている。制御部3には更に、報知部6及び入力部7が接続されている。
荷重検出部1は、4つの荷重検出器11、12、13、14を備える。荷重検出器11、12、13、14のそれぞれは、例えばビーム形のロードセルを用いて荷重を検出する荷重検出器である。このような荷重検出器は例えば、特許第4829020号や特許第4002905号に記載されている。荷重検出器11、12、13、14はそれぞれ、配線によりA/D変換部2に接続されている。
荷重検出部1の4つの荷重検出器11、12、13、14は、被験者が使用するベッドの脚の下に配置される。具体的には荷重検出器11、12、13、14は、図2に示す通り、ベッドBDの四隅の脚の下端部に取り付けられたキャスターC、C、C、Cの下にそれぞれ配置される。
A/D変換部2は、荷重検出部1からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器を備え、荷重検出部1と制御部3にそれぞれ配線で接続されている。
制御部3は、専用又は汎用のコンピュータであり、内部に信号分離部(荷重分離部)31、重心位置算出部32、身体状態判定部33が構築されている。
記憶部4は、身体状態モニタリングシステム100において使用されるデータを記憶する記憶装置であり、例えばハードディスク(磁気ディスク)を用いることができる。表示部5は、制御部3から出力される情報を身体状態モニタリングシステム100の使用者に表示する液晶モニター等のモニターである。
報知部6は、制御部3からの情報に基づいて所定の報知を聴覚的に行う装置、例えばスピーカを備える。入力部7は、制御部3に対して所定の入力を行うためのインターフェイスであり、キーボード及びマウスにし得る。
身体状態モニタリングシステム100を使用した被験者の身体状態のモニターは、図3に示す通り、ベッドBD上に加えられる荷重を検出する荷重検出工程S1、検出した荷重から被験者の呼吸に応じて変動する荷重成分を分離する信号分離工程S2、ベッドBD上に加えられる荷重を用いて全体重心(詳細は後述)の位置を求め且つ分離した荷重成分を用いて呼吸重心(詳細は後述)の位置を求める重心位置算出工程S3、求めた全体重心の位置及び呼吸重心の位置に基づいて被験者の身体状態を判定する身体状態判定工程S4、判定した被験者の身体状態を表示部5に表示する表示工程S5を含む。
[荷重検出工程]
荷重検出工程S1では、荷重検出器11、12、13、14を用いてベッドBD上に加えられる荷重を検出する。この荷重は、ベッドBD上に加えられる全ての荷重であり、被験者Sの荷重のみならず、被験者S以外の人間や荷物等によりベッドBDの上面に加えられる荷重も含む。なお、ベッドBDの上面に常備されている物体(例えば寝具や転落防止柵等)による荷重は予めキャンセルされている。
荷重検出器11、12、13、14は、上記の通りキャスターC、C、C、Cの下にそれぞれ配置されているため、ベッドBDの上面に加えられる荷重は、4つの荷重検出器11、12、13、14に分散して検知される。
荷重検出器11、12、13、14はそれぞれ、荷重(荷重変化)を検出してアナログ信号としてA/D変換部2に出力する。A/D変換部2は、サンプリング周期を例えば5ミリ秒として、アナログ信号をデジタル信号に変換し、デジタル信号として制御部3に出力する。以下では、荷重検出器11、12、13、14から出力され、A/D変換部2においてデジタル変換された荷重信号を、それぞれ荷重信号s、s、s、sと呼ぶ。
[信号分離工程]
信号分離工程S2では、信号分離部31が、荷重信号s、s、s、sから、被験者Sの呼吸に応じて変動する荷重成分(以下、「呼吸成分」と呼ぶ)s11、s21、s31、s41を分離する。
信号分離部31は、まず、荷重信号s〜sの少なくとも一つについてフーリエ解析を行い、被験者Sの呼吸に相当する周波数帯域の周波数スペクトルを求める。人間の呼吸の回数は毎分12〜20回程度であるため、呼吸の周波数は約0.2〜0.33Hzである。したがって、例えば0.1Hz〜0.35Hzの周波数帯域の周波数スペクトルにおいては、被験者Sの呼吸の周波数に対応する位置に周波数ピークが現れる。この周波数ピークの位置より、被験者Sの呼吸周波数νが特定される。
次いで、信号分離部31は、荷重信号s、s、s、sの各々から、特定した呼吸周波数νで変動する成分(即ち呼吸成分s11、s21、s31、s41)を分離して取り出す。呼吸成分は、例えば、荷重信号s〜sの各々に対してバンドパスフィルタ処理を行うことにより取り出される。その後、信号分離部31は、取り出した呼吸成分s11、s21、s31、s41を重心位置算出部32に出力する。
[重心位置算出工程]
重心位置算出工程S3では、重心位置算出部32が、全体重心Gの位置及び被験者Sの呼吸重心Gの位置を算出する。
全体重心Gは、荷重信号s〜sをそのまま用いて算出される重心であり、ベッドBDの上面に荷重を加える全要素の合成重心である。したがって、ベッドBDの上面に荷重を加える要素が被験者Sのみであれば全体重心Gは被験者Sの重心に一致するが、ベッドBDの上面に更に荷物等が置かれていれば、全体重心Gは被験者Sの重心と荷物等の重心の合成重心を表す。
被験者Sの呼吸重心Gは、荷重信号s〜sのうちの、被験者Sの呼吸周波数νで変動する呼吸成分s11〜s41を用いて算出される重心である。ベッドBDの上面に荷重を加える要素が被験者S以外に存在したとしても、そのような要素により加えられる荷重成分は被験者Sの呼吸周波数νで変動していないため、被験者S以外の要素は呼吸成分s11〜s41に影響を与えない。、従って、呼吸成分s11〜s41を用いて算出される呼吸重心Gは、被験者Sの移動や、被験者Sの体内における重量バランスの変化等、被験者Sの変化に基づいてのみ変動する。
全体重心Gの位置、及び呼吸重心Gの位置の算出は、次の演算により行われる。
ベッドBD上に、図2に示す通りXY座標を設定し、荷重検出器11、12、13、14、の座標をそれぞれ(X11、Y11)、(X12、Y12)、(X13、Y13)、(X14、Y14)、荷重検出器11、12、13、14の荷重の検出値をそれぞれW11、W12、W13、W14とすると、ベッドBD上に荷重を加える要素の重心位置G(X、Y)は、次式により算出される。
Figure 2018019763
Figure 2018019763
ここで、荷重検出器11、12、13、14の荷重の検出値W11、W12、W13、W14として、荷重信号s、s、s、sの各サンプリング時刻毎の出力値を用いることで、各サンプリング時刻ごとの全体重心Gの位置が算出される。同様に、検出値W11、W12、W13、W14として呼吸成分s11、s21、s31、s41の各サンプリング時刻毎の出力値を用いることで、各サンプリング時刻ごとの呼吸重心Gの位置が算出される。求められた全体重心Gの位置及び呼吸重心Gの位置は、記憶部4に記憶される。
[身体状態判定工程]
身体状態判定工程S4では、身体状態判定部33が、全体重心Gの位置と呼吸重心Gの位置との比較に基づいて、被験者Sの身体状態を判定する。本明細書及び本発明においては、身体状態の判定とは、被験者が体内から体外へと何らかの物体を排出したか否かの判定を意味し、具体的には例えば、排泄(尿漏れを含む)、嘔吐、出血等が生じたか否かの判定を意味する。
身体状態判定部33による被験者Sの身体状態の判定は、次の原理に基づいて行われる。
重心位置算出工程S3において算出される全体重心GはベッドBDの上面に荷重を加える全要素の合成重心であるため、ベッドBD上に被験者S以外の人物(例えば見舞客)が腰かけた場合や、荷物等が置かれた場合にも変動する。一方で、被験者Sの呼吸重心Gは、被験者Sの呼吸周波数νで変動する呼吸成分s11〜s41を用いて算出される重心であり、被験者S以外の見舞客や荷物等の影響を受けないため、これらによる荷重がベッドBDの上面に加えられた場合でも変動しない。
ここで、ベッドBDの上面に荷重を加えている要素が被験者Sのみである場合には、合成重心Gの位置と被験者Sの呼吸重心Gの位置とは一致している。ここで、被験者Sが例えば排尿を行ったとすると、排尿により、被験者Sとは別体の無生物である尿がベッドBDの上面に現れる。したがって、合成重心Gの位置は、被験者Sとは別体の無生物である尿による荷重が加わったことにより変動する。
また、被験者Sの排尿により、被験者Sの体内(膀胱内)に存在していた尿が取り除かれる。したがって、呼吸重心Gの位置は、被験者Sの体内の一部に偏在していた一定の重量が取り除かれたことにより変動する。
すなわち、被験者Sが尿(又はその他の物体)を体内から体外に排出することにより、一致していた全体重心Gの位置と、呼吸重心Gの位置との間にずれが生じる。身体状態判定部33は、このずれの発生に基づいて被験者Sが排泄等を行ったと判定する。
身体状態判定部33は、図4に示す通り、重心位置比較部331と、荷重比較部332とを有する。身体状態判定工程S4は、図5に示す通り、重心位置比較工程S41と、荷重比較工程S42とを含む。
重心位置比較工程S41では、重心位置比較部331が、全体重心Gの位置と呼吸重心Gの位置とを比較する。重心位置比較部331が、全体重心Gの位置と呼吸重心Gの位置とが異なると判断した場合(S41:Yes)には、荷重比較工程S42が実行される。一方、重心位置比較部331が、全体重心Gの位置と呼吸重心Gの位置とが一致すると判断した場合(S41:No)には、再度重心位置比較工程S41が繰り返される。
荷重比較工程S42では、荷重比較部332が、全体重心Gの位置と呼吸重心Gの位置とにずれが生じた時(又はその後)にベッドBDの上面に加えられている総荷重P2と、予め測定されて記憶部4に記憶されている、全体重心Gの位置と呼吸重心Gの位置とにずれが生じる前にベッドBDの上面に加えられていた総荷重P1とを比較する。
身体状態判定部33は、総荷重P2と総荷重P1とが一致している場合には、被験者Sが排泄等を行ったと判定して身体状態判定工程S4を終了する。一方、総荷重P2が総荷重P1よりも大きい場合には、何らかの外部要素による荷重がベッドBDの上面に付加されたと判定し、総荷重P2が総荷重P1よりも小さい場合には、何らかの異常が生じたと判定して身体状態判定工程S4を終了する。
[表示工程]
表示工程S5では、制御部3が、身体状態判定部33における判定の結果を表示部5に表示する。表示は例えば、文字情報やシンボルマークを表示することにより行われる。なお、被験者Sが排泄等を行った場合に、報知部6を用いて音声による報知を行ってもよい。
本実施形態の身体状態モニタリングシステム100の効果を以下にまとめる。
本実施形態の身体状態モニタリングシステム100は、被験者Sの体内にあった尿等が被験者Sの体外に排出されることによって、同一の位置にあった全体重心Gと呼吸重心Gとにずれが生じる点に着目し、全体重心Gと呼吸重心Gにずれが生じたか否かに基づいて、排泄の発生等を判断している。したがって、被験者の身体になんら特別の装置や器具を取り付ける必要がなく、且つ被験者がベッド上のどこに位置していても被験者の排泄を検知することができる。
本実施形態の身体状態モニタリングシステム100は、全体重心Gと呼吸重心Gとの間にずれが生じる前の総荷重P1と、ずれが生じた後の総荷重P2とを比較し、両者が一致した場合に排泄等が生じたと判断する。このように、ベッドBDの上面に加えられる総荷重に基づく判断を加えることにより、モニタリングの信頼性をより高めることができる。
<変形例>
上記実施形態の身体状態モニタリングシステム100において、呼吸重心Gに代えて心拍重心Gを用いても良い。被験者Sの心拍重心Gは、荷重信号s〜sのうちの、被験者Sの心拍の周波数(以下「心拍周波数ν」)で変動する荷重成分(以下「心拍成分」)s12〜s42を用いて算出される重心である。ベッドBDの上面に荷重を加える要素が被験者S以外に存在したとしても、そのような要素により加えられる荷重成分は被験者Sの心拍周波数νで変動していないため、被験者S以外の要素は心拍成分s12〜s42に影響を与えない。、従って、心拍成分s12〜s42を用いて算出される心拍重心Gは、被験者Sの移動や、被験者Sの体内における重量バランスの変化等、被験者Sの変化に基づいてのみ変動する。
被験者Sが排泄等を行った場合には、全体重心Gの位置と呼吸重心Gの位置との間にずれが生じるのと同じ理由により、全体重心Gと心拍重心Gとの間にもずれが生じる。従って、呼吸重心Gを心拍重心Gに置き換えても、呼吸重心Gを用いた場合と同様の判定を行うことができる。
被験者Sの身体状態の判定を心拍重心Gを用いて行う場合、信号分離工程S2では、信号分離部31が、荷重信号s、s、s、sから、被験者Sの心拍成分s12、s22、s32、s42を分離する。心拍成分s12、s22、s32、s42の分離は呼吸成分s11、s21、s31、s41の分離と同様に行われるが、心拍の周波数は約0.5〜3.3Hzであるため、例えば0.5Hz〜3.5Hzの周波数帯域の周波数スペクトルが求められ、この周波数スペクトルに含まれる周波数ピークの位置より被験者Sの心拍周波数νが特定される。次いで信号分離部31が、バンドパスフィルタ処理により、荷重信号s、s、s、sの各々から心拍成分s12、s22、s32、s42を分離して取り出し、重心位置算出部32が、心拍成分s12、s22、s32、s42を用いて心拍重心Gを求める。
上記実施形態の身体状態モニタリングシステム100において、身体状態判定部33は、全体重心Gの位置と呼吸重心G又は心拍重心Gの位置との間のずれが所定値を超えたことに基づいて排泄等が発生したと判定してもよい。また、身体状態判定部33は、全体重心Gの位置と呼吸重心G又は心拍重心Gの位置との間のずれの大きさに基づいて排泄物や吐しゃ物の量や出血量を推定してもよい。
上記実施形態の身体状態モニタリングシステム100は、荷重比較部34を有さなくても良い。この場合は、全体重心Gの位置と呼吸重心G又は心拍重心Gの位置との比較のみに基づいて身体状態の判定を行う。
なお、ベッドBDの上面に荷重を加える要素が被験者Sのみである場合は、全体重心Gの位置と、呼吸重心Gの位置又は心拍重心Gの位置とが一致するものとして上記実施形態の説明を行ったが、被験者によっては、又は計測条件によっては、両者が一致しない場合もある。その場合は、ベッドBDの上面に荷重を加える要素が被験者Sのみである状態において生じている全体重心Gの位置と、呼吸重心Gの位置又は心拍重心Gの位置との間のずれを補正した上で、上記において説明した工程を行えばよい。あるいは、全体重心Gの位置と、呼吸重心Gの位置又は心拍重心Gの位置との間の距離が変化したことに基づいて、被験者Sに排泄等があったと判定してもよい。
上記実施係蹄の身体状態モニタリングシステム100においては、被験者Sの全体重心Gと呼吸重心G(又は心拍重心G)とのずれの様子(ずれる方向、ずれる量、ずれる速度等)を、排泄、尿漏れ、出血、嘔吐等のそれぞれと対応付けた参照データを記憶部4に記憶していてもよい。この場合は、身体状態判定部233は、記憶部4の参照データを参照して、被験者に排泄が生じたか、尿漏れが生じたか、出血が長じたか、嘔吐が生じたかを判定することができる。あるいは、身体状態モニタリングシステム100を、嘔吐や出血の発生は想定されず、排泄(尿漏れを含む)の検知だけが必要とされる被験者Sに使用する排泄検出モニタリングシステムとして構成してもよい。
上記の実施形態において、荷重検出器11、12、13、14は、ビーム形ロードセルを用いた荷重センサに限られず、例えばフォースセンサを使用することもできる。
上記の実施形態において、荷重検出器は4つに限られない。ベッドBDに追加の脚を設けて5つ以上の荷重検出器を使用してもよい。又はベッドBDの脚のうち3つのみに荷重検出器を配置してもよい。荷重検出器が3つの場合でも、これを一直線に配置しなければ、ベッドBD面上での被験者Sの重心位置Gを検出できる。
上記の実施形態においては、荷重検出器11、12、13、14は、ベッドBDの脚の下端に取り付けられたキャスターC、C、C、Cの下にそれぞれ配置されていたがこれには限られない。荷重検出器11、12、13、14はそれぞれ、ベッドBDの4本の脚とベッドBDの床板との間に設けられてもよいし、ベッドBDの4本の脚が上下に分割可能であれば、上部脚と下部脚との間に設けられても良い。また、荷重検出器11、12、13、14をベッドBDと一体型とし、ベッドBDと本実施形態の身体状態モニタリングシステム100とからなるベッドシステムBDSを構成してもよい(図6)。なお、本明細書において「ベッドに設けられた荷重検出器」とは、上述のようにベッドBDの4本の脚とベッドBDの床板との間に設けられた荷重検出器や、上部脚と下部脚との間に設けられた荷重検出器を意味する。
上記の実施形態において、荷重検出部1とA/D変換部2との間に、荷重検出部1からの荷重信号を増幅する信号増幅部や、荷重信号からノイズを取り除くフィルタリング部を設けても良い。
上記実施形態の身体状態モニタリングシステム100において、表示部5は、使用者が視覚的に認識できるようにモニター上に情報を表示するものには限られない。例えば表示部5は、身体状態を印字して出力するプリンタでもよく、又は排泄の発生時にランプを点灯するといった簡易な視覚的表現を用いて表示するものであってもよい。または表示部5は、身体状態を音声で伝えるものであってもよい。さらに、身体状態モニタリングシステム100は表示部5を有さなくてもよく、情報を出力する出力端子を有するのみであってもよい。表示を行うためのモニター(ディスプレイ装置)等は、当該出力端子を介して身体状態モニタリングシステム100に接続される。
なお、上記実施形態の報知部6は聴覚的に報知を行っていたが、報知部6は、光の点滅等によって視覚的に報知を行う構成であってもよく、振動により報知を行う構成であってもよい。また、上記実施形態の身体状態モニタリングシステム100は、報知部6を有さなくても良い。
本発明の特徴を維持する限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の身体状態モニタリングシステムは、被験者の排泄、嘔吐、出血等を、被験者に何らの装置を取り付けることなく、容易に検出することができる。したがって、本発明の身体状態モニタリングシステムにより、患者の看護や、要介護者の介護の質の向上を図ることができる。
1 荷重検出部
11、12、13、14 荷重検出器
2 A/D変換部
3 制御部
31 信号分離部(荷重分離部)
32 重心位置算出部
33 身体状態判定部
4 記憶部
5 表示部
6 報知部
7 入力部
100 身体状態モニタリングシステム
BD ベッド
BDS ベッドシステム
GT 重心軌跡
S 被験者

Claims (5)

  1. ベッド上の被験者の身体状態をモニターする身体状態モニタリングシステムであって、
    ベッド又はベッドの脚下に設けられ、ベッドに加えられる荷重を検出する複数の荷重検出器と、
    前記ベッドに加えられる荷重から被験者の呼吸に応じて振動する呼吸成分を分離する荷重分離部と、
    前記ベッドに加えられる荷重に基づき全体重心の位置を求め、且つ前記呼吸成分に基づき被験者の呼吸重心の位置を求める重心位置算出部と、
    前記全体重心の位置と前記呼吸重心の位置との比較に基づいて被験者の身体状態を判定する身体状態判定部とを備える身体状態モニタリングシステム。
  2. 前記全体重心の位置と前記呼吸重心の位置とが一致している時点において前記ベッドに加えられる荷重の大きさと、前記全体重心の位置と前記呼吸重心の位置とがずれた後の時点において前記ベッドに加えられる荷重の大きさとを比較する荷重比較部を更に備える請求項1に記載の身体状態モニタリングシステム。
  3. ベッド上の被験者の身体状態をモニターする身体状態モニタリングシステムであって、
    ベッド又はベッドの脚下に設けられ、ベッドに加えられる荷重を検出する複数の荷重検出器と、
    前記ベッドに加えられる荷重から被験者の心拍に応じて振動する心拍成分を分離する荷重分離部と、
    前記ベッドに加えられる荷重に基づき全体重心の位置を求め、且つ前記心拍成分に基づき被験者の心拍重心の位置を求める重心位置算出部と、
    前記全体重心の位置と前記心拍重心の位置との比較に基づいて被験者の身体状態を判定する身体状態判定部とを備える身体状態モニタリングシステム。
  4. 前記全体重心の位置と前記心拍重心の位置とが一致している時点において前記ベッドに加えられる荷重の大きさと、前記全体重心の位置と前記心拍重心の位置とがずれた後の時点において前記ベッドに加えられる荷重の大きさとを比較する荷重比較部を更に備える請求項3に記載の身体状態モニタリングシステム。
  5. 前記判定される被験者の身体状態は、前記被験者による排泄の有無である請求項1〜4のいずれか一項に記載の身体状態モニタリングシステム。
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