JP2018016609A - バゼドキシフェン酢酸塩を含む固形製剤及びその製造方法 - Google Patents

バゼドキシフェン酢酸塩を含む固形製剤及びその製造方法 Download PDF

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晃一 吉本
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昭太 北澤
史恭 谷口
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史恭 谷口
順也 山下
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順也 山下
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Abstract

【課題】バゼドキシフェン酢酸塩を含む固形製剤において、バゼドキシフェン酢酸塩を安定化させ、その類縁物質の生成を抑制すること。【解決手段】バゼドキシフェン酢酸塩と、崩壊剤とを含む固形製剤(但し、崩壊剤として、デンプングリコール酸ナトリウムを含む固形製剤を除く)。を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、バゼドキシフェン酢酸塩を含む固形製剤及びその製造方法に関する。
バゼドキシフェン酢酸塩は、閉経後骨粗鬆症を適応として承認された新規な選択的エストロゲン受容体モジュレーターであり、錠剤として製剤化されて上市されている(非特許文献1参照)。
また、特許文献1には、TSE−424アセテート(バゼドキシフェン酢酸塩に相当)と、崩壊剤であるデンプングリコール酸ナトリウムと、アスコルビン酸と、充填剤等とを混合し、混合物を顆粒化し、顆粒を打錠成形することで得た錠剤が開示されている(特許文献1参照)。
特表2004−502733号公報
医薬品添付文書 ビビアント錠
しかしながら、崩壊剤としてデンプングリコール酸ナトリウムを用いると、バゼドキシフェン酢酸塩の類縁物質が生成してしまうため、類縁物質を抑制するためには、さらなる改良が必要であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、バゼドキシフェン酢酸塩の類縁物質の生成を抑制することができる錠剤などの固形製剤を提供することを目的とする。
本発明は、以下に示す通りである。
[1]バゼドキシフェン酢酸塩と、崩壊剤とを含む固形製剤(但し、崩壊剤として、デンプングリコール酸ナトリウムを含む固形製剤を除く)。
[2]抗酸化剤を含まない、請求項1に記載の固形製剤。
[3]バゼドキシフェン酢酸塩と、崩壊剤とを混合造粒し、造粒物を得る工程と、
前記造粒物を乾燥粉砕し、顆粒を得る工程と、
前記顆粒を打錠し、錠剤を得る工程と、
を含む固形製剤の製造方法(但し、崩壊剤として、デンプングリコール酸ナトリウムを含む固形製剤を除く)。
本発明は、バゼドキシフェン酢酸塩の類縁物質の生成を抑制することができる固形錠剤を提供できる。
本発明のバゼドキシフェン酢酸塩を含有する固形製剤は、デンプングリコール酸ナトリウム以外の崩壊剤を用いることにより、バゼドキシフェン酢酸塩の類縁物質の生成を抑制させた固形製剤を得ることができるという利点を有する。
(バゼドキシフェン酢酸塩)
本発明の固形製剤は、医薬品有効成分としてバゼドキシフェン酢酸塩を含有する。バゼドキシフェン酢酸塩とは、一般名1−{4−[2−(ヘキサヒドロ−1H−アゼピン−1−イル)エトキシ]ベンジル}−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−1H−インドール−5−オール一酢酸塩であり、以下に示す分子構造を有する。
Figure 2018016609
本発明の固形製剤に含まれるバゼドキシフェン酢酸塩は結晶質であることが好ましく、また5μm以上100μm以下、好ましくは10μm以上90μm以下の体積平均粒径を有することが好ましい。
本発明の固形製剤は、固形であれば特にその形態に制限はなく、例えば、錠剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤またはドライシロップ剤などがありうるが、好ましくは錠剤である。また、錠剤は、素錠であってもよいが、バゼドキシフェン酢酸塩を含有する素錠と、それを被覆するコーティングとを有するコーティング錠であってもよい。
(崩壊剤)
本発明の固形製剤は、バゼドキシフェン酢酸塩とともに、少なくとも崩壊剤を含む。本発明の固形製剤に含まれる崩壊剤は、デンプングリコール酸ナトリウム以外の崩壊剤を含むことが好ましく、デンプングリコール酸ナトリウムを実質的に含まないことがより好ましい。デンプングリコール酸ナトリウムは、バゼドキシフェンの類縁物質の発生を促進する場合があるからである。
本発明の固形製剤にデンプングリコール酸ナトリウム以外の崩壊剤を配合することで、バゼドキシフェン酢酸塩の類縁物質の生成を抑制することができる。
〈配合試験〉
バゼドキシフェン酢酸塩5mgを、開放4号褐色瓶に入れ、4週間の苛酷試験(温度:55℃、湿度:75%)に付した(試験例1)。
バゼドキシフェン酢酸塩5mgと、下記表1に示した崩壊剤25mgとを、バイアル内で混合した。この混合物30mgを、開放4号褐色瓶に入れ、4週間の苛酷試験(温度:55℃、湿度:75%)に付した(試験例2〜8)。次いで、各試験例について、試験4週間後におけるバゼドキシフェン酢酸塩の類縁物質総量を以下の手順で測定した。
〈類縁物質の測定手順〉
バゼドキシフェン酢酸塩5mgに対応する量の粉砕物を量りとり、水/アセトニトリル混液(1:9)8mLを加えた。よく振り混ぜて溶解させ、さらに水/アセトニトリル混液(1:9)を加えて、当該混液の総容量を10mLの溶液とした。得られた溶液を孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過し、ろ液を試料溶液とした。
別途、定量用バゼドキシフェン酢酸塩25mgを精密に量りとり、水/アセトニトリル混液(1:9)に溶解させ、当該混液の総容量を50mLとした。この混液の1mLを量り取り、更に水/アセトニトリル混液(1:9)を加えて100mLとし、これを標準溶液とした。
試料溶液及び標準溶液をそれぞれ5μL量りとり、以下の条件で液体クロマトグラフィーにより分析を行い、各溶液の各々のピーク面積を自動積分法により算出した。
[試験条件]
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm、長さ15cmのステンレス管に3.5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充填したもの。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相A:リン酸水素二カリウム緩衝液/アセトニトリル混液(7:3)
リン酸水素二カリウム1.74gを水1000mLに溶かし、薄めたリン酸(1→10)でpH8.3に調整する。調整した液700mLにアセトニトリル300mLを加える。
移動相B:水/アセトニトリル混液(1:9)
流量:毎分1.0mL
面積測定範囲:注入後25分まで
[システム適合性]
検出の確認:標準溶液1mLを量りとり、水/アセトニトリル混液(1:9)を加えて10mLとした。この溶液5μLから得たバゼドキシフェン酢酸塩のピーク面積が、標準溶液のバゼドキシフェン酢酸塩のピーク面積の7〜13%になることを確認した。
システムの性能:標準溶液5μLにつき、上記の条件で操作するとき、バゼドキシフェン酢酸塩のピークの理論段数及びシンメトリー係数が、それぞれ3000段以上、2.0以下である。
システムの再現性:標準溶液5μLにつき、上記の条件で試験を6回繰り返すとき、バゼドキシフェン酢酸塩のピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
測定結果を表1に示す。表1の結果より、試験例8は、バゼドキシフェン酢酸塩の類縁物質総量(生成量)が、1.52%であるのに対し、試験例2〜7は、0.79%以下であった。
以上の結果から、デンプングリコール酸ナトリウム以外の崩壊剤を配合することで、バゼドキシフェン酢酸塩の類縁物質の生成を抑制することがわかった。
また、試験例2〜6の類縁物質総量(生成量)は、試験例1の類縁物質総量(生成量)よりも少ないことから、バゼドキシフェン酢酸塩を安定化させることがわかった。
Figure 2018016609
本発明の固形製剤に含まれる崩壊剤は、デンプングリコール酸ナトリウム以外の崩壊剤を含むことが好ましい。デンプングリコール酸ナトリウム以外の崩壊剤としては、例えば、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、トウモロコシデンプン、カルメロースナトリウム、クロスポピドン、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、メチルセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられるが;好ましくは、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、トウモロコシデンプン、またはクロスポピドンなどである。
本発明の固形製剤における各々の該崩壊剤の含有量は、3重量%以上20重量%以下であることが好ましく、5重量%以上10重量%以下であることがさらに好ましい。
(他の任意成分)
本発明の固形製剤は、有効成分であるバゼドキシフェン酢酸塩、前記崩壊剤とともに、他の任意成分を含んでいてもよい。他の任意成分の例には、賦形剤、可溶化剤、抗酸化剤、流動化剤、滑沢剤などが含まれる。
(賦形剤)
賦形剤の例には、乳糖、白糖、マルトース等の糖;マンニトール、マルチトール、エリスリトール等の糖アルコール;トウモロコシデンプン、コメデンプン、コムギデンプン等のデンプン;結晶セルロース、粉末セルロース等のセルロースなどが含まれる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。好ましくは、賦形剤は、糖、糖アルコールまたはセルロースを含むことが好ましく、例えば、セルロースと糖の組合せを含むか、またはセルロースと糖アルコールの組合せを含む。本発明の固形製剤における賦形剤の含有量は60重量%以上95重量%以下であることが好ましく、80重量%以上90重量%以下であることさらに好ましい。
(可溶化剤)
可溶化剤の例には、ラウリル硫酸ナトリウム、L−アスパラギン酸、L−アルギニン、ラウロマクロゴール、メグルミン、マクロゴール300、マクロゴール4000、マクロゴール6000などが含まれ、これらを単独でまたは2種以上用いてもよい。本発明の固形製剤における可溶化剤の含有量は0.5重量%以上4.0重量%以下であることが好ましく、1.0重量%以上2.5重量%以下であることがさらに好ましい。
(抗酸化剤)
前述した特許文献1には、アスコルビン酸成分(抗酸化剤に相当)が固体処方中の酸化に対するエストロゲン剤(TSE−424:バゼドキシフェン酢酸塩に相当)の保護(総分解生成物の発生を抑制)を提供したことが記載されている。しかしながら、本発明者は、アスコルビン酸(抗酸化剤に相当)が、固形製剤を微黄色に変色させる場合があることを見出した。
〈配合試験〉
バゼドキシフェン酢酸塩:アスコルビン酸が3:1の混合物(試験例9)、バゼドキシフェン酢酸塩:カルメロースが5:1の混合物(試験例10)を、各々、開放ガラス瓶に入れ、4週間の苛酷試験(温度:60℃、湿度:75%)に付した。試験4週間後における混合物の色調変化を目視で確認した。その結果、抗酸化剤を含まない試験例10は、色調の変化がないことに対して、アスコルビン酸(抗酸化剤に相当)を含む試験例9は、微黄色に変化することが確認された。
以上の結果より、本発明の固形製剤は、ごく微量の抗酸化剤を含むか、または含まないことがより好ましい。抗酸化剤の例には、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸パルミテート、トコフェロール、亜硫酸ナトリウム、没食子酸プロピルなどが挙げられる。
(流動化剤)
流動化剤の例には、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、含水二酸化ケイ素、合成ケイ酸アルミニウムなどが含まれ、これらを単独でまたは2種以上用いてもよい。本発明の固形製剤における可溶化剤の含有量は0.05重量%以上0.3重量%以下であることが好ましく、0.1重量%以上0.2重量%以下であることがさらに好ましい。
(滑沢剤)
滑沢剤の例には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールなどが含まれ、これらを単独でまたは2種以上用いてもよい。本発明の固形製剤における滑沢剤の含有量は0.1重量%以上5.0重量%以下であることが好ましく、0.4重量%以上1.5重量%以下であることがさらに好ましい。
本発明の固形製剤は好ましくは錠剤でありうるが、当該錠剤は素錠であってもよいし、バゼドキシフェン酢酸塩を含有する素錠と、それを被覆するコーティングとを有するコーティング錠であってもよい。コーティングには、コーティング基剤とともに、着色剤や光沢化剤などが含まれうる。
(コーティング基剤)
コーティング基剤の例には、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系高分子、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、ポリビニルピロリドン等の合成高分子、プルラン等の多糖類などが含まれる。また、コーティング基剤を腸溶性または徐放性を有する成分としてもよい。
着色剤の例には、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ケイ素等が含まれ、好ましくは酸化チタンである。コーティング錠のコーティングに着色剤を配合することができる。
本発明の固形製剤は、任意の適切な方法により製造することができる。例えば、錠剤の製法であれば、1)バゼドキシフェン酢酸塩と、デンプングリコール酸ナトリウム以外の崩壊剤とを混合造粒し、造粒物を得る工程、2)前記造粒物を乾燥粉砕し、顆粒を得る工程、4)前記顆粒を打錠し、錠剤(素錠)を得る工程、5)前記素錠にコーティングを成膜し、コーティング錠剤を得る任意の工程、を含みうる。
造粒物を得る工程における造粒は、例えば、品川式万能混合攪拌機によって行うことができる。具体的には、1種以上の崩壊剤と精製水とを混合して、造粒物を得る。崩壊剤のほかに、賦形剤と、可溶化剤を添加してもよい。得られた造粒物は、所望のスクリーン径を有するフィルターで整粒してもよい。
崩壊剤は、造粒前、造粒時若しくは造粒後に添加することができるが、バゼドキシフェン酢酸塩を安定化させて、バゼドキシフェン酢酸塩の類縁物質の生成をさらに抑制させるという観点から、造粒時若しくは造粒前に添加することが好ましい。造粒前に添加するとは、バゼドキシフェン酢酸塩と崩壊剤との混合物を、造粒装置に投入することをいい;造粒時に添加するとはバゼドキシフェン酢酸塩を造粒装置に投入してから、さらに崩壊剤を造粒装置に投入することをいい;造粒後に添加するとは、得られた造粒物に、崩壊剤を混合させることをいう。
また、崩壊剤は、バゼドキシフェン酢酸塩の類縁物質の生成をさらに抑制させるという観点から、デンプングリコール酸ナトリウム以外の崩壊剤であることが好ましい。
顆粒を得る工程における乾燥粉砕は、棚型乾燥機によって行うことができる。具体的には、乾燥温度40℃以上70℃以下で行うことができる。
さらに、顆粒と流動化剤とを混合し、さらに滑沢剤を加えて混合してもよい。打錠する工程における打錠は、通常の手法に従って行えばよい。錠剤の重量は特に制限されないが、50〜500mgの範囲でありうる。
本発明の固形製剤は、包装資材に包装されて、医薬製品とされ得る。例えば、錠剤である場合には、PTPシートで包装して、さらにアルミピローで包装したり;密閉型のボトルに充填したりすればよい。また、当該医薬製品には、乾燥剤が含まれていても、含まれていなくてもよい。本発明の固形製剤におけるバゼドキシフェン酢酸塩は安定化されているため、当該医薬製品に乾燥剤が必須であるわけではないが、乾燥剤を用いることで、本発明の固形製剤をより安定化させることができる。乾燥剤は、例えばアルミピロー内やボトル内にセットすればよい。
本発明の固形製剤は、治療が必要な患者に経口投与されることが好ましい。治療が必要な患者とは、例えば閉経後骨粗鬆症患者である。また、投与量、投与用法などは、処方する医師によって決定されるが、例えば、バゼドキシフェン酢酸塩として1日量22.6mg(バゼドキシフェンとして20.0mg)を、1日1回に分けて投与すればよい。
以下、実施例等により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
表2に示す処方の素錠を得た。具体的には、バゼドキシフェン酢酸塩22.6mgと、乳糖水和物148.8mgと、結晶セルロース140.0mgと、部分α化デンプン56.0mgと、ラウリル硫酸ナトリウム6.0mgと、精製水とを万能混合攪拌機に入れ、混合造粒し、造粒物を得た。得られた造粒物を60℃に設定した棚型乾燥機に入れ、乾燥粉砕し、顆粒を得た。得られた顆粒を、スクリーン径0.8mmのフィルターで整粒した。
整粒した顆粒と、カルメロース24.0mgと、軽質無水ケイ酸0.6mgとを容器回転型混合機に入れて5分間混合し;さらに、2.0mgのステアリン酸マグネシウムを入れて30秒間混合した。
得られた混合物を、ロータリー式打錠機を用いて、錠剤質量400.0mgになるよう打錠して、素錠を得た。
(実施例2)
実施例2は、カルメロースを造粒時に混合すること;バゼドキシフェン酢酸塩と、乳糖水和物と、結晶セルロースと、部分α化デンプンと、ラウリル硫酸ナトリウムと、カルメロースと、精製水とを万能混合攪拌機に入れ、混合造粒すること以外は、実施例1と同様の操作により、素錠を得た。
(比較例1)
表2に示すように、比較例1は、カルメロースの代わりにデンプングリコール酸ナトリウムを用いることと、乳糖水和物と錠剤との重量を変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により、素錠を得た。
(比較例2)
表2に示すように、比較例2は、バゼドキシフェン酢酸塩を主薬とする先発製剤である市販の「ビビアント(登録商標)錠20mg」(ファイザー株式会社製)とした。
「ビビアント(登録商標)錠20mg」は、バゼドキシフェン酢酸塩22.6mgを含み、添加剤として、乳糖水和物、結晶セルロース、部分α化デンプン、ラウリル硫酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、アスコルビン酸、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、及びマクロゴール400を含むが、各添加剤の量は未知である。
Figure 2018016609
実施例1及び2、比較例1及び2で得られた錠剤を、乾燥剤をボトルに入れて密栓し、2週間の苛酷試験(温度:55℃、湿度:75%)に付した。試験2週間後の錠剤に含まれる類縁物質総量を以下の手順で測定した。
〈類縁物質の測定手順〉
実施例及び比較例の錠剤を粉砕し、バゼドキシフェン酢酸塩22.1mgに対応する量の粉砕物を量りとり、水/アセトニトリル混液(1:9)40mLを加えた。よく振り混ぜて溶解させ、さらに水/アセトニトリル混液(1:9)を加えて、総容量を50mLとした。得られた溶液を孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過し、ろ液を試料溶液とした。
別途、定量用バゼドキシフェン酢酸塩約25mgを精密に量りとり、水/アセトニトリル混液(1:9)に溶解させ、総容量を50mLとした。この液の1mLを量り、水/アセトニトリル混液(1:9)に加えて100mLとし、標準溶液とした。
試料溶液及び標準溶液をそれぞれ5μL量りとり、以下の条件で液体クロマトグラフィーにより分析を行い、各溶液の各々のピーク面積を自動積分法により算出した。
[試験条件]
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm、長さ15cmのステンレス管に3.5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんしたもの。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相A:リン酸水素二カリウム緩衝液/アセトニトリル混液(7:3)リン酸水素二カリウム1.74gを水1000mLに溶かし、薄めたリン酸(1→10)でpH8.3に調整する。調整した液700mLにアセトニトリル300mLを加える。
移動相B:水/アセトニトリル混液(1:9)
流量:毎分1.0mL
面積測定範囲:注入後25分まで
[システム適合性]
検出の確認:標準溶液1mLを量りとり、水/アセトニトリル混液(1:9)を加えて10mLとした。この溶液5μLから得たバゼドキシフェン酢酸塩のピーク面積が、標準溶液のバゼドキシフェン酢酸塩のピーク面積の7〜13%になることを確認した。
システムの性能:標準溶液5μLにつき、上記の条件で操作するとき、バゼドキシフェン酢酸塩のピークの理論段数及びシンメトリー係数が、それぞれ3000段以上、2.0以下である。
システムの再現性:標準溶液5μLにつき、上記の条件で試験を6回繰り返すとき、バゼドキシフェン酢酸塩のピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
その結果、比較例1では、0.82%、比較例2では、1.17%のバゼドキシフェン酢酸塩の総類縁物質総量が確認された。一方、実施例1では、0.69%、実施例2では、0.26%のバゼドキシフェン酢酸塩の総類縁物質総量が確認された。
以上の結果より、実施例1及び2は素錠であるにもかかわらず、デンプングリコール酸ナトリウム以外の崩壊剤を用いることで、比較例1及び2よりも、バゼドキシフェン酢酸塩の総類縁物質総量を抑制させることがわかった。
また、実施例2は、デンプングリコール酸ナトリウム以外の崩壊剤を混合造粒時に添加することで、バゼドキシフェン酢酸塩の総類縁物質量をさらに抑制させることがわかった。
さらに、比較例2はコーティング錠であるにもかかわらず、抗酸化剤としてアスコルビン酸を含んでいるため、比較例1よりもバゼドキシフェン酢酸塩の総類縁物質総量が増加することがわかった。
本発明の固形製剤は、それに含まれる医薬品有効成分が安定化されているので、医薬品として有効に利用可能である。

Claims (3)

  1. バゼドキシフェン酢酸塩と、崩壊剤とを含む固形製剤(但し、崩壊剤として、デンプングリコール酸ナトリウムを含む固形製剤を除く)。
  2. 抗酸化剤を含まない、請求項1に記載の固形製剤。
  3. バゼドキシフェン酢酸塩と、崩壊剤とを混合造粒し、造粒物を得る工程と、
    前記造粒物を乾燥粉砕し、顆粒を得る工程と、
    前記顆粒を打錠し、錠剤を得る工程と、
    を含む固形製剤の製造方法(但し、崩壊剤として、デンプングリコール酸ナトリウムを含む固形製剤を除く)。

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