JP2018016572A - N−ピリダジン−3−イルスルホンアミド誘導体 - Google Patents

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英憲 木村
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英憲 木村
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義明 磯部
真由美 片岡
Mayumi Kataoka
真由美 片岡
仁志 須田
Hitoshi Suda
仁志 須田
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Abstract

【課題】中枢神経系疾患の治療剤及び/又は予防剤として有用なN−ピリダジン−3−イルスルホンアミド誘導体及びその製薬学的に許容される塩の提供。
【解決手段】式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩。
Figure 2018016572

[環BはC6−10アリール又は5〜10員のヘテロアリール;R1Aはハロ、置換/非置換のC1−10アルキル、置換/非置換のアミノ等;R1BはH、ハロ、置換/非置換のC1−10アルキル等;R1C及びR1Dは各々独立にH、ハロ等;A及びAは各々独立にH、C1−3アルキル等;Rは置換/非置換のC1−10アルキル、C6−10アリール、5〜10員のヘテロアリール等]
【選択図】なし

Description

本発明は、キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼ阻害剤として有用なピリダジン誘導体、その製造方法及び当該化合物を含む医薬組成物に関するものである。
キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼ(KMO)はトリプトファンの主要代謝経路の一つであるキヌレニン経路の酵素であり、キヌレニンを基質として3−ヒドロキシキヌレニン(3−HK)を生成する。3−HKはさらにキヌレニナーゼ、3−ヒドロキシアントラニレート オキシゲナーゼ等の酵素によって、キノリン酸(QUIN)へと代謝される。3−HKにはラジカル産生作用、QUINにはNMDA受容体アゴニスト作用、活性酸素種産生作用があり、神経興奮毒性を引き起こすことが知られている。キヌレニンからは、キヌレニンアミノトランスフェラーゼによってキヌレン酸(KYNA)へと変換される経路も存在し、生成されたKYNAはNMDA受容体アンタゴニスト作用により、神経保護効果を示す。
近年中枢神経系の様々な疾患、特に神経変性疾患において、脳内の神経炎症、ミクログリアの活性化が報告されている。キヌレニン経路は炎症惹起時に活性化し、KMOは脳内では主にミクログリアに発現している。病態時に起こる神経炎症、ミクログリアの活性化は、キヌレニン経路の活性化、ならびに3−HKやQUINの産生増加を引き起すことが知られている。実際にハンチントン病やアルツハイマー病、パーキンソン病、筋委縮性側索硬化症、HIV関連神経認知障害、脳虚血等の神経変性疾患では脳内の神経炎症、ミクログリアの活性化、3−HKやQUINの増加が認められており、これらの疾患とキヌレニン経路の代謝物のバランス異常の関与が示唆されている。
KMOを阻害することで、3−HK、QUINの減少による神経毒性の抑制作用、KYNAの増加による神経保護効果の増加作用を発揮することが考えられ、様々な神経変性疾患の治療薬となる可能性が期待されている(非特許文献1及び2)。
KMO阻害剤としては、例えば、神経変性疾患、免疫系の活性化に起因する神経障害、もしくは精神医学的疾患の抑制又は治療のための医薬としてのN−(4−アリールチアゾール−2−イル)スルホンアミド誘導体が知られている(特許文献1)。しかしながら、依然として、神経変性疾患をはじめとする中枢神経系の様々な疾患の抑制又は治療に有効な新たな構造を有するKMO阻害剤が求められている。
特開平10−67761号
Nature Reviews Neuroscience,volume13,p465(2012) Nature Reviews Drug Discovery,volume12,p64(2013)
本発明の課題は、キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼ阻害活性を有し、神経変性疾患もしくは精神医学的疾患の予防もしくは治療剤等に有用な新規化合物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼ阻害活性を有する、下記式(1)で表される化合物またはその製薬学的に許容される塩(以下、「本発明の化合物」と称することもある。)を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
[項1]
式(1):
Figure 2018016572
[式中、環Bは、C6−10アリール又は5〜10員のヘテロアリールを表し、
1Aは、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1−10アルキル、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル、−NR(R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表すか、RとRが一緒になって、RとRが結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、OR(Rは、水素原子、置換されていてもよいC1−10アルキル又は置換されていてもよいC3−10シクロアルキルを表す)又はシアノを表し、
1Bは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1−10アルキル、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル、NR(R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表す)又は OR(Rは、水素原子又は置換されていてもよいC1−10アルキルを表す)を表し、
ここにおいて、環Bが、単環のアリールであるとき、隣接するR1A及びR1Bが一緒になって、R1AとR1Bがそれぞれ結合する炭素原子と共に、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−10アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていていてもよい)を形成していてもよく、
1Cは、水素原子、ハロゲン原子又はC1−10アルキルを表し、
1Dは、水素原子、ハロゲン原子又はC1−10アルキルを表し、
ただし、環Bの置換可能な置換基の数が3である場合は、選ばれる置換基はR1A、R1B及びR1Cであり、2である場合は、選ばれる置換基はR1A及びR1Bであり、1である場合は、選ばれる置換基はR1Bであり、
は、置換されていてもよいC1−10アルキル、置換されていてもよいC2−10アルケニル、置換されていてもよいC2−10アルキニル、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル、置換されていてもよいC4−10シクロアルケニル、置換されていてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環基、置換されていてもよい5〜10員の不飽和の脂肪族複素環基、置換されていてもよいC6−10アリール又は置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールを表し、
及びAは、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよいC1−3のアルキル、又はハロゲン原子を表す]で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項2]
における、置換されていてもよいC6−10アリールが、
1)ハロゲン原子、
2)C1−10アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、C1−10アルコキシ及びC3−10シクロアルコキシからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
3)−NRa1b1(Ra1及びRb1は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表すか、Ra1とRb1が一緒になって、Ra1とRb1が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−10アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、
4)ORc1(Rc1は、水素原子、1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−10アルキル又は1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−10シクロアルキルを表す)、及び
5)シアノ
からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいC6−10アリールであり、
ここにおいて、C6−10アリールにおける隣接する2個の置換基が一緒になって、2個の置換基がそれぞれ結合する炭素原子と共に、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−10アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく、
における、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールが、
1)ハロゲン原子、
2)C1−10アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、C1−10アルコキシ及びC3−10シクロアルコキシからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
3)−NRa2b2(Ra2及びRb2は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表すか、Ra2とRb2が一緒になって、Ra2とRb2が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−10アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
4)ORc2(Rc2は、水素原子、1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−10アルキル又は1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−10シクロアルキルを表す)
からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールであり、
における、置換されていてもよいC1−10アルキル、置換されていてもよいC2−10アルケニル及び置換されていてもよいC2−10アルキニルが、
1)ハロゲン原子、
2)C3−10シクロアルキル、
3)ORc3(Rc3は、水素原子、1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−10アルキル又は1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−10シクロアルキルを表す)、
4)−NRa3b3(Ra3及びRb3は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表すか、Ra3とRb3が一緒になって、Ra3とRb3が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−10アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、
5)C6−10アリール及び5〜10員のヘテロアリール(該アリール及びヘテロアリールは、それぞれハロゲン原子、C1−10アルコキシ、C3−10シクロアルコキシ、C1−10アルキル、シアノ及び−NRa4b4(Ra4及びRb4は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表すか、Ra4とRb4が一緒になって、Ra4とRb4が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子及び窒素原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−10アルキルからなる群から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、ならびに
6)4〜8員の飽和脂肪族複素環基(該飽和脂肪族複素環基は、ハロゲン原子及びC1−10アルキル(該アルキルは、1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)
からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいC1−10アルキル、C2−10アルケニル及びC2−10アルキニルであり、
における、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル及び置換されていてもよいC4−10シクロアルケニルが、
1)ハロゲン原子、
2)C1−10アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、C1−10アルコキシ及びC3−10シクロアルコキシからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
3)−NRa5b5(Ra5及びRb5は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表す)、及び
4)ORc5(Rc5は、水素原子、1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−10アルキル又は1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−10シクロアルキルを表す)
からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいC3−10シクロアルキル及びC4−10シクロアルケニルであり、
における、置換されていてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環基及び置換されていてもよい5〜10員の不飽和の脂肪族複素環基が、
1)ハロゲン原子、
2)C1−10アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、C1−10アルコキシ及びC3−10シクロアルコキシからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
3)−NRa6b6(Ra6及びRb6は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表す)、及び
4)ORc6(Rc6は、水素原子、1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−10アルキル、又は1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−10シクロアルキルを表す)
からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環基及び5〜10員の不飽和の脂肪族複素環基であり、
1A又はR1Bにおける、置換されていてもよいC1−10アルキルが、
1)ハロゲン原子、
2)C3−10シクロアルキル、
3)ORc7(Rc7は、水素原子、1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−10アルキル又は1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−10シクロアルキルを表す)、
4)−NRa7b7(Ra7及びRb7は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表すか、Ra7とRb7が一緒になって、Ra7とRb7が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−10アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
5)4〜8員の飽和脂肪族複素環基(該飽和脂肪族複素環基は、ハロゲン原子及び1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−10アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)
からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいC1−10アルキルであり、
1A又はR1Bにおける、置換されていてもよいC3−10シクロアルキルが、
1)ハロゲン原子、
2)C1−10アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、C1−10アルコキシ及びC3−10シクロアルコキシからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
3)−NRa8b8(Ra8及びRb8は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表す)、及び
4)ORc8(Rc8は、水素原子、1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−10アルキル、又は1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−10シクロアルキルを表す)
からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいC3−10シクロアルキルであり、
又はAの置換基における、置換されていてもよいC1−3アルキルが、
1)ハロゲン原子、及び
2)ORc9(Rc9は、水素原子、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキルである、
項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項3]
及びAが、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子又はメチルである、項1又は2に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項4]
環Bが、8〜10員の2環のヘテロアリール(該ヘテロアリールは、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、ORc10(Rc10は、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基によって置換されていてもよい)、
又は式(2)で表される基、若しくは式(3)で表される基:
Figure 2018016572
[式中、R1Aは、
a)C1−6アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、ORc7(Rc7は、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)、及びNRa7b7(Ra7及びRb7は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルを表すか、Ra7とRb7が一緒になって、Ra7とRb7が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
b)C3−6シクロアルキル(該シクロアルキルは、ハロゲン原子及びORc8(Rc8は、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
c)ハロゲン原子、
d)NR(R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルであるか、RとRが一緒になって、RとRが結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜6個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、又は
e)OR(Rは、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)であり、
式(2)におけるR1Bは、
a)水素原子、
b)ハロゲン原子、
c)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、
d)NR(R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルを表す)、又は
e)OR(Rは、水素原子、又はC1−6アルキルを表す)であり、
ここにおいて、環Bが、式(2)で表される基であるとき、R1A及びR1Bが一緒になって、R1AとR1Bがそれぞれ結合する炭素原子と共に、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていていてもよい)を形成していてもよく、
1Cは、水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、
1Dは、水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基である]である、
項1〜3のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項5]
が、
a)C1−6アルキル若しくはC2−6アルケニル(該アルキル及び該アルケニルは、それぞれ、
1)ハロゲン原子、
2)C3−6シクロアルキル、
3)ORc3(Rc3は、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)、
4)−NRa3b3(Ra3及びRb3は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルを表すか、Ra3とRb3が一緒になって、Ra3とRb3が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、
5)C6−10アリール及び5〜10員のヘテロアリール(該アリール及びヘテロアリールは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、−NRa4b4(Ra4及びRb4は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルを表すか、Ra4とRb4が一緒になって、Ra4とRb4が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子及び窒素原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)からなる群から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、並びに
6)4〜8員の飽和脂肪族複素環基(該飽和脂肪族複素環基は、ハロゲン原子、及び1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)
からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
b)C3−6シクロアルキル(該シクロアルキルは、
1)ハロゲン原子、
2)C1−6アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルコキシからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
3)−NRa5b5(Ra5及びRb5は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルを表す)、及び
4)ORc5(Rc5は、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
c)4〜8員の飽和脂肪族複素環基若しくは5〜10員の不飽和の脂肪族複素環基(該飽和脂肪族複素環基及び該不飽和の脂肪族複素環基は、それぞれ、
1)ハロゲン原子、及び
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
d)C6−10アリール(該アリールは、
1)ハロゲン原子、
2)C1−6アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルコキシからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
3)−NRa1b1(Ra1及びRb1は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルを表すか、Ra1とRb1が一緒になって、Ra1とRb1が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
4)ORc1(Rc1は、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)
からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
ここにおいて、C6−10アリールにおける隣接する2個の置換基が一緒になって、2個の置換基がそれぞれ結合する炭素原子と共に、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていていてもよい)を形成していてもよい、又は
e)5〜10員のヘテロアリール(該ヘテロアリールは、
1)ハロゲン原子、
2)C1−6アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルコキシからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
3)−NRa2b2(Ra2及びRb2は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルであるか、Ra2とRb2が一緒になって、Ra2とRb2が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
4)ORc2(Rc2は、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいシクロアルキルを表す)
からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
である、項1〜4のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項6]
環Bが、8〜10員の2環のヘテロアリール(該ヘテロアリールは、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル及びORc10(Rc10は、水素原子又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基によって置換されていてもよい)、
又は式(4)で表される基、若しくは式(5)で表される基:
Figure 2018016572
[式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルであるか、RとRが一緒になって、RとRが結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく、
式(4)におけるR1Bは、水素原子、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、NR(R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルを表す)又は OR(Rは、水素原子又はC1−6アルキルを表す)であり、
ここにおいて、(1)R1Bが、ORであり、さらにRが、C1−6アルキルであり、かつRが、C1−6アルキルであるとき、RとRが一緒になって、NRとORがそれぞれ結合する炭素原子と共に、5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子及び1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていていてもよい)を形成していてもよく、又は
(2)R1Bが、C1−6アルキルであり、かつRが、C1−6アルキルであるとき、R1BとRが一緒になって、R1BとNRがそれぞれ結合する炭素原子と共に、5〜8員の含窒素脂肪族複素環(該含窒素脂肪族複素環は、ハロゲン原子及び1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく、
1C及びR1Dは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子である]である、項1〜5のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項7]
環Bが、キノリル、イソキノリル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル(該キノリル、該イソキノリル、該インドリル、該ベンゾイミダゾリル及び該ベンゾオキサゾリルは、それぞれ、ハロゲン原子、及びC1−3アルキルからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、又は
式(6)で表される基、式(7)で表される基、若しくは式(8)で表される基:
Figure 2018016572

[式中、式(6)、(7)及び(8)におけるR1C及びR1Dは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、
式(6)におけるR及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−4アルキルであるか、RとRが一緒になって、RとRが結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく、
式(7)における環X及び式(8)における環Yは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく、
式(7)におけるRは、水素原子又はC1−3アルキルであり、
は、CH又は酸素原子であり、
式(8)におけるRは、水素原子又はC1−4アルキルである]である、項1〜5のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項8]
が、
a)C1−6アルキル(該アルキルは、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されてもよいC3−6シクロアルキル、
3)ORc3(Rc3は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルを表す)、
4)−NRa3b3(Ra3及びRb3は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra3とRb3が一緒になって、Ra3とRb3が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、
5)C6−10アリール及び5〜10員のヘテロアリール(該アリール及びヘテロアリールは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、−NRa4b4(Ra4及びRb4は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra4とRb4が一緒になって、Ra4とRb4が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)からなる群から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、並びに
6)4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子、及び1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
b)C3−6シクロアルキル(該シクロアルキルは、
1)ハロゲン原子、及び
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
c)4〜8員の飽和脂肪族複素環基または5〜10員の不飽和の脂肪族複素環基(該飽和脂肪族複素環基及び該不飽和の脂肪族複素環基は、それぞれ独立して、
1)ハロゲン原子及び
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル
からなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
d)C6−10アリール(該アリールは、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、
3)−NRa1b1(Ra1及びRb1は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra1とRb1が一緒になって、Ra1とRb1が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
4)ORc1(Rc1は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルまたは1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
ここにおいて、C6−10アリールにおける隣接する2個の置換基が一緒になって、2個の置換基がそれぞれ結合する炭素原子と共に、さらに酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていていてもよい)を形成していてもよい、又は
e)5〜10員のヘテロアリール(該ヘテロアリールは、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、
3)−NRa2b2(Ra2及びRb2は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra2とRb2が一緒になって、Ra2とRb2が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
4)ORc2(Rc2は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)
である、項1〜7のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項9]
環Bが、8〜10員の2環のヘテロアリール(該ヘテロアリールは、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル及びORc10(Rc10は、水素原子又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基によって置換されていてもよい)、
又は式(4)で表される基、若しくは式(5)で表される基:
Figure 2018016572
[式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルであるか、RとRが一緒になって、RとRが結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく、
式(4)におけるR1Bは、水素原子、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、NR(R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルを表す)又は OR(Rは、水素原子又はC1−6アルキルを表す)であり、
ここにおいて、(1)R1Bが、ORであり、さらにRが、C1−6アルキルであり、かつRが、C1−6アルキルであるとき、RとRが一緒になって、NRとORがそれぞれ結合する炭素原子と共に、5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子及び1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていていてもよい)を形成していてもよく、又は
(2)R1Bが、C1−6アルキルであり、かつRが、C1−6アルキルであるとき、R1BとRが一緒になって、R1BとNRがそれぞれ結合する炭素原子と共に、5〜8員の含窒素脂肪族複素環(該含窒素脂肪族複素環は、ハロゲン原子及び1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく、
1C及びR1Dは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子である]であり、
及びAは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子又はメチルであり、
が、a)C1−6アルキル(該アルキルは、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されてもよいC3−6シクロアルキル、
3)ORc3(Rc3は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルを表す)、
4)−NRa3b3(Ra3及びRb3は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra3とRb3が一緒になって、Ra3とRb3が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、
5)C6−10アリール及び5〜10員のヘテロアリール(該アリール及びヘテロアリールは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、−NRa4b4(Ra4及びRb4は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra4とRb4が一緒になって、Ra4とRb4が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)からなる群から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、並びに
6)4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子、及び1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
b)C3−6シクロアルキル(該シクロアルキルは、
1)ハロゲン原子、及び
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
c)4〜8員の飽和脂肪族複素環基若しくは5〜10員の不飽和の脂肪族複素環基(該飽和脂肪族複素環基及び該不飽和の脂肪族複素環基は、それぞれ独立して、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル
からなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
d)C6−10アリール(該アリールは、
1)ハロゲン原子及び
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、
3)−NRa1b1(Ra1及びRb1は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra1とRb1が一緒になって、Ra1とRb1が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
4)ORc1(Rc1は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
ここにおいて、C6−10アリールにおける隣接する2個の置換基が一緒になって、2個の置換基がそれぞれ結合する炭素原子と共に、さらに酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子、C1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていていてもよい)を形成していてもよい、又は
e)5〜10員のヘテロアリール(該ヘテロアリールは、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、
3)−NRa2b2(Ra2及びRb2は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra2とRb2が一緒になって、Ra2とRb2が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
4)ORc2(Rc2は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)である、項1〜8のいずれかに記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項10]
項1〜9のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含む医薬組成物。
[項11]
項1〜9のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼ阻害剤。
[項12]
項1〜9のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼを阻害することによって治療可能な疾患の治療剤。
[項13]
疾患が、中枢神経系の疾患である、項12に記載の治療剤。
[項14]
疾患が、ポリグルタミン病(ハンチントン病、脊髄小脳失調症等)、アルツハイマー病、パーキンソン病、ジストニア、オリーブ橋小脳萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、HIV関連神経認知障害、多発性硬化症、てんかん、脳虚血、多発脳梗塞性認知症、トゥレット症候群、自閉症スペクトラム障害、大うつ病、双極性障害又は統合失調症である、項12に記載の治療剤。
[項15]
治療が必要な患者に、治療上の有効量の項1〜9のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩を投与することを特徴とする、キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼを阻害することによって治療可能な疾患を治療するための方法。
[項16]
キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼを阻害することによって治療可能な疾患が、中枢神経系の疾患である、項15に記載の治療するための方法。
[項17]
キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼを阻害することによって治療可能な疾患が、ポリグルタミン病(ハンチントン病、脊髄小脳失調症等)、アルツハイマー病、パーキンソン病、ジストニア、オリーブ橋小脳萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、HIV関連神経認知障害、多発性硬化症、てんかん、脳虚血、多発脳梗塞性認知症、トゥレット症候群、自閉症スペクトラム障害、大うつ病、双極性障害又は統合失調症である、項15に記載の治療するための方法。
[項18]
キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼを阻害することによって治療可能な疾患の治療剤を製造するための、項1〜9のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩の使用。
[項19]
キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼを阻害することによって治療可能な疾患が、中枢神経系の疾患である、項18に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩の使用。
[項20]
キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼを阻害することによって治療可能な疾患が、ポリグルタミン病(ハンチントン病、脊髄小脳失調症等)、アルツハイマー病、パーキンソン病、ジストニア、オリーブ橋小脳萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、HIV関連神経認知障害、多発性硬化症、てんかん、脳虚血、多発脳梗塞性認知症、トゥレット症候群、自閉症スペクトラム障害、大うつ病、双極性障害又は統合失調症である、項18に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩の使用。
[項21]
キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼを阻害することによって治療可能な疾患の治療に使用するための、項1〜9のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩。
[項22]
キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼを阻害することによって治療可能な疾患が、中枢神経系の疾患である、項21に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩。
[項23]
キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼを阻害することによって治療可能な疾患が、ポリグルタミン病(ハンチントン病、脊髄小脳失調症等)、アルツハイマー病、パーキンソン病、ジストニア、オリーブ橋小脳萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、HIV関連神経認知障害、多発性硬化症、てんかん、脳虚血、多発脳梗塞性認知症、トゥレット症候群、自閉症スペクトラム障害、大うつ病、双極性障害又は統合失調症である、項21に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩。
本発明の化合物は、KMO阻害活性を有するため、神経障害性疾患・神経変性疾患(例えばハンチントン病、脊髄小脳失調症、アルツハイマー病、パーキンソン病、ジストニア、オリーブ橋小脳萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、HIV関連神経認知障害、多発性硬化症等)の治療剤または予防剤として有用である。また、精神・神経疾患(例えば、てんかん、トゥレット症候群、自閉症スペクトラム障害、大うつ病、双極性障害、統合失調症等)の治療薬または予防薬として有用である。
本発明の化合物は、水和物及び/又は溶媒和物の形で存在することもあるので、式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩の水和物及び/又は溶媒和物もまた本発明化合物に包含される。
また、式(1)で示される化合物の形態に特に限定はなく、不定形であっても特定の結晶として存在していてもよい。
式(1)で表される化合物のいずれか1つ又は2つ以上のHをH(D)に変換した重水素変換体も式(1)で表される化合物に包含される。
本明細書において、「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が挙げられ、好ましくはフッ素原子又は塩素原子が挙げられる。
「アルキル」とは、直鎖状又は分枝鎖状の飽和炭化水素基を意味し、例えば、「C1−4アルキル」又は「Cアルキル」とは、それぞれ炭素原子数が1〜4又は6のアルキルを意味する。他の数字の場合も同様である。
「C1−10アルキル」とは、炭素原子数が1〜10の直鎖状又は分枝鎖状の飽和炭化水素基を意味する。好ましくは「C1−6アルキル」が挙げられ、更に好ましくは「C1−4アルキル」が挙げられる。「C1−10アルキル」の具体例として、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、又はデシル等、並びにそれらの構造異性体が挙げられる。「C1−6アルキル」の具体例としては、「C1−10アルキル」の具体例における炭素原子数が1〜6の例示が挙げられる。「C1−4アルキル」、「C1−3アルキル」の具体例としては、それぞれ「C1−10アルキル」の具体例における炭素原子数が1〜4の例示、1〜3の例示が挙げられる。
「C3−10シクロアルキル」とは、炭素原子数が3〜10の環状の飽和炭化水素基を意味し、一部架橋された構造のものも含まれる。「C3−10シクロアルキル」として、好ましくは「C3−8シクロアルキル」、より好ましくは、「C3−6シクロアルキル」が挙げられる。「C3−10シクロアルキル」の具体例としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、又はアダマンチル等が挙げられる。「C3−8シクロアルキル」の具体例としては、「C3−10シクロアルキル」の具体例における炭素原子数が3〜8の例示が挙げられる。「C3−6シクロアルキル」の具体例としては、「C3−10シクロアルキル」の具体例における炭素原子数3〜6の例示が挙げられる。
「C6−10アリール」とは、炭素原子数が6〜10の芳香族炭化水素基を意味し、単環のCアリール及び2環のC10アリールを含む。「C6−10アリール」の具体例としては、例えば、フェニル、1−ナフチル又は2−ナフチル等が挙げられる。中でも好ましくは、フェニルが挙げられる。
「5〜10員のヘテロアリール」としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から独立して選ばれる1から4個の原子を含む芳香族複素環基を意味し、単環の5〜7員の芳香族複素環基(「5〜7員のヘテロアリール」)及び2環の8〜10員の芳香族複素環基(「8〜10員の2環性ヘテロアリール」)を含む。「5〜10員のヘテロアリール」として好ましくは、環内に1つ以上の窒素原子を有する単環の5〜6員の含窒素ヘテロアリール、及び2環の9〜10員の含窒素ヘテロアリールが挙げられる。
「5〜10員のヘテロアリール」の具体例としては、ピリジル、ピリダジニル、イソチアゾリル、ピロリル、フリル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピリミジニル、チアジアゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、トリアジニル、トリアゾリル、イミダゾリジニル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、インダゾリル、キノリル、イソキノリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンズイミダゾリル、又は6,11−ジヒドロジベンゾ[b,e]チエピニル等が挙げられる。好ましくは、ピリジル、チエニル、インドリル、キノリル、イソキノリル、ベンゾオキサゾリルが挙げられ、更に好ましくは、ピリジル、インドリル、キノリル及びイソキノリルが挙げられる。
「5〜7員のヘテロアリール」の具体例としては、「5〜10員のヘテロアリール」の具体例における単環(5〜7員環)の例示が挙げられる。「8〜10員のヘテロアリール」の具体例としては、「5〜10員のヘテロアリール」の具体例における2環(8〜10員環)の例示が挙げられる。「5〜6員の含窒素ヘテロアリール」の具体例としては、「5〜10員のヘテロアリール」の具体例における、含窒素単環の例示が挙げられる。「9〜10員の含窒素ヘテロアリール」の具体例としては、「5〜10員のヘテロアリール」の具体例における、含窒素2環の例示が挙げられる。
「C2−10アルケニル」とは、炭素原子数2〜10個を有し、1〜5個の二重結合を含む直鎖状又は分枝鎖状の不飽和炭化水素基を意味する。「C2−10アルケニル」として好ましくは、「C2−6アルケニル」が挙げられる。「C2−10アルケニル」の具体例として、ビニル、プロペニル、メチルプロペニル、ブテニル、メチルブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、又はデセニル等、並びにそれらの構造異性体や幾何異性体が挙げられる。
「C2−10アルキニル」とは、炭素原子数2〜10個を有し、三重結合を1個含む直鎖状又は分枝鎖状の不飽和炭化水素基を意味する。「C2−10アルキニル」として、好ましくは「C2−6アルキニル」が挙げられる。「C2−10アルキニル」の具体例としては、例えば、プロピニル、メチルプロピニル、ブチニル、メチルブチニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、又はデセニル等、並びにそれらの構造異性体が挙げられる。
「C4−10シクロアルケニル」とは、炭素原子数4〜10個を有する環状のアルケニルを意味する。具体例として、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロノネニル、又はシクロデセニル等が挙げられ、好ましくはシクロペンテニル、シクロヘキセニルが挙げられる。
「C1−10アルコキシ」とは、上記のC1−10アルキルによって置換されたオキシ基を意味する。好ましくは「C1−6アルコキシ」が挙げられ、更に好ましくは「C1−3アルコキシ」が挙げられる。C1−10アルコキシの具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシル、ブトキシ、イソブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ又はイソペントキシ等が挙げられるがこれらに限定されない。
「C3−10シクロアルコキシ」とは、上記のC3−10シクロアルキルによって置換されたオキシ基を意味する。好ましくは「C3−6シクロアルコキシ」が挙げられる。C3−10シクロアルコキシの具体例としては、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペンチロキシ、シクロへキシロキシ、シクロヘプチロキシ等が挙げられるがこれらに限定されない。
「4〜8員の飽和脂肪族複素環基」とは、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から独立して選択される1〜2個の原子を含む4〜8個の原子で構成される単環又は2環の飽和複素環基を意味し、一部架橋された構造のもの、一部スピロ化されたもの、又はC6−10アリール若しくは5〜10員のヘテロアリールと縮環を形成したものも含まれる。「4〜8員の飽和脂肪族複素環基」として好ましくは、単環の4〜6員の飽和脂肪族複素環基が挙げられる。「4〜8員の飽和脂肪族複素環基」の具体例としては、例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ホモピペリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル等が挙げられる。
「5〜10員の不飽和の脂肪族複素環基」とは、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から独立して選択される1〜2個の原子を含む5〜10個の原子で構成される単環又は2環の不飽和脂肪族複素環基を意味する。「5〜10員の不飽和の脂肪族複素環基」として好ましくは、単環の6員の不飽和脂肪族複素環基が挙げられ、具体例としては、テトラヒドロピリジル、テトラヒドロアゼピニル等が挙げられる。
式(1)において、環Bとして好ましくは、8〜10員の2環のヘテロアリール、単環の5〜7員のヘテロアリール、単環のCアリールが挙げられる。環Bとして更に好ましくは、キノリル、イソキノリル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ピリジル、チエニル、フェニルが挙げられる。
1Aとして好ましくは、
a)C1−6アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、ORc7(Rc7は、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)、及びNRa7b7(Ra7及びRb7は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルを表すか、Ra7とRb7が一緒になって、Ra7とRb7が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)からなる群から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
b)C3−6シクロアルキル(該シクロアルキルは、ハロゲン原子及びORc8(Rc8は、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていていてもよい)、
c)ハロゲン原子、
d)NR(R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルであるか、RとRが一緒になって、RとRが結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜6個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、又は
e)OR(Rは、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)である。
1Aとして更に好ましくは、
a)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、
b)1〜3個のハロゲン原子で置換されていていてもよいC3−6シクロアルキル、
c)ハロゲン原子、
d)NR(Ra7及びRが、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルであるか、RとRが一緒になって、RとRが結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜6個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、又は
e)OR(Rは、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルを表す)である。
1Bとして好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、NR(R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルを表す)、又はOR(Rは、水素原子又はC1−6アルキルを表す)である。
ここにおいて、環Bが、単環のアリールであるとき、R1AとR1Bが一緒になって、R1AとR1Bがそれぞれ結合する炭素原子と共に、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜8員の脂肪族複素環基(該脂肪族複素環基は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていていてもよい)を形成した構造も好ましい。その具体例は以下であるが、これらに限定されない。
Figure 2018016572

における、Cアリールにおける2個の置換基が一緒になって、2個の置換基がそれぞれ結合する炭素原子と共に形成する5〜8員の脂肪族複素環においても同様である。
式(4)における、NRとR1Bが一緒になって、NRとR1Bがそれぞれ結合する炭素原子と共に形成する5〜8員の脂肪族複素環及び5〜8員の含窒素脂肪族複素環の具体例としては、上記具体例のうち、テトラヒドロイソキノリン、ベンゾオキサジン、またはインドリンが挙げられる。
式(7)における環の具体例としては、上記具体例のうち、テトラヒドロイソキノリン、ベンゾオキサジンが挙げられ、式(8)における環の具体例としては、上記具体例のうち、インドリンが挙げられる。
1C及びR1Dとして好ましくは、水素原子、ハロゲン原子またはC1−10アルキルであり、更に好ましくは、水素原子またはハロゲン原子である。ただし、環Bの置換可能な置換基の数が3である場合は、選ばれる置換基はR1A、R1B及びR1Cであり、2である場合は、選ばれる置換基はR1A及びR1Bであり、1である場合は、選ばれる置換基はR1Bである。
として好ましくは、
a)C1−6アルキル(該アルキルは、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されてもよいC3−6シクロアルキル、
3)ORc3(Rc3は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルを表す)、
4)−NRa3b3(Ra3及びRb3は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra3とRb3が一緒になって、Ra3とRb3が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、
5)C6−10アリール及び5〜10員のヘテロアリール(該アリール及びヘテロアリールは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、−NRa4b4(Ra4及びRb4は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra4とRb4が一緒になって、Ra4とRb4が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)からなる群から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、並びに
6)4〜8員の飽和脂肪族複素環基(該飽和脂肪族複素環基は、ハロゲン原子、及び1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
b)C3−6シクロアルキル(該シクロアルキルは、
1)ハロゲン原子、及び
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
c)4〜8員の飽和脂肪族複素環基、5〜10員の不飽和の脂肪族複素環基(該飽和脂肪族複素環基及び該不飽和の脂肪族複素環基は、それぞれ独立して、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
d)C6−10アリール(該アリールは、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、
3)−NRa1b1(Ra1及びRb1は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra1とRb1が一緒になって、Ra1とRb1が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
4) ORc1(Rc1は、1)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
ここにおいて、C6−10アリールにおける隣接する2個の置換基が一緒になって、2個の置換基がそれぞれ結合する炭素原子と共に、さらに酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていていてもよい)を形成していてもよい、又は
e)5〜10員のヘテロアリール(該ヘテロアリールは、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、
3)−NRa2b2(Ra2及びRb2は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra2とRb2が一緒になって、Ra2とRb2が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
4)ORc2(Rc2は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)
である。
及びRとして好ましくは、水素原子またはC1−3アルキルである。
及びRとして好ましくは、水素原子又はC1−6アルキルを表すか、RとRが一緒になって、RとRが結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成してもよい。
1AがNRであるとき、RとRが結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環基を形成する場合の複素環の具体例として、以下のものを例示することができる。
Figure 2018016572

[Zは、CRR、酸素原子、硫黄原子又はNRを表し、R、R、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又はC1−3アルキルを表し、Rは、水素原子又はC1−3アルキルを表す。]
以下の組み合わせにおける好ましい形態についても、それぞれ独立して、R及びRにおける好ましい形態と同じである;
1AにおけるRa7及びRb7
におけるRa1及びRb1、Ra2及びRb2、Ra3及びRb3、Ra4及びRb4、Ra5及びRb5
として好ましくは、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、または1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルであり、更に好ましくは1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、または1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルである。
以下の好ましい形態についても、Rにおける好ましい形態と同じである;
1AにおけるRc7、Rc8
におけるRc1、Rc2、Rc3、Rc5、Rc6
及びRとして好ましくは、水素原子、またはC1−6アルキルである。
以下の好ましい形態についても、R及びRにおける好ましい形態と同じである;
1AにおけるRa8及びRb8
におけるRa6及びRb6
として好ましくは水素原子又はC1−6アルキルであり、更に好ましくは水素原子又はC1−3アルキルである。
c9として好ましくは、水素原子又はC1−3アルキルである。
c10として好ましくは、水素原子、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルであり、更に好ましくは水素原子又はC1−3アルキルである。
式(1)で表される化合物の一つの態様として、以下が挙げられる。
環Bが、8〜10員の2環性ヘテロアリール(該ヘテロアリールは、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル及びORc10(Rc10は水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基によって置換されていてもよい)であるか、又は、
式(2)若しくは式(3):
Figure 2018016572

であり、
1Aが、
a)C1−6アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、ORc7(Rc7は、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)、及びNRa7b7(Ra7及びRb7は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルを表すか、Ra7とRb7が一緒になって、Ra7とRb7が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)からなる群から選択される1〜4個の置換基で置換されていていてもよい)、
b)C3−6シクロアルキル(該シクロアルキルは、ハロゲン原子及びORc8(Rc8は水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい1〜3個のC3−6シクロアルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていていてもよい)、
c)ハロゲン原子、
d)NR(R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルであるか、RとRが一緒になって、RとRが結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜6個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、又は
e)OR(Rは、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)であり、
式(2)におけるR1Bが、
a)水素原子、
b)ハロゲン原子、
c)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、
d)NR(R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルを表す)、又は
e)OR(Rは、水素原子、又はC1−6アルキルを表す)であり、
ここにおいて、環Bが、式(2)で表される基であるとき、R1A及びR1Bが一緒になって、R1AとR1Bがそれぞれ結合する炭素原子と共に、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていていてもよい)を形成していてもよく、
1Cが、水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、
1Dが、水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、
が、
a)C1−6アルキル(該アルキルは、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されてもよいC3−6シクロアルキル、
3)ORc3(Rc3は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルを表す)、
4)−NRa3b3(Ra3及びRb3は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra3とRb3が一緒になって、Ra3とRb3が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、
5)C6−10アリール及び5〜10員のヘテロアリール(該アリール及びヘテロアリールは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、−NRa4b4(Ra4及びRb4は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra4とRb4が一緒になって、Ra4とRb4が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)からなる群から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、並びに
6)4〜8員の飽和脂肪族複素環基(該飽和脂肪族複素環基は、ハロゲン原子及び1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
b)C3−6シクロアルキル(該シクロアルキルは、
1)ハロゲン原子、及び
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
c)4〜8員の飽和脂肪族複素環基、5〜10員の不飽和の脂肪族複素環基(該飽和脂肪族複素環基及び該不飽和の脂肪族複素環基は、それぞれ独立して、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル
からなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
d)C6−10アリール(該アリールは、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、
3)−NRa1b1(Ra1及びRb1は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra1とRb1が一緒になって、Ra1とRb1が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
4) ORc1(Rc1は、1)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
ここにおいて、C6−10アリールにおける隣接する2個の置換基が一緒になって、2個の置換基がそれぞれ結合する炭素原子と共に、さらに酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていていてもよい)を形成していてもよい、又は
e)5〜10員のヘテロアリール(該ヘテロアリールは、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、
3)−NRa2b2(Ra2及びRb2は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra2とRb2が一緒になって、Ra2とRb2が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
4)ORc2(Rc2は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)
であり、
及びAが、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子又はメチルである化合物又はその製薬学的に許容される塩。
式(1)で表される化合物の、別の態様として、以下が挙げられる。
環Bが、8〜10員の2環性ヘテロアリール(該ヘテロアリールは、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル及びORc10(Rc10は水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基によって置換されていてもよい)、又は
式(4)、若しくは式(5):
Figure 2018016572

であり、
及びRが、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルであるか、RとRが一緒になって、RとRが結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく、
式(4)におけるR1Bが、水素原子、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、NR(R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルを表す)又は OR(Rは、水素原子又はC1−6アルキルを表す)であり、
ここにおいて、(1)R1Bが、ORであり、さらにRが、C1−6アルキルであり、かつRが、C1−6アルキルであるとき、RとRが一緒になって、NRとORがそれぞれ結合する炭素原子と共に、5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子、及び1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく、又は
(2)R1Bが、C1−6アルキルであり、かつRが、C1−6アルキルであるとき、R1BとRが一緒になって、R1BとNRがそれぞれ結合する炭素原子と共に、5〜8員の含窒素脂肪族複素環(該含窒素脂肪族複素環は、ハロゲン原子、及び1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく、
1C及びR1Dが、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、
が、
a)C1−6アルキル(該アルキルは、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されてもよいC3−6シクロアルキル、
3)C6−10アリール及び5〜10員のヘテロアリール(該アリール及び該ヘテロアリールは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、−NRa4b4(Ra4及びRb4は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra4とRb4が一緒になって、Ra4とRb4が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)からなる群から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、並びに
4)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
b)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキル、
c)1〜4個のハロゲン原子で置換されていてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環基、
d)C6−10アリール(該アリールは、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキル、
3)−NRa1b1(Ra1及びRb1は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra1とRb1が一緒になって、Ra1とRb1が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
4) ORc1(Rc1は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
ここにおいて、C6−10アリールにおける隣接する2個の置換基が一緒になって、2個の置換基がそれぞれ結合する炭素原子と共に、さらに酸素原子、窒素原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていていてもよい)を形成していてもよい、又は
e)5〜10員のヘテロアリール(該ヘテロアリールは、
1)ハロゲン原子、
2)C1−3アルキル(該アルキルは1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)、
3)−NRa2b2(Ra2及びRb2は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra2とRb2が一緒になって、Ra2とRb2が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から選択される1〜4個の置換基で独立して置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び 4)ORc2(Rc2は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)であり、
及びAが、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子又はメチルである化合物又はその製薬学的に許容される塩。
式(1)で表される化合物の別の態様として、以下が挙げられる。
環Bが、キノリル、イソキノリル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル(該キノリル、該イソキノリル、該インドリル、該ベンゾイミダゾリル及び該ベンゾオキサゾリルは、それぞれ、ハロゲン原子、及びC1−3アルキルからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)であるか、又は
式(6)、式(7)若しくは式(8):
Figure 2018016572

であり、
式(6)、(7)及び(8)におけるR1C及びR1Dが、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、
式(6)におけるR及びRが、それぞれ独立して、水素原子又はC1−4アルキルであるか、RとRが一緒になって、RとRが結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく、
及び式(7)における環X及び式(8)における環Yが、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく、
式(7)におけるRが、水素原子又はC1−3アルキルであり、
が、CH又は酸素原子であり、
式(8)におけるRが、水素原子又はC1−4アルキルであり、
が、
a)C1−6アルキル(該アルキルは、
1)ハロゲン原子、
2)C3−6シクロアルキル、及び
3)C6−10アリール(該アリールは、ハロゲン原子、C1−3アルキル及びC1−3アルコキシからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、
b)C3−6シクロアルキル、
c)4〜8員の飽和脂肪族複素環基、
d)C6−10アリール(該アリールは、
1)ハロゲン原子、
2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキル、
3)−NRa1b1(Ra1及びRb1は、それぞれ独立して、C1−3アルキルを表すか、Ra1とRb1が一緒になって、Ra1とRb1が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環を形成していてもよい)、及び
4) ORc1(Rc1は、C1−3アルキルを表す)
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
ここにおいて、C6−10アリールにおける隣接する2個の置換基が一緒になって、2個の置換基がそれぞれ結合する炭素原子と共に、さらに酸素原子、窒素原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜8員の脂肪族複素環を形成していてもよい、又は
e)5〜10員のヘテロアリール(該ヘテロアリールは、
1)ハロゲン原子、
2)C1−3アルキル、及び
3)ORc2(Rc2は、C1−3アルキルを表す)
からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)であり、
及びAが、それぞれ独立して、水素原子又はメチルである化合物又はその製薬学的に許容される塩。
式(1)で表される化合物の別の態様として、以下が挙げられる。
環Bが、フェニル、7−インドール、3−ピリジル、8−キノリニル又は8−イソキリルであり、
1Aが、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、1−ピロリジニル、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、ジメチルアミノ又は塩素原子であり、
1Bが、水素原子、メチル、エチル、塩素原子又はジメチルアミノであり、
ここにおいて、R1AとR1Bが一緒になって、R1AとR1Bが結合するフェニルと共に、7−インドリニル又は3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−5−イルを形成していてもよく、
1C及びR1Dが、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、ジメチルアミノ、メトキシ、メチル又はエチルであり、
及びAが、それぞれ水素原子であり、
が、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ベンジル(該ベンジルは、フッ素原子、塩素原子、メチル及びメトキシからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル(該フェニルは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、C1−4アルキル(該アルキルは、1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよい)、ジメチルアミノ、1−ピロリジル、1−ピペリジル、1−モルホリル、C1−4アルコキシ及びシアノからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、2,3−ジヒドロベンゾフラン5−イル、キノリン−5−イル、キノリン−6−イル、キノリン−7−イル、イソキノリン−5−イル、4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−6−イル、1−メチルインドリン−4−イル、ピリジル(該ピリジルは、フッ素原子、塩素原子、メチル、メトキシ及びエトキシからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、1,2−ジメチル−1H−イミダゾール−4−イル又はチエニル(該チエニルは、1〜3個の塩素原子で置換されていてもよい)である化合物又はその製薬学的に許容される塩。
「製薬学的に許容される塩」としては、酸付加塩が挙げられる。例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、又はクエン酸塩、シュウ酸塩、フタル酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、トリフルオロ酢酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、para−トルエンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。
出発化合物及び目的化合物の好適な塩は、慣用の無毒性塩であり、それらとしては、有機酸塩(例えば酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ギ酸塩又はpara−トルエンスルホン酸塩など)及び無機酸塩(例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩又はリン酸塩など)のような酸付加塩、アミノ酸(例えばアルギニン、アスパラギン酸又はグルタミン酸など)との塩、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩又はカリウム塩など)及びアルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩又はマグネシウム塩など)などの金属塩、アンモニウム塩、又は有機塩基塩(例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩又はN,N'−ジベンジルエチレンジアミン塩など)などの他、当業者が適宜選択することができる。
本発明化合物の塩を取得したいとき、本発明化合物が塩の形で得られる場合には、そのまま精製すればよく、また、遊離の形で得られる場合には、適当な有機溶媒に溶解もしくは懸濁させ、酸又は塩基を加えて通常の方法により塩を形成させればよい。
本発明には、本発明化合物(1)のあらゆる互変異性体、存在するあらゆる立体異性体、及びあらゆる様態の結晶形のものも含まれる。
本発明化合物(1)の中には、光学活性中心に基づく光学異性体、分子内回転の束縛により生じた軸性又は面性キラリティーに基づくアトロプ異性体、その他の立体異性体、互変異性体、及び幾何異性体などが存在し得るものがあるが、これらを含め、全ての可能な異性体及びそれらの混合物は本発明の範囲に包含される。
特に光学異性体やアトロプ異性体は、ラセミ体として、又は光学活性の出発原料や中間体が用いられた場合には光学活性体として、それぞれ得ることができる。必要であれば、下記製造法の適切な段階で、対応する原料、中間体又は最終品のラセミ体を、光学活性カラムを用いた方法、分別結晶化法などの公知の分離方法によって、物理的に又は化学的にそれらの光学対掌体に分割することができる。具体的には、例えばジアステレオマー法では、光学活性分割剤を用いる反応によってラセミ体から2種のジアステレオマーを形成する。この異なるジアステレオマーは一般に物理的性質が異なるため、分別結晶化などの公知の方法によって分割することができる。
式(1)で表される本発明の化合物は、例えば以下の製造法1に従って製造することができる。
製造法1
Figure 2018016572
(式中、B(pin)は、ピナコールボリル基、環B、R1A、R1B、R1C、R1D、R、A及びAは前記と同義である。)
式(1−2)で表される化合物は、当業者に周知の方法(例えば、国際公開第2013/064445号パンフレット、国際公開第2010/015803号パンフレット、Tetrahedron Letters, 42(11), 2115−2117 (2001)等を参照)に従い、式(1−1)で表される化合物を式(1−3a)で表される化合物又は式(1−3b)で表される化合物とカップリングさせることで製造することができる。
式(1)で表される化合物は、式(1−2)で表される化合物と式(1−4)で表される化合物を塩基存在下、不活性溶媒中または無溶媒中で反応させることにより製造することができる。不活性溶媒としては、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒やジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトニトリル、N,N’−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒が挙げられる。塩基としては、有機化学反応において塩基として当業者が使用するものであれば特に限定されないが、例えば、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ピコリン等の有機塩基;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基が挙げられ、これらの混合物であってもよい。塩基の使用量としては、不活性溶媒中で反応を行う場合、式(1−2)で表される化合物に対して通常0.1〜100当量用いることができ、好ましくは1〜5当量用いることができる。また、ピリジン等の有機塩基の場合は、溶媒として用いることができる。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約−70℃〜100℃の範囲から選択され、さらに好ましくは0℃〜40℃である。反応時間は、通常、約5分〜約72時間であり、好ましくは約30分〜約24時間である。
式(1−3a)で表される化合物又は式(1−3b)で表される化合物は、通常は市販品として購入できるが、それらのうち、環Bが前記の式(4)又は式(5)で表される化合物の一部は、例えば、Tetraherdon 66(13),2331−2339(2010)などに記載されている方法により製造できる。
式(1)で表される本発明の化合物は、例えば以下の製造法2に従って製造することができる。
製造法2
Figure 2018016572
(式中、B(pin)は、ピナコールボリル基、環B、R1A、R1B、R1C、R1D、R、A及びAは前記と同義である。)
式(2−2)で表される化合物は、不活性溶媒中、パラジウム触媒及び塩基存在下、式(2−1)で表される化合物を式(1−3a)で表される化合物又は式(1−3b)で表される化合物とカップリングさせることにより製造することができる。マイクロウェーブ照射下での反応も実施可能である。類似反応として、例えば、国際公開第2004/039780号パンフレット、国際公開第2006/060318号パンフレット、国際公開第2009/152920号パンフレット、Tetrahedron,55(52),15067−15070 (1999)等を参照)等に記載されている方法が挙げられ、本方法を用い同様に製造することができる。
式(1)で表される化合物は、式(2−2)で表される化合物と式(2−4)で表される化合物を不活性溶媒中、塩基存在下で反応させることにより製造することができる。不活性溶媒としては、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒やジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトニトリル、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒が挙げられ、これらの混合物であってもよい。塩基としては、有機化学反応において塩基として当業者が使用するものであれば特に限定されないが、例えば、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ピコリン等の有機塩基;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基が挙げられる。塩基の使用量としては、式(2−2)で表される化合物に対して通常0.1〜100当量用いることができるが、好ましくは1〜5当量用いることができる。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約50℃〜150℃の範囲から選択され、マイクロウェーブ照射下での反応も実施可能である。反応時間は、通常、約5分〜約72時間であり、好ましくは約30分〜約24時間である。
式(2−4)で表される化合物は、例えば、Organic Process Research & Development 17(12),1543−1551(2013)、Journal of the American Chemical Society,133(40),16235−16242(2011)などに記載されている方法により製造できるか、又は市販品として購入できる。
式(1)で表される本発明の化合物は、例えば以下の製造法3に従って製造することができる。
製造法3
Figure 2018016572
(式中、環B、R1A、R1B、R1C、R1D、R、A及びAは前記と同義である。)
式(3−3a)及び(3−3b)で表される化合物は、式(3−1)で表される化合物と式(3−2)で表される化合物を塩基存在下、必要に応じて不活性溶媒中で反応させることにより製造することができる。不活性溶媒としては、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒やジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトニトリル、N,N’−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒が挙げられる。塩基としては、有機化学反応において塩基として当業者が使用するものであれば特に限定されないが、例えば、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ピコリン等の有機塩基;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基が挙げられ、これらの混合物であってもよい。塩基の使用量としては、ピリジン等の有機塩基は、溶媒として用いることができる。不活性溶媒中で反応を行う場合、式(1−2)で表される化合物に対して好ましくは2〜10当量用いることができる。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは0℃〜80℃である。反応時間は、通常、約5分〜約72時間であり、好ましくは約30分〜約24時間である。
式(1)で表される化合物は、式(3−3a)で表される化合物又は式(3−3b)で表される化合物を、当業者に周知の方法に従って加水分解することにより得ることができる。例えば、式(3−3a)で表される化合物又は式(3−3b)で表される化合物を、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルムから選択される溶媒または混合溶媒中、水酸化ナトリウム等の塩基の水溶液を加えて約20〜100℃で約30分〜約24時間反応させることにより得ることができる。
式(1)で表される化合物のうち、式(1b)で表される化合物は、以下の製造法4によって、合成することができる。
製造法4
Figure 2018016572
(式中、R1C、R1D、R、R、A及びAは前記と同義である。)
式(1b)で表される化合物は、式(1a)で表される化合物を、1)トリフルオロ酢酸等の酸性条件下、トリエチルシランを加えて約0〜80℃で約30分〜約24時間反応させる、2)式(1a)で表される化合物を酢酸、エタノールまたはメタノール等の溶媒中、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム等の還元剤を加えて約0〜80℃で約30分〜約24時間反応させる、または、3)酢酸、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム、エタノールまたはメタノール等から選択される溶媒または混合溶媒中、パラジウム−炭素等の金属触媒を加えて、水素雰囲気下で約0〜80℃で約30分〜約24時間反応させることで得ることができる。
式(1)で表される本発明化合物又はその中間体は、当業者に公知の方法で分離、精製することができる。例えば、抽出、分配、再沈殿、カラムクロマトグラフィー(例えば、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、イオン交換カラムクロマトグラフィーもしくは分取液体クロマトグラフィー)又は再結晶などが挙げられる。
再結晶溶媒としては例えば、メタノール、エタノールもしくは2−プロパノールなどのアルコール系溶媒、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、ベンゼンもしくはトルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒、アセトンなどのケトン系溶媒、ジクロロメタンもしくはクロロホルムなどのハロゲン系溶媒、ヘキサンなどの炭化水素系溶媒、ジメチルホルムアミドもしくはアセトニトリルなどの非プロトン系溶媒、水、又はこれらの混合溶媒などを用いることができる。その他の精製方法としては、実験化学講座(日本化学会編、丸善)1巻などに記載された方法などを用いることができる。また、本発明化合物の分子構造の決定は、それぞれの原料化合物に由来する構造を参照して、核磁気共鳴法、赤外吸収法、円二色性スペクトル分析法などの分光学的手法、及び質量分析法により容易に行える。
上記製造方法における中間体又は最終生成物は、その官能基を適宜変換すること、また特に、アミノ基、水酸基、カルボニル基、ハロゲン基などを足がかりに種々の側鎖を伸張すること、及び、その際に必要に応じて上記の保護、脱保護を行うことによって、本発明に含まれる別の化合物へ導く事もできる。官能基の変換及び側鎖の伸張は、通常行われる一般的方法(例えば、Comprehensive Organic Transformations, R. C. Larock, John Wiley & Sons Inc.(1999)等を参照)によって行うことができる。
式(1)で表される本発明化合物又はその製薬学的に許容される塩には、不斉が生じる場合又は不斉炭素を有する置換基を有する場合があり、そのような化合物にあっては光学異性体が存在する。本発明化合物にはこれらの各異性体の混合物や単離されたものも含まれ、通常の方法に従って製造することができる。製造方法としては例えば、不斉点を有する原料を用いる方法か、又は途中の段階で不斉を導入する方法が挙げられる。例えば、光学異性体の場合、光学活性な原料を用いるか、製造工程の適当な段階で光学分割などを行うことで、光学異性体を得ることができる。光学分割法としては例えば、式(1)で表される化合物又はその中間体が、塩基性官能基を有する場合には不活性溶媒中(例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、トルエン等の炭化水素系溶媒、アセトニトリル等の非プロトン系溶媒、又は上記溶媒から選択される2種以上の混合溶媒)、光学活性な酸(例えば、マンデル酸、N−ベンジルオキシアラニン、乳酸等のモノカルボン酸、酒石酸、o−ジイソプロピリデン酒石酸、リンゴ酸等のジカルボン酸、カンファースルフォン酸、ブロモカンファースルホン酸等のスルホン酸)を用いて塩を形成させるジアステレオマー法が挙げられる。式(1)で表される本発明化合物又はその中間体が、カルボキシル基などの酸性官能基を有する場合には、光学活性なアミン(例えば1−フェニルエチルアミン、キニン、キニジン、シンコニジン、シンコニン、ストリキニーネ等の有機アミン)を用いて、塩を形成させることにより、光学分割を行うこともできる。
塩を形成させる温度としては、−50℃から溶媒の沸点までの範囲、好ましくは0℃から沸点までの範囲、より好ましくは室温から溶媒の沸点までの範囲から選択される。光学純度を向上させるためには、一旦、溶媒の沸点付近まで温度を上げることが望ましい。析出した塩を濾取する際、必要に応じて冷却し、収率を向上させることができる。光学活性な酸又はアミンの使用量は、基質に対し約0.5〜約2.0当量の範囲、好ましくは1当量前後の範囲が適当である。必要に応じ結晶を不活性溶媒中(例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、トルエン等の炭化水素系溶媒、アセトニトリル等の非プロトン系溶媒、又は上記溶媒から選択される2種以上の混合溶媒)で再結晶し、高純度の光学活性な塩を得ることもできる。また、必要に応じて光学分割した塩を通常の方法で酸又は塩基で処理し、フリー体として得ることもできる。
以上説明した各々の製造法における原料、中間体のうち、特にあらためてその製造法を記載しなかったものについては、市販化合物であるか、又は市販化合物から当業者に公知の方法、もしくはそれに準じた方法によって合成することができる。
本発明の化合物は、神経障害性疾患、神経変性疾患(神経障害性疾患、神経変性疾患の具体例として、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、アルツハイマー病、パーキンソン病、ジストニア、オリーブ橋小脳萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、HIV関連神経認知障害、多発性硬化症等)の治療剤または予防剤として有用である。また、精神・神経疾患(例えば、てんかん、トゥレット症候群、自閉症スペクトラム障害、大うつ病、双極性障害、統合失調症等)の治療薬または予防薬として有用である。
なお、本発明において、「予防」とは、疾患を発症していない健常人に対して本発明の有効成分を投与する行為であり、例えば、疾患の発症を防止することを目的とするものである。「治療」とは、医師により疾患を発症していると診断をされた人(患者)に対して本発明の有効成分を投与する行為である。
本発明の化合物の投与経路としては、経口投与、非経口投与又は直腸内投与のいずれでもよく、その一日投与量は、化合物の種類、投与方法、患者の症状・年齢等により異なる。例えば、経口投与の場合は、通常、ヒト又は哺乳動物1kg体重当たり約0.01〜1000mg、更に好ましくは約0.1〜500mgを1〜数回に分けて投与することができる。静注等の非経口投与の場合は、通常、例えば、ヒト又は哺乳動物1kg体重当たり約0.01mg〜300mg、更に好ましくは約1mg〜100mgを投与することができる。
本発明化合物は、経口投与又は非経口投与により、直接又は適当な剤形を用いて製剤にし、投与することができる。剤形は、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、液剤、懸濁剤、注射剤、貼付剤、ハップ剤等が挙げられるがこれに限らない。製剤は、薬学的に許容される添加剤を用いて、公知の方法で製造される。
添加剤は、目的に応じて、賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、コーティング剤、溶解剤、溶解補助剤、増粘剤、分散剤、安定化剤、甘味剤、香料等を用いることができる。具体的には、例えば、乳糖、マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、トウモロコシデンプン、部分α化デンプン、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、酸化チタン、タルク等が挙げられる。
本発明の化合物は、これらに限定されないが、例えば、ハンチントン病の治療に使用される薬剤(例えば、アミトリプチリン、プロトリプチリン、デシプラミン、ノルトリプチリン、パロキセチン、フルオキセチン、セルトラリン、テトラベナジン、ハロペリドール、クロルプロマジン、チオリダジン、スルピリド、クエチアピン、クロザピン、リスペリドン等)、パーキンソン病の治療に使用される薬剤(例えば、レボドパ、ブロモクリプチン、ペルゴリド、プラミペキソール、トルカポン、プロシクリジン、トリヘキシフェニジル、ベンズトロピン等)、アルツハイマー病の治療に使用される薬剤(例えば、ガランタミン、タクリン、ドネペジル、リバスティグミン、メマンチン、ネオトロピン、セレギリン、エストロゲン、ヨードキノール等)、てんかんの治療に使用される薬剤(例えば、フェニトイン、フェノバルビタール、カルバマゼピン、バルプロ酸、エトスクシミド、ガバペンチン、フェノバルビタール、ソルフェトン、フェルバトール等)、認知症の治療に使用される薬剤(例えば、チオリダジン、ハロペリドール、リスペリドン、タクリン、ドネペジル、リバスティグミン等)、多発性硬化症の治療に使用される薬剤(例えば、トルテロジン、オキシブチニン、オキシコドン、インターフェロンβ−1b、インターフェロンβ−1a、アザチオプリン、メトトレキサート、ガラティラメル等)、統合失調症の治療に使用される薬剤(例えば、ハロペリドール、クロザピン、オランザピン、リスペリドン、アリピプラゾール、ジプラシドン、パリペリドン、クエチアピンフマル酸塩等)、双極性障害の治療に使用される薬剤(例えば、リチウム、オランザピン、アリピプラゾール、バルプロ酸等)、大うつ病の治療に使用される薬剤(例えば、アミトリプチリン、プロトリプチリン、デシプラミン、ノルトリプチリン、パロキセチン、フルオキセチン、セルトラリン、ブプロピオン、エシタロプラム、ミルタザピン、ベンラファクシン、デュロキセチン等)と併用することができる。
以下に参考例、実施例及び試験例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。なお、化合物の同定は高速液体クロマト質量分析計(LCMS)、NMRスペクトル、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等により行った。
明細書の記載を簡略化するために参考例、実施例及び実施例中の表等において以下に示すような略号を用いることもある。置換基として用いられる略号としては、n−:ノルマル、i−:イソ、sec−:セカンダリー、t−またはtert−:ターシャリー、Me:メチル、Et:エチル、Pr:プロピル、iPr:イソプロピル、Bu:ブチル、tBu:tert−ブチルを意味する。NMRに用いられる記号としては、sは一重線、dは二重線、tは三重線、qは四重線、mは多重線、brは幅広い、brsは幅広い一重線及びJは結合定数を意味する。LC/MSに用いられる略号としては、Rt:リテンションタイムを意味する。
条件(1)
MS detector:ACQUITY SQD
HPLC:Waters ACQUITY UltraPerformance LC
カラム:ACQITY UPLC BEH C18 1.7 μm 2.1×30 mm
流速:0.80mL/min
測定波長:254nm
移動層:A液 0.06%ギ酸水溶液
B液 0.06%ギ酸アセトニトリル溶液
タイムプログラム:
ステップ 時間(分)
1 0.0−1.3 A液:B液=98:2〜4:96
2 1.3−1.5 A液:B液=4:96〜98:2
条件(2)
MS detector:SHIMADZU SPD−M20A
HPLC:SHIMADZU LCMS−2020
カラム: Kinetix 1.7u C−18 100A
流速:0.50mL/min
測定波長:220、254nm
移動層:A液 0.05%ギ酸水溶液
B液 アセトニトリル
タイムプログラム:
ステップ 時間(分)
1 0.0−1.7 A液:B液=90:10〜1:99
2 1.7−1.9 A液:B液=1:99
3 1.9−3.0 A液:B液=90:10
条件(3)
MS detector:LCMS−IT−TOF
HPLC:Shimadzu Nexera X2 LC 30AD
カラム:Kinetex 1.7u C18 100A New column 50×2.1mm
流速:1.2mL/min
測定波長:254nm
移動層:A液;0.1%ギ酸水溶液
B液;アセトニトリル
タイムプログラム:
ステップ 時間(分)
1 0.01−1.40 A液:B液=99:1〜5:95
2 1.40−1.60 A液:B液=5:95
3 1.61−2.00 A液:B液=99:1
条件(4)
MS detector:ACQUITY SQD
HPLC:Waters ACQUITY UltraPerformance LC
カラム:ACQITY UPLC BEH C18 1.7 μm 2.1×30 mm
流速:0.80mL/min
測定波長:254nm
移動層:A液 0.05%ギ酸水溶液
B液 アセトニトリル
タイムプログラム:
ステップ 時間(分)
1 0.0−1.3 A液:B液=90:10〜5:95
2 1.3−1.5 A液:B液=90:10
条件(5)
MS detector:ACQUITY SQD
HPLC:ACQUITY UPLC
カラム:ACQUITY UPLC BEH C18 1.7 μm 2.1×50 mm
流速:0.75mL/min
測定波長:254nm
移動層:A液 0.05%ギ酸水溶液
B液 アセトニトリル
タイムプログラム:
ステップ 時間(分)
1 0.0−1.3 A液:B液=90:10〜1:99
2 1.3−1.5 A液:B液=1:99
3 1.5−2.0 A液:B液=90:10
参考例1:
Figure 2018016572
工程a)
2−ブロモ−4−フルオロアニリン(1.00g)のクロロホルム(20mL)溶液に50%グルタルアルデヒド水溶液(2.11mL)とナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(3.35g)を加えて室温で3時間撹拌した。反応溶液に水を加えてクロロホルムで抽出し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=100:1〜50:1)で精製し、目的物(880mg)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.32−7.28(m,1H),7.02−6.94(m,2H),2.91−2.85(m,4H),1.77−1.69(m,4H),1.60−1.54(m,2H).
工程b)
工程a)で得た化合物(860mg)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液を−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(1.63mol/Lヘキサン溶液)(2.25mL)を滴下した。反応溶液を−78℃で1時間撹拌した後、ホウ酸トリイソプロピル(2.29mL)を滴下した。反応溶液を−78℃で1時間撹拌後、0℃まで昇温し、1mol/L塩酸をゆっくりと加えて、0℃で10分間撹拌した。反応溶液に水を加えて、酢酸エチルで抽出した。続いて水層に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、pH8に調整し、酢酸エチルで抽出した。混合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧濃縮した。得られた残渣にヘキサンを加え、生じた沈殿物をろ取し、目的物(470mg)を得た。
LC/MS(条件(2)):[M+H]/Rt=224/1.05min
参考例2:
Figure 2018016572
工程c)
2−ブロモ−5−フルオロアニリン(1.26g)をメタノール(10mL)とテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、その溶液に2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン(1.11mL)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液と、2.5mol/L硫酸(6.63mL)を滴下した。反応溶液を氷冷し、水素化ホウ素ナトリウム(1.00g)を少しずつ加え、その後、室温で90分撹拌した。反応溶液に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、目的物(1.40g)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.41−7.35(m,1H),6.58−6.53(m,1H),6.44−6.38(m,1H),3.40−3.33(m,4H),1.96−1.89(m,4H).
工程d)
工程c)で得た化合物(1.4g)を用いて、参考例13と同様の方法に従い、目的物(0.81g)を得た。
LC/MS(条件(2)):[M+H]/Rt=210/0.79min
参考例3:
Figure 2018016572
3−アミノ−6−クロロピリダジン(389mg)と2−(1−ピペリジニル)フェニルボロン酸(677mg)をトルエン(5mL)、エタノール(2.5mL)に溶かし、2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(3.30mL)を加え、続いてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(347mg)を加えた。反応混合物をマイクロウェーブ照射下、110℃で1時間撹拌した。反応溶液に水を加えてクロロホルムで抽出し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(クロロホルム:メタノール=20:1〜10:1)で精製し、目的物(396mg)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:8.00(d,J=9.2Hz,1H),7.68−7.64(m,1H),7.37−7.31(m,1H),7.15−7.05(m,2H),6.74(d,J=9.2Hz,1H),4.73(br,2H),2.81−2.79(m,4H),1.56−1.45(m,6H).
3−アミノ−6−クロロピリダジンと対応するボロン酸から参考例3と同様の方法により、下記表に示す参考例4〜20の化合物を得た。
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
参考例21:
Figure 2018016572
3,6−ジクロロピリダジン(2.97g)と3−クロロフェニルボロン酸(1.70g)をジメトキシエタン(50mL)に溶かし、2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(10mL)を加え、続いてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.58g)を加えた。110℃で2時間加熱撹拌後、90℃にて3時間加熱撹拌した。反応溶液に水を加えて酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=5:1〜3:1)で精製し、目的物(1.46g)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:8.06(m,1H),7.93(m,1H),7.82(d,J=8.8Hz,1H),7.59(d,J=9.2Hz,1H),7.45−7.51(m,2H).
実施例1:
4−メチル−N−{6−[2−(ピペリジン−1−イル)フェニル]ピリダジン−3−イル}ベンゼンスルホンアミド
Figure 2018016572
参考例3で得た化合物(395mg)とp−トルエンスルホニルクロリド(444mg)をピリジン(15mL)に溶解し、室温で12時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=1:1〜1:2)で精製し、目的物(412mg)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:8.06(d,J=9.6Hz,1H),7.92−7.89(m,2H),7.49−7.38(m,2H),7.32−7.28(m,2H),7.20−7.11(m,3H),2.84−2.81(m,4H),2.42(s,3H),1.56−1.45(m,6H).
LC/MS(条件(3)):[M+H]/Rt=409/1.23min
実施例1と同様の方法に従い、下記表に示す実施例2〜98の化合物を得た。
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
Figure 2018016572
実施例99:
N−{6−[2−(ピペリジン−1−イル)フェニル]ピリダジン−3−イル}シクロプロパンスルホンアミド
Figure 2018016572
参考例3で得た化合物(175mg)とシクロプロパンスルホニルクロリド(0.210mL)をピリジン(2mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.192mL)を加えて室温で12時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=3:1〜1:1)で精製し、目的物(32mg)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:8.07(d,J=9.6Hz,1H),7.53−7.38(m,2H),7.19−7.10(m,3H),2.87−2.82(m,4H),2.69−2.62(m,1H),1.60−1.48(m,6H),1.32−1.24(m,2H),1.06−1.00(m,2H).
LC/MS(条件(2)):[M+H]/Rt=359/1.40min
実施例99と同様の方法に従い、下記表に示す実施例100〜106の化合物を得た。
Figure 2018016572
Figure 2018016572

実施例107:
N−{6−[4−フルオロ−2−(ピロリジン−1−イル)フェニル]ピリダジン−3−イル}シクロプロパンスルホンアミド
Figure 2018016572
工程a)
参考例17で得た化合物(100mg)とシクロプロパンスルホニルクロリド(0.118mL)をピリジン(2mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.054mL)を加えて室温で12時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=3:1〜1:1)で精製し、目的物(71mg)を得た。
LC/MS(条件(1)):[M+H]/Rt=467/2.01min
工程b)
工程a)で得た化合物(900mg)をクロロホルム(24mL)とメタノール(29mL)に溶解し、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加えて60℃で1時間加熱撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=1:1〜1:2)で精製し、目的物(470mg)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.56(d,J=9.6Hz,1H),7.30−7.18(m,2H),6.65−6.56(m,2H),3.07−3.00(m,4H),2.69−2.60(m,1H),1.93−1.85(m,4H),1.32−1.24(m,2H),1.07−1.00(m,2H).
LC/MS(条件(1)):363 1.76min
実施例108:
N−[6−(3−クロロフェニル)ピリダジン−3−イル]−2−メチルベンゼンスルホンアミド
Figure 2018016572
参考例21で得た化合物(0.10g)とo−トルエンスルスルホンアミド(0.13g)、炭酸カリウム(0.18g)のジメチルスルホキド(2mL)反応溶液を130℃にて13時間加熱撹拌した。反応溶液に水を加えて酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル)で精製し、目的物(56mg)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:12.42(br,1H),8.11(d,J=8.0Hz,1H),7.82(m,1H),7.42(d,J=9.6Hz,1H),7.69(m,1H),7.41−7.48(m,3H),7.30−7.35(m.3H),2.74(s,3H).
実施例108と同様の方法に従い、下記表に示す実施例109〜113の化合物を得た。
Figure 2018016572
実施例114:
4−メチル−N−[6−(1−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−7−イル)ピリダジン−3−イル]ベンゼンスルホンアミド
Figure 2018016572
実施例98の化合物(305mg)をトリフルオロ酢酸(5mL)に溶解し、トリエチルシラン(0.644mL)を加えて、50℃で1時間撹拌した。放冷した後、反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=56:44〜35:65)で精製し、目的物(263mg)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.91−7.87(m,2H),7.60(d,J=9.6Hz,1H),7.32−7.10(m,5H),6.84−6.79(m,1H),3.43(t,J=8.8Hz,2H),3.04(t,J=8.8Hz,2H),2.56(s,3H),2.41(s,3H).
LC/MS(条件(1)):[M+H]/Rt=381/0.68min
実施例115:
N−[6−(1−エチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−7−イル)ピリダジン−3−イル]−4−メチルベンゼンスルホンアミド
Figure 2018016572
実施例14の化合物(83mg)を用いて実施例114と同様の方法に従い、目的物(68mg)を得た。
H−NMR(CDCl,400MHz)δ:7.92−7.88(m,2H),7.75(d,J=9.2Hz,1H),7.32−7.14(m,5H),6.97−6.88(m,1H),3.66−3.49(m,2H),3.16−3.05(m,2H),3.05−2.92(m,2H),2.41(s,3H),1.12−0.99(m,3H).
LC/MS(条件(1)):[M+H]/Rt=395/0.71min
試験例1:
評価化合物:10mmol/L (100% DMSO)にてストック
酵素:マウス肝臓ミトコンドリア画分(1.5mg/mL)(以下に調整方法記載)
基質:L−kynurenine(Sigma カタログ番号K8625)
Assay buffer:100mmol/L リン酸カリウム溶液(pH 7.4), NADPHリジェネレーションソリューションA(GENTEST, カタログ番号451220), NADPHリジェネレーションソリューションB(GENTEST, カタログ番号451200)
Assay volume:50μL
Plate:96 well plate(IWAKI、カタログ番号3881−096)
測定機器:LC/MS/MS
測定(定量)対象物:3−HK
マウス肝臓ミトコンドリア画分の調製
KMOはミトコンドリアの外膜に局在する酵素で、特に肝臓・腎臓・肺・単球・マクロファージ・脳に発現している。評価にはマウス肝臓のミトコンドリア画分を用いた。
ICRマウス(4〜7週齢)から肝臓を採取し、肝臓1gあたり10 mLのPreparation buffer(20 mmol/L HEPES[pH 7.3], 0.32mol/L Sucrose, 10mmol/L KCl, 1mmol/L EDTA)を加え、ホモジナイザーでホモジナイズした。1,000×g、5 min、4℃で遠心し、上清をさらに17,000×g、 10min、4℃で遠心した。沈殿物に15mL Preparation bufferを加え、17,000×g、 10min、4℃で遠心した。(4回繰り返す)沈殿物をpreparation bufferにて懸濁し、Pierce BCA Protein Assay Kit(ThermoFisher scientific、カタログ番号23227)で蛋白濃度を測定した。preparation bufferで1.5mg/mLに調製・分注し、−80℃にて保存した。
アッセイプロトコール
評価化合物は100% DMSOで評価濃度×1000倍に調整し、化合物溶液1μLにassay buffer99μLを加え希釈した。L−kynurenineはassay bufferで0.2mmol/Lに調整した。
96 well plateにassay buffer 30μL、希釈した化合物溶液を5μL、ミトコンドリア画分(1.5mg/mL)を10μL加え、室温で振とうした。5分後0.2mmol/L L−kynurenineを5μL添加し、室温で30分間振とうさせた。150μLの100% MeOHを添加し、2000rpm、5min、4℃で遠心し、上清中の3−HKをLC/MS/MS(5μL inject)にて測定した。下記表に試験例1の評価結果を記載する。阻害率は、1μmol/Lにおける阻害率(ただし、※は0.1μmol/Lにおける阻害率)を表し、Aは、阻害率90%以上を表し、Bは、阻害率が60%以上90%未満を表し、Cは阻害率15%以上60%未満を表す。
Figure 2018016572
Figure 2018016572
本発明の式(1)で表される化合物またはその製薬学的に許容される塩は、キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼ阻害活性を有し、神経変性疾患もしくは精神医学的疾患の予防もしくは治療剤として有用である。

Claims (14)

  1. 式(1):
    Figure 2018016572

    [式中、環Bは、C6−10アリール又は5〜10員のヘテロアリールを表し、
    1Aは、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1−10アルキル、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル、−NR(R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表すか、RとRが一緒になって、RとRが結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、OR(Rは、水素原子、置換されていてもよいC1−10アルキル又は置換されていてもよいC3−10シクロアルキルを表す)又はシアノを表し、
    1Bは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1−10アルキル、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル、NR(R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表す)又は OR(Rは、水素原子又は置換されていてもよいC1−10アルキルを表す)を表し、
    ここにおいて、環Bが、単環のアリールであるとき、隣接するR1A及びR1Bが一緒になって、R1AとR1Bがそれぞれ結合する炭素原子と共に、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−10アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていていてもよい)を形成していてもよく、
    1Cは、水素原子、ハロゲン原子又はC1−10アルキルを表し、
    1Dは、水素原子、ハロゲン原子又はC1−10アルキルを表し、
    ただし、環Bの置換可能な置換基の数が3である場合は、選ばれる置換基はR1A、R1B及びR1Cであり、2である場合は、選ばれる置換基はR1A及びR1Bであり、1である場合は、選ばれる置換基はR1Bであり、
    は、置換されていてもよいC1−10アルキル、置換されていてもよいC2−10アルケニル、置換されていてもよいC2−10アルキニル、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル、置換されていてもよいC4−10シクロアルケニル、置換されていてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環基、置換されていてもよい5〜10員の不飽和の脂肪族複素環基、置換されていてもよいC6−10アリール又は置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールを表し、
    及びAは、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよいC1−3のアルキル、又はハロゲン原子を表す]で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  2. における、置換されていてもよいC6−10アリールが、
    1)ハロゲン原子、
    2)C1−10アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、C1−10アルコキシ及びC3−10シクロアルコキシからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
    3)−NRa1b1(Ra1及びRb1は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表すか、Ra1とRb1が一緒になって、Ra1とRb1が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−10アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、
    4)ORc1(Rc1は、水素原子、1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−10アルキル又は1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−10シクロアルキルを表す)、及び
    5)シアノ
    からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいC6−10アリールであり、
    ここにおいて、C6−10アリールにおける隣接する2個の置換基が一緒になって、2個の置換基がそれぞれ結合する炭素原子と共に、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−10アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく、
    における、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールが、
    1)ハロゲン原子、
    2)C1−10アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、C1−10アルコキシ及びC3−10シクロアルコキシからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
    3)−NRa2b2(Ra2及びRb2は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表すか、Ra2とRb2が一緒になって、Ra2とRb2が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−10アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
    4)ORc2(Rc2は、水素原子、1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−10アルキル又は1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−10シクロアルキルを表す)
    からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールであり、
    における、置換されていてもよいC1−10アルキル、置換されていてもよいC2−10アルケニル及び置換されていてもよいC2−10アルキニルが、
    1)ハロゲン原子、
    2)C3−10シクロアルキル、
    3)ORc3(Rc3は、水素原子、1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−10アルキル又は1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−10シクロアルキルを表す)、
    4)−NRa3b3(Ra3及びRb3は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表すか、Ra3とRb3が一緒になって、Ra3とRb3が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−10アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、
    5)C6−10アリール及び5〜10員のヘテロアリール(該アリール及びヘテロアリールは、それぞれハロゲン原子、C1−10アルコキシ、C3−10シクロアルコキシ、C1−10アルキル、シアノ及び−NRa4b4(Ra4及びRb4は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表すか、Ra4とRb4が一緒になって、Ra4とRb4が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子及び窒素原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−10アルキルからなる群から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、ならびに
    6)4〜8員の飽和脂肪族複素環基(該飽和脂肪族複素環基は、ハロゲン原子及びC1−10アルキル(該アルキルは、1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよい)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)
    からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいC1−10アルキル、C2−10アルケニル及びC2−10アルキニルであり、
    における、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル及び置換されていてもよいC4−10シクロアルケニルが、
    1)ハロゲン原子、
    2)C1−10アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、C1−10アルコキシ及びC3−10シクロアルコキシからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
    3)−NRa5b5(Ra5及びRb5は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表す)、及び
    4)ORc5(Rc5は、水素原子、1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−10アルキル又は1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−10シクロアルキルを表す)
    からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいC3−10シクロアルキル及びC4−10シクロアルケニルであり、
    における、置換されていてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環基及び置換されていてもよい5〜10員の不飽和の脂肪族複素環基が、
    1)ハロゲン原子、
    2)C1−10アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、C1−10アルコキシ及びC3−10シクロアルコキシからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
    3)−NRa6b6(Ra6及びRb6は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表す)、及び
    4)ORc6(Rc6は、水素原子、1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−10アルキル、又は1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−10シクロアルキルを表す)
    からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環基及び5〜10員の不飽和の脂肪族複素環基であり、
    1A又はR1Bにおける、置換されていてもよいC1−10アルキルが、
    1)ハロゲン原子、
    2)C3−10シクロアルキル、
    3)ORc7(Rc7は、水素原子、1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−10アルキル又は1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−10シクロアルキルを表す)、
    4)−NRa7b7(Ra7及びRb7は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表すか、Ra7とRb7が一緒になって、Ra7とRb7が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−10アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
    5)4〜8員の飽和脂肪族複素環基(該飽和脂肪族複素環基は、ハロゲン原子及び1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−10アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)
    からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいC1−10アルキルであり、
    1A又はR1Bにおける、置換されていてもよいC3−10シクロアルキルが、
    1)ハロゲン原子、
    2)C1−10アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、C1−10アルコキシ及びC3−10シクロアルコキシからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
    3)−NRa8b8(Ra8及びRb8は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−10アルキルを表す)、及び
    4)ORc8(Rc8は、水素原子、1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−10アルキル、又は1〜6個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−10シクロアルキルを表す)
    からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいC3−10シクロアルキルであり、
    又はAの置換基における、置換されていてもよいC1−3アルキルが、
    1)ハロゲン原子、及び
    2)ORc9(Rc9は、水素原子、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1−3アルキルである、
    請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  3. およびAが、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子又はメチルである、請求項1又は2に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  4. 環Bが、8〜10員の2環のヘテロアリール(該ヘテロアリールは、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル及びORc10(Rc10は、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基によって置換されていてもよい)、
    又は式(2)で表される基、若しくは式(3)で表される基:

    Figure 2018016572

    [式中、R1Aは、
    a)C1−6アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、ORc7(Rc7は、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)、及びNRa7b7(Ra7及びRb7は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルを表すか、Ra7とRb7が一緒になって、Ra7とRb7が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
    b)C3−6シクロアルキル(該シクロアルキルは、ハロゲン原子及びORc8(Rc8は、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、
    c)ハロゲン原子、
    d)NR(R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルであるか、RとRが一緒になって、RとRが結合する窒素原子と共に、更に酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜6個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、又は
    e)OR(Rは、水素原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)であり、
    式(2)におけるR1Bは、
    a)水素原子、
    b)ハロゲン原子、
    c)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、
    d)NR(R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルを表す)、又は
    e)OR(Rは、水素原子、又はC1−6アルキルを表す)であり、
    ここにおいて、環Bが、式(2)で表される基であるとき、R1A及びR1Bが一緒になって、R1AとR1Bがそれぞれ結合する炭素原子と共に、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていていてもよい)を形成していてもよく、
    1Cは、水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基であり、
    1Dは、水素原子、ハロゲン原子又はC1−6アルキル基である]である、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  5. 環Bが、8〜10員の2環のヘテロアリール(該ヘテロアリールは、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル及びORc10(Rc10は、水素原子又は1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルを表す)からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基によって置換されていてもよい)、
    又は式(4)で表される基、若しくは式(5)で表される基:
    Figure 2018016572

    [式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルであるか、RとRが一緒になって、RとRが結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく、
    式(4)におけるR1Bは、水素原子、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル、NR(R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキルを表す)又は OR(Rは、水素原子又はC1−6アルキルを表す)であり、
    ここにおいて、(1)R1Bが、ORであり、さらにRが、C1−6アルキルであり、かつRが、C1−6アルキルであるとき、RとRが一緒になって、NRとORがそれぞれ結合する炭素原子と共に、5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子及び1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていていてもよい)を形成していてもよく、又は
    (2)R1Bが、C1−6アルキルであり、かつRが、C1−6アルキルであるとき、R1BとRが一緒になって、R1BとNRがそれぞれ結合する炭素原子と共に、5〜8員の含窒素脂肪族複素環(該含窒素脂肪族複素環は、ハロゲン原子及び1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく、
    1C及びR1Dは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子である]である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  6. 環Bが、キノリル、イソキノリル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル(該キノリル、該イソキノリル、該インドリル、該ベンゾイミダゾリル及び該ベンゾオキサゾリルは、それぞれ、ハロゲン原子、およびC1−3アルキルからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、又は
    式(6)で表される基、式(7)で表される基、若しくは式(8)で表される基:
    Figure 2018016572

    [式中、式(6)、(7)及び(8)におけるR1C及びR1Dは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、
    式(6)におけるR及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−4アルキルであるか、RとRが一緒になって、RとRが結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく、
    式(7)における環X及び式(8)における環Yは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく、
    式(7)におけるRは、水素原子又はC1−3アルキルであり、
    は、CH又は酸素原子であり、
    式(8)におけるRは、水素原子又はC1−4アルキルである]である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  7. が、
    a)C1−6アルキル(該アルキルは、
    1)ハロゲン原子、
    2)1〜3個のハロゲン原子で置換されてもよいC3−6シクロアルキル、
    3)ORc3(Rc3は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルを表す)、
    4)−NRa3b3(Ra3及びRb3は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra3とRb3が一緒になって、Ra3とRb3が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、
    5)C6−10アリール及び5〜10員のヘテロアリール(該アリール及びヘテロアリールは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、−NRa4b4(Ra4及びRb4は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra4とRb4が一緒になって、Ra4とRb4が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)からなる群から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)、並びに
    6)4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子、及び1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)
    からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
    b)C3−6シクロアルキル(該シクロアルキルは、
    1)ハロゲン原子、及び
    2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル
    からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
    c)4〜8員の飽和脂肪族複素環基または5〜10員の不飽和の脂肪族複素環基(該飽和脂肪族複素環基及び該不飽和の脂肪族複素環基は、それぞれ独立して、
    1)ハロゲン原子及び
    2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル
    からなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
    d)C6−10アリール(該アリールは、
    1)ハロゲン原子、
    2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、
    3)−NRa1b1(Ra1及びRb1は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra1とRb1が一緒になって、Ra1とRb1が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
    4)ORc1(Rc1は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキルまたは1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)
    からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、
    ここにおいて、C6−10アリールにおける隣接する2個の置換基が一緒になって、2個の置換基がそれぞれ結合する炭素原子と共に、さらに酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜8員の脂肪族複素環(該脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていていてもよい)を形成していてもよい、又は
    e)5〜10員のヘテロアリール(該ヘテロアリールは、
    1)ハロゲン原子、
    2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、
    3)−NRa2b2(Ra2及びRb2は、それぞれ独立して、C1−4アルキルを表すか、Ra2とRb2が一緒になって、Ra2とRb2が結合する窒素原子と共に、更に酸素原子を含んでいてもよい4〜8員の飽和脂肪族複素環(該飽和脂肪族複素環は、ハロゲン原子及びC1−3アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよい)、及び
    4)ORc2(Rc2は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−3アルキル、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3−6シクロアルキルを表す)
    からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含む医薬組成物。
  9. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼを阻害することによって治療可能な疾患の治療剤。
  10. 疾患が、中枢神経系の疾患である、請求項9に記載の治療剤。
  11. 疾患が、ポリグルタミン病(ハンチントン病、脊髄小脳失調症等)、アルツハイマー病、パーキンソン病、ジストニア、オリーブ橋小脳萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、HIV関連神経認知障害、多発性硬化症、てんかん、脳虚血、多発脳梗塞性認知症、トゥレット症候群、自閉症スペクトラム障害、大うつ病、双極性障害又は統合失調症である、請求項9に記載の治療剤。
  12. 治療が必要な患者に、治療上の有効量の請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩を投与することを特徴とする、キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼを阻害することによって治療可能な疾患を治療するための方法。
  13. キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼを阻害することによって治療可能な疾患の治療剤を製造するための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩の使用。
  14. キヌレニン−3−モノオキシゲナーゼを阻害することによって治療可能な疾患の治療に使用するための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩。
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RU2738848C1 (ru) * 2019-10-24 2020-12-17 Общество с ограниченной ответственностью "Научно-исследовательский институт ХимРар" (ООО "НИИ ХимРар") Ингибитор вируса гепатита В (ВГВ), представляющий собой производные N-{ 3-[6-(диалкиламино)пиридазин-3-ил]фенил} арилсульфонамида и производные N-{ 4-[6-(диалкиламино)пиридазин-3-ил]фенил} арилсульфонамида

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RU2738848C1 (ru) * 2019-10-24 2020-12-17 Общество с ограниченной ответственностью "Научно-исследовательский институт ХимРар" (ООО "НИИ ХимРар") Ингибитор вируса гепатита В (ВГВ), представляющий собой производные N-{ 3-[6-(диалкиламино)пиридазин-3-ил]фенил} арилсульфонамида и производные N-{ 4-[6-(диалкиламино)пиридазин-3-ил]фенил} арилсульфонамида

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