JP2018017835A - 半導体装置の製造方法、露光条件の決定方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】露光装置の露光条件を決定するのに有利な技術を提供する。【解決手段】露光装置を用いて半導体装置を製造する製造方法であって、露光装置による露光を経て形成されるパターンから得られる第1の情報に基づいて露光条件を決定する決定工程と、決定工程において決定した露光条件に従って基板を露光するリソグラフィー工程と、を含み、第1の情報が、パターンの面積を含む。【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置の製造方法、露光条件の決定方法およびプログラムに関する。
レチクルを介して基板を露光する露光技術において、転写するパターンの微細化が進んでいる。パターンの微細化に応じて、露光装置の投影光学系の開口数(NA;Numerical Aperture)は大きくなり、それに伴い焦点深度(DOF;Depth of Focus)が狭くなる。一例において、45nmの線幅のパターンを形成する際のDOFは、10%の線幅の変化を許容する場合であっても100nm以下となる。この狭いDOFに対応するため、露光条件として露光量の調整だけでなくフォーカス位置も調整し、プロセス・ウィンドウの中心付近で露光を行うことが求められる。特許文献1には、パターンの屈曲部の曲率情報から、露光量やフォーカス位置を特定することが示されている。
特許文献1に示される方法では、露光条件が適切な条件からずれるに従って、形成されたパターンの屈曲部の輪郭において円弧をなさない部分が多くなるため、曲率を正確に求めることが困難になりうる。曲率を求める精度が低下した場合、露光量やフォーカス位置を特定する精度も低下する。
本発明は、半導体装置を製造する際に、露光装置の露光条件を決定するのに有利な技術を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みて、本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法は、露光装置を用いて半導体装置を製造する製造方法であって、露光装置による露光を経て形成されるパターンから得られる第1の情報に基づいて露光条件を決定する決定工程と、決定工程において決定した露光条件に従って基板を露光するリソグラフィー工程と、を含み、第1の情報が、パターンの面積を含むことを特徴とする。
上記手段によって、露光装置の露光条件を決定するのに有利な技術が提供される。
以下、本発明に係る半導体装置の製造方法の具体的な実施形態を、添付図面を参照して説明する。以下の説明及び図面において、複数の図面に渡って共通の構成については共通の符号を付している。そのため、複数の図面を相互に参照して共通する構成を説明し、共通の符号を付した構成については適宜説明を省略する。
図1〜7を参照して、本発明の実施形態による半導体装置の製造方法、および、この半導体装置の製造方法に用いる露光装置の露光条件の決定方法について説明する。図7は、本発明の実施形態において半導体装置を製造するために用いる半導体製造システムの構成例を示す図である。
図7に示す半導体製造システムは、1つ以上の露光装置(図7では露光装置701、702)、形状測定装置703、処理装置704、ライブラリ705および通信部706を含む。通信部706は、露光装置701、702、形状測定装置703およびライブラリ705と、処理装置704と、の間を互いに通信可能に接続する。図7に示すように、例えば、有線での接続であってもよいし、また例えば、無線での接続であってもよい。
露光装置701、702は、ステップ・アンド・スキャン方式でウエハを露光する走査型の露光装置でありうる。また例えば、露光装置701、702は、ステップ・アンド・リピート方式でレチクル上に描画されたレイアウトパターンをウエハに転写する露光装置であってもよい。形状測定装置703は、例えば測長用走査型電子顕微鏡(CD−SEM)であり、レチクルを介してウエハを露光する露光装置701、702を用いてウエハ上に形成されたパターンの形状などを計測する。また、形状測定装置703は、計測されたパターンを測長するためのコンピュータを含みうる。ライブラリ705には、露光装置701、702においてパターンを形成した際の露光の条件と、形状測定装置703で計測されたパターンのデータと、を互いに関連付けされたデータが保存される。処理装置704は、コンピュータでありうる。処理装置704は、形状測定装置703によって計測されたパターンのデータおよびライブラリ705に保存されたデータに基づき、露光装置701、702の露光条件を決定する。露光装置701、702は、処理装置704によって決定された露光条件に従って、次の露光を行う。
ここで、露光の条件とパターンのデータとの関連付けは、例えば、次のような工程で行われてもよい。まず、露光装置701、702でパターンを形成した際の露光の条件と、形状測定装置703で計測されたパターンのデータと、のそれぞれを処理装置704が取得する。次いで、処理装置704が、取得した露光の条件とパターンから取得した情報とを互いに関連付けし、データベース化してライブラリ705に保存してもよい。
半導体製造システムの各構成は、図7に示す構成に限られることはない。例えば露光装置701、702が、それぞれ形状測定装置703、処理装置704、ライブラリ705の各機能を内包していてもよい。また例えば、形状測定装置703と処理装置704との機能が一体となっていてもよい。また例えば、露光装置701、702と処理装置704との間が通信部706によって接続されず、オペレータが、露光の条件などを、それぞれの装置に接続可能なメモリなどを用いて、それぞれの装置の間で転送してもよい。
図1(a)は、本実施形態において、半導体装置を製造する際に用いる露光装置の露光条件を決定するためのフローの構成例を示す概略図である。本明細書において、露光条件として露光装置のフォーカス位置のずれ量および露光量のずれ量の少なくとも一方を算出し、フォーカス位置および露光量を決定する場合について説明する。しかしながら、露光条件はフォーカス位置、露光量だけに限られるものではなく、例えば、露光装置の照明形状、光の強度や照射時間などであってもよいし、更に露光されるレジストの膜厚やベークの温度や時間などであってもよい。また、フォーカス位置および露光量のずれ量とは、基板(以下、ウエハとも示す)上に目標とするパターンが形成されるときのフォーカス位置および露光量からのずれのことをいう。また、フォーカス位置とは、具体的には露光領域における被露光体の位置のことである。その位置は露光装置の投影光学系の光軸方向の位置で表される。
本実施形態において、露光装置の露光条件を決定し、露光装置が決定された露光条件で半導体装置を製造するするフローは、大きく分けて3つのステップに分けることができる。ステップS101〜S103は、露光装置のフォーカス位置および露光量と、FEM(Focus Exposure Matrix)パターンを構成する各ショットから得られるパターンの幾何学的な形状の情報と、の関連付けを行う。更に、ステップS101〜S103は、この関連付けられた露光条件とパターンの情報とのデータを予めライブラリに保存するためのステップである。ここで、FEMパターンとは、最適と考えられるフォーカス位置および露光量を中心にフォーカス位置及び露光量をパラメータとして、複数の露光の条件に従って形成されたショット領域がテストウエハ上にマトリックス状に露光されているパターンをさす。
まず、ステップS101において、テストウエハ上にFEMパターンが形成される。ステップS101は、図7に示す露光装置701、702を用いて、レチクルを介してウエハを露光する工程を含みうる。次いで、ステップS102において、測長用走査型電子顕微鏡(CD−SEM)を用いて、少なくとも量産時に管理する必要のあるパターンと同じまたは同等のパターン(テストパターン)を計測する。このとき、CD−SEMは、ウエハ上の予め指定された位置に配されるパターンを計測しうる。次いで、図1(b)に示すように、計測されたパターンのSEM画像(CD−SEM画像)から面積Sumと線幅CDとが、テストパターンの特徴を示す情報(第2の情報)として取得される。線幅CDは、計測するテストパターンのうち予め指定された部分の幅を計測しうる。例えば、図1(b)では、短辺の長さが測定される。ステップS102のうち、テストパターンの情報の取得は、図7に示す処理装置704のコンピュータで行ってもよいし、形状測定装置703のコンピュータで行ってもよい。このため、本明細書において、処理装置704および形状測定装置703のうち少なくとも一方のコンピュータが、パターンの情報の取得や露光条件の決定などを行うものとして説明する。
テストパターンの計測は、例えば、レジストを複数の露光の条件で露光することによって形成された潜在パターンを、CD−SEMによって計測してもよい。また例えば、テストパターンの計測は、レジストを複数の露光の条件で露光した後、現像することによって形成されたパターンを、CD−SEMによって計測してもよい。また例えば、テストパターンの計測は、CD−SEMを用いずにコンピュータ上でシミュレーションを行い、複数の露光の条件に従って形成されるパターンを抽出し、抽出されたパターンを処理装置704のコンピュータ上で計測してもよい。
計測後、ステップS103において、処理装置704のコンピュータは、FEMパターンに含まれる異なる露光の条件に従って形成されたテストパターンのそれぞれの特徴を表す情報と、それぞれの露光の際のフォーカス位置及び露光量と、の関連付けを行う。この関連付けにおいて、処理装置704のコンピュータは、多変量解析技術を使用し、テストパターンの情報として、フォーカス位置及び露光量から面積Sumおよび線幅CDを求める関数fを取得する。また、処理装置704のコンピュータは、関数fを逆に解いて、面積Sumおよび線幅CDを入力することによってフォーカス位置及び露光量が求まる関数f−1を取得する。処理装置704のコンピュータは、メモリなどの記憶装置を用いたライブラリ(図7に示すライブラリ705でありうる。)に、関数f−1を含むテストパターンの情報を保存する。
ステップS101において、FEMパターンを形成する際、複数の面積、線幅を有するパターンが描画されたテスト用のレチクルを用いて、露光装置によってウエハを露光してもよい。この場合、上述のように形成されたパターンのうち量産時に管理する必要のあるパターンと同じまたは同等のテストパターンを計測し、テストパターンの情報として面積Sumおよび線幅CDと露光の条件との関係をそれぞれ取得する。また、FEMパターンを形成する際、テスト用のレチクルではなく、量産用のレチクルや、量産時に管理が必要なパターンが描画されたレチクルを用いて、ウエハにFEMパターンを形成してもよい。FEMパターンの形成に量産用のレチクルと同じレチクル(あるいは、量産用のレチクルと同じレイアウトパターンを有するレチクル。)を用いる場合、テストパターンを形成する範囲は、量産用のレチクルのうち一部のCD値の管理の必要な部分のみの微小範囲としてもよい。これによって、使用するウエハ、レチクルの平坦度誤差の影響を軽減することが可能となる。
次に、ステップS104〜S107は、フォーカス位置及び露光量の最適な露光条件からのずれ量を算出し、露光条件を決定するための決定工程の各ステップである。ステップS104は、露光装置(図7に示す露光装置701、702でありうる。)において適切と考えられる露光条件によってウエハを量産用のレチクルを介して露光するリソグラフィー工程である。このとき、ウエハも量産用のウエハを用いてもよい。次いで、ステップS105において、ステップS104でウエハ上に形成されたパターンのうち管理が必要なパターンの面積Sumaおよび線幅CDaなどの特徴を示す情報(第1の情報)を取得するために、形成されたパターンをCD−SEMを用いて計測する。本実施形態において、パターンの計測は、露光後に現像されたパターンを観察するが、上述のテストパターンの計測と同様に、例えば、レジストを露光することによって形成された潜在パターンを、CD−SEMによって計測してもよい。次いで、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータが、計測されたパターンのSEM画像から面積Sumと線幅CDとを含むパターンの情報を取得する。
次いで、ステップS106において、処理装置704のコンピュータは、取得したパターンの面積Sumaおよび線幅CDaを含むパターンの情報とライブラリに保存されたテストパターンの情報とを比較する。具体的には、処理装置704のコンピュータは、関数f−1を用いて、面積Sumaおよび線幅CDaから、パターンを形成した際のフォーカス位置及び露光量を求める。
次に、ステップS107において、処理装置704のコンピュータは、最適な露光条件からのフォーカス位置のずれ量dF及び露光量のずれ量dDを求める。次いで、処理装置704のコンピュータは、取得されたフォーカス位置のずれ量dF及び露光量のずれ量dDから、実際に量産する際の露光装置の露光条件を決定する。ここで、露光条件を決定する際、フォーカス位置のずれ量dF、露光量のずれ量dDが、事前に設定された閾値よりも小さい場合、露光装置の露光条件を変更しなくてもよい。フォーカス位置のずれ量dF、露光量のずれ量dDが、事前に設定された閾値よりも大きい場合、露光装置の露光条件を変更することによって、最適なフォーカス位置及び露光量でウエハを露光することが可能となる。
ステップS104〜S107は、例えば、量産時のある注目ロットのウエハに形成されるパターンから、フォーカス位置及び露光量の最適な露光条件からのずれ量を算出する。この注目ロットの最適な露光条件からのずれ量から、注目ロットの次のロットの露光装置の露光条件を決定するための工程でありうる。
ここで、本明細書において、上述のパターンおよびテストパターンは、露光によってウエハあるいはそれぞれのショット領域に形成される個々の閉図形のことを表す。また、露光条件を決定するために用いるパターンは、管理が必要な1種類のパターンだけに限定されることはなく、複数種類のパターンを用いて露光条件を決定してもよい。複数の種類のパターンを用いる場合、例えば、それぞれのパターンから取得される最適な露光条件からのずれ量の平均を用いて露光条件を決定してもよい。
露光条件を決定した後、決定された露光条件が露光装置(図7に示す露光装置701、702でありうる。)に送られる。ステップS108において、露光装置は、最適な露光条件で量産用のウエハを露光する工程、および、露光後に現像を行う工程を含むリソグラフィー工程を行う。
次に、露光条件を決定する際、パターンの情報のうち面積Sumを用いることについて説明する。本発明者らは、管理の必要なパターンの情報のうち面積Sumを用いることによって、露光条件がより正確に取得できることを見出した。これは、露光量の変化に対して、形成されるパターンの線幅は一次関数、面積は二次関数でそれぞれ変化する。つまり、面積と線幅とが、露光量に対して異なる感度を有することに起因する。
図2(a)にフォーカス位置及び露光量を変化させたときの線幅の変化、図2(b)にフォーカス位置及び露光量を変化させたときの面積の変化をそれぞれ示す。横軸に示すフォーカス位置は、適切な位置から−100nm〜+100nmの範囲で変化させた。また、露光量は、露光量2に対して+5%変化させた露光量1と、露光量2に対して−5%変化させた露光量3と、を示す。図2(a)に示すように、露光量2での線幅の変化を示す曲線に対して露光量をそれぞれ5%増加、減少させた露光量1、3での線幅の変化を示す曲線は、それぞれ同等の間隔、露光量2での線幅を示す曲線から離れている。これは、露光量の変化に対して、形成されたパターンの線幅は一次関数で変化することを示す。一方、図2(b)において、露光量2での面積の変化を示す曲線に対して露光量1、3での面積の変化を示す曲線は、それぞれ異なる値、露光量2での面積の変化を示す曲線から離れている。これは、露光量の変化に対して、形成されたパターンの面積は二次関数で変化することを示す。この面積と線幅との露光量に対する異なる感度を用いて、形成されたパターンの形状の情報から、フォーカス位置及び露光量を求めることが可能となる。
次に、ウエハ上に形成されたパターンやテストパターンをCD−SEMによって計測し、CD−SEMによって取得したパターンから面積Sumを求める方法の一例を説明する。パターンの面積Sumを含む情報の取得は、上述のように、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータで行なわれうる。
まず、CD−SEMによって計測されたパターンのSEM画像からパターンの輪郭を抽出する方法について説明する。ここで、パターンは、ポジレジストを使用して、露光および現像を行った後のものであり、未露光部の凸形状レジストパターンを考える。このレジストパターンの輪郭(エッジ)部は、CD−SEMによって電子線を照射した際にレジストパターンから放出される信号電子量が大きくなる。そのため、信号電子を検出して画像輝度として表したSEM画像において、輪郭に対応する輝度の強い部分(ホワイトバンド)が観測される。この輪郭の二次元座標が、輪郭情報としてCD−SEMによって取得される。輪郭情報は、輪郭の二次元座標が記録された、例えばGDS(Graphic Data System)ファイルなどの電子ファイルでありうる。
次いで、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータが、取得された輪郭情報から面積Sumを求める方法の一例を説明する。輪郭情報に含まれる二次元座標のデータは、サンプリングの分解能で決まる飛び飛びの座標の値を有しうる。実際のパターンは、それぞれの座標を結ぶ閉じた曲線となりうるが、まず、図3(a)に示すように、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、輪郭情報に含まれるそれぞれの座標を頂点とする多角形を形成する。次いで、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、多角形を複数の領域に分割する。処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、分割されたそれぞれの領域の面積を算出し、それぞれの領域の面積の総和を求める部分求積法を用いて、多角形の面積を取得する取得工程を行う。
多角形の複数の領域への分割は、例えば、図3(b)に示すように、多角形をそれぞれ三角形の複数の領域に分割してもよい。多角形を三角形に分割する際、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、多角形の頂点以外の特定の点SPを設定する。特定の点SPの設定は、図3(b)に示すように、多角形の頂点の各座標の平均の座標を特定の点SPとして用いてもよい。特定の点SPと、多角形の互いに隣接した2つの頂点とで三角形を構成することができる。分割されたそれぞれの領域が、互いに重なり合わないように分割できればよい。
多角形を複数の領域に分割した後、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、それぞれの三角形の面積を求める。例えばヘロンの公式を用いて、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、それぞれの三角形の面積を求めてもよい。ヘロンの公式は、三角形の3辺の長さから、三角形の面積を求めるものである。本実施形態において、特定の点SPと互いに隣接する2つの頂点の座標とが既知のため、そこから、それぞれの三角形の各辺の長さを求めることによって、それぞれの三角形の面積を算出することができる。それぞれの三角形の面積の総和を求めることによって、CD−SEMによって計測されたパターンの輪郭情報から、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータはパターンの情報としてパターンの面積Sumを取得することができる。
上述において、特定の点SPを多角形のそれぞれの頂点の座標の平均値としたが、特定の点SPの決定方法はこれに限られることはない。上述の方法では、多角形を複数の三角形に分割する際、それぞれの三角形の各辺が隣接する三角形と共有する構成となる必要がある。このため、特定の点SPを決定する際、特定の点SPと各座標を結ぶ三角形において、異なる三角形の辺同士が交差しないこと、三角形の辺が多角形の輪郭と交差しないこと、および、互いに領域が重なり合わないことがそれぞれ満たされればよい。
図4に、多角形のそれぞれの頂点の座標の平均値を頂点SPとした場合、面積Sumが求められない例を示す。図4(a)に示す多角形の面積を求める場合、図4(b)に示すように特定の点SPを多角形のそれぞれの頂点の座標の平均値とすると、それぞれの三角形の辺が多角形の輪郭と交差し、互いに異なる領域同士が重なってしまう。このため、正しい面積Sumを算出することができない。また例えば、図4(c)に示すように、特定の点SPをずらしても、2つの三角形の辺が輪郭と交差し、また三角形同士がかさなってしまう。
このような場合、三角形の辺同士が交差しないように、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、多角形を複数に分割し、分割された図形を更に複数の三角形の領域に分割してもよい。例えば、図5(a)に示す図4(a)と同様の構成を有する多角形を、まず、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、図5(b)に示すように3つの多角形(四角形)に分割する。その後、図5(c)に示すように、それぞれの四角形において、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、それぞれの頂点の座標の平均値を有する特定の点SP1、SP2、SP3を算出する。これによって、多角形は、複数の三角形の領域に分割できる。
図4のように多角形を複数の領域に適切に分割できない場合、処理装置704や形状測定装置703のコンピュータではなく、オペレータがマニュアル操作によって、領域の分割や特定の点SPを指定してもよい。その後、オペレータによって指定された領域の分割や特定の点SPを用いて、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、パターンの情報として面積Sumを取得しうる。
ここで、図1(a)に示すフローのうち処理装置704または形状測定装置703のコンピュータが、CD−SEMによって取得された管理が必要なパターンの形状の情報から露光条件を決定する工程を、図8のフローチャートにまとめる。図1(a)のフローのうちステップS105の一部およびステップS106、S107の各工程が、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータによって制御される。処理装置704および形状測定装置703は、コンピュータに露光条件を決定するためのプログラムを組み込むことによって、構成されうる。処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、組み込まれたプログラムを読み出し、図8に示される各工程を実行しうる。
まず、ステップS801において、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、CD−SEMによって計測されたパターンの輪郭情報などの形状の情報を取得する。次いで、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、ステップS802において、パターンの形状の情報から面積Sumaおよび線幅CDaを含むパターンの特徴を表す情報を取得する。このとき、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、上述のようにパターンの輪郭情報から、多角形を生成し、多角形を複数の領域に分割した後、それぞれの領域の面積の総和を求めることによって、面積Sumaを取得してもよい。次に、ステップS803において、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、取得したパターンの面積Sumaおよび線幅CDaを含むパターンの情報と、ライブラリ705に予め保存されたテストパターンの情報とを比較する。具体的には、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、関数f−1を用いて、面積Sumaおよび線幅CDaから、パターンを形成した際のフォーカス位置及び露光量を取得する。取得されたフォーカス位置及び露光量から、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、ステップS804において、最適な露光条件からのフォーカス位置のずれ量dF、露光量のずれ量dDを算出する。次いで、算出されたフォーカス位置のずれ量dF、露光量のずれ量dDから、処理装置704または形状測定装置703のコンピュータは、パターンを形成した際の露光の条件に対して、次のロットを露光する際の露光条件を決定する。
ここまで、形成されたパターンの情報と、予め取得したテストパターンの情報とを比較することによって、フォーカス位置及び露光量のずれ量を取得し、露光条件を決定する方法を説明した。しかしながら、フォーカス位置のずれ量dFは、フォーカス位置が+側にずれているのか、−側にずれているのか判断できない場合がある。これは、図2(a)、(b)に示すように、フォーカス位置のずれに対して、線幅および面積の変化は、ともに遇関数として変化するためである。従って、上述のフォーカス位置のずれ量dFは、フォーカス位置のずれの絶対値を算出していることになる。
これに対応するため、本実施形態において、フォーカス位置のずれ量の許容される規格値を設定し、その値より少ない値、例えば規格値の70%を閾値として設定し、量産時にそれぞれのロット間でフォーカス位置のずれ量dF(絶対値)の変化をモニタする。図6は、横軸に量産のロット、縦軸にフォーカス位置のずれ量dF(絶対値)を示す。このずれ量dFの絶対値の値が規格値より小さな値であれば、次のロットを処理する際に、フォーカス位置の変更をせずに露光を継続してもよい。閾値よりも大きな値のずれ量dFが計測された場合、フォーカス位置のずれた方向が、+側なのか−側なのかを求めて、その値を次のロットを処理する際、フォーカス位置のずれ量として露光条件を変更して露光する。
フォーカス位置のずれた方向を求める方法としては、上述のFEMパターンを作製することによって、フォーカス位置のずれた方向を決定することができる。また、上述のように、フォーカス位置の変化に対して形成されるパターンの面積および線幅が偶関数で変化することが、フォーカス位置のずれた方向を求めることができない理由である。これに対して、フォーカス位置の変化に対して、一定の方向や奇関数的に変化する物理量を計測できれば、その計測値を使ってフォーカス位置のずれた方向を判定することができる。このような物理量として、図1(c)に示す、レジストパターンの高さや、パターンの側壁とパターンが形成されるウエハとの間の角度である側壁角が存在することが知られている。そこで、フォーカス位置のずれ量dFの絶対値が閾値を超えた場合、例えばAFM(Atomic Force Microscope)を用いて、パターンの高さや側壁角の角度を計測してもよい。
この場合、フォーカス位置のずれた方向が+側か−側かを判定するだけであれば、光学計測によってレジストパターンの高さを計測することが、CoO(Cost of Ownership)的に優れている。光学計測を用いた高さを計測は、AFMなどを用いて計測する場合と比較して精度は劣るが、ずれ量dFは上述のように、面積Sumおよび線幅CDの計測結果から求めることができる。このため、高精度にフォーカス位置のずれ量dFの絶対値と露光量のずれ量dDとを求め、フォーカス位置のずれた方向のみを光学測定によって判定すればよい。これによって、露光条件をCoO的に優れ、かつ、精度よく決定することができる。
CD−SEMにおいて、パターンの輪郭情報を得る際、計測するレジストパターンの所望の形状に対応したGDSデータなどを参照データとして使用する場合がある。フォーカス位置や露光量が所望の値から大きくずれた状態で、ウエハを露光、現像しパターンを形成した場合、形成されたパターンの形状は、この参照データとの差が大きくなり、その差がある閾値以上となると計測エラーとなる場合がある。そこで、所望の形状だけでなく、形状の異なる複数の参照データを予め用意し、例えば、線幅CDが目標値から大きくずれている場合、別の参照データを使用することによって、輪郭情報の抽出する際のエラーを防止することが可能となる。
ここで、露光条件の決定のためにパターンの情報のうち面積Sumを用いることによって得られる更なる効果について説明する。CD−SEMにおいて、管理が必要なパターンが大面積である場合、高い倍率で測長を行うと、画角からパターンがはみ出してしまい測定することができない可能性がある。このため、より低い倍率で線幅CDの測定を行うことになり、高倍率と比較すると測長の精度が劣りうる。これに対応するために、倍率の異なる別の測長用のパターン(代替パターン)を用意して、代わりに測長することも考えられるが、パターンの形状はパターン自体の大きさや周囲のパターンの配置によって影響を受ける。このため、本来のパターンが代替のパターンと同等の倍率で線幅CDの大きさが変化するとは限らない。そこで、本実施形態において、線幅CDだけでなく面積Sumを測定することによって、低倍率ではあっても高精度なフィードバックが可能となる。
また、管理が必要なパターンが長方形や正方形ではない場合、長方形や正方形の代替パターンを用いて線幅CDを測定する場合がある。しかしながら、代替パターンを用いることには、上述のような問題が存在する。そこで、実際に露光によって形成されるパターンの面積Sumを用いることによって、管理が必要なパターンが複雑な形状な場合であっても、高精度なフィードバックが可能となる。この場合、上述のように計測するパターンの指定された部分の線幅CDを更に計測することによって、より高精度なフィードバックが可能となる。
また例えば、イメージセンサにおいて、限られた範囲の中で画素(受光部)の大きさをより大きくすることが求められる。この画素の大きさを決定する際には、プロセスにおけるパターン形成の誤差を見込み必要なマージンを考慮する必要がある。このとき、パターン形成の誤差が大きい場合、考慮すべきマージンも大きくなり、結果的に設計される画素サイズは制限されてしまう。そこで、面積Sumの測定を用いた高精度の露光条件のフィードバックを用いることによって、パターン形成の誤差を抑制し、考慮すべきマージンの量を抑制する。これによって、画素サイズをより大きくすることが可能となり、イメージセンサの性能の向上が実現しうる。
以上、本発明に係る実施形態を示したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態は適宜変更、組み合わせが可能である。
701、702:露光装置
Claims (15)
- 露光装置を用いて半導体装置を製造する製造方法であって、
前記露光装置による露光を経て形成されるパターンから得られる第1の情報に基づいて露光条件を決定する決定工程と、
前記決定工程において決定した前記露光条件に従って基板を露光するリソグラフィー工程と、を含み、
前記第1の情報が、前記パターンの面積を含むことを特徴とする製造方法。 - 前記露光条件が、前記露光装置のフォーカス位置および露光量のうち少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 前記第1の情報が、前記パターンの線幅の情報を更に含むことを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記第1の情報が、前記パターンの高さの情報、および、前記パターンの側壁と前記パターンが形成される基板との間の角度の情報のうち少なくとも一方の情報を更に含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の製造方法。
- 前記決定工程が、前記第1の情報と、予め取得した複数の露光の条件に従って形成される複数のテストパターンから得られた第2の情報と、の比較に基づいて、前記露光条件を決定し、
前記第2の情報が、前記複数のテストパターンのそれぞれの面積の情報を含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の製造方法。 - 前記第2の情報が、前記複数のテストパターンのそれぞれの線幅の情報を更に含むことを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
- 前記第2の情報が、前記複数のテストパターンのそれぞれの高さの情報、および、前記複数のテストパターンのそれぞれの側壁と前記複数のテストパターンのそれぞれが形成される基板との間の角度の情報のうち少なくとも一方の情報を更に含むことを特徴とする請求項5または6に記載の製造方法。
- 前記複数のテストパターンのそれぞれが、前記パターンと同じレチクルを用いて露光されたパターンであることを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載の製造方法。
- 前記パターンが、基板の上に配されたレジストを前記露光装置によって露光することによって形成されたパターンであることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の製造方法。
- 前記パターンが、基板の上に配されたレジストを前記露光装置によって露光した後、現像することによって形成されたパターンであることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の製造方法。
- 前記決定工程が、
前記パターンの輪郭情報を走査型電子顕微鏡によって取得する工程と、
前記輪郭情報に基づいて、前記パターンの面積を取得する取得工程と、
を含むことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の製造方法。 - 前記取得工程が、
前記輪郭情報に含まれるそれぞれの座標を頂点とする多角形を、互いに重なり合わない複数の領域に分割する工程と、
前記複数の領域のそれぞれの面積を算出し、前記複数の領域のそれぞれの面積の総和を求める工程と、
を含むことを特徴とする請求項11に記載の製造方法。 - 前記複数の領域のそれぞれが、三角形であることを特徴とする請求項12に記載の製造方法。
- 露光装置によって、レチクルを介して基板を露光する第1の露光条件の決定方法であって、
前記露光装置による露光を経て形成されるパターンから第1の情報を取得する工程と、
取得された前記第1の情報から前記パターンを露光した第2の露光条件を取得する工程と、
取得された前記第2の露光条件に基づいて前記第1の露光条件を決定する工程と、
を含み、
前記第1の情報が、前記パターンの面積を含むことを特徴とする決定方法。 - コンピュータに、請求項14に記載の決定方法における各工程を実行させるためのプログラム。
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