JP2018018666A - 蓄電装置及び蓄電装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のバイポーラ電極の積層方向における集電体の変形をセパレータ自体によって抑制できる蓄電装置及び蓄電装置の製造方法を提供する。
【解決手段】蓄電装置10は、セパレータ14を介して直列に積層された複数のバイポーラ電極12を備える。複数のバイポーラ電極12のそれぞれは、第1の面16a及び第1の面16aとは反対側の第2の面16bを有する集電体16と、第1の面16aに設けられた正極層18と、第2の面16bに設けられた負極層20とを有している。セパレータ14は、正極層18と負極層20との間に位置する第1の部分14aと、複数のバイポーラ電極12の積層方向から見て第1の部分14aを取り囲んでおり集電体16間に位置する第2の部分14bとを有している。第1の部分14aは第1の厚みD1を有する。第2の部分14bは、第1の厚みD1よりも大きい第2の厚みD2を有する。
【選択図】図1
【解決手段】蓄電装置10は、セパレータ14を介して直列に積層された複数のバイポーラ電極12を備える。複数のバイポーラ電極12のそれぞれは、第1の面16a及び第1の面16aとは反対側の第2の面16bを有する集電体16と、第1の面16aに設けられた正極層18と、第2の面16bに設けられた負極層20とを有している。セパレータ14は、正極層18と負極層20との間に位置する第1の部分14aと、複数のバイポーラ電極12の積層方向から見て第1の部分14aを取り囲んでおり集電体16間に位置する第2の部分14bとを有している。第1の部分14aは第1の厚みD1を有する。第2の部分14bは、第1の厚みD1よりも大きい第2の厚みD2を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、蓄電装置及び蓄電装置の製造方法に関する。
集電体の一方の面に正極が形成され、他方の面に負極が形成されたバイポーラ電極を備えるバイポーラ電池が知られている(特許文献1参照)。このバイポーラ電池では、電解質層を挟んで複数のバイポーラ電極が直列に積層されている。電解質層はセパレータに保持される。セパレータにおける電解質を保持させた部分の外周部には、シール用の樹脂部材が配置されている。
上記バイポーラ電池では、セパレータとは異なるシール用の樹脂部材がセパレータの外周部に配置されている。そのため、セパレータに加えて新たな部材が必要となる。
本発明の一側面は、複数のバイポーラ電極の積層方向における集電体の変形をセパレータ自体によって抑制できる蓄電装置及び蓄電装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る蓄電装置は、セパレータを介して直列に積層された複数のバイポーラ電極を備える蓄電装置であって、前記複数のバイポーラ電極のそれぞれは、第1の面及び前記第1の面とは反対側の第2の面を有する集電体と、前記第1の面に設けられた正極層と、前記第2の面に設けられた負極層とを有しており、前記セパレータは、前記正極層と前記負極層との間に位置する第1の部分と、前記複数のバイポーラ電極の積層方向から見て前記第1の部分を取り囲んでおり前記集電体間に位置する第2の部分とを有しており、前記第1の部分は第1の厚みを有し、前記第2の部分は、前記第1の厚みよりも大きい第2の厚みを有する。
この蓄電装置では、隣り合う集電体間にセパレータの第2の部分が配置されており、第2の部分が第1の部分よりも厚いので、複数のバイポーラ電極の積層方向における集電体の変形を第2の部分によって抑制できる。
前記第2の部分が、折り曲げられた前記セパレータの端部から構成されてもよい。
この場合、一定の厚みを有するセパレータの端部を折り曲げて第2の部分を形成することができる。
前記第2の部分が、前記セパレータの外周に向かうに連れて厚くなるテーパ形状を有してもよい。
前記第2の部分が、前記第1の部分の空隙率よりも大きい空隙率を有してもよい。
この場合、一定の空隙率を有するセパレータの中央部を圧縮して第1の部分を形成することにより、第2の部分の空隙率を第1の部分の空隙率よりも大きくすることができる。
本発明の一側面に係る蓄電装置の製造方法は、第1の厚みを有する第1の部分と、前記第1の厚みよりも大きい第2の厚みを有する第2の部分とを有するセパレータと、複数のバイポーラ電極とを準備する準備工程と、前記セパレータを介して前記複数のバイポーラ電極を直列に積層する積層工程と、を含み、前記複数のバイポーラ電極のそれぞれが、第1の面及び前記第1の面とは反対側の第2の面を有する集電体と、前記第1の面に設けられた正極層と、前記第2の面に設けられた負極層とを有しており、前記積層工程では、前記第1の部分が前記正極層と前記負極層との間に位置し、前記第2の部分が、前記複数のバイポーラ電極の積層方向から見て前記第1の部分を取り囲むように前記集電体間に位置する。
この蓄電装置の製造方法では、隣り合う集電体間にセパレータの第2の部分が配置されており、第2の部分が第1の部分よりも厚いので、複数のバイポーラ電極の積層方向における集電体の変形を第2の部分によって抑制できる。
本発明の一側面に係る蓄電装置の製造方法は、セパレータを介して複数のバイポーラ電極を直列に積層する積層工程と、複数のバイポーラ電極によって前記セパレータを圧縮する圧縮工程と、を含み、前記複数のバイポーラ電極のそれぞれが、第1の面及び前記第1の面とは反対側の第2の面を有する集電体と、前記第1の面に設けられた正極層と、前記第2の面に設けられた負極層とを有しており、前記圧縮工程において圧縮された前記セパレータが、前記正極層と前記負極層との間に位置する第1の部分と、前記複数のバイポーラ電極の積層方向から見て前記第1の部分を取り囲んでおり前記集電体間に位置する第2の部分とを有しており、前記第1の部分が第1の厚みを有し、前記第1の厚みよりも大きい第2の厚みを有する。
この蓄電装置の製造方法では、隣り合う集電体間にセパレータの第2の部分が配置されており、第2の部分が第1の部分よりも厚いので、複数のバイポーラ電極の積層方向における集電体の変形を第2の部分によって抑制できる。
この蓄電装置の製造方法では、隣り合う集電体間にセパレータの第2の部分が配置されており、第2の部分が第1の部分よりも厚いので、複数のバイポーラ電極の積層方向における集電体の変形を第2の部分によって抑制できる。
本発明の一側面によれば、複数のバイポーラ電極の積層方向における集電体の変形をセパレータ自体によって抑制できる蓄電装置及び蓄電装置の製造方法が提供され得る。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態が詳細に説明される。図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号が用いられ、重複する説明は省略される。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る蓄電装置を模式的に示す断面図である。図2は、第1実施形態に係る蓄電装置の一部を模式的に示す分解斜視図である。図1及び図2にはXYZ直交座標系が示される。図1に示される蓄電装置10は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等の二次電池であってもよいし、電気二重層キャパシタであってもよい。蓄電装置10は、例えばフォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の車両に搭載され得る。
図1は、第1実施形態に係る蓄電装置を模式的に示す断面図である。図2は、第1実施形態に係る蓄電装置の一部を模式的に示す分解斜視図である。図1及び図2にはXYZ直交座標系が示される。図1に示される蓄電装置10は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等の二次電池であってもよいし、電気二重層キャパシタであってもよい。蓄電装置10は、例えばフォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の車両に搭載され得る。
蓄電装置10は、複数のバイポーラ電極12を備える。複数のバイポーラ電極12は、セパレータ14を介して直列に積層される。複数のバイポーラ電極12のそれぞれは、第1の面16a及び第1の面16aとは反対側の第2の面16bを有する集電体16と、第1の面16aに設けられた正極層18と、第2の面16bに設けられた負極層20とを有している。正極層18及び負極層20は、複数のバイポーラ電極12の積層方向(以下、Z軸方向ともいう)に交差する平面(例えばXY平面)に沿って延在している。
セパレータ14はシート状であってもよいし、袋状であってもよい。セパレータ14は例えば多孔膜又は不織布である。セパレータ14は電解液を透過させ得る。セパレータ14の材料としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリイミド、アラミド繊維などポリアミド系等が挙げられる。また、フッ化ビニリデン樹脂化合物で補強されたセパレータ14が使用されてもよい。電解液としては、例えば水酸化カリウム水溶液等のアルカリ溶液が使用され得る。
集電体16は、例えばニッケル箔等の金属箔であってもよいし、例えば導電性樹脂フィルム等の導電性樹脂部材であってもよい。集電体16の厚みは、例えば0.1〜1000μmである。正極層18は、正極活物質を含む。蓄電装置10がニッケル水素二次電池の場合、正極活物質は、例えば水酸化ニッケル(Ni(OH)2)の粒子である。蓄電装置10がリチウムイオン二次電池の場合、正極活物質は、例えば複合酸化物、金属リチウム、硫黄等である。負極層20は、負極活物質を含む。蓄電装置10がニッケル水素二次電池の場合、負極活物質は、例えば水素吸蔵合金の粒子である。蓄電装置10がリチウムイオン二次電池の場合、負極活物質は、例えば黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、金属化合物、SiOx(0.5≦x≦1.5)等の金属酸化物、ホウ素添加炭素等である。
Z軸方向において、複数のバイポーラ電極12及び複数のセパレータ14は、電極112及び電極212によって挟まれてもよい。電極112及び電極212は、Z軸方向において最も外側に位置する電極である。電極112は、集電体116と、集電体116のセパレータ14側の面に設けられた正極層18とを備える。電極212は、集電体116と、集電体116のセパレータ14側の面に設けられた負極層20とを備える。集電体116は、Z軸方向において集電体16よりも厚いこと以外は集電体16と同じ構成を備える。
蓄電装置10は、複数のバイポーラ電極12を支持する絶縁ケース30を備えてもよい。例えば、各バイポーラ電極12の集電体16の端部が絶縁ケース30内に埋設される。絶縁ケース30は、電極112及び電極212を支持してもよい。例えば、電極112及び電極212の集電体116の端部が絶縁ケース30内に埋設される。絶縁ケース30は例えば樹脂ケースである。絶縁ケース30は、複数のバイポーラ電極12及び複数のセパレータ14を収容し得る筒状部材であってもよい。絶縁ケース30内には電解液が充填される。
蓄電装置10は、正極プレート40及び負極プレート50を備えてもよい。正極プレート40及び負極プレート50は、Z軸方向において、複数のバイポーラ電極12及び複数のセパレータ14を挟持する。正極プレート40及び負極プレート50は、電極112、電極212及び絶縁ケース30を挟持してもよい。電極112は正極プレート40とセパレータ14との間に配置される。電極212は負極プレート50とセパレータ14との間に配置される。正極プレート40には正極端子42が接続される。負極プレート50には負極端子52が接続される。正極端子42及び負極端子52により蓄電装置10の充放電を行うことができる。
正極プレート40及び負極プレート50には、Z軸方向に延びるボルトBを貫通するための貫通孔が設けられる。貫通孔は、Z軸方向から見て絶縁ケース30の外側に配置される。ボルトBは正極プレート40から負極プレート50に向かって挿通され得る。ボルトBの先端にはナットNが螺合される。これにより、正極プレート40及び負極プレート50は、複数のバイポーラ電極12、複数のセパレータ14、電極112、電極212及び絶縁ケース30を拘束できる。その結果、絶縁ケース30内は密封され得る。
セパレータ14は、正極層18と負極層20との間に位置する第1の部分14aと、複数のバイポーラ電極12の積層方向から見て第1の部分14aを取り囲んでおり集電体16間に位置する第2の部分14bとを有している。第1の部分14aと第2の部分14bは同じ絶縁材料から構成され得る。
セパレータ14の第1の部分14aは、隣り合う第1及び第2のバイポーラ電極12のうちの第1のバイポーラ電極12の正極層18と第2のバイポーラ電極12の負極層20との間に配置される。第1の部分14aは例えばセパレータ14の中央部分である。第1の部分14aは、Z軸方向から見て例えば矩形形状の外形を有する。
セパレータ14の第2の部分14bは、隣り合う第1及び第2のバイポーラ電極12のうちの第1のバイポーラ電極12の集電体16と第2のバイポーラ電極12の集電体16との間に配置される。集電体16とセパレータ14の第2の部分14bとの間には正極層18及び負極層20が設けられていない。すなわち、集電体16は、Z軸方向から見て正極層18及び負極層20から外側に突出する外周部分を有する。隣り合う集電体16の外周部分間に第2の部分14bは配置される。第2の部分14bは集電体16及び絶縁ケース30に当接してもよい。セパレータ14の第2の部分14bは例えばセパレータの外周部分である。第2の部分14bは、Z軸方向から見て環状であり、例えば矩形形状の外形を有する。Z軸方向から見て正極層18及び負極層20は第2の部分14bによって囲まれる。
セパレータ14の第1の部分14aは第1の厚みD1を有する。第1の厚みD1は、Z軸方向における第1の部分14aの長さである。セパレータ14の第2の部分14bは、第1の厚みD1よりも大きい第2の厚みD2を有する。第2の厚みD2は、Z軸方向における第2の部分14bの長さである。第2の厚みD2は、隣り合う集電体16間の距離と実質的に同じであってもよい。隣り合う集電体16間の距離は、例えば0.02〜0.5mmである。
蓄電装置10では、隣り合う集電体16間にセパレータ14の第2の部分14bが配置されており、第2の部分14bが第1の部分14aよりも厚いので、Z軸方向における集電体16の変形を第2の部分14bによって抑制できる。例えば絶縁ケース30内の圧力変動又は外力によって集電体16に力が掛かっても、集電体16の変形量を小さくできる。よって、集電体16の破れ、応力による絶縁ケース30からの集電体16の剥離が抑制される。さらに、隣り合う集電体16同士が接触して短絡することを抑制できる。
また、第2の部分14bが第1の部分14aよりも厚いと、バイポーラ電極12とセパレータ14とを積層する際に、セパレータ14の第2の部分14bによって正極層18又は負極層20の位置決めを行うことができる。さらに、バイポーラ電極12とセパレータ14とを積層する際に、集電体16と第2の部分14bとの間の隙間が実質的に無くなるので、セパレータ14の外周部分が重力によって曲がることを抑制できる。その結果、バイポーラ電極12及びセパレータ14の枚数が多くなっても積層が容易になる。
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態に係る蓄電装置を模式的に示す断面図である。図3に示される蓄電装置110は、セパレータ14に代えてセパレータ114を備えること以外は図1の蓄電装置10と同じ構成を備える。
図3は、第2実施形態に係る蓄電装置を模式的に示す断面図である。図3に示される蓄電装置110は、セパレータ14に代えてセパレータ114を備えること以外は図1の蓄電装置10と同じ構成を備える。
セパレータ114は、第2の部分14bに代えて第2の部分114bを備えること以外はセパレータ14と同じ構成を備える。セパレータ114の第2の部分114bは、複数のバイポーラ電極12の積層方向から見て第1の部分14aを取り囲んでおり集電体16間に位置する。セパレータ114の第2の部分114bは、第1の厚みD1よりも大きい第2の厚みD12を有する。第2の部分114bは、折り曲げられたセパレータ114の端部から構成される。折り曲げられたセパレータ114の端部は、セパレータ114に熱溶着されてもよい。
本実施形態では、第1実施形態の作用効果と同様の作用効果が得られる。さらに、一定の厚みを有するセパレータ114の端部を折り曲げて第2の部分114bを形成することができる。そのため、厚みの異なる複数の部分を有するセパレータを予め製造する必要がないので、セパレータ114を容易に製造できる。
(第3実施形態)
図4は、第3実施形態に係る蓄電装置を模式的に示す断面図である。図4に示される蓄電装置210は、セパレータ14に代えてセパレータ214を備えること以外は図1の蓄電装置10と同じ構成を備える。
図4は、第3実施形態に係る蓄電装置を模式的に示す断面図である。図4に示される蓄電装置210は、セパレータ14に代えてセパレータ214を備えること以外は図1の蓄電装置10と同じ構成を備える。
セパレータ214は、第2の部分14bに代えて第2の部分214bを備えること以外はセパレータ14と同じ構成を備える。セパレータ214の第2の部分214bは、複数のバイポーラ電極12の積層方向から見て第1の部分14aを取り囲んでおり集電体16間に位置する。第2の部分214bは、第1の厚みD1よりも大きい第2の厚みD22を有する。第2の部分214bは、セパレータ214の外周に向かうに連れて厚くなるテーパ形状を有する。
本実施形態では、第1実施形態の作用効果と同様の作用効果が得られる。さらに、テーパ形状により、セパレータ214を積層時の位置決めに用いることができる。また、集電体16の変形が起きた場合、テーパ形状によってできる第2の部分214bと集電体16との間の空間に集電体16の逃げ場を設けることができるので、短絡が起き難い状況となる。
(第4実施形態)
図5は、第4実施形態に係る蓄電装置を模式的に示す断面図である。図5に示される蓄電装置310は、セパレータ14に代えてセパレータ314を備えること以外は図1の蓄電装置10と同じ構成を備える。
図5は、第4実施形態に係る蓄電装置を模式的に示す断面図である。図5に示される蓄電装置310は、セパレータ14に代えてセパレータ314を備えること以外は図1の蓄電装置10と同じ構成を備える。
セパレータ314は、正極層18と負極層20との間に位置する第1の部分314aと、複数のバイポーラ電極12の積層方向から見て第1の部分314aを取り囲んでおり集電体16間に位置する第2の部分314bとを有している。第2の部分314bは、第1の部分314aの空隙率よりも大きい空隙率を有する。第1の部分314aは第1の厚みD31を有する。第2の部分314bは、第1の厚みD31よりも大きい第2の厚みD32を有する。第2の部分314bは、セパレータ314の外周に向かうに連れて厚くなるテーパ形状を有する部分を備えてもよい。
本実施形態では、第1実施形態の作用効果と同様の作用効果が得られる。さらに、一定の空隙率を有するセパレータの中央部を圧縮して第1の部分314aを形成することにより、第2の部分314bの空隙率を第1の部分314aの空隙率よりも大きくすることができる。そのため、空隙率の異なる複数の部分を有するセパレータを予め製造する必要がないので、セパレータ314を容易に製造できる。
以下、図6及び図7を用いて図1の蓄電装置10の製造方法の一例について説明する。図6及び図7は、第1実施形態に係る蓄電装置の製造方法の一工程を示す断面図である。以下の方法を用いて図1の蓄電装置10を製造することができる。
(準備工程)
まず、図6に示されるように、複数のバイポーラ電極12と複数のセパレータ14とを準備する。複数のセパレータ14のそれぞれは、第1の厚みD1を有する第1の部分14aと、第1の厚みD1よりも大きい第2の厚みD2を有する第2の部分14bとを有する。複数のバイポーラ電極12のそれぞれは、集電体16と、正極層18と、負極層20とを有している。
まず、図6に示されるように、複数のバイポーラ電極12と複数のセパレータ14とを準備する。複数のセパレータ14のそれぞれは、第1の厚みD1を有する第1の部分14aと、第1の厚みD1よりも大きい第2の厚みD2を有する第2の部分14bとを有する。複数のバイポーラ電極12のそれぞれは、集電体16と、正極層18と、負極層20とを有している。
(積層工程)
次に、図6に示されるように、セパレータ14を介して複数のバイポーラ電極12を直列に積層する。積層工程では、第1の部分14aが正極層18と負極層20との間に位置し、第2の部分14bが、複数のバイポーラ電極12の積層方向から見て第1の部分14aを取り囲むように集電体16間に位置する。
次に、図6に示されるように、セパレータ14を介して複数のバイポーラ電極12を直列に積層する。積層工程では、第1の部分14aが正極層18と負極層20との間に位置し、第2の部分14bが、複数のバイポーラ電極12の積層方向から見て第1の部分14aを取り囲むように集電体16間に位置する。
(射出成形工程)
次に、図7に示されるように、例えば金型Mを用いた射出成形により絶縁ケース30を形成する。
次に、図7に示されるように、例えば金型Mを用いた射出成形により絶縁ケース30を形成する。
その後、図1に示されるように、正極プレート40及び負極プレート50により、複数のバイポーラ電極12、複数のセパレータ14、電極112、電極212及び絶縁ケース30を挟持する。さらに、ボルトB及びナットNを用いて正極プレート40及び負極プレート50に拘束力を付与する。
上述した図1の蓄電装置10の製造方法と同様の方法により、図3の蓄電装置110及び図4の蓄電装置210も製造可能である。
続いて、図8〜図10を用いて図5の蓄電装置310の製造方法の一例について説明する。図8〜図10は、第4実施形態に係る蓄電装置の製造方法の一工程を示す断面図である。以下の方法を用いて図5の蓄電装置310を製造することができる。
(積層工程)
まず、図8に示されるように、セパレータ314pを介して複数のバイポーラ電極12を直列に積層する。複数のバイポーラ電極12のそれぞれは、集電体16と、正極層18と、負極層20とを有している。セパレータ314pは、例えば一定の厚みを有する。
まず、図8に示されるように、セパレータ314pを介して複数のバイポーラ電極12を直列に積層する。複数のバイポーラ電極12のそれぞれは、集電体16と、正極層18と、負極層20とを有している。セパレータ314pは、例えば一定の厚みを有する。
(圧縮工程)
次に、図9に示されるように、複数のバイポーラ電極12によってセパレータ314pを圧縮する。圧縮工程において圧縮されたセパレータ314は、正極層18と負極層20との間に位置する第1の部分314aと、複数のバイポーラ電極12の積層方向から見て第1の部分314aを取り囲んでおり集電体16間に位置する第2の部分314bとを有している。第1の部分314aが第1の厚みD31を有し、第2の部分314bが第1の厚みD31よりも大きい第2の厚みD32を有する。
次に、図9に示されるように、複数のバイポーラ電極12によってセパレータ314pを圧縮する。圧縮工程において圧縮されたセパレータ314は、正極層18と負極層20との間に位置する第1の部分314aと、複数のバイポーラ電極12の積層方向から見て第1の部分314aを取り囲んでおり集電体16間に位置する第2の部分314bとを有している。第1の部分314aが第1の厚みD31を有し、第2の部分314bが第1の厚みD31よりも大きい第2の厚みD32を有する。
(射出成形工程)
次に、図10に示されるように、例えば金型Mを用いた射出成形により絶縁ケース30を形成する。
次に、図10に示されるように、例えば金型Mを用いた射出成形により絶縁ケース30を形成する。
その後、図5に示されるように、正極プレート40及び負極プレート50により、複数のバイポーラ電極12、複数のセパレータ314、電極112、電極212及び絶縁ケース30を挟持する。さらに、ボルトB及びナットNを用いて正極プレート40及び負極プレート50に拘束力を付与する。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明されたが、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、上記第1〜第4実施形態の各構成要素は互いに任意に組み合わされ得る。第3実施形態において、セパレータ214の第2の部分214bが、折り曲げられたセパレータの端部から構成されてもよい。第4実施形態において、セパレータ314の第2の部分314bが、折り曲げられたセパレータの端部から構成されてもよいし、セパレータ314の外周に向かうに連れて厚くなるテーパ形状を有してもよい。
10,110,210,310…蓄電装置、12…バイポーラ電極、14,114,214,314…セパレータ、14a,314a…第1の部分、14b,114b,214b,314b…第2の部分、16…集電体、16a…第1の面、16b…第2の面、18…正極層、20…負極層。
Claims (6)
- セパレータを介して直列に積層された複数のバイポーラ電極を備える蓄電装置であって、
前記複数のバイポーラ電極のそれぞれは、第1の面及び前記第1の面とは反対側の第2の面を有する集電体と、前記第1の面に設けられた正極層と、前記第2の面に設けられた負極層とを有しており、
前記セパレータは、前記正極層と前記負極層との間に位置する第1の部分と、前記複数のバイポーラ電極の積層方向から見て前記第1の部分を取り囲んでおり前記集電体間に位置する第2の部分とを有しており、
前記第1の部分は第1の厚みを有し、
前記第2の部分は、前記第1の厚みよりも大きい第2の厚みを有する、蓄電装置。 - 前記第2の部分が、折り曲げられた前記セパレータの端部から構成される、請求項1に記載の蓄電装置。
- 前記第2の部分が、前記セパレータの外周に向かうに連れて厚くなるテーパ形状を有する、請求項1又は2に記載の蓄電装置。
- 前記第2の部分が、前記第1の部分の空隙率よりも大きい空隙率を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄電装置。
- 第1の厚みを有する第1の部分と、前記第1の厚みよりも大きい第2の厚みを有する第2の部分とを有するセパレータと、複数のバイポーラ電極とを準備する準備工程と、
前記セパレータを介して前記複数のバイポーラ電極を直列に積層する積層工程と、
を含み、
前記複数のバイポーラ電極のそれぞれが、第1の面及び前記第1の面とは反対側の第2の面を有する集電体と、前記第1の面に設けられた正極層と、前記第2の面に設けられた負極層とを有しており、
前記積層工程では、前記第1の部分が前記正極層と前記負極層との間に位置し、前記第2の部分が、前記複数のバイポーラ電極の積層方向から見て前記第1の部分を取り囲むように前記集電体間に位置する、蓄電装置の製造方法。 - セパレータを介して複数のバイポーラ電極を直列に積層する積層工程と、
複数のバイポーラ電極によって前記セパレータを圧縮する圧縮工程と、
を含み、
前記複数のバイポーラ電極のそれぞれが、第1の面及び前記第1の面とは反対側の第2の面を有する集電体と、前記第1の面に設けられた正極層と、前記第2の面に設けられた負極層とを有しており、
前記圧縮工程において圧縮された前記セパレータが、前記正極層と前記負極層との間に位置する第1の部分と、前記複数のバイポーラ電極の積層方向から見て前記第1の部分を取り囲んでおり前記集電体間に位置する第2の部分とを有しており、前記第1の部分が第1の厚みを有し、前記第1の厚みよりも大きい第2の厚みを有する、蓄電装置の製造方法。
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2016
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